特許第6530801号(P6530801)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社 陶 和の特許一覧

<>
  • 特許6530801-ティーバッグ 図000002
  • 特許6530801-ティーバッグ 図000003
  • 特許6530801-ティーバッグ 図000004
  • 特許6530801-ティーバッグ 図000005
  • 特許6530801-ティーバッグ 図000006
  • 特許6530801-ティーバッグ 図000007
  • 特許6530801-ティーバッグ 図000008
  • 特許6530801-ティーバッグ 図000009
  • 特許6530801-ティーバッグ 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6530801
(24)【登録日】2019年5月24日
(45)【発行日】2019年6月12日
(54)【発明の名称】ティーバッグ
(51)【国際特許分類】
   B65D 77/00 20060101AFI20190531BHJP
   A23F 3/16 20060101ALN20190531BHJP
【FI】
   B65D77/00 J
   !A23F3/16
【請求項の数】7
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-194910(P2017-194910)
(22)【出願日】2017年10月5日
(65)【公開番号】特開2019-64733(P2019-64733A)
(43)【公開日】2019年4月25日
【審査請求日】2017年10月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】597075199
【氏名又は名称】株式会社 陶 和
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100101247
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 俊一
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 正道
【審査官】 矢澤 周一郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開平01−226569(JP,A)
【文献】 特表2003−528011(JP,A)
【文献】 登録実用新案第3148480(JP,U)
【文献】 特開平01−227722(JP,A)
【文献】 実公昭40−029511(JP,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 67/00−79/02
B65D 81/18−81/30
B65D 81/38
B65D 85/88
A23F 3/00− 5/50
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
茶飲料をカップ内に抽出する際に用いられるティーバッグにおいて、
透水性材料により構成され、茶葉を内包した袋状のティーバッグ本体と、
一端部が前記ティーバッグ本体の上部に連結された吊り紐と、
前記ティーバッグ本体の一部に連結され、水よりも比重の小さい材料により構成され、文字及び/又は図形が型抜きによって表示された表示部を有した浮き部材と、を具備したことを特徴とするティーバッグ。
【請求項2】
お湯を注いだ前記カップ内に前記浮き部材を前記ティーバッグ本体と一緒に入れるか、又は前記浮き部材を前記ティーバッグ本体と一緒に入れた前記カップ内にお湯を注ぐと、前記浮き部材の前記表示部がお湯の水面に浮かぶように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のティーバッグ。
【請求項3】
前記浮き部材は、一端部が前記ティーバッグ本体の一部に連結された連結部を有し、
前記表示部は、前記連結部の他端部に一体形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のティーバッグ。
【請求項4】
茶飲料をカップ内に抽出する際に用いられるティーバッグにおいて、
透水性材料により構成され、茶葉を内包した袋状のティーバッグ本体と、
一端部が前記ティーバッグ本体の上部に連結された吊り紐と、
前記ティーバッグ本体の一部に連結され、水よりも比重の小さい材料により構成され、文字及び/又は図形が表示された表示部を有した浮き部材と、を具備し、
前記ティーバッグ本体は、ポリエステル、低融点ポリエステル、ポリプロピレン、又はナイロンからなるメッシュシートにより構成され、
