特許第6541459号(P6541459)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6541459
(24)【登録日】2019年6月21日
(45)【発行日】2019年7月10日
(54)【発明の名称】遊技台
(51)【国際特許分類】
   A63F 5/04 20060101AFI20190628BHJP
【FI】
   A63F5/04 613B
   A63F5/04 603D
   A63F5/04 603A
【請求項の数】5
【全頁数】46
(21)【出願番号】特願2015-126760(P2015-126760)
(22)【出願日】2015年6月24日
(65)【公開番号】特開2017-6474(P2017-6474A)
(43)【公開日】2017年1月12日
【審査請求日】2017年9月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】597044139
【氏名又は名称】株式会社大都技研
(74)【代理人】
【識別番号】100119758
【弁理士】
【氏名又は名称】菊地 保宏
(72)【発明者】
【氏名】藤本 誠
【審査官】 鶴岡 直樹
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−000354(JP,A)
【文献】 特開2015−091406(JP,A)
【文献】 特開2015−037443(JP,A)
【文献】 特開2014−188374(JP,A)
【文献】 特開2005−296355(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 5/04
A63F 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、
前記複数のリールのそれぞれの回転を個別に制御するリール制御手段と、
前記複数のリールのそれぞれに施された図柄の一部を視認可能にする図柄視認可能領域と、を備えた遊技台であって、
前記図柄視認可能領域は、
所定のラインを定義可能な領域であり、
前記リール制御手段は、
前記複数のリールを第一の回転方向に回転させる第一の制御と、
前記複数のリールの少なくとも一つのリールである所定のリールを前記第一の回転方向とは異なる第二の回転方向に回転させる第二の制御と、
を実行可能であり、
前記第一の制御を前記第二の制御に切り替えて、前記第一の回転方向に回転している前記所定のリールを前記第二の回転方向に変更する場合には、前記所定のリールの回転速度が零となるときに、特定の図柄態様を特定の領域に表示させない非表示制御を実行するものであり、
前記特定の図柄態様は、
前記所定のリールに施されている図柄を少なくとも含む図柄態様であり、
前記特定の領域は、
前記所定のラインを少なくとも含む領域である、
ことを特徴とする遊技台。
【請求項2】
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、
前記複数のリールのそれぞれの回転を個別に制御するリール制御手段と、
前記複数のリールのそれぞれに施された図柄の一部を視認可能にする図柄視認可能領域と、を備えた遊技台であって、
前記図柄視認可能領域は、
所定のラインを定義可能な領域であり、
前記リール制御手段は、
前記複数のリールの少なくとも二以上のリールである所定のリールが回転している状態から前記所定のリールの回転速度を同時に零とする停止制御を実行可能であり、
前記停止制御を実行する場合には、前記所定のリールの回転速度が零となるときに、特定の図柄態様を特定の領域に表示させない非表示制御を実行するものであり、
前記特定の図柄態様は、
前記所定のリールに施されている図柄を少なくとも含む図柄態様であり、
前記特定の領域は、
前記所定のラインを少なくとも含む領域である、
ことを特徴とする遊技台。
【請求項3】
請求項1又は2記載の遊技台であって、
前記特定の領域は、
前記図柄視認可能領域のうちの全ての領域である、
ことを特徴とする遊技台。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか記載の遊技台であって、
前記特定の図柄態様は、
前記所定のリールのうちの一のリールに施された第一の図柄を含む図柄態様であり、
前記リール制御手段は、
前記非表示制御として、前記所定のリールの回転速度が零となるときに、前記一のリールの前記第一の図柄を前記特定の領域に表示させない制御を実行するものである、
ことを特徴とする遊技台。
【請求項5】
複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、
前記複数のリールのそれぞれの回転を個別に制御するリール制御手段と、
前記複数のリールのそれぞれに施された図柄の一部を視認可能にする図柄視認可能領域と、
前記図柄視認可能領域における図柄の視認を阻害する視認阻害装置と、
前記視認阻害装置を制御する視認阻害装置制御手段と、
を備えた遊技台であって、
前記図柄視認可能領域は、
所定のラインを定義可能な領域であり、
前記リール制御手段は、
前記複数のリールを第一の回転方向に回転させる第一の制御と、
前記複数のリールの少なくとも一つのリールである所定のリールを前記第一の回転方向とは異なる第二の回転方向に回転させる第二の制御と、
を実行可能であり、
前記視認阻害装置制御手段は、
前記第一の制御が前記第二の制御に切り替えられることにより、前記第一の回転方向に回転している前記所定のリールの回転方向が前記第二の回転方向に変更される場合には、前記所定のリールの回転速度が零となるときに、前記所定のラインを視認困難とする制御を前記視認阻害装置に実行させるものである、
ことを特徴とする遊技台。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットマシン(パチスロ)、パチンコに代表される遊技台に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技台の一つとして、例えば、スロットマシンが知られている。このスロットマシンは、複数種類の図柄が施され、所定の回転方向に回転する複数のリールと、図柄視認可能領域を備え、停止された複数のリールに施された図柄を視認可能とするように構成されている。
【0003】
このようなスロットマシンには、複数のリールの回転方向を変更するリール演出を実行するものがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2014−147472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記リール演出のようにリールの回転速度が零になる場合には、意図しない図柄態様を遊技者に視認させてしまう虞がある。
【0006】
本発明は上記の事情を鑑みてなされたものであり、リール演出においてリールの回転速度が零となる場合に意図しない図柄態様を遊技者に視認させることのない遊技台を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明に係る遊技台は、その一態様として、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、前記複数のリールのそれぞれの回転を個別に制御するリール制御手段と、前記複数のリールのそれぞれに施された図柄の一部を視認可能にする図柄視認可能領域と、を備えた遊技台であって、前記図柄視認可能領域は、所定のラインを定義可能な領域であり、前記リール制御手段は、前記複数のリールを第一の回転方向に回転させる第一の制御と、前記複数のリールの少なくとも一つのリールである所定のリールを前記第一の回転方向とは異なる第二の回転方向に回転させる第二の制御と、を実行可能であり、前記第一の制御を前記第二の制御に切り替えて、前記第一の回転方向に回転している前記所定のリールを前記第二の回転方向に変更する場合には、前記所定のリールの回転速度が零となるときに、特定の図柄態様を特定の領域に表示させない非表示制御を実行するものであり、前記特定の図柄態様は、前記所定のリールに施されている図柄を少なくとも含む図柄態様であり、前記特定の領域は、前記所定のラインを少なくとも含む領域である、ことを特徴とする。
【0008】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る遊技台は、別の一態様として、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、 前記複数のリールのそれぞれの回転を個別に制御するリール制御手段と、前記複数のリールのそれぞれに施された図柄の一部を視認可能にする図柄視認可能領域と、を備えた遊技台であって、前記図柄視認可能領域は、所定のラインを定義可能な領域であり、前記リール制御手段は、前記複数のリールの少なくとも二以上のリールである所定のリールが回転している状態から前記所定のリールの回転速度を同時に零とする停止制御を実行可能であり、前記停止制御を実行する場合には、前記所定のリールの回転速度が零となるときに、特定の図柄態様を特定の領域に表示させない非表示制御を実行するものであり、前記特定の図柄態様は、前記所定のリールに施されている図柄を少なくとも含む図柄態様であり、前記特定の領域は、前記所定のラインを少なくとも含む領域である、ことを特徴とする。
【0009】
また、上記目的を達成するため、本発明に係る遊技台は、別の一態様として、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリールと、前記複数のリールのそれぞれの回転を個別に制御するリール制御手段と、前記複数のリールのそれぞれに施された図柄の一部を視認可能にする図柄視認可能領域と、前記図柄視認可能領域における図柄の視認を阻害する視認阻害装置と、前記視認阻害装置を制御する視認阻害装置制御手段と、を備えた遊技台であって、前記図柄視認可能領域は、所定のラインを定義可能な領域であり、前記リール制御手段は、前記複数のリールを第一の回転方向に回転させる第一の制御と、前記複数のリールの少なくとも一つのリールである所定のリールを前記第一の回転方向とは異なる第二の回転方向に回転させる第二の制御と、を実行可能であり、前記視認阻害装置制御手段は、前記第一の制御が前記第二の制御に切り替えられることにより、前記第一の回転方向に回転している前記所定のリールの回転方向が前記第二の回転方向に変更される場合には、前記所定のリールの回転速度が零となるときに、前記所定のラインを視認困難とする制御を前記視認阻害装置に実行させるものである、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、リール演出においてリールの回転速度が零となる場合に意図しない図柄態様を遊技者に視認させることのない遊技台を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの外観を示す斜視図である。
図2】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの図柄表示窓の略示正面図である。
図3】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの内部構成を示す正面図である。
図4】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの制御部の回路ブロック図である。
図5】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの各リールに施される図柄の配列を表面的に展開して示した図である。
図6】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの役の名称、役に対応する図柄組合せ、役の払出数を示した図である。
図7】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの主制御部の遊技状態の遷移を示した状態遷移図である。
図8】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの設定Nにおける役の内部当選確率の一例をRTモード別に示した図である。
図9】従来のスロットマシンの回転方向の変更を伴うリール演出の流れを示す図である。
図10】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの回転方向の変更を伴うリール演出の流れを示す図である。
図11】本発明の一実施形態に係るスロットマシンのリール演出の種類を示す表である。
図12】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの主制御部メイン処理の流れを示すフローチャートである。
図13】本発明の一実施形態に係るスロットマシンの主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
図14図12のステップS105の入賞役内部抽選処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
図15図12のステップS107のリール回転開始処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
図16図15のステップS404のリール演出処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
図17図13のステップS204の各種遊技処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
図18図17のステップS602の第一リール演出処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
図19図17のステップS604の第二リール演出処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
