特許第6537235号(P6537235)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6537235
(24)【登録日】2019年6月14日
(45)【発行日】2019年7月3日
(54)【発明の名称】ブンゼンバーナ装置
(51)【国際特許分類】
   F23D 14/04 20060101AFI20190625BHJP
【FI】
   F23D14/04 A
【請求項の数】4
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2014-169594(P2014-169594)
(22)【出願日】2014年8月22日
(65)【公開番号】特開2016-44886(P2016-44886A)
(43)【公開日】2016年4月4日
【審査請求日】2017年6月26日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000284
【氏名又は名称】大阪瓦斯株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】谷 直哉
(72)【発明者】
【氏名】南 哲
(72)【発明者】
【氏名】西岡 正
(72)【発明者】
【氏名】高道 創一
【審査官】 藤原 弘
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭50−019908(JP,U)
【文献】 特開2004−294043(JP,A)
【文献】 特開平06−136427(JP,A)
【文献】 特開2008−020142(JP,A)
【文献】 特開平07−055114(JP,A)
【文献】 特開2005−090865(JP,A)
【文献】 特開2001−235107(JP,A)
【文献】 米国特許第8142541(US,B2)
【文献】 米国特許第8357327(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F23D 14/04
F23D 14/64
F23D 14/78
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、当該燃料ガス供給部から供給される燃料ガスを燃焼する燃焼用流路を内部に形成する燃焼筒とを備えたブンゼンバーナ装置において、
前記燃料ガスの流動方向での前記燃焼筒の下流端に、第1燃焼用空気を受け入れる第1燃焼用空気受入口と第1燃焼用空気を供給する第1燃焼用空気供給口とを有する第1燃焼用空気導入部を備え、
前記燃焼筒の外部に、第1燃焼用空気供給源から供給される第1燃焼用空気を内部に通流する第1燃焼用空気供給配管を、前記第1燃焼用空気受入口に接続する状態で備え
前記燃焼筒には、前記燃焼筒内へ第2燃焼用空気を導入可能な第2燃焼用空気導入分岐管を設けると共に、前記燃焼筒の周囲雰囲気の外部に存在する第2燃焼用空気を内部に通流する第2燃焼用空気供給配管を、前記第2燃焼用空気導入分岐管に接続可能に設け、
前記燃焼筒が、金属を溶融する取鍋に対して支持部材により固設されている状態で、
前記第2燃焼用空気供給配管の空気取入口を、平面視で前記取鍋の開口の外側に設けると共に、下方へ向けて開口する状態で設け、
前記燃料ガス供給部は前記燃料ガスとして都市ガスを供給するものであり、
前記燃焼筒が、火炎を前記取鍋内の底部に向ける形態で、その下流側が下方へ向けて設けられ、
前記第1燃焼用空気供給源は、第1燃焼用空気を前記第1燃焼用空気供給配管へ圧送可能なコンプレッサから構成されているブンゼンバーナ装置。
【請求項2】
