(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
自身と他端末との離間度合いを特定するための無線通信を行う第1通信部と、前記第1通信部とは異なる方式で無線通信を行う第2通信部とを備えるコンピュータにより実行される、
前記第1通信部による無線通信の通信状況を監視する対象として指定された複数の前記他端末のそれぞれを識別する端末識別情報を記憶部に記憶させるステップと、
前記第1通信部による無線通信の通信状況が、前記コンピュータが複数の前記他端末のそれぞれと所定距離以上離れていることを示す通信状況に変化すると、複数の前記他端末のうち、前記第2通信部による無線通信を行う他端末の選択を受け付けるステップと、
前記記憶部に記憶されている前記端末識別情報に基づいて、選択が受け付けられた前記他端末と前記第2通信部により無線通信を行うステップと、
を備える通信方法。
【発明を実施するための形態】
【0018】
[通信システムSの構成]
図1は、本実施形態に係る通信システムSの概要を示す図である。
通信システムSは、見守り者が所持する複数の第1通信端末1(例えば、第1通信端末1A及び第1通信端末1B)と、見守り対象者が所持する第2通信端末2とを備える。ここで、見守り対象者は、例えば子供であり、見守り者は、例えば子供の保護者(両親)である。
【0019】
第1通信端末1は、制御部や記憶部を備え、見守り者が携帯可能なコンピュータである。第1通信端末1は、例えば、スマートフォン等の携帯電話機であり、自身と他端末(第2通信端末)との離間度合いを特定するための無線通信を行う第1通信部と、第1通信部とは異なる方式で無線通信を行う第2通信部とを備える。
【0020】
第2通信端末2は、制御部や記憶部を備え、例えば、見守り対象者が体に装着可能なウェアラブルコンピュータである。第2通信端末2は、例えば、腕時計型の携帯電話機であり、第1通信端末1と同様に、第1通信部と第2通信部とを備える。
【0021】
第1通信端末1を所持する複数の見守り者のそれぞれは、第2通信端末2を所持する見守り対象者とともに行動する場合、第1通信端末1を操作して、見守り対象者が見守り者から離れたか否かを監視する機能(監視機能)をオン状態にする。
【0022】
第1通信端末1は、監視機能がオン状態にされたことに応じて、見守り対象者が所持する第2通信端末2と、第1通信部による無線通信により通信を行う。第1通信部の通信可能距離は、例えば50m程度であり、第1通信端末1は、第1通信部による第2通信端末2との通信が可能な場合、見守り対象者が見守り者から離れていないと判定する。
【0023】
第1通信端末1は、第1通信部による無線通信により第2通信端末2と通信ができなくなるか、第2通信端末2から受信する電波の電波強度が所定の閾値以下に変化すると、見守り対象者が見守り者から離れたと判定する。第1通信端末1は、見守り対象者が見守り者から離れたと判定した場合、第2通信部により、第2通信端末2と無線通信を行い、電話等による見守り対象者と見守り者とのコミュニケーションを可能とする。
【0024】
同様に、第2通信端末2は、第1通信部による無線通信により、複数の第1通信端末1のそれぞれと通信ができなくなると、見守り者が見守り対象者から離れたと判定する。第2通信端末2は、見守り者が見守り対象者から離れたと判定した場合、第2通信部により、複数の第1通信端末1の少なくともいずれかと無線通信を行い、電話等による見守り対象者と見守り者とのコミュニケーションを可能とする。
【0025】
このようにすることで、第2通信端末2を所持する見守り対象者は、第1通信端末1を所持する複数の見守り者のいずれとも離れた場合に、第2通信部を介して見守り者とコミュニケーションを取ることができる。よって、第2通信端末2は、見守り対象者が複数の見守り者のいずれとも離れた場合に見守り対象者に適切に対応させることができる。
続いて、第1通信端末1及び第2通信端末2の構成について説明する。
【0026】
[第1通信端末1の構成]
図2は、本実施形態に係る第1通信端末1の構成を示す図である。第1通信端末1は、入力部11と、表示部12と、第1通信部13と、第2通信部14と、記憶部15と、制御部16とを備える。
【0027】
入力部11は、例えば、ボタンやタッチパネルであり、第1通信端末1のユーザから操作入力を受け付ける。
表示部12は、例えば、液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイであり、制御部16の制御に応じて各種情報を表示する。
【0028】
第1通信部13は、自身と第2通信端末2との離間度合いを判定するための無線通信を行う。第1通信部13は、BLE(Bluetooth Low Energy)(登録商標)等の、通信可能な距離が所定距離(例えば、50m)である近距離無線通信方式により、第2通信端末2と無線通信を行う。
【0029】
第1通信部13は、例えば、第2通信端末2から発信されたビーコン信号を受信する。第1通信部13は、受信したビーコン信号に対応する電波の電波強度を測定する。第1通信部13は、測定された電波強度を示す情報と、ビーコン信号に含まれているビーコンIDとを制御部16に出力する。