図20図17のステップS606においてリール制御状態が加速制御状態にある場合に実行される加速制御処理、及び図19のステップS802の加速制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
図21図19のステップS806の特定出目回避制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
図22】本発明の別の一実施形態に係るスロットマシンの回転方向の変更を伴うリール演出の流れを示す図である。
図23】本発明の別の一実施形態に係るスロットマシンの回転方向の変更を伴うリール演出の流れを示す図である。
図24】本発明の別の一実施形態に係るスロットマシンの回転方向の変更を伴うリール演出の流れを示す図である。
図25】本発明の別の一実施形態に係るスロットマシンの回転方向の変更を伴うリール演出の流れを示す図である。
図26】本発明の別の一実施形態に係るスロットマシンの回転方向の変更を伴うリール演出の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0013】
本実施形態のスロットマシン100は、所定数の遊技媒体が投入され、且つ、複数種類の図柄がそれぞれ施された複数のリールが所定の回転開始指示操作を受け付けたことで回転を開始するとともに、その回転開始指示操作を受け付けたことに基づいて複数種類の役の内部当選の当否を抽選により判定し、その複数のリールそれぞれが、所定の回転停止指示操作を受け付けることで回転を個別に停止し、その抽選の結果に基づく役およびその複数のリールが停止したときの図柄組み合わせによって決まる条件が所定の払出し条件に、合致していれば遊技媒体を払い出して終了となり、合致していなければ遊技媒体を払い出さずに終了となる一連の遊技を進行する遊技台である。
【0014】
<全体構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るスロットマシン100の外観斜視図である。スロットマシン100は、メダルの投入により遊技が開始され、遊技の結果によりメダルが払い出されるものである。
【0015】
図1に示すスロットマシン100は、本発明の遊技台の一例に相当するものであり、本体101と、本体101の正面に取付けられ、本体101に対して開閉可能な前面扉102と、を備える。本体101の中央内部には、(図示省略)外周面に複数種類の図柄が配置されたリールが3個(左リール110、中リール111、右リール112)収納され、スロットマシン100の内部で回転できるように構成されている。これらのリール110〜112はステッピングモータ等の駆動装置により回転駆動される。
【0016】
本実施形態において、各図柄は帯状部材に等間隔で適当数印刷され、この帯状部材が所定の円形筒状の枠材に貼り付けられて各リール110〜112が構成されている。リール110〜112上の図柄は、遊技者から見ると、図柄表示窓113から縦方向に概ね3つ表示され、合計9つの図柄が見えるようになっている。そして、各リール110〜112を回転させることにより、遊技者から見える図柄の組み合せが変動することとなる。つまり、各リール110〜112は複数種類の図柄の組合せを変動可能に表示する表示装置として機能する。なお、このような表示装置としてはリール以外にも液晶表示装置等の電子画像表示装置も採用できる。また、本実施形態では、3個のリールをスロットマシン100の中央内部に備えているが、リールの数やリールの設置位置はこれに限定されるものではない。
【0017】
各々のリール110〜112の背面には、図柄表示窓113に表示される個々の図柄を照明するためのバックライト(図示省略)が配置されている。バックライトは、各々の図柄ごとに遮蔽されて個々の図柄を均等に照射できるようにすることが望ましい。なお、スロットマシン100内部において各々のリール110〜112の近傍には、投光部と受光部から成る光学式センサ(インデックスセンサ;図示省略)が設けられており、この光学式センサの投光部と受光部の間をリールに設けられた一定の長さの遮光片が通過するように構成されている。このセンサの検出結果に基づいてリール上の図柄の回転方向の位置を判断し、目的とする図柄が入賞ライン上に表示されるようにリール110〜112を停止させる。
【0018】
入賞ライン表示ランプ120は、有効となる入賞ライン114を示すランプである。有効となる入賞ライン(以下、有効ラインともいう)は、遊技媒体としてベットされたメダルの数によって予め定まっている。
【0019】
図2は、図柄表示窓113の9つの表示領域1〜9と、本実施形態で採用されている入賞ライン114との関係を示した図である。本実施形態では、表示領域1、4、7によって構成される上段水平入賞ライン(水平入賞ラインL2)、表示領域2、5、8によって構成される中段水平入賞ライン(水平入賞ラインL1)、表示領域1、5、9によって構成される右下がり入賞ライン(対角入賞ラインL4)、表示領域3、5、7によって構成される右上がり入賞ライン(対角入賞ラインL3)の4本の入賞ラインが設定されている。
【0020】
本実施形態のスロットマシン100は3枚賭け又は2枚賭けの遊技台であり、メダルの投入枚数(ベット数)が規定枚数に達すると入賞ラインL1〜L4が有効になる。入賞ラインが有効になると、スタートレバー135を操作して遊技を開始することができるようになる。なお、入賞ラインの数については4ラインに限定されるものではない。例えば、中段水平入賞ラインL1、右下がり入賞ラインL4および右上がり入賞ラインL3の3ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよく、ベット数に応じた数の入賞ラインを有効な入賞ラインとして設定してもよい。
【0021】
告知ランプ123は、例えば、後述する内部抽選において特定の入賞役(具体的には、ボーナス)に内部当選していること、または、ボーナス遊技中であることを遊技者に知らせるランプである。遊技メダル投入可能ランプ124は、遊技者が遊技メダルを投入可能であることを知らせるためのランプである。再遊技ランプ122は、前回の遊技において入賞役の一つである再遊技に入賞した場合に、今回の遊技が再遊技可能であること(メダルの投入が不要であること)を遊技者に知らせるランプである。リールパネルランプ128は演出用のランプである。
【0022】
ベットボタン130〜132は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダル(クレジットという)を所定の枚数分投入するためのボタンである。本実施形態においては、ベットボタン130が押下される毎に1枚ずつ最大3枚まで投入され、ベットボタン131が押下されると2枚投入され、ベットボタン132が押下されると3枚投入されるようになっている。以下、ベットボタン132はMAX(マックス)ベットボタンともいう。なお、遊技メダル投入ランプ129は、投入されたメダル数に応じた数のランプを点灯させ、規定枚数のメダルの投入があった場合、遊技の開始操作が可能な状態であることを知らせる遊技開始ランプ121が点灯する。
【0023】
メダル投入口141は、遊技を開始するに当たって遊技者がメダルを投入するための投入口である。すなわち、メダルの投入は、ベットボタン130〜132により電子的に投入することもできるし、メダル投入口141から実際のメダルを投入(投入操作)することもでき、投入とは両者を含む意味である。
【0024】
貯留枚数表示器125は、スロットマシン100に電子的に貯留されているメダルの枚数を表示するための表示器である。遊技情報表示器126は、各種の内部情報(例えば、ボーナス遊技中のメダル払出枚数)を数値で表示するための表示器である。払出枚数表示器127は、何らかの入賞役に入賞した結果、遊技者に払出されるメダルの枚数を表示するための表示器である。本実施形態においては、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、および払出枚数表示器127は7セグメント(SEG)表示器で構成されている。
【0025】
スタートレバー135は、リール110〜112の回転を開始させるためのレバー型のスイッチである。すなわち、メダル投入口141に所望するメダル枚数を投入するか、ベットボタン130〜132を操作して、スタートレバー135を操作すると、リール110〜112が回転を開始することとなる。スタートレバー135に対する操作を遊技の開始操作と言う。
【0026】
ストップボタンユニット136には、ストップボタン137〜139が設けられている。ストップボタン137〜139は、スタートレバー135の操作によって回転を開始したリール110〜112を個別に停止させるためのボタン型の押下スイッチであり、各リール110〜112に対応づけてそれぞれ設けられている。より具体的に言えば、左ストップボタン137を操作することによって左リール110を停止させることができ、中ストップボタン138を操作することによって中リール111を停止させることができ、右ストップボタン139を操作することによって右リール112を停止させることができる。
【0027】
以下、ストップボタン137〜139に対する操作を停止操作と言い、最初の停止操作を第1停止操作、次の停止操作を第2停止操作、最後の停止操作を第3停止操作といい、第1停止操作の対象となるリールを第1停止リール、第2停止操作の対象となるリールを第2停止リール、第3停止操作の対象となるリールを第3停止リールという場合がある。さらに、回転中の各リール110〜112を全て停止させるためのストップボタン137〜139を停止操作する順序を操作順序または押し順という。第1停止リールを左リール110とする停止操作とする操作順序を「順押し操作順序」または単に「順押し」と呼び、第1停止リールを右リール112とする停止操作とする操作順序を「逆押し操作順序」または単に「逆押し」と呼ぶ。なお、各ストップボタン137〜139の内部に発光体を設けてもよく、ストップボタン137〜139の操作が可能である場合、該発光体を点灯させて遊技者に知らせることもできる。
【0028】
メダル返却ボタン133は、投入されたメダルが詰まった場合に押下してメダルを取り除くためのボタンである。精算ボタン134は、スロットマシン100に電子的に貯留されたメダル、ベットされたメダルを精算し、メダル払出口155から排出するためのボタンである。ドアキー孔140は、スロットマシン100の前面扉102のロックを解除するためのキーを挿入する孔である。メダル払出口155は、メダルを払出すための払出口である。
【0029】
ストップボタンユニット136の下部には、機種名の表示と各種証紙の貼付とを行うタイトルパネル162が設けられている。タイトルパネル162の下部には、メダル払出口155、メダルの受皿161が設けられている。
【0030】
音孔181はスロットマシン100内部に設けられているスピーカの音を外部に出力するための孔である。前面扉102の左右各部に設けられたサイドランプ144は遊技を盛り上げるための装飾用のランプである。前面扉102の上部には演出装置160が配設されており、演出装置160の上部には音孔143が設けられている。この演出装置160は、水平方向に開閉自在な2枚の右シャッタ163a、左シャッタ163bからなるシャッタ(遮蔽装置)163と、このシャッタ163の奥側に配設された液晶表示装置157(図示省略、演出画像表示装置)を備えており、右シャッタ163a、左シャッタ163bが液晶表示装置157の手前で水平方向外側に開くと液晶表示装置157(図示省略)の表示画面がスロットマシン100正面(遊技者側)に出現する構造となっている。
【0031】
なお、液晶表示装置でなくとも、種々の演出画像や種々の遊技情報を表示可能に構成されていればよく、例えば、複数セグメントディスプレイ(7セグディスプレイ)、ドットマトリクスディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ、リール(ドラム)、或いは、プロジェクタとスクリーンとからなる表示装置等でもよい。また、表示画面は、方形をなし、その全体を遊技者が視認可能に構成されている。本実施形態の場合、表示画面は長方形であるが、正方形でもよい。また、表示画面の周縁に不図示の装飾物を設けて、表示画面の周縁の一部が該装飾物に隠れる結果、表示画面が異形に見えるようにすることもできる。表示画面は本実施形態の場合、平坦面であるが、曲面をなしていてもよい。
【0032】
<内部構成>
図3は、前面扉102を開けた状態のスロットマシン100を示す正面図である。
【0033】
本体101は、上面板261、左側の側面板260、右側の側面板260、下面板264および背面板242で囲われ、前面を開口する箱体である。本体101の内部には、背面板242の上部に設けた通風口249と重ならない位置に、内部に主制御基板(後述する主制御部300を実装する基板)を収納した主制御基板収納ケース210が配置され、この主制御基板収納ケース210の下方に、3つのリール110〜112が配置されている。主制御基板収納ケース210及びリール110〜112の側方、即ち向って左側の側面板260には、内部に第1副制御基板(後述する第1副制御部400を実装する基板)を収納した副制御基板収納ケース220が配設してある。また、向かって右側の側面板260には、主制御基板に接続されて、スロットマシン100の情報を外部装置に出力する外部集中端子板248が取り付けられている。
【0034】
そして、下面板264には、メダル払出装置180(バケットに溜まったメダルを払出す装置)が配設され、このメダル払出装置180の上方、即ちリール110〜112の下方には、電源基板を有する電源装置252が配設され、電源装置252正面には電源スイッチ244を配設している。電源装置252は、スロットマシン100に外部から供給される交流電源を直流化し、所定の電圧に変換して主制御部300、第1副制御部400等の各制御部、各装置に供給する。さらには、外部からの電源が断たれた後も所定の部品(例えば主制御部300のRAM308等)に所定の期間(例えば10日間)電源を供給するための蓄電回路(例えばコンデンサ)を備えている。