前記第1燃焼用空気導入部は、前記燃料ガスの流動方向での前記燃焼筒の下流端の筒外周壁を外囲すると共に、前記燃焼筒の前記筒外周壁に直接沿う形態で第1燃焼用空気を通流させる第1燃焼用空気流路を内部に形成する環状部材から成る請求項1に記載のブンゼンバーナ装置。
【請求項3】
前記環状部材は、前記燃焼筒の筒外周の周方向において単一の前記第1燃焼用空気受入口を有すると共に、前記燃焼筒の筒外周の周方向において等間隔に形成される複数の前記第1燃焼用空気供給口とを有する請求項2に記載のブンゼンバーナ装置。
【請求項4】
前記第2燃焼用空気導入分岐管は、その管軸心が燃焼筒の筒軸心に対して0度より大きい角度を成す状態で設けられる請求項1〜3の何れか一項に記載のブンゼンバーナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、当該燃料ガス供給部から供給される燃料ガスを燃焼する燃焼用流路を内部に形成する燃焼筒とを備えたブンゼンバーナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、溶融鉄等の金属を溶融するための金属溶融用取鍋の予熱等に用いられるガス圧利用ブンゼンバーナとして、自身の周囲雰囲気から一次燃焼用空気又は二次燃焼用空気を吸引する構成を採用するものが知られている。当該ガス圧利用ブンゼンバーナは、通常、上述した金属溶融用取鍋の内部へ向けてその上方から燃焼火炎を噴射する形態で、溶融鉄等の金属を予熱するため、その使用状態にあっては、自身の周囲雰囲気に燃焼排ガスが滞留する状態となり、当該燃焼排ガスが一次燃焼用空気又は二次燃焼用空気として再び吸引されるため、燃焼用酸素が不足し燃焼不良を生じさせる、所謂、排気干渉の問題が生じていた。
そこで、このような排気干渉の問題を回避するべく、外部から供給される燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、当該燃料ガス供給部から供給される燃料ガスを燃焼する燃焼用流路を内部に形成する燃焼筒と、当該燃焼筒と筒軸心を一致させた状態で燃焼筒を外囲する外筒と、外部から供給される燃焼用空気を燃焼筒と外筒との間に供給する燃焼用空気供給部とを備えるガス圧利用ブンゼンバーナが知られている(特許文献1を参照)。
即ち、当該特許文献1に開示の技術では、燃焼筒と外筒との間に供給する燃焼用空気を外部(例えば、燃焼筒の周囲雰囲気の外部)から導くことで、燃焼用空気として燃焼排ガスが供給されることを防止し、排気干渉を抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−294043号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示の技術にあっては、燃焼用空気供給部から供給される燃焼用空気を通流する燃焼用空気通流路が、燃焼筒と外筒との間に形成される構成を採用しているため、燃焼筒及び外筒を熱的な耐久性の高い材料から構成する必要があり、このような材料から構成する場合、ブンゼンバーナ装置自体の重量が大きくなるという問題があり、更には、ブンゼンバーナ装置自体が比較的大型に構成せざるを得なかった。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、排気干渉を良好に防止できながらも、比較的小型で軽量且つ簡易な構造を維持して搬送可能なブンゼンバーナ装置を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための本発明のブンゼンバーナ装置は、
燃料ガスを供給する燃料ガス供給部と、当該燃料ガス供給部から供給される燃料ガスを燃焼する燃焼用流路を内部に形成する燃焼筒とを備えたブンゼンバーナ装置であって、その特徴構成は、
前記燃料ガスの流動方向での前記燃焼筒の下流端に、第1燃焼用空気を受け入れる第1燃焼用空気受入口と第1燃焼用空気を供給する第1燃焼用空気供給口とを有する第1燃焼用空気導入部を備え、
