(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
抗体であって、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含み、前記軽鎖が軽鎖可変領域(LCVR)を含み、前記重鎖が重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRが配列番号23に示されるアミノ酸配列を有し、前記HCVRが配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、または配列番号22に示されるアミノ酸配列を有する、抗体。
前記LCが配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、前記HCが配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、または配列番号29に示されるアミノ酸配列を有する、請求項2に記載の抗体。
2つの軽鎖及び2つの重鎖を含み、各軽鎖が配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、各重鎖が配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、または配列番号29に示されるアミノ酸配列を有する、請求項4に記載の抗体。
前記重鎖のうちの1つが前記軽鎖のうちの1つと鎖間ジスルフィド結合を形成し、他の重鎖が他の軽鎖と鎖間ジスルフィド結合を形成し、前記重鎖のうちの1つが他の重鎖と2つの鎖間ジスルフィド結合を形成する、請求項6または7に記載の抗体。
【技術分野】
【0001】
本発明は、医学分野に関する。より具体的には、本発明は、ヒトプログラム細胞死1(PD−1)に結合する抗体に関し、単独で、かつ化学療法及び他のがん治療法と組み合わせてがんの治療に有用であり得る。
【0002】
腫瘍細胞は、複数のメカニズムを通して、免疫系による検出及び排除を逃れる。免疫チェックポイント経路は、自己寛容の維持及び活性化T細胞の制御において使用されているが、がん細胞は、その経路を使用し、破壊を防ぐことができる。PD−1/ヒトプログラム細胞死1リガンド1(PD−L1)経路は、1つのこのような免疫チェックポイントである。ヒトPD−1は、T細胞上で見られ、PD−L1及びヒトプログラム細胞死1リガンド2(PD−L2)のPD−1との結合は、T細胞増殖及びサイトカイン産生を阻害する。PD−L1及びPD−L2の腫瘍細胞産生は、したがってT細胞監視からの回避を可能にすることができる。
【0003】
ヒトPD−1に対する完全ヒトIgG4(S228P)抗体ニボルマブは、PD−1のPD−L1及びPD−L2との結合を阻害することが示され、様々な臨床治験において試験されている。(Wang et al.,Cancer Immunol Res(2014)2(9):846)。PD−1に対するヒト化IgG4(S228P)抗体ペンブロリズマブ(旧名ランブロリズマブ)は、PD−1のPD−L1及びPD−L2との結合を阻害することが示され、様々な臨床治験において試験されている。(WO2008/156712及びHamid et al.,N Engl J Med(2013)369:2)。
【0004】
PD−L1及びPD−L2とのヒトPD−1相互作用に結合し、これを中和する代替の抗体を提供する必要性が残る。特に、マウス及びヒトのPD−1に結合するような、臨床的に承認されているPD−1抗体より高い親和性であるが異なる特徴を有する、ヒトPD−1に結合する抗体を提供する必要性が残る。さらに、臨床的に承認されているPD−1と同様の親和性でヒトPD−1に結合するがそれとは異なってヒトPD−1に結合する抗体を提供する必要性が残る。また、PD−L1及びPD−L2とのヒトPD−1相互作用を特定の従来技術の抗体より効果的にブロックする抗体を提供する必要性が残る。より良好なブロッキングは、より強力なインビボ活性またはより少ない必要投与量につながり得る。
【0005】
本発明の特定の抗体は、CHO細胞においてPD−L1及びPD−L2に対するヒトPD−1の相互作用をニボルマブ及びペンブロリズマブより効果的にブロックする。さらに、本発明の特定の抗体は、CHO細胞上でマウスPD−1に結合するのに対して、マウスPD−1に結合しているニボルマブ及びペンブロリズマブは検出されない。
【0006】
したがって、いくつかの実施形態では、本発明は、ヒトPD−1(配列番号1)に結合する抗体であって、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含み、軽鎖がそれぞれアミノ酸配列RASQSVSSYLA(配列番号14)、YDASKRAT(配列番号15)、及びDQRNNWPLT(配列番号16)からなる軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、重鎖が重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、HCDR1がアミノ酸配列:
a. KASGYTFTSYYMH(配列番号2)、
b. KASGYTFEGYYMH(配列番号3)、
c. KASGYTFTAQYMH(配列番号4)、
d. KASGYTFEKYYMH(配列番号5)、
e. KASGYTFTSNYMH(配列番号6)、または
f. KASGYTFSAYYMH(配列番号7)
からなり、HCDR2がアミノ酸配列:
a. IINPSGGSTSYAQKFQG(配列番号8)、
b. IINPEGGETSYAQKFQG(配列番号9)、
c. IINPSGGETGYAQKFQG(配列番号10)、
d. IINPSEGSTGYAQKFQG(配列番号11)、または
e. IINPDGGSTGYAQKFQG(配列番号12)
からなり、HCDR3がアミノ酸配列AKEGVADGYGLVDV(配列番号13)からなる、抗体を提供する。
【0007】
いくつかの実施形態では、本発明は、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3がそれぞれアミノ酸配列RASQSVSSYLA(配列番号14)、YDASKRAT(配列番号15)、及びDQRNNWPLT(配列番号16)からなり、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3がそれぞれアミノ酸配列KASGYTFTSYYMH(配列番号2)、IINPSGGSTSYAQKFQG(配列番号8)、及びAKEGVADGYGLVDV(配列番号13)からなる、ヒトPD−1(配列番号1)に結合する抗体を提供する。
【0008】
いくつかの実施形態では、本発明は、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3がそれぞれアミノ酸配列RASQSVSSYLA(配列番号14)、YDASKRAT(配列番号15)、及びDQRNNWPLT(配列番号16)からなり、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3がそれぞれアミノ酸配列KASGYTFEGYYMH(配列番号3)、IINPEGGETSYAQKFQG(配列番号9)、及びAKEGVADGYGLVDV(配列番号13)からなる、ヒトPD−1(配列番号1)に結合する抗体を提供する。
【0009】
いくつかの実施形態では、本発明は、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3がそれぞれアミノ酸配列RASQSVSSYLA(配列番号14)、YDASKRAT(配列番号15)、及びDQRNNWPLT(配列番号16)からなり、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3がそれぞれアミノ酸配列KASGYTFTAQYMH(配列番号4)、IINPSGGETGYAQKFQG(配列番号10)、及びAKEGVADGYGLVDV(配列番号13)からなる、ヒトPD−1(配列番号1)に結合する抗体を提供する。
【0010】
いくつかの実施形態では、本発明は、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3がそれぞれアミノ酸配列RASQSVSSYLA(配列番号14)、YDASKRAT(配列番号15)、及びDQRNNWPLT(配列番号16)からなり、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3がそれぞれアミノ酸配列KASGYTFEKYYMH(配列番号5)、IINPDGGSTGYAQKFQG(配列番号12)、及びAKEGVADGYGLVDV(配列番号13)からなる、ヒトPD−1(配列番号1)に結合する抗体を提供する。
【0011】
いくつかの実施形態では、本発明は、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3がそれぞれアミノ酸配列RASQSVSSYLA(配列番号14)、YDASKRAT(配列番号15)、及びDQRNNWPLT(配列番号16)からなり、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3がそれぞれアミノ酸配列KASGYTFTSNYMH(配列番号6)、IINPSEGSTGYAQKFQG(配列番号11)、及びAKEGVADGYGLVDV(配列番号13)からなる、ヒトPD−1(配列番号1)に結合する抗体を提供する。
【0012】
いくつかの実施形態では、本発明は、LCDR1、LCDR2、及びLCDR3がそれぞれアミノ酸配列RASQSVSSYLA(配列番号14)、YDASKRAT(配列番号15)、及びDQRNNWPLT(配列番号16)からなり、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3がそれぞれアミノ酸配列KASGYTFSAYYMH(配列番号7)、IINPDGGSTGYAQKFQG(配列番号12)、及びAKEGVADGYGLVDV(配列番号13)からなる、ヒトPD−1(配列番号1)に結合する抗体を提供する。
【0013】
いくつかの実施形態では、本発明は、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含む抗体であって、軽鎖が軽鎖可変領域(LCVR)を含み、重鎖が重鎖可変領域(HCVR)を含み、LCVRが配列番号23に示されるアミノ酸配列を有し、HCVRが、配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、または配列番号22に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0014】
さらなる実施形態では、本発明は、LCVRが配列番号23に示されるアミノ酸配列を有し、HCVRが配列番号17に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0015】
さらなる実施形態では、本発明は、LCVRが配列番号23に示されるアミノ酸配列を有し、HCVRが配列番号18に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0016】
