(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
現状のフェイシャルティシュを含む市販ティシュペーパーと、タオルペーパー、キッチンペーパー等を含むワイプペーパー等の紙製品の束の収納箱は、上層と下層の二層式板紙から構成されている。上層は薄く上質漂白紙で、下層は厚く低質未晒紙である。上層の上質漂白紙は、一般的に漂白化学(クラフト)パルプで製造される。下層は一般的に未晒再生段ボール古紙である。一方で、市販ティシュペーパー、タオルペーパー、キッチンペーパー等は、漂白あるいは未晒の広葉樹及び針葉樹のクラフトパルプの混合または家庭及びオフィスより発生する紙、板紙の再生パルプ(DIPという)から製造される。なお、前記家庭、オフィスの板紙には、段ボール箱は含まれていない。
【0003】
前記収納箱は、外観が直方体または立方体で、上面部と、上面部と対向する底面部と、相互に対向する一対の側面部と、上面部及び底面部の横方向両端縁から張り出す一対の上下フラップ部と、側面フラップ部とを有し、側面フラップ部が内向きに折り曲げられ、その外側に重なるように上下フラップ部が内向きに折り曲げられ、この一対の上下フラップ部の一部または全部が互いに重なり合わさって封緘された六面体である。上面部には、ポップアップの紙製品を引き出すための開口部が設けられる。前記の開口部は一般に楕円形であり、長さが上面部の長さの55−96%、幅が上面部の幅の25−50%であり、ミシン目を介して開口され、開口部には石油の副産物質であるポリフィルムウィンドウが貼り付けられている。ポリフィルムウィンドウは、真ん中に一本の切り線があり、ここからポップアップ式の紙製品を引き出すことができる。収納箱の紙原料及び開口部の石油副産物質であるポリフィルムウィンドウを同時に回収することは、コスト的に困難であるため、前記の収納箱は環境に優しいと言いえない製品である。
【0004】
前記の上面部及び底面部の各一対の上下フラップ部は互いに重なり合わさって封緘され、具体的には、底面部から張り出す下フラップ部の先端部に糊、接着剤等のホットメルトを塗布するとともに、上面部から張り出す上フラップ部を底面部の下フラップ部の外側に重なるように折り曲げて接着し、封緘する。同様に、底面部の端縁接着部あるいは上面部の端縁接着部を内向きに折り曲げ、当該端縁接着部の外側にホットメルトを塗布し、相手の側面部の内側に接着し、封緘する。これらの接着剤は接着力が強いため、収納箱を廃棄する際に強い力で分離させる必要があり、高齢者、病人等には大変な作業になるため、前記の収納箱はユーザーに優しいと言いえない製品である。なお、一般的には、収納される紙製品の寸法、枚数等及びメーカーの情報が底面部の外側に印刷されている。
【0005】
前記の収納箱は、開口部からポップアップ式の紙製品を引き出すことにより、紙製品が減少して高さが徐々に低くなり、内側のヘッドスペースが大きくなる。その結果、残存の紙製品は、開口部までの距離が広がるため、引き出しにくくなる。
【0006】
前記の収納箱は、一般的に320〜450g.m
−2米坪の板紙で作成される。これらの板紙を回収、再利用する場合、パルプ化工程での板紙を離解するのは困難で、且つ漂白性も悪化するため、これらの回収板紙は、ボイラーの原料になるのが一般的な使用方法である。
【0007】
収納箱の開口部のポリフィルムウィンドウをなくす対策は、下記特許文献1に記載されており、収納箱の上面部あるいは底面部の開口部を改善することにより、ポップアップ式に積層されたティシュペーパー等をスムーズに取り出すことができるが、前記改善方法は大変複雑である。また、収納箱の形成には、糊、ホットメルト等の接着剤が使用される。
【0008】
下記特許文献2に記載された技術により、収納箱廃棄時の分離破壊が容易にできるが、収納箱の構成時に、糊、ホットメルト等の接着剤、ポリフィルムウィンドウ等が使用されている。
【0009】
残存紙製品が引き出しにくい欠点において、下記特許文献3ないし特許文献5により改善が可能であるが、これらの対策は、引き出し開口分のポリフィルムウィンドウがまだ使用されている。
【0010】
下記特許文献6では、従来のミシン目で作られた開口部により引き出すポップアップ式ではなく、収納箱の右後部の上面と側面により構成されたコーナーからティシュペーパーを引き出すプルアウト方式を使用する。同様に、下記特許文献7では、収納箱の妻面部及び底面部により区面された箱体に開口部を設け、収納箱中からティシュペーパーを引き出すプルアウト方式を使用する。これらの特許文献は、開口部にポリフィルムウィンドウを使用しないが、収納箱の形成には、糊、ホットメルト等の接着剤が使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明の目的は、前記ポップアップ式のティシュペーパー、ワイプペーパー等の紙製品を収納する箱について、糊、接着剤等のホットメルトにより接着することなく、箱の板紙の折り畳みや切り込みによって係止されて組み立てられる薄葉紙用容器を提供することにある。
