【実施例1】
【0028】
本発明は、防水性と強風圧に耐え得る生地で形成されたフード部を備えた上着と、ズボンと、両眼を保護するゴーグルと、フード部に着脱自在に装着できる折り畳み可能な保護帽から成る、暴風雨、洪水、津波などの自然災害から身を守る防災用具と、それを収納するウエストポーチから構成された避難用防災用具で、以下にその防災用具とウエストポーチについて
図1から
図11を基に詳細を説明する。
【0029】
(上着の概要)
図1に示すように上着は頭部を覆うフード部を備えている。
図1のフード部は上着と一体化しているが分離させて係着自在であっても構わない。上着は、
図1(a)に示すように前身頃の左右に空気を注入すると浮袋となる袋体を備えその脇に袋体に空気を注入するチューブを収納するチューブ収納ポケットを備えている。ウエスト部にはベルトを備えそのベルトには前身頃の中央部に接合手段を備えている。そして左右の袖部には有事の際に発見されやすいように再帰性反射材を備えている。
図1(b)に示す上着の後身頃には、空気を注入すると浮袋となる袋体を備えその脇には袋体に空気を注入するチューブを収納するチューブ収納ポケットを備えている。
【0030】
(フード部)
上着のフード部は、
図2(a)に示すように額部の左右にはゴーグルが備える係止手段に係止する係止帯を備えている。更に、フード部の外縁部に巾着紐を備え顔面から雨水や風がフード部の内部に入り込まないようになっている。
図2(b)、(c)に示すようにフード部は着脱自在に保護帽を内包できるようになっている。図示はされていないが保護帽を着脱自在に装着できるようにフードの内側には袋状の保護帽保持手段を備えその開口部には面ファスナーを備えている。
【0031】
(身頃部)
図3(a)に示す左右の前身頃は、縦方向中央部で左右に分離しその両端が重合し、その重合部の下側の前身頃の縦方向縁部と上側の前身頃の縦方向端部の裏面部内側とが下端部から首元までを係着自在に係合する防水性スライドファスナーを備えている。さらに雨水や風の侵入を防ぐためにそのスライドファスナーを覆うように前身頃の上側と下側とが着脱自在に係着する係着手段を備えている。図示ではその係着手段はホックであるが面ファスナーでも構わない。
【0032】
(ベルト)
図1(a)と(b)に示すベルトは、ウエスト部を取り巻くように設けられ落とさないように後身頃部に固着されている。そして前身頃の中央部に長さ調整可能な接合手段を備えている。
【0033】
(袖口)
図3(b)に示す上着の両袖口は、面ファスナーを備え雨水や風の侵入を防ぐようになっている。なお、両袖口部に弾性を有するゴム材を使用しても構わない。
【0034】
(再帰性反射材)
図6に示すように上着の両袖には、再帰性反射材を備え有事の際に発見されやすいようになっているが設置部位は前身頃と後身頃あるいは両肩など前後から確認できるように設けることが好ましい。
【0035】
(袋体)
図3(c)に示す袋体は、空気を注入するためのチューブと連結されそのチューブの先を収納するチューブ収納ポケットを袋体に隣接して設けられている。そして袋体は、膨張部をシート状に折り畳んで風圧で動かないように身頃部に固着するように面ファスナーを備えている。なお、袋体は少なくとも前身頃の左右又は後身頃のいずれか一方の身頃部の袋体を膨らませることによって使用者の上体が水面に浮上できるように構成されている。袋体は、前身頃の左右又は後身頃のいずれか一方の身頃に固着していればよいようになっているが前後の身頃に備えても構わない。また、袋体は外部からの衝撃を緩和する効果を有している。
【0036】
(袋体の形状、他)
図6に示す袋体の形状は、長方体であっても或いはかまぼこ型であっても袋体が身頃部からはみ出さないように構成してあれば構わない。また緩衝具としても効果を有するため強度を有する生地が好ましい。袋体は洪水や津波にも対応できるようにしたことで一般に市販されている水難用エアバッグを用いても同様の効果が得られるため実施例2に記載した。
【0037】
(チューブ)
