【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)ウェブサイト(https://netcomfy.com/) (2)ウェブサイト (https://itunes.apple.com/jp/app/netcomfy−%E3%81%82%E3%82%93%E3%81%97%E3%82%93%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%82%BF%E3%83%BC−web%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%BA/id1341986422?mt=8) (3)ウェブサイト(https://tobila.com/)
【文献】
国分 明男、外1名,インターネットにおける次世代レイティング/フィルタリングシステム,情報処理学会研究報告,日本,社団法人情報処理学会,1999年10月 9日,第99巻,第83号,p.9−14
【文献】
川口 直哉、外7名,欲しいファイルや情報を確実に見つけ出す検索ワザ,PC Japan,日本,ソフトバンククリエイティブ株式会社,2008年 1月 1日,第13巻,第1号,p.43−46
【文献】
大橋 源一郎,広告ブロック機能を標準搭載 OSSブラウザー「Brave」を試す,日経Linux,日本,日経BP社,2016年 2月 8日,第18巻,第3号,p.10
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
ウェブブラウザプログラムを搭載する端末装置と、表示の可否について定めた複数のフィルタリングレベルの各々に対応するフィルタリング条件をそれぞれ前記端末装置に配信する配信装置と、を有し、
前記端末装置は、
前記フィルタリング条件のバージョンを示すバージョン情報を配信装置に送信する送信部と、
前記送信部が前記バージョン情報を送信した場合に、該バージョン情報が示す前記バージョンよりも新しいバージョンのフィルタリング条件の各々を前記配信装置から受信する受信部と、
複数の前記フィルタリングレベルの中からユーザの指示に応じて1つのフィルタリングレベルを選択する選択部と、
受信した前記フィルタリング条件の中から、選択した前記フィルタリングレベルに対応するフィルタリング条件を特定する特定部と、
特定された前記フィルタリング条件に基づいて、ウェブサーバから供給されたコンテンツを選別して表示する表示部と、
を有するコンテンツフィルタリングシステム。
【発明を実施するための形態】
【0018】
<実施形態>
<システムの全体構成>
図1は、本実施形態に係るコンテンツフィルタリングシステム9の構成を示す図である。コンテンツフィルタリングシステム9は、配信装置1と、複数の端末装置2と、これらを通信可能に接続する通信回線3と、を有する。また、コンテンツフィルタリングシステム9は、
図1に示す通り生成装置4を有してもよい。
【0019】
配信装置1は、コンテンツの表示の可否について定めた複数のフィルタリングレベルの各々に対応するフィルタリング条件を端末装置2に配信するサーバ装置である。なお、コンテンツフィルタリングシステム9は、複数の配信装置1を有してもよい。
【0020】
複数の端末装置2は、パーソナルコンピュータや、スマートフォン等、ユーザがそれぞれ所持している装置であり、それぞれが通信回線3を経由して配信装置1と接続して、表示の可否について定めた複数のフィルタリングレベルの各々に対応するフィルタリング条件をそれぞれ配信装置1から受信する。
【0021】
通信回線3は、配信装置1と端末装置2とを通信可能に接続する回線であり、例えばインターネットを含むか、少なくともインターネットに接続されている。ウェブサーバ5は、ウェブサーバプログラムを稼動してインターネット上にコンテンツを公開するサーバ装置である。コンテンツフィルタリングシステム9は、これらのウェブサーバ5を含んでもよい。
【0022】
通信回線3により、端末装置2はウェブサーバ5と情報のやり取りをしてウェブサーバ5が公開するコンテンツを取得する。なお、通信回線3は、配信装置1又は端末装置2との通信を中継するゲートウェイ、ルータ等の中継機器を含んでもよい。
【0023】
生成装置4は、フィルタリング条件を生成する装置である。生成装置4は、端末装置2の各々からそれら端末装置2で表示されたコンテンツに対するユーザの評価を受付けてもよい。生成装置4は、受付けたユーザの評価に基づいて、予め決められた規則に従ってフィルタリング条件を生成してもよい。また、生成装置4は、例えば受付けたユーザの評価の内容を編集者に表示し、その内容を見た編集者によって編集されることによりフィルタリング条件を生成してもよい。