さらなる実施形態では、本発明は、LCVRが配列番号23に示されるアミノ酸配列を有し、HCVRが配列番号19に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0017】
さらなる実施形態では、本発明は、LCVRが配列番号23に示されるアミノ酸配列を有し、HCVRが配列番号20に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0018】
さらなる実施形態では、本発明は、LCVRが配列番号23に示されるアミノ酸配列を有し、HCVRが配列番号21に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0019】
さらなる実施形態では、本発明は、LCVRが配列番号23に示されるアミノ酸配列を有し、HCVRが配列番号22に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0020】
いくつかの実施形態では、本発明は、LCが配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、HCが、配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、または配列番号29に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0021】
さらなる実施形態では、本発明は、LCが配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、HCが配列番号24に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0022】
さらなる実施形態では、本発明は、LCが配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、HCが配列番号25に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0023】
さらなる実施形態では、本発明は、LCが配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、HCが配列番号26に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0024】
さらなる実施形態では、本発明は、LCが配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、HCが配列番号27に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0025】
さらなる実施形態では、本発明は、LCが配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、HCが配列番号28に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0026】
さらなる実施形態では、本発明は、LCが配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、HCが配列番号29に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0027】
いくつかの実施形態では、本発明は、2つの軽鎖及び2つの重鎖を含む抗体であって、各軽鎖が配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、各重鎖が配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、または配列番号29に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0028】
さらなる実施形態では、本発明は、各軽鎖が配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、各重鎖が配列番号24に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0029】
さらなる実施形態では、本発明は、各軽鎖が配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、各重鎖が配列番号25に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0030】
さらなる実施形態では、本発明は、各軽鎖が配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、各重鎖が配列番号26に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0031】
さらなる実施形態では、本発明は、各軽鎖が配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、各重鎖が配列番号27に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0032】
さらなる実施形態では、本発明は、各軽鎖が配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、各重鎖が配列番号28に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0033】
さらなる実施形態では、本発明は、各軽鎖が配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、各重鎖が配列番号29に示されるアミノ酸配列を有する、抗体を提供する。
【0034】
ある実施形態では、本発明は、重鎖のうちの1つが軽鎖のうちの1つと鎖間ジスルフィド結合を形成し、他の重鎖が他の軽鎖と鎖間ジスルフィド結合を形成し、重鎖のうちの1つが他の重鎖と2つの鎖間ジスルフィド結合を形成する、抗体を提供する。
【0035】
ある実施形態では、本発明は、グリコシル化された抗体を提供する。
【0036】
いくつかの実施形態では、本発明は、ヒトPD−1及びマウスPD−1の両方に結合する抗体を提供する。さらなる実施形態では、本発明は、拮抗的な抗体でありかつヒトPD−1及びマウスPD−1の両方に結合する抗体を提供する。さらなる実施形態では、本発明は、ヒトPD−1及びマウスPD−1の両方にそれぞれについて400pM未満のKdで結合する抗体を提供する。さらなる実施形態では、本発明は、ヒトPD−1及びマウスPD−1の両方にそれぞれについて200pM未満のKdで結合する抗体を提供する。
【0037】
ある実施形態では、本発明は、本発明の抗体、及び許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む、薬学的組成物を提供する。
【0038】
ある実施形態では、本発明は、がんの治療方法であって、治療を必要する患者に、有効量の本発明の抗体を投与することを含む、方法を提供する。さらなる実施形態では、本発明は、がんの治療方法であって、治療を必要とする患者に、有効量の本発明の抗体を投与することを含む、方法において、そのがんが、黒色腫、肺がん、頭頸部がん、結腸直腸がん、膵臓がん、胃がん、腎臓がん、膀胱がん、前立腺がん、乳がん、卵巣がん、または肝細胞癌である、方法を提供する。
【0039】
さらなる実施形態では、これらの方法は、1つ以上の抗腫瘍剤との同時の、別々の、または連続した組み合わせでの有効量の本発明の抗体の投与を含む。抗腫瘍剤の非限定的な例としては、ラムシルマブ、ネシツブマブ、オララツマブ、ガルニセルチブ、アベマシクリブ、シスプラチン、カルボプラチン、ダカルバジン、リポソームドキソルビシン、ドセタキセル、シクロホスファミド及びドキソルビシン、ナベルビン、エリブリン、パクリタキセル、注射可能な懸濁液用のパクリタキセルタンパク質結合粒子、イキサベピロン、カペシタビン、FOLFOX(ロイコボリン、フルオロウラシル、及びオキサリプラチン)、FOLFIRI(ロイコボリン、フルオロウラシル、及びイリノテカン)、ならびにセツキシマブが挙げられる。
【0040】
さらなる実施形態では、これらの方法は、1つ以上のがん免疫療法剤との同時の、別々の、または連続した組み合わせでの有効量の本発明の抗体の投与を含む。がん免疫療法剤の非限定的な例としては、ニボルマブ、イピリムマブ、ピディリズマブ、ペンブロリズマブ、トレメリムマブ、ウレルマブ、リリルマブ、アテゾリズマブ、及びデュルバルマブが挙げられる。
【0041】
ある実施形態では、本発明は、療法における使用のための、本発明の抗体を提供する。ある実施形態では、本発明は、がんの治療における使用のための、本発明の抗体を提供する。さらなる実施形態では、本発明は、がんの治療における使用のための、本発明の抗体であって、そのがんが、黒色腫、肺がん、頭頸部がん、結腸直腸がん、膵臓がん、胃がん、腎臓がん、膀胱がん、前立腺がん、乳がん、卵巣がん、または肝細胞癌である、抗体を提供する。さらなる実施形態では、本発明は、1つ以上の抗腫瘍剤との同時の、別々の、または連続した組み合わせでの使用のための本発明の抗体を提供する。さらなる実施形態では、本発明は、がんの治療における、ラムシルマブ、ネシツブマブ、オララツマブ、ガルニセルチブ、アベマシクリブ、シスプラチン、カルボプラチン、ダカルバジン、リポソームドキソルビシン、ドセタキセル、シクロホスファミド及びドキソルビシン、ナベルビン、エリブリン、パクリタキセル、注射可能な懸濁液用のパクリタキセルタンパク質結合粒子、イキサベピロン、カペシタビン、FOLFOX(ロイコボリン、フルオロウラシル、及びオキサリプラチン)、FOLFIRI(ロイコボリン、フルオロウラシル、及びイリノテカン)、ならびにセツキシマブからなる群から選択される1つ以上の抗腫瘍剤との同時の、別々の、または連続した組み合わせでの使用のための本発明の抗体を提供する。
【0042】
さらなる実施形態では、本発明は、1つ以上のがん免疫療法剤との同時の、別々の、または連続した組み合わせでの使用のための本発明の抗体を提供する。さらなる実施形態では、本発明は、がんの治療における、ニボルマブ、イピリムマブ、ピディリズマブ、ペンブロリズマブ、トレメリムマブ、ウレルマブ、リリルマブ、アテゾリズマブ、及びデュルバルマブからなる群から選択される1つ以上のがん免疫療法剤との同時の、別々の、または連続した組み合わせでの使用のための本発明の抗体を提供する。
【0043】
さらなる実施形態では、本発明は、がんの治療のための薬剤の製造のための本発明の抗体の使用を提供する。さらなる実施形態では、本発明は、がんの治療のための薬剤の製造のための本発明の抗体の使用であって、そのがんが、黒色腫、肺がん、頭頸部がん、結腸直腸がん、膵臓がん、胃がん、腎臓がん、膀胱がん、前立腺がん、乳がん、卵巣がん、または肝細胞癌である、使用を提供する。
【0044】
