(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ボタン部材は、少なくとも前記第2の位置において前記第1の位置よりも前記ベースから長く突出するガイド柱を有することを特徴とする請求項1記載のボタン組立体。
前記ボタン部材は、前記ガイドスリーブの前記貫通孔に挿通し、少なくとも前記第2の位置で前記底板の反対側に突出するガイド柱を有することを特徴とする請求項3記載のボタン組立体。
前記ボタン部材の前記第1の位置から前記第2の位置への移動に伴う前記ガイド柱の突出により、ロック機構のロック解除部材と連結した中継部材を移動させて前記ロック機構のロックを解除することを特徴とする請求項2又は請求項4記載のボタン組立体。
前記ロック機構と共に車両座席に備えられ、前記車両座席が有するアームレスト又はヘッドレストのロック解除に用いられることを特徴とする請求項5記載のボタン組立体。
フランジリング,円筒部,及び底板により構成されるベースであって、前記フランジリングは前記円筒部の第1端部に接続され、前記底板は前記円筒部の第2端部上に設置され、前記ベース内に前記底板付きの内孔が設置され、前記底板の中心にガイドスリーブが設置され、前記ガイドスリーブは、前記円筒部内に位置して前記円筒部と同軸であり、前記ガイドスリーブ内にガイド孔が設置され、前記ガイド孔の底部が前記底板を貫通し、前記底板上に少なくとも1つの貫通溝が設置され、前記貫通溝は、周方向上で互いに連通する幅狭溝及び幅広溝からなり、前記幅狭溝の径方向幅は前記幅広溝の径方向幅よりも小さい、ベースと、
フランジ部及び円筒体により構成されるカバーであって、前記フランジ部は前記円筒体の第1端部に接続され、前記円筒体の外径は前記ベースの内孔の内径と略等しく、前記カバー内に内孔が設置され、前記円筒体の第2端部上に少なくとも1つの外向きに自然に延伸する第1フックアーム、少なくとも1つの外向きに自然に延伸する第1位置制限凸起、少なくとも1つの段差切欠きが設置され、前記段差切欠きは、周方向上で互いに連通する第1切欠き及び第2切欠きからなり、前記第1切欠きの高さは前記第2切欠きの高さよりも小さく、前記第1フックアームの末端に内向きに反転した第1フック部が設置され、前記第1フック部の前記円筒体の第2端部に対向する面と前記第1位置制限凸起の末端表面との間の距離は、前記ベース中の前記底板の厚みと等しく、前記第1フック部の厚みは、前記底板上の貫通溝の幅広溝の径方向幅よりも小さいが、前記幅狭溝の径方向幅よりも大きい、カバーと、
バネと、
ボタン円筒体と、前記ボタン円筒体の第1端部の天板に設置されかつ前記天板の内表面上に固定されるガイド柱とにより構成され、前記ガイド柱は、前記ボタン円筒体の内孔中に位置して前記ボタン円筒体と同軸であり、前記ボタン円筒体の外径は前記カバー内孔の内径と等しく、前記ボタン円筒体の筒壁上に少なくとも1つの弾性掛止フックが設置され、前記弾性掛止フックの末端に外向きに反転した第2フック部が設置され、前記第2フック部の高さは前記第1切欠きの高さよりも小さく、前記第2切欠きの高さは、前記第2フック部の厚みにボタンロック解除行程を加えたものに等しい、ボタンと、を含み、
先ず、前記カバーの円筒体を前記ベースの内孔中に挿入するとともに、前記カバー上の第1フックアームを前記底板上の貫通溝の幅広溝に位置合わせし、引き続き、カバーを内向きに押して、第1フックアームを前記底板上の貫通溝の幅広溝に挿通させ、次いで、前記カバーを1つの位置まで回転して、第1フックアームを前記貫通溝の幅狭溝中まで回動させ、前記第1フック部の幅が前記幅狭溝の径方向幅よりも大きいため、前記カバー上の第1フックアームの第1フック部の前記円筒体の第2端部に対向する面が底板の外表面上に掛止され、その後、前記バネを前記ベース内孔中のガイドスリーブ上に嵌装し、更に、前記ボタン中のガイド柱を、前記バネに挿通して前記ガイドスリーブのガイド孔内に挿入するとともに、前記ボタンのボタン円筒体を前記カバーの内孔中に挿入させ、前記ボタンのカバー挿入過程において、ボタン円筒体上の弾性掛止フックを前記カバー上の段差切欠き中の第2切欠きに位置合わせし、ボタン円筒体上の弾性掛止フックの第2フック部が前記段差切欠き中の第2切欠きの底面を越えた後に、ボタン円筒体上の弾性掛止フックの第2フック部が外向きに拡開し、前記第2切欠きの底面に掛止し、前記バネの作用下において、前記ボタン円筒体上の弾性掛止フックの第2フック部が前記段差切欠き中の第2切欠きの底面に締結掛止されるとともに、カバー上の第1フックアームの第1フック部の前記円筒体の第2端部に対向する面と前記第1位置制限凸起の末端表面とが前記ベース中の前記底板を挟持締結して、カバーを回動不能とし、取り外す必要がある場合は、先ず、ボタンを圧下し、前記ボタン円筒体上の弾性掛止フックの第2フック部が前記段差切欠き中の第2切欠きの底面から脱離して第1切欠き位置に位置合わせするのを待った後、前記第2フック部の高さが前記第1切欠きの高さよりも小さいため、カバーが回動可能となり、カバーを反対方向に回動し、前記カバー上の第1フックアームが前記底板上の貫通溝の幅広溝位置まで回動すると、前記第1フック部の厚みが前記幅広溝の径方向幅よりも小さいため、それによりカバーをベース中から抜き出すことができ、同時、かつ、それに伴いボタン、バネが取り外されることを特徴とする取り外し可能なロック解除ボタン。