【0024】
<配信装置の構成>
図2は、配信装置1の構成の例を示す図である。配信装置1は、制御部11、記憶部12、及び通信部13を有する。
【0025】
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)を有し、CPUがROM及び記憶部12に記憶されているコンピュータプログラム(以下、単にプログラムという)を読み出して実行することにより配信装置1の各部を制御する。
【0026】
通信部13は、有線又は無線により通信回線3に接続する通信回路である。配信装置1は、通信部13により通信回線3に接続された端末装置2と情報をやり取りする。
【0027】
記憶部12は、ハードディスクドライブ等の記憶手段であり、制御部11のCPUに読み込まれる各種のプログラム、データ等を記憶する。また、記憶部12は、フィルタリング条件表121を有する。
【0028】
図3は、フィルタリング条件表121の例を示す図である。フィルタリング条件表121は、選別されるべき度合いを示したフィルタリングレベルと、そのそれぞれのフィルタリングレベルに対応するフィルタリング条件とを記憶する表である。
図3に示す例でフィルタリングレベルは、数字が小さい程、迷惑度が高く、表示させるべきでないコンテンツを示している。
【0029】
図3において、例えば、フィルタリングレベル「L1」は詐欺サイト、フィッシングサイト等のコンテンツが属するレベルであり、迷惑度が最も高いコンテンツの分類を示している。
【0030】
また、例えば、フィルタリングレベル「L2」は、詐欺等の犯罪性はないものの、動画やアニメーション等の動きのある画像が表示される可能性があるコンテンツが属するレベルである。このレベルに属するコンテンツは表示されると端末装置2の動作が鈍重になり、一般に全てのコンテンツを表示するのに費やす時間が増加する場合が多い。
【0031】
また、例えば、フィルタリングレベル「L3」は、動きのある画像が表示されないもののクリック等の動作を行うと現在閲覧しているサイトとは異なるドメイン内のサイトにジャンプするように作られたコンテンツが属するレベルである。
【0032】
また、例えば、フィルタリングレベル「L4」は、現在閲覧しているサイトと共通のドメイン内のサイトにジャンプするように作られたコンテンツではあるが、内容が広告であるコンテンツが属するレベルである。
【0033】
そして、例えば、フィルタリングレベル「L5」は、「L2」から「L4」とは異なり、内容が広告を表すものではなく、サイトが付加的に読むことを薦める一般的な記事である。
【0034】
なお、これらいずれのフィルタリングレベルにも該当しないコンテンツは、上述したフィルタリング(選別)の対象とならないコンテンツであり、例えば、サイトが本来提供するべきニュース記事等を内容とするものである。
【0035】
フィルタリング条件は、これらフィルタリングレベルのそれぞれに対応付けて決められている。フィルタリング条件には、例えば、コンテンツに含まれるタグやリンク先のファイル名、そのファイル名の拡張子、拡張子が対応付けられているファイルのフォーマット種別等を指定する情報が記述されている。
【0036】
また、フィルタリング条件は、ウェブサーバ5や、ウェブサーバ5によって公開されているコンテンツの変動に伴って更新されることが望ましい。この更新を管理するため、フィルタリング条件表121は、記憶したフィルタリング条件のバージョンを示すバージョン情報を、そのフィルタリング条件に対応付けて記憶してもよい。バージョン情報は、例えばバージョンを示す番号や、更新した日時等を示す文字列等である。
【0037】
<端末の構成>
図4は、端末装置2の構成の例を示す図である。端末装置2は、制御部21、記憶部22、通信部23、操作部24、及び表示部25を有する。
【0038】
制御部21は、CPU、ROM、RAMを有し、CPUがROM及び記憶部22に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより端末装置2の各部を制御する。
【0039】
通信部23は、有線又は無線により通信回線3に接続する通信回路である。端末装置2は、通信部23により通信回線3に接続された配信装置1、生成装置4、及びウェブサーバ5と情報をやり取りする。
【0040】