【0035】
メダル払出装置180の右側には、メダル払出装置180から溢れたメダルを収容するメダル補助収納ケース240が配設してあり、この背後にはオーバーフロー端子が配設されている(図示省略)。電源装置252には、電源コード265を接続する電源コード接続部が設けられ、ここに接続された電源コード265が、筐体101の背面板242に開設した電源コード用穴262を通して外部に延出している。
【0036】
前面扉102は、本体101の左側の側面板260にヒンジ装置276を介して蝶着され、図柄表示窓113の上部には、演出装置160、およびこの演出装置160を制御する第2副制御基板(図示省略:後述する第2副制御部500を実装する基板)、上部スピーカ272を設けている。図柄表示窓113の下部には、投入されたメダルを選別するためのメダルセレクタ170、このメダルセレクタ170が不正なメダル等をメダルの受皿161に落下させる際にメダルが通過する通路266等を設けている。さらに、音孔181に対応する位置には低音スピーカ277を設けている。
【0037】
<制御部の回路構成>
次に、図4を用いて、スロットマシン100の制御部の回路構成について説明する。なお、同図は制御部の回路ブロック図である。
【0038】
スロットマシン100の制御部は、大別すると、遊技の進行を制御する主制御部300と、主制御部300が送信するコマンド信号(以下、単に「コマンド」と呼ぶ)に応じて、主な演出の制御を行う第1副制御部400と、第1副制御部400より送信されたコマンドに基づいて各種機器を制御する第2副制御部500と、によって構成されている。
【0039】
<主制御部>
まず、スロットマシン100の主制御部300について説明する。主制御部300は、主制御部300の全体を制御する基本回路302を備えており、この基本回路302には、CPU304と、制御プログラムデータ、入賞役の内部抽選時に用いる抽選データ、リールの停止位置等を記憶するためのROM306と、一時的にデータを記憶するためのRAM308と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O310と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ312、WDT(ウォッチドッグタイマ)314を搭載している。なお、ROM306やRAM308については他の記憶装置を用いてもよく、この点は後述する第1副制御部400や第2副制御部500についても同様である。この基本回路302のCPU304は、水晶発振器315bが出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。さらには、CPU304は、電源が投入されるとROM306の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ312に送信し、カウンタタイマ312は受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU304に送信する。CPU304は、この割込み要求を契機に各センサ等の監視や駆動パルスの送信を実行する。例えば、水晶発振器314bが出力するクロック信号を8MHz、カウンタタイマ312の分周値を1/256、ROM306の分周用のデータを47に設定した場合、割り込みの基準時間は、256×47÷8MHz=1.504msとなる。
【0040】
主制御部300は、水晶発振器315aから入力されるクロック信号に基づき0〜65535の範囲で数値を変動させるハードウェア乱数カウンタとして使用している乱数値生成回路316と、電源が投入されると起動信号(リセット信号)を出力する起動信号出力回路338を備えており、CPU304は、この起動信号出力回路338から起動信号が入力された場合に、遊技制御を開始する(後述する主制御部メイン処理を開始する)。
【0041】
また、主制御部300は、センサ回路320を備えており、センサ回路320を設けており、CPU304は、割り込み時間ごとに各種センサ318(ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、ベットボタン132センサ、メダル投入口141から投入されたメダルのメダル受付センサ、スタートレバー135センサ、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサ、精算ボタン134センサ、メダル払出装置180から払い出されるメダルのメダル払出センサ、リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、リール112のインデックスセンサ、等)の状態を監視している。
【0042】
なお、センサ回路320がスタートレバーセンサのHレベルを検出した場合には、この検出を示す信号を乱数値生成回路316に出力する。この信号を受信した乱数値生成回路316は、そのタイミングにおける値をラッチし、抽選に使用する乱数値を格納するレジスタに記憶する。
【0043】
メダル受付センサは、メダル投入口141の内部通路に2個設置されており、メダルの通過有無を検出する。スタートレバー135センサは、スタートレバー135内部に2個設置されており、遊技者によるスタート操作を検出する。ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、および、ストップボタン139センサは、各々のストップボタン137〜139に設置されており、遊技者によるストップボタンの操作を検出する。
【0044】
ベットボタン130センサ、ベットボタン131センサ、およびベットボタン132センサは、メダル投入ボタン130〜132のそれぞれに設置されており、RAM308に電子的に貯留されているメダルを遊技への投入メダルとして投入する場合の投入操作を検出する。精算ボタン134センサは、精算ボタン134に設けられている。精算ボタン134が一回押されると、電子的に貯留されているメダルを精算する。メダル払出センサは、メダル払出装置180が払い出すメダルを検出するためのセンサである。なお、以上の各センサは、非接触式のセンサであっても接点式のセンサであってもよい。
【0045】
リール110のインデックスセンサ、リール111のインデックスセンサ、およびリール112のインデックスセンサは、各リール110〜112の取付台の所定位置に設置されており、リールフレームに設けた遮光片が通過するたびにLレベルになる。CPU304は、この信号を検出すると、リールが1回転したものと判断し、リールの回転位置情報をゼロにリセットする。
【0046】
主制御部300は、リール110〜112に設けたステッピングモータを駆動する駆動回路322、投入されたメダルを選別するメダルセレクタ170に設けたソレノイドを駆動する駆動回路324、メダル払出装置180に設けたモータを駆動する駆動回路326、及び各種ランプ336(入賞ライン表示ランプ120、告知ランプ123、遊技メダル投入可能ランプ124、再遊技ランプ122、遊技メダル投入ランプ129、遊技開始ランプ121、貯留枚数表示器125、遊技情報表示器126、払出枚数表示器127)を駆動する駆動回路328をそれぞれ設けている。
【0047】
本実施形態では、リール110〜112を回転するモータとしてステッピングモータを用いている。このステッピングモータの励磁方式は1−2相励磁であり、8種類の励磁パターンを順次切り換えていくことによりリール110〜112を回転させている。なお、上記励磁パターンの切り換えに関するデータには、後述するリール制御状態ごとにそれぞれの励磁パターンを維持する時間(具体的には、当該励磁パターンを次の励磁パターンに切り換えるまでに必要な割込み数×1.504ms)が設定されている。
【0048】
なお、各リール110〜112は、504回の励磁切換を実行することにより1回転するように構成されているので、1図柄分の移動は、24回の励磁切換が必要となる。リールの移動量は、インデックスセンサが遮光片を検出した時点からのタイマ割込処理の回数に基づいて算出され、24回の励磁切換を実行するたびに図柄位置情報が更新される。
【0049】
また、基本回路302には、情報出力回路334が接続されており、主制御部300は、この情報出力回路334を介して、外部のホールコンピュータ(図示省略)等が備える情報入力回路652にスロットマシン100の遊技情報(例えば、遊技状態)を出力する。また、主制御部300は、主制御部300に供給している電源の電圧値を監視する電圧監視回路330を備えており、電圧監視回路330は、電源の電圧値が所定の値(本実施例では9v)未満である場合に電圧が低下したことを示す低電圧信号を基本回路302に出力する。
【0050】
また、主制御部300は、第1副制御部400にコマンドを送信するための出力インタフェースを備えており、第1副制御部400との通信を可能としている。なお、主制御部300と第1副制御部400との情報通信は一方向の通信であり、主制御部300は第1副制御部400にコマンド等の信号を送信できるが、第1副制御部400から主制御部300にコマンド等の信号を送信できない。
【0051】
<副制御部>
次に、スロットマシン100の第1副制御部400について説明する。第1副制御部400は、主制御部300が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第1副制御部400の全体を制御する基本回路402を備えている。この基本回路402は、CPU404と、一時的にデータを記憶するためのRAM408と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O410と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ412を搭載している。基本回路402のCPU404は、水晶発振器414が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第1副制御部400は、第1副制御部400の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、バックライトの点灯パターンや各種表示器を制御するためのデータ等が記憶されたROM406を設けている。
【0052】
CPU404は、所定のタイミングでデータバスを介してROM406の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ412に送信する。カウンタタイマ412は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU404に送信する。CPU404は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0053】
また、第1副制御部400には、音源IC418が設けられ、音源IC418には出力インタフェースを介してスピーカ272、277が接続されている。音源IC418は、CPU404からの命令に応じてアンプおよびスピーカ272、277から出力する音声の制御を行う。音源IC418には音声データが記憶されたS−ROM(サウンドROM)が接続されており、このROMから取得した音声データをアンプで増幅させてスピーカ272、277から出力する。
【0054】
第1副制御部400には、また、駆動回路422が設けられ、駆動回路422には入出力インタフェースを介して各種ランプ420(上部ランプ、下部ランプ、サイドランプ144、タイトルパネル162ランプ、等)が接続されている。
【0055】
また、第1副制御部400には、シャッタ163を駆動する駆動回路424が設けられ、駆動回路424には出力インタフェースを介してシャッタ163が接続されている。この駆動回路424は、CPU5404からの命令に応じてシャッタ163に設けたステッピングモータ(図示省略)に駆動信号を出力する。
【0056】
また、第2副制御部500には、センサ回路426が設けられ、センサ回路426には入力インタフェースを介してシャッタセンサ428が接続されている。CPU404は、割り込み時間ごとにシャッタセンサ428の状態を監視している。
【0057】
また、CPU404は、出力インタフェースを介して第2副制御部500へ信号の送受信を行う。スロットマシン100の第2副制御部500では、液晶表示装置157などの制御を行う。
【0058】
次に、スロットマシン100の第2副制御部500について説明する。第2副制御部500は、第1副制御部400が送信した制御コマンドを、入力インタフェースを介して受信し、この制御コマンドに基づいて第2副制御部500の全体を制御する基本回路502を備えており、この基本回路502は、CPU504と、一時的にデータを記憶するためのRAM508と、各種デバイスの入出力を制御するためのI/O510と、時間や回数等を計測するためのカウンタタイマ512を搭載している。基本回路502のCPU504は、水晶発振器514が出力する所定周期のクロック信号をシステムクロックとして入力して動作する。また、第2副制御部500は、第2副制御部500の全体を制御するための制御プログラム及びデータ、画像表示用のデータ等が記憶されたROM506を設けている。
【0059】
CPU504は、所定のタイミングでデータバスを介してROM506の所定エリアに格納された分周用のデータをカウンタタイマ512に送信する。カウンタタイマ512は、受信した分周用のデータを基に割り込み時間を決定し、この割り込み時間ごとに割り込み要求をCPU504に送信する。CPU504は、この割込み要求のタイミングをもとに、各ICや各回路を制御する。
【0060】
第2副制御部500には、VDP516(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサー)が設けられ、このVDP516には、バスを介してROM506、VRAM518が接続されている。VDP516は、CPU504からの信号に基づいてROM506に記憶された画像データ等を読み出し、VRAM516のワークエリアを使用して表示画像を生成し、演出画像表示装置157に画像を表示する。
