特許第6532435号(P6532435)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6532435
(24)【登録日】2019年5月31日
(45)【発行日】2019年6月19日
(54)【発明の名称】エレベーターのドアレール清掃装置
(51)【国際特許分類】
   B66B 13/30 20060101AFI20190610BHJP
【FI】
   B66B13/30 Q
   B66B13/30 P
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-160672(P2016-160672)
(22)【出願日】2016年8月18日
(65)【公開番号】特開2018-27840(P2018-27840A)
(43)【公開日】2018年2月22日
【審査請求日】2018年3月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000236056
【氏名又は名称】三菱電機ビルテクノサービス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】特許業務法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】山下 辰巳
【審査官】 今野 聖一
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭60−097975(JP,U)
【文献】 特開2006−335496(JP,A)
【文献】 特開平08−113453(JP,A)
【文献】 特開2007−062903(JP,A)
【文献】 特開平06−032572(JP,A)
【文献】 実開昭51−066962(JP,U)
【文献】 特開2005−335874(JP,A)
【文献】 特開平10−128284(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66B 13/00 − 13/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドアの上方に配置されたドアレールと、
前記ドアの上端部に固定されたドアハンガーに取り付けられて、前記ドアの開閉に連動して前記ドアレールの上面を移動して清掃する清掃部材とを備え、
前記ドアレールは、長手方向に分離された複数のドアレール要素により形成され、
隣り合う前記ドアレール要素の間に隙間が形成され、
前記隙間において前記ドアレールの長手方向についての幅は、前記ドアレールの下端部で上端部より大きくなっており、
前記清掃部材は、前記ドアレール上を移動するときに異物を押し出して前記隙間に落とすことで前記異物を除去する、エレベーターのドアレール清掃装置。
【請求項2】
ドアの上方に配置されたドアレールと、
前記ドアの上端部に固定されたドアハンガーに取り付けられて、前記ドアの開閉に連動して前記ドアレールの上面を移動して清掃する清掃部材とを備え、
前記ドアレールは、長手方向に分離された複数のドアレール要素により形成され、
隣り合う前記ドアレール要素の間に隙間が形成され、
隣り合う前記ドアレール要素のうち、前記隙間に近づくように前記清掃部材が移動したときに前記清掃部材と離れている一方の前記ドアレール要素の前記隙間側の上端は、前記清掃部材が接近する他方の前記ドアレール要素の前記隙間側の上端より高くなっており
前記清掃部材は、前記ドアレール上を移動するときに異物を押し出して前記隙間に落とすことで前記異物を除去する、エレベーターのドアレール清掃装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のエレベーターのドアレール清掃装置において、
前記異物は火山灰である、エレベーターのドアレール清掃装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアの上方に配置されたドアレールと、ドアの開閉に連動してドアレールの上面を移動して清掃する清掃部材とを備える、エレベーターのドアレール清掃装置に関する。
【背景技術】
【0002】
エレベーターのドアレールの上面に塵芥または塵芥集積物等の異物があると、ドアレールの上面に対し、ドアハンガーに取り付けたローラの移動が円滑に行われず、ドアの開閉が困難になるおそれがある。特許文献1−3には、エレベーターのドアハンガーに清掃部材を取り付けて、清掃部材によってドアレールの上面を清掃するドアレール清掃装置が記載されている。特許文献1に記載された構成では、清掃部材が、弾力性のあるフェルト上の材料から形成されている。特許文献2に記載された構成では、清掃部材が、油が含浸された清掃給油部材を含んでいる。特許文献3に記載された構成では、清掃部材は、植毛台に植毛した毛束を含んでいる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−335496号公報
【特許文献2】特開2013−237543号公報
