特許第6537321号(P6537321)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6537321
(24)【登録日】2019年6月14日
(45)【発行日】2019年7月3日
(54)【発明の名称】送信装置及び受信装置
(51)【国際特許分類】
   H04L 1/00 20060101AFI20190625BHJP
   H04L 27/00 20060101ALI20190625BHJP
【FI】
   H04L1/00 B
   H04L27/00 C
【請求項の数】11
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-72839(P2015-72839)
(22)【出願日】2015年3月31日
(65)【公開番号】特開2016-192735(P2016-192735A)
(43)【公開日】2016年11月10日
【審査請求日】2017年8月24日
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000208891
【氏名又は名称】KDDI株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100076428
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康徳
(74)【代理人】
【識別番号】100115071
【弁理士】
【氏名又は名称】大塚 康弘
(74)【代理人】
【識別番号】100112508
【弁理士】
【氏名又は名称】高柳 司郎
(74)【代理人】
【識別番号】100116894
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 秀二
(74)【代理人】
【識別番号】100130409
【弁理士】
【氏名又は名称】下山 治
(74)【代理人】
【識別番号】100134175
【弁理士】
【氏名又は名称】永川 行光
(74)【代理人】
【識別番号】100131886
【弁理士】
【氏名又は名称】坂本 隆志
(74)【代理人】
【識別番号】100170667
【弁理士】
【氏名又は名称】前田 浩次
(72)【発明者】
【氏名】縣 亮
(72)【発明者】
【氏名】小林 嵩
(72)【発明者】
【氏名】西村 公佐
(72)【発明者】
【氏名】田中 啓仁
【審査官】 平井 嗣人
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−056483(JP,A)
【文献】 特開2003−087124(JP,A)
【文献】 特開2013−229776(JP,A)
【文献】 特開2014−229945(JP,A)
【文献】 特開2010−279041(JP,A)
【文献】 特開2011−217181(JP,A)
【文献】 特開2007−180793(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H03M 7/00
H04L 1/00
H04L 27/00
IEEE Xplore
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力データを符号化して符号語を出力する符号化手段と、
符号語と多値変調で使用するシンボルとの対応を示すマッピング情報を保持する保持手段と、
前記マッピング情報に従い、前記符号化手段が出力する前記符号語に対応するシンボルを出力する出力手段と、
を備えている送信装置であって
前記符号化手段が出力する符号語の内の、少なくとも1つの符号語の出現確率は残りの符号語の出現確率とは異なり、
前記マッピング情報において、第1符号語は第1シンボルに対応し、前記第1符号語より出現確率の高い第2符号語は、誤り発生確率が前記第1シンボル以下の第2シンボルに対応し
前記マッピング情報は、前記送信装置が各シンボルを受信装置に送信して前記受信装置に測定させた各シンボルの誤り発生確率に基づき作成されていることを特徴とする送信装置。
【請求項2】
入力データを符号化して符号語を出力する符号化手段と、
符号語と多値変調で使用するシンボルとの対応を示すマッピング情報を保持する保持手段と、
前記マッピング情報に従い、前記符号化手段が出力する前記符号語に対応するシンボルを出力する出力手段と、
を備えている送信装置であって、
前記符号化手段が出力する符号語の内の、少なくとも1つの符号語の出現確率は残りの符号語の出現確率とは異なり、
前記マッピング情報において、第1符号語は第1シンボルに対応し、前記第1符号語より出現確率の高い第2符号語は、誤り発生確率が前記第1シンボル以下の第2シンボルに対応し、
前記送信装置は、
受信装置に各シンボルを送信して各シンボルの誤り発生確率を測定させ、前記測定した各シンボルの誤り発生確率に基づき前記マッピング情報を作成する作成手段をさらに備えていることを特徴とする送信装置。
【請求項3】
前記符号化手段は、入力データのビット系列と符号語の対応関係を保持しており、
少なくとも1つの符号語に対応するビット系列の長さは、他の符号語に対応するビット系列の長さとは異なることを特徴とする請求項1又は2に記載の送信装置。
【請求項4】
