特許第6535377号(P6535377)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6535377
(24)【登録日】2019年6月7日
(45)【発行日】2019年6月26日
(54)【発明の名称】ガス供給先管理システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20120101AFI20190617BHJP
【FI】
   G06Q50/06
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-219275(P2017-219275)
(22)【出願日】2017年11月14日
(65)【公開番号】特開2019-91226(P2019-91226A)
(43)【公開日】2019年6月13日
【審査請求日】2017年11月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】595058808
【氏名又は名称】日本瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】和田 眞治
【審査官】 藤原 拓也
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−162281(JP,A)
【文献】 特開2017−021500(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/010256(WO,A1)
【文献】 特開2011−210172(JP,A)
【文献】 特開2006−318311(JP,A)
【文献】 特開2004−341666(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガス供給を受けるガス供給先が属するエリアを示す第1の位置情報、前記ガス供給先にガスを供給するガス供給設備が属するエリアを示す第2の位置情報、および前記ガス供給設備がガスを供給するガス供給先の戸数と関連付けられた供給戸数関連情報を記憶するように構成された記憶装置と、
前記供給戸数関連情報に基づいて、前記第1の位置情報または前記第2の位置情報のいずれかと前記ガス供給先とを関連付けることによって、前記ガス供給先と前記ガス供給先を管理する基準となるエリアとを関連付けるように構成された制御装置と
を備えたことを特徴とするコンピュータデバイス。
【請求項2】
前記供給戸数関連情報は、前記ガス供給先にガスを供給する供給形態を示すことを特徴とする請求項1に記載のコンピュータデバイス。
【請求項3】
前記供給戸数関連情報は、前記ガス供給設備がガスを供給するガス供給先の戸数を示すことを特徴とする請求項1に記載のコンピュータデバイス。
【請求項4】
ガス供給を受けるガス供給先が属するエリアを示す第1の位置情報、前記ガス供給先にガスを供給するガス供給設備が属するエリアを示す第2の位置情報、複数のグループのうちの第1のグループが管轄するエリアを示す第3の位置情報、および複数のグループのうちの第2のグループが管轄するエリアを示す第4の位置情報を記憶するように構成された記憶装置と、
前記第1の位置情報と一致する前記第3の位置情報を特定し、
前記第2の位置情報と一致する前記第4の位置情報を特定し、
前記第3の位置情報と前記第4の位置情報とが一致しない場合、前記第1の位置情報と前記ガス供給先とを関連付けることによって、前記ガス供給先と前記ガス供給先を管理する基準となるエリアとを関連付けるように構成された制御装置と
を備えたことを特徴とするコンピュータデバイス。
【請求項5】
コンピュータデバイスによって実行される方法であって、
ガス供給を受けるガス供給先が属するエリアを示す第1の位置情報、前記ガス供給先にガスを供給するガス供給設備が属するエリアを示す第2の位置情報、および前記ガス供給設備がガスを供給するガス供給先の戸数と関連付けられた供給戸数関連情報を記憶するステップと、
前記供給戸数関連情報に基づいて、前記第1の位置情報または前記第2の位置情報のいずれかと前記ガス供給先とを関連付けることによって、前記ガス供給先と前記ガス供給先を管理する基準となるエリアとを関連付けるステップと
を備えたことを特徴とする方法。
【請求項6】
コンピュータデバイスによって実行される方法であって、
ガス供給を受けるガス供給先が属するエリアを示す第1の位置情報、前記ガス供給先にガスを供給するガス供給設備が属するエリアを示す第2の位置情報、複数のグループのうちの第1のグループが管轄するエリアを示す第3の位置情報、および複数のグループのうちの第2のグループが管轄するエリアを示す第4の位置情報を記憶するステップと、
前記第1の位置情報と一致する前記第3の位置情報を特定するステップと、
前記第2の位置情報と一致する前記第4の位置情報を特定するステップと、
前記第3の位置情報と前記第4の位置情報とが一致しない場合、前記第1の位置情報と前記ガス供給先とを関連付けることによって、前記ガス供給先と前記ガス供給先を管理する基準となるエリアとを関連付けるステップと
を備えたことを特徴とする方法。
【請求項7】