【0030】
第2通信部14は、第1通信部13とは異なる方式で無線通信を行う。例えば、第2通信部14は、携帯電話回線やインターネット等の通信ネットワークを介して第2通信端末2と通信を行う。
【0031】
記憶部15は、例えば、ROM及びRAM等である。記憶部15は、第1通信端末1を機能させるための各種プログラムを記憶する。記憶部15は、第1通信端末1の制御部16を、第1受付部161、取得部162、記憶制御部163、通信制御部164、第2受付部165、及び通知部166として機能させる見守り用プログラムを記憶する。記憶部15は、外部メモリ等の記憶媒体に記憶されたプログラムを読み取って記憶してもよく、通信ネットワークを介して外部機器からダウンロードされたプログラムを記憶してもよい。
【0032】
なお、第1通信端末1に接続されている記憶媒体も、記憶部15に含まれるものとする。第1通信端末1に接続されている記憶媒体は、例えば、第1通信端末1を識別する識別情報としての第1通信端末1の電話番号(以下、第1電話番号ともいう。)を記憶するSIMカードである。
【0033】
また、記憶部15は、監視対象の見守り対象者が所持する第2通信端末2を識別する端末識別情報として、第2通信端末2に予め割り当てられているユーザIDと、見守り対象者の名称とを記憶する。
【0034】
制御部16は、例えば、CPUである。制御部16は、記憶部15に記憶されている各種プログラムを実行することにより、第1通信端末1に係る機能を制御する。制御部16は、第1受付部161と、取得部162と、記憶制御部163と、通信制御部164と、第2受付部165と、通知部166とを備える。これらの機能の詳細については後述する。
【0035】
[第2通信端末2の構成]
図3は、本実施形態に係る第2通信端末2の構成を示す図である。第2通信端末2は、入力部21と、表示部22と、第1通信部23と、第2通信部24と、記憶部25と、制御部26とを備える。
入力部21、表示部22、第1通信部23、及び第2通信部24の機能は、第1通信端末1の入力部11、表示部12、第1通信部13、及び第2通信部14の機能と同じであるので説明を省略する。
【0036】
記憶部25は、例えば、ROM及びRAM等である。記憶部25は、第2通信端末2を機能させるための各種プログラムを記憶する。記憶部25は、第2通信端末2の制御部26を、取得部262、記憶制御部263、通信制御部264、受付部265、及び通知部266として機能させる見守り用プログラムを記憶する。記憶部25は、外部メモリ等の記憶媒体に記憶されたプログラムを読み取って記憶してもよく、通信ネットワークを介して外部機器からダウンロードされたプログラムを記憶してもよい。
【0037】
なお、第2通信端末2に接続されている記憶媒体も、記憶部25に含まれるものとする。第2通信端末2に接続されている記憶媒体は、例えば、第2通信端末2を識別する識別情報としての第2通信端末2の電話番号(以下、第2電話番号ともいう。)を記憶するSIMカードである。
【0038】
また、記憶部25は、複数の見守り者のそれぞれが所持する第1通信端末1を識別する端末識別情報として、複数の第1通信端末1のそれぞれに予め割り当てられているユーザIDと、見守り者の名称(例えば、お母さん、お父さん等)とを記憶する。
【0039】
制御部26は、例えば、CPUである。制御部26は、記憶部25に記憶されている各種プログラムを実行することにより、第2通信端末2に係る機能を制御する。制御部26は、取得部262と、記憶制御部263と、通信制御部264と、受付部265と、通知部266とを備える。
続いて、適宜、フローチャートを参照しながら、第1通信端末1及び第2通信端末2が備える機能の詳細について説明する。
【0040】
[ペアリング時の処理の流れ]
まず、第1通信端末1により第2通信端末2の監視を開始する際に行われるペアリング時の処理の流れについて説明する。
図4は、ペアリング時の処理の流れを示すフローチャートである。なお、
図4に示す例では、一の第1通信端末1と、第2通信端末2のペアリングに係る処理の流れを示す。
【0041】
まず、第1通信端末1の第1受付部161は、第1通信部13による、第2通信端末2との無線通信の通信状況の監視指示を受け付ける。具体的には、第1受付部161は、入力部11を介して、第2通信端末2の監視を行うための監視画面の表示要求を受け付けたことに応じて、当該監視画面を表示部12に表示させる。
【0042】
図5は、監視画面の一例を示す図である。
図5に示す例では、第1通信端末1から第2通信端末2までのおおよその距離を示す扇形の距離通知用画像A1と、第1通信端末1を示すオブジェクトPとが表示されている。また、
図5に示す例では、「ON」と表示され、監視指示を受け付けるためのオンボタンと、「OFF」と表示され、監視を終了する監視終了指示を受け付けるためのオフボタンとが設けられている。
【0043】
第1受付部161は、監視画面においてオンボタンが押下され、監視指示を受け付けたか否かを判定する(S1)。第1受付部161は、監視指示を受け付けたと判定すると、S2に処理を移し、監視指示を受け付けていないと判定すると、S1を再実行する。
【0044】
