特許第6536937号(P6536937)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6536937
(24)【登録日】2019年6月14日
(45)【発行日】2019年7月3日
(54)【発明の名称】使用済み油の再生処理装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 21/24 20060101AFI20190625BHJP
   B01D 21/00 20060101ALI20190625BHJP
   A23D 9/02 20060101ALN20190625BHJP
【FI】
   B01D21/24 H
   B01D21/00 G
   B01D21/00 B
   !A23D9/02
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-34397(P2015-34397)
(22)【出願日】2015年2月24日
(65)【公開番号】特開2016-155076(P2016-155076A)
(43)【公開日】2016年9月1日
【審査請求日】2018年1月9日
(73)【特許権者】
【識別番号】515269040
【氏名又は名称】合同会社クスノキ
(74)【代理人】
【識別番号】100158702
【弁理士】
【氏名又は名称】岡野 卓也
(72)【発明者】
【氏名】楠 信行
【審査官】 佐々木 典子
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−316993(JP,A)
【文献】 特開2000−295964(JP,A)
【文献】 特開2003−144336(JP,A)
【文献】 実開昭59−003099(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 21/00−21/34
A23D 7/00− 9/06
A47J 37/12
C11B 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
逆円錐形状の底部を有し、使用済み油を貯留する貯油タンクと、
前記貯油タンクの底部下端に連通し、前記貯油タンクの下方に配設されて沈殿物を捕集する沈殿物捕集部と、
前記貯油タンクの底部下端よりも上方位置に設けられ、再生処理した油を吐出する再生油吐出部と、
前記貯油タンク内に配設され、前記貯油タンクの中心軸を中心として回転駆動され前記貯油タンク内の使用済み油を撹拌し回転流を発生させる撹拌部材と、を備え
前記沈殿物捕集部は上部と下部を逆方向に回転させて捻り形成した管状部材を有し、該管状部材が前記貯油タンクの底部下端に設けられることを特徴とする使用済み油の再生処理装置。
【請求項2】
前記沈殿物捕集部はさらに沈殿物捕集室を有し、該沈殿物捕集室が前記管状部材の下端に設けられる請求項記載の使用済み油の再生処理装置。
【請求項3】
前記貯油タンクの外周部には、該貯油タンク内の油を冷却する冷却部を設けてなる請求項1又は2記載の使用済み油の再生処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、使用済み油の再生処理装置に関し、特に天ぷらやフライ等の調理に使用した油の再生に用いて好適な使用済み油の再生処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、天ぷらやフライ等の調理に使用した油を再生処理する装置が知られている(特許文献1を参照。)。
【0003】
特許文献1に記載された使用済み油の再生処理装置は、油槽内の高温の使用済み油を吸入するポンプと、該ポンプの吸込側に接続され、目の大きさに変化をもたせて多層に重ねた網を有するろ過用吸入口と、前記ポンプの吐出側に接続され、該ポンプで注入されるろ過後の使用済み油を貯蔵する油タンクを備える。
【0004】
前記油タンクには、逆円錐形の底部が設けられ、該底部の下端に排カスバルブが設けられる一方で、該排カスバルブの上方に吐出バルブが設けられる。
【0005】
上記使用済み油の再生処理装置は、ろ過用吸入口が目の大きさに変化をもたせて多層に重ねた網を有するため、油槽内の高温の使用済み油をポンプで吸引する際、揚げカス、油カス等の排カスをほとんど含まないようにろ過することができる。
【0006】
そして、上記使用済み油の再生処理装置は、油タンクの底部が逆円錐形に形成され、該底部に微細な排カス等が沈澱するため、前記吐出バルブから吐出される上済みのきれいな油を再利用することができる。
【0007】
ところで、上記使用済み油の再生処理装置は、前記油タンク内において微細な排カス等を自然沈殿させるものであり、沈殿するまでに時間がかかる問題がある。
