(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記帯状遮蔽材は、前記相対移動可能に支持されることにより、1つの当該遮蔽装置が所定の枠体に取り付けられる際には当該遮蔽装置の正面視における前記遮蔽材の端部と該枠体との間の隙間を覆う状態と覆わない状態とに変更可能に構成され、複数の当該遮蔽装置が所定の枠体に取り付けられる際には該複数の遮蔽装置における当該遮蔽材の各端部間の隙間を覆う状態と覆わない状態とに変更可能に構成されていることを特徴とする、請求項2に記載の遮蔽装置。
前記帯状遮蔽材は、前記相対回転可能に支持されることにより、1つの当該遮蔽装置が所定の枠体に取り付けられる際には当該遮蔽装置の正面視における前記遮蔽材の端部と該枠体との間の隙間を覆う状態と覆わない状態とに変更可能に構成され、複数の当該遮蔽装置が所定の枠体に取り付けられる際には該複数の遮蔽装置における当該遮蔽材の各端部間の隙間を覆う状態と覆わない状態とに変更可能に構成されていることを特徴とする、請求項4に記載の遮蔽装置。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して、本発明による各実施形態の遮蔽装置を説明する。尚、本願明細書中、例えば
図1に示すロールスクリーン1R,1Lを備える遮蔽装置の斜視図に対して、図示上方及び図示下方を遮蔽材(スクリーン)4の吊り下げ方向に準じてそれぞれ上方向(又は上側)及び下方向(又は下側)と定義し、図示左方向を遮蔽装置の左側、及び、図示右方向を遮蔽装置の右側と定義して説明する。
【0022】
〔第1実施形態〕
まず、
図1を参照して、本発明による第1実施形態の遮蔽装置の構成を説明する。
図1は、本発明による第1実施形態の遮蔽装置の概略構成を示す斜視図である。第1実施形態に関する説明では、
図1を視認する側を室内側(前面側)とし、その逆側を室外側(背面側)として実施する例を説明するが、
図1を視認する側を室外側(背面側)とし、その逆側を室内側(前面側)として実施してもよい。
【0023】
図1に示す遮蔽装置は、直線状に隣接配置された複数(本例では、2つ)のロールスクリーン1R,1Lと、1枚の帯状遮蔽材7とを備えるよう構成される。この帯状遮蔽材7は支持部材6によって吊下支持されており、支持部材6は、各ロールスクリーン1R,1Lの取付フレーム2の前面に設けられた支持部材保持部2cに保持されている。本例のロールスクリーン1R,1Lはそれぞれ同一構造を有し、それぞれ取付フレーム2の両端に巻取軸支持部材2a,2bが固定され、その支持部材2a,2bから延びる固定軸(図示せず)によって、巻取軸支持部材2a,2b間に円筒状の巻取軸3が回転可能に支持される。
【0024】
巻取軸3の回転操作は、巻取軸支持部材2a(又は2b)近傍に巻取軸3と一体に回転する操作プーリーを設けて、この操作プーリーに掛回される無端状の操作コードを垂下させ、この操作コードの操作により巻取軸3を回転操作可能となるよう構成することができる(図示せず)。尚、操作コードによる巻取軸3の回転操作とする代わりに、巻取軸支持部材2a(又は2b)近傍に電動モーターを設け、所定の操作スイッチによる操作で電動により巻取軸3の回転操作を行なうよう構成することもできる。
【0025】
巻取軸3は、遮蔽材(スクリーン)4の一端を取着して巻き取り可能に吊下支持している。スクリーン4の他端は、錘部材として機能するウェイトバー5に取着されている。従って、スクリーン4はウェイトバー5の重量に基づいて張設される。尚、ウェイトバー5を用いずに巻取軸3によりスクリーン4を吊下支持するよう構成することもできる。
【0026】
そして、巻取軸3をスクリーン巻取り方向へ回転させるとウェイトバー5が上昇し、巻取軸9をスクリーン巻戻し方向へ回転させるとウェイトバー5が下降するようになっている。
【0027】
ここで、本発明による第1実施形態の遮蔽装置に係るロールスクリーン1R,1Lのそれぞれの取付フレーム2には、その左右方向の全長に亘って延在する支持部材保持部2cが一体的に設けられている。
図1に示す支持部材保持部2cは、支持部材6を保持しつつ左右方向に移動可能に案内する溝部が形成されており、支持部材6は、ロールスクリーン1R,1Lを跨って左右方向に移動可能となっている。この支持部材6には帯状遮蔽材7の上端が取着され、この帯状遮蔽材7の下端は錘部材として機能するウェイトバー8に取着されている。従って、帯状遮蔽材7は支持部材6により支持されてウェイトバー8の重量に基づいて張設される。尚、ウェイトバー8を用いずに支持部材6により帯状遮蔽材7を吊下支持するよう構成することもできる。帯状遮蔽材7の上端は、面ファスナーや弾性的な嵌込みにより支持部材6に対して着脱可能に取着できるようになっている。
