特許第6535560号(P6535560)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6535560
(24)【登録日】2019年6月7日
(45)【発行日】2019年6月26日
(54)【発明の名称】電子機器、及び表示方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 21/436 20110101AFI20190617BHJP
   G09G 5/00 20060101ALI20190617BHJP
   G09G 5/02 20060101ALI20190617BHJP
   G09G 5/36 20060101ALI20190617BHJP
   G09G 5/10 20060101ALI20190617BHJP
   H04N 21/431 20110101ALI20190617BHJP
   H04N 21/485 20110101ALI20190617BHJP
   H04N 5/44 20110101ALI20190617BHJP
   H04N 5/66 20060101ALI20190617BHJP
   G06F 3/0481 20130101ALI20190617BHJP
【FI】
   H04N21/436
   G09G5/00 520A
   G09G5/00 555D
   G09G5/00 520W
   G09G5/00 510H
   G09G5/02 B
   G09G5/36 520A
   G09G5/00 520Z
   G09G5/10 Z
   H04N21/431
   H04N21/485
   H04N5/44 003
   H04N5/66 Z
   G06F3/0481
【請求項の数】6
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2015-185004(P2015-185004)
(22)【出願日】2015年9月18日
(65)【公開番号】特開2017-60084(P2017-60084A)
(43)【公開日】2017年3月23日
【審査請求日】2018年8月14日
(73)【特許権者】
【識別番号】000214984
【氏名又は名称】東芝映像ソリューション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】特許業務法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 昌美
【審査官】 鍬 利孝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2017−055383(JP,A)
【文献】 特開2017−046039(JP,A)
【文献】 特開2010−032920(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0157467(US,A1)
【文献】 国際公開第2016/027423(WO,A1)
【文献】 特開2016−208499(JP,A)
【文献】 特開2015−142275(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04N 21/00−21/858
G09G 5/00−5/42
G06F 3/0481
H04N 5/44
H04N 5/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示部と、
外部機器と接続される接続端子と、
前記接続端子の内の第1端子にHDR画像信号と異なる非HDR画像信号が入力したことを判断した場合に、前記表示部に、前記非HDR画像信号に対応する表示設定情報に変更するための設定画像を表示させるコントローラと、を備える電子機器。
【請求項2】
前記コントローラは、前記表示部に、前記HDR画像信号に対応する表示設定情報と、
前記HDR画像信号に対応する表示設定情報のいずれか一方に変更するための設定画像を表示する、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記コントローラは、前記外部機器が前記第1端子にHDMIケーブルを介して接続された場合に、前記設定画像を表示させる請求項1に記載の電子機器。
【請求項4】
前記コントローラは、前記外部機器が前記第1端子にHDMIケーブルを介して接続されている状態で、リモートコントローラ操作に基づいて、前記設定画像を表示させる請求項2に記載の電子機器。
【請求項5】
前記コントローラは、EOTF、色空間、及び最大輝度を変更する機能を備える請求項1に記載の電子機器。
【請求項6】
画像を表示する表示部と、外部機器と接続される接続端子とを備える電子機器に適用する表示方法であって、
前記接続端子の内の第1端子にHDR画像信号と異なる非HDR画像信号が入力したことを判断した場合に、前記表示部に、前記非HDR画像信号に対応する表示設定情報に変更するための設定画像を表示する、表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、電子機器、及び表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、高画質テレビジョン(TV)は、ハイダイナミックレンジ(High Dynamic Range : HDR)に対応する製品が増えてきている。HDRに対応したTVは、標準的なダイナミックレンジ(Standard dynamic range : SDR)の明るさレベルと比較して、明るさレベルの白色部分で輝度差が大きくなる。従って、HDR非対応TVで再生したSDR画像信号の映像の輝度よりも、HDR対応TVで再生したSDR画像信号の映像の輝度の方が、全体的に映像の輝度が低く成り得る。