前記燃焼筒の外部に、第1燃焼用空気供給源から供給される第1燃焼用空気を内部に通流する第1燃焼用空気供給配管を、前記第1燃焼用空気受入口に接続する状態で備え
前記燃焼筒には、前記燃焼筒内へ第2燃焼用空気を導入可能な第2燃焼用空気導入分岐管を設けると共に、前記燃焼筒の周囲雰囲気の外部に存在する第2燃焼用空気を内部に通流する第2燃焼用空気供給配管を、前記第2燃焼用空気導入分岐管に接続可能に設け、
前記燃焼筒が、金属を溶融する取鍋に対して支持部材により固設されている状態で、
前記第2燃焼用空気供給配管の空気取入口を、平面視で前記取鍋の開口の外側に設けると共に、下方へ向けて開口する状態で設け、
前記燃料ガス供給部は前記燃料ガスとして都市ガスを供給するものであり、
前記燃焼筒が、火炎を前記取鍋内の底部に向ける形態で、その下流側が下方へ向けて設けられ、
前記第1燃焼用空気供給源は、第1燃焼用空気を前記第1燃焼用空気供給配管へ圧送可能なコンプレッサから構成されている点にある。
【0007】
上記特徴構成によれば、バーナに供給される第1燃焼用空気は、第1燃焼用空気供給源から供給されることになるから、例えば、燃焼筒の周囲雰囲気の燃焼排ガスを第1燃焼用空気として含む虞がなくなり、排気干渉を回避できる。
更に、第1燃焼用空気供給源から供給される第1燃焼用空気は、燃焼筒の外部に配設される第1燃焼用空気供給配管から供給する構成を採用するから、従来技術の如く、燃焼筒に加えて外筒を形成する必要がなくなり、熱耐性が要求され比較的重量のある材料にて構成される外筒を省略して、比較的軽量で且つ比較的小型のブンゼンバーナ装置を実現できる。
しかも、第1燃焼用空気供給配管は、燃料ガスの流動方向で燃焼筒の下流端に設けられる第1燃焼用空気導入部の第1燃焼用空気受入口に接続される形態で、燃焼筒の外部に設けられ、第1燃焼用空気は、当該第1燃焼用空気導入部の第1燃焼用空気供給口から供給されるから、燃焼筒に第1燃焼用空気を供給するための更なる加工をする必要がなく、バーナとしての構成の複雑化を避けることができる。
更に、上記特徴構成によれば、燃焼筒の周囲雰囲気の外部に存在する第2燃焼用空気を内部に通流する第2燃焼用空気供給配管を、第2燃焼用空気導入分岐管に接続することで、燃焼筒の内部に供給される一次燃焼用の空気をも、燃焼排ガスを含まない第2燃焼用空気とできるから、排気干渉をより一層良好に抑制できる。
以上より、排気干渉を良好に防止できながらも、比較的小型で軽量且つ簡易な構造を維持して搬送可能なブンゼンバーナ装置を実現できる。
【0008】
本発明のブンゼンバーナ装置の更なる特徴構成は、
前記第1燃焼用空気導入部は、前記燃料ガスの流動方向での前記燃焼筒の下流端の筒外周壁を外囲すると共に、前記燃焼筒の前記筒外周壁に直接沿う形態で第1燃焼用空気を通流させる第1燃焼用空気流路を内部に形成する環状部材から成る点にある。
【0009】
燃料ガスの流動方向での燃焼筒の下流端は、燃焼火炎や燃焼排ガスに晒されることで過熱され損傷し易いという問題がある。
上記特徴構成によれば、第1燃焼用空気導入部としての管状部材は、燃料ガスの流動方向での燃焼筒の下流端の筒外周壁を外囲すると共に、燃焼筒の筒外周壁に直接沿う形態で第1燃焼用空気を通流させる第1燃焼用空気流路を内部に形成するから、比較的低温の第1燃焼用空気を、燃焼筒の下流端の筒外周壁に直接接触させる状態で通流させて、燃焼筒の筒外周壁を効果的に冷却できる。
一方、第1燃焼用空気としては、燃焼筒の筒外周壁に直接接触する形態で予熱された後に、燃料ガスと混合されることになるから、燃焼効率を向上できる。
【0010】
本発明のブンゼンバーナ装置の更なる特徴構成は、