前記ベースのフランジリングの外周面上に、若干の固定タブが設置され、各固定タブ上に通過孔が設置され、ネジを用いて固定タブ上の通過孔に挿通して、金属ブラケットのネジ孔中に螺入すると、前記金属ブラケットに取り付けることができることを特徴とする請求項7に記載の取り外し可能なロック解除ボタン。
前記ガイドスリーブのガイド孔の孔壁上に、若干の軸方向ガイド溝が設置され、前記軸方向ガイド溝は前記ガイド孔の軸方向に沿って延伸し、前記ガイド柱の外周面上に、若干の軸方向ガイドリブが設置され、前記軸方向ガイドリブは前記ガイド柱の軸方向に沿って延伸し、前記ガイド柱を前記ガイド孔に挿入する過程において、前記軸方向ガイドリブを対応する軸方向ガイド溝内に挿入して、前記ボタンの挿入に対してガイド作用を発揮することを特徴とする請求項7に記載の取り外し可能なロック解除ボタン。
前記カバーの円筒体の外周面上に、若干の軸方向離隔リブが設置され、前記軸方向離隔リブは前記カバーの円筒体に沿って軸方向に延伸し、前記軸方向離隔リブは前記ベースの内孔孔壁に接触することを特徴とする請求項7に記載の取り外し可能なロック解除ボタン。
前記底板上の貫通溝中の幅狭溝と幅広溝との移行箇所に、カバーの回動摩擦力を増大させることが可能な凸起が設置されることを特徴とする請求項7に記載の取り外し可能なロック解除ボタン。
【背景技術】
【0002】
図1〜
図6を参照すると、現有のロック解除ボタンは、ボタン1,バネ2,カバー3,及びベース4を含むボタン組立体として構成されている。
【0003】
ボタン1は、外周面にいくつかの係止フック1aが均一に分布配置され、中心にガイドピン1bが設置されている。
カバー3は、内孔3aが設置され、カバー3のカバー壁上に若干の係止溝3bが均一に分布配置されている。
ベース4は、内孔4aが設置され、内孔4aの中心にガイドスリーブ4bが設置され、内孔4aの内周壁上にいくつかの係止フック4cが均一に分布配置されている。ベース4の外壁にも、いくつかのスナップフィット4dが均一に分布配置されている。
カバー3をベース4に取り付ける際には、カバー3の中間部分のカバー壁をベース4の内孔4a中に挿入するとともに、ベース4の内孔4aの内周壁上の係止フック4cをカバー3のカバー壁上の係止溝3bの底辺に係止させて、カバー3とベース4とを相互に接続する。
その後、バネ2をガイドスリーブ4b上に嵌装し、更にボタン1をカバー3の内孔3a中に挿入するとともに、同時にボタン1の中心のガイドピン1bをバネ2に挿通してベース4のガイドスリーブ4b内まで挿入する。
【0004】
この挿入においてボタン1が所定位置に達すると、ボタン1の外周面上の係止フック1aが、カバー3のカバー壁上の係止溝3bの頂辺に係合する(
図6参照)。
このように組立てたロック解除ボタンは、ベース4の外周壁上のスナップフィット4dを金属ブラケット5に予め形成された取り付け孔に係合させることで、その金属ブラケット5に取り付けることができる。
【0005】
ここで説明するロック解除ボタンは、例えば、少なくとも2つの部材間の相対移動を規制するロック機構におけるロックを解除するためのボタン組立体である。
具体例としては、ロック機構におけるロック解除部材とボタン1とを、リンク或いはワイヤ等の連結部材で連結しておく。この状態で、固定部材(例えば、金属ブラケット5)に取り付けられたベース4に対しボタン1を指などで押し込む(圧下する)ことで、連結部材を介してロック機構のロック解除部材を移動させることができる。
【0006】
現有のボタン組立体であるロック解除ボタンは、係止フック又はスナップフィットを採用して固定部材に係合するようになっている。そのため、組立て後に取り外す場合、工具を使用して取り外すスペースがなく、破壊的に無理やり取り外すことになり、部品が損壊し、再加工(取り外し及び再取り付け)が困難となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決すべき技術的問題の1は、現有のロック解除ボタンに存在する、取り外しが容易でない、との問題について、ボタン組立体及び取り外し可能なロック解除ボタンを提供することにある。
本発明が解決すべき技術的問題の2は、上記の取り外し可能なロック解除ボタン
を用いたロック解除方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明
のボタン組立体は、次の1)〜6)である。
1) ベースと、
前記ベースに対し一の軸線まわりに回動可能に装着されたカバーと、
