(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、予めウェブサーバに登録されている電話番号にしか電話を掛けることができず、任意のウェブサイトで表示される電話番号に対して電話を掛けることについては記載されていない。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、電話機能のない通信装置において表示されたウェブサイト内の電話番号への発呼指示を電話機能を有する通信装置に送信することのできるサーバ、サーバの制御方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述の問題を解決すべく、本発明の一実施形態に係るサーバは、表示機能を有する通信装置と、当該通信装置と対応付けられた1以上の他の通信装置との対応関係を示す対応情報を記憶する記憶部と、通信装置で表示された電話番号情報を選択する入力が行われたことを示す入力情報を受信する受信部と、電話番号情報で示される電話番号への発呼を実行させる命令である発呼指示を生成する生成部と、発呼指示を通信装置と対応付けられた他の通信装置に送信する送信部とを備える。
【0008】
本発明の一実施形態に係るサーバにおいて、対応情報は、さらに、通信装置および1以上の他の通信装置それぞれについて電話機能を有するか否かを示す情報を対応付けており、受信部が入力情報を受信した場合に、対応情報を用いて他の通信装置のうち電話機能を有するものを特定する特定部を備え、送信部は、特定部が特定した他の通信装置に、前記発呼指示を送信する。
【0009】
本発明の一実施形態に係るサーバにおいて、受信部は、さらに、通信装置から、1以上の他の通信装置の中から1つの通信装置を選択する選択情報を受信し、送信部は、選択情報で示される通信装置に、発呼指示を送信する。
【0010】
本発明の一実施形態に係るサーバにおいて、送信部は、特定部が特定した全ての他の通信装置に、発呼指示を送信する。
【0011】
本発明の一実施形態に係るサーバにおいて、受信部は、さらに、全ての他の通信装置のいずれかから、発呼を行ったことを示す発呼実行情報を受信し、送信部は、さらに、最初に発呼実行情報を送信した他の通信装置以外の他の通信装置に、発呼中止指示を送信する。
【0012】
本発明の一実施形態に係るサーバにおいて、記憶部は、さらに、第1通信装置と、当該第1通信装置に関連するIDと、当該IDに対応付けられた認証情報とを記憶し、サーバは、さらに、第2通信装置から、IDと認証情報とを用いたアクセスを受け付けた場合に、第2通信装置を前記通信装置として、第1通信装置を他の通信装置として対応情報に対応付ける対応付部を備える。
【0013】
また、本発明の一実施形態に係るサーバの制御方法は、表示機能を有する通信装置と、当該通信装置と対応付けられた1以上の他の通信装置との対応関係を示す対応情報を記憶する記憶ステップと、通信装置で表示された電話番号情報を選択する入力が行われたことを示す入力情報を受信する受信ステップと、電話番号情報で示される電話番号への発呼を実行させる命令である発呼指示を生成する生成ステップと、発呼指示を通信装置と対応付けられた他の通信装置に送信する送信ステップとを含む。
【0014】
また、本発明の一実施形態に係るプログラムは、サーバに、表示機能を有する通信装置と、当該通信装置と対応付けられた1以上の他の通信装置との対応関係を示す対応情報を記憶する記憶機能と、通信装置で表示された電話番号情報を選択する入力が行われたことを示す入力情報を受信する受信機能と、電話番号情報で示される電話番号への発呼を実行させる命令である発呼指示を生成する生成機能と、発呼指示を通信装置と対応付けられた他の通信装置に送信する送信機能とを実現させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、電話機能のない通信装置において表示されたウェブサイト内の電話番号への発呼指示を電話機能を有する通信装置に送信して、電話番号への発呼を行うことができ、ユーザにとって利便性が高い。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、諸図面を参照しながら、本発明の一実施形態を詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施形態によるサービスシステム構成の概略図である。サービスシステム600は、電話機能のない通信端末から電話機能を有する通信端末へ送信される発呼指示によって、電話機能を有する通信端末による発呼を可能とするサービスであり、
図1に示すように、サーバ100、通信装置200、300、400、ネットワーク500を含む。
