特許第6537669号(P6537669)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6537669フレキシブルな組み立て機械、システムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6537669
(24)【登録日】2019年6月14日
(45)【発行日】2019年7月3日
(54)【発明の名称】フレキシブルな組み立て機械、システムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/04 20060101AFI20190625BHJP
【FI】
   H05K13/04 A
【請求項の数】20
【全頁数】30
(21)【出願番号】特願2018-89275(P2018-89275)
(22)【出願日】2018年5月7日
(62)【分割の表示】特願2015-520506(P2015-520506)の分割
【原出願日】2013年6月27日
(65)【公開番号】特開2018-139311(P2018-139311A)
(43)【公開日】2018年9月6日
【審査請求日】2018年6月4日
(31)【優先権主張番号】61/665,488
(32)【優先日】2012年6月28日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】598031475
【氏名又は名称】ユニバーサル インスツルメンツ コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSAL INSTRUMENTS CORPORATION
(74)【代理人】
【識別番号】100095577
【弁理士】
【氏名又は名称】小西 富雅
(72)【発明者】
【氏名】ヒースケス, クーンラード アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】ダネック, ジョン エドワード
(72)【発明者】
【氏名】ファーレンクルッグ, クレイグ カール フランク
(72)【発明者】
【氏名】クーツ, チャールズ アンドリュー
【審査官】 井上 信
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−101294(JP,A)
【文献】 特開平8−228097(JP,A)
【文献】 特開平7−314365(JP,A)
【文献】 特開2002−26577(JP,A)
【文献】 国際公開第2002/047454(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05K 13/00 − 13/08
B23P 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピックアンドプレースヘッドであって、
部品を拾い上げるように構成されるノズルと、
前記ピックアンドプレースヘッドを連続的周回軌道に取り付けて、該ピックアンドプレースヘッドが該連続的周回軌道に沿って移動できるようにする取り付け機構と、
前記連続的周回軌道に対する前記ピックアンドプレースヘッドの二次元またはそれ以上の次元における位置を検出する位置検出システムと、を備え、
前記位置検出システムは、第1のセンサと第2のセンサを含み、該第1のセンサと該第2のセンサは前記ピックアンドプレースヘッド上に別個に離して配置され、前記第1のセンサと前記第2のセンサは、前記連続的周回軌道に対して前記ピックアンドプレースヘッドの回転を判定するように構成され、該回転は第1の平面内で前記連続的周回軌道に沿って前記ピックアンドプレースヘッドが動く間に生じ、
前記位置検出システムは、第3のセンサと第4のセンサを含み、該第3のセンサと該第4のセンサは前記ピックアンドプレースヘッド上に別個に離して配置され、前記第3のセンサと前記第4のセンサは、前記連続的周回軌道に対して前記ピックアンドプレースヘッドの回転を判定するように構成され、該回転は前記第1の平面に垂直な第2の平面内で前記連続的周回軌道に沿って前記ピックアンドプレースヘッドが動く間に生じる、ピックアンドプレースヘッド。
【請求項2】
前記部品は電子部品で、前記ノズルは、回路基板上に部品を置くように構成される、請求項1に記載のピックアンドプレースヘッド。
【請求項3】
前記位置検出システムは、前記軌道に対する前記取り付け機構の前記位置を検出するように構成される、請求項1に記載のピックアンドプレースヘッド。
【請求項4】
スピンドルを更に備え、前記位置検出システムは、前記軌道に対する前記スピンドルの前記位置を検出するように構成される、請求項3に記載のピックアンドプレースヘッド。
【請求項5】
前記位置検出システムは、サブミクロンの計測制度を提供する、請求項1に記載のピックアンドプレースヘッド。
【請求項6】
前記位置検出システムは、サブミクロンリニアエンコーダリードヘッドを更に備え、該サブミクロンリニアエンコーダリードヘッドは、前記軌道に対する前記ピックアンドプレースヘッドの前記位置を検出する、請求項1に記載のピックアンドプレースヘッド。
【請求項7】
前記位置検出システムは、6つの近接センサを備え、該6つの近接センサは、3つの垂直軸または実質的に垂直な軸の前記軌道に対する前記スピンドルの前記位置を連続的に検出する、請求項4に記載のピックアンドプレースヘッド。
【請求項8】
前記位置検出システムは、前記連続的周回軌道に対する前記ピックアンドプレースヘッドの前記位置を連続的に検出するように構成される、請求項1に記載のピックアンドプレースヘッド。
【請求項9】
ピックアンドプレースヘッドを準備することと、
該ピックアンドプレースヘッドは部品を拾い上げるように構成されるノズルと、
前記ピックアンドプレースヘッドを連続的周回軌道に取り付けて、該ピックアンドプレースヘッドが該連続的周回軌道に沿って移動できるようにする取り付け機構と、
前記連続的周回軌道に対する前記ピックアンドプレースヘッドの二次元またはそれ以上の次元における位置を検出する位置検出システムと、を含み、
前記位置検出システムは、第1のセンサと第2のセンサを含み、該第1のセンサと該第2のセンサは前記ピックアンドプレースヘッド上に別個に離して配置され、前記第1のセンサと前記第2のセンサは、前記連続的周回軌道に対して前記ピックアンドプレースヘッドの回転を判定するように構成され、該回転は第1の平面内で前記連続的周回軌道に沿って前記ピックアンドプレースヘッドが動く間に生じ、
前記位置検出システムは、第3のセンサと第4のセンサを含み、該第3のセンサと該第4のセンサは前記ピックアンドプレースヘッド上に別個に離して配置され、前記第3のセンサと前記第4のセンサは、前記連続的周回軌道に対して前記ピックアンドプレースヘッドの回転を判定するように構成され、該回転は前記第1の平面に垂直な第2の平面内で前記連続的周回軌道に沿って前記ピックアンドプレースヘッドが動く間に生じ、
前記ピックアンドプレースヘッドを連続的周回軌道に取り付けて、該ピックアンドプレースヘッドが該連続的周回軌道に沿って移動できるようにすることと、
前記ピックアンドプレースヘッドにより、前記連続的周回軌道に対する前記ピックアンドプレースヘッドの二次元またはそれ以上の次元における位置を検出することと、
前記軌道上の前記ピックアンドプレースヘッドにより部品を拾い上げることと、
前記軌道上の前記ピックアンドプレースヘッドにより前記部品を電子組み立て体の上に設置することと、を含む方法。
【請求項10】
前記部品は電子部品で、前記電子組み立て体は、回路基板である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記軌道に対する前記ピックアンドプレースヘッドの取り付け機構の前記位置を検出することを含み、前記取り付け機構は、前記連続的周回軌道に対する前記ピックアンドプレースヘッドを取り付けるように構成される、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記ピックアンドプレースヘッドは、スピンドルを更に含み、前記軌道に対する前記スピンドルの前記位置を検出することを更に含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の平面内での前記ピックアンドプレースヘッドの回転を判定するように構成することを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
前記第2の平面内での前記ピックアンドプレースヘッドの第2の回転を判定するように構成することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
サブミクロンの計測制度で前記ピックアンドプレースヘッドの前記位置を検出することを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項16】
3つの垂直軸または実質的に垂直な軸の前記軌道に対する前記スピンドルの前記位置を連続的に検出することを更に含む、請求項9に記載の方法。
【請求項17】
ピックアンドプレースヘッドであって、
部品を拾い上げて設置するように構成されるスピンドルと、
前記ピックアンドプレースヘッドを連続的周回軌道に取り付けて、該ピックアンドプレースヘッドが該連続的周回軌道に沿って移動できるようにする取り付け機構と、
前記連続的周回軌道に対する前記ピックアンドプレースヘッドの二次元またはそれ以上の次元における位置を検出する位置検出システムと、を備え、
前記位置検出システムは、第1のセンサと第2のセンサを含み、該第1のセンサと該第2のセンサは前記ピックアンドプレースヘッド上に別個に離して配置され、前記第1のセンサと前記第2のセンサは、前記連続的周回軌道に対して前記ピックアンドプレースヘッドの回転を判定するように構成され、該回転は第1の平面内で前記連続的周回軌道に沿って前記ピックアンドプレースヘッドが動く間に生じ、
前記位置検出システムは、第3のセンサと第4のセンサを含み、該第3のセンサと該第4のセンサは前記ピックアンドプレースヘッド上に別個に離して配置され、前記第3のセンサと前記第4のセンサは、前記連続的周回軌道に対して前記ピックアンドプレースヘッドの回転を判定するように構成され、該回転は前記第1の平面に垂直な第2の平面内で前記連続的周回軌道に沿って前記ピックアンドプレースヘッドが動く間に生じる、ピックアンドプレースヘッド。
【請求項18】
前記部品は電子部品で、前記スピンドルは、回路基板上に前記部品を配置するように構成される、請求項17に記載のピックアンドプレースヘッド。
【請求項19】
前記位置検出システムは、前記軌道に対する前記取り付け機構の前記位置を検出するように構成される、請求項17に記載のピックアンドプレースヘッド。
【請求項20】
前記位置検出システムは、前記連続的周回軌道に対する前記ピックアンドプレースヘッドの前記位置を連続的に検出するように構成される、請求項17に記載のピックアンドプレースヘッド。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に組み立て機械、システムおよび方法に関する。より詳しくは、本発明は、一つまたは複数の分配ヘッドが周りを回転する連続的軌道を有する組み立て機械と、システムと、それらの使用方法に関する。
【背景技術】
【0002】
今日の組み立て機械は、典型的には、特定のプロジェクトまたは目的のために設計され、特定のスループット、能力等を有する。製造業者が、元の機械よりもスループットおよび能力が高い機械を必要とする場合、典型的には、製造業者は全く新しい機械を購入する必要がある。今日、この問題は、回路基板に対して部品を組み付けるためのピックアンドプレース機械において顕著に存在する。
【0003】
今日の典型的なピックアンドプレース機械は、回路基板が配置された機械の内部エリアに対して部品を供給するために、機械の外部エリアに配置されるフィーダーシステム(供給システム)を備える。機械上の1つまたは複数のピックアンドプレースヘッドは、x、y、z方向に移動することができ、これによりフィーダーシステムから部品を拾い上げ(ピックアップし)、機械の内部エリアにある未完成製品または回路基板上に部品を設置する(プレースする)。ピックアンドプレースヘッドは、フィーダーと、基板に対する作業が行われている箇所との間の、作業位置内のいかなる場所へも移動可能であってもよい。ピックアンドプレースヘッドは、できるだけ多くの部品を拾い上げてできるだけ速く基板上に置き、その後フィーダーに戻ってより多くの部品を処理することができるように、通常はその経路が最適化される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のピックアンドプレース機械のような組み立て機械は、未完成製品や回路基板の製造者の要求に応じてカスタマイズをしたり漸増的に拡張したりすることは不可能であり、そうするためには別の位置決めシステムを追加するしかない。しかも、特定のピックアンドプレース機械の例においては、組み立て速度の最適化のため、フィーダーシステムをジョブ毎に最適な位置に設置する必要があり、そのためには大量の計算および操作の専門知識を必要とし、機械を別の製品用に転換するのに非常に長い時間を必要とする。