前記ベースに対し前記一の軸線方向に離接可能に支持されたボタン部材と、
前記ボタン部材を前記一の軸線方向に付勢する付勢部材と、
を備え、
前記カバーは、前記ベースに対し第1の回動位置で脱着可能、かつ第2の回動位置で脱着不能とされ、
前記ボタン部材は、前記一の軸線方向の第1の位置で前記カバーの回動を規制し、第2の位置で前記カバーの回動を許容し、
自然状態で前記付勢部材が前記ボタン部材を前記第1の位置に向け付勢しているボタン組立体である。
2) 前記ボタン部材は、少なくとも前記第2の位置において前記第1の位置よりも前記ベースから長く突出するガイド柱を有することを特徴とする1)に記載のボタン組立体である。
3) 底板と、貫通孔を有して前記底板に立設したガイドスリーブと、を有するベースと、
前記ベースに対し、前記ガイドスリーブの軸線まわりの第1の周方向位置で前記
ガイドスリーブの軸線
の方向
における所定の高さ位置まで挿入可能とされると共に、前記所定の高さ位置で前記第1の周方向位置から所定角度だけ回動させた第2の周方向位置で前記ベースから抜き取り不能とされたカバーと、
前記ガイドスリーブに対し前記軸線まわりの回動が規制されつつ前記軸線
の方向に移動可能に係合し、前記軸線
の方向における第1の位置で前記カバーの回動を規制し、前記第1の位置よりも前記底板に近い第2の位置で前記カバーの回動を許容するボタン部材と、
前記ボタン部材を前記第1の位置側から前記第2の位置側に向けて付勢する付勢部材と、
を有するボタン組立体である。
4) 前記ボタン部材は、前記ガイドスリーブの前記貫通孔に挿通し、少なくとも前記第2の位置で前記底板の反対側に突出するガイド柱を有することを特徴とする3)に記載のボタン組立体である。
5) 前記ボタン部材の前記第1の位置から前記第2の位置への移動に伴う前記ガイド柱の突出により、ロック機構のロック解除部材と連結した中継部材を移動させて前記ロック機構のロックを解除することを特徴とする2)又は4)に記載のボタン組立体である。
6) 前記ロック機構と共に車両座席に備えられ、前記車両座席が有するアームレスト又はヘッドレストのロック解除に用いられることを特徴とする5)に記載のボタン組立体である。
また、本発明
の取り外し可能なロック解除ボタンは、次の7)〜12)である。
7) フランジリング,円筒部,及び底板により構成されるベースであって、前記フランジリングは前記円筒部の第1端部に接続され、前記底板は前記円筒部の第2端部上に設置され、前記ベース内に前記底板付きの内孔が設置され、前記底板の中心にガイドスリーブが設置され、前記ガイドスリーブは、前記円筒部内に位置して前記円筒部と同軸であり、前記ガイドスリーブ内にガイド孔が設置され、前記ガイド孔の底部が前記底板を貫通し、前記底板上に少なくとも1つの貫通溝が設置され、前記貫通溝は、周方向上で互いに連通する幅狭溝及び幅広溝からなり、前記幅狭溝の径方向幅は前記幅広溝の径方向幅よりも小さい、ベースと、
フランジ部及び円筒体により構成されるカバーであって、前記フランジ部は前記円筒体の第1端部に接続され、前記円筒体の外径は前記ベースの内孔の内径と略等しく、前記カバー内に内孔が設置され、前記円筒体の第2端部上に少なくとも1つの外向きに自然に延伸する第1フックアーム、少なくとも1つの外向きに自然に延伸する第1位置制限凸起、少なくとも1つの段差切欠きが設置され、前記段差切欠きは、周方向上で互いに連通する第1切欠き及び第2切欠きからなり、前記第1切欠きの高さは前記第2切欠きの高さよりも小さく、前記第1フックアームの末端に内向きに反転した第1フック部が設置され、前記第1フック部の前記円筒体の第2端部に対向する面と前記第1位置制限凸起の末端表面との間の距離は、前記ベース中の前記底板の厚みと等しく、前記第1フック部の厚みは、前記底板上の貫通溝の幅広溝の径方向幅よりも小さいが、前記幅狭溝の径方向幅よりも大きい、カバーと、
バネと、
ボタン円筒体と、前記ボタン円筒体の第1端部の天板に設置されかつ前記天板の内表面上に固定されるガイド柱とにより構成され、前記ガイド柱は、前記ボタン円筒体の内孔中に位置して前記ボタン円筒体と同軸であり、前記ボタン円筒体の外径は前記カバー内孔の内径と等しく、前記ボタン円筒体の筒壁上に少なくとも1つの弾性掛止フックが設置され、前記弾性掛止フックの末端に外向きに反転した第2フック部が設置され、前記第2フック部の高さは前記第1切欠きの高さよりも小さく、前記第2切欠きの高さは、前記第2フック部の厚みにボタンロック解除行程を加えたものに等しい、ボタンと、を含み、
