特許第6532211号(P6532211)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6532211自転車のギアシフト装置に用いられるモータ駆動のディレイラ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6532211
(24)【登録日】2019年5月31日
(45)【発行日】2019年6月19日
(54)【発明の名称】自転車のギアシフト装置に用いられるモータ駆動のディレイラ
(51)【国際特許分類】
   B62M 25/08 20060101AFI20190610BHJP
【FI】
   B62M25/08
【請求項の数】9
【外国語出願】
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2014-220160(P2014-220160)
(22)【出願日】2014年10月29日
(65)【公開番号】特開2015-89810(P2015-89810A)
(43)【公開日】2015年5月11日
【審査請求日】2017年9月11日
(31)【優先権主張番号】MI2013A001825
(32)【優先日】2013年11月4日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】592072182
【氏名又は名称】カンパニョーロ・ソシエタ・ア・レスポンサビリタ・リミタータ
【氏名又は名称原語表記】CAMPAGNOLO SOCIETA A RESPONSABILITA LIMITATA
(74)【代理人】
【識別番号】100087941
【弁理士】
【氏名又は名称】杉本 修司
(74)【代理人】
【識別番号】100086793
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅士
(74)【代理人】
【識別番号】100112829
【弁理士】
【氏名又は名称】堤 健郎
(74)【代理人】
【識別番号】100154771
【弁理士】
【氏名又は名称】中田 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100155963
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 大輔
(72)【発明者】
【氏名】パスカ・パオロ
【審査官】 葛原 怜士郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開2002−087371(JP,A)
【文献】 特公昭55−020908(JP,B2)
【文献】 米国特許出願公開第2007/0135249(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62M 9/121−9/122
B62M 9/131−9/132
B62M 25/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転車のギアシフト装置に用いられるモータ駆動のディレイラ(1)であって、
自転車フレームに取り付けられる支持体(102)と、
個々の歯車上の異なる係合位置の間で自転車のチェーンを動かすチェーンガイド(103)と、
前記支持体(102)に対して前記チェーンガイド(103)を可動に接続する一対のコネクティングロッド(104,105)であって、当該一対のコネクティングロッド(104,105)のうちの第1のコネクティングロッド(104)が、その第1の端部(104a)で第1の回転軸心(X)を中心として回動可能である、一対のコネクティングロッド(104,105)と、
前記支持体(102)内に収容されており、第2の回転軸心(Y)を中心として回転可能である出力軸(13)が設けられたギアモータユニット(10)と、
前記ギアモータユニット(10)と前記第1のコネクティングロッド(104)との間の運動伝達手段(14,104b)であって、前記支持体(102)の内部チャンバ(102a)に収容されている、運動伝達手段(14,104b)と、
を備えるモータ駆動のディレイラ(1)において、
前記内部チャンバ(102a)が、前記出力軸(13)の2つの回転方向のうちの少なくとも一方向において前記出力軸(13)の回転が所定の回転角度を超えるのを防ぐ、少なくとも1つの調節可能なエンドストップ要素(20,220)を有し、
前記少なくとも1つのエンドストップ要素は雄ねじが設けられたピン(20)であり、このピン(20)は、前記支持体(102)の壁(102b)に形成されて前記内部チャンバ(102a)に入り込む、ねじが切られた貫通孔(102c)に係合しており、さらに、この貫通孔(102c)における前記ピン(20)の位置は、その貫通孔(102c)において前記ピン(20)を回すことによって調節可能であり、
前記出力軸(13)が、エンドストップ状態で前記ピン(20)に当たる径方向突起(15)を有する、モータ駆動のディレイラ(1)。
