特許第6540282号(P6540282)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6540282
(24)【登録日】2019年6月21日
(45)【発行日】2019年7月10日
(54)【発明の名称】移動式爆発物検査用車両
(51)【国際特許分類】
   B60P 3/00 20060101AFI20190628BHJP
【FI】
   B60P3/00 Z
【請求項の数】3
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-131198(P2015-131198)
(22)【出願日】2015年6月30日
(65)【公開番号】特開2017-13602(P2017-13602A)
(43)【公開日】2017年1月19日
【審査請求日】2018年3月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000211307
【氏名又は名称】中国電力株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】山本 一明
(72)【発明者】
【氏名】河野 憲嗣
(72)【発明者】
【氏名】柏木 收
(72)【発明者】
【氏名】松井 美弘
(72)【発明者】
【氏名】立脇 由哲
(72)【発明者】
【氏名】嘉山 隆
(72)【発明者】
【氏名】中村 民善
【審査官】 米澤 篤
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−151173(JP,A)
【文献】 中国特許出願公開第102657537(CN,A)
【文献】 特表2010−530977(JP,A)
【文献】 特開2001−155251(JP,A)
【文献】 特開平7−12756(JP,A)
【文献】 実開平6−36969(JP,U)
【文献】 特開2009−236542(JP,A)
【文献】 特開平7−223482(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60P 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転席が設けられているキャブと、
当該キャブの後方に設けられているシャシーと、
当該シャシーに固定され、長手方向が前後方向に延びる略直方体形の荷台と、当該荷台の床面の中央部に長手方向に沿って並べて配置される第1の検査部及び第2の検査部からなる、爆発物の有無を検査するための爆発物検査ユニットと、
前記荷台の後部に設けられ、前記荷台の後方に形成された搬入口を開閉する扉体と、
前記搬入口が開放された状態で、前記荷台の後部に短手方向に並べて設置され、被検者が荷台の内部に移動する際の踏み台となる入口部及び被検者が荷台から外部に移動する際の踏み台となる出口部と、を備え、
前記入口部から前記出口部までの動線が、前記入口部から前記荷台の長手方向に進み、前記第1の検査部及び前記第2の検査部の側方を通り、前記第2の検査部で折り返し、前記第2の検査部及び前記第1の検査部の側方を通って前記出口部に向かうように設定され
前記第1の検査部は、被検者の指先に付着している物質のサンプリングを行い、
前記第2の検査部は、前記第1の検査部がサンプリングした物質に爆発物が含有しているか否かを判定するものであることを特徴とする移動式爆発物検査用車両。
【請求項2】
前記入口部と前記出口部との間を仕切る仕切ネットを更に設けたことを特徴とする請求項1記載の移動式爆発物検査用車両。
【請求項3】
前記扉体は、上端部が前記荷台における前記搬入口の上部に回動自在に軸支されていることを特徴とする請求項1又は2記載の移動式爆発物検査用車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷台に爆発物検査ユニットが設置されており、任意の場所に移動して爆発物検査を行う移動式爆発物検査用車両に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、空港において、手荷物に付着した爆発物成分を自動で検査できる爆発物探知装置が開発され、例えば、テロリストの侵入を未然に防ぐといった安全強化を目的として空港など公共施設に設置されている。この技術により、爆発物成分の検査が数秒程度で実施できるようになった。
【0003】
原子力発電所においても、このような爆発物探知装置を導入して建物内に立ち入る際に爆発物検査を行うことが望まれている。しかし、爆発物を検査するための検査用建物を建設する場所が、発電所の敷地内にない場合がある。
