(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6540229
(24)【登録日】2019年6月21日
(45)【発行日】2019年7月10日
(54)【発明の名称】中空糸膜モジュール
(51)【国際特許分類】
B01D 63/02 20060101AFI20190628BHJP
B01D 63/00 20060101ALI20190628BHJP
【FI】
B01D63/02
B01D63/00 500
【請求項の数】4
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-105562(P2015-105562)
(22)【出願日】2015年5月25日
(65)【公開番号】特開2016-215163(P2016-215163A)
(43)【公開日】2016年12月22日
【審査請求日】2018年3月22日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000206
【氏名又は名称】宇部興産株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002170
【氏名又は名称】特許業務法人翔和国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100101292
【弁理士】
【氏名又は名称】松嶋 善之
(74)【代理人】
【識別番号】100155206
【弁理士】
【氏名又は名称】成瀬 源一
(72)【発明者】
【氏名】目伯 真二
(72)【発明者】
【氏名】福田 叙彦
(72)【発明者】
【氏名】中村 智英
(72)【発明者】
【氏名】谷原 望
【審査官】
関根 崇
(56)【参考文献】
【文献】
特開2002−361050(JP,A)
【文献】
特開平05−245347(JP,A)
【文献】
特開2002−045657(JP,A)
【文献】
特開2001−062257(JP,A)
【文献】
特開2011−136276(JP,A)
【文献】
実開平04−137732(JP,U)
【文献】
特開昭52−138071(JP,A)
【文献】
国際公開第2007/040036(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 63/00−02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
芯管と、該芯管の周囲に配置された複数の中空糸膜の集合体からなる中空糸膜束とを備え、該中空糸膜束の端部がポッティング剤からなる管板によって固定された中空糸膜モジュールであって、
前記芯管と、該芯管に対向する前記中空糸膜とを離間させる離間部材を、該芯管の周面の、前記中空糸膜束が前記管板によって固定された位置よりも長手方向の内方寄りの位置に配置し、
前記管板と離間部材との間の距離Lを1mm以上50mm以下とした中空糸膜モジュール。
【請求項2】
前記離間部材が環状物からなり、該環状物を前記芯管の外面に取り付けてなる請求項1に記載の中空糸膜モジュール。
【請求項3】
前記離間部材が、前記芯管と一体的に設けられている突起部からなる請求項1に記載の中空糸膜モジュール。
【請求項4】
前記芯管の径方向に沿う前記離間部材の高さHを1mm以上30mm以下とした、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の中空糸膜モジュール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、混合流体中の特定の物質の分離に好適に用いられる中空糸膜モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
多数の中空糸からなる中空糸膜束を容器内に装着したシェルチューブ構造の中空糸膜モジュールは、小型で有効膜面積を大きくできるため、混合流体から特定成分を高効率で分離・濃縮する有用な技術であり、種々の用途に利用されている。中空糸膜モジュールに関する従来の技術として、本出願人は先に、特許文献1に記載のものを提案した。同文献に記載の中空糸膜モジュールは、該モジュールを構成する中空糸膜束の端部付近に、該中空糸膜束の太さを規制する部材を設けたものである。この文献に記載の中空糸膜モジュールは、中空糸膜束の端部をポッティング剤によって筒状ケース端部に固定する構成において、モジュール製造時のポッティング剤の液上がりを防止できるという利点を有する。
【0003】
ところで中空糸膜モジュールには、中空糸膜束の略中央部に芯管と呼ばれる中空の管を配置し、該芯管の周面に設けられた孔を通じて中空糸膜の外側にキャリアガスを供給するようにした構造のものも知られている(例えば特許文献2参照)。この種の中空糸膜モジュールにおいては、芯管の周面と、その周囲に位置する中空糸膜とが隙間なく密接しやすく、そのことに起因して、モジュール製造時にポッティング剤の液上がりが起こることがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−136276号公報