また、上記使用済み油の再生処理装置は、前記吐出バルブから再生処理した油を吐出させて再使用する際、前記底部に沈殿した排カス等の沈殿物が巻き上げられて前記再使用する油に混入する虞がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実公平7−33848号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
そこで、本発明は、貯油タンク内における排カス等の浮遊物の沈降速度を速めることができ、使用済み油の再生処理効果を高めることができる、使用済み油の再生処理装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、吐出バルブから再生処理した油を吐出させて再使用する際に、浮遊物や沈殿物が前記再使用する油に混入することを防ぐことができ、使用済み油の再生処理効果を高めることができる、使用済み油の再生処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の使用済み油の再生処理装置は、
逆円錐形状の底部を有し、使用済み油を貯留する貯油タンクと、
前記貯油タンクの底部下端に連通し、前記貯油タンクの下方に配設されて沈殿物を捕集する沈殿物捕集部と、
前記貯油タンクの底部下端よりも上方位置に設けられ、再生処理した油を吐出する再生油吐出部と、
前記貯油タンク内に配設され、前記貯油タンクの中心軸を中心として回転駆動されて前記貯油タンク内の使用済み油を撹拌し回転流を発生させる撹拌部材と、を備え
前記使用済み油を前記撹拌部材により撹拌し回転流を発生させ、前記使用済み油に含まれる浮遊物を前記回転流の中心部に集めて前記沈殿物捕集部へ沈降させることを特徴とする。
【0011】
本発明の使用する油の再生処理装置は、
前記沈殿物捕集部が上部と下部を逆方向に回転させて捻り形成した管状部材(ツイスト管)を有し、該管状部材(ツイスト管)が前記貯油タンクの底部下端に設けられることが好ましい。
【0012】
本発明の使用する油の再生処理装置は、
前記沈殿物捕集部がさらに沈殿物捕集室を有し、該沈殿物捕集室が前記管状部材(ツイスト管)の下端に設けられることが好ましい。
【0013】
本発明の使用する油の再生処理装置は、
前記貯油タンクの外周部に、該貯油タンク内の油を冷却する冷却部を設けてなることが好ましい。
【0014】
本発明の使用済み油の再生処理装置は、
前記沈殿物捕集部が上部と下部の中間を絞り形成した管状部材(絞り管)を有し、該管状部材(絞り管)が前記貯油タンクの底部下端に設けられることとすることもできる。
【0015】
また、本発明の使用する油の再生処理装置は、
前記沈殿物捕集部がさらに沈殿物捕集室を有し、該沈殿物捕集室が前記管状部材(絞り管)の下端に設けられることとすることもできる。
【0016】
本発明の使用済み油の再生処理装置は、
前記沈殿物捕集部が沈殿物捕集室を有し、該沈殿物捕集室が前記貯油タンクの底部下端に設けられることとすることもできる。
なお、この場合、前記沈殿物捕集室は、前記貯油タンクの底部下端に形成される開口よりも大きな断面積をもつものとすることが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明の使用済み油の再生処理装置は、撹拌部材によって貯油タンク内の油を撹拌し回転流を発生させることができるので、浮遊物を前記回転流の中心部に集めて早期に沈降させることができる。
【0018】
また、本発明の使用済み油の再生処理装置は、前記浮遊物が沈殿物捕集部へ沈降することとなるが、前記沈殿物捕集部へ沈降した浮遊物や沈殿物は前記回転流の影響を受けにくく、また、前記貯油タンクの底部下端よりも下方へ沈降しているため、前記再生油吐出部から再生処理した油を吐出させて再使用する際に前記浮遊物や沈殿物が逆流して前記再生油に混入することを防ぐことができる。
【0019】
したがって、本発明の使用済み油の再生処理装置によれば、従来に比べ、使用済み油の再生処理効果を高めることができる。
【0020】
なお、本発明の使用済み油の再生処理装置は、撹拌部材を間欠回転することとすれば、浮遊物の沈降を繰り返し行うことができるので、該浮遊物の沈降効果を高めることができる。
【0021】
本発明の使用済み油の再生処理装置は、前記沈殿物捕集部が、前記貯油タンクの底部下端に設けられ、上部と下部を逆方向に回転させて捻り形成した管状部材(ツイスト管)を有することとすれば、前記ツイスト管の下部へ沈降した浮遊物や沈殿物は前記回転流の影響を受けにくく、また、前記貯油タンクの底部下端よりも下方であって前記ツイスト管の下部へ沈降しているため、前記再生油吐出部から再生処理した油を吐出させて再使用する際に前記浮遊物や沈殿物が逆流して前記再生油に混入することを防ぐことができる。
【0022】
