【文献】
ITU-T,High efficiency video coding,Recommendation ITU-T H.265,2015年 4月30日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータと前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータとの間の相関関係に応じて、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータおよび前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを判定する前記ステップが、
前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータおよび前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータが完全に同じであると判定された場合、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータおよび前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施することを決定し、または前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータおよび前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータが完全に同じではないと判定された場合、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータおよび前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないことを決定するステップ
を含み、
前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータおよび前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないことが決定されたとき、前記方法は、
第1の符号化情報を決定するステップであって、前記第1の符号化情報が、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータを符号化するための符号化情報である、ステップ
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータおよび前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施することが決定されたとき、前記方法は、
M個の符号化フラグビットを決定するステップであって、前記M個の符号化フラグビットが前記M個のパラメータに一対一に対応し、前記M個の符号化フラグビット中のm番目の符号化フラグビットが、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mである、ステップと、
前記M個の符号化フラグビットを符号化するステップと、
第2の符号化情報を決定するステップであって、前記第2の符号化情報が、互いに異なる前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータ中のパラメータおよび前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータ中の対応するパラメータを符号化するための符号化情報であり、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータが、前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータ中のパラメータ、および前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータ中の前記対応するパラメータと異なる前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータ中の前記パラメータを含む、ステップと、
前記第2の符号化情報を符号化するステップと
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータおよび前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施することが決定されたとき、前記方法は、
M個の符号化フラグビットを決定するステップであって、前記M個の符号化フラグビットが前記M個のパラメータに一対一に対応し、前記M個の符号化フラグビット中のm番目の符号化フラグビットが、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mである、ステップと、
前記M個の符号化フラグビットを符号化するステップであって、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータ中の前記M個のパラメータが、前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータ中の前記M個のパラメータと同じである、ステップと
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
前記隣接画像ブロックが、前記現在画像ブロックの以下の隣接画像ブロック:左方隣接画像ブロック、上方隣接画像ブロック、左上隣接画像ブロック、右上隣接画像ブロック、左下隣接画像ブロック、または時間領域隣接画像ブロックのうちのいずれか1つまたは複数である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
前記隣接画像ブロックが、前記現在画像ブロックの以下の隣接画像ブロック:左方隣接画像ブロック、上方隣接画像ブロック、左上隣接画像ブロック、右上隣接画像ブロック、左下隣接画像ブロック、または時間領域隣接画像ブロックのうちのいずれか1つまたは複数である、請求項8から13のいずれか一項に記載の方法。
前記決定ユニットが、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータ中のすべてのパラメータおよび前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータ中のすべてのパラメータが同じであると判定した場合、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータおよび前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施することを決定し、または前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータ中の少なくとも1つのパラメータが前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータ中の対応するパラメータとは異なると判定した場合、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータおよび前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないことを決定するようにさらに構成され、
前記符号化ユニットが、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータおよび前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないことを前記決定ユニットが決定したとき、第1の符号化情報を決定するようにさらに構成され、前記第1の符号化情報が、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータを符号化するための符号化情報である、請求項15に記載のデバイス。
前記決定ユニットが、M個の符号化フラグビットを決定するようにさらに構成され、前記M個の符号化フラグビットが前記M個のパラメータに一対一に対応し、前記M個の符号化フラグビット中のm番目の符号化フラグビットが、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mであり、
前記符号化ユニットが、前記M個の符号化フラグビットを符号化するようにさらに構成され、
前記決定ユニットが、第2の符号化情報を決定するようにさらに構成され、前記第2の符号化情報が、互いに異なる前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータ中のパラメータおよび前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータ中の対応するパラメータを符号化するための符号化情報であり、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータが、前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータ中のパラメータ、および前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータ中の前記対応するパラメータと異なる前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータ中の前記パラメータを含み、
前記符号化ユニットが、前記第2の符号化情報を符号化するようにさらに構成される、請求項17に記載のデバイス。
前記決定ユニットが、M個の符号化フラグビットを決定するようにさらに構成され、前記M個の符号化フラグビットが前記M個のパラメータに一対一に対応し、前記M個の符号化フラグビット中のm番目の符号化フラグビットが、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mであり、
前記符号化ユニットが、前記M個の符号化フラグビットを符号化するようにさらに構成され、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータ中の前記M個のパラメータが、前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータ中の前記M個のパラメータと同じである、請求項17に記載のデバイス。
前記隣接画像ブロックが、前記現在画像ブロックの以下の隣接画像ブロック:左方隣接画像ブロック、上方隣接画像ブロック、左上隣接画像ブロック、右上隣接画像ブロック、左下隣接画像ブロック、または時間領域隣接画像ブロックのうちのいずれか1つまたは複数である、請求項15から20のいずれか一項に記載のデバイス。
前記第2の取得ユニットが、前記第1のインジケータが前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータおよび前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータに対して連結復号を実施するように命令するために使用されると判定されたとき、前記現在画像ブロックの前記変換関数パラメータが前記隣接画像ブロックの前記変換関数パラメータと同じであると判定するようにさらに構成される、請求項22に記載のデバイス。
前記隣接画像ブロックが、前記現在画像ブロックの以下の隣接画像ブロック:左方隣接画像ブロック、上方隣接画像ブロック、左上隣接画像ブロック、右上隣接画像ブロック、左下隣接画像ブロック、または時間領域隣接画像ブロックのうちのいずれか1つまたは複数である、請求項22から27のいずれか一項に記載のデバイス。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施態様は、ビットストリームのオーバーヘッドを削減し、符号化効率を改善するために、画像符号化方法、画像復号方法、符号化デバイス、および復号デバイスを提供する。
【0010】
第1の態様によれば、本発明の一実施形態は画像符号化方法を提供し、方法は、現在画像ブロックの変換関数パラメータを決定することと、現在画像ブロックに対応する隣接画像ブロックの変換関数パラメータを決定することと、現在画像ブロックの変換関数パラメータと隣接画像ブロックの変換関数パラメータとの間の相関関係に応じて、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを判定し、第1のインジケータを決定することであって、第1のインジケータが、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを示すために使用される、決定することと、第1のインジケータを符号化することとを含む。
【0011】
第1の態様を参照して、第1の態様の第1の可能な実装形態では、変換関数パラメータの各々はM個のパラメータであり、Mは1以上の正の整数であるか、または変換関数パラメータの各々は変換関数のインデックス値である。
【0012】
第1の態様または第1の態様の第1の可能な実装形態を参照して、第1の態様の第2の可能な実装形態では、現在画像ブロックの変換
関数パラメータと隣接画像ブロックの変換関数パラメータとの間の相関関係に応じて、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを判定することは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータが完全に同じであると判定された場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施することを決定すること、または現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータが完全に同じではないと判定された場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないことを決定することを含み、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないことが決定されたとき、方法は、第1の符号化情報を決定することをさらに含み、第1の符号化情報は、現在画像ブロックの変換関数パラメータを符号化するための符号化情報である。
【0013】
第1の態様の第1の可能な実装形態を参照して、第1の態様の第3の可能な実装形態では、変換関数パラメータの各々がM個のパラメータであるとき、現在画像ブロックの変換