前記浮き部材は、低融点ポリエステルからなる不織布により構成されかつ前記ティーバッグ本体の一部に熱圧着可能な裏層と、前記裏層に重ねて形成されかつポリエステルからなる不織布により構成された中間層と、前記中間層に重ねて形成されかつポリエステルからなる不織布により構成された表層と、からなる三層構造であることを特徴とすティーバッグ。
【請求項5】
前記ティーバッグ本体は、ポリエステル又はポリプロピレンからなる不織布により構成され、
前記浮き部材は、ポリエステル又はポリプロピレンからなる不織布により構成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載のティーバッグ。
【請求項6】
前記浮き部材は、前記ティーバッグ本体の上部又は下部に連結されていることを特徴とする請求項1から請求項5のうちのいずれか1項に記載のティーバッグ。
【請求項7】
前記吊り紐の他端部に取付けられた摘み片を具備したことを特徴とする請求項1から請求項6のうちのいずれか1項に記載のティーバッグ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、紅茶、日本茶、ウーロン茶、又はハーブティー等の茶飲料をカップ内に抽出する際に用いられるティーバッグに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ティーバッグについて種々の開発がなされており(特許文献1及び特許文献2参照)、市販されている一般的なティーバッグの構成等は、次のようになる。
【0003】
一般的なティーバッグは、例えば、紅茶葉又は日本茶葉等の茶葉を内包する袋状のティーバッグ本体を具備しており、ティーバッグ本体は、例えば、不織布又は不織紙等の透水性材料により構成されている。また、ティーバッグ本体の上部には、吊り紐(下げ紐)の一端部が取付られており、吊り紐の他端部には、摘み片が取り付けられている。
【0004】
従って、カップ内にお湯を注いだ後に、摘み片を手で持って、ティーバッグ本体をカップ内に入れる。そして、摘み片を手で持った状態又は吊り紐の他端部側をカップの外側に垂らした状態で、ティーバッグ(ティーバッグ本体)を蒸らす。これにより、紅茶等の茶飲料をカップ内に抽出することができる。なお、ティーバッグ本体をカップ内に入れた後に、カップ内にお湯を注いでもよい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−150071号公報
【特許文献2】特開2011−255924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、近年、茶飲料をカップ内に抽出する時間を含むブレークタイムにおいて、茶飲料の風味や香りによって味覚や嗅覚の面からだけでなく、他の面からも利用者に楽しみやリラックス効果を与えることが望まれている。
【0007】
そこで、本発明は、前述の要望に応えることができる、新規な構成からなる飲料バッグ等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の実施態様は、茶飲料をカップ内に抽出する際に用いられるティーバッグにおいて、透水性材料により構成され、茶葉を内包(封入)した袋状のティーバッグ本体と、一端部が前記ティーバッグ本体の上部に連結された吊り紐と、前記ティーバッグ本体の一部に連結され、水よりも比重の小さい材料により構成され、文字及び/又は図形が型抜きによって表示された表示部を有した浮き部材と、を具備したことである。ここで、「カップ」とは、ティーカップ、マグカップ、把手のない湯飲み等を含む意である。「茶飲料」とは、紅茶、日本茶、ウーロン茶、ハーブティー等を含む意である。「茶葉」とは、紅茶葉、日本茶葉、ウーロン茶葉、ハーブ茶葉を含む意である。「及び/又は」とは、2つのうちのいずれか一方と両方を含む意である。
【0009】
好ましくは、前記ティーバッグは、お湯を注いだ前記カップ内に前記浮き部材を前記ティーバッグ本体と一緒に入れるか、又は前記浮き部材を前記ティーバッグ本体と一緒に入れた前記カップ内にお湯を注ぐと、前記浮き部材の前記表示部がお湯の水面に浮かぶように構成されている。また、好ましくは、前記ティーバッグは、前記吊り紐の他端部に取付けられた摘み片を具備している。
【0010】
本発明の実施態様によると、前記カップ内にお湯を注いだ後に、前記吊り紐の他端部側(前記摘み片)を手で持って、前記浮き部材を前記ティーバッグ本体と一緒に前記カップ内に入れる。すると、前記ティーバッグ本体が前記カップ内のお湯の中に浸ると共に、前記浮き部材の前記表示部が前記カップ内のお湯の水面(湯面)に浮かぶ。そして、前記吊り紐の他端部側を手で持った状態又は前記カップの外側に垂らした状態で、前記ティーバッグ(前記ティーバッグ本体)を蒸らす。これにより、茶飲料を前記カップ内に抽出することができる。なお、前記浮き部材を前記ティーバッグ本体と一緒に前記カップ内に入れた後に、前記カップ内にお湯を注いでもよい。