さらなる実施形態では、本発明は、がんの治療のための薬剤の製造における本発明の抗体の使用であって、その薬剤が1つ以上の抗腫瘍剤と同時に、別々に、または連続して投与される、使用を提供する。さらなる実施形態では、本発明は、がんの治療のための薬剤の製造における本発明の抗体の使用であって、その薬剤が、ラムシルマブ、ネシツブマブ、オララツマブ、ガルニセルチブ、アベマシクリブ、シスプラチン、カルボプラチン、ダカルバジン、リポソームドキソルビシン、ドセタキセル、シクロホスファミド及びドキソルビシン、ナベルビン、エリブリン、パクリタキセル、注射可能な懸濁液用のパクリタキセルタンパク質結合粒子、イキサベピロン、カペシタビン、FOLFOX(ロイコボリン、フルオロウラシル、及びオキサリプラチン)、FOLFIRI(ロイコボリン、フルオロウラシル、及びイリノテカン)、ならびにセツキシマブからなる群から選択される1つ以上の抗腫瘍剤と同時に、別々に、または連続して投与される、使用を提供する。
【0045】
本発明の抗体は、改変された、非自然発生ポリペプチド複合体である。本発明のDNA分子は、本発明の抗体におけるポリペプチドのうちの1つのアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を含む、非自然発生DNA分子である。
【0046】
本発明の抗体は、改変CDR及び抗体のいくつかの部分(フレームワーク、ヒンジ領域、及び定常領域の全てまたは一部)が、ヒトゲノム配列から誘導されたフレームワーク及び定常領域と同一または実質的に同一であるヒト由来となるように設計されている。完全ヒトフレームワーク、ヒンジ領域、及び定常領域は、それらのヒト生殖細胞系列配列ならびに自然発生体細胞突然変異を有する配列及び改変突然変異を有する配列である。本発明の抗体は、1つ以上のアミノ酸置換、欠失、または付加を含有する完全ヒトフレームワーク、ヒンジ、または定常領域から誘導されたフレームワーク、ヒンジ、または定常領域を含み得る。さらに、本発明の抗体は、好ましくはヒトにおいて実質的に非免疫原性である。
【0047】
本発明の抗体は、IgG型抗体であり、鎖内及び鎖間ジスルフィド結合を介して架橋された「重」鎖及び「軽」鎖を有する。各重鎖は、N末端HCVR及び重鎖定常領域(「HCCR」)からなる。各軽鎖は、LCVR及び軽鎖定常領域(「LCCR」)からなる。特定の生体系で発現される場合、天然ヒトFc配列を有する抗体は、Fc領域においてグリコシル化される。典型的には、高度に保存されたN−グリコシル化部位で抗体のFc領域にグリコシル化が起こる。N−グリカンは、典型的にはアスパラギンに結合する。抗体は、他の位置でもグリコシル化され得る。
【0048】
任意で、本発明の抗体は、Fc受容体媒介性炎症メカニズムに関与または補体を活性化する能力の低下によりヒトIgG
4Fc領域から誘導されたFc部分を含有し、エフェクタ機能の低下をもたらす。
【0049】
本発明の特定の抗体は、228位にセリン−プロリン突然変異を有するIgG
4−Fc部分を含有する。S228P突然変異は、半抗体形成(IgG
4抗体における半分子の動的交換の現象)を防止するヒンジ突然変異である。
【0050】
HCVR及びLCVR領域は、フレームワーク領域(「FR」)と称される、より保存された領域が散在する、相補性決定領域(「CDR」)と称される、超可変性を有する領域にさらに細分することができる。各HCVR及びLCVRは、アミノ末端からカルボキシ末端まで、次の順番、FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4で配置された、3つのCDR及び4つのFRからなる。本明細書では、重鎖の3つのCDRは「HCDR1、HCDR2、及びHCDR3」と称され、軽鎖の3つのCDRは「LCDR1、LCDR2、及びLCDR3」と称される。CDRは、抗原と特異的な相互作用を形成する残基の大部分を含む。配列描写には、現在、抗体のCDR割り当ての3つのシステムが使用されている。KabatのCDR定義(Kabat et al.,“Sequences of Proteins of Immunological Interest,”National Institutes of Health,Bethesda,Md.(1991))は、抗体配列可変性に基づく。ChothiaのCDR定義(Chothia et al.,“Canonical structures for the hypervariable regions of immunoglobulins”,Journal of Molecular Biology,196,901−917(1987);Al−Lazikani et al.,“Standard conformations for the canonical structures of immunoglobulins”,Journal of Molecular Biology,273,927−948(1997))は、抗体の三次元構造及びCDRループの形態に基づく。ChothiaのCDR定義は、HCDR1及びHCDR2を除いては、KabatのCDR定義と同一である。NorthのCDR定義(North et al.,“A New Clustering of Antibody CDR Loop Conformations”,Journal of Molecular Biology,406,228−256(2011))は、多数の結晶構造との親和性伝播クラスタリングに基づく。
【0051】
HCVR領域をコードする単離DNAは、HCVRをコードするDNAを、重鎖定常領域をコードする別のDNA分子に動作可能に結合することにより、全長重鎖遺伝子に変換することができる。ヒト、及び他の哺乳動物の、重鎖定常領域遺伝子の配列は、当該技術分野において知られている。これらの領域を包含するDNA断片は、例えば、標準的なPCR増幅により得ることができる。
【0052】
LCVR領域をコードする単離DNAは、LCVRをコードするDNAを、軽鎖定常領域をコードする別のDNA分子に動作可能に結合することにより、全長軽鎖遺伝子に変換してもよい。ヒト、及び他の哺乳動物の、軽鎖定常領域遺伝子の配列は、当該技術分野において知られている。これらの領域を包含するDNA断片は、例えば、標準的なPCR増幅により得ることができる。軽鎖定常領域は、カッパまたはラムダ定常領域であり得る。
【0053】
本発明のポリヌクレオチドは、配列が発現制御配列に動作可能に結合した後で宿主細胞において発現されることになる。発現ベクターは、典型的には、エピソーム、または宿主染色体DNAの不可欠な部分のいずれかとして宿主生物中で複製可能である。一般的に、発現ベクターは、選択マーカー、例えば、テトラサイクリン、ネオマイシン、及びジヒドロ葉酸還元酵素を含有し、所望のDNA配列で変換された細胞の検出を可能にするだろう。
【0054】
本発明の抗体は、CHO、NS0、HEK293、またはCOS細胞のような哺乳動物細胞において、容易に産生することができる。宿主細胞は、当該技術分野において周知の技術を使用して培養される。
【0055】
対象のポリヌクレオチド配列(例えば、抗体のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド及び発現制御配列)を含有するベクターは、細胞宿主のタイプに応じて変わる周知の方法により、宿主細胞に移入することができる。
【0056】
タンパク質精製の様々な方法を用いてもよく、このような方法は、当該技術分野において知られ、例えば、Deutscher,Methods in Enzymology 182:83−89(1990)及びScopes,Protein Purification:Principles and Practice,3rd Edition,Springer,NY(1994)において記載されている。
【0057】
本発明の別の実施形態では、抗体、またはそれをコードする核酸は、単離形態で提供される。本明細書で使用される「単離」という用語は、細胞環境において見られるその他の高分子種を含まない、または実質的に含まないタンパク質、ペプチド、または核酸を指す。本明細書で使用される「実質的に含まない」という用語は、対象のタンパク質、ペプチド、または核酸が、存在する高分子種の80%超(モル基準)、好ましくは90%超、より好ましくは95%超を含むことを意味する。
【0058】
本発明の抗体、またはそれを含む薬学的組成物は、非経口経路により(例えば、皮下及び静脈内)投与してもよい。本発明の抗体は、患者に、単独で、薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤と、単回または複数回で投与してもよい。本発明の薬学的組成物は、当該技術分野において周知の方法(例えば、Remington:The Science and Practice of Pharmacy,19
th ed.(1995),A.Gennaro et al.,Mack Publishing Co.)により調製することができ、本明細書において開示されている抗体、及び1つ以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む。
【0059】
「治療すること」(または「治療する」もしくは「治療」)という用語は、既存の症状、障害、状態、または疾患の進行または重症度を遅らせること、妨げること、抑えること、止めること、低減すること、または回復に向かわせることを指す。
【0060】
本明細書においてヒトPD−1についての抗体の親和性に関して使用される「結合」とは、特に指示のない限り、本質的に本明細書において記載されているようなMSDの使用を含む、当該技術分野において知られている一般的な方法により決定される、約1×10−6M未満、好ましくは、約1×10−9M未満のK
Dを意味することを意図している。
【0061】
本開示の目的には、「高親和性」という用語は、MSDにより決定される、ヒトPD−1について約150pM未満のK
Dを指す。K
D値は、アッセイの節にある「結合反応速度及び親和性」において記載されているように、結合反応速度により構築される。
【0062】
「有効量」とは、研究者、医師、または他の臨床家により求められている、組織、システム、動物、哺乳動物、またはヒトの、生物学的もしくは医学的応答、またはそれに対する所望の治療効果を引き出す、本発明の抗体または本発明の抗体を含む薬学的組成物の量を意味する。抗体の有効量は、個体の疾患状態、年齢、性別、及び体重、ならびに個体において所望の応答を引き出す抗体の能力のような因子に従って変化し得る。有効量はまた、抗体の毒性または有害な効果を治療上有益な効果が上回る量である。
【0063】
本発明は、下記の非限定的な実施例により、さらに例証される。
【0064】
実施例1:抗体発現及び精製
重鎖及び軽鎖の可変領域のポリペプチド、抗体A〜抗体Fの完全重鎖及び軽鎖アミノ酸配列、ならびにそれをコードするヌクレオチド配列を、下で「アミノ酸及びヌクレオチド配列」と題されている節において列挙する。また、抗体A〜抗体Fの軽鎖、重鎖、軽鎖可変領域、及び重鎖可変領域の配列番号を、表1に示す。
【0065】
