特許第6538892号(P6538892)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6538892ショットキーダイオード、ショットキーダイオードアレイ及びショットキーダイオードの製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6538892
(24)【登録日】2019年6月14日
(45)【発行日】2019年7月3日
(54)【発明の名称】ショットキーダイオード、ショットキーダイオードアレイ及びショットキーダイオードの製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 29/872 20060101AFI20190625BHJP
   H01L 29/47 20060101ALI20190625BHJP
   H01L 21/329 20060101ALI20190625BHJP
   H01L 29/06 20060101ALI20190625BHJP
   H01L 51/05 20060101ALI20190625BHJP
   H01L 51/30 20060101ALI20190625BHJP
   H01L 29/786 20060101ALI20190625BHJP
   H01L 21/336 20060101ALI20190625BHJP
【FI】
   H01L29/86 301F
   H01L29/48 D
   H01L29/48 F
   H01L29/86 301P
   H01L29/86 301D
   H01L29/06 601N
   H01L29/86 301M
   H01L29/28 100A
   H01L29/28 250E
   H01L29/78 618B
   H01L29/78 616S
   H01L29/78 616U
   H01L29/78 627C
【請求項の数】6
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2018-468(P2018-468)
(22)【出願日】2018年1月5日
(65)【公開番号】特開2018-117119(P2018-117119A)
(43)【公開日】2018年7月26日
【審査請求日】2018年1月5日
(31)【優先権主張番号】201710049200.X
(32)【優先日】2017年1月20日
(33)【優先権主張国】CN
(31)【優先権主張番号】201710048147.1
(32)【優先日】2017年1月20日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】598098331
【氏名又は名称】ツィンファ ユニバーシティ
(73)【特許権者】
【識別番号】500080546
【氏名又は名称】鴻海精密工業股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】HON HAI PRECISION INDUSTRY CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】趙 宇丹
(72)【発明者】
【氏名】肖 小陽
(72)【発明者】
【氏名】王 営城
(72)【発明者】
【氏名】金 元浩
(72)【発明者】
【氏名】張 天夫
(72)【発明者】
【氏名】李 群慶
【審査官】 柴垣 宙央
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2009/031336(WO,A1)
【文献】 国際公開第2009/031681(WO,A1)
【文献】 特開2013−033899(JP,A)
【文献】 特開2008−084892(JP,A)
【文献】 国際公開第2007/099642(WO,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0034907(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 29/872
H01L 21/329
H01L 21/336
H01L 29/06
H01L 29/47
H01L 29/786
H01L 51/05
H01L 51/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第一電極、半導体構造及び第二電極を含むショットキーダイオードにおいて、
前記第一電極が第一金属層及び第二金属層を含み、前記第一金属層と前記第二金属層が積層して設置され、前記第一金属層の側面と前記第二金属層の上表面が階段構造体を形成し、
前記第二電極が第三金属層及び第四金属層を含み、前記第三金属層と前記第四金属層が積層して設置され、前記第三金属層の下表面と前記第四金属層の側面が反方向階段構造体を形成し、
前記半導体構造が前記第一電極と前記第二電極との間に設置され、前記半導体構造が第一端部、該第一端部と対向して設置された第二端部及び、前記第一端部と前記第二端部との間に位置する中間部を含み、前記半導体構造の第一端部が前記第一金属層と前記第二金属層に挟まれ、前記半導体構造の第二端部が前記第三金属層と前記第四金属層に挟まれ、前記階段構造体及び前記反方向階段構造体が前記半導体構造の第一端部と第二端部との間に位置して、前記半導体構造の中間部が前記階段構造体から前記反方向階段構造体に延伸して、前記半導体構造がナノスケールの半導体構造であることを特徴とするショットキーダイオード。
【請求項2】
前記ナノスケールの半導体構造は、一次元の半導体線形材料又は二次元の半導体フィルムであることを特徴とする、請求項1に記載のショットキーダイオード。
【請求項3】