関数パラメータと隣接画像ブロックの変換関数パラメータとの間の相関関係に応じて、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを判定することは、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中の少なくとも1つのパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施することを決定すること、または現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のどのパラメータも隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じではない場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないことを決定することを含み、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないことが決定されたとき、方法は、第1の符号化情報を決定することをさらに含み、第1の符号化情報は、現在画像ブロックの変換関数パラメータを符号化するための符号化情報である。
【0014】
第1の態様の第3の可能な実装形態を参照して、第1の態様の第4の可能な実装形態では、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施することが決定されたとき、方法は、M個の符号化フラグビットを決定することであって、M個の符号化フラグビットがM個のパラメータに一対一に対応し、M個の符号化フラグビット中のm番目の符号化フラグビットが、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mである、決定することと、M個の符号化フラグビットを符号化することと、第2の符号化情報を決定することであって、第2の符号化情報が、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを符号化するための符号化情報であり、現在画像ブロックの変換関数パラメータが、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータ、および隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータを含む、決定することと、第2の符号化情報を符号化することとをさらに含む。
【0015】
第1の態様の第3の可能な実装形態を参照して、第1の態様の第5の可能な実装形態では、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施することが決定されたとき、方法は、M個の符号化フラグビットを決定することであって、M個の符号化フラグビットがM個のパラメータに一対一に対応し、M個の符号化フラグビット中のm番目の符号化フラグビットが、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mである、決定することと、M個の符号化フラグビットを符号化することとをさらに含み、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータは、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータと同じである。
【0016】
第1の態様または第1の態様の前述の可能な実装形態のうちのいずれか1つを参照して、第1の態様の第6の可能な実装形態では、現在画像ブロックに対応する隣接画像ブロックの変換関数パラメータを決定することは、複数の候補隣接画像ブロック中の隣接画像ブロックを決定し、隣接画像ブロックの変換関数パラメータを決定することを含み、方法は、隣接画像ブロックの位置を特定し、第2のインジケータを決定することであって、第2のインジケータが隣接画像ブロックの位置を示すために使用される、決定することと、第2のインジケータを符号化することとをさらに含む。
【0017】
第1の態様または第1の態様の前述の可能な実装形態のうちのいずれか1つを参照して、第1の態様の第7の可能な実装形態では、隣接画像ブロックは、現在画像ブロックの以下の隣接画像ブロック:左方隣接画像ブロック、上方隣接画像ブロック、左上隣接画像ブロック、右上隣接画像ブロック、左下隣接画像ブロック、または時間領域隣接画像ブロックのうちのいずれか1つまたは複数である。
【0018】
第2の態様によれば、本発明の一実施形態は画像復号方法を提供し、方法は、ビットストリームから第1のインジケータを取得することであって、第1のインジケータが、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するべきかどうかを示すために使用される、取得することと、第1のインジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得することとを含む。
【0019】
第2の態様を参照して、第2の態様の第1の可能な実装形態では、変換関数パラメータの各々はM個のパラメータであり、Mは1以上の正の整数であるか、または変換関数パラメータの各々は変換関数のインデックス値である。
【0020】
第2の態様または第2の態様の第1の可能な実装形態を参照して、第2の態様の第2の可能な実装形態では、第1のインジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得することは、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するように命令するために使用されると判定されたとき、現在画像ブロックの変換関数パラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータと同じであると判定することを含む。
【0021】
第2の態様の第1の可能な実装形態を参照して、第2の態様の第3の可能な実装形態では、変換関数パラメータの各々がM個のパラメータであるとき、第1のインジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得することは、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するように命令するために使用されると判定されたとき、M個の復号フラグビットを取得することであって、M個の復号フラグビットがM個のパラメータに一対一に対応し、M個の復号フラグビット中のm番目の復号フラグビットが、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mである、取得することと、M個の復号フラグビットに従って、同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを特定することと、第2の復号情報を取得することであって、第2の復号情報が、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび
隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを復号するための復号情報である、取得することと、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを特定するために、M個の復号フラグビットに従って第2の復号情報を復号することであって、現在画像ブロックの変換関数パラメータが、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータ、および隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータを含む、特定することとを含む。
【0022】
第2の態様の第1の可能な実装形態を参照して、第2の態様の第4の可能な実装形態では、変換関数パラメータの各々がM個のパラメータであるとき、第1のインジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得することは、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するように命令するために使用されると判定されたとき、M個の復号フラグビットを取得することであって、M個の復号フラグビットがM個のパラメータに一対一に対応し、M個の復号フラグビット中のm番目の復号フラグビットが、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mである、取得することと、M個の復号フラグビットに従って、同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを特定することであって、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータが、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータと同じである、特定することとを含む。
【0023】
第2の態様を参照して、第2の態様の第5の可能な実装形態では、第1のインジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得することは、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施しないように命令するために使用されると判定されたとき、第1の復号情報を取得することであって、第1の復号情報が現在画像ブロックの変換関数パラメータを復号するための復号情報である、取得することと、現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得するために第1の復号情報を復号することとを含む。
【0024】
第2の態様または第2の態様の前述の可能な実装形態のうちのいずれか1つを参照して、第2の態様の第6の可能な実装形態では、第1のインジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得することの前に、方法は、第2のインジケータを取得することと、第2のインジケータに従って隣接画像ブロックを決定することとをさらに含む。
【0025】
第2の態様または第2の態様の前述の可能な実装形態のうちのいずれか1つを参照して、第2の態様の第7の可能な実装形態では、隣接画像ブロックは、現在画像ブロックの以下の隣接画像ブロック:左方隣接画像ブロック、上方隣接画像ブロック、左上隣接画像ブロック、右上隣接画像ブロック、左下隣接画像ブロック、または時間領域隣接画像ブロックのうちのいずれか1つまたは複数である。
【0026】
第3の態様によれば、本発明の一実施形態は符号化デバイスを提供し、デバイスは、現在画像ブロックの変換関数パラメータを決定するように構成された決定ユニットであって、決定ユニットが、現在画像ブロックに対応する隣接画像ブロックの変換関数パラメータを決定するようにさらに構成され、決定ユニットが、現在画像ブロックの変換関数パラメータと隣接画像ブロックの変換関数パラメータとの間の相関関係に応じて、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを判定し、第1のインジケータを決定するようにさらに構成され、第1のインジケータが、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを示すために使用される、決定ユニットと、第1のインジケータを符号化するように構成された符号化ユニットとを含む。
【0027】
第3の態様を参照して、第3の態様の第1の可能な実装形態では、変換関数パラメータの各々はM個のパラメータであり、Mは1以上の正の整数であるか、または変換関数パラメータの各々は変換関数のインデックス値である。
【0028】
第3の態様または第3の態様の第1の可能な実装形態を参照して、第3の態様の第2の可能な実装形態では、決定ユニットは、具体的に、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のすべてのパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のすべてのパラメータが同じであると判定した場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施することを決定すること、または現在画像ブロックの変換関数パラメータ中の少なくとも1つのパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータとは異なると判定した場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないことを決定することを行うように構成され、符号化ユニットは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないことを決定ユニットが決定したとき、第1の符号化情報を決定するようにさらに構成され、第1の符号化情報は、現在画像ブロックの変換関数パラメータを符号化するための符号化情報である。
【0029】
第3の態様の第1の可能な実装形態を参照して、第3の態様の第3の可能な実装形態では、変換関数パラメータの各々がM個のパラメータであるとき、決定ユニットは、具体的に、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中の少なくとも1つのパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施することを決定すること、または現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のどのパラメータも隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じではない場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないことを決定することを行うように構成され、符号化ユニットは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないことを決定ユニットが決定したとき、第1の符号化情報を決定するようにさらに構成され、第1の符号化情報は、現在画像ブロックの変換関数パラメータを符号化するための符号化情報である。
【0030】