第1通信端末1の取得部162は、第1受付部161が監視指示を受け付けると、第2電話番号を第2通信端末2から取得する。また、第2通信端末2の取得部262は、第1通信部23による第1通信端末1との無線通信の通信状況の監視指示が受け付けられると、第1電話番号を第1通信端末1から取得する。
【0045】
具体的には、第1通信端末1の取得部162は、第2通信端末2をサーチするためのサーチ信号を第1通信部13に発信させる(S2)。
第2通信端末2の取得部262は、サーチ信号を受信すると(S3)、第1通信部23による第1通信端末1との無線通信の通信状況の監視指示が受け付けられたと判定する。取得部262は、当該サーチ信号に対応する応答信号を第1通信部23に発信させる(S4)。
【0046】
第1通信端末1の取得部162は、第2通信端末2から応答信号を受信すると(S5)、自身の記憶部15に記憶されている、自身に割り当てられている電話番号である第1電話番号を取得し(S6)、第2通信端末2に送信する(S7)。
【0047】
第2通信端末2の取得部262が第1電話番号を受信すると(S8)、記憶制御部263は、当該第1電話番号を、第1通信部23による無線通信の通信状況を監視する対象として指定された第1通信端末1を識別する端末識別情報として記憶部25に記憶させる(S9)。
また、第2通信端末2の取得部262は、自身の記憶部25に記憶されている、自身に割り当てられている電話番号である第2電話番号を取得し(S10)、第1通信端末1に送信する(S11)。
【0048】
第1通信端末1の取得部162が第2電話番号を受信すると(S12)、記憶制御部163は、当該第2電話番号を、第1通信部13による無線通信の通信状況を監視する対象として指定された第2通信端末2を識別する端末識別情報として記憶部15に記憶させる(S13)。これにより、第1通信端末1と第2通信端末2とのペアリングが完了し、第1通信部13による第2通信端末2との無線通信の通信状況の監視が開始される。
【0049】
なお、本実施形態では、第2通信端末2が、複数の第1通信端末1(第1通信端末1A及び第1通信端末1B)とペアリングを行うものとする。これにより、記憶制御部263は、複数の第1通信端末1のそれぞれから取得した第1電話番号(端末識別情報)を記憶部25に記憶させる。
【0050】
[監視時の処理の流れ]
続いて、第1通信端末1の通信制御部164は、第1通信部13による第2通信端末2との無線通信の通信状況を監視する。通信制御部164は、第1通信部13による第2通信端末2との無線通信の通信状況に基づいて、第2通信部14により、端末識別情報(第2電話番号)に基づく第2通信端末2との無線通信を行う。同様に、第2通信端末2の通信制御部264は、第1通信部23による複数の第1通信端末1のそれぞれとの無線通信の通信状況を監視する。通信制御部264は、第1通信部23による複数の第1通信端末1のそれぞれとの無線通信の通信状況に基づいて、第2通信部24により、端末識別情報(第1電話番号)に基づく第1通信端末1との無線通信を行う。
図6は、第1通信部による他端末との無線通信の通信状況の監視時の処理の流れを示すフローチャートである。
【0051】
まず、第2通信端末2の通信制御部264は、第1通信部23により、ビーコン信号を発信する(S21)。第1通信部23は、例えば、見守り対象者のユーザIDをビーコンIDに含むビーコン信号を発信する。
第1通信端末1の通知部166は、第1通信部13によるビーコン信号の受信状況に基づいて、第1通信端末1と第2通信端末2との離間度合いを見守り者に通知する(S22)。
【0052】
具体的には、通知部166は、第1通信部13がビーコン信号を受信した場合には、ビーコン信号に対応する電波の受信強度を示す情報を第1通信部13から取得し、当該受信強度を示す情報に基づいて、第2通信端末2との離間度合いを判定する。通知部166は、監視画面に表示されている扇形の距離通知用画像A1の内部に、判定した離間度合いに基づいて第2通信端末2を示すオブジェクトWを表示させる。
【0053】
図7は、監視画面による離間度合いの通知例を示す図である。
図7(a)には、第2通信端末2を示すオブジェクトWが表示されていることが確認できる。通知部166は、第2通信端末2との離間度合いが小さい場合には、第1通信端末1を示すオブジェクトPに近い位置にオブジェクトWを表示させ、第2通信端末2との離間度合いが大きい場合には、オブジェクトPから遠い位置にオブジェクトWを表示させる。
【0054】
また、通知部166は、第1通信部13がビーコン信号を受信していない場合、又は第1通信部13が第2通信端末2から受信する電波の電波強度が所定の閾値以下の場合には、第1通信端末1と第2通信端末2との距離が第1通信部13の通信可能距離(所定距離)以上であると推定する。この場合、通知部166は、
図7(b)に示すように、オブジェクトWを非表示とする。
【0055】
続いて、第1通信端末1の通信制御部164は、第1通信部13がビーコン信号を受信したか否かを判定する(S23)。通信制御部164は、ビーコン信号を受信したと判定すると、S24に処理を移し、ビーコン信号を受信していないと判定すると、S25に処理を移す。