【請求項2】
請求項1に記載のモータ駆動のディレイラ(1)において、前記運動伝達手段が、前記第1のコネクティングロッド(104)の前記第1の端部(104a)に形成された第1の歯付きセクタ(104b)、および前記出力軸(13)に形成された第2の歯付きセクタ(14)を含み、前記第1の歯付きセクタ(104b)と前記第2の歯付きセクタ(14)とが整合して噛合している、モータ駆動のディレイラ(1)。
【請求項3】
請求項に記載のモータ駆動のディレイラ(1)において、前記径方向突起(15)が、前記第2の回転軸心(Y)に沿って、前記第2の歯付きセクタ(14)の近傍に形成されている、モータ駆動のディレイラ(1)。
【請求項4】
請求項1からのいずれか一項に記載のモータ駆動のディレイラ(1)において、前記少なくとも1つのエンドストップ要素(20)が、当該ディレイラ(1)が装着される前記自転車フレームからみて外側方向への前記チェーンガイド(103)の運動に相当する回転方向において、前記出力軸(13)の回転が所定の回転角度を超えるのを防ぐ、モータ駆動のディレイラ(1)。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載のモータ駆動のディレイラ(1)において、前記少なくとも1つのエンドストップ要素は、雄ねじが設けられたさらなるピン(220)を含み、このさらなるピン(220)は、前記支持体(102)の前記壁(102b)に形成されて前記内部チャンバ(102a)に入り込む、ねじが切られたさらなる貫通孔(202c)に係合しており、さらに、前記さらなる貫通孔(202c)における前記さらなるピン(220)の位置は、そのさらなる貫通孔(202c)において前記さらなるピン(220)を回すことによって調節可能である、モータ駆動のディレイラ(1)。
【請求項6】
請求項に記載のモータ駆動のディレイラ(1)において、前記出力軸が、さらなるエンドストップ状態で前記さらなるピン(220)に当たるさらなる径方向突起(215)を有しており、このさらなる径方向突起(215)が、当該ディレイラ(1)が装着される前記自転車フレームの方向への前記チェーンガイド(103)の運動に相当する回転方向において、前記出力軸の回転が所定の回転角度を超えるのを防ぐ、モータ駆動のディレイラ(1)。
【請求項7】
請求項2に従属する請求項6に記載のモータ駆動のディレイラ(1)において、前記さらなる径方向突起(215)が、前記第2の回転軸心(Y)に沿って、前記出力軸(13)のうち、前記第2の歯付きセクタ(14)が形成されている部位(214a)と隣り合う部位(213a)に形成されている、モータ駆動のディレイラ(1)。
【請求項8】
請求項1からのいずれか一項に記載のモータ駆動のディレイラ(1)において、前記ギアシフト装置がフロントギアシフト装置である、モータ駆動のディレイラ(1)。
【請求項9】
請求項1からのいずれか一項に記載のディレイラ(1)を備えた、自転車用のギアシフト装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自転車のギアシフト装置(変速装置)に用いられるモータ駆動のディレイラに関する。
【0002】
本発明は、さらに、そのようなギアシフト装置を備えた、自転車用のギアシフト装置に関する。そのような自転車としては、競走用自転車が好ましい。
【背景技術】
【0003】
既知のとおり、自転車とは、筋力をトランスミッションシステム(運動伝達システム)を介して「駆動輪」である後輪に伝達することにより動く、機械的な移動手段である。そのようなトランスミッションシステムは、運転者が推進力を加える一対のクランクと、これらのペダルクランクと直結していることにより回転を引き起こす少なくとも1つの駆動歯車と、上記後輪のハブに連結しており、かつ、これらの駆動歯車によりチェーンを介して回転を引き起こす少なくとも1つの被駆動歯車(すなわち、「スプロケット」)とを含む。
【0004】
特に、競走用自転車は、様々な直径を有する複数のスプロケットと、同じく様々な直径を有する複数の駆動歯車とを備えている。この場合のチェーンは、駆動歯車とスプロケットとに同時に係合した状態でフロントギアシフト装置(フロント変速装置)及びリアギアシフト装置(リア変速装置)によって選択的に動かされることにより、その時々の走行条件に最も適した変速比をもたらす駆動歯車−スプロケットの組合せを得ることができる。
【0005】
フロントギアシフト装置は、自転車フレーム(自転車のフレーム)のうち、複数の駆動歯車の近傍に装着される。また、フロントギアシフト装置は、上記チェーンを所与の駆動歯車から別の駆動歯車へと移すディレイラを備えている。リアギアシフト装置は、自転車フレームのうち、複数のスプロケットの近傍に装着される。また、リアギアシフト装置は、上記チェーンを所与のスプロケットから別のスプロケットへと移すディレイラを備えている。
【0006】