【0011】
前述のように、茶飲料を前記カップ内に抽出する際に、前記浮き部材の前記表示部が前記カップ内のお湯の水面に浮かぶ。これにより、前記浮き部材の前記表示部を介して前記カップ内のお湯の水面に文字及び/又は図形を表示することができ、その結果、利用者に視覚的な変化や刺激を与えることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、前述のように、茶飲料を前記カップ内に抽出する際に、利用者に視覚的な変化や刺激を与えることができる。よって、本発明によれば、飲料の風味や香りによって味覚や嗅覚の面からだけでなく、視覚の面からも利用者喜びやリラックス効果を与えることができ、利用者は有意義なブレークタイムをとることができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1(a)は、本発明の第1実施形態に係るティーバッグを示す図である。図1(b)は、本発明の第1実施形態に係るティーバッグにおける浮き部材の模式的な部分断面図である。
図2図2は、本発明の第1実施形態に係るティーバッグを用いて紅茶をティーカップ内に抽出する様子を示す斜視図である。
図3図3は、本発明の第1実施形態に係るティーバッグを用いて紅茶をティーカップ内に抽出する様子を示す図であって、ティーカップの開口部側から図である。
図4図4は、本発明の第1実施形態の変形例に係るティーバッグを示す図である。
図5図5は、本発明の第1実施形態の変形例に係るティーバッグを用いて紅茶をティーカップ内に抽出する様子を示す斜視図である。
図6図6は、本発明の第1実施形態の変形例に係るティーバッグを用いて紅茶をティーカップ内に抽出する様子を示す図であって、ティーカップの開口部側から図である。
図7図7は、本発明の第2実施形態に係るティーバッグを示す図である。
図8図8は、本発明の第2実施形態に係るティーバッグを用いて日本茶を湯飲み内に抽出する様子を示す斜視図である。
図9図9は、本発明の第2実施形態に係るティーバッグを用いて日本茶を湯飲み内に抽出する様子を示す図であって、湯飲みの開口部側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の第1実施形態(変形例を含む)及び第2実施形態について図面を参照して説明する。
【0015】
(第1実施形態)
図1(a)及び図2に示すように、本発明の第1実施形態に係るティーバッグ10は、茶飲料の一例としての紅茶をティーカップC内に抽出する際に用いられるものである。そして、ティーバッグ10の具体的な構成は、次のようになる。
【0016】
ティーバッグ10は、茶葉の一例としての紅茶葉Mを内包(封入)した袋状のティーバッグ本体12を具備している。ティーバッグ本体12は、透水性材料により構成されている。具体的には、ティーバッグ本体12は、ポリエステル(PET)、低融点ポリエステル(CPET)、ポリプロピレン(PP)、又はナイロンからなるメッシュシート(メッシュフィルタ)により構成されている。
【0017】
ティーバッグ本体12の上部(上端部を含む)12uには、吊り紐(下げ紐)14の一端部が連結されている。また、吊り紐14の他端部には、摘み片16が取付けられており、摘み片16は、紙により構成されている。
【0018】
図1(a)(b)に示すように、ティーバッグ本体12の上部12uには、浮き部材18が連結されている。浮き部材18は、水よりも比重の小さい材料(透水性材料)により構成されている。具体的には、浮き部材18は、ティーバッグ本体12の上部12uに熱圧着(熱融着)可能な裏層18aと、裏層18aに熱圧着によって重ねて形成された中間層18bと、中間層18bに熱圧着によって重ねて形成された表層18cと、からなる三層構造になっている。ここで、裏層18aは、低融点ポリエステル(CPET)からなる不織布により構成されている。中間層18bは、ポリエステル(PET)からなる不織布により構成されている。表層18cは、ポリエステルからなる不織布(スパンボンド不織布)により構成されている。
【0019】