第3の態様の第3の可能な実装形態を参照して、第3の態様の第4の可能な実装形態では、決定ユニットは、M個の符号化フラグビットを決定するようにさらに構成され、M個の符号化フラグビットはM個のパラメータに一対一に対応し、M個の符号化フラグビット中のm番目の符号化フラグビットは、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mは1,…,Mであり、符号化ユニットは、M個の符号化フラグビットを符号化するようにさらに構成され、決定ユニットは、第2の符号化情報を決定するようにさらに構成され、第2の符号化情報は、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを符号化するための符号化情報であり、現在画像ブロックの変換関数パラメータは、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータ、および隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータを含み、符号化ユニットは、第2の符号化情報を符号化するようにさらに構成される。
【0031】
第3の態様の第3の可能な実装形態を参照して、第3の態様の第5の可能な実装形態では、決定ユニットは、M個の符号化フラグビットを決定するようにさらに構成され、M個の符号化フラグビットはM個のパラメータに一対一に対応し、M個の符号化フラグビット中のm番目の符号化フラグビットは、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mは1,…,Mであり、符号化ユニットは、M個の符号化フラグビットを符号化するようにさらに構成され、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータは、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータと同じである。
【0032】
第3の態様または第3の態様の前述の可能な実装形態のうちのいずれか1つを参照して、第3の態様の第6の可能な実装形態では、決定ユニットは、複数の候補隣接画像ブロック中の隣接画像ブロックを決定し、隣接画像ブロックの変換関数パラメータを決定することと、隣接画像ブロックの位置を特定し、第2のインジケータを決定することであって、第2のインジケータは隣接画像ブロックの位置を示すために使用される、決定することとを行うようにさらに構成され、符号化ユニットは、第2のインジケータを符号化するようにさらに構成される。
【0033】
第3の態様または第3の態様の前述の可能な実装形態のうちのいずれか1つを参照して、第3の態様の第7の可能な実装形態では、隣接画像ブロックは、現在画像ブロックの以下の隣接画像ブロック:左方隣接画像ブロック、上方隣接画像ブロック、左上隣接画像ブロック、右上隣接画像ブロック、左下隣接画像ブロック、または時間領域隣接画像ブロックのうちのいずれか1つまたは複数である。
【0034】
第4の態様によれば、本発明の一実施形態は復号デバイスを提供し、デバイスは、ビットストリームから第1のインジケータを取得するように構成された第1の取得ユニットであって、第1のインジケータが、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するべきかどうかを示すために使用される、第1の取得ユニットと、第1のインジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得するように構成された第2の取得ユニットとを含む。
【0035】
第4の態様を参照して、第4の態様の第1の可能な実装形態では、変換関数パラメータの各々はM個のパラメータであり、Mは1以上の正の整数であるか、または変換関数パラメータの各々は変換関数のインデックス値である。
【0036】
第4の態様または第4の態様の第1の可能な実装形態を参照して、第4の態様の第2の可能な実装形態では、第2の取得ユニットは、具体的に、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するように命令するために使用されると判定されたとき、現在画像ブロックの変換関数パラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータと同じであると判定するように構成される。
【0037】
第4の態様の第1の可能な実装形態を参照して、第4の態様の第3の可能な実装形態では、変換関数パラメータの各々がM個のパラメータであるとき、第2の取得ユニットは、具体的に、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するように命令するために使用されると判定されたとき、M個の復号フラグビットを取得することであって、M個の復号フラグビットがM個のパラメータに一対一に対応し、M個の復号フラグビット中のm番目の復号フラグビットが、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mである、取得することと、M個の復号フラグビットに従って、同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを特定することと
、第2の復号情報を取得することであって、第2の復号情報が、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを復号するための復号情報であり、現在画像ブロックの変換関数パラメータが、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータ、および隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータを含む、取得することと、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを特定するために、M個の復号フラグビットに従って第2の復号情報を復号することとを行うように構成される。
【0038】
第4の態様の第1の可能な実装形態を参照して、第4の態様の第4の可能な実装形態では、変換関数パラメータの各々がM個のパラメータであるとき、第2の取得ユニットは、具体的に、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するように命令するために使用されると判定されたとき、M個の復号フラグビットを取得することであって、M個の復号フラグビットがM個のパラメータに一対一に対応し、M個の復号フラグビット中のm番目の復号フラグビットが、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mである、取得することと、M個の復号フラグビットに従って、同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを特定することであって、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータが、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータと同じである、特定することとを行うように構成される。
【0039】
第4の態様または第4の態様の第1の可能な実装形態を参照して、第4の態様の第5の可能な実装形態では、第2の取得ユニットは、具体的に、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施しないように命令するために使用されると判定されたとき、第1の復号情報を取得することであって、第1の復号情報が現在画像ブロックの変換関数パラメータを復号するための復号情報である、取得することと、現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得するために第1の復号情報を復号することとを行うように構成される。
【0040】
第4の態様または第4の態様の前述の可能な実装形態のうちのいずれか1つを参照して、第4の態様の第6の可能な実装形態では、デバイスは、第2のインジケータを取得し、第2のインジケータに従って隣接画像ブロッ
クを決定するように構成された第3の取得ユニットをさらに含む。
【0041】
第4の態様または第4の態様の前述の可能な実装形態のうちのいずれか1つを参照して、第4の態様の第7の可能な実装形態では、隣接画像ブロックは、現在画像ブロックの以下の隣接画像ブロック:左方隣接画像ブロック、上方隣接画像ブロック、左上隣接画像ブロック、右上隣接画像ブロック、左下隣接画像ブロック、または時間領域隣接画像ブロックのうちのいずれか1つまたは複数である。
【0042】
前述の技術的解決策では、マージ符号化は現在画像ブロックおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して実施され、その結果、ビットストリームのオーバーヘッドを削減することができ、符号化効率を改善することができる。
【0043】
本発明の実施形態における技術的解決策をより明確に記載するために、以下で、本発明の実施形態を記載するために必要とされる添付図面を簡単に記載する。当然ながら、以下の説明における添付図面は本発明のいくつかの実施形態を示すにすぎず、当業者は、創造的な労力なしに、これらの添付図面から他の添付図面をさらに導出することができる。
【発明を実施するための形態】
【0045】
以下で、本発明の実施形態における添付図面を参照して、本発明の実施形態における技術的解決策を明確かつ十分に記載する。当然ながら、記載される実施形態は、本発明の実施形態のうちのいくつかにすぎず、すべてではない。創造的な労力なしに本発明の実施形態に基づいて、当業者によって取得されるすべての他の実施形態は、本発明の保護範囲内に入るべきである。
【0046】
図3は、本発明の一実施形態による、画像符号化方法の構造ブロック図である。
【0047】
301.現在画像ブロックの変換関数パラメータを決定する。
【0048】
302.現在画像ブロックに対応する隣接画像ブロックの変換関数パラメータを決定する。
【0049】
303.現在画像ブロックの変換関数パラメータと隣接画像ブロックの変換関数パラメータとの間の相関関係に応じて、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを判定し、第1のインジケータを決定し、第1のインジケータは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを示すために使用される。
【0050】
304.第1のインジケータを符号化する。
【0051】
図3に示された方法によれば、マージ符号化は現在画像ブロックおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して実施され、その結果、ビットストリームのオーバーヘッドを削減することができ、符号化効率を改善することができる。
【0052】
現在画像ブロックの変換関数パラメータと隣接画像ブロックの変換関数パラメータとの間の相関関係は、現在画像ブロックの変換関数の少なくとも1つのパラメータが、隣接画像ブロックの変換関数の対応するパラメータと同じであるかどうかを示す。
【0053】
場合によっては、一実施形態では、変換関数パラメータの各々はM個のパラメータであり、Mは1以上の正の整数であるか、または変換関数パラメータの各々は変換関数のインデックス値である。
【0054】
場合によっては、一実施形態では、現在画像ブロックの変換
関数パラメータと隣接画像ブロックの変換関数パラメータとの間の相関関係に応じて、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを判定することは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータが完全に同じであると判定された場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するように決定すること、または現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータが完全に同じではないと判定された場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないように決定することを含む。現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないように決定されたとき、方法は、第1の符号化情報を決定することをさらに含み、第1の符号化情報は、現在画像ブロックの変換関数パラメータを符号化するための符号化情報である。現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するように決定された後に第1のインジケータの対応する値が決定される場合があることを理解することができる。同様に、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないように決定された後に第1のインジケータの対応する値が決定される場合があることを理解することができる。
【0055】
場合によっては、別の実施形態では、変換関数パラメータの各々がM個のパラメータであるとき、現在画像ブロックの変換
関数パラメータと隣接画像ブロックの変換関数パラメータとの間の相関関係に応じて、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを判定することは、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中の少なくとも1つのパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するように決定すること、または現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のどのパラメータも隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じではない場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないように決定することを含む。現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないように決定されたとき、方法は、第1の符号化情報を決定することをさらに含み、第1の符号化情報は、現在画像ブロックの変換関数パラメータを符号化するための符号化情報である。現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するように決定した後、符号化デバイスは、第1のインジケータの対応する値を決定する場合があることを理解することができる。同様に、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないように決定した後、符号化デバイスは、第1のインジケータの対応する値を決定する場合があることを理解することができる。