【0028】
このように直線状に隣接配置された複数(本例では、2つ)のロールスクリーン1R,1Lは、例えば連窓へ適用するような用途がある。帯状遮蔽材7の無い形態では、ロールスクリーン1R,1Lの各取付フレーム2を密接して直線状に隣接配置しても、ロールスクリーン1R,1Lの各スクリーン4を全閉状態時において、各スクリーン4間に隙間が生じうるため、当該各スクリーン4を全閉状態としても、この隙間から漏れ光や外風が入り込むことになる。そこで、本実施形態のように、ロールスクリーン1R,1Lの各取付フレーム2間に支持部材6により帯状遮蔽材7を吊下支持して、その隙間を塞ぐことでこの隙間からの漏れ光や外風を防ぐことができる。特に、本発明による第1実施形態の遮蔽装置に係るロールスクリーン1R,1Lでは、それぞれの取付フレーム2に対して支持部材保持部2cを一体的に設けるよう構成したため、帯状遮蔽材7を吊下支持する支持部材6の取り付けも容易であり、その施工性を向上させることができる。
【0029】
また、このように取付フレーム2に対して支持部材保持部2cを一体的に設けるよう構成したため、例えば特許文献1の技法と比較して、意匠性が損なわれることも少なく設置スペースの観点からも優れている。
【0030】
また、
図1に示す支持部材保持部2cは、支持部材6を保持しつつ左右方向に移動可能に構成したため、例えばロールスクリーン1R,1Lの各スクリーン4を全開状態としたとき、ロールスクリーン1R,1Lの最左端(又は最右端)へと帯状遮蔽材7を移動させることができる。例えば、
図5(a)に示すようにロールスクリーン1R,1Lの各スクリーン4の全閉状態時では各スクリーン4間に帯状遮蔽材7を位置させることや、
図5(b)に示すようにロールスクリーン1R,1Lの各スクリーン4の全開状態時ではロールスクリーン1R,1Lの最左端(又は最右端)へと帯状遮蔽材7を移動させることができる。したがって、第1実施形態の遮蔽装置は、帯状遮蔽材7をスクリーン4の全開状態時に目障りとならないよう片側に寄せることができ、或いは各スクリーン4の全閉状態時の隙間を塞ぐことが可能な帯状遮蔽材7を用いて室内への採光量や通気性を調節可能となり、各スクリーン4の昇降状態を考量した実用性の高いものとなる。
【0031】
〔第2実施形態〕
次に、
図2を参照して、本発明による第2実施形態の遮蔽装置の構成を説明する。
図2は、本発明による第2実施形態の遮蔽装置の概略構成を示す斜視図である。尚、
図2において、
図1と同様な構成要素には同一の参照番号を付している。第2実施形態に関する説明では、
図2を視認する側を室内側(前面側)とし、その逆側を室外側(背面側)として実施する例を説明するが、
図2を視認する側を室外側(背面側)とし、その逆側を室内側(前面側)として実施してもよい。
【0032】
図2に示す遮蔽装置は、直線状に隣接配置された複数(本例では、2つ)のロールスクリーン1R,1Lと、1枚の帯状遮蔽材7とを備えるよう構成される。この帯状遮蔽材7は支持部材6によって吊下支持されており、支持部材6は、各ロールスクリーン1R,1Lの取付フレーム2の背面に設けられた支持部材保持部2cに保持されている。本例のロールスクリーン1R,1Lはそれぞれ同一構造を有し、第1実施形態と同様に構成される。
【0033】
第2実施形態では、各ロールスクリーン1R,1Lの取付フレーム2の背面にて、帯状遮蔽材7を吊下支持するよう構成している点を除き、第1実施形態と同様の構造を有する。即ち、第2実施形態では、帯状遮蔽材7とロールスクリーン1R,1Lの各スクリーン4との間の距離を近接させて配置することができるため、第1実施形態よりも外部からの漏れ光や外風を効果的に抑制することができる。
【0034】
そして、第2実施形態では、第1実施形態の効果を全て包含しており、第2実施形態の遮蔽装置に係るロールスクリーン1R,1Lでは、それぞれの取付フレーム2に対して支持部材保持部2cを一体的に設けるよう構成したため、帯状遮蔽材7を吊下支持する支持部材6の取り付けも容易であり、その施工性を向上させることができる。
【0035】