【0004】
そこで従来、特許文献1に記載されているように、爆発物検査装置及び危険物所持検査装置が荷台に配置された移動式検査用車両が提案されている。これにより、任意の場所へ移動可能とすることで、検査体制を整えるまでの時間を短縮するとともに、高度な保安検査を実施することが可能になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013−151173号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献1に記載されている移動式検査用車両においては、被検者は、移動式検査用車両の後方から荷台内に入り、まず、ふき取り式爆発物検査装置(ETD)によって被検者の荷物に爆発物が含まれているか否かの検査を行う。次に、被検者は、門型金属探知機を通って危険物所持検査を行い、車両の側方から車外に出る。このように被検者によってL字形の動線が描かれながら、検査が進められる。
【0007】
しかしながら、特許文献1に記載されている移動式検査用車両においては、車両の後方と側方に被検者が通過するためのエリアを確保する必要がある。このため、検査場所としては移動式検査用車両の駐車エリアとその周辺エリアを含む広範囲に渡るエリアが必要となり、敷地内において爆発物検査が実施できる場所が限定される。しかも、車両に入る被検者と車両から出る被検者とを監視するためには、車両の後方と側方にそれぞれ監視員を配置する必要があり、被検者の監視が容易ではない。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決し、検査場所として確保するエリアを小さくするとともに、被検者の監視を容易に行うことを実現した移動式爆発物検査用車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的を達成するため、本発明は、次に記載する構成を備えている。
【0010】
(1) 運転席が設けられているキャブと、当該キャブの後方に設けられているシャシーと、当該シャシーに固定され、長手方向が前後方向に延びる略直方体形の荷台と、当該荷台の床面の中央部に長手方向に沿って並べて配置される第1の検査部及び第2の検査部からなる、爆発物の有無を検査するための爆発物検査ユニットと、前記荷台の後部に設けられ、前記荷台の後方に形成された搬入口を開閉する扉体と、前記搬入口が開放された状態で、前記荷台の後部に短手方向に並べて設置され、被検者が荷台の内部に移動する際の踏み台となる入口部及び被検者が荷台から外部に移動する際の踏み台となる出口部と、を備え、前記入口部から前記出口部までの動線が、前記入口部から前記荷台の長手方向に進み、前記第1の検査部及び前記第2の検査部の側方を通り、前記第2の検査部で折り返し、前記第2の検査部及び前記第1の検査部の側方を通って前記出口部に向かうように設定されることを特徴とする移動式爆発物検査用車両。
【0011】
(1)によれば、被検者は、車両の後部のみから入出することになるため、従来のように、車両の側部に被検者が通るエリアを確保する必要がなくなる。このため、移動式爆発物検査用車両を配置するエリアをコンパクトにすることができ、検査場所の確保が容易に可能となる。しかも、被検者の出入りの監視を行い易くすることが可能になるとともに、被検者の動線を容易に確保することが可能になる。
【0012】
(2) (1)において、前記入口部と前記出口部との間を仕切る仕切ネットを更に設けたことを特徴とする移動式爆発物検査用車両。
【0013】
(2)によれば、入口部側の被検者が、出口部側の被検者に手荷物等を手渡すことが不可能になる。これにより、爆発物を所持している入口部側の被検者が、検査が終了した被検者に爆発物を手渡して発電所建物内に爆発物を持ち込む、という行為ができなくなり、発電所建物内への爆発物の持ち込みを未然に防ぐことが可能になる。
【0014】
(3) (1)、(2)において、前記扉体は、上端部が前記荷台における前記搬入口の上部に回動自在に軸支されていることを特徴とする移動式爆発物検査用車両。
【0015】
(3)によれば、扉体が、車両の外部で待機している被検者の日よけや雨よけとなり、検査待ちの被検者の負担を軽減することが可能になる。
【0016】
(4) (1)〜(3)において、前記第1の検査部は、被検者の指先に付着している物質のサンプリングを行い、前記第2の検査部は、前記第1の検査部がサンプリングした物質に爆発物が含有しているか否かを判定するものであることを特徴とする移動式爆発物検査用車両。