【0056】
場合によっては、一実施形態では、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するように決定されたとき、方法は、M個の符号化フラグビットを決定することであって、M個の符号化フラグビットがM個のパラメータに一対一に対応し、M個の符号化フラグビット中のm番目の符号化フラグビットが、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mである、決定することと、M個の符号化フラグビットを符号化することと、第2の符号化情報を決定することであって、第2の符号化情報が、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを符号化するための符号化情報であり、現在画像ブロックの変換関数パラメータが、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータ、および隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータを含む、決定することと、第2の符号化情報を符号化することとをさらに含む。
【0057】
場合によっては、別の実施形態では、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するように決定されたとき、方法は、M個の符号化フラグビットを決定することであって、M個の符号化フラグビットがM個のパラメータに一対一に対応し、M個の符号化フラグビット中のm番目の符号化フラグビットが、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mである、決定することと、M個の符号化フラグビットを符号化することとをさらに含み、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータは、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータと同じである。
【0058】
さらに、現在画像ブロックに対応する隣接画像ブロックの変換関数パラメータを決定することは、複数の候補隣接画像ブロック中の隣接画像ブロックを決定し、隣接画像ブロックの変換関数パラメータを決定することを含む。方法は、隣接画像ブロックの位置を特定し、第2のインジケータを決定することであって、第2のインジケータが隣接画像ブロックの位置を示すために使用される、決定することと、第2のインジケータを符号化することとをさらに含む。
【0059】
さらに、隣接画像ブロックは、現在画像ブロックの以下の隣接画像ブロック:左方隣接画像ブロック、上方隣接画像ブロック、左上隣接画像ブロック、右上隣接画像ブロック、左下隣接画像ブロック、または時間領域隣接画像ブロックのうちのいずれか1つまたは複数である。
【0060】
本発明のオプションの実施形態では、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを判定し、第1のインジケータを決定することは、代替として、以下の方法:
現在画像ブロックに隣接する隣接画像ブロックの変換関数パラメータを取得すること、
隣接画像ブロックと現在画像ブロックとの間の輝度相関関係またはテクスチャ相関関係を特定すること、ならびに
輝度相関関係またはテクスチャ相関関係に応じて、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを判定し、インジケータを決定すること
を使用することによって実装される場合がある。
【0061】
対応する復号エンドは、輝度相関関係のみに応じて、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の、現在画像ブロックに対応する変換関数パラメータを決定することができ、符号化エンドは、第1のインジケータを作成する必要はない。
【0062】
図4は、本発明の一実施形態による、画像復号方法の概略フローチャートである。
【0063】
401.ビットストリームから第1のインジケータを取得し、第1のインジケータは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するべきかどうかを示すために使用される。
【0064】
402.第1のインジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得する。
【0065】
図4に示された方法によれば、連結復号が実施される必要がある現在画像ブロックおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータは復号される場合があり、その結果、ビットストリームのオーバーヘッドを削減することができ、復号効率を改善することができる。
【0066】
場合によっては、一実施形態では、変換関数パラメータの各々はM個のパラメータであり、Mは1以上の正の整数であるか、または変換関数パラメータの各々は変換関数のインデックス値である。
【0067】
場合によっては、一実施形態では、第1のインジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得することは、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するように命令するために使用されると判定されたとき、現在画像ブロックの変換関数パラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータと同じであると判定することを含む。
【0068】
場合によっては、別の実施形態では、第1のインジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得することは、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するように命令するために使用されると判定されたとき、M個の復号フラグビットを取得することであって、M個の復号フラグビットがM個のパラメータに一対一に対応し、M個の復号フラグビット中のm番目の復号フラグビットが、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mである、取得することと、M個の復号フラグビットに従って、同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを特定することと、第2の復号情報を取得することであって、第2の復号情報が、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを復号するための復号情報であり、現在画像ブロックの変換関数パラメータが、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータ、および隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータを含む、取得することと、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを特定するために、M個の復号フラグビットに従って第2の復号情報を復号することとを含む。
【0069】
場合によっては、別の実施形態では、第1のインジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得することは、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するように命令するために使用されると判定されたとき、M個の復号フラグビットを取得することであって、M個の復号フラグビットがM個のパラメータに一対一に対応し、M個の復号フラグビット中のm番目の復号フラグビットが、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mである、取得することと、M個の復号フラグビットに従って、同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを特定することであって、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータが、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータと同じである、特定することとを含む。
【0070】
場合によっては、別の実施形態では、第1のインジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得することは、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施しないように命令するために使用されると判定されたとき、第1の復号情報を取得することであって、第1の復号情報が現在画像ブロックの変換関数パラメータを復号するための復号情報である、取得することと、現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得するために第1の復号情報を復号することとを含む。
【0071】
さらに、第1のインジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得することの前に、方法は、第2のインジケータを取得することと、第2のインジケータに従って隣接画像ブロックを特定することとをさらに含む。
【0072】
場合によっては、隣接画像ブロックは、現在画像ブロックの以下の隣接画像ブロック:左方隣接画像ブロック、上方隣接画像ブロック、左上隣接画像ブロック、右上隣接画像ブロック、左下隣接画像ブロック、または時間領域隣接画像ブロックのうちのいずれか1つまたは複数である。
【0073】
当業者が本発明をより良く理解することを助けるために、本発明は、具体的な実施形態を参照して下記にさらに記載される。具体的な実施形態は、本発明を限定するものではなく、本発明のより良い理解を容易にするものにすぎない。
【0074】
最初に、変換関数および逆変換関数が記載される。通常使用されるHDR符号化方式では、符号化デバイスにおける変換プロセスおよび使用される変換関数PQ_TFの特定の形式は、以下の式(1)に示される:
【数1】
ここで
【数2】
である。
【0075】
それに対応して、復号デバイスにおける変換プロセスおよび使用される逆変換関数(PQ_TFの逆関数である)inversePQ_TFの特定の形式は、以下の式(2)に示される:
【数3】
ここで
【数4】
である。
【0076】
変換関数パラメータm
1、m
2、c
1、c
2、およびc
3は、逆変換関数パラメータm
1、m
2、c
1、c
2、およびc
3と同じである。すなわち、復号デバイスおよび符号化デバイスによって使用される関数の形式は異なるが、復号デバイスは、逆変換関数パラメータとして、変換関数パラメータと同じパラメータを使用することができる。したがって、符号化デバイスは、変換関数パラメータを符号化することができ、復号デバイスは、符号化結果を復号して、変換関数パラメータを取得し、逆変換関数パラメータとして変換関数パラメータを使用することができる。
【0077】
加えて、実際の符号化および復号システムでは、符号化および復号の実装を容易にするために、前述の関数形式は検索テーブルの形態で存在する場合がある。変換関数パラメータ(逆変換関数パラメータ)は、変換関数(逆変換関数)のパラメータをインデックス値として使用することによって決定される。たとえば、関数PQ_TFでは、Lは入力変数であり、m
1、m
2、c
1、c
2、およびc
3は関数のパラメータである。したがって、変数としてm
1、m
2、c
1、c
2、c
3、およびLを有する検索テーブルが作成される場合があり、関数PQ_TFの出力値は、m
1、m
2、c
1、c
2、c
3、およびLの値に従って検索することによって取得される場合がある。Lが比較的大きい値の範囲を有する場合があることを考慮すると、検索テーブルのサイズを縮小するために、検索テーブルは、変数としてLのサンプル値を使用して関数PQ_TFの出力値を取得することによって設定される場合がある。同様に、関数inversePQ_TFでは、Nは入力変数であり、m
1、m
2、c
1、c
2、およびc
3は関数のパラメータである。したがって、変数としてm
1、m
2、c
1、c
2、c
3、およびLを有する検索テーブルが作成される場合があり、関数inversePQ_TFの出力値は、m
1、m
2、c
1、c
2、c
3、およびNの値に従って検索することによって取得される場合がある。Nが比較的大きい値の範囲を有する場合があることを考慮すると、検索テーブルのサイズを縮小するために、検索テーブルは、変数としてNのサンプル値を使用して関数inversePQ_TFの出力値を取得することによって設定される場合がある。
【0078】
符号化デバイスは、現在画像ブロックに対応する隣接画像ブロックの変換関数を決定する必要がある。
【0079】
場合によっては、一実施形態では、現在画像ブロックに対応する隣接画像ブロックの位置は固定される。この場合、符号化デバイスは、固定された位置にある隣接画像ブロックの変換関数を直ちに決定することができる。隣接画像ブロックは、空間または時間に関して現在画像ブロックに隣接する隣接画像ブロックである。隣接画像ブロックが空間に関して現在画像ブロックに隣接すると仮定すると、隣接画像ブロックは、現在画像ブロックの上方位置、左上位置、左方位置、または別の位置にある隣接画像ブロックであり得る。たとえば、画像ブロックに対応する隣接画像ブロックが現在画像ブロックの左上にある画像ブロックであると指定される場合がある。さらに、画像ブロックに対応する隣接画像ブロックが現在画像ブロックの左上にある画像ブロックであると指定されると、いくつかの位置にある画像ブロック(たとえば、縁部にある画像ブロック)は、対応する隣接画像ブロックをもたない場合がある。この場合、これらのサブ画像に対応する隣接画像ブロックは別の規則に準拠すると指定される場合がある。たとえば、画像ブロックの左の画像ブロックは、画像ブロックの隣接画像ブロックである。隣接画像ブロックが時間に関して現在画像ブロックに隣接すると仮定すると、現在画像ブロックがT番目のフレーム画像ブロック中の画像ブロックである場合、現在画像ブロックに対応する隣接画像ブロックは、隣接フレーム内の画像ブロックの指定された位置にある画像ブロックであり得る。