前記環状部材は、前記燃焼筒の筒外周の周方向において単一の前記第1燃焼用空気受入口を有すると共に、前記燃焼筒の筒外周の周方向において等間隔に形成される複数の前記第1燃焼用空気供給口とを有する点にある。
【0011】
上記特徴構成によれば、管状部材が、燃焼筒の筒外周の周方向において形成される単一の第1燃焼用空気受入口から第1燃焼用空気を受け入れた後に、第1燃焼用空気を燃焼筒の筒外周の周方向で流動させて燃焼筒を冷却した後、当該冷却により昇温(予熱)された第1燃焼用空気を、燃焼筒の筒外周の周方向において等間隔に形成される複数の第1燃焼用空気供給口から供給できる。
これにより、燃焼筒の下流端を良好に冷却しながらも、良好に予熱された第1燃焼用空気により燃焼効率の向上を図ることができる。
【0014】
本発明のブンゼンバーナ装置の更なる特徴構成は、
前記第2燃焼用空気導入分岐管は、その管軸心が燃焼筒の筒軸心に対して0度より大きい角度を成す状態で設けられる点にある。
【0015】
通常、ブンゼンバーナ装置が金属溶融用取鍋の内部の予熱に用いられる場合、燃焼筒は金属溶融用取鍋の上方に配設されると共に、燃焼筒の筒軸心が、燃焼火炎が金属溶融用取鍋の内部に向けて形成されるように、垂直方向から斜めに傾斜した状態で設定される。この場合、燃焼筒の周囲雰囲気には、金属溶融用取鍋から上方に対流する燃焼排ガスが存在することになる。
上記特徴構成によれば、前記第2燃焼用空気導入分岐管は、その管軸心が燃焼筒の筒軸心とが0度より大きい角度を成す状態で設けられるから、例えば、第2燃焼用空気導入分岐管の管軸心を燃焼筒の筒軸心に対して90度傾斜した状態で設けることで、当該第2燃焼用空気導入分岐管に接続される第2燃焼用空気供給配管の第2燃焼用空気の取入口を、金属用溶融用取鍋からの燃焼排ガスが存在する領域よりも、鉛直方向下方側に設けることができ、第2燃焼用空気にも燃焼排ガスが含まれることを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】(a)本発明のブンゼンバーナ装置の側方視での概略構成図、(b)本発明のブンゼンバーナ装置の側方視での一部断面図
図2】本発明のブンゼンバーナ装置の側方視での一部断面図
図3】本発明のブンゼンバーナ装置の燃料噴出方向視での概略構成図
図4】金属溶融用取鍋に本発明のブンゼンバーナ装置を取り付けた使用例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の実施形態に係るブンゼンバーナ装置100は、排気干渉を良好に防止できながらも、比較的小型で軽量且つ簡易な構造を有して搬送可能なものに関する。以下、当該ブンゼンバーナ装置100につき、図面に基づいて説明する。
【0021】
図1、2に示すように、ブンゼンバーナ装置100は、都市ガス13A等の燃料ガスFを供給する燃料ガス供給部10と、当該燃料ガス供給部10から供給される燃料ガスFを燃焼する燃焼用流路S2を内部に形成する燃焼筒80とを備え、燃料ガスFの流動方向(図1、2で矢印Xの矢示逆方向)での燃焼筒80の下流端の筒外周壁43(図2に図示)に、二次燃焼用空気A2(第1燃焼用空気の一例)を受け入れる二次燃焼用空気受入口31(第1燃焼用空気受入口の一例)と二次燃焼用空気A2を燃料ガスFの流動方向で下流側へ向けて供給する二次燃焼用空気供給口32(第1燃焼用空気供給口の一例)とを有する環状部材30(第1燃焼用空気導入部の一例)とを備え、前記燃焼筒80の外部に、二次燃焼用空気A2を圧送するコンプレッサ(第1燃焼用空気供給源の一例:図示せず)から供給される二次燃焼用空気A2を内部に通流する二次燃焼用空気供給配管20(第1燃焼用空気供給配管の一例)を、二次燃焼用空気受入口31に接続する状態で備える。
【0022】