先ず、前記カバーの円筒体を前記ベースの内孔中に挿入するとともに、前記カバー上の第1フックアームを前記底板上の貫通溝の幅広溝に位置合わせし、引き続き、カバーを内向きに押して、第1フックアームを前記底板上の貫通溝の幅広溝に挿通させ、次いで、前記カバーを1つの位置まで回転して、第1フックアームを前記貫通溝の幅狭溝中まで回動させ、前記第1フック部の幅が前記幅狭溝の径方向幅よりも大きいため、前記カバー上の第1フックアームの第1フック部の前記円筒体の第2端部に対向する面が底板の外表面上に掛止され、その後、前記バネを前記ベース内孔中のガイドスリーブ上に嵌装し、更に、前記ボタン中のガイド柱を、前記バネに挿通して前記ガイドスリーブのガイド孔内に挿入するとともに、前記ボタンのボタン円筒体を前記カバーの内孔中に挿入させ、前記ボタンのカバー挿入過程において、ボタン円筒体上の弾性掛止フックを前記カバー上の段差切欠き中の第2切欠きに位置合わせし、ボタン円筒体上の弾性掛止フックの第2フック部が前記段差切欠き中の第2切欠きの底面を越えた後に、ボタン円筒体上の弾性掛止フックの第2フック部が外向きに拡開し、前記第2切欠きの底面に掛止し、前記バネの作用下において、前記ボタン円筒体上の弾性掛止フックの第2フック部が前記段差切欠き中の第2切欠きの底面に締結掛止されるとともに、カバー上の第1フックアームの第1フック部の前記円筒体の第2端部に対向する面と前記第1位置制限凸起の末端表面とが前記ベース中の前記底板を挟持締結して、カバーを回動不能とし、取り外す必要がある場合は、先ず、ボタンを圧下し、前記ボタン円筒体上の弾性掛止フックの第2フック部が前記段差切欠き中の第2切欠きの底面から脱離して第1切欠き位置に位置合わせするのを待った後、前記第2フック部の高さが前記第1切欠きの高さよりも小さいため、カバーが回動可能となり、カバーを反対方向に回動し、前記カバー上の第1フックアームが前記底板上の貫通溝の幅広溝位置まで回動すると、前記第1フック部の厚みが前記幅広溝の径方向幅よりも小さいため、それによりカバーをベース中から抜き出すことができ、同時、かつ、それに伴いボタン、バネが取り外される
ことを特徴とする取り外し可能なロック解除ボタンである。
8)
前記ベースのフランジリングの外周面上に、若干の固定タブが設置され、各固定タブ上に通過孔が設置され、ネジを用いて固定タブ上の通過孔に挿通して、金属ブラケットのネジ孔中に螺入すると
、前記金属ブラケットに取り付けることができる
ことを特徴とする7)に記載の取り外し可能なロック解除ボタンである。
9)
前記ガイドスリーブのガイド孔の孔壁上に、若干の軸方向ガイド溝が設置され、前記軸方向ガイド溝は前記ガイド孔の軸方向に沿って延伸し、前記ガイド柱の外周面上に、若干の軸方向ガイドリブが設置され、前記軸方向ガイドリブは前記ガイド柱の軸方向に沿って延伸し、前記ガイド柱を前記ガイド孔に挿入する過程において、前記軸方向ガイドリブを対応する軸方向ガイド溝内に挿入して、前記ボタンの挿入に対してガイド作用を発揮する
ことを特徴とする7)に記載の取り外し可能なロック解除ボタンである。
10)
前記カバーの円筒体の外周面上に、若干の軸方向離隔リブが設置され、前記軸方向離隔リブは前記カバーの円筒体に沿って軸方向に延伸し、前記軸方向離隔リブは前記ベースの内孔孔壁に接触する
ことを特徴とする7)に記載の取り外し可能なロック解除ボタンである。
11)
前記底板上の貫通溝中の幅狭溝と幅広溝との移行箇所に、カバーの回動摩擦力を増大させることが可能な凸起が設置される
ことを特徴とする7)に記載の取り外し可能なロック解除ボタンである。
また、本発明
のロック解除方法は次の13)である。
13) 7)〜12)のいずれか1つに記載の取り外し可能なロック解除ボタンを、自動車後部座席のアームレストのロック解除又はヘッドレストのロック解除に用いるロック解除方法である。
以上の技術案を採用しているため、本発明のボタン組立体及び取り外し可能なロック解除ボタンの各部材は、取り外し可能であり、再取り付けが簡便である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、添付図面及び具体的な実施形態に基づき、本発明について説明する。
図7〜
図9を参照すると、各図中に示されている取り外し可能なロック解除ボタン90(以下、単にロック解除ボタン90とも称する)は、ベース100,カバー200,ボタン部材300,及びバネ400、を含んで構成されたボタン組立体である。
【0011】
ロック解除ボタン90は、従来同様、二つの部材間の相対移動を規制するロック機構のロックを解除するために用いることができるボタン組立体である。
ロック機構は、例えば車両の後部座席におけるアームレスト700(
図31参照)やヘッドレスト800(
図32参照)のロック機構である。
ロック解除のための具体的構造例においては、ロック機構のロック解除部材と、ボタン部材300の圧下により移動させる中継部材と、を、リンク或いはワイヤ等の連結部材で連結しておく。
そして、固定部材(例えば、後述の金属ブラケット500)に取り付けられたベース100に対しボタン部材300を所定の移動距離だけ押し込むことで、中継部材を介して連結部材を引っ張り、ロック解除部材を移動させてロックを解除する。
【0012】
ベース100は、
図18〜