【0013】
ところで、現状市販のティシュペーパーボックスにおいて、収納箱内には2プライのティシュペーパーの組数が160〜200組収容され、ティシュペーパーボックスの高さは33mm〜100mmの範囲が主流である。収納箱の高さは、低いほど内側の空間におけるヘッドスペースが小さくなり、残存紙製品から開口部までの距離が広がりにくく、引き出し易くなる。一方、収納箱の高さが高くなると逆の現象が起きる。そこで本発明の副次的な目的は、現状市販のティシュペーパーボックスを積極的に活用し、紙製品枚数を増やすことである。同ティシュペーパーボックスで且つ紙製品枚数が通常の2プライティシュペーパー/160〜200組より多くすると製造コスト、収納箱の個数等が減少し、環境に優しい生産技術となる。この目的を達成するには、薄葉紙用容器の高さが50mm以上の場合、内側に1枚の仕切り板を設け、当該仕切り板には、上面部の開口部と同様なものを形成し、2区分の薄葉紙用容器を得る。または、内側に2枚以上の仕切り板を設け、各々の仕切り板には、上面部の開口部と同様なものを形成し、3区分の薄葉紙用容器を得る。前記紙製品枚数を増量し、ポップアップ式のティシュペーパー、ワイプペーパー等の紙製品を、一組ずつスムーズに取り出し可能な薄葉紙用容器を提供する。
【0014】
本発明の副次的な目的は、前記ポップアップ式のティシュペーパー、ワイプペーパー等の紙製品の薄葉紙用容器の上面部の開口部において、従来のポリフィルムウィンドウ方式を使用せず、且つ、薄葉紙用容器内の紙製品が減少しても2プライ〜4プライの一組ずつを、スムーズに取り出すことができる薄葉紙用容器を提供することにある。
【0015】
本発明の副次的な目的は、ポップアップ式のティシュペーパー、ワイプペーパー等の紙製品を収納する薄葉紙用容器の板紙原料が、前記紙製品の原料と同様で且つ軽量なことである。従来、前記紙製品の収納箱は、漂白紙の薄い上層と未晒板紙の厚い下層の二層で構成されており、回収、再利用すると、離解性、漂白性ともに悪いというのが操業経験である。前記紙製品の原料がDIPの場合、同DIPで収納箱の板紙を製造すると、回収、再利用時の溶解性及び漂白性の問題がなくなる。更に、未晒あるいは晒バージンパルプで製造する紙製品においても、DIPからなる薄葉紙用容器の板紙でも使用可能である。これらの板紙の米坪は、270g.m
−2ないし350g.m
−2で、従来の320g.m
−2ないし450g.m
−2より軽量化になり、コスト及び環境のメリットが図れる。
【課題を解決するための手段】
【0016】
上記課題を解決するために、具体的に、本発明に係る薄葉紙用容器は、積層された薄葉紙が載せられる底面部と、この底面部に連接されて前記底面部に対して直角に折り曲げられる第一側面部と、前記底面部に対して前記第一側面部と反対側において前記底面部に連接され、前記底面部に対して直角に折り曲げられると共に前記第一側面部と対面する第二側面部と、この第二側面部に対して前記底面部と反対側において前記第二側面部に連接され、前記第二側面部に対して直角に折り曲げられると共に前記底面部と対面する上面部と、この上面部に対して前記第二側面部と反対側において前記上面部に連接され、前記上面部に対して直角に折り曲げられると共に前記第一側面部と重なる二重部と、前記第一側面部の両端部にそれぞれ連接されて前記第一側面部に対して直角に折り曲げられる第一フラップ片部と、前記第二側面部の両端部にそれぞれ連接されて前記第二側面部に対して直角に折り曲げられる第二フラップ片部と、を有し、収容された前記薄葉紙が取り出される開口部が前記上面部に形成された薄葉紙用容器であって、前記第一フラップ片部と前記第二フラップ片部とが係止し、前記二重部が前記第一側面部に係止する、ことを特徴とする。
【0017】
本発明に係る薄葉紙用容器は、積層された薄葉紙が載せられる底面部と、この底面部に連接されて前記底面部に対して直角に折り曲げられる第一側面部と、前記底面部に対して前記第一側面部と反対側において前記底面部に連接され、前記底面部に対して直角に折り曲げられると共に前記第一側面部と対面する第二側面部と、この第二側面部に対して前記底面部と反対側において前記第二側面部に連接され、前記第二側面部に対して直角に折り曲げられると共に前記底面部と対面する上面部と、この上面部に対して前記第二側面部と反対側において前記上面部に連接され、前記上面部に対して直角に折り曲げられると共に前記第一側面部と重なる二重部と、前記底面部に連接されて前記底面部に対して直角に折り曲げられる第三側面部と、前記底面部に対して前記第三側面部と反対側において前記底面部に連接され、前記底面部に対して直角に折り曲げられると共に前記第三側面部と対面する第四側面部と、前記第一側面部の両端部にそれぞれ連接されて前記第一側面部に対して直角に折り曲げられる第一フラップ片部と、前記第二側面部の両端部にそれぞれ連接されて前記第二側面部に対して直角に折り曲げられる第二フラップ片部と、を有し、収容された前記薄葉紙が取り出される開口部が前記上面部に形成された薄葉紙用容器であって、前記第一フラップ片部および前記第二フラップ片部が、前記第三側面部および前記第四側面部に係止し、前記二重部が前記第一側面部に係止する、ことを特徴とする。