浮き部材18は、一対の連結部(連結片)20を有しており、各連結部20の一端部は、ティーバッグ本体12の上部12uに熱圧着(熱融着)によって連結されている。また、浮き部材18は、一対の連結部20の他端部の間に連結するように一体形成されかつ文字及び/又は図形が型抜きによって表示された表示部(表示片)22を有している。ここで、「文字」とは、日本語の字、外国語の字、数字、及び記号を含む意である。「図形」とは、円形、楕円形、三角形等の多角形の形状だけでなく、動物、植物、山等の自然物、人工物、及びキャラクター等の形状を含む意である。なお、本発明の第1実施形態においては、一例として、表示部22は、外国語の字である「THANKYOU」が表示されている。
【0020】
図2及び図3に示すように、ティーバッグ10は、お湯Wを注いだティーカップC内に浮き部材18をティーバッグ本体12と一緒に入れると、浮き部材18の表示部22がお湯Wの水面Wfに浮かぶように構成されている。また、ティーバッグ10は、浮き部材18をティーバッグ本体12と一緒に入れたティーカップC内にお湯Wを注ぐと、浮き部材18の表示部22がお湯Wの水面Wfに浮かぶように構成されている。
【0021】
続いて、本発明の第1実施形態の作用及び効果について説明する。
【0022】
ティーカップC内にお湯Wを注いだ後に、摘み片16を手で持って、浮き部材18をティーバッグ本体12と一緒にティーカップC内に入れる。すると、ティーバッグ本体12がティーカップC内のお湯Wの中に浸ると共に、浮き部材18の表示部22がティーバッグ本体12の下部12dから離れてティーカップC内のお湯Wの水面(湯面)Wfに浮かぶ。そして、摘み片16を手で持った状態又吊り紐14の他端部側をティーカップCの外側に垂らした状態で、ティーバッグ10(ティーバッグ本体12)を蒸らす。これにより、紅茶をティーカップC内に抽出することができる。なお、浮き部材18をティーバッグ本体12と一緒にティーカップC内に入れた後に、ティーカップC内にお湯Wを注いでもよい。
【0023】
前述のように、紅茶をティーカップC内に抽出する際に、浮き部材18の表示部22がティーカップC内のお湯Wの水面Wfに浮かぶ。これにより、浮き部材18の表示部22を介してティーカップC内のお湯Wの水面Wfに文字及び/又は図形を表示することができ、その結果、利用者に視覚的な変化や刺激を与えることができる。
【0024】
特に、前述のように、浮き部材18が一対の連結部20を有しているため、各連結部20の長さを十分に確保することによって、ティーカップC内のお湯Wの水面Wfにおける浮き部材18の浮き状態を安定させることができる。これにより、紅茶をティーカップC内に抽出する際に、利用者に視覚的な変化や刺激を効果的に与えることができる。
【0025】
従って、本発明の第1実施形態によれば、紅茶の風味や香りによって味覚や嗅覚の面からだけでなく、視覚の面からも利用者喜びやリラックス効果を与えることができ、利用者は有意義なブレークタイムをとることができる。
【0026】
(第1実施形態の変形例)
図4及び図5に示すように、本発明の第1実施形態の変形例に係るティーバッグ24は、本発明の第1実施形態に係るティーバッグ10(図1(a)参照)と同様に、茶飲料の一例としての紅茶をティーカップC内に抽出する際に用いられるものである。そして、ティーバッグ24は、ティーバッグ10と同様の構成を有しており、ティーバッグ24の構成のうち、ティーバッグ10の構成と異なる点についてのみ説明する。なお、ティーバッグ24の構成要素のうち、ティーバッグ10の構成要素と対応するものについては、図面中に同一符号を付してある。
【0027】
ティーバッグ本体12の下部(下端部を含む)12dには、浮き部材26が連結されている。浮き部材26は、ティーバッグ10の浮き部材18(図1(a)(b)参照)と同様に、水よりも比重の小さい材料(透水性材料)により構成されており、三層構造になっている。また、浮き部材26は、一対の連結部(連結片)28を有しており、各連結部28の一端部は、ティーバッグ本体12の下部12dに熱圧着(熱融着)によって連結されている。更に、浮き部材26は、一対の連結部28の他端部の間に連結するように一体形成されかつ文字及び/又は図形が型抜きによって表示された表示部(表示片)30を有している。なお、本発明の第1実施形態の変形例においては、一例として、表示部30は、動物(親子の象)の形状が表示されている。
【0028】
図5及び図6に示すように、ティーバッグ24は、お湯Wを注いだティーカップC内に浮き部材26をティーバッグ本体12と一緒に入れると、浮き部材26の表示部30がお湯Wの水面Wfに浮かぶように構成されている。また、ティーバッグ24は、浮き部材26をティーバッグ本体12と一緒に入れたティーカップC内にお湯Wを注ぐと、浮き部材26の表示部30がお湯Wの水面Wfに浮かぶように構成されている。
【0029】
そして、本発明の第1実施形態の変形例においても、前述の本発明の第1実施形態と同様の作用及び効果を奏する。
【0030】
(第2実施形態)
