特許第6539412号(P6539412)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6539412紙葉類収容装置及び紙葉類収容装置の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6539412
(24)【登録日】2019年6月14日
(45)【発行日】2019年7月3日
(54)【発明の名称】紙葉類収容装置及び紙葉類収容装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   G07D 11/00 20190101AFI20190625BHJP
   G07D 11/16 20190101ALI20190625BHJP
   B65H 5/28 20060101ALI20190625BHJP
   B65H 29/51 20060101ALI20190625BHJP
   B65H 5/02 20060101ALI20190625BHJP
【FI】
   G07D11/00 131C
   G07D11/16 101Z
   B65H5/28 A
   B65H29/51
   B65H5/02 N
【請求項の数】8
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2018-518934(P2018-518934)
(86)(22)【出願日】2016年5月27日
(86)【国際出願番号】JP2016065816
(87)【国際公開番号】WO2017203715
(87)【国際公開日】20171130
【審査請求日】2018年5月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000237639
【氏名又は名称】富士通フロンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】特許業務法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】島村 達也
(72)【発明者】
【氏名】南新 勇人
(72)【発明者】
【氏名】並河 豊
【審査官】 井出 和水
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2015/012027(WO,A1)
【文献】 特開2000−123219(JP,A)
【文献】 特開2008−171451(JP,A)
【文献】 特開2013−199365(JP,A)
【文献】 特開2012−226494(JP,A)
【文献】 特開2011−251851(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G07D 11/00 − G07D 13/00
B65H 5/02
B65H 5/28
B65H 29/51
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
巻回された帯状材を供給する供給リールと、
前記供給リールから供給された前記帯状材と共に紙葉類が巻き付けられる巻取ドラムと、
前記紙葉類が搬入出される搬入出部と、
前記搬入出部に配置され、前記帯状材を支持するプーリが回転自在に設けられると共に、前記紙葉類を搬送する搬送ローラが固定された回転軸と、
を有する、紙葉類収容装置。
【請求項2】
前記供給リールを回転駆動するリール駆動機構と、
前記巻取ドラムを回転駆動するドラム駆動機構と、
前記回転軸を介して前記搬送ローラを回転駆動するローラ駆動機構と、
前記回転軸の近傍に配置され、前記紙葉類を検知する検知部と、
前記検知部の検知結果に基づいて前記リール駆動機構、前記ドラム駆動機構及び前記ローラ駆動機構を制御する制御部と、を更に有し、
前記制御部は、前記巻取ドラムから前記紙葉類を繰り出す動作または前記巻取ドラムに前記紙葉類を巻き取る動作の開始後から所定時間経過したときに前記検知部によって前記紙葉類を検知しない場合、及び前記検知部によって前記紙葉類の検知状態が所定時間継続する場合に、前記リール駆動機構、前記ドラム駆動機構及び前記ローラ駆動機構を制御することで、前記搬送ローラまたは前記プーリのいずれか一方のみを前記回転軸まわりに回転駆動させる、
請求項1に記載の紙葉類収容装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記搬送ローラ及び前記プーリを互いに逆方向に交互に回転駆動させる第1動作を行う、
請求項2に記載の紙葉類収容装置。
【請求項4】
前記第1動作において、前記制御部は、前記搬送ローラ及び前記プーリをそれぞれ前記逆方向に交互に回転駆動させた後、更に前記搬送ローラまたは前記プーリのいずれか一方を、前記逆方向に回転駆動させた回転方向とは逆方向へ回転駆動させる、請求項3に記載の紙葉類収容装置。