【0018】
本発明に係る薄葉紙用容器は、前記第一側面部に、前記底面部と前記上面部との間に配置される複数の中間面部がひとつらなりに連接され、前記開口部が各中間面部に形成された、ことを特徴とする。
【0019】
本発明に係る薄葉紙用容器は、前記第一側面部に対して前記底面部と反対側において前記第一側面部に連接され、前記第一側面部に対して山折りされる立面部と、前記立面部に対して前記第一側面部と反対側において前記立面部に連接され、前記立面部に対して直角に折り曲げられると共に前記底面部と前記上面部との間に配置される中間面部と、を有し、前記開口部が前記中間面部に形成された、ことを特徴とする。
【0020】
本発明に係る薄葉紙用容器は、前記中間面部が、前記第三側面部および前記第四側面部に係止する支持片を有する、ことを特徴とする。
【0021】
本発明に係る薄葉紙用容器は、前記開口部が、中心から方々に形成された複数の切込み部によって形成された、ことを特徴とする。
【0022】
本発明に係る薄葉紙用容器は、前記開口部の中心に孔が形成され、この孔の周囲に前記切込み部が形成された、ことを特徴とする。
【0023】
本発明に係る薄葉紙用容器は、前記薄葉紙と同じ原料であり、米坪が250g・m
−2から450g・m
−2である、ことを特徴とする。
【0024】
すなわち、本発明は、従来のポップアップ式ティシュペーパー、ワイプペーパー等の紙製品を収納する箱において必要な、糊、接着剤等のホットメルトを全く使用せず、折り畳みや切り込みで係止されることで組み立てられる薄葉紙用容器であり、高齢者、病人等が、畳んで廃止しやすく、ユーザーに優しい薄葉紙用容器である。
【0025】
従来のポップアップ式ティシュペーパー、ワイプペーパー等の紙製品を収納する箱は、高さが33mmないし100mm、区画部が一つで保持する枚数が160ないし200の2プライ/一組に対し、本発明は、高さが40mmないし100mmの薄葉紙用容器に仕切り板を1枚または複数枚設け、2区分あるいは3区分に区画された薄葉紙用容器であり、従来の無区分の箱に比べて、収容できる枚数が多いにもかかわらず、同枚数を生産した場合の薄葉紙用容器の数量が減少するため、製造費用のコストダウンが図れ、薄葉紙用容器の原料となる紙の使用量も低下し、環境に優しい生産技術が実現する。
【0026】
本発明では、ポップアップ式のティシュペーパー、ワイプペーパー等の紙製品を収納する箱において、原材料的に従来の漂白紙上層と未晒板紙下層の二層板紙に代替する原材料として、未晒または漂白DIPから製造される板紙を使用し、従来の収納箱の板紙に比べて、米坪が従来の320g.m
−2ないし450g.m
−2よりも、270g.m
−2ないし350g.m
−2、または、250g.m
−2ないし450g.m
−2に軽量可能で、且つ強度及び品質とも同等以上で、コスト及び環境保護のメリットが図れる。
【0027】
本発明は、ポップアップ式のティシュペーパー、ワイプペーパー等の紙製品を引き出すために収納箱の上面部に設けられる開口部の裏側に貼り付けられたポリフィルムウィンドウを廃止し、開口部を工夫することにより、薄葉紙用容器内の紙製品が減少しても、2プライ〜4プライの一組ずつをスムーズに取り出し可能となり、石油の副産物質のポリフィルムを使用せず、環境に優しい薄葉紙用容器である。
【発明の効果】
【0028】
フェイシャルティシュを含むティシュペーパーと、タオルペーパー、キッチンペーパー等を含むワイプペーパー等のポップアップ式紙製品の収納箱である本発明の薄葉紙用容器は、1)複数面を折り畳み、切り込みを係止して組み立てられ、従来の糊、接着剤等のホットメルトは全く使用されていないため、紙製品がなくなった際、薄葉紙用容器を廃棄する時の分離破壊が簡単に行われ、力が必要ないため、高齢者、病人等の作業が楽になり、全般的に環境及びユーザーに優しいものである。2)また、内側に仕切り板として中間面部を設けることにより、2区分あるいは3区分の区画が形成され、前記の紙製品枚数を増量可能で、ティシュペーパー、ワイプペーパー等の紙製品の箱数が減少し、原材料も削減でき、環境に優しい生産技術となる。3)また、前記紙製品の開口部が、例えば、環形楕円形、環形円形、環形直方形等であり、これらの環形の面積は、複数の扇形に分割され、これにより薄葉紙用容器内の紙製品が減少しても2プライ〜4プライの一組ずつをスムーズに取り出し可能であり、従来のポリフィルムウィンドウが必要ない。4)また、薄葉紙用容器の原材料が、前記紙製品のものと同様で、米坪が270g.m
