特許第6538080号(P6538080)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6538080発見および同期およびビームフォーミングのためのより低い周波数キャリアとミリメートル波チャネルとの間の協働技法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6538080
(24)【登録日】2019年6月14日
(45)【発行日】2019年7月3日
(54)【発明の名称】発見および同期およびビームフォーミングのためのより低い周波数キャリアとミリメートル波チャネルとの間の協働技法
(51)【国際特許分類】
   H04W 16/28 20090101AFI20190625BHJP
   H04W 88/02 20090101ALI20190625BHJP
   H04W 4/00 20180101ALI20190625BHJP
【FI】
   H04W16/28
   H04W88/02 140
   H04W4/00 110
【請求項の数】14
【全頁数】32
(21)【出願番号】特願2016-566791(P2016-566791)
(86)(22)【出願日】2015年4月8日
(65)【公表番号】特表2017-520960(P2017-520960A)
(43)【公表日】2017年7月27日
(86)【国際出願番号】US2015024994
(87)【国際公開番号】WO2015171248
(87)【国際公開日】20151112
【審査請求日】2018年3月13日
(31)【優先権主張番号】14/273,421
(32)【優先日】2014年5月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】595020643
【氏名又は名称】クゥアルコム・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100109830
【弁理士】
【氏名又は名称】福原 淑弘
(74)【代理人】
【識別番号】100158805
【弁理士】
【氏名又は名称】井関 守三
(74)【代理人】
【識別番号】100112807
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 貴志
(72)【発明者】
【氏名】スブラマニアン、サンダー
(72)【発明者】
【氏名】リ、ジュンイ
(72)【発明者】
【氏名】サンパス、アシュウィン
【審査官】 三枝 保裕
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2013/086164(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/036150(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器(UE)のワイヤレス通信の方法であって、
基地局から第1の情報を、第1のネットワークを介して、受信することと、
前記第1の情報に基づいて、第2のネットワークを介して接続ポイントから送信された信号を受信するためのリソースの位置を決定すること、前記第2のネットワークは、前記第1のネットワークより高い周波数を有する、と、
前記リソースに基づいて、少なくとも1つのビーム受信方向を介して前記信号を検出することと、
前記信号に基づいて、前記接続ポイントのビーム送信方向と前記UEのビーム受信方向とを決定することと、
前記接続ポイントの前記ビーム送信方向に基づいて、前記接続ポイントのビーム受信方向を識別することと、
前記接続ポイントの前記ビーム受信方向に基づいて、前記接続ポイントに第2の情報を与えること、前記第2の情報は、
前記接続ポイントとのミリメートル波(mmW)リンクを確立するという意図、
前記UEの前記ビーム受信方向、または
前記接続ポイントの前記ビーム送信方向
のうちの少なくとも1つを備える、と
を備え、前記第1の情報は、
前記接続ポイントの前記ビーム送信方向と前記ビーム受信方向との順序に関係する情報、または
送信および受信についての前記接続ポイントの能力に関係する情報
を備える、方法。
【請求項2】
前記第2の情報に基づいて、前記接続ポイントとの前記mmWリンクを確立することと、
前記確立されたmmWリンク上で前記接続ポイントとデータを通信することと
をさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記基地局からの前記第1の情報は、低周波数チャネルを介して受信され、
前記信号は、高周波数チャネルを介して前記接続ポイントから送信される、
請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1の情報は、前記高周波数チャネルを介して前記接続ポイントから前記信号を受信するためのタイミング情報を備える、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記タイミング情報は、ロングタームエボリューション(LTE)システムタイミングに対するオフセットを備える、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2の情報は、低周波数チャネルまたは高周波数チャネルのうちの少なくとも1つを介して前記接続ポイントに与えられ、
前記第1の情報は、前記低周波数チャネルを介して前記接続ポイントに前記第2の情報を与えるための周波数情報を備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
接続ポイントのワイヤレス通信の方法であって、
基地局から第1の情報を、第1のネットワークを介して、受信することと、
前記第1の情報に基づいて、第2のネットワークを介して信号を送信するためのリソースの位置を決定すること、前記第2のネットワークは、前記第1のネットワークより高い周波数を有する、と、
前記リソースに基づいて、少なくとも1つのビーム送信方向を介して前記信号を送信することと、
前記信号に応答してユーザ機器(UE)から第2の情報を受信すること、前記第2の情報は、
前記接続ポイントとのミリメートル波(mmW)リンクを確立するという前記UEの意図、
前記UEのビーム受信方向、または
前記UEによって決定された前記接続ポイントのビーム送信方向
のうちの少なくとも1つを備える、と
を備え、前記第1の情報は、
前記接続ポイントの前記ビーム送信方向と前記ビーム受信方向との順序に関係する情報、または
送信および受信についての前記接続ポイントの能力に関係する情報
を備える、方法。
【請求項8】
前記第2の情報に基づいて、前記UEとの前記mmWリンクを確立することと、
前記確立されたmmWリンク上で前記UEとデータを通信することと
をさらに備える、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記信号は、
低周波数チャネルを介して前記接続ポイントと通信するためのタイミング情報と、
高周波数チャネルを介して前記接続ポイントと通信するためのタイミング情報と
を備える、請求項1またはに記載の方法。
【請求項10】
前記第2の情報は、前記信号のビーム送信方向に基づく方向に沿って前記UEから受信される、
請求項に記載の方法。
【請求項11】
前記第2の情報は、
リンク品質を示すビーム応答、または
UE能力情報
のうちの少なくとも1つをさらに備える、請求項1またはに記載の方法。
【請求項12】
ワイヤレス通信のためのユーザ機器(UE)であって、
基地局から第1の情報を、第1のネットワークを介して、受信するための手段と、
前記第1の情報に基づいて、第2のネットワークを介して接続ポイントから送信された信号を受信するためのリソースの位置を決定するための手段、前記第2のネットワークは、前記第1のネットワークより高い周波数を有する、と、
前記リソースに基づいて、少なくとも1つのビーム受信方向を介して前記信号を検出するための手段と、
前記信号に基づいて、前記接続ポイントのビーム送信方向と前記UEのビーム受信方向とを決定するための手段と、
前記接続ポイントの前記ビーム送信方向に基づいて、前記接続ポイントのビーム受信方向を識別するための手段と、
前記接続ポイントの前記ビーム受信方向に基づいて、前記接続ポイントに第2の情報を与えるための手段、前記第2の情報は、
前記接続ポイントとのミリメートル波(mmW)リンクを確立するという意図、
前記UEの前記ビーム受信方向、
前記接続ポイントの前記ビーム送信方向、
リンク品質を示すビーム応答、または
送信または受信についての前記UEの能力に関係する情報
のうちの少なくとも1つを備える、と、
前記第2の情報に基づいて、前記接続ポイントとの前記mmWリンクを確立するための手段と、
前記確立されたmmWリンク上で前記接続ポイントとデータを通信するための手段と
を備え、前記第1の情報は、
前記接続ポイントの前記ビーム送信方向と前記ビーム受信方向との順序に関係する情報、または
送信および受信についての前記接続ポイントの能力に関係する情報
を備える、UE。
【請求項13】
ワイヤレス通信のための接続ポイントであって、
基地局から第1の情報を、第1のネットワークを介して、受信するための手段と、
前記第1の情報に基づいて、第2のネットワークを介して信号を送信するためのリソースの位置を決定するための手段、前記第2のネットワークは、前記第1のネットワークより高い周波数を有する、と、
前記リソースに基づいて、少なくとも1つのビーム送信方向を介して前記信号を送信するための手段と、
前記信号に応答してユーザ機器(UE)から第2の情報を受信するための手段、前記第2の情報は、
前記接続ポイントとのミリメートル波(mmW)リンクを確立するという前記UEの意図、
前記UEのビーム受信方向、
前記UEによって決定された前記接続ポイントのビーム送信方向、
リンク品質を示すビーム応答、または
送信または受信についての前記UEの能力に関係する情報
のうちの少なくとも1つを備える、と、
前記第2の情報に基づいて、前記UEとの前記mmWリンクを確立するための手段と、
前記確立されたmmWリンク上で前記UEとデータを通信するための手段と
を備え、前記第1の情報は、
前記接続ポイントの前記ビーム送信方向と前記ビーム受信方向との順序に関係する情報、または
送信および受信についての前記接続ポイントの能力に関係する情報
を備える、接続ポイント。
【請求項14】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、前記少なくとも1つのプロセッサに、請求項1乃至11のうちのいずれか1項に記載の方法を実行させるコンピュータ実行可能命令を備える、コンピュータ可読媒体。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
[0001]本出願は、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる、2014年5月8日に出願された「COOPERATIVE TECHNIQUES BETWEEN LOWER-FREQUENCY CARRIERS AND MILLIMETER-WAVE CHANNELS FOR DISCOVERY AND SYNCHRONIZATION AND BEAMFORMING」と題する米国特許出願第14/273,421号の利益を主張する。
【技術分野】
【0002】
[0002]本開示は、一般に通信システムに関し、より詳細には、デバイス間の発見、同期、およびビームフォーミングを向上させるための、より低い周波数システムとミリメートル波(mmW:millimeter-wave)システムとの間の協働に関する。
【背景技術】
【0003】
[0003]ワイヤレス通信システムは、電話、ビデオ、データ、メッセージング、およびブロードキャストなどの様々な電気通信サービスを提供するために広く展開されている。典型的なワイヤレス通信システムは、利用可能なシステムリソース(たとえば、帯域幅、送信電力)を共有することによって複数のユーザとの通信をサポートすることが可能な多元接続技術を採用し得る。そのような多元接続技術の例としては、符号分割多元接続(CDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、周波数分割多元接続(FDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC−FDMA)システム、および時分割同期符号分割多元接続(TD−SCDMA)システムがある。