【0005】
したがって、所定のフィーダーシステムの位置決めを必要とせず、カスタマイズが可能で漸増的に拡張可能な組み立て機械、システムおよびそれらの使用方法は、当該技術分野においては大いに受け入れられるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様によれば、組み立て機械は、複数の分配ヘッドと、連続的周回軌道を有し、複数の分配ヘッドは、連続的周回軌道の周りを互いに独立して回転するように構成される。複数の分配ヘッドは各々、連続的軌道の第1の位置において部品を拾い上げ、連続的軌道の第2の部分において部品を設置する。
【0007】
本発明の第2の態様によれば、組み立て方法は、連続的周回軌道を準備することと、複数の分配ヘッドを準備することと、複数の分配ヘッドに連続的周回軌道の周りを互いに独立して回転させることと、複数の分配ヘッドの各々により軌道の第1の位置において部品を拾い上げることと、軌道の第2の部分において部品を設置することとを含む。
【0008】
本発明の第3の態様によれば、組み立て機械は、複数の軌道モジュールと、第1のフィーダーモジュールと、第1の設置モジュールと、を備える。複数の軌道モジュールの各々は軌道部分を含み、複数の軌道モジュールは連続的周回軌道を形成するように連結可能であり、連続的周回軌道は分配ヘッドを受け入れるように構成され、該分配ヘッドは連続的周回軌道の周りを回転し、少なくとも部分的に未完成製品を組み立てるように構成される。第1のフィーダーモジュールは連続的周回軌道の第1の長さ部分に取り付けられ、分配ヘッドに部品を供給するように構成される。第1の設置モジュールは、連続的周回軌道の第2の長さ部分に取り付けられ、未完成製品を受け取るように構成される。分配ヘッドは部品を未完成製品に設置するように構成される。組み立て機械は、複数の軌道モジュール、第1のフィーダーモジュール、および、第1の設置モジュールの1つまたは複数を取り付けるか取り除くことにより再構成可能である。
【0009】
本発明の第4の態様によれば、組み立て方法は、複数の軌道モジュールにわたって搭載される連続的周回軌道を準備することと、連続的周回軌道により設置ヘッドを受け入れることと、連続的周回軌道の第1の長さ部分に対して第1のフィーダーモジュールを搭載することと、連続的周回軌道の第2の長さ部分に対して第1の設置モジュールを搭載することと、連続的周回軌道の周りに分配ヘッドを回転させることと、分配ヘッドにより未完成製品を少なくとも部分的に組み立てることと、複数の軌道モジュール、第1のフィーダーモジュール、および、第1の設置モジュールの一つまたは複数を取り付けることと、複数の軌道モジュール、第1のフィーダーモジュール、第1の設置モジュールの一つまたは複数を取り除くことの少なくとも一方により、組み立て機械を再構成することと、を含む。
【0010】
本発明の第5の態様によれば、部品を拾い上げてプリント回路基板上に設置するピックアンドプレース機械は、連続的周回軌道と、フィーダーモジュールと、設置モジュールとを備える。連続的周回軌道は、ピックアンドプレースヘッドを受け入れるように構成され、ピックアンドプレースヘッドは、連続的周回軌道の周りを回転するように構成される。フィーダーモジュールは、連続的周回軌道の第1の長さ部分に対して取り付けられ、ピックアンドプレースヘッドはフィーダーモジュールから部品を拾い上げるように構成される。設置モジュールは、設置のために回路基板を受け入れる連続的周回軌道の第2の長さ部分に取り付けられ、ピックアンドプレースヘッドは部品を未完成製品または回路基板上に設置するように構成される。
【0011】
本発明の第6の態様によれば、ピックアンドプレース方法は、連続的周回軌道を準備することと、ピックアンドプレースヘッドを連続的周回軌道に取り付けることと、ピックアンドプレースヘッドに、連続的周回軌道の周りを回転させることと、フィーダーモジュールを連続的周回軌道の第1の長さ部分に対して取り付けることと、設置モジュールを連続的周回軌道の第2の長さ部分に取り付けることと、フィーダーモジュールからピックアンドプレースヘッドに部品を供給することと、第1設置モジュールに配置された回路基板上に部品を設置することとを含む。
【0012】
本発明の第7の態様によれば、ピックアンドプレースヘッドは、取り付け機構と、位置検出システムを備える。取り付け機構は、ピックアンドプレースヘッドを連続的周回軌道に取り付け、ピックアンドプレースヘッドが連続的周回軌道に沿って移動できるようにする。位置検出システムは、連続的周回軌道に対する2次元またはそれ以上の次元におけるピックアンドプレースヘッドの位置を検出する。
【0013】
本発明の第8の態様によれば、方法は、ピックアンドプレースヘッドを準備することと、ピックアンドプレースヘッドを連続的周回軌道に取り付けて、ピックアンドプレースヘッドが連続的周回軌道に沿って移動できるようにすることと、ピックアンドプレースヘッドにより、連続的周回軌道に対するピックアンドプレースヘッドの二次元またはそれ以上の次元における位置を検出することと、軌道上のピックアンドプレースヘッドにより部品を拾い上げることと、軌道上のピックアンドプレースヘッドにより部品を電子組み立て体の上に設置することと、を含む
【0014】
本発明の第9の態様によれば、組み立て機械は、軌道と、未完成製品を少なくとも部分的に組み立てる分配ヘッドと、分配ヘッドおよび軌道の内部に配置される永久磁石リニアモーターシステムと、を備える。永久磁石リニアモーターシステムは、分配ヘッドの軌道に対する付着と、分配ヘッドの軌道に沿った動きを提供するように構成される。
【0015】
本発明の第10の態様によれば、組み立て方法は、分配ヘッドを準備することと、軌道を準備することと、分配ヘッドおよび軌道の内部に配置された永久磁石リニアモーターシステムを準備することと、分配ヘッドを軌道に磁気的に付着させることと、分配ヘッドを軌道に沿って磁気的に動かすことと、分配ヘッドにより、未完成製品を少なくとも部分的に組み立てることと、を含む。
【0016】
本発明の第11の態様によれば、分配ヘッドは、分配ヘッド内に配置される制御システムと、分配ヘッド内に配置されるエンコーダ読み取りヘッドと、分配ヘッド内に配置される受光センサであって、分配ヘッド上の部品または分配ヘッドの要素を固定カメラのフラッシュ光が照らしたときにフラッシュ光を検出するように構成される受光センサと、を備える。制御システムは、フラッシュ光が発光する瞬間に、エンコーダ読み取りヘッドによりエンコーダの正確な位置を判断するように構成される。分配ヘッドは、未完成製品を少なくとも部分的に組み立てるように構成される。
【0017】
本発明の第12の態様によれば、方法は、分配ヘッドを準備することと、分配ヘッド内に配置される制御システムを準備することと、分配ヘッド内に配置されるエンコーダ読み取りヘッドを準備することと、分配ヘッド内に配置される受光センサを準備することと、固定カメラを準備することと、分配ヘッド上の部品または分配ヘッドの要素に対して、固定カメラによりフラッシュ光を照射することと、制御システムとエンコーダ読み取りヘッドにより、フラッシュ光が発光する瞬間における正確なエンコーダの位置を判断することと、分配ヘッドにより、未完成製品を少なくとも部分的に組み立てることと、を含む。
【0018】
本発明の第13の態様によれば、組み立て機械は、分配ヘッドがその周りを回転するように構成される連続的周回軌道であって、分配ヘッドは未完成製品を少なくとも部分的に組み立てるよう構成される、連続的周回軌道と、軌道内に配置され、空気を分配ヘッドへ分配するよう構成される空気分配システムと、を備える。
【0019】
本発明の第14の態様によれば、組み立て方法は、連続的周回軌道を準備することと、連続的周回軌道に取り付けられる分配ヘッドを準備することと、分配ヘッドに連続的周回軌道の周りを回転させることと、分配ヘッドに対して連続的周回軌道により空気を分配することと、分配ヘッドに対して圧縮空気を供給することと、分配ヘッドにより、未完成製品を少なくとも部分的に組み立てることと、を含む。
【0020】
本発明の第15の態様によれば、組み立て機械は、複数の分配ヘッドと、複数の分配ヘッドがその周りを互いに独立に回転するように構成される連続的周回軌道であって、複数の分配ヘッドの各々は未完成製品を少なくとも部分的に組み立てるように構成される、連続的周回軌道と、制御システムと、制御システムと複数の分配ヘッドの各々との間の個別の通信を提供するように構成されるバス通信システムと、を備える。複数の分配ヘッドの各々は、制御システムに対して個別のワイヤで接続されていない。
【0021】
本発明の第16の態様によれば、組み立て方法は、連続的周回軌道を準備することと、複数の分配ヘッドを準備することと、制御システムを準備することと、バス通信システムを準備することと、複数の分配ヘッドに連続的周回軌道の周りを互いに独立に回転させることと、複数の分配ヘッドにより、未完成製品を少なくとも部分的に組み立てることと、バス通信システムを介して、制御システムと複数の分配ヘッドの各々との間で個別に通信をさせることと、を含む。複数の分配ヘッドの各々は、制御システムに対して個別のワイヤで接続されていない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
次の各図を参照して、本発明の複数の実施形態を詳細に記述する。類似の参照符号は類似の部材を示す。
図1図1は、一実施形態に係る組み立て機械の概略平面図である。
図2図2は、一実施形態に係る図1の組み立て機械の構成部品およびモジュールの分解図である。
図3図3は、一実施形態に係る別の組み立て機械の概略平面図である。
図4図4は、一実施形態に係る別の組み立て機械の概略平面図である。
図5図5は、一実施形態に係る別の組み立て機械の概略平面図である。
図6図6は、一実施形態に係る別の組み立て機械の概略平面図である。
図7図7は、一実施形態に係る別の組み立て機械の概略平面図である。
図8図8は、一実施形態に係る図1の組み立て機械の軌道に取り付けられる分配ヘッドの側方部分の断面図である。
図9図9は、一実施形態に係る分配ヘッドの位置計測システムを示す図である。
図10図10は、一実施形態に係る分配ヘッドに圧縮空気を供給するように構成された軌道内の圧縮空気弁システムを示す図である。
図11図11は、一実施形態に係る制御システムを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
開示される装置および方法の以下に示す実施形態の詳細な説明は、本明細書において例示として提示されるものであり、添付の図に限定されるものではない。
【0024】
図1は、一実施形態に係る組み立て機械10の概略図である。図示される組み立て機械10は回路基板を組み立てるように構成されたピックアンドプレース機械であってもよい。しかしながら、開示の内容は、玩具の組み立て、道具の組み立て、器具の組み立て、溶接、接着剤の塗布など、その他のタイプの組み立て機械にも適用可能である。組み立て機械10は、所定の位置に配置されるべき構成部品を必要とするか、あるいは、その他の仕上げ作業の適用を必要とするようないかなる装置、機器、未完成製品を組み立てるように構成されてもよい。本明細書において、「未完成製品」とは、それが組み立て機械10または以下に記述する組み立て機械100、200、300、400、500のいずれかに進入するときに未完成である製品を指すものとしてもよい。ただし、「未完成製品」が組み立て機械10、100、200、300、400、500によって完成されてもよいことは理解されるだろう。あるいは、「未完成製品」は、組み立て機械10、100、200、300、400、500によって完全に完成するのではなく、さらなる組み立てのステップ(図示せず)を必要とするものとしてもよい。
【0025】