【0017】
(4)によれば、被検者が爆発物を所持していなくても、爆発物に関わっている者であるか否かを判断することが可能になり、そのような者の原子力発電所内へ入場を規制することが可能になる。これにより、原子力発電所内への爆発物の持ち込みをより確実に防止することが可能になる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、被検者が、車両の後部のみから入出することになるため、従来のように、車両の側部に被検者が通るエリアを確保する必要がなくなる。このため、移動式爆発物検査用車両を配置するエリアをコンパクトにすることができ、検査場所の確保が容易に可能となる。しかも、被検者の出入りの監視を行い易くすることが可能になるとともに、被検者の動線を容易に確保することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の一実施形態における移動式爆発物検査用車両1の外観を示す側面図である。
図2】爆発物検査を実施する際の移動式爆発物検査用車両1の状態を示す説明図である。
図3】移動式爆発物検査用車両1における荷台14の内部を示す側面図である。
図4】移動式爆発物検査用車両1における荷台14の内部を示す平面図である。
図5】被検者が移動する動線を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態における移動式爆発物検査用車両1の外観を示す側面図である。
【0021】
[検査用車両の概略構成]
移動式爆発物検査用車両1は、キャブ10と、シャシー12と、荷台14と、を備えている。キャブ10には、運転席が設けられている。シャシー12は、エンジンやタイヤ等、移動式爆発物検査用車両1を走行させるための基本部品を支持するものであり、シャシー12の前方にキャブ10が設けられ、シャシー12上に荷台14が固定される。荷台14は、直方体形の箱体からなり、荷台14の長手方向がシャシー12の長手方向に沿うように配置される。
【0022】
荷台14の後部に電動ハッチ15が設けられている。この電動ハッチ15は、扉体に相当する開閉扉15aと、開閉扉15aを電力によって回動させる駆動機構(図示せず)とを有する。開閉扉15aは、上端部が荷台14における搬入口14aの上部に回動自在に軸支されており、開閉扉15aが駆動機構(図示せず)によって上方に持ち上げられることにより、荷台14の搬入口14aが開放され、被検者の荷台14内部への出入りが可能になる。なお、以下の説明の便宜上、移動式爆発物検査用車両1において、シャシー12の長手方向を前後方向、鉛直方向を上下方向、前後方向及び上下方向に垂直な方向を左右方向と称することにする。特に、左右方向において、運転席側を右側、助手席側を左側と称することにする。
【0023】
また、移動式爆発物検査用車両1は、図1に示すように、電源装置20と、防振用アウトリガー22と、を備えている。電源装置20は、シャシー12の下部に設置され、分電盤やトランス等を備えている。防振用アウトリガー22は、上下方向に伸縮するジャッキ23を備えている。防振用アウトリガー22は、荷台14の四隅の外側近傍に配置されており、ジャッキ23を延ばして移動式爆発物検査用車両1の車体を若干持ち上げた状態とすることにより、移動式爆発物検査用車両1は安定した状態で維持される。
【0024】
図2は、爆発物検査を実施する際の移動式爆発物検査用車両1の状態を示す説明図であり、図2(a)は側面図、図2(b)は正面図である。
【0025】
爆発物検査を実施する際には、図2(a)に示すように、移動式爆発物検査用車両1の電動ハッチ15を開き、開閉扉15aを上方に回動させて、開閉扉15aの板面と荷台14の上面とが略面一になるように開閉扉15aを位置付ける。更に、開閉扉15aと地面との間に支柱24を建てて、開閉扉15aが閉じないように補強する。
【0026】
また、搬入口14aの後方には、図2(b)に示すように、被検者が荷台の内部に移動する際の踏み台となる入口部26と、被検者が荷台から外部に移動する際の踏み台となる出口部27とが短手方向に並べて設置される。入口部26と出口部27とは同一の構成であり、本実施形態によれば入口部26が左側に、出口部27が右側にそれぞれ配置される。
【0027】
入口部26と出口部27との間には、仕切ネット28が配置される。この仕切ネット28は、上端が開閉扉15aに取り付けられており、下端が開閉扉15aから垂下する。仕切ネット28は、きめの細かい網目を有しており、例えば、入口部26側から出口部27側の様子を視認することは可能であるが、入口部26側の被検者が、出口部27側の被検者に手荷物等を手渡すことは不可能である。
