特許第6537220号(P6537220)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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特許6537220マルチゲインステップRFパワーアンプのための電力供給コントローラ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6537220
(24)【登録日】2019年6月14日
(45)【発行日】2019年7月3日
(54)【発明の名称】マルチゲインステップRFパワーアンプのための電力供給コントローラ
(51)【国際特許分類】
   H03F 1/02 20060101AFI20190625BHJP
   H03F 3/20 20060101ALI20190625BHJP
【FI】
   H03F1/02 144
   H03F3/20
【請求項の数】15
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2013-556838(P2013-556838)
(86)(22)【出願日】2012年3月1日
(65)【公表番号】特表2014-507100(P2014-507100A)
(43)【公表日】2014年3月20日
(86)【国際出願番号】US2012027200
(87)【国際公開番号】WO2012118921
(87)【国際公開日】20120907
【審査請求日】2015年2月27日
【審判番号】不服-11228(P-11228/J1)
【審判請求日】2017年7月28日
(31)【優先権主張番号】13/038,068
(32)【優先日】2011年3月1日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】390020248
【氏名又は名称】日本テキサス・インスツルメンツ合同会社
(73)【特許権者】
【識別番号】507107291
【氏名又は名称】テキサス インスツルメンツ インコーポレイテッド
(74)【上記1名の代理人】
【識別番号】100098497
【弁理士】
【氏名又は名称】片寄 恭三
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム オー キーズ
(72)【発明者】
【氏名】バスカー ラマチャンドラン
(72)【発明者】
【氏名】ジェーン シンレブラン
【合議体】
【審判長】 吉田 隆之
【審判官】 中野 浩昌
【審判官】 富澤 哲生
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−17562(JP,A)
【文献】 特開2003−338714(JP,A)
【文献】 国際公開第2010/132218(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0244951(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03F
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パワーアンプに供給される電源電圧を制御する電源コントローラであって、
複数のレジスタを有する第1のメモリと、
前記複数のレジスタに接続されるマルチプレクサであって、利得選択メッセージを受け取り、前記利得選択メッセージに応答して前記複数のレジスタの1つからのオフセットデジタルワードを通過させる、前記マルチプレクサと、
検出されたデジタルワードと前記オフセットデジタルワードとを共に加算し、応答して加算されたデジタルワードを生成するように前記マルチプレクサに接続される加算器であって、前記検出されたデジタルワードが前記パワーアンプの入力信号又は出力信号の検出されたパワーを表す、前記加算器と、
前記加算されたデジタルワードを受け取るように前記加算器に接続される第2のメモリであって、前記加算されたデジタルワードをアドレスとして受け取り、前記アドレスで前記第2のメモリにストアされた電圧デジタルワードを出力する、前記第2のメモリと、
を含み、
検出されたデジタルワードと前記第2のメモリにストアされた電圧デジタルワードとが非単調の関係を有する、電源コントローラ。
【請求項2】
請求項1に記載の電源コントローラであって、
前記検出されたパワーに対応する検出パワー信号を前記検出されたデジタルワードに変換するように前記加算器に接続されるアナログデジタル(A/D)コンバータを更に含む、電源コントローラ。