限定されないが、抗体A〜抗体Fを含む、本発明の抗体は、本質的に下記のように作製及び精製することができる。HEK293またはCHOのような適切な宿主細胞は、最適な所定のHC:LCベクター比またはHC及びLCの両方をコードする単一ベクター系を用いて、抗体を分泌するための発現系で一時的または安定的にトランスフェクトすることができる。抗体が分泌された清澄化培地は、多くの一般的に使用されている技術のいずれかを使用して精製してもよい。例えば、培地は、リン酸緩衝生理食塩水(pH7.4)のような相溶性バッファで平衡化した、MabSelectカラム(GE Healthcare)、またはFab断片用のKappaSelectカラム(GE Healthcare)に便利に適用してもよい。カラムは、洗浄し、非特異的な結合成分を除去してもよい。結合抗体は、例えば、pH勾配(例えば、20mMトリスバッファpH7から10mMクエン酸ナトリウムバッファpH3.0まで、またはリン酸緩衝生理食塩水pH7.4から100mMグリシンバッファpH3.0まで)により溶出され得る。抗体画分は、例えばSDS−PAGEにより検出され、その後プールされ得る。意図する使用に応じて、さらなる精製は任意選択的である。抗体は、一般的な技術を用いて濃縮及び/または無菌濾過され得る。可溶性の凝集体及び多量体は、サイズ排除、疎水性相互作用、イオン交換、マルチモーダル、またはヒドロキシアパタイトクロマトグラフィーを含む一般的な技術により、効率的に除去され得る。これらのクロマトグラフィーステップ後の抗体の純度は、95%を上回る。産生物は、直ちに−70℃で凍結してもよく、凍結乾燥してもよい。
【0066】
【表1】
【0067】
アッセイ
結合反応速度及び親和性
ヒトPD−1の反応速度及び平衡解離定数(K
D)を、本発明の抗体について、MSD及びバイオレイヤー干渉(ForteBio)アッセイ法を使用して決定する。
【0068】
本明細書で使用されるニボルマブとは、Proposed INN:List107からの重鎖及び軽鎖配列を利用する293HEK細胞(CAS♯946414−94−4)において一時的に発現されたヒトIgG4 PD−1抗体である。本明細書で使用されるペンブロリズマブとは、Proposed INN:List72からの重鎖及び軽鎖配列を利用する293HEK細胞において一時的に発現されたヒトIgG4 PD−1抗体である。
【0069】
MSDアッセイ
平衡親和性測定を、以前記載されているように実施する(Estep,P.,et al.,MAbs,2013.5(2):p.270−8)。溶液平衡滴定(SET)を、抗原(b−PD−1単量体)が10〜100pMで一定に保持され、5〜100nMから開始するFabまたはmAbsの3〜5倍連続希釈物と共にインキュベートされる、PBS+0.1%IgGフリーBSA(PBSF)中で実施する(実験条件は試料依存的である)。PBS中で20nMに希釈した抗体を、標準的な結合MSD−ECLプレート上に4℃で一晩、または室温で30分間コーティングする。プレートを、700rpmで振盪しながら、BSAで30分間ブロックする。プレートを次に洗浄バッファ(PBSF+0.05%Tween20)で3回洗浄する。SET試料を適用し、プレート上で150秒間700rpmで振盪しながらインキュベートした後、1回の洗浄を行う。プレート上に捕捉した抗原を、PBSF中の250ng/mLのスルホタグ標識ストレプトアビジンで、プレート上での3分間のインキュベーションにより検出する。プレートを洗浄バッファで3回洗浄した後、界面活性剤を含む1倍読み取りバッファTを使用してMSD Sector Imager 2400装置上で読み取る。遊離型抗原パーセントをPrismにおいて滴定抗体の関数としてプロットし、二次方程式に当てはめてKDを抽出する。スループットを向上させるため、SET試料調製を含むMSD−SET実験全体を通して、液体ハンドリングロボットを使用する。
【0070】
本質的にこのアッセイにおいて記載されているように実施された実験では、IgG1形式の酵母で発現された抗体C及び抗体Eは、それぞれ120pM及び91pMのK
DでヒトPD−1に結合する。ペンブロリズマブ及びニボルマブは、それぞれ130pM及び640pMのK
DでPD−1に結合する。抗体C及び抗体Eの結合力測定は、ヒトPD−1に対して、それぞれ約9pM及び22pMのK
Dをもたらす。ペンブロリズマブ及びニボルマブは、それぞれ約3pM及び5pMのK
DでヒトPD−1に結合する。IgG1形式の酵母で発現された、抗体C及び抗体Eは、それぞれ1900pM及び1100pMのK
DでマウスPD−1に結合する。抗体C及び抗体Eの結合力測定は、マウスPD−1に対して、それぞれ約130pM及び330pMのK
Dをもたらす。
【0071】
【表2】
【0072】
バイオレイヤー干渉法
ForteBio親和性測定を、一般的には以前記載されているように実施した(Estep,P.,et al.,High throughput solution−based measurement of antibody−antigen affinity and epitope binning.MAbs,2013.5(2):p.270−8.)。簡潔に、ForteBio親和性測定を、IgGをオンラインでAHQセンサー上に負荷することにより実施した。センサーをオフラインでアッセイバッファにおいて30分間平衡化した後、ベースライン構築のためにオンラインで60秒間モニタリングした。IgGを負荷したセンサーを100nMの抗原に5分間曝露し、その後オフレート測定のためにそれらをアッセイバッファに5分間移した。1:1結合モデルを使用して反応速度を分析した。
【0073】
【表3】
【0074】
本質的にこのアッセイにおいて記載されているように実施された実験では、IgG1形式の酵母で発現された、抗体C及び抗体Eは、PD−1_Fcがセンサーチップ上にあった場合、ニボルマブ及びペンブロリズマブと同様のK
DでヒトPD−1_Fcに結合する。抗体がセンサーチップ上にあった場合、IgG1形式の酵母で発現された、抗体C及び抗体Eは、ニボルマブ及びペンブロリズマブと同様のK
DでヒトPD−1_Fcに結合する。IgG1形式の酵母で発現された、抗体C及び抗体Eは、ニボルマブ及びペンブロリズマブと同様のK
DでcynoPD−1_Fcに結合する。IgG1形式の酵母で発現された、抗体C及び抗体Eは、マウスPD−1_Fcに結合するのに対して、ニボルマブ及びペンブロリズマブでは結合が検出されなかった。
【0075】
CHO細胞上でのヒト及びマウスのPD−1への結合
ヒトPD−1に対する本発明の抗体の結合は、フローサイトメトリーアッセイにおいて測定され得る。
【0076】
CHO細胞(0.2×10
6個)を、100nMから14回、2倍で6.1pMの最低濃度まで滴定される実験抗体と共に30分間、PBS1%BSA中、氷上でインキュベートする。細胞を次に3回洗浄し、二次抗体(PE標識、5μg/mlの最終濃度)と共に、PBS1%BSA中、30分間、氷(光から保護)上でインキュベートする。細胞を3回洗浄し、フローサイトメトリーによって分析する。Accuri C6システム(BD Biosciences)上でフローサイトメトリーを実施し、C6ソフトウェア上でMFIを計算する。Graphpadソフトウェア上でEC50を計算する。
【0077】
本質的にこのアッセイにおいて記載されているように実施された実験では、IgG1形式の酵母で発現された、抗体A、抗体C、及び抗体EはヒトPD−1に、用量依存的にそれぞれ10.22nM、4.115nM及び4.587nMのEC50値(n=1)で結合し、ペンブロリズマブはヒトPD−1に0.6921nMのEC50値(n=1)で、ニボルマブは0.8057nMのEC50値(n=1)で結合する。
【0078】
IgG1形式の酵母で発現された、抗体A、B、C、D、E、及びFはマウスPD−1に、用量依存的にそれぞれ11.01nM、6.135nM、2.884nM、9.259nM、及び5.044nM、及び5.855nMのEC50で結合するのに対して、ニボルマブまたはペンブロリズマブでは結合が検出されなかった。
【0079】
CHO細胞におけるPD−L1及びPD−L2に対するヒトPD−1のブロッキング。
PD−L1及びPD−L2に対するヒトPD−1の結合をブロックする本発明の抗体の能力は、フローサイトメトリーにより測定され得る。
【0080】
CHO細胞0.2×10
6個を、実験抗体(100nM)と共に、30分間、PBS1%BSA中、氷上でインキュベートする。細胞を次に3回洗浄し、NHS−FIuorescein(Promega)と関連したPD−L2と共に、PBS1%BSA中、30分間、氷(光から保護)上でインキュベートする。細胞を3回洗浄し、フローサイトメトリーによって分析する。Accuri C6システム(BD Biosciences)上でフローサイトメトリーを実施し、C6ソフトウェア上でMFIを計算する。Graphpadソフトウェア上でEC50を計算する。
【0081】
本質的にこのアッセイにおいて記載されているように実施された実験では、抗体C及び抗体E(酵母で発現されたIgG1形式)は、ヒトPD−L2−FITC結合をブロックし、182,959.1のMFIをもたらした対照IgGと比較して、それぞれ30,123.4及び38,682.1のMFIをもたらした。ペンブロリズマブ及びニボルマブは、それぞれ46,245.9及び54,509.8のMFIをもたらした。
【0082】
【表4】
【0083】
混合リンパ球反応
本発明の抗体によるPD−1シグナルのブロッキングは、T細胞活性化中の阻害シグナルの放出を測定することにより評価され得る。
【0084】
2×10
6個のPBMCを、完全T細胞培地において、6ウェル組織培養プレート中の各ウェルまたはT25組織培養フラスコに分注する。細胞を2〜3時間インキュベートし、単球を付着させる。付着が不十分である場合、無血清培地を使用する。新鮮な3倍培地と共にフラスコを穏やかに旋回させることにより、非付着細胞を除去する。
【0085】
1%AB血清、10mMのHEPES、50μMのβ−Me、IL−4(1000U/ml)、及びGM−CSF(1000U/ml)、または25〜50ng/mlの各々を含有するX−VIVO15培地においてPBMCから単球(1×10
6個/ml)を培養することにより、未成熟骨髄DCを産生する。2日後、IL−4及びGM−CSFを補足した新鮮な培地を添加する。5日目、細胞を凍結するか、または、rTNFa(1000U/ml)、IL−1b(5ng/ml)、IL−6(10ng/ml)、及び1μMのPGE
2を含有する刺激カクテルを2日間3×10
5個/mlの細胞密度で添加することにより、成熟を誘導する。
【0086】
Untouched CD4+T細胞単離キット(Invitrogen)において、製造業者の指示に従ってT細胞単離を実施する。1.5mlチューブラックを備え付けた磁石を使用し、望ましくない磁性ビーズ(QIAGEN)を除去する。96丸底組織培養プレートにおいて、100,000〜200,000個の単離T細胞を10,000〜20,000個の同種異系moDCと、200μlの総体積で4〜5日間37℃で混合する。陽性対照として3:1(細胞:ビーズ)の比で抗CD3/CD28DynaBeadsを使用してT細胞を刺激し、ビーズは製造業者の指示に従って用意する。試験抗体をMLRの初期に添加し、培養期間全体を通してインキュベートする。製造業者の指示(eBioscience)に従ってIL−2及びIFN−γの検出を実施する。OD測定値をMultiskan FCシステム(Thermo)上で決定する。
【0087】
本質的にこのアッセイにおいて記載されているように実施された実験では、抗体C及び抗体Eは、混合リンパ球反応において、活性化されたT細胞によるIL−2及びIFNg分泌をニボルマブ及びペンブロリズマブと比較して同等な効力で増加させる。
【0088】
【表5】
【0089】
【表6】
【0090】
腫瘍モデル
本発明の抗体を、インビボ免疫調節活性について、MC38インビボ腫瘍モデルで測定することができる。腫瘍を有するモデルを確立するために、C57Bl/6マウスに1匹のマウスあたり2×10