その結果、HDR対応TVで再生したSDR画像信号の映像は、輝度差の変化に応じて全体的に暗く成り得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特表2014−532195号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施形態が解決しようとする課題は、ユーザの意向にあった最適な画像を提供することができる電子機器、及び表示方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本実施形態に係る電子機器は、画像を表示する表示部と、外部機器と接続される接続端子と、前記接続端子の内の第1端子にHDR画像信号と異なる非HDR画像信号が入力したことを判断した場合に、前記表示部に、前記非HDR画像信号に対応する表示設定情報に変更するための設定画像を表示させるコントローラと、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1図1は、電子機器本体を中心として構成される電子機器の一例を概略図である。
図2図2は、実施形態の電子機器本体の一例を示すブロック図である。
図3図3は、外部機器からSDR画像信号を受信した場合の表示設定の表示画面の一例を示す図である。
図4図4は、HDMI(登録商標)の規格と表示設定との関係を示すテーブルの一例を示す図である。
図5図5は、表示設定を表示する操作信号を受信した場合の表示設定の表示画面の一例を示す図である。
図6図6は、HDR画像信号の表示設定の切換機能の一例を示す図である。
図7A図7Aは、詳細な入力信号情報表示の一例を示す図である。
図7B図7Bは、詳細な入力信号情報表示の一例を示す図である。
図8図8は、簡易的な入力信号情報表示の一例を示す図である。
図9図9は、実施形態の電子機器本体5の表示設定の変更を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、図面を参照して実施形態の説明をする。
(実施形態)
図1は、電子機器本体5を中心として構成される電子機器システム1の一例を示す概略図である。
電子機器システム1は、電子機器本体5と、リモートコントローラ(リモコン)302と、電子機器本体5にケーブル6を介して接続された記録再生機器306とを含む。電子機器本体5は、例えば、テレビジョン(TV)受信機、又はディスプレイ等である。記録再生機器306は、例えば、レコーダ、パーソナルコンピュータ(PC)、又はサーバ等である。以下で、電子機器本体5、及び記録再生機器306は、ハイダイナミックレンジ(High Dynamic Range : HDR)に対応するものとして説明する。したがって、電子機器本体5は、HDRの画像信号を受けた場合、HDRが生かされるようHDRに対応する画像(表示)設定で表示する。ここで、HDRは、通常のダイナミックレンジ(Standard Dynamic Range : SDR)よりも幅広いダイナミックレンジである。HDRでは、画像の諧調が圧縮されていない。SDRでは、画像の諧調が圧縮されている。HDRでは、ディスプレイの輝度が、米国映画テレビ技術者協会(Society of Motion Picture and Television Engineers : SMPTE)により10000nit(カンデラ平方メートル:cd/m2)と規定されている。また、SDRは、ディスプレイの輝度が、100nitである。以下で、画像、映像、及び動画を同等の意味として記載する。
【0008】
電子機器本体5は、衛星及び/又は地上波(地上デジタル)等のデジタル放送で配信されるコンテンツの構成する信号を受信し、受信したコンテンツの構成する信号を変換してコンテンツとして表示する。電子機器システム1は、録画番組等の動画、写真等の静止画や音楽等の情報を記録再生機器306で記録及び/又は再生することができる。
【0009】
図2は、本実施形態の電子機器本体5の一例を示すブロック図である。
本実施形態の電子機器本体5は、アンテナ部104と、外部入力端子105と、外部出力端子106及び107と、入力部111と、復調部112と、信号処理部113と、OSD信号生成部115と、グラフィック処理部116と、映像処理部117と、表示部118と、音声処理部119と、音声出力部(スピーカ)120と、操作部201と、受信部202と、通信インターフェース(I/F)203と、ネットワーク制御部204と、USB(Universal Serial Bus)インターフェース(I/F)205と、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)インターフェース(I/F)206と、カードインターフェース(I/F)207と、カードホルダ208と、システムコントローラ(以下、コントローラ)250と、を備えている。
【0010】
アンテナ部104は、デジタル放送波を受信し、入力部111に出力する。
外部入力端子105は、専用回線、端末機器及び/又は外部機器等と接続するための端子である。
外部出力端子(音声出力端子)106は、後述する音声処理部119から出力される音声信号を、外部機器として接続される音声機器に出力するための端子である。
外部出力端子(映像出力端子)107は、後述する映像処理部117から出力される映像を、外部機器として接続される表示機器に出力するための端子である。
【0011】
入力部111は、受信信号を選択する少なくとも1つのチューナを備える。入力部111は、地上デジタル放送信号、BS(Broadcasting satellite)放送信号、及びCS(Communications satellite)信号放送等に対応する8つのチューナを備えている。入力部111は、アンテナ部104で受信される放送事業者が放送用回線及び/又は空間波により供給される番組の信号を少なくとも1つのチューナで所定の周波数を選局して取得する。入力部111は、外部入力端子105から信号を取得することもできる。入力部111は、取得した信号を復調部112に出力する。