前記半導体構造は、カーボンナノチューブ構造体であり、前記カーボンナノチューブ構造体が少なくとも一本カーボンナノチューブを含み、前記カーボンナノチューブ構造体における半導体型のカーボンナノチューブの質量百分率が80%以上であることを特徴とする、請求項1に記載のショットキーダイオード。
【請求項4】
絶縁基板及び該絶縁基板の表面に設置された複数のショットキーダイオードユニットを含み、前記複数のショットキーダイオードユニットがアレイの形式で前記絶縁基板の表面に配列され、前記各々のショットキーダイオードユニットが間隔をあけて設置されるショットキーダイオードアレイにおいて、
前記ショットキーダイオードユニットが第一電極、半導体構造及び第二電極を含み、
前記第一電極が第一金属層及び第二金属層を含み、前記第一金属層と前記第二金属層が積層して設置され、前記第一金属層の側面と前記第二金属層の上表面が階段構造体を形成し、
前記第二電極が第三金属層及び第四金属層を含み、前記第三金属層と前記第四金属層が積層して設置され、前記第三金属層の下表面と前記第四金属層の側面が反方向階段構造体を形成し、
前記半導体構造が前記第一電極と前記第二電極との間に設置され、前記半導体構造が第一端部、該第一端部と対向して設置された第二端部及び、前記第一端部と前記第二端部との間に位置する中間部を含み、前記半導体構造の第一端部が前記第一金属層と前記第二金属層に挟まれ、前記半導体構造の第二端部が前記第三金属層と前記第四金属層に挟まれ、前記階段構造体及び前記反方向階段構造体が前記半導体構造の第一端部と第二端部との間に位置して、前記半導体構造の中間部が前記階段構造体から前記反方向階段構造体に延伸して、前記半導体構造がナノスケールの半導体構造であることを特徴とするショットキーダイオードアレイ。
【請求項5】
絶縁基板を提供し、該絶縁基板に第二金属層及び第四金属層が形成され、前記第二金属層及び前記第四金属層が間隔をあけて設置されるステップと、
前記第二金属層、前記第四金属層及び前記絶縁基板に半導体構造を形成して、該半導体構造が第一端部及び該第一端部と対向して設置された第二端部を含み、前記半導体構造の第一端部を前記第二金属層の上表面に設置し、前記半導体構造の第二端部を前記第四金属層の上表面に設置し、前記半導体構造の第一端部と第二端部との間の中間部を前記絶縁基板の表面に設置するステップと、
前記半導体構造の第一端部の上表面に第一金属層を形成して、前記半導体構造の第一端部が前記第一金属層及び前記第二金属層に挟まれ、前記第一金属層の側面と前記第二金属層の上表面に階段構造体を形成するステップと、
前記半導体構造の第二端部の上表面に第三金属層を形成して、前記半導体構造の第二端部が第三金属層及び第四金属層に挟まれ、前記第三金属層の下表面と前記第四金属層の側面に反方向階段構造体を形成して、前記階段構造体及び前記反方向階段構造体が前記半導体構造の第一端部と第二端部との間に位置して、前記半導体構造の中間部が前記階段構造体から前記反方向階段構造体に延伸するステップと、
を含み、前記半導体構造がナノスケールの半導体構造であることを特徴とするショットキーダイオードの製造方法。
【請求項6】
前記第一金属層、前記第二金属層、前記第三金属層及び前記第四金属層がフォトエッチング法によって形成されることを特徴とする、請求項5に記載のショットキーダイオードの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ショットキーダイオード、ショットキーダイオードアレイ及びショットキーダイオードの製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ショットキーダイオードは、金属と半導体が接触して形成された金属-半導体接合を利用して製造されるダイオードである。ショットキーダイオードは、PN接合ダイオードより低消費電力、大電流及び超高速などの利点を有するので、電子部品の中で注目される。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Kaili Jiang、Qunqing Li、Shoushan Fan、“Spinning continuous carbon nanotube yarns”、Nature、2002年、第419巻、p.801
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、低次元のナノスケールの電子材料にとって、伝統的なシリコン材料と異なって、ドーピング法によってダイオードを製造することが難しい。現在、ナノスケールの半導体材料のダイオードは主に化学ドーピング法又はヘテロ接合法によって製造されるので、工程が複雑であり、ダイオード及びダイオードが応用された薄膜トランジスタの応用が制限される。
【0005】
従って、本発明は、ショットキーダイオード、ショットキーダイオードアレイ及びショットキーダイオードの製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
ショットキーダイオードは、第一電極、半導体構造及び第二電極を含む。前記第一電極が第一金属層及び第二金属層を含み、前記第一金属層と前記第二金属層が積層して設置され、前記第一金属層の側面と前記第二金属層の上表面が階段構造体を形成する。前記第二電極が第三金属層及び第四金属層を含み、前記第三金属層と前記第四金属層が積層して設置され、前記第三金属層の下表面と前記第四金属層の側面が反方向階段構造体を形成する。前記半導体構造が前記第一電極と前記第二電極との間に設置され、前記半導体構造が第一端部、該第一端部と対向して設置された第二端部及び、前記第一端部と前記第二端部との間に位置する中間部を含み、前記半導体構造の第一端部が前記第一金属層と前記第二金属層に挟まれ、前記半導体構造の第二端部が前記第三金属層と前記第四金属層に挟まれ、前記階段構造体及び前記反方向階段構造体が前記半導体構造の第一端部と第二端部との間に位置して、前記半導体構造の中間部が前記階段構造体から前記反方向階段構造体に延伸して、前記半導体構造がナノスケールの半導体構造である。