操作部24は、各種の指示をするための操作ボタン、キーボード、タッチパネル等の操作子を備えており、ユーザによる操作を受付けてその操作内容に応じた信号を制御部21に送る。
【0041】
表示部25は、液晶ディスプレイ等の表示画面を有しており、制御部21の制御の下、画像を表示する。表示画面の上には、操作部24の透明のタッチパネルが重ねて配置されてもよい。
【0042】
記憶部22は、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ等の記憶手段であり、制御部21のCPUに読み込まれる各種のプログラム、データ等を記憶する。
【0043】
また、記憶部22は、フィルタリングレベル表221と、ホワイトリストDB222とを記憶する。
【0044】
図5は、フィルタリングレベル表221の例を示す図である。記憶部22は、端末装置2ごとに1つずつ、フィルタリングレベルを記憶してもよいが、端末装置2が複数のユーザによって利用される可能性がある場合には、
図5のフィルタリングレベル表221に示す通り、ユーザのそれぞれを識別するユーザIDごとに、そのユーザによって指示されたフィルタリングレベルを記憶してもよい。
【0045】
図5に示すこのフィルタリングレベル表221によると、例えばユーザID「U1」のユーザには、フィルタリングレベル「L2」が設定されている。
【0046】
図6は、ホワイトリストDB222の例を示す図である。
図6に示すホワイトリストDB222は、フィルタリングの対象から除外すべきコンテンツの識別子をユーザごとに記憶したデータベースであり、ユーザIDリスト2221と、ホワイトリスト2222とを有する。
【0047】
ユーザIDリスト2221は、端末装置2を利用する複数のユーザのそれぞれを識別するユーザIDを列挙したリストである。ホワイトリスト2222は、ユーザIDごとに定められたリストであり、そのユーザIDで識別されるユーザに指定された識別子を列挙するリストである。なお、端末装置2が一人のユーザのみに利用される場合には、ホワイトリストDB222は、1つのホワイトリスト2222のみで構成されてもよい。
【0048】
ここで、ホワイトリスト2222に記述される識別子とは、コンテンツ又はコンテンツの保存場所や名前、そのコンテンツを取得するための手段(スキーム)等を識別する情報であり、例えばURI(Uniform Resource Identifier)である。コンテンツの識別子が、ホワイトリスト2222に記述された識別子と一致する、又は含む場合、そのコンテンツに対してフィルタリング条件に基づく選別は行われない。
【0049】
すなわち、端末装置2の表示部25は、ユーザから受付けた識別子が、ウェブサーバ5から供給されたコンテンツを識別する識別子に含まれる場合に、このコンテンツを選別せずに表示する。
【0050】
<生成装置の構成>
図7は、生成装置4の構成の例を示す図である。生成装置4は、制御部41、記憶部42、通信部43、操作部44、及び表示部45を有する。
【0051】
制御部41は、CPU、ROM、RAMを有し、CPUがROM及び記憶部42に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより生成装置4の各部を制御する。
【0052】
通信部43は、有線又は無線により通信回線3に接続する通信回路である。生成装置4は、通信部43により通信回線3に接続された配信装置1及び端末装置2と情報をやり取りする。
【0053】
操作部44は、各種の指示をするための操作ボタン、キーボード、タッチパネル等の操作子を備えており、ユーザによる操作を受付けてその操作内容に応じた信号を制御部41に送る。
【0054】
表示部45は、液晶ディスプレイ等の表示画面を有しており、制御部41の制御の下、画像を表示する。表示画面の上には、操作部44の透明のタッチパネルが重ねて配置されてもよい。
【0055】
記憶部42は、ソリッドステートドライブ、ハードディスクドライブ等の記憶手段であり、制御部41のCPUに読み込まれる各種のプログラム、データ等を記憶する。また、記憶部42は、評価DB421を記憶する。
【0056】
図8は、評価DB421の例を示す図である。評価DB421は、ユーザが評価したコンテンツをそのユーザごとに記憶するデータベースである。例えば、ユーザが端末装置2の操作部24を操作して、指定したコンテンツに対する評価を入力すると、端末装置2の制御部21は、その評価を受付けて、他の装置に通知する通知ステップを実行する。これにより、コンテンツに対するユーザの評価は、他の装置に通知される。生成装置4は、ユーザの評価を他の装置から受信し、受信した内容を記憶部42の評価DB421に記憶する。