図20に示されるように、フランジリング110,円筒部120,及び底板130、により構成されている。
フランジリング110は、円筒部120の一端部(第1端部とも称する)に接続されている。
底板130は、円筒部120の他端部(第2端部とも称する)に設置されている。
底板130には、一対の接触片131及びワイヤ掛止チャック132が立設されている。
【0013】
ベース100には、底板130付きで内孔140が形成設置されている。
底板130の中心にはガイドスリーブ150が立設されている。
ガイドスリーブ150は、円筒部120の内孔140の内側に位置して円筒部120と同軸に設置されている。
【0014】
ガイドスリーブ150にはガイド孔151が形成設置されている。
ガイド孔151は底部側において底板130を貫通している。
ガイド孔151の孔内壁には、いくつかの(若干の)軸方向ガイド溝152が周方向に分布して設けられている。詳しくは、軸方向ガイド溝152は、この例において2つであり、ガイド孔151の軸方向に沿って延伸した溝である。
【0015】
底板130には、周方向に延びる略円弧状の貫通溝133の一対が、周方向に均等分布形成されている。貫通溝133は、少なくとも1つあればよい。
各貫通溝133は、周方向に連通する幅狭溝133a及び幅広溝133bからなる。
幅狭溝133aは、幅広溝133bに対し、外径が同じで内径が大きく形成されている。従って、幅狭溝133aの径方向幅は、幅広溝133bの径方向幅よりも小さい。
【0016】
ロック解除ボタン90の組み立てにおいて、カバー200は、ベース100に対し軸線まわりに回動可能に装着される。また、カバー200は、後述のようにベース100からの取り外しが可能とされる。
このカバー200取り外しの際の誤操作を制限するため、すなわち、誤って取り外さないように、底板130の貫通溝133における、幅狭溝133aと幅広溝133bとの接続箇所に、貫通溝133に回動可能に係合したカバー200のフックアーム221(後述)との回動摩擦力を増大させて回動抵抗を大きくする凸起133cが設けられている。
【0017】
ベース100は、
図10及び
図11に示されるように、金属ブラケット500などに取り付けるため、フランジリング110の外周面に設けられたいくつかの固定タブ111を有している。
固定タブ111は、この例において2つである。各固定タブ111には、通過孔111aが設けられている。
【0018】
カバー200は、
図14及び
図15に示されるように、フランジ部210及び円筒体220により構成されている。
この構成により、カバー200は内孔230を有する。
【0019】
フランジ部210は、円筒体220の一端部(
図14における上方側の端部:第1端部とも称する)に接続形成されている。
円筒体220の外径は、ベース100の内孔140の内径よりも小さい。換言するならば、円筒体220の外径は、円筒体220が内孔140に挿入可能な範囲で内孔140の内径と略等しく設定されている。
円筒体220の他端部(
図14における下方側の端部)には、軸方向外向き(
図14における下向き)に自然に延伸する2つのフックアーム221が周方向均等に分布形成され、軸方向外向きに自然に延伸する2つの位置制限凸起222が周方向均等に分布形成され、軸方向内向き(
図14における上向き)に切り欠かれた2つの段差切欠き223が周方向均等に分布形成されている。
段差切欠き223は、周方向上で互いに接続した切欠き223a及び切欠き223bからなる。切欠き223bは、切欠き223aよりも軸方向内向きに深く切り込まれている。
ここでは、「高さ」を切込み深さとして用い、切欠き223aの高さ(切込み深さ)は、切欠き223bの高さ(切込み深さ)よりも小さい、とも記載する。
また、切欠き223aを第1切欠きと称し、切欠き223bを第2切欠きとも称する。
フックアーム221,位置制限凸起222,及び段差切欠き223、は、いずれも少なくとも1つ設置されていればよい。
【0020】
図14に示されるように、段差切欠き223は、フックアーム221と位置制限凸起222との間に配置形成され、切欠き223aは、切欠き223bよりも位置制限凸起222に近い側に位置している。
【0021】
各フックアーム221の先端には、径方向内向きに突出する部分を有するフック部221aが設けられている。フック部221aを第1フック部とも称する。
フック部221aにおける、円筒体220の一端部側を向く面221aa(
図15及び
図22も参照)と、位置制限凸起222の先端面222a(
図15参照)と、の間の軸方向距離は、底板130の厚みに対し等しい又はわずかに大きい。すなわち、フック部221aと位置制限凸起222との間に、底板130を挟み込むことができる。
また、各フック部221aの径方向の厚み(幅)は、底板130上の貫通溝133の幅広溝133bの径方向幅よりも小さく、幅狭溝133aの径方向幅よりも大きい。
【0022】