【請求項3】
請求項2に記載の電源コントローラであって、
前記第2のメモリから出力される前記電圧デジタルワードを制御電圧に変換するように前記第2のメモリに接続されるデジタルアナログ(D/A)コンバータを更に含む、電源コントローラ。
【請求項4】
請求項3に記載の電源コントローラであって、
フィルタされていない供給電圧を生成するように前記D/Aコンバータに接続されるDC−DCコンバータを更に含み、前記フィルタされていない供給電圧の大きさが前記制御電圧により定義される、電源コントローラ。
【請求項5】
請求項4に記載の電源コントローラであって、
前記フィルタされていない供給電圧をフィルタし、電源電圧を通過させるように前記DC−DCコンバータに接続されるLCフィルタを更に含む、電源コントローラ。
【請求項6】
パワー回路であって、
電源コントローラであって、
複数のレジスタを有する第1のメモリと、
前記複数のレジスタに接続されるマルチプレクサであって、利得選択メッセージを受け取り、前記利得選択メッセージに応答して前記複数のレジスタの1つからのオフセットデジタルワードを通過させる、前記マルチプレクサと、
検出されたデジタルワードと前記オフセットデジタルワードとを共に加算し、応答して加算されたデジタルワードを生成するように前記マルチプレクサに接続される加算器と、
前記加算されたデジタルワードを受け取るように前記加算器に接続される第2のメモリであって、前記加算されたデジタルワードをアドレスとして受け取り、前記アドレスで前記第2のメモリにストアされた電圧デジタルワードを出力する、前記第2のメモリと、
を含む、前記電源コントローラと、
前記利得選択メッセージを受け取るように接続されるマルチゲインステップパワーアンプであって、前記利得選択メッセージにより定義される利得により入力信号パワーを増幅する、前記マルチゲインステップパワーアンプと、
前記マルチゲインステップパワーアンプのパワーを検出して前記検出されたパワーを表す検出パワー信号を出力するパワー検出器であって、前記検出パワー信号が前記検出されたデジタルワードに対応する、前記パワー検出器と、
を含み、
前記電源コントローラが、前記マルチステップパワーアンプに供給される電源電圧を制御し、
検出されたデジタルワードと前記第2のメモリにストアされた電圧デジタルワードとが非単調の関係を有する、パワー回路。
【請求項7】
請求項6に記載のパワー回路であって、
前記電源コントローラが、前記検出パワー信号を前記検出されたデジタルワードに変換するように前記加算器に接続されるアナログデジタル(A/D)コンバータを更に含む、パワー回路。
【請求項8】
請求項7に記載のパワー回路であって、
前記電源コントローラが、前記第2のメモリから出力される前記電圧デジタルワードを制御電圧に変換するように前記第2のメモリに接続されるデジタルアナログ(D/A)コンバータを更に含む、パワー回路。
【請求項9】
請求項8に記載のパワー回路であって、
前記電源コントローラが、フィルタされていない供給電圧を生成するように前記D/Aコンバータに接続されるDC−DCコンバータを更に含み、前記フィルタされていない供給電圧の大きさが前記制御電圧により定義される、パワー回路。
【請求項10】
請求項9に記載のパワー回路であって、
前記電源コントローラが、前記フィルタされていない供給電圧をフィルタし、電源電圧を前記マルチゲインステップパワーアンプに通過させるように前記DC−DCコンバータに接続されるLCフィルタを更に含む、パワー回路。
【請求項11】
パワーアンプに供給される電源電圧を制御する方法であって、
前記パワーアンプの入力信号又は出力信号のパワーを検出することと、
利得選択信号に応じて複数のオフセットデジタルワードの1つのオフセットデジタルワードを通過させることと、
加算されたデジタルワードを形成するため前記オフセットデジタルワードを前記検出されたパワーを表す検出されたデジタルワードに付加することと、
前記加算されたデジタルワードをメモリへのアドレスとして受け取ることであって、前記メモリが前記アドレスで前記メモリにストアされた電圧デジタルワードを出力する、前記受け取ることと、
を含み、
検出されたデジタルワードと前記メモリにストアされた電圧デジタルワードとが非単調の関係を有する、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、
前記検出されたパワーに対応するアナログ検出パワー信号を前記検出されたデジタルワードに変換することを更に含む、方法。
【請求項13】
請求項12に記載の方法であって、