【特許文献2】特開2001−62257号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、中空糸膜束の端部をポッティング剤により固定する構成において製造時のポッティング剤の液上がりを防止することができる中空糸膜モジュールを提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、芯管と、該芯管の周囲に配置された複数の中空糸膜の集合体からなる中空糸膜束とを備え、該中空糸膜束の端部がポッティング剤からなる管板によって固定された中空糸膜モジュールであって、
前記芯管と、該芯管に対向する前記中空糸膜とを離間させる離間部材を、該芯管の周面に配置した中空糸膜モジュールを提供することにより、前記の課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、中空糸膜束の端部をポッティング剤により筒状ケース端部に固定する構成において、芯管と中空糸膜との間でのポッティング剤の液上がりを効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本発明の中空糸膜モジュールの一実施形態の構造を示す断面図である。
【
図3】
図3は、本発明の中空糸膜モジュールの別の実施形態における芯管付近の要部拡大図(
図2相当図)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
図1には、本発明の中空糸膜モジュールの一実施形態が示されている。同図に示す中空糸膜モジュール10は、2種以上のガスや液体などからなる混合流体の分離に用いられるものである。中空糸膜モジュール10は、中空糸膜束30と、該中空糸膜束30を収容するケーシング40とを備えている。中空糸膜束30は、複数本の中空糸膜20の集合体から構成されている。本実施形態では中空糸膜20は、一方向に向けて配列するように束ねられている。尤も場合によっては中空糸膜20を互いに交差するように配置してもよい。あるいは中空糸膜20を織物状にしてシート状エレメントを構成し、このシート状エレメントを複数枚積層して用いたり、又はシート状エレメントをロール状に捲回して用いたりすることもできる。シート状エレメントは、緯糸及び経糸の少なくとも2種類の糸を織って形成されており、緯糸及び経糸の少なくとも一方に中空糸膜20を用いればよい。中空糸膜束30は、数百本ないし数万本の中空糸膜20から構成されており、円柱状を始めとする柱状の形状をしている。そして中空糸膜束30は、中空糸膜20の延びる方向に沿って長手方向Yを有し、かつ長手方向Yと直交する方向である幅方向Xを有する。本実施形態では、幅方向Xに沿う中空糸膜束30の断面形状は例えば略円形である。場合によっては、中空糸膜束30の断面形状を他の形状、例えば略矩形状とすることもできる。
【0010】
中空糸膜束30を収容するケーシング40は略筒状体である。ケーシング40の中空部は、中空糸膜束30の外形の形状と略相補形状となっている。ケーシング40の長手方向Yに沿った前後端部は開口して開口部41を形成している。開口部41の形状は略円形である。先に述べた中空糸膜束30は、この開口部41を通じてケーシング40内に収容される。中空糸膜束30は、その収容状態において、該中空糸膜束30を構成する各中空糸膜20の各端部が、各開口部41において開口するように、ケーシング40内に収容される。
【0011】
中空糸膜束30がケーシング40内に収容された状態においては、中空糸膜20の延びる方向であるY方向の両端部の位置において、中空糸膜束30が管板50,51によって固定されている。この管板50,51は、ケーシング40の内壁に固定することができるか、又は後述する芯管70に固定することができる。あるいは管板50,51を、ケーシング40の内壁及び芯管の双方に固定することもできる。管板50,51は、ケーシング40のX方向の断面形状に対応した略円形状に形成されている。管板50,51はポッティング剤から構成されている。ポッティング剤としては、当該技術分野においてこれまで用いられてきたものと同様のものを用いることができる。例えばポッティング剤として各種熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂としては、例えばポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、及びポリアミドなどが挙げられる。熱硬化性樹脂としては、例えばエポキシ樹脂やウレタン樹脂などが挙げられる。管板50,51は、中空糸膜束30を構成する複数本の中空糸膜20どうしを一体に固着する役割を果たす。また管板50,51は、中空糸膜束30とケーシング40の内面との間を密封する役割も果たす。なお、管板50,51とケーシング40の内面との間の密封のために、必要に応じて他のシーリング手段が設けられていてもよい。
【0012】
中空糸膜束30の幅方向Xの中央域の位置には、長手方向Yに延びる芯管70が配されている。すなわち、芯管70の周囲に、中空糸膜20の集合体からなる中空糸膜束30が配置されている。芯管70は例えば有底中空の筒状体からなる。芯管70は、管板50,51とともに中空糸膜束30を支持する機能及び/又はキャリアガスを導入する機能を持っている。芯管70が有底中空の筒状体からなる場合、該芯管70の2つの端部のうち、有底の端部は管板50内に包埋されている。開口している他方の端部は、管板51を貫通してモジュール10の外部に露出している。芯管70を通じてキャリアガスを中空糸膜20が収納されている空間へ導くためには、芯管70に複数の貫通孔(図示せず)を設けておけばよい。