組み立て機械10は2つの設置モジュール12a、12b、4つのフィーダーモジュール14a、14b、14c、14d、および、7つの分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gを有する。分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gは、構成部品を拾い上げ、回路基板18a、18b上に設置するためのピックアンドプレースヘッドでもよい。分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gは、さらに検査機能、接着剤供給機能、溶接ツール機能等、他の機能を有していてもよい。あるいは、分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gは道具、玩具、器具等のためのいかなる種類の部品を拾い上げるように構成してもよい。同様に、フィーダーモジュール14a、14b、14c、14dは回路基板部品を供給するためのモジュールであってもよい。各フィーダーモジュール14a、14b、14c、14dは、隣接するように配列された複数のフィーダーを含んでもよい。ただし、分配ヘッドに対して他の様々な種類の構成部品を供給するため、他の多くの種類のフィーダーモジュールが意図される。さらに、フィーダーモジュール14a、14b、14c、14dは分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gに対して接着剤または溶接材料を提供してもよい。設置モジュール12a、12bは、組み立て用の回路基板18a、18bまたは他の未完成製品を受け取るものとしてよい。
【0026】
組み立て機械10は、連続的なループ、回路、輪、円などを含む軌道22を有する。軌道22は連続的かつ周回することで、分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gが軌道22の周りを一方向に回転するように構成されてもよい。例えば、分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gの全てが、軌道22の周りを時計回りに回転するものとしてもよい。あるいは、分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gの全てが、軌道22の周りを反時計回りに回転するものとしてもよい。分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gは軌道22に沿って移動しながらフィーダーモジュール14a、14b、14c、14dに格納された部品を拾い上げる(ピックアップする)ように構成してもよい。その後、分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gは第1の設置モジュール12aまたは第2の設置モジュール12b内に位置する未完成製品または回路基板18a、18bに対して部品を設置する(プレースする)ように構成されてもよい。部品を設置した後、分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gは、軌道の周りを回転し続けて、フィーダーモジュール14a、14b、14c、14dからさらに多くの部品をピックアップして、設置モジュール12a、12b内に位置する未完成製品または回路基板18a、18bに対してそれらを設置してもよい。
【0027】
図示実施形態において、分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gは軌道22の周りを時計回り方向Dに回転するように構成されてもよい。フィーダーモジュール14a、14bは設置モジュール12b内の未完成製品または回路基板18b上に設置するための構成部品を分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gへ供給するように構成されてもよい。すなわち、フィーダーモジュールは、回転方向に直ちに進む設置モジュールに提供するための部品を格納するように構成されてもよい。この場合、フィーダーモジュール14c、14dは設置モジュール12a内の未完成製品あるいは回路基板18a上に設置するための構成部品を分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gに対して提供するように構成されてもよい。すなわち、軌道上の設置モジュール12aの前のフィーダーモジュール14c、14dは、未完成製品または回路基板18a上の組み立てのため頻繁に用いられる部品の全てまたは大部分を含んでいてもよい。しかしながら、用いられる頻度の低い部品は、軌道の別の部分にあるフィーダーモジュール14a、14bから来るものとしてもよい。したがって、分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gは、フィーダーモジュール14a、14bの中の部品を拾い上げて、第1設置モジュール12bをスキップし、その代りに、後の設置モジュール12a内に位置する未完成製品または回路基板18aの上に、拾い上げた部品を設置するようにプログラムされてもよい。一実施形態においては、各分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gは、軌道22周りを1回転するごとに1つの部品を拾い上げるように構成されていてもよい。他の実施形態において、分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gは1回転あたり2つ以上の部品を拾い上げるように構成されていてもよい。
【0028】
分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gは軌道22のまわりを高速で回転するように構成されてもよい。一実施形態において、例えば、分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gは軌道の周りを5m/sの速度で移動してもよい。別の実施形態において、分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gの速度はより速いか、より遅くてもよい。さらに、分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gの数は、図示実施形態のものより多くても少なくてもよい。各組み立て機械10あたりの分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gの数が増えるほど、組み立て機械10は未完成製品または回路基板18a、18b上に部品をより速く設置するように構成されてもよい。多くの分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gを使用して、組み立てられている個々の未完成製品または回路基板18a、18b上に分配ヘッドが常にあることを確実にすれば、組み立て機械10の出力の最大化に資する。分配ヘッドが多くなり過ぎることでプロセスの最も遅いステップで待ち行列や積み残しが発生するまでは、追加的な分配ヘッドをシステムに加えることで組み立て機械10の速度を上昇させられることは理解されるだろう。ある実施形態においては、最も遅いステップは分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gが未完成製品または回路基板18a、18b上に部品を設置する設置プロセスであってもよいが、これに限らない。したがって、最も遅いステップのサイクル時間は、最大数の分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gを有する組み立て機械10の極大の速度を決定するものとしてもよい。分配ヘッドが最大数に達し、回転における最も遅いステップで行列またはボトルネックが生じるまで、組み立て機械10に加えられる追加的な分配ヘッドはそれぞれ同じ出力をシステムに追加するものであってもよい。
【0029】
従来のピックアンドプレースシステムを利用した場合には機械の速度を著しく低下させるようなステップであっても、本発明の組み立て機械10によれば速度を低下させることなく追加することができる。例えば、本システムは、接着ステーションをフィーダーモジュールの後に追加することを可能にするものとしてもよい。従来の単一または二重の配置ヘッド機械においては、拾い上げステップの後の接着ステップは機械を著しく遅延させる。対照的に、本開示の発明によるシステムおよび機械はシステム全体を遅延させることなく、そのような接着ステップを追加することができる。さらに、本機械に最大数の分配ヘッドを配置することで本機械が実現できる速度よりもさらに速い速度が必要な場合、本開示の発明によるシステムは、新しい設置モジュールを追加することで、システム内における速度を上げ、毎秒の配置数を増加させることができる。このように、本開示の発明は、追加の軌道部品のための空間によっては速度の制約を受けるものの、それ以外に制約を受けない。
【0030】
未完成製品または回路基板18a、18bの動きおよび分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gの動きによって、組み立て機械10にとっての完全なX−Y自由度を達成することができる。例えば、未完成製品または回路基板18a、18bは設置モジュール12a、12bの基板ハンドリング軌道20に沿ってY方向(図示実施形態の左から右、あるいは右から左)に動くように構成されてもよい。分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gは、X方向(図示実施形態の上から下、あるいは下から上)に動くように構成される。これにより、設置エリア内の未完成製品または回路基板18a、18bの全領域に対するヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gのアクセス(到達)を確保する。一実施形態において、未完成製品または回路基板18a、18bは、部品の設置中に、引き返すことなく、1方向のみに(例えば左から右へ)移動する必要がある。別の実施形態においては、未完成製品または回路基板18a、18bは、配置の最適化を強化するために、配置中に、後ろに移動するように構成されてもよい。
【0031】
例として、未完成製品または回路基板18aを設置モジュール12a内に設置するか受け取ることにより、未完成製品または回路基板18aの設置プロセスが始まることとしてもよい。これは自動プロセスによって行われてもよい。例えば、未完成製品または回路基板18aは、組み立て機械10の左側に位置する、未完成製品または回路基板の前の組み立て工程の実行ための、前段の機械から来るものとしてよい。未完成製品または回路基板18aは、供給サイトから設置モジュール12a内にロボットによって設置されるものとしてもよい。あるいは、未完成製品または回路基板18aは、設置モジュール12a内に手動で設置されるものとしてもよい。組み立て機械10の分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gは、フィーダーモジュール14a、14b、14c、14dから部品を拾い上げて、未完成製品または回路基板18aの先行側(すなわち図1の右側)にそれらを設置するように構成されてもよい。未完成製品または回路基板18aの先行側に部品が装着されて来ると、それは製品軌道20に沿って右に移動する。未完成製品または回路基板18aが右に移るとき、未完成製品または回路基板18aを越えて下から上へ移動する分配ヘッド16a、16b、16c、16d、16e、16f、16gは、未完成製品または回路基板18aの表面の全体にアクセスできるものとしてもよい。本実施形態においては、未完成製品または回路基板18aは設置モジュール12a内での設置中、右方向にのみ動くものとしてもよい。あるいは、プロセスの最適化のため、未完成製品または回路基板18aは設置中に左右に移動してもよい。
【0032】
第1および第2の設置モジュール12a、12bは、未完成製品または回路基板18を搬送するための製品軌道22をそれぞれ独自に有していてもよい。一実施形態においては、第1の設置モジュール12aで設置される構成部品の数は、回路基板18aの全体に設置される構成部品の全数の一部のみ、または、全数よりも少ない数であってもよい。基板ハンドリングシステム86は設置モジュール12aと設置モジュール12bの間に位置してもよい。基板ハンドリングシステム86は独自の製品軌道20を有していてもよい。未完成製品または回路基板18aは、その上に設置される残りの半分の部品のため、基板ハンドリングシステム86の製品軌道20に沿って第2の設置モジュール12bに移動してもよい。組み立て機械10はプロセスの全体にわたる未完成製品または回路基板18aの移動プロセスを自動化するように構成されてもよい。第1の設置モジュール12aと同様に、未完成製品または回路基板は第2の設置モジュール12bを横切って左から右へ移動してもよいし、両方向に移動してもよい。