【0061】
<図柄配列>
次に、図5を用いて、上述の各リール110〜112に施される図柄配列について説明する。なお、同図は、各リール(左リール110、中リール111、右リール112)に施される図柄の配列を平面的に展開して示した図である。
【0062】
各リール110〜112には、同図の右側に示す複数種類(本実施形態では、9種類)の図柄が所定コマ数(本実施形態では、番号0〜20の21コマ)だけ配置されている。同図の左端に示した番号0〜20は、各リール110〜112上の図柄の配置位置(図柄位置)を示す番号である。例えば、左リール110の番号1のコマには「セブン1図柄」、中リール111の番号0のコマには「ベル図柄」、右リール112の番号0のコマには「リプレイ図柄」がそれぞれ配置されている。
【0063】
<役の種類>
次に、図6を用いて、スロットマシン100の役の種類について説明する。同図は役の名称、役に対応する図柄組合せ、役の払出数を示した図である。なお、特別役はボーナス遊技に移行する役として、また、再遊技役(リプレイ)は新たにメダルを投入することなく再遊技が可能となる役として、それぞれ入賞役とは区別され「作動役」と呼ばれる場合があるが、本実施形態における「入賞」には、メダルの配当を伴わない(メダルの払い出しを伴わない)作動役(例えば、特別役、再遊技役)の図柄組合せが有効ライン上に表示される場合も含まれる。
【0064】
スロットマシン100の役は、特別役(ボーナス役)と、一般役に大別することができる。本実施形態の一般役には、再遊技役(リプレイ)と、小役の小役1(チェリー)、小役2(スイカ)及び小役3(ベル)と、がある。なお、役の種類は、これに限定されるものではなく、任意に採用できることは言うまでもない。
【0065】
特別役(ボーナス役)は、入賞により特別遊技である特別役遊技状態(後述する図7参照)が開始される作動役である。特別役に対応する図柄組合せは、「セブン2図柄−ブランク1図柄−チェリー図柄」である。
【0066】
また、本実施形態では特別役についてフラグ持越しを行う。すなわち、特別役に内部当選すると、これを示すフラグ(以下、特別役フラグという)が立つ(主制御部300のRAM308の所定のエリア内に記憶される)が、その遊技において内部当選した特別役に入賞しなかったとしても、入賞するまでフラグが立った状態が維持され、次遊技以降で特別役に内部当選中(後述する図7の特別役内部当選状態)となり、内部当選した特別役に対応する図柄組み合わせが揃って入賞できる状態にある。
【0067】
なお、特別役に入賞することにより開始される特別役遊技状態(RT1)は、28枚を超えるメダルの払出があると、当該遊技状態を終了する。
【0068】
再遊技役(リプレイ)は、入賞により次回の遊技でメダル(遊技媒体)の投入を行うことなく遊技を行うことができる役であり、メダルの払出は行われない。再遊技役が入賞した場合、主制御部300は、前回の賭け枚数と同じ賭け枚数を自動的に投入する。再遊技役(リプレイ)に対応する図柄組合せは、「リプレイ図柄−リプレイ図柄−リプレイ図柄」である。
【0069】
小役1〜3は、入賞により所定数のメダルが払い出される役である。小役1(チェリー)に対応する図柄組合せは、「チェリー図柄−ANY図柄−ANY図柄」、小役2(スイカ)に対応する図柄組合せは、「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」、小役3(ベル)に対応する図柄組合せは、「ベル図柄−ベル図柄−ベル図柄」である。なお、「チェリー図柄−ANY図柄−ANY図柄」の場合、左リール110の図柄が「チェリー」であればよく、中リール111と右リール112の図柄はどの図柄でもよい。
【0070】
ここで、小役1(チェリー)、小役2(スイカ)及び小役3(ベル)は、内部当選しても所定の操作条件(停止操作の操作順序や操作タイミング)を満たさないと入賞しないようになっている。具体的には、小役1(チェリー)及び小役2(スイカ)は、内部当選しても停止操作のタイミングが好適でないと入賞しない役であり、また、小役3(ベル)は、内部当選しても停止操作の順序が正解でないと入賞しない役である。
【0071】
<主制御部の遊技状態の種類>
次に、図7を用いて、スロットマシン100の主制御部300における遊技状態の種類について説明する。なお、同図は、主制御部300の遊技状態の遷移を示した状態遷移図である。
【0072】
スロットマシン100の主制御部300の遊技状態(RTモードともいう)は、再遊技低確率状態(RT0モード)と、特別役内部当選状態(RT2モード)と、特別役遊技状態(RT1モード)と、に大別することができる。
【0073】
<再遊技低確率状態(RT0)>
再遊技低確率状態(RT0)の内容は特に限定されないが、例えば、内部抽選の結果が概ねハズレとなり、遊技者が所定期間の遊技を行った場合に遊技中に獲得できるメダルの総数が、遊技中に投入したメダルの総数に満たないような遊技状態をいう。
【0074】
再遊技低確率状態(RT0)は、初期状態のほか、特別役遊技状態(RT1)が終了した場合に開始される。また、再遊技低確率状態(RT0)において、特別役に内部当選した場合には、特別役内部当選状態(RT2)に移行し、特別役に入賞した場合には、特別役遊技状態(RT1)に移行する。
【0075】
<特別役内部当選状態(RT2)>
特別役内部当選状態(RT2)は、内部当選した特別役に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示させることが可能となっている遊技状態をいう。
【0076】
この特別役内部当選状態(RT2)は、再遊技低確率状態(RT0)において、特別役に内部当選した場合に開始される。また、内部当選した特別役に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に終了し、特別役遊技状態(RT1)に移行する。
【0077】
本実施形態の特別役内部当選状態(RT2)は、再遊技低確率状態(RT0)よりも再遊技役に内部当選する確率が高い状態でもある(後述する図8参照)。本実施形態では、遊技者は基本的にこの特別役内部当選状態(RT2)において遊技をする遊技性となっており、上述したように再遊技役以外の役(小役1〜3)は、内部当選しても所定の操作条件を満たさないと入賞しないようになっている。
【0078】
また、本実施形態の特別役内部当選状態(RT2)は、さらにAT(アシストタイム)遊技状態と、通常遊技状態(非AT遊技状態ともいう)とに細分化される。AT遊技状態とは、遊技者に有利な結果がもたらされるように停止操作方法(操作タイミングおよび操作順序のうちの少なくともいずれか一方で構成されるもの)を報知する演出(以下、操作条件報知演出ともいう)が実行される遊技状態をいう。この遊技状態は複数遊技にわたって設定される。すなわち、AT遊技状態とは、利益(メダル)の獲得を容易にする特典が付与された状態であり、遊技者にとって有利な状態である。一方、通常遊技状態は、操作条件報知演出が実行されない遊技状態である。本実施形態では、主制御部300がAT遊技状態の設定を行い、AT遊技状態においては、小役1、2又は3に内部当選した場合に、第1副制御部400及び第2副制御部500(以下、単に副制御部と略す場合がある)は、演出画像表示装置157の画像を用いて、入賞するための停止操作(操作タイミング、操作順序)を報知する操作条件報知演出を実行する。
【0079】
通常遊技状態(非AT遊技状態)は、RT2における初期の状態である。詳しくは後述するが、本実施形態では、通常遊技状態においてリール演出パターンA又はBのリール演出を実行した場合にAT遊技状態を設定する。ここで、リール演出パターンA又はBのリール演出は、AT権利の獲得(AT遊技状態の設定)を示唆する演出であり、図柄表示窓113上に特定の図柄態様(本実施形態では、セブン1図柄が有効ライン上に揃う図柄態様をいう)が成立する演出である(詳しくは後述する)。遊技者は、この特定の図柄態様を視認することにより、AT権利が付与されたことを把握することができる。AT遊技状態が設定されると、付与された初期ゲーム数(例えば、30ゲーム)のATゲーム(AT遊技状態におけるゲーム)を行うことができる。
【0080】
AT遊技状態は、AT遊技状態のゲーム数を全て消化し、ATゲーム数が0になった場合に通常遊技状態に移行する。なお、詳しくは後述するが、ATゲーム数には、AT遊技状態の設定時に付与される初期ゲーム数のほか、上乗せゲーム数(AT遊技状態において所定の条件が成立した場合に別途付与される)も加算されるものであり、この合計のATゲーム数が0の場合に通常遊技状態に移行する。
【0081】
<特別役遊技状態(RT1)>
本実施形態の特別役遊技状態(RT1)は、遊技者にとって有利とはならない遊技状態である。すなわち、後述する図8に示す抽選値から明らかであるように、特別役遊技状態(RT1)においては、賭け数が2枚であり、必ず小役3に入賞するので、賭け数と払い出し数が同一となり、遊技者にとって有利とはならない。
【0082】
特別役遊技状態(RT1)は、特別役内部当選状態(RT2)において内部当選した特別役に対応する図柄組合せが有効ライン上に表示された場合に開始される。また、特別役遊技状態(RT1)は、遊技中に予め定められた規定枚数(本実施形態の場合、28枚))を超えるメダルが払い出された場合に終了し、再遊技低確率状態(RT0)に移行する。すなわち、特別役遊技状態(RT1)は、15回の遊技を実行することにより終了する。
【0083】
なお、本実施形態では、利益(メダル)の獲得を容易にする特典が付与されて、遊技者にとって有利な状態を、AT遊技状態として構成したが、これに限定されるものではない。例えば、特別役遊技状態(RT1)を利益(メダル)の獲得を容易にする特典が付与されて、遊技者にとって有利な状態としてもよい。
【0084】
<役の内部当選確率>
次に、図8を用いて、役の内部当選確率について説明する。なお、図8は、設定Nにおける役の内部当選確率の一例をRTモード(遊技状態)別に示した図である。
【0085】
各々の役の内部当選確率は、各々の役に対応付けされた抽選データの範囲に該当する数値データを、後述する内部抽選時に取得される乱数値の範囲の数値データ(本実施形態では65536)で除した値で求められる。抽選データは、予めいくつかの数値範囲に分割され、各数値範囲に各々の役を対応付けている。後述する入賞役の内部抽選処理では、内部抽選を実行した結果得られた乱数値が、いずれかの役に対応する抽選データに対応する値であったかを判定し、内部当選役を決定し、いずれの役にも対応しない値であった場合にはハズレとする。遊技店の係員等は、この抽選データは少なくとも1つの役の当選確率を異ならせた設定1〜設定6から設定値を任意に選択し、設定することができる。なお、必ずしも設定ごとに抽選データを異ならせる必要はない。
【0086】
本実施形態の抽選データについて具体的に説明すると、RT0(再遊技低確率状態)では、「RT0」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する役を抽選する。RT0において内部当選する役(作動する条件装置)には、特別役、再遊技役、小役1、小役2及び小役3の条件装置がある。なお、いずれの役に当選しなかった場合はハズレとなり、役に対応する図柄組合せは表示されない。例えば、RT0において「特別役」に内部当選する確率は、16384/65536であり、「再遊技役」に内部当選する確率は、14336/65536である。
【0087】
同様にして、RT1(特別役遊技状態)では、「RT1」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する入賞役を抽選する。RT1において内部当選する入賞役は、小役3の条件装置だけがあり、RT2においては「小役3」に内部当選する確率は65536/65536(=100%)である。
【0088】
また、RT2(特別役内部当選状態)では、「RT2」の列にある抽選テーブルを参照して内部当選する役を抽選する。RT2において内部当選する入賞役には、再遊技役、小役1、小役2及び小役3の条件装置がある。
【0089】
なお、抽選データは、図8に示す例に限定されない。例えば、図8では、単独役の条件装置のみ存在したが、複数の役に当選する重複役を備えてもよい。
【0090】
<リールの停止制御>
次に、リール110〜112の停止制御について概要を説明する。リールの停止制御は、予め定めた複数種類のリール停止データの中から、所定の条件(例えば、入賞役内部抽選処理の結果)に基づいていずれかを選択し、選択したリール停止データに基づき行う。
【0091】
本実施形態ではいわゆる引込制御(コマ滑り制御)を行う。引込制御とは、遊技者による各ストップボタン137〜139の操作があってから一定のコマ数(図柄数)の範囲(引き込み範囲;ここでは最大4コマ)でリール110〜112の停止位置をずらす制御をいう。各リール停止データは、所定の入賞役の図柄組合せが入賞ライン114上に揃って表示されることを許容する許容制御と、いずれの入賞役の図柄組合せも入賞ライン114上に揃って表示されない禁止制御と、に大別される。
【0092】
許容制御が行われる例としては、例えば、ある入賞役に内部当選した場合や、特別役の内部当選中(フラグ持ち越し中)の場合であり、遊技者による各ストップボタン137〜139を操作するタイミングが悪くても上記のコマ数の範囲内で入賞役の図柄組合せが揃って表示されるように制御が行われる。但し、「許容」するだけであるから、各ストップボタン137〜139を操作するタイミング次第で図柄組合せが揃わない場合もある。
【0093】
例えば、小役2(スイカ)に内部当選した場合には、スイカ図柄は4コマを超えて配置されているので、ストップボタン137〜139を操作するタイミングが好適でないと、スイカ図柄は入賞ライン114に停止しない。同様にして、小役1(チェリー)に内部当選した場合にも、ストップボタン137を操作するタイミングが好適でないと、チェリー図柄は入賞ライン114に停止しない。すなわち、小役1(チェリー)及び小役2(スイカ)は、操作タイミングによって取りこぼしが生じる役である。