6個のMC38マウス結腸がん細胞を皮下に接種する。腫瘍接種10日後に34.81mm
3〜148.24mm
3の間の腫瘍体積でマウスを選択し、次いで、5つの群に分けた。これらの群には、対照群、RMP1−14(Bio X Cell)、化合物C−2.5、化合物C−5、及び化合物C−10(n=10)が含まれる。RMP1−14群には、10mg/kgの用量を投与する。化合物C−2.5、化合物C−5、及び化合物C−10群には、それぞれ2.5mg/kg、5mg/kg及び10mg/kgの11430(HEK293細胞において産生された化合物C S228P IgG4)を投与する。
【0091】
対照群には等量の生理食塩水を投与し、すべての群に腹腔内注射によって週2回の用量頻度で4週間投与する。動物の体重、及び腫瘍体積(式V=L×W
2/2を使用)の週1回のモニタリングを行う。実験後、腫瘍を撮影及び計量して、腫瘍重量を計算し、相対的な腫瘍抑制を計算する。
【0092】
本質的にこのアッセイにおいて記載されているように実施された実験では、この結果により、RMP1−14及び化合物Cの投与は、動物の体重に影響しないことが示される。RMP1−14及び化合物Cは、1週間の投与後に顕著な抗腫瘍効果を示す。3つの化合物C用量群は、RMP1−14群と比較して高い抗腫瘍(腫瘍体積減少)効果を有する。化合物C−2.5及び化合物C−10の群では、それぞれ1匹及び2匹のマウスが完全な腫瘍退縮を有した。治療後、腫瘍重量は、対照群と比較して、RMP1−14及び3つの化合物C群によって顕著に減少する。RMP1−14群は、55.03%の相対腫瘍抑制値を有し、化合物C−2.5、化合物C−5、及び化合物C−10群は、それぞれ69.70%、76.53%、及び81.04%の相対腫瘍抑制値を有し、腫瘍重量における化合物Cの用量依存的な様式が示される。したがって、化合物Cは、腫瘍を有するマウスにおいて顕著な抗腫瘍効力を有し、陽性対照クローンRMP1−14よりも良好な効果を有する。
【0093】
アミノ酸及びヌクレオチド配列
配列番号1 (ヒトPD−1)
MQIPQAPWPVVWAVLQLGWRPGWFLDSPDRPWNPPTFSPALLVVTEGDNATFTCSFSNTSESFVLNWYRMSPSNQTDKLAAFPEDRSQPGQDCRFRVTQLPNGRDFHMSVVRARRNDSGTYLCGAISLAPKAQIKESLRAELRVTERRAEVPTAHPSPSPRPAGQFQTLVVGVVGGLLGSLVLLVWVLAVICSRAARGTIGARRTGQPLKEDPSAVPVFSVDYGELDFQWREKTPEPPVPCVPEQTEYATIVFPSGMGTSSPARRGSADGPRSAQPLRPEDGHCSWPL
配列番号2 (抗体AのHCDR1)
KASGYTFTSYYMH
配列番号3 (抗体BのHCDR1)
KASGYTFEGYYMH
配列番号4 (抗体CのHCDR1)
KASGYTFTAQYMH
配列番号5 (抗体DのHCDR1)
KASGYTFEKYYMH
配列番号6 (抗体EのHCDR1)
KASGYTFTSNYMH
配列番号7 (抗体FのHCDR1)
KASGYTFSAYYMH
【0094】
配列番号8 (抗体AのHCDR2)
IINPSGGSTSYAQKFQG
配列番号9 (抗体BのHCDR2)
IINPEGGETSYAQKFQG
配列番号10 (抗体CのHCDR2)
IINPSGGETGYAQKFQG
配列番号11 (抗体EのHCDR2)
IINPSEGSTGYAQKFQG
配列番号12 (抗体D及びFのHCDR2)
IINPDGGSTGYAQKFQG
配列番号13 (抗体A〜FのHCDR3)
AKEGVADGYGLVDV
配列番号14 (抗体A〜FのLCDR1)
RASQSVSSYLA
配列番号15 (抗体A〜FのLCDR2)
YDASKRAT
配列番号16 (抗体A〜FのLCDR3)
DQRNNWPLT
【0095】
配列番号17 (抗体AのHCVR)
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTSYYMHWVRQAPGQGLEWMGIINPSGGSTSYAQKFQGRVTMTRDTSTSTVYMELSSLRSEDTAVYYCAKEGVADGYGLVDVWGQGTMVTISS
配列番号18 (抗体BのHCVR)
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFEGYYMHWVRQAPGQGLEWMGIINPEGGETSYAQKFQGRVTMTRDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCAKEGVADGYGLVDVWGQGTMVTVSS
配列番号19 (抗体CのHCVR)
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTAQYMHWVRQAPGQGLEWMGIINPSGGETGYAQKFQGRVTMTRDTSTSTVYMELSSLRSEDTAVYYCAKEGVADGYGLVDVWGQGTMVTVSS
配列番号20 (抗体DのHCVR)
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFEKYYMHWVRQAPGQGLEWMGIINPDGGSTGYAQKFQGRVTMTRDTSTSTVYMELSSLRSEDTAVYYCAKEGVADGYGLVDVWGQGTMVTVSS
【0096】
配列番号21 (抗体EのHCVR)
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTSNYMHWVRQAPGQGLEWMGIINPSEGSTGYAQKFQGRVTMTRDTSTSTVYMELSSLRSEDTAVYYCAKEGVADGYGLVDVWGQGTMVTVSS
配列番号22 (抗体FのHCVR)
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFSAYYMHWVRQAPGQGLEWMGIINPDGGSTGYAQKFQGRVTMTRDTSTSTVYMELSSLRSEDTAVYYCAKEGVADGYGLVDVWGQGTMVTVSS
配列番号23 (抗体A〜FのLCVR)
EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSVSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASKRATGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCDQRNNWPLTFGGGTKVEIK
【0097】
配列番号24 (抗体A−S228P IgG4のHC)
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTSYYMHWVRQAPGQGLEWMGIINPSGGSTSYAQKFQGRVTMTRDTSTSTVYMELSSLRSEDTAVYYCAKEGVADGYGLVDVWGQGTMVTISSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK
【0098】
配列番号25 (抗体B−S228P IgG4のHC)
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFEGYYMHWVRQAPGQGLEWMGIINPEGGETSYAQKFQGRVTMTRDTSISTAYMELSRLRSDDTAVYYCAKEGVADGYGLVDVWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK
【0099】
配列番号26 (抗体C−S228P IgG4のHC)
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTAQYMHWVRQAPGQGLEWMGIINPSGGETGYAQKFQGRVTMTRDTSTSTVYMELSSLRSEDTAVYYCAKEGVADGYGLVDVWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK
【0100】
配列番号27 (抗体D−S228P IgG4のHC)
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFEKYYMHWVRQAPGQGLEWMGIINPDGGSTGYAQKFQGRVTMTRDTSTSTVYMELSSLRSEDTAVYYCAKEGVADGYGLVDVWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK
【0101】
配列番号28 (抗体E−S228P IgG4のHC)
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFTSNYMHWVRQAPGQGLEWMGIINPSEGSTGYAQKFQGRVTMTRDTSTSTVYMELSSLRSEDTAVYYCAKEGVADGYGLVDVWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK
【0102】
配列番号29 (抗体F−S228P IgG4のHC)
QVQLVQSGAEVKKPGASVKVSCKASGYTFSAYYMHWVRQAPGQGLEWMGIINPDGGSTGYAQKFQGRVTMTRDTSTSTVYMELSSLRSEDTAVYYCAKEGVADGYGLVDVWGQGTMVTVSSASTKGPSVFPLAPCSRSTSESTAALGCLVKDYFPEPVTVSWNSGALTSGVHTFPAVLQSSGLYSLSSVVTVPSSSLGTKTYTCNVDHKPSNTKVDKRVESKYGPPCPPCPAPEFLGGPSVFLFPPKPKDTLMISRTPEVTCVVVDVSQEDPEVQFNWYVDGVEVHNAKTKPREEQFNSTYRVVSVLTVLHQDWLNGKEYKCKVSNKGLPSSIEKTISKAKGQPREPQVYTLPPSQEEMTKNQVSLTCLVKGFYPSDIAVEWESNGQPENNYKTTPPVLDSDGSFFLYSRLTVDKSRWQEGNVFSCSVMHEALHNHYTQKSLSLSLGK
【0103】
配列番号30 (抗体A〜FのLC)
EIVLTQSPATLSLSPGERATLSCRASQSVSSYLAWYQQKPGQAPRLLIYDASKRATGIPARFSGSGSGTDFTLTISSLEPEDFAVYYCDQRNNWPLTFGGGTKVEIKRTVAAPSVFIFPPSDEQLKSGTASVVCLLNNFYPREAKVQWKVDNALQSGNSQESVTEQDSKDSTYSLSSTLTLSKADYEKHKVYACEVTHQGLSSPVTKSFNRGEC
【0104】
配列番号31 (抗体A S228P IgG4のHCのDNA)
