(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6538946
(24)【登録日】2019年6月14日
(45)【発行日】2019年7月3日
(54)【発明の名称】下着
(51)【国際特許分類】
A41B 9/02 20060101AFI20190625BHJP
G09F 23/00 20060101ALI20190625BHJP
【FI】
A41B9/02 P
G09F23/00 Z
【請求項の数】3
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2018-195667(P2018-195667)
(22)【出願日】2018年10月17日
【審査請求日】2018年11月11日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518368294
【氏名又は名称】清水 友大
(74)【代理人】
【識別番号】100194467
【弁理士】
【氏名又は名称】杉浦 健文
(72)【発明者】
【氏名】清水 友大
【審査官】
▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】
特開2018−062726(JP,A)
【文献】
特開2017−226938(JP,A)
【文献】
特開2005−042291(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0172825(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41B 9/00− 9/16
A41B13/00−17/00
G09F19/00−27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
脚が通される一対の脚口と、
前記一対の脚口の間にある股部と、
を備え、
情報コードと広告との少なくとも一方が印刷された生地が、前記股部における肌側の面に取り付けられ、
前記情報コードに記録された情報は、動画サイトと、SNSのサイトと、商品紹介のコマーシャル用のサイトとのいずれかのURLである、
下着。
【請求項2】
前記動画サイトは、閲覧できる動画が一定時間に制限されている、
請求項1に記載の下着。
【請求項3】
前記動画サイトは、閲覧できる動画が一定時間に制限され、一定時間経過後に動画を閲覧するためには課金するように設定されている
請求項1に記載の下着。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下着に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、従来の下着が開示されている。特許文献1に記載の下着は、パンツの内面にメッシュが取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018−071006号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、動画や画像等の情報、物の販売等の促進を実現できる工夫がされた下着は存在しなかった。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みてなされ、動画や画像等の情報や物の販売の促進を実現可能な下着を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る一態様の下着は、肌に向く面に、情報コードと広告との少なくとも一方が付されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る上記態様の下着は、動画や画像等の情報や物の販売の促進を実現可能である、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本発明の一実施形態の下着の使用状態の斜視図である。
【
図2】
図2Aは、同上の下着を着用したユーザが便器に座ったときの側面図である。
図2Bは、
図2Aの状態におけるユーザからみた下着の図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(1)実施形態
以下、本実施形態に係る下着1について、詳細に説明する。
【0010】
本実施形態に係る下着1は、ユーザ(着用者)の下半身に着用されるパンツ(アンダーウエア)である。特に、本実施形態に係る下着1は、
図1に示すように、男性用の下着である。男性用の下着としては、例えば、トランクス、ボクサーパンツ、ブリーフパンツ、ビキニパンツ等が挙げられる。下着1は、
図1に示すように、下着本体2と、情報コード5と、を備える。
【0011】
下着本体2は、本実施形態では、下着1の主体を構成する。下着本体2の生地は、例えば、綿、シルク、ポリエステル等であり、特に制限はない。下着本体2は、一対の脚口3と、胴口4と、股部と、を備える。
【0012】
脚口3にはユーザの脚7が通される。脚口3は、左右方向に間隔をおいて並んでいる。各脚口3は、胴口4に通じている。胴口4には、ユーザの胴が通される。
【0013】
股部は、脚口3の間にある所定の範囲を持つ部分である。股部は、着用した際のユーザの股に対応する位置に配置される。股部は、一例として、下着本体2の前後方向の中央を対称にして、10〜15cm四方の範囲、他の例として、下着本体2の前後方向の中央から半径5〜10cmの範囲が例示される。ただし、股部は、下着本体2のサイズに応じて変わり得るため、具体的な範囲は上記値に限定されない。股部には、
図2Bに示すように、情報コード5が付されている。
【0014】
