特許6540505IP Force 特許公報全文掲載

技術分野

Cdkal1遺伝子が変異することによりインスリン分泌能が低下した2型糖尿病患者に対する治療剤

発明が解決しようとする課題[発明の詳細な説明]から抜粋

本発明の課題は、Cdkal1遺伝子が変異した膵臓β細胞における、tRNALys(UUU)の修飾異常によるインスリンの合成異常を原因の一つとする2型糖尿病患者に対し、新規治療薬を提供することにある。

課題を解決するための手段[発明の詳細な説明]から抜粋

遺伝子変異に起因するタンパク翻訳異常を原因とするインスリン分泌低下に対して作用する糖尿病治療薬は、未だ報告されていない。われわれはまず、タンパク翻訳時に誤翻訳が起こり、読み枠がずれた場合にルシフェラーゼが正しく翻訳される大腸菌を用いたスクリーニング系を構築した。この大腸菌に低分子化合物を投与し、ルシフェラーゼの発光強度を低下させる、即ち翻訳の正確性を向上させる低分子化合物をスクリーニングした・・・ 続きを知財ポータルサイト IP Force にログインして見る
【発明の効果】
本発明によると、Cdkal1遺伝子が変異することによりインスリン分泌能が低下した2型糖尿病患者に対し、新たな治療薬を提供する。Cdkal1遺伝子が変異した2型糖尿病患者に対して、翻訳精度の改善をせずにインスリン分泌のみを促進させる従来の治療薬は、膵臓β細胞の疲弊を引き起こし、2型糖尿病の病態の悪化に繋がる可能性が考えられる。これに対し本発明で提供する式(I)〜(III)で表される化合物又はそれらの医薬的に許容される塩は、Cdkal1遺伝子の変異が膵臓β細胞において引き起こす誤翻訳を改善し、その結果インスリン分泌能を上昇させる、根本的な治療が可能である。

この発明についての権利主張の範囲[特許請求の範囲]

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この特許公報に記載されている図面[図面の簡単な説明]から抜粋

【図1】翻訳の正確性を向上させる低分子化合物のスクリーニング(一次スクリーニング)の概要を示した図である。

【図2】一次スクリーニングを行った化合物の、翻訳精度に対する影響を検討した図である。

【図3】既存の2型糖尿病治療薬に対し、一次スクリーニングを行った結果を示した図である。

【図4】エペリゾン(Eperison)に対し、一次スクリーニングを行った結果を示した図である。

【図5】フルオキセチン(Fluoxetin)に対し、一次スクリーニングを行った結果を示した図である。

【図6】エルビテグラビア(Elitegravir)に対し、一次スクリーニングを行った結果を示した図である。

【図7】エペリゾン及びフルオキセチンに共通する骨格をもとに改変を行った化合物群である、式I−2、I−3、I−4、I−5、及びI−6で表される化合物に対し、一次スクリーニングを行った結果を示した図である。

【図8】スルホニル尿素薬に分類される2型糖尿病治療薬であるグリベンクラミド(Glibenclamide)と、一次スクリーニングにて陽性を示したエペリゾンとを、膵臓β細胞特異的Cdkal1欠損マウスより単離した膵臓ランゲルハンス島に投与し、分泌されたインスリンの量を相対的に比較した(二次スクリーニング)結果を示した図である。

【図9】フルオキセチンに対し、二次スクリーニングを行った結果を示した図である。

【図10】エペリゾンを、膵臓β細胞特異的Cdkal1欠損マウスに投与した後、ブドウ糖液を注射し、経時的に血糖値及び血中インスリン濃度を測定することにより耐糖能を検討した(三次スクリーニング)結果を示した図である。

【図11】エペリゾンを、膵臓β細胞特異的Cdkal1欠損マウスに長期(14日間)投与した後、ブドウ糖液を注射し、経時的に血糖値及び血中インスリン濃度を測定することにより耐糖能を検討した結果を示した図である。

【図12】フルオキセチンを、膵臓β細胞特異的Cdkal1欠損マウスに長期(14日間)投与した後、ブドウ糖液を注射し、経時的に血糖値及び血中インスリン濃度を測定することにより耐糖能を検討した結果を示した図である。

選択図 図1出願人が指定した本件の代表的な図

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