燃焼筒80は、燃料ガスFの流動方向で上流側(図2で矢印Xの矢示側)に設けられる上流側筒状部材50と、燃料ガスFの流動方向で下流側(図2で矢印Xの矢示逆側)に設けられる下流側筒状部材40とから構成されている。
上流側筒状部材50は、その上流側端部を閉止する閉止蓋51を備えると共に、当該上流側筒状部材50の内部に一次燃焼用空気A1(第2燃焼用空気の一例)を導入可能な一次燃焼用空気導入分岐管52(第2燃焼用空気導入分岐管の一例)が設けられている。当該一次燃焼用空気導入分岐管52には、図2、4に示すように、一次燃焼用空気供給配管53(第2燃焼用空気供給配管の一例)の一端が接続されており、当該一次燃焼用空気供給配管53の他端は、燃焼筒80の周囲雰囲気の外部に位置する状態で設けられ、当該他端から、燃焼筒80の周囲雰囲気の外部で燃焼排ガスEを含まない(若しくは、ほとんど含まない)一次燃焼用空気A1を取り込み自在となっている。
下流側筒状部材40は、図2に示すように、その下流端に火炎形成開口44が設けられると共に、その上流端には、燃料ガス供給部10を外嵌支持する支持部42を有すると共に、下流側筒状部材40の内部に形成される燃焼用流路S2への一次燃焼用空気A1の流入を許容する複数の一次燃焼用空気通流孔41が設けられている。
【0023】
燃料ガス供給部10は、図1(b)、図2に示すように、燃料ガス供給源(図示せず)から供給される燃料ガス通流配管11と、当該燃料ガス通流配管11を通流する燃料ガスFの流量を調整する流量調整弁17と、当該流量調整弁17にて調整された後の燃料ガスFの圧力を測定する圧力計16と、燃料ガスFを流速を高めて噴出する燃料ガス噴出ノズル12と、当該燃料ガス噴出ノズル12の下流側で噴出された燃料ガスFを外囲する筒状部材15とから構成されている。
ちなみに、燃料ガス供給部10の燃料ガス通流配管11は、上流側筒状部材の閉止蓋51を貫通する状態で設けられると共に、燃料ガス噴出ノズル12が下流側筒状部材40の支持部42に支持され燃焼用流路S2内に配設される状態で設けられる。これにより、燃料ガス噴出ノズル12からは、燃焼筒80の筒軸心L1に沿って、下流側筒状部材40の火炎形成開口44へ向けて燃料ガスFを噴射される。
筒状部材15は、図2に示すように、その筒外周部位に複数の噴孔13が形成されると共に、その下流側に混合筒部14が延設されている。
これにより、筒状部材15の内部では、燃料ガス噴出ノズル12から噴出される燃料ガスFの流れに伴うエジェクタ作用により、筒状部材15の外部の一次燃焼用空気A1が吸引され、混合筒部14の内部の混合流路S1にて、燃料ガスFと一次燃焼用空気A1を混合した後、燃料ガスFと一次燃焼用空気A1との混合気Mが、燃焼筒80の内部の燃焼用流路S2に流入する。
ちなみに、燃料ガス通流配管11は、金属管であるが、ブンゼンバーナ装置100の移動を許容しやすくするため、金属製のフレキシブル配管にて構成してもよい。
【0024】
図2、3に示すように、燃焼筒80の下流側筒状部材40には、下流側筒状部材40の内部に形成される燃焼用流路S2にて、混合気Mに点火する点火プラグ(図2、3に点火プラグの設置電極62aのみ図示)を設置可能な点火プラグ設置部位63と、火炎の形成を検出可能なフレームロッド61を設置可能なフレームロッド設置部位60とが設けられている。ちなみに、点火プラグ設置部位63は、点火プラグの設置電極62aが燃焼用流路S2に位置する状態で点火プラグを固定し、フレームロッド設置部位60は、フレームロッド61の火炎検出部位61aが燃焼用流路S2に位置する状態でフレームロッド61を固定する。
【0025】
ブンゼンバーナ装置100は、下流側筒状部材40の下流端において、燃料ガスFの流動方向(図1、2で矢印Xの矢示側の方向)に、二次燃焼用空気A2を供給するように構成されている。
