特許第6539416号(P6539416)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6539416-同期化を実現する方法及び装置 図000015
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6539416
(24)【登録日】2019年6月14日
(45)【発行日】2019年7月3日
(54)【発明の名称】同期化を実現する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 56/00 20090101AFI20190625BHJP
   H04W 36/06 20090101ALI20190625BHJP
   H04W 36/38 20090101ALI20190625BHJP
【FI】
   H04W56/00 130
   H04W36/06
   H04W36/38
【請求項の数】10
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2018-545161(P2018-545161)
(86)(22)【出願日】2017年2月14日
(65)【公表番号】特表2019-510409(P2019-510409A)
(43)【公表日】2019年4月11日
(86)【国際出願番号】CN2017073487
(87)【国際公開番号】WO2017143923
(87)【国際公開日】20170831
【審査請求日】2018年10月11日
(31)【優先権主張番号】201610105237.5
(32)【優先日】2016年2月25日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】510065207
【氏名又は名称】大唐移▲動▼通信▲設▼▲備▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100114557
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 英仁
(74)【代理人】
【識別番号】100078868
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 登夫
(72)【発明者】
【氏名】チャン,シャオジュアン
(72)【発明者】
【氏名】ウー,ガン
(72)【発明者】
【氏名】ワン,シー
【審査官】 齋藤 浩兵
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0087270(US,A1)
【文献】 中国特許出願公開第104301270(CN,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0312867(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0148186(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0269278(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基地局は、端末からサウンディング参考信号(SRS)を受信し、前記SRS信号により今回最大受信電力のRRUチャネルを選択するステップと、
基地局は、前記今回最大受信電力のRRUチャネルが現在の復調に用いられるRRUチャネルと同一であるか否かを判断し、両者が同一ではないと判断すれば、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値が所定の閾値より大きいか否かを判断し、大きいと判断すれば、現在の復調に用いられるRRUチャネルを前記今回最大受信電力のRRUチャネルに切り替え、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)チャネルのパイロット信号及び前記SRS信号により、TA値を算出し、また、前記TA値により端末にTAコマンド・ワードを送信して、端末との同期を完成するステップとを備え、
1RRUチャネルに対応するカウンターの値は、前記1RRUチャネルが連続的に最大受信電力に対応すると判断した回数を示すことを特徴とする同期化を実現する方法。
【請求項2】
前記SRS信号により今回最大受信電力のRRUチャネルを選択した後、基地局が前記今回最大受信電力のRRUチャネルが現在の復調に用いられるRRUチャネルと同一であるか否かを判断する前、
基地局は、前記今回最大受信電力のRRUチャネルが前回選択した受信電力最大の受信電力最大のRRUチャネルと同一であるか否かを判断し、同一であれば、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値に1を加算し、同一ではなければ、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値1を加算し、今回最大受信電力のRRUチャネル以外の他の全部RRUチャネルに対応するカウンターの値をリセットすることを特徴とする請求項1に記載の同期化を実現する方法。
【請求項3】
PUSCHチャネルのパイロット信号及び前記SRS信号によりTA値を算出するのは、
現在の復調されるサブフレームに対し、PUSCHチャネルのパイロット信号により、第1同期位置を算出し、現在の復調されるサブフレームのデコーディング結果が正確である場合、前記第1同期位置及び前記サブフレーム所在のハーフフレーム番号を格納し、前記第1同期位置は、所定の基準位置からの基地局がパイロット信号を受信する位置オフセットを示し、
SRS信号により、第2同期位置及びSRS信号的信号雑音比(SNR)を算出し、前記SNRが第1所定閾値より大きいか否かを判断し、大きければ、前記第2同期位置をTA値とし、大きくなければ、前記サブフレーム所在のハーフフレーム番号と現在のSRS信号所在のハーフフレーム番号の差が第2所定閾値により小さいか否かを判断し、小さいと判断すれば、さらに、前記第1同期位置及び第2同期位置によりTA値を算出し、