図7及び図8に示すように、本発明の第2実施形態に係るティーバッグ32は、茶飲料の一例としての日本茶を湯飲みC’内に抽出する際に用いられるものである。そして、ティーバッグ32の具体的な構成は、次のようになる。
【0031】
ティーバッグ32は、茶葉の一例としての日本茶葉M’を内包(封入)した袋状のティーバッグ本体34を具備している。ティーバッグ本体34は、透水性材料により構成されている。具体的には、ティーバッグ本体34は、ポリエステル(PET)又はポリプロピレン(PP)からなる不織布により構成されている。
【0032】
ティーバッグ本体34の上部(上端部を含む)34uには、吊り紐(下げ紐)36の一端部が連結されている。また、吊り紐36の他端部には、摘み片38が取付けられており、摘み片38は、紙により構成されている。
【0033】
ティーバッグ本体34の上部34uには、浮き部材40が連結されている。浮き部材40は、水よりも比重の小さい材料(透水性材料)により構成されている。具体的には、浮き部材40は、ポリエステル(PET)又はポリプロピレン(PP)からなる不織布により構成されている。また、浮き部材40は、一対の連結部(連結片)42を有しており、各連結部42の一端部は、ティーバッグ本体34の上部34uに熱圧着(熱融着)によって連結されている。また、浮き部材40は、一対の連結部42の他端部の間に連結するように一体形成されかつ文字及び/又は図形が型抜きによって表示された表示部(表示片)44を有している。なお、本発明の第2実施形態においては、一例として、表示部44は、外国語の字である「THANKYOU」が表示されている。
【0034】
図8及び図9に示すように、ティーバッグ32は、お湯Wを注いだ湯飲みC’内に浮き部材40をティーバッグ本体34と一緒に入れると、浮き部材40の表示部44がお湯Wの水面Wfに浮かぶように構成されている。また、ティーバッグ32は、浮き部材40をティーバッグ本体34と一緒に入れた湯飲みC’内にお湯Wを注ぐと、浮き部材40の表示部44がお湯Wの水面Wfに浮かぶように構成されている。
【0035】
なお、本発明の第2実施形態においても、本発明の第1実施形態の変形例と同様に、ティーバッグ本体34の下部(下端部を含む)34dに浮き部材40を連結してもよい。
【0036】
続いて、本発明の第2実施形態の作用及び効果について説明する。
【0037】
湯飲みC’内にお湯Wを注いだ後に、摘み片38を手で持って、浮き部材18をティーバッグ本体34と一緒にティーカップC内に入れる。すると、ティーバッグ本体34が湯飲みC’内のお湯Wの中に浸ると共に、浮き部材40の表示部44がティーバッグ本体34の下部34dから離れて湯飲みC’内のお湯Wの水面(湯面)Wfに浮かぶ。そして、摘み片38を手で持った状態又吊り紐36の他端部側を湯飲みC’の外側に垂らした状態で、ティーバッグ32(ティーバッグ本体34)を蒸らす。これにより、日本茶を湯飲みC’内に抽出することができる。なお、浮き部材18をティーバッグ本体12と一緒にティーカップC内に入れた後に、湯飲みC’内にお湯Wを注いでもよい。
【0038】
前述のように、日本茶を湯飲みC’内に抽出する際に、浮き部材40の表示部44が湯飲みC’内のお湯Wの水面Wfに浮かぶ。これにより、浮き部材40の表示部44を介して湯飲みC’内のお湯Wの水面Wfに文字及び/又は図形を表示することができ、その結果、利用者に視覚的な変化や刺激を与えることができる。
【0039】
従って、本発明の第2実施形態においても、前述の本発明の第1実施形態と同様の効果を奏する。
【0040】
なお、本発明は、前述の実施形態の説明に限るものでなく、ティーバッグ10,24,32に適用した技術を、ウーロン茶、ハーブティー等の飲料をカップ内に抽出する際に用いられる他のティーバッグに適用する等、その他、種々の態様で実施可能である。また、本発明に包含される権利範囲は、これらの実施形態に限定されないものである。
【符号の説明】
【0041】
10 ティーバッグ
12 ティーバッグ本体
12u ティーバッグ本体の上部
12d ティーバッグ本体の下部
14 吊り紐(下げ紐)
16 摘み片
18 浮き部材
18a 裏層
18b 中間層
18c 表層
20 連結部(連結片)
22 表示部(表示片)
24 ティーバッグ
26 浮き部材
30 表示部(表示片)
32 ティーバッグ
34 ティーバッグ本体
34u ティーバッグ本体の上部
34d ティーバッグ本体の下部
36 吊り紐(下げ紐)
38 摘み片
40 浮き部材
42 連結部(連結片)
44 表示部(表示片)
C ティーカップ(カップ)
C’ 湯飲み(カップ)
M 紅茶葉(茶葉)
M’ 日本茶葉(茶葉)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9