【請求項5】
前記第1動作後、前記制御部は、前記検知部によって前記紙葉類の検知状態が継続する場合、前記搬送ローラ及び前記プーリを互いに同一方向に交互に回転駆動させる第2動作を行う、
請求項4に記載の紙葉類収容装置。
【請求項6】
前記第1動作において、
前記搬送ローラは、前記巻取ドラムから前記紙葉類を繰り出す方向へ回転駆動され、
前記プーリは、前記巻取ドラムに前記帯状材を巻き取る方向へ回転駆動される、
請求項3に記載の紙葉類収容装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記第2動作後、前記第1動作を再度行う、
請求項5に記載の紙葉類収容装置。
【請求項8】
紙幣収容装置に対して紙葉類が搬入出される搬入出部に配置され、供給リールから供給された帯状材を支持するプーリが回転自在に設けられると共に、前記帯状材と共に前記紙葉類が巻き付けられる巻取ドラムに対して前記紙葉類を搬送する搬送ローラが固定された回転軸を用いて、
前記巻取ドラムから前記紙葉類を繰り出す動作または前記巻取ドラムに前記紙葉類を巻き取る動作の開始後から所定時間経過したときに前記紙葉類を検知する検知部によって前記紙葉類を検知しない場合、及び前記検知部によって前記紙葉類の検知状態が所定時間継続する場合に、前記搬送ローラまたは前記プーリのいずれか一方のみを前記回転軸まわりに回転駆動させる、
紙葉類収容装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紙葉類収容装置及び紙葉類収容装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ATM(Automated Teller Machine)が有する紙幣取扱装置は、入金された紙幣を一時的に収容する紙幣収容装置を含む。この種の紙幣収容装置としては、供給リールから供給されたテープと共に紙幣を巻き取りドラムに巻き付けることによって、紙幣を収容する構成が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2013−199365号公報
【特許文献2】特開2001−122470号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した紙幣収容装置では、搬送ローラによって紙幣が搬送される搬送路と、紙幣収容装置とが分離しており、搬送路と、搬送路から紙幣収容装置内に紙幣が搬入出される搬入出部との間に間隙が生じていた。このため、紙幣収容装置では、紙幣の巻取り時及び繰出し時に、紙幣が詰まる紙詰まり(以下、ジャムと称する)が発生したときに、搬送路と搬入出部との間隙に紙幣がとどまる場合があった。この間隙に紙幣がとどまった場合には、搬送路の搬送ローラや、紙幣収容装置のテープで紙幣を移動させることが難しく、ジャムを解消することが困難であった。また、紙幣収容装置では、ジャムを解消するときに、ジャムを起こした紙幣に無理な力が加わることや、ジャムを起こした紙幣にテープが巻き込まれることで、紙幣やテープを破損するおそれもあった。
【0005】
開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであって、紙葉類のジャムの解消動作の信頼性を高めることができる紙葉類収容装置及び紙葉類収容装置の制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の開示する紙葉類収容装置の一態様は、巻回された帯状材を供給する供給リールと、前記供給リールから供給された前記帯状材と共に紙葉類が巻き付けられる巻取ドラムと、前記紙葉類が搬入出される搬入出部と、前記搬入出部に配置され、前記帯状材を支持するプーリが回転自在に設けられると共に、前記紙葉類を搬送する搬送ローラが固定された回転軸と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本願の開示する紙葉類収容装置の一態様によれば、紙葉類のジャムの解消動作の信頼性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、実施例の紙幣収容装置を含む紙幣取扱装置全体を示す模式図である。
図2図2は、実施例の紙幣収容装置を示す斜視図である。
図3図3は、実施例の紙幣収容装置において、プーリ及び搬送ローラが設けられた回転軸を示す斜視図である。
図4図4は、実施例の紙幣収容装置において、プーリ及び搬送ローラが設けられた回転軸を紙幣の搬送方向から示す正面図である。
図5A図5Aは、実施例の紙幣収容装置の巻取ドラムの初期状態を模式的に示す側面図である。
図5B図5Bは、実施例の紙幣収容装置の巻取ドラムに紙幣が巻き取られた状態を模式的に示す側面図である。