また、このように取付フレーム2に対して支持部材保持部2cを一体的に設けるよう構成したため、例えば特許文献1の技法と比較して、意匠性が損なわれることも少なく設置スペースの観点からも優れている。
【0036】
そして、例えば、
図5(a)に示すようにロールスクリーン1R,1Lの各スクリーン4を全閉状態時では各スクリーン4間に帯状遮蔽材7を位置させることができ、
図5(b)に示すようにロールスクリーン1R,1Lの各スクリーン4の全開状態時ではロールスクリーン1R,1Lの最左端(又は最右端)へと帯状遮蔽材7を移動させることができる。したがって、第2実施形態の遮蔽装置は、帯状遮蔽材7をスクリーンの全開状態時に目障りとならないよう片側に寄せることができ、或いは各スクリーン4の全閉状態時の隙間を塞ぐことが可能な帯状遮蔽材7を用いて室内への採光量や通気性を調節可能となり、各スクリーン4の昇降状態を考量した実用性の高いものとなる。
【0037】
〔第3実施形態〕
次に、
図3を参照して、本発明による第3実施形態の遮蔽装置の構成を説明する。
図3は、本発明による第3実施形態の遮蔽装置の概略構成を示す斜視図である。尚、
図3において、
図2と同様な構成要素には同一の参照番号を付している。第3実施形態に関する説明では、
図3を視認する側を室外側(背面側)とし、その逆側を室内側(前面側)として実施する例を説明するが、
図3を視認する側を室内側(前面側)とし、その逆側を室外側(背面側)として実施してもよい。
【0038】
図3に示す遮蔽装置として構成するロールスクリーン1は、前述した第2実施形態のロールスクリーン1R(又は1L)と同一構造を有しているが、本実施形態では、複数(本例では、2つ)の帯状遮蔽材7a,7bを備えるよう構成される。即ち、各帯状遮蔽材7a,7bはそれぞれの支持部材6によって吊下支持されており、各支持部材6は、各ロールスクリーン1の取付フレーム2の背面に設けられた支持部材保持部2cに保持されている。
【0039】
このように1つのロールスクリーン1は、例えば単窓へ適用するような用途がある。帯状遮蔽材7a,7bの無い形態では、ロールスクリーン1の取付フレーム2を密接して窓枠に配置しても、スクリーン4の全閉状態時において、スクリーン4の側縁部に隙間が生じうるため、当該スクリーン4を全閉状態としても、この隙間から漏れ光や外風が入り込むことになる。そこで、本実施形態では、ロールスクリーン1の側縁部に支持部材6により帯状遮蔽材7a,7bを吊下支持してその隙間を塞ぐことで、この隙間からの漏れ光や外風を防ぐことができる。特に、本発明による第3実施形態の遮蔽装置に係るロールスクリーン1においても、取付フレーム2に対して支持部材保持部2cを一体的に設けるよう構成しているため、帯状遮蔽材7a,7bを吊下支持する支持部材6の取り付けも容易であり、その施工性を向上させることができる。
【0040】
また、第3実施形態において、好適にロールスクリーン1の取付フレーム2の背面にて、帯状遮蔽材7a,7bを吊下支持するよう構成しており、帯状遮蔽材7a,7bとロールスクリーン1のスクリーン4との間の距離を近接させて配置することができるため、第2実施形態と同様に外部からの漏れ光や外風を効果的に抑制することができる。
【0041】
したがって、本実施形態のロールスクリーン1においても、例えば特許文献1の技法と比較して、その施工性を向上させることができ、意匠性が損なわれることも少なく設置スペースの観点からも優れている。
【0042】
そして、例えば、
図6(a)に示すようにロールスクリーン1のスクリーン4の全閉状態時ではスクリーン4の各側縁部にそれぞれ帯状遮蔽材7a,7bを位置させることができ、
図6(b)に示すようにロールスクリーン1のスクリーン4の全開状態時ではロールスクリーン1の最左端(又は最右端)へと帯状遮蔽材7a,7bを移動させることができる。したがって、第3実施形態の遮蔽装置は、帯状遮蔽材7a,7bをスクリーンの全開状態時に目障りとならないよう片側に寄せることができ、或いは各スクリーン4の全閉状態時の隙間を塞ぐことが可能な帯状遮蔽材7a,7bを用いて室内への採光量や通気性を調節可能となり、スクリーン4の昇降状態を考量した実用性の高いものとなる。
【0043】
ここで、
図4を参照して、帯状遮蔽材7(又は7a,7b)の支持部材6と、取付フレーム2に一体的に設けられた支持部材保持部2cの構成例について、代表的な2例を説明する。