従来、フロントギアシフト装置のディレイラもリアギアシフト装置のディレイラも、関節接続型の平行四辺形機構を備えている。具体的に説明すると、その平行四辺形の各辺が、互いに略平行な回転軸心回りに、ピンを中心として他辺と共同で回動するようになっている。より具体的に述べると、そのような関節接続型の平行四辺形は、上記自転車フレームに固定される支持体と、個々の歯車(フロントギアシフト装置のディレイラの場合にはクランクセットのギア、リアギアシフト装置のディレイラの場合にはスプロケットセットのスプロケット)上の異なる係合位置の間で自転車のチェーンを動かすいわゆるチェーンガイドと、上記支持体に対して上記チェーンガイドを可動に接続する一対の関節接続アーム、すなわち、一対のコネクティングロッド(一般的には外側のコネクティングロッドと内側のコネクティングロッドとして識別されている)で形成されている。フロントギアシフト装置のディレイラのチェーンガイドは技術用語で「フォーク(fork)」と称される構成要素を備えており、リアギアシフト装置のディレイラのチェーンガイドはロッカーアームを備えている。
【0007】
各コネクティングロッドは、上記支持体および上記チェーンガイドに対し、各孔に挿入された関節接続ピンにより回動可能に連結している。
【0008】
上記ディレイラは、手動式のディレイラ(機械式のディレイラとも称される)の場合もあるし、モータ駆動のディレイラ(電動式のディレイラとも称される)の場合もある。
【0009】
本明細書および添付の特許請求の範囲では、モータ駆動のディレイラの場合について言及する。
【0010】
モータ駆動のディレイラでは、上記関節接続型の平行四辺形のコネクティングロッドが、歯付きセクタが設けられている方の端部で回転軸心を中心として回動可能に構成されており、かつ、その歯付きセクタは、当該ディレイラのギアモータユニットの出力軸に設けられた整合する歯付きセクタと噛合している。
【0011】
本明細書および添付の特許請求の範囲において、ギアモータユニットとは、電気モータおよび機械式の減速部を含む手段(group)のことを言う。上記ギアモータユニットの出力軸は、上記電気モータの駆動軸よりも回転数が減らされて回転する。
【0012】
上記ギアモータユニットは、自転車のハンドルバーに通常位置する制御部(操作部)を介して運転者によって駆動される。適切なソフトウェアをロードした電子制御基板により、運転者の設定どおりに変速比を変更するように(すなわち、駆動歯車−スプロケットの所望の組合せを得るように)上記ギアモータユニットの出力軸の回転が管理される。
【0013】
さらに、上記出力軸の回転が引き起こすコネクティングロッドの回転は、その出力軸の歯付きセクタとコネクティングロッド端部の歯付きセクタとの噛合部分での所与の減速(例えば、1/2の減速)により、上記チェーンガイドに所望の運動をさせて高精度なギアシフト動作を実現する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本願の出願人は、このような構成のモータ駆動のディレイラでは、ギアシフト動作を上記ギアモータユニットの電子制御基板および当該電子制御基板を管理するソフトウェアに任せることになるので、その電子制御基板やソフトウェアに故障/異常が発生した場合、ギアシフト動作のコントロールを失うだけでなく、上記チェーンがクランクセットのギア外(フロントギアシフト装置のディレイラの場合)またはスプロケットセットのスプロケット外(リアギアシフト装置のディレイラの場合)に突如脱落するかもしれないという問題があることを見出した。このようにチェーンが突如脱落してしまうと、自転車のコントロールを失って転倒するなど、運転者にとって満足できない状態になる。
【0015】
本発明の根底をなす技術的課題は、自転車のギアシフト装置に用いられるモータ駆動のディレイラであって、そのギアモータユニットの電子制御基板や関連ソフトウェアに故障/異常が発生した場合に運転者の安全をより確保することのできるディレイラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
本発明の解決思想は、チェーン脱落のリスクを回避するために、出力軸の回転が所定の回転角度を超えないように制限することである。
【0017】
本発明の第1の構成は、請求項1に記載のディレイラに関する。
【0018】
本発明のディレイラの好適な構成は、請求項2〜10に記載されている。
【0019】
具体的に述べると、本発明は、自転車のギアシフト装置に用いられるモータ駆動のディレイラであって、
自転車フレームに取り付けられる支持体と、
個々の歯車上の異なる係合位置の間で自転車のチェーンを動かすチェーンガイドと、
前記支持体に対して前記チェーンガイドを可動に接続する一対のコネクティングロッドであって、当該一対のコネクティングロッドのうちの第1のコネクティングロッドが、その第1の端部で第1の回転軸心を中心として回動可能である、一対のコネクティングロッドと、