【0057】
なお、この通知は他の装置を仲介せずに行われてもよい。すなわち、端末装置2は、表示されるコンテンツに対するユーザの評価を受付けて、この評価を直接、生成装置4に通知してもよい。この場合、生成装置4は、例えば端末装置2から、ユーザが評価を下したコンテンツの識別子と、その評価とを受信し、受信した内容を記憶部42の評価DB421に記憶する。
【0058】
生成装置4は、この評価DB421に記憶された内容を利用して、新たなフィルタリング条件を生成する。新たなフィルタリング条件は、評価DB421に記憶された内容に対して決められた規則を適用することによって生成されてもよいし、生成装置4の利用者である編集者が評価DB421に記憶された内容を認識した上で編集することにより生成されてもよい。
【0059】
図8に示す評価DB421は、ユーザIDリスト4211と、評価リスト4212とを有する。ユーザIDリスト4211は、端末装置2のユーザをそれぞれ識別するユーザIDを列挙したリストである。
【0060】
評価リスト4212は、ファイル識別子と、要素情報と、ユーザの評価とを対応付けて記憶する。ファイル識別子とは、端末装置2で表示され、ユーザの評価の対象となったコンテンツが含まれるファイルを識別する識別子であり、例えばURIである。要素情報とは、対応付けられたファイル識別子で識別されるファイルの中で、評価の対象となったコンテンツを記述した要素を示す情報である。要素情報とは、例えば「div」タグに含まれる「id」属性等で記述される。ユーザの評価とは、ファイル識別子及び要素情報で特定されるコンテンツに対するユーザの評価であり、例えば、フィルタリングの対象に追加を希望するか除外を希望するか、有害と認識しているか否か、等である。
【0061】
なお、評価リスト4212は、ファイル識別子及び要素情報の組に、ユーザのフィルタリングレベルを対応付けて記憶してもよい。この場合、端末装置2は、ユーザから受付けた評価と、その評価を受付けたときユーザの指定により選択されていたフィルタリングレベルと、を関連付けて通知し、生成装置4は、この通知を受取って上述した評価とフィルタリングレベルとを関連付けて記憶部42の評価DB421に記憶すればよい。すなわち、このフィルタリングレベルは、この組で特定されるコンテンツの表示に対して評価した時点においてユーザに指定されていたフィルタリングレベルである。
【0062】
この対応付けにより、例えば上述した編集者は、特定のフィルタリングレベルを指定したユーザにより表示を望む又は望まない等の評価がされる頻度の多いコンテンツをそれぞれ統計的に特定する。そして編集者は、特定したそのコンテンツのURIを、上述したフィルタリングレベルに対応するフィルタリング条件に追加して、新たなフィルタリング条件を生成する。
【0063】
<ウェブサーバの構成>
図9は、ウェブサーバ5の構成の例を示す図である。ウェブサーバ5は、制御部51、記憶部52、及び通信部53を有する。
【0064】
制御部51は、CPU、ROM、RAMを有し、CPUがROM及び記憶部52に記憶されているプログラムを読み出して実行することによりウェブサーバ5の各部を制御する。
【0065】
通信部53は、有線又は無線により通信回線3に接続する通信回路である。ウェブサーバ5は、通信部53により通信回線3に接続された端末装置2と情報をやり取りする。
【0066】
記憶部52は、ハードディスクドライブ等の記憶手段であり、制御部51のCPUに読み込まれる各種のプログラム、データ等を記憶する。また、記憶部52は、コンテンツ群521を有する。コンテンツ群521は、例えばURIごとにそのURIで識別されるコンテンツがそれぞれ記憶されている。
【0067】
制御部51は、ウェブサーバプログラムを稼動しており、HTTP(Hypertext Transfer Protocol)等のプロトコルで記述された情報の要求を端末装置2等から受取ると、その要求をウェブサーバプログラムによって解釈して、その要求に応じたコンテンツをコンテンツ群521から抽出して端末装置2に送り返す。
【0068】
<端末装置の機能的構成>
図10は、端末装置2の機能的構成を示す図である。なお、
図10において、通信回線3、通信部13、通信部23、及び通信部53を省く。
【0069】
配信装置1の制御部11は、記憶部12に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、配信部111として機能する。