図6図6は、実施例の紙幣収容装置において、紙幣の繰り出し時に生じたジャムを解消する動作を説明するためのフローチャートである。
図7図7は、実施例の紙幣収容装置において、紙幣の巻き取り時に生じたジャムを解消する動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願の開示する紙葉類収容装置及び紙葉類収容装置の制御方法の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施例によって、本願の開示する紙葉類収容装置及び紙葉類収容装置の制御方法が限定されるものではない。
【実施例】
【0010】
[紙幣取扱装置の構成]
図1は、実施例の紙幣収容装置を含む紙幣取扱装置全体を示す模式図である。図1に示すように、実施例に係る紙幣取扱装置1は、紙幣2を入出金する入出金部3と、入出金部3に入金された紙幣2の真贋等を鑑別する鑑別部4と、鑑別部4から搬送された紙幣2を一時的に収容する一時収容部5と、を備える。また、紙幣取扱装置1は、一時収容部5から送られた紙幣2を格納する複数の格納部6と、紙幣2を搬送する搬送機構7と、各部3、4、5、6、7をそれぞれ制御する制御部8と、を備える。搬送機構7は、各部3、4、5、6の間で紙幣2を搬送する搬送路7aを有する。このような紙幣取扱装置1に組み込まれた一時収容部5が、実施例の紙幣収容装置に相当する。本実施例では、紙葉類の一例として紙幣2を用いるが、紙幣に限定するものではない。紙葉類には、例えば、手形、小切手、商品券、各種証券、株券等の有価証券も含まれる。
【0011】
[紙幣収容装置の構成]
図2は、実施例の紙幣収容装置を示す斜視図である。図3は、実施例の紙幣収容装置において、プーリ及び搬送ローラが設けられた回転軸を示す斜視図である。図4は、実施例の紙幣収容装置において、プーリ及び搬送ローラが設けられた回転軸を紙幣の搬送方向から示す正面図である。
【0012】
図2に示すように、実施例の紙幣収容装置5は、二組の供給リール11と、巻取ドラム12と、搬入出部13と、回転軸14と、を有する。図2において、説明の便宜上、搬入出部13に対して紙幣2が出入りする方向をX方向、巻取ドラム12の軸方向をY方向、図2に示した紙幣収容装置5の上下方向をZ方向と称する。図3以降においても、図2と同様にX、Y、Z方向を示す。
【0013】
各供給リール11は、巻回された帯状材としてのテープ16を供給する。二組の供給リール11において、巻取ドラム12の下方に配置される2つの供給リール11は、共通のリール軸17上に支持されており、巻取ドラム12の軸方向に所定の間隔をあけて配置されている。同様に、巻取ドラム12の上方に配置される2つの供給リール11は、共通のリール軸17上に支持されており、巻取ドラム12の軸方向に所定の間隔をあけて配置されている。各供給リール11から巻取ドラム12までの間には、テープ16の走行経路が構成されており、テープ16の走行経路上に複数のプーリ18が配置されている。各プーリ18は、支軸等に回転自在に支持されており、テープ16を走行経路に沿って移動自在に支持している。また、各供給リール11は、リール軸17にトルクリミッタ(図示せず)を介して支持されており、テープ16に生じる張力が所定の張力以下に規制されている。
【0014】
巻取ドラム12は、支軸19に支持されている。巻取ドラム12には、各供給リール11から供給されたテープ16と共に紙幣2が巻き付けられる。詳細には、巻取ドラム12の上方を通って送られた2つのテープ16と、巻取ドラム12の下方を通って送られた2つのテープ16との間に紙幣2を挟み込むことで、各テープ16間に紙幣2が保持された状態で、テープ16と共に紙幣2が巻取ドラム12に巻き付けられる。
【0015】
搬入出部13は、図1に示すように、搬送路7aに隣接して設けられており、搬送路7aと紙幣収容装置5との間で紙幣2が搬入出される。回転軸14は、搬入出部13に配置されており、テープ16を支持する複数のプーリ18が回転自在に設けられると共に、巻取ドラム12に対して紙幣2を搬送する複数の搬送ローラ21が固定されている。また、回転軸14の一端には、後述するローラ駆動機構33によって回転軸14を回転駆動するために、例えば駆動ベルトが掛けられるプーリ等の駆動伝達部材23が固定されている。
【0016】
プーリ18は、例えばベアリング等の軸受部材(図示せず)を介して、回転軸14に回転自在に支持されている。搬送ローラ21は、回転軸14の軸方向(Y方向)におけるプーリ18の両側に隣接してそれぞれ配置されている。搬送ローラ21の直径は、例えばプーリ18の直径よりもやや大きく設定されている。搬送ローラ21としては、例えばゴムローラが用いられている。
【0017】