前記支持体内に収容されており、第2の回転軸心を中心として回転可能である出力軸が設けられたギアモータユニットと、
前記ギアモータユニットと前記第1のコネクティングロッドとの間の運動伝達手段であって、前記支持体の内部チャンバに収容されている、運動伝達手段と、
を備えるモータ駆動のディレイラにおいて、
前記内部チャンバが、前記出力軸の2つの回転方向のうちの少なくとも一方向において前記出力軸の回転が所定の回転角度を超えるのを防ぐ、少なくとも1つの調節可能なエンドストップ要素を有することを特徴とする、モータ駆動のディレイラに関する。
【0020】
このようなディレイラであれば、有利なことに、そのギアモータユニットの電子制御基板や関連ソフトウェアに故障/異常が発生しても、前記エンドストップ要素によりチェーンガイドの運動が制限される。すなわち、前記エンドストップ要素は、安全部品の機能を果たす。
【0021】
前記エンドストップ要素の調節によって、チェーンがクランクセットのギア外またはスプロケットセットのスプロケット外に突如脱落する可能性を回避することができる。
【0022】
好ましくは、前記運動伝達手段は、前記第1のコネクティングロッドの前記第1の端部に形成された第1の歯付きセクタ、および前記出力軸に形成された第2の歯付きセクタを含み、前記第1の歯付きセクタと前記第2の歯付きセクタとが整合して噛合している。
【0023】
本明細書および添付の特許請求の範囲において、「構成要素に形成された歯付きセクタ」とは、その構成要素との一体品として形成された歯付きセクタ、および、その構成要素に取り付けられた歯付きセクタの両方の場合を指す。
【0024】
本発明のディレイラの好ましい一実施形態において、前記少なくとも1つのエンドストップ要素は雄ねじが設けられたピンであり、このピンは、前記支持体の壁に形成されて前記内部チャンバに入り込む、ねじが切られた貫通孔に係合しており、さらに、この貫通孔における前記ピンの位置は、その貫通孔において前記ピンを回すことによって調節可能である。
【0025】
有利なことに、そのようなピンは、容易に製造可能な部品であり、かつ、高精度な調節を簡単に実行できる。
【0026】
好ましくは、前記出力軸は、エンドストップ状態で前記ピンに当たる径方向突起を有する。
【0027】
有利なことに、そのような径方向突起は、前記出力軸に容易に形成することができる。
【0028】
好ましくは、前記径方向突起は、前記第2の回転軸心に沿って、前記第2の歯付きセクタの近傍に形成されている。
【0029】
有利なことに、そのような径方向突起は、前記出力軸のうち、前記歯付きセクタが形成される角度部分とは別の角度部分に形成される。
【0030】
本発明のディレイラの好ましい一実施形態において、前記少なくとも1つのエンドストップ要素は、当該ディレイラが装着される前記自転車フレームからみて外側方向への前記チェーンガイドの運動に相当する回転方向において、前記出力軸の回転が所定の回転角度を超えるのを防ぐ。具体的に説明すると、この所定の回転角度とは、その角度を超えると前記チェーンが前記自転車フレームからみて外側方向へと脱落する回転角度である。
【0031】
本発明のディレイラの好ましい他の実施形態において、前記少なくとも1つのエンドストップ要素は、前述したピンに加えて、雄ねじが設けられたさらなるピンを含み、このさらなるピンは、前記支持体の前記壁に形成されて前記内部チャンバに入り込む、ねじが切られたさらなる貫通孔に係合しており、さらに、前記さらなる貫通孔における前記さらなるピンの位置は、そのさらなる貫通孔において前記さらなるピンを回すことによって調節可能である。
【0032】
好ましくは、前記出力軸は、さらなるエンドストップ状態で前記さらなるピンに当たるさらなる径方向突起を有しており、このさらなる径方向突起が、前記ディレイラが装着される前記自転車フレームの方向への前記チェーンガイドの運動に相当する回転方向において、前記出力軸の回転が所定の回転角度を超えるのを防ぐ。
【0033】
有利なことに、そのようなさらなるピンは、前記ディレイラの前記ギアモータユニットの電子制御基板や関連ソフトウェアに故障/異常が発生した場合の安全部品の機能を果たし、前記ディレイラが装着される前記自転車フレームの方向に向かって前記チェーンがクランクセットのギア外またはスプロケットセットのスプロケット外へと突如脱落するのを防ぐ。
【0034】
また、有利なことに、そのようなさらなるピンは、容易に製造可能な部品であり、かつ、高精度な調節を簡単に実行できる。
【0035】
好ましくは、前記さらなる径方向突起は、前記第2の回転軸心に沿って、前記出力軸のうち、前記第2の歯付きセクタが形成されている部位と隣り合う部位に形成されている。
【0036】
有利なことに、そのようなさらなる径方向突起は、前記出力軸に容易に形成することができる。
【0037】
好ましくは、前記ギアシフト装置はフロントギアシフト装置である。
【0038】
本発明の第2の構成は、前記ディレイラを備えた、自転車用のギアシフト装置に関する。
【0039】