【0004】
[0004]これらの多元接続技術は、異なるワイヤレスデバイスが都市、国家、地域、さらには地球規模で通信することを可能にする共通プロトコルを与えるために様々な電気通信規格において採用されている。新生の電気通信規格の一例はロングタームエボリューション(LTE(登録商標))である。LTEは、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標):Third Generation Partnership Project)によって公表されたユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム(UMTS:Universal Mobile Telecommunications System)モバイル規格の拡張のセットである。LTEは、スペクトル効率を改善すること、コストを下げること、サービスを改善すること、新しいスペクトルを利用すること、およびダウンリンク(DL)上ではOFDMAを使用し、アップリンク(UL)上ではSC−FDMAを使用し、多入力多出力(MIMO)アンテナ技術を使用して他のオープン規格とより良く統合することによって、モバイルブロードバンドインターネットアクセスをより良くサポートするように設計されている。しかしながら、モバイルブロードバンドアクセスに対する需要が増大し続けるにつれて、LTE技術のさらなる改善が必要である。好ましくは、これらの改善は、他の多元接続技術と、これらの技術を採用する電気通信規格とに適用可能であるべきである。
【発明の概要】
【0005】
[0005]本開示の一態様では、方法、コンピュータプログラム製品、および装置が提供される。本装置は、基地局から第1の情報を受信し、第1の情報に基づいて、接続ポイントから送信された信号を受信するためのリソースの位置を決定し、リソースに基づいて、少なくとも1つのビーム受信方向を介して信号を検出し、信号に基づいて、接続ポイントのビーム送信方向と本装置のビーム受信方向とを決定し、接続ポイントのビーム送信方向に基づいて、接続ポイントのビーム受信方向を識別し、接続ポイントのビーム受信方向に基づいて、接続ポイントに第2の情報を与え、第2の情報は、接続ポイントとのミリメートル波(mmW)リンクを確立するという意図、本装置のビーム受信方向、または接続ポイントのビーム送信方向のうちの少なくとも1つを備える。
【0006】
[0006]本開示の別の態様では、本装置は、基地局から第1の情報を受信することと、第1の情報に基づいて、信号を送信するためのリソースの位置を決定することと、リソースに基づいて、少なくとも1つのビーム送信方向を介して信号を送信することと、信号に応答してユーザ機器(UE)から第2の情報を受信することと、第2の情報が、接続ポイントとのミリメートル波(mmW)リンクを確立するというUEの意図、UEのビーム受信方向、またはUEによって決定された接続ポイントのビーム送信方向のうちの少なくとも1つを備える、を行う接続ポイントとして実施され得る。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】ネットワークアーキテクチャの一例を示す図。
図2】アクセスネットワークの一例を示す図。
図3】LTEにおけるDLフレーム構造の一例を示す図。
図4】LTEにおけるULフレーム構造の一例を示す図。
図5】ユーザプレーンおよび制御プレーンのための無線プロトコルアーキテクチャの一例を示す図。
図6】アクセスネットワーク中の発展型ノードBおよびユーザ機器の一例を示す図。
図7】デバイスツーデバイス通信システムの図。
図8A】LTEシステムとともに使用されるmmWシステムの例示的な展開を示す図。
図8B】LTEシステムとともに使用されるmmWシステムの例示的な展開を示す図。
図8C】LTEシステムとともに使用されるmmWシステムの例示的な展開を示す図。
図9A】接続ポイントとUEとの間のビームフォーミングされた信号の送信の一例を示す図。
図9B】接続ポイントとUEとの間のビームフォーミングされた信号の送信の一例を示す図。
図10】ワイヤレス通信の方法のフローチャート。
図11】ワイヤレス通信の方法のフローチャート。
図12】例示的な装置中の異なるモジュール/手段/構成要素間のデータフローを示すデータフロー図。
図13】例示的な装置中の異なるモジュール/手段/構成要素間のデータフローを示すデータフロー図。
図14】処理システムを採用する装置のためのハードウェア実装形態の一例を示す図。
図15】処理システムを採用する装置のためのハードウェア実装形態の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
[0022]添付の図面に関して以下に記載する発明を実施するための形態は、様々な構成を説明するものであり、本明細書で説明する概念が実施され得る構成のみを表すものではない。発明を実施するための形態は、様々な概念の完全な理解を与えるための具体的な詳細を含む。ただし、これらの概念はこれらの具体的な詳細なしに実施され得ることが当業者には明らかであろう。いくつかの例では、そのような概念を不明瞭にしないように、よく知られている構造および構成要素をブロック図の形式で示す。
【0009】
[0023]次に、様々な装置および方法に関して電気通信システムのいくつかの態様を提示する。これらの装置および方法について、以下の発明を実施するための形態において説明し、(「要素」と総称される)様々なブロック、モジュール、構成要素、回路、ステップ、プロセス、アルゴリズムなどによって添付の図面に示す。これらの要素は、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはそれらの任意の組合せを使用して実装され得る。そのような要素がハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、特定の適用例および全体的なシステムに課される設計制約に依存する。
【0010】
[0024]例として、要素、または要素の任意の部分、または要素の任意の組合せは、1つまたは複数のプロセッサを含む「処理システム」を用いて実装され得る。プロセッサの例としては、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、状態機械、ゲート論理、個別ハードウェア回路、および本開示全体にわたって説明する様々な機能を実施するように構成された他の好適なハードウェアがある。処理システム内の1つまたは複数のプロセッサはソフトウェアを実行し得る。ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語などの名称にかかわらず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、プロシージャ、関数などを意味すると広く解釈されたい。
【0011】
[0025]したがって、1つまたは複数の例示的な実施形態では、説明する機能は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。ソフトウェアで実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上に記憶されるか、あるいはコンピュータ可読媒体上に1つまたは複数の命令またはコードとして符号化され得る。コンピュータ可読媒体はコンピュータ記憶媒体を含む。記憶媒体は、コンピュータによってアクセスされ得る任意の利用可能な媒体であり得る。限定ではなく例として、そのようなコンピュータ可読媒体は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM(登録商標))、コンパクトディスクROM(CD−ROM)または他の光ディスクストレージ、磁気ディスクストレージまたは他の磁気ストレージデバイス、あるいは命令またはデータ構造の形態の所望のプログラムコードを搬送または記憶するために使用され得、コンピュータによってアクセスされ得る、任意の他の媒体を備えることができる。上記の組合せもコンピュータ可読媒体の範囲内に含まれるべきである。
【0012】
[0026]図1は、LTEネットワークアーキテクチャ100を示す図である。LTEネットワークアーキテクチャ100は発展型パケットシステム(EPS:Evolved Packet System)100と呼ばれることがある。EPS100は、1つまたは複数のユーザ機器(UE)102と、発展型UMTSテレストリアルらじアクセスネットワーク(E−UTRAN:Evolved UMTS Terrestrial Radio Access Network)104と、発展型パケットコア(EPC:Evolved Packet Core)110と、事業者のインターネットプロトコル(IP)サービス122とを含み得る。EPSは他のアクセスネットワークと相互接続することができるが、簡単のために、それらのエンティティ/インターフェースは図示していない。図示のように、EPSはパケット交換サービスを提供するが、当業者が容易に諒解するように、本開示全体にわたって提示する様々な概念は、回線交換サービスを提供するネットワークに拡張され得る。
【0013】
[0027]E−UTRANは、発展型ノードB(eNB:evolved Node B)106と、他のeNB108と、マルチキャスト協調エンティティ(MCE:Multicast Coordination Entity)128とを含む。eNB106は、UE102に対してユーザプレーンプロトコル終端と制御プレーンプロトコル終端とを与える。eNB106は、バックホール(たとえば、X2インターフェース)を介して他のeNB108に接続され得る。MCE128は発展型マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS:Multimedia Broadcast Multicast Service)(eMBMS)のために時間/周波数無線リソースを割り振り、eMBMSのために無線構成(たとえば、変調およびコーディング方式(MCS:modulation and coding scheme))を決定する。MCE128は別個のエンティティまたはeNB106の一部であり得る。eNB106は、基地局、ノードB、アクセスポイント、基地トランシーバ局、無線基地局、無線トランシーバ、トランシーバ機能、基本サービスセット(BSS:basic service set)、拡張サービスセット(ESS:extended service set)、または何らかの他の好適な用語で呼ばれることもある。eNB106は、UE102にEPC110へのアクセスポイントを与える。UE102の例としては、セルラーフォン、スマートフォン、セッション開始プロトコル(SIP:session initiation protocol)電話、ラップトップ、携帯情報端末(PDA)、衛星無線、全地球測位システム、マルチメディアデバイス、ビデオデバイス、デジタルオーディオプレーヤ(たとえば、MP3プレーヤ)、カメラ、ゲーム機、タブレット、または任意の他の同様の機能デバイスがある。UE102は、当業者によって、移動局、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、または何らかの他の
好適な用語で呼ばれることもある。
【0014】