コンピュータ実行可能命令を含むコンピュータプログラムであって、前記コンピュータ実行可能命令は、コンピュータによって実行されると、前記コンピュータに請求項5またはに記載の方法を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス供給先管理システムおよび方法に関し、特に、ガス供給を受ける供給先が属するエリアを効率的に管理するガス供給先管理システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ガス供給事業者がガス供給先にガスを供給する手段として、ガス発生設備から道路下に埋設された導管を経由してガス供給先の自宅などにガスを供給する手段と、LP(Liquid Petroleum)ガスなどを充填したガスボンベをガス供給先の自宅などに設置し、ガスボンベからガスを供給する手段とが存在する。前者を導管供給、後者を個別供給と一般に称される。以下では、ガス発生設備およびガスボンベなどを含む設備をガス供給設備と総称する。導管供給の場合、ガス供給設備は通常、ガス供給先の自宅など(ガス供給先住所)とは異なる場所(ガス供給設備住所)に設置される。
【0003】
また、導管供給は、特定の区画におけるガス供給先の戸数が70戸未満である場合の小規模導管供給、ガス供給先の戸数が70戸以上であり、かつ簡易なガス発生設備を使用する場合(LPガスが主に使用される)の簡易ガス供給、ガス供給先の戸数が70戸以上であり、かつ簡易なガス発生設備以外の設備を使用する場合の一般ガス供給の3つに分類される。つまり、ガスをガス供給先に供給する形態は、個別供給、小規模導管供給、簡易ガス供給、および一般ガス供給の4つに分類される。
【0004】
ガスをガス供給先に供給する場合、ガス漏れや爆発などの危険につながる可能性がある。そのため、我が国では、ガス供給先の安全確保などを目的とした法律を定め、ガス供給事業者に対し、ガス供給設備の定期的な点検を義務付けている。このことから、ガス供給事業者は、作業担当者を定期的にガス供給先の自宅などに訪問させ、点検作業などを行っている。ガス供給事業者が広域にわたってガス供給先にガス供給サービスを提供する場合、ガス供給事業者は、特定のエリアを管轄する複数の事業所を有し、各事業所に作業担当者が属することが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2016−162281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、ガス供給事業者は、ガス供給先に対する点検作業を行うことから、点検作業を行う作業担当者をガス供給先に割り当てる必要がある。この作業担当者の割り当ては、作業担当者が属する事業所の住所と、ガス供給先住所(自宅および事業所など)またはガス供給設備住所とに基づいて行うことが効率的である。つまり、対象のガス供給先住所またはガス供給設備住所が属するエリアを管轄する事業所を特定する。IT化が進展した近年では、ガス供給事業者は、上述した作業担当者の割り当てをコンピュータシステムで実装している。これによって、作業担当者による点検作業を容易にしている。
【0007】
導管供給では、ガス供給先住所とガス供給設備住所とが異なることは上述した。作業担当者による点検作業は、ガス供給設備に対して行われるものなので、導管供給の場合、ガス供給設備住所を基準に作業担当者を割り当てる方が好ましいと思われる。一方で、個別供給では、ガス供給先住所およびガス供給設備住所が同一になることが多いので、ガス供給先住所に基づいて作業担当者を割り当てる方が好ましいと思われる。
【0008】
特許文献1は、ガス供給を受ける顧客に対しガス事業者が修理などの作業を行う際に、顧客の郵便番号に基づいて、作業担当者が属する営業所を特定し、作業担当者を決定する顧客対応支援システムを開示している。特許文献1に開示された技術は、ガス供給形態に関わらず、顧客から作業依頼を受け付けた場合、顧客住所(ガス供給先住所)に基づいて営業所を特定している。ガス事業者は、複数の営業所を有し、各営業所が所定の地域ごとに当該地域に属するガス供給先の点検作業などを担当する。この技術は、個別供給の場合は、好ましい管理方式となるが、導管供給の場合は、点検作業を行う作業担当者にとって好ましくない場合がある。
【0009】
特許文献1に開示された技術に対し、ガス供給先住所の代わりにガス供給設備住所に基づいて営業所を特定する方式を適用する場合を考える。一般に、一般ガス供給や簡易ガス供給の場合、同一の場所に設置されたガス供給設備から何百または何千戸のガス供給先にガスが供給されることがある。このことから、ガス供給形態に関わらず、ガス供給設備住所に基づいて営業所を特定する方式では、担当するガス供給先の戸数が特定の営業所に偏る可能性がある。
【0010】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、ガス供給形態に応じてガス供給先が属するエリアを効率的に管理するガス供給先管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、本発明に係るガス供給先管理システムは、ガス供給を受けるガス供給先が属するエリアを示す第1の位置情報、前記ガス供給先にガスを供給するガス供給設備が属するエリアを示す第2の位置情報、および前記ガス供給設備がガスを供給するガス供給先の戸数と関連付けられた供給戸数関連情報を記憶するように構成された記憶装置と、前記記憶した供給戸数関連情報に基づいて、前記第1の位置情報または前記第2の位置情報のいずれかと前記ガス供給先とを関連付けることによって、前記ガス供給先と前記ガス供給先を管理する基準となるエリアとを関連付けるように構成された制御装置とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係るガス供給先管理システムによれば、ガス供給形態に応じて適切な方式で、ガス供給先が属するエリアを効率的に管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】従来技術に従って作業担当者を割り当てる方式を示す図である。