前記符号化手段は、入力データのビット系列を当該ビット系列より長いビット系列の符号化データに変換し、前記符号化データのビット系列を、前記シンボルのビット系列の長さで区切った符号語を出力することを特徴とする請求項1又は2に記載の送信装置。
【請求項5】
前記符号化手段は、8B10B変換により入力データのビット系列を当該ビット系列より長いビット系列の符号化データに変換することを特徴とする請求項に記載の送信装置。
【請求項6】
前記入力データはスクランブリングされていることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の送信装置。
【請求項7】
入力データを符号化して符号語を生成し、生成された符号語に対応する多値変調のシンボルを含む変調信号を受信する受信装置であって、
符号語と多値変調で使用するシンボルとの対応を示すマッピング情報を保持する保持手段と、
前記マッピング情報に従い受信する変調信号のシンボルに対応する符号語を出力する出力手段と、
前記符号語を復号して出力データを出力する復号手段と、
を備えており、
前記符号化で生成される符号語の内の、少なくとも1つの符号語の出現確率は残りの符号語の出現確率とは異なり、
前記マッピング情報において、第1符号語は第1シンボルに対応し、前記第1符号語より出現確率の高い第2符号語は、誤り発生確率が前記第1シンボル以下の第2シンボルに対応し
前記マッピング情報は、送信装置が送信した各シンボルを前記受信装置が受信して測定した各シンボルの誤り発生確率に基づき作成されていることを特徴とする受信装置。
【請求項8】
入力データを符号化して符号語を生成し、生成された符号語に対応する多値変調のシンボルを含む変調信号を受信する受信装置であって、
符号語と多値変調で使用するシンボルとの対応を示すマッピング情報を保持する保持手段と、
前記マッピング情報に従い受信する変調信号のシンボルに対応する符号語を出力する出力手段と、
前記符号語を復号して出力データを出力する復号手段と、
を備えており、
前記符号化で生成される符号語の内の、少なくとも1つの符号語の出現確率は残りの符号語の出現確率とは異なり、
前記マッピング情報において、第1符号語は第1シンボルに対応し、前記第1符号語より出現確率の高い第2符号語は、誤り発生確率が前記第1シンボル以下の第2シンボルに対応し、
前記受信装置は、
送信装置から受信する各シンボルに基づき各シンボルの誤り発生確率を測定し、前記測定した各シンボルの誤り発生確率に基づき前記マッピング情報を作成する作成手段をさらに備えていることを特徴とする受信装置。
【請求項9】
前記復号手段は、符号語と出力データのビット系列との対応関係を保持しており、
少なくとも1つの符号語に対応するビット系列の長さは、他の符号語に対応するビット系列の長さとは異なることを特徴とする請求項7又は8に記載の受信装置。
【請求項10】
前記復号手段は、連続する複数の符号語を当該連続する複数の符号語のビット系列より短いビット系列の出力データに変換することを特徴とする請求項7又は8に記載の受信装置。
【請求項11】
前記復号手段は、10B8B変換により連続する複数の符号語を当該連続する複数の符号語のビット系列より短いビット系列の出力データに変換することを特徴とする請求項10に記載の受信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、多値変調を使用する通信システムの送信装置及び受信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、無線通信等においては通信容量の増大のため、64QAM等の多値変調が使用される。ここで、本実施形態において、多値変調とは、1つのシンボルで2ビット以上を搬送する変調方式を意味する。従来の多値変調を使用する送信装置では、入力ビット系列を、1つのシンボルで搬送されるビットを単位として、例えば、16QAMでは、4ビット単位に区切り、この区切られたビット系列を対応するシンボルにマッピングして送信を行う。また、受信装置では、受信したシンボルの振幅及び位相に基づきどのシンボルが送信されたかを判定し、判定したシンボルに対応するビット系列に復調を行う。
【0003】
特許文献1は、16QAMを使用する通信システムにおいて誤り率を低減させる構成を開示している。具体的には、1つのシンボルに対応する4ビットのうちの誤り率が高くなるビットを、畳み込み符号において誤り訂正に最も影響の少ないビットに対応させて変調を行う構成を開示している。特許文献2は、QAMを使用する通信システムにおいて誤り率を低減させる構成を開示している。具体的には、QAM信号を復調する際に、各シンボルの誤り率が最小となるよう隣接信号点間の境界をあらかじめ算出し、これを用いて復調を行う構成を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−211489号公報
【特許文献2】特開2009−194784号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一般的に、個別の通信システムにおいては、その設置環境や、伝送路及び装置の個体毎の特性の違い等により、多値変調の各シンボルの誤り発生確率は同じではない。特許文献1に記載の構成は、シンボルに対応するビット系列のビット位置による誤り発生確率の差を考慮してはいるが、シンボル毎の誤り発生確率の差、つまり、送信したシンボルとは異なるシンボルであると受信装置が判定する確率を考慮するものではない。また、特許文献1の構成は、畳み込み符号の使用を前提とし、16QAM以上の変調方式にのみ適用可能である。さらに、特許文献2に記載の構成は、各シンボルの誤り率が異なる場合でも、平均的なシンボル誤り率を最小化することができるが、各シンボルの誤り率を最小化する隣接信号点間の境界線を求める必要があり、受信機の構成が複雑になる。