【0012】
ここで、地上デジタル放送信号は、地上波放送であり、地上放送波として空間波や回線等で伝送される信号であり、BS及びCS放送信号は、衛星波放送であり、衛星波として無線通信によって伝送される信号である。ここで、地上放送波及び衛星波をまとめて放送波と称する場合もある。
【0013】
復調部112は、変調されている信号を復調する。復調部112は、複数のチューナに対応する複数の復調部を備えている。復調部112は、例えば、伝送路で伝送するために適合するように変調された信号を復調し、復調して得た、例えばトランスポート・ストリームを信号処理部113へ出力する。なお、復調部112は、入力部111と一体に形成されていてもよい。
【0014】
信号処理部113は、復調部112から取得したトランスポート・ストリームを映像信号(ビデオ)と音声信号(オーディオ)と表示制御情報とに分離する。この分離時、トランスポート・ストリームに複数の番組が含まれている場合、所望の番組の映像信号と音声信号とが選択される。さらに、信号処理部113は、放送局側にて例えば高能率符号化された映像信号に対して復元処理(復号処理)を実行する。信号処理部113は、映像信号を復元処理によって復号してグラフィック処理部116へ出力し、音声信号を復号化せず音声処理部119に出力する。また、信号処理部113は、コンテンツ再生時には、後述するコントローラ250から入力されたコンテンツの再生信号を選択し、復号等、所定の信号処理を施し、グラフィック処理部116及び音声処理部119に出力する。
【0015】
また、信号処理部113は、外部入力端子31が接続されている。外部入力端子31は、複数の端子31a、31b、31c、及び31d等を含む。信号処理部113は、外部入力端子31を介して外部機器からの映像信号及び音声信号が入力される。
【0016】
OSD信号生成部115は、コントローラ250からの制御に基づいてOSD(On Screen Display)信号を生成する。OSD信号生成部115は、生成したOSD信号をグラフィック処理部116に出力する。
【0017】
グラフィック処理部116は、信号処理部113から供給される映像信号に、OSD信号生成部115で生成されるOSD信号を重畳して出力する機能を有する。このグラフィック処理部116は、信号処理部113からの映像信号と、OSD信号生成部115からのOSD信号とを選択的に出力すること、また、両出力を組み合わせて映像処理部117へ出力(即ち、ミキシング)することができる。
【0018】
映像処理部117は、グラフィック処理部116から入力された映像信号を、表示部118が表示可能な所定の解像度及び出力方式に変換し、この変換した映像信号を表示部118へ出力する。例えば、後述する表示部118が電子機器本体5に接続されている場合、映像処理部117は、表示部118での表示に適した解像度及び出力方式に変換し、表示部118へ出力する。映像処理部117は、外部機器として接続される外部モニタ装置あるいは投影装置(プロジェクタ装置)等への外部出力端子107に前述の映像信号を出力してもよい。
【0019】
音声処理部119は、放送局側にて例えば高能率符号化された、信号処理部113から入力された番組の音声/音響信号(オーディオ)に対して復元処理(復号処理)し、音声出力部120に出力する。
音声出力部120は、音声を出力する機器等であり、例えば、スピーカ等である。
【0020】
操作部201は、ユーザによる直接操作に対応する操作信号(操作コマンド)を後述するコントローラ250に入力する。
受信部202は、外部端末、例えば、リモコン302からの入力信号に対応する制御コマンドを後述するコントローラ250に入力する。リモコン302は、専用リモートコントローラ、スマートフォン、携帯電話、及びタブレット端末等を含む。
【0021】
通信インターフェース(I/F)203は、例えば、Wi−Fi(Wireless Fidelity)規格等に準拠する無線通信機器との間の無線通信を実現する。なお、無線通信規格としては、例えば近距離無線通信規格のBluetooth(登録商標)規格やNFC(Near Field Communication)等も利用可能である。通信インターフェース203は、また、有線方式/無線方式のいずれであってもよく、例えば、ワイヤレスキーボードやマウス等との間の信号の送受信が可能な通信ユニット等が接続する。また、通信インターフェース203は、例えば、非接触のカード媒体との間の通信が可能なカードリーダ(読取部)304等との通信もできる。
【0022】
ネットワーク制御部204は、外部ネットワーク、例えば、インターネット(IPネットワーク)へのアクセスを制御する。ネットワーク制御部204は、インターネット(IPネットワーク)上で情報の送受信(ネットワーク通信)を実行する。例えば、ネットワーク制御部204は、IPネットワークを介して画像情報を受信することもできる。
【0023】
USBインターフェース(I/F)205は、例えば、USB規格に準拠する外部機器、例えば、外付けの記録再生装置306(記憶媒体(記憶装置)、第1の記憶媒体と称してもよい)等が接続される。
HDMIインターフェース(I/F)206は、HDMI規格またはMHL(Mobile High-definition Link)規格を利用する複数の機器の間の有線通信を可能にする。また、記録再生装置306は、ケーブル6、例えば、HDMIケーブル6を介してHDMIインターフェース206に接続されている。なお、記録再生装置306は、外部入力端子31を介して、HDMI、DVIや、Display Port等で電子機器本体5に接続されていてもよい。
【0024】