【0094】
尤も、リール110〜112における図柄の配置と引き込みコマ数次第で100%揃う場合もある。例えば、再遊技役(リプレイ)に対応する、リプレイ図柄の配置間隔は最大4コマであるため、再遊技役に内部当選すると、そのタイミングに関わらず100%入賞することになる。
【0095】
一方、禁止制御が行われる例としては、例えば、内部抽選結果がハズレで、特別役の内部当選中(フラグ持ち越し中)ではない場合であり、遊技者による各ストップボタン137〜139を操作するタイミングが良くても上記のコマ数の範囲内で入賞役の図柄組合せが揃って表示されないように制御が行われる。
【0096】
なお、後述するリール演出におけるリール110〜112の停止制御に関しては、上記引込制御は適用されない。
【0097】
<リール演出>
次に、図9及び図10を用いて、本実施形態のリール演出について説明する。ここで、リール演出とは、演出としてのリール110〜112の回転及び停止である。すなわち、リール演出におけるリール110〜112の回転及び停止は、通常のスタート操作及び停止操作に基づくリール110〜112の回転及び停止とは異なるものであり、その停止態様は入賞判定に用いられるものでないが、その停止態様から所定の特典に対する期待感を遊技者に抱かせる演出である。本実施形態のリール演出は、AT権利が付与された場合、図柄表示窓113上に特定の図柄態様(本実施形態の場合、有効ライン上に「セブン1図柄−セブン1図柄−セブン1図柄」が揃う態様)を成立させるので、リール演出はAT権利の付与を期待させる演出となっている。
【0098】
なお、リール演出を実行した後には、通常のスタート操作及び停止操作に基づくリール110〜112の回転開始が行われるが、このリール110〜112の回転開始は、ランダム遅延を伴うリール回転開始としている。リール演出は、特定の出目(特定の図柄組合せ)を揃えることが可能な演出であるため、そのまま一斉にリール回転開始してしまうと、特定の出目(特定の図柄組合せ)を揃えられた場合と、特定の出目(特定の図柄組合せ)を揃えられなかった場合とで、遊技の操作に有利/不利が生じる可能性がある。そこで、リール演出の後に実行される通常のリール110〜112の回転開始に際しては、ランダム遅延を伴うリール回転開始としている。ランダム遅延を伴うリール回転開始とは、具体的には、左リール110、中リール111、及び右リール112のそれぞれに対して抽選によりランダムな所定時間を決定し、決定したそれぞれのランダムな所定時間が経過した後に各リール110〜112を回転開始させて、左リール110、中リール111、右リール112の図柄位置をバラケさせるリール回転開始処理である。また、複数のリールの回転開始の順序のみ予め決定しておき、所定時間のみを抽選により決定するものとしてもよい。
【0099】
図9は、回転方向の変更を伴う従来のリール演出の流れを示しており、図10は、回転方向の変更を伴う本実施形態のリール演出の流れを示している。図9及び図10は、いずれもリール110〜112が順回転(通常のリール110〜112の回転方向と同一)した後、逆回転(通常のリール110〜112の回転方向と逆)するリール演出を示している。
【0100】
なお、図9及び図10においては、前提として、一旦停止したリール110〜112を再度、逆方向にリール回転開始するときには、ランダム遅延を伴うリール回転開始を行うようにしている。
【0101】
回転方向の変更を伴うリール演出において、所定の方向(例えば、順方向)に回転するリール演出(例えば、順回転のリール演出という)を実行した後に、上記所定の方向と逆方向(例えば、逆方向)に回転するリール演出(例えば、逆回転のリール演出という)を実行する場合には、後者のリール演出(例えば、逆回転のリール演出)の実行に際してはランダム遅延を伴うリール回転開始を行う必要はないが(通常のスタート操作及び停止操作に基づくリール110〜112の回転開始ではないため)、以下の理由により、後者のリール演出においてもランダム遅延を伴うリール回転開始を行うようにした。通常、リール演出の種類は複数存在し、その回転態様も複数存在するため、回転方向の変更を伴わない、一方向だけ回転するリール演出も存在する。このような多種多様なリール演出が存在する中で、一方向だけ回転するリール演出の終了後はランダム遅延を伴うリール回転開始を行い、回転方向の変更を伴うリール演出のリール演出間においてはランダム遅延を伴うリール回転開始を行わないとすると、遊技者は、ランダム遅延を伴うリール回転開始の有無から回転方向の変更を伴うリール演出の実行/非実行が判断できてしまうので、回転方向の変更を伴うリール演出にて遊技者を驚愕させることが困難になる。そこで、回転方向の変更を伴うリール演出のリール演出間においても、ランダム遅延を伴うリール回転開始を行うようにしている。
【0102】
まず、図9を用いて回転方向の変更を伴う従来のリール演出について説明する。
【0103】
図9(a)は、順回転のリール演出の停止態様を示している。図9(b)は、図9(a)の後のランダム遅延を伴うリール回転開始の様子を示している。図9(b)の場合には、ランダム遅延の結果、中リール111、左リール110、右リール112の順序でリール110〜112が回転開始した場合を示している。図9(c−1)及び(c−2)は、図9(b)の後のリール110〜112が定速で回転している状態、図9(d−1)及び(d−2)は、それぞれ、図9(c−1)及び(c−2)の後のリール110〜112が停止した状態(回転速度が0の状態)を示している。ここで、図9(c−1)を経て図9(d−1)に至る過程は、ランダム遅延を伴うリール回転開始により、特定の図柄態様が成立してしまった場合を示しており、図9(c−2)を経て図9(d−2)に至る過程は、ランダム遅延を伴うリール回転開始により、特定の図柄態様が成立していない場合を示している。図9(e)は、図9(d−1)及び(d−2)の後の状態であり、逆回転のリール演出のリール回転開始を示している。図9(f)は、図9(e)の後の逆回転のリール演出の停止態様を示しており、最終的に特定の図柄態様が成立している様子を示している。
【0104】
このように回転方向の変更を伴う従来のリール演出においては、順回転のリール演出の後にランダム遅延を伴うリール回転開始処理を行うことにより、各リール110〜112の図柄の位置関係は、順回転のリール演出の停止態様(図9(a)参照)とは異なることがあった。そのため、ランダム遅延を伴うリール回転開始の後のリール110〜112の停止時(回転速度が0の時)には、意図しない図柄態様(例えば、特定の図柄態様など)が成立するおそれがあった(図9(d−1)参照)。例えば、意図しない図柄態様が、その後の逆回転のリール演出の停止態様よりも偉い出目(遊技者にとって多くの利益が期待できる出目)の場合には、この意図しない図柄態様の成立により、不要な期待感を遊技者に与えてしまうという問題があった。すなわち、その後の逆回転のリール演出の停止態様を見たときに却って遊技者に失望感を与えてしまうという問題があった。
【0105】
このような事情の下、次に、図10を用いて回転方向の変更を伴う本実施形態のリール演出について説明する。
【0106】
図10(a)は、順回転のリール演出の停止態様を示している。図10(b)は、図10(a)の後のランダム遅延を伴うリール回転開始の様子を示している。図10(b)の場合には、ランダム遅延の結果、中リール111、左リール110、右リール112の順序でリール110〜112が回転開始した場合を示している。図10(c−1)及び(c−2)は、図10(b)の後のリール110〜112が定速で回転している状態、図10(d−1)及び(d−2)は、それぞれ、図10(c−1)及び(c−2)の後のリール110〜112が停止した状態(回転速度が0の状態)を示している。ここで、図10(c−1)は、ランダム遅延を伴うリール回転開始により、特定の図柄態様が成立した場合を示しているが、続く図10(d−1)において、左リール110に対しては予め定めた図柄(本実施形態の場合、図柄番号14のベル図柄)を図柄表示窓113の中段位置に停止させる停止制御を行っている。そのため、特定の図柄態様が成立することはない。すなわち、少なくとも左リール110において特定の図柄態様を構成する図柄(本実施形態の場合、セブン1図柄)が図柄表示窓113内に停止しないので、従来のように意図しない図柄態様が成立して、遊技者に不要な期待感を与えることがない。一方、図10(c−2)は、ランダム遅延を伴うリール回転開始により、特定の図柄態様が成立しない場合を示しているが、この場合にも図10(d−2)に示すように、左リール110に対しては予め定めた図柄(本実施形態の場合、図柄番号14のベル図柄)を図柄表示窓113の中段位置に停止させる停止制御を行い、意図しない図柄態様が成立することを防止している。図10(e)は、図10(d−1)及び(d−2)の後の状態であり、逆回転のリール演出のリール回転開始を示している。図10(f)は、図10(e)の後の逆回転のリール演出の停止態様を示しており、最終的に特定の図柄態様が成立している様子を示している。
【0107】
なお、本実施形態では、左リール110に対して予め定めた図柄(具体的には、図柄番号14のベル図柄)を図柄表示窓113の中段位置に停止させる停止制御を行わせるものとしているが、停止させる図柄を予め定めずに特定の図柄態様を構成する図柄が図柄表示窓113以外の位置に停止するような停止制御であればよい。
【0108】
このように本実施形態では、リール演出においてリールを一旦停止させたとしても意図しない図柄態様を遊技者に視認させないので、遊技者を不要な期待を抱かせたりすることがない。
【0109】
なお、本実施形態では、特定の図柄態様を、図柄表示窓113の有効ライン上にセブン1図柄が揃う表示態様、つまり複数のリールによって構成される表示態様としたが、これに限定されず、1つのリールによって構成される表示態様としてもよい。例えば、特定の図柄態様を、有効ライン上の小役1に対応する図柄組合せとした場合には、左リール110のチェリー図柄が図柄表示窓113内に表示される表示態様としてもよい。すなわち、特定の図柄態様は、所定のリール(リール演出に使用されるリール)に施されている図柄を少なくとも含む図柄態様であればよい。また、特定の図柄態様を構成する図柄は、メダル払出のない役のほか、メダル払出のある役でもよく、また、所定の利益や特典(例えば、AT権利付与など)が付与されたことを示唆する図柄としてもよい。
【0110】
また、本実施形態では、特定の図柄態様を構成する図柄を図柄表示窓113内に停止させない停止制御を行うことにより、特定の図柄態様の成立を回避したが、これとは別に、特定の図柄態様を構成する図柄を図柄表示窓113内に停止させたとしても、有効ラインでない位置に停止させる停止制御を行うことにより、特定の図柄態様の成立を回避するようにしてもよい。
【0111】
なお、本実施形態では、特定の図柄態様を、図柄表示窓113の有効ライン上にセブン1図柄が揃う表示態様としたが、セブン1図柄が揃う図柄位置は有効ラインに限定されない。例えば、所定の直線ライン(例えば、表示領域3、6、9で構成されるライン)に揃う表示態様としてもよく、また、直線でないライン(例えば、表示領域1、5、7で構成されるV字状のラインなど)に揃う表示態様としてもよい。
【0112】
次に、図11を用いて、本実施形態のリール演出の種類について説明する。図11は、本実施形態のリール演出の種類を示す表である。
【0113】
本実施形態では、図11に示すように、3種類のリール演出を備えている。リール演出パターンAのリール演出(以下、リール演出Aと略す場合がある)は、順回転のリール演出であり、停止時には特定の図柄態様が成立する。すなわち、リール演出Aは、AT権利を付与された場合に実行されるリール演出である。リール演出パターンBのリール演出(以下、リール演出Bと略す場合がある)は、順回転のリール演出を実行後、逆回転のリール演出を実行するものであり、図10に示したリール演出である。リール演出Bでは、1回目の停止時(順回転のリール演出の停止時。正確にはランダム遅延を伴うリール回転開始後の停止時)には特定の図柄態様が成立せず、2回目の停止時(逆回転のリール演出の停止時)には特定の図柄態様が成立するリール演出である。すなわち、リール演出Bは、AT権利を付与される場合に実行されるリール演出である。リール演出Bでは、1回目の停止時において一度は遊技者の期待感を萎ませるが、その後、2回目の停止時において遊技者の期待感を向上させるので、遊技者の喜びを倍増させることができる。リール演出パターンCのリール演出(以下、リール演出Cと略す場合がある)は、順回転のリール演出であり、停止時には特定の図柄態様が成立しない。すなわち、リール演出Cは、AT権利を付与されない場合に実行されるリール演出である。
【0114】
なお、本実施形態では、AT権利が付与された場合に実行されるリール演出A及びBを、真のリール演出ともいい、真のリール演出を実行するための条件を、真のリール演出実行条件という。また、AT権利が付与されない場合に実行されるリール演出Cを、偽(ガセ)のリール演出ともいい、偽(ガセ)のリール演出を実行するための条件を、偽(ガセ)のリール演出実行条件という。本実施形態では、真のリール演出実行条件又は偽(ガセ)のリール演出実行条件が成立した場合には、所定ゲーム数の前兆状態を経て、リール演出が実行されるように構成されている。なお、真のリール演出実行条件が成立した場合に設定される前兆状態をAT前兆状態、偽(ガセ)のリール演出実行条件が成立した場合に設定される前兆状態をガセ前兆状態という。詳しくは後述するが、真のリール演出実行条件が成立した場合とは、具体的には、主制御部300の遊技状態がRT2、かつ演出状態が上記前兆状態(AT前兆状態、ガセ前兆状態)にない場合において小役1に内部当選し、かつAT権利抽選に当選した場合であり、偽(ガセ)のリール演出実行条件が成立した場合とは、具体的には、主制御部300の遊技状態がRT2、かつ上記前兆状態(AT前兆状態、ガセ前兆状態)にない場合において小役1に内部当選し、かつAT権利抽選に当選しなかったがガセ前兆抽選に当選した場合である(後述する図14参照)。
【0115】
