【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の第1の態様は、車両に用いられる炭素複合材料ブレーキディスクのすり合わせ方法であって、ブレーキディスクを据え置き型の支持装置(好ましくは床に取り付けられるタイプの据え置き型のフレームなど)に設置し、ブレーキディスクを回転可能に駆動し、そのすり合わせ、慣らしのためにブレーキディスクの温度を摩擦により上昇させるべくブレーキディスクの摩擦面に摩擦係合を適用することを含む方法を提供する。
【0005】
有利なことに、ブレーキディスクは、車両又は試験路を使用せずに迅速にすり合わせを行うことができる。ブレーキディスクは、すり合わせが行われる前に水がブレーキディスクの材料を損傷する場合がある屋外に持ち出される必要がない。ブレーキのすり合わせを行うのにより少ないエネルギーが消費される。
【0006】
方法は、ホイールハブを介してブレーキディスクを支持装置に設置することを含む場合がある。
【0007】
方法は、サスペンション構成部品を介して車体に対してブレーキディスクを支持するように適合されたナックルを介してブレーキディスクを据え置き型の支持装置に設置することを含む場合がある。
【0008】
方法は、ブレーキディスクをブレーキキャリパ及び少なくとも1つのブレーキパッドと共に据え置き型の支持装置に設置することを含む場合がある。
【0009】
方法は、ブレーキキャリパを各ブレーキパッドに関連する少なくとも1つの油圧ブレーキシールと共に設置することを含む場合がある。
【0010】
方法は、各ブレーキパッドをブレーキディスクと摩擦係合させるためにブレーキキャリパに加圧空気を供給することを含む場合がある。
【0011】
方法は、加圧空気を約(a)10〜300バール、(b)20〜100バール、(c)25〜60バール、(d)30〜50バール、(e)35〜45バール、(f)100バール未満、(g)75バール未満又は60バール未満、(h)20バール以上、又は(i)約35、40、又は50バールの圧力で供給することを含む場合がある。
【0012】
方法は、乾燥作業場空気源などの供給源から例えば約8バールの加圧空気を提供することと、供給源から供給される空気の圧力を例えば圧力増幅器の使用によって増加させることを含む場合がある。
【0013】
方法は、ブレーキディスクの慣らしを複数のヒートサイクルで行うことを含んでもよく、各ヒートサイクルは、ブレーキディスクの基準温度が増加する熱入れ段階と、基準温度が減少する冷却段階とを含む。
【0014】
方法は、各サイクル中に基準温度をピーク温度に上げ、次いで、基準温度を低下した温度に下げることを含む場合があり、少なくとも1つのサイクルの少なくとも1つのピーク温度は、300℃以上、好ましくは400℃以上又は500℃以上、より好ましくは600℃以上である。好ましくは、ディスクは、550℃以上又は600℃以上のピーク温度に複数回加熱される。温度は、すり合わせ中にディスク内に最適な化学/構造的変化を提供するために注意深く制御されてもよい。
【0015】
基準温度は、IR温度センサなどのセンサ又はデータロギング熱電対によって測定されるブレーキディスクの表面温度であってもよい。
【0016】
方法は、各熱入れ段階中にブレーキディスクに関連するキャリパに実質的に一定の(又は変化する)値のブレーキ圧をかけることを含む場合がある。各熱入れ段階で同じブレーキ圧が用いられてもよい。他の実施形態では異なるサイクルで異なるブレーキ圧が用いられる場合がある。
【0017】
方法は、ブレーキ圧を、各サイクル中の時間の約5%から75%までの間、例えば、各サイクル中の時間の約20%から50%までの間又は約15%から40%までの間の時間にわたってかけることを含む場合がある。
【0018】
方法は、より低いピーク温度を有する少なくとも1つのサイクルよりも、より高いピーク温度を有する少なくとも1つのサイクルの方が、より小さい時間の割合にわたってブレーキ圧をかけることを含む場合がある。
【0019】
方法は、ブレーキディスクに摩擦加熱を適用するためのスタート速度でブレーキディスクを回転駆動するのにモータを使用することを含む場合がある。