図2】本発明の一実施形態に係るガス供給先管理システムを構成するコンピュータシステム全体の構成の例を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係るガス供給先管理システムを構成するガス供給先管理サーバの詳細な構成の例を示す図である。
図4】本発明の一実施形態に係る供給先データテーブルのデータ構造の例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係る供給設備データテーブルのデータ構造の例を示す図である。
図6】本発明の一実施形態に係る事業所データテーブルおよび担当者データテーブルのデータ構造の例を示す図である。
図7】本発明の第1の実施形態に係るガス供給先管理システムが実行する処理の例を示すフローチャートである。
図8】本発明の一実施形態に係る受付データテーブルのデータ構造の例を示す図である。
図9】本発明の第2の実施形態に係るガス供給先管理システムが実行する処理の例を示すフローチャートである。
図10】本発明の第2の実施形態に係る判定基準データテーブルのデータ構造の例を示す図である。
図11】本発明の第3の実施形態に係るガス供給先管理システムが実行する処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明に係るガス供給先管理システムを詳細に説明する。本発明に係るガス供給先管理システムは、ガス供給先にガスを供給するガス供給事業者によって提供される。ガス供給事業者は、複数の事業所を有し、ガス供給先のガス供給設備に対して点検作業などを行う作業担当者が各事業所に属するものとする。各事業所は、特定のエリアを管轄し、当該エリアに属するガス供給先およびガス供給設備の点検作業などを担当するものとする(供給先ごとに作業担当者を割り当てる)。
【0015】
本明細書では、ガス供給先にガスを供給する形態(ガス供給形態)を、個別供給、小規模導管供給、簡易ガス供給、および一般ガス供給の4つに分類するものとする。しかしながら、上述した4つの分類は例示的なものにすぎず、その他のいずれかのガス供給形態も含まれるものとする。
【0016】
まず、図1を参照して、例えば、一般ガス供給または簡易ガス供給方式で複数のガス供給先にガスを供給するケースにおいて、ガス供給設備住所を基準にガス供給設備に対する点検作業を行う作業担当者をガス供給先に割り当てる例を説明する。
【0017】
図1に示すように、事業所Aは、郵便番号100−0001乃至100−0009が割り当てられたエリアを管轄し、事業所Bは、郵便番号100−0010乃至100−0018が割り当てられたエリアを管轄している。ガス供給先1の住所は、郵便番号100−0007が割り当てられたエリアに属する。ガス供給先2の住所乃至ガス供給先5の住所も図1に示す通りである。ガス供給設備1は、郵便番号100−0006が割り当てられたエリアに設置されているので、ガス供給設備住所を基準に作業担当者をガス供給先に割り当てる方式では、ガス供給設備1からガス供給を受ける全てのガス供給先を事業所Aが担当することになる(ガス供給先1乃至ガス供給先5に対する点検作業などには、事業所Aに属する作業担当者が割り当てられる)。
【0018】
ガス供給先4およびガス供給先5は、事業者Bが管轄するエリアに属している。上述した方式に従って作業担当者をガス供給先に割り当てる場合、事業所Aは、実際には事業所Bが管轄するエリアに属するガス供給先までも担当することになり、事業所Aに属する作業担当者への作業負荷が偏る可能性がある。一方で、ガス供給先住所を基準に作業担当者をガス供給先に割り当てる方式では、例えば、個別供給の場合、作業担当者の点検作業の便を考慮すると好ましくない。個別供給の場合、対象のガス供給先が70戸未満であることから、特定の事業所への作業負荷の偏りよりも、作業対象となるガス供給設備の物理的な設置場所を考慮した方が好ましいからである。
【0019】
本発明は、上述した先行技術の課題を考慮してなされたものである。次に、図2を参照して、本発明に係るガス供給先管理システムの全体的な構成の例を説明する。
【0020】
本発明に係るガス供給先管理システムは、ガス供給先管理サーバ1、情報入力端末2、および携帯端末(携帯電話など)3を備えており、それらがネットワーク4を介して相互に接続されている。
【0021】
ガス供給先管理サーバ1は、ガス供給事業者において提供され、本発明に係るガス供給先管理システムの主要な機能を実行するサーバコンピュータデバイスである。ガス供給先管理サーバ1は、情報入力端末2および携帯端末3から、ガス供給サービスへの加入および点検作業などに関する情報の入力を受け付けて、その受け付けた情報を登録および管理する。ガス供給先管理サーバ1は、単一のコンピュータデバイスで実装されてもよく、または、複数のコンピュータデバイスによって実装されてもよい。
【0022】