【0070】
配信部111は、例えば端末装置2からバージョン情報を受信して、このバージョン情報で示されるバージョンよりも新しいバージョンのフィルタリング条件を記憶部12のフィルタリング条件表121に記憶している場合に、そのフィルタリング条件を端末装置2に配信する。
【0071】
このフィルタリング条件は、例えば、複数のフィルタリングレベルと、そのそれぞれに対応付けられたフィルタリング条件とを、配信部111が、一つにまとめた文字列、マークアップ言語に沿って記述されたテキスト、バイナリデータ等に変換して端末装置2に配信する。
【0072】
ウェブサーバ5の制御部51は、記憶部52に記憶されているプログラム(ウェブサーバプログラム等)を読み出して実行することにより、供給部511として機能する。
【0073】
供給部511は、端末装置2の要求に応じてコンテンツ群521からコンテンツを抽出して端末装置2に供給する。
【0074】
端末装置2の制御部21は、記憶部22に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、受信部211、選択部212、特定部213、取得部214、選別部215、表示制御部216、及び受付部217として機能する。
【0075】
受付部217は、ユーザの操作を受付ける。例えば、端末装置2のユーザは、操作部24を操作してフィルタリングレベルを指示する。この場合、受付部217は、フィルタリングレベルの指示を受付けて、その指示によって示されるフィルタリングレベルを記憶部22のフィルタリングレベル表221に、そのユーザを識別するユーザIDと対応付けて記憶する。
【0076】
また、例えば、端末装置2のユーザは、操作部24を操作してフィルタリング条件による選別処理の対象から除外したいと考えるコンテンツのURIの指定をする。この場合、受付部217は、受付けたURIを、ホワイトリストDB222において上述したユーザを識別するユーザIDと対応付けられているホワイトリスト2222に追加する。
【0077】
受信部211は、例えばユーザが端末装置2を起動させる時、又は、端末装置2の操作部24に対して特定の操作を行う時に、それらを契機として自身が記憶しているフィルタリング条件のバージョンを示すバージョン情報を配信装置1に送信する。つまり、受信部211は、フィルタリング条件のバージョンを示すバージョン情報を配信装置1に送信する送信ステップを実行する。
【0078】
その結果、そのバージョンのフィルタリング条件よりも新しいフィルタリング条件が配信装置1に記憶されているのであれば、受信部211は、その新しいフィルタリング条件を受信する。
【0079】
なお、受信部211は、上述した契機とは異なる契機でバージョン情報を配信装置1に送信してもよい。受信部211は、例えば、周期的にバージョン情報を配信装置1に送信してもよく、また、予め決められた時刻、曜日、日付等になった時に、バージョン情報を配信装置1に送信してもよい。
【0080】
また、端末装置2は、バージョン情報を配信装置1に送信しなくてもよい。要するに、受信部211は、表示の可否について定めた複数のフィルタリングレベルの各々に対応するフィルタリング条件をそれぞれ配信装置1から受信すればよい。
【0081】
選択部212は、複数のフィルタリングレベルの中からユーザの指示に応じて1つのフィルタリングレベルを選択する。選択部212は、記憶部22のフィルタリングレベル表221を参照して、ユーザを識別するユーザIDに対応付けられたフィルタリングレベルを選択する。
【0082】
特定部213は、受信したフィルタリング条件の中から、選択したフィルタリングレベルに対応するフィルタリング条件を特定する。
【0083】
取得部214は、ウェブサーバ5にURI等を指定してそのURI等で特定されるコンテンツを要求する。そして、取得部214は、要求した上述のURI等で特定されるコンテンツをウェブサーバ5から取得する。
【0084】
なお、取得部214は、ウェブブラウザプログラムによって行われてもよい。ウェブブラウザプログラムとは、ウェブサーバ5にHTTPに準じた要求をしてHTML(Hypertext Markup Language)言語等で記述されたコンテンツを取得し、このコンテンツをディスプレイ等に表示させるプログラムである。また、ウェブブラウザプログラムは、表示されたそれぞれの位置に対応するポインティングデバイス等による操作を受付ける制御をコンピュータに行わせるためのプログラムである。