【0080】
場合によっては、別の実施形態では、現在画像ブロックに対応する隣接画像ブロックの位置は固定されない場合がある。現在画像ブロックは複数の隣接画像ブロックを有する場合があるので、隣接画像ブロックのうちの1つが隣接画像ブロックとして選択される場合がある。現在画像ブロックに隣接する複数の隣接画像ブロックは、候補隣接画像ブロックと呼ばれる場合がある。場合によっては、一実施形態では、符号化デバイスは、複数の候補隣接画像ブロックの変換関数パラメータに従って、現在画像ブロックに対応する隣接画像ブロックの変換関数パラメータを決定することができる。符号化デバイスは、複数の候補隣接画像ブロックの変換関数パラメータを現在画像ブロックの変換関数パラメータと比較し、現在画像ブロックに対応する隣接画像ブロックと同じパラメータの最大量を有する候補隣接画像ブロックを特定することができる。場合によっては、別の実施形態では、符号化デバイスは、複数の候補隣接画像ブロックから1つを隣接画像ブロックとしてランダムに選択することができる。現在画像ブロックに対応する隣接画像ブロックの位置が固定されない場合があるとき、符号化デバイスはさらに、隣接画像ブロックの位置情報を決定し、隣接画像ブロックの位置情報を示すために使用される第2のインジケータを決定し、復号デバイスに第2のインジケータを送信する必要がある。復号デバイスは、第2のインジケータに従って隣接画像ブロックの位置を特定し、第1のインジケータを参照して現在画像ブロックの変換関数パラメータを特定することができる。当業者は、隣接画像ブロックの位置を示すために第2のインジケータの様々な値が使用される場合があることを理解することができる。たとえば、第2のインジケータの値が0である場合、それは、隣接画像ブロックが現在画像ブロックの左に位置することを示し、または第2のインジケータの値が1である場合、それは、隣接画像ブロックが現在画像ブロックの上に位置することを示す。複数の候補隣接画像ブロック中に1つの候補隣接画像ブロックが存在し、その候補隣接画像ブロックの変換関数パラメータおよび現在画像ブロックの変換関数パラメータが完全に同じであると符号化デバイスが判断した場合、比較されていない候補隣接画像ブロックとの比較は停止される場合があり、その候補隣接画像ブロックが現在画像ブロックに対応する隣接画像ブロックとして直ちに決定されることを当業者は理解することができる。現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータが完全に同じであるときのみ、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施することができると判定された場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータと完全に同じ変換関数パラメータを有する候補隣接画像ブロックが複数の候補隣接画像ブロック中で決定される必要があることも当業者は理解することができる。複数の候補隣接画像ブロック中に対応する候補隣接画像ブロックが存在しない場合、隣接画像ブロックは複数の基準画像中の任意の候補隣接画像ブロックであると決定される場合がある。代替として、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の少なくとも1つのパラメータが現在画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータとは異なると判定されたと考えられる場合がある。
【0081】
符号化デバイスおよび復号デバイスが隣接画像ブロックを特定するために同じ方式を使用する必要があることを当業者は理解することができる。たとえば、隣接画像ブロックの位置が固定される場合、符号化デバイスおよび復号デバイスによって特定された隣接画像ブロックの位置は同じである。加えて、復号デバイスは、隣接画像ブロックの位置を示すために使用される第2のインジケータを取得する必要はない。隣接画像ブロックの位置が固定されない場合、復号デバイスは、第2のインジケータを復号して、第2のインジケータに従って隣接画像ブロックの位置を特定する必要がある。
【0082】
場合によっては、隣接画像ブロックは、現在画像ブロックの以下の隣接画像ブロック:左方隣接画像ブロック、上方隣接画像ブロック、左上隣接画像ブロック、右上隣接画像ブロック、左下隣接画像ブロック、または時間領域隣接画像ブロックのうちのいずれか1つまたは複数である。
【0083】
隣接画像ブロックの変換関数パラメータを決定した後、符号化デバイスは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに応じて、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを判定することができる。それに対応して、復号デバイスは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを示すために使用される第1のインジケータに従って、現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得することができる。
【0084】
場合によっては、一実施形態では、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータが完全に同じであるときのみ、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するように決定される。たとえば、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中の3つのパラメータC
1、C
2、およびC
3 ならびに隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の3つのパラメータC
1、C
2、およびC
3が完全に同じである場合、符号化デバイスは、
変換関数パラメータの観点から現在画像ブロックおよび隣接画像ブロックに対してマージ符号化を実施するように決定し、対応する第1のインジケータを決定し、第1のインジケータを符号化する。別の例を挙げると、現在画像ブロックの変換関数パラメータが、インデックス値が3であるパラメータグループであり、隣接画像ブロックの変換関数パラメータも、インデックス値が3であるパラメータグループである場合、符号化デバイスは、現在画像ブロックおよび隣接画像ブロックに対してマージ符号化を実施するように決定し、対応する第1のインジケータを決定し、第1のインジケータを符号化する。現在画像ブロックの変換関数パラメータ中の少なくとも1つのパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータとは異なると判定された場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないように決定される。たとえば、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中の3つのパラメータC
1、C
2、およびC
3のうちの1つが、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータとは異なる場合、符号化デバイスは、現在画像ブロックおよび隣接画像ブロックに対してマージ符号化を実施しないように決定し、対応する第1のインジケータを決定し、第1のインジケータを符号化する。現在画像ブロックおよび隣接画像ブロックに対してマージ符号化を実施しないように決定すると、符号化デバイスはさらに、第1の符号化情報を決定する必要がある。第1の符号化情報は、現在画像ブロックの変換関数パラメータを符号化するための符号化情報である。現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを判定した後、符号化デバイスは、判定結果に従って第1のインジケータを決定し、第1のインジケータを符号化することができる。たとえば、第1のインジケータの値が1であるとき、それは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化が実施されるべきであることを示すことができ、または、第1のインジケータの値が0であるとき、それは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化が実施されるべきではないことを示すことができる。
【0085】
第1のインジケータを取得した後、復号デバイスは、第1のインジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得することができる。具体的には、復号デバイスは、符号化された第1のインジケータを復号して第1のインジケータの値を特定し、第1のインジケータの値に従って、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するべきかどうかを判定する。たとえば、第1のインジケータが1である(すなわち、それは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号が実施されるべきであることを示す)と判定すると、復号デバイスは、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のすべてのパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のすべてのパラメータが完全に等しいと判断する。第1のインジケータが0である(すなわち、それは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号が実施されるべきではないことを示す)と判定すると、復号デバイスは、第1の復号情報を取得し、第1の復号情報を復号する。第1の復号情報は、現在画像ブロックの変換関数パラメータを復号するための復号情報である。復号デバイスは、第1の復号情報を復号することにより、現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得することができる。マージ符号化は、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータが完全に同じである場合、第1のインジケータが、現在画像ブロックのための符号化を示すために使用される場合があり、第1のインジケータは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータが完全に同じであることを示すことができることを、前述の実施形態から知ることができる。復号を用いて、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータが完全に同じであることを第1のインジケータが示すと判定した場合、復号デバイスは、隣接画像ブロックの変換関数パラメータが現在画像ブロックの変換関数パラメータであると判断することができる。すなわち、マージ符号化を用いて、符号化デバイスは、インジケータを使用して現在画像ブロックの変換関数パラメータを符号化するための情報を表すことができ、現在画像ブロックの変換関数パラメータを個別に符号化する必要はない。それに対応して、連結復号は、復号デバイスがインジケータを復号し、インジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを特定し、対応する隣接画像ブロックの変換関数パラメータを特定することができることを意味する。
【0086】
場合によっては、別の実施形態では、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中の少なくとも1つのパラメータが、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じであるとき、現在画像ブロックおよび隣接画像ブロックに対してマージ符号化を実施するように決定される場合がある。この場合、符号化デバイスはさらに、符号化フラグビットを決定する必要がある。符号化フラグビットは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータが、対応する位置において同じであるかどうかを示すために使用される。したがって、符号化フラグビットの数は、現在画像ブロックの変換関数パラメータの数(隣接画像ブロックの変換関数パラメータの数)と同じである。互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータの場合、符号化デバイスは異なるパラメータを符号化する。たとえば、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中の5つのパラメータC
1、C
2、C
3、C
4、およびC
5のうちのC
1、C
3、およびC
5が、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の5つのパラメータC
1、C
2、C
3、C
4、およびC
5のうちのC
1、C
3、およびC
5と同じであり、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のC
2およびC
4が、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のC
2およびC
4とは異なる場合、現在画像ブロックおよび隣接画像ブロックに対してマージ符号化を実施するように決定され、5つの符号化フラグビットが決定される。5つの符号化フラグビットは、5つのパラメータに一対一に対応する。5つの符号化フラグビットは、それぞれ、n
1、n
2、n
3、n
4、およびn
5を使用することによって表され、n
1、n
2、n
3、n
4、およびn
5は、C
1、C
2、C
3、C
4、およびC
5に一対一に対応する。符号化フラグビットの値が1である場合、それは、現在画像ブロックの変換関数パラメータが、対応する位置において隣接画像ブロックの変換関数パラメータと同じであることを示し、または、符号化フラグビットの値が0である場合、それは、現在画像ブロックの変換関数パラメータが、対応する位置において隣接画像ブロックの変換関数パラメータとは異なることを示す。この例におけるn