【0006】
本発明は、誤りの発生を抑える送信装置及び受信装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面によると、送信装置は、入力データを符号化して符号語を出力する符号化手段と、符号語と多値変調で使用するシンボルとの対応を示すマッピング情報を保持する保持手段と、前記マッピング情報に従い、前記符号化手段が出力する前記符号語に対応するシンボルを出力する出力手段と、を備えている送信装置であって、前記符号化手段が出力する符号語の内の、少なくとも1つの符号語の出現確率は残りの符号語の出現確率とは異なり、前記マッピング情報において、第1符号語は第1シンボルに対応し、前記第1符号語より出現確率の高い第2符号語は、誤り発生確率が前記第1シンボル以下の第2シンボルに対応し、前記マッピング情報は、前記送信装置が各シンボルを受信装置に送信して前記受信装置に測定させた各シンボルの誤り発生確率に基づき作成されていることを特徴とする。
【0008】
本発明の一側面によると、入力データを符号化して符号語を生成し、生成された符号語に対応する、多値変調のシンボルを含む変調信号を受信する受信装置は、符号語と多値変調で使用するシンボルとの対応を示すマッピング情報を保持する保持手段と、前記マッピング情報に従い受信する変調信号のシンボルに対応する符号語を出力する出力手段と、前記符号語を復号して出力データを出力する復号手段と、を備えており、前記符号化で生成される符号語の内の、少なくとも1つの符号語の出現確率は残りの符号語の出現確率とは異なり、前記マッピング情報において、第1符号語は第1シンボルに対応し、前記第1符号語より出現確率の高い第2符号語は、誤り発生確率が前記第1シンボル以下の第2シンボルに対応し、前記マッピング情報は、送信装置が送信した各シンボルを前記受信装置が受信して測定した各シンボルの誤り発生確率に基づき作成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
誤りの発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態による通信システムの構成図。
図2】一実施形態による変換テーブル及びマッピング・テーブルを示す図。
図3】一実施形態による符号語とその出現確率を示す図。
図4】一実施形態による変調シンボルを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の例示的な実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各図においては実施形態の説明に必要ではない構成要素については図から省略する。また、以下の実施形態は例示であり本発明を実施形態の内容に限定するものではない。
【0012】
図1は、本実施形態による通信システムの構成図である。通信システムは、データにより搬送波を多値変調した変調信号を送信する送信装置1と、送信装置1からの変調信号を受信・復調してデータを復号する受信装置2と、を備えている。送信装置1と受信装置2との間の伝送路は有線であっても無線であっても良い。
【0013】
本実施形態では、多値変調としてQPSKを使用するものとする。QPSKの4つのシンボルの複素平面上での位置を図4に示す。図4に示す様に、シンボルAは、1+jであり、シンボルBは、1-jであり、シンボルCは、−1+jであり、シンボルDは、−1−jである。つまり、4つのシンボルの振幅は同じであり、シンボル間の最小距離は、2である。
【0014】
例えば、送信装置1、伝送路及び受信装置2全体の特性が複素平面上の位置によらず、各シンボルに与えられる影響がシンボルに依存しない場合、各シンボルの誤り発生確率は略同じである。しかしながら、送信装置1及び受信装置2の特性や、伝送路の特性等により各シンボルの誤り発生確率は、通常、同じではない。本実施形態において、誤り発生確率は、シンボルAが最も高く、その後、シンボルB、C、Dの順で低くなっていくものとする。なお、シンボルの誤り発生確率は、例えば、通信システムの構築時に測定する。
【0015】
図1に戻り、符号化部11は、受信装置2に送信すべきデータを受信し、保持部13が保持する変換テーブルに基づき受信したデータを符号化し、符号語の系列である符号化データを出力する。図2(A)は、変換テーブルの例を示している。図2(A)の変換テーブルによると、データ"0"は、符号語"00"に、データ"10"は、符号語"01"に、データ"110"は、符号語"11"に、データ"111"は、符号語"10"に変換される。なお、通常、データは、変調前にスクランブリングされ、そのビット系列はランダム系列に近くなっている。つまり、符号化部11に入力されるデータは、スクランブリング後のデータであり、略ランダム系列であるものとする。したがって、各符号語の出現確率は図2(A)の様になる。つまり、符号語"00"の出現確率が最も高く、次に、符号語"01"の出現確率が高く、符号語"11"及び"10"の出現確率は同じで最も低くなる。