【0033】
別の実施形態(例えば図3および以下に示すような実施形態)においては、設置モジュール12a、12bのいずれかのような単一の設置モジュールが、各回路基板または他の製品の全てまたは完全な数の部品を供給するものとしてよい。これらの実施形態においては、未完成製品または回路基板、あるいは他の製品は設置中に設置モジュールによって第1の方向に供給されるものとしてもよい。例えば、分配ヘッドが回路基板または他の未完成製品に部品を設置する間、回路基板または他の未完成製品は設置モジュール中の左から右へ移動してもよい。その後、回路基板または他の未完成製品は、反対方向(右から左へ)に設置モジュールから排出されるものとしてもよい。このように、回路基板またはは他の未完成製品はそれが供給されたのと全く同じ位置から排出されるものとしてもよい。この場合、設置モジュール12aに積み込みシステムを備えて設置モジュール12bに荷卸しシステムを備えるのではなく、設置モジュール12a、12bに積み下ろしシステムを備えるものとしてもよい。本実施形態においては、基板ハンドリングシステム86は必ずしも組み立て機械10を横切って未完成製品または回路基板あるいは他の製品を移動させる必要はない。
【0034】
以下に述べるように、本発明に係るシステムは本質的に完全にフレキシブルで、カスタマイズ可能で、拡張可能である。図2は、組み立て機械10のような組み立て機械の様々な部品の分解図を示す。これらの部品は、いかなる出力量の要求であれ、それに対応するようカスタマイズされたシステムを作り出すために、システムに追加したりシステムから差し引いたり、利用したりすることができる。図2に示すのは、末端軌道モジュール52、中央軌道モジュール50、ヘッド16、回路基板18、フィーダーモジュール14、ツール/ノズル交換装置54、カメラ56、製品軌道20および設置モジュール12である。これらの部品はそれぞれ組み立て機械10または以下に述べる組み立て機械100、200、300、400の部品と同じでものであってもよい。末端軌道モジュール52および中央軌道モジュール50はそれぞれフレーム95を有していてもよい。フレーム95は軌道モジュール52、50を保持するように構成されてもよく、隣接する軌道モジュールの隣接するフレームに接続されるように構成されてもよい。
【0035】
末端軌道モジュール52はフレームおよびU字型の軌道を有していてもよい。末端軌道モジュール52は、設置モジュール12またはフィーダーモジュール14が搭載され得る軌道の直線部分上に、1つの搭載インターフェース53を有していてもよい。カメラおよび他の固定処理ステーションも末端軌道モジュール52上に搭載してもよい。同様に、中央軌道モジュール50は、モジュール50の両側に軌道の直線状の接続部を備えてもよい。モジュールは連続する2つの別個の軌道を有してもよい。すなわち、モジュール50の各側に各一つの軌道とする。これらの軌道の各々は、設置モジュール12またはフィーダーモジュール14のための1つの搭載インターフェース53を有してもよい。末端軌道モジュール52のように、カメラまたは他の固定処理ステーションを中央軌道モジュール50上に取り付けてもよい。
【0036】
設置モジュール12は、末端モジュールの軌道の直線部品、または中央のモジュールの一方の側へ搭載されることを可能にするインターフェースを備えてもよい。回路基板上での部品の拾い上げおよび設置のために機械が構成されている場合は、このモジュールは回路基板搬送ベルトシステム、回路基板クランプシステムおよび回路基板支持システムを有してもよい。これらのシステムの各々は高精度サーボ軸に搭載されてもよい。回路基板は別の回路基板搬送モジュールまたは回路基板マガジン積み降ろし機からこのモジュールへ進入するように構成されてもよい。回路基板は未完成製品/回路基板用ベルトによってクランプ位置まで移動させられてもよい。その後、未完成製品または回路基板はクランプされ、ベルト上の固定位置に保持されてもよい。これに続いて、例えばピンを有する回路基板支持システムは、未完成製品または回路基板を支持するためにアクティブとされてもよい。設置モジュール12はさらに幅調整機構を備えてもよい。ベルト、駆動装置、支持システムおよび幅調整機構を含む搬送装置の全体は、リニア軸受および高精度リニア駆動装置上に搭載されてもよい。リニア駆動装置は、設置ヘッド16上のカメラが、未完成製品または回路基板に付された印を捉えられる位置へ未完成製品または回路基板を移動させるようにして、これにより軌道22に対する未完成製品または回路基板の正確な位置を確認するように構成されてもよい。設置モジュール12における構成部品の設置が完了すると、未完成製品または回路基板は未完成製品/回路基板支持から解放され、クランプを解かれ、未完成製品/回路基板搬送ベルトは、別の搬送ベルトまたはマガジン積み降ろし機へ未完成製品または回路基板を搬送するように構成されてもよい。あるいは、未完成製品または回路基板は手動で挿入されてもよい。カメラおよび他の固定処理ステーションをモジュール12上に搭載してもよい。
【0037】
再度参照する図2には、高精度設置モジュール84を高精度回路基板ハンドリング搬送システム85とともに示す。この搬送システム85は、固定レールの左、後、右、前の4つの方向全てにおいて高精度Y駆動システム87上に搭載することができる製品軌道20、回路基板クランプシステム、および回路基板支持システムを備えるものとしてもよい。これにより、通過モード、一方側インアウトモード、および、インラインオンラインモードを可能とする。システムを通過させることによる未完成製品の回路基板の搬送の異なるモードをさらに単純化するために、後に図7に示すように、中央軌道モジュール50の各側に搭載された2つの設置モジュール12、84を中央軌道モジュール50の中心に接続することができ、かつ、未完成製品または回路基板18を同じ中央の軌道モジュール50内で1つの設置モジュールから次の設置モジュールまで直接に渡すことができるように、設置モジュール12、84の寸法決めをしてもよい。
【0038】
フィーダーモジュール14は、設置モジュール12と同じ方法により末端軌道モジュール52または中央軌道モジュール50に搭載されてもよい。フィーダーモジュール14に対して、必要な部品フィーダーの全てを搭載してもよい。フィーダーインタフェースモジュールは、フィーダーが部品を供給して設置ヘッド16がそれらの部品を適切に拾い上げることができるようにする制御装置を有してもよい。
【0039】
さらに、フィーダーモジュール14および設置モジュール12、84のためのモジュールフレームの搭載インターフェースは、製造時における任意の軌道モジュール50、52上への搭載を容易にするために、同一のものとしてもよい。搭載フレームが同一であることにより誤差の蓄積を最小化することができ、任意のシステムでのフィーダーモジュール14および設置モジュール12、84の互換を可能にする。フィーダーモジュール14および設置モジュール12、84は製造段階で軌道22の長さ部分に組み込まれ、一緒に販売されるものとしてもよい。これらの組み合わされたフィーダーモジュールと軌道の長さ部分、および設置モジュールと軌道の長さ部分を、既存の軌道または機械への即時の追加、または、カスタマイズされた軌道や機械の即時の構築のため、組み立て機械の購入者に提供してもよい。ただし、設置モジュール12、84はさらに、ツール/ノズル交換装置54、カメラ56、または設置サイクルを促進するための他の処理ステーション(すなわち、部品をまっすぐにする装置、フラックス供給装置、電気的テスターなど)を備え付けられていてもよい。
【0040】
このように、組み立て機械は、複数の軌道モジュール50、52を有してもよく、各モジュール50、52は軌道22の部分を含んでもよい。複数のモジュール50、52は軌道22のような連続的かつ周回する軌道(連続的周回軌道)を形成するために連結可能であってもよい。連続的周回軌道22は、その周りを回転し、未完成製品18を少なくとも部分的に組み立てるように構成される分配ヘッド16を受け入れるように構成されてもよい。フィーダーモジュール14は連続的周回軌道22の第1の長さ部分に取り付けられてもよく、分配ヘッド16に部品を供給するように構成されてもよい。部品は、電子部品、ツールヘッド、溶接材料、接着剤、または、フィーダーモジュール14から分配ヘッド16へ供給されるいかなるものであってもよい。設置モジュール12、84は連続的周回軌道22の第2の長さ部分に取り付けられてもよく、未完成製品または回路基板18のような未完成製品を受け取るように構成されてもよい。分配ヘッドは未完成製品に部品を設置するように構成されてもよい。このように、軌道22は、軌道22の複数のモジュール50、52の1つまたは複数を取り付けるか取り除くことで再構成可能としてもよい。再構成は、追加的な設置モジュール12、84およびフィーダーモジュール14を収容するか取り除くために1つまたは複数のモジュール50、52を取り付けるか取り除くことで可能としてもよい。連続的周回軌道22は機械加工または他の恒久的な変更作業なしで再構成可能としてもよい。さらに、連続的周回軌道22は、ねじ回し、レンチ、プライヤーなどの標準的なハンドツールで再構成できるものとしてもよい。
【0041】
またさらに、本発明による組み立て方法は、モジュール50、52のような複数のモジュールを横切って搭載される軌道22のような連続的周回軌道を準備することを含んでもよい。前記方法は連続的周回軌道により、分配ヘッド16のような分配ヘッドを受け入れることを含んでもよい。前記方法は軌道22の第1の長さ部分に、フィーダーモジュール14のような第1のフィーダーモジュールを搭載することを含んでもよい。前記方法は、軌道22の第2の長さ部分に、設置モジュール12のような第1の設置モジュールを搭載することを含んでもよい。前記方法は未完成製品または回路基板18のような未完成製品を、分配ヘッドにより少なくとも部分的に組み立てることを含んでもよい。前記方法は連続的周回軌道を、A)1つまたは複数の軌道のモジュールを取り付けること、および、B)1つまたは複数の軌道のモジュールを取り除くこと、のいずれかの方法により再構成することをさらに含んでもよい。前記方法はさらに、組み立て機械を準備し、フィーダーモジュールを取り除いて設置モジュールに置き換えたり、設置モジュールを取り除いてフィーダーモジュールに置き換えたりして組み立て機械を再構成することを含んでもよい。前記方法はさらに1つまたは複数のフィーダーモジュールを追加したり1つまたは複数のフィーダーモジュールを取り除いたりすることで、組み立て機械を再構成することを含んでもよい。前記方法は、1つまたは複数の設置モジュールを追加したり、1つまたは複数の設置モジュールを取り除いたりすることで、組み立て機械を再構成することを含んでもよい。
【0042】
本明細書に記述された機械とシステムのフレキシビリティ(柔軟性)、カスタマイズ可能性、および拡張性は、図3〜6に示す実施形態を参照して示され得る。まず図3を参照して、別の組み立て機械100を示す。この組み立て機械100は、本開示の発明に従って作成される最も単純な機械の例としてもよい。組み立て機械100は、軌道の2つの末端モジュール52を含んでもよい。フィーダーモジュール114aは末端モジュール52のうちの1つに対して一体化され、または、取り付けられる。設置モジュール184は第2の対向する末端モジュール52に対して一体化され、または、取り付けられる。設置モジュール184は基板ハンドリングシステム85を含む。2つの基板ハンドリングシステム186がこの図中に備えられてもよい。これらの基板ハンドリングシステム186は組み立てシステム100に搭載されてもよく、組み立て機械100への、または組み立て機械100からの未完成製品または回路基板18の搬送能力を提供してもよい。前記システムは2つの分配ヘッド116a、116bを含むものとして示される。第1の分配ヘッド116aはフィーダーモジュール114aから部品を拾い上げるものとして示される。第2の分配ヘッド116bは、未完成製品または回路基板18に部品を設置するものとして示される。したがって、機械100は、より多くのモジュールおよび分配ヘッドを備えたより大きな機械と比較して、制限された出力を備えた低コスト機械であってもよい。しかしながら、機械100の部品112、114、116、52、22、156、154は、より長い軌道を備えたより大きな機械において利用され得る部品と同じである。
【0043】