コントローラ250は、電子機器本体5の各部の動作を制御するメインコントローラである。すなわち、コントローラ250は、入力部111、復調部112、信号処理部113、OSD信号生成部115、グラフィック処理部116、映像処理部117と、表示部118、音声処理部119、音声出力部120、操作部201、受信部202、通信インターフェース203、ネットワーク制御部204、USBインターフェース205、HDMIインターフェース206、カードI/F207、及びカードホルダ208等を制御する。また、コントローラ250は、携帯型端末、例えば、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、及びノートPC等からの操作信号に基づいて、各部を制御することもできる。
【0025】
コントローラ250は、信号処理部113から、番組を取得するための各種データや電子番組ガイド(EPG)情報、番組属性情報(番組ジャンル等)、字幕情報等(サービス情報、SIやPSI)を取得することもできる。コントローラ250は、これら入力された情報からEPGや字幕を表示するための画像生成処理をOSD信号生成部115で実行し、この生成した画像情報をグラフィック処理部116及び映像処理部117を介して表示部118へ出力する。
【0026】
コントローラ250は、受信部202、通信インターフェース203、ネットワーク制御部204、USBインターフェース205、HDMIインターフェース206、及びカードホルダ208等に接続される各種機器を制御することもできる。
【0027】
コントローラ250は、CPU251と、ROM(Read Only Memory)252と、RAM(Random Access Memory)253と、NVM(Non-Volatile Memory)254と、表示設定部255と、接続制御部256と、を含む。コントローラ250は、これらを回路としてそれぞれを電気的に接続し、各種制御を実行する。また、コントローラ250は、これらをファームウェアとして備えていてもよい。
【0028】
CPU251は、電子機器本体5の動作を制御するメインプロセッサである。また、CPU251は、コントローラ250に含まれる複数の回路もそれぞれ制御する。CPU251は、操作部201からの操作信号、及び外部機器等からの操作信号を受信部202を介して受けることにより、これらの操作信号に従って電子機器本体5の各部をそれぞれ制御する。
【0029】
ROM(読取専用メモリ)252は、コントローラ250が実行する制御プログラムを保持する。
RAM(ランダムアクセスメモリ(ワークメモリ))253は、コントローラ250に作業エリアを提供する。
NVM(不揮発性メモリ)254は、電子機器本体5の各種の設定情報、制御情報や、番組表の構築内容情報等の各種データを格納する。
【0030】
表示設定部255は、操作信号に応じて種々の画像の表示設定を変更し、表示識別情報(表示設定情報)を更新する。表示識別情報は、電子機器本体5の表示設定を示す情報であり、記憶媒体、例えば、NVM254に格納されている。
【0031】
表示設定部255は、設定されている画像の表示設定(例えば、ダイナミックレンジ)と異なる表示設定の画像信号を受信した場合、表示設定の選択肢を含む表示設定情報を表示部118に表示する。
【0032】
また、表示設定部255は、表示設定を表示する操作信号を受信した場合にも、表示設定を表示部118に表示することができる。表示設定部255は、設定表示の選択肢の選択に応じて、表示部118に表示する画像の表示設定を変更する。
【0033】
なお、表示設定部255は、外部入力端子31、HDMIインターフェース206に接続された端子(第1端子)、及びUSBインターフェース205に接続された端子(第2端子)等の端子毎に表示設定を設定することもできる。
接続制御部256は、表示設定部255により表示識別情報が更新された場合に、外部機器との接続を制御する。
【0034】
<表示設定の変更>
以下で、図面を参照して、本実施形態の表示設定の変更の一例を示す。
図3は、外部機器から画像信号を受信した場合の表示設定の表示画面の一例を示す図である。図4は、HDMIの規格と表示設定との関係を示すテーブルの一例を示す図である。テーブルT41は、例えばNVM254に格納されている。テーブルT41に示すように、HDMI2.0は、HDR画像信号に対応するが、HDMI1.4b、HDMI1.3及びHDMI1.2は、HDR画像信号に対応していない。
以下、外部機器として記録再生装置306が、HDMIケーブルを介して電子機器本体5と接続されているものとして説明する。
【0035】
ここで、記録再生装置306がHDR、SDRに対応する組み合わせとしては、HDR及びSDRに対応する場合と、HDRに対応していないがSDRに対応している場合と、SDRに対応していないがHDRに対応しているとがある。なお、電子機器本体5は、HDR、及びSDRに対応しているものとして説明する。また、本実施形態では、記録再生装置306が、SDRに対応していないがHDRに対応している機器である場合の説明については割愛する。
【0036】
記録再生装置306と電子機器本体5とがHDMIケーブルで接続された場合、記録再生装置306は、電子機器本体5に対して、電子機器本体5の表示設定情報を問い合わせる。電子機器本体5は、記録再生装置306に対して、自機で記憶している表示設定情報を送信する。
【0037】