−2ないし350g.m
−2の範囲であるため、従来の320g.m
−2ないし450g.m
−2よりも、軽量化でき回収・再利用が可能となり、コストの削減が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】本発明の実施形態に係る薄葉紙用容器の引張り強さと米坪の相関:DIPパルプと市販板紙の比較
【
図2】本発明の実施形態に係る薄葉紙用容器の破裂強さと米坪の相関:DIPパルプと市販板紙の比較
【
図3】本発明の実施形態に係る薄葉紙用容器の引裂強さと米坪の相関:DIPパルプと市販板紙の比較
【
図4】本発明の実施形態に係る薄葉紙用容器の開口部の一例(円形)
【
図5】本発明の実施形態に係る薄葉紙用容器の開口部の一例(環状円形)
【
図6】本発明の実施形態に係る薄葉紙用容器の開口部の一例(楕円形)
【
図7】本発明の実施形態に係る薄葉紙用容器開口部の一例(環状楕円形)
【
図8】本発明の実施形態に係る薄葉紙用容器開口部の一例(直方形)
【
図9】本発明の実施形態に係る薄葉紙用容器開口部の一例(環状直方形)
【
図10】本発明の第一実施形態に係る薄葉紙用容器を展開した展開平面図
【
図11】本発明の第二実施形態に係る薄葉紙用容器を展開した展開平面図
【
図12】本発明の第三実施形態に係る薄葉紙用容器を展開した展開平面図
【
図13】本発明の第四実施形態に係る薄葉紙用容器を展開した展開平面図
【
図14】本発明の第五実施形態に係る薄葉紙用容器を展開した展開平面図
【
図15】本発明の第六実施形態に係る薄葉紙用容器を展開した展開平面図
【
図16】本発明の第七実施形態に係る薄葉紙用容器を展開した展開平面図
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付の図面を参照しつつ本発明の実施形態を詳細に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、むしろ以下の実施形態に対し、適宜変更、改良等が加えられたものも本発明の範囲に属すると考えるべきである。
【0031】
[1] 収納箱の原材料
従来の市販ポップアップ式ティシュペーパーとワイプペーパー等の紙製品を収納する箱は、米坪が320g.m
−2ないし450g.m
−2の板紙を原材料として使用するが、これらの板紙は品質が劣るため回収された箱は、離解性及び漂白性が悪く、得られたDIP中には未溶解の黒点が多く、ティシュペーパー、ワイプペーパー等のDIP原料として再利用できない状況である。そこで回収混合古紙から、市販ティシュペーパー、タオルペーパーを生産する工場のDIPをサンプリングし、ラボテストにて高米坪パルプシートを作成し、品質を測定し市販板紙との比較を行った。
【0032】
引張り強さと米坪の相関を
図1に、破裂強さと米坪の相関を
図2に、引裂強さと米坪の相関を
図3に示す。同一米坪で比較すると、DIPで製造した板紙は市販ティシュペーパー収納箱よりも引張り強さが劣っているが(
図1)、箱において最も必要な破裂強さ(
図2)および引裂強さ(
図3)が優れている。収納箱の品質においては、引張り強さよりも破裂強さ及び引裂強さの方が重要であるため、米坪270g.m
−2ないし350g.m
−2、または、250g.m
−2ないし450g.m
−2の範囲のDIP原料板紙は、従来の米坪320g.m
−2ないし450g.m
−2の板紙よりも、破裂強さおよび引裂強さが高いため、薄葉紙用容器の板紙の軽量化が可能となる。従って、ポップアップ式のティシュペーパー、ワイプペーパー等の紙製品を収納する箱の紙原料において、ティシュペーパー、ワイプペーパー等用DIPが適性であり、市販板紙との置き換えが可能となり、米坪の減量化が図れる。
【0033】
現状の市販ティシュペーパー、ワイプペーパー等の収納箱を回収し、他のコート紙等の上質古紙と共にDIPを製造すると、未溶解パルプが増加し、漂白性も悪化するという操業問題が起きるため、古紙利用家庭紙メーカーは回収した収納箱をあまり使用していない。一方、収納箱の板紙原材料がDIPからなる紙製品との同様の場合、回収再利用が可能で、コスト及び環境のメリットが図れる。
【0034】
漂白あるいは未漂白の広葉樹及び針葉樹クラフトパルプの混合からなる市販ティシュペーパー、タオルペーパー、キッチンペーパー等の収納箱の原材料は、同上級化学パルプを使用するため、現状の回収板紙の原材料よりも強度を含む品質は優れており、米坪を減量しても問題ないと考える。