図4を参照して、別の組み立て機械200について説明する。組み立て機械200は様々な異なるフィーダーモジュールを必要とするシステムの例であってもよい。特に、組み立て機械200は一つの設置モジュール212を備える7つのフィーダーモジュール214a、214b、214c、214d、214e、214f、214gを含む。組み立て機械200は2つの末端軌道モジュール52と3つの中央軌道モジュール50を含む。さらに、組み立て機械200は6つの分配ヘッド216a、216b、216c、216d、216e、216fを含む。本実施形態において、一つの設置モジュール212のみがあるので、設置モジュール212は、製品軌道20や搬送システムを必要とすることなく、積み降ろしの両方が可能であるように構成されてもよい。
【0044】
図3の組み立て機械100を修正または拡張することにより、組み立て機械200が作成されてもよいということは理解されるであろう。例えば、組み立て機械100の末端軌道モジュール52を分離してもよい。その後、各々が一体化または取り付けられたフィーダーモジュール214を有する3つの中央の軌道モジュール50を、末端軌道モジュール52の上部と下部の間にそれぞれ設置してもよい。一旦軌道22が完成すれば、その後、4つの追加的な分配ヘッド216を加えて合計6つとしてもよい。
【0045】
図5は別の組み立て機械300を示す。組み立て機械300は3つのフィーダーモジュール314a、314b、314cを含んでもよい。組み立て機械300は4つの分配ヘッド316a、316b、316c、316dを含んでもよい。組み立て機械300は1つの設置モジュール312を含んでもよい。組み立て機械300は、組み立て機械200または組み立て機械100の変更により作成されてもよい。例えば、組み立て機械200から組み立て機械300を作成するために、組み立て機械200の上部および下部のそれぞれにある、フィーダーモジュール214c、214d、214e、214fを備える2つの中央軌道モジュール50を取り除くだけでよい。さらに、組み立て機械300に示される4つを残して、2つの分配ヘッド216a、216bを取り除いてもよい。同様に、組み立て機械300を作成するため、2つの追加的な分配ヘッドとともに、フィーダーモジュール314を備える中央軌道モジュール50を組み立て機械100に加えてもよい。
【0046】
図6を参照して、別の組み立て機械400を説明する。組み立て機械400は5つのフィーダーモジュール414a、414b、414c、414d、414e、9つの分配ヘッド416a、416b、416c、416d、416e、416f、416g、416h、416iおよび3つの設置モジュール412a、412b、412cを含む。設置モジュール412a、412b、412cを、寸法の異なる未完成製品または回路基板418a、418b、418cとともに示す。例えば、設置モジュール412aは最小の回路基板418aを含む。設置モジュール412bは最大の回路基板418bを含む。設置モジュール412cは、真ん中のサイズの回路基板を418c含む。このように、単一の組み立て機械が様々な異なる種類の回路基板や他の製品の組み立てを提供し得ることが理解されるだろう。これらの設置モジュール412a、412b、412cの各々は、それら自身の積み降ろしシステム、および、未完成製品/回路基板マガジン積み降ろしシステムを含んでもよい。未完成製品/回路基板マガジン積み降ろしシステムは、設置モジュール412a、412b、412cに自動または手動で更なる未完成製品または回路基板を供給するためのものである。
【0047】
本開示の発明に係る組み立て機械は様々な大きさおよび部品を有する。ただし、大きさに限界のない機械を作成するために、本開示の発明の動作原理を利用してもよいことは理解されるだろう。軌道のいかなる長さ、および、フィーダーモジュール、設置モジュール、分配ヘッドのいかなる数も意図される。さらに、設置モジュールは同じ位置にて回路基板を積み降ろしするものとしてもよい。あるいは、第1の設置モジュールは最初の設置サイクルにおいて回路基板を積み、次に、製品軌道20を介して、第2の設置サイクルにおいて第2の設置モジュールに対して未完成製品または回路基板を供給するものとしてもよい。
【0048】
別の組み立て機械500を図7に示す。この組み立て機械500は、機械500中に4つの異なる組み立てライン550、552、554、556があるという点で「工場機械」と考えてもよい。組み立て機械500は8つの設置モジュール512a、512b、512c、512d、512e、512f、512g、512hを含む。組み立て機械500は18個のフィーダーモジュール514a、514b、514c、514d、514e、514f、514g、514h、514i、514j、514k、514l、514m、514n、514o、514p、514q、514rを含む。組み立て機械500は19個の分配ヘッド516a、516b、516c、516d、516e、516f、516g、516h、516i、516j、516k、516l、516m、516n、516o、516p、516q、516r、516sを含む。組み立てライン550、552、554、556はそれぞれ、異なる種類の回路基板やその他の未完成製品を組み立てるように構成されてもよい。この場合、回路基板やその他の未完成製品は、製品軌道20に沿って、上部の設置モジュール512a、512c、512e、512gから下部の設置モジュール512b、512d、512f、512hへ移動してもよい。未完成製品または回路基板の搬送を容易にするため、基板ハンドリングシステム586を組み立てラインの各末端に取り付けてもよく、設置モジュール512a、512b、512c、512d、512e、512f、512g、512hに取り付けてもよい。この機械は、製品軌道20が複数の中央モジュールを横切るのではなく、単一の中央モジュールの末端間に位置するシステムを示す。
【0049】
本開示の発明により提供されるシステムまたは機械10、100、200、300、400、500が、必要なフィーダーモジュール14、114、214、314、414、514の数によって速度の制限を受けないことは理解されるだろう。すなわち、軌道22を延長しても、追加的な長さを補うために適切な数の分配ヘッド16、116、216、316、416、516をシステムに加えることで、機械10、100、200、300、400、500の出力が遅くなることはない。さらに、システムまたは機械10、100、200、300、400、500の出力は、各フィーダーまたはフィーダーモジュール14、114、214、314、414、514の位置や配置に依存しないものとしてもよい。分配ヘッド16、116、216、316、416、516の全サイクルは、分配ヘッド16、116、216、316、416、516がフィーダーからどこで部品を拾い上げる必要があるかということとは無関係に、同じだけの時間を要する。これはまた、組み立て機械10、100、200、300、400、500においては、切り替え中にフィーダーモジュール14、114、214、314、414、514を別の位置に移動する必要がないことも意味する。ここに記述された組み立て機械10、100、200、300、400、500の最適化は、未完成製品または回路基板18、または構成部品を提供されつつある他の製品の移動を最小化することにより達成され得る。この最適化により、システム内で分配ヘッド16、116、216、316、416、516が高い加減速度を有し、高速で移動する一方で、未完成製品、回路基板18、118、218、318、418、518または他の製品は緩やかに移動することとなる。
【0050】
またさらに、本開示の発明に係るシステムまたは機械10、100、200、300、400、500は、速度について計測可能であってもよい。全ての分配ヘッド16、116、216、316、416、516は、予測可能な時間で、部品を拾い上げて設置する完全なサイクルを完遂可能であってもよい。この時間は、軌道の長さ、および、分配ヘッド16、116、216、316、416、516の停止または減速の回数によって決定されてもよい。典型的なサイクルにおいては、4つのステップが有ることが考えられる。それらは、拾い上げ停止、映像/カメラ停止、減速または停留、設置停止およびノズル交換停止である。軌道の長さは、拾い上げおよび設置のサイクル毎のフィーダーモジュール14、114、214、314、414、514および/または設置モジュール12、84、184、212、312、412、512の数によって決定されるものとしてもよい。設置モジュール12、84、184、212、312、412、512を加えることによって、軌道の同じ長さに沿った分配ヘッド当たりの機械10、100、200、300、400、500の速度を増加してもよい。
【0051】
図8において、軌道22に取り付けられた分配ヘッド16のうちの1つの側方部分の断面図が示される。分配ヘッド16は分配ヘッド16、116、216、316、416、516のうちのいずれかと全く同一のヘッドであってもよい。図示実施形態においては、分配ヘッド16は、ベース24、リニアモーターコイルユニット26、ベアリングシステム28、スピンドル30、ノズル31、Z軸駆動装置32、エンコーダ読み取りヘッド33、制御および電力システム34、接点レール35、ツール/ノズル交換装置36、およびエアシール37を含んでもよい。軌道22は磁石レール38、フレーム40、ベアリングレール42および通気分配システム43を指称するものとしてもよい。このように、軌道22は磁気的なものでもよく、分配ヘッド16のリニアモーターコイルユニット26と軌道22の磁石レール38を含む永久磁石モーター44を含んでもよい。磁石レール38は、互いに隣接するように配置された多数の磁石を含んでもよい。磁石レール38は、分配ヘッド16のリニアモーターコイルユニット26と協働して、分配ヘッド16に軌道22の上を移動させるものとしてもよい。あるいは、軌道22は複数個のコイルを含み、一方で、分配ヘッド16は永久磁石を含むものとしてもよい。
【0052】
軌道22のフレーム40は軌道22および分配ヘッド16の支持を提供するように機能してもよい。フレーム40は、金属、鋳鉄、ステンレス鋼、木材、または軌道22を支持することができるいかなる材料で作られていてもよい。フレーム40は周回軌道22を収容するためにその長さに沿った異なるポイントで屈曲していてもよい。しかしながら、軌道22およびフレーム40の屈曲は、リニアモーター44が分配ヘッド16に必要とされるだけの加速、減速および速度を提供するように機能できるように、十分に大きな半径を有するコーナーまたはカーブであることを要する。
【0053】
磁石レール38は、軌道22の全長にわたって、フレーム40に取り付けられてもよい。磁石レール38は永久磁石リニアモーター44の一部であってもよい。永久磁石モーター44の磁石レール38は、リニアモーターコイルユニット26と協働して、分配ヘッド16に軌道22の周りを移動させるようにしてもよい。永久磁石リニアモーターシステム26、38、44は、複数個の分配ヘッド16を軌道22上で独立して駆動するようにプログラム可能であってもよい。リニアモーターコイルユニット26は鉄心コイルユニットであってもよい。さらに、磁石レール38は、リニアモーターコイルユニット26と協働してピックアンドプレースヘッド16を軌道22に取り付けるための取付け機構であってもよい。他の実施形態では、永久磁石リニアモーター44は、スイッチリラクタンスリニアモーターなどの他の取り付け駆動装置に置き換えてもよい。また別の実施形態では、永久磁石リニアモーター44を従動輪に置き換えても良い。さらに別の実施形態では、分配ヘッド16は可動永久磁石を含んでもよく、軌道22は複数の固定鉄心コイルまたはリニアモーターコイルを含んでもよい。磁石の代わりに駆動輪が使用される場合には、軌道22上に分配ヘッド16を維持するために追加のレールを必要としてもよい。この場合、分配ヘッド16が軌道22から落ちないようにするための追加のレールを必要としてもよい。永久磁石リニアモーター44が使用される実施形態では、分配ヘッド16は、リニアモーターコイルユニット26の磁力によって軌道22へ取り付けられるものとしてもよい。本実施形態では、分配ヘッドのシステムへの追加は、分配ヘッドを軌道22上の位置にスナップ方式により取付け、次に、組み立て機械10または軌道22の制御システムによってそれを始動する程度に単純であってもよい。
【0054】