情報入力端末2は、事業所に属する事務担当者などによって使用されるクライアントコンピュータデバイスである。事務担当者は、例えば、ガス供給先によるガス供給サービスの加入、変更および解約、ならびにガス供給設備に対する点検作業の申し込みなどを受け付けると、情報入力端末2からガス供給先などに関する情報を入力する。本実施形態では、情報入力端末2は、パーソナルコンピュータなどの情報端末を想定しているが、そのような機器に限定されず、画像表示機能および通信機能を有するコンピュータデバイスであれば、特に機器は限定されない。
【0023】
携帯端末3は、作業担当者などによって使用されるクライアントコンピュータデバイスである。作業担当者は、例えば、ガス供給設備に対する点検作業などの申し込みおよび変更などを受け付けると、携帯端末3からガス供給先などに関する情報を入力する。本実施形態では、携帯端末3は、スマートフォンに代表される携帯電話を想定しているが、そのような機器に限定されず、画像表示機能および通信機能を有するコンピュータデバイスであれば、特に機器は限定されない。
【0024】
本実施形態では、事務担当者が情報入力端末2を使用し、作業担当者が携帯端末3を使用する例を説明するが、これらの機器は例示的なものにすぎず、ガス供給先管理サーバ1と情報を交換する任意のタイプのクライアントコンピュータデバイスが存在してもよい。また、そのようなクライアントコンピュータデバイスは複数の数が存在してもよく、その数は特に限定されない。
【0025】
次に、図3を参照して、ガス供給先管理サーバ1の詳細な構成の例を説明する。ガス供給先管理サーバ1は、制御装置11、メモリ12、記憶装置13、および通信装置14を含み、それらの構成要素がバスを介して相互に結合されている。
【0026】
制御装置11は、プロセッサなどで実装され、中央処理装置(CPU)、グラフィックプロセシングユニット(GPU)、および/または1つもしくは複数のプロセッサコアを含んでもよい。ガス供給先管理サーバ1は、DBMS(Database Management System)を実装し、制御装置11は、OS(Operating System)を実装する各プログラム、本発明に係るガス供給先管理システムが実行する各々の処理を実装する各アプリケーションプログラム、およびDBMSが実装する各プログラムを実行する。メモリ12は、揮発性記憶領域として機能し、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、ダイナミックRAM、またはキャッシュメモリを含んでもよい。制御装置11は、上述したプログラムをメモリ12に読み出して実行する。
【0027】
記憶装置13は、ガス供給先管理サーバ1に内蔵された記憶装置であり、例えば、ハードディスクドライブ、ソリッドステートドライブ、光ディスク、およびフラッシュドライブを含んでもよい。記憶装置13は、上述したプログラム、および後述する供給先データテーブルなどのデータベーステーブル13aを記憶する。通信装置14は、ネットワークインタフェースカード(例えば、LANカード)などで実装され、ネットワーク4を介して情報入力端末2および携帯端末3との間でデータを送受信する。
【0028】
次に、図4を参照して、ガス供給先管理サーバ1のデータベーステーブル13aに記憶された供給先データテーブル400のデータ構造の例を説明する。図4に示すように、供給先データテーブル400は、データ項目「供給先番号」、「氏名」、「郵便番号」、「住所」、「ガス供給形態」、および「供給設備番号」を含む。
【0029】
供給先番号は、ガス供給事業者によるガス供給サービスを受ける全てのガス供給先を識別する番号を示す値が設定され、対象のガス供給先がガス供給サービスに加入する際に一意に割り当てられる。郵便番号および氏名は、対象のガス供給先の住所および郵便番号が設定される。ガス供給形態は、対象のガス供給先がガス供給を受ける供給形態を示す値が設定され、本実施形態では、例えば、「1:個別供給」、「2:小規模導管供給」、「3:簡易ガス供給」、および「4:一般ガス供給」のように値が設定される。供給設備番号は、対象のガス供給先にガスを供給するガス供給設備を識別する番号を示す値が設定され、設備ごとに一意に割り当てられる。
【0030】
供給先データテーブル400について、例えば、ガス供給先がガス供給サービスに加入する際に新規にデータレコードが追加され、サービスを変更する際にデータレコードが更新される。このサービスの加入および変更は、事務担当者によってガス供給先から受け付けられる。事務担当者がサービスの加入などを受け付けると、情報入力端末2から住所などのデータを入力することによって、それらのデータがガス供給先管理サーバ1に送信され、供給先データテーブル400にデータが反映される。また、作業担当者がサービスの加入および変更などを受け付けることもあり、この場合、携帯端末3を使用して上述した処理が実行される。
【0031】
このようにして、ガス供給先管理サーバ1は、ガス供給を受ける全てのガス供給先について、少なくとも郵便番号、住所、ガス供給形態、およびガス供給設備を管理する。なお、供給先データテーブル400に含まれるガス供給形態は必須のデータ項目ではないことに留意されたい。供給先データテーブル400においてガス供給形態を管理しない場合、後述する供給設備データテーブルにおいてガス供給形態を管理することになる。
【0032】
次に、図5を参照して、ガス供給先管理サーバ1のデータベーステーブル13aに記憶された供給設備データテーブル500のデータ構造の例を説明する。図5に示すように、供給設備データテーブル500は、データ項目「供給設備番号」、「郵便番号」、「住所」、および「供給先戸数」を含む。
【0033】