[0028]eNB106はEPC110に接続される。EPC110は、モビリティ管理エンティティ(MME:Mobility Management Entity)112と、ホーム加入者サーバ(HSS:Home Subscriber Server)120と、他のMME114と、サービングゲートウェイ116と、マルチメディアブロードキャストマルチキャストサービス(MBMS)ゲートウェイ124と、ブロードキャストマルチキャストサービスセンタ(BM−SC:Broadcast Multicast Service Center)126と、パケットデータネットワーク(PDN:Packet Data Network)ゲートウェイ118とを含み得る。MME112は、UE102とEPC110との間のシグナリングを処理する制御ノードである。概して、MME112はベアラおよび接続管理を行う。すべてのユーザIPパケットはサービングゲートウェイ116を通して転送され、サービングゲートウェイ116自体はPDNゲートウェイ118に接続される。PDNゲートウェイ118はUEのIPアドレス割振りならびに他の機能を与える。PDNゲートウェイ118とBM−SC126とはIPサービス122に接続される。IPサービス122は、インターネット、イントラネット、IPマルチメディアサブシステム(IMS:IP Multimedia Subsystem)、PSストリーミングサービス(PSS:PS Streaming Service)、および/または他のIPサービスを含み得る。BM−SC126は、MBMSユーザサービスプロビジョニングおよび配信のための機能を与え得る。BM−SC126は、コンテンツプロバイダMBMS送信のためのエントリポイントとして働き得、PLMN内のMBMSベアラサービスを許可し、開始するために使用され得、MBMS送信をスケジュールし、配信するために使用され得る。MBMSゲートウェイ124は、特定のサービスをブロードキャストするマルチキャストブロードキャスト単一周波数ネットワーク(MBSFN:Multicast Broadcast Single Frequency Network)エリアに属するeNB(たとえば、106、108)にMBMSトラフィックを配信するために使用され得、セッション管理(開始/停止)
と、eMBMS関係の課金情報を収集することとを担当し得る。
【0015】
[0029]一態様では、UE102は、LTEネットワークとミリメートル波(mmW)システムとを介して信号を通信することが可能である。したがって、UE102は、LTEリンク上でeNB106および/または他のeNB108と通信し得る。さらに、UE102は、mmWリンク上で(mmWシステム通信が可能な)接続ポイント(CP:connection point)130と通信し得る。
【0016】
[0030]さらなる態様では、他のeNB108のうちの少なくとも1つは、LTEネットワークとmmWシステムとを介して信号を通信することが可能であり得る。したがって、eNB108はLTE+mmW eNBと呼ばれることがある。別の態様では、CP130は、LTEネットワークとmmWシステムとを介して信号を通信することが可能であり得る。したがって、CP130はLTE+mmW CPと呼ばれることがある。UE102は、LTEリンク上でならびにmmWリンク上で他のeNB108と通信し得る。
【0017】
[0031]また別の態様では、他のeNB108は、LTEネットワークとmmWシステムとを介して信号を通信することが可能であり得るが、CP130は、mmWシステムのみを介して信号を通信することが可能である。したがって、LTEネットワークを介して他のeNB108にシグナリングすることができないCP130は、mmWバックホールリンク上で他のeNB108と通信し得る。
【0018】
[0032]図2は、LTEネットワークアーキテクチャにおけるアクセスネットワーク200の一例を示す図である。この例では、アクセスネットワーク200はいくつかのセルラー領域(セル)202に分割される。1つまたは複数のより低い電力クラスのeNB208は、セル202のうちの1つまたは複数と重複するセルラー領域210を有し得る。より低い電力クラスのeNB208は、フェムトセル(たとえば、ホームeNB(HeNB))、ピコセル、マイクロセル、またはリモートラジオヘッド(RRH)であり得る。マクロeNB204は各々、それぞれのセル202に割り当てられ、セル202中のすべてのUE206にEPC110へのアクセスポイントを与えるように構成される。アクセスネットワーク200のこの例では集中型コントローラはないが、代替構成では集中型コントローラが使用され得る。eNB204は、無線ベアラ制御、承認制御、モビリティ制御、スケジューリング、セキュリティ、およびサービングゲートウェイ116への接続性を含む、すべての無線関係機能を担う。eNBは1つまたは複数の(たとえば、3つの)(セクタとも呼ばれる)セルをサポートし得る。「セル」という用語は、eNBの最小カバレージエリアを指すことがあり、および/またはeNBサブシステムサービングは特定のカバレージエリアである。さらに、「eNB」、「基地局」、および「セル」という用語は、本明細書では互換的に使用されることがある。
【0019】
[0033]一態様では、UE206は、LTEネットワークとミリメートル波(mmW)システムとを介して信号を通信し得る。したがって、UE206はLTEリンク上でeNB204と通信し、mmWリンク上で(mmWシステム通信が可能な)接続ポイント(CP)212と通信し得る。さらなる態様では、eNB204およびCP212は、LTEネットワークとmmWシステムとを介して信号を通信し得る。したがって、UE206は、(eNB204がmmWシステム通信が可能であるとき)LTEリンクとmmWリンクとの上でeNB204と通信するか、または(CP212がLTEネットワーク通信が可能であるとき)mmWリンクとLTEリンクとの上でCP212と通信し得る。また別の態様では、eNB204はLTEネットワークとmmWシステムとを介して信号を通信するが、CP212はmmWシステムのみを介して信号を通信する。したがって、LTEネットワークを介してeNB204にシグナリングすることができないCP212は、mmWバックホールリンク上でeNB204と通信し得る。
【0020】
[0034]アクセスネットワーク200によって採用される変調および多元接続方式は、展開されている特定の電気通信規格に応じて異なり得る。LTE適用例では、周波数分割複信(FDD)と時分割複信(TDD)の両方をサポートするために、OFDMがDL上で使用され、SC−FDMAがUL上で使用される。当業者が以下の詳細な説明から容易に諒解するように、本明細書で提示する様々な概念はLTE適用例に好適である。ただし、これらの概念は、他の変調および多元接続技法を採用する他の電気通信規格に容易に拡張され得る。例として、これらの概念は、エボリューションデータオプティマイズド(EV−DO:Evolution-Data Optimized)またはウルトラモバイルブロードバンド(UMB)に拡張され得る。EV−DOおよびUMBは、CDMA2000規格ファミリーの一部として第3世代パートナーシッププロジェクト2(3GPP2:3rd Generation Partnership Project 2)によって公表されたエアインターフェース規格であり、移動局にブロードバンドインターネットアクセスを提供するためにCDMAを採用する。これらの概念はまた、広帯域CDMA(W−CDMA(登録商標))とTD−SCDMAなどのCDMAの他の変形態とを採用するユニバーサル地上波無線アクセス(UTRA:Universal Terrestrial Radio Access)、TDMAを採用するモバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標):Global System for Mobile Communications)、ならびに、OFDMAを採用する、発展型UTRA(E−UTRA:Evolved UTRA)、IEEE802.11(Wi−Fi(登録商標))、IEEE802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE802.20、およびFlash−OFDMに拡張され得る。UTRA、E−UTRA、UMTS、LTEおよびGSMは3GPP団体からの文書に記載されている。CDMA2000およびUMBは3GPP2団体からの文書に記載されている。採用される実際のワイヤレス通信規格および多元接続技術は、特定の適用例およびシステムに課される全体的な設計制約に依存することになる。
【0021】
[0035]eNB204は、MIMO技術をサポートする複数のアンテナを有し得る。MIMO技術の使用により、eNB204は、空間多重化と、ビームフォーミングと、送信ダイバーシティとをサポートするために空間領域を活用することが可能になる。空間多重化は、データの異なるストリームを同じ周波数上で同時に送信するために使用され得る。データストリームは、データレートを増加させるために単一のUE206に送信されるか、または全体的なシステム容量を増加させるために複数のUE206に送信され得る。これは、各データストリームを空間的にプリコーディングし(すなわち、振幅および位相のスケーリングを適用し)、次いでDL上で複数の送信アンテナを通して空間的にプリコーディングされた各ストリームを送信することによって達成される。空間的にプリコーディングされたデータストリームは、異なる空間シグネチャとともに(1つまたは複数の)UE206に到着し、これにより、(1つまたは複数の)UE206の各々は、そのUE206に宛てられた1つまたは複数のデータストリームを復元することが可能になる。UL上で、各UE206は、空間的にプリコーディングされたデータストリームを送信し、これにより、eNB204は、各空間的にプリコーディングされたデータストリームのソースを識別することが可能になる。
【0022】
[0036]空間多重化は、概して、チャネル状態が良好であるときに使用される。チャネル状態があまり良好でないときは、送信エネルギーを1つまたは複数の方向に集中させるためにビームフォーミングが使用され得る。これは、複数のアンテナを介した送信のためのデータを空間的にプリコーディングすることによって達成され得る。セルのエッジにおいて良好なカバレージを達成するために、送信ダイバーシティと組み合わせてシングルストリームビームフォーミング送信が使用され得る。
【0023】
[0037]以下の詳細な説明では、DL上でOFDMをサポートするMIMOシステムを参照しながらアクセスネットワークの様々な態様について説明する。OFDMは、OFDMシンボル内のいくつかのサブキャリアを介してデータを変調するスペクトル拡散技法である。サブキャリアは正確な周波数で離間される。離間は、受信機がサブキャリアからデータを復元することを可能にする「直交性」を与える。時間領域では、OFDMシンボル間干渉をなくすために、ガードインターバル(たとえば、サイクリックプレフィックス)が各OFDMシンボルに追加され得る。ULは、高いピーク対平均電力比(PAPR:peak-to-average power ratio)を補償するために、SC−FDMAをDFT拡散OFDM信号の形態で使用し得る。
【0024】
[0038]図3は、LTEにおけるDLフレーム構造の一例を示す図300である。フレーム(10ms)は、等しいサイズの10個のサブフレームに分割され得る。各サブフレームは、2つの連続するタイムスロットを含み得る。2つのタイムスロットを表すためにリソースグリッドが使用され得、各タイムスロットはリソースブロックを含む。リソースグリッドは複数のリソース要素に分割される。LTEでは、ノーマルサイクリックプレフィックスの場合、リソースブロックは、合計84個のリソース要素について、周波数領域中に12個の連続するサブキャリアを含んでおり、時間領域中に7個の連続するOFDMシンボルを含んでいる。拡張サイクリックプレフィックスの場合、リソースブロックは、合計72個のリソース要素について、周波数領域中に12個の連続するサブキャリアを含んでおり、時間領域中に6個の連続するOFDMシンボルを含んでいる。R302、304として示されるリソース要素のいくつかはDL基準信号(DL−RS:DL reference signal)を含む。DL−RSは、(共通RSと呼ばれることもある)セル固有RS(CRS:Cell-specific RS)302と、UE固有RS(UE−RS:UE-specific RS)304とを含む。UE−RS304は、対応する物理DL共有チャネル(PDSCH:physical DL shared channel)がマッピングされるリソースブロック上のみで送信される。各リソース要素によって搬送されるビット数は変調方式に依存する。したがって、UEが受信するリソースブロックが多いほど、また変調方式が高いほど、UEのデータレートは高くなる。
【0025】
[0039]図4は、LTEにおけるULフレーム構造の一例を示す図400である。ULのための利用可能なリソースブロックは、データセクションと制御セクションとに区分され得る。制御セクションは、システム帯域幅の2つのエッジにおいて形成され得、構成可能なサイズを有し得る。制御セクション中のリソースブロックは、制御情報を送信するためにUEに割り当てられ得る。データセクションは、制御セクション中に含まれないすべてのリソースブロックを含み得る。ULフレーム構造は、データセクション中の連続サブキャリアのすべてを単一のUEに割り当てることを可能にし得る連続サブキャリアを含むデータセクションを生じる。