【0018】
サーバ(コンピュータ)100は、ネットワーク500を介して通信装置200〜400と接続される。通信装置のうち、ノートパソコン200は電話機能のない通信装置であり、スマートフォン300及びタブレット端末400は電話機能を有する通信装置であるものとする。なお、本発明においては、ノートパソコン200、スマートフォン300及びタブレット端末400が、一ユーザの手の届く範囲にあることが望ましい。なお、
図1において、説明を簡単にするために通信装置は3台だけ示してあるが、これ以上存在してもよいことは言うまでもない。
【0019】
なお、従来、ノートパソコンに専用のソフトウェアやアプリケーションをインストールすることによって、ノートパソコンから電話をかける事を可能にするものもある。しかしながら、インストールの手間がかかる、電話するのにノートパソコンの側に居なければならない、という不便さがある。携帯電話が身近にある場合は携帯電話から電話をかける方がより便利であり、本発明は、電話をかけるのに普段用いる通信端末からの電話を可能とするものである。
【0020】
図2は、本発明の一実施形態によるサーバ100のブロック図である。
図2に示すように、サーバ100は、通信部110、記憶部120及び制御部130を備える。詳細は後述するが、これら各部の機能を簡単に説明する。
【0021】
記憶部120は、典型的には、HDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリなど各種の記録媒体により実現され、サーバ100が動作するうえで必要とする各種プログラムおよびデータを記憶する機能を有する。記憶部120は、サービスを利用するユーザの情報や、当該ユーザの有する通信装置に関する対応情報とを記憶(格納)する。対応情報は、表示機能を有する通信装置と、当該通信装置と対応付けられた1以上の他の通信装置との対応関係を示す。また、対応情報は、通信装置及び1以上の他の通信装置それぞれについて、電話機能を有するか否かを示す情報が対応付けられている。
【0022】
通信部110は、制御部130からの指示に従って、ネットワーク500を介して、通信装置200〜400との通信を実行する機能を有する。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。
【0023】
また、通信部110は、受信部111および送信部112を備える。受信部111は、表示機能を有する通信装置で表示された電話番号情報を選択する入力が行われたことを示す入力情報を受信する。送信部112は、電話番号情報で示される電話番号への発呼を実行させる命令である発呼指示を、表示機能を有する通信装置と対応付けられた他の通信装置に送信する。
【0024】
制御部130は、サーバ100の各部を制御する機能を有するプロセッサである。制御部130は、情報処理部131、生成部132、特定部133、対応付部134及び選択部135を備える。情報処理部131は、通信部110を介して通信装置から送受信する各種情報の処理を行う。生成部132は、受信部111で受信された入力情報に含まれる電話番号への発呼を実行させる命令である発呼指示を生成する。特定部133は、受信部111によって入力情報が受信された場合に、記憶部120に記憶された対応情報を用いて、通信装置のうち電話機能を有するものを特定する。
【0025】
なお、記憶部120は、第1通信装置と、第1通信装置に関連するID(IDentifier)と、IDに対応付けられた認証情報とをさらに記憶する。ここで、第1通信装置は例えばスマートフォン、第1通信装置に関連するIDとは、第1通信装置を用いてサービスを利用する際に登録されたID、IDに対応付けられた認証情報とは、サービスを利用する際(サービスにログインする際)に用いられる例えばパスワードである。対応付部134は、第1通信装置とは異なる第2通信装置、例えばノートパソコンから、IDと認証情報とを用いたサービスへのアクセスを受け付けた場合に、第2通信装置を、表示機能を有する通信装置として、第1通信装置を通信装置として、対応情報に対応付ける。すなわち、第1通信装置(スマートフォン)と第2通信装置(ノートパソコン)とが、ユーザの有する通信装置であるとして記憶部120に記憶される。
【0026】
選択部135は、受信部111で受信される選択情報に基づき、1以上の通信装置の中から1つの通信装置を選択する。
【0027】
次に、各通信装置について説明する。
図3は、本発明の一実施形態による、表示機能を有する通信装置(ノートパソコン)200のブロック図である。本実施例において、ノートパソコン200は、電話機能のない通信装置であるとする。