カバー200の円筒体220の外周面上には、円筒体220の外周面とベース100の内孔140の内孔面との接触面積を低減しカバー200取り外し時の回動を容易にするため、
図8及び
図9に示されるように、いくつかの(若干の)離隔リブ240が設けられている。
離隔リブ240はカバー200の円筒体220に沿って軸方向に延伸している。
離隔リブ240の外接円の直径は、ベース100の内孔140の内径に対し等しい又はわずかに小さい。内孔140に挿入されたカバー200は、離隔リブ240がベース100の内孔140の孔壁に接触するようになっている。
【0023】
ボタン部材300は、
図16及び
図17に示されるように、ボタン円筒体310,ボタン円筒体310の一端部に設置される天板320,及び天板320の内表面上に立設固定されたガイド柱330、を有して構成されている。
ロック解除ボタン90において、ボタン部材300は、ベース100に対し軸線方向に離接可能に支持されている。
【0024】
ガイド柱330は、ボタン円筒体310の内孔の内部に位置し、ボタン円筒体310と同軸に形成されている。
ガイド柱330の外周面には、軸方向に延びるいくつかの(若干の)軸方向ガイドリブ331が設けられている。軸方向ガイドリブ331は、ガイド柱330の軸方向に沿って延伸している。軸方向ガイドリブ331は、この例において2つであり、ベース100における2つの軸方向ガイド溝152に対応した位置及び形状で設けられている。
ボタン円筒体310の外径は、カバー200の内孔230の内径に対し等しい又はわずかに小さい。ボタン円筒体310は、カバー200の内孔230に対し軸方向に移動可能に挿入されるようになっている。
【0025】
ボタン円筒体310の筒壁上には、2つの弾性掛止フック311が周方向に均等に分布形成されている。弾性掛止フック311は、径方向内側への可撓性を有する。弾性掛止フック311は、少なくとも1つ設置されていればよい。
各弾性掛止フック311の先端には、径方向外向きに突出する部分を有するフック部311aが設置されている。フック部311aは、第2フック部とも称される。
フック部311aの軸方向の厚み(高さ)は、カバー200における切欠き223aの高さ(
図15における位置制限凸起222の先端面222aから切欠き223aの先端面223aaまでの軸方向距離)よりも小さい。
また、切欠き223bの高さ(
図15における位置制限凸起222の先端面222aから切り欠き223bの先端面223baまでの軸方向距離)は、フック部311aの軸方向の厚み(高さ)にボタンロック解除行程を加えたものに対し等しい又はわずかに大きい。
【0026】
ここでボタンロック解除行程とは、ロック解除ボタン90におけるボタン部材300の押し込み可能なストロークである。この押し込みストロークは、ロック解除ボタン90を固定部材(例えば金属ブラケット500)に取り付けた状態で、ロック機構のロックを解除するために必要なロック解除部材の移動距離を超える移動距離として設定される。
【0027】
次に、ベース100,カバー200,及びボタン部材300を取り外し可能(分解可能)に組み付けてロック解除ボタン90とする組付け方法、及び取り外し方式を、
図8〜
図13及び
図21〜
図30を参照して説明する。
【0028】
先ず、カバー200の円筒体220を、位置制限凸起222側を先頭とする挿入方向でベース100の内孔140中に挿入する。
その際、カバー200の一対のフックアーム221の周方向位置を、底板130上の貫通溝133の幅広溝133bに位置合わせし、引き続き、カバー200を挿入方向に押して、一対のフックアーム221を底板130上の一対の貫通溝133の幅広溝133bに挿通させる(
図21に示される状態)。
【0029】
一対のフックアーム221を一対の幅広溝133bに通したら、カバー200を、1つの位置である所定の位置まで、
図21における反時計回り方向に回動させる。
すなわち、一対のフックアーム221が、幅広溝133bから、凸起133cにより増加する回動抵抗を越えて幅狭溝133a内に至るまで回動させる。
この回動後は、各フック部221aの径方向の厚みが幅狭溝133aの径方向幅よりも大きいため、各フックアーム221のフック部221aにおける、円筒体220の他端部(
図22の上方端部)側を向く面221aaが、底板130の外表面に掛止される。
【0030】
次いで、バネ400を、ベース100の内孔140内のガイドスリーブ150の外側に嵌装する。バネ400は、圧縮コイルばねである。
次いで、ボタン部材300を、ガイド柱330をバネ400の中に挿通すると共にガイドスリーブ150のガイド孔151内に挿入しつつ、ボタン円筒体310を、カバー200の内孔230内に、バネ400の弾性反発力に抗して挿入する。
【0031】
このとき、一対の弾性掛止フック311は、径方向内側へ弾性的に撓み、自然状態に対し縮径した状態とされている。
【0032】