本発明のさらなる特徴および利点は、添付の図面を参照しながら行う、好適な実施形態についての以下の詳細な説明から明らかになる。なお、これらの実施形態は例示に過ぎず、本発明を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0040】
図1】本発明にかかるモータ駆動のディレイラの斜視図である。
図2図1のディレイラの分解図である。
図3図1のディレイラの側面図である。
図4図1のディレイラの他の側面図である。
図5図1のディレイラの、図3の切断線V−Vに沿った断面図である。
図6】本発明にかかるモータ駆動のディレイラの他の実施形態を示す分解図である。
図7図6のディレイラの側面図である。
図8図6のディレイラの、図7の切断線VIII−VIIIに沿った部分断面図である。
図9図6のディレイラの、図7の切断線IX−IXに沿った部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1図5に、自転車のギアシフト装置に用いられる本発明にかかるモータ駆動のディレイラの第1の実施形態を示す。このディレイラ全体を符号1で表す。具体的に述べると、これらの図には、フロントギアシフト装置のディレイラが示されている。
【0042】
以下の説明では、フロントギアシフト装置のディレイラの場合について言及するが、本発明はこのような場合に限定されず、同様の関節接続型の平行四辺形の構成を備えたリアギアシフト装置のディレイラの場合にも適宜変更を加えて適用可能である。
【0043】
フロントギアシフト装置のディレイラ1は、関節接続型の四辺形作動機構(より明確には、関節接続型の平行四辺形)101を備える。この機構101は、電子制御基板(図示せず)により制御されるギアモータユニット10を運転者が駆動することによって動作する。
【0044】
ギアモータユニット10は、電気モータ11および機械式の減速部12を含む。ギアモータユニット10の出力軸13は、電気モータ11の駆動軸よりも回転数が減らされて回転する。
【0045】
関節接続型の四辺形作動機構101は、その平行四辺形の4つの辺に、支持体102、チェーンガイド103および一対のコネクティングロッド104,105を有する。これら4つの構成品102,103,104,105は、4つの関節接続ピン106,107,108,109により、各々の回転軸心を中心として関節接続(回動可能に接続)されている。
【0046】
支持体102は、その取付部位1020で、自転車フレーム(図示せず)に取り付けられる。
【0047】
ギアモータユニット10は、支持体102内に収容されているが、その支持体102のカバー102dを取り外すことによって手を届かせることができる。
【0048】
チェーンガイド103は、関節接続型の四辺形作動機構101において支持体102と対向する。チェーンガイド103は、いわゆる「フォーク」を備えている。リアギアシフト装置のディレイラの場合のチェーンガイドは、フォークに代えて、当該チェーンガイドのロッカーアームを取り付ける取付部位を有する。
【0049】
コネクティングロッド104,105は、チェーンガイド103を、支持体102に対して可動に接続している。
【0050】
コネクティングロッド105は、使用時には自転車フレーム側に面するので「内側のコネクティングロッド」と称される。第1のコネクティングロッドであるコネクティングロッド104は、使用時には外部に面する(すなわち、自転車フレーム側とは反対側に位置する)ので「外側のコネクティングロッド」と称される。
【0051】
第1のピン106は、支持体102とコネクティングロッド104とを接続する。第2のピン107は、チェーンガイド103とコネクティングロッド104とを接続する。第3のピン108は、支持体102とコネクティングロッド105とを接続する。第4のピン109は、チェーンガイド103とコネクティングロッド105とを接続する。
【0052】
好ましくは、第1のピン106と第2のピン107とがほぼ同一の構成であり、かつ、第3のピン108と第4のピン109とがほぼ同一の構成である。
【0053】
コネクティングロッド104は、その第1の端部104aで第1の回転軸心である回転軸心Xを中心として回動可能であり、その第1の端部104aには第1の歯付きセクタである歯付きセクタ104bが設けられている。
【0054】
歯付きセクタ104bは、ギアモータユニット10の出力軸13の整合する歯付きセクタ14と噛合している。ギアモータユニット10の出力軸13は、第2の回転軸心である回転軸心Yを中心として回転可能である。
【0055】
出力軸13の第2の歯付きセクタである歯付きセクタ14とコネクティングロッド104の第1の端部104aの歯付きセクタ104bとが、ギアモータユニット10と第1のコネクティングロッド104との間の運動伝達手段を形成しており、この運動伝達手段は、支持体102の内部チャンバ102aに収容されている。
【0056】