【0026】
[0040]UEは、eNBに制御情報を送信するために、制御セクション中のリソースブロック410a、410bを割り当てられ得る。UEは、eNBにデータを送信するために、データセクション中のリソースブロック420a、420bをも割り当てられ得る。UEは、制御セクション中の割り当てられたリソースブロック上の物理UL制御チャネル(PUCCH:physical UL control channel)中で制御情報を送信し得る。UEは、データセクション中の割り当てられたリソースブロック上の物理UL共有チャネル(PUSCH:physical UL shared channel)中でデータのみまたはデータと制御情報の両方を送信し得る。UL送信は、サブフレームの両方のスロットにわたり得、周波数上でホッピングし得る。
【0027】
[0041]初期システムアクセスを実施し、物理ランダムアクセスチャネル(PRACH:physical random access channel)430中でUL同期を達成するためにリソースブロックのセットが使用され得る。PRACH430は、ランダムシーケンスを搬送し、いかなるULデータ/シグナリングも搬送することができない。各ランダムアクセスプリアンブルは、6つの連続するリソースブロックに対応する帯域幅を占有する。開始周波数はネットワークによって指定される。すなわち、ランダムアクセスプリアンブルの送信は、ある時間リソースおよび周波数リソースに制限される。周波数ホッピングはPRACHにはない。PRACH試みは単一のサブフレーム(1ms)中でまたは少数の連続サブフレームのシーケンス中で搬送され、UEはフレーム(10ms)ごとに単一のPRACH試みのみを行うことができる。
【0028】
[0042]図5は、LTEにおけるユーザプレーンおよび制御プレーンのための無線プロトコルアーキテクチャの一例を示す図500である。UEおよびeNBのための無線プロトコルアーキテクチャは、3つのレイヤ、すなわち、レイヤ1、レイヤ2、およびレイヤ3で示される。レイヤ1(L1レイヤ)は最下位レイヤであり、様々な物理レイヤ信号処理機能を実装する。L1レイヤを本明細書では物理レイヤ506と呼ぶ。レイヤ2(L2レイヤ)508は、物理レイヤ506の上にあり、物理レイヤ506を介したUEとeNBとの間のリンクを担う。
【0029】
[0043]ユーザプレーンでは、L2レイヤ508は、ネットワーク側のeNBにおいて終端される、メディアアクセス制御(MAC:media access control)サブレイヤ510と、無線リンク制御(RLC:radio link control)サブレイヤ512と、パケットデータコンバージェンスプロトコル(PDCP:packet data convergence protocol)514サブレイヤとを含む。図示されていないが、UEは、ネットワーク側のPDNゲートウェイ118において終端されるネットワークレイヤ(たとえば、IPレイヤ)と、接続の他端(たとえば、ファーエンドUE、サーバなど)において終端されるアプリケーションレイヤとを含めてL2レイヤ508の上にいくつかの上位レイヤを有し得る。
【0030】
[0044]PDCPサブレイヤ514は、異なる無線ベアラと論理チャネルとの間の多重化を行う。PDCPサブレイヤ514はまた、無線送信オーバーヘッドを低減するための上位レイヤデータパケットのヘッダ圧縮と、データパケットを暗号化することによるセキュリティと、UEに対するeNB間のハンドオーバサポートとを与える。RLCサブレイヤ512は、上位レイヤデータパケットのセグメンテーションおよびリアセンブリと、紛失データパケットの再送信と、ハイブリッド自動再送要求(HARQ:hybrid automatic repeat request)による、順が狂った受信を補正するためのデータパケットの並べ替えとを行う。MACサブレイヤ510は、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の多重化を行う。MACサブレイヤ510はまた、UEの間で1つのセル内の様々な無線リソース(たとえば、リソースブロック)を割り振ることを担う。MACサブレイヤ510はまたHARQ動作を担う。
【0031】
[0045]制御プレーンでは、UEおよびeNBのための無線プロトコルアーキテクチャは、制御プレーンのためのヘッダ圧縮機能がないことを除いて、物理レイヤ506およびL2レイヤ508について実質的に同じである。制御プレーンはまた、レイヤ3(L3レイヤ)中に無線リソース制御(RRC:radio resource control)サブレイヤ516を含む。RRCサブレイヤ516は、無線リソース(たとえば、無線ベアラ)を取得することと、eNBとUEとの間のRRCシグナリングを使用して下位レイヤを構成することとを担う。
【0032】
[0046]図6は、アクセスネットワーク中でUE650と通信している基地局610のブロック図である。基地局610は、たとえば、LTEシステムのeNB、ミリメートル波(mmW)システムの接続ポイント(CP)/アクセスポイント/基地局、LTEシステムとmmWシステムとを介して信号を通信することが可能なeNB、またはLTEシステムとmmWシステムとを介して信号を通信することが可能な接続ポイント(CP)/アクセスポイント/基地局であり得る。UE650は、LTEシステムおよび/またはmmWシステムを介して信号を通信することが可能であり得る。DLでは、コアネットワークからの上位レイヤパケットが、コントローラ/プロセッサ675に与えられる。コントローラ/プロセッサ675はL2レイヤの機能を実装する。DLでは、コントローラ/プロセッサ675は、ヘッダ圧縮と、暗号化と、パケットのセグメンテーションおよび並べ替えと、論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の多重化と、様々な優先度メトリックに基づくUE650への無線リソース割振りとを行う。コントローラ/プロセッサ675はまた、HARQ動作と、紛失パケットの再送信と、UE650へのシグナリングとを担う。
【0033】
[0047]送信(TX)プロセッサ616は、L1レイヤ(すなわち、物理レイヤ)のための様々な信号処理機能を実装する。信号処理機能は、UE650における前方誤り訂正(FEC:forward error correction)と、様々な変調方式(たとえば、2位相偏移変調(BPSK)、4位相相偏移変調(QPSK)、M位相相偏移変調(M−PSK)、多値直交振幅変調(M−QAM))に基づく信号コンスタレーションへのマッピングとを可能にするためのコーディングとインターリービングとを含む。コーディングされ変調されたシンボルは、次いで並列ストリームに分割される。各ストリームは、次いで、時間領域OFDMシンボルストリームを搬送する物理チャネルを生成するために、OFDMサブキャリアにマッピングされ、時間領域および/または周波数領域中で基準信号(たとえば、パイロット)と多重化され、次いで逆高速フーリエ変換(IFFT)を使用して互いに合成される。OFDMストリームは、複数の空間ストリームを生成するために空間的にプリコーディングされる。チャネル推定器674からのチャネル推定値は、コーディングおよび変調方式を決定するために、ならびに空間処理のために使用され得る。チャネル推定値は、UE650によって送信される基準信号および/またはチャネル状態フィードバックから導出され得る。各空間ストリームは、次いで、別個の送信機618TXを介して異なるアンテナ620に与えられ得る。各送信機618TXは、送信のためにそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調し得る。
【0034】
[0048]UE650において、各受信機654RXは、それのそれぞれのアンテナ652を通して信号を受信する。各受信機654RXは、RFキャリア上で変調された情報を復元し、受信(RX)プロセッサ656に情報を与える。RXプロセッサ656はL1レイヤの様々な信号処理機能を実装する。RXプロセッサ656は、UE650に宛てられた任意の空間ストリームを復元するために、情報に対して空間処理を実行し得る。複数の空間ストリームがUE650に宛てられた場合、それらはRXプロセッサ656によって単一のOFDMシンボルストリームに合成され得る。RXプロセッサ656は、次いで高速フーリエ変換(FFT)を使用してOFDMシンボルストリームを時間領域から周波数領域に変換する。周波数領域信号は、OFDM信号のサブキャリアごとに別々のOFDMシンボルストリームを備える。各サブキャリア上のシンボルと、基準信号とは、基地局610によって送信される、可能性が最も高い信号コンスタレーションポイントを決定することによって復元され、復調される。これらの軟判定は、チャネル推定器658によって計算されるチャネル推定値に基づき得る。軟判定は、次いで、物理チャネル上で基地局610によって最初に送信されたデータと制御信号とを復元するために復号され、デインターリーブされる。データおよび制御信号は、次いで、コントローラ/プロセッサ659に与えられる。
【0035】
[0049]コントローラ/プロセッサ659はL2レイヤを実装する。コントローラ/プロセッサは、プログラムコードとデータとを記憶するメモリ660に関連付けられ得る。メモリ660はコンピュータ可読媒体と呼ばれることがある。DLでは、コントローラ/プロセッサ659は、コアネットワークからの上位レイヤパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の多重分離と、パケットリアセンブリと、暗号解読(decipher)と、ヘッダ解凍(header decompression)と、制御信号処理とを行う。上位レイヤパケットは、次いで、L2レイヤの上のすべてのプロトコルレイヤを表すデータシンク662に与えられる。また、様々な制御信号がL3処理のためにデータシンク662に与えられ得る。コントローラ/プロセッサ659はまた、HARQ動作をサポートするために肯定応答(ACK)および/または否定応答(NACK)プロトコルを使用する誤り検出を担う。
【0036】
[0050]ULでは、データソース667は、コントローラ/プロセッサ659に上位レイヤパケットを与えるために使用される。データソース667は、L2レイヤの上のすべてのプロトコルレイヤを表す。基地局610によるDL送信に関して説明した機能と同様に、コントローラ/プロセッサ659は、ヘッダ圧縮と、暗号化と、パケットのセグメンテーションおよび並べ替えと、基地局610による無線リソース割振りに基づく論理チャネルとトランスポートチャネルとの間の多重化とを行うことによって、ユーザプレーンおよび制御プレーンのためのL2レイヤを実装する。コントローラ/プロセッサ659はまた、HARQ動作と、紛失パケットの再送信と、基地局610へのシグナリングとを担う。
【0037】
[0051]基地局610によって送信される基準信号またはフィードバックからの、チャネル推定器658によって導出されるチャネル推定値は、適切なコーディングおよび変調方式を選択することと、空間処理を可能にすることとを行うために、TXプロセッサ668によって使用され得る。TXプロセッサ668によって生成される空間ストリームは、別個の送信機654TXを介して異なるアンテナ652に与えられ得る。各送信機654TXは、送信のためにそれぞれの空間ストリームでRFキャリアを変調し得る。
【0038】
[0052]UL送信は、UE650における受信機機能に関して説明した方法と同様の方法で基地局610において処理される。各受信機618RXは、それのそれぞれのアンテナ620を通して信号を受信する。各受信機618RXは、RFキャリア上で変調された情報を復元し、RXプロセッサ670に情報を与える。RXプロセッサ670はL1レイヤを実装し得る。
【0039】
[0053]コントローラ/プロセッサ675はL2レイヤを実装する。コントローラ/プロセッサ675は、プログラムコードとデータとを記憶するメモリ676に関連付けられ得る。メモリ676はコンピュータ可読媒体と呼ばれることがある。ULでは、コントロール/プロセッサ675は、UE650からの上位レイヤパケットを復元するために、トランスポートチャネルと論理チャネルとの間の多重分離と、パケットリアセンブリと、暗号解読と、ヘッダ解凍と、制御信号処理とを行う。コントローラ/プロセッサ675からの上位レイヤパケットはコアネットワークに与えられ得る。コントローラ/プロセッサ675はまた、HARQ動作をサポートするために、ACKおよび/またはNACKプロトコルを使用する誤り検出を担う。