【0020】
スタート速度は、いくつかの例を挙げると、約250〜2500RPM、好ましくは約400〜2000RPM、より好ましくは約600〜1750RPM、約700〜1600RPM、約800〜1100RPM、又は約1200〜1500RPMの範囲内であってもよい。
【0021】
スタート速度は、ブレーキディスクが嵌められるべき車両が70mph以上、より好ましくは100mph以上、例えば、約100〜150mph、一例では130mphの速度で走行することになるときに、ブレーキディスクの回転速度に等しくなるように選択されてもよい。
【0022】
方法は、ブレーキディスクに回転接続されるはずみ車を提供することを含む場合があり、はずみ車は、ブレーキディスクが摩擦により加熱される間にブレーキディスクにトルクをかけるように適合される。
【0023】
方法は、ブレーキディスクの摩擦加熱中にブレーキディスク及びはずみ車の回転速度を減少させることを含む場合がある。
【0024】
方法は、10から200kgm
2までの間、好ましくは25から100kgm
2までの間、より好ましくは40〜80kgm
2、例えば50又は75kgm
2の質量慣性モーメントを有するはずみ車を提供することを含む場合がある。
【0025】
ブレーキディスクは、ブレーキを備える4つのロードホイールを有し、かつ、Xkgの空車重量又は装備重量を備える、車両に適用するためのものであってもよく、はずみ車の質量慣性モーメントは、約(X/10)から(X/100)kgm
2までの間、例えば、約(X/20)〜(X/50)kgm
2であってもよく、質量慣性モーメントは、随意的に、ブレーキディスクが車両のフロントホイール用のときに約(X/10)〜(X/30)kgm
2であり、ブレーキディスクが車両のリヤホイール用のときに約(X/30)〜(X/50)kgm
2である。
【0026】
方法は、ブレーキディスクに冷却空気流を誘導することによってブレーキディスクを冷却することを含む場合がある。
【0027】
方法は、少なくとも1つのブレーキパッドと係合させることによってブレーキディスクの表面に摩擦係合を提供することを含む場合がある。
【0028】
方法は、ホイールハブ及びホイールナックルを介してブレーキディスクを据え置き型の支持装置に取り付けることと、少なくとも1つのブレーキパッドをナックルに取り付けられたブレーキキャリパに設置することを含む場合がある。
【0029】
本発明のさらなる態様は、上記態様のように炭素複合材料ブレーキディスクのすり合わせ方法を含む、モーターカーなどの自動車を組み立てる方法を提供する。
【0030】
本発明のさらなる態様は、2つ上の段落に記載の方法を行い、ナックル、ホイールハブ、ブレーキディスク、ブレーキキャリパ、及び少なくとも1つのブレーキパッドを一緒に組立体として据え置き型の支持装置から取り外し、次いで、この組立体を一緒のまま自動車に嵌めることを含む、モーターカーなどの自動車を組み立てる方法を提供する。これは、有利なことに、十分に組み立てられた「コーナーユニット」又はホイールキャリヤ組立体(こうしたパーツからなる)上ですり合わせが行われてもよいことを意味し、部品追跡及び車両生産効率の改善を可能にする。完成したコーナーユニットは、保管され、整備場に発送されてもよく、そこでブレーキのすり合わせをローカルに行う必要なしにそれらは容易に嵌められる場合がある。
【0031】
本発明のさらなる態様は、油圧により作動されるキャリパ/ブレーキパッド組立体を有する車両上で用いられる炭素複合材料ブレーキディスクのすり合わせ方法であって、ブレーキディスクと共に用いる及びブレーキディスクと摩擦係合するためのキャリパ及びブレーキパッド組立体を組み立てることと、ブレーキディスクをキャリパ/ブレーキパッド組立体に対して回転させることと、ブレーキパッドをブレーキディスク上に摩擦係合するべくキャリパ/ブレーキパッド組立体の中に空気圧下の空気を適用することを含む方法を提供する。
【0032】