【0007】
前記ナノスケールの半導体構造は、一次元の半導体線形材料又は二次元の半導体フィルムである。
【0008】
前記半導体構造は、カーボンナノチューブ構造体であり、前記カーボンナノチューブ構造体が少なくとも一本カーボンナノチューブを含み、前記カーボンナノチューブ構造体における半導体型のカーボンナノチューブの質量百分率が80%以上である。
【0009】
ショットキーダイオードアレイは、絶縁基板及び該絶縁基板の表面に設置された複数のショットキーダイオードユニットを含む。前記複数のショットキーダイオードユニットがアレイの形式で前記絶縁基板の表面に配列され、前記各々のショットキーダイオードユニットが間隔をあけて設置される。前記ショットキーダイオードユニットが第一電極、半導体構造及び第二電極を含む。前記第一電極が第一金属層及び第二金属層を含み、前記第一金属層と前記第二金属層が積層して設置され、前記第一金属層の側面と前記第二金属層の上表面が階段構造体を形成する。前記第二電極が第三金属層及び第四金属層を含み、前記第三金属層と前記第四金属層が積層して設置され、前記第三金属層の下表面と前記第四金属層の側面が反方向階段構造体を形成する。前記半導体構造が前記第一電極と前記第二電極との間に設置され、前記半導体構造が第一端部、該第一端部と対向して設置された第二端部及び、前記第一端部と前記第二端部との間に位置する中間部を含み、前記半導体構造の第一端部が前記第一金属層と前記第二金属層に挟まれ、前記半導体構造の第二端部が前記第三金属層と前記第四金属層に挟まれ、前記階段構造体及び前記反方向階段構造体が前記半導体構造の第一端部と第二端部との間に位置して、前記半導体構造の中間部が前記階段構造体から前記反方向階段構造体に延伸して、前記半導体構造がナノスケールの半導体構造である。
【0010】
ショットキーダイオードの製造方法は、絶縁基板を提供し、該絶縁基板に第二金属層及び第四金属層が形成され、前記第二金属層及び前記第四金属層が間隔をあけて設置されるステップと、前記第二金属層、前記第四金属層及び前記絶縁基板に半導体構造を形成して、該半導体構造が第一端部及び該第一端部と対向して設置された第二端部を含み、前記半導体構造の第一端部を前記第二金属層の上表面に設置し、前記半導体構造の第二端部を前記第四金属層の上表面に設置し、前記半導体構造の第一端部と第二端部との間の中間部を前記絶縁基板の表面に設置するステップと、前記半導体構造の第一端部の上表面に第一金属層を形成して、前記半導体構造の第一端部が前記第一金属層及び前記第二金属層に挟まれ、前記第一金属層の側面と前記第二金属層の上表面に階段構造体を形成するステップと、前記半導体構造の第二端部の上表面に第三金属層を形成して、前記半導体構造の第二端部が第三金属層及び第四金属層に挟まれ、前記第三金属層の下表面と前記第四金属層の側面に反方向階段構造体を形成して、前記階段構造体及び前記反方向階段構造体が前記半導体構造の第一端部と第二端部との間に位置して、前記半導体構造の中間部が前記階段構造体から前記反方向階段構造体に延伸するステップと、を含む。
【0011】
前記第一金属層、前記第二金属層、前記第三金属層及び前記第四金属層がフォトエッチング法によって形成される。
【発明の効果】
【0012】
従来技術と比べると、本発明のショットキーダイオードは、一次元のナノ材料又は二次元のナノ材料を半導体構造とするので、複雑である化学ドーピング法によって半導体材料を獲得する必要はない。従って、半導体材料が製造しやすく、且つコストが低く、ショットキーダイオードの構造が簡単である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の第一実施例に係るショットキーダイオードの構造を示す図である。
図2】本発明の実施例に係るショットキーダイオードの断面図である
図3】本発明の実施例に係る他のショットキーダイオードの断面図である
図4】本発明の実施例に係るショットキーダイオードアレイの構造を示す図である。
図5】本発明の実施例に係るショットキーダイオードが一次元ナノ構造を半導体構造とするショットキーダイオードの上面図である。
図6】本発明の実施例に係るショットキーダイオードが二次元ナノ構造を半導体構造とするショットキーダイオードの上面図である。
図7】本発明の実施例に係るカーボンナノチューブアレイフィルムのSEM写真である。
図8図7のカーボンナノチューブアレイフィルムの構造を示す図である。
図9】非配向型のカーボンナノチューブフィルムのSEM写真である。
図10】本発明の実施例に係るショットキーダイオードのバイアス電圧と電流の曲線図である。
図11】本発明の第二実施例に係る第一種のショットキーダイオードの断面図である。
図12】本発明の第二実施例に係る第二種のショットキーダイオードの断面図である。
図13】本発明の第二実施例に係る第三種のショットキーダイオードの断面図である。
図14】本発明の実施例に係る、絶縁基板を含むショットキーダイオードの断面図である。
図15】本発明の実施例に係るショットキーダイオードアレイの断面図である。
図16】本発明の第三実施例に係る薄膜トランジスタの断面図である。
図17】本発明の実施例に係る薄膜トランジスタの転移特性曲線図である。
図18】本発明の第四実施例に係る薄膜トランジスタの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明する。
【0015】
(実施例1)