分配ヘッド16のような分配ヘッドを準備することを含むような組み立て方法も意図される。前記方法は軌道22のような軌道を準備することをさらに含んでもよい。前記方法は分配ヘッドと軌道の内部に配置されるシステム26、38、44のような永久磁石リニアモーターシステムを準備することを含んでもよい。前記方法は、軌道に対して分配ヘッドを磁気的に取り付けて、軌道に沿って分配ヘッドを磁気的に移動させて、未完成製品または回路基板18のような未完成製品を分配ヘッドにより少なくとも部分的に組み立てることを含んでもよい。分配ヘッド16は接点レール35を含んでもよい。接点レール35は電力、電気または他の電気的信号を運ぶ軌道22のフレーム40の一部と接触するように構成されてもよい。こうして、軌道22は接点レール35から分配ヘッド16へ電力を供給するように構成されてもよい。接点レール35は図8中の2つの接点位置を有するものとして示される。ただし、接点レール35は2つより多い接点を含んでもよい。例えば、接点レール35は2〜10個の接点位置を含んでもよい。さらに、これにより、軌道22または組み立て機械10の制御システムから分配ヘッド16への通信を可能とするものとしてもよい。接点レール35は、電力および通信信号を送るための接点35a、35bを含んでもよい。他の実施形態では、通信は軌道22の制御システムから提供されてもよい。あるいは、組み立て機械10は、Wi−Fi、Zigbeeなどによって分配ヘッド16と無線通信をしてもよい。
【0055】
そのため、組み立て機械10は、例えば設置モジュール12、84、184、212、312、412、512の1つまたは複数の内部に配置され得る制御システム1000(より詳しくは以下および図11に示す)を含んでもよい。組み立て機械10は、制御システム1000と分配ヘッド16の各々の間の個別の通信を提供するように構成されたバス通信システムを含んでもよい。別個の複数の分配ヘッド16の各々は、制御システム1000に対して個別のワイヤにより接続されなくてもよい。例えば、その代わりに、分配ヘッド16は、目標の分配ヘッド16にデータパケットを供給するバスシステムと接続されてもよい。
【0056】
別の実施形態においては、軌道22のような連続的周回軌道を準備することを含み得る方法が意図される。前記方法は分配ヘッド16のような複数の分配ヘッドを準備することを含んでもよい。前記方法は制御システム1000のような制御システムを準備することをさらに含んでもよい。前記方法はバス通信システムを準備することをさらに含んでもよい。前記方法はその後、複数の分配ヘッドに、互いに独立して軌道の周りを回転させ、分配ヘッドにより、未完成製品や回路基板18のような未完成製品を少なくとも部分的に組み立てることを含んでもよい。前記方法は、制御システムと複数の分配ヘッドの各々の間のバス通信システムによる個別の通信を含んでもよい。複数の分配ヘッドの各々は制御システムに対して個別のワイヤにより接続されなくてもよい。
【0057】
分配ヘッド16は、軌道22の周りを分配ヘッド16が走行するためのベアリングシステム28をさらに含んでもよい。ベアリングシステム28はカムフォロワベアリングまたは他のタイプのベアリングシステムであってもよい。分配ヘッド16に要求される位置の精度がベアリングシステム28により得られない可能性もあるため、ある構成においては、分配ヘッド16は軌道22またはフレーム40に対するそれ自身の位置を測定するように構成されてもよい。この実施形態は図9に示される。この実施形態においては、分配ヘッド16は、軌道22に対するピックアンドプレースヘッド16またはピックアンドプレースヘッドの取付け機構の位置を検出するための位置検出システム59を含んでいてもよい。位置検出システム59は、第1のセンサ60、第2のセンサ61、第3のセンサ62、および、第4のセンサ63を含んでもよく、それらは誘導性のもの、容量性のもの、レーザーによるもの、またはその他の測距技術によるものでもよい。別の実施形態では、位置検出システム59は運動検出システムであってもよい。位置検出システム59は軌道に対するスピンドル30の位置および/または回転を検出するように構成されてもよい。第1および第2のセンサ60、61は回転R1によって定義される第1の平面内での回転を判定するように構成されてもよい。第3および第4のセンサ62、63は回転R2によって定義され、第1の平面に垂直な第2の平面内の回転を判定するように構成されてもよい。他の実施形態は4つより多いセンサを含んでいてもよい。一実施形態においては、6つのセンサを用いて、軌道に対する分配ヘッド16またはスピンドル30の位置を連続的に検出してもよい。この位置検出システム59はサブミクロンの精度を提供するものであってもよく、軌道22に対する分配ヘッド16の位置を検出するサブミクロンリニアエンコーダヘッド64を有していてもよい。全体として、軌道22またはフレーム40に対する分配ヘッド16のノズル31の位置を、この位置検出システム59によって検出して修正することができるものとしてよい。
【0058】
さらに、ピックアンドプレースヘッド16のようなピックアンドプレースヘッドを準備することを含み得る方法が意図される。前記方法は、軌道22のような軌道に対してピックアンドプレースヘッドを取り付け、ピックアンドプレースヘッドが軌道に沿って移動できるようにすることを含んでいてもよい。前記方法は軌道に対するピックアンドプレースヘッドの位置を、ピックアンドプレースヘッドによって検出することを含んでもよい。前記方法は、その後、軌道上のピックアンドプレースヘッドによって部品を拾い上げ、未完成製品や回路基板18のような電子的組み立て体用の部品を、ピックアンドプレースヘッドによって設置すること含んでもよい。
【0059】
図8を参照して、分配ヘッド16はエアシール37を含んでいてもよく、軌道22は通気分配システム43を含んでいてもよい。軌道22の通気分配システム43を図10に示す。可動分配ヘッド16に圧縮空気を供給するために、分配ヘッドはそれ自身の圧縮空気供給装置を必要とする。または、軌道22または組み立て機械10によって圧縮空気の供給を受ける。図示実施形態では、軌道は、全軌道22を包囲する通気分配システム43を含む。通気分配システム43は、軌道22内に図9に示す空気弁70を有する導管であってもよい。図10に示すように、空気弁70は、分配ヘッド16の稼働が要求される一定の位置または不定の位置において軌道22を横切って分散配置される。さらに、軌道22は空気移動穴72を含んでもよく、これにより、一旦弁70が開かれると空気が分配ヘッド16に送られる。分配ヘッド16は、空気を受け取り、受け取った空気を開口76からヘッドの残部へ空気を吐き出すスライドシュー部材74を含んでいてもよい。弁70は、分配ヘッド16のスライドシュー部材74が弁70と並んだ場合にのみ開くように構成されてもよい。例えば、空気弁70は、ノズル31を作動させるために通気分配システム43から分配ヘッド16に対して空気を供給してもよい。弁70は、可動分配ヘッド16が引き金となって作動するセンサによって作動を開始してもよく、特に分配ヘッド16のスライドシュー部材74が弁70の上に位置することで作動を開始してもよい。スライドシュー部材74またはポケットは、システムの冗長性を確保するため、弁70間の距離の2倍以上の長さを有していてもよい。通気分配システム43が、スライドシュー部材74、弁70、空気移送穴72、ノズル31または軌道内の空気を分配する軌道22内の導管(図示せず)のうちのいずれかを指称するものであってもよい。通気分配システム43は分配ヘッド16が移動または静止している間、連続的周回軌道に沿ういかなる位置にある分配ヘッド16に対しても空気を分配できるように構成されてもよい。通気分配システム43は、全ての位置ではなく、軌道22に沿う複数の位置の分配ヘッドに対して空気を交互に供給するように構成されてもよい。
【0060】
さらに、組み立て方法は軌道22のような連続的周回軌道を準備することを含んでもよい。前記方法は連続的周回軌道へ取り付けられる、分配ヘッド16のような分配ヘッドを準備することを含んでもよい。前記方法は分配ヘッドに軌道の周りを回転させて分配ヘッドに対して軌道により空気を分配することを含んでもよい。前記方法は分配ヘッドに対して圧縮空気を供給し、未完成製品または回路基板18のような未完成製品を分配ヘッドにより少なくとも部分的に組み立てることを含んでもよい。
【0061】
分配ヘッド16はノズル31を含んでいてもよい。ノズル31は真空式ノズルまたはグリッパノズルであってもよい。ノズル31は分配ヘッド16内で、あるいはツール交換装置54のような固定ツール交換装置ステーションを訪れることによって、ツールまたはノズル交換装置36と交換可能としてもよい。いずれも当該技術分野においてはよく知られている方法である。
【0062】
一実施形態においては、分配ヘッド16は設置に先立って設置モジュール12、84、184、212、312、412、512に設置されたカメラ56を越えて移動するように構成されてもよい。これにより、部品の画像検査およびセンタリングを可能にしてもよい。このカメラ56は、部品がカメラの頂部を越えて移動している間、動作中のイメージを固定するために、光の特徴を利用して部品の写真を撮るように構成されてもよい。この写真が撮られた後、カメラは、未完成製品または回路基板18の特徴と一致すべき部品の特徴の写真を得たことになる。部品の特徴が未完成製品または回路基板と一致できるために、フラッシュの発光中にイメージがカメラ56によって撮られた瞬間における設置ヘッドの正確な位置を得ることが必要である。分配ヘッド16への接続がバスにより成るため、この接続には待ち時間が存在する。イメージの撮影の間にヘッドの正確な位置を捕捉する新しい方法が、本開示の発明の内容において意図される。このために設置ヘッド16は、フラッシュ光が分配ヘッド16によって運ばれる部品または分配ヘッド16の構成要素を照らすときにカメラ56からのフラッシュ発光を検出するように構成される受光センサ46を装備していてもよい。受光センサ46は分配ヘッド16上のローカル制御システムに接続される。ローカル制御システムは、分配ヘッド16上に搭載されたエンコーダ読み取りヘッド33によって、分配ヘッド16のフラッシュ発光の瞬間に正確なエンコーダ位置を即座に読み取ることができる。これにより、イメージを獲得する間の分配ヘッド16の正確な位置を、バスを通して設置モジュールに送信することができる。これにより、設置ヘッドリニアモーター駆動システム26、38による設置モジュール12、84、184、212、312、412、512のX軸方向修正を可能にし、未完成製品または回路基板18用の製品軌道20または高精度搬送システム85によるY軸方向修正を可能にする。
【0063】
方法はさらに分配ヘッド16のような分配ヘッドを準備することを含んでもよい。前記方法はさらに分配ヘッド内に制御システムを準備することを含んでもよい。前記方法は分配ヘッド内に配置される、センサ46のような受光センサを準備することを含んでもよい。前記方法はカメラ56のような固定カメラを準備することを含んでもよい。前記方法は分配ヘッド上の部品または分配ヘッドの構成要素に対して固定カメラによりフラッシュ光を照射することを含んでもよい。前記方法はその後、制御システムにより、フラッシュ発光の瞬間における正確なエンコーダ位置を判断することを含んでもよい。前記方法はまた、未完成製品または回路基板18のような未完成製品を、分配ヘッドによって少なくとも部分的に組み立てることを含んでもよい。
【0064】
本開示の発明に係る分配ヘッド16は、システムの全体的な速度に影響を与えたり低下をさせたりすることなく、数多くの種類の部品を拾い上げ、設置することができるものであってもよい。各分配ヘッド16は、いかなる範囲の寸法を備えた部品を設置するものであってもよい。スピンドルの数も分配ヘッド16ごとに減らしてもよい。というのは、従来のシステムの場合のように1つのヘッド当たり多数の設置を行うために基板への移動時間を消費する必要がないからである。12〜30個のスピンドルを備えるヘッドを作ると、所定の分配ヘッドによって受け入れられ得る構成要素のサイズについて厳しい制約を受けることになる。したがって、従来のシステムにおいては、全範囲の部品を設置するためには多数の異なるヘッドが必要である。分配ヘッドが戻る必要がないので、他の典型的なシステムと比較してより高い構成要素収容能力を備えるより少数のスピンドルを実現することができる。分配ヘッド16はそれぞれ、さらに大きな設置能力をもって部品を設置することができるものとしてもよい。これにより、ただ1種類の分配ヘッド16により全設置タスクを高速で完了させ得る機械の提供を可能にする。
【0065】
本明細書に示す分配ヘッド16以外のヘッドを利用してもよい。例えば、ヘッド16は溶接、ねじ回し、ハンマー打ち等をしてもよい。さらに、軌道用の末端軌道モジュール52および中央軌道モジュール50の他の形も意図される。ヘッドの循環を可能にするような軌道の形状であればどのような形状であっても本明細書に示すシステムおよび機械にとって適するだろう。