S24において、通信制御部164は、第1通信部13により、ビーコン信号の応答信号を発信させる。第1通信部13は、例えば、見守り者のユーザIDを含む応答信号を発信する。その後、通信制御部164は、S22に処理を移す。
【0056】
S25において、通信制御部164は、第1通信部13がビーコン信号を最後に受信してから所定時間(例えば、10秒)経過したか否かを判定する。通信制御部164は、ビーコン信号を最後に受信してから所定時間が経過したと判定すると、S26に処理を移し、ビーコン信号を最後に受信してから所定時間が経過していないと判定すると、S22に処理を移す。
【0057】
S26において、第2受付部165は、第1通信部13がビーコン信号を最後に受信してから所定時間が経過すると、第1通信部13による無線通信の通信状況が、第1通信端末1が第2通信端末2と所定距離以上離れていることを示す通信状況に変化したと判定する。そして、第2受付部165は、第2通信部14による第2通信端末2との無線通信の開始指示を受け付ける警告画面を表示部12に表示させる。警告画面を表示させた後の処理については後述する。
【0058】
第2通信端末2の通知部266は、第1通信部23による応答信号の受信状況に基づいて、第1通信端末1と第2通信端末2との離間度合いを見守り対象者に通知する(S27)。通知部266は、第1通信端末1の通知部166と同様に、応答信号に対応する電波の受信強度を示す情報を第1通信部23から取得し、当該受信強度を示す情報に基づいて、第1通信端末1との離間度合いを判定する。ここで、通知部266は、複数の第1通信端末1のそれぞれから受信する応答信号に対応する電波の受信強度に基づいて、複数の第1通信端末1のそれぞれとの離間度合いを判定する。
【0059】
図8は、第2通信端末2における第1通信端末1との離間度合いの通知例を示す図である。第2通信端末2の表示部22には、
図8に示すように、扇形の距離通知用画像A2が表示される。通知部266は、扇形の距離通知用画像A2の下部に、第2通信端末2を示すオブジェクトWを表示させるとともに、距離通知用画像A2の内部に、判定した離間度合いに基づいて複数の第1通信端末1のそれぞれを示すオブジェクトP1、P2を表示させる。
【0060】
続いて、第2通信端末2の通信制御部264は、第1通信部23が、複数の第1通信端末1の少なくともいずれかから応答信号を受信したか否かを判定する(S28)。通信制御部264は、応答信号を受信したと判定すると、S21に処理を移し、応答信号を受信していないと判定すると、S29に処理を移す。
【0061】
S29において、通信制御部264は、第1通信部23が複数の第1通信端末1の少なくともいずれかから応答信号を最後に受信してから所定時間(例えば、10秒)が経過したか否かを判定する。通信制御部264は、応答信号を最後に受信してから所定時間が経過したと判定すると、S30に処理を移し、応答信号を最後に受信してから所定時間が経過していないと判定すると、S21に処理を移す。
【0062】
S30において、受付部265は、第1通信部23が応答信号を最後に受信してから所定時間が経過すると、第1通信部23による複数の第1通信端末1のそれぞれとの無線通信の通信状況が、第1通信端末1が第2通信端末2と所定距離以上離れていることを示す通信状況に変化したと判定する。そして、受付部265は、第2通信部24による第1通信端末1との無線通信の開始指示を受け付ける警告画面を表示部22に表示させる。
【0063】
[警告画面表示後の処理]
続いて、警告画面を表示した後の処理について説明する。
第1通信端末1の第2受付部165は、第1通信部13による無線通信の通信状況が、第1通信端末1が第2通信端末2と所定距離以上離れていることを示す通信状況に変化すると、第2通信部14による第2通信端末2との無線通信の開始指示を受け付ける警告画面を表示部12に表示させ、当該開始指示を受け付ける。また、第2受付部165は、第1通信端末1が備えるスピーカ(不図示)から警告音を出力させることにより、見守り者に、第2通信端末2を所持する見守り対象者が自身から離れたことを通知する。
【0064】
図9は、第1通信端末1に表示される警告画面AL1の一例を示す図である。
図9に示すように、警告画面AL1は、監視画面に重畳して表示される。警告画面AL1には、「電話する」と表示され、第2通信部14による第2通信端末2との無線通信の開始指示を受け付ける第1ボタンと、「音をストップ」と表示され、警告音の出力停止を受け付ける第2ボタンと、「終了」と表示され、警告画面AL1を非表示にする指示を受け付ける第3ボタンとが設けられている。
【0065】
通信制御部164は、第1ボタンが選択され、第2通信部14による第2通信端末2との無線通信の開始指示を受け付けると、第2通信部14により、第2電話番号に基づく第2通信端末2との無線通信を行う。具体的には、通信制御部164は、開始指示を受け付けると、第2通信部14を制御し、ペアリング時に記憶部15に記憶された第2電話番号に発呼する。第2通信端末2の受付部265は、着呼したことに応じて、第1通信端末1から着呼していることを表示部22に表示させる。見守り対象者が第2通信端末2を操作して、通話を開始する操作を行うと、第1通信端末1の第2通信部14と、第2通信端末2の第2通信部24とは無線通信を開始する。