前記第2同期位置は、所定の基準位置からのSRS信号の一次経路位置のオフセットを示すことを特徴とする請求項1に記載の同期化を実現する方法。
【請求項4】
小さいと判断すれば、さらに、前記第1同期位置及び第2同期位置によりTA値を算出するのは、
前記第1同期位置と第2同期位置の差の絶対値を計算し、前記差の絶対値が第3所定閾値より小さいか否かを判断し、小さければ、前記第2同期位置をTA値とし、小さくなければ、前記第1同期位置をTA値とすることを特徴とする請求項3に記載の同期化を実現する方法。
【請求項5】
前記サブフレームのハーフフレーム番号と現在のサブフレームのハーフフレーム番号の差が第2所定閾値より小さいか否かを判断する場合、
小さくない場合、有効TA値がないと判断し、今回は、端末へTAコマンド・ワードを送信しないことを特徴とする請求項3に記載の同期化を実現する方法。
【請求項6】
端末から、サウンディング参考信号(SRS)を受信し、前記SRS信号により今回最大受信電力のRRUチャネルを選択する選択ユニットと、
前記今回最大受信電力のRRUチャネルが現在の復調に用いられるRRUチャネルと同一であるか否かを判断し、両者が同一ではないと判断すれば、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値が所定の閾値より大きいか否かを判断し、大きいと判断すれば、現在の復調に用いられるRRUチャネルを前記今回最大受信電力のRRUチャネルに切り替え、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)チャネルのパイロット信号及び前記SRS信号により、TA値を算出し、また、前記TA値により端末にTAコマンド・ワードを送信して、端末との同期を完成する処理ユニットとを備え、
1RRUチャネルに対応するカウンターの値は、前記1RRUチャネルが連続的に最大受信電力に対応すると判断した回数を示すことを特徴とする同期化を実現する装置。
【請求項7】
前記SRS信号により今回最大受信電力のRRUチャネルを選択した後、基地局により、前記今回最大受信電力のRRUチャネルが現在の復調に用いられるRRUチャネルと同一であるか否かを判断する前、
計算ユニットは、前記今回最大受信電力のRRUチャネルが前回選択した受信電力最大の受信電力最大のRRUチャネルと同一であるか否かを判断し、同一であれば、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値に1を加算し、同一ではなければ、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値に1を加算し、今回最大受信電力のRRUチャネル以外の他の全部RRUチャネルに対応するカウンターの値をリセットすることを特徴とする請求項6に記載の同期化を実現する装置。
【請求項8】
PUSCHチャネルのパイロット信号及び前記SRS信号によりTA値を算出する場合、前記処理ユニットは、
現在の復調されるサブフレームに対し、PUSCHチャネルのパイロット信号により、第1同期位置を算出し、現在の復調されるサブフレームのデコーディング結果が正確である場合、前記第1同期位置及び前記サブフレーム所在のハーフフレーム番号を格納し、前記第1同期位置は、所定の基準位置からの基地局がパイロット信号を受信する位置オフセットを示し、
SRS信号により、第2同期位置及びSRS信号的信号雑音比(SNR)を算出し、前記SNRが第1所定閾値より大きいか否かを判断し、大きければ、前記第2同期位置をTA値とし、おおきくなければ、前記サブフレーム所在のハーフフレーム番号と現在のSRS信号所在のハーフフレーム番号の差が第2所定閾値により小さいか否かを判断し、小さいと判断すれば、前記第1同期位置及び第2同期位置によりTA値を算出し、
前記第2同期位置は、所定の基準位置からのSRS信号の一次経路位置のオフセットを示すことを特徴とする請求項6に記載の同期化を実現する装置。
【請求項9】
小さいと判断し、前記第1同期位置及び第2同期位置によりTA値を算出する場合、前記処理ユニットは、
前記第1同期位置と第2同期位置の差の絶対値を計算し、前記差の絶対値が第3所定閾値より小さいか否かを判断し、小さければ、前記第2同期位置をTA値とし、小さくなければ、前記第1同期位置をTA値とすることを特徴とする請求項8に記載の同期化を実現する装置。
【請求項10】
前記サブフレームのハーフフレーム番号と現在のサブフレームのハーフフレーム番号の差が第2所定閾値より小さいか否かを判断する場合、
前記処理ユニットは、小さくない場合、有効TA値がないと判断し、今回は、端末へTAコマンド・ワードを送信しないことを特徴とする請求項8に記載の同期化を実現する装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は通信技術分野に関し、特に同期化を実現する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LTE(Long Term Evolution)システムは、最大350km / hの速度で走行する高速鉄道をサポートする。セル間の端末の頻繁なハンドオーバによって引き起こされるシグナリングオーバーヘッドを低減するために、通常、マルチセル結合のカバレッジ方法を採用し、即ち、シングルセルの場合にはRRU(Radio Remote Unit,RRU)を用いて分散式カバレッジを行う。このようなカバレッジは、ハンドオーバによるシグナリングオーバーヘッドを低減するが、新しい問題点も起こす。端末は、セル間及びセル内の複数のRRUにより状態を切り替えなければならないため、電力変化及び遅延変化が引き起こる。高速鉄道上の端末の移動速度が速く、単一のRRUに駐留する時間が短く、端末が受信した信号電力及び遅延変化がともに速いため、通常、電力が最大のRRUを選択して受信する。
【0003】