ブレーキディスク、実際随意的には、ブレーキキャリパを含む十分に組み立てられたホイールキャリヤユニットに、作動液を使用せずにすり合わせを行うことができるので、これは非常に有利である。したがって、車両の組み立て中にキャリパ内の流体が車両のブレーキシステムの真空充填に干渉するのを避けるためにすり合わせ後にキャリパを掃除するのにかなりの時間を費やす必要がない。
【0033】
方法は、空気圧下の空気を適用しながら少なくとも1つの油圧ブレーキシールをキャリパ/ブレーキパッド組立体内の作動位置に維持することを含む場合がある。したがって、発明的に、油圧作動用に設計されたシールがすり合わせプロセス中に空気シールとして用いられる場合がある。油圧ブレーキ液ではなく空気を使用することに起因して、上記のように、シールはすり合わせ後に定位置にとどまることができ、キャリパは掃除する必要がない。
【0034】
本発明のさらなる態様は、車両に用いられるブレーキ構成部品のすり合わせ方法であって、ブレーキディスクを据え置き型の支持装置に設置することと、ブレーキディスクを駆動するための回転シャフトを提供することを含み、シャフトが、その上に存在するCVジョイントなどの少なくとも1つの、随意的には2つの関節式ジョイントを含む、方法を提供する。
【0035】
これは、非常に有利なことに、したがって、すり合わせ中に用いられる場合があるどのはずみ車又は他の回転構成部品に対する回転軸中心線及びブレーキディスクの角度も厳密に設定される必要がないので、ホイールナックル及び他のキャリア組立体構成部品の構築における公差を許容する。
【0036】
方法は、ブレーキディスクをスプラインホイールハブ上に設置することと、ホイールハブとシャフトとの間にスプライン接続部を提供することを含む場合がある。
【0037】
方法は、少なくとも一部のブレーキディスクを駆動するためのはずみ車を提供することと、ベアリングを介してはずみ車を据え置き型の支持装置に固定することと、シャフトの一端をはずみ車に取り付けることを含む場合がある。
【0038】
方法は、ブレーキ構成部品をブレーキディスクとして提供することを含む場合がある。
【0039】
本発明のさらなる態様は、少なくともブレーキディスク及びホイールハブを支持装置にクランプする/取り付けることを含み、少なくともブレーキディスクを回転させるための原動力となるトルクの供給源を提供することを含み、クランプ/取り付けの安全性の表示が提供されない限り、原動力となるトルクの供給源が作動するのを防ぐステップを含む、ブレーキ構成部品のすり合わせ方法を提供する。
【0040】
これは、有利な安全対策を可能にする。方法が行われる間に回転部品に蓄えられるエネルギーは極めて大きい場合があり、これは、どの回転部品の損失及びそれらが緩くなってきた場合に生じうる損傷も防ぐ一助となる。
【0041】
方法は、原動力となるトルクの供給源の作動を可能にする信号を提供するために、安全なクランプを表すクランプ中にトルク設定状態を確立することを含む場合がある。
【0042】
本発明のさらなる態様は、本発明の前の態様のいずれかに記載の方法を行うための装置を提供する。
【0043】
本発明のさらなる態様は、車両に用いられる炭素複合材料ブレーキディスクのすり合わせを行うためのすり合わせマシンであって、据え置き型の支持装置(好ましくは床に取り付けられるタイプの据え置き型のフレームなど)と、ブレーキディスクを据え置き型の支持装置に設置するためのマウントと、ブレーキディスクを回転可能に駆動するための原動力となる回転トルクの供給源と、そのすり合わせ、慣らしのためにブレーキディスクの温度を摩擦により上昇させるべくブレーキディスクの摩擦面に摩擦係合を適用するように適合された摩擦組立体(少なくとも1つのブレーキパッドを含むブレーキキャリパなど)とを備えるマシンを提供する。
【0044】
有利なことに、ブレーキディスクは、車両又は試験路を使用せずに迅速にすり合わせを行うことができる。ブレーキディスクは、すり合わせが行われる前に水がブレーキディスクの材料を損傷する場合がある屋外に持ち出される必要がない。
【0045】
マウントは、サスペンション構成部品を介してブレーキディスクを車体に対して支持するように適合されたホイールハブ及びナックルを介してブレーキディスクを支持装置に設置するように適合されてもよい。