【0035】
上記のラボテスト用高米坪パルプシートは、JIS P8222
:1998「パルプ―試験用手すき紙の調整方法」にて作成し、米坪は、JIS P8124
:2011「紙及び板紙―坪量の測定方法」を、引張り強さは、JIS P8113
:2006「紙及び板紙―引張り特性の試験方法―第2部:定速伸張法」を、破裂強さは、JIS P8112
:2008「紙―破裂強さ試験方法」を、引裂強さは、JIS P8116
:2000「紙―引裂強さ試験方法―エルメンドルフ形引裂試験方法」を基に測定した。
【0036】
[2] ポリフィルムウィンドウの無い引き出し開口部
現状の市販ティシュペーパー収納箱の上面部には、ミシン目で作られる楕円形の開口部が設けられ、長さが上面部の長さの55−96%、幅が上面部の幅の25−50%である。この開口部の裏側に貼り付けられたポリフィルムウィンドウは、真ん中に一本の切り線があり、ここからポップアップ式の紙製品を引き出すことができる。このポリフィルムウィンドウのポリフィルムシートは、小さく、回収が困難であるため、資源の無駄使いとなる。
【0037】
上記市販の収納箱の高さは33mmないし100mmで、紙製品枚数が一般的に2プライティシュペーパー/組の160〜200組である。収納箱の高さが45mm未満の場合、内側のヘッドスペースが小さいため紙製品が1組ずつ最後までにスムーズに引き出すことが可能である。しかし、収納箱の高さが45mm以上の場合、収容されたティシュペーパーが減少するほど、開口部と残存紙製品との距離が広がり、内側のヘッドスペースが大きくなり、引き出しにくくなる。同時に、収納箱が軽くなり、ティシュペーパーを引き出すと、収納箱からティシュペーパーが離れず、逆に収納箱がティシュペーパーにぶら下がる現象が起きる。
【0038】
上記の収納箱による残存紙製品の引き出しにくい問題の対策と、同時にポリフィルムウィンドウを消去するため引き出し開口部を改造する。
図4ないし
図9に示すように、開口部25a,b,c,d,e,fは、それぞれ、円形、環状円形、楕円形、環状楕円形、直方形、環状直方形等である。円形(
図4)、楕円形(
図6)、直方形(
図8)の場合、剥し込みミシン目(放射状ミシン目32、長直線状ミシン目34、短直線状ミシン目35)の線を入れることで複数の扇形または長方形に分割する。環状円形(
図5)、環状楕円形(
図7)、環状直方形(
図9)の場合、内側は剥し込みミシン目(放射状ミシン目32、長直線状ミシン目34、短直線状ミシン目35)で、外側は折り目(環状折目31、角形折目33)で作られ、環形の面積が剥し込みミシン目の扇形または長方形(係止片26)に分割される。
【0039】
例えば、開口部25a(
図4)を使用する際、内側の円形を剥し込みミシン目(放射状ミシン目32)で除去し、次いで外側の円形折り目線(環状折目31)にて環形の係止片26を1枚ずつ折り曲げる。これらの係止片26との摩擦力により薄葉紙用容器内の紙製品が2プライ〜4プライの一組ずつスムーズに取り出し可能である。開口部25aが円形である場合に、直径は10mm以上80mm以下であるが、薄葉紙用容器内の最後の1枚の紙製品をスムーズに引き出ために、円形の内側直径は20mm以上50mm以下が望ましい。
【0040】
開口部25b,d,fが、環状である場合(
図5、
図7、
図9)、外側の線が折り込み直線(環状折目31、角形折目33)、内側の線が剥し込みミシン目(放射状ミシン目32、長直線状ミシン目34、短直線状ミシン目35)の線であり、外側の線と内側の線との幅は上限が設定されていないが、12mm未満が望ましく、更に、外側の線と内側の線の環形の面積は扇形または長方形に分割され、前記扇形の角度は上限を設けていないが、20度未満が望ましい。上記の扇形(係止片26)は、剥し込みミシン目(放射状ミシン目32、長直線状ミシン目34、短直線状ミシン目35)の線で分割される。これらの断片の寸法は上限を設定しないが、幅が12mm未満、長さが12mm未満の寸法が望ましい。これらの係止片26により、従来のポリフィルムウィンドウ方式が必要なく、更に、収納箱内の紙製品が減少しても2プライから4プライまでの一組ずつをスムーズに取り出し可能である。
【0041】
[3] 糊、接着剤等のホットメルトを使用せず折り畳み方式による封緘6面の収納箱
従来のポップアップ式ティシュペーパー、ワイプペーパー等の紙製品を収納する箱は、上面部及び底面部の張り出すフラップ部が糊、接着剤等のホットメルトを塗布することにより互いに重なり合わされ封緘される。一方、底面部の端縁接着部あるいは上面部の端縁接着部を内向きに折り曲げ、当該端縁接着部の外側にホットメルトを塗布し、相手の側面部の内側に接着し、封緘する。このように従来の封緘6面の収納箱が形成される。前記収納箱は、廃棄する際に分離破壊を行う力が必要であり、高齢者、病人等には大変な作業であり、ユーザーに優しいとはいえない収納箱である。