前記電圧デジタルワードをアナログ制御信号に変換することを更に含む、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、
前記アナログ制御信号の大きさに応答してフィルタされていない電源電圧を生成することを更に含む、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法であって、
フィルタされた電源電圧を出力するため前記フィルタされていない電源電圧をフィルタすることを更に含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、RFパワーアンプのための電力供給コントローラに関し、更に特定して言えば、マルチゲインステップRFパワーアンプのための電力供給コントローラに関連する。
【背景技術】
【0002】
RFパワーアンプは、通常、RF信号がアンテナに出力される前に、RF信号の電力を増大させる電子的増幅器である。増幅器によって提供される電力の増大は、その増幅器の利得として知られており、入力電力PIで除した出力電力PO(即ち、PO/PI)により定義される。そのため、出力電力POが入力電力PIの大きさの2倍であるとき、その増幅器は2の利得を有する。
【0003】
RFパワーアンプは通常、単一の電力供給電圧により電力供給され、この電圧は、増幅されたRF信号を最大特定電力で出力するために必要とされる電力供給電圧により定義される大きさを有する。しかし、通常オペレーションの間、RFパワーアンプは典型的に、増幅されたRF信号をかなりの時間期間最大特定電力未満で出力する。RFパワーアンプが、増幅されたRF信号を最大特定電力未満で出力するとき、そのRFパワーアンプは典型的に一層低い効率で動作しており、電力を浪費する。バッテリー電力供給されるデバイスでは、浪費された電力が、新しい又は再充電されたバッテリーが要求される前の利用可能な動作時間を短縮する。
【0004】
RFパワーアンプの効率は増幅器が最大特定電力未満で動作しているとき改善され得、それにより、RFパワーアンプに供給される電力供給電圧を低減することによって、消費される電力の量を低減する。そのため、RFパワーアンプにより消費される電力の量を低減するため、電力供給コントローラは、増幅されたRF信号の出力電力に基づいてRFパワーアンプに供給される供給電圧を変更するよう開発されてきている。
【0005】
図1は、従来のパワー回路100の一例を図示する概略図を示す。図1に示すように、パワー回路100はRFパワーアンプ110を含み、RFパワーアンプ110は、RF信号RFIを受け取り、RF信号を増幅し、増幅されたRF信号RFOを出力する。また、RFパワーアンプ110は、電力供給電圧VCCを受け取るための電力供給入力を有する。
【0006】
電力回路100は電力検出器112を更に含み、電力検出器112は、パワーアンプ110により出力される増幅されたRF信号RFOの電力を検出し、この検出に応答してアナログ検出された電力信号DPSを生成する。検出された電力信号DPSは、増幅されたRF信号RFOの検出された電力が変化するにつれて変化する。
【0007】
そのため、検出された電力の大きさが増大すると、検出された電力信号DPSの大きさも増大する。同様に、検出された電力の大きさが低減すると、検出された電力信号DPSの大きさも低減する。(電力検出器112は、代替としてRF信号RFIの電力を検出することもできる。)
【0008】
電力回路100は電力供給コントローラ114を更に含み、電力供給コントローラ114は、電力検出器112により出力される検出された電力信号DPSに基づいてRFパワーアンプ110に供給される電力供給電圧VCC(即ち、増幅されたRF信号RFOの出力電力又は代替としてRF信号RFIの入力電力)を変える。
【0009】
電力供給コントローラ114は、アナログ検出された電力信号DPSを一連の検出されたデジタルワードDDWに変換するアナログデジタル(A/D)コンバータ120を含む。また、電力供給コントローラ114は、多数のアドレス入力を有するメモリ130を含み、多数のアドレス入力は、検出されたデジタルワードDDWを受け取るためA/Dコンバータ120の出力に接続される。メモリ130は、各検出されたデジタルワードDDWを、各々電圧デジタルワードVDWを保持する多数の記憶位置の一つへのアドレスとして受け取り、そのアドレスに関連付けられる電圧デジタルワードVDWを出力する。
【0010】