本発明の使用済み油の再生処理装置は、前記沈殿物捕集部が、前記ツイスト管の下端に設けられる沈殿物捕集室をさらに有することとすれば、前記沈殿物捕集室に捕集された浮遊物や沈殿物は、前記ツイスト管の介在によって前記回転流の影響を受けにくく、また、前記貯油タンクの底部下端よりも下方であって前記ツイスト管の下端よりもさらに下方へ沈降しているため、前記再生油吐出部から再生処理した油を吐出させて再使用する際に前記浮遊物や沈殿物が逆流して前記再生油に混入することを防ぐことができる。
【0023】
本発明の使用済み油の再生処理装置は、前記貯油タンクの外周部に、該貯油タンク内の油を冷却する冷却部を設けることとすれば、前記貯油タンク内に供給された高温の油を早期に冷却することができるため、油の酸化腐敗を防止することができる。
また、本発明の使用済み油の再生処理装置は、前記撹拌部材によって前記貯油タンク内の油を撹拌し回転流を発生させるので、前記冷却部材の放熱効果が増大し、使用済み油の冷却効果が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の実施の形態における使用済み油の再生処理装置の概略斜視図。
図2】本発明の実施の形態における使用済み油の再生処理装置の概略正面図。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態における使用済み油の再生処理装置の概略斜視図を示す。また、図2は、本発明の実施の形態における使用済み油の再生処理装置の概略正面図を示す。図1及び図2は、ともに貯油タンク内の様子を説明するため一部断面を示している。
【0026】
本発明の実施の形態における使用済み油の再生処理装置は、使用済みの油を貯留する貯油タンク1と、前記貯油タンク1の下方に配設されるツイスト管2と、前記ツイスト管2の下方に配設される沈殿物捕集室3を備える。
ここで、本明細書中において、前記ツイスト管2は、管状部材であって上部と下部を逆方向に回転させて捻り形成したものである。
【0027】
前記貯油タンク1は逆円錐形状の底部を有し、前記ツイスト管2は前記貯油タンク1内に連通するよう該貯油タンク1の底部下端に配設される。また、前記沈殿物捕集室3は前記ツイスト管2に連通するよう該ツイスト管2の下端に配設される。前記沈殿物捕集室3の下端には、捕集した沈殿物を排出するための排出バルブ4が設けられる。
【0028】
前記貯油タンク1内には、鉛直軸を中心に回転可能な撹拌棒5が配設される。前記貯油タンク1の上方には駆動モータ6が配設されており、前記撹拌棒5は前記駆動モータ6により前記貯油タンク1の中心軸を中心として回転駆動される。
【0029】
前記貯油タンク1の上部には、該貯油タンク1に使用済み油を供給するための供給配管7が配設される。また、前記貯油タンク1の底部には該貯油タンク1の底部下端よりも上方位置に再生処理した油を吐出するための吐出口が形成され、該吐出口には前記再生処理した油を吐出するための吐出バルブ9を有する吐出配管8が配設される。
【0030】
前記貯油タンク1の外面には、冷却媒体を通すための断面角形形状の冷却配管10がコイル状に配設される。前記貯油タンク1内に高温状態で供給される使用済み油は、前記冷却配管10の作用により素早く冷却され、酸化による腐敗が防止される。
【0031】
本発明の実施の形態における使用済み油の再生処理装置において、排カス等の浮遊物を含む使用済み油が、前記供給配管7から前記貯油タンク1に供給される。そして、図2に示すように、前記供給配管7から供給されて前記貯油タンク1内に貯留される使用済み油を、前記駆動モータ6により回転駆動される前記撹拌棒5により撹拌し回転流を発生させる。
【0032】
そのため、前記浮遊物は、前記回転流の中心部に集まり早期に沈降する。そして、前記浮遊物は、前記ツイスト管2を沈降して前記沈殿物捕集室3に捕集される。
その際、前記撹拌棒5を間欠回転することとすれば、浮遊物の沈降を繰り返し行うことができるので、該浮遊物の沈降効果を高めることができる。
なお、前記供給配管7から供給される使用済み油は、大きな排カス等を事前にろ過しておくことが好ましい。
【0033】
本発明の実施の形態における使用済み油の再生処理装置は、撹拌棒5によって貯油タンク1内の油を撹拌し回転流を発生させることができるので、浮遊物を前記回転流の中心部に集めて早期に沈降させることができる。
【0034】
また、本発明の実施の形態における使用済み油の再生処理装置は、ツイスト管2の下端に沈殿物捕集室3を設けるので、前記沈殿物捕集室3に捕集された浮遊物や沈殿物は、前記ツイスト管2の介在によって前記回転流の影響を受けにくく、また、前記貯油タンク1の底部下端よりも下方であって前記ツイスト管2の下端よりもさらに下方へ沈降しているため、前記吐出バルブ9を開放して再生処理した油を再使用する際に前記浮遊物や沈殿物が逆流して前記再生油に混入することを防ぐことができる。
【0035】
したがって、本発明の実施の形態における使用済み油の再生処理装置によれば、従来に比べ、再生処理効率を高めることができるため、浮遊物や沈殿物の混入しない再生油を早期に再使用することが可能となる。