コネクティングロッド104の一部が、内部チャンバ102aから、当該内部チャンバ102aの貫通開口102eを通って突出している。貫通開口102eとコネクティングロッド104との間には、ディレイラ1の正確な動作を妨げる可能性がある水およびその他の汚染物質(例えば、埃、土、泥など)の侵入を最小限に抑えるガスケット102fが設けられている。
【0057】
本発明の特徴として、内部チャンバ102aは、出力軸13の2つの回転方向のうちの少なくとも一方向において出力軸13の回転が所定の回転角度を超えるのを防ぐ、少なくとも1つの調節可能なエンドストップ要素を有する。
【0058】
本発明は図1図5に示されている場合に限るものではない、前記エンドストップ要素は、出力軸13の(図5を基準として)時計回りの回転方向において出力軸13の回転が所定の回転角度を超えるのを防ぐピン20である。
【0059】
すなわち、ピン20により、出力軸13が所定の回転角度を超えて回転し、チェーンが自転車フレームの方向とは反対方向へと駆動歯車から脱落するのを防ぐことができる。
【0060】
ピン20は、雄ねじが設けられており、かつ、支持体102の壁102bに形成されて内部チャンバ102aに入り込む貫通孔102cに係合している。
【0061】
貫通孔102cにおけるピン20の位置は、その貫通孔102cにおいて当該ピン20を回すことによって調節可能である。
【0062】
貫通孔102cは、支持体102の壁102bを貫通している。これにより、支持体102が自転車フレームに取り付けられた後でも、この支持体102の外側からピン20を調節することができる。図1図5に示す好適な実施形態では、ピン20が、その外側の自由端部に、六角棒スパナ(アレンレンチ)、ドライバー、その他の同様の工具などで回転調節容易なヘッド凹部20aを有している。
【0063】
図1図5に示す好適な実施形態において、出力軸13は、エンドストップ状態でピン20に当たる径方向突起15を有している。
【0064】
径方向突起15は、回転軸心Yに沿って、出力軸13の歯付きセクタ14の近傍に形成されている。具体的に述べると、径方向突起15は、出力軸13のうち、歯付きセクタ14が形成されている角度部分とは別の角度部分に形成されている。
【0065】
図6図9に、本発明にかかるモータ駆動のディレイラの他の実施形態を示す。図6図9において、図1図5を参照しながら説明したモータ駆動のディレイラ1の構成要素と機能的な観点からみて同一又は等価な構成要素には、図1図5と同じ符号を付し、以下では説明を省く。
【0066】
具体的には、本発明にかかるディレイラ1のこの実施形態は、さらなるピン220により形成されるさらなるエンドストップ要素を備えており、このさらなるピン220が、ピン20が介入する出力軸13の回転方向とは逆の回転方向において出力軸13の回転が所定の回転角度(すなわち、チェーンが自転車フレームの方向に脱落する際の回転角度を超えるのを防ぐ点で、図1図5に示すディレイラ1と異なる。つまり、さらなるピン220は、出力軸13の(図8及び図9を基準として)時計回りの回転方向において出力軸13が所定の回転角度を超えて回転するのを防ぐ。
【0067】
さらなるピン220は、雄ねじが設けられており、かつ、支持体102の壁102bに形成されて内部チャンバ102aに入り込む、少なくとも一部にねじが切られたさらなる貫通孔202cに係合している。
【0068】
さらなる貫通孔202cにおける前記さらなるピン220の位置は、そのさらなる貫通孔202cにおいてさらなるピン220を回すことによって調節可能である。
【0069】
さらなる貫通孔202cは、支持体102の壁102bを貫通している。これにより、支持体102が自転車フレームに取り付けられた後でも、この支持体102の外側からさらなるピン220を調節することができる。図6図9に示す好適な実施形態では、さらなるピン220が、その外側の端部に、六角棒スパナ、ドライバー、その他の同様の工具などで回転調節容易なヘッド凹部220aを有している。
【0070】
図6図9に示す好適な実施形態では、出力軸13が、さらなるエンドストップ状態で前記さらなるピン220に当たるさらなる径方向突起215を有している。
【0071】
さらなる径方向突起215は、出力軸13のうち、歯付きセクタ14が形成されている部位214aと回転軸心Yに沿って隣り合う部位213aに形成されている。
【0072】
具体的に述べると、図6図9に示す好適な実施形態において、前記部位213aは、ギアモータユニット10の機械式の減速部12からみて部位214aよりも軸方向外側に位置している。
【0073】
以上の内容から、本発明にかかるディレイラ1の動作は明らかであるが、以下でさらに詳述する。
【0074】
図1図5の実施形態の場合、まず、ディレイラ1を、自転車フレームに装着する。
【0075】
次に、前記エンドストップ要素を調節する。すなわち、支持体102の前記貫通孔102cにおけるピン20の位置を調節する。
【0076】