また、端末と基地局の間の時間同期を確保するため、SRS(Sounding Reference Signal,SRS)が周期性及び連続性有することにより、基地局は通常SRS信号を利用して遅延を推測し、SRS信号を利用して推測した一次経路位置(primary path position)により、端末と基地局の間の遅延値を推測し、TA(Time Advanced,TA)コマンド・ワードにより、時間を調整するように端末に通知し、こうして、両者の時間同期を確保することができる。TAコマンド・ワードは、一般的に周期的に送信され、周期が短ければ、多くの時間・周波数リソースを占有し、基地局プロセッサの負荷が多くなり、セルレベルのスループットに影響を与え、一方、周期が長ければ、TAをタイムリーに調整することができなくなり、現在、周期の単位を秒とする。
【0004】
なので、従来の、高速鉄道場合の複数のセルのカバレッジシナリオにおいて、基地局が複数のRRUチャネル信号を受信し、かつ、RRUチャネル信号それぞれの間に遅延差があるため、以下のような問題点をもたらす。
【0005】
問題点1)端末がRRUの間でハンドオーバする前の一瞬に、TAコマンド・ワードを送信したとすれば、ハンドオーバした後の長時間においてTA調整を行うことができない。
問題点2)端末があるRRUの付近に位置し、カバレッジ及び無線環境の変化の原因で、隣接のRRU電力が当該RRUより強くで、当該基地局は隣接RRUの信号に従ってTAコマンド・ワードを送信してしまう。
問題点3)カバレッジの原因で、RRU間の端末のハンドオーババンドは、2つのRRUの中間位置ではない可能性もあり、ハンドオーババンドに、サブフレームレベルの頻繁なハンドオーバが引き起こる。
【0006】
前記の3つの問題点の原因で、基地局の、アップリンク復調用のチャネル及びTA調整のためのチャネルが同一のRRUチャネルに属しなくなり、基地局と端末の同期障害を引き起こし、アップリンク復調の性能及びサービスの一般的な感知を低下させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】中国特許出願公告第102318233号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明に係る実施例は、同期化を実現する方法及び装置を提供し、従来のTA調整を行うRRUチャネル及びアップリンク復調のためのRRUチャネルが同一のRRUチャネルではない可能性があるため、基地局と端末の時間が同期しない問題点を解決する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の実施例に係る技術案は以下とおりである。
同期化を実現する方法は、基地局は、端末からSRS信号を受信し、前記SRS信号に従って、今回最大受信電力のRRUチャネルを選択するステップと、基地局は、前記今回最大受信電力のRRUチャネルが現在の復調に用いられるRRUチャネルと同一であるか否かを判断し、両者が同一ではないと判断すれば、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値が所定の閾値より大きいか否かをさらに判断し、大きいと判断すれば、現在の復調に用いられるRRUチャネルを前記今回最大受信電力のRRUチャネルに切り替え、PUSCHチャネルのパイロット信号および前記SRS信号により、TA値を算出し、かつ、前記TA値により端末にTAコマンド・ワードを送信して、端末との同期を完成するステップとを備え、1RRUチャネルに対応するカウンターの値は、前記1RRUチャネルが連続的に最大受信電力に対応すると判断した回数を示す。
【0010】
本発明に係る実施例では、基地局は、端末からSRS信号を受信し、かつ、SRS信号により、今回最大受信電力のRRUチャネルを選択し、基地局は、今回最大受信電力のRRUチャネルが現在の復調に用いられるRRUチャネルと同一であるか否かを判断し、両者が同一ではないと判断すれば、今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値が所定の閾値より大きいか否かをさらに判断し、大きいと判断すれば、現在の復調に用いられるRRUチャネルハンドオーバを今回最大受信電力のRRUチャネルに切り替え、かつ、PUSCHチャネルのパイロット信号及びSRS信号によりTA値を算出し、また、TA値にしたがって、端末にTAコマンド・ワードを送信して、端末との同期を完成し、1RRUチャネルに対応するカウンターの値は、前記1RRUチャネルが連続的に最大受信電力に対応すると判断した回数を示す。こうして、RRUチャネルが変化するたびに、切り替えることではなく、RRUチャネルの受信電力が最大であると連続的に判断された回数が所定の閾値に達する場合のみ、RRUチャネル状態の切り替えが認められる。このように、ハンドオーバの延期により、端末の、RRUチャネルの間での、サブフレームレベルの頻繁なハンドオーバを避けることができる。かつ、RRUチャネルのハンドオーバを行う場合、TAコマンド・ワードが1回だけ発送されるため、RRUチャネル変化する場合の端末が、長時間にTAコマンド・ワードを受信できず、時間同期できないことを防ぐことができるようになった。
【0011】
好ましくは、前記SRS信号により今回最大受信電力のRRUチャネルを選択した後、基地局により前記今回最大受信電力のRRUチャネルが現在の復調に用いられるRRUチャネルと同一であるか否かを判断する前、
【0012】
基地局は、前記今回最大受信電力のRRUチャネルが前回選択した受信電力最大の受信電力最大のRRUチャネルと同様であるか否かを判断し、同様であると判断すれば、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値に1を加算し、同様ではなければ、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値に1を加算し、今回最大受信電力のRRUチャネル以外の他の全部RRUチャネルに対応するカウンターの値をリセットする。
【0013】