このボタン部材300のカバー200への挿入過程及びガイド柱330のガイド孔151への挿入過程においては、ガイド柱330の2つの軸方向ガイドリブ331を、それぞれに対応する軸方向ガイド溝152に挿入係合させる。
これにより、ボタン部材300の挿入過程及び挿入後の軸方向移動に対し、ボタン部材300の軸線まわりの位置が規制されガイド作用が発揮される。
【0033】
2つの軸方向ガイドリブ331及びそれらに対応する形成された軸方向ガイド溝152は、一周360°の内の一つの相対角度位置でのみ挿入可能となる。
そのため、軸方向ガイドリブ331を軸方向ガイド溝152に挿入係合させることで、カバー200に対するボタン部材300の軸線まわりの角度位置は、一つ定められる。
【0034】
さらに詳しくは、ボタン部材300の軸方向ガイドリブ331を軸方向ガイド溝152に挿入係合させることで、ボタン部材300の軸線まわりの位置は、一対の弾性掛止フック311が、カバー200の一対の段差切欠き223の切欠き223bに対応した周方向位置となるように決められる。
【0035】
このように、ボタン部材300のカバー200への挿入過程においては、同時に、ボタン円筒体310の一対の弾性掛止フック311が、カバー200の一対の弾性掛止フック311に対応して形成された一対の段差切欠き223の切欠き223bに位置合わせされる。
【0036】
ボタン部材300のカバー200への挿入が進行し、ボタン円筒体310の一対の弾性掛止フック311のフック部311aが、段差切欠き223の切欠き223bの先端面223baを越えた後に、ボタン円筒体310の一対の弾性掛止フック311のフック部311aが径方向外向きに拡開し(縮径撓みから復帰し)、切欠き223bの先端面223baに掛止する。
【0037】
また、ボタン部材300の挿入に伴って圧縮されるバネ400の弾性反発力の作用により、ボタン円筒体310の一対の弾性掛止フック311のフック部311aが段差切欠き223の切欠き223bの先端面223baに締結掛止される。
それとともに、カバー200の一対のフックアーム221のフック部221aの円筒体220の他端部を向く面221aaと一対の位置制限凸起222の先端面222aとがベース100中の底板130を挟持締結して、カバー200を回動不能とする。
【0038】
すなわち、ロック解除ボタン90は、自然状態において、バネ400の弾性反発力によって、ボタン部材300のフック部311aが切欠き223bの切り込み部分に進入し、切欠き223bの先端面223baに付勢当接した状態で維持される。また、ボタン部材300は、軸方向ガイドリブ331と軸方向ガイド溝152との係合により軸線まわりの回動が規制されている。
これらにより、自然状態において、ボタン部材300及びカバー200のベース100に対する軸線まわりの回動が規制されると共に、ボタン部材300は、軸方向においてフックアーム221の反対側に向け付勢された状態で維持される。
更に詳しくは、ボタン組立体であるロック解除ボタン90は、ベース100と、ベース100に対し一の軸線まわりに回動可能に装着されたカバー200と、ベース100に対し一の軸線方向に離接可能に支持されたボタン部材300と、ボタン部材を一の軸線方向に付勢する付勢部材であるバネ400と、を備えている。そして、カバー200は、ベース100に対し第1の回動位置で脱着可能、かつ第2の回動位置で脱着不能とされ、ボタン部材300は、一の軸線方向の第1の位置でカバー200の回動を規制し、第2の位置でカバーの回動を許容し、自然状態でバネ400がボタン部材300を第1の位置に向け付勢している
【0039】
ロック解除ボタン90として組み付けられたベース100,カバー200,及びボタン部材300の分解は、次の手順で行う。
【0040】
先ず、ボタン部材300を、バネ400の弾性反発力に抗してベース100側に向け圧下する。これにより、
図26に示されるように、ボタン円筒体310の一対の弾性掛止フック311のフック部311aが段差切欠き223中の切欠き223bの先端面223baから脱離し、
図26における下方に軸方向移動する。
【0041】
ボタン部材300の圧下により、フック部311aの
図26における上方の面311aa(
図16も参照)が、切欠き223aの先端面223aaに対応する位置まで移動したら、フック部311aを切欠き223a側に移動させる方向にカバー200が回動可能になるのでその回動を実行する。
すなわち、
図27において、カバー200を、実線で示される位置から破線で示される位置に回動させる。
【0042】
ボタン部材300は、軸方向ガイドリブ331がベース100の軸方向ガイド溝152に係合しベース100に対する回動が規制されているので、カバー200に伴って回動することはない。
【0043】