【0013】
図1に示す実施形態では、芯管70は、その有底の端部が管板50内に包埋されているが、これに代えて芯管70における有底の端部が管板50内に包埋されず、該管板50を貫通して該管板50の外面から外方に向けて突き出ていてもよい。一方、開口している他方の端部は、
図1に示すとおり、管板51を貫通し、更に蓋体61を貫通してモジュール10の外部に露出していてもよく、あるいは蓋体61よりも内部で終端していてもよい。開口している他方の端部が、蓋体61よりも内部で終端している場合には、開口部にオリフィス等の流量調整部材を取り付けて、芯管70内を流通するキャリアガスの流量を調整できるようにすることが好ましい。
【0014】
ケーシング40の各開口部41は、蓋体60,61によって閉塞されている。蓋体60には混合流体導入口62が設けられている。一方、蓋体61には未透過流体排出口63が設けられている。分離対象となる混合流体は、蓋体60の混合流体導入口62から分離膜モジュール10内に導入される。導入された混合流体のうち、中空糸膜20を透過した流体は、ケーシング40に設けられた透過流体排出口42からモジュール外に排出される。一方、中空糸膜20を透過しなかった未透過流体は、蓋体61の未透過流体排出口63からモジュール外に排出される。
【0015】
中空糸膜20としては、従来公知のものを特に制限なく用いることができ、ガスや液体などの流体の分離性能を有するものであればどのような素材のものでもよい。例えば高分子材料を用いることができる。特にポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルイミド、ポリフェニレンオキシド、ポリカーボネートなどの常温(23℃)でガラス状の高分子材料からなる中空糸膜は、ガス分離性能が良好であるので好適に用いられる。中空糸膜20として無機材料を用いることもできる。そのような無機材料としては、例えば炭素、セラミックス及びガラスなどが挙げられる。中空糸膜20は、均質性のものでもよく、あるいは複合膜や非対称膜などの不均質性のものでもよい。更に中空糸膜20は、多孔性のものでもよく、あるいは非多孔性のものでもよい。中空糸膜20の膜厚は例えば10μm以上500μm以下であることが好ましく、外径は例えば50μm以上2000μm以下であることが好ましい。
【0016】
ケーシング40は、分離膜モジュール10の使用時に高温流体や高圧流体あるいは減圧条件にさらされるものであるから、十分な強度と使用条件下での安定性が必要である。この観点から、ケーシング40の材質は、金属、プラスチックやガラス繊維複合材料であることが好ましい。一方、芯管70は、例えば金属、プラスチック又はガラス繊維複合材料などから構成される。
【0017】
図2には、
図1における要部拡大図が示されている。同図に示すとおり、芯管70の周面には、離間部材71が配置されている。離間部材71は、芯管70と、芯管70に対向する位置に存在する中空糸膜20とを、空間を隔てて離間させるために用いられるものである。
図2においては、離間部材71は、中空糸膜束30が管板50,51によって固定されている位置よりも長手方向Yの若干内方寄りの位置に配置されている状態が示されている。なお
図2においては、一対の管板のうちの一方の管板付近のみが示されているが、他方の管板付近も同様の構成となっている。
【0018】
本実施形態のモジュール10によれば、芯管70と、芯管70に対向する中空糸膜20とが離間部材71によって離間しており、両者間に空間Sが形成されているので、モジュール10の製造時にポッティング剤を中空糸膜束30の端部に充填するときに、該ポッティング剤のいわゆる「液上がり」が効果的に防止されるという利点がある。また、離間部材71が目印となって、モジュール10の製造時に、中空糸膜束30や管板50,51の位置決めが行いやすくなるという利点もある。更に、中空糸膜20の間を流体が容易に流通できるようになるという利点もある。
【0019】
また、芯管70の周面と中空糸膜20とが直接に接触・接着されていると、中空糸膜モジュール10の運転中に、中空糸膜20が伸縮することに起因して、中空糸膜20が芯管70から剥離することがあり、剥離した部分を基点に膜が損傷する可能性がある。これに対して、本実施形態のように芯管70の周面と中空糸膜20との間に空間Sを設けることで、この損傷が起こらず、中空糸膜モジュール10の機能維持が担保される。
【0020】
上述の利点を一層顕著なものとする観点から、芯管70の径方向rに沿う離間部材71の高さHは、1mm以上50mm以下に設定することが好ましく、1mm以上30mm以下に設定することが更に好ましい。離間部材71を2箇所以上の位置に設ける場合には、すべての離間部材71の高さHがこの範囲内であることが好ましいが、少なくとも1箇所の位置に設けられた離間部材71がこの高さHを満たせば、本発明の効果は奏される。
【0021】
前記と同様の理由によって、管板50,51と、離間部材71との間の距離Lは、1mm以上50mm以下に設定することが好ましく、1mm以上30mm以下に設定することが更に好ましい。この場合、一方の管板と離間部材71との間の距離は、他方の管板と離間部材71との間の距離と同じでもよく、あるいは異なっていてもよい。