好ましくは、PUSCHチャネルのパイロット信号及び前記SRS信号によりTA値を算出するのは、現在の復調されるサブフレームに対し、PUSCHチャネルのパイロット信号により、第1同期位置を算出し、現在の復調されるサブフレームのデコーディング結果が正確である場合、前記第1同期位置和前記サブフレーム所在のハーフフレーム番号を格納し、前記第1同期位置は、所定の基準位置からの基地局がパイロット信号を受信する位置オフセットを示し、SRS信号により、第2同期位置及びSRS信号的信号雑音比(SNR)を算出し、前記SNRが第1所定閾値より大きいか否かを判断し、大きければ、前記第2同期位置をTA値とし、大きくなければ、前記サブフレーム所在のハーフフレーム番号と現在のSRS信号所在のハーフフレーム番号の差が第2所定閾値より小さいか否かを判断し、小さいと判断すれば、前記第1同期位置和第2同期位置により、TA値をさらに算出し、前記第2同期位置値は、所定の基準位置からのSRS信号の一次経路位置のオフセットを示す。
【0014】
好ましくは、小さいと判断すれば、前記第1同期位置和第2同期位置により、TA値をさらに算出するのは、前記第1同期位置と第2同期位置の差の絶対値を算出し、前記差の絶対値が第3所定閾値より小さいか否かを判断し、小さければ、前記第2同期位置をTA値とし、小さくなければ、前記第1同期位置をTA値とする。
【0015】
好ましくは、前記サブフレームのハーフフレーム番号と現在のサブフレームのハーフフレーム番号の差が第2所定閾値より小さいか否かを判断する場合、小さくない場合、有効TA値がないと判断し、今回は、端末へTAコマンド・ワードを送信しない。
【0016】
同期化を実現する装置は、端末からSRS信号を受信し、前記SRS信号に従って、今回最大受信電力のRRUチャネルを選択する選択ユニットと、前記今回最大受信電力のRRUチャネルが現在の復調に用いられるRRUチャネルと同一であるか否かを判断し、両者が同一ではないと判断すれば、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値が所定の閾値より大きいか否かをさらに判断し、大きいと判断すれば、現在の復調に用いられるRRUチャネルを前記今回最大受信電力のRRUチャネルに切り替え、PUSCHチャネルのパイロット信号および前記SRS信号により、TA値を算出し、かつ、前記TA値により端末にTAコマンド・ワードを送信して、端末との同期を完成する処理ユニットとを備え、1RRUチャネルに対応するカウンターの値は、前記1RRUチャネルが連続的に最大受信電力に対応すると判断した回数を示す。
【0017】
本発明に係る実施例では、基地局は、端末からSRS信号を受信し、かつ、SRS信号により、今回最大受信電力のRRUチャネルを選択し、基地局は、今回最大受信電力のRRUチャネルが現在の復調に用いられるRRUチャネルと同一であるか否かを判断し、両者が同一ではないと判断すれば、今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値が所定の閾値より大きいか否かをさらに判断し、大きいと判断すれば、現在の復調に用いられるRRUチャネルハンドオーバを今回最大受信電力のRRUチャネルに切り替え、かつ、PUSCHチャネルのパイロット信号及びSRS信号によりTA値を算出し、また、TA値にしたがって、端末にTAコマンド・ワードを送信して、端末との同期を完成し、1RRUチャネルに対応するカウンターの値は、前記1RRUチャネルが連続的に最大受信電力に対応すると判断した回数を示す。こうして、RRUチャネルの受信電力が最大であると連続的に判断された回数が所定の閾値に達する場合のみ、RRUチャネル状態の切り替えが認められ、RRUチャネルが変化するたびに、切り替えることではなく、このように、ハンドオーバの延期により、端末の、RRUチャネルの間での、サブフレームレベルの頻繁なハンドオーバを避けることができる。かつ、RRUチャネルのハンドオーバを行う場合、TAコマンド・ワードが1回だけ発送されるため、RRUチャネル変化する場合の端末が、長時間にTAコマンド・ワードを受信できず、時間同期できないことを防ぐことができるようになった。
【0018】
好ましくは、前記SRS信号により今回最大受信電力のRRUチャネルを選択した後、基地局により前記今回最大受信電力のRRUチャネルが現在の復調に用いられるRRUチャネルと同一であるか否かを判断する前、計算ユニットは、前記今回最大受信電力のRRUチャネルが前回選択した受信電力最大の受信電力最大のRRUチャネルと同一であるか否かを判断し、同一であれば、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値に1を加算し、同様ではなければ、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値に1を加算し、今回最大受信電力のRRUチャネル以外の他の全部RRUチャネルに対応するカウンターの値をリセットする。
【0019】
好ましくは、PUSCHチャネルのパイロット信号及び前記SRS信号によりTA値を算出する場合、処理ユニットは、現在の復調されるサブフレームに対し、PUSCHチャネルのパイロット信号により、第1同期位置を算出し、現在の復調されるサブフレームのデコーディング結果が正確である場合、前記第1同期位置和前記サブフレーム所在のハーフフレーム番号を格納し、前記第1同期位置は、所定の基準位置からの基地局がパイロット信号を受信する位置オフセットを示し、SRS信号により、第2同期位置及びSRS信号的信号雑音比(SNR)を算出し、前記SNRが第1所定閾値より大きいか否かを判断し、大きければ、前記第2同期位置をTA値とし、大きくなければ、前記サブフレーム所在のハーフフレーム番号と現在のSRS信号所在のハーフフレーム番号の差が第2所定閾値より小さいか否かを判断し、小さいと判断すれば、前記第1同期位置和第2同期位置により、TA値をさらに算出し、前記第2同期位置値は、所定の基準位置からのSRS信号の一次経路位置のオフセットを示す。
【0020】
好ましくは、小さいと判断すれば、前記第1同期位置及び第2同期位置によりTA値をさらに算出する場合、前記処理ユニットは、前記第1同期位置と第2同期位置の差の絶対値を算出し、前記差の絶対値が第3所定閾値より小さいか否かを判断し、小さければ、前記第2同期位置をTA値とし、小さくなければ、前記第1同期位置をTA値とする。
【0021】