なお、警告画面AL1には、上述した第1ボタン〜第3ボタンとは異なるボタンが設けられていてもよい。第2通信端末2の現在の状態を示す情報(例えば、第2通信端末2の現在位置を示す位置情報や、第2通信端末2の周囲を撮像した撮像画像)の取得を要求するためのボタンが設けられていてもよい。このようにすることで、第2通信端末2の見守り対象者が応答できない場合であっても、第1通信端末1を所持する見守り者が、現在の状態を示す情報に基づいて、見守り対象者の状況を把握することができる。
【0066】
同様に、第2通信端末2の受付部265は、第1通信部23による無線通信の通信状況が、第2通信端末2が複数の第1通信端末1のそれぞれと所定距離以上離れていることを示す通信状況に変化すると、第2通信部24による第1通信端末1との無線通信の開始指示を受け付ける警告画面を表示部22に表示させ、当該開始指示を受け付ける。また、受付部265は、第2通信端末2が備えるスピーカ(不図示)から警告音を出力させることにより、見守り対象者に、自身が第1通信端末1を所持する見守り者から離れたことを通知する。
【0067】
図10は、第2通信端末2に表示される警告画面AL2の一例を示す図である。警告画面AL2には、
図10(a)に示すように、「電話する」と表示され、第2通信部24による第1通信端末1との無線通信の開始指示を受け付ける第1ボタンと、「音をストップ」と表示され、警告音の出力停止を受け付ける第2ボタンと、「終了」と表示され、警告画面AL2を非表示にする指示を受け付ける第3ボタンとが設けられている。警告画面AL2において第1ボタンが選択されると、受付部265は、複数の第1通信端末1のうち、第2通信部24による無線通信を行う第1通信端末1の選択を受け付ける。
【0068】
具体的には、受付部265は、警告画面AL2において、第1ボタンが選択されると、警告画面AL2の表示を切り替え、
図10(b)に示すように、複数の第1通信端末1のそれぞれを所持する見守り者の略称(例えば、お母さん、お父さん)が示された発呼ボタンを表示させ、第2通信部24による無線通信を行う第1通信端末1の選択を受け付ける。
【0069】
なお、第2通信端末2側では、警告画面に、警告画面を非表示にする指示を受け付ける第3ボタンを表示させないようにしてもよい。このようにすることで、第2通信端末2では、警告画面が非表示にならないので、見守り対象者が、警告画面に表示されている第1ボタンを選択して、見守り者とのコミュニケーションを開始する可能性を高めることができる。
【0070】
また、受付部265は、
図10(b)に示すように警告画面AL2を表示させて第2通信部24による無線通信を行う第1通信端末1の選択を受け付けたが、これに限らない。
図11は、第2通信端末2に表示される警告画面AL2の他の表示例を示す図である。受付部265は、
図11(a)に示すように、複数の第1通信端末1のそれぞれに対応して、第2通信部24による無線通信の開始指示を受け付ける警告画面AL2を表示させ、当該警告画面AL2を介して、第2通信部24による無線通信を行う第1通信端末1の選択を受け付けるようにしてもよい。
図11(a)に示す警告画面AL2では、
図10(a)に示すように警告画面AL2に第1ボタンを表示させる代わりに、「お母さんに電話」と表示され、一の第1通信端末1(例えば、第1通信端末1A)との無線通信の開始指示を受け付けるボタンと、「お父さんに電話」と表示され、他の第1通信端末1(例えば、第1通信端末1B)との無線通信の開始指示を受け付けるボタンとが表示されていることが確認できる。このようにすることで、見守り対象者は、警告画面AL2を確認して、複数の見守り者のいずれかと容易に電話をすることができる。
【0071】
また、受付部265は、
図11(b)に示すように、複数の第1通信端末1のうちの特定の第1通信端末1に対応して、第2通信部24による無線通信の開始指示を受け付ける警告画面AL2を表示させるようにしてもよい。ここで、受付部265は、所定の条件に基づいて、特定の第1通信端末1を特定する。所定の条件は、例えば、第2通信端末2から最も近い距離に存在しているか、存在している可能性が高いことである。
図11(b)に示す警告画面AL2では、「お母さんに電話」と表示され、特定の第1通信端末1(例えば、第1通信端末1A)との無線通信の開始指示を受け付けるボタンが表示されていることが確認できる。なお、受付部265は、警告画面AL2を介して、どの第1通信端末1と通信させるかについて、予め設定を受け付けておき、当該設定において登録されている第1通信端末1を所定の条件を満たす特定の第1通信端末として特定してもよい。これにより、見守り対象者は、警告画面AL2を確認して、予め設定された一の見守り者と容易に電話をすることができる。
【0072】