また、搬入出部13には、図3及び図4に示すように、回転軸14に支持された各プーリ18及び搬送ローラ21とそれぞれ対をなすように、Z方向において対向する位置に、プーリ18及び従動ローラ22がそれぞれ設けられている。プーリ18及び従動ローラ22は、例えばベアリング等の軸受部材(図示せず)を介して、支軸24に回転自在に支持されている。搬入出部13近傍には、支持ステー25が固定されており、支持ステー25に、支軸24の両端が支持されている。従動ローラ22は、搬送ローラ21が回転することで、搬送ローラ21と連れまわりする。
【0018】
また、回転軸14は、図3に示すように、搬入出部13から搬入された紙幣2を巻取ドラム12へ巻き取る場合、A方向に回転されることで、紙幣2を巻取ドラム12に巻き取る方向(以下、巻き取り方向と称する)に搬送ローラ21が回転される。一方、回転軸14は、巻取ドラム12に巻き取られた紙幣2を搬入出部13から搬出する場合、B方向に回転されることで、紙幣2を巻取ドラム12から繰り出す方向(以下、繰り出し方向と称する)に搬送ローラ21が回転される。
【0019】
なお、実施例では、プーリ18及び搬送ローラ21が設けられた回転軸14を1つのみ有して構成されたが、プーリ18及び搬送ローラ21が設けられた回転軸14が対をなすように2つの回転軸を有して構成されてもよい。また、実施例では、上下方向(Z方向)における上方に搬送ローラ21を支持する回転軸14が配置され、下方に従動ローラ22を支持する支持ステー25が配置されたが、この構成に限定されるものではなく、上下逆に配置されてもよい。
【0020】
また、実施例では、帯状材の一例として幅狭なテープ16を用いるが、テープに限定するものではない。また、実施例では、樹脂フィルムからなるテープ16が用いられるが、これに限定するものではなく、必要に応じて他の材料からなるテープが用いられてもよい。
【0021】
また、図2に示すように、紙幣収容装置5は、供給リール11を回転駆動するリール駆動機構31と、巻取ドラム12を回転駆動するドラム駆動機構32と、回転軸14を介して搬送ローラ21を回転駆動するローラ駆動機構33と、を有する。リール駆動機構31、ドラム駆動機構32及びローラ駆動機構33は、制御部8にそれぞれ電気的に接続されている。リール駆動機構31とドラム駆動機構32は、回転速度が異なっており、テープ16に一定の張力を付与した状態で巻き取り動作及び繰り出し動作を行う。
【0022】
また、ローラ駆動機構33は、搬送路7aを駆動する搬送機構7と連動して駆動される。本実施例において、リール駆動機構31とローラ駆動機構33は、共通の駆動モータ(図示せず)によって駆動され、切換ギア等を介して個々に逆転可能に構成されている。なお、この構成に限定されるものではなく、リール駆動機構31とローラ駆動機構33は、それぞれ独立した駆動モータによって駆動されてもよい。また、ローラ駆動機構33は、搬送機構7を駆動する駆動モータによって駆動されてもよい。
【0023】
また、紙幣収容装置5は、紙幣2を検知する検知部としての位置センサ35を有する。位置センサ35は、回転軸14の近傍に配置されており、搬入出部13を通過する紙幣2を検知する。位置センサ35は、制御部8に接続されている。制御部8は、位置センサ35の検知結果に基づいてリール駆動機構31、ドラム駆動機構32及びローラ駆動機構33を制御する。
【0024】
実施例では、位置センサ35が、紙幣収容装置5に対して紙幣2が出入りする搬入出部13の近傍に配置されている。位置センサ35は、例えば、図2及び図5A図5Bに示すように、検知光を発する発光部35aと、発光部35aが発した検知光を受光する受光部35bと、を有する。
【0025】
実施例において、発光部35aと受光部35bは、搬入出部13を通過する紙幣2の厚み方向(Z方向)において、対向して配置されたが、この構成に限定されるものではない。発光部35aと受光部35bは、例えば、紙幣2の搬送方向に沿う同一面上に配置されてもよい。この構成の場合、搬入出部13を通過する紙幣2の厚み方向における一方側に発光部35a及び受光部35bがそれぞれ配置され、紙幣2の厚み方向における他方側に、発光部35aが発した検知光を反射及び導光して受光部35bへ検出光を反射する光学部材(図示せず)が配置されてもよい。
【0026】
また、位置センサ35は、回転軸14に対して巻取ドラム12とは反対側、すなわち紙幣収容装置5に紙幣2を搬送する搬送路7a側に配置されたが、回転軸14に対して巻取ドラム12側、すなわち紙幣収容装置5の内方へ配置されてもよい。
【0027】
制御部8は、巻取ドラム12から紙幣2を繰り出す動作または巻取ドラム12に紙幣2を巻き取る動作の開始後から所定時間経過したときに位置センサ35によって紙幣2を検知しない場合、及び位置センサ35によって紙幣2の検知状態が所定時間継続する場合に、紙幣2のジャムが発生したと判断する。制御部8は、紙幣2のジャムが発生したと判断した場合、リール駆動機構31、ドラム駆動機構32及びローラ駆動機構33を制御することで、搬送ローラ21またはプーリ18のいずれか一方のみを回転軸14まわりに回転駆動させる。
