特許第6535595号(P6535595)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6535595-ガラス拭き装置 図000002
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6535595
(24)【登録日】2019年6月7日
(45)【発行日】2019年6月26日
(54)【発明の名称】ガラス拭き装置
(51)【国際特許分類】
   A47L 1/02 20060101AFI20190617BHJP
【FI】
   A47L1/02
【請求項の数】4
【全頁数】7
(21)【出願番号】特願2015-503732(P2015-503732)
(86)(22)【出願日】2013年1月16日
(65)【公表番号】特表2015-516839(P2015-516839A)
(43)【公表日】2015年6月18日
(86)【国際出願番号】CN2013070550
(87)【国際公開番号】WO2013149505
(87)【国際公開日】20131010
【審査請求日】2016年1月13日
【審判番号】不服2017-16487(P2017-16487/J1)
【審判請求日】2017年11月6日
(31)【優先権主張番号】201210097428.3
(32)【優先日】2012年4月5日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】512266028
【氏名又は名称】エコバクス ロボティクス カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】ECOVACS ROBOTICS CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100122426
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 清志
(72)【発明者】
【氏名】リュ,シャオミン
【合議体】
【審判長】 藤井 昇
【審判官】 堀川 一郎
【審判官】 佐々木 芳枝
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−66663(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス拭き装置本体(1)と、その上に配置される信号受信装置とを備えるガラス拭き装置であって、
前記信号受信装置はリモコン装置より送信された制御信号を受信し、前記制御信号は前記ガラス拭き装置本体(1)が動作するよう制御し、
前記ガラス拭き装置本体(1)のガラス(100)表面と反対の側を表側とし、前記ガラス(100)表面に近接する側を裏側とすると、前記信号受信装置により受信される前記制御信号は、前記ガラス拭き装置本体(1)の表側または裏側から来るものであり、
前記信号受信装置は、前記ガラス拭き装置本体(1)の表側に設けられた第1信号受信ヘッド(21)と、前記ガラス拭き装置本体(1)の裏側に設けられた第2信号受信ヘッド(22)とを備え、
前記第1信号受信ヘッド(21)は前記ガラス拭き装置本体(1)の表側から送信される制御信号を受信するよう構成され、
前記第2信号受信ヘッド(22)は前記ガラス拭き装置本体(1)の裏側から送信される制御信号を受信するよう構成される、ガラス拭き装置。
【請求項2】
ガラス拭き装置本体(1)と、その上に配置される信号受信装置とを備えるガラス拭き装置であって、
前記信号受信装置はリモコン装置より送信された制御信号を受信し、前記制御信号は前記ガラス拭き装置本体(1)が動作するよう制御し、
前記ガラス拭き装置本体(1)のガラス(100)表面と反対の側を表側とし、前記ガラス(100)表面に近接する側を裏側とすると、前記信号受信装置により受信される前記制御信号は、前記ガラス拭き装置本体(1)の表側または裏側から来るものであり、
前記信号受信装置は、前記ガラス拭き装置本体(1)内に設けられた第3信号受信ヘッド(30)を備え、
前記第3信号受信ヘッド(30)の前記表側および前記裏側と前記ガラス拭き装置本体(1)のシェルとの間にスペース(200)が形成され、
前記スペース(200)は中空または透明材料が充填されており
前記スペース(200)には第1導光ポール(201)および第2導光ポール(202)が設けられており、
前記第1導光ポール(201)および前記第2導光ポール(202)は、一端が前記第3信号受信ヘッド(30)に接続され、他端がそれぞれ前記ガラス拭き装置本体(1)のシェルの表側および裏側に延びる、ガラス拭き装置
【請求項3】
請求項に記載のガラス拭き装置であって、
前記第1導光ポール(201)および前記第2導光ポール(202)は、ポリカーボネート、エンジニアリングプラスチック・ポリオキシメチレン、またはアクリルを含む透明材料からなる、ガラス拭き装置。