また、本実施形態の場合、リール演出Bを実行する場合、順回転のリール演出を実行した後、逆回転のリール演出を実行するので、順回転のリール演出の回転開始から停止までを第一リール演出、順回転のリール演出の停止の後のランダム遅延を伴うリール回転開始から停止、及び逆回転のリール演出の回転開始から停止までを第二リール演出と、分けて呼ぶ場合がある。
【0116】
以下、上述したリール演出に関する制御を中心に、スロットマシン100の動作について説明する。
【0117】
<主制御部メイン処理>
まず、図12を用いて、主制御部300のメイン処理について説明する。なお、同図は、主制御部300のメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【0118】
遊技の基本的制御は、主制御部300のCPU304が中心になって行い、電源断等を検知しないかぎり、CPU304が同図の主制御部メイン処理を繰り返し実行する。
【0119】
スロットマシン100に電源が投入されると、まず、ステップS101では、各種の初期設定処理を行う。この初期設定では、CPU304のスタックポインタ(SP)へのスタック初期値の設定、割込禁止の設定、I/O310の初期設定、RAM308に記憶する各種変数の初期設定、WDT314への動作許可及び初期値の設定等を行う。
【0120】
ステップS102では、賭け数設定・スタート操作受付処理を実行する。ここではベットボタン130〜132による電子的なメダル投入操作、または、メダル投入口141からの直接的なメダル投入操作があったか否かをセンサ回路320による検出によって判定し、投入操作があった場合には、投入されたメダルの枚数に応じて入賞ライン表示ランプ120を点灯させる。また、第1副制御部400に対してメダルが投入されたことを示すメダル投入コマンドを送信する準備を行う。なお、前回の遊技で再遊技役に入賞した場合は、前回の遊技で投入されたメダル枚数と同じ数のメダルを投入する処理を行うので、遊技者によるメダルの投入が不要となる。
【0121】
また、スタートレバー135が操作されたか否かのチェックをセンサ回路320の検出に基づいて行い、スタート操作されたと判断した場合は、投入されたメダル枚数を確定するとともに、第1副制御部400に対してスタートレバー135が操作されたことを示すスタートレバー受付コマンドを送信する準備を行う。
【0122】
ステップS103では、有効な入賞ラインを確定する。
【0123】
ステップS104では、乱数値生成回路316で発生させた乱数を取得する。
【0124】
ステップS105では、入賞役の内部抽選処理を行う入賞役内部抽選処理を行う。入賞役内部抽選処理では、現在の遊技状態に応じてROM306に格納されている入賞役抽選テーブルを読み出し、これとステップS104で取得した乱数値とを用いて内部抽選を行う。内部抽選の結果、いずれかの入賞役(作動役を含む)に内部当選した場合には、内部当選した役の条件装置(フラグ)を作動させる(その入賞役のフラグがONになる)。また、このステップS105では、入賞役内部抽選の結果を示す内部当選コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。例えば、小役1(スイカ)に内部当選した場合には、小役1(スイカ)に内部当選したことを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行い、入賞役内部抽選の結果がハズレ(入賞役の非当選)の場合には、ハズレを示す内部当選コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
【0125】
また、本実施形態では、ステップS105の入賞役内部抽選処理において、ATの設定に関するAT関連処理を行う。このAT関連処理においては、詳しくは後述する。
【0126】
ステップS106では、ステップS105の入賞役内部抽選の結果等に基づき、全リール110〜112に対して第1停止用のリール停止データを選択する第1停止準備処理を行う。なお、このリール停止データは、リール110〜112の各図柄位置に対して引込み図柄数が対応付けられたデータであり、主制御部300のROM306内に記憶されている。
【0127】
ステップS107では、スタート操作に基づいて、全リール110〜112の回転を開始させるリール回転開始処理(詳しくは後述)を実行する。
【0128】
ステップS108では、リール停止制御処理を行う。リール停止制御処理では、ストップボタン137〜139の受け付けが可能になり、いずれかのストップボタンが押されると、押されたストップボタンに対応するリールを停止させるために、リール停止データの停止テーブルを参照し、停止テーブルに設定された引込みコマ数に従ってリール110〜112の何れかを停止させる。全リール110〜112が停止するとステップS109へ進む。また、このステップS108では、停止操作の受付を示す停止操作受付コマンド(第1停止操作に対しては第1停止操作受付コマンド、第2停止操作に対しては第2停止操作受付コマンド、第3停止操作に対しては第3停止操作受付コマンド)を第1副制御部400に送信する準備を行う。
【0129】
ステップS109では、入賞判定処理を行う。入賞判定処理では、ストップボタン137〜139が押されることによって停止した図柄の入賞判定を行い、有効化された入賞ライン114上に、何らかの入賞役に対応する図柄組合せが表示された場合にその入賞役に入賞したと判定する。例えば、有効化された入賞ライン上に「スイカ図柄−スイカ図柄−スイカ図柄」が揃っていたならば小役2(スイカ)入賞と判定する。また、このステップS109では、入賞判定の結果を示す入賞判定コマンドを第1副制御部400に送信する準備を行う。
【0130】
ステップS110では、メダル付与処理を行う。メダル付与処理では、払い出しのある何らかの入賞役に入賞していれば、その入賞役に対応する枚数のメダルを払い出す。また、ステップS110では、第1副制御部400に対してメダルの払出枚数を示すメダル払出コマンドを送信する準備を行う。
【0131】
ステップS111では、遊技状態制御処理を行う。この遊技状態制御処理では、遊技状態(RT0〜2)を移行するための制御が行われ、例えば、特別役入賞の場合には次回から特別役遊技状態(RT1)を開始できるように準備する。また、RT2におけるAT遊技状態と通常遊技状態との間の移行制御も行われる。より詳しくは、当該遊技においてリール演出パターンA又はBのリール演出が実行された場合には、AT遊技状態に設定する一方、AT遊技状態における残ATゲーム数が0となった場合に、通常遊技状態を設定する。また、このステップS111では、遊技状態を示す遊技状態コマンドを第1副制御部400に対して送信する準備を行う。
【0132】
以上により1ゲームが終了する。以降ステップS102へ戻って上述した処理を繰り返すことにより遊技が進行することになる。なお、上記各ステップで準備された各種コマンドは、後述する主制御部タイマ割込処理のコマンド設定送信処理(図12のステップS206)において送信される。
【0133】
<主制御部タイマ割込処理>
次に、図13を用いて、主制御部300のタイマ割込処理について説明する。なお、同図は主制御部タイマ割込処理の流れを示すフローチャートである。
【0134】
主制御部300は、所定の周期(本実施形態では約1.5msに1回)でタイマ割込信号を発生するカウンタタイマ312を備えており、このタイマ割込信号を契機として主制御部タイマ割込処理を所定の周期で開始する。
【0135】
ステップS201では、タイマ割込開始処理を行う。このタイマ割込開始処理では、CPU304の各レジスタの値をスタック領域に一時的に退避する処理などを行う。
【0136】
ステップS202では、WDT314のカウント値が初期設定値(本実施形態では32.8ms)を超えてWDT割込が発生しないように(処理の異常を検出しないように)、WDT314を定期的に(本実施形態では、主制御部タイマ割込の周期である約2msに1回)リスタートを行う。
【0137】
ステップS203では、入力ポート状態更新処理を行う。この入力ポート状態更新処理では、I/O310の入力ポートを介して、各種センサ318のセンサ回路320の検出信号を入力して検出信号の有無を監視し、RAM308に各種センサ318ごとに区画して設けた信号状態記憶領域に記憶する。例えば、ストップボタン137センサ、ストップボタン138センサ、ストップボタン139センサの信号状態記憶領域に記憶された情報に基づいてストップボタン137〜139に対して操作が行われたか否かを検知する。
【0138】
ステップS204では、取得した割込制御状態に従って各種遊技処理(詳しくは後述)を行う。例えば、取得した割込制御状態がリール制御中の場合には、リール制御状態(停止制御状態、加速制御状態、定速制御状態、引込み制御状態、ブレーキ制御状態)に応じたリール制御処理を実行し、取得した割込み制御状態がリール制御中でない場合には、それぞれの割込み制御状態に対応した処理を実行する。
【0139】
ステップS205では、タイマ更新処理を行う。各種タイマをそれぞれの時間単位により更新する。
【0140】
ステップS206では、コマンド設定送信処理を行い、各種のコマンドが第1副制御部400に送信される。なお、第1副制御部400に送信する出力予定情報は本実施形態では16ビットで構成しており、ビット15はストローブ情報(オンの場合、データをセットしていることを示す)、ビット11〜14はコマンド種別(例えば、基本コマンド、スタートレバー受付コマンド、演出抽選処理に伴う演出コマンド、リール110〜112の回転を開始に伴うリール回転開始コマンド、ストップボタン137〜139の操作の受け付けに伴うストップボタン操作コマンド、メダル払出処理に伴う払出枚数コマンド及び払出終了コマンド、遊技状態を示す遊技状態コマンド等)、ビット0〜10はコマンドデータ(コマンド種別に対応する所定の情報)で構成されている。
【0141】
第1副制御部400では、受信した出力予定情報に含まれるコマンド種別により、主制御部300における遊技制御の変化に応じた演出制御の決定が可能になるとともに、出力予定情報に含まれているコマンドデータの情報に基づいて、演出制御内容を決定することができるようになる。
【0142】
ステップS207では、外部出力信号設定処理を行う。この外部出力信号設定処理では、RAM308に記憶している遊技情報を、情報出力回路334を介してスロットマシン100とは別体の情報入力回路652に出力する。
【0143】
ステップS208では、デバイス監視処理を行う。このデバイス監視処理では、まずはステップS203において信号状態記憶領域に記憶した各種センサ318の信号状態を読み出して、メダル投入異常及びメダル払出異常等に関するエラーの有無を監視し、エラーを検出した場合には(図示省略)エラー処理を実行させる。さらに、現在の遊技状態に応じて、メダルセレクタ170(メダルセレクタ170内に設けたソレノイドが動作するメダルブロッカ)、各種ランプ338、各種の7セグメント(SEG)表示器の設定を行う。
【0144】
ステップS209では、低電圧信号がオンであるか否かを監視する。そして、低電圧信号がオンの場合(電源の遮断を検知した場合)にはステップS211に進み、低電圧信号がオフの場合(電源の遮断を検知していない場合)にはステップS210に進む。
【0145】
ステップS210では、タイマ割込終了処理を終了する各種処理を行う。このタイマ割込終了処理では、ステップS201で一時的に退避した各レジスタの値を元の各レジスタに設定等行う。その後、図12に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【0146】
一方、ステップS211では、復電時に電断時の状態に復帰するための特定の変数やスタックポインタを復帰データとしてRAM308の所定の領域に退避し、入出力ポートの初期化等の電断処理を行い、その後、図12に示す主制御部メイン処理に復帰する。
【0147】
<入賞役内部抽選処理(AT関連処理)>
次に、図14を用いて、入賞役内部抽選処理の一処理であるAT関連処理について説明する。図14は、図12のステップS105の入賞役内部抽選処理(AT関連処理)の流れを詳しく示すフローチャートである。なお、AT関連処理は、主制御部300の遊技状態が特別役内部当選状態(RT2)にあるときに実行される。
【0148】
ステップS301では、演出状態が各種前兆状態、つまりAT前兆状態又はガセ前兆状態にあるか否かを判定する。演出状態が各種前兆状態にある場合には、ステップS313に進み、そうでない場合には、ステップS302に進む。
【0149】
ステップS302では、小役1(チェリー)に内部当選したか否かを判定する。小役1に内部当選した場合には、ステップS303に進み、そうでない場合には、AT関連処理を終了する。
【0150】
ステップS303では、主制御部300の遊技状態がAT遊技状態にあるか否かを判定する。主制御部300の遊技状態がAT遊技状態にある場合には、ステップS312に進み、そうでない、つまり通常遊技状態にある場合には、ステップS304に進む。
【0151】
ステップS304では、AT権利を付与するか否かを抽選により決定するAT権利獲得抽選処理を行う。
【0152】
ステップS305では、ステップS304のAT権利獲得抽選処理において当選したか否かを判定する。AT権利獲得抽選処理において当選し、AT権利を付与する場合には、ステップS309に進み、そうでない場合には、ステップS306に進む。
【0153】
ステップS306では、ガセ前兆抽選処理を実行する。ガセ前兆抽選処理は、演出状態をガセ前兆状態に設定するか否かを決定する抽選処理である。
【0154】
ステップS307では、ステップS306のガセ前兆抽選処理において当選した場合には、ステップS308に進み、そうでない場合には、AT関連処理を終了する。
【0155】
ステップS308では、ガセ前兆抽選処理において当選したので、演出状態をガセ前兆状態に設定する。また、ガセ前兆状態が終了した後に実行されるリール演出としてリール演出パターンCが設定される。ステップS308の処理の後はステップS311に進む。