好ましくは、前記サブフレームのハーフフレーム番号と現在のサブフレームのハーフフレーム番号の差が第2所定閾値より小さいか否かを判断する場合、前記処理ユニットは、小さくない場合、有効TA値がないと判断し、今回は、端末へTAコマンド・ワードを送信しない。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本発明の実施例に係る同期化を実現する方法の概略図である。
図2】本発明の実施例に係る同期化を実現する方法のフローチャートである。
図3】本発明の実施例に係るTA値を計算する方法のフローチャートである。
図4】本発明の実施例に係る同期化を実現する装置の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明に係る実施例の目的、技術案及びメリットをより明確にするため、以下、本発明に係る実施例の図面を参考しながら、本発明に係る実施例の技術案を明確かつ完全に説明する。説明した実施例は本発明の一部の実施例にすぎず、全部の実施例ではないのが明らかである。本発明の実施例に基づき、当業者は、創造性作業を行わない限りに得られた他の実施例葉、全部本発明の保護範囲に属する。
【0024】
本発明の技術案は多様な通信システムに応用することができる。例えば、GSM(Global System of Mobile communication、登録商標)システム、CDMA(Code Division Multiple Access)システム、WCDMA(Wideband Code Division Multiple Access、登録商標)システム、GPRS(General Packet Radio Service)、LTE(Long Term Evolution)システム、LTE-A(Advanced long term evolution)システム、UMTS(Universal Mobile Telecommunication System)等に応用できる。
【0025】
また、本発明に係る実施例において、UEは、MS(Mobile Station)、移動端末(Mobile Terminal)、MT(Mobile Telephone)、携帯(handset)及び携帯機器(portable equipment)を含むが、それに限られない。当該ユーザー設備は、RAN(Radio Access Network,RAN)を介して1つまたは複数のコアネットワークと通信することができる。例えば、ユーザー設備は、MT(Cellular phoneとも呼ばれる)、無線通信機能を有するコンピュータなどを含むこともできる。ユーザー設備は、携帯式、ポケット式、手持ち式、コンピュータに内蔵されるかまたは、車載の移動装置であることもできる。
【0026】
本発明に係る実施例において、基地局(例えば、接続点)は、AN(Access Network)で無線インターフェースにおいて、1つまたは複数のセクターを介して無線端末と通信する設備であることができる。基地局は、受信した無線フレームとIP組み分けを相互に転換して、無線端末とANの他の部分間のルーターとすることができる。ここで、ANの他の部分は、IPネットワークを含むことができる。基地局は、無線インターフェースに対する属性管理を協調することができる。例えば、基地局は、GSMまたはCDMAの基地局(Base Transceiver Station,BTS)であってもよいし、WCDMAの基地局(NodeB)であってもよく、LTEの進化型基地局(NodeBまたはeNBまたはe-NodeB,evolutional Node B)であってもよいが、本発明をそれに限定しない。
【0027】
従来技術の、TA調整を行うRRUチャネル及びアップリンク復調のためのRRUチャネルが同一のRRUチャネルではない可能性があるため、基地局と端末の時間が同期しない問題点を解決するため、本発明に係る実施例では、基地局は、RRUチャネルを介して受信されたSRSの電力を受信する連続回数が所定閾値に達すると判定する場合のみ、RRUチャネルの切り替えを認め、また、RRUチャネルを切り替えるとともに、端末へTAコマンド・ワードを送信し、端末との同期を完成する。
【0028】
以下、実施例により、本発明を詳細に説明し、勿論、本発明は以下の実施例にかぎられていない。
【0029】
図1に示すように、本発明に係る実施例の同期化方法のフローチャートは以下通りである。
【0030】
ステップ100において、基地局は、端末からSRS信号を受信し、前記SRS信号により今回最大受信電力のRRUチャネルを選択する。
【0031】
実に、SRS信号は、端末から基地局に周期的に送信される。具体的な周期は、高位層のパラメータにより決定され、アップリンクデータ伝送と関連しない。周期性的に送信されるため、基地局は、SRS信号により、端末とのタイミングアライメント状態を検出する。
【0032】
端末が基地局にSRS信号を送信した後、基地局は、SRS信号により、全部のRRUチャネルの受信電力を算出し、即ち、RRUチャネルを介して受信したSRS信号の電力を算出し、かつ、今回最大受信電力のRRUチャネルを選択する。SRS信号によりRRUチャネルの受信電力を計算する方法は、従来の方法を用いることができ、本発明に係る実施例では、これを限定せず、繰り返して説明しない。
【0033】
さらに、ステップ100の後、ステップ110を執行する前、基地局は、今回最大受信電力のRRUチャネルが前回選択した受信電力最大の受信電力最大のRRUチャネルと同一であるか否かを判断し、同一であれば、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値に1を加算し、同様ではなければ、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値に1を加算し、今回最大受信電力のRRUチャネル以外の他の全部RRUチャネルに対応するカウンターの値をリセットする。
【0034】
RRUチャネルを介して受信したSRSの受信電力が最大と判定された連続回数を記録することができる。
【0035】