【0046】
すり合わせマシンは、ブレーキパッドをブレーキディスクと摩擦係合させるために摩擦組立体のブレーキキャリパに加圧空気を供給するように適合された空気圧源を含む場合がある。
【0047】
空気圧源は、加圧空気を約(a)10〜300バール、(b)20〜100バール、(c)25〜60バール、(d)30〜50バール、(e)35〜45バール、(f)100バール未満、(g)75バール未満又は60バール未満、(h)20バール以上、又は(i)約35、40、又は50バールの圧力で供給するように適合されてもよい。
【0048】
すり合わせマシンは、約8〜10バールの乾燥作業場空気供給などの供給源からの空気の圧力を増加させるように適合された圧力上昇装置を含んでもよい。
【0049】
本発明のさらなる態様は、ブレーキディスクの慣らしが複数のヒートサイクルで行われるように、回転速度及びブレーキキャリパ圧を含む慣らしパラメータを制御するように適合されたコントローラを含み、各ヒートサイクルが、ブレーキディスクの基準温度が増加する熱入れ段階と、基準温度が減少する冷却段階とを含む、すり合わせマシンを提供する。したがって、すり合わせ中にディスク内の非常に正確かつ繰り返し可能な化学/構造的変化を達成することができる。
【0050】
これは、非常に繰り返し可能かつ有用なすり合わせを提供することができる
【0051】
コントローラは、各サイクル中に基準温度をピーク温度に上げ、次いで、基準温度を低下した温度に下げるように慣らしを制御するように適合されてもよく、少なくとも1つのサイクルの少なくとも1つのピーク温度は、300℃以上、好ましくは400℃以上又は500℃以上、より好ましくは600℃以上である。
【0052】
すり合わせマシンは、基準温度をブレーキディスクの表面温度として測定するように適合されるIR温度センサなどのセンサ又はデータロギング熱電対を含んでもよい。
【0053】
空気圧源は、各熱入れ段階中にブレーキディスクに関連するキャリパに実質的に一定の(又は変化する)値のブレーキ圧をかけるように適合されてもよい。
【0054】
空気圧源は、ブレーキ圧を、各サイクル中の時間の約5%から75%までの間、例えば、各サイクル中の時間の約20%から50%までの間又は約15%から40%までの間の時間にわたってかけるように構成されてもよい。
【0055】
空気圧源は、より低いピーク温度を有する少なくとも1つのサイクルよりも、より高いピーク温度を有する少なくとも1つのサイクルの方が、より小さい時間の割合にわたってブレーキ圧をかけるように適合されてもよい。
【0056】
すり合わせマシンは、ブレーキディスクに摩擦加熱を適用するためのスタート速度でブレーキディスクを回転駆動するのにモータを含んでもよい。
【0057】
モータは、約30から200KWまでの間、好ましくは50から100KWまでの間の電力で動作する、及び/又は約250〜1000Nmまで、好ましくは約300〜600Nm又は約350〜550Nmまでのトルクをかけるように適合されてもよい。
【0058】
モータは、いくつかの例を挙げると、約250〜2500RPM、好ましくは約400〜2000RPM、より好ましくは約600〜1750RPM、約700〜1600RPM、約800〜1100RPM、又は約1200〜1500RPMの範囲内のスタート速度で動作するように適合されてもよい。
【0059】
モータは、ブレーキディスクが嵌められるべき車両が70mph以上、より好ましくは100mph以上、例えば、約100〜150mph、一例では130mphの速度で走行しているときにブレーキディスクの回転速度に等しくなるように選択されたスタート速度で動作するように適合されてもよい。
【0060】
すり合わせマシンは、ブレーキディスクに回転接続されるはずみ車を含んでもよく、はずみ車は、ブレーキディスクが摩擦により加熱される間にブレーキディスクにトルクをかけるように適合される。
【0061】
はずみ車は、10から200kgm
2までの間、好ましくは25から100kgm
2までの間、より好ましくは40〜80kgm
2、例えば50又は75kgm
2の質量慣性モーメントを有してもよい。