【0156】
ステップS309では、AT権利獲得抽選処理に当選したので、演出状態をAT前兆状態に設定し、次いで、ステップS310では、リール演出パターン抽選処理を実行する。リール演出パターン抽選処理は、AT前兆状態が終了した後に実行されるリール演出のパターンを決定する抽選処理であり、本実施形態では、リール演出パターンA又はBのいずれかが設定される。
【0157】
ステップS311では、前兆ゲーム数カウンタ設定処理を実行する。前兆ゲーム数カウンタ設定処理は、ガセ前兆状態又はAT前兆状態のゲーム数を決定する抽選処理であり、本実施形態では、1〜32のいずれかの数値を前兆状態のゲーム数として決定し、決定した前兆状態のゲーム数を前兆ゲーム数カウンタの初期値として設定する。
【0158】
ステップS312では、AT遊技状態において小役1に内部当選したので、ATゲーム数上乗せ抽選処理を実行する。ATゲーム数上乗せ抽選処理では、上乗せゲーム数を抽選により決定する。
【0159】
一方、ステップS313では、演出状態が各種演出状態にあるので、前兆ゲーム数カウンタの値を更新する。具体的には、前兆ゲーム数カウンタの値が1減算される。
【0160】
ステップS314では、ステップS313において減算された前兆ゲーム数カウンタの値が0であるか否かを判定する。前兆ゲーム数カウンタの値が0である場合には、ステップS315に進み、そうでない場合には、AT関連処理を終了する。
【0161】
ステップS315では、第一リール演出フラグをオンに設定する。ここで、第一リール演出フラグは、第一リール演出(順回転のリール演出)を実行するか否かを示すフラグであり、第一リール演出を実行する場合、つまりリール演出を実行する場合にはオンに設定される。
【0162】
なお、本実施形態では、ガセ前兆状態においてAT権利獲得抽選を行わなかったが、ガセ前兆状態においてAT権利獲得抽選を行うようにしてもよい。具体的には、ガセ前兆状態において小役1に内部当選した場合には、AT権利獲得抽選を行うようにしてもよい。
【0163】
<リール回転開始処理>
次に、図15を用いて、リール回転開始処理について説明する。図15は、図12のステップS107のリール回転開始処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【0164】
ステップS401では、遊技間隔タイマの値が0であるか否かを判定する。遊技間隔タイマは、主制御部300のRAM308の特定の記憶領域に記憶されるタイマであり、1回の遊技に必要な時間を所定の時間(例えば、最少遊技時間の4.1秒)以上になるように制限し、単位時間における遊技媒体の獲得数または損失数を抑え、遊技の射幸性を制限する目的で設定されるタイマである。遊技間隔タイマは、後述するステップS402で初期値(例えば、4.1秒に相当するタイマ値)が設定され、主制御部300のタイマ割込処理が実行されるごとにデクリメントされる。遊技間隔タイマの値が0である場合には、1回の遊技に必要な時間が経過したので、ステップS402に進み、そうでない場合には、ステップS401を繰り返す。
【0165】
ステップS402では、遊技間隔タイマに初期値(例えば、4.1秒に相当するタイマ値)を設定する。
【0166】
ステップS403では、第一リール演出フラグがオンであるか否かを判定する。第一リール演出フラグがオンである場合には、ステップS404に進み、そうでない場合には、ステップS405に進む。
【0167】
ステップS404では、第一リール演出フラグがオンであるので、リール演出処理(詳しくは後述)を実行する。リール演出処理では、リール演出A、B又はCのいずれかが実行される。
【0168】
ステップS405では、全リールのリール制御状態を加速制御状態に設定する。ここで、リール制御状態について説明すると、リール制御状態とは、主制御部300のRAM308の所定の記憶領域に各リール110〜112それぞれごとに独立して記憶されるリールの制御状態に関する情報であり、「停止制御状態」、「加速制御状態」、「定速制御状態」、「引込み制御状態」、「ブレーキ制御状態」のいずれかの情報が記憶される。主制御部300は、このリール制御状態に基づいてリール110〜112の制御を行う。
【0169】
<リール演出処理>
次に、図16を用いて、リール演出処理について説明する。図16は、図15のステップS404のリール演出処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【0170】
ステップS501では、リール演出パターンに応じて目標停止位置を設定する。なお、この目標位置は、第一リール演出における目標位置である。すなわち、具体的には、リール演出パターンAの場合には、各リール110〜112のセブン1図柄が有効ライン上に揃う位置であり、リール演出パターンB及びCの場合には、各リール110〜112のセブン1図柄が有効ライン上に揃わない位置である。
【0171】
ステップS502では、加速制御要求フラグをオンに設定する。加速制御要求フラグは、全リール110〜112に対して加速制御を要求するか否かを示すフラグであり、加速制御要求フラグがオンの場合には、主制御部300は全リール110〜112に対して加速制御を要求する。
【0172】
ステップS503では、第一リール演出フラグはオフであるか否かを判定する。第一リール演出フラグがオフである場合には、ステップS504に進み、そうでない場合には、ステップS503を繰り返す。なお、第一リール演出フラグがオフであるとは、一旦オンに設定された第一リール演出フラグ(図14のステップS315参照)がオフに設定されたことを示しており、実行されていた第一リール演出(順回転のリール演出)が終了したことを示している。
【0173】
ステップS504では、第一リール演出(順回転のリール演出)が終了したので、ランダム遅延フラグをオンに設定する。ランダム遅延フラグは、全リール110〜112に対してランダム遅延を伴う回転開始処理を実行するか否かを示すフラグであり、ランダム遅延フラグがオンの場合には、ランダム遅延回転開始処理を実行する。本実施形態では、第一リール演出を実行した後には、上述したように、本遊技のリール回転開始処理を実行する場合があり(リール演出パターンA又はCの場合)、また、リール演出を実行する場合でもリール演出の回転態様を遊技者に把握させないために、ランダム遅延を伴う回転開始処理を実行する。
【0174】
ステップS505では、リール演出パターンはリール演出パターンBであるか否かを判定する。リール演出パターンがリール演出パターンBである場合には、ステップS506に進み、そうでない場合、つまりリール演出パターンがリール演出パターンA又はCである場合には、リール演出処理を終了する。
【0175】
ステップS506では、第二リール演出フラグをオンに設定する。ここで、第二リール演出フラグは、第二リール演出を実行するか否かを示すフラグであり、第二リール演出を実行する場合、つまりリール演出パターンがリール演出パターンBの場合にはオンに設定される。
【0176】
ステップS507では、第二リール演出フラグはオフであるか否かを判定する。第二リール演出フラグがオフである場合には、ステップS508に進み、そうでない場合には、ステップS507を繰り返す。なお、第二リール演出フラグがオフであるとは、一旦オンに設定された第二リール演出フラグ(ステップS506参照)がオフに設定されたことを示しており、実行されていた第二リール演出(逆回転のリール演出)が終了したことを示している。
【0177】
ステップS508では、ランダム遅延フラグをオンに設定する。第二リール演出(逆回転のリール演出)を実行した後には、本遊技のリール回転開始(通常のスタート操作及び停止操作に基づくリール110〜112の回転開始)を実行するので、その前にランダム遅延を伴う回転開始処理を実行するためである。
【0178】
<各種遊技処理>
次に、図17を用いて、各種遊技処理について説明する。図17は、図13のステップS204の各種遊技処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【0179】
ステップS601では、第一リール演出フラグがオンであるか否かを判定する。第一リール演出フラグがオンである場合には、ステップS602に進み、そうでない場合には、ステップS603に進む。
【0180】
ステップS602では、第一リール演出フラグがオンであるので、第一リール演出に関するリール回転制御を行う第一リール演出処理(詳しくは後述)を実行する。ステップS602の処理を終了した後はステップS605に進む。
【0181】
一方、ステップS603では、第二リール演出フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、第二リール演出フラグは、第二リール演出(逆回転のリール演出)を実行するか否かを示すフラグであり、第二リール演出を実行する場合、つまりリール演出Cを実行する場合にはオンに設定される。第二リール演出フラグがオンである場合には、ステップS604に進み、そうでない場合には、ステップS605に進む。
【0182】
ステップS604では、第二リール演出フラグがオンであるので、第二リール演出に関するリール回転制御を行う第二リール演出処理(詳しくは後述)を実行する。ステップS604の処理を終了した後はステップS605に進む。
【0183】
ステップS605では、割込制御状態はリール制御中であるか否かを判定する。割込制御状態がリール制御中である場合には、ステップS606に進み、そうでない場合には、ステップS607に進む。
【0184】
ステップS606では、割込制御状態がリール制御中であるので、リール制御状態に応じた各リール制御処理を実行する。
【0185】
具体的には、リール制御状態が「加速制御状態」にある場合には、加速制御処理を実行する。加速制御処理では、加速用の励磁切替パターンでリール110〜112を加速させ、所定の速度(定速)に達した場合に各リール110〜112のリール制御状態を「定速制御状態」に設定して、処理を終了する。また、リール制御状態が「定速制御状態」にある場合には、定速制御処理を実行する。定速制御処理では、定速でリール110〜112を回転させながら、一周する毎に図柄の位置を確認するとともに、ストップボタン137〜139のいずれかの操作が行われた場合には、操作されたストップボタン137〜139に対応したリール110〜112のリール制御状態を「引込制御状態」に設定して、処理を終了する。また、リール制御状態が「引込制御状態」にある場合には、引込制御処理を実行する。引込制御処理では、ストップボタン137〜139が操作されたタイミングと内部当選役に基づいて停止目標位置を決定し、決定した停止目標位置まで定速を維持させる。次いで、引込制御処理では、操作されたストップボタン137〜139に対応したリール110〜112が停止目標位置に達したときにブレーキカウンタに所定値を設定し、当該リール110〜112のリール制御状態を「ブレーキ制御状態」に設定して、処理を終了する。なお、ブレーキカウンタに設定される所定値は、後述するブレーキ制御処理を実行する時間である。また、リール制御状態が「ブレーキ制御状態」にある場合には、ブレーキ制御処理を実行する。ブレーキ制御処理では、タイマ割込処理ごとにブレーキカウンタを減算し、ブレーキカウンタの値が0になったときに該当するリール110〜112のリール制御状態を「停止制御状態」に設定して、処理を終了する。また、リール制御状態が「停止制御状態」にある場合には、停止制御処理を実行する。
【0186】
一方、ステップS607では、割込制御状態がリール制御中にないので、その他の割込制御状態に応じた各種制御処理を実行する。例えば、メダル投入処理、払出処理、外部入力に対して受け付けない処理などを実行する。
【0187】
<第一リール演出処理>
次に、図18を用いて、第一リール演出処理について説明する。図18は、図17のステップS602の第一リール演出処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【0188】
ステップS701では、加速制御要求フラグはオンであるか否かを判定する。加速制御要求フラグはオンである場合には、ステップS702に進み、そうでない場合には、ステップS706に進む。
【0189】
ステップS702では、全リール110〜112のリール制御状態が加速制御状態であるか否かを判定する。全リール110〜112のリール制御状態が加速制御状態である場合には、第一リール演出処理を終了し、そうでない場合には、ステップS703に進む。
【0190】
ステップS703では、全リール110〜112のリール制御状態が定速制御状態であるか否かを判定する。全リール110〜112のリール制御状態が定速制御状態である場合には、ステップS705に進み、そうでない場合には、ステップS704に進む。
【0191】
ステップS704では、全リール110〜112のリール制御状態を加速制御状態に設定し、第一リール演出処理を終了する。
【0192】
ステップS705では、全リール110〜112のリール制御状態が定速制御状態にあるので、加速制御要求フラグをオフに設定し、第一リール演出処理を終了する。
【0193】
一方、ステップS701において加速制御要求フラグがオフの場合には、全リール110〜112のリール制御状態が定速制御状態にあるので、ステップS706〜S708の処理(以下、繰り返し処理という)をリール110〜112のそれぞれに対して行う。
【0194】
ステップS706では、全リール110〜112のうちの対象リールのインデックスセンサに基づいて遮光片が検知されたか否かを判定する。対象リールのインデックスセンサに基づいて遮光片が検知された場合には、ステップS707に進み、そうでない場合には、対象リールにおける繰り返し処理を終了する。
【0195】
ステップS707では、対象リールにおいて目標停止位置を検知したか否かを判定する。対象リールにおいて目標停止位置を検知した場合には、ステップS708に進み、そうでない場合には、対象リールにおける繰り返し処理を終了する。
【0196】