1、n
2、n
3、n
4、およびn
5の値は、それぞれ、1、0、1、0、および1である。符号化デバイスは、判定結果に従って、第1のインジケータおよび符号化フラグビットを符号化することができる。加えて、この例では、符号化デバイスはさらに、第2の符号化情報を決定する必要がある。第2の符号化情報は、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを符号化するための符号化情報である。この例では、符号化デバイスは、変換関数パラメータC
2およびC
4を符号化する必要がある。現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のどのパラメータも隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じではないと判定した場合、符号化デバイスは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないように決定し、対応する第1のインジケータを決定し、第1のインジケータを符号化することができる。この場合、符号化デバイスはさらに、第1の符号化情報を決定する必要がある。第1の符号化情報は、現在画像ブロックの変換関数パラメータを符号化するための符号化情報である。たとえば、第1のインジケータの値が1であるとき、それは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化が実施されるべきであることを示すことができ、または、第1のインジケータの値が0であるとき、それは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化が実施されるべきではないことを示すことができる。
【0087】
第1のインジケータを取得した後、復号デバイスは、第1のインジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得することができる。具体的には、復号デバイスは、符号化された第1のインジケータを復号して第1のインジケータの値を特定し、第1のインジケータの値に従って、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するべきかどうかを判定する。たとえば、第1のインジケータが1である(すなわち、それは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号が実施されるべきであることを示す)と判定すると、復号デバイスは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するように決定することができる。この場合、復号デバイスはさらに、符号化された復号フラグビットを復号して復号フラグビットを取得する。復号デバイスはさらに、第2の符号化情報を復号して、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを取得する必要がある。復号デバイスは、復号フラグビットの値に従って、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のどのパラメータが、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータと同じであるかを判断する。この例では、復号デバイスは、n
1、n
2、n
3、n
4、およびn
5の値が、それぞれ、1、0、1、0、および1であると特定することができる。したがって、復号デバイスは、現在画像ブロックの5つのパラメータC
1、C
2、C
3、C
4、およびC
5のうちのC
1、C
3、およびC
5が、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の5つのパラメータC
1、C
2、C
3、C
4、およびC
5のうちのC
1、C
3、およびC
5と同じであると判断し、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のC
2およびC
4が、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のC
2およびC
4とは異なると判断することができる。第2の復号情報を復号した後、復号デバイスは、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のC
2およびC
4を取得する。第1のインジケータの値が0であるとき、それは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号が実施されるべきではないことを示すことができる。第1のインジケータの値が0である(すなわち、それは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号が実施されるべきではないことを示す)と判定すると、復号デバイスは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施しないように決定することができる。この場合、復号デバイスは第1の復号情報を取得する。第1の復号情報は、現在画像ブロックの変換関数パラメータを復号するための復号情報である。復号デバイスは、第1の復号情報を復号して現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得する。当業者は、復号デバイスによって特定された変換関数パラメータが変換関数パラメータであることを理解することができる。マージ符号化は、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中の少なくとも1つのパラメータが、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである場合、符号化フラグビットが同じパラメータおよび異なるパラメータを示すために使用され、異なるパラメータのみが符号化プロセスにおいて符号化される場合があることであることを、前述の実施形態から知ることができる。すなわち、マージ符号化を用いて、符号化デバイスは、符号化フラグビットを使用して現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のいくつかのパラメータを符号化するための情報(すなわち、同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数
パラメータ中の対応するパラメータを符号化するための情報)を表すことができ、これらのパラメータを個別に符号化する必要はない。それに対応して、連結復号は、復号デバイスが、復号フラグビットおよび対応する隣接画像ブロックの変換関数パラメータに従って、同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを復号するための情報を特定することができることを意味する。当業者は、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のすべてのパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のすべてのパラメータが同じである場合、符号化デバイスが第2の復号情報を決定する必要がないことを理解することができる。それに対応して、復号デバイスは、復号フラグビットおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに従って、現在画像ブロックの変換関数パラメータを特定することができる(すなわち、現在画像ブロックの変換関数パラメータは隣接画像ブロックの変換関数パラメータと同じである)。
【0088】
場合によっては、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中にk個のパラメータが存在する場合があり、k個のパラメータおよび隣接画像ブロックの対応する変換関数パラメータに対して、マージ符号化は実施されない。すなわち、k個のパラメータは常に個別に符号化される。
【0089】
当業者は、符号化デバイスによる符号化が復号デバイスによる復号に対応することを理解することができる。たとえば、復号デバイス向けに、第1のインジケータは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを指定するために使用される。第1のインジケータを受信した後、復号デバイスは、第1のインジケータが、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するべきかどうかを指定するために使用されると判断することができる。別の例を挙げると、第1の符号化情報は復号デバイスのための第1の復号情報である。
【0090】
図5は、本発明の一実施形態による、符号化デバイスの構造ブロック図である。
図5に示されたように、符号化デバイス500は、決定ユニット501と、符号化ユニット502とを含む。
【0091】
決定ユニット501は、現在画像ブロックの変換関数パラメータを決定するように構成される。
【0092】
決定ユニット501は、現在画像ブロックに対応する隣接画像ブロックの変換関数パラメータを決定するようにさらに構成される。
【0093】
決定ユニット501は、現在画像ブロックの変換関数パラメータと隣接画像ブロックの変換関数パラメータとの間の相関関係に応じて、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを判定し、第1のインジケータを決定するようにさらに構成され、第1のインジケータは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを示すために使用される。
【0094】
符号化ユニット502は、第1のインジケータを符号化するように構成される。
【0095】
図5に示された符号化デバイス500によれば、マージ符号化は現在画像ブロックおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して実施され、その結果、ビットストリームのオーバーヘッドを削減することができ、符号化効率を改善することができる。
【0096】
場合によっては、変換関数パラメータの各々はM個のパラメータであり、Mは1以上の正の整数であるか、または変換関数パラメータの各々は変換関数のインデックス値である。
【0097】
場合によっては、一実施形態では、決定ユニット501は、具体的に、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のすべてのパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のすべてのパラメータが同じであると判定した場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するように決定すること、または現在画像ブロックの変換関数パラメータ中の少なくとも1つのパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータとは異なると判定した場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないように決定することを行うように構成される。符号化ユニット502は、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないように決定ユニットが決定したとき、第1の符号化情報を決定するようにさらに構成され、第1の符号化情報は、現在画像ブロックの変換関数パラメータを符号化するための符号化情報である。
【0098】
場合によっては、別の実施形態では、変換関数パラメータの各々がM個のパラメータであるとき、決定ユニット501は、具体的に、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中の少なくとも1つのパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するように決定すること、または現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のどのパラメータも隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じではない場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないように決定することを行うように構成される。符号化ユニット502は、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないように決定ユニット501が決定したとき、第1の符号化情報を決定するようにさらに構成され、第1の符号化情報は、現在画像ブロックの変換関数パラメータを符号化するための符号化情報である。
【0099】
場合によっては、一実施形態では、決定ユニット501は、M個の符号化フラグビットを決定するようにさらに構成され、M個の符号化フラグビットはM個のパラメータに一対一に対応し、M個の符号化フラグビット中のm番目の符号化フラグビットは、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mは1,…,Mである。符号化ユニット502は、M個の符号化フラグビットを符号化するようにさらに構成される。決定ユニット501は、第2の符号化情報を決定するようにさらに構成され、第2の符号化情報は、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを符号化するための符号化情報であり、現在画像ブロックの変換関数パラメータは、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータ、および隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータを含む。符号化ユニット502は、第2の符号化情報を符号化するようにさらに構成される。
【0100】
場合によっては、別の実施形態では、決定ユニット501は、M個の符号化フラグビットを決定するようにさらに構成され、M個の符号化フラグビットはM個のパラメータに一対一に対応し、M個の符号化フラグビット中のm番目の符号化フラグビットは、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mは1,…,Mである。符号化ユニット502は、M個の符号化フラグビットを符号化するようにさらに構成され、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータは、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータと同じである。