通信制御部264は、第1通信部23による無線通信の通信状況が、第2通信端末2が複数の第1通信端末1のそれぞれと所定距離以上離れていることを示す通信状況に変化すると、第2通信部24により、記憶部25に記憶されている第1電話番号に基づいて複数の第1通信端末1の少なくともいずれかと通信を行う。具体的には、通信制御部264は、警告画面AL2において発呼ボタンが選択されることにより、一の第1通信端末1が選択され、無線通信の開始指示を受け付けると、第2通信部24により、第1電話番号に基づく当該第1通信端末1との無線通信を行う。通信制御部264は、開始指示を受け付けると、第2通信部24を制御し、第1通信端末1とのペアリング時に記憶部25に記憶された複数の第1電話番号のうち、選択された見守り者の第1通信端末1に対応する第1電話番号に発呼する。
【0073】
第1通信端末1の第2受付部165は、着呼したことに応じて、第2通信端末2から着呼していることを示す情報を表示部12に表示させる。見守り者が第1通信端末1を操作して、通話を開始する操作を行うと、第2通信端末2の第2通信部24と、第1通信端末1の第2通信部14とは無線通信を開始する。
【0074】
なお、通信制御部264は、選択された一の第1通信端末1と第2通信部24による無線通信を行うこととしたが、これに限らない。通信制御部264は、VoLTE(Voice over LTE)を用いて、複数の第1通信端末1と同時に通信を行い、見守り対象者が複数の見守り者と同時に通話できるようにしてもよい。このようにすることで、見守り対象者と、複数の見守り者とは、円滑にコミュニケーションを取ることができる。
【0075】
通知部266は、第1通信部23による無線通信の通信状況が、第2通信端末2が第1通信端末1と所定距離以上離れていることを示す通信状況に変化すると、第2通信端末2を所持する見守り対象者が見守り者と離れたことを第2通信端末2の周囲に通知する。例えば、通知部266は、警告画面が表示された後、所定時間(例えば、1分)にわたって、警告画面の操作が行われなかったことに応じて、見守り対象者が見守り者と離れたことを示す情報、及び見守り対象者の身元を示す情報が示された通知画面を表示部22に表示させるとともに、警告音をスピーカから出力させ、見守り対象者が見守り者と離れたことを第2通信端末2の周囲に通知する。このようにすることで、見守り対象者が見守り者と離れたことを第三者に気付かせ、第三者に適切な対応を取る可能性を高めることができる。
【0076】
なお、第1通信端末1と、第2通信端末2とが互いに送受信する信号に基づいて警告画面を表示させることにより、第1通信端末1と、第2通信端末2とが、同じタイミングで警告画面を表示する可能性が高い。この場合、見守り者と、見守り対象者が警告画面において同じタイミングで第2通信部による無線通信の開始指示を行うことにより話し中となり、見守り者と見守り対象者とがコミュニケーションを取ることができなくなるおそれがある。
【0077】
そこで、第1通信端末1と、第2通信端末2とにおける警告画面の表示タイミングをそれぞれ異なるようにしてもよい。例えば、第1通信端末1において、第1通信部13がビーコン信号を最後に受信してから第1時間(例えば、10秒)経過したことに応じて警告画面を表示させ、第2通信端末2において、第1通信部23が応答信号を最後に受信してから第2時間(例えば、20秒)経過したことに応じて警告画面を表示させるようにしてもよい。また、第1通信端末1と第2通信端末2とは、警告画面に表示される第2通信部による無線通信の開始指示を受け付ける第1ボタンを選択可能になるまでの時間がそれぞれ異なるように制御してもよい。
【0078】
また、複数の第1通信端末1のそれぞれと第2通信端末2とが離れた場合、複数の第1通信端末1に、同じタイミングで警告画面が表示される可能性が高い。この場合、複数の見守り者が同時に見守り対象者に電話をすることにより、複数の見守り対象者及び見守り者の間でのコミュニケーションが複雑になるおそれがある。そこで、複数の第1通信端末1のそれぞれの第2受付部165は、警告画面を異なるタイミングで表示させるようにしてもよい。例えば、第1通信端末1Aの第2受付部165が、第1通信部13がビーコン信号を最後に受信してから第3時間(例えば、10秒)経過したことに応じて警告画面を表示させ、第1通信端末1Bの第2受付部165が、第1通信部13がビーコン信号を最後に受信してから第4時間(例えば、30秒)経過したことに応じて警告画面を表示させてもよい。
【0079】
この場合において、複数の第1通信端末1のそれぞれの通知部166は、第2通信部14により、第2通信端末2と無線通信を行うと、自身とは異なる第1通信端末1に、自身と第2通信端末2とが通信した旨を示す情報を通知してもよい。例えば、複数の第1通信端末1のそれぞれの通知部166は、自身を所持する見守り者が、第2通信端末2を所持する見守り対象者と通話した旨を示す情報として、「けんたろうはお母さんと電話しています」といったメッセージを通知してもよい。そして、当該情報を受信した第1通信端末1の通知部166は、自身の表示部に当該情報を表示させてもよい。また、当該情報を受信した第1通信端末1の第2受付部165は、当該情報を受信した時点で警告画面を表示している場合、当該警告画面を非表示にしてもよい。
【0080】