図4(a)に示すチューブは、先端部の外円周部の左右両端に栓に設けられている左右の棒状の嵌合ツメが嵌合する逆Ω状に突出した把持部を備えている。そしてその把持部の下部方向には伸縮自在の蛇腹状が形成されている。なお、チューブの材質は柔軟性と強度を有するものが望ましい。
【0038】
(チューブ収納ポケット)
図4(b)に示すチューブ収納ポケットは、袋体に隣接して設けられその開口部はチューブ収納ポケットの先端部が露出しないようにカバーが設けれ、そのカバーには着脱自在の面ファスナーが備えられている。袋体に空気を注入する際には、そのカバーの面ファスナーを離脱させチューブの先端部を引くことによりチューブの蛇腹部が伸長してチューブ収納ポケットの開口部から突出させて空気を注入し、チューブの開口部に栓を挿着し封止した後にチューブをチューブ収納ポケットの内部に押すことによりその蛇腹部が収縮してチューブ収納ポケットにカバーができるように構成されている。なお、チューブ収納ポケットは袋体の上下又は左右のいずれかに隣接する部位に設けて良いが使用者が上着を着用していても使いやすい部位に設けることが好ましい。
【0039】
(栓)
図5(a)に示す栓は、弾性を有する素材で形成されチューブの内円周に冠着自在に密嵌する円錐状でその頭部の左右両端にチューブに設けた把持部に嵌脱自在に嵌合係止する棒状の嵌合ツメを下部方向にそれぞれ備え、更に該嵌合ツメの先端部には、チューブに備えた把持部の下端部に交止する係止ツメを備えて袋体に圧力を加えても栓がチューブの開口部から容易に離脱しないように確実に封止するように構成されている。更に
図5(b)に示すように栓には頭部に紐が係止できる孔が設けられている。チューブの一端部を紐で縛りその端部をその栓の頭部の孔に結ぶことにより栓を紛失しないようになっている。
【0040】
(保護帽の構成)
保護帽は、頭頂部と左右の側頭部と前頭部と後頭部を保護するそれぞれ緩衝板と左右の側頭部板と前頭部板と後頭部板とから構成されている。
(1)
図7(a)は、保護帽を組み立てる前の状態を示す図で、頭頂部を保護する緩衝板が、長手方向の左右両端にヒンジを介して回動折り畳み自在の左側頭部と右側頭部とをそれぞれ備えている。その短手方向の前後の端には該短手方向の半分の長さを有する左右いずれかの方向に露出した前頭部板と後頭部板とをそれぞれ軸着する第一の回転軸と第二の回転軸とを備えている。
(2)
図7(a)に示す前頭部板と後頭部板の短手方向の長さは、緩衝板の短手方向の長さを有し、その半分の長さを有する左右いずれかの方向に、前記緩衝板の前後に備えるそれぞれ第一の回転軸と第二の回転軸とに着脱回動自在の軸着する第一の係合孔と第二の係合孔とがそれぞれ前記前頭部板と前記後頭部板とに設けられ容易にそれぞれ第一の回転軸と第二の回転軸に軸着できるようになっている。
(3)
図7(a)に示すように左右の側頭部板の前後の斜辺部にはその厚み部に芯部が円柱状で頭部がT字形に突出したT字形ピンをそれぞれ備えている。そして前頭部板と後頭部板はそれぞれ左右の斜辺部に前記T字形ピンに嵌脱自在に嵌合する嵌合孔を備えている。
【0041】
(保護帽の組み立て方)
(1)
図7(a)に示す前頭部板に設けた第一の係合孔を緩衝板の前方向に設けた第一の回転軸に挿入させて軸着する。
(2)
図7(a)に示す後頭部板に設けた第一の係合孔を緩衝板の後方向に設けた第二の回転軸に挿入させて軸着する。
(3)
図7(a)に示す緩衝板の長手方向左右にヒンジを介して回動自在の左側頭部板と右側頭部板の前方向と後方向の斜辺の厚み部に設けたそれぞれ第一と第三のT字形ピンと、第二と第三のT字形ピンとに前頭部板と後頭部板の左右の斜辺部に設けたそれぞれ第一と第二の嵌合孔と第三と第四の嵌合孔とがず7(b)のように第一と第二と第三と第四とのT字形ピンにそれぞれ第一と第二と第三と第四との嵌合孔に嵌合するように前記緩衝板の前後に軸着したそれぞれ前頭部板と後頭部板とに左右の側頭部板を外側から内側に加圧することにより簡単で素早く容易に組み立てできるように構成した。