CAGGTGCAGCTGGTGCAGTCTGGGGCTGAGGTGAAGAAGCCTGGGGCCTCAGTGAAGGTTTCCTGCAAGGCATCTGGATACACCTTCACCAGCTACTATATGCACTGGGTGCGACAGGCCCCTGGACAAGGGCTTGAGTGGATGGGAATAATCAACCCTAGTGGTGGTAGCACAAGCTACGCACAGAAGTTCCAGGGCAGAGTCACCATGACCAGGGACACGTCCACGAGCACAGTCTACATGGAGCTGAGCAGCCTGAGATCTGAGGACACGGCGGTGTACTACTGCGCCAAAGAGGGAGTGGCCGACGGATATGGATTGGTAGACGTATGGGGTCAGGGTACAATGGTCACCATCTCCTCAGCCAGCACCAAGGGACCCTCCGTGTTCCCTCTGGCTCCTTGCAGCAGGTCCACCAGCGAATCCACCGCTGCCCTGGGCTGTCTGGTGAAAGACTACTTTCCCGAGCCTGTGACCGTGAGCTGGAACTCCGGCGCTCTGACCAGCGGCGTGCACACATTTCCTGCCGTGCTGCAGAGCTCCGGCCTGTACTCCCTGTCCTCCGTGGTGACAGTCCCCAGCAGCAGCCTGGGAACCAAGACCTACACCTGCAACGTCGACCACAAGCCTTCCAACACCAAGGTGGACAAGAGGGTGGAGTCCAAATATGGCCCCCCCTGCCCTCCTTGTCCCGCTCCTGAGTTCCTGGGCGGCCCTTCCGTGTTCCTGTTCCCTCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCCGGACCCCCGAGGTGACCTGTGTGGTGGTGGACGTGTCCCAGGAGGACCCTGAGGTGCAATTCAACTGGTACGTGGACGGCGTCGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCCGGGAGGAGCAGTTCAACAGCACCTACCGGGTCGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGATTGGCTCAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAAGTGTCCAATAAGGGCCTGCCCTCCTCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGACAACCCCGTGAGCCCCAGGTGTACACCCTGCCTCCTTCCCAGGAGGAGATGACCAAGAATCAGGTGTCCCTCACCTGCCTGGTGAAGGGCTTCTACCCTTCCGACATCGCCGTGGAATGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACAACCCCCCCTGTCCTGGACAGCGACGGCTCCTTCTTTCTGTACAGCAGGCTGACCGTGGACAAGAGCCGGTGGCAGGAGGGCAACGTGTTTAGCTGTAGCGTCATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAATCCCTGTCCCTGTCCCTGGGCAAGTGATGA
【0105】
配列番号32 (抗体B S228P IgG4のHCのDNA)
CAGGTGCAGCTGGTGCAGTCTGGGGCTGAGGTGAAGAAGCCTGGGGCCTCAGTGAAGGTTTCCTGCAAGGCATCTGGATACACCTTCGAGGGTTACTATATGCACTGGGTGCGACAGGCCCCTGGACAAGGGCTTGAGTGGATGGGAATAATCAACCCTGAGGGTGGTGAGACAAGCTACGCACAGAAGTTCCAGGGCAGAGTCACCATGACCAGGGACACGTCCATCAGCACAGCCTACATGGAGCTGAGCAGGCTGAGATCTGACGACACGGCGGTGTACTACTGCGCCAAAGAGGGAGTGGCCGACGGATATGGATTGGTAGACGTATGGGGTCAGGGTACAATGGTCACCGTCTCCTCAGCCAGCACCAAGGGACCCTCCGTGTTCCCTCTGGCTCCTTGCAGCAGGTCCACCAGCGAATCCACCGCTGCCCTGGGCTGTCTGGTGAAAGACTACTTTCCCGAGCCTGTGACCGTGAGCTGGAACTCCGGCGCTCTGACCAGCGGCGTGCACACATTTCCTGCCGTGCTGCAGAGCTCCGGCCTGTACTCCCTGTCCTCCGTGGTGACAGTCCCCAGCAGCAGCCTGGGAACCAAGACCTACACCTGCAACGTCGACCACAAGCCTTCCAACACCAAGGTGGACAAGAGGGTGGAGTCCAAATATGGCCCCCCCTGCCCTCCTTGTCCCGCTCCTGAGTTCCTGGGCGGCCCTTCCGTGTTCCTGTTCCCTCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCCGGACCCCCGAGGTGACCTGTGTGGTGGTGGACGTGTCCCAGGAGGACCCTGAGGTGCAATTCAACTGGTACGTGGACGGCGTCGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCCGGGAGGAGCAGTTCAACAGCACCTACCGGGTCGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGATTGGCTCAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAAGTGTCCAATAAGGGCCTGCCCTCCTCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGACAACCCCGTGAGCCCCAGGTGTACACCCTGCCTCCTTCCCAGGAGGAGATGACCAAGAATCAGGTGTCCCTCACCTGCCTGGTGAAGGGCTTCTACCCTTCCGACATCGCCGTGGAATGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACAACCCCCCCTGTCCTGGACAGCGACGGCTCCTTCTTTCTGTACAGCAGGCTGACCGTGGACAAGAGCCGGTGGCAGGAGGGCAACGTGTTTAGCTGTAGCGTCATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAATCCCTGTCCCTGTCCCTGGGCAAGTGATGA
【0106】
配列番号33 (抗体C S228P IgG4のHCのDNA)
CAGGTGCAGCTGGTGCAGTCTGGGGCTGAGGTGAAGAAGCCTGGGGCCTCAGTGAAGGTTTCCTGCAAGGCATCTGGATACACCTTCACCGCTCAGTATATGCACTGGGTGCGACAGGCCCCTGGACAAGGGCTTGAGTGGATGGGAATAATCAACCCTAGTGGTGGTGAGACAGGGTACGCACAGAAGTTCCAGGGCAGAGTCACCATGACCAGGGACACGTCCACGAGCACAGTCTACATGGAGCTGAGCAGCCTGAGATCTGAGGACACGGCGGTGTACTACTGCGCCAAAGAGGGAGTGGCCGACGGATATGGATTGGTAGACGTATGGGGTCAGGGTACAATGGTCACCGTCTCCTCAGCCAGCACCAAGGGACCCTCCGTGTTCCCTCTGGCTCCTTGCAGCAGGTCCACCAGCGAATCCACCGCTGCCCTGGGCTGTCTGGTGAAAGACTACTTTCCCGAGCCTGTGACCGTGAGCTGGAACTCCGGCGCTCTGACCAGCGGCGTGCACACATTTCCTGCCGTGCTGCAGAGCTCCGGCCTGTACTCCCTGTCCTCCGTGGTGACAGTCCCCAGCAGCAGCCTGGGAACCAAGACCTACACCTGCAACGTCGACCACAAGCCTTCCAACACCAAGGTGGACAAGAGGGTGGAGTCCAAATATGGCCCCCCCTGCCCTCCTTGTCCCGCTCCTGAGTTCCTGGGCGGCCCTTCCGTGTTCCTGTTCCCTCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCCGGACCCCCGAGGTGACCTGTGTGGTGGTGGACGTGTCCCAGGAGGACCCTGAGGTGCAATTCAACTGGTACGTGGACGGCGTCGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCCGGGAGGAGCAGTTCAACAGCACCTACCGGGTCGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGATTGGCTCAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAAGTGTCCAATAAGGGCCTGCCCTCCTCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGACAACCCCGTGAGCCCCAGGTGTACACCCTGCCTCCTTCCCAGGAGGAGATGACCAAGAATCAGGTGTCCCTCACCTGCCTGGTGAAGGGCTTCTACCCTTCCGACATCGCCGTGGAATGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACAACCCCCCCTGTCCTGGACAGCGACGGCTCCTTCTTTCTGTACAGCAGGCTGACCGTGGACAAGAGCCGGTGGCAGGAGGGCAACGTGTTTAGCTGTAGCGTCATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAATCCCTGTCCCTGTCCCTGGGCAAGTGATGA
【0107】
配列番号34 (抗体D S228P IgG4のHCのDNA)