【請求項4】
請求項に記載のガラス拭き装置であって、
前記第1導光ポール(201)および前記第2導光ポール(202)は、前記スペース(200)内に接着される、または前記ガラス拭き装置本体(1)内にボルトを介して固定される、ガラス拭き装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小型の家庭用電化製品を製造する技術分野に関し、特にガラス拭き装置に関する。
【背景技術】
【0002】
先行技術のガラス拭き装置は、リモコン装置を介して動作を制御することができる。一般に、リモコン装置は赤外線信号を送信する。赤外線信号受信機は、ガラス拭き装置本体の一方の側に、リモコン装置にまっすぐに面して設けられる。信号受信機は制御システムに接続される。赤外線信号を受信すると、制御システムは、対応する指示を実行し、対応する作業を行う。しかしながら、ガラス拭き装置がガラスの外側を清掃している場合、装置自身が赤外線信号の受信を妨害する障害物となり、リモコン装置の誤動作につながる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、先行技術における不備を克服するガラス拭き装置を提供することである。本発明のガラス拭き装置は、構造が単純で、コストが抑えられ、高感度で、制御性が高いので、装置自体が信号を妨害する障害物となるという問題が解決される。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の目的は、以下の技術的解決法により実現される。
【0005】
ガラス拭き装置は、ガラス拭き装置本体と、その上に配置される信号受信装置とを備える。前記信号受信装置はリモコン装置より送信された制御信号を受信し、この制御信号は前記ガラス拭き装置本体が動作するよう制御する。前記ガラス拭き装置本体のガラス表面と反対の側を表側とし、前記ガラス表面に近接する側を裏側とすると、前記信号受信装置により受信される前記制御信号は、前記ガラス拭き装置本体の表側または裏側から来る。
【0006】
信号受信に関する利便性のために、前記信号受信装置は、前記ガラス拭き装置本体の表側に設けられた第1信号受信ヘッドと、前記ガラス拭き装置本体の裏側に設けられた第2信号受信ヘッドとを備え、前記第1信号受信ヘッドは前記ガラス拭き装置本体の表側から送信される制御信号を受信するよう構成され、前記第2信号受信ヘッドは前記ガラス拭き装置本体の裏側から送信される制御信号を受信するよう構成される。
【0007】
前記信号受信装置は、前記ガラス拭き装置本体に設けられた第3信号受信ヘッドを備える。前記第3信号受信ヘッドの表側および裏側と前記ガラス拭き装置本体のシェルとの間にスペースが形成され、前記スペースは中空または透明材料が充填されている。
【0008】
導光に関する利便性のために、前記スペースには第1導光ポールおよび第2導光ポールが設けられており、前記第1導光ポールおよび前記第2導光ポールは、一端が前記第3信号受信ヘッドに接続され、他端がそれぞれ前記ガラス拭き装置本体のシェルの表側および裏側に延びる。
【0009】
前記第1導光ポールおよび前記第2導光ポールは、ポリカーボネート(PC)、エンジニアリングプラスチック・ポリオキシメチレン(POM)、またはアクリルを含む透明材料からなる。
【0010】
前記第1導光ポールおよび前記第2導光ポールは、前記スペース内に接着される、または前記ガラス拭き装置本体内にボルトを介して固定される。
【0011】
前記信号受信装置は、第4信号受信ヘッドを少なくとも1つ備え、前記少なくとも1つの第4信号受信ヘッドは前記ガラス拭き装置本体のシェルの周縁部に取り外し可能に設けられる。
【発明の効果】
【0012】
まとめると、構造が単純で、コストが抑えられ、高感度で、制御性が高いので、本発明により、装置自体が信号を妨害する障害物となるという問題が解決される。
【0013】
本発明の技術的解決法を、添付の図面と詳細な実施形態を参照して詳細に述べる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1図1は、本発明の第1実施形態にかかる構成の模式図である。
図2図2は、本発明の第2実施形態にかかる構成の模式図である。
図3図3は、本発明の第3実施形態にかかる構成の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態にかかる構成の模式図である。図1に示すように、本実施形態は、ガラス拭き装置本体1と、その上に配置される信号受信装置とを備えるガラス拭き装置を提供する。この信号受信装置はリモコン装置より送信された制御信号を受信し、この制御信号はガラス拭き装置本体1が動作するよう制御する。信号受信装置により受信される制御信号は、ガラス拭き装置本体1の表側または裏側から来る。本明細書において、表側および裏側は、ガラス100の表面に対するガラス拭き装置本体1の位置に応じて定義される。図1に示すように、ガラス拭き装置本体1がガラス100の表面上で作業している場合、ガラス拭き装置本体1のガラス100の表面と反対の側を表側とし、ガラス100の表面に近接する側を裏側とする。