また、見守り対象者が一の見守り者と一緒に行動している場合に、他の見守り者が見守り対象者と離れると、他の見守り者が所持する第1通信端末1に警告画面が表示されてしまう。そこで、複数の第1通信端末1のそれぞれの通信制御部164が、第2通信部24により、自身が見守り対象者のビーコンIDを受信しているか否かを示す情報を送受信するようにしてもよい。そして、通信制御部164は、応答信号を最後に受信してから所定時間が経過した場合であっても、他の第1通信端末1が応答信号を受信しているときには、警告画面を表示させないようにしてもよい。このようにすることで、見守り対象者が一の見守り者と一緒に行動している場合に、他の見守り者の第1通信端末1に警告画面が表示されることを防止することができる。
【0081】
また、第1通信端末1は、第1通信部13による無線通信の通信状況が、第1通信端末1が第2通信端末2と所定距離以上離れていることを示す通信状況に変化すると、警告画面を表示部12に表示させ、当該警告画面において第2通信部14による第2通信端末2との無線通信の開始指示を受け付けることとしたが、これに限らない。例えば、第1通信端末1は、第2通信部14による第2通信端末2との無線通信の開始指示を受け付けることなく、自動的に、第2通信部14による第2通信端末2との無線通信を開始させるようにしてもよい。
【0082】
[見守り対象者の状況を示す情報の表示]
第1通信端末1及び第2通信端末2において、第1通信部による無線通信の通信状況が、通信相手(第2通信端末2又は第1通信端末1)と所定距離以上離れていることを示す通信状況に変化した場合、第1通信端末1を所持する見守り者に、見守り対象者の状況を示す状況情報を通知してもよい。
【0083】
例えば、第2通信端末2の取得部262は、第1通信部23による無線通信の通信状況が、第2通信端末2が第1通信端末1と所定距離以上離れていることを示す通信状況に変化すると、第2通信端末2が備える加速度センサ(不図示)から出力される加速度情報に基づいて、第2通信端末2を所持する見守り対象者の移動態様を示す情報を取得する。例えば、移動態様を示す情報には、徒歩、車、又は電車による移動であることを示す情報や、ゆっくり移動しているか、素早く移動しているか等の移動速度に関する情報が含まれる。通信制御部264は、見守り対象者の移動態様を示す情報を、見守り対象者の状況を示す状況情報として、第2通信部24を介して第1通信端末1に送信する。
【0084】
第1通信端末1の通信制御部164は、第1通信部13による無線通信の通信状況が、第1通信端末1が第2通信端末2と所定距離以上離れていることを示す通信状況に変化すると、第2通信部14により、第2通信端末2から、見守り対象者の状況を示す状況情報として、見守り対象者の移動態様を示す情報を受信する。通知部166は、受信した見守り対象者の移動態様を示す情報を表示部12に表示させたり、移動態様を示す音声をスピーカから出力させたりすることで、第1通信端末1を所持する見守り者に通知する。このようにすることで、見守り者は、見守り対象者の移動態様を把握して、見守り対象者がおかれている状況がどのような状況であるかを把握することができる。
【0085】
なお、第2通信端末2は、見守り対象者の状況を示す状況情報として、見守り対象者の移動態様を示す情報を第1通信端末1に送信したが、これに限らない。例えば、第2通信端末2は、自身の位置を示す位置情報を取得し、当該位置情報を見守り対象者の状況を示す状況情報として第1通信端末1に送信してもよい。また、第2通信端末2は、自身に設けられている撮像部(不図示)により自身の周囲を撮像させて画像データを生成し、当該画像データを見守り対象者の状況を示す状況情報として第1通信端末1に送信してもよい。
また、第1通信端末1の通知部166は、第2通信端末2から受信した位置情報と、自身の位置情報とに基づいて、第1通信端末1から第2通信端末2が離れているか否かを判定してもよい。そして、通知部166は、見守り対象者の状況を示す状況情報として、第2通信端末2(見守り対象者)が、自身に近づいているか、離れているかを通知するようにしてもよい。
【0086】
また、第1通信端末1が、自身の位置を示す情報を示す位置情報や、自身の周囲を撮像することによって生成された画像データを、見守り者の状況を示す情報として第2通信端末2に送信してもよい。そして、第2通信端末2の通知部266が、見守り者の状況を示す情報を受信したことに応じて、当該情報を表示部22に表示させたり、当該情報を示す音声をスピーカから出力させたりすることで、見守り対象者に通知してもよい。
【0087】
[第1通信部による通信が通信可能状態に復帰したときの処理]
なお、第1通信端末1及び第2通信端末2において第1通信部による無線通信の通信状況が、通信相手と所定距離以上離れていることを示す通信状況に変化した場合、第1通信端末1及び第2通信端末2は、第1通信部による通信が可能か否かの判定を続けてもよい。
【0088】