【0028】
すなわち、制御部8は、リール駆動機構31及びドラム駆動機構32を駆動することで、巻取ドラム12にテープ16が巻き取られる方向(巻き取り方向)または巻取ドラム12に巻き取られたテープ16を繰り出す方向(繰り出し方向)にテープ16が送られ、テープ16と共にプーリ18が回転軸14に対して回転される。また、制御部8は、ローラ駆動機構33を駆動することで、巻取ドラム12に紙幣2が巻き取られる方向(巻き取り方向)または巻取ドラム12に巻き取られた紙幣2を繰り出す方向(繰り出し方向)に紙幣2が送られ、搬送ローラ21が回転軸14と共に回転される。
【0029】
なお、本実施例の紙幣収容装置5は、巻取ドラム12の軸方向に並んだ上下二組の供給リール11から供給されるテープ16を用いて紙幣2を巻取ドラム12に巻き付けるように構成されたが、テープ16の個数を限定するものではない。紙幣収容装置5は、上下一組の供給リール11から供給されるテープ16を用いて紙幣2を巻取ドラム12に巻き付けるように構成されてもよい。
【0030】
[紙幣の収容動作]
図5Aは、実施例の紙幣収容装置5の巻取ドラム12の初期状態を模式的に示す側面図である。図5Bは、実施例の紙幣収容装置5の巻取ドラム12に紙幣2が巻き取られた状態を模式的に示す側面図である。
【0031】
紙幣収容装置5は、図5Aに示すように、巻取ドラム12に紙幣2が巻き取られていない初期状態から、巻取ドラム12にテープ16と共に紙幣2が巻き付けられるに従って、図5Bに示すように、巻取ドラム12全体の直径が徐々に大きくなる。図5Aに示すように、搬送路7aから、紙幣収容装置5の搬入出部13へ搬入された紙幣2は、位置センサ35を通過しながら、回転軸14に固定された搬送ローラ21と、支持ステー25の支軸24に支持された従動ローラ22とに挟持されて送られる。搬送ローラ21と従動ローラ22によって送られた紙幣2は、各供給リール11から供給されたテープ16の間に挟まれて送られ、テープ16と共に巻取ドラム12の周方向に沿って収容される。
【0032】
[ジャムの解消動作]
図6は、実施例の紙幣収容装置5において、紙幣2の繰り出し時に生じたジャムを解消する動作を説明するためのフローチャートである。図7は、実施例の紙幣収容装置5において、紙幣2の巻き取り時に生じたジャムを解消する動作を説明するためのフローチャートである。
【0033】
制御部8は、上述したように、位置センサ35の検知結果に基づいて紙幣2のジャムが発生しているか否かを判断する。制御部8は、紙幣2のジャムが発生していると判断した場合、搬送ローラ21またはプーリ18のいずれか一方のみを回転軸14まわりに回転駆動させることで、ジャムの解消動作を開始する。まず、巻取ドラム12に巻き取られた紙幣2を、紙幣収容装置5から繰り出すときにジャムが発生した場合について説明する。
【0034】
制御部8は、紙幣2のジャムが発生していると判断した場合、図6に示すように、位置センサ35による紙幣2の検知状態が継続しているか否か、すなわち、位置センサ35上でジャムが発生しているか否かを判断する(ステップS1)。制御部8は、位置センサ35上でジャムが発生していると判断したとき、ローラ駆動機構33によって回転軸14をB方向(図3参照)に回転駆動することで、搬送ローラ21を繰り出し方向に回転駆動させる(ステップS2)。
【0035】
紙幣2の繰り出し時にジャムが発生したとき、搬送路7aまで正常に繰り出された紙幣2が紙幣収容装置5内に戻ることを避け、搬送路7a内の紙幣2を搬送させることが好ましい。このため、紙幣2の繰り出し時に位置センサ35上でジャム、つまり搬入出部13近傍でジャムが発生した場合には、ステップS2に示すように、一旦、搬送ローラ21を繰り出し方向に回転させる。
【0036】
続いて、制御部8は、リール駆動機構31及びドラム駆動機構32によってテープ16を巻き取り方向に駆動する(ステップS3)。これにより、制御部8は、テープ16と共にプーリ18を回転軸14まわりにA方向(図3参照)に回転させる。このとき、プーリ18は、ステップS2における搬送ローラ21の回転方向とは逆方向に回転される。
【0037】
更に続いて、制御部8は、リール駆動機構31及びドラム駆動機構32によってテープ16を繰り出し方向に駆動する(ステップS4)。これにより、制御部8は、テープ16と共にプーリ18を回転軸14まわりにB方向(図3参照)に回転させる。したがって、プーリ18は、ステップS3におけるプーリ18の回転方向とは逆方向に回転される。
【0038】