メモリ130は、ルックアップテーブルをストアするようにプログラムされ得、検出されたデジタルワードDDWによって形成されるアドレスがルックアップテーブルへの入力を形成し、アドレスに関連付けられる記憶位置に保たれる電圧デジタルワードVDWが、ルックアップテーブルからの出力を形成する。下記表1はルックアップテーブルの一例を示す。
【0011】
表1に示すように、ルックアップテーブルは、最も低い検出されたデジタルワードDDWから最も高い検出されたデジタルワードDDWまでわたる、検出されたデジタルワードDDWのコラムと、検出されたデジタルワードDDWに関連付けられる電圧デジタルワードVDWのコラムとを有し、各検出されたデジタルワードDDWが、関連する電圧デジタルワードVDWを有する。
【表1】
【0012】
上述のように、各検出されたデジタルワードDDWは、増幅されたRF信号RFO又は入力RF信号RFIの検出された電力レベル(表1では挿入的に示す)のデジタル表記である。電圧デジタルワードVDWは、検出された電力でRFパワーアンプ110の効率を改善するためにRFパワーアンプ110に入力されるべき電力供給電圧VCC(表1では挿入的に示す)の表示であり、これは、RFパワーアンプ110により消費される電力を低減する。(表1に示す数は、単に例示の目的であり、実際のデバイスの値を表すことは意図していない。)
【0013】
RFパワーアンプ110の検出された電力(これは検出されたデジタルワードDDWで表される)がグラフのX軸に置かれ、検出された電力に対し最も効率的な電力供給電圧VCC(これは電圧デジタルワードVDWで表される)がグラフのY軸に置かれる場合、各検出された電力が1つの電力供給電圧VCCのみに対応するため、グラフに示すその結果の曲線は単調となる。
【0014】
また図1に示すように、電力供給コントローラ114は、メモリ130から出力される電圧デジタルワードVDWをアナログ制御電圧VCONに変換するデジタルアナログ(D/A)コンバータ132を含む。電力供給コントローラ114は更に、DC−DCコンバータ134及び低域LCフィルタ136を含む。
【0015】
同期整流を備えた電流モードバックコンバータなどのDC−DCコンバータ134は、制御電圧VCONの大きさにより定義される、フィルタされていない電力供給電圧VCUを生成する。低域LCフィルタ136は、このフィルタされていない電力供給電圧VCUをフィルタして、電力供給電圧VCCをRFパワーアンプ110の電力供給入力に出力する。
【0016】
オペレーションにおいて、RFパワーアンプ110に入力されるRF信号RFIは、RFパワーアンプ110の利得により増幅され、増幅されたRF出力信号RFOとして出力される。増幅されたRF出力信号RFOの電力は電力検出器112により検出され、A/Dコンバータ120により継続的にデジタル化されて、一連の検出されたデジタルワードDDWを生成する。
【0017】
A/Dコンバータ120により出力される各検出されたデジタルワードDDWは、メモリ130内のルックアップテーブルをアドレスするために用いられる。メモリ130は、メモリ130をアドレスするために用いられていた検出されたデジタルワードDDWに関連付けられる電圧デジタルワードVDWを出力する。例えば、表1を参照すると、検出されたデジタルワードDDWがlmWを表すとき、メモリ130は0.6Vの電力供給電圧VCCを表す電圧デジタルワードVDWを出力する。
【0018】
メモリ130により出力される電圧デジタルワードVDWは、その後、D/Aコンバータ132によってアナログ電圧に変換され、このアナログ電圧が制御電圧VCONの大きさを設定する。DC−DCコンバータ134は、制御電圧VCONの大きさに対応し、低域LCフィルタ136によりフィルタされるとき電圧を出力して、RFパワーアンプ110が、検出されたRF電力を一層高効率で出力できるようにする。
【0019】
このように、電力検出器112は、RFパワーアンプ110の増幅されたRF信号RFOの出力電力(又はRF信号RFIの入力電力)を継続的に検出し、供給電圧コントローラ114は、RFパワーアンプ110が、増幅されたRF信号RFOを検出された電力に対し最善の効率で出力することができ、そのため消費する電力が一層少なくなるように、電力供給電圧VCCを変える。
【0020】
RFパワーアンプにより消費される電力を低減するための別のアプローチは、マルチゲインステップRFパワーアンプを用いるものである。マルチゲインステップRFパワーアンプは多数の異なる利得を提供する周知のRFパワーアンプである。例えば、マルチゲインステップRFパワーアンプが、3つの異なる利得を提供することができる。マルチゲインステップRFパワーアンプが、用いられるべき利得を識別する利得選択入力を有する。例えば、2ライン利得選択信号が、4つの論理状態(00、01、10、11)を有し、4つまでの異なる利得を識別するために用いられ得る。