即ち、図1、2に示すように、コンプレッサ(図示せず)にて圧送される二次燃焼用空気A2を通流する二次燃焼用空気供給配管20と、当該二次燃焼用空気供給配管20を通流する二次燃焼用空気A2の流量を調整自在な流量調整バルブ23と、流量調整バルブ23にて流量が調整された後の二次燃焼用空気A2の圧力を測定する圧力計22と、二次燃焼用空気A2の流量を増加するべく、圧力計22にて圧力を計測された後の二次燃焼用空気A2の流れに外気を取り込むベンチュリーミキサ21とを備えると共に、二次燃焼用空気供給配管20から供給される二次燃焼用空気A2を受け入れる環状部材30とが設けられている。
ちなみに、二次燃焼用空気供給配管20は、図1(a)に示すように、ブンゼンバーナ装置100の移動を許容しやすくするため、環状部材30の二次燃焼用空気受入口31に接続される下流側直管部20aと、下流側直管部20aよりも上流側でベンチュリーミキサ21に接続される上流側直管部20cと、下流側直管部20aと上流側直管部20cとを屈曲自在に接続するフレキシブル配管20bとから構成してもよく、何れも金属製である。
【0026】
図1、2に示すように、二次燃焼用空気供給配管20は、燃焼筒80の下流側筒状部材40の下流端の筒外周壁43に沿う状態で設けられる環状部材30の二次燃焼用空気受入口31に接続されている。
環状部材30は、図2、3に示すように、燃料ガスFの流動方向での下流側筒状部材40の下流端の筒外周壁43の全周を外囲する状態で設けられている。更に、環状部材30の内部には、下流側筒状部材40の筒外周壁43に直接沿う形態で二次燃焼用空気A2を通流させる二次燃焼用空気流路S3(第1燃焼用空気流路の一例)が形成されている。
即ち、本実施形態において、二次燃焼用空気流路S3は、燃焼筒80の筒軸心L1を含む断面視(図2に示す断面視)において、略コの字形状の環状部材30と下流側筒状部材40の筒外周壁43にて外囲される円環状流路となる。
更に、説明を追加すると、環状部材30には、図2、3に示すように、下流側筒状部材40の筒外周の周方向において単一の二次燃焼用空気受入口31が設けられると共に、下流側筒状部材40の筒外周の周方向において等間隔に形成される複数の二次燃焼用空気供給口32が、その開口方向を燃料ガスFの流動方向で下流側(図2、3で矢印Xの矢示逆側)に向けて設けられる。
当該構成により、二次燃焼用空気受入口31から環状部材30の内部の二次燃焼用空気流路S3へ圧送された二次燃焼用空気A2は、下流側筒状部材40の筒外周壁43に直接接触する状態で、下流側筒状部材40の管外周の全周に沿って流動しつつ、管外周の周方向に沿って等間隔に設けられる二次燃焼用空気供給口32から順次供給される。
これにより、燃焼火炎により過熱され易い燃焼筒80としての下流側筒状部材40の下流端は、二次燃焼用空気A2により適切に冷却されると共に、二次燃焼用空気A2は、良好に予熱された状態で供給されることになる。
尚、環状部材30の燃料ガスFの流動方向(図1、2で矢印Xに沿う方向)での幅L4は、燃焼筒80の全長L3に対して、15%以上とすることが好ましく、15%未満とすると、燃焼筒80としての下流側筒状部材40の冷却効果が低下する観点から好ましくない。しかし、L4をあまり長くすることは、ブンゼンバーナ装置100が重量化するので好ましくなく、ブンゼンバーナ装置100全体の重量を鑑み、可搬可能な範囲とすべきである。
【0027】
本実施形態にあっては、一次燃焼用空気A1と二次燃焼用空気A2との流量比は、一般的なガス圧利用ブンゼンバーナに用いられる流量比を好適に用いることができるが、例えば、一次燃焼用空気A1が30%程度、二次燃焼用空気A2が70%程度に設定することが好ましい。