【0066】
別の実施形態においては、システムまたは組み立て機械は完全に連続的な軌道を含んでいなくてもよい。むしろ、長い直線軌道の各端部に転回機構を設けてもよい。これは、単一の分配ヘッドのみを使用するシステムにおいては、特に有利であろう。一実施形態においては、転回機構はヘッドを拾い上げて垂直軸の周りを90度または180度ヘッドを回転させて、次に、軌道上にヘッドを落として戻すものとしてもよい。これにより、システムの設置面積を最小化して、ヘッドのよりコンパクトな循環を形成できるようにしてもよい。
【0067】
別の実施形態においては、システムの分配ヘッドは、複数のノズルを備えた複数のスピンドルを運ぶものとしてもよい。複数のスピンドルは、分配ヘッドが各サイクル中に設置するための複数の部品を拾い上げることを可能にするものとしてもよい。例えば、3つのスピンドル組を備える分配ヘッドは設置モジュールに移る前に3つの異なるフィーダーバンクから3つの部品を拾い上げるものとしてもよい。これにより、同じ運動パラメータおよび同数のヘッドに対して、システムまたは組み立て機械の潜在的生産量を増加させることに役立ち得る。
【0068】
また別の実施形態では、設置モジュール12、84、184、212、312、412、512は、組み立て機械10、100、200、300、400、500全体のためのそれ自身の制御システムを含んでいてもよい。複数のステーション(例えば図1中の12a、12b)の場合には、1つのステーションがマスターとして、他の設置ステーションのタスクのためのヘッドの急送を制御してもよい。図1に示す実施形態では、例えば、設置モジュール12aは機械全体のための制御システムを収容する一方、設置モジュール12bは設置モジュール12bのみを制御する制御システムを備えたスレーブ設置モジュールであってもよい。
【0069】
別の実施形態では、設置モジュール12、84、184、212、312、412、512は、2つ以上の独立して動く回路基板または他の搭載面テーブルを含んでもよい。2重、3重またはそれ以上のレーン構成により、2重、3重またはそれ以上の製品軌道20を必要とするものとしてもよい。1つより多いレーンは、回路基板または他の製品の間の切り替え時間を最適化するものとしてもよい。例えば、最初の回路基板が組み立てられている間に、次の回路基板が所定の位置に設置されてもよい。これは、未完成製品や回路基板に設置される部品の数が少なく、回路基板間のタクトタイムが短い場合に特に重要であろう。
【0070】
図11を参照し、本明細書に記述された方法の実行のために使用し得るコンピュータシステムとコンピュータプログラムコードの構造を示す。これらは制御システム1000を表わすものとしてもよく、あるいは、分配ヘッド16内の制御装置またはコンピュータシステムを表わすものとしてもよい。
【0071】
本開示の発明の実施の態様は完全にハードウェアの態様か、完全にソフトウェアの態様(ファームウェア、駐在ソフトウェア、マイクロコード等を含む)か、あるいはソフトウェアとハードウェアを組み合わせた態様であってもよく、本明細書においてはそれらをすべて「回路」、「モジュール」または「システム」というように一般的に呼称するものとする。さらに、一実施形態においては、本開示の発明は、1つまたは複数の物理的に触知可能な、かつ、コンピュータ可読な(つまり、コンピュータにより読み取り可能な)媒体を含むコンピュータプログラム製品の形態(例えばハードウェアなど)をとるものとしてもよい。あるいは、コンピュータ可読なプログラムコードを格納した装置であってもよい。プログラムコードは本発明の方法を実施するコンピュータまたは制御システムのプロセッサによって実行されるように構成される。一実施形態においては、物理的に触知可能なコンピュータ可読な媒体および/または装置(例えばハードウェア媒体および/または装置)は、プログラムコードを格納するものであり、該プログラムコードは本発明に係る方法を実行するものであるが、前記媒体および/または装置は一般に信号を含まず、特に一時的な信号を含まない。
【0072】
1つまたは複数のコンピュータ可読な媒体または装置のどのような組み合わせを用いてもよい。コンピュータ可読な媒体は、コンピュータ可読な信号媒体またはコンピュータ可読な記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読な記憶媒体は、例えば、電子的なもの、磁気的なもの、光学的なもの、電磁気的なもの、赤外線によるもの、または半導体のシステムまたは装置、あるいはこれらの任意の適切な組み合わせであってもよいが、これらに限られない。コンピュータ可読な記憶媒体または装置のより具体的な例は以下を含んでもよいが、これらに限られない。すなわち、電気的な接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能かつプログラム可能な読み出し専用メモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、無線IDタグ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD−ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、あるいはこれらの任意の適切な組み合わせである。本明細書の文脈においては、コンピュータ可読な記憶媒体は、命令実行システムまたは装置により使用され、またはそれらと協働するためのプログラムを含むか格納する、いかなる物理的に触知可能な媒体またはハードウェア装置であってもよい。
【0073】
コンピュータ可読な信号の媒体は、そこに具体化されたコンピュータ可読なプログラムコードを備えた伝播データ信号を含んでもよく、伝播データ信号は例えば、無線放送信号またはイーサネットケーブルを通って移動するデジタルデータである。そのような伝播信号は、電磁気信号、光学的パルス、キャリア信号の変調またはそれらの任意の組み合わせを含む形態のいずれであってもよいが、これらに限定されない。
【0074】
コンピュータ可読な媒体上で具体化されたプログラムコードは無線通信媒体、光通信ケーブル、電気的伝導性ケーブル、無線周波数、赤外線電磁気送信、およびこれらの任意の適切な組み合わせを含むどのような適切な媒体を利用して送信されてもよいが、これらに限定されない。
【0075】
本発明の実施態様の作用を実行するためのコンピュータプログラムコードは、Java、スモールトーク、C++のようなプログラミング言語を含むプログラミング言語、および、JavaScript、Perl、PHPのようなスクリプト言語の1つまたは複数の任意の組み合わせにより書かれるものであってもよいが、これらに限定されない。プログラムコードは完全にユーザのコンピュータ上で実行されるか、部分的にはユーザのコンピュータ上で実行されるか、スタンドアローンのソフトウェアパッケージとして実行されるか、部分的にユーザのコンピュータおよび部分的に遠隔のコンピュータ上で実行されるか、または、完全に遠隔のコンピュータまたはサーバ上で実行されるものであってもよい。後者のシナリオでは、遠隔のコンピュータはローカルエリアネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、イントラネット、エクストラネット、またはそれらを含む企業ネットワークを含む、任意の種類のネットワークを通ってユーザのコンピュータに接続されるものでもよく、あるいは、外部コンピュータに接続されるものであってもよい(例えばインターネットサービスプロバイダを利用するインターネットによって)。
【0076】
以上、本開示の発明の実施態様を示した。以下では、本発明の実施形態に係る装置(システム)およびコンピュータプログラム製品を開示する。制御システム1000または分配ヘッド制御システムの動作がコンピュータプログラム命令によって実行されるものであってもよい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータ、あるいは機械を生産する他のプログラム可能なデータ処理機械のプロセッサに備えられてもよい。これによりコンピュータまたは他のプログラム可能なデータ処理機械のプロセッサによって実行される命令は、フローチャートやブロックダイヤグラムのブロックに指定された機能や作用を実行するための手段を作成する。
【0077】
これらのコンピュータプログラム命令も、特別の方法により、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理機械または他の装置に機能するように指示をするコンピュータ可読な媒体に格納されてもよい。これによりコンピュータ可読な媒体に格納された命令は、フローチャートやブロックダイヤグラムのブロックに指定された機能や作用を実行する命令を含む1つの製品を作り出す。
【0078】
コンピュータプログラム命令も、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理機械または他の装置にロードされることで、コンピュータ、他のプログラム可能な装置または他の装置上に一連の作動のステップを生じさせ、コンピュータ実装されたプロセスを作り出すものとしてもよい。これにより、コンピュータまたは他のプログラム可能な装置上で実行される命令は、フローチャートやブロックダイヤグラムのブロックに指定された機能や作用を実行するプロセスを提供する。
【0079】
図11において、制御システム1000または分配ヘッド制御システムは、1つまたは複数のハードウェアデータ記憶装置1011および1つまたは複数のI/O装置1013、1015に1つまたは複数のI/Oインターフェース1009を介して繋がれたプロセッサ1003を含んでもよい。
【0080】
ハードウェアデータ記憶装置1011は、磁気テープドライブ、固定式または取り外し可能なハードディスク、光ディスク、ストレージを装備したモバイル装置、ソリッドステートランダムアクセス記憶装置または読み出し専用記憶装置を含んでもよいが、これらに限定されない。I/O装置は、キーボード、スキャナ、携帯型テレコミュニケーション装置、タッチセンサ式ディスプレイ、タブレット、生体認証リーダ、ジョイスティック、トラックボールまたはコンピュータマウスなどの入力装置1013、および、プリンタ、プロッタ、タブレット、携帯電話、ディスプレイ、音声発生装置などの出力装置1015を含んでもよいが、これらに限定されない。データ記憶装置1011、入力装置1013および出力装置1015は、ローカルに設置してもよく、または、リモートサイトに設置してネットワークインターフェースを介してI/Oインターフェース1009に接続されるものとしてもよい。
【0081】
プロセッサ1003も1つまたは複数のメモリ装置1005に接続されてもよく、メモリ装置1005はダイナミックRAM(DRAM)、スタティックRAM(SRAM)、プログラム可能な読み出し専用メモリ(PROM)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、セキュアディジタルメモリカード、SIMカードまたは他の種類のメモリ装置を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0082】
少なくとも1つのメモリ装置1005はコンピュータ実行可能な命令を含むコンピュータプログラムである、内蔵コンピュータプログラムコード1007を含む。内蔵コンピュータプログラムコードは、本発明の実施形態に係るプログラム可能な探索のためのランタイムルールの効率的な選択のための方法を実行し、本明細書に記載される他の実施形態を実行するプログラムを含む。データ記憶装置1011はコンピュータプログラムコード1007を格納してもよい。記憶装置1011の内蔵コンピュータプログラムコード1007はメモリ装置1005を介してプロセッサ1003によって実行されるように構成される。プロセッサ1003は内蔵コンピュータプログラムコード1007を実行する。
【0083】
このように、本発明は、コンピュータインフラストラクチャをサポートし、コンピュータ可読なコードを統合し、ホストし、維持し、展開することで制御システム1000または分配ヘッド制御システムとするプロセスを開示する。そこにおいて、コードは制御システム1000または分配ヘッド制御システムと協働してプログラム可能な探索のためのランタイムルールの効率的な選択のための方法を実行可能であってもよい。
【0084】