【0042】
(保護帽の折り畳み方)
図7(b)に示す左右の側頭部板を保護帽の内側から外側に加圧することにより左右の側頭部板に設けたそれぞれのT字形ピンが前頭部板と後頭部板に設けたそれぞれの嵌合孔から離脱することにより左右の側頭部板は緩衝板の上下に折り畳み可能となる。次に緩衝板に軸着した前頭部板と前記後頭部板をそれぞれ分離させ適宜重ねることによりウエストポーチに簡単に収納できる。
【0043】
(ズボンのポケット部)
図8(a)に示すズボンは、少なくとも一つ開口部に開閉自在の防水性スライドファスナーを備え、携帯電話又はスマートフォン等を格納した防水袋を収納できるポケットを設けてある。そのポケットの開口部付近にスパイラルコードのフックが掛止する第一の掛止孔が設けられ防水袋の端部には、スパイラルコードのフックが掛止する第二の掛止孔が設けられ、それぞれを連結して携帯電話やスマートフォン等を水没、紛失、盗難等のリスクを防止できるように構成した。
【0044】
(ズボンのウエスト部)
図8(b)に示すようにズボンは、使用者が素早く着衣できるように太もも部からウエスト部に掛けて前身頃と後身頃とが分離されている。その分離部は下部から上部方向に防水性スライドファスナーが左右の両脇に設けられている。そしてウエスト部を保持するために着脱自在且つ調整可能な係着手段である面ファスナーを左右の両脇に防水性スライドファスナーを跨ぐように構成されている。なお係着手段は、
図8の(a)、(b)では面ファスナーを用いているが実施において限定することではなくボタンやホックであっても構わない。またウエスト部に弾性を有するゴム材を入れても構わない。
【0045】
(ズボンの裾部)
図8(c)に示す図は、ズボンの両裾部に設けた面ファスナーで、使用者の足首を把持して歩行しやすいように水の侵入と抵抗を減らすようにした。
なお、両裾部に弾性を有するゴム材を使用しても構わない。
【0046】
(ゴーグル)
図9に示すゴーグルは、暴風雨や飛来物から両眼を保護する強度を有する一枚の透明な板状のレンズにその外周部が樹脂材で成形された外枠とその外枠の両端に伸縮自在の帯状の弾性バンドを備えている。そしてその外枠の中央部には夜間の避難時に使用でき、有事の際にも発見されやすいように防水性のライトが設けられている。更にそのライトの両端には
図2(a)に示すフード部の額部に設けられた係止帯を係止させる係止手段を備えている。その係止手段は、前記係止帯が係止できれば形状は問わないがウエストポーチに収納しやすいように外枠上部が円弧状が好ましい。
図11に示すようにゴーグルは、使用者が上着のフード部を頭部に被せた後にゴーグルの弾性バンドを用いてそのフード部の上から重着して更にフード部に備えた係止帯を係止手段部に係止させることによりフード部が頭部に密着して風雨の侵入を防ぐことができる。
【0047】
(ウエストポーチ)
図10に示すウエストポーチは、防水性を有した生地と防水性スライドファスナーから形成され、上着と保護帽とズボンとゴーグルを出し入れ自在に収納可能となっている。平時時にはそれを携行する使用者が両手が使えるようにして、避難時にはその使用者がそれを着用したて空となったウエストポーチに貴重品等を身に着けて移動できるように構成されている。更に避難所では身に着けて移動できるため鞄などに比べ盗難のリスクが軽減できる。
【実施例2】
【0048】
本発明の実施例1に記載の、袋体において該袋体に代わる市販されている水難用エアバッグを用いた場合の避難用防災用具を以下に説明する。
なお、図示は省略したが実施例1を基に同一の構成部位に関しては実施例1に記載の図を用いる。
【0049】
強風圧に耐え得る強度と柔軟性と防水性を有する生地で形成されたフード部を備えた上着と、ズボンと、両眼を保護するゴーグルと、前記フード部に着脱自在に装着可能な折り畳み簡易保護帽(以下、保護帽と記載する。)と、水難用エアバッグとから構成された暴風雨、洪水、津波などの自然災害から身を守る防災用具を、該防災用具を出し入れ自在に収納可能なウエストポーチとから成り、前記防災用具を着用した使用者が空になった前記ウエストポーチに貴重品などを収納して避難できるように構成されている。