図1及び図2を参照すると、本発明の第一実施例は、ショットキーダイオード100を提供する。ショットキーダイオード100は、絶縁基板102及びショットキーダイオードユニット(図示せず)を含む。ショットキーダイオードユニットが絶縁基板102の表面に設置され、絶縁基板102に支持される。ショットキーダイオードユニットが第一電極104、半導体構造108及び第二電極106を含む。第一電極104が絶縁基板102の表面に設置される。半導体構造108が第一端部1082及び第一端部1082と対向して設置された第二端部1084を含む。第一端部1082が第一電極104に敷設され、第一電極104を半導体構造108の第一端部1082と絶縁基板102との間に位置させる。第二端部1084が、絶縁基板102の表面に設置され、第二電極106が半導体構造108の第二端部1084に設置され、半導体構造108の第二端部1084を第二電極106と絶縁基板102との間に位置させる。
【0016】
図3を参照すると、もう一つの構造を有するショットキーダイオードである。ショットキーダイオードにおいて、第一電極104が絶縁基板102にはめ込まれ、第一電極104の上表面と絶縁基板102の表面が同じ平面に位置する。半導体構造108が基板102の表面に水平に設置され、第一端部1082が第一電極104の上表面に位置する。第二電極106が半導体構造108の表面に設置され、半導体構造108の第二端部1084を被覆する。第一電極104が半導体構造108の第一端部1082と絶縁基板102との間に位置する。半導体構造108の第二端部1084が第二電極106と絶縁基板102との間に位置する。
【0017】
図4を参照すると、本発明は、更にショットキーダイオードアレイ10を提供する。ショットキーダイオードアレイ10は、絶縁基板102及び絶縁基板102の表面に設置された複数のショットキーダイオードユニット110を含み、複数のショットキーダイオードユニット110がアレイの形式で絶縁基板102の表面に配列される。各ショットキーダイオードユニット110が間隔をあけて設置される。ショットキーダイオードユニット110が第一実施例のショットキーダイオードユニットと同じである。
【0018】
ショットキーダイオード100は、下記の方法によって製造することができる。まず、絶縁基板102に第一電極104を形成して、第一電極104及び絶縁基板102に半導体構造108を形成する。即ち、半導体構造108の第一端部1082が第一電極104の上表面に設置され、第二端部1084が絶縁基板102の表面に設置される。次に、半導体構造108の第二端部1084の上表面に第二電極106を形成する。本実施例において、第一電極104及び第二電極106がフォトエッチング法によって形成される。
【0019】
ショットキーダイオードアレイは、下記の方法によって製造することができる。まず、絶縁基板102に複数の第一電極104を形成して、第一電極104及び絶縁基板102に複数の半導体構造108を形成して、半導体構造108及び第一電極104が一対一で対応する。即ち、各半導体構造108の第一端部1082が第一電極104の上表面に設置され、第二端部1084が絶縁基板102の表面に設置される。次に、各半導体構造108の第二端部1084の上方に第二電極106を形成して、半導体構造108及び第二電極106が一対一で対応する。即ち、各第二電極106が一つの半導体構造108の第二端部1084の上方に設置される。複数の第一電極104及び複数の第二電極106がフォトエッチング法によって形成される。
【0020】
絶縁基板102が支持作用を果たして、その材料がガラス、石英、セラミックス、ダイヤモンド、シリコンウェーハなどの硬性材料又はプラスッチク、樹脂などの柔軟な材料である。本実施例において、絶縁基板102の材料が二酸化珪素層を有するシリコンウェーハである。絶縁基板102は、ショットキーダイオード100を支持することに用いられる。絶縁基板102が大規模集積回路における基板を使用してもよく、且つ複数のショットキーダイオード100が予定の規律又はパターンどおりに、同一絶縁基板102に集積することができ、薄膜トランジスタ又は他の半導体部品を形成する。
【0021】
第一電極104及び第二電極106の材料がアルミニウム、銅、タングステン、モリブデン、金、チタン、ネオジム、パラジウム、セシウム又はそれらの合金である。本実施例において、第一電極104及び第二電極106は、材料が金属のパラジウムフィルムであり、厚さが50ナノメートルである。
【0022】
ある実施例において、図5に示すように、半導体構造108がナノスケールの半導体構造であり、ナノスケールの半導体構造が一次元のナノ構造であり、即ち、線形構造であり、その直径が200ナノメートルより小さい。もう一つの実施例において、図6に示すように、ナノスケールの半導体構造が二次元のナノの構造であってもよい。即ち、ナノスケールの半導体構造は、フィルム構造であり、その厚さが200ナノメートルより小さい。半導体構造108の材料がN型の半導体又はP型半導体である。半導体構造108の材料が制限されず、無機化合物半導体、元素半導体又は有機半導体材料である。例えば、半導体構造108の材料がガリウム砒素、炭化珪素、多結晶シリコン、単結晶シリコン又はナフタリンなどである。一次元のナノ構造がナノ線、ナノチューブ及びナノ棒などの半導体材料であり、例えば、カーボンナノチューブ、シリコンナノ線などである。半導体構造108が一次元のナノ構造である時には、半導体構造108は、第一電極104から第二電極106まで延伸する。二次元のナノ構造がナノフィルムであり、例えば、カーボンナノチューブフィルム、MoSフィルムなどである。ある本実施例において、半導体構造108の材料が遷移金属硫化物である。本実施例において、半導体構造108の材料がMoSであり、N型の半導体材料であり、その厚さが1〜2ナノメートルである。