【0022】
離間部材71は、芯管70の周面において、該芯管70の周方向に延びるように設けられている。この場合、離間部材71は、芯管70の周方向にわたり連続して延びて環状凸条部を形成していてもよく、あるいは芯管70の周方向にわたり不連続に設けられていてもよい。離間部材71が芯管70の周方向の全域にわたり連続して延びていると、芯管70の周面に対向する位置に配置されたすべての中空糸膜20が、該周面から離間するので、上述した本発明の効果が更に一層顕著なものとなる。
【0023】
離間部材71としては、芯管70と別体になっているものを用いることもでき、あるいは一体になっているものを用いることもできる。芯管70と別体になっている離間部材71としては、例えばエラストマー材料からなり、伸縮性を有するOリングを用いることができる。Oリングの内径は、芯管70の外径より若干小さくなっていることが好ましい。Oリングはこれを若干伸長させて芯管70に取り付ける。これによって芯管70とOリングとの密着性が高まる。Oリングの横断面形状は一般に円形であるが、これ以外の横断面形状、例えば矩形等の多角形等であってもよい。
【0024】
離間部材71が芯管70と別体になっている場合、上述したOリングに代えて、芯管70の周面に、所定幅の環状物、例えば環状のチューブや、テープを所定回数巻き付けたものを離間部材として用いることもできる。
【0025】
離間部材71が芯管70と一体になっている場合、例えば各種成形方法によって芯管70と離間部材71とを一体的に成形することができる。芯管70が例えば合成樹脂からなる場合には射出成形法を用いることができる。芯管70と離間部材71とを一体的に成形することに代えて、離間部材71を芯管70とは別に製造しておき、離間部材71を芯管70の所定位置に組み付けた後に、所定の接合手段で両者を接合固定することもできる。例えば離間部材71と芯管70とを接着剤によって接合固定することができる。
【0026】
なお、離間部材71が芯管70と一体になっているか、それとも別体になっているかを問わず、離間部材71に封止機能を持たせて、管板50,51と芯管70との間を気密に保つことが好ましい。この場合、離間部材71は管板50,51と芯管70との間に配置される。
【0027】
以上の構成を有する本実施形態の中空糸膜モジュール10を用いた分離対象となる混合流体としては、例えば酸素、窒素、水素、二酸化炭素、水、水蒸気、アルコール類、アルコール類の蒸気、エステル類、ケトン類、アミン類、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、脂環族炭化水素類、ハロゲン化炭化水素類、ハロゲン化合物などの少なくとも2種以上からなる気体又は液体が挙げられる。混合流体がガスである場合には、いわゆるガス分離法が適用でき、液体である場合には、膜に液体が接触するが膜を透過した成分は蒸気状態で分離される、いわゆるパーベーパレーション法が適用できる。
【0028】
本実施形態の中空糸膜モジュール10を用いて混合流体を分離する場合には、常法に従い、混合流体を、中空糸膜束30の一方の端部開口から中空糸膜20内に導入し、特定成分を中空糸膜20の外側へ透過させる。未透過成分は中空糸膜束30の反対の端部開口から排出する。このときに、中空筒状の芯管70内にキャリアガスを供給する。キャリアガスは、芯管70の周面に形成された複数の貫通孔(図示せず)を通じて中空糸膜束30が装着された空間へ導入され、中空糸膜20の外側に接して流通する。そしてキャリアガスは、中空糸膜20を透過した前記特定成分を随伴して系外に排出される。
【0029】
前記の実施形態の場合、芯管70に貫通孔を設ける位置に特に制限はないが、該芯管70の長手方向Yに沿う長さの1/2の位置よりも、開口している側の端部寄りの位置に貫通孔を設けると、芯管70を通じて供給されたキャリアガスが、混合流体における透過成分に対してカウンターフローとなるので好ましい。
【0030】
図3には、本発明の別の実施形態が示されている。同図に示す実施形態の中空糸膜モジュールは、
図1及び
図2に示す実施形態の中空糸膜モジュールと異なり、管板50,51と離間部材71とが離間しておらず、両者が密接している。したがって管板50,51と離間部材71との間には空間が存在していない。この場合、管板50,51と離間部材71とを接着剤によって接合してもよく、あるいは両者を隙間なく隣接させておくだけでもよい。本実施形態の中空糸膜モジュールにおけるこれ以外の構成は、先に述べた
図1及び
図2に示す実施形態の中空糸膜モジュールと同じである。
【0031】
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に制限されない。例えば前記実施形態においては、一対の離間部材71、すなわち2個の離間部材71を用いたが、離間部材71の配置の個数はこれに限られず、例えば1個又は3個以上であってもよい。
【0032】
また、前記実施形態においては、芯管70は有底中空の筒状体であったが、これに代えて、両端が開口している筒状体を芯管70として用いてもよい。
【符号の説明】
【0033】
10 分離膜モジュール
20 中空糸膜
30 中空糸膜束
40 ケーシング
41 開口部
42 透過流体排出口
50,51 管板
60,61 蓋体
62 混合流体導入口
63 未透過流体排出口
70 芯管
71 離間部材