ステップ110において、基地局は、前記今回最大受信電力のRRUチャネルが現在の復調に用いられるRRUチャネルと同一であるか否かを判断し、両者が同一ではないと判断すれば、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値が所定の閾値より大きいか否かを判断し、大きいと判断すれば、現在の復調に用いられるRRUチャネルを前記今回最大受信電力のRRUチャネルに切り替え、PUSCHチャネルのパイロット信号及び前記SRS信号により、TA値を算出する。また、前記TA値により端末にTAコマンド・ワードを送信して、端末との同期を完成する。1RRUチャネルに対応するカウンターの値は、前記1RRUチャネルが連続的に最大受信電力に対応すると判断した回数を示す。
【0036】
ステップ110を執行する場合、まず、基地局は、今回最大受信電力のRRUチャネルが現在の復調に用いられるRRUチャネルと同一であるか否かを判断する。
【0037】
つぎに、二者が同一であると判断すれば、RRUチャネルの切り替え場要らない。二者が同一ではないと、今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値が所定の閾値より大きいか否かを判断する。
【0038】
最後、大きくないと判断すれば、RRUチャネの切り替えをしない、大きいと判断すれば、RRUチャネルの切り替えをトリガーし、即ち、現在の復調に用いられるRRUチャネルを今回最大受信電力のRRUチャネルに切り替え、かつ、RRUチャネルの切り替えの際に、端末にTAコマンド・ワードを送信し、端末との同期を完成する。
【0039】
こうして、あるRRUチャネルの受信電力が最大であると連続的に判断する回数が、所定の閾値に達すれば、RRUチャネル状態の切り替えが認められ、RRUチャネルが変化するたびに、切り替えることではなく、このように、ハンドオーバの延期により、端末の、RRUチャネルの間での、サブフレームレベルの頻繁なハンドオーバを避けることができる。
【0040】
かつ、RRUチャネルのハンドオーバを行う場合、TAコマンド・ワードが1回だけ発送されるため、RRUチャネル変化する場合の端末が、長時間にTAコマンド・ワードを受信できず、時間同期できないことを防ぐことができるようになった。
【0041】
また、RRUチャネルを切り替えるとき、TAコマンド・ワード1回を発送し、基地局が周期的にTAコマンド・ワードを発送することと矛盾しない。即ち、基地局は依然として、周期的にTAコマンド・ワードを発送するが、本発明に係る実施例のRRUチャネルの切り替えにおいて、TAコマンド・ワードをもう1回発送する。
【0042】
こうして、端末は、基地局から発送されたTAコマンド・ワードにより、自分の信号送信時間を調整し、時間上に同期しない問題点を解決し、サービス性能を向上した。
【0043】
ここで、端末へTAコマンド・ワードを送信する場合、まず、現在の復調されるサブフレームに対し、PUSCHチャネルのパイロット信号により第1同期位置を算出する。
【0044】
前記第1同期位置は、所定の基準位置からの基地局がパイロット信号を受信する位置オフセットを示す。
【0045】
そして、現在の復調されるブフレームのデコーディング結果が正確であるか否かを判断し、現在の復調されるサブフレームのデコーディング結果が正確であると判断すれば、第1同期位置及び前記サブフレーム所在のハーフフレーム番号を格納する。
【0046】
そして、SRS信号により、第2同期位置及びSRS信号のSNRを算出する。前記SNRが第1所定閾値より大きいか否かを判断し、大きければ、前記第2同期位置をTA値とし、大きくなければ、前記サブフレーム所在のハーフフレーム番号と現在のSRS信号所在のハーフフレーム番号の差が第2所定閾値により小さいか否かを判断する。
【0047】
ここで、第2同期位置値は、所定の基準位置からのSRS信号の一次経路位置のオフセットを示す。
【0048】
最後、第2所定閾値より小さいと判断すれば、第1同期位置と第2同期位置の差の絶対値を算出し、前記差の絶対値が第3所定閾値より小さいか否かを判断し、小さければ、前記第2同期位置をTA値とし、小さくなければ、前記第1同期位置をTA値とする。
【0049】
また、前記サブフレーム所在のハーフフレーム番号と現在のSRS信号所在のハーフフレーム番号の差が第2所定閾値より小さくないと判断すれば、有効TA値がないと判断し、今回は、端末へTAコマンド・ワードを送信しない。
【0050】
ここで、ハーフフレーム番号が時間を示し、例えば、1サブフレーム現在の時間は、前記1サブフレーム所在のハーフフレーム番号と前記一个サブフレームのオフセットの和である。こうして、現在の復調されるサブフレーム所在のハーフフレーム番号と現在のSRS信号所在のハーフフレーム番号の差が第2所定閾値より小さいとき、現在の復調されるブフレームとSRS信号の受信時間の間に、差がほとんどなく、同様であるとしてもいける場合のみ、前記第1同期位置を今回TA値とすることができる。
【0051】
以下、具体的な実施シナリオの例を挙げて、前記実施例をさらに詳細に説明する。図2に示すように、本発明に係る実施例では、同期化を実現する方法は以下のとおりである。
【0052】
24個のRRUチャネルを有する単一高速セルの例を取る。
【0053】
ステップ200において、24個のRRUチャネルに対応する24要素のアレイを持つカウンタを定義する。いずれの初期値が0である。要素それぞれは、対応するRRUチャネルを介して受信されたSRSの受信電力の最大値を記録するように構成された、前記アレイは、以下のように示す。
【0054】
【数1】
【0055】
ステップ201において、SRS信号により24個のRRUチャネルの受信電力を算出し、例えば、i番目のSRS周期のいて、算出された受信電力は以下通りである。
【0056】
【数2】
【0057】
ステップ202において、今回最大受信電力のRRUチャネルを選択し、かつ、そのチャネルインデックスを記録する。例えば、そのチャネルインデックスが
【0058】
【数3】
【0059】
ステップ203において、今回最大受信電力のRRUチャネルが前回選択した受信電力最大の受信電力最大のRRUチャネルと同一であるか否かを判断し、同一であれば、ステップ205を執行し、同一ではなければ、ステップ204を執行する。
例えば、前回選択した受信電力最大のチャネルインデックスが
【0060】
【数4】
【0061】