【0023】
半導体構造108がカーボンナノチューブ構造体である。カーボンナノチューブ構造体が一本の半導体型のカーボンナノチューブであり、カーボンナノチューブフィルムであってもよい。カーボンナノチューブフィルムの厚さが200ナノメートル以下である。
【0024】
ある実施例において、図5に示すように、半導体構造108が一本の半導体型のカーボンナノチューブである。カーボンナノチューブの直径が1ナノメートル〜10ナノメートルである。好ましくは、カーボンナノチューブが単層カーボンナノチューブであり、直径が1ナノメートル〜5ナノメートルであり、長さが100ナノメートル〜1ミリメートルである。カーボンナノチューブが第一電極104から、第二電極106まで延伸して、カーボンナノチューブの一つの端部が第一電極104に設置され、もう一つの端部が第二電極106の下方に設置される。
【0025】
他の実施例において、半導体構造108がカーボンナノチューブフィルムであり、カーボンナノチューブフィルムが複数のカーボンナノチューブを含む。カーボンナノチューブフィルムにおいて、半導体型のカーボンナノチューブの質量百分率が80%以上である。半導体構造108が複数のカーボンナノチューブからなる。カーボンナノチューブフィルムに、複数のカーボンナノチューブが配向し又は配向せずに配置されている。複数のカーボンナノチューブの配列方式により、カーボンナノチューブフィルムは非配向型のカーボンナノチューブフィルム及び配向型のカーボンナノチューブフィルムの二種に分類される。配向型のカーボンナノチューブフィルムは、複数のカーボンナノチューブが特定の規律によって配列される。非配向型のカーボンナノチューブフィルムは、複数のカーボンナノチューブがランダムに配列される。
【0026】
図7及び図8を参照すると、ある実施例において、配向型のカーボンナノチューブフィルム112は、カーボンナノチューブアレイフィルムである。カーボンナノチューブアレイフィルムは、互いに平行し、水平に配列されたカーボンナノチューブ1122からなり、カーボンナノチューブ1122が絶縁基板102の表面に平行し、第一電極104から第二電極106まで延伸する。配向型のカーボンナノチューブフィルム112におけるカーボンナノチューブがCVD法によって成長し、或いはカーボンナノチューブアレイから目標基板に転移し、複数のカーボンナノチューブの導電チャンネルを形成する。配向型のカーボンナノチューブフィルム112の厚さの方向に一本のカーボンナノチューブ1122のみを含む。即ち、カーボンナノチューブフィルム112の厚さがカーボンナノチューブ1122の直径によって決められる。カーボンナノチューブの直径が1ナノメートル〜10ナノメートルである。配向型のカーボンナノチューブフィルム112の厚さが1ナノメートル〜10ナノメートルである。好ましくは、カーボンナノチューブ1122が単層カーボンナノチューブであり、直径が1ナノメートル〜5ナノメートルであり、長さが100ナノメートル〜1ミリメートルである。
【0027】
図9を参照すると、ある実施例において、非配向型のカーボンナノチューブフィルムは、ランダムに配列された複数のカーボンナノチューブを含み、カーボンナノチューブが半導体型のカーボンナノチューブであり、直径が1ナノメートル〜50ナノメートルである。非配向型のカーボンナノチューブフィルムの厚さが1ナノメートル〜100ナノメートルである。ある実施例において、非配向型のカーボンナノチューブフィルムは、溶液でカーボンナノチューブを浸した後、沈積することによって獲得することができる。具体的には、カーボンナノチューブ粉末を分散剤に分散し、分散液を形成する。カーボンナノチューブ粉末は、半導体型のカーボンナノチューブを含み、半導体型のカーボンナノチューブの質量百分率が80%以上であり、分散剤がNMP又はトルエンなどの有機溶剤である。次に、目標基板を分散液に浸し、カーボンナノチューブが目標基板の表面に沈積して、非配向型のカーボンナノチューブネットワークフィルムを形成する。本実施例において、目標基板は第一電極104が形成された絶縁基板102であり、カーボンナノチューブが第一電極104の表面及び絶縁基板102の表面に沈積して、カーボンナノチューブフィルムを形成する。その後、カーボンナノチューブフィルムの第一電極104から離れる端部に第二電極106を形成することによって、図1に示すような構造を獲得することができる。カーボンナノチューブフィルムが半導体構造108である。
【0028】
もう一つの実施例において、カーボンナノチューブフィルムがインクジェットプリンタによって形成される。インクジェットプリンタとは、分散剤に分散されたカーボンナノチューブ粉末をインクに製造し、インクを利用して、カーボンナノチューブネットワークチャンネルを直接に印刷する。これによって、カーボンナノチューブフィルムを獲得する。本実施例において、第一電極104が形成された絶縁基板102にインクを直接に印刷し、カーボンナノチューブフィルムを形成する。他の実施例において、カーボンナノチューブフィルムは、CVD法によって成長し、獲得されたカーボンナノチューブネットワークであり、CVD法が金属を触媒とする。触媒とする金属は、鉄、鈷、ニッケル、それらの合金及び塩類などを含む。カーボン素源は、アセチレン、エチレン、メタン、一酸化炭素、アルコール、イソプロピルアルコールなどの気体又は液体であり、エチレンを選択することが好ましい。
【0029】