供給設備番号は、ガス供給事業者が設置している全てのガス供給設備を識別する番号を示す値が設定される。郵便番号および氏名は、対象のガス供給設備が設置された住所および郵便番号が設定される。供給先戸数は、対象のガス供給設備がガスを供給するガス供給先の戸数を示す値が設定される。この値は、小規模導管供給の場合は、70未満の値が設定され、個別供給の場合は、1の値が設定される。
【0034】
このようにして、ガス供給先管理サーバ1は、ガスを供給する全てのガス供給設備について、少なくとも郵便番号、住所、および供給先戸数を管理する。また、上述した供給先データテーブル400に供給設備番号が含まれるので、供給先データテーブル400と供給設備データテーブル500とを関連付けて管理する。
【0035】
次に、図6を参照して、ガス供給先管理サーバ1のデータベーステーブル13aに記憶された事業所データテーブル600aおよび担当者データテーブル600bのデータ構造の例を説明する。図6に示すように、事業所データテーブル600aは、データ項目「事業所番号」および「管轄エリア」を含む。事業所番号は、ガス供給事業者が有する全ての事業所を識別する番号を示す値が設定される。管轄エリアは、対象の事業所がガス供給先に対する点検作業などを担当するエリアに対応する郵便番号が設定される。
【0036】
担当者データテーブル600bは、データ項目「担当者番号」、「氏名」および「事業所番号」を含む。担当者番号は、ガス供給事業者が有する全ての作業担当者を識別する番号を示す値が設定される。事業所番号は、対象の作業担当者が属する事業所に対応する事業所番号が設定される。
【0037】
このようにして、ガス供給先管理サーバ1は、点検作業などを担当する全ての事業所について、少なくとも管轄エリアを管理し、その事業所に属する作業担当者を関連付けて管理する。このような状態で、例えば、既にガス供給サービスを受けているガス供給先からガス供給設備に対する点検作業の依頼がある場合に、その点検作業の状態などを管理することになる。
【0038】
事業所データテーブル600aで管理対象となる事業所は、ガス供給事業者が有する特定のグループを意味する。よって、事業所データレーブル600aは、ガス供給先が属するエリアを担当するグループを管理したデータ(グループデータ)となる。同様に、担当者データテーブル600bで管理対象となる作業担当者は、上記グループに属する特定の担当者を意味する。よって、担当者データレーブル600bは、ガス供給先が属するエリアを担当するグループに属する担当者を管理したデータ(担当者データ)となる。
【0039】
<第1の実施形態>
次に、図7を参照して、本発明の第1の実施形態に係るガス供給先管理システムが実行する処理の例を説明する。第1の実施形態では、ガス供給事業者からガス供給サービスを受けているガス供給先から点検作業の依頼を受けたときにガス供給管理サーバ1が点検作業の受け付けを処理する例を説明する。本実施形態では、上述した点検作業の依頼を事務担当者が受け付け、情報入力端末2から受け付けた情報を入力する例を説明するが、そのような形式に限定されない。作業担当者が点検作業の依頼を受け付け、携帯端末3から受け付けた情報を入力してもよい。
【0040】
まず、事務担当者が電話などを通じてガス供給先から点検作業の依頼を受けると、情報入力端末2を介して受付データを入力する。入力した受付データは、情報入力端末2からガス供給先管理サーバ1に送信される(ステップS701)。ここで、図示しないが、情報入力端末の表示部には、受付データを入力するための入力インタフェース画面が表示され、事務担当者はその入力インタフェース画面を通じて受付データを入力する(対象のガス供給先に対応する供給先番号などを入力する)。受付データは、少なくとも供給先番号を含む。
【0041】
次に、ガス供給先管理サーバ1の通信装置14は、ステップS701で送信された受付データを受信する(ステップS702)。その後、制御装置11は、受付データに含まれる供給先番号に基づいて、供給先データテーブル400から対象のデータレコードを取得する(ステップS703)。
【0042】
次に、制御装置11は、ステップS703で取得したデータレコードに含まれる供給形態に設定された値を参照する(ステップS704)。そして、供給形態に設定された値が「1:個別供給」または「2:小規模導管供給」の場合は(ステップS705でYes)、ステップS706に遷移する。一方で、供給形態に設定された値が「3:簡易ガス供給」または「4:一般ガス供給」の場合は(ステップS705でNo)、ステップS708に遷移する。
【0043】
ステップS706では、制御装置11は、ステップS703で取得した供給先データテーブル400のデータレコードに含まれる供給設備番号に基づいて、供給設備データテーブル500から対象のデータレコードを取得する。次に、ステップS707では、ステップS706で取得した供給設備データテーブル500のデータレコードに含まれる郵便番号に基づいて、事業所データテーブル600aから対象のデータレコードを取得する。一方で、ステップS708では、ステップS703で取得した供給先データテーブル400のデータレコードに含まれる郵便番号に基づいて、事業所データテーブル600aから対象のデータレコードを取得する。
【0044】