【0040】
[0054]図7はデバイスツーデバイス通信システム700の図である。デバイスツーデバイス通信システム700は複数のワイヤレスデバイス704、706、708、710を含む。デバイスツーデバイス通信システム700は、たとえば、ワイヤレスワイドエリアネットワーク(WWAN)などのセルラー通信システムと重なり得る。ワイヤレスデバイス704、706、708、710の一部は、DL/UL WWANスペクトルを使用してデバイスツーデバイス通信において互いに通信し、一部は基地局702と通信し、一部は両方を行い得る。たとえば、図7に示されているように、ワイヤレスデバイス708、710はデバイスツーデバイス通信中であり、ワイヤレスデバイス704、706はデバイスツーデバイス通信中である。ワイヤレスデバイス704、706は基地局702とも通信している。
【0041】
[0055]以下で説明する例示的な方法および装置は、たとえば、FlashLinQ、WiMedia、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)、またはIEEE802.11規格に基づくWi−Fiに基づくワイヤレスデバイスツーデバイス通信システムなど、様々なワイヤレスデバイスツーデバイス通信システムのいずれにも適用可能である。説明を簡略化するために、例示的な方法および装置についてLTEのコンテキスト内で説明する。ただし、例示的な方法および装置は様々な他のワイヤレスデバイスツーデバイス通信システムにより一般的に適用可能であることを、当業者は理解されよう。
【0042】
[0056]LTEを求めるモチベーションは、モバイルデータ需要のためのセルラーネットワーク帯域幅を増加させることである。モバイルデータ需要が増加するにつれて、その需要を維持するために様々な他の技術が利用され得る。たとえば、高速モバイルデータは、ミリメートル波(mmW)チャネルを使用して配信され得る。
【0043】
[0057]mmWリンクは、mmWビームフォーミングが可能な送信機からmmWビームフォーミングが可能な受信機へのベースバンドシンボルの配信として定義され得る。mmWリソースユニットは、ビーム幅とビーム方向とタイムスロットとの特定の組合せを含み得る。タイムスロットはLTEサブフレームの部分であり、LTE物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)フレームタイミングと整合され得る。送信機において送信電力を増加させることなしに受信mmW信号強度を効果的に増加させるために、ビームフォーミングが適用され得る。送信機と受信機のいずれかまたはその両方のmmWビーム幅を低減することによって、受信機利得が増加され得る。たとえば、ビーム幅は、アンテナアレイに位相シフトを適用することによって変更され得る。
【0044】
[0058]mmW通信システムは超高周波数帯域(たとえば、10GHz〜300GHz)において動作し得る。そのような高キャリア周波数は、大きい帯域幅の使用を可能にする。たとえば、60GHz mmWワイヤレスネットワークは約60GHz周波数帯域において大きい帯域幅を与え、(たとえば、6.7Gbpsまでの)極めて高いデータレートをサポートする能力を有する。たとえば、超高周波数帯域はバックホール通信のために使用されるか、またはネットワークアクセス(たとえば、ネットワークにアクセスするUE)のために使用され得る。mmWシステムによってサポートされる適用例は、たとえば、非圧縮ビデオストリーミング、sync−n−goファイル転送、ビデオゲーム、およびワイヤレスディスプレイへの投影を含み得る。
【0045】
[0059]mmWシステムが、低利得を有するチャネルを克服するために、いくつかのアンテナとビームフォーミングとの助けをかりて動作し得る。たとえば、高キャリア周波数帯域における大量の減衰は、送信信号の範囲を数メートル(たとえば、1〜3メートル)に制限し得る。また、障害物(たとえば、壁、家具、人間など)の存在は、高周波数ミリメートル波の伝搬を阻止し得る。したがって、高キャリア周波数における伝搬特性は、損失を克服するためにビームフォーミングのニーズを必要とする。ビームフォーミングは、受信デバイスに高周波数信号を特定の方向でビームフォーミングし、したがって、信号の範囲を拡張するために、協働するアンテナのアレイ(たとえば、フェーズドアレイ)を介して実装され得る。mmWシステムはスタンドアロン様式で動作し得るが、mmWシステムは、LTEなど、より確立されているがより低い周波数の(およびより低い帯域幅の)システムとともに実装され得る。
【0046】
[0060]一態様では、本開示は、LTEシステムとmmWシステムとの間の協働技法を与える。たとえば、本開示は、基地局のビームフォーミング、同期、または発見を助けるためによりロバストなシステムの存在を活用する。mmWシステムとより低い周波数システム(たとえば、LTE)との間の協働を可能にするために、本開示は、1)異なるより低い周波数ロバストキャリア上で送られ得るmmWチャネル上での発見、同期、または関連付けのためのシグナリングのタイプ、2)mmWチャネルとより低い周波数キャリア(たとえば、LTE)との間の発見および同期シグナリングを送る順序、3)既存の接続性の活用、4)送信されるメッセージ中に接続ポイント(CP)/ユーザ機器(UE)によって含まれるべき情報、ならびに5)LTEシグナリング中に含まれるべき情報を開示する。
【0047】
[0061]一態様では、mmW対応接続ポイント(CP)(mmW対応デバイスのためのネットワークアクセスポイント)は、街灯柱、建築物各面に取り付けられ、および/またはメトロセルとコロケートされ得る。mmWリンクは、障害物の周りの見通し線(LOS:line of sight)または優勢反射経路または回折経路に沿ったビームフォーミングによって形成され得る。mmW対応デバイスの課題は、ビームフォーミングのための適切なLOSまたは反射経路を見つけることである。
【0048】
[0062]図8A図8Cは、LTEシステムとともに使用されるmmWシステムの例示的な展開を示す図である。図8Aにおいて、図800は、LTEシステムがmmWシステムとは無関係に、およびmmWシステムと並行して動作する展開を示している。図8Aに示されているように、UE802は、LTEシステムとmmWシステムとを介して信号を通信することが可能である。したがって、UE802は、LTEリンク810上でeNB804と通信し得る。LTEリンク810と並行して、UE802はまた、第1のmmWリンク812上で第1のCP806と通信し、第2のmmWリンク814上で第2のCP808と通信し得る。
【0049】
[0063]図8Bにおいて、図830は、LTEシステムとmmWシステムとがコロケートされる展開を示している。図8Bに示されているように、UE832は、LTEシステムとmmWシステムとを介して信号を通信することが可能である。一態様では、基地局834は、LTEシステムとmmWシステムとを介して信号を通信することが可能なLTE eNBであり得る。したがって、基地局834はLTE+mmW eNBと呼ばれることがある。別の態様では、基地局834は、LTEシステムとmmWシステムとを介して信号を通信することが可能なmmW CPであり得る。したがって、基地局834はLTE+mmW CPと呼ばれることがある。UE832は、LTEリンク836上で基地局834と通信し得る。一方、UE832はまた、mmWリンク838上で基地局834と通信し得る。
【0050】
[0064]図8Cにおいて、図870は、LTEシステムとmmWシステムとを介して信号を通信することが可能な基地局(LTE+mmW基地局)が、mmWシステムのみを介して信号を通信することが可能なCPとともに存在する展開を示している。図8Cに示されているように、UE872は、LTEリンク880上でLTE+mmW基地局874と通信し得る。LTE+mmW基地局874は、LTE+mmW eNBまたはLTE+mmW CPであり得る。LTEリンク880と並行して、UE872はまた、第1のmmWリンク882上で第1のCP876と通信し、第2のmmWリンク884上で第2のCP878と通信し得る。第1のCP876は、第1のmmWバックホールリンク884上でLTE+mmW基地局874とさらに通信し得る。第2のCP878は、第2のmmWバックホールリンク886上でLTE+mmW基地局874とさらに通信し得る。
【0051】
[0065]図9Aおよび図9Bは、CPとUEとの間のビームフォーミングされた信号の送信の一例を示す図である。図9を参照すると、図900は、異なる送信方向でビームフォーミングされた信号906(たとえば、同期信号または発見信号)を送信するmmWシステムのCP904を示している。信号を送信した後に、CP904は受信モードに切り替わり得る。受信モードでは、CP904は、CP904が異なる送信方向で同期/発見信号を前に送信したシーケンスまたはパターンに対応する(マッピングする)シーケンスまたはパターンで異なる受信方向を通してスイープし得る。各ビームフォーミングされた信号上の滞留時間は、UE902が受信(Rx)スイープを実行することを可能にする。受信モードにあるUE902は、同期/発見信号906を検出する試みにおいて、異なる受信方向を通してスイープし得る。同期/発見信号906のうちの1つまたは複数がUE902によって検出され得る。強い同期/発見信号906が検出されたとき、UE902は、強い同期/発見信号に対応する、CP904の最適送信方向とUE902の最適受信方向とを決定し得る。たとえば、UE902は、強い同期/発見信号906の予備アンテナ重み/方向を決定し得、CP904がビームフォーミングされた信号を最適に受信することが予想される時間および/またはリソースをさらに決定し得る。その後、UE902は、ビームフォーミングされた信号を介してCP904に対する同期/発見を試み得る。
【0052】
[0066]図9Bを参照すると、UE902は、異なる送信方向でビームフォーミングされた信号926(たとえば、同期/発見信号)を送信することによって同期/発見を試み得る。一態様では、UE902は、CP904が同期/発見信号を最適に受信することが予想される時間/リソースにおいて、UE902の最適受信方向に沿って送信することによって同期/発見信号926を送信し得る。受信モードにあるCP904は、異なる受信方向を通してスイープし、受信方向に対応する1つまたは複数のタイムスロット中にUE902からの同期/発見信号926を検出し得る。強い同期/発見信号926が検出されたとき、CP904は、強い同期/発見信号に対応する、UE902の最適送信方向とCP904の最適受信方向とを決定し得る。たとえば、CP904は、強い同期/発見信号926の予備アンテナ重み/方向を決定し得、UE902がビームフォーミングされた信号を最適に受信することが予想される時間および/またはリソースをさらに決定し得る。図9Aおよび図9Bに関して上記で説明したプロセスは、UE902とCP904とが互いとのリンクを確立するための最適な送信および受信方向を最終的に学習するように、時間とともに改良されるか、または繰り返され得る。
【0053】
[0067]一態様では、CP904は、いくつかのビームフォーミング方向に従って同期/発見信号を送信するためのシーケンスまたはパターンを選定し得る。CP904は、次いで、同期/発見信号を検出する試みにおいて、UE902がいくつかのビームフォーミング方向を通してスイープするのに十分長い時間の量の間、信号を送信し得る。たとえば、CPビームフォーミング方向はnによって示され得、ただし、nは0からNまでの整数であり、Nは送信方向の最大数である。その上、UEビームフォーミング方向はkによって示され得、ただし、kは0からKまでの整数であり、Kは受信方向の最大数である。CP904からの同期/発見信号を検出すると、UE902は、UE902ビームフォーミング方向がk=2であり、CP904ビームフォーミング方向がn=3であるとき、最も強い同期/発見信号が受信されることを発見し得る。したがって、UE902は、対応する応答タイムスロット中でCP904に応答する(ビームフォーミングされた信号を送信する)ために同じアンテナ重み/方向を使用し得る。すなわち、UE902は、CP904がCP904ビームフォーミング方向n=3において受信スイープを実行することが予想されるタイムスロット中にUE902ビームフォーミング方向k=2を使用して、CP904に信号を送り得る。