また、コントローラ250は、記録再生装置306がHDRに対応した機器(HDR対応機器)、又はHDRに対応していない機器(HDR非対応機器)であって、記録再生装置306からSDR画像信号を受信した場合、表示設定部255を制御することで、表示部118に表示設定表示(表示設定メニュー、又は表示設定ボタン)P31を表示することができる。このとき、表示設定表示P31は、例えば「HDR画像信号を有効にするか選択できます」、或いは「HDR設定を変更します」などのコメントを例えば自動表示する。表示設定表示P31は、ユーザがメニュー画面を操作することにより表示されてもよい。この表示設定表示P31は、HDRモード表示P311と、通常(非HDR)モード表示P312とを含む。ユーザは、リモコン302等を介してHDRモード表示P311、又は通常モード表示P312を選択することができる。以下にHDRモード表示P311が選択された場合と、通常モード表示P312が選択された場合とを順次説明する。
【0038】
<HDRモード表示P311選択時>
コントローラ250は、HDRモード表示P311が選択され決定された場合、表示識別情報、例えば、EDID(Extended Display Identification Data)をHDRに対応することを示す内容に設定する。また、コントローラ250は、電子機器本体5の表示設定をHDRに対応することを示す内容に設定する。EDIDは、電子機器本体5が利用可能なフォーマット等を含むケーパビリティ(Capability)を示すデータである。なお、コントローラ250は、記憶媒体、例えば、ROM252、RAM253、及びNVM254等に格納されている複数のEDID、例えば、HDRに対応に示すEDID、HDRに非対応を示すEDID等から選択してもよい。
【0039】
さらに、コントローラ250は、記録再生装置306に設定したEDIDを送信する。例えば、コントローラ250は、EDID(256Byte)の198Byte目にHDR Static Metadata Data BlockがあるEDIDを記録再生装置306に送信する。
【0040】
このとき、コントローラ250は、EDIDの通信モードの表示設定情報、例えば、図4に示す、高速通信モード(6G)、及び通常通信モード(3G)における表示設定情報をHDRに対応する表示設定情報に変更する。
【0041】
<通常モードB312選択時>
コントローラ250は、通常モード表示P312が選択され決定された場合、EDIDをHDRに非対応であることを示す内容に設定する。また、コントローラ250は、電子機器本体5の表示設定をHDRに非対応である(又は、SDRに対応する)ことを示す内容に設定する。
【0042】
さらに、コントローラ250は、記録再生装置306に設定したEDIDを送信する。例えば、コントローラ250は、EDID(256Byte)の198Byte目にHDR Static Metadata Data BlockがないEDIDを記録再生装置306に送信する。
【0043】
このとき、コントローラ250は、EDIDの通信モードの情報、例えば、図4に示すように、高速通信モード(6G)、及び通常通信モード(3G)の情報をSDRに対応する情報に設定する。
【0044】
<HDMIケーブル以外を経由して取得した画像設定の変更>
電子機器本体5は、USBケーブルを介して接続される機器やインターネットからコンテンツデータを受信することもできる。
【0045】
コントローラ250は、HDRモード表示P311が選択された場合、受信したコンテンツデータの画像設定情報(メタデータ)をHDRに対応する内容に設定することができる。例えば、コントローラ250は、このコンテンツデータの画質設定情報を変更し、ハイダイナミックレンジ設定をオン(明暗差を拡大)にする。
【0046】
コントローラ250は、通常モード表示P312が選択された場合、受信したコンテンツデータの画像設定情報をSDRに対応する内容に設定することができる。例えば、コントローラ250は、このコンテンツデータの画質設定情報を変更し、ハイダイナミックレンジ設定をオフ(明暗差を縮小)にする。
コントローラ250は、画像設定情報を変更したコンテンツデータを記憶媒体に格納し、設定した画像設定情報に基づいてコンテンツデータを再生することができる。
【0047】
<EDIDの情報変更時>
前述のように、EDIDの情報を変更した場合、コントローラ250は、記録再生装置(ソース側)306に送信するHPD(Hot Plug Detect)信号をロー(Low)に一旦落とし、HPDを再度ハイ(High)にする。記録再生装置(ソース側)306は、HPDのハイの信号を検出した場合、電子機器本体(シンク側)5の変更したEDIDを要求する信号をDDC(Display Data Channel)経由で送信する。
【0048】
コントローラ250(電子機器本体5)は、変更したEDIDを要求する信号を受けると、記録再生装置306に変更したEDIDを伝送する。記録再生装置306は、変更したEDIDに含まれる情報に基づいて、画像を出力する。
【0049】
図5は、表示設定を表示する操作信号を受信した場合の表示設定の表示画面の一例を示す図である。図5において、表示画像G51は、HDRに対応する表示設定の電子機器本体5のもとで、SDR画像信号を表示した例を示し、表示画像G52は、SDRに対応する表示設定の電子機器本体5のもとでSDR画像信号を表示した例を示している。図5において、記録再生装置306は、HDRに対応していないがSDRに対応している機器であるものとする。すなわち、記録再生装置306は、SDR画像信号のみを電子機器本体5に送信している。
【0050】
ここで、図5(a)は、電子機器本体5の表示設定がHDRに対応する内容である場合を示す。今、図5(a)の状態から、ユーザが例えばリモコン302等を介して電子機器本体5に表示設定表示P51を表示する操作信号を送信した場合、コントローラ250は、表示部118の表示画像G51上に表示設定表示P51を表示する。表示設定表示P51は、HDRモード表示P511と、通常(非HDR)モード表示P512とを含む。なお、表示設定表示P51は、図3に示した表示設定表示P31とほぼ同等である。
【0051】