配向型のカーボンナノチューブフィルムは、ドローン構造カーボンナノチューブフィルムであってもよい。ドローン構造カーボンナノチューブフィルムは、複数のカーボンナノチューブからなり、半導体型のカーボンナノチューブの質量百分率が80%以上である。ドローン構造カーボンナノチューブフィルムにおける大多数のカーボンナノチューブは、分子間力で端と端が接続されている。ドローン構造カーボンナノチューブフィルムは、超配列カーボンナノチューブアレイ(Superaligned array of carbon nanotubes,非特許文献1を参照)から引き出して得られ、自立構造を有したものである。カーボンナノチューブフィルムにおいて、複数のカーボンナノチューブは、カーボンナノチューブフィルムを引き出す方向に沿って、且つ、同じ方向に沿って配列されている。微視的には、カーボンナノチューブフィルムにおいて、同じ方向に沿って配列された複数のカーボンナノチューブ以外に、同じ方向に沿っておらずランダムな方向を向いたカーボンナノチューブも存在している。ここで、ランダムな方向を向いたカーボンナノチューブは、同じ方向に沿って配列された複数のカーボンナノチューブと比べて、割合は小さい。従って、ランダムな方向を向いたカーボンナノチューブは、ドローン構造カーボンナノチューブフィルムにおける大多数のカーボンナノチューブの配列方向に顕著な影響をもたらさない。ここで、自立構造とは、支持体材を利用せず、ドローン構造カーボンナノチューブフィルムを独立して利用することができるという形態である。
【0030】
配向型のカーボンナノチューブフィルムは、プレシッド構造カーボンナノチューブフィルムであってもよい。プレシッド構造カーボンナノチューブフィルムは、均一的に分布された複数のカーボンナノチューブからなる。半導体型のカーボンナノチューブの質量百分率が80%以上である。単一のプレシッド構造カーボンナノチューブフィルムにおける複数のカーボンナノチューブは、等方的に配列されているか、所定の方向に沿って配列されているか、または、異なる複数の方向に沿って配列されている。好ましくは、プレシッド構造カーボンナノチューブフィルムにおける複数のカーボンナノチューブは、プレシッド構造カーボンナノチューブフィルムの表面に平行する。プレシッド構造カーボンナノチューブフィルムにおける複数のカーボンナノチューブは、互いに重複し、分子間力で相互に引き合い、接続するので、プレシッド構造カーボンナノチューブフィルムは、シート状の自立構造である。プレシッド構造カーボンナノチューブフィルムは、優れた柔軟性を有するので、任意の形状に湾曲でき、破裂しない。
【0031】
プレシッド構造カーボンナノチューブフィルムは、押し器具を利用することにより、所定の圧力をかけてカーボンナノチューブアレイを押し、カーボンナノチューブアレイを圧力で倒すことにより形成されたものである。プレシッド構造カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブの配列方向は、押し器具の形状及びカーボンナノチューブアレイを押す方向により決められている。プレシッド構造カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブの傾斜の程度は、カーボンナノチューブアレイにかけた圧力に関係する。プレシッド構造カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブとプレシッド構造カーボンナノチューブフィルムの表面とは、角度αを成し、該角度αは0°以上15°以下である。好ましくは、プレシッド構造カーボンナノチューブフィルムにおけるカーボンナノチューブが該カーボンナノチューブフィルムの表面に平行する。圧力が大きくなるほど、傾斜の程度が大きくなり、角度αが小さくなる。プレシッド構造カーボンナノチューブフィルムの長さ及び幅が制限されない。プレシッド構造カーボンナノチューブフィルムは、複数の微孔を含み、微孔が均一的に規則的にプレシッド構造カーボンナノチューブフィルムに分布され、微孔の直径が1ナノメートル〜0.5ミリメートルである。
【0032】
本発明のショットキーダイオード100が特別非対称構造である。即ち、第一電極104が半導体構造108の上方に設置され、第二電極106が半導体構造108の下方に設置される。半導体構造108がP型の半導体それともN型の半導体であっても、半導体構造108が電極の上方にあるショットキーバリアは、半導体構造108が電極の下方にあるショットキーバリアより大きい。従って、本発明のショットキーダイオードは、特別非対称構造を有するので、簡単である半導体材料を採用しても、性能が優れたショットキーダイオードが形成でき、複雑である化学ドーピング法が必要はなく、多種類の材料を採用するヘテロ接合法が必要はない。本実施例において、半導体構造108がP型の半導体を採用するショットキーダイオード(即ち、P型のショットキーダイオード)に対して、半導体構造108の上方に設置された第一電極104から半導体構造108の下方に設置された第二電極106に流れる電流は、半導体構造108の下方に設置された第二電極106から半導体構造108の上方に設置された第一電極104に流れる電流より大きいので、電流が第一電極104から第二電極106に流れる時に、ショットキーダイオードがオン状態になり、電流が第二電極106から第一電極104に流れる時に、ショットキーダイオードがオフ状態になる。半導体構造108がN型の半導体を採用するショットキーダイオード(即ち、N型のショットキーダイオード)に対して、半導体構造108の下方に設置された第二電極106から半導体構造108の上方に設置された第一電極104に流れる電流は、半導体構造108の上方に設置された第一電極104から半導体構造108の下方に設置された第二電極106に流れる電流より大きいので、電流が第二電極106から第一電極104に流れる時に、ショットキーダイオードがオン状態になり、電流が第一電極104から第二電極106に流れる時に、ショットキーダイオードがオフ状態になる。上記現象は、電子と正孔が移動して形成された電流の向きが異なるので、引き起こされる。電子がP型の半導体での運動規律及び大きさが方向との関係は、電子がN型の半導体での運動規律及び大きさが方向との関係と、類似するが、定義された電流の向きが正孔の移動方向と同じであり、電子の移動方向と相反するので、P型の半導体とN型の半導体は、電流の大きさ及び規律が異なる。