本開示の発明および制御システム1000または分配ヘッド制御システムの構成要素のいずれも、プログラム可能な探索のためのランタイムルールの効率的な選択のための方法の容易化を提供するサービスプロバイダーによって作成され、統合され、ホストされ、維持され、展開され、管理され、サービスを受け、サポートされるなどしてもよい。したがって、本発明は、コンピューティングインフラストラクチャーを展開または統合する過程を示し、それはコンピュータ可読なコードを制御システム1000または分配ヘッド制御システムに統合することを含み、コードは、制御システム1000または分配ヘッド制御システムと協働して、プログラム可能な探索のためのランタイムルールの効率的な選択のための方法を実行できるものであってもよい。
【0085】
1つまたは複数のデータ記憶装置1011(あるいは図1に示されない1つまたは複数の増設メモリ装置)は、コンピュータ可読なプログラムを内部に実装し、かつ/または、他のデータを内部に格納する、コンピュータ可読なハードウェア記憶装置として使用されてもよく、そこにおいてはコンピュータ可読なプログラムは内蔵コンピュータプログラムコード1007を含む。一般に、制御システム1000または分配ヘッド制御システムのコンピュータプログラム製品(もしくは1つの製品)は、前記コンピュータ可読なハードウェア記憶装置を含んでもよい。
【0086】
クライアント、サーバおよびプロキシコンピュータ(図示せず)に手動で直接プログラムコード1007をロードし、コンピュータ可読な記憶媒体(例えばコンピュータデータ記憶装置1011)にプログラムコード1007をロードすることによって、本明細書に記載の処理を行なう方法を実行するためのプログラムコード1007が展開されるものとしてもよい。中央サーバ(例えば制御システム1000または分配ヘッド制御システム)または中央サーバのグループへプログラムコード1007を送信することによって、プログラムコード1007が自動的または半自動的に制御システム1000または分配ヘッド制御システムへ展開されるものとしてもよい。プログラムコード1007は、その後、プログラムコード1007を実行するクライアントコンピュータ(図示せず)へダウンロードされるものとしてもよい。
【0087】
あるいは、プログラムコード1007は、電子メールによってクライアントコンピュータへ直接送られてもよい。その後、プログラムコード1007をディレクトリへ切り離すプログラムを選択する電子メールオプションによって、プログラムコード1007はクライアントコンピュータのディレクトリへ切り離されるか、クライアントコンピュータのディレクトリにロードされてもよい。
【0088】
別の選択肢は、クライアントコンピュータハードドライブ上のディレクトリにプログラムコード1007を直接送ることである。プロキシサーバが構成される場合、プロセスはプロキシサーバコードを選択し、どのコンピュータにプロキシサーバコードを設置するべきかを決定し、プロキシサーバコードを送信し、次に、プロキシサーバコードをプロキシコンピュータにインストールする。その後、プログラムコード1007はプロキシサーバに送信され、プロキシサーバ上に格納される。
【0089】
一実施形態において、本明細書に記載の処理を行なう方法を実行するためのプログラムコード1007は、ソフトウェアアプリケーション(図示せず)、オペレーティングシステム(図示せず)およびネットワークオペレーティングシステムソフトウェア(図示せず)と共存するプログラムコード1007を準備し、その後、プログラムコード1007が機能する環境においてプログラムコード1007をクライアントとサーバにインストールすることで、クライアント、サーバおよびネットワーク環境へ統合される。
【0090】
プログラムコード1007に含まれるコードの前述の統合の最初のステップは、プログラムコード1007が展開されるクライアント、サーバ、ネットワークオペレーティングシステム(図示せず)上で、プログラムコード1007に要求されるかプログラムコード1007と協働するいかなるソフトウェアをも特定することである。この特定されたソフトウェアはネットワークオペレーティングシステムを含み、ネットワークオペレーティングシステムは、ネットワーキングの特徴を加えることにより基本オペレーティングシステムを増強するソフトウェアを含む。次に、ソフトウェアアプリケーションとバージョン番号が特定され、プログラムコード1007と協働することがテストされたソフトウェアアプリケーションおよび正確なバージョン番号のリストと比較される。発見できない、または、正確なバージョン番号と一致しないソフトウェアアプリケーションは正確なバージョンにアップグレードされる。
【0091】
パラメータをプログラムコード1007からソフトウェアアプリケーションへ渡すプログラム命令は、命令のパラメータリストがプログラムコード1007によって要求されるパラメータリストと一致することを確保するためにチェックされる。逆に、ソフトウェアアプリケーションがプログラムコード1007へ渡すパラメータは、パラメータがプログラムコード1007によって要求されるパラメータと一致することを確保するためにチェックされる。ネットワークオペレーティングシステムを含むクライアントサーバオペレーティングシステムが特定され、プログラムコード1007と協働することをテストされたオペレーティングシステム、バージョン番号およびネットワークソフトウェアプログラムのリストと比較される。テスト済みのオペレーティングシステムおよびバージョン番号のリストの登録と一致しないオペレーティングシステム、バージョン番号またはネットワークソフトウェアプログラムは、クライアントコンピュータ上に列挙されたレベルにアップグレードされ、サーバコンピュータ上に列挙されたレベルにアップグレードされる。
【0092】
プログラムコード1007が展開されるソフトウェアがプログラムコード1007と協働するとテストされた正確なバージョンレベルにあることが確認された後に、プログラムコード1007をクライアントとサーバにインストールすることで統合が完了するものとしてもよい。
【0093】
本明細書において実施形態の要素を単数で記載した場合でも、1つまたは複数の要素があり得ることを意図する。「含む」および「有する」という用語、およびそれらの派生語は、列挙した要素以外に追加の要素がある場合を含むことを意図するものである。少なくとも2つの用語の列挙と共に「あるいは」、「または」、「もしくは」などの接続語が用いられる場合は、いずれかの用語またはそれらの用語の組み合わせをも意味することを意図する。「第1」、「第2」という用語は、要素を識別するために用いるものであって、特定の順番を表示するために使用したものではない。
【0094】
限られた数の実施形態のみにより本発明を記載したが、本発明はそれらの実施形態に限定されるものではない。むしろ、本発明は、上記以外の任意の数のバリエーション、変更、代替、または等価な構成であって本発明の精神と範囲に合致するものを包含するように修正可能である。さらに、発明の様々な実施形態が記述される一方で、発明の態様は記述された実施形態のうちのいくつかのみを含むものであってもよいことは理解されるだろう。従って、発明は先の記述によって限定されるものとは見なされず、添付の請求の範囲によって規定される。
【0095】
以下の事項を開示する。
(1)
組み立て機械であって、
複数の軌道モジュールであって、各軌道モジュールは軌道部分を含み、前記複数の軌道モジュールは連続的周回軌道を形成するように連結可能であり、前記連続的周回軌道は分配ヘッドを受け入れ、該分配ヘッドは前記連続的周回軌道の周りを回転し、少なくとも部分的に未完成製品を組み立てる、複数の軌道モジュールと、
前記連続的周回軌道の第1の長さ部分に取り付けられ、前記分配ヘッドに部品を供給する第1のフィーダーモジュールと、
前記連続的周回軌道の第2の長さ部分に取り付けられ、前記未完成製品を受け取る第1の設置モジュールと、を備え、
前記分配ヘッドは前記部品を前記未完成製品に設置し、
前記組み立て機械は、前記第1のフィーダーモジュール、および、前記第1の設置モジュールの1つまたは複数を取り付けるか取り除くことにより再構成可能である、組み立て機械。
(2)
前記再構成は、第2の設置モジュールを第2のフィーダーモジュールと置き換えるか、前記第1のフィーダーモジュールを前記第2の設置モジュールと置き換えることによりなされる、(1)に記載の組み立て機械。
(3)
前記組み立て機械は、前記複数の軌道モジュールの1つまたは複数を取り付けるか取り除くことにより再構成可能である、(1)または(2)に記載の組み立て機械。
(4)
前記再構成は、前記複数の軌道モジュールの1つまたは複数を取り付けるか取り除くことで、フィーダーモジュールまたは設置モジュールを受け入れるか取り除くことによりなされる、(1)〜(3)のいずれか一項に記載の組み立て機械。
(5)
前記連続的周回軌道は機械加工なしで再構成可能である、(3)または(4)に記載の組み立て機械。
(6)
前記連続周回軌道は、標準的なハンドツールで再構成できる、(3)または(4)に記載の組み立て機械。
(7)
前記組み立て機械はプリント回路基板を組み立てるためのピックアンドプレース機械であり、
前記分配ヘッドはピックアンドプレースヘッドであって、ピックアンドプレース用のノズルを含む、(1)〜(6)のいずれか一項に記載の組み立て機械。
(8)
前記連続周回軌道は1〜N個の分配ヘッドを有して稼働するようにプログラムされ、
前記N個は前記連続周回軌道上に物理的に設置可能な前記分配ヘッドの数の最大の個数である、(1)〜(7)のいずれか一項に記載の組み立て機械。
(9)
前記連続周回軌道における最も遅いステップがボトルネックとなるまで、前記組み立て機械に加えられる追加的な前記分配ヘッドの各々が、前記組み立て機械に対して追加的な出力を追加する、(1)〜(7)のいずれか一項に記載の組み立て機械。
(10)
前記連続周回軌道は、前記分配ヘッドを動かす永久磁石リニアモーターシステムを有する、(1)〜(9)のいずれか一項に記載の組み立て機械。
(11)
前記連続周回軌道は、通気分配システムを有し、
前記通気分配システムは、前記分配ヘッドが移動または静止している間、前記連続的周回軌道に沿ういかなる位置にある分配ヘッドに対しても空気を分配できるものである、(1)〜(10)のいずれか一項に記載の組み立て機械。
(12)
前記連続周回軌道は、前記分配ヘッドに対して電力を供給する、(1)〜(11)のいずれか一項に記載の組み立て機械。
(13)
組み立て方法であって、
複数の軌道モジュールにわたって搭載される連続的周回軌道を準備することと、
前記連続的周回軌道により分配ヘッドを受け入れることと、
前記連続的周回軌道の第1の長さ部分に対して第1のフィーダーモジュールを搭載することと、
前記連続的周回軌道の第2の長さ部分に対して第1の設置モジュールを搭載することと、
前記連続的周回軌道の周りに前記分配ヘッドを回転させることと、
前記分配ヘッドにより未完成製品を少なくとも部分的に組み立てることと、
前記第1のフィーダーモジュール、および、前記第1の設置モジュールの一つまたは複数を取り付けることと、前記第1のフィーダーモジュール、前記第1の設置モジュールの一つまたは複数を取り除くことの少なくとも一方により、組み立て機械を再構成することと、を含む組み立て方法。
(14)
前記連続周回軌道の第3の長さ部分に対して第2の設置モジュールを搭載することと、
前記第2の設置モジュールを第2のフィーダーモジュールにより置き換えることを更に含む、(13)に記載の組み立て方法。
(15)
前記第1のフィーダーモジュールを第2の設置モジュールにより置き換えることを更に含む、(13)に記載の組み立て方法。
(16)
前記複数の軌道モジュールの一つまたは複数を取り付けることと、前記複数の軌道モジュールの一つまたは複数を取り除くことの少なくとも一方により、組み立て機械を再構成すること、を更に含む(13)〜(15)のいずれか一項に記載の組み立て方法。
(17)
前記連続周回軌道を機械加工なしで再構成することを更に含む、(16)に記載の方法。
(18)
前記連続周回軌道を標準的なハンドツールで再構成することを更に含む、(16)に記載の方法。
(19)
前記組み立て機械はプリント回路基板を組み立てるためのピックアンドプレース機械であり、
前記分配ヘッドはピックアンドプレースヘッドであって、ピックアンドプレース用のノズルを含む、(13)〜(18)のいずれか一項に記載の組み立て方法。
(20)
永久磁石リニアモーターシステムによって前記分配ヘッドを前記連続周回軌道に沿って動かすことを更に含む、(13)〜(18)のいずれか一項に記載の組み立て方法。
(21)
前記連続周回軌道を用いて前記分配ヘッドに対して電力を供給することを更に含む、(13)〜(18)のいずれか一項に記載の組み立て方法。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9a
図9b
図10
図11