【0042】
以下、第一実施形態に係る薄葉紙用容器を詳説する。
【0043】
図10に示されているとおり、第一実施形態に係る薄葉紙用容器1は、一枚の扁平な紙板から構成され、折り曲げられることで六面体の箱となる。以下では、
図10に示されているとおり、平面における方位を上下左右とする。薄葉紙用容器1は、積層された薄葉紙(図示省略。)が載せられる長方形の底面部2と、この底面部2の右方に連接された長方形の第一側面部3と、底面部2に対して第一側面部3と反対側において底面部2の左方に連接された長方形の第二側面部4と、この第二側面部4に対して底面部2と反対側において第二側面部4の左方に連接された長方形の上面部5と、この上面部5に対して第二側面部4と反対側において上面部5の左方に連接されたほぼ長方形の二重部6と、底面部2の上方に連接された四角形の第三側面部7と、この第三側面部7に対して底面部2と反対側において第三側面部7の上方に連接された第三側片部8と、底面部2に対して第三側面部7と反対側において底面部2の下方に連接された四角形の第四側面部9と、この第四側面部9に対して底面部2と反対側において第四側面部9の下方に連接された第四側片部10と、第一側面部3の上下両端部にそれぞれ連接された第一フラップ片部11と、第二側面部4の上下両端部にそれぞれ連接された第二フラップ片部12とを有している。
【0044】
底面部2と第一側面部3との境界辺の近傍に、第一側面差込み口部15が開口されている。上面部5は、収容された薄葉紙が取り出される開口部25が形成されている。二重部6は、左端の中央から突出した二重部差込み片部27を有している。第一フラップ片部11および第二フラップ片部12は、中央の一部に係止切込み部28が形成されている。係止切込み部28は、第一フラップ片部11および第二フラップ片部12が折られて薄葉紙用容器1が箱となった際に、上下逆向きとなるように形成され、例えば、第一フラップ片部11の係止切込み部28は、右方から中央に向けて形成され、第二フラップ片部12の係止切込み部28は、右方から中央に向けて形成されている。なお、各フラップ片部11,12の係止切込み部28は、左方から中央に向けて形成されてもよい。
【0045】
開口部25は円形であり、上面部5の中央に配置されている。開口部25は、環状に形成された環状ミシン目29と、この環状ミシン目29の内側に形成された円形紙片30と、環状ミシン目29の周囲において環状に形成された環状折目31と、環状ミシン目29と環状折目31との間に形成されて円形紙片30の中心から伸びた放射状の線上に形成された複数の切込み部としての放射状ミシン目32とから構成されている。この開口部25において、円形紙片30が環状ミシン目29を境界として切り離されると、中心に孔が形成される。放射状ミシン目32が切り離されると、放射状ミシン目32同士の間に複数の係止片26が形成される。係止片26は、環状折目31において折り曲げられ、引き出された薄葉紙を支持する。なお、放射状ミシン目32は、予め切断された切込みであってもよい。
【0046】
上記のとおり構成された薄葉紙用容器1は、次のとおりに組み立てられて箱型となる。第一側面部3は、底面部2に対して直角に折り曲げられて立ち上げられる。第二側面部4は、底面部2に対して直角に折り曲げられて立ち上げられると共に、第一側面部3と対面する。第三側面部7は、底面部2に対して直角に折り曲げられて立ち上げられる。第四側面部9は、底面部2に対して直角に折り曲げられて立ち上げられると共に、第三側面部7と対面する。第一フラップ片部11および第二フラップ片部12は、第一側面部3および第二側面部4に対して直角に折り曲げられて第三側面部7および第四側面部9の外側面に重ねられ、係止切込み部28同士が上下から互い違いに交差して係止される。第三側片部8および第四側片部10は、第三側面部7および第四側面部9に対して直角に折り曲げられて底面部2と対面する。上面部5は、第二側面部4に対して直角に折り曲げられると共に、各側片部8,10の上面に重ねられ、底面部2と対面する。二重部6は、上面部5に対して直角に折り曲げられると共に第一側面部3の外側面に重ねられ、二重部差込み片部27が第一側面差込み口部15に差し込まれて係止される。なお、例えば、各フラップ片部11,12の外側面に第三側面部7および第四側面部9が重ねられてもよい。
【0047】
本発明は、第一実施形態の変形例として、第三側片部8および第四側片部10が存在しない薄葉紙用容器(図示省略。)、第三側片部8、第四側片部10、第三側面部7および第四側面部9が存在しない薄葉紙用容器(図示省略。)であってもよい。