【0054】
[0068]一態様では、図9Aおよび図9Bに関して上記で説明した動作は、少なくとも動作の初期段階中にリンクバジェットによって制限され、したがって、ロバストでないことがある。したがって、LTEなどのより低い周波数システムが、プロセスを加速するために利用され得る。たとえば、LTEは、タイミング情報(またはオフセット)、ビームフォーミング周期性、および/あるいはデバイス能力を取得するために使用され得る。LTEシグナリングは、mmWアクセスシンボルおよびタイミングがLTEフレーム構造にどのように関係するかに関する情報(たとえば、オフセット情報)を与え得る。その上、LTEチャネルは、肯定応答メッセージ、ビーム探索応答メッセージなどをシグナリングするために使用され得る。一態様では、mmWシステムが特に信頼できない場合、送信機から受信機に通信されるべきデータビットの大部分は、LTEチャネル上で送られ得るが、必要なシグネチャ、パイロットなどは、同期および発見を支援するためにmmWチャネル上で送られ得る。
【0055】
[0069]図10は、ワイヤレス通信の方法のフローチャート1000である。本方法は、より低い周波数チャネルを介して(たとえば、LTEシステムを介して)、およびより高い周波数チャネルを介して(たとえば、mmWシステムを介して)信号を通信することが可能なUEによって実行され得る。ステップ1002において、UEは基地局から第1の情報を受信する。一態様では、UEは、LTEシステムのeNBから低周波数チャネルを介して第1の情報を受信する。さらなる態様では、第1の情報は、接続ポイントのビーム送信方向とビーム受信方向との順序に関係する情報、または送信および受信についての接続ポイントの能力に関係する情報を含み得る。
【0056】
[0070]ステップ1004において、UEは、第1の情報に基づいて、接続ポイントから送信された信号(たとえば、同期/発見信号)を受信するためのリソースの位置を決定する。一態様では、信号は、高周波数チャネルを介して(mmWシステムを介して)接続ポイントから送信される。したがって、第1の情報は、高周波数チャネルを介して接続ポイントから信号を受信するためのタイミング情報を含み得る。タイミング情報は、LTEシステムタイミングに対するオフセットを含み得る。さらなる態様では、信号は、低周波数チャネルを介して接続ポイントと通信するためのタイミング情報と、高周波数チャネルを介して接続ポイントと通信するためのタイミング情報とを含み得る。
【0057】
[0071]ステップ1006において、UEは、リソースに基づいて、少なくとも1つのビーム受信方向を介して信号を検出する。ステップ1008において、UEは、信号に基づいて、接続ポイントのビーム送信方向とUEのビーム受信方向とを決定する。ステップ1010において、UEは、接続ポイントのビーム送信方向に基づいて、接続ポイントのビーム受信方向を識別する。
【0058】
[0072]ステップ1012において、UEは、接続ポイントのビーム受信方向に基づいて、接続ポイントに第2の情報を与える。第2の情報は、接続ポイントとのミリメートル波(mmW)リンクを確立するという意図、UEのビーム受信方向、接続ポイントのビーム送信方向、リンク品質(たとえば、受信信号強度インジケータ(RSSI:received signal strength indicator)または信号対干渉プラス雑音比(SINR:signal-to-interference-plus-noise ratio))を示すビーム応答、および/あるいはUEの能力を示す情報を含み得る。一態様では、第2の情報は、低周波数チャネルおよび/または高周波数チャネルを介して接続ポイントに与えられる。したがって、第1の情報は、低周波数チャネルを介して接続ポイントに第2の情報を与えるための周波数情報を含み得る。
【0059】
[0073]ステップ1014において、UEは、第2の情報に基づいて、接続ポイントとのmmWリンクを確立する。その後、ステップ1016において、UEは、確立されたmmWリンク上で接続ポイントとデータを通信する。
【0060】
[0074]図11は、ワイヤレス通信の方法のフローチャート1100である。本方法は、より低い周波数チャネルを介して(たとえば、LTEシステムを介して)、およびより高い周波数チャネルを介して(たとえば、mmWシステムを介して)信号を通信することが可能な接続ポイントによって実行され得る。ステップ1102において、接続ポイントは基地局から第1の情報を受信する。一態様では、接続ポイントは、LTEシステムのeNBから低周波数チャネルを介して第1の情報を受信する。第1の情報は、ユーザ機器(UE)のビーム送信方向とビーム受信方向との順序に関係する情報、または送信および受信についてのUEの能力に関係する情報を含み得る。
【0061】
[0075]ステップ1104において、接続ポイントは、第1の情報に基づいて、信号(たとえば、同期/発見信号)を送信するためのリソースの位置を決定する。一態様では、信号は、高周波数チャネルを介して(mmWシステムを介して)送信される。したがって、第1の情報は、高周波数チャネルを介して信号を送信するためのタイミング情報を含み得る。タイミング情報は、LTEシステムタイミングに対するオフセットを含み得る。さらなる態様では、信号は、低周波数チャネルを介して接続ポイントと通信するためのタイミング情報と、高周波数チャネルを介して接続ポイントと通信するためのタイミング情報とを含み得る。
【0062】
[0076]ステップ1106において、接続ポイントは、リソースに基づいて、少なくとも1つのビーム送信方向を介して信号を送信する。ステップ1108において、接続ポイントは、信号に応答してUEから第2の情報を受信する。第2の情報は、接続ポイントとのミリメートル波(mmW)リンクを確立するというUEの意図、UEのビーム受信方向、UEによって決定された接続ポイントのビーム送信方向、リンク品質(たとえば、受信信号強度インジケータ(RSSI)または信号対干渉プラス雑音比(SINR))を示すビーム応答、および/あるいはUEの能力を示す情報を含み得る。
【0063】
[0077]一態様では、第2の情報は、低周波数チャネルおよび/または高周波数チャネルを介してUEから受信され得る。したがって、第1の情報は、低周波数チャネルを介してUEから第2の情報を受信するための周波数情報を含み得る。さらなる態様では、第2の情報は、信号のビーム送信方向に基づく方向に沿ってUEから受信される。
【0064】
[0078]ステップ1110において、接続ポイントは、第2の情報に基づいて、UEとのmmWリンクを確立する。その後、接続ポイントは、確立されたmmWリンク上でUEとデータを通信する。
【0065】
[0079]図12は、より低い周波数チャネルを介して(たとえば、LTEシステムを介して)、およびより高い周波数チャネルを介して(たとえば、mmWシステムを介して)信号を通信することが可能な例示的な装置1202(たとえば、UE)中の異なるモジュール/手段/構成要素間のデータフローを示す概念データフロー図1200である。本装置は、受信モジュール1204と、情報処理モジュール1206と、リソース決定モジュール1208と、信号処理モジュール1210と、ビーム方向決定モジュール1212と、mmWリンクモジュール1214と、送信モジュール1216とを含む。
【0066】
[0080]情報処理モジュール1206は、(受信モジュール1204を介して)基地局1270から第1の情報を受信する。一態様では、情報処理モジュール1206は、LTEシステムのeNBから低周波数チャネルを介して第1の情報を受信する。さらなる態様では、第1の情報は、接続ポイント1250のビーム送信方向とビーム受信方向との順序に関係する情報、または送信および受信についての接続ポイント1250の能力に関係する情報を含み得る。
【0067】
[0081]リソース決定モジュール1208は、第1の情報に基づいて、接続ポイント1250から送信された信号(たとえば、同期/発見信号)を受信するためのリソースの位置を決定する。一態様では、信号は、高周波数チャネルを介して(mmWシステムを介して)接続ポイント1250から送信される。したがって、第1の情報は、高周波数チャネルを介して接続ポイント1250から信号を受信するためのタイミング情報を含み得る。タイミング情報は、LTEシステムタイミングに対するオフセットを含み得る。さらなる態様では、信号は、低周波数チャネルを介して接続ポイント1250と通信するためのタイミング情報と、高周波数チャネルを介して接続ポイント1250と通信するためのタイミング情報とを含み得る。
【0068】
[0082]信号処理モジュールは、リソースに基づいてビーム方向決定モジュール1212によって決定された少なくとも1つのビーム受信方向を介して信号を(受信モジュール1204を介して)検出する。ビーム方向決定モジュール1212は、信号に基づいて、接続ポイント1250のビーム送信方向と装置1202のビーム受信方向とを決定する。ビーム方向決定モジュール1212はまた、接続ポイント1250のビーム送信方向に基づいて、接続ポイント1250のビーム受信方向を識別する。
【0069】
[0083]情報処理モジュール1206は、接続ポイント1250のビーム受信方向に基づいて、(送信モジュール1216を介して)接続ポイント1250に第2の情報を与える。第2の情報は、接続ポイント1250とのミリメートル波(mmW)リンクを確立するという意図、装置1202のビーム受信方向、接続ポイント1250のビーム送信方向、リンク品質(たとえば、受信信号強度インジケータ(RSSI)または信号対干渉プラス雑音比(SINR))を示すビーム応答、および/あるいは装置1202の能力を示す情報を含み得る。一態様では、第2の情報は、低周波数チャネルおよび/または高周波数チャネルを介して接続ポイント1250に与えられる。したがって、第1の情報は、低周波数チャネルを介して接続ポイント1250に第2の情報を与えるための周波数情報を含み得る。
【0070】
[0084]mmWリンクモジュール1214は、第2の情報に基づいて、接続ポイント1250とのmmWリンクを確立する。その後、情報処理モジュール1206および/またはmmWリンクモジュール1214は、確立されたmmWリンク上で(送信モジュール1216を介して)接続ポイント1250とデータを通信する。
【0071】
[0085]本装置は、図10の上述のフローチャート中に示されているステップの各々を実行する追加のモジュールを含み得る。したがって、図10の上述のフローチャート中の各ステップは1つのモジュールによって実行され得、本装置は、それらのモジュールのうちの1つまたは複数を含み得る。モジュールは、述べられたプロセスを行うように特に構成された1つまたは複数のハードウェア構成要素であるか、述べられたプロセスを実行するように構成されたプロセッサによって実装されるか、プロセッサによる実装のためにコンピュータ可読媒体内に記憶されるか、またはそれらの何らかの組合せであり得る。
【0072】
[0086]図13は、より低い周波数チャネルを介して(たとえば、LTEシステムを介して)、およびより高い周波数チャネルを介して(たとえば、mmWシステムを介して)信号を通信することが可能な例示的な装置1302(たとえば、接続ポイント)中の異なるモジュール/手段/構成要素間のデータフローを示す概念データフロー図1300である。本装置は、受信モジュール1304と、情報処理モジュール1306と、リソース決定モジュール1308と、信号処理モジュール1310と、ビーム方向決定モジュール1312と、mmWリンクモジュール1314と、送信モジュール1316とを含む。
【0073】
[0087]情報処理モジュール1306は、(受信モジュール1304を介して)基地局1370から第1の情報を受信する。一態様では、情報処理モジュール1306は、LTEシステムのeNBから低周波数チャネルを介して第1の情報を受信する。第1の情報は、ユーザ機器(UE)1350のビーム送信方向とビーム受信方向との順序に関係する情報、または送信および受信についてのUE1350の能力に関係する情報を含み得る。