ステップS705乃至ステップS708の処理では、ガス供給形態に応じて、ガス供給先住所またはガス供給設備住所のいずれかを基準に点検作業を担当する事業所をガス供給先に割り当てている。上述したように、小規模導管供給の場合は、ガス供給先の戸数が70未満であるので、特定の事業所への作業負荷の影響は小さく、むしろ、ガス供給設備の設置場所を基準に事業所を割り当てる方が効率的である。一方で、簡易ガス供給または一般ガス供給の場合は、ガス供給先の戸数が非常に多く、特定の事業所への作業負荷の影響が大きくなる可能性がある。本発明に係るガス供給先管理システムは、ガス供給形態に応じて、適切に事業所をガス供給先に割り当てるので、上述した従来技術の問題を解決することができる。
【0045】
本実施形態では、ガス供給形態が個別供給または小規模導管供給の場合にガス供給設備住所を基準に、簡易ガス供給または一般ガス供給の場合にガス供給先住所を基準に担当する事業所をガス供給先に割り当てているが、この判定基準は例示的なものにすぎない。例えば、ガス供給形態が導管供給の場合(つまり、小規模導管供給も含む)に、ガス供給先住所を基準に担当する事業所をガス供給先に割り当ててもよい。
【0046】
なお、本実施形態では、ガス供給形態に設定された値を基準に、ガス供給先住所またはガス供給設備住所のいずれかに基づいて事業所を割り当てるかを判定しているが、このような形式に限定されない。例えば、ステップS704において、供給先データテーブル400のデータレコードに含まれる供給形態に設定された値を参照する代わりに、供給設備データテーブル500のデータレコードに含まれる供給先戸数に設定された値を参照するようにしてもよい。この場合の上述したステップS704乃至ステップS706の処理は以下のようになる。
【0047】
ステップS704では、制御装置11は、ステップS703で取得したデータレコードに含まれる供給設備番号に基づいて、供給設備データテーブル500から対象のデータレコードを取得する。ステップS705では、制御装置11は、ステップS704で取得したデータレコードに含まれる供給先戸数に設定された値を参照する。そして、供給先戸数に設定された値が所定の値であるN以下の場合は(ステップS706でYes)、ステップS707に遷移する。
【0048】
一方で、供給先戸数に設定された値が所定の値であるN未満の場合は(ステップS706でNo)、ステップS708に遷移する。すなわち、担当するガス供給先の戸数が特定の営業所に偏る可能性が高いので、ガス供給先住所に基づいて営業所を特定する。
【0049】
上述したガス供給形態は、ガス供給先の戸数と関連付けて分類されているので、供給先戸数に基づいて、ガス供給先住所またはガス供給設備住所のいずれかを基準に事業所をガス供給先に割り当てるかを判定しても、適切な方式で作業担当者を割り当てることができる。つまり、ガス供給先の戸数およびガス供給形態はいずれも、ガス供給設備がガスを供給するガス供給先の戸数と関連付けられた情報(供給戸数関連情報)に該当し、その供給戸数関連情報に基づいて、ガス供給先住所またはガス供給設備住所のいずれかを選択して事業所を割り当てることになる。なお、ガス供給先住所またはガス供給設備住所のいずれかを選択する基準となるNの値、つまり、閾値は、いずれかの適切な値を設定してもよい。
【0050】
また、供給先データテーブル400においてガス供給形態を管理する代わりに、供給設備データテーブル500においてガス供給形態を管理してもよいことは上述した。この場合、ステップS704では、ステップS703で取得したデータレコードに含まれる供給設備番号に基づいて、供給設備データテーブル500から対象のデータレコードを取得することになる。そして、取得した供給設備データテーブル500のデータレコードに含まれる供給形態に設定された値に基づいて、ガス供給先住所またはガス供給設備住所のいずれかを基準に事業所をガス供給先に割り当てるかを判定する。
【0051】
ステップS709以降の説明に戻ると、制御装置11は、ステップS707またはステップS708で取得したデータレコードに含まれる事業所番号に基づいて、担当者データテーブル600bから対象のデータレコードを取得する(ステップS709)。この処理により、1つまたは複数の担当者データテーブル600bのデータレコードを取得することになる。複数のデータレコードを取得した場合(つまり、対象の事業所において複数の作業担当者が存在する場合、任意の方法で特定の作業担当者を決定する(ステップS710)。この作業担当者の決定方法は、ラウンドロビン、またはその時点の作業担当者の作業負荷を考慮して決定するなどのいずれかの方法であってもよい。
【0052】
次に、制御装置11は、ステップS710で決定した作業担当者に対応する担当者番号などを設定して、受付データテーブル800にデータレコードを追加する(ステップS711)。ここで、図8を参照して、受付データテーブル800のデータ構造の例を説明する。
【0053】
受付データテーブル800は、データ項目「供給先番号」、「担当者番号」、「受付日」、「受付内容」、および「状態」を含む。供給先番号は対象の供給先の供給先番号が設定され、担当者番号はステップS710で決定した作業担当者に対応する担当者番号が設定される。受付日は、ガス供給先から依頼を受け付けた年月日が設定される。受付内容は、例えば、「1:点検作業」、「2:機器交換作業」など、ガス供給先からの依頼内容に応じた値が設定される。状態は、例えば、「1:受付済み」、「2:対応済み」など、その時点での作業の状態に応じた値が設定される。なお、受付日、受付内容、および状態について、上述した入力インタフェース画面において事務担当者がそれらの項目に対応する情報を入力することができ、ガス供給先管理サーバ1に送信される受付データに、それらの入力された情報が含まれる。