【特許文献3】特開2014−19518号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1−3に記載された構成では、ドアハンガーに取り付けた清掃部材が、ドアレールの上面に接触し、ドアレール上の異物を押し出すことにより、ローラの移動範囲から異物を除去する。しかしながら異物を押し出すだけでは、異物が集積されて押しきれずハンガーレールと、ハンガーレールが固定されるドアとの移動が制限される可能性がある。特に、異物が火山灰である場合には、放置した場合に火山灰が周囲から水分、油を短期間で取り込むので、火山灰の粘り気が強くなって固まってしまう。これにより、異物がより短期間に集積された状態で固まって、ドアの移動が制限され、開閉不良の原因となる可能性がある。この場合、固まった異物は、エレベーターの点検、修理を行う作業者が手作業で道具を用いて削って除去する必要がある。このような問題は、特に周辺に火山がある地域で生じやすい。また、火山灰は乾燥状態で浮遊して、建物の中に入り込みやすく、ドアレール上に積もりやすい。
【0005】
本発明に係るエレベーターのドアレール清掃装置の目的は、ドアレール上に短期間で固まりやすい火山灰などの異物がある場合でも、その異物を効率よく取り除くことができる構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るエレベーターのドアレール清掃装置は、ドアの上方に配置されたドアレールと、前記ドアの上端部に固定されたドアハンガーに取り付けられて、前記ドアの開閉に連動して前記ドアレールの上面を移動して清掃する清掃部材とを備える。前記ドアレールは、長手方向に分離された複数のドアレール要素により形成され、隣り合う前記ドアレール要素の間に隙間が形成され、前記隙間において前記ドアレールの長手方向についての幅は、前記ドアレールの下端部で上端部より大きくなっており、前記清掃部材は、前記ドアレール上を移動するときに異物を押し出して前記隙間に落とすことで前記異物を除去する。また、本発明に係るエレベーターのドアレール清掃装置は、ドアの上方に配置されたドアレールと、前記ドアの上端部に固定されたドアハンガーに取り付けられて、前記ドアの開閉に連動して前記ドアレールの上面を移動して清掃する清掃部材とを備え、前記ドアレールは、長手方向に分離された複数のドアレール要素により形成され、隣り合う前記ドアレール要素の間に隙間が形成され、隣り合う前記ドアレール要素のうち、前記隙間に近づくように前記清掃部材が移動したときに前記清掃部材と離れている一方の前記ドアレール要素の前記隙間側の上端は、前記清掃部材が接近する他方の前記ドアレール要素の前記隙間側の上端より高くなっており、前記清掃部材は、前記ドアレール上を移動するときに異物を押し出して前記隙間に落とすことで前記異物を除去する。


【発明の効果】
【0007】
本発明に係るエレベーターのドアレール清掃装置によれば、ドアレールが分離された複数のドアレール要素により形成され、清掃部材は、ドアレール上を移動するときに異物を押し出してドアレール要素間の隙間に落とすことで異物を除去する。これにより、異物を集積しにくくできるので、ドアレール上に短期間で固まりやすい火山灰などの異物がある場合でも、その異物を効率よく取り除くことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態のドアレール清掃装置が取り付けられたエレベーターの乗場ドアの上側部分を示す図である。
図2図1において、2つのドアの一方のドアが左側から閉鎖する方向である右側に移動する場合におけるA部拡大相当図である。
図3図2のB−B断面図である。
図4】各ドアが閉鎖方向に移動しきった場合におけるA部拡大断面図である。
図5図1において、各ドアが開放方向に移動する場合におけるC部拡大相当図である。
図6】実施形態の別例のドアレール清掃装置を示している図2に対応する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。以下で説明する形状、材質及び個数は、説明のための例示であって、ドアレール清掃装置またはエレベーターの仕様に応じて適宜変更することができる。以下において複数の実施形態や、変形例などが含まれる場合、それらを適宜組み合わせて実施することができる。以下ではすべての図面において同等の要素には同一の符号を付して説明する。また、本文中の説明においては、必要に応じてそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
【0010】
図1は、実施形態のドアレール清掃装置10が取り付けられたエレベーターの乗場ドアの上側部分を示す図である。乗場ドア50は、中央から両側に開くように2つのドア51,52が移動する両開き型である。各ドア51,52は、上側のドアレール12と下側の敷居(図示せず)とによって移動が案内される。各ドア51,52の上方にはドアレール12が配置され、ドア51,52の上端部にはそれぞれドアハンガー30,31が固定される。ドアレール12は、後述のドアレール清掃装置10を形成する。また、各ドア51,52は、ドアハンガー30,31によってドアレール12に対し吊り下げ支持される。具体的には、ドアレール12が、昇降路の壁などの固定部53に固定される。ドアレール12は、乗場出入り口の上側において、その間口方向に沿って水平に配置される。後述の図3に示すように、ドアレール12の長手方向に対し直交する平面についての断面形状は、上端部及び下端部が凸状の曲面である長円形である。