このように紙幣2の繰り出し時に位置センサ35上でジャムが発生している場合、制御部8は、ジャムを解消するための第1動作として、図6中のステップS2〜ステップS4において搬送ローラ21及びプーリ18(テープ16)をそれぞれ交互に逆方向に回転駆動させる。制御部8は、第1動作を行うことで、搬入出部13近傍でジャムを起こしている紙幣2に異なる外力を加えることにより、ジャムを起こしている紙幣2に変化を与えて、ジャムの解消を図る。ステップS2〜ステップS4の第1動作を行った後、制御部8は、ジャムが解消したか否かを判断する(ステップS5)。
【0039】
一方、上述したステップS1において、制御部8は、位置センサ35上でジャムが発生していないと判断したとき、リール駆動機構31及びドラム駆動機構32によってテープ16を巻き取り方向に駆動する(ステップS6)。これにより、制御部8は、テープ16と共にプーリ18を回転軸14まわりにA方向(図3参照)に回転させる。
【0040】
このように位置センサ35上でジャムが発生しておらず、巻取ドラム12の周囲でジャムが発生している場合には、テープ16のたるみを解消することが好ましい。このため、紙幣2の繰り出し時に位置センサ35上でジャムが発生していない場合、つまり巻取ドラム12の周囲でジャムが発生した場合には、制御部8は、一旦、テープ16を巻き取り方向に駆動させる。
【0041】
続いて、制御部8は、ローラ駆動機構33によって回転軸14をB方向(図3参照)に回転駆動することで、搬送ローラ21を繰り出し方向に回転駆動させる(ステップS7)。このとき、搬送ローラ21は、ステップS6におけるプーリ18の回転方向とは逆方向に回転される。
【0042】
更に続いて、制御部8は、リール駆動機構31及びドラム駆動機構32によってテープ16を繰り出し方向に駆動する(ステップS8)。これにより、制御部8は、テープ16と共にプーリ18を回転軸14まわりにB方向(図3参照)に回転させる。したがって、プーリ18は、ステップS6におけるプーリ18の回転方向とは逆方向に回転される。
【0043】
このように紙幣2の繰り出し時に位置センサ35上でジャムが発生していない場合、制御部8は、ジャムを解消するための第1動作として、図6中のステップS6〜ステップS8において搬送ローラ21及びプーリ18(テープ16)をそれぞれ交互に逆方向に回転駆動させる。制御部8は、第1動作を行うことで、巻取ドラム12の周囲でジャムを起こしている紙幣2に異なる外力を加えることで、ジャムの解消を図る。ステップS6〜ステップS8の第1動作を行った後、制御部8は、ジャムが解消したか否かを判断する(ステップS5)。
【0044】
上述したステップS5において、制御部8は、ジャムが解消したと判断したとき、ジャムの解消動作を終了する。一方、制御部8は、位置センサ35の検知結果に基づいてジャムが解消していないと判断したとき、リール駆動機構31及びドラム駆動機構32によってテープ16を巻き取り方向に駆動する(ステップS9)。これにより、制御部8は、テープ16と共にプーリ18を回転軸14まわりにA方向(図3参照)に回転させる。
【0045】
続いて、制御部8は、ローラ駆動機構33によって回転軸14をA方向(図3参照)に回転駆動することで、搬送ローラ21を巻き取り方向に回転駆動させる(ステップS10)。このとき、搬送ローラ21は、ステップS9におけるプーリ18の回転方向とは同一方向に回転される。
【0046】
このように制御部8は、第1動作後、紙幣2の繰り出し時に発生したジャムが解消されなかった場合、ジャムを解消するための第2動作として、図6中のステップS9及びステップS10において搬送ローラ21及びプーリ18(テープ16)をそれぞれ交互に同一方向に回転駆動させる。制御部8は、第2動作を行うことで、ジャムを起こしている紙幣2に異なる外力を加えることにより、紙幣2に変化を与えて、ジャムの解消を図る。すなわち、紙幣2の繰り出し時に発生したジャムが、第1動作によって解消しない場合、制御部8は、第2動作として、巻取ドラム12に紙幣2を巻き取る動作を行うことでジャムの解消を図る。
【0047】
ステップS9及びステップS10の第2動作を行った後、制御部8は、ステップS2へ移り、再度、第1動作を繰り返す。以降、ステップS5において、制御部8が、ジャムが解消したと判断するまで、第1動作、第2動作を交互に繰り返す。
【0048】
なお、第1動作、第2動作を所定の回数だけ繰り返した後、制御部8は、ジャムが解消したと判断しない場合、つまりジャムが解消されない場合、ジャムの解消動作を終了するように制御を行ってもよい。また、第2動作後、制御部8は、ジャムが解消されたか否かを判断し、ジャムが解消されていない場合のみ、第1動作を繰り返すように制御を行ってもよい。
【0049】