【0028】
図3に示すように、ノートパソコン200は、通信部210、記憶部220、制御部230、入力受付部240、表示部250及び音声インタフェース(I/F)260及びスピーカ270を備える。
【0029】
通信部210は、受信部211及び送信部212を備え、ネットワーク500を介して、サーバ100との通信を実行する機能を有する。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、また、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。
【0030】
記憶部220は、通信装置200が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。例えば、記憶部220には、本実施形態に係るサービスを享受するのに必要なプログラム等の情報が含まれる。なお、記憶部220は、典型的には、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記録媒体により実現される。
【0031】
入力受付部240は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を、制御部230に伝達する。ノートパソコン200において、入力受付部240は、典型的にはキーボード、タッチパッドにより実現される。
【0032】
制御部230は、ノートパソコン200の各部を制御する機能を有するプロセッサである。制御部230は、情報処理部231、表示処理部232及び抽出部233を含む。情報処理部231は、入力受付部240から入力された情報にしたがって、通信部210からサーバ100に情報を送信するように制御する機能を有する。また、情報処理部231は、通信部210でサーバ100から受信した情報を、表示処理部232に伝達する機能も有する。表示処理部232は、情報処理部231から伝達された表示用のデータを画素情報に変換し、表示部250のフレームバッファに書き込む機能を有する。
【0033】
表示部250は、表示処理部232によりフレームバッファに書き込まれた表示データに従って、画像を表示する機能を有するモニタであり、典型的には液晶ディスプレイで実現される。表示部250は、ネットワーク500から受信するウェブサイトを表示する。抽出部233は、表示部250に表示されたウェブサイトにおいてユーザが入力受付部240を介して選択した内容から、電話番号を抽出する。音声I/F260は、スピーカ270や図示しないイヤホンのインタフェースである。
【0034】
次に、本発明の一実施形態に係る、電話機能を有する通信装置について説明する。
図4は、電話機能を有する通信装置(携帯電話やスマートフォン)300のブロック図である。図に示すように、携帯電話300は、通信部310、記憶部320、制御部330、入力受付部340、表示部350、音声I/F360、スピーカ370、マイク380及びアンテナ390を備える。
【0035】
通信部310は、受信部311及び送信部312を備え、ネットワーク500を介して、サーバ100との通信を実行する機能を有する。当該通信は、有線、無線のいずれで実行されてもよく、また、互いの通信が実行できるのであれば、どのような通信プロトコルを用いてもよい。
【0036】
記憶部320は、携帯電話300が動作するうえで必要とする各種プログラムや各種データを記憶する機能を有する。例えば、記憶部320には、本実施形態に係るサービスを享受するのに必要なプログラム等の情報が含まれる。なお、記憶部320は、典型的には、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記録媒体により実現される。
【0037】
制御部330は、情報処理部331、表示処理部332、通話制御部333及び発呼情報生成部334を備える。情報処理部331は、入力受付部340から入力された情報にしたがって、通信部310からサーバ100にデータを送信するように制御する機能を有する。また、情報処理部331は、通信部310でサーバ100から受信した情報を、表示処理部332に伝達する機能も有する。表示処理部232は、情報処理部231から伝達された表示用のデータを画素情報に変換し、表示部250のフレームバッファに書き込む機能を有する。表示部250は、制御部230の表示処理部232によりフレームバッファに書き込まれた表示データに従って、画像を表示する機能を有するモニタである。
【0038】