【0011】
ドアハンガー30,31には、ドア51,52の移動方向と平行な方向である、ドア51,52の幅方向(図1の左右方向)の両端寄り部分に2つのローラ32が回転可能に支持されるように取り付けられる。各ローラ32は、ドアレール12上を長手方向(図1の左右方向)に沿って転動する。これにより各ドア51,52は、幅方向に移動して乗場出入り口を開閉する。
【0012】
固定部53に固定された電動モータ(図示せず)の動力が駆動ベルト(図示せず)に伝達され、その駆動ベルトの動力が連結具(図示せず)を介してドアハンガー30,31に伝達される。2つのドア51,52のうち、一方(図1の左側)のドア51に連結された連結具がドア51の幅方向において一方側に移動するとき、他方(図1の右側)のドア52に連結された連結具はドア52の幅方向において他方側に移動する。これにより、各ドア51,52は幅方向において逆方向に移動するように駆動される。
【0013】
ドアレール清掃装置10は、ドアレール12と、各ドア51,52に対応して2つずつ、合計4つが配置された清掃部材13a,13b,13c,13dとを備える。具体的には、各ドア51,52の幅方向両端部において、対応する側のローラ32よりドア51,52の幅方向外側に清掃部材13a,13b,13c,13dがそれぞれ取り付けられる。そして、以下で詳しく説明するように、各清掃部材13a,13b,13c,13dは、ドア51,52の開閉に連動してドアレール12の上面を移動して清掃する。以下では、清掃部材13a,13b,13c,13dを総称して清掃部材13と記載する場合がある。
【0014】
以下では、2つのドア51,52のうち、一方のドア51について、ドアハンガー30の長手方向一端部(図1の右端部)に取り付けられた清掃部材13aを基本的に説明する。
【0015】
図2は、図1において、2つのドアの一方のドア51が左側から閉鎖する方向である右側に移動する場合におけるA部拡大相当図である。図3は、図2のB−B断面図である。図4は、各ドア51,52が閉鎖方向に移動しきった場合におけるA部拡大断面図である。
【0016】
清掃部材13aは、ハンガー固定部材14と、清掃部材本体である清掃給油部材16とを含んで構成される。ハンガー固定部材14は、平板状であり、長手方向一端側(図2図4の左側)の長手方向に離れた2つの位置に下側に開口する切欠14aが形成される。そして、図2に示すように、ドアハンガー30の長手方向一端部(図2の右端部)において、厚み方向外側(図2の紙面の表側)に、切欠14aを通じて挿入されたボルト等の締結部材15によって、ハンガー固定部材14が固定される。
【0017】
清掃給油部材16は、ハンガー固定部材14の長手方向他端側(図2図4の右側)でドアハンガー30の先端から長手方向に突出する部分に固定される。清掃給油部材16は、油が含浸されたフェルト等の不織布、または発泡ポリウレタン等の発泡樹脂により直方体状に形成される。清掃給油部材16は、ハンガー固定部材14に対し、ボルト等の締結部材17によって固定される。清掃給油部材16がハンガー固定部材14に固定された状態で、清掃給油部材16において、ハンガー固定部材14から厚み方向の内側(図2の紙面の裏側、図3の右側)に離れた部分の下端がドアレール12上に位置する。清掃給油部材16は、ドアレール12の上面に接触した状態で、ドア51,52(図1)の開閉に連動してドアレール12の上面を移動することでドアレール12の上面を清掃し、かつドアレール12の上面に給油する。例えば、ドアレール12の上面に異物60として、火山灰が付着した場合に、清掃給油部材16は火山灰を移動方向(図2の矢印α方向)に押し出す。
【0018】
上記では、図2図3を用いて、2つのドア51,52のうち、一方のドア51に固定されたドアハンガー30の長手方向一方側(図2の右側)に取り付けられた清掃部材13aを基本的に説明した。一方、4つの清掃部材13a、13b、13c、13d(図1)のうち、残りの清掃部材13b、13c、13dも、図2図3に示した清掃部材13aと同様に構成できる。このとき、各ドア51,52に固定されたドアハンガー30,31の長手方向他方側(図1の左側)に取り付けた清掃部材13b、13cは、図2図3の清掃部材13aとドア51,52の幅方向について逆向きに取り付けられる。
【0019】
さらに、ドアレール12は、長手方向(図1図2の左右方向)に分離された複数のドアレール要素12a、12b、12cを含んで形成される。各ドアレール要素12a、12b、12cは、固定部53に形成されたねじ孔53aにボルト等の締結部材54により締結される。これにより、各ドアレール要素12a、12b、12cは、固定部53に固定される。この状態で、隣り合うドアレール要素12a、12b、12cの間には、隙間Gが形成される。隙間Gは、後述するように異物60(図2)を落として除去するために用いられる。このとき、図1図4に示すように、各ドア51,52が閉鎖方向に移動しきった状態で、ドアレール12において2つのドアハンガー30,31の間に配置される2つの清掃部材13a、13cの清掃給油部材16が面する部分に、それぞれ隙間Gが形成される。
【0020】