【0050】
(フード部)
上着のフード部は、
図2(a)に示すように額部の左右にはゴーグルが備える係止手段に係止する係止帯を備えている。更に、フード部の外縁部に巾着紐を備え顔面から雨水や風が該フード部の内部に入り込まないようにした。
図2(b)、(c)に示すようにフード部は着脱自在に保護帽を内包できるようになっている。図示はされていないが保護帽を着脱自在に装着できるようにフードの内側に袋状の保護帽保持手段を備えその開口部には面ファスナーを備えている。
【0051】
(身頃部)
図3(a)に示す左右の前身頃は、縦方向中央部で左右に分離しその両端が重合し、該重合部の下側の前身頃の縦方向縁部と上側の前身頃の縦方向端部の裏面部内側とが下端部から首元までを係着自在に係合する防水性スライドファスナーを備えている。さらに雨水や風の侵入を防ぐために該スライドファスナーを覆うように前身頃の上側と下側とが着脱自在に係着する係着手段を備えている。図示ではその係着手段はホックであるが面ファスナーでも構わない。
【0052】
(ベルト)
図1(a)と(b)に示すベルトは、ウエスト部を取り巻くように設けられ落とさないように後身頃部に固着されている。そして前身頃の中央部に長さ調整可能な接合手段を備えている。
【0053】
(袖口)
図3(b)に示す上着の両袖口は、面ファスナーを備え雨水や風の侵入を防ぐようになっている。なお、両袖口部に弾性を有するゴム材を使用しても構わない。
【0054】
(再帰性反射材)
図6に示すように上着の両袖には、再帰性反射材を備えて避難時に発見されやすいようになっているが設置部位は前身頃と後身頃あるいは両肩など前後から確認できるように設けることが好ましい。
【0055】
(保護帽の構成)
保護帽は頭頂部と左右の側頭部と前頭部と後頭部を保護するそれぞれ緩衝板と左右の側頭部板と前頭部板と後頭部板とから構成されている。
(1)
図7(a)は、保護帽を組み立てる前の状態を示す図で、頭頂部を保護する緩衝板が、長手方向の左右両端にヒンジを介して回動折り畳み自在の左側頭部と右側頭部とをそれぞれ備えている。その短手方向の前後の端には、該短手方向の半分の長さを有する左右いずれかの方向に露出した前頭部板と後頭部板とをそれぞれ軸着する第一の回転軸と第二の回転軸とを備えている。
(2)
図7(a)に示す前頭部板と後頭部板の短手方向の長さは、緩衝板の短手方向の長さを有し、その半分の長さを有する左右いずれかの方向に、前記緩衝板の前後に備えるそれぞれ第一の回転軸と第二の回転軸とに着脱回動自在の軸着する第一の係合孔と第二の係合孔とがそれぞれ前記前頭部板と前記後頭部板とに設けられ容易にそれぞれ第一の回転軸と第二の回転軸に軸着できるようになっている。
(3)
図7(a)に示すように左右の側頭部板の前後の斜辺部には、その厚み部に芯部が円柱状で頭部がT字形に突出したT字形ピンをそれぞれ備えている。そして前頭部板と後頭部板はそれぞれ左右の斜辺部に前記T字形ピンに嵌脱自在に嵌合する嵌合孔を備えている。
【0056】
(保護帽の組み立て方)
(1)
図7(a)に示す前頭部板に設けた第一の係合孔を緩衝板の前方向に設けた第一の回転軸に挿入させて軸着する。
(2)
図7(a)に示す後頭部板に設けた第一の係合孔を緩衝板の後方向に設けた第二の回転軸に挿入させて軸着する。
(3)
図7(a)に示す緩衝板の長手方向左右にヒンジを介して回動自在の左側頭部板と右側頭部板の前方向と後方向の斜辺の厚み部に設けたそれぞれ第一と第三のT字形ピンと、第二と第三のT字形ピンとに前頭部板と後頭部板の左右の斜辺部に設けたそれぞれ第一と第二の嵌合孔と第三と第四の嵌合孔とがず7(b)のように前記第一と第二と第三と第四とのT字形ピンにそれぞれ前記第一と第二と第三と第四との嵌合孔に嵌合するように前記緩衝板の前後に軸着したそれぞれ前記前頭部板と前記後頭部板とに前記左右の側頭部板を外側から内側に加圧することにより簡単で素早く容易に組み立てできるように構成した。