【0021】
マルチゲインステップRFパワーアンプは一層小さな利得が必要とされるとき一層小さな電力を用いるため、マルチゲインステップRFパワーアンプは電力を節約する。例えば、第1の利得が選択されるとき、マルチゲインステップRFパワーアンプは第1の大きさのバイアス電流を必要とする。第2の一層小さい利得が選択されるとき、マルチゲインステップRFパワーアンプは、第1の大きさより小さい第2の大きさのバイアス電流を必要とする。そのため、利得選択入力で一層低い利得が選択されるときは常に、選択された利得をサポートするために必要とされる電力が低減される。
【0022】
RFパワーアンプにより消費される電力を低減するための上述の2つのアプローチは充分に機能するが、RFパワーアンプにより消費される電力を低減するため付加的なアプローチの必要性がある。
【発明の概要】
【0023】
RFパワーアンプの異なる利得が選択されるときRFパワーアンプの効率を増大するため、及び、それにより、マルチゲインステップRFパワーアンプにより消費される電力を低減するため、マルチゲインステップRFパワーアンプに供給される電力供給電圧を制御するための電力供給コントローラが開示される。さらに開示されるのは、電力供給コントローラを含むパワー回路、及び電力供給を制御するための方法である。
【0024】
説明される電力供給コントローラの例示の実装において、コントローラは、複数のレジスタを含む第1のメモリ、これらのレジスタに接続されるマルチプレクサであって、利得選択メッセージを受け取るため、及び利得選択メッセージに応答してレジスタからのオフセットデジタルワードを通過させるためのマルチプレクサ、検出された電力を表す検出されたデジタルワードとオフセットデジタルワードとを共に加算するように、及び応答して加算されたデジタルワードを生成するようにマルチプレクサに接続される加算器、及びアドレスでストアされた電圧デジタルワードにアクセスするため、加算されたデジタルワードをアドレスとして受け取る第2のメモリを含む。
【0025】
別の側面において、利得選択メッセージを受け取るように接続されるマルチゲインステップパワーアンプを含むパワー回路が提供され、マルチゲインステップパワーアンプは、利得選択メッセージにより定義される利得により入力信号電力を増幅する。
【0026】
例示のコントローラを含む説明されるパワー回路例において、この回路は、利得選択メッセージを受け取るように接続されるマルチゲインステップパワーアンプを含み、マルチゲインステップパワーアンプは、利得選択メッセージにより定義される利得により入力信号電力を増幅する。
【0027】
電力供給電圧を制御する説明される方法において、複数のオフセットデジタルワードのオフセットデジタルワードが利得選択信号に応じて通過され、検出されたデジタルワードにオフセットデジタルワードが付加されて加算されたデジタルワードを形成し、加算されたデジタルワードがメモリへのアドレスとして受け取られ、メモリがアドレスでメモリにストアされた電圧デジタルワードを出力する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は、従来のパワー回路100の一例を示す概略図である。
【0029】
図2図2は、本発明に従ったパワー回路200の一例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図2は、本発明に従ったパワー回路200の一例を示す概略図である。これ以降に更に詳細に説明するように、パワー回路200は、マルチゲインステップRFパワーアンプにより消費される電力を低減するためマルチゲインステップRFパワーアンプに供給される電力供給電圧を制御する電力供給コントローラを含む。
【0031】
図2に示すように、パワー回路200はマルチゲインステップRFパワーアンプ210を含み、マルチゲインステップRFパワーアンプ210は、RF信号RFIを受け取り、RF信号を増幅し、増幅されたRF信号RFOを出力する。この例において、RFパワーアンプ210は一対の利得選択入力を有し、これらは一対の利得選択信号GS0及びGS1を受け取る。そのため、利得選択信号GS0及びGS1の論理状態に従って、4つまでの異なる利得が選択され得る。(代替として、異なる数の利得を得るために異なる数の利得選択信号が用いられ得る。)また、RF増幅器210は、電力供給電圧VCCを受け取るための電力供給入力PSIを有する。