図5は、図1において、各ドア51,52(図1)が開放方向(図5の矢印β方向)に移動する場合におけるC部拡大相当図である。図5に示すように、各ドア51,52が開放方向に移動しきった状態で、ドアレール12において2つのドアハンガー30,31の外側(図5の左側)にも、別のドアレール要素12dが配置される。そして、ドアレール要素12a、12c(図1)と、別のドアレール要素12dとの間に隙間Gが形成される。その隙間Gには、2つのドアハンガー30,31の外側に配置される2つの清掃部材13b、13d(図1)の清掃給油部材16が面する。別のドアレール要素12dもドアレール12を形成する。図5では、2つのドア51,52のうち、一方のドア51について、ドアハンガー30の長手方向他端部(図5の左端部)に取り付けた清掃部材13bが近づく別のドアレール要素12dを示している。各ドアハンガー30,31に取り付けたローラ32は、ドア51,52が開閉するときの移動時に隙間Gに面することはない。これにより、隙間Gがローラ32の移動を妨げることはない。
【0021】
各清掃部材13は、ドアレール12上を移動するときに塵芥または塵芥集積物である異物60を押し出して、図4図5に矢印γ方向で示すように隙間Gに落とすことで異物60を除去する。
【0022】
上記のドアレール清掃装置10によれば、ドアレール12が複数のドアレール要素12a、12b、12c、12dにより形成され、清掃部材13は、ドアレール12上を移動するときに異物60を押し出してドアレール要素間の隙間Gに落とす。これにより、異物が除去される。このため、異物60を集積しにくくできるので、ドアレール12上に短期間で固まりやすい火山灰などの異物がある場合でも、その異物を効率よく取り除くことができる。さらに、清掃給油部材16によってドアレール12の上面に効率よく給油できる。
【0023】
図6は、実施形態の別例のドアレール清掃装置10を示している図2に対応する図である。図6に示す構成では、ドアレール12の各隙間Gにおいてドアレール12の長手方向についての幅d1、d2が、ドアレール12の下端部の幅d1で上端部の幅d2より大きくなっている。さらに、隣り合うドアレール要素12a、12bのうち、隙間Gに近づくように清掃部材13aが移動したときに清掃部材13aは一方のドアレール要素12bから離れており、清掃部材13aは他方のドアレール要素12aに接近し、接触する。このとき、一方のドアレール要素12bの隙間G側の上端T1は、他方のドアレール要素12aの隙間G側の上端T2より高くなっている。
【0024】
具体的には、一方のドアレール要素12bの隙間G側端部の上面には、隙間Gに近づくのに従って上側に傾斜した傾斜面18が形成される。これにより、一方のドアレール要素12bの上端T1が、他方のドアレール要素12aの上端T2より高くなる。
【0025】
上記構成によれば、清掃部材13aが異物60を押し出して隙間Gに落とすときに、一方のドアレール要素12bの高い端部によって、より効率的に落とすことができる。これにより、一方のドアレール要素12b側に異物60が移動して、その異物が舞い戻って他方のドアレール要素12aに再付着することを防止できる。また、ドアレール12の各隙間Gにおいてドアレールの長手方向についての幅が、ドアレールの下端部で上端部より大きくなっている。これにより、ドア51,52の開閉移動時に清掃部材13aにおいて、清掃給油部材16の下端面の全体が隙間Gの上端開口に面するように、隙間Gの端から内側に突き出ることを抑制できる。このため、清掃給油部材16が逆方向に戻るときにドアレール要素12aの先端に引っかかること効率よく防止でき、かつ、隙間Gの下端を広くすることにより隙間からの異物の舞い戻りを抑制できる。その他の構成及び作用は、図1から図5の構成と同様である。なお、図6では、1つの清掃部材13aが面する隙間Gを示しているが、残りの清掃部材13b、13c、13d(図1)が面する隙間も同様に形成できる。
【0026】
また、ドアハンガー30,31に取り付ける清掃部材は、上記の各例のような清掃給油部材16に限定するものではなく、清掃給油部材の代わりに、または清掃給油部材とともに、ドアハンガーに、清掃部材として毛束を有するブラシを取り付けてもよい。ブラシは、ドアレール12の上面に接触した状態で、ドアの開閉に連動してドアレールの上面を移動することで異物を除去する。
【0027】
上記の各例では、乗場のドア開閉機構における清掃装置について説明したが、乗りかごのドア開閉機構についても同様の構成を採用することができる。また、上記では、両開き型のドア開閉機構における清掃装置について説明したが、片開き型のドア開閉機構についても同様の構成を採用することができる。また、1枚のみ、または3枚以上のドアを有するドア開閉機構についても同様の構成を採用できる。またドアレールの長手方向に対し直交する平面についての断面形状は長円形に限定するものではなく、台形、矩形等としてもよい。
【符号の説明】
【0028】
10 ドアレール清掃装置、12 ドアレール、12a、12b、12c、12d ドアレール要素、13a、13b、13c、13d 清掃部材、14 ハンガー固定部材、14a 切欠、15 締結部材、16 清掃給油部材、17 締結部材、18 傾斜面、30,31 ドアハンガー、32 ローラ、50 乗場ドア、51,52 ドア、53 固定部、53a ねじ孔、54 締結部材、60 異物。
図1
図2
図3
図4
図5
図6