【数5】
【0062】
ステップ204において、今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値に1を加算し、他のRRUチャネルに対応するカウンターをクリアする。
【0063】
ステップ205において、今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値に1を加算する。
【0064】
ステップ206において、今回最大受信電力のRRUチャネルが復調に用いられるRRUチャネルと同一であるか否かを判断し、同一であれば、終了し、同一ではなければ、チャネルの切り替えを行わず、ステップ207を執行する。
【0065】
ステップ207において、今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値が所定閾値値より大きいか否かを判断し、大きければ、ステップ208を執行し、大きくなければ、終了し、即ち、チャネルの切り替えを行わない。
【0066】
ステップ208において、チャネルの切り替えをトリガーし、かつ、端末へTAコマンド・ワードを一回送信する。
【0067】
ここで、ステップ208における、端末へTAコマンド・ワードを一回送信するのは、PUSCHチャネルのパイロット信号及びSRS信号により、TA値を算出し、また、TA値により、端末へTAコマンド・ワードを送信する。
【0068】
ここで、TA値が算出されれば、用いるプロトコルに規定した手段により、TAコマンド・ワードを決定することができる。
【0069】
以下、図3に示すように、本発明に係る実施例では、TA値の算出は以下とおりである。
【0070】
ステップ300において、現在の復調されるサブフレームに対し、PUSCHチャネルのパイロット信号により第1同期位置を計算し、
【0071】
【数6】
【0072】
と記する。
ステップ301において、現在の復調されるサブフレームのデコーディング結果が正確であるか否かを判断し、正確であれば、ステップ302を執行し、さもないと、ステップ303を執行する。
ステップ302において、現在の復調されるサブフレームに対応する
【0073】
【数7】
【0074】
及びハーフフレーム番号を格納する。
ステップ303において、SRS信号により第2同期位置を計算し、
【0075】
【数8】
【0076】
と記し、SRS信号のSNR値を計算する。
ステップ304において、SRS信号のSNR値が第1閾値より大きいか否かを判断し、大きければ、ステップ305を執行し、大きくなければ、ステップ306を執行する。
ステップ305において、今回TA値を
【0077】
【数9】
【0078】
とする。
ステップ306において、前記現在の復調されるサブフレーム所在のハーフフレーム番号と現在のSRS信号所在のハーフフレーム番号の差が第2閾値より小さいか否かを判断し、小さければ、ステップ307を執行し、小さくなければ、終了し、即ち、今回有効TA値がないと判断して、TAコマンド・ワードを送信しない。
ステップ307において、格納された、正確にデコーディングされたサブフレームに対応する
【0079】
【数10】
【0080】
を抽出し、
【0081】
【数11】
【0082】
【0083】
【数12】
【0084】
の差の絶対値を計算する。
ステップ308において、二者差の絶対値が第3閾値より小さいか否かを判断し、小さければ、ステップ309を執行し、小さくなければ、ステップ310を執行する。
【0085】
【数13】
【0086】
上述の実施例をベースとして、図4に示すように、本発明に係る実施例では、同期化を実現する装置は、端末からSRS信号を受信し、前記SRS信号に従って、今回最大受信電力のRRUチャネルを選択する選択ユニット40と、前記今回最大受信電力のRRUチャネルが現在の復調に用いられるRRUチャネルと同一であるか否かを判断し、両者が同一ではないと判断すれば、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値が所定の閾値より大きいか否かをさらに判断し、大きいと判断すれば、現在の復調に用いられるRRUチャネルを前記今回最大受信電力のRRUチャネルに切り替え、かつ、物理アップリンク共有チャネル(PUSCH)チャネルのパイロット信号及び前記SRS信号により、TA値を算出し、かつ、前記TA値により端末にTAコマンド・ワードを送信して、端末との同期を完成する処理ユニット41とを備える。1RRUチャネルに対応するカウンターの値は、前記1RRUチャネルが連続的に最大受信電力に対応すると判断した回数を示す。
【0087】
好ましくは、前記SRS信号により今回最大受信電力のRRUチャネルを選択した後、基地局により前記今回最大受信電力のRRUチャネルが現在の復調に用いられるRRUチャネルと同一であるか否かを判断する前、計算ユニット42は、前記今回最大受信電力のRRUチャネルが前回選択した受信電力最大の受信電力最大のRRUチャネルと同一であるか否かを判断し、同一であれば、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値に1を加算し、同様ではなければ、前記今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値に1を加算し、今回最大受信電力のRRUチャネル以外の他の全部RRUチャネルに対応するカウンターの値をリセットする。
【0088】
好ましくは、PUSCHチャネルのパイロット信号及び前記SRS信号によりTA値を算出する場合、前記処理ユニット41は、現在の復調されるサブフレームに対し、PUSCHチャネルのパイロット信号により、第1同期位置を算出し、現在の復調されるサブフレームのデコーディング結果が正確である場合、前記第1同期位置和前記サブフレーム所在のハーフフレーム番号を格納する。前記第1同期位置は、所定の基準位置からの基地局がパイロット信号を受信する位置オフセットを示す。
【0089】