この調節は、六角棒スパナ、ドライバー、その他の同様の工具などで前記ピン20のヘッド凹部20aを操作し、貫通孔102cにおいてピン20を適切な量回すことによって実行される。
【0077】
具体的に説明すると、径方向突起15がピン20に接触するまで、出力軸13を回転させる。その結果(出力軸13にコネクティングロッド104を介して伝動接続された)チェーンガイド103が取る位置を確認することにより、ピン20の位置を、前記チェーンが自転車フレームからみた外側方向であり、クランクセットのギア外側(リアギアシフト装置のディレイラの場合にはスプロケットセットのスプロケット外側)に脱落する際のチェーンガイド103の位置に相当する所定の回転角度を超えて出力軸13が回転できない位置に調節する。
【0078】
図6図9の実施形態の場合も、まず、ディレイラ1を、自転車フレームに装着する。
【0079】
次に、両方のエンドストップ要素を調節する。すなわち、貫通孔102cにおけるピン20の位置およびさらなる貫通孔202cにおけるさらなるピン220の位置を調節する。
【0080】
これらの調節は、六角棒スパナ、ドライバー、その他の同様の工具などで前記ピン20のヘッド凹部20aおよび前記さらなるピン220のヘッド凹部220aを操作し、貫通孔102cにおけるピン20およびさらなる貫通孔202cにおけるさらなるピン220を適切な量回すことによって実行される。
【0081】
具体的に説明すると、径方向突起15がピン20に接触するまで、出力軸13を回転させる。その結果(出力軸13にコネクティングロッド104を介して伝動接続された)チェーンガイド103が取る位置を確認することにより、ピン20の位置を、チェーンが自転車フレームからみた外側方向であり、クランクセットのギア外側(リアギアシフト装置のディレイラの場合にはスプロケットセットのスプロケット外側)に脱落する際のチェーンガイド103の位置に相当する所定の回転角度を超えて出力軸13が回転できない位置に調節する。
【0082】
また、さらなる径方向突起215がさらなるピン220に接触するまで、出力軸13を回転させる。その結果(出力軸13にコネクティングロッド104を介して伝動接続された)チェーンガイド103が取る位置を確認することにより、前記さらなるピン220の位置を、前記チェーンが自転車フレームの方向であるクランクセットのギア内側(リアギアシフト装置のディレイラの場合にはスプロケットセットのスプロケット内側)に脱落する際のチェーンガイド103の位置に相当する所定の回転角度を超えて出力軸13が回転できない位置に調節する。
【0083】
好ましくは、コネクティングロッド104は、軽金属材料または複合材料から製作される。これにより、ディレイラが軽量になる。このような軽量化は、特に競走用自転車に用いられるディレイラで所望される。
【0084】
複合材料とは、ポリマーマトリクスとフィラーとを含む少なくとも2種類の成分で構成された材料のことを言う。このようなフィラーの例としては、構造を成す繊維(構造繊維)、顆粒(構造顆粒)、粉末(構造粉末)などが挙げられる。好ましくは、そのような構造繊維は、カーボン繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、セラミック繊維、ボロン繊維、およびこれらの混合物からなる群から選択される。カーボン繊維が特に好ましい。好ましくは、前記ポリマーマトリクスのポリマーは、熱硬化性ポリマーであり、より好ましくはエポキシ樹脂を含んでもよい。しかしながら、熱可塑性ポリマーを使用してもよい。
【0085】
好ましくは、ピン20は、金属材料から製作される。
【0086】
支持体102が複合材料から製作される場合、支持体102の壁102bに挿入される金属製インサートに、貫通孔102cを形成するようにしてもよい。そのような金属製インサートは、例えば接着、締まり嵌め、その他の等価的な固定手段などにより、壁102bに固定されるか、または、壁102bと一体成形される。
【0087】
支持体102とコネクティングロッド104とが噛合する構成のみに言及しながら本発明を説明し、図示したが、これと全く同じ構成を、支持体102とコネクティングロッド105とに対して適用することも可能である(すなわち、ギアモータユニット10の出力軸13を、コネクティングロッド104に代えてコネクティングロッド105と噛合させることも可能である)。
【0088】
当然ながら、当業者であれば、特定の要件及びその時々の要件に応えるために、前述したような自転車のギアシフト装置に用いられるモータ駆動のディレイラおよび自転車用のギアシフト装置に対して様々な変更や変形を施し得ると思われるが、このような変更及び変形の全ては、添付の特許請求の範囲に記載された本発明の保護範囲内に包含されることに留意されたい。
なお、本発明は、実施の態様として以下の内容を含む。
[態様1]
自転車のギアシフト装置に用いられるモータ駆動のディレイラ(1)であって、
自転車フレームに取り付けられる支持体(102)と、