【0074】
[0088]リソース決定モジュール1308は、第1の情報に基づいて、信号(たとえば、同期/発見信号)を送信するためのリソースの位置を決定する。一態様では、信号は、高周波数チャネルを介して(mmWシステムを介して)送信される。したがって、第1の情報は、高周波数チャネルを介して信号を送信するためのタイミング情報を含み得る。タイミング情報は、LTEシステムタイミングに対するオフセットを含み得る。さらなる態様では、信号は、低周波数チャネルを介して装置1302と通信するためのタイミング情報と、高周波数チャネルを介して装置1302と通信するためのタイミング情報とを含み得る。
【0075】
[0089]信号処理モジュール1310は、リソースに基づいて、ビーム方向決定モジュール1312によって決定された少なくとも1つのビーム送信方向を介して信号を(送信モジュール1310を介して)送信する。情報処理モジュールは、信号に応答して(受信モジュール1304を介して)UE1350から第2の情報を受信する。第2の情報は、装置1302とのミリメートル波(mmW)リンクを確立するというUE1350の意図、UE1350のビーム受信方向、UE1350によって決定された装置1302のビーム送信方向、リンク品質(たとえば、受信信号強度インジケータ(RSSI)または信号対干渉プラス雑音比(SINR))を示すビーム応答、あるいはUE1350の能力を示す情報を含み得る。
【0076】
[0090]一態様では、第2の情報は、低周波数チャネルおよび/または高周波数チャネルを介してUE1350から受信され得る。したがって、第1の情報は、低周波数チャネルを介してUE1350から第2の情報を受信するための周波数情報を含み得る。さらなる態様では、第2の情報は、信号のビーム送信方向に基づく方向に沿ってUE1350から受信される。
【0077】
[0091]mmWリンクモジュール1314は、第2の情報に基づいて、UE1350とのmmWリンクを確立する。その後、情報処理モジュール1306および/またはmmWリンクモジュール1314は、確立されたmmWリンク上で(送信モジュール1316を介して)UE1350とデータを通信する。
【0078】
[0092]本装置は、図11の上述のフローチャート中に示されているステップの各々を実行する追加のモジュールを含み得る。したがって、図11の上述のフローチャート中の各ステップは1つのモジュールによって実行され得、本装置は、それらのモジュールのうちの1つまたは複数を含み得る。モジュールは、述べられたプロセスを行うように特に構成された1つまたは複数のハードウェア構成要素であるか、述べられたプロセスを実行するように構成されたプロセッサによって実装されるか、プロセッサによる実装のためにコンピュータ可読媒体内に記憶されるか、またはそれらの何らかの組合せであり得る。
【0079】
[0093]図14は、処理システム1414を採用する装置1202’のためのハードウェア実装形態の一例を示す図1400である。処理システム1414は、バス1424によって概略的に表されるバスアーキテクチャを用いて実装され得る。バス1424は、処理システム1414の特定の適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含み得る。バス1424は、プロセッサ1404によって表される1つまたは複数のプロセッサおよび/またはハードウェアモジュールと、モジュール1204、1206、1208、1210、1212、1214、1216と、コンピュータ可読媒体/メモリ1406とを含む様々な回路を互いにリンクする。バス1424はまた、タイミングソース、周辺機器、電圧調整器、および電力管理回路など、様々な他の回路をリンクし得るが、これらの回路は当技術分野において周知であり、したがって、これ以上説明しない。
【0080】
[0094]処理システム1414はトランシーバ1410に結合され得る。トランシーバ1410は1つまたは複数のアンテナ1420に結合される。トランシーバ1410は、伝送媒体を介して様々な他の装置と通信するための手段を与える。トランシーバ1410は、1つまたは複数のアンテナ1420から信号を受信し、受信された信号から情報を抽出し、抽出された情報を処理システム1414、特に受信モジュール1204に与える。さらに、トランシーバ1410は、処理システム1414、特に送信モジュール1216から情報を受信し、受信された情報に基づいて、1つまたは複数のアンテナ1420に適用されるべき信号を生成する。処理システム1414は、コンピュータ可読媒体/メモリ1406に結合されたプロセッサ1404を含む。プロセッサ1404は、コンピュータ可読媒体/メモリ1406に記憶されたソフトウェアの実行を含む一般的な処理を担う。ソフトウェアは、プロセッサ1404によって実行されたとき、処理システム1414に、特定の装置のための上記で説明した様々な機能を実行させる。コンピュータ可読媒体/メモリ1406はまた、ソフトウェアを実行するときにプロセッサ1404によって操作されるデータを記憶するために使用され得る。処理システムは、モジュール1204、1206、1208、1210、1212、1214、および1216のうちの少なくとも1つをさらに含む。それらのモジュールは、プロセッサ1404中で動作するか、コンピュータ可読媒体/メモリ1406中に常駐する/記憶されたソフトウェアモジュールであるか、プロセッサ1404に結合された1つまたは複数のハードウェアモジュールであるか、またはそれらの何らかの組合せであり得る。処理システム1414は、UE650の構成要素であり得、メモリ660、および/またはTXプロセッサ668と、RXプロセッサ656と、コントローラ/プロセッサ659とのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0081】
[0095]一構成では、ワイヤレス通信のための装置1202/1202’は、基地局から第1の情報を受信するための手段と、第1の情報に基づいて、接続ポイントから送信された信号を受信するためのリソースの位置を決定するための手段と、リソースに基づいて、少なくとも1つのビーム受信方向を介して信号を検出するための手段と、信号に基づいて、接続ポイントのビーム送信方向とUEのビーム受信方向とを決定するための手段と、接続ポイントのビーム送信方向に基づいて、接続ポイントのビーム受信方向を識別するための手段と、接続ポイントのビーム受信方向に基づいて、接続ポイントに第2の情報を与えるための手段と、第2の情報が、接続ポイントとのミリメートル波(mmW)リンクを確立するという意図、UEのビーム受信方向、接続ポイントのビーム送信方向、リンク品質(たとえば、受信信号強度インジケータ(RSSI)または信号対干渉プラス雑音比(SINR))を示すビーム応答、あるいはUEの能力を示す情報のうちの少なくとも1つを備える、第2の情報に基づいて、接続ポイントとのmmWリンクを確立するための手段と、確立されたmmWリンク上で接続ポイントとデータを通信するための手段とを含む。
【0082】
[0096]上述の手段は、上述の手段によって具陳された機能を実行するように構成された、装置1202、および/または装置1202’の処理システム1414の上述のモジュールのうちの1つまたは複数であり得る。上記で説明したように、処理システム1414は、TXプロセッサ668と、RXプロセッサ656と、コントローラ/プロセッサ659とを含み得る。したがって、一構成では、上述の手段は、上述の手段によって具陳された機能を実行するように構成された、TXプロセッサ668と、RXプロセッサ656と、コントローラ/プロセッサ659とであり得る。
【0083】
[0097]図15は、処理システム1514を採用する装置1302’のためのハードウェア実装形態の一例を示す図1500である。処理システム1514は、バス1524によって概略的に表されるバスアーキテクチャを用いて実装され得る。バス1524は、処理システム1514の特定の適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含み得る。バス1524は、プロセッサ1504によって表される1つまたは複数のプロセッサおよび/またはハードウェアモジュールと、モジュール1304、1306、1308、1310、1312、1314、1316と、コンピュータ可読媒体/メモリ1506とを含む様々な回路を互いにリンクする。バス1524はまた、タイミングソース、周辺機器、電圧調整器、および電力管理回路など、様々な他の回路をリンクし得るが、これらの回路は当技術分野においてよく知られており、したがって、これ以上説明しない。
【0084】
[0098]処理システム1514はトランシーバ1510に結合され得る。トランシーバ1510は1つまたは複数のアンテナ1520に結合される。トランシーバ1510は、伝送媒体を介して様々な他の装置と通信するための手段を与える。トランシーバ1510は、1つまたは複数のアンテナ1520から信号を受信し、受信された信号から情報を抽出し、抽出された情報を処理システム1514、特に受信モジュール1304に与える。さらに、トランシーバ1510は、処理システム1514、特に送信モジュール1316から情報を受信し、受信された情報に基づいて、1つまたは複数のアンテナ1520に適用されるべき信号を生成する。処理システム1514は、コンピュータ可読媒体/メモリ1506に結合されたプロセッサ1504を含む。プロセッサ1504は、コンピュータ可読媒体/メモリ1506に記憶されたソフトウェアの実行を含む一般的な処理を担う。ソフトウェアは、プロセッサ1504によって実行されたとき、処理システム1514に、特定の装置のための上記で説明した様々な機能を実行させる。コンピュータ可読媒体/メモリ1506はまた、ソフトウェアを実行するときにプロセッサ1504によって操作されるデータを記憶するために使用され得る。処理システムは、モジュール1304、1306、1308、1310、1312、1314、および1316のうちの少なくとも1つをさらに含む。それらのモジュールは、プロセッサ1504中で動作するか、コンピュータ可読媒体/メモリ1506中に常駐する/記憶されたソフトウェアモジュールであるか、プロセッサ1504に結合された1つまたは複数のハードウェアモジュールであるか、またはそれらの何らかの組合せであり得る。処理システム1514は、基地局610の構成要素であり得、メモリ676、および/またはTXプロセッサ616と、RXプロセッサ670と、コントローラ/プロセッサ675とのうちの少なくとも1つを含み得る。
【0085】
[0099]一構成では、ワイヤレス通信のための装置1302/1302’は、基地局から第1の情報を受信するための手段と、第1の情報に基づいて、信号を送信するためのリソースの位置を決定するための手段と、リソースに基づいて、少なくとも1つのビーム送信方向を介して信号を送信するための手段と、信号に応答してユーザ機器(UE)から第2の情報を受信するための手段と、第2の情報が、接続ポイントとのミリメートル波(mmW)リンクを確立するというUEの意図、UEのビーム受信方向、UEによって決定された接続ポイントのビーム送信方向、リンク品質(たとえば、受信信号強度インジケータ(RSSI)または信号対干渉プラス雑音比(SINR))を示すビーム応答、あるいはUEの能力を示す情報のうちの少なくとも1つを備える、第2の情報に基づいて、UEとのmmWリンクを確立するための手段と、確立されたmmWリンク上でUEとデータを通信するための手段とを含む。
【0086】
[00100]上述の手段は、上述の手段によって具陳された機能を実行するように構成された、装置1302、および/または装置1302’の処理システム1514の上述のモジュールのうちの1つまたは複数であり得る。上記で説明したように、処理システム1514は、TXプロセッサ616と、RXプロセッサ670と、コントローラ/プロセッサ675とを含み得る。したがって、一構成では、上述の手段は、上述の手段によって具陳された機能を実行するように構成された、TXプロセッサ616と、RXプロセッサ670と、コントローラ/プロセッサ675とであり得る。
【0087】
[00101]開示したプロセス/フローチャート中のステップの特定の順序または階層は、例示的な手法の一例であることを理解されたい。設計上の選好に基づいて、プロセス/フローチャート中のステップの特定の順序または階層は再構成され得ることを理解されたい。さらに、いくつかのステップは組み合わせられるかまたは省略され得る。添付の方法クレームは、様々なステップの要素を例示的な順序で提示したものであり、提示した特定の順序または階層に限定されるものではない。