カバー200の回動により、カバー200の一対のフックアーム221が底板130上の貫通溝133の幅広溝133b位置まで回動すると、フック部221aの径方向の幅が幅広溝133bの径方向の幅よりも小さいため、カバー200のベース100からの軸線方向の抜き出しが許容される。このカバー200をベース100から抜き出しに伴って、ボタン部材300も軸線方向に抜き出される。また、バネ400も取り外すことができる。
【0044】
このように、組み付けられたロック解除ボタン90は、ベース100に対しボタン部材300を十分押し込みながら、カバー200を回動させることで破壊することなく分解できる。
【0045】
次に、ロック解除ボタン90を金属ブラケット500に取り付ける方法を、
図10〜
図12を参照して説明する。
【0046】
図11及び
図12に示されるように、金属ブラケット500には、予めベース100の円筒部120を挿入可能な取り付け孔501と、固定タブ111の通過孔111aに対応した位置に、雌ねじを有するネジ孔510と、を形成しておく。
【0047】
上述のように組み付けたロック解除ボタン90は、ベース100の円筒部120を取り付け孔501に挿入し、ねじ600を固定タブ111の通過孔111aに挿通させて金属ブラケット500のネジ孔510中に螺入締結することで、金属ブラケット500に取り付けることができる。
ロック解除ボタン90の金属ブラケット500からの取り外しは、ねじ600を外すことで容易に行える。
【0048】
上述のロック解除ボタン90は、種々のロック機構のロック解除用途に応用できる。
例えば、
図31を参照すると、本発明の取り外し可能なロック解除ボタン90は、車両の座席のアームレスト700の回動をロックするロック機構に作用し、そのロック解除を行うロック解除ボタンAとして用いることができる。
また、例えば、
図32を参照すると、本発明の取り外し可能なロック解除ボタン90は、車両の座席のヘッドレスト800の昇降をロックするロック機構に作用し、そのロック解除を行うロック解除ボタンBとして用いることができる。
車両の座席は、例えば自動車の後部座席である。
【0049】
ロック解除ボタン90のボタン部材300の圧下によるロック機構のロック解除構造例は、次のとおりである。
【0050】
ベース100に設けられた一対の接触片131は、
図19に示されるように、同芯の貫通孔131aを有している。一対の貫通孔131aによってワイヤ支持ブラケットの基部が回動可能に支持されている。
この基部は、第1の腕部と第2の腕部とが直交又は斜交連結した略L字状形状を呈し、その交点部位である軸支部が、貫通孔131aに回動自在に支持されている。
【0051】
第1の腕部は、軸支部から、概ねベース100の内孔140の軸線に沿いベース100から離れる方向に延出している。
第2の腕部は、軸支部から、概ね底板130に沿いガイド孔151を塞ぐように延出している。
【0052】
第1の腕部の先端部位には、ワイヤの一端部が連結されている。ワイヤは、他端部に向け第2の腕部に沿う方向に延びてスリーブに挿通され、スリーブに対し出入り自在とされている。そして、スリーブは、ベース100の底板130に形成されたワイヤ掛止チャック132に、係止固定されている。
ワイヤ支持ブラケットは、ばねなどの付勢部材により、第2の腕部がガイド孔151に近接した第1の回動位置にあるように付勢されている。
【0053】
ボタン部材300のガイド柱330の先端部330a(
図16及び
図17参照)は、ボタン部材300を圧下したときに、
図29及び
図30からも明らかなように、底板130から十分な量突出するようになっている。換言するならば、圧下前よりも底板130の反対側に長く突出するようになっている。
すなわち、ボタン部材300が自然状態のときには、ワイヤ支持ブラケットは第1の回動位置にある。
一方、ボタン部材300を圧下すると、ガイド柱330の先端部330aが、第2の腕部を付勢部材の付勢力に抗して押し出すので、ワイヤ支持ブラケットは、第1の腕部がワイヤをスリーブから引き出すように回動し第2の回動位置に至る。すなわち、ワイヤ支持ブラケットの第1の回動位置から第2の回動位置への回動により、ワイヤの他端部側が引っ張られる。
【0054】
ワイヤの他端部に、アームレスト700のロック解除部材やヘッドレスト800のロック解除部材を連結しておく。これにより、ボタン部材300の圧下によりロック解除部材が移動し、ロックを解除できる。
【0055】
以上詳述したロック解除ボタン90は、取り付けの相手である固定部材にねじで取り付けたベース100に対し、カバー200を所定量挿入した後、所定角度回動させて取り付け、その後、ボタン部材300を、カバー200に挿入嵌合させて、組み付けることができる。
また、組み付けたロック解除ボタン90において、ボタン部材300の圧下状態でカバー200を所定角度回動させることで、固定部材に取り付けたベース100に対しカバー200及びボタン部材300を破壊することなく分解取り外しできる。従って、ロック解除ボタン90は、固定部材に対する取り外し及び再取付を簡単に行える。