また、SRS信号により、第2同期位置及びSRS信号的信号雑音比(SNR)を算出し、前記SNRが第1所定閾値より大きいか否かを判断し、大きければ、前記第2同期位置をTA値とし、大きくなければ、前記サブフレーム所在のハーフフレーム番号と現在のSRS信号所在のハーフフレーム番号の差が第2所定閾値より小さいか否かを判断し、小さいと判断すれば、前記第1同期位置和第2同期位置により、TA値をさらに算出し、前記第2同期位置値は、所定の基準位置からのSRS信号の一次経路位置のオフセットを示す。
【0090】
好ましくは、小さいと判断すれば、前記第1同期位置及び第2同期位置によりTA値をさらに算出する場合、前記処理ユニット41は、前記第1同期位置と第2同期位置の差の絶対値を算出し、前記差の絶対値が第3所定閾値より小さいか否かを判断し、小さければ、前記第2同期位置をTA値とし、小さくなければ、前記第1同期位置をTA値とする。
【0091】
好ましくは、前記サブフレームのハーフフレーム番号と現在のサブフレームのハーフフレーム番号の差が第2所定閾値より小さいか否かを判断する場合、前記処理ユニット41は、小さくない場合、有効TA値がないと判断し、今回は、端末へTAコマンド・ワードを送信しない。
【0092】
よって、本発明に係る実施例では、基地局は、端末からSRS信号を受信し、かつ、SRS信号により、今回最大受信電力のRRUチャネルを選択し、基地局は、今回最大受信電力のRRUチャネルが現在の復調に用いられるRRUチャネルと同一であるか否かを判断し、両者が同一ではないと判断すれば、今回最大受信電力のRRUチャネルに対応するカウンターの値が所定の閾値より大きいか否かをさらに判断し、大きいと判断すれば、現在の復調に用いられるRRUチャネルハンドオーバを今回最大受信電力のRRUチャネルに切り替え、かつ、PUSCHチャネルのパイロット信号及びSRS信号によりTA値を算出し、また、TA値にしたがって、端末にTAコマンド・ワードを送信して、端末との同期を完成する。ここで、1RRUチャネルに対応するカウンターの値は、前記1RRUチャネルが連続的に最大受信電力に対応すると判断した回数を示す。こうして、RRUチャネルの受信電力が最大であると連続的に判断された回数が所定の閾値に達する場合のみ、RRUチャネル状態の切り替えが認められ、RRUチャネルが変化するたびに、切り替えることではなく、このように、ハンドオーバの延期により、端末の、RRUチャネルの間での、サブフレームレベルの頻繁なハンドオーバを避けることができる。かつ、RRUチャネルのハンドオーバを行う場合、TAコマンド・ワードが1回だけ発送されるため、RRUチャネル変化する場合の端末が、長時間にTAコマンド・ワードを受信できず、時間同期できないことを防ぐことができるようになった。
【0093】
本分野の技術者として、本発明の実施形態が、方法、システム或いはコンピュータプログラム製品を提供できるため、本発明は完全なハードウェア実施形態、完全なソフトウェア実施形態、またはソフトウェアとハードウェアの両方を結合した実施形態を採用できることがかわるはずである。さらに、本発明は、一つ或いは複数のコンピュータプログラム製品の形式を採用できる。当該製品はコンピュータ使用可能なプログラムコードを含むコンピュータ使用可能な格納媒体(ディスク格納装置、CD-ROM、光学格納装置等を含むがそれとは限らない)において実施する。
【0094】
以上は本発明の実施形態の方法、装置(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフロー図および/またはブロック図によって、本発明を記述した。理解すべきことは、コンピュータプログラム指令によって、フロー図および/またはブロック図における各フローおよび/またはブロックと、フロー図および/またはブロック図におけるフローおよび/またはブロックの結合を実現できる。プロセッサはこれらのコンピュータプログラム指令を、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組込み式処理装置、或いは他のプログラム可能なデータ処理装置設備の処理装置器に提供でき、コンピュータ或いは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサは、これらのコンピュータプログラム指令を実行し、フロー図における一つ或いは複数のフローおよび/またはブロック図における一つ或いは複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0095】
これらのコンピュータプログラム指令は又、コンピュータ或いは他のプログラム可能なデータ処理装置を特定方式で動作させるコンピュータ読取格納装置に格納できる。これによって、指令を含む装置は当該コンピュータ読取格納装置内の指令を実行でき、フロー図における一つ或いは複数のフローおよび/またはブロック図における一つ或いは複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0096】
これらコンピュータプログラム指令はさらに、コンピュータ或いは他のプログラム可能なデータ処理装置設備に実装もできる。コンピュータプログラム指令が実装されたコンピュータ或いは他のプログラム可能設備は、一連の操作ステップを実行することによって、関連の処理を実現し、コンピュータ或いは他のプログラム可能な設備において実行される指令によって、フロー図における一つ或いは複数のフローおよび/またはブロック図における一つ或いは複数のブロックに指定する機能を実現する。
【0097】
前記した実施形態に記述された技術的な解決手段を改造し、或いはその中の一部の技術要素を置換することもできる。そのような、改造と置換は本発明の各実施形態の技術の範囲から逸脱するとは見なされない。
【0098】
無論、当業者によって、前記した実施形態に記述された技術的な解決手段を改造し、或いはその中の一部の技術要素を置換することもできる。そのような、改造と置換は本発明の各実施形態の技術の範囲から逸脱するとは見なされない。そのような改造と置換は、すべて本発明の請求の範囲に属する。
【0099】
本出願は、2016年2月25日に中国特許局に提出し、出願番号が201610105237.5であり、発明名称が「同期化を実現する方法及び装置」との中国特許出願を基礎とする優先権を主張し、その開示の総てをここに取り込む。
図1
図2
図3
図4