【0033】
図10は、本発明の実施例のショットキーダイオードのバイアス電圧と電流の曲線図である。本実施例において、二硫化モリブデンのナノフィルムを半導体構造とする。図10から、ショットキーダイオードが優れた方向性を有して、順方向電圧と逆方向電圧との比が10に達することができることが分かる。
【0034】
本発明のショットキーダイオードが以下の利点を有する。第一に、ショットキーダイオードは、特別非対称構造で設置されるので、簡単である半導体材料を採用しても、整流効果が優れたショットキーダイオードが形成でき、順方向電圧と逆方向電圧との比が10に達することができる。第二に、半導体構造の材料が簡単であり、製造方法が容易であり、ショットキーダイオードのコストを低減でき、大規模に製造できる。
【0035】
図11図12又は図13を参照すると、本発明の第二実施例は、ショットキーダイオード200を提供する。ショットキーダイオード200は、第一電極204、第二電極206及び半導体構造208を含む。半導体構造208は、第一端部2082及び第一端部2082と対向して設置された第二端部2084を含み、第一端部2082が第一電極204と接触して、第二端部2084が第二電極206と接触する。第一電極204が第一金属層204a及び第二金属層204bを含み、第一金属層204aが第二金属層204bに設置され、第二金属層204bの一つの端部が第一金属層204aから露出して、第一金属層204aの側面と第二金属層204bの上表面に階段構造体212を形成させる。第二電極206が第三金属層206a及び第四金属層206bを含み、第三金属層206aが第四金属層206bに設置され、第三金属層206aの一つの端部が第四金属層206bから伸出して、第三金属層206aの下表面と第四金属層206bの側面に反方向階段構造体214を形成させる。半導体構造208の第一端部2082は、半導体構造208が第一金属層204a及び第二金属層204bに挟まれた部分である。半導体構造208の第二端部2084は、半導体構造208が第三金属層206a及び第四金属層206bに挟まれた部分である。第一端部2082と第二端部2084との間の半導体構造208が中間部(図示せず)である。階段構造体212及び反方向階段構造体214がそれぞれ半導体構造208の第一端部2082と第二端部2084との間に位置して、半導体構造208の中間部に接近する位置にある。図11図12又は図13から、半導体構造208の中間部は、第一電極204の階段構造体212から第二電極206の反方向階段構造体214に延伸することが分かる。
【0036】
第一電極204、第二電極206の材料は、第一実施例の第一電極104、第二電極106の材料と同じである。
【0037】
半導体構造208の構造及び材料は、第一実施例の半導体構造108の構造及び材料と同じである。
【0038】
ショットキーダイオード200が更に絶縁基板202を含む。絶縁基板202は、第一電極204、第二電極206及び半導体構造208を支持することに用いられる。絶縁基板202の構造が制限されず、平面を有する板状の構造である。ショットキーダイオード200が絶縁基板202の表面に設置される。図14を参照すると、絶縁基板202が凹溝を有する基板であり、ショットキーダイオード200の第一電極204の第二金属層204b及び第二電極206の第四金属層206bが絶縁基板202の内部に嵌め込まれ、第二金属層204b、第四金属層206b及び絶縁基板202の表面を同一表面に位置させる。半導体構造208が上記表面に設置される。
【0039】
ショットキーダイオード200の他の構造及び特徴は、第一実施例のショットキーダイオード100の構造及び特徴と同じである。
【0040】
本発明の実施例は、ショットキーダイオード200の製造方法を提供する。ショットキーダイオード200の製造方法は、下記のステップを含む。
【0041】
絶縁基板202を提供し、絶縁基板202に第二金属層204b及び第四金属層206bが形成され、第二金属層204b及び第四金属層206bが間隔をあけて設置される。
【0042】
第二金属層204b、第四金属層206b及び絶縁基板202に半導体構造208を形成して、半導体構造208が第一端部2082及び第一端部2082と対向して設置された第二端部2084を含み、第一端部2082を第二金属層204bの上表面に設置し、第二端部2084を第四金属層206bの上表面に設置し、半導体構造208の第一端部2082と第二端部2084との間の中間部を絶縁基板202の表面に設置する。
【0043】
半導体構造208の第一端部2082の上表面に第一金属層204aを形成して、半導体構造208の第一端部2082が第一金属層204a及び第二金属層204bに挟まれ、第一金属層204aの側面と第二金属層204bの上表面に階段構造体212を形成する。
【0044】
半導体構造208の第二端部2084の上表面に第三金属層206aを形成して、半導体構造208の第二端部2084が第三金属層206a及び第四金属層206bに挟まれ、第三金属層206aの下表面と第四金属層206bの側面に反方向階段構造体214を形成して、階段構造体212及び反方向階段構造体214が半導体構造208の第一端部2082と第二端部2084との間に位置して、半導体構造208の中間部が階段構造体212から反方向階段構造体214に延伸する。
【0045】
第一金属層204a、第二金属層204b、第三金属層206a及び第四金属層206bがフォトエッチング法によって形成される。