【0048】
図11に示されているとおり、第二実施形態に係る薄葉紙用容器201は、第一実施形態に係る薄葉紙用容器1と比較して、第三側面部7、第四側面部9、第一フラップ片部11、第二フラップ片部12、第一側面差込み口部15が異なる。なお、以下の第二実施形態から第六実施形態の説明では、各実施形態同士で異なる構成を主に説明し、同様の構成は適宜説明を省略する。
【0049】
第三側面部7および第四側面部9は、それぞれ第三側面差込み口部16および第四側面差込み口部17が形成されている。各差込み口部16,17は、凸弧状に湾曲した形状であり、ミシン目または切込みである。第一フラップ片部11および第二フラップ片部12は、それぞれ第一フラップ片差込み部13および第二フラップ片差込み部14を有している。第一側面差込み口部15は、第一側面部3の中央近傍に形成されている。
【0050】
第一フラップ片部11および第二フラップ片部12は、第一側面部3および第二側面部4に対して直角に折り曲げられて第三側面部7および第四側面部9の外側面に重ねられ、第一フラップ片差込み部13および第二フラップ片差込み部14が、第三側面差込み口部16および第四側面差込み口部17に差し込まれて係止される。
【0051】
上記のとおり、各実施形態に係る薄葉紙用容器1,201は、糊や接着剤などを要さずに組み立てられるため、廃棄する際の折り畳みも容易である。したがって、非力な高齢者や病人などであっても容易に畳んで廃棄することができる。
【0052】
図12に示されているとおり、第三実施形態に係る薄葉紙用容器301は、第一実施形態に係る薄葉紙用容器1と比較して、第一側面部3に、底面部2と上面部5との間に配置される中間面部18がひとつらなりに連接されている点が異なる。中間面部18は、中央に開口部25が形成されている。
【0053】
薄葉紙用容器301は、第一側面部3に対して底面部2と反対側において第一側面部3の右方に連接された第一立面部20と、この第一立面部20に対して第一側面部3と反対側において第一立面部20の右方に連接された中間面部18と、この中間面部18に対して第一立面部20と反対側において中間面部18の右方に連接された第二立面部21とを有している。
【0054】
第一側面部3、第二側面部4、第三側面部7および第四側面部9が、底面部2に対して折り曲げられて立ち上げられた後、第一立面部20は、第一側面部3に対して山折りされて第一側面部3に重ねられる。中間面部18は、第一立面部20に対して直角に折り曲げられると共に底面部2と対面する。第二立面部21は、中間面部18に対して直角に折り曲げられると共に、第二側面部4に重ねられる。その後、上面部5は、第二側面部4に対して直角に折り曲げられると共に、中間面部18と対面する。積層された薄葉紙は、底面部2に載せられて中間面部18との間に収容され、さらに中間面部18に載せられて上面部5との間に収容される。
【0055】
図13に示されているとおり、第四実施形態に係る薄葉紙用容器401は、第三実施形態に係る薄葉紙用容器301と比較して、第三側面部7、第四側面部9、第一フラップ片部11、第二フラップ片部12、第一側面差込み口部15が異なる。なお、相違点に係る構成は、第二実施形態に係る薄葉紙用容器201と同じである。
【0056】
上記のとおり、各実施形態に係る薄葉紙用容器301,401は、上段の薄葉紙が無くなった場合、上面部5を展開すれば、中間面部18が現れ、下段の薄葉紙を利用することができる。中間面部18から上面部5までの高さ、および、底面部2から中間面部18までの高さは、それぞれ、底面部2から上面部5までの高さよりも低いため、それぞれの開口部25と中間面部18および底面部2との間も近い。したがって、薄葉紙が少なくなった場合であっても、薄葉紙が開口部25に届き、利用者は、途切れることなく連続して薄葉紙を引き出すことができる。
【0057】
図14に示されているとおり、第五実施形態に係る薄葉紙用容器501は、第三実施形態に係る薄葉紙用容器301と比較して、第一側面部3に、底面部2と上面部5との間に配置される複数の中間面部18がひとつらなりに連接されている点が異なる。それぞれの中間面部18は、中央に開口部25が形成されている。
【0058】
薄葉紙用容器501は、第一立面部20、中間面部18、第二立面部21を有し、さらに、第二立面部21に対して中間面部18と反対側において第二立面部21の右方に連接された第二中間面部19と、この第二中間面部19に対して第二立面部21と反対側において第二中間面部19の右方に連接された第三立面部22とを有している。
【0059】