個々の歯車上の異なる係合位置の間で自転車のチェーンを動かすチェーンガイド(103)と、
前記支持体(102)に対して前記チェーンガイド(103)を可動に接続する一対のコネクティングロッド(104,105)であって、当該一対のコネクティングロッド(104,105)のうちの第1のコネクティングロッド(104)が、その第1の端部(104a)で第1の回転軸心(X)を中心として回動可能である、一対のコネクティングロッド(104,105)と、
前記支持体(102)内に収容されており、第2の回転軸心(Y)を中心として回転可能である出力軸(13)が設けられたギアモータユニット(10)と、
前記ギアモータユニット(10)と前記第1のコネクティングロッド(104)との間の運動伝達手段(14,104b)であって、前記支持体(102)の内部チャンバ(102a)に収容されている、運動伝達手段(14,104b)と、
を備えるモータ駆動のディレイラ(1)において、
前記内部チャンバ(102a)が、前記出力軸(13)の2つの回転方向のうちの少なくとも一方向において前記出力軸(13)の回転が所定の回転角度を超えるのを防ぐ、少なくとも1つの調節可能なエンドストップ要素(20,220)を有することを特徴とする、モータ駆動のディレイラ(1)。
[態様2]
態様1に記載のモータ駆動のディレイラ(1)において、前記運動伝達手段が、前記第1のコネクティングロッド(104)の前記第1の端部(104a)に形成された第1の歯付きセクタ(104b)、および前記出力軸(13)に形成された第2の歯付きセクタ(14)を含み、前記第1の歯付きセクタ(104b)と前記第2の歯付きセクタ(14)とが整合して噛合している、モータ駆動のディレイラ(1)。
[態様3]
態様1または2に記載のモータ駆動のディレイラ(1)において、前記少なくとも1つのエンドストップ要素は雄ねじが設けられたピン(20)であり、このピン(20)は、前記支持体(102)の壁(102b)に形成されて前記内部チャンバ(102a)に入り込む、ねじが切られた貫通孔(102c)に係合しており、さらに、この貫通孔(102c)における前記ピン(20)の位置は、その貫通孔(102c)において前記ピン(20)を回すことによって調節可能である、モータ駆動のディレイラ(1)。
[態様4]
態様3に記載のモータ駆動のディレイラ(1)において、前記出力軸(13)が、エンドストップ状態で前記ピン(20)に当たる径方向突起(15)を有する、モータ駆動のディレイラ(1)。
[態様5]
態様4に記載のモータ駆動のディレイラ(1)において、前記径方向突起(15)が、前記第2の回転軸心(Y)に沿って、前記第2の歯付きセクタ(14)の近傍に形成されている、モータ駆動のディレイラ(1)。
[態様6]
態様1から5のいずれか一態様に記載のモータ駆動のディレイラ(1)において、前記少なくとも1つのエンドストップ要素(20)が、当該ディレイラ(1)が装着される前記自転車フレームからみて外側方向への前記チェーンガイド(103)の運動に相当する回転方向において、前記出力軸(13)の回転が所定の回転角度を超えるのを防ぐ、モータ駆動のディレイラ(1)。
[態様7]
態様3から6のいずれか一態様に記載のモータ駆動のディレイラ(1)において、前記少なくとも1つのエンドストップ要素は、雄ねじが設けられたさらなるピン(220)を含み、このさらなるピン(220)は、前記支持体(102)の前記壁(102b)に形成されて前記内部チャンバ(102a)に入り込む、ねじが切られたさらなる貫通孔(202c)に係合しており、さらに、前記さらなる貫通孔(202c)における前記さらなるピン(220)の位置は、そのさらなる貫通孔(202c)において前記さらなるピン(220)を回すことによって調節可能である、モータ駆動のディレイラ(1)。
[態様8]
態様7に記載のモータ駆動のディレイラ(1)において、前記出力軸が、さらなるエンドストップ状態で前記さらなるピン(220)に当たるさらなる径方向突起(215)を有しており、このさらなる径方向突起(215)が、当該ディレイラ(1)が装着される前記自転車フレームの方向への前記チェーンガイド(103)の運動に相当する回転方向において、前記出力軸の回転が所定の回転角度を超えるのを防ぐ、モータ駆動のディレイラ(1)。
[態様9]
態様8に記載のモータ駆動のディレイラ(1)において、前記さらなる径方向突起(215)が、前記第2の回転軸心(Y)に沿って、前記出力軸(13)のうち、前記第2の歯付きセクタ(14)が形成されている部位(214a)と隣り合う部位(213a)に形成されている、モータ駆動のディレイラ(1)。
[態様10]
態様1から9のいずれか一態様に記載のモータ駆動のディレイラ(1)において、前記ギアシフト装置がフロントギアシフト装置である、モータ駆動のディレイラ(1)。
[態様11]
態様1から10のいずれか一態様に記載のディレイラ(1)を備えた、自転車用のギアシフト装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9