図4(a),(b)は、それぞれ本発明による第1乃至第3実施形態の遮蔽装置(ロールスクリーン)に適用可能な帯状遮蔽材7(又は7a,7b)の支持部材6と、取付フレーム2に一体的に設けられた支持部材保持部2cの部分的な概略構成例を示す斜視図である。
【0044】
図4(a)に示す例において、支持部材保持部2cは、取付フレーム2に一体的に設けられ、支持部材6を保持しつつ左右方向に移動可能に案内する溝部が形成されている。そして、支持部材6は略コの字状の断面形状を有し、その一側部には複数の車輪61を回転可能に軸支している。車輪61は、支持部材保持部2cの溝部に沿って回転可能に案内され、これにより支持部材6が支持部材保持部2cに対して移動可能に保持される。帯状遮蔽材7(又は7a,7b)の上端は、本例では面ファスナー62により支持部材6の他側部に対して着脱可能に取着できるようになっている。
【0045】
図4(b)に示す例において、支持部材保持部2cは、取付フレーム2に一体的に設けられ、支持部材6を保持しつつ左右方向に移動可能に案内する溝部が形成されている。そして、支持部材6は略H字状の断面形状を有し、その略H字状の一側片63が支持部材保持部2cの溝部に沿ってスライド可能に案内され、これにより支持部材6が支持部材保持部2cに対して移動可能に保持される。帯状遮蔽材7(又は7a,7b)の上端は、本例では面ファスナー62により支持部材6の他側片に対して着脱可能に取着できるようになっている。
【0046】
尚、
図4に示す例では、取付フレーム2の一部の構造として支持部材保持部2cを形成することで一体的に形成する例を説明しているが、取付フレーム2と支持部材保持部2cとを別部材で構成し一体化する形態としてもよい。また、取付フレーム2と支持部材保持部2cとを別部材で構成し一体化する形態では、例えば、第1及び第2実施形態の遮蔽装置において、ロールスクリーン1R,1Lを跨って1本の支持部材保持部2cとして用意し、ロールスクリーン1R,1Lの各取付フレーム2に対して一体化するよう構成してもよい。
【0047】
〔第4実施形態〕
次に、
図7を参照して、本発明による第4実施形態の遮蔽装置の構成を説明する。
図7は、本発明による第4実施形態の遮蔽装置の概略構成を示す斜視図である。尚、
図7において、
図2と同様な構成要素には同一の参照番号を付している。第4実施形態に関する説明では、
図7を視認する側を室内側(前面側)とし、その逆側を室外側(背面側)として実施する例を説明するが、
図7を視認する側を室外側(背面側)とし、その逆側を室内側(前面側)として実施してもよい。
【0048】
図7に示す遮蔽装置として構成するロールスクリーン1は、前述した第2実施形態のロールスクリーン1Rと同一構造を有している例を代表して示しているが、ロールスクリーン1の取付フレーム2の背面に設けられる支持部材保持部2c’は、支持部材6を固定(或いは左右方向に対して限られた範囲での移動を許容)するための溝部が形成されている。帯状遮蔽材7を吊下支持する支持部材6は、例えば前述した
図4に例示するように、前述した第1乃至第3実施形態に適用な可能な構造を有している。即ち、本実施形態では、支持部材6をロールスクリーン1の所望される特定箇所にほぼ固定するように溝部が形成された支持部材保持部2c’がロールスクリーン1の取付フレーム2の背面に一体的に設けられている。このような支持部材保持部2c’を有する遮蔽装置を構成することで、例えば、第1乃至第3実施形態の遮蔽装置を鑑みて、支持部材保持部2c,2c’の構造の違いのみで同一構造の支持部材6を共用することができ、支持部材6を移動不能に設置する形態において、帯状遮蔽材7を吊下支持する支持部材6の取り付けも容易であり、その施工性を向上させることができる。そして、支持部材保持部2c,2c’の構造の違いのみで同一構造の支持部材6を共用するよう構成することで、その汎用性も向上させることができ、低コスト化・在庫管理の低負担化へと繋がる。
【0049】
〔第5実施形態〕
次に、
図8を参照して、本発明による第5実施形態の遮蔽装置の構成を説明する。
図8は、本発明による第5実施形態の遮蔽装置の概略構成を示す斜視図である。尚、
図8において、
図3と同様な構成要素には同一の参照番号を付している。第5実施形態に関する説明では、
図8を視認する側を室内側(前面側)とし、その逆側を室外側(背面側)として実施する例を説明するが、
図8を視認する側を室外側(背面側)とし、その逆側を室内側(前面側)として実施してもよい。