【0016】
信号受信に関する利便性のために、信号受信装置は、ガラス拭き装置本体1の表側に設けられた第1信号受信ヘッド21と、ガラス拭き装置本体1の裏側に設けられた第2信号受信ヘッド22とを備え、第1信号受信ヘッド21はガラス拭き装置本体1の表側から送信される制御信号を受信するよう構成され、第2信号受信ヘッド22はガラス拭き装置本体1の裏側から送信される制御信号を受信するよう構成される。
【0017】
本実施形態では、第1信号受信ヘッド21および第2信号受信ヘッド22が、それぞれ、ガラス拭き装置本体1の表側および裏側に設けられている。そのため、ガラス拭き装置本体1がガラス100の表面上で作業している間、リモコン装置がガラス拭き装置本体1の表側および裏側のいずれの方向にあるかに関わらず、このリモコン装置から送信されたリモート信号を、表側/裏側に設けられた第1信号受信ヘッド21および/または第2信号受信ヘッド22により受信することができ、ガラス拭き装置本体1の各種動作を正確に制御することができる。
【0018】
(第2実施形態)
図2は、本発明の第2実施形態にかかる構成の模式図である。図2に示すように、本実施形態において、ガラス拭き装置本体の構成をさらに簡易なものとすることができるように、また、好適には、ガラス100の内側および外側の両方で作業する際に、ガラス拭き装置本体1が赤外線信号を受信することができるように、ガラス拭き装置本体1の信号受信装置は、ガラス拭き装置本体1に設けられた第3信号受信ヘッド30を備える。第3信号受信ヘッド30の表側および裏側とガラス拭き装置本体1のシェルとの間にスペース200が形成され、スペース200は中空または透明材料が充填されている(不図示)。導光に関する利便性のために、スペース200には第1導光ポール201および第2導光ポール202が設けられており、第1導光ポール201および第2導光ポール202は、一端が第3信号受信ヘッド30に接続され、他端がそれぞれガラス拭き装置本体1のシェルの表側および裏側に延びる。導光に関する利便性のために、これらの導光ポールは、PC(ポリカーボネート)、POM(エンジニアリングプラスチック・ポリオキシメチレン)、またはアクリルを含む透明材料からなる。第1導光ポール201および第2導光ポール202は、スペース200内に接着される、またはガラス拭き装置本体1内にボルトを介して固定される。
【0019】
本実施形態におけるガラス拭き装置本体1の信号システムは、ガラス拭き装置本体1の表側および裏側にそれぞれに接続される導光ポールを備えるため、受信された赤外線リモコン信号が、導光ポールの導光機能によって、第3信号受信ヘッド30に伝達される。リモコン装置がガラス拭き装置本体1の表側および裏側のいずれの方向にあるかに関わらず、このリモコン装置から送信されたリモート信号を、第3信号受信ヘッド30により受信することができ、ガラス拭き装置本体1の各種動作を正確に制御することができる。
【0020】
(第3実施形態)
図3は、本発明の第3実施形態にかかる構成の模式図である。信号受信装置は、第4信号受信ヘッド40を少なくとも1つ備え、この少なくとも1つの第4信号受信ヘッドはガラス拭き装置本体1のシェルの周縁部に設けられる。本体内に設けられた受信機と比較すると、本体の周縁部に設けられた第4信号受信ヘッド40は、壊れた場合の交換をより便利に行うことができるよう、取り外し可能に配置することができる。配置される第4信号受信ヘッド40の数は、少なくとも1つである。
【0021】
本実施形態におけるガラス拭き装置本体1の信号システムがガラス拭き装置本体1のシェルの周縁部に取り外し可能に設けられる第4信号受信ヘッド40を備え、第4信号受信ヘッド40の末端部がガラス拭き装置本体1のシェル表面に突出するため、リモコン装置がガラス拭き装置本体1の表側および裏側のいずれの方向にあるかに関わらず、このリモコン装置から送信されたリモート信号を、第4信号受信ヘッド40により受信することができ、ガラス拭き装置本体1の各種動作を正確に制御することができる。
【0022】
まとめると、本発明にかかる上記3つの実施形態において、ガラス拭き装置本体の制御システムに設けられる各信号受信装置の構成は互いに異なるものの、表側および裏側の両方からリモート信号を受信することができるという同じ効果が実現される。本発明は、構造が単純で、コストが抑えられ、高感度で、制御性が高いので、装置自体が信号を妨害する障害物となるという問題が解決される。
図1
図2
図3