【0032】
図2に更に示すように、パワー回路200は電力検出器212を更に含み、電力検出器212は、RFパワーアンプ210により出力される増幅されたRF信号RFOの電力を検出し、この検出に応答してアナログ検出された電力信号DPSを出力する。検出された電力信号DPSは、増幅されたRF信号RFOの検出された電力が変化するにつれて変化する。
【0033】
そのため、検出された電力の大きさが増大すると、検出された電力信号DPSの大きさも増大する。同様に、検出された電力の大きさが低減すると、検出された電力信号DPSの大きさも低減する。(電力検出器212は、代替としてRF信号RFIの入力電力を検出することもできる。)
【0034】
本発明に従って、パワー回路200は電力供給コントローラ214を更に含み、電力供給コントローラ214は、電力検出器212(増幅されたRF信号RFO又は代替としてRF信号RFIの出力電力の電力)から出力される検出された電力信号DPSと、利得選択信号GSO及びGS1により選択された利得とに基づいて、RFパワーアンプ210に提供される電力供給電圧VCCを変える。
【0035】
図2の例に示すように、電力供給コントローラ214は、アナログ検出された電力信号DPSの電圧を一連の検出されたデジタルワードDDWに変換するアナログデジタル(A/D)コンバータ220を含む。電力供給コントローラ214は更に、メモリ222及びマルチプレクサ224を含む。
【0036】
メモリ222は、多数のオフセットレジスタ222Rを有し、これらの2つ又はそれ以上が、異なるオフセットデジタルワードODWを保持する。マルチプレクサ224は、利得選択信号GSO及びGSlの論理状態に応じて、レジスタ222Rの一つに保持されるオフセットデジタルワードODWを通過させるように接続される。この例において、電力供給コントローラ214は4つのレジスタ222Rを有し、4つのレジスタ222Rは、2つの利得選択信号GSO及びGSlに関連付けられる4つのあり得る論理状態組み合わせ(00、01、10、11)に対応する。
【0037】
電力供給コントローラ214は加算器226を更に含み、加算器226は、A/Dコンバータ220及びマルチプレクサ224に接続されて、マルチプレクサ224により通過されたオフセットデジタルワードODWを、A/Dコンバータ220により出力される各検出されたデジタルワードDDWに付加し、それぞれの加算を表す一連の加算されたデジタルワードSDWを生成する。
【0038】
また、電力供給コントローラ214は、多数のアドレス入力MAIを有するメモリ230を含み、多数のアドレス入力MAIは、一連の加算されたデジタルワードSDWを受け取るため加算器226の出力に接続される。メモリ230は、各加算されたデジタルワードSDWを、各々電圧デジタルワードVDWを保持する多数の記憶位置の一つに対するアドレスとして受け取り、そのアドレスに関連付けられる電圧デジタルワードVDWを出力する。
【0039】
メモリ230は、ルックアップテーブルをストアするようにプログラムされ得、ルックアップテーブルでは、加算されたデジタルワードSDWによって形成されるアドレスがルックアップテーブルへの入力を形成し、アドレスに関連付けられる記憶位置に保持される電圧デジタルワードVDWが、ルックアップテーブルからの出力を形成する。下記表2はルックアップテーブルの一例を示す。
【表2】
【0040】
表2に示すように、ルックアップテーブルは、最も低い加算されたデジタルワードSDWから最も高い加算されたデジタルワードSDWまでわたる、加算されたデジタルワードSDWのコラムと、加算されたデジタルワードSDWに関連付けられる電圧デジタルワードVDWのコラムとを有し、各加算されたデジタルワードSDWが、関連する電圧デジタルワードVDWを有する。
【0041】
上述のように、各加算されたデジタルワードSDWは、増幅されたRF信号RFOの出力電力(又はRF信号RFIの入力電力)にオフセットを加えたもののデジタル表記である。電圧デジタルワードVDWは、検出された電力及び選択された利得でのRFパワーアンプ210の効率を改善するためRFパワーアンプ210に入力されるべき電力供給電圧VCC(表2では挿入的に示す)を表し、これは、RFパワーアンプ210により消費される電力を低減する。
【0042】
そのため、表2の例において、加算されたデジタルワードSDWが1(1+0)に等しいとき、最善の効率を提供する電力供給電圧VCCは0.6Vである。(表2に示す数は、単に例示のためであって、実際のデバイスの値を表すことは意図していない。)