つぎに、紙幣収容装置5に紙幣2を収容する際、巻取ドラム12に紙幣2を巻き取るときにジャムが生じた場合について説明する。制御部8は、紙幣2のジャムが発生していると判断した場合、図7に示すように、位置センサ35による紙幣2の検知状態が継続しているか否か、すなわち、位置センサ35上でジャムが発生しているか否かを判断する(ステップS21)。
【0050】
制御部8は、位置センサ35上でジャムが発生していると判断したとき、リール駆動機構31及びドラム駆動機構32によってテープ16を巻き取り方向に駆動する(ステップS22)。これにより、制御部8は、テープ16と共にプーリ18を回転軸14まわりにA方向(図3参照)に回転させる。これにより、テープ16のたるみを解消する。
【0051】
続いて、制御部8は、ローラ駆動機構33によって回転軸14をB方向(図3参照)に回転駆動することで、搬送ローラ21を繰り出し方向に回転駆動させる(ステップS23)。このとき、搬送ローラ21は、ステップS22におけるプーリ18の回転方向とは逆方向に回転される。
【0052】
紙幣2の巻き取り時にジャムが発生したとき、搬入出部13までの搬送路7a内に紙幣2を戻すスペースが残されている可能性が高く、位置センサ35上でジャムを起こした紙幣2を、搬入出部13から搬送路7a側へ戻すことが好ましい。このため、制御部8は、ステップS23に示すように、一旦、搬送ローラ21を繰り出し方向に回転させる。
【0053】
更に続いて、制御部8は、ローラ駆動機構33によって回転軸14をA方向(図3参照)に回転駆動することで、搬送ローラ21を巻き取り方向に回転駆動させる(ステップS24)。これにより、制御部8は、ジャムを起こした紙幣2を巻取ドラム12に巻き取る。したがって、搬送ローラ21は、ステップS23における搬送ローラ21の回転方向とは逆方向に回転される。
【0054】
このように紙幣2の巻き取り時に位置センサ35上でジャムが発生している場合、制御部8は、ジャムを解消するための第1動作として、図7中のステップS22〜ステップS24において搬送ローラ21及びプーリ18(テープ16)をそれぞれ交互に逆方向に回転駆動させる。制御部8は、第1動作を行うことで、搬入出部13近傍でジャムを起こしている紙幣2に異なる外力を加えることにより、紙幣2に変化を与えて、ジャムの解消を図る。ステップS22〜ステップS24の第1動作を行った後、制御部8は、ジャムが解消したか否かを判断する(ステップS25)。
【0055】
一方、上述したステップS21において、制御部8は、位置センサ35上でジャムが発生していないと判断したとき、紙幣収容装置5の搬入出部13へ紙幣2を搬送する搬送路7a上でジャムが発生したことになる。このため、紙幣収容装置5では、ジャムの解消動作を行わず、搬送機構7によって搬送路7a上で発生したジャムの解消動作を行う。
【0056】
上述したステップS25において、制御部8は、ジャムが解消したと判断したとき、ジャムの解消動作を終了する。一方、制御部8は、位置センサ35の検知結果に基づいてジャムが解消していないと判断したとき、ローラ駆動機構33によって回転軸14をB方向(図3参照)に回転駆動することで、搬送ローラ21を繰り出し方向に回転駆動させる(ステップS27)。
【0057】
続いて、制御部8は、リール駆動機構31及びドラム駆動機構32によってテープ16を繰り出し方向に駆動する(ステップS28)。これにより、制御部8は、テープ16と共にプーリ18を回転軸14まわりにB方向(図3参照)に回転させる。このとき、プーリ18は、ステップS27における搬送ローラ21の回転方向とは同一方向に回転される。
【0058】
このように制御部8は、第1動作後、紙幣2の巻き取り時に発生したジャムが解消されなかった場合、ジャムを解消するための第2動作として、図7中のステップS27及びステップS28において搬送ローラ21及びプーリ18(テープ16)をそれぞれ交互に同一方向に回転駆動させる。制御部8は、第2動作を行うことで、ジャムを起こしている紙幣2に異なる外力を加えることにより、紙幣2に変化を与えて、ジャムの解消を図る。すなわち、紙幣2の巻き取り時に発生したジャムが、第1動作によって解消しない場合、制御部8は、第2動作として、巻取ドラム12から紙幣2を繰り出す動作を行うことでジャムの解消を図る。
【0059】
ステップS27及びステップS28の第2動作を行った後、制御部8は、ステップS22へ移り、再度、第1動作を繰り返す。以降、ステップS25において、制御部8が、ジャムが解消したと判断するまで、第1動作、第2動作を交互に繰り返す。
【0060】
なお、紙幣2の巻取り時のジャムの解消動作においても、第1動作、第2動作を所定の回数だけ繰り返した後、制御部8は、ジャムが解消したと判断しない場合、つまりジャムが解消されない場合、ジャムの解消動作を終了するように制御を行ってもよい。また、第2動作後、制御部8は、ジャムが解消されたか否かを判断し、ジャムが解消されていない場合のみ、第1動作を繰り返すように制御を行ってもよい。