【0054】
以上のように、本発明の第1の実施形態に係るガス供給先管理システムが実行する処理の例を説明した。本実施形態に係るガス供給先管理システムによると、ガス供給先ごとにガス供給先住所またはガス供給設備住所のいずれかを基準に担当する事業所を割り当てるので、ガス供給事業者にとって効率的な方式でガス供給先を管理することができる。
【0055】
第1の実施形態では、ガス供給先から点検作業などを受け付ける際に、その受付データを作成する例を説明したが、本発明に係る供給先管理システムが適用される例は、そのような例に限定されない。例えば、ガス供給先が新規にガス供給サービスに加入する申し込みを受けるような例にも適用される。この場合、ガス供給先がガス供給サービスに加入した時点で、当該ガス供給先に対する点検・保守などを担当する作業担当者が割り当てられることになる。つまり、本発明に係るガス供給先管理システムは、ガス供給先と、そのガス供給先を管理する基準となるエリアとを関連付ける際に適用される。以下で説明する第2の実施形態および第3の実施形態でも同様である。
【0056】
また、本実施形態では、ガス供給先住所またはガス供給設備住所のいずれかの郵便番号と、事業所が管轄するエリアの郵便番号とを比較することによって、事業所を対象のガス供給先に割り当てているが、そのような方式に限定されない。例えば、少なくともガス供給先が属するエリアを特定することができるいずれかの情報を管理し、それらを比較してもよく、またはいずれか一方のそのような情報と他方の郵便番号とを比較してもよい。以下で説明する第2の実施形態および第3の実施形態でも同様である。
【0057】
なお、この郵便番号および住所などの情報を位置情報と総称する。つまり、ガス供給先住所、郵便番号、およびそれらに相当するいずれかの情報を、ガス供給先が属するエリアを示す第1の位置情報、ガス供給設備住所、郵便番号、およびそれらに相当するいずれかの情報を、ガス供給設備が属するエリアを示す第2の位置情報とする。事業所データテーブル600aに含まれる管轄エリアおよびそれに相当するいずれかの情報も同様に、事業所(グループ)が管轄(担当)するエリアを示す第3の位置情報とする。
【0058】
<第2の実施形態>
次に、図9を参照して、本発明の第2の実施形態に係るガス供給先管理システムが実行する処理の例を説明する。第2の実施形態は、第1の実施形態と処理が重複する部分を有するので、異なる部分のみを説明する。
【0059】
図9に示すステップS901乃至ステップS903、およびステップS907乃至ステップS912における処理は、図7で説明したステップS701乃至ステップS703、およびステップS706乃至ステップS711における処理にそれぞれ対応するので説明を省略する。
【0060】
ステップS904では、制御装置11は、ステップS903で取得したデータレコードに含まれる供給形態に基づいて、判定基準データテーブル1000から対象のデータレコードを取得する。ここで、図10を参照して、判定基準データテーブル1000のデータ構造の例を説明する。
【0061】
判定基準データテーブル1000は、データ項目「供給形態」および「判定基準」を含む。判定基準は、例えば、「1:ガス供給設備住所基準」および「2:ガス供給先住所基準」などの値が設定される。つまり、判定基準データテーブル1000は、供給形態ごとに、ガス供給設備住所またはガス供給先住所のいずれかを基準に担当する事業所を割り当てるかの基準を示すデータを管理する。
【0062】
次に、制御装置11は、ステップS904で取得したデータレコードに含まれる判定基準に設定された値を参照する(ステップS905)。そして、判定基準に設定された値が「1:ガス供給設備住所基準」の場合は(ステップS906でYes)、ステップS907に遷移する。一方で、判定基準に設定された値が「2:ガス供給先住所基準」の場合は(ステップS906でNo)、ステップS909に遷移する。
【0063】
ステップS907以降の処理では、図7で説明したようにガス供給設備住所またはガス供給先住所のいずれかを基準に、担当する事業所および作業担当者を割り当て、受付データを生成する。
【0064】
第2の実施形態でも、上述したように、該当のガス供給設備の供給先戸数に基づいて、ガス供給設備住所またはガス供給先住所のいずれかを基準に担当する事業所および作業担当者を割り当てるようにしてもよい。この場合、判定基準データテーブル1000は、供給形態の代わりに供給先戸数を有することになり、この場合の上述したステップS904乃至ステップS706の処理は以下のようになる。
【0065】
ステップS904では、制御装置11は、ステップS903で取得したデータレコードに含まれる供給設備番号に基づいて、供給設備データテーブル500から対象のデータレコードを取得する。ステップS905では、制御装置11は、ステップS904で取得したデータレコードに含まれる供給先戸数に基づいて、判定基準データテーブル1000から対象のデータレコードを取得する。そして、制御装置11は、ステップS905で取得したデータレコードに含まれる判定基準に設定された値を参照し、「1:ガス供給設備住所基準」の場合は(ステップS906でYes)、ステップS907に遷移する。一方で、供給形態に設定された値が「2:ガス供給先住所基準」の場合は(ステップS906でNo)、ステップS909に遷移する。
【0066】