【0043】
また図2に示すように、電力供給コントローラ214は、メモリ230から出力される電圧デジタルワードVDWをアナログ制御電圧VCONに変換するデジタルアナログ(D/A)コンバータ232を含む。この例において、A/Dコンバータ220、加算器226、メモリ230、及びD/Aコンバータ232は、共通してクロックされ、そのため、加算器226が前の検出されたデジタルワードDDWをオフセットデジタルワードに加算して加算されたデジタルワードSDWを形成するのと同時に、メモリ230が前の加算されたデジタルワードSDWに基づいて電圧デジタルワードVDWを出力するのと同時に、D/Aコンバータ232が前の電圧デジタルワードVDWを制御電圧VCONに変換するのと同時に、A/Dコンバータ220が、検出された電力信号DPSを検出されたデジタルワードDDWに変換するようにする。また、読み出しイネーブル、及びメモリ230により必要とされる任意の他のメモリ制御信号が、加算されたデジタルワードSDWを論理ORすることによって形成され得る。
【0044】
電力供給コントローラ214は、同期整流を備えた電流モードバックコンバータなどのDC−DCコンバータ234を更に含み、DC−DCコンバータ234は、制御電圧VCONの大きさにより定義されるフィルタされていない供給電圧VCUを生成する。また、電力供給コントローラ214は低域フィルタ236を含み、低域フィルタ236は、フィルタされていない供給電圧VCUをフィルタして、電力供給電圧VCCをRFパワーアンプ210の電力供給入力に出力する。
【0045】
オペレーションにおいて、RFパワーアンプ210に入力されるRF信号RFIは、RFパワーアンプ210の選択された利得により増幅され、増幅されたRF出力信号RFOとして出力される。増幅されたRF出力信号RFOの出力電力(又はRF信号RFIの入力電力)は、電力検出器212により検出され、検出されたデジタルワードDDWを生成するためA/Dコンバータ220によりデジタル化される。マルチプレクサ224は、2つ又はそれ以上の異なるオフセットデジタルワードODWの一つを選択された利得によって決まるように通過させる。マルチプレクサ224によって通過された検出されたデジタルワードDDW及びオフセットデジタルワードODWはその後、加算器226により共に付加されて加算されたデジタルワードSDWを生成する。
【0046】
加算器226により出力される加算されたデジタルワードSDWは、メモリ230内のルックアップテーブルをアドレスするために用いられる。メモリ230は、メモリ230をアドレスするために用いられていた加算されたデジタルワードSDWに関連付けられる電圧デジタルワードVDWを出力する。例えば、表2を参照すると、加算されたデジタルワードSDWが4(4+0)に等しいとき、メモリ230は1.2Vの電力供給電圧VCCを表す電圧デジタルワードVDWを出力する。
【0047】
メモリ230により出力される電圧デジタルワードVDWはその後、D/Aコンバータ132によって、制御電圧VCONの大きさを設定するアナログ電圧に変換される。DC−DCコンバータ234は、制御電圧VCONの大きさに対応し、低域フィルタ236によりフィルタされるとき電圧を出力し、RFパワーアンプ210が検出されたRF電力を一層高効率で出力できるようにする。
【0048】
下記表3は、電力供給コントローラ214のオペレーションを更に示す。
【表3】
【0049】
表3に示すように、検出された電力信号DPSの大きさがA/Dコンバータ220によりデジタル化されて、4mWを表す検出されたデジタルワードDDWを形成するとき、メモリ230から出力される電圧デジタルワードVDWは、オフセットデジタルワードODWに依存し、オフセットデジタルワードODWは、利得選択信号GSO及びGS1により定義される。(表3に示す数は、単に例示のためであって、実際のデバイスの値を表すことは意図していない。)
【0050】
表3の例において、第1の利得が利得選択信号GSO及びGS1により選択され、検出された電力信号DPSの大きさがA/Dコンバータ220によりデジタル化されて、4mWを表す検出されたデジタルワードDDWを形成する場合、RFパワーアンプ210は、1.2Vが供給されるとき、増幅されたRF信号RFOをより一層効率的に出力することができる。
【0051】