ユーザが、図5(a)の状態から、リモコン302等を介して通常モード表示P512を選択し、且つリモコン302等に備えられる<決定>キーを押下した場合、コントローラ250は、HDRに非対応であることを示すEDIDを記録再生装置306に送信し、電子機器本体5の表示設定をSDRに対応する内容に設定する。さらに、コントローラ250は、表示部118で表示画像G51を非表示にし、SDR画像信号を受信し、受信したSDR画像信号にフォーカスインを実行する。このとき、図5(b)に示すように、コントローラ250は、表示部118に<切り換えています。>表示P52を表示する。図5(c)に示すように、所定の時間経過後、例えば、3秒経過後、コントローラ250は、表示部118に表示画像G52を表示する。
【0052】
さらに、ユーザが、図5(c)の状態から、リモコン302等を介してHDRモード表示P511を選択し、且つリモコン302等に備えられる<決定>キーを押下した場合、コントローラ250は、HDRに対応することを示すEDIDを記録再生装置306に送信し、電子機器本体5の表示設定をHDRに対応する内容に設定する。さらに、コントローラ250は、表示部118で表示画像G52を非表示にし、記録再生装置306からSDR画像信号を受信し、受信したSDR画像信号にフォーカスインを実行する。このとき、図5(d)に示すように、コントローラ250は、表示部118に<切り換えています。>表示P52を表示する。図5(d)に示すように、所定の時間経過後、例えば、3秒経過後、コントローラ250は、表示部118に表示画像G51を表示する。
なお、コントローラ250は、図3に示すように外部機器からSDR画像信号を受信した場合でも、操作信号に応じてこのような表示画像の切換を実行する。
【0053】
<切換機能>
図6は、HDR画像信号の表示設定の切換機能の一例を示す図である。図6(a)は、HDR画像信号の表示設定の切換機能の一例を示す図であり、図6(b)は、入力切換機能の一例を示す図であり、図6(c)は、EOTF(Electro-Optical Transfer Function:電気光伝達関数)切換機能の一例を示す図であり、図6(e)は、輝度切換機能の一例を示す図である。
【0054】
図6(a)に示すように、ユーザがリモコン302等を介して電子機器本体5に表示設定表示P61を表示する操作信号を送信した場合、コントローラ250は、表示部118に表示設定表示P61を表示する。表示設定表示P61は、入力切換表示P611、EOTF切換表示P612、色空間切換表示P613、コンテンツ切換表示P614、MAXCLLモード表示P615、入力信号情報表示P616を含む。
【0055】
コントローラ250は、HDRに対応する表示設定やSDRに対応する表示設定等の包括的に表示設定を変更するだけでなく、表示設定に含まれる種々の設定を個別に変更することができる。コントローラ250は、例えば、放送、HDMI、USB、又はインターネット等の通信回線や信号に依らず、表示部118に表示する画像の表示設定、例えば、EOTF、色空間、及び最大輝度等を変更することができる。
【0056】
<入力切換機能>
ユーザがリモコン302等を介して電子機器本体5に表示設定表示P61上で入力切換表示P611を選択する操作信号を送信した場合、コントローラ250は、図6(b)に示すように、表示部118に入力切換表示P62を表示する。入力切換表示P62は、放送表示P621、コンテンツ動画表示P622、HDMI表示P623、インターネット(NET)動画表示P624を含む。
【0057】
ユーザがリモコン302等を介して入力切換表示P62上の放送表示P621を選択した場合、コントローラ250は、衛星及び/又は地上波(地上デジタル)等の放送に入力を切り換える。
【0058】
ユーザがリモコン302等を介して入力切換表示P62上のコンテンツ動画表示P622を選択した場合、コントローラ250は、USBインターフェース205を介するUSB接続の入力に切り換える。
【0059】
ユーザがリモコン302等を介して入力切換表示P62上のHDMI表示P623を選択した場合、コントローラ250は、HDMIインターフェース206を介するHDMI接続の入力を切り換える。
【0060】
ユーザがリモコン302等を介して入力切換表示P62上のNET動画表示P624を選択した場合、コントローラ250は、ネットワーク制御部204を介するインターネット接続の入力に切り換える。
【0061】
<EOTF切換機能>
ユーザがリモコン302等を介して電子機器本体5に表示設定表示P61上でEOTF切換表示P612を選択する操作信号を送信した場合、コントローラ250は、図6(c)に示すように、表示部118にEOTF切換表示P63を表示する。EOTF切換表示P63は、オート表示P631、強制BT.709表示P632、強制BT.2020表示P633、及び強制ARIB表示P634を含む。ここで、BT.709は、Blu-ray(登録商標)やHDTV(High Definition Television)の色域規格であり、BT.2020は、UHDTV(Ultra High Definition Television)の色域規格である。ARIBは、HDRに対応する放送で検討されている規格を含み、以下では、HDRに対応する放送の規格として記載する。
【0062】
ユーザがリモコン302等を介してEOTF切換表示P63上のオート表示P631を選択した場合、コントローラ250は、入力信号に従ったEOTFの表示設定に変更する。この場合、コントローラ250は、EDIDを入力信号に従ったEOTFの画像を受信可能に変更してもよい。
【0063】
ユーザがリモコン302等を介してEOTF切換表示P63上の強制BT.709表示P632を選択した場合、コントローラ250は、BT.709規格に従ったEOTFの表示設定に変更する。この場合、コントローラ250は、EDIDをBT.709規格に従ったEOTFの画像を受信可能に変更してもよい。
【0064】