【0050】
図8に示す遮蔽装置として構成するロールスクリーン1は、巻取軸3をカバー10で覆う構造を有し、スクリーン4は、カバー10の底面に設けられた開口部10dを介して巻取軸3から垂下される。本実施形態では、この開口部10dに近接して、カバー10の底面に、カバー10の長手方向に沿って延在する複数条(本例では2条)の支持部材保持部10cが一体的に設けられている。そして、
図8に示す2条の支持部材保持部10cは、それぞれ支持部材6を保持しつつ左右方向に移動可能に案内する溝部が形成されており、各支持部材6は、ロールスクリーン1の左右方向の全長に亘って移動可能となっている。各支持部材6にはそれぞれの帯状遮蔽材7a,7bの上端が取着され、これにより帯状遮蔽材7a,7bは各支持部材6により吊下支持される。
【0051】
尚、
図8に示す2条の支持部材保持部10cに保持される各支持部材6の形状は、それぞれの帯状遮蔽材7a,7bの上端を弾性的な嵌込みにより着脱可能に取着できるようになっている。ただし、本例においても、
図4に示すような面ファスナーにより着脱可能に取着し、支持部材保持部10cに沿って移動可能とする形態で各支持部材6を形成してもよい。また、支持部材保持部10cは、各支持部材6をロールスクリーン1の所望される特定箇所にほぼ固定するように溝部を形成した形態とすることもできる。
【0052】
したがって、本実施形態のロールスクリーン1においても、例えば特許文献1の技法と比較して、その施工性を向上させることができ、意匠性が損なわれることも少なく設置スペースの観点からも優れている。
【0053】
〔第6実施形態〕
次に、
図10を参照して、本発明による第6実施形態の遮蔽装置の構成を説明する。
図10(a),(b)は、それぞれ本発明による第6実施形態の遮蔽装置(ロールスクリーン)の概略構成とその機能を説明する部分的な側面図であり、(c),(d)は、それぞれ(a),(b)に対応する部分的な見上げ図である。尚、
図10において、
図8と同様な構成要素には同一の参照番号を付している。第6実施形態に関する説明では、
図10の図示右方を室内側(前面側)として実施する例を説明する。
【0054】
図10に示す遮蔽装置として構成するロールスクリーン1は、巻取軸3をカバー10で覆う構造を有し、スクリーン4は、カバー10の底面に設けられた開口部10dを介して巻取軸3から垂下される。本実施形態では、この開口部10dに近接して、カバー10の底面上、且つカバー10の各側縁部近傍にそれぞれ支持部材保持部10eが設けられている。本実施形態の支持部材保持部10eは、略四分円形の溝部で形成され、支持部材6に対して回転動作を案内支持する回転ガイドとして機能する。
【0055】
本実施形態の支持部材6は、主に、帯状遮蔽材7a(又は7b)を取着して支持する本体部67と、本体部67の基端側に設けられる回転軸65と、本体部67の先端側に設けられるフック68から構成される。支持部材6の回転軸65は、カバー10の底面上の開口部10dに近接して形成された貫通孔からなる軸受10fに挿通され、回転軸65の上端に形成されたフランジ66により支持部材6が回転可能に軸支されている。一方、支持部材6のフック68は、回転ガイドとして機能する支持部材保持部10eに対して移動可能に掛合される。したがって、本実施形態の支持部材6は、カバー10の底面側で回転軸65を支点に支持部材保持部10eに対して回転可能に案内支持されるようになっている。
【0056】
カバー10の各側縁部近傍にて回転可能に案内支持される各支持部材6の本体部67にはそれぞれの帯状遮蔽材7a,7bの上端が取着され、これにより帯状遮蔽材7a,7bは各支持部材6により吊下支持される。
【0057】
そして、カバー10は例えば窓枠WFに取り付けられ、
図10(a),(c)では、スクリーン4を全開状態とし、帯状遮蔽材7a,7bを開口状態とした様子を示しており、巻取軸3は巻き取ったスクリーン4により巻太りし、ウェイトバー5は最上位に位置している。このとき、
図11(a)に示すように、窓枠WFに対して第3実施形態や第5実施形態よりもスクリーン4を全開状態時の開口効率の高い態様を実現することができる。一方、
図10(b),(d)では、スクリーン4を全閉状態とし、帯状遮蔽材7a,7bを閉鎖状態とした様子を示しており、巻取軸3によりスクリーン4を巻き戻して巻き細り、ウェイトバー5が最下位に位置している。このとき、