しかし、第2の一層高い利得が利得選択信号GSO及びGS1により選択される場合、RFパワーアンプ210は、0.7Vが供給されるとき、増幅されたRF信号RFOを同じ電力でより一層効率的に出力することができる。その結果、同じ出力電力(これは検出されたデジタルワードDDWで表される)が2つの異なる電力供給電圧により実現され得る。
【0052】
そのため、RFパワーアンプ210の検出された電力(これは検出されたデジタルワードDDWで表される)がグラフのX軸に置かれ、検出された電力に対し最も効率的な供給電圧VCC(これは電圧デジタルワードVDWで表される)がグラフのY軸に置かれる場合、検出される電力(上述の例において4mWを表す検出されたデジタルワードDDW)が2つの異なる電力供給電圧(0.7V及び1.2V)に対応するため、グラフに示すその結果の曲線は非単調となる。
【0053】
しかし、利得選択信号GSO及びGS1に応答してRFパワーアンプ210の利得が変化するとき異なるオフセットデジタルワードODWを通過させることにより、本発明は、2つの異なる出力が同じ入力に対応するため表にストアされ得ない非単調曲線を、ルックアップテーブルにストアされ得る単調曲線に変換する。言い換えると、検出されるデジタルワードDDWは2つの異なる電力供給電圧に対応し得るが、各加算されたデジタルワードSDWは、1つのみの対応する電力供給電圧を有する。
【0054】
そのため、本発明における供給電圧コントローラ214は、検出された出力電力(又は検出された入力電力)及び選択された利得に基づいてRFパワーアンプ210に入力される電力供給電圧VCCを変えて、RFパワーアンプ210が、増幅されたRF信号RFOを最善の効率で出力することができ、それにより、消費する電力が一層少なくなるようにする。
【0055】
本発明の利点の一つは、供給電圧コントローラ214が、パワー回路200が利得選択間でトグルしないようにすることにある。携帯電話システムは典型的に、例えば、ハンドセットが基地局にどの程度近接しているかに基づいて携帯電話ハンドセットにより出力されるRF電力を制御する。そのため、ハンドセットが基地局から離れて移動するにつれて、システムはハンドセットにRF出力電力を増大させるよう命令する。同様に、ハンドセットが基地局に近づいて移動すると、システムはハンドセットにRF出力電力を低減するよう命令する。
【0056】
表3の例において、ハンドセットが、第1の利得及びそれにより選択された第1のオフセットデジタルワードODWを有し、基地局が、検出されたデジタルワードDDWが3の値と4の値の間でトグルするように出力電力をlmW反復的に増大及び減少するようにハンドセットに命令する場合、双方の値が同じ第1の利得(及び同じ第1のオフセットデジタルワードODW)で出力され得るため、利得選択(これは、オフセットデジタルワードODWを変える)を変更する必要はない。
【0057】
同様に、表3の例において、ハンドセットが、第2の利得及びそれにより選択された第2のオフセットデジタルワードODWを有し、基地局が、検出されたデジタルワードDDWが4の値と5の値の間でトグルするように出力電力をlmW反復的に増大及び減少するようにハンドセットに命令する場合、双方の値が同じ第2の利得(及び同じ第2のオフセットデジタルワードODW)で出力され得るため、この場合も利得選択(これは、オフセットデジタルワードODWを変える)を変える必要はない。そのため、オフセットデジタルワードODWは、ルックアップテーブルに入力されるアドレスを自動でシフトし、それにより、利得が変わるときヒステリシスマージンを提供する。
【0058】
本発明の別の利点は、メモリ222のオフセットレジスタ222RにストアされたオフセットデジタルワードODWを用いて供給電圧コントローラ214を異なる数の利得選択に適合するように既存の非単調曲線から新しい非単調曲線が合成され得ることにある。言い換えると、出力電力及び利得選択のための最も効率的な電力供給電圧は、オフセットレジスタにストアされたオフセットデジタルワードODWの値を変えることにより異なる出力電力及び利得選択に対する最も効率的な電力供給電圧にマッピングされ得る。
【0059】
そのため、マルチゲインステップRFパワーアンプにより消費される電力を低減するためマルチゲインステップRFパワーアンプに供給される電力供給電圧を変える電力供給コントローラが説明されている。電力供給コントローラは、マルチゲインステップRFパワーアンプの利得が、1つの入力が一つ以上の出力を有さないように変化するとき、変化するオフセットを用いる。
【0060】
当業者であれば、本発明の特許請求の範囲内で、説明した例示の実施例に変形が成され得ること、及び多くの他の実施例が可能であることが分かるであろう。
図1
図2