ステップS708では、対象リールのリール制御状態が定速制御状態において、対象リールが目標停止位置まで移動したので、対象リールのリール制御状態をブレーキ制御状態に設定する。
【0197】
全リール110〜112に対して繰り返し処理を実行した場合には、ステップS709に進み、そうでない場合には、対象リールを変更して、ステップS706〜S708の処理を繰り返し行う。
【0198】
ステップS709では、全リール110〜112のリール制御状態は停止制御状態である否かを判定する。全リール110〜112のリール制御状態が停止制御状態である場合には、ステップS710に進み、そうでない場合には、第一リール演出処理を終了する。
【0199】
ステップS710では、全リール110〜112のリール制御状態が停止制御状態にあり、第一リール演出が終了したので、第一リール演出フラグをオフに設定して、第一リール演出処理を終了する。
【0200】
<第二リール演出処理>
次に、図19を用いて、第二リール演出処理について説明する。図19は、図17のステップS604の第二リール演出処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【0201】
ステップS801では、ランダム遅延フラグがオンであるか否かを判定する。ランダム遅延フラグがオンである場合には、ステップS802に進み、そうでない場合には、ステップS805に進む。
【0202】
ステップS802では、リール110〜112を加速させる加速制御処理(詳しくは後述)を実行する。
【0203】
ステップS803では、全リール110〜112のリール制御状態は定速制御状態にあるか否かを判定する。全リール110〜112のリール制御状態は定速制御状態にある場合には、ステップS804に進み、そうでない場合には、第二リール演出処理を終了する。
【0204】
ステップS804では、特定出目回避制御要求フラグをオンに設定する。特定出目回避制御要求フラグは、第二リール演出のランダム遅延を伴う回転開始をした後の停止制御において特定出目を回避する(具体的には、特定の図柄態様を成立させない)制御を行うか否かを示すフラグであり、特定出目回避制御要求フラグがオンの場合には、特定出目を回避するリール制御を行う。ステップS804の処理を実行した後は第二リール演出処理を終了する。
【0205】
ステップS805では、特定出目回避制御要求フラグはオンであるか否かを判定する。特定出目回避制御要求フラグがオンである場合には、ステップS806に進み、そうでない場合には、ステップS809に進む。
【0206】
ステップS806では、特定出目を回避する特定出目回避制御処理(詳しくは後述)を実行する。
【0207】
ステップS807では、ステップS806の特定出目回避制御処理の結果、特定出目回避制御要求フラグがオフであるか否かを判定する。特定出目回避制御要求フラグがオフである場合には、ステップS808に進み、そうでない場合には、第二リール演出処理を終了する。
【0208】
ステップS808では、全リール110〜112のリール制御状態を逆回転制御状態に設定する。逆回転制御状態とは、逆回転のリール演出におけるリール制御状態をいい、より詳しくは、「逆回転加速制御状態」、「逆回転定速制御状態」、及び「逆回転ブレーキ制御状態」の3つのリール遊技状態を有する。なお、ステップS807では、全リール110〜112のリール制御状態は、逆回転加速制御状態に設定される。本実施形態では、全リール110〜112のリール制御状態が逆回転制御状態の場合、後述する逆回転制御処理(ステップS809)を実行する。ステップS807の処理を実行した後は第二リール演出処理を終了する。
【0209】
ステップS809では、全リール110〜112のうち少なくとも一つのルールが逆回転制御状態であるか否かを判定する。少なくとも一つのルールが逆回転制御状態である場合には、ステップS810に進み、そうでない場合には、第二リール演出処理を終了する。
【0210】
ステップS810では、逆回転のリール演出を実行する逆回転制御処理を実行する。
【0211】
詳しくは、リール制御状態が逆回転加速制御状態の場合には、リール110〜112に対して逆回転加速制御処理を実行する。逆回転加速制御処理では、順回転の加速励磁パターンとは異なる励磁パターンでリール110〜112を加速させる。より具体的には、ステップS806の特定出目回避制御処理により停止したリール110〜112のそれぞれの停止位置に基づいて、目標停止位置に移動させるまでの励磁切換回数を逆回転励磁切換カウンタの初期値として設定する。この励磁切換回数は、逆回転加速制御及び逆回転定速制御の励磁切換を含むものであり、この逆回転励磁切換カウンタの値はタイマ割込処理ごとに減算される。逆回転励磁切換カウンタの値から逆回転加速制御に要する励磁切換を終了したときに全リール110〜112のリール制御状態を逆回転定速制御状態に設定する。
【0212】
リール制御状態が逆回転定速制御状態の場合には、リール110〜112に対して逆回転定速制御処理を実行する。逆回転定速制御処理では、リール110〜112を定速で逆回転させつつ、逆回転定速制御の励磁切換を行うたびに逆回転励磁切換カウンタの値を減算する。逆回転励磁切換カウンタの値が0になったときに、ブレーキカウンタに所定値を設定し、リール制御状態を逆回転ブレーキ制御状態に設定する。
【0213】
リール制御状態が逆回転ブレーキ制御状態の場合には、リール110〜112に対して逆回転ブレーキ制御処理を実行する。逆回転ブレーキ制御処理では、タイマ割込処理ごとにブレーキカウンタを減算し、ブレーキカウンタの値が0になったときにリール制御状態を停止制御状態に設定する。
【0214】
このように本実施形態では、逆回転制御処理では、順回転のリール演出の場合のようにインデックスセンサの検知を利用することなく、特定出目回避制御処理により停止したリール110〜112の停止位置から目標停止位置までの励磁切換回数をカウントすることにより、リール110〜112を所望の位置に停止させるようにしている。これは以下の理由による。
【0215】
一般に、リール制御状態を定速制御状態からブレーキ制御状態に切り換える際には、慣性力により目標停止位置と実際の停止位置との間にズレが生じてしまう。そのため、主制御部300は、順回転のリール回転時には、目標停止位置よりも若干上に停止させる複雑な停止制御を行っている。一方、本実施形態では、順回転のリール回転のほか、逆回転のリール回転も行うので、本来であれば、逆回転のリール回転に対しても同様の複雑な停止制御を行うべきである。しかしながら、順回転のリール回転と同様に、逆回転のリール回転において逆回転用のリール停止データを備えるようにすると、主制御部300は、2つのリール停止データを備えるようしなければいけないため、主制御部300の容量が圧迫されてしまう。そのため、本実施形態では、順回転と逆回転で異なるリール制御を行うようにした。
【0216】
なお、逆回転のリール演出においても、順回転のリール演出の場合のように、インデックスセンサの検知を利用して目標停止位置を検知し、リール110〜112を所望の位置に停止させるようにしてもよい。
【0217】
ステップS811では、全リール110〜112のリール制御状態は停止制御状態であるか否かを判定する。全リール110〜112のリール制御状態が停止制御状態である場合には、ステップS811に進み、そうでない場合には、第二リール演出処理を終了する。
【0218】
なお、ステップS809において、全リール110〜112のリール制御状態に対してではなく、少なくとも一つのリールのリール制御状態が逆回転制御状態であるか否かを判定したのは、逆回転制御状態から停止制御状態になるときは、全リール110〜112が同時に停止するとは限らないからである。
【0219】
<加速制御処理>
次に、図20を用いて、加速制御処理について説明する。図20は、図17のステップS606においてリール制御状態が加速制御状態にある場合に実行される加速制御処理、及び図19のステップS802の加速制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【0220】
ステップS901では、ランダム遅延フラグがオンであるか否かを判定する。ランダム遅延フラグがオンである場合には、ステップS902に進み、そうでない場合には、ステップS911に進む。なお、ランダム遅延フラグがオンであり、後述するステップS902〜S910の処理を実行する場合は、ランダム遅延を伴う回転開始処理における加速制御処理であり、ランダム遅延フラグがオフであり、後述するステップS911の処理を実行する場合は、通常のリール回転開始処理における加速制御処理である。
【0221】
ステップS902では、遅延実行フラグがオンであるか否かを判定する。ここで、遅延実行フラグは、全リール110〜112に対してランダム遅延時間の設定があるか否かを示すフラグであり、遅延実行フラグがオンの場合には各リール110〜112に対して抽選により決定されたランダム遅延時間の設定が既に行われたことを示し、遅延実行フラグがオフの場合にはランダム遅延時間の設定はまだ行われていないことを示す。なお、遅延実行フラグの初期値はオフである。遅延実行フラグがオンである場合には、ステップS905に進み、遅延実行フラグがオフである場合には、ステップS903に進む。
【0222】
ステップS903では、遅延実行フラグがオフなので、全リール110〜112のそれぞれに対して抽選によりランダム遅延時間を決定し、決定したそれぞれのランダム遅延時間を各リール110〜112のランダム遅延カウンタに初期値として設定する。ランダム遅延カウンタの値は、主制御部300のタイマ割込処理が実行されるごとにデクリメントされる(後述するステップS905の参照)。
【0223】
ステップS904では、ランダム遅延時間の設定が行われたので、遅延実行フラグをオンに設定する。ステップS904の工程を終了した後は加速制御処理を終了する。
【0224】
一方、ステップS902において遅延実行フラグがオンである場合には、ステップS905〜S907の処理(以下、繰り返し処理という)をリール110〜112のそれぞれに対して行う。
【0225】
ステップS905では、リール110〜112のうちの対象リールのランダム遅延カウンタの値をデクリメントして更新する。
【0226】
ステップS906では、更新された対象リールのランダム遅延カウンタの値が0であるか否かを判定する。更新された対象リールのランダム遅延カウンタの値が0である場合には、ステップS907に進み、そうでない場合には、対象リールにおける繰り返し処理を終了する。
【0227】
ステップS907では、更新された対象リールのランダム遅延カウンタの値が0であるので、対象リールのリール制御状態を加速制御状態に設定する。
【0228】
全リール110〜112に対して繰り返し処理を実行した場合には、ステップS908に進み、そうでない場合には、対象リールを変更して、ステップS905〜S907の処理を繰り返し行う。
【0229】
このように本実施形態では、ランダム遅延カウンタの値が0となったリールから順次加速制御処理が実行されることとなる。
【0230】
ステップS908では、全リール110〜112のリール制御状態が定速制御状態であるか否かを判定する。全リール110〜112のリール制御状態が定速制御状態である場合には、ステップS909に進み、そうでない場合には、加速制御処理を終了する。
【0231】
ステップS909では、ランダム遅延を伴う回転開始処理における加速制御処理は終了したので、ランダム遅延フラグをオフに設定し、次いで、ステップS910では、遅延実行フラグをオフに設定する。
【0232】
一方、ステップS911では、ランダム遅延フラグはオフであるので、通常の加速制御処理を実行する。
【0233】
なお、本実施形態では、ステップS903に示すように、1回のタイマ割込処理において各リール110〜112のランダム遅延時間をそれぞれ設定した、つまり各リール110〜112に対して同時にランダム遅延時間を設定したが、これとは異なり、予め定めた順序で複数のタイマ割込処理に跨って各リール110〜112のランダム遅延時間をそれぞれ設定する、つまり各リール110〜112に対して異なるタイミングでランダム遅延時間を設定するようにしてもよい。
【0234】
<特定出目回避制御処理>
次に、図21を用いて、特定出目回避制御処理について説明する。図21は、図19のステップS806の特定出目回避制御処理の流れを詳しく示すフローチャートである。
【0235】
ステップS1001では、全リール110〜112のインデックスセンサに基づいて遮光片が検知されたか否かを判定する。特定出目回避制御処理は、特定のリールの特定の図柄位置を検出しなければいけないので、リール遊技状態が定速制御状態に設定されている必要があるからである。全リール110〜112のインデックスセンサに基づいて遮光片が検知された場合には、ステップS1002に進み、そうでない場合には、特定出目回避制御処理を終了する。
【0236】
ステップS1002では、全リール110〜112のリール制御状態が定速制御状態にあるので、左リール110の目標停止位置である図柄番号14(リプレイ図柄)が図柄表示窓113の中段位置に達したか否かを判定する。具体的には、全リール110〜112のインデックスセンサに基づいて遮光片が検知された後、目標停止位置である図柄番号14(リプレイ図柄)までの距離を算出し、図柄番号14(リプレイ図柄)が図柄表示窓113の中段位置に達したか否かを判定する。左リール110の目標停止位置である図柄番号14(リプレイ図柄)が図柄表示窓113の中段位置に達した場合には、ステップS1003に進み、そうでない場合には、特定出目回避制御処理を終了する。
【0237】
ステップS1003では、全リール110〜112のリール制御状態をブレーキ制御状態に設定する。
【0238】
ステップS1004では、全リール110〜112のリール制御状態が停止制御状態であるか否かを判定する。全リール110〜112のリール制御状態が停止制御状態である場合には、ステップS1005に進み、そうでない場合には、特定出目回避制御処理を終了する。
【0239】
ステップS1005では、特定出目を回避する停止制御は終了したので、特定出目回