ユーザがリモコン302等を介してEOTF切換表示P63上の強制BT.2020表示P633を選択した場合、コントローラ250は、BT.2020規格に従ったEOTFの表示設定に変更する。この場合、コントローラ250は、EDIDをBT.2020規格に従ったEOTFの画像を受信可能に変更してもよい。
【0065】
ユーザがリモコン302等を介してEOTF切換表示P63上の強制ARIB表示P634を選択した場合、コントローラ250は、ARIB規格に従ったEOTFの表示設定に変更する。この場合、コントローラ250は、EDIDをARIB規格に従ったEOTFの画像を受信可能に変更してもよい。
【0066】
<色空間切換機能>
ユーザがリモコン302等を介して電子機器本体5に表示設定表示P61上で色空間切換表示P613を選択する操作信号を送信した場合、コントローラ250は、図6(d)に示すように、表示部118に色空間切換表示P64を表示する。色空間切換表示P64は、オート表示P641、強制BT.709表示P642、及び強制BT.2020表示P643を含む。
【0067】
ユーザがリモコン302等を介して色空間切換表示P64上のオート表示P641を選択した場合、コントローラ250は、入力信号に従った色空間の表示設定に変更する。この場合、コントローラ250は、EDIDを入力信号に従った色空間の画像を受信可能に変更してもよい。
【0068】
ユーザがリモコン302等を介して色空間切換表示P64上の強制BT.709表示P642を選択した場合、コントローラ250は、BT.709規格に従った色空間の表示設定に変更する。この場合、コントローラ250は、EDIDをBT.709規格に従った色空間の画像を受信可能に変更してもよい。
【0069】
ユーザがリモコン302等を介して色空間切換表示P64上の強制BT.2020表示P643を選択した場合、コントローラ250は、BT.2020規格に従った色空間の表示設定に変更する。この場合、コントローラ250は、EDIDをBT.2020規格に従った色空間の画像を受信可能に変更してもよい。
【0070】
<コンテンツ切換機能>
ユーザがリモコン302等を介して電子機器本体5に表示設定表示P61上でコンテンツ切換表示P614を選択する操作信号を送信した場合、コントローラ250は、コンテンツ毎に適切な表示となるように設定された表示設定に変更する。例えば、コントローラ250は、アニメ―ションに適切な表示設定に変更する。
【0071】
<MAXCLLモード機能>
ユーザがリモコン302等を介して電子機器本体5に表示設定表示P61上でMAXCLLモード(最大輝度設定)表示P615を選択する操作信号を送信した場合、コントローラ250は、図6(e)に示すように、表示部118にMAXCLLモード表示P65を表示する。MAXCLLモード表示P65は、オート表示P651、強制1000nit表示P652、強制4000nit表示P653、及び強制10000nit表示P654を含む。
【0072】
ユーザがリモコン302等を介してMAXCLLモード表示P65上のオート表示P651を選択した場合、コントローラ250は、入力信号に従った最大輝度の表示設定に変更する。この場合、コントローラ250は、EDIDを入力信号に従った最大輝度の画像を受信可能に変更してもよい。
【0073】
ユーザがリモコン302等を介してMAXCLLモード表示P65上のオート表示P652を選択した場合、コントローラ250は、最大輝度を1000nitに変更する。この場合、コントローラ250は、EDIDの最大輝度を1000nitに変更してもよい。
【0074】
ユーザがリモコン302等を介してMAXCLLモード表示P65上のオート表示P653を選択した場合、コントローラ250は、最大輝度を4000nitに変更する。この場合、コントローラ250は、EDIDの最大輝度を4000nitに変更してもよい。
【0075】
ユーザがリモコン302等を介してMAXCLLモード表示P65上のオート表示P654を選択した場合、コントローラ250は、最大輝度を10000nitに変更する。この場合、コントローラ250は、EDIDの最大輝度を10000nitに変更してもよい。
【0076】
なお、MAXCLLモード表示P65は、予め規定した輝度でなくとも、リモコン302等を介して、例えば、100nit〜10000nitの間の任意の輝度に変更できる表示(メニュー、又はボタン)を備えていてもよい。
【0077】
<入力信号情報表示機能>
図7A、及び図7Bは、詳細な入力信号情報表示の一例を示す図であり、図8は、簡易的な入力信号情報表示の一例を示す図である。
【0078】
ユーザがリモコン302等を介して電子機器本体5に表示設定表示P61上で入力信号情報表示P616を<オン>に設定した状態で、外部機器からHDR画像信号を受信した場合、コントローラ250は、図7Aに示すように、表示部118に<ハイダイナミックレンジ情報>を含む入力信号情報表示P71を表示する。
【0079】
ユーザがリモコン302等を介して電子機器本体5に表示設定表示P61上で入力信号情報表示P616を<オン>に設定した状態で、外部機器からSDR画像信号を受信した場合、コントローラ250は、図7Bに示すように、表示部118に<ハイダイナミックレンジ情報>を含まない入力信号情報表示P72を表示する。
【0080】
また、図7Aに示す状態でユーザがリモコン302等を介して電子機器本体5に入力信号情報表示P616の表示切換の信号を送信した場合、コントローラ250は、図8に示すように、表示部118に簡易的な<ハイダイナミックレンジ情報>P81を表示する。
【0081】
なお、ユーザがリモコン302等を介して電子機器本体5に表示設定表示P61上で入力信号情報表示P616を<オフ>に設定した状態で、外部機器からHDR又はSDR画像信号を受信した場合、コントローラ250は、入力信号情報表示P71を表示しない。
【0082】