CAGGTGCAGCTGGTGCAGTCTGGGGCTGAGGTGAAGAAGCCTGGGGCCTCAGTGAAGGTTTCCTGCAAGGCATCTGGATACACCTTCGAGAAGTACTATATGCACTGGGTGCGACAGGCCCCTGGACAAGGGCTTGAGTGGATGGGAATAATCAACCCTGATGGTGGTAGCACAGGGTACGCACAGAAGTTCCAGGGCAGAGTCACCATGACCAGGGACACGTCCACGAGCACAGTCTACATGGAGCTGAGCAGCCTGAGATCTGAGGACACGGCGGTGTACTACTGCGCCAAAGAGGGAGTGGCCGACGGATATGGATTGGTAGACGTATGGGGTCAGGGTACAATGGTCACCGTCTCCTCAGCCAGCACCAAGGGACCCTCCGTGTTCCCTCTGGCTCCTTGCAGCAGGTCCACCAGCGAATCCACCGCTGCCCTGGGCTGTCTGGTGAAAGACTACTTTCCCGAGCCTGTGACCGTGAGCTGGAACTCCGGCGCTCTGACCAGCGGCGTGCACACATTTCCTGCCGTGCTGCAGAGCTCCGGCCTGTACTCCCTGTCCTCCGTGGTGACAGTCCCCAGCAGCAGCCTGGGAACCAAGACCTACACCTGCAACGTCGACCACAAGCCTTCCAACACCAAGGTGGACAAGAGGGTGGAGTCCAAATATGGCCCCCCCTGCCCTCCTTGTCCCGCTCCTGAGTTCCTGGGCGGCCCTTCCGTGTTCCTGTTCCCTCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCCGGACCCCCGAGGTGACCTGTGTGGTGGTGGACGTGTCCCAGGAGGACCCTGAGGTGCAATTCAACTGGTACGTGGACGGCGTCGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCCGGGAGGAGCAGTTCAACAGCACCTACCGGGTCGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGATTGGCTCAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAAGTGTCCAATAAGGGCCTGCCCTCCTCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGACAACCCCGTGAGCCCCAGGTGTACACCCTGCCTCCTTCCCAGGAGGAGATGACCAAGAATCAGGTGTCCCTCACCTGCCTGGTGAAGGGCTTCTACCCTTCCGACATCGCCGTGGAATGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACAACCCCCCCTGTCCTGGACAGCGACGGCTCCTTCTTTCTGTACAGCAGGCTGACCGTGGACAAGAGCCGGTGGCAGGAGGGCAACGTGTTTAGCTGTAGCGTCATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAATCCCTGTCCCTGTCCCTGGGCAAGTGATGA
【0108】
配列番号35 (抗体E S228P IgG4のHCのDNA)
CAGGTGCAGCTGGTGCAGTCTGGGGCTGAGGTGAAGAAGCCTGGGGCCTCAGTGAAGGTTTCCTGCAAGGCATCTGGATACACCTTCACCAGCAATTATATGCACTGGGTGCGACAGGCCCCTGGACAAGGGCTTGAGTGGATGGGAATAATCAACCCTAGTGAGGGTAGCACAGGTTACGCACAGAAGTTCCAGGGCAGAGTCACCATGACCAGGGACACGTCCACGAGCACAGTCTACATGGAGCTGAGCAGCCTGAGATCTGAGGACACGGCGGTGTACTACTGCGCCAAAGAGGGAGTGGCCGACGGATATGGATTGGTAGACGTATGGGGTCAGGGTACAATGGTCACCGTCTCCTCAGCCAGCACCAAGGGACCCTCCGTGTTCCCTCTGGCTCCTTGCAGCAGGTCCACCAGCGAATCCACCGCTGCCCTGGGCTGTCTGGTGAAAGACTACTTTCCCGAGCCTGTGACCGTGAGCTGGAACTCCGGCGCTCTGACCAGCGGCGTGCACACATTTCCTGCCGTGCTGCAGAGCTCCGGCCTGTACTCCCTGTCCTCCGTGGTGACAGTCCCCAGCAGCAGCCTGGGAACCAAGACCTACACCTGCAACGTCGACCACAAGCCTTCCAACACCAAGGTGGACAAGAGGGTGGAGTCCAAATATGGCCCCCCCTGCCCTCCTTGTCCCGCTCCTGAGTTCCTGGGCGGCCCTTCCGTGTTCCTGTTCCCTCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCCGGACCCCCGAGGTGACCTGTGTGGTGGTGGACGTGTCCCAGGAGGACCCTGAGGTGCAATTCAACTGGTACGTGGACGGCGTCGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCCGGGAGGAGCAGTTCAACAGCACCTACCGGGTCGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGATTGGCTCAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAAGTGTCCAATAAGGGCCTGCCCTCCTCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGACAACCCCGTGAGCCCCAGGTGTACACCCTGCCTCCTTCCCAGGAGGAGATGACCAAGAATCAGGTGTCCCTCACCTGCCTGGTGAAGGGCTTCTACCCTTCCGACATCGCCGTGGAATGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACAACCCCCCCTGTCCTGGACAGCGACGGCTCCTTCTTTCTGTACAGCAGGCTGACCGTGGACAAGAGCCGGTGGCAGGAGGGCAACGTGTTTAGCTGTAGCGTCATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAATCCCTGTCCCTGTCCCTGGGCAAGTGATGA
【0109】
配列番号36 (抗体F S228P IgG4のHCのDNA)
CAGGTGCAGCTGGTGCAGTCTGGGGCTGAGGTGAAGAAGCCTGGGGCCTCAGTGAAGGTTTCCTGCAAGGCATCTGGATACACCTTCAGTGCGTACTATATGCACTGGGTGCGACAGGCCCCTGGACAAGGGCTTGAGTGGATGGGAATAATCAACCCTGATGGTGGTAGCACAGGGTACGCACAGAAGTTCCAGGGCAGAGTCACCATGACCAGGGACACGTCCACGAGCACAGTCTACATGGAGCTGAGCAGCCTGAGATCTGAGGACACGGCGGTGTACTACTGCGCCAAAGAGGGAGTGGCCGACGGATATGGATTGGTAGACGTATGGGGTCAGGGTACAATGGTCACCGTCTCCTCAGCCAGCACCAAGGGACCCTCCGTGTTCCCTCTGGCTCCTTGCAGCAGGTCCACCAGCGAATCCACCGCTGCCCTGGGCTGTCTGGTGAAAGACTACTTTCCCGAGCCTGTGACCGTGAGCTGGAACTCCGGCGCTCTGACCAGCGGCGTGCACACATTTCCTGCCGTGCTGCAGAGCTCCGGCCTGTACTCCCTGTCCTCCGTGGTGACAGTCCCCAGCAGCAGCCTGGGAACCAAGACCTACACCTGCAACGTCGACCACAAGCCTTCCAACACCAAGGTGGACAAGAGGGTGGAGTCCAAATATGGCCCCCCCTGCCCTCCTTGTCCCGCTCCTGAGTTCCTGGGCGGCCCTTCCGTGTTCCTGTTCCCTCCCAAGCCCAAGGACACCCTGATGATCTCCCGGACCCCCGAGGTGACCTGTGTGGTGGTGGACGTGTCCCAGGAGGACCCTGAGGTGCAATTCAACTGGTACGTGGACGGCGTCGAGGTGCACAACGCCAAGACCAAGCCCCGGGAGGAGCAGTTCAACAGCACCTACCGGGTCGTGTCCGTGCTGACCGTGCTGCACCAGGATTGGCTCAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAAGTGTCCAATAAGGGCCTGCCCTCCTCCATCGAGAAGACCATCTCCAAGGCCAAGGGACAACCCCGTGAGCCCCAGGTGTACACCCTGCCTCCTTCCCAGGAGGAGATGACCAAGAATCAGGTGTCCCTCACCTGCCTGGTGAAGGGCTTCTACCCTTCCGACATCGCCGTGGAATGGGAGTCCAACGGCCAGCCCGAGAACAACTACAAGACAACCCCCCCTGTCCTGGACAGCGACGGCTCCTTCTTTCTGTACAGCAGGCTGACCGTGGACAAGAGCCGGTGGCAGGAGGGCAACGTGTTTAGCTGTAGCGTCATGCACGAGGCCCTGCACAACCACTACACCCAGAAATCCCTGTCCCTGTCCCTGGGCAAGTGATGA
【0110】
配列番号37 (抗体C及びEのLCのDNA)
GAAATTGTGTTGACACAGTCTCCAGCCACCCTGTCTTTGTCTCCAGGGGAAAGAGCCACCCTCTCCTGCAGGGCCAGTCAGAGTGTTAGCAGCTACTTAGCCTGGTACCAACAGAAACCTGGCCAGGCTCCCAGGCTCCTCATCTATGATGCATCCAAAAGGGCCACTGGCATCCCAGCCAGGTTCAGTGGCAGTGGGTCTGGGACAGACTTCACTCTCACCATCAGCAGCCTAGAGCCTGAAGATTTTGCAGTTTATTACTGTGACCAGAGAAACAATTGGCCTCTCACTTTTGGCGGAGGGACCAAGGTTGAGATCAAACGGACCGTGGCTGCCCCTAGCGTGTTCATCTTCCCTCCCTCCGATGAGCAGCTCAAGTCCGGCACAGCCAGCGTGGTGTGCCTGCTGAATAACTTCTACCCCCGGGAGGCCAAAGTGCAGTGGAAGGTGGACAACGCTCTGCAGTCCGGCAATTCCCAGGAGAGCGTCACCGAGCAGGACAGCAAGGACAGCACCTACTCCCTGAGCTCCACCCTGACCCTGAGCAAGGCCGACTACGAGAAGCACAAGGTCTACGCCTGCGAGGTCACCCATCAGGGCCTGTCCAGCCCCGTGACCAAGTCCTTCAACCGGGGCGAGTGCTGATGA
【0111】
配列番号38 (マウスPD−1)
MWVRQVPWSFTWAVLQLSWQSGWLLEVPNGPWRSLTFYPAWLTVSEGANATFTCSLSNWSEDLMLNWNRLSPSNQTEKQAAFCNGLSQPVQDARFQIIQLPNRHDFHMNILDTRRNDSGIYLCGAISLHPKAKIEESPGAELVVTERILETSTRYPSPSPKPEGRFQGMVIGIMSALVGIPVLLLLAWALAVFCSTSMSEARGAGSKDDTLKEEPSAAPVPSVAYEELDFQGREKTPELPTACVHTEYATIVFTEGLGASAMGRRGSADGLQGPRPPRHEDGHCSWPL