【0088】
[00102]以上の説明は、当業者が本明細書で説明した様々な態様を実施することができるように与えられた。これらの態様に対する様々な変更は当業者には容易に明らかであり、本明細書で定義した一般原理は他の態様に適用され得る。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に示した態様に限定されるものではなく、特許請求の言い回しに矛盾しない全範囲を与えられるべきであり、単数形の要素への言及は、そのように明記されていない限り、「唯一無二の」を意味するものではなく、「1つまたは複数の」を意味するものである。「例示的」という単語は、本明細書では、「例、事例、または例示の働きをすること」を意味するために使用する。「例示的」として本明細書で説明するいかなる態様も、必ずしも他の態様よりも好適または有利であると解釈されるべきであるとは限らない。別段に明記されていない限り、「いくつか」という用語は1つまたは複数を指す。「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、および「A、B、C、またはそれらの任意の組合せ」などの組合せは、A、B、および/またはCの任意の組合せを含み、複数のA、複数のB、または複数のCを含み得る。詳細には、「A、B、またはCのうちの少なくとも1つ」、「A、B、およびCのうちの少なくとも1つ」、および「A、B、C、またはそれらの任意の組合せ」などの組合せは、Aのみ、Bのみ、Cのみ、AおよびB、AおよびC、BおよびC、またはAおよびBおよびCであり得、ただし、いずれのそのような組合せも、A、B、またはCのうちの1つまたは複数のメンバーを含み得る。当業者に知られている、または後に知られることになる、本開示全体にわたって説明した様々な態様の要素のすべての構造的および機能的均等物は、参照により本明細書に明確に組み込まれ、特許請求の範囲に包含されるものである。さらに、本明細書で開示したいかなることも、そのような開示が特許請求の範囲に明示的に具陳されているかどうかにかかわらず、公に供するものではない。いかなるクレーム要素も、その要素が「ための手段」という語句を使用して明確に具陳されていない限り、ミーンズプラスファンクションとして解釈されるべきではない。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
ユーザ機器(UE)のワイヤレス通信の方法であって、
基地局から第1の情報を受信することと、
前記第1の情報に基づいて、接続ポイントから送信された信号を受信するためのリソースの位置を決定することと、
前記リソースに基づいて、少なくとも1つのビーム受信方向を介して前記信号を検出することと、
前記信号に基づいて、前記接続ポイントのビーム送信方向と前記UEのビーム受信方向とを決定することと、
前記接続ポイントの前記ビーム送信方向に基づいて、前記接続ポイントのビーム受信方向を識別することと、
前記接続ポイントの前記ビーム受信方向に基づいて、前記接続ポイントに第2の情報を与えること、前記第2の情報は、
前記接続ポイントとのミリメートル波(mmW)リンクを確立するという意図、
前記UEの前記ビーム受信方向、または
前記接続ポイントの前記ビーム送信方向
のうちの少なくとも1つを備える、と
を備える、方法。
[C2]
前記第2の情報に基づいて、前記接続ポイントとの前記mmWリンクを確立することと、
前記確立されたmmWリンク上で前記接続ポイントとデータを通信することと
をさらに備える、C1に記載の方法。
[C3]
前記基地局からの前記第1の情報は、低周波数チャネルを介して受信され、
前記信号は、高周波数チャネルを介して前記接続ポイントから送信される、
C1に記載の方法。
[C4]
前記第1の情報は、前記高周波数チャネルを介して前記接続ポイントから前記信号を受信するためのタイミング情報を備える、
C3に記載の方法。
[C5]
前記タイミング情報は、ロングタームエボリューション(LTE)システムタイミングに対するオフセットを備える、
C4に記載の方法。
[C6]
前記第2の情報は、低周波数チャネルまたは高周波数チャネルのうちの少なくとも1つを介して前記接続ポイントに与えられ、
前記第1の情報は、前記低周波数チャネルを介して前記接続ポイントに前記第2の情報を与えるための周波数情報を備える、
C1に記載の方法。
[C7]
前記信号は、
低周波数チャネルを介して前記接続ポイントと通信するためのタイミング情報と、
高周波数チャネルを介して前記接続ポイントと通信するためのタイミング情報と
を備える、C1に記載の方法。
[C8]
前記第1の情報は、
前記接続ポイントの前記ビーム送信方向と前記ビーム受信方向との順序に関係する情報、または
送信および受信についての前記接続ポイントの能力に関係する情報
を備える、C1に記載の方法。
[C9]
前記第2の情報は、
リンク品質を示すビーム応答、または
UE能力情報
のうちの少なくとも1つをさらに備える、C1に記載の方法。
[C10]
接続ポイントのワイヤレス通信の方法であって、
基地局から第1の情報を受信することと、
前記第1の情報に基づいて、信号を送信するためのリソースの位置を決定することと、
前記リソースに基づいて、少なくとも1つのビーム送信方向を介して前記信号を送信することと、
前記信号に応答してユーザ機器(UE)から第2の情報を受信すること、前記第2の情報は、
前記接続ポイントとのミリメートル波(mmW)リンクを確立するという前記UEの意図、
前記UEのビーム受信方向、または
前記UEによって決定された前記接続ポイントのビーム送信方向
のうちの少なくとも1つを備える、と
を備える、方法。
[C11]
前記第2の情報に基づいて、前記UEとの前記mmWリンクを確立することと、
前記確立されたmmWリンク上で前記UEとデータを通信することと
をさらに備える、C10に記載の方法。
[C12]
前記基地局からの前記第1の情報は、低周波数チャネルを介して受信され、
前記信号は、高周波数チャネルを介して送信される、
C10に記載の方法。
[C13]
前記第1の情報は、前記高周波数チャネルを介して前記信号を送信するためのタイミング情報を備える、
C12に記載の方法。
[C14]
前記タイミング情報は、ロングタームエボリューション(LTE)システムタイミングに対するオフセットを備える、
C13に記載の方法。
[C15]
前記第2の情報は、低周波数チャネルまたは高周波数チャネルのうちの少なくとも1つを介して前記UEから受信され、
前記第1の情報は、前記低周波数チャネルを介して前記UEから前記第2の情報を受信するための周波数情報を備える、
C10に記載の方法。
[C16]
前記信号は、
低周波数チャネルを介して前記接続ポイントと通信するためのタイミング情報と、
高周波数チャネルを介して前記接続ポイントと通信するためのタイミング情報と
を備える、C10に記載の方法。
[C17]
前記第2の情報は、前記信号のビーム送信方向に基づく方向に沿って前記UEから受信される、
C10に記載の方法。
[C18]
前記第1の情報は、
前記UEのビーム送信方向と前記ビーム受信方向との順序に関係する情報、または
送信および受信についての前記UEの能力に関係する情報
を備える、C10に記載の方法。
[C19]
前記第2の情報は、
リンク品質を示すビーム応答、または
UE能力情報
のうちの少なくとも1つをさらに備える、C10に記載の方法。
[C20]
ワイヤレス通信のためのユーザ機器(UE)であって、
基地局から第1の情報を受信するための手段と、
前記第1の情報に基づいて、接続ポイントから送信された信号を受信するためのリソースの位置を決定するための手段と、
前記リソースに基づいて、少なくとも1つのビーム受信方向を介して前記信号を検出するための手段と、
前記信号に基づいて、前記接続ポイントのビーム送信方向と前記UEのビーム受信方向とを決定するための手段と、
前記接続ポイントの前記ビーム送信方向に基づいて、前記接続ポイントのビーム受信方向を識別するための手段と、
前記接続ポイントの前記ビーム受信方向に基づいて、前記接続ポイントに第2の情報を与えるための手段、前記第2の情報は、
前記接続ポイントとのミリメートル波(mmW)リンクを確立するという意図、
前記UEの前記ビーム受信方向、
前記接続ポイントの前記ビーム送信方向、
リンク品質を示すビーム応答、または
UE能力情報のうちの少なくとも1つを備える、と、
前記第2の情報に基づいて、前記接続ポイントとの前記mmWリンクを確立するための手段と、
前記確立されたmmWリンク上で前記接続ポイントとデータを通信するための手段と
を備える、UE。
[C21]
前記基地局からの前記第1の情報は、低周波数チャネルを介して受信され、
前記信号は、高周波数チャネルを介して前記接続ポイントから送信され、
前記第1の情報は、前記高周波数チャネルを介して前記接続ポイントから前記信号を受信するためのタイミング情報を備え、
前記タイミング情報は、ロングタームエボリューション(LTE)システムタイミングに対するオフセットを備える、
C20に記載のUE。
[C22]
前記第2の情報は、低周波数チャネルまたは高周波数チャネルのうちの少なくとも1つを介して前記接続ポイントに与えられ、
前記第1の情報は、前記低周波数チャネルを介して前記接続ポイントに前記第2の情報を与えるための周波数情報を備える、
C20に記載のUE。
[C23]
前記信号は、
低周波数チャネルを介して前記接続ポイントと通信するためのタイミング情報と、
高周波数チャネルを介して前記接続ポイントと通信するためのタイミング情報と
を備える、C20に記載のUE。
[C24]
前記第1の情報は、
前記接続ポイントの前記ビーム送信方向と前記ビーム受信方向との順序に関係する情報、または
送信および受信についての前記接続ポイントの能力に関係する情報
を備える、C20に記載のUE。
[C25]
ワイヤレス通信のための接続ポイントであって、
基地局から第1の情報を受信するための手段と、
前記第1の情報に基づいて、信号を送信するためのリソースの位置を決定するための手段と、
前記リソースに基づいて、少なくとも1つのビーム送信方向を介して前記信号を送信するための手段と、
前記信号に応答してユーザ機器(UE)から第2の情報を受信するための手段、前記第2の情報は、
前記接続ポイントとのミリメートル波(mmW)リンクを確立するという前記UEの意図、
前記UEのビーム受信方向、
前記UEによって決定された前記接続ポイントのビーム送信方向、
リンク品質を示すビーム応答、または
UE能力情報のうちの少なくとも1つを備える、と、
前記第2の情報に基づいて、前記UEとの前記mmWリンクを確立するための手段と、
前記確立されたmmWリンク上で前記UEとデータを通信するための手段と
を備える、接続ポイント。
[C26]
前記基地局からの前記第1の情報は、低周波数チャネルを介して受信され、
前記信号は、高周波数チャネルを介して送信され、
前記第1の情報は、前記高周波数チャネルを介して前記信号を送信するためのタイミング情報を備え、
前記タイミング情報が、ロングタームエボリューション(LTE)システムタイミングに対するオフセットを備える、
C25に記載の接続ポイント。
[C27]
前記第2の情報は、低周波数チャネルまたは高周波数チャネルのうちの少なくとも1つを介して前記UEから受信され、
前記第1の情報は、前記低周波数チャネルを介して前記UEから前記第2の情報を受信するための周波数情報を備える、
C25に記載の接続ポイント。
[C28]
前記信号は、
低周波数チャネルを介して前記接続ポイントと通信するためのタイミング情報と、
高周波数チャネルを介して前記接続ポイントと通信するためのタイミング情報と
を備える、C25に記載の接続ポイント。
[C29]
前記第2の情報は、前記信号のビーム送信方向に基づく方向に沿って前記UEから受信される、
C25に記載の接続ポイント。
[C30]
前記第1の情報は、
前記UEのビーム送信方向と前記ビーム受信方向との順序に関係する情報、または
送信および受信についての前記UEの能力に関係する情報
を備える、C25に記載の接続ポイント。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図9A
図9B
図10
図11
図12
図13
図14
図15