【0101】
さらに、決定ユニット501は、複数の候補隣接画像ブロック中の隣接画像ブロックを決定し、隣接画像ブロックの変換関数パラメータを決定することと、隣接画像ブロックの位置を特定し、第2のインジケータを決定することとを行うようにさらに構成され、第2のインジケータは隣接画像ブロックの位置を示すために使用される。符号化ユニット502は、第2のインジケータを符号化するようにさらに構成される。
【0102】
さらに、隣接画像ブロックは、現在画像ブロックの以下の隣接画像ブロック:左方隣接画像ブロック、上方隣接画像ブロック、左上隣接画像ブロック、右上隣接画像ブロック、左下隣接画像ブロック、または時間領域隣接画像ブロックのうちのいずれか1つまたは複数である。
【0103】
図6は、本発明の一実施形態による、復号デバイスの構造ブロック図である。
図6に示されたように、復号デバイス600は、第1の取得ユニット601と、第2の取得ユニット602とを含む。
【0104】
第1の取得ユニット601は、ビットストリームから第1のインジケータを取得するように構成され、第1のインジケータは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するべきかどうかを示すために使用される。
【0105】
第2の取得ユニット602は、第1のインジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得するように構成される。
【0106】
図6に示された復号デバイスによれば、連結復号が実施される必要がある現在画像ブロックおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータは復号される場合があり、その結果、ビットストリームのオーバーヘッドを削減することができ、復号効率を改善することができる。
【0107】
場合によっては、変換関数パラメータの各々はM個のパラメータであり、Mは1以上の正の整数であるか、または変換関数パラメータの各々は変換関数のインデックス値である。
【0108】
場合によっては、一実施形態では、第2の取得ユニット602は、具体的に、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するように命令するために使用されると判定されたとき、現在画像ブロックの変換関数パラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータと同じであると判定するように構成される。
【0109】
場合によっては、別の実施形態では、変換関数パラメータの各々がM個のパラメータであるとき、第2の取得ユニット602は、具体的に、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するように命令するために使用されると判定されたとき、M個の復号フラグビットを取得することであって、M個の復号フラグビットがM個のパラメータに一対一に対応し、M個の復号フラグビット中のm番目の復号フラグビットが、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mである、取得することと、M個の復号フラグビットに従って、同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを特定することと、第2の復号情報を取得することであって、第2の復号情報が、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを復号するための復号情報であり、現在画像ブロックの変換関数パラメータが、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータ、および隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータを含む、取得することと、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを特定するために、M個の復号フラグビットに従って第2の復号情報を復号することとを行うように構成される。
【0110】
場合によっては、別の実施形態では、変換関数パラメータの各々がM個のパラメータであるとき、第2の取得ユニット602は、具体的に、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するように命令するために使用されると判定されたとき、M個の復号フラグビットを取得することであって、M個の復号フラグビットがM個のパラメータに一対一に対応し、M個の復号フラグビット中のm番目の復号フラグビットが、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mである、取得することと、M個の復号フラグビットに従って、同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを特定することであって、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータは、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータと同じである、特定することとを行うように構成される。
【0111】
さらに、第2の取得ユニット602は、第2の復号情報を取得することであって、第2の復号情報が、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを復号するための復号情報であり、現在画像ブロックの変換関数パラメータが、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータ、および隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータを含む、取得することと、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを特定するために、M個の復号フラグビットに従って第2の復号情報を復号することとをさらに行うことができる。
【0112】
場合によっては、別の実施形態では、第2の取得ユニット602は、具体的に、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施しないように命令するために使用されると判定されたとき、第1の復号情報を取得することであって、第1の復号情報が現在画像ブロックの変換関数パラメータを復号するための復号情報である、取得することと、現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得するために第1の復号情報を復号することとを行うように構成される。さらに、デバイスは、第2のインジケータを取得し、第2のインジケータに従って隣接画像ブロックを特定するように構成された第3の取得ユニット603をさらに含む。
【0113】
さらに、隣接画像ブロックは、現在画像ブロックの以下の隣接画像ブロック:左方隣接画像ブロック、上方隣接画像ブロック、左上隣接画像ブロック、右上隣接画像ブロック、左下隣接画像ブロック、または時間領域隣接画像ブロックのうちのいずれか1つまたは複数である。
【0114】
図7は、本発明の一実施形態による、符号化デバイスの構造ブロック図である。
図7に示された符号化デバイス700は、プロセッサ701と、メモリ702とを含む。
【0115】
符号化デバイス700の構成要素は、バスシステム703を使用することによって結合される。バスシステム703は、データバスに加えて、電源バス、制御バス、および状態信号バスを含む。しかしながら、説明を明確にする目的で、
図7では、すべてのバスはバスシステム703と印される。
【0116】
本発明の前述の実施形態で開示された方法は、プロセッサ701に適用されるか、またはプロセッサ701によって実施される場合がある。プロセッサ701は、信号処理能力を有する集積回路チップであり得る。実施の間、前述の方法の各ステップは、プロセッサ701内のハードウェア集積論理回路またはソフトウェア形態の命令によって実施される場合がある。プロセッサ701は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application
-Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)もしくは別のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、または個別ハードウェア構成要素であり得る。プロセッサは、本発明の実施形態で開示された方法、ステップ、および論理ブロック図を実装または実施することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るか、またはプロセッサは任意の従来のプロセッサなどであり得る。本発明の実施形態を参照して開示された方法のステップは、ハードウェア復号プロセッサを使用することによって直接実施および完了される場合があるか、または復号プロセッサ内のハードウェアモジュールとソフトウェアモジュールの組合せを使用することによって実施および完了される場合がある。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブル読取り専用メモリもしくは電気的消去可能プログラマブルメモリ、またはレジスタなどの、当技術分野の成熟記憶媒体内に配置される場合がある。記憶媒体はメモリ702内に配置され、プロセッサ701はメモリ702内の命令を読み取り、そのハードウェアと組み合わせて方法のステップを完了する。
【0117】
プロセッサ701は、現在画像ブロックの変換関数パラメータを決定するように構成される。
【0118】
プロセッサ701は、現在画像ブロックに対応する隣接画像ブロックの変換関数パラメータを決定するようにさらに構成される。
【0119】
プロセッサ701は、現在画像ブロックの変換関数パラメータと隣接画像ブロックの変換関数パラメータとの間の相関関係に応じて、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを判定し、第1のインジケータを決定するようにさらに構成され、第1のインジケータは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するべきかどうかを示すために使用される。
【0120】
プロセッサ701は、第1のインジケータを符号化するように構成される。
【0121】
図7に示された符号化デバイス700によれば、マージ符号化は現在画像ブロックおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して実施され、その結果、ビットストリームのオーバーヘッドを削減することができ、符号化効率を改善することができる。
【0122】
場合によっては、変換関数パラメータの各々はM個のパラメータであり、Mは1以上の正の整数であるか、または変換関数パラメータの各々は変換関数のインデックス値である。
【0123】
場合によっては、一実施形態では、プロセッサ701は、具体的に、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のすべてのパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のすべてのパラメータが同じであると判定した場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するように決定すること、または現在画像ブロックの変換関数パラメータ中の少なくとも1つのパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータとは異なると判定した場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないように決定することを行うように構成される。プロセッサ701は、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないよう
に決定したとき、第1の符号化情報を決定するようにさらに構成され、第1の符号化情報は、現在画像ブロックの変換関数パラメータを符号化するための符号化情報である。
【0124】
場合によっては、別の実施形態では、変換関数パラメータの各々がM個のパラメータであるとき、プロセッサ701は、具体的に、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中の少なくとも1つのパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じであると場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施するように決定すること、または現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のどのパラメータも隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じでない場合、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないように決定することを行うように構成される。プロセッサ701は、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対してマージ符号化を実施しないようにプロセッサ701が決定したとき、第1の符号化情報を決定するようにさらに構成され、第1の符号化情報は、現在画像ブロックの変換関数パラメータを符号化するための符号化情報である。
【0125】
場合によっては、一実施形態では、プロセッサ701は、M個の符号化フラグビットを決定するようにさらに構成され、M個の符号化フラグビットはM個のパラメータに一対一に対応し、M個の符号化フラグビット中のm番目の符号化フラグビットは、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mは1,…,Mである。プロセッサ701は、M個の符号化フラグビットを符号化するようにさらに構成される。