また、本発明は以下を提供する。
[1]
ヒトPD−1(配列番号1)に結合する抗体であって、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含み、前記軽鎖がそれぞれアミノ酸配列RASQSVSSYLA(配列番号14)、YDASKRAT(配列番号15)、及びDQRNNWPLT(配列番号16)からなる軽鎖相補性決定領域LCDR1、LCDR2、及びLCDR3を含み、前記重鎖が重鎖相補性決定領域HCDR1、HCDR2、及びHCDR3を含み、HCDR1がアミノ酸配列:
a. KASGYTFTSYYMH(配列番号2)、
b. KASGYTFEGYYMH(配列番号3)、
c. KASGYTFTAQYMH(配列番号4)、
d. KASGYTFEKYYMH(配列番号5)、
e. KASGYTFTSNYMH(配列番号6)、または
f. KASGYTFSAYYMH(配列番号7)
からなり、HCDR2がアミノ酸配列:
a. IINPSGGSTSYAQKFQG(配列番号8)、
b. IINPEGGETSYAQKFQG(配列番号9)、
c. IINPSGGETGYAQKFQG(配列番号10)、
d. IINPSEGSTGYAQKFQG(配列番号11)、または
e. IINPDGGSTGYAQKFQG(配列番号12)
からなり、HCDR3がアミノ酸配列AKEGVADGYGLVDV(配列番号13)からなる、抗体。
[2]
LCDR1、LCDR2、及びLCDR3がそれぞれアミノ酸配列RASQSVSSYLA(配列番号14)、YDASKRAT(配列番号15)、及びDQRNNWPLT(配列番号16)からなり、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3がそれぞれアミノ酸配列KASGYTFTSYYMH(配列番号2)、IINPSGGSTSYAQKFQG(配列番号8)、及びAKEGVADGYGLVDV(配列番号13)からなる、[1]に記載の抗体。
[3]
LCDR1、LCDR2、及びLCDR3がそれぞれアミノ酸配列RASQSVSSYLA(配列番号14)、YDASKRAT(配列番号15)、及びDQRNNWPLT(配列番号16)からなり、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3がそれぞれアミノ酸配列KASGYTFEGYYMH(配列番号3)、IINPEGGETSYAQKFQG(配列番号9)、及びAKEGVADGYGLVDV(配列番号13)からなる、[1]に記載の抗体。
[4]
LCDR1、LCDR2、及びLCDR3がそれぞれアミノ酸配列RASQSVSSYLA(配列番号14)、YDASKRAT(配列番号15)、及びDQRNNWPLT(配列番号16)からなり、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3がそれぞれアミノ酸配列KASGYTFTAQYMH(配列番号4)、IINPSGGETGYAQKFQG(配列番号10)、及びAKEGVADGYGLVDV(配列番号13)からなる、[1]に記載の抗体。
[5]
LCDR1、LCDR2、及びLCDR3がそれぞれアミノ酸配列RASQSVSSYLA(配列番号14)、YDASKRAT(配列番号15)、及びDQRNNWPLT(配列番号16)からなり、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3がそれぞれアミノ酸配列KASGYTFEKYYMH(配列番号5)、IINPDGGSTGYAQKFQG(配列番号12)、及びAKEGVADGYGLVDV(配列番号13)からなる、[1]に記載の抗体。
[6]
LCDR1、LCDR2、及びLCDR3がそれぞれアミノ酸配列RASQSVSSYLA(配列番号14)、YDASKRAT(配列番号15)、及びDQRNNWPLT(配列番号16)からなり、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3がそれぞれアミノ酸配列KASGYTFTSNYMH(配列番号6)、IINPSEGSTGYAQKFQG(配列番号11)、及びAKEGVADGYGLVDV(配列番号13)からなる、[1]に記載の抗体。
[7]
LCDR1、LCDR2、及びLCDR3がそれぞれアミノ酸配列RASQSVSSYLA(配列番号14)、YDASKRAT(配列番号15)、及びDQRNNWPLT(配列番号16)からなり、HCDR1、HCDR2、及びHCDR3がそれぞれアミノ酸配列KASGYTFSAYYMH(配列番号7)、IINPDGGSTGYAQKFQG(配列番号12)、及びAKEGVADGYGLVDV(配列番号13)からなる、[1]に記載の抗体。
[8]
抗体であって、軽鎖(LC)及び重鎖(HC)を含み、前記軽鎖が軽鎖可変領域(LCVR)を含み、前記重鎖が重鎖可変領域(HCVR)を含み、前記LCVRが配列番号23に示されるアミノ酸配列を有し、前記HCVRが配列番号17、配列番号18、配列番号19、配列番号20、配列番号21、または配列番号22に示されるアミノ酸配列を有する、抗体。
[9]
前記LCVRが配列番号23に示されるアミノ酸配列を有し、前記HCVRが配列番号17に示されるアミノ酸配列を有する、[8]に記載の抗体。
[10]
前記LCVRが配列番号23に示されるアミノ酸配列を有し、前記HCVRが配列番号18に示されるアミノ酸配列を有する、[8]に記載の抗体。
[11]
前記LCVRが配列番号23に示されるアミノ酸配列を有し、前記HCVRが配列番号19に示されるアミノ酸配列を有する、[8]に記載の抗体。
[12]
前記LCVRが配列番号23に示されるアミノ酸配列を有し、前記HCVRが配列番号20に示されるアミノ酸配列を有する、[8]に記載の抗体。
[13]
前記LCVRが配列番号23に示されるアミノ酸配列を有し、前記HCVRが配列番号21に示されるアミノ酸配列を有する、[8]に記載の抗体。
[14]
前記LCVRが配列番号23に示されるアミノ酸配列を有し、前記HCVRが配列番号22に示されるアミノ酸配列を有する、[8]に記載の抗体。
[15]
前記LCが配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、前記HCが配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、または配列番号29に示されるアミノ酸配列を有する、[8]に記載の抗体。
[16]
前記LCが配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、前記HCが配列番号24に示されるアミノ酸配列を有する、[15]に記載の抗体。
[17]
前記LCが配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、前記HCが配列番号25に示されるアミノ酸配列を有する、[15]に記載の抗体。
[18]
前記LCが配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、前記HCが配列番号26に示されるアミノ酸配列を有する、[15]に記載の抗体。
[19]
前記LCが配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、前記HCが配列番号27に示されるアミノ酸配列を有する、[15]に記載の抗体。
[20]
前記LCが配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、前記HCが配列番号28に示されるアミノ酸配列を有する、[15]に記載の抗体。
[21]
前記LCが配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、前記HCが配列番号29に示されるアミノ酸配列を有する、[15]に記載の抗体。
[22]
2つの軽鎖及び2つの重鎖を含み、各軽鎖が配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、各重鎖が配列番号24、配列番号25、配列番号26、配列番号27、配列番号28、または配列番号29に示されるアミノ酸配列を有する、[15]に記載の抗体。
[23]
各軽鎖が配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、各重鎖が配列番号24に示されるアミノ酸配列を有する、[22]に記載の抗体。
[24]
各軽鎖が配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、各重鎖が配列番号25に示されるアミノ酸配列を有する、[22]に記載の抗体。
[25]
各軽鎖が配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、各重鎖が配列番号26に示されるアミノ酸配列を有する、[22]に記載の抗体。
[26]
各軽鎖が配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、各重鎖が配列番号27に示されるアミノ酸配列を有する、[22]に記載の抗体。
[27]
各軽鎖が配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、各重鎖が配列番号28に示されるアミノ酸配列を有する、[22]に記載の抗体。
[28]
各軽鎖が配列番号30に示されるアミノ酸配列を有し、各重鎖が配列番号29に示されるアミノ酸配列を有する、[22]に記載の抗体。
[29]
前記重鎖のうちの1つが前記軽鎖のうちの1つと鎖間ジスルフィド結合を形成し、他の重鎖が他の軽鎖と鎖間ジスルフィド結合を形成し、前記重鎖のうちの1つが他の重鎖と2つの鎖間ジスルフィド結合を形成する、[22]〜[28]のいずれか一項に記載の抗体。
[30]
前記抗体がグリコシル化されている、[1]〜[29]のいずれか一項に記載の抗体。
[31]
[1]〜[30]のいずれか一項に記載の抗体、及び許容される担体、希釈剤、または賦形剤を含む、薬学的組成物。
[32]
がんの治療方法であって、治療を必要とする患者に、有効量の[1]〜[30]のいずれか一項に記載の抗体を投与することを含む、方法。
[33]
前記がんが、黒色腫、肺がん、頭頸部がん、結腸直腸がん、膵臓がん、胃がん、腎臓がん、膀胱がん、前立腺がん、乳がん、卵巣がん、または肝細胞癌である、[32]に記載の方法。
[34]
1つ以上の抗腫瘍剤を同時に、別々に、または連続して投与することをさらに含む、[32]または[33]に記載の方法。
[35]
療法における使用のための、[1]〜[30]のいずれか一項に記載の抗体。
[36]
がんの治療における使用のための、[1]〜[30]のいずれか一項に記載の抗体。
[37]
前記がんが、黒色腫、肺がん、頭頸部がん、結腸直腸がん、膵臓がん、胃がん、腎臓がん、膀胱がん、前立腺がん、乳がん、卵巣がん、または肝細胞癌である、[36]に記載の使用のための、抗体。
[38]
がんの治療における、1つ以上の抗腫瘍剤との同時の、別々の、または連続した組み合わせでの使用のための、[1]〜[30]のいずれか一項に記載の抗体。
[39]
前記がんが、黒色腫、肺がん、頭頸部がん、結腸直腸がん、膵臓がん、胃がん、腎臓がん、膀胱がん、前立腺がん、乳がん、卵巣がん、または肝細胞癌である、[38]の使用のための組み合わせ。