図9は、本実施形態の電子機器本体5の表示設定の変更を示すフローチャートである。
コントローラ250は、メモリ等の記憶媒体に設定されている表示設定と異なる表示設定の画像信号を外部機器から受信したものとする(S901)。コントローラ250は、HDRに対応する表示設定に設定されている場合に、外部機器からHDMIインターフェース206を介してSDRに対応する表示設定の画像信号を受信する。
【0083】
コントローラ250は、表示設定を変更するかどうかを判定する(S902)。コントローラ250は、SDRに対応する表示設定、及びHDRに対応する表示設定のいずれかを選択する表示を表示部118に表示し、リモコン302等を介した操作信号に応じて、これらの表示設定の内の選択された表示設定に変更するかどうかを判定する。
【0084】
コントローラ250は、選択された表示設定に応じて、自機の表示設定情報を変更する(S903)。SDRに対応する表示設定情報に変更すると判定した場合、コントローラ250は、電子機器本体5(シンク側)のEDIDと、表示設定とをSDRに対応する内容に変更する。
【0085】
コントローラ250は、自機の表示設定情報を変更した場合、データを送受信している他機との接続をリセットする(S904)。本実施形態では、コントローラ250は、HPD(Hot Plug Detect)信号をロー(Low)にして、記録再生装置(ソース側)306に送信する。
【0086】
コントローラ250は、コンテンツデータを送信している他機との接続を再認識する(S905)。本実施形態では、コントローラ250は、HPD(Hot Plug Detect)信号をハイ(High)にして、記録再生装置(ソース側)306に送信する。
【0087】
コントローラ250は、他機からの表示設定情報の要求を受信する(S906)。つまりコントローラ250は、記録再生装置306からEDIDの要求を受信する。
コントローラ250は、自機の表示設定情報を要求してきた他機に送信する(S907)。コントローラ250は、電子機器本体5のEDIDを記録再生装置306に送信する。このとき、記録再生装置306は、EDIDに対応する画像信号を出力する。
電子機器本体5は、表示設定情報に基づいた画像信号を受信する(S908)。コントローラ250は、EDIDに基づいて画像信号、例えば、SDR画像信号を受信する。
【0088】
コントローラ250は、表示設定に基づいて、受信した画像を表示する(S909)。コントローラ250は、表示設定に基づいて、受信したSDR画像信号を表示部118に表示する。
【0089】
本実施形態によれば、電子機器本体5は、HDRに対応する表示設定でSDR画像信号を受信した場合、選択メニューで、HDRに対応する表示設定、及びSDRに対応する表示設定のいずれか一方で視聴するかを選択できる。このとき、ユーザは、HDRに対応する表示設定でのSDR画像信号、又はSDRに対応する表示設定でのSDR画像信号を確認しながら選択できる。したがって、電子機器本体5は、ユーザの意向にあった最適な画像を提供することができる。
【0090】
上記した説明ではHDMIケーブルの接続端子が1つの場合を説明した。しかしHDMIケーブルの接続端子を複数備える電子機器本体5であってもよい。この場合、HDMIケーブルの接続端子毎に上記した表示設定情報の変更及び設定が可能としてもよいし、一括して、すべてのHDMIケーブルの接続端子に対して表示設定情報の変更及び設定が可能であってもよい。
【0091】
上記したシステム及び機器は各種の独自構成を備えている。以下、その独自の構成の一部を記載する。
(1)画像を表示する表示部と、外部機器と接続される複数の接続端子と、前記複数の接続端子の内の第1端子を介して第1入力信号を受信し、前記第1入力信号がHDR画像信号と異なる非HDR画像信号である場合に、HDR画像信号に対応することを示す第1表示設定情報を変更するコントローラと、を備える。
【0092】
(2)前記コントローラは、非HDR画像信号を受信した際に、前記非HDR画像信号の画像と、前記第1表示設定情報を変更する第1表示と、前記第1表示設定情報を変更しない第2表示とを前記表示部に表示し、前記第1表示を選択する信号を受信した場合に、前記第1表示設定情報をHDR画像信号に対応しない第2表示設定情報に変更し、前記表示設定情報を要求に応じて前記接続端子を介して出力する、前記(1)記載の電子機器。
【0093】
(3)画像を表示する表示部と、外部機器と接続される複数の接続端子とを備える電子機器に適用する表示方法であって、前記複数の接続端子の内の第1端子を介して第1入力信号を受信し、前記第1入力信号がHDR画像信号と異なる非HDR画像信号である場合に、HDR画像信号に対応することを示す表示設定情報を変更する、表示方法。
【0094】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許の請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0095】
1…電子機器システム、30…端子、104…アンテナ部、105…外部入力端子、106、107…外部出力端子、111…入力部、112…復調部、113…信号処理部、115…OSD信号生成部、116…グラフィック処理部、117…映像処理部、118…表示部、119…音声処理部、120…音声出力部、201…操作部、202…受信部、203…通信インターフェース、204…ネットワーク制御部、205…USBインターフェース、206…HDMIインターフェース、207…カードインターフェース、208…カードホルダ、250…システムコントローラ、251…CPU、252…ROM、253…RAM、254…NVM、255…表示設定部、256…接続制御部、306…記録再生装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9