【0062】
ブレーキディスクは、ブレーキを備える4つのロードホイールを有し、かつ、Xkgの空車重量を有するように適合される、車両に適用するためのものであってもよく、はずみ車の質量慣性モーメントは、約(X/10)から(X/100)kgm
2までの間、例えば、約(X/20)〜(X/50)kgm
2であってもよく、質量慣性モーメントは、随意的に、ブレーキディスクが車両のフロントホイール用のときに約(X/10)〜(X/30)kgm
2であり、ブレーキディスクが車両のリヤホイール用のときに約(X/30)〜(X/50)kgm
2である。
【0063】
すり合わせマシンは、ブレーキディスク及び/又はブレーキディスクに関連するブレーキキャリパの方に冷却空気流を誘導することによってブレーキディスクを冷却するための空気流冷却器システムを含んでもよい。
【0064】
空気流冷却器システムは、ディスクがそれに関連するキャリパの中に及び/又はキャリパ内の少なくとも1つのブレーキパッドの方に回転するように適合される位置付近のディスク上に空気を吹きつけるように適合されてもよい。
【0065】
本発明のさらなる態様は、組み立てられたナックル、ホイールハブ、ブレーキディスク、ブレーキキャリパ、及び少なくとも1つのブレーキパッドを備えるホイールキャリヤ組立体を提供し、ブレーキディスクは、上記の本発明の態様のいずれかに従って慣らしが行われている。
【0066】
本発明のさらなる態様は、油圧により作動されるキャリパ/ブレーキパッド組立体を有する車両上で用いられる炭素複合材料ブレーキディスクのすり合わせを行うためのすり合わせマシンであって、ブレーキパッドをブレーキディスク上に摩擦係合するべくキャリパ/ブレーキパッド組立体の中に空気圧下の空気を適用するための空気源を有するマシンを提供する。
【0067】
ブレーキキャリパを含む十分に組み立てられたホイールキャリヤユニットに、作動液を使用せずにすり合わせを行うことができるので、これは非常に有利である。したがって、車両の組み立て中にキャリパ内の流体が車両のブレーキシステムの真空充填に干渉するのを避けるためにすり合わせ後にキャリパを掃除するのにかなりの時間を費やす必要がない。
【0068】
本発明のさらなる態様は、車両に用いられるブレーキ構成部品のすり合わせを行うためのすり合わせマシンであって、据え置き型の支持装置と、ブレーキ構成部品を駆動するための回転シャフトを含み、シャフトが、その上に存在するCVジョイントなどの少なくとも1つの、随意的には2つの関節式ジョイントを含むマシンを提供する。
【0069】
これは、非常に有利なことに、したがって、用いられる場合があるどのはずみ車又は他の回転構成部品に対する回転軸中心線及びブレーキディスクの角度も厳密に設定される必要がないので、ホイールナックル及び他のキャリア組立体構成部品の構築における公差を許容する。
【0070】
シャフトは、ホイールハブと回転によりロックされる係合をするためのスプライン接続部を含んでもよい。
【0071】
本発明のさらなる態様は、ブレーキ構成部品のすり合わせを行うためのすり合わせマシンであって、少なくともブレーキディスク及びホイールハブを支持装置に取り付けるためのクランプ又はアタッチメントと、少なくともブレーキディスクを回転するための原動力となるトルクの供給源と、クランプ/取り付けの安全性の表示が提供されない限り、原動力となるトルクの供給源が作動するのを防ぐための安全インターロックとを有するマシンを提供する。
【0072】
これは、有利な安全対策を可能にする。方法が行われる間に回転部品に蓄えられるエネルギーは極めて大きい場合があり、これは、どの回転部品の損失及びそれらが緩くなってきた場合に生じうる損傷も防ぐ一助となる。
【0073】
安全インターロックは、原動力となるトルクの供給源の作動を可能にする信号を提供するために、安全なクランプを表すクランプ/取り付け中にトルク設定状態を処理するように適合されてもよい。
【0074】
本発明は種々の方法で実施されてもよく、車両に用いられるブレーキディスクのすり合わせ方法及びそのための装置の好ましい実施形態を、ここで添付図を参照しながら単なる例として説明する。