【0028】
なお、支柱24、入口部26、出口部27及び仕切ネット28等は、通常は荷台14の内部に収納されており、爆発物検査を実施する際に荷台14から搬出され、所定の場所に設置される。
【0029】
[検査用車両の内部構成]
図3は、移動式爆発物検査用車両1における荷台14の内部を示す側面図であり、図4は、移動式爆発物検査用車両1における荷台14の内部を示す平面図である。
【0030】
荷台14の内部には、照明器具30、エアコン32、フリーアクセスフロア34、爆発物検査ユニット36等が備えられている。
【0031】
照明器具30は、荷台14の内部を照明するものであり、荷台14の天井に装着されている。エアコン32は、室内機32aと室外機32bとからなり、室内機32aは、荷台14の内部における前側の壁面上部に設置され、室外機32bは、キャブ10と荷台14との間に設置されている。
【0032】
フリーアクセスフロア34は、荷台14の内部の床面に敷設される。フリーアクセスフロア34が敷設されることにより、荷台14自体の床面とフリーアクセスフロア34の床材との間にケーブル等を通すことが可能な空間が形成される。
【0033】
爆発物検査ユニット36は、第1の検査部に相当する爆発物サンプリング装置38、爆発物サンプリング装置設置用台39、第2の検査部に相当する爆発物検知装置40、及び爆発物検知装置設置用台41を備えている。
【0034】
爆発物サンプリング装置38は、被検者の指先に付着している物質のサンプリングを行うものである。
爆発物サンプリング装置設置用台39は、爆発物サンプリング装置38を載せる台である。
爆発物検知装置40は、爆発物サンプリング装置38がサンプリングした物質に爆発物が含有しているか否かを判定し、爆発物が含有していると判定した場合に、爆発物の成分を分析するものである。
爆発物検知装置設置用台41は、爆発物検知装置40を載せる台である。
【0035】
爆発物サンプリング装置設置用台39及び爆発物検知装置設置用台41は、荷台14の内部のフリーアクセスフロア34の中央部に、前方に向かって爆発物サンプリング装置設置用台39、爆発物検知装置設置用台41の順に長手方向に沿って並べて配置される。
爆発物サンプリング装置38及び爆発物検知装置40は、爆発物サンプリング装置設置用台39及び爆発物検知装置設置用台41にそれぞれ載せられる。
【0036】
この時、荷台14の後部と爆発物サンプリング装置38との間に、爆発物サンプリング装置38の操作者が配置できるスペースが形成され、爆発物サンプリング装置38と爆発物検知装置40との間に爆発物検知装置40の操作者が配置できるスペースが形成され、爆発物検知装置40と荷台14の前側壁面との間に被検者が通過できるスペースが形成されるように、爆発物サンプリング装置設置用台39及び爆発物検知装置設置用台41の配置場所が設定されている。
【0037】
このように、荷台14の内部のフリーアクセスフロア34の中央部に、爆発物サンプリング装置設置用台39及び爆発物検知装置設置用台41は配置されることによって、爆発物サンプリング装置設置用台39及び爆発物検知装置設置用台41の左側に、荷台14の長手方向に延びる左通路42が形成される。また、爆発物サンプリング装置設置用台39及び爆発物検知装置設置用台41の右側に、荷台14の長手方向に延びる右通路44が形成される。
【0038】
また、フリーアクセスフロア34には、被検者が通る経路を示す矢印形の指標46が表示されている。具体的には、左通路42には、前方への移動を示す指標46が表示されており、爆発物検知装置40と荷台14の前側壁面との間の通路には、折り返して左通路42から右通路44への移動を示す指標46が表示されており、右通路44には、後方への移動を示す指標46が表示されている。
【0039】
照明器具30、エアコン32、爆発物サンプリング装置38、爆発物検知装置40の電源は、電源装置20から取得する。電源装置20に接続された電源ケーブル50は、フリーアクセスフロア34内に通され、各種の装置に接続される。
【0040】
[爆発物検査の流れ]
次に、爆発物検査について図5を参照しながら説明する。
図5は、被検者が移動する動線を示す説明図である。爆発物検査を実施する際には、爆発物サンプリング装置38及び爆発物検知装置40の電源をオンにするとともに、2人の操作員を所定の場所に配置する。ここで、2人の操作員は、警備員を兼ねる。