図11(b)に示すように、窓枠WFに対して第3実施形態や第5実施形態と同様に、スクリーン4を全閉状態時の遮蔽効率の高い態様を実現することができる。
【0058】
したがって、本実施形態のロールスクリーン1においても、例えば特許文献1の技法と比較して、その施工性を向上させることができ、意匠性が損なわれることも少なく設置スペースの観点からも優れている。
【0059】
〔第7実施形態〕
次に、
図12を参照して、本発明による第7実施形態の遮蔽装置の構成を説明する。
図12は、本発明による第7実施形態の遮蔽装置(ロールスクリーン)における概略構成を示す部分的な側面図である。尚、
図12において、
図1乃至
図3と同様な構成要素には同一の参照番号を付している。第7実施形態に関する説明では、
図12の図示右方を室内側(前面側)として実施する例を説明する。
【0060】
図12に示す遮蔽装置として構成するロールスクリーン1は、取付フレーム2と巻取軸3との間を閉鎖するよう回転可能に設けられた補助フレーム21に対し、帯状遮蔽材7を移動可能に支持するよう構成される。より具体的には、取付フレーム2の長手方向に延在する僅かに屈曲した板状の補助フレーム21が用いられ、補助フレーム21の上辺部が取付フレーム2の底面の背面側に設けられた掴部2gにて掴持され、補助フレーム21が取付フレーム2に対して前後方向に移動可能に吊下支持される。一方、補助フレーム21の下辺部には、取付フレーム2の長手方向(即ち、左右方向)の全長に亘って延在する支持部材保持部22が設けられ、支持部材保持部22は、支持部材6を保持しつつ左右方向に移動可能に案内する溝部が形成されている。
【0061】
支持部材6の形状は、例えば第5実施形態と同様に構成され、帯状遮蔽材7の上端を弾性的な嵌込みにより着脱可能に取着できるようになっている。ただし、本例においても、
図4に示すような面ファスナーにより着脱可能に取着し、支持部材保持部22に沿って移動可能とする形態で支持部材6を形成してもよい。また、支持部材保持部22は、支持部材6をロールスクリーン1の所望される特定箇所にほぼ固定するように溝部を形成した形態とすることもできる。また、複数条で支持部材保持部22を構成し、第5実施形態と同様の効果を得るよう構成することもできる。
【0062】
この第7実施形態のように、補助フレーム21を介して、帯状遮蔽材7を取着する支持部材6を支持することで、取付フレーム2と巻取軸11との間からの漏れ光を防ぐとともに、例えば帯状遮蔽材7を掴んで移動させたいときの操作性を向上させることができる。更には、巻取軸3の巻き細りに応じて帯状遮蔽材7を前後方向に移動させることができるので、全閉状態時におけるスクリーン4と帯状遮蔽材7との密着性をより高めることができる。
【0063】
そして、本実施形態のロールスクリーン1においても、例えば特許文献1の技法と比較して、その施工性を向上させることができ、意匠性が損なわれることも少なく設置スペースの観点からも優れている。
【0064】
〔第8実施形態〕
次に、
図13を参照して、本発明による第8実施形態の遮蔽装置の構成を説明する。
図13(a),(b)は、それぞれ本発明による第8実施形態の遮蔽装置(プリーツスクリーン)における概略構成とその機能を説明する斜視図である。第8実施形態に関する説明では、
図13を視認する側を室内側(前面側)とし、その逆側を室外側(背面側)として説明する。
【0065】
プリーツスクリーンは、上下方向にジクザグ状に折り曲げ可能としたスクリーン(本例では、2枚のスクリーンを断面ひし形や六角形状となるよう一体化したハニカム状スクリーン103)をヘッドボックス101から吊下支持し、そのスクリーンを昇降して採光量を適宜に調節するものである。
図13に示すプリーツスクリーンでは、前側スクリーンと後側スクリーンを一体化させた断面六角形状のハニカム状スクリーン103が設けられている。尚、プリーツスクリーンでは、スクリーンをジクザグ状に折り曲げ可能とするため、ジクザグ状に折り目が設けられた生地の一方側の折り目に、溶着等の手段により接合片がそれぞれ設けられる。この接合片を利用して、溶着等の手段により他の生地の接合片と接合可能である。また、2枚のスクリーン(前側スクリーンと後側スクリーン)とは別の接合片を各段に用い、これら2枚のスクリーンを一体化させてハニカム状スクリーン103を形成することもできる。
【0066】
図13(及び後述する