【0046】
図15を参照すると、本発明の実施例は、更にショットキーダイオードアレイ20を提供する。ショットキーダイオードアレイ20は、絶縁基板202及び複数のショットキーダイオードユニット210を含む。ショットキーダイオードユニット210は、絶縁基板202の表面に均一的に分布される。ショットキーダイオードユニット210は、本発明の第二実施例のショットキーダイオード200と同じである。
【0047】
図16を参照すると、本発明の第三実施例は、薄膜トランジスタ300を提供する。薄膜トランジスタ300は、ゲート電極302、絶縁誘電層304及び少なくとも一つのショットキーダイオードユニット110を含む。
【0048】
前記ゲート電極302が導電フィルムであり、導電フィルムの厚さが0.5ナノメートル〜100ナノメートルである。導電フィルムの材料は、金属、合金、酸化インジウムスズ(ITO)フィルム、酸化アンチモンスズ(ATO)、銀ペースト、導電重合体又は導電カーボンナノチューブなどである。金属は、アルミニウム、銅、タングステン、モリブデン、金、チタン、ネオジム、パラジウム又はセシウムなどである。合金は、上記金属の合金である。本実施例において、ゲート電極302の材料は、パラジウムフィルムであり、その厚さが50ナノメートルである。
【0049】
絶縁誘電層304が支持作用及び絶縁作用を果たして、その材料は、ガラス、石英、セラミック、ダイヤモンド及び酸化物などの硬性の材料又はプラスチック及び樹脂などの柔らかな材料である。本実施例において、絶縁誘電層304は、ALD法によって成長された酸化アルミニウムフィルムであり、厚さが20ナノメートルである。薄膜トランジスタ300が複数のショットキーダイオードユニット110を含む時に、絶縁誘電層304も大規模集積回路の基板を採用してもよく、且つ複数のショットキーダイオードユニット110が予定の規律又はパターンどおりに、同一絶縁誘電層304に集積され、薄膜トランジスタパネル又は他の薄膜トランジスタの半導体部品が形成される。絶縁誘電層304の形状が制限されず、平面を有する板状の構造であってもよく、ショットキーダイオードユニット110が絶縁誘電層の表面に設置される。絶縁誘電層304は、凹溝を有する基板であってもよく、ショットキーダイオードユニット110の第一電極及び第二電極が絶縁誘電層304の内部に嵌め込まれ、第一電極104、第二電極106及び絶縁誘電層304の表面を同一表面に位置させる。
【0050】
ショットキーダイオードユニット110は、第一実施例のショットキーダイオード100と同じであるので、ここで詳しく説明しない。
【0051】
ある実施例において、P型のカーボンナノチューブを半導体構造108とする。第一電極104に-1Vのバイアス電圧を印加して、異なる電圧でゲート電極302を走査する時に、獲得した電流及び電圧の曲線図が図17のIに示すようになる。第二電極106に-1Vのバイアス電圧を印加して、異なる電圧でゲート電極302を走査する時に、獲得した電流及び電圧の曲線図が図17のIに示すようになる。図17から、薄膜トランジスタ300がオン状態になる時に、半導体構造108の上方に位置する第一電極104から、半導体構造108の下方に位置する第二電極106に流れる電流は、半導体構造108の下方に位置する第二電極106から半導体構造108の上方に位置する第一電極104に流れる電流より大きく、即ち、IがIより大きいことが分かる。
【0052】
他の実施例において、薄膜トランジスタ300が複数のショットキーダイオードユニット110を含む時に、複数のショットキーダイオードユニット110が絶縁誘電層304の表面に間隔をあけて分布される。
【0053】
図18を参照すると、本発明の第四実施例が薄膜トランジスタ400を提供する。薄膜トランジスタ400は、ゲート電極402、絶縁誘電層404及び少なくとも一つのショットキーダイオードユニット210を含む。ゲート電極402が第三実施例のゲート電極302と同じである。絶縁誘電層404が第三実施例の絶縁誘電層404と同じである。ショットキーダイオードユニット210が第二実施例のショットキーダイオードユニット210と同じである。
【0054】
絶縁誘電層404が平面を有する板状の構造であり、ショットキーダイオードユニット210が絶縁誘電層の表面に設置される。絶縁誘電層404は、凹溝を有する基板であってもよく、ショットキーダイオードユニット210の第一電極204の第二金属層204b及び第二電極206の第四金属層206bが絶縁誘電層404の内部に嵌め込まれ、第二金属層204b、第四金属層206b及び絶縁誘電層404の表面を同一表面に位置させる。
【0055】
ある実施例において、P型のカーボンナノチューブを半導体構造108とする。薄膜トランジスタ300がオン状態になる時に、半導体構造108の上方に位置する第一電極104から、半導体構造108の下方に位置する第二電極106に流れる電流は、半導体構造108の下方に位置する第二電極106から半導体構造108の上方に位置する第一電極104に流れる電流より大きい。
【符号の説明】
【0056】
100、200 ショットキーダイオード
102、202 絶縁基板
104、204 第一電極
204a 第一金属層
204b 第二金属層
106、206 第二電極
206a 第三金属層
206b 第四金属層
108、208 半導体構造
1082、2082 第一端部
1084、2084 第二端部
110、220 ショットキーダイオードユニット
10、20 ショットキーダイオードアレイ
212 階段構造体
214 反方向階段構造体
304、404 絶縁誘電層
302、402 ゲート電極
300、400 薄膜トランジスタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18