以上のように、本発明の第2の実施形態に係るガス供給先管理システムが実行する処理の例を説明した。本実施形態に係るガス供給先管理システムによると、例えば、ガス供給形態が小規模導管供給の場合にもガス供給先住所を基準に担当する事業所を割り当てるなどに変更する場合に、判定基準データテーブル1000のデータレコードを修正するのみで対応することができる。
【0067】
<第3の実施形態>
次に、図11を参照して、本発明の第3の実施形態に係るガス供給先管理システムが実行する処理の例を説明する。第3の実施形態は、第1の実施形態と処理が重複する部分を有するので、異なる部分のみを説明する。
【0068】
図11に示すステップS1101乃至ステップS1103、およびステップS1111およびステップS1112における処理は、図7で説明したステップS710およびステップS711における処理にそれぞれ対応するので説明を省略する。
【0069】
ステップS1104では、制御装置11は、制御装置11は、ステップS1103で取得したデータレコードに含まれる供給設備番号に基づいて、供給設備データテーブル500から対象のデータレコードを取得する。次に、制御装置11は、ステップS1104で取得した供給設備データテーブル500のデータレコードに含まれる郵便番号に基づいて、事業所データテーブル600aから対象のデータレコードを取得する(ステップS1105)。次に、制御装置11は、ステップS1103で取得した供給先データテーブル400のデータレコードに含まれる郵便番号に基づいて、事業所データテーブル600aから対象のデータレコードを取得する(ステップS1106)。
【0070】
次に、制御装置11は、ステップS1105で取得した事業所データテーブル600aのデータレコードに含まれる事業所番号(第1の事業所番号)と、ステップS1106で取得した事業所データテーブル600aのデータレコードに含まれる事業所番号(第2の事業所番号)とを比較する(ステップS1107)。
【0071】
ステップS1107での比較の結果、第1の事業所番号と第2の事業所番号とが同一の場合は(ステップS1108でYes)、ステップS1109に遷移する。一方で、第1の事業所番号と第2の事業所番号とが異なる場合は(ステップS1108でNo)、ステップS1110に遷移する。
【0072】
ステップS1109では、制御装置11は、ステップS1105で取得したデータレコードに含まれる事業所番号(つまり、第1の事業所番号)に基づいて、担当者データテーブル600bから対象のデータレコードを取得する。一方で、ステップS1110では、制御装置11は、ステップS1106で取得したデータレコードに含まれる事業所番号(つまり、第2の事業所番号)に基づいて、担当者データテーブル600bから対象のデータレコードを取得する。
【0073】
第3の実施形態では、ガス供給先住所を管轄する事業所とガス供給設備住所を管轄する事業所とが異なるか否かによって、ガス供給先住所またはガス供給設備住所のいずれかを基準に担当する事業所および作業担当者をガス供給先に割り当てている。作業担当者による点検作業は、ガス供給設備に対して行われるので、原則として、導管供給の場合、ガス供給設備住所を基準に作業担当者を割り当てる方が好ましいことは上述した。そして、ガス供給設備住所を基準に作業担当者を割り当てることに対し、ガス供給先住所を管轄する事業所とガス供給設備住所を管轄する事業所とが異なる場合にのみ問題となる。
【0074】
よって、第3の実施形態では、ガス供給設備住所を基準に担当する事業所および作業担当者を割り当てることを前提としつつ、その割り当てられた事業所とガス供給先住所を管轄する事業所とが異なる場合のみ、ガス供給先住所を基準に担当する事業所および作業担当者を割り当てている。つまり、複数の事業所(グループ)のうちの第1のグループが管轄するエリアを示し、第1の位置情報と一致する第3の位置情報と、複数のグループのうちの第2のグループが管轄するエリアを示し、第2の位置情報と一致する第4の位置情報とが一致しない場合、ガス供給先と第1の位置情報とを関連付ける。
【0075】
以上のように、本発明の第3の実施形態に係るガス供給先管理システムが実行する処理の例を説明した。本実施形態に係るガス供給先管理システムによると、ガス供給形態がいずれかであるかを判断することなくガス供給先住所またはガス供給設備住所のいずれかを基準に担当する事業所などをガス供給先に割り当てているので、ガス供給形態に新たな供給形態が追加になったときなどにも柔軟に対応することができる。
【0076】
上記説明した供給先データテーブル400などのデータ構造は、例示的なものにすぎず、その他の必要なデータ項目が含まれてもよく、また本発明の基本的な概念から逸脱することなく代替的なデータテーブルが使用されてもよい。また、上記実施形態で説明した処理の順序は、必ずしも説明した順序で実行される必要がなく、任意の順序で実行されてもよい。さらに、本発明の基本的な概念から逸脱することなく、追加のステップが新たに加えられてもよく、説明したステップが省略されてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 ガス供給先管理サーバ
2 情報入力端末
3 携帯端末
4 ネットワーク
400 供給先データテーブル
500 供給設備データテーブル
600a 事業所データテーブル
600b 担当者データテーブル
800 受付データテーブル
1000 判定基準データテーブル
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11