【0085】
選別部215は、特定されたフィルタリング条件に基づいて、ウェブサーバ5から供給されたコンテンツを選別する。
【0086】
なお、選別部215は、端末装置2に搭載されたウェブブラウザプログラムによって行われてもよい。
【0087】
この場合、上述した特定部213は、特定したフィルタリング条件を、ウェブブラウザプログラムで予め定められているアプリケーション・プログラミング・インタフェース(API:Application Programming Interface)に従って、ウェブブラウザプログラムに引き渡すように構成されていればよい。
【0088】
表示制御部216は、選別部215によって選別されたコンテンツを表示部25に表示させる。表示制御部216は、ウェブブラウザプログラムによって行われてもよい。
【0089】
<コンテンツフィルタリングシステムの動作>
図11は、コンテンツフィルタリングシステム9の動作の流れを示すシーケンス図である。
【0090】
図11に示す通り、ユーザが端末装置2を起動させるための操作を行うと、端末装置2は起動する(ステップS101)。端末装置2は、この自装置の起動を契機として記憶済みのフィルタリングレベルのバージョン情報を特定し、このバージョン情報を配信装置1に送信する(ステップS102)。
【0091】
配信装置1は、端末装置2からバージョン情報を受信すると、そのバージョン情報で示されるバージョンよりも新しいバージョンのフィルタリング条件が記憶部12に記憶されているか否か判定する(ステップS103)。
【0092】
ステップS103の判定の結果、受信したバージョン情報で示されるバージョンよりも新しいバージョンのフィルタリング条件が記憶部12に記憶されていると判定した場合、配信装置1は、最新のフィルタリング条件を端末装置2に配信する。端末装置2は、配信された最新のフィルタリング条件を受信し(ステップS104)、記憶部22に記憶されているフィルタリング条件を更新する(ステップS105)。
【0093】
また、ユーザが端末装置2に対してフィルタリングレベルを指示する操作をすると、端末装置2は、この操作を受付けて(ステップS106)、記憶部22に記憶する。
【0094】
そして、ユーザがウェブサーバ5に記憶されたコンテンツにアクセスするための操作をすると、端末装置2は、この操作を受付けて(ステップS106)、ユーザが前に指示したフィルタリングレベルを記憶部22から読み出して選択し(ステップS107)、ステップS104で受信したフィルタリング条件の中から、ステップS107で選択したフィルタリングレベルに対応するフィルタリング条件を特定する(ステップS108)。
【0095】
端末装置2は、ウェブサーバ5にコンテンツを供給するように要求し(ステップS109)、ウェブサーバ5はこの要求に応答してコンテンツ群521から要求されたコンテンツを抽出して端末装置2に供給する(ステップS110)。
【0096】
端末装置2は、ウェブサーバ5から取得したコンテンツに対して、特定したフィルタリング条件に基づく選別を行い(ステップS111)、選別の結果、残ったコンテンツ、すなわち、表示することが許可されたコンテンツのみを表示部25に表示させる(ステップS112)。
【0097】
図12は、ウェブサーバ5から取得したコンテンツの例を示す図である。このコンテンツは例えばHTML等のマークアップ言語によって記述されており、「div」タグ等によって、いくつかの表示領域に分けられている。
【0098】
図12に示すコンテンツの例では、コンテンツは表示領域A1、A2、A3、A4及びA5に分けられている。
図13は、各表示領域が対応するフィルタリングレベルを示す図である。例えば、表示領域A1には、現在閲覧しているサイトと共通のドメイン内のサイトにジャンプするように作られたコンテンツではあるが、内容が広告であるコンテンツが記述されているため、フィルタリングレベルは「L4」である、と認識される。
【0099】
同様に、表示領域A2はフィルタリングレベル「L2」である、と認識され、表示領域A4はフィルタリングレベル「L5」である、と認識され、表示領域A5はフィルタリングレベル「L3」である、と認識される。また、表示領域A3には、サイトが本来提供するべきニュース記事等のコンテンツが記述されているため、表示領域A3には、対応するフィルタリングレベルがない、と認識される。
【0100】
図14は、設定されたフィルタリングレベルに応じて変化する表示内容を説明するための図である。端末装置2は、フィルタリングレベルが「L2」に設定されている場合、