通話制御部333は、携帯電話300の音声I/F360を介したスピーカ370やマイク380を用いた通話(電話)を制御する。また、通話制御部333は、受信部311によって受信された発呼指示に基づいて、発呼指示に含まれる電話番号に電話をかけるような制御を行う。また、通話制御部333は、アンテナ390を制御して、移動体通信網用を介した、電話に用いられる電波の送受信を行う。呼情報生成部334は、発呼を行ったことを示す発呼情報を生成する。送信部312は、発呼情報生成部334によって生成された発呼情報を、サーバ100へ送信する。
【0039】
入力受付部340は、ユーザからの入力を受け付けて、当該入力に係る情報を、制御部330に伝達する。入力受付部340は、スマートフォンの場合はタッチパネル、携帯電話の場合はテンキーなどにより実現される。表示部350は、制御部330の表示処理部332によりフレームバッファに書き込まれた表示データに従って、画像を表示する機能を有するモニタである。また、表示部350には、電話をかける場合に、電話番号が表示される。
【0040】
次に、サーバ100の記憶部120に記憶される対応情報について、図を用いて説明する。
図5は、対応情報121の一例を示す図である。図に示すように、対応情報121には、サービスを利用するユーザID、ユーザ識別情報、ユーザに対応付けられた複数の通信装置の識別情報、当該通信装置が電話機能を有するか否かについての情報が含まれる。ユーザ識別情報は、サービスの提供側によってユーザ毎に付与される情報であり、例えば図の例では、ユーザID「User_1」のユーザに対して、ユーザ識別情報「123***56」が付与されている。通信装置の識別情報は、は、例えば携帯電話端末の個体識別番号であるデバイスキーや、SID(Security Identifier)、MACアドレス等、個々の端末を識別できる情報を指す。図の例では、ユーザID「User_1」のユーザに対して通信装置が3台対応付けられている。識別情報「34DK**ff0」の通信装置は、「×」で示されるように電話機能がない。それに対し、識別情報「89hF**00」「tt***00」の通信装置は、「○」で示されるように電話機能がある。なお、図における識別情報の形式は一例であり、識別情報が図のような形式である訳ではない。また、「○」「×」という表現も、電話機能の有無を説明するためのものであり、これに限られるものではない。
【0041】
次に、ノートパソコン200の表示部250に表示されたウェブサイトに記載のある電話番号に電話をかける場合の、本発明の一実施形態による制御方法について、
図5〜
図7を用いて説明する。
図6は、ノートパソコン200に表示されるウェブサイトの一例であり、
図7は、上述の制御が行われる場合のシーケンス図である。なお、
図7の例では、ユーザは、ノートパソコン200、携帯電話A及び携帯電話Bを有しており、以下では、携帯電話Aを300A、携帯電話Bを300Bと示すものとする。携帯電話300A、300Bの各部の機能は同一であるため、同一の符号を用いて説明する。
【0042】
図6に示すように、表示部250には、店舗の情報を掲載するウェブサイトが表示されている。ウェブサイトには、店名、電話番号710、住所等が記載されている。ここで、ユーザは、電話番号710で示される番号へ電話をかける事を望み、入力受付部240を介して電話番号710を選択する。ここで、電話番号710の選択とは、電話番号710を含むテキスト表示部分をカーソルで選択して反転表示させる事を指す。ノートパソコン200の抽出部233は、ユーザによって選択されたテキストから電話番号情報を抽出する。情報処理部231は、電話番号情報を含む入力情報を送信部212からサーバ100へ送信する(
図7のステップS11)。
【0043】
サーバ100の特定部133は、受信部111で受信した入力情報を送信したノートパソコン200の識別情報を特定する。選択部135は、対応情報121を参照して、ノートパソコン200に対応付けられた他の通信装置を選択する(ステップS21)。そして、生成部132が、入力情報に含まれる電話番号に発呼することを指示する発呼指示を生成する(ステップS22)。送信部112は、生成された発呼指示を、選択部135によって選択されたユーザの他の通信装置(携帯電話A、B)に送信する(ステップS23)。
【0044】
携帯電話300A、300Bは、受信部311で発呼指示を受信すると、情報処理部331が発呼指示に含まれる電話番号を抽出し、通話制御部333に伝達する。通話制御部333は、電話番号への発呼を行うように携帯電話300A、300Bを制御する(ステップS31、S41)。
図7の例では、携帯電話300Aが発呼に成功し、発呼情報生成部334は、発呼を行ったことを示す発呼実行情報を生成する。その後、送信部312から、発呼実行情報がサーバ100に送信される(ステップS32)。