【0016】
また、保持部13は、事前に測定したシンボルの誤り発生確率に基づき作成されたマッピング・テーブルを保持している。図2(B)は、本実施形態によるマッピング・テーブルを示す。図2(B)に示す様に、最も出現確率の高い符号語"00"を、最も誤り発生確率の低いシンボルDにマッピングする。また、2番目に出現確率の高い符号語"01"を、2番目に誤り率の低いシンボルCにマッピングする。そして、3番目に出現確率の低い符号語"11"及び"10"を、3番目に誤り率の低いシンボルB及び4番目に誤り率の低いシンボルAにマッピングする。なお、符号語"11"及び"10"の出現確率は同じであるため、出現確率"11"及び"10"とシンボルA及びBのマッピングは、本実施形態とは反転していても良い。
【0017】
変調部12は、図2(B)のマッピング・テーブルにより、符号語に対応するシンボルを順次出力し、これにより、符号化データにより搬送波を変調した変調信号を受信装置2に送信する。図2(A)及び(B)から明らかな様に、変調信号においては、誤り発生確率の低いシンボル程、出現確率が高くなる。したがって、全体として、誤り発生確率を抑えることができる。
【0018】
受信装置2の保持部23も、図2(A)の変換テーブルと、図2(B)のマッピング・テーブルを保持している。復調部22は、受信したシンボルが、シンボルA、B、C、Dのいずれであるかを判定し、判定したシンボルと、図2(B)のマッピング・テーブルに基づき符号語を含む符号化データを出力する。復号部21は、図2(A)の変換テーブルに基づき符号化データの各符号語をデータに復号して出力する。
【0019】
続いて、本実施形態の変形例について説明する。本変形例において符号化部11は、8B10B変換を行う。つまり、入力されるデータを8ビット単位で区切り、8B10B変換テーブルに基づき10ビットの符号化データを出力する。なお、8B10B符号化は、イーサネット(登録商標)等で使用される周知の符号化であり、その詳細な説明は省略する。また、本変形例では、QPSKを使用し、よって、1つのシンボルは2ビットであるため、符号化部11が出力する10ビットの符号化データを2ビット単位に区切り、各2ビットを1つの符号語とする。つまり、本変形例における符号化部11は、8B10B符号化により、入力される8ビットのデータから、5つの符号語を出力する。変調部12は、マッピング・テーブルに従い、符号化部11から出力される符号語をシンボルにマッピングする。8B10B変換により出力される各符号語の出現確率を図3に示す。図2(A)の変換テーブルと同様に、符号語の出現確率は同じではない。したがって、本変形例では、最も出現確率の高い符号語"10"をシンボルDに、次に出現確率の高い符号語"01"をシンボルCに割り当てる。なお、符号語"00"及び"11"の出現確率は同じであるため、何れかをシンボルBに、残りをシンボルAに割り当てる。本変形例において、受信装置2の復号部は復調部22が出力する5つの符号語を単位として10B8B変換を行い、データを復号する。
【0020】
なお、上記実施形態では、シンボルの誤り発生確率を設置時に測定し、測定結果に基づきマッピング・テーブルを作成するものとした。しかしながら、例えば、送信装置1が既知シンボルを受信装置2に送信し、受信装置2においてシンボルの誤り発生確率を測定し、所定のタイミングにてマッピング・テーブルを更新する構成とすることもできる。この場合、送信装置1と受信装置2は、図示しない制御回線を使用して同じマッピング・テーブルを生成し、同期を取って使用するマッピング・テーブルを更新する。
【0021】
なお、本実施形態の変換テーブルは図2(A)に示すものに限定されない。例えば、各符号語に対応するデータのビット系列の長さが同じではなく、少なくとも1つのビット系列の長さが他のビット系列と異なる様にすれば、各符号語の出現確率は同じではなくなる。つまり、異なる長さのビット系列を、多値変調で使用するシンボルに対応する同じ長さのビット系列に対応する符号語に変換するものであれば良い。
【0022】
さらに、本変形例では8B10B変換を行ったが、8B10B変換に限定されない。例えば、入力されるデータを所定長のビット系列に区切り、このビット系列を、より長いビット系列に変換して符号化データとし、この符号化データを、多値変調で使用するシンボルに対応するビットの長さで区切って符号語とする構成であれば良い。これは、ビット系列を、より長いビット系列に変換することで、符号語の出現確率に偏りが生じるからである。
【0023】
また、上記実施形態ではQPSK変調を使用するものとし、よって、符号語を2ビットとしたが、本発明は、任意の多値変調に使用することができる。つまり、符号化部11による符号化後の各符号語の出現確率が同じでなく、少なくとも1つの符号語の出現確率が他の符号語の出現確率とは異なるものとすれば良い。そして、全体として、符号語を、その出現確率が低くなる程、誤り発生確率の高いシンボルにマッピングすれば良い。言い換えると、第1符号語を第1シンボルにマッピングする場合、第1符号語より出現確率の高い第2符号語については、第1シンボルと同じか、第1シンボルより誤り発生確率の低い第2シンボルにマッピングすれば良い。本実施形態の構成は、さらに、特定の誤り訂正符号の使用に限定されない。
図1
図2
図3
図4