また、本発明の実施の形態における使用済み油の再生処理装置によれば、前記再生油の吐出口を可能な限り底部下端近くに設けることができるため、前記再生油の回収効率も向上する。
【0036】
ここで、前記沈殿物捕集室3は、前記ツイスト管2の下部よりも大きな断面積をもつものとすることが好ましい。
前記沈殿物捕集室3が、前記ツイスト管2の下部よりも大きな断面積をもつものとすることで、前記沈殿物捕集室3に捕集された沈殿物の逆流をより一層防止することが可能となる。
また、前記ツイスト管2の捻り方向については、任意に定め得るものであるが、前記回転流の回転方向と同方向にすれば、浮遊物を当該ツイスト管2の下部までより円滑に沈降させることができる。
【0037】
上記本発明の実施の形態では、前記ツイスト管2の下端に沈殿物捕集室3を配設することとしたが、前記ツイスト管2の下端に前記排出バルブ4を設けることで、前記ツイスト管2の下部を前記沈殿物捕集室3の代わりとすることもできる。
この場合でも、前記ツイスト管2の下部へ沈殿した浮遊物や沈殿物は前記回転流の影響を受けにくく、また、前記貯油タンク1の底部下端よりも下方であって前記ツイスト管2の下部へ沈降しているため、前記吐出バルブ9を開放して再生油を再使用する際に前記浮遊物や沈殿物が逆流して前記再生油に混入することを防ぐことができる。
【0038】
また、上記本発明の実施の形態では、前記貯油タンク1の底部下端にツイスト管2を配設することとしたが、前記ツイスト管2に代えて絞り管を配設することもできる。
その場合でも、前記絞り管の下端に沈殿物捕集室を配設することができるし、前記絞り管の下部を前記沈殿物捕集室の代わりとすることもできる。
【0039】
そして、この場合でも、前記貯油タンク1の底部下端にツイスト管2を配設した場合と同様の効果を奏することができる。
ここで、本明細書中において、前記絞り管は、管状部材であって上部と下部の中間を絞り形成したものである。
【0040】
さらに、上記本発明の実施の形態では、前記貯油タンク1の底部下端にツイスト管2を配設することとしたが、前記貯油タンク1の底部下端に沈殿物捕集室3を直接配設することもできる。
その場合、前記沈殿物捕集室3が、前記貯油タンク1の底部下端に形成される開口よりも大きな断面積をもつものとすることで、前記沈殿物捕集室3に捕集された浮遊物や沈殿物の逆流を効果的に防ぐことが可能となる。
【0041】
上記本発明の実施の形態では、貯油タンク1内の油を撹拌する部材として撹拌棒5を用いたが、油の撹拌効果が得られるのであれば、棒状の部材に限るものでなく、例えば縦長の羽根状の部材など他の形状の撹拌部材を用いることができる。
また、本発明の実施の形態では、複数の撹拌棒5を用いたが、油の撹拌効果が得られるのであれば複数でなくてもよい。
【0042】
上記本発明の実施の形態では、貯油タンク1の外面に配設する冷却配管10として、断面角形形状の配管を用いたが、例えば断面丸形形状など他の断面形状の配管を用いてもよい。
また、本発明の実施の形態では、前記冷却配管10を貯油タンク1の外周にコイル状に配設したが、前記冷却配管10は貯油タンク1外面に配設されるものであればよい。さらに、前記冷却用配管10は多層に配設される構造としてもよい。
【0043】
上記本発明の実施の形態では、前記貯油タンク1の外面に冷却配管10を配設することとしたが、前記貯油タンク1の壁面を、内壁と外壁からなる二重壁構造とし、前記内壁と外壁の間の空間に冷却媒体を貯留することとしてもよい。前記貯油タンク1の壁面を二重壁構造とし、前記内壁と外壁の間の空間に冷却媒体を貯留することとすれば、貯留タンク1内に高温状態で供給される使用済み油を、該貯油タンク1の内壁全面によって効率よく冷却することができる。なお、前記使用済み油の冷却中は、前記内壁と外壁の間の空間に貯留される冷却媒体を、前記二重壁の上部から継続して供給し、前記二重壁の下部から継続して排出すればよい。
【0044】
本発明の実施の形態における使用済み油の再生処理装置は、撹拌棒5によって貯油タンク1内の油を撹拌し回転流を発生させるので、前記冷却配管10の放熱効果が増大し、使用済み油の冷却効果が向上する。
【0045】
なお、上記本発明の実施の形態では、撹拌棒5を間欠回転することとしたが、前記撹拌棒5を連続回転することとしてもよく、その場合でも、浮遊物を早期に沈降させる効果が得られる。
【0046】
本発明は、上記実施の形態に限定されるものでなく、範囲を逸脱しない限りにおいてその構成を適宜変更できることはいうまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0047】
本発明は、使用済み油の再生処理効果が高いため、極めて実用的価値が高い。
【符号の説明】
【0048】
1 貯油タンク
2 ツイスト管
3 沈殿物捕集室
4 排出バルブ
5 撹拌棒
6 駆動モータ
7 供給配管
8 吐出配管
9 吐出バルブ
10 冷却配管
図1
図2