【0045】
サーバ100は、情報処理部131において発呼実行情報を受信したか否かを判定する(ステップS24)。ステップS24にて発呼実行情報を受信していないと判定された場合は、ステップS23に戻り、発呼指示の送信を繰り返す。ステップS24にて発呼実行情報を受信したと判定された場合は、生成部132が発呼中止指示を生成し、発呼実行情報を送信した通信装置(携帯電話300A)以外の通信装置(携帯電話300B)に、発呼中止指示が送信される(ステップS25)。携帯電話300Bは、発呼中止指示を受信すると、発呼を中止する(ステップS42)。
【0046】
このように、本発明の一実施形態によれば、電話機能のない通信装置(ノートパソコン)において表示された電話番号への発呼を、ノートパソコンのユーザに対応付けられた通信装置から簡単に行わせることができるため、ユーザにとって利便性が高い。
【0047】
なお、上述では特に言及しなかったが、特定部133は、対応情報121を参照して、ユーザによる入力情報が送信された通信装置(ノートパソコン)以外のユーザに対応付けられた他の通信装置のうち、電話機能を有するものを特定することができる。そして、特定部133によって特定された電話機能を有する通信装置のみに、送信部112から発呼指示が送信されてもよい。これにより、発呼指示が無為に送信されることを防止し、確実に電話番号への発呼を行わせることができる。
【0048】
また、
図7のシーケンス図の場合も含まれるが、特定部133が特定した電話機能を有する通信装置全てに、発呼指示が送信されてもよい。このような構成にすることにより、電話番号への発呼が成功する可能性を高めることができる。さらに、通信装置の中には、例えばSIMカード(Subscriber Identity Module Card)の着脱によって、電話機能の有無が変化する場合も考えられる。この場合にも、上述の構成は有効である。なお、その場合、
図7のシーケンス図のように、発呼が成功したことを示す発呼実行情報が発呼を実行した通信装置から送信され、他の通信装置に、発呼を停止する指示が送信されることが望ましい。これにより、他の通信装置による発呼が実行されてもなお発呼が行われる不都合を回避することができる。
【0049】
また、ユーザによって、発呼を行う通信装置が選択できても良い。これは例えば、以下のように構成することで実現できる。まず、ノートパソコン200の記憶部220に予めユーザの有する通信装置の情報を記憶しておく。そして、入力受付部240により電話番号が選択された場合に、表示処理部232が、ユーザの有する通信装置のうちどの通信装置を用いて発呼を行うかの選択画面を表示部250に表示させる。ユーザの選択に応じて、情報処理部231は、電話番号情報と、ユーザの選択した通信端末に関する選択情報とを含んだ入力情報を生成する。選択情報には、ユーザの選択した通信装置の識別番号が含まれる。これにより、ユーザはどの通信装置から電話の発信が行われるかを前もって選択することができ、予めその通信装置を準備しておくことができる。
【0050】
また、対応情報121が、ユーザの有する通信装置が変更された場合などにサーバ100によって作成されてもよい。サーバ100は、ユーザがサービスに登録するのに用いた通信装置(第1通信装置)の識別番号と、第1通信装置に関連するID(すなわち、ユーザID)と、IDに対応付けられた認証情報(すなわち、サービスを享受するのに必要なパスワード)とを、対応情報として記憶部120に記憶しておく。その後、第1通信装置とは異なる識別番号を有する通信装置(第2通信装置)から、上記のIDと認証情報とを用いてサービスへのアクセスを受け付けた場合、サーバ100の対応付部134は、第2通信装置を、ユーザの有する通信装置としてユーザにさらに対応付けるように対応情報を更新する。第1通信装置や第2通信装置がノートパソコンであるか携帯電話であるかは、通信装置の識別情報から設定することができる。
【0051】
このような構成にすることにより、ユーザがノートパソコンや携帯電話を新規に購入した際の対応情報の更新がサーバ100により行われるため、ユーザに手間取らせることがなく好都合である。
【0052】
本発明の効果を再度述べる。本発明によれば、電話機能のない通信装置(ノートパソコン)において表示された電話番号への発呼を、ノートパソコンのユーザに対応付けられた通信装置から簡単に行わせることができるため、ユーザにとって利便性が高い。
【0053】
さらに、本発明の一実施形態によれば、サーバ100が、ユーザの有する複数の通信装置のうち電話機能を有するものを特定することができる。そして、特定された電話機能を有する通信装置のみに発呼指示が送信されてもよい。これにより、発呼指示が無為に送信されることを防止し、確実に電話番号への発呼を行わせることができる。