プロセッサ701は、第2の符号化情報を決定するようにさらに構成され、第2の符号化情報は、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを符号化するための符号化情報であり、現在画像ブロックの変換関数パラメータは、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータ、および隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータを含む。
プロセッサ701は、第2の符号化情報を符号化するようにさらに構成される。
【0126】
場合によっては、別の実施形態では、プロセッサ701は、M個の符号化フラグビットを決定するようにさらに構成され、M個の符号化フラグビットはM個のパラメータに一対一に対応し、M個の符号化フラグビット中のm番目の符号化フラグビットは、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mは1,…,Mである。プロセッサ701は、M個の符号化フラグビットを符号化するようにさらに構成され、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータは、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータと同じである。
【0127】
さらに、プロセッサ701は、複数の候補隣接画像ブロック中の隣接画像ブロックを決定し、隣接画像ブロックの変換関数パラメータを決定することと、隣接画像ブロックの位置を特定し、第2のインジケータを決定することとを行うようにさらに構成され、第2のインジケータは隣接画像ブロックの位置を示すために使用される。プロセッサ701は、第2のインジケータを符号化するようにさらに構成される。
【0128】
さらに、隣接画像ブロックは、現在画像ブロックの以下の隣接画像ブロック:左方隣接画像ブロック、上方隣接画像ブロック、左上隣接画像ブロック、右上隣接画像ブロック、左下隣接画像ブロック、または時間領域隣接画像ブロックのうちのいずれか1つまたは複数である。
【0129】
図8は、本発明の一実施形態による、復号デバイスの構造ブロック図である。
図8に示された復号デバイス800は、プロセッサ801と、メモリ802とを含む。
【0130】
復号デバイス800の構成要素は、バスシステム803を使用することによって結合される。バスシステム803は、データバスに加えて、電源バス、制御バス、および状態信号バスを含む。しかしながら、説明を明確にする目的で、
図8では、すべてのバスはバスシステム803と印される。
【0131】
本発明の前述の実施形態で開示された方法は、プロセッサ801に適用されるか、またはプロセッサ801によって実施される場合がある。プロセッサ801は、信号処理能力を有する集積回路チップであり得る。実施の間、前述の方法の各ステップは、プロセッサ801内のハードウェア集積論理回路またはソフトウェア形態の命令によって実施される場合がある。プロセッサ801は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(Digital Signal Processor、DSP)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array、FPGA)もしくは別のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、または個別ハードウェア構成要素であり得る。プロセッサは、本発明の実施形態で開示された方法、ステップ、および論理ブロック図を実装または実施することができる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るか、またはプロセッサは任意の従来のプロセッサなどであり得る。本発明の実施形態を参照して開示された方法のステップは、ハードウェア復号プロセッサを使用することによって直接実施および完了される場合があるか、または復号プロセッサ内のハードウェアモジュールとソフトウェアモジュールの組合せを使用することによって実施および完了される場合がある。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、プログラマブル読取り専用メモリもしくは電気的消去可能プログラマブルメモリ、またはレジスタなどの、当技術分野の成熟記憶媒体内に配置される場合がある。記憶媒体はメモリ802内に配置され、プロセッサ801はメモリ802内の命令を読み取り、そのハードウェアと組み合わせて方法のステップを完了する。
【0132】
プロセッサ801は、ビットストリームから第1のインジケータを取得するように構成され、第1のインジケータは、現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するべきかどうかを示すために使用される。
【0133】
プロセッサ801は、第1のインジケータに従って現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得するように構成される。
【0134】
図8に示された復号デバイスによれば、連結復号が実施される必要がある現在画像ブロックおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータは復号される場合があり、その結果、ビットストリームのオーバーヘッドを削減することができ、復号効率を改善することができる。
【0135】
場合によっては、変換関数パラメータの各々はM個のパラメータであり、Mは1以上の正の整数であるか、または変換関数パラメータの各々は変換関数のインデックス値である。
【0136】
場合によっては、一実施形態では、プロセッサ801は、具体的に、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するように命令するために使用されると判定したとき、現在画像ブロックの変換関数パラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータと同じであると判定するように構成される。
【0137】
場合によっては、別の実施形態では、変換関数パラメータの各々がM個のパラメータであるとき、プロセッサ801は、具体的に、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するように命令するために使用されると判定したとき、M個の復号フラグビットを取得することであって、M個の復号フラグビットがM個のパラメータに一対一に対応し、M個の復号フラグビット中のm番目の復号フラグビットが、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mである、取得することと、M個の復号フラグビットに従って、同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを特定することと、第2の復号情報を取得することであって、第2の復号情報が、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを復号するための復号情報であり、現在画像ブロックの変換関数パラメータが、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータ、および隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータと異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータを含む、取得することと、互いに異なる現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを特定するために、M個の復号フラグビットに従って第2の復号情報を復号することとを行うように構成される。
【0138】
場合によっては、別の実施形態では、変換関数パラメータの各々がM個のパラメータであるとき、プロセッサ801は、具体的に、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施するように命令するために使用されると判定したとき、M個の復号フラグビットを取得することであって、M個の復号フラグビットがM個のパラメータに一対一に対応し、M個の復号フラグビット中のm番目の復号フラグビットが、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータが隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のm番目のパラメータと同じであるかどうかを示すために使用され、mが1,…,Mである、取得することと、M個の復号フラグビットに従って、同じである現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のパラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中の対応するパラメータを特定することであって、現在画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータは、隣接画像ブロックの変換関数パラメータ中のM個のパラメータと同じである、特定することとを行うように構成される。
【0139】
場合によっては、別の実施形態では、プロセッサ801は、具体的に、第1のインジケータが現在画像ブロックの変換関数パラメータおよび隣接画像ブロックの変換関数パラメータに対して連結復号を実施しないように命令するために使用されると判定したとき、第1の復号情報を取得することであって、第1の復号情報が現在画像ブロックの変換関数パラメータを復号するための復号情報である、取得することと、現在画像ブロックの変換関数パラメータを取得するために第1の復号情報を復号することとを行うように構成される。さらに、デバイスは、第2のインジケータを取得し、第2のインジケータに従って隣接画像ブロックを特定するように構成されたプロセッサ801をさらに含む。
【0140】
さらに、隣接画像ブロックは、現在画像ブロックの以下の隣接画像ブロック:左方隣接画像ブロック、上方隣接画像ブロック、左上隣接画像ブロック、右上隣接画像ブロック、左下隣接画像ブロック、または時間領域隣接画像ブロックのうちのいずれか1つまたは複数である。
【0141】
本明細書で開示された実施形態に記載された例と組み合わせて、ユニットおよびアルゴリズムステップは、電子ハードウェア、またはコンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組合せによって実装される場合があることを、当業者なら認識されよう。機能がハードウェアによって実施されるか、またはソフトウェアによって実施されるかは、技術的解決策の特定の適用例および設計制約条件に依存する。当業者は、様々な方法を使用して、特定の適用例ごとに記載された機能を実装することができるが、その実装形態が本発明の範囲を超えると考えられるべきではない。
【0142】
便利で簡潔な説明のために、前述のシステム、装置、およびユニットの詳細な動作プロセスについては、前述の方法実施形態内の対応するプロセスを参照することは、当業者なら明確に理解されよう。詳細は本明細書では再び記載されない。
【0143】
本出願において提供されたいくつかの実施形態では、開示されたシステム、装置、および方法は他の方式で実装される場合があることを理解されたい。たとえば、記載された装置実施形態は一例にすぎない。たとえば、ユニット分割は論理的な機能分割にすぎず、実際の実装形態では他の分割であり得る。たとえば、複数のユニットまたは構成要素は組み合わされるか、もしくは別のシステムに統合される場合があり、または、いくつかの特徴は無視されるか、もしくは実施されない場合がある加えて、表示または説明された相互結合または直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを使用することによって実装される場合がある。装置間またはユニット間の間接結合または通信接続は、電気、機械、または他の形態で実装される場合がある。
【0144】
別々の部分として記載されたユニットは、物理的に分かれている場合も、分かれていない場合もあり、ユニットとして表示された部分は、物理ユニットである場合も、そうでない場合もあり、1つの場所に位置する場合があるか、または複数のネットワークユニット上に分散される場合がある。ユニットの一部またはすべては、実施形態の解決策の目的を達成するために、実際の要件に応じて選択される場合がある。
【0145】
加えて、本発明の実施形態における機能ユニットは1つの処理ユニットに統合される場合があり、またはユニットの各々は物理的に単独で存在する場合があり、または2つ以上のユニットは1つのユニットに統合される場合がある。
【0146】
機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売または使用されるとき、機能はコンピュータ可読記憶媒体に記憶される場合がある。そのような理解に基づいて、本発明の技術的解決策は本質的に、または従来技術に寄与する部分は、または技術的解決策の一部は、ソフトウェア製品の形態で実装される場合がある。ソフトウェア製品は、記憶媒体に記憶され、本発明の実施形態に記載された方法のステップのすべてまたは一部を実施するように、(パーソナルコンピュータ、サーバ、もしくはネットワークデバイスであり得る)コンピュータデバイスまたはプロセッサ(processor)に命令するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体には、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読取り専用メモリ(ROM、Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM、Random Access Memory)、磁気ディスク、または光ディスクなどの、プログラムコードを記憶することができる任意の媒体が含まれる。
【0147】
前述の説明は、本発明の特定の実施形態にすぎず、本発明の保護範囲を限定するものではない。本発明において開示された技術的範囲内で、当業者が容易に考え付くいかなる変形または置換も、本発明の保護範囲内に入るべきである。したがって、本発明の保護範囲は、特許請求の範囲の保護範囲に従うべきである。