第一側面部3、第二側面部4、第三側面部7および第四側面部9が、底面部2に対して折り曲げられて立ち上げられ、中間面部18が底面部2と対面した後、第二立面部21は、中間面部18に対して直角に折り曲げられると共に、第二側面部4に重ねられる。第二中間面部19は、第二立面部21に対して直角に折り曲げられると共に中間面部18と対面する。第三立面部22は、第二中間面部19に対して直角に折り曲げられると共に、第二側面部4に重ねられる。その後、上面部5は、第二側面部4に対して直角に折り曲げられると共に、第二中間面部19と対面する。積層された薄葉紙は、底面部2に載せられて中間面部18との間に収容され、中間面部18に載せられて第二中間面部19との間に収容され、さらに、第二中間面部19に載せられて上面部5との間に収容される。
【0060】
図15に示されているとおり、第六実施形態に係る薄葉紙用容器601は、第五実施形態に係る薄葉紙用容器501と比較して、第三側面部7、第四側面部9、第一フラップ片部11が異なる。なお、相違点に係る構成は、第二実施形態に係る薄葉紙用容器201と同じである。
【0061】
上記のとおり、各実施形態に係る薄葉紙用容器501,601は、積層された薄葉紙が三段収容され、それぞれの開口部25と、中間面部18、第二中間面部19および底面部2との間も近いため、薄葉紙が少なくなった場合であっても、薄葉紙が開口部25に届き、利用者は、途切れることなく連続して薄葉紙を引き出すことができる。
【0062】
図16に示されているとおり、第七実施形態に係る薄葉紙用容器701は、各実施形態に係る薄葉紙用容器301,401,501,601と比較して、中間面部18に支持片23が形成され、この支持片23が第三側面部7および第四側面部9に係止する点が異なる。
【0063】
支持片23は、長手の帯状であり、中間面部18の上方および下方に連接されている。第三側面部7および第四側面部9は、支持片23が通される通し孔24が形成されている。中間面部18が底面部2と対面した状態で、支持片23が通し孔24に通されることで、中間面部18が所定の位置で支持される。
【0064】
上記した各実施形態は、他の開口部25a,b,c,d,e,f(
図4ないし
図9)であってもよい。
図4に示されているとおり、開口部25aは、円環状に形成された環状折目31と、中心から環状折目31に向けて放射状に形成された複数の放射状ミシン目32が形成されている。
図5に示されているとおり、開口部25bは、予め円形紙片30が切り離されて孔が形成されていている。
図6に示されているとおり、開口部25cは、楕円形または長円形の環状に形成された環状折目31と、中心から環状折目31に向けて放射状に形成された複数の放射状ミシン目32とから構成されている。
図7に示されているとおり、開口部25dは、楕円形または長円形であり、開口部25bと同じ構成である。
図8に示されているとおり、開口部25eは、ほぼ長方形であり、長方形の角形折目33と、この角形折目33の内側であって長手方向に形成された長直線状ミシン目34と、この長直線状ミシン目34と直交して角形折目31に至って形成された複数の短直線状ミシン目35と、左右端の短直線状ミシン目35から角形折目33の短辺に至って形成された複数の放射状ミシン目32とから構成されている。
図9に示されているとおり、開口部25fは、開口部25eにおいて、長直線状ミシン目34に替えて長方形の孔が形成されている。
【0065】
上記のとおり、各実施形態の開口部25および開口部25a,b,c,d,e,fは、内側の縁に複数の係止片26を有しているため、この係止片26に薄葉紙が支持される。したがって、ポリフィルムが無くても、薄葉紙を開口部25および開口部25a,b,c,d,e,fから外側に張り出した状態で支持することができる。
【0066】
なお、各実施形態において、各部を折り曲げる順番は任意である。第一フラップ片部11が第三側面部7の左右端に連接され、第二フラップ片部12が第四側面部9の左右端に連接されていてもよい。中間面部18の数は、三個以上であってもよい。
【0067】
以上、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。そして本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。
【解決手段】薄葉紙用容器1は、第一側面部3に連接された第一フラップ片部11、および、第二側面部4に連接された第二フラップ片部12が、第一側面部3および第二側面部4に対して直角に折り曲げられて第三側面部3および第四側面部4の外側面に重ねられ、係止切込み部28同士が上下から互い違いに交差して係止される。上面部5は、第二側面部4に対して直角に折り曲げられると共に、各側片部8,10の上面に重ねられ、底面部2と対面し、二重部6は、上面部5に対して直角に折り曲げられると共に第一側面部3の外側面に重ねられ、二重部差込み片部27が第一側面差込み口部15に差し込まれて係止される。