図14)に示すように、ヘッドボックス101から垂下される2本の昇降コード105の各末端は、ハニカム状スクリーン103における前側スクリーンと後側スクリーンとの間の接合片103bに設けられた挿通孔103aに挿通されて、ボトムレール104に取着される。2本の昇降コード105のそれぞれ他方の末端は、ヘッドボックス101の導出口から外部に導き出され操作グリップ106に取着されている。したがって、本実施形態のプリーツスクリーンは、操作グリップ106の操作により、昇降コード105を介してボトムレール104を昇降することによりハニカム状スクリーン103を下方へ引き延ばし、或いはハニカム状スクリーン103を上方へ畳み込み可能となっている。
【0067】
このようなプリーツスクリーンにおいても、スクリーンの全閉状態時の隙間を塞ぐことが可能な帯状遮蔽材を用いて室内への採光量や通気性を調節可能とし、この帯状遮蔽材の取り付けに関する施工性を向上させることができる。
【0068】
より具体的には、プリーツスクリーンの両側部は、昇降時の窓枠との接触を避ける為、窓枠より5mm〜10mm程度の隙間を設けて設置することが一般的である。従って、ハニカム状スクリーン103が全閉状態時にあるときも隙間が生じる。そこで、
図13(a),(b)に示すように、プリーツスクリーンの両側部にて、ハニカム状スクリーン103における前側スクリーンと後側スクリーンとの間に、ハニカム状スクリーン103とほぼ同じ形状のハニカム状の帯状遮蔽材110を所定の範囲で移動可能に内挿している。
図13(a)は、ハニカム状スクリーン103の両側部から突出しないよう帯状遮蔽材110を収納した様子を示しており、
図13(b)は、ハニカム状スクリーン103の両側部から帯状遮蔽材110を突出させた様子を示している。このように、帯状遮蔽材110をハニカム状スクリーン103の一方又は両側部から突出させることで、スクリーンの全閉状態時の窓枠との隙間を塞ぐことができ、帯状遮蔽材110を用いて室内への採光量や通気性の調節が可能となる。
【0069】
図14には、ジクザグ状に折り目が設けられた生地の3段分について、この帯状遮蔽材110の概略構成と、対応するハニカム状スクリーン103の部分的な概略構成を示している。帯状遮蔽材110は、ジクザグ状に折り目が設けられた生地の一方側の折り目に、溶着等の手段により接合片110bが設けられ、2枚の生地の接合片110bを互いに結合することでハニカム状に形成される。そして、帯状遮蔽材110の基端側では、切込み110cが所定長で形成されている。ハニカム状に形成された状態の接合片110b上には長孔110aが形成されており、この長孔110aに昇降コード105が挿通される。
【0070】
一方、ハニカム状スクリーン103は、その端部の接合片103bに対して切欠き103が設けられている。また、この接合片103bに挿通孔103aが設けられている。そして、ハニカム状スクリーン103の端部から帯状遮蔽材110の切込み110cを介して帯状遮蔽材110を内挿すると、この切欠き103と接合片103bとが係合して支持される。このように支持された状態で、昇降コード105は、帯状遮蔽材110の長孔110aと、ハニカム状スクリーン103の挿通孔103aに挿通される。
【0071】
従って、帯状遮蔽材110は、その左右方向の移動がハニカム状スクリーン103に支持され、且つ昇降コード105に対する長孔110aの長さ内で移動可能となっている。そして、この状態からハニカム状スクリーン103を再度上昇させる場合は、帯状遮蔽材110を中央方向に押し込んでから上昇させることにより窓枠との接触を防止することができる。ハニカム状スクリーン103の畳み込み時には、帯状遮蔽材110もこれに倣って畳み込み込まれるようになっている。
【0072】
したがって、このようなプリーツスクリーンにおいても、スクリーンの全閉状態時の隙間を塞ぐことが可能な帯状遮蔽材を用いて室内への採光量や通気性を調節可能とし、この帯状遮蔽材の取り付けに関する施工性を向上させることができ、更には、意匠性を損なうことなく、遮蔽材の昇降状態を考量して帯状遮蔽材を移動可能とし、その実用性を向上させることができる。
【0073】
〔第9実施形態〕
次に、
図15を参照して、本発明による第9実施形態の遮蔽装置の構成を説明する。
図15(a),(b)は、それぞれ本発明による第9実施形態の遮蔽装置(プリーツスクリーン)における概略構成とその機能を説明する斜視図である。第9実施形態に関する説明では、