尚、燃焼火炎からの輻射熱を一定に維持する条件下において、当該流量比は、燃料ガスFとして比較的発熱量の高いプロパンを主燃料とする燃料ガスを用いる場合、燃料ガスの流量が少なくなる関係で、当該燃料ガスFの流れにより吸引される一次燃焼用空気A1の流量は少なくなる。これにより、二次燃焼用空気A2の流量は増加することになる。一方、比較的発熱量の低いメタンを主燃料とする燃料ガスを用いる場合、燃料ガスの流量が多くなる関係で、一次燃焼用空気A1の流量は多くなる。これにより、二次燃焼用空気A2の流量は減少することになる。
【0028】
本実施形態のブンゼンバーナ装置100は、複数の金属溶融用取鍋Pの間で移動可能(可搬式)に構成されている。図4に、当該ブンゼンバーナ装置100を一の金属溶融用取鍋Pへの設置状態を示す。
ブンゼンバーナ装置100は、例えば金属溶融用取鍋Pに固定される支持部材70により、その下方部位を支持される形態で、金属溶融用取鍋Pの内部を予熱可能に設置される。
ここで、ブンゼンバーナ装置100の燃焼筒80の筒軸心L1の水平方向と成す角(図4でβで示す角)は、0度以上90度以下に設定される。
更に、燃焼筒80としての上流側筒状部材50に設けられている一次燃焼用空気導入分岐管52の管軸心L2と、燃焼筒80としての上流側筒状部材50の筒軸心L1との成す角度αは、一次燃焼用空気A1を燃焼筒80の内部で燃料ガスFの流動方向で下流側へ良好に導く観点からは、90度以下にすることが好ましい。
一方、一次燃焼用空気導入分岐管52に接続される一次燃焼用空気供給配管53の一次燃焼用空気取入口53aから取り込まれる燃焼排ガスEの量を抑制する意味からは、一次燃焼用空気取入口53aが、水平方向より下方側へ向けて開口する角度以上とすることが好ましい。当該角度は、燃焼筒80の筒軸心L1の水平方向に対する角度βに基づいて決定するものであるから、当該角度βより大きい角度であることが好ましい。
【0030】
〔別実施形態〕
)上記実施形態では、第1燃焼用空気導入部は、燃焼筒80としての下流側筒状部材40の下流端の筒外周壁43を外囲する環状の部材である環状部材30である例を示したが、別に、下流側筒状部材40の下流端の筒外周壁43の筒外周全てを外囲する構成でなくても良く、一部を外囲するようなものであっても良い。つまり、円環形状以外の構成であっても構わない。
また、環状部材30は、その内部に形成される二次燃焼用空気流路S3を、一次燃焼用空気A1が下流側筒状部材40の筒外周面に直接接触する状態で形成する構成を有する例を示したが、別に、直接接触しない構成を採用しても構わない。
【0031】
)上記実施形態では、環状部材30には、下流側筒状部材40の管外周の周方向において単一の二次燃焼用空気受入口31が設けられている例を示したが、別に複数の二次燃焼用空気受入口31を設ける構成を採用しても構わない。この場合、複数の二次燃焼用空気受入口31は、下流側筒状部材40の管外周の周方向において等間隔に設けられることが好ましい。
【0032】
尚、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明のブンゼンバーナ装置及びブンゼンバーナ本体は、排気干渉を良好に防止できながらも、比較的小型で軽量且つ簡易な構造を維持して搬送可能なブンゼンバーナ装置として、有効に利用可能である。






【符号の説明】
【0034】
10 :燃料ガス供給部
20 :二次燃焼用空気供給配管
30 :環状部材
31 :二次燃焼用空気受入口
32 :二次燃焼用空気供給口
43 :下流端の筒外周壁
43 :筒外周壁
52 :一次燃焼用空気導入分岐管
53 :一次燃焼用空気供給配管
80 :燃焼筒
100 :ブンゼンバーナ装置
A1 :一次燃焼用空気
A2 :二次燃焼用空気
F :燃料ガス
L1 :筒軸心
L2 :管軸心
S2 :燃焼用流路
S3 :二次燃焼用空気流路
図1
図2
図3
図4