情報コード5は、読取り機で読み取った際にデータ変換が可能なコードである。情報コード5としては、例えば、QRコード(登録商標)、バーコード(JANコード、EANコード、UPCコード等)、等が挙げられる。情報コード5は、本実施形態では、下着本体2の股部のうち、肌側の面に付される。ここでいう「付される」には、情報コード5が生地に直接印刷されていることや、情報コード5が印刷された生地が下着本体2に取り付けられる(例えば、縫合、接着等)こと等が含まれる。本実施形態に係る情報コード5は、二次元バーコードであるQRコード(登録商標)である。
【0015】
より詳細には、情報コード5は、股部の中央部に配置される。ここでいう「股部の中央部」とは、一例として、胴口4の中央を通して見て、一対の脚口3の中心同士を結ぶ線分の中心から半径約5cmの範囲を含む。ただし、上述のように、股部のサイズは下着本体2のサイズに応じて変化し得るため、上記一例に限定されない。情報コード5は、股部の中央近傍に付されていればよい。
【0016】
情報コード5は、例えば、ユーザが所有する情報端末6によって読み取られる。情報端末6は、本実施形態では携帯情報端末であり、例えば、スマートフォン、タブレットPC、PDA(Personal Data Assistant)、カメラ付き携帯電話、バーコードリーダ、カメラ付き携帯ゲーム機等が挙げられる。情報端末6は、カメラ(撮像部)を有し、カメラによって情報コード5を撮像する。情報端末6は、情報コード5を撮像することで、データに変換して、情報コード5に記録されている情報を認識する。
【0017】
情報コード5に記録された情報としては、例えば、商品の広告、特定のウェブサイトのURL(Uniform Resource Locator)等が挙げられる。ウェブサイトのURLとして、映画等の動画サイト(アダルトビデオが記録されたサイトを含む)や、動画投稿サイトを初めとしたSNS(Social Networking Service)のサイト、商品紹介のコマーシャル用のサイト等が例示される。
【0018】
ユーザは、
図2Aに示すように、ズボン及び下着1を膝よりも下に下げた状態で、便座に着座し、用を足す。このとき、
図2Bに示すように、下着1の股部(特に、中央部)が露出して、情報コード5(ここでは、QRコード(登録商標))が正規の向きで現れる。
【0019】
ユーザは、この状態で、自らが所有する情報端末6を用いて、情報コード5(ここでは、QRコード(登録商標))を撮像し、データ変換する。情報端末6は、変換されたデータに基づいて、通信ネットワーク経由で、例えば、特定のウェブサイトにアクセスし、情報端末6の表示部に情報を表示させる。これにより、ユーザは、便座に座って落ち着いた心理状態で、情報端末6に表示された動画等を閲覧することができる。
【0020】
本実施形態では、一例として、下着1ごとに異なる動画サイトのURLが格納された情報コード5が付される。これにより、動画を見たユーザに対し、多種類の下着1を購入する意欲を呼び起こすことができ、下着1の販売促進を行うことができる。また、他例として、動画にストーリー性をもたせ、続きの動画を見たい気持ちをかき立てて、多種類の下着1を購入する意欲を呼び起こすことができる。さらに他例として、動画サイトにおいて、閲覧できる動画を一定時間に制限してもよい。一定時間経過後に動画を閲覧するには、課金するように設定してもよい。これによって、下着1の販売促進だけでなく、動画や写真等の販売の促進も行うことができる。
(2)変形例
【0021】
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。以下、実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0022】
上記実施形態では、下着本体2の肌側の面の股部の中央部において、情報コード5を付したが、下着本体2に付すものは情報コード5に限らない。例えば、商品の広告を直接付してもよいし、標語や注意書き等の文字列(例えば、「お漏らし厳禁」の文字)を付してもよい。また、情報コード5と広告との両方を付してもよい。
【0023】
上記実施形態では、男性用の下着1であったが、女性用の下着1であってもよい。また、パンツに限らず、ブラジャー、インナーシャツ、ステテコ等の肌着の肌側の面に、情報コード5が付されてもよい。
(3)態様
【0024】
以上説明したように、第1の態様に係る下着1は、肌に向く面に、情報コード5と広告との少なくとも一方が付されている。
【0025】
この態様によれば、情報コード5又は広告によって、下着1等の販売の促進を行うことができる。
【0026】
第2の態様に係る下着1では、第1の態様において、下着1が下半身に着用されるパンツである。
【0027】
この態様によれば、例えば、便器で用を足しているときに、ユーザに、情報コード5又は広告を見せることができ、また、リラックスしたときに情報コード5又は広告によって販売促進を行うことができる。
【0028】
第3の態様に係る下着1では、第1又は第2の態様において、脚7が通される一対の脚口3と、一対の脚口3の間にある股部と、を備える。情報コード5と広告との少なくとも一方が、股部における肌側の面に付されている。
【0029】
この態様によれば、下着1を膝まで下げて便器に着座したときに、情報コード5又は広告が露出するため、リラックスしているときに、販売の促進等を行うことができる。
【0030】
第2又は第3の態様に係る構成については、下着1に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0031】
1 下着
3 脚口
5 情報コード
7 脚
【要約】
【課題】動画等の情報や物の販売の促進を行うことが可能な下着を提供する。
【解決手段】下着1は、肌に向く面に、情報コード5と広告との少なくとも一方が付されている。前記下着1が下半身に着用されるパンツである。前記下着1は男性用パンツである。前記下着1は脚が通される一対の脚口3と、前記一対の脚口3の間にある股部と、を備え、前記情報コード5と前記広告との少なくとも一方が、前記股部における肌側の面に付されている。
【選択図】
図2