【0041】
検査待ちの被検者は、開閉扉15aの下方で待機する。この時、開閉扉15aは、日よけあるいは雨よけとして機能する。そして、被検者は、順番に入口部26から荷台14の内部に入り、左通路42を通って爆発物サンプリング装置38に移動して、爆発物サンプリング装置38よるサンプル抽出処置を受ける。処置を受けた被検者は、指標46に従って左通路42を移動し、爆発物検知装置40を折返し地点として、右通路44に移動し、右通路44で検査結果が出るまで待機する。この際、先頭の被検者は、爆発物サンプリング装置38の操作者よりも前側で待機させる。
【0042】
爆発物サンプリング装置38よるサンプルは、爆発物検知装置40の操作員が爆発物サンプリング装置38からサンプルを取得して、爆発物検知装置40にそのサンプルをセットする。そして、爆発物検知装置40の操作員は、爆発物検知装置40による判定結果に基づいて、被検者が原子力発電所建物に入ることの「可」、「不可」を決定する。
【0043】
例えば、爆発物検知装置40の判定結果が、サンプルに爆発物が含有していないというものであれば、爆発物検知装置40の操作員は、被検者に「可」である旨を被検者に告知する。爆発物検知装置40による判定結果がサンプルに爆発物が含有しているというものであれば、爆発物検知装置40の操作員は、爆発物の種類に基づいて「可」、「不可」を決定する。
【0044】
「可」と決定された被検者は、その旨が告知されて、出口部27から車両の外部に出る。「不可」と告知された被検者は、爆発物サンプリング装置38の操作員とともに出口部27から車両の外部に出た後、所定の検査を受けることになる。
【0045】
以上、説明したように構成された本実施形態によれば、被検者は、車両の後部のみから入出することになるため、従来のように、車両の側部に被検者が通るエリアを確保する必要がなくなるため、移動式爆発物検査用車両1を配置するエリアをコンパクトにすることができ、検査場所の確保が容易に可能となる。
【0046】
また、本実施形態によれば、被検者は、車両の後部のみから入出することになるため、被検者の出入りの監視を行い易くすることが可能になる。また、被検者の動線を容易に確保することが可能になる。
【0047】
また、本実施形態によれば、爆発物サンプリング装置38よるサンプル抽出が終了した後であっても、爆発物検査の結果が出るまでは荷台14内で待機することになる。しかも、入口部26及び出口部27が車両の後方であるため、爆発物検査の結果が出ないのにも関わらず、被検者が荷台14から出ることは困難になる。
【0048】
また、本実施形態によれば、入口部26と出口部27との間に仕切ネット28が配置されているため、例えば、入口部26側の被検者が、出口部27側の被検者に手荷物等を手渡すことが不可能になる。これにより、仮に入口部26側の被検者が爆発物を所持している場合に、その爆発物を所持したまま移動式爆発物検査用車両1に入ることを避けるために、検査が終了した被検者に爆発物を手渡すという行為ができなくなり、発電所建物内への爆発物の持ち込みを未然に防ぐことが可能になる。
【0049】
また、本実施形態によれば、開閉扉15aが上方に開くため、開閉扉15aが、車両の外部で待機している被検者の日よけや雨よけとなり、検査待ちの被検者の負担を軽減することが可能になる。
【0050】
また、本実施形態によれば、爆発物サンプリング装置38が、被検者の指先に付着している物質のサンプリングを行い、爆発物検知装置40は、爆発物サンプリング装置38がサンプリングした物質に爆発物が含有しているか否かを判定する。このため、被検者が爆発物を所持していなくても、爆発物に関わっている者であるか否かを判断することが可能になり、そのような者の原子力発電所内へ入場を規制することが可能になる。このように、原子力発電所内への爆発物の持ち込みをより確実に防止することが可能になる。
【符号の説明】
【0051】
1 移動式爆発物検査用車両
10 キャブ
12 シャシー
14 荷台
14a 搬送口
15 電動ハッチ
15a 開閉扉
20 電源装置
22 防振用アウトリガー
23 ジャッキ
24 支柱
26 入口部
27 出口部
28 仕切ネット
30 照明器具
32 エアコン
32a 室内機
32b 室外機
34 フリーアクセスフロア
36 爆発物検知ユニット、
38 爆発物サンプリング装置
39 爆発物サンプリング装置設置用台
40 爆発物検知装置
41 爆発物検知装置設置用台
42 左通路
44 右通路
46 指標
50 電源ケーブル
図1
図2
図3
図4
図5