【0061】
[紙幣収容装置の制御方法]
以上のように構成された紙幣収容装置5の制御方法は、紙幣収容装置5に対して紙幣2が搬入出される搬入出部13に配置され、供給リール11から供給されたテープ16を支持するプーリ18が回転自在に設けられると共に、テープ16と共に紙幣2が巻き付けられる巻取ドラム12に対して紙幣2を搬送する搬送ローラ21が固定された回転軸14を用いる。この制御方法では、巻取ドラム12から紙幣2を繰り出す動作または巻取ドラム12に紙幣2を巻き取る動作の開始後から所定時間経過したときに紙幣2を検知する位置センサ35によって紙幣2を検知しない場合、及び位置センサ35によって紙幣2の検知状態が所定時間継続する場合に、搬送ローラ21またはプーリ18のいずれか一方のみを回転軸14まわりに回転駆動させる。
【0062】
実施例の紙幣収容装置5は、搬入出部13に配置された回転軸14を有し、回転軸14に、テープ16を支持するプーリ18が回転自在に設けられると共に紙幣2を搬送する搬送ローラ21が固定されている。これにより、関連技術のように搬送機構7の搬送路7aと紙幣収容装置5との連結部分に紙幣2の搬送が困難な間隙、すなわち紙幣2が搬送ローラ21に到達しない範囲が生じることを避けることができる。また、紙幣収容装置5では、搬送ローラ21及びプーリ18が回転軸14まわりにそれぞれ独立して回転駆動可能になることで、互いに逆方向に回転させることが可能になるので、ジャム状態の紙幣2に変化を与えやすい。その結果、紙幣収容装置5は、紙幣2の繰り出し時及び巻き取り時に発生したジャムを解消する確率が高められるので、ジャムの解消動作の信頼性を高めることができる。
【0063】
また、実施例における紙幣収容装置5は、位置センサ35の検知結果に基づいてリール駆動機構31、ドラム駆動機構32及びローラ駆動機構33を制御する制御部8を有する。制御部8は、巻取ドラム12から紙幣2を繰り出す動作または巻取ドラム12に紙幣2を巻き取る動作の開始後から所定時間経過したときに位置センサ35によって紙幣2を検知しない場合、及び位置センサ35によって紙幣2の検知状態が所定時間継続する場合に、リール駆動機構31、ドラム駆動機構32及びローラ駆動機構33を制御することで、搬送ローラ21またはプーリ18のいずれか一方のみを回転軸14まわりに回転駆動させる。これにより、ジャム状態の紙幣2に変化を与えることで、ジャムをスムースに解消することができる。
【0064】
また、紙幣収容装置5が有する制御部8は、搬送ローラ21及びプーリ18を互いに逆方向に交互に回転駆動させる第1動作を行う。これにより、ジャム状態の紙幣2に変化を効果的に与えることが可能になり、ジャムをスムースに解消することができる。
【0065】
また、紙幣収容装置5が有する制御部8は、第1動作において、搬送ローラ21及びプーリ18をそれぞれ逆方向に交互に回転駆動させた後、更に搬送ローラ21またはプーリ18のいずれか一方を、逆方向に回転駆動させた回転方向とは逆方向へ回転駆動させる。これにより、ジャム状態の紙幣2に変化を効果的に与えることが可能になり、ジャムをスムースに解消することができる。
【0066】
また、紙幣収容装置5が有する制御部8は、第1動作後、位置センサ35によって紙幣2の検知状態が継続する場合、搬送ローラ21及びプーリ18を互いに同一方向に交互に回転駆動させる第2動作を行う。これにより、第1動作でジャムが解消されなかった場合であっても、ジャム状態の紙幣2に変化を効果的に与えることが可能になり、ジャムをスムースに解消することができる。
【0067】
また、紙幣収容装置5では、制御部8により、第1動作において、制御部8により、搬送ローラ21が、巻取ドラム12から紙幣2を繰り出す方向へ回転駆動され、プーリ18が、巻取ドラム12にテープ16を巻き取る方向へ回転駆動される。これにより、巻取ドラム12から紙幣2を繰り出すと共に巻取ドラム12の周囲でのテープ16のたるみが解消され、巻取ドラム12の周囲で発生したジャムをスムースに解消することができる。
【0068】
また、紙幣収容装置5が有する制御部8は、第2動作後、第1動作を再度行う。これにより、ジャム状態の紙幣2に繰り返し変化を与えることで、ジャムを解消する確率が高められ、ジャムの解消動作の信頼性を高めることが可能になる。
【符号の説明】
【0069】
1 紙幣取扱装置
2 紙幣(紙葉類)
5 紙幣収容装置(一時収容部)
8 制御部
11 供給リール
12 巻取ドラム
13 搬入出部
14 回転軸
16 テープ(帯状材)
18 プーリ
21 搬送ローラ
31 リール駆動機構
32 ドラム駆動機構
33 ローラ駆動機構
35 位置センサ(検出部)
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6
図7