図14(a)に示すコンテンツを表示する。この場合、端末装置2は、フィルタリングレベル「L1」から「L2」までを表示対象から除外するため、
図12に示す表示領域A2のみが除外され、表示領域A1、A3、A4、及びA5が表示される。この場合、動きのある画像を表示するコンテンツが表示されないため、
図12に示した表示を行うよりも端末装置2は速くコンテンツを表示することができる。
【0101】
端末装置2は、フィルタリングレベルが「L3」に設定されている場合、
図14(b)に示すコンテンツを表示する。この場合、端末装置2は、フィルタリングレベル「L1」から「L3」までを表示対象から除外するため、
図12に示す表示領域A2及び表示領域A5が除外され、表示領域A1、A3、及びA4が表示される。この場合、動きのある画像を表示するコンテンツのほか、現在閲覧しているサイトと異なるサイトのリンク等が含まれた広告等が表示されないため、ユーザは、
図12に示した表示に対してクリック等の操作をしても、現在閲覧しているサイトと共通のドメイン内のサイトに表示が移動するだけで済む。
【0102】
端末装置2は、フィルタリングレベルが「L4」に設定されている場合、
図14(c)に示すコンテンツを表示する。この場合、端末装置2は、フィルタリングレベル「L1」から「L4」までを表示対象から除外するため、
図12に示す表示領域A1、A2、A5が除外され、表示領域A3及び表示領域A4のみが表示される。この場合、端末装置2には、サイトが本来表示するべき記事等と、広告ではない推薦記事のみが表示されるため、ユーザは広告を見ることが無くなる。
【0103】
なお、フィルタリングレベルが「L5」に設定されている場合、端末装置2は、表示領域A3のみを表示する。この場合、端末装置2には、サイトが本来表示するべき記事のみが表示されるため、他のフィルタリングレベルに設定されている場合と比べて速くコンテンツの表示が完了する。
【0104】
以上の動作により、ユーザは予め希望するフィルタリングレベルを指示しておくことで、そのフィルタリングレベルに応じたフィルタリング条件がフィルタリングに適用され、自身の望む程度の選別が行われたコンテンツを閲覧することができる。
【0105】
<変形例>
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の変形例を組合せてもよい。
【0106】
<変形例1>
本発明は、端末装置2の制御方法として観念される。すなわち、この端末装置2の制御方法とは、表示の可否について定めた複数のフィルタリングレベルの各々に対応するフィルタリング条件をそれぞれ配信装置1から受信する受信ステップと、複数のフィルタリングレベルの中からユーザの指示に応じて1つのフィルタリングレベルを選択する選択ステップと、受信したフィルタリング条件の中から、選択したフィルタリングレベルに対応するフィルタリング条件を特定する特定ステップと、特定したフィルタリング条件をウェブブラウザプログラムに引き渡す引き渡しステップと、ウェブブラウザプログラムが取得したコンテンツを、このウェブブラウザプログラムから取得する取得ステップと、取得されたコンテンツを表示する表示ステップと、を有する制御方法である。
【0107】
<変形例2>
端末装置2の制御部21によって実行されるプログラムは、磁気テープ及び磁気ディスク等の磁気記録媒体、光ディスク等の光記録媒体、光磁気記録媒体、半導体メモリ等の、コンピュータ装置が読取り可能な記録媒体に記憶された状態で提供し得る。また、このプログラムを、インターネット等の通信回線経由でダウンロードさせてもよい。なお、上述した制御部21によって例示した制御手段としてはCPU以外にも種々の装置が適用される場合があり、例えば、専用のプロセッサ等が用いられる。
【解決手段】受信部211は、表示の可否について定めた複数のフィルタリングレベルの各々に対応するフィルタリング条件をそれぞれ配信装置1から受信する。選択部212は、複数のフィルタリングレベルの中からユーザの指示に応じて1つのフィルタリングレベルを選択する。特定部213は、受信したフィルタリング条件の中から、選択したフィルタリングレベルに対応するフィルタリング条件を特定する。取得部214は、要求したコンテンツをウェブサーバ5から取得する。選別部215は、特定されたフィルタリング条件に基づいて、ウェブサーバ5から供給されたコンテンツを選別する。表示制御部216は、選別部215によって選別されたコンテンツを表示部25に表示させる。