図13と同様な構成要素には同一の参照番号を付しており、
図15を視認する側を室内側(前面側)とし、その逆側を室外側(背面側)として説明する。
【0074】
図15に示すように、本実施形態のプリーツスクリーンは、上下方向にジクザグ状に折り曲げ可能とした1枚のスクリーン121をヘッドボックス101から吊下支持し、そのスクリーン121を昇降して採光量を適宜に調節可能としている。そして、プリーツスクリーンの両側部で生じうる隙間を塞ぐことができるように、プリーツスクリーンの両側部にて、スクリーン121に対して重なるようにジクザグ状の帯状遮蔽材120が所定の範囲で移動可能に取着されている。
【0075】
ヘッドボックス101から垂下される2本の昇降コード105の各末端は、スクリーン121の挿通孔121aと、帯状遮蔽材120の長孔120aに挿通されて、ボトムレール104に取着される。2本の昇降コード105のそれぞれ他方の末端は、ヘッドボックス101の導出口から外部に導き出され操作グリップ106に取着されている。したがって、本実施形態のプリーツスクリーンは、操作グリップ106の操作により、昇降コード105を介してボトムレール104を昇降することによりスクリーン121を下方へ引き延ばし、或いはスクリーン121を上方へ畳み込み可能となっている。そして、スクリーン121の畳み込み時には、帯状遮蔽材120もこれに倣って畳み込み込まれるようになっている。
【0076】
このようなプリーツスクリーンにおいても、スクリーンの全閉状態時の隙間を塞ぐことが可能な帯状遮蔽材を用いて室内への採光量や通気性を調節可能とし、この帯状遮蔽材の取り付けに関する施工性を向上させることができる。
【0077】
より具体的には、プリーツスクリーンの両側部は、スクリーン121が全閉状態時にあるときも隙間が生じうる。そこで、
図15(a),(b)に示すように、プリーツスクリーンの両側部にて、スクリーン121に対して重なるようにジクザグ状の帯状遮蔽材120が所定の範囲で移動可能に取着されている。
図15(a)は、スクリーン121の両側部から突出しないよう帯状遮蔽材120を収納した様子を示しており、
図15(b)は、スクリーン121の一側部から帯状遮蔽材120を突出させた様子を示している。このように、帯状遮蔽材120をスクリーン121の一方又は両側部から突出させることで、スクリーンの全閉状態時の隙間を塞ぐことができ、帯状遮蔽材120を用いて室内への採光量や通気性の調節が可能となる。そして、この状態からスクリーン121を再度上昇させる場合は、帯状遮蔽材120を中央方向に押し込んでから上昇させることにより窓枠との接触を防止することができる。スクリーン121の畳み込み時には、帯状遮蔽材120もこれに倣って畳み込み込まれるようになっている。
【0078】
また、帯状遮蔽材120は、その左右方向の移動がスクリーン121に支持され、且つ昇降コード105に対する長孔120aの長さ内で移動可能となっている。
【0079】
したがって、このようなプリーツスクリーンにおいても、スクリーンの全閉状態時の隙間を塞ぐことが可能な帯状遮蔽材を用いて室内への採光量や通気性を調節可能とし、この帯状遮蔽材の取り付けに関する施工性を向上させることができ、更には、意匠性を損なうことなく、遮蔽材の昇降状態を考量して帯状遮蔽材を移動可能とし、その実用性を向上させることができる。
【0080】
以上、特定の実施形態の例を挙げて本発明を説明したが、本発明は前述の実施形態の例に限定されるものではなく、その技術思想を逸脱しない範囲で種々変形可能である。例えば、第1乃至第9実施形態における本発明に係る構成要素を適宜組み合わせ、更なる字氏形態とすることができる。また、例えば、帯状遮蔽材は透明シートでもよく、通気性の遮断・断熱性向上の上で効果を発揮する。また、本発明に係る帯状遮蔽材は、ローマンシェード、木製ブラインド、プリーツ(ハニカム)スクリーン等の遮蔽装置への適用も可能である。帯状遮蔽材の形状は細幅で面の状のものを指し、断面は厚みがあってもよく、ジグザグ状・ハニカム状・ダンボール状でもよい。帯状遮蔽材は所謂織物以外に不職布でもよいし板でもよい。板の場合には材質は木・紙・樹脂・金属・セラミック・シリコンとすることができる。
【0081】
また、各実施形態の帯状遮蔽材7,7a,7b,110,120(又は帯状遮蔽材7,7a,7bの支持部材6)を紐などで移動方向に引くようにし、当該帯状遮蔽材を直接引くことなく移動可能に構成してもよい。