【0057】
(保護帽の折り畳み方)
図7(b)に示す左右の側頭部板を保護帽の内側から外側に加圧することにより前記左右の側頭部板に設けたそれぞれのT字形ピンが前頭部板と後頭部板に設けたそれぞれの嵌合孔から離脱することにより前記左右の側頭部板は緩衝板の上下に折り畳み可能となる。次に前記緩衝板に軸着した前記前頭部板と前記後頭部板をそれぞれ分離させ適宜重ねることによりウエストポーチに簡単に収納できる。
【0058】
(ズボンのポケット部)
図8(a)に示すズボンは、少なくとも一つ開口部に開閉自在の防水性スライドファスナーを備え、携帯電話又はスマートフォン等を格納した防水袋を収納できるポケットを設けてある。そのポケットの開口部付近にスパイラルコードのフックが掛止する第一の掛止孔が設けられ前記防水袋の端部には前記スパイラルコードのフックが掛止する第二の掛止孔が設けられ、それぞれを連結して携帯電話やスマートフォン等を水没、紛失、盗難等のリスクを防止できるように構成した。
【0059】
(ズボンのウエスト部)
図8(b)に示すようにズボンは、使用者が素早く着衣できるように太もも部からウエスト部に掛けて前身頃と後身頃とが分離されている。その分離部は、下部から上部方向に防水性スライドファスナーが左右の両脇に設けられている。そしてウエスト部を保持するために着脱自在且つ調整可能な係着手段である面ファスナーを左右の両脇に前記防水性スライドファスナーを跨ぐように構成されている。なお、前記係着手段は、
図8の(a)、(b)では面ファスナーを用いているが実施において限定することではなくボタンやホックであっても構わない。またウエスト部に弾性を有するゴム材を入れても構わない。
【0060】
(ズボンの裾部)
図8(c)に示す図は、ズボンの両裾部に設けた面ファスナーで、使用者の足首を把持して歩行しやすいように水の侵入と抵抗を減らすようにした。なお、両裾部に弾性を有するゴム材を使用しても構わない。
【0061】
(ゴーグル)
図9に示すゴーグルは、強風による飛来物から両眼を保護する強度を有する一枚の透明な板状のレンズにその外周部が樹脂材で成形された外枠とその外枠の両端に伸縮自在の帯状の弾性バンドを備えている。そしてその外枠の中央部には夜間の避難時に使用でき、有事の際にも発見されやすいように防水性のライトが設けられている。更にそのライトの両端にフード部の額部に設けられた係止帯を係止させる係止手段を備えている。その係止手段は、前記係止帯が係止できれば形状は問わないがウエストポーチに収納しやすい外枠上部が円弧状が好ましい。
図11に示すようにゴーグルは、使用者が上着のフード部を頭部に被せた後にゴーグルの弾性バンドを用いてそのフード部の上から重着して更にフード部に備えた係止帯を係止手段部に係止させることによりフード部が頭部に密着して風雨の侵入を防ぐことができる。
【0062】
(水難用エアバッグ)
図示は省略しているが水難用エアバッグはサーファー用などとして市販されている。小型な物は腕時計のように手首に装着するタイプと、ペンダントのように首から下げるタイプとがあるがいずれかをウエストポーチに収納して洪水や津波に備えることができる。該水難用エアバッグを用いれば袋体に空気を注入する必要がなくワンタッチでエアバッグが膨らみ操作が容易である。前記水難用エアバッグは、ペンダントタイプが好ましい。
【0063】
(ウエストポーチ)
図10に示すウエストポーチは、防水性を有した生地と防水性スライドファスナーから形成され、上記の防災用具である上着、保護帽、ズボン、ゴーグル、水難用エアバッグを出し入れ自在に収納可能となっている。使用者が前記防災用具を収納して携行しやすいように、ウエスト部に装着して避難時に両手が使えるようにした。そして避難時には使用者が前記防災用具を着用して空となった前記ウエストポーチに貴重品等を身に着けて移動しやすいように構成した。更に避難所では身に着けて移動できるため鞄などに比べ盗難のリスクを軽減できるようにした。