例えば、第1通信端末1の通信制御部164は、第1通信部13による無線通信の通信状況が、第1通信端末1が第2通信端末2と所定距離以上離れていることを示す通信状況に変化した後も、第1通信部13がビーコン信号を受信したか否かを判定する。第1通信端末1の通知部166は、第1通信部13による無線通信の通信状況が、第1通信端末1が第2通信端末2と所定距離以上離れていることを示す通信状況に変化した後、第2通信端末2との無線通信ができる状態、すなわち、第2通信端末2と所定距離以上離れていないことを示す通信状況に変化すると、第1通信部13による第2通信端末2との無線通信ができることを見守り者に通知する。なお、第1通信端末1の通知部166は、第1通信部13による第2通信端末2との無線通信ができることを通知する代わりに、第1通信部13による第2通信端末2との無線通信ができる状態に変化したこと、又は第1通信端末1と第2通信端末2との距離が所定距離以内に変化したことを見守り者に通知してもよい。
【0089】
同様に、第2通信端末2の通知部266も、第1通信部23による無線通信の通信状況が、第2通信端末2が複数の第1通信端末1のそれぞれと所定距離以上離れていることを示す通信状況に変化した後、複数の第1通信端末1の少なくともいずれかと所定距離以上離れていないことを示す通信状況に変化すると、第1通信部23による第1通信端末1との無線通信ができることを見守り対象者に通知する。このようにすることで、見守り者は、見守り対象者が自身に近づいていることを把握することができるとともに、見守り対象者も、見守り者が自身に近づいていることを把握することができる。
【0090】
[本実施形態における効果]
以上説明したように、本実施形態に係る第2通信端末2は、第1通信部23による無線通信の通信状況を監視する対象として指定された複数の第1通信端末1を識別する端末識別情報を記憶部25に記憶し、第1通信部23による複数の第1通信端末1のそれぞれとの無線通信の通信状況が、第2通信端末2が第1通信端末1と所定距離以上離れていることを示す通信状況に変化すると、第2通信部24により、第1通信端末1の端末識別情報に基づいて複数の第1通信端末1の少なくともいずれかと無線通信を行う。
【0091】
このようにすることで、第2通信端末2を所持する見守り対象者は、第1通信端末1を所持する複数の見守り者のいずれとも離れた場合に、第2通信部24を介して見守り者とコミュニケーションを取ることができる。よって、第2通信端末2は、見守り対象者が複数の見守り者のいずれとも離れた場合に見守り対象者に適切に対応させることができる。
【0092】
また、第2通信端末2は、第1通信部23による第1通信端末1との無線通信の通信状況の監視指示が受け付けられると、複数の第1通信端末1のそれぞれから、第1通信端末1を識別する第1電話番号を取得し、当該第1電話番号を記憶部25に記憶させる。このようにすることで、例えば、第1通信端末1に装着するSIMカードが変更され、第1電話番号が変化することがあっても、第2通信端末2は、監視が行われる時点において第1電話番号を取得するので、見守り者が離れた場合に、当該第1電話番号を用いて確実に第1通信端末1と通信を行うことができる。
【0093】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。例えば、上述の実施形態では、第1通信端末1と、第2通信端末2とが、第2通信部による無線通信を行う場合に、端末識別情報として、電話番号を用いることとしたが、これに限らない。例えば、端末識別情報は、メールアドレスや、メッセンジャーのユーザIDであってもよい。そして、第1通信端末1及び第2通信端末2は、第1通信部による無線通信の通信状況が、通信相手(第2通信端末2又は第1通信端末1)と所定距離以上離れていることを示す通信状況に変化すると、第2通信部により、SMS(Short Message Service)やメールアドレスやメッセンジャーのユーザIDに基づいて、通信相手との無線通信を行ってもよい。例えば、第2通信部14による第2通信端末2との無線通信の開始指示を受け付ける警告画面に、SMSのメッセージ、電子メールのメッセージ、又はメッセンジャーアプリのメッセージを受け付けるボタンを表示させてもよい。
【0094】
また、上述の実施形態では、第1通信端末1及び第2通信端末2は、ペアリング時に、通信相手の電話番号を取得して記憶したが、一度、通信相手の電話番号を記憶した後は、ペアリング時に、通信相手の電話番号を取得しないようにしてもよい。また、第1通信端末1は、予め第1通信部13による無線通信の通信状況を監視する対象として第2通信端末2の指定を受け付けてもよい。この場合、第1通信端末1は、指定を受け付けたタイミングで、第2通信端末2を識別する第2電話番号を取得して記憶部15に記憶するようにしてもよい。
また、上述の実施形態では、複数の第1通信端末1のそれぞれが、記憶部15、第1受付部161、取得部162、記憶制御部163、通信制御部164、第2受付部165、及び通知部166を備えることとしたが、これに限らない。例えば、複数の第1通信端末1の少なくともいずれかが、これらの構成を備えるようにしてもよい。
【0095】
また、上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。特に、装置の分散・統合の具体的な実施形態は以上に図示するものに限られず、その全部又は一部について、種々の付加等に応じて、又は、機能負荷に応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。