【0054】
なお、本発明の一実施形態によれば、電話機能を有する通信装置全てに、発呼指示が送信されてもよい。このような構成にすることにより、電話番号への発呼が成功する可能性を高めることができる。なお、その場合、発呼が成功したことを示す発呼実行情報が発呼を実行した通信装置から送信され、他の通信装置に、発呼を停止する指示が送信されることが望ましい。これにより、他の通信装置による発呼が実行されてもなお発呼が行われる不都合を回避することができる。
【0055】
さらに、本発明の一実施形態によれば、ユーザによって、発呼を行う通信装置が選択できても良い。これにより、ユーザはどの通信装置から電話の発信が行われるかを前もって選択することができ、予めその通信装置を準備しておくことができる。
【0056】
さらに、本発明の一実施形態によれば、ユーザがノートパソコンや携帯電話を新規に購入した際の対応情報の更新がサーバ100により行われるため、ユーザに手間取らせることがなく好都合である。
【0057】
本発明に係る発明の一実施形態を説明したが、本発明はこれに限られないことは言うまでもない。例えば、上述では、発呼を行う通信装置をユーザが選択して、選択情報としてノートパソコンからサーバに送信される態様について説明した。しかしながら、予めユーザが発呼に通常用いる通信装置をサーバに登録しておき、サーバの記憶部にその情報を記憶させておいても良い。このようにすれば、ユーザが電話をかける度に通信装置を選択する手間を省くことができる。
【0058】
また、上述では、表示機能を有するが電話機能のない通信装置をノートパソコンとして説明したが、表示機能を有するが電話機能のない通信装置としては、タブレット端末であってもよい。これにより、タブレット端末に電話機能が無い場合でも、上述のような発呼指示による発呼が可能となる。
【0059】
さらに、上述では、ウェブサイトに表示された電話番号を選択するのに、電話番号を含むテキストを選択して反転させる態様について説明した。しかしながら、本発明はこれに限られるものではなく、ウェブサイトを閲覧するウェブブラウザをシステムが用意したものにし、電話番号の表示部分に対して、発呼指示を生成するためのリンクが貼られるようにしてもよい。これにより、ユーザは電話番号をクリックして選択することが可能となる。
【0060】
また、通信装置は、ノートパソコン、スマートフォン、タブレット端末、携帯電話に限るものでない。通信装置は、上記実施の形態において記載した機能を実現できる情報処理装置であればどのような装置であってもよく、例えば、ウェアラブル端末(眼鏡型、腕時計型等を含む)、デスクトップPC(Personal Conputer)であってもよい。
【0061】
サーバ100の各機能部は、集積回路(IC(Integrated Circuit)チップ、LSI(Large Scale Integration))等に形成された論理回路(ハードウェア)や専用回路によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。また、各機能部は、1または複数の集積回路により実現されてよく、複数の機能部の機能を1つの集積回路により実現されることとしてもよい。LSIは、集積度の違いにより、VLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIなどと呼称されることもある。
【0062】
サーバ100の各機能部をソフトウェアにより実現する場合、サーバ100または通信装置200〜400は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記検索プログラムは、当該検索プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。本発明は、上記検索プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
【0063】
なお、上記プログラムは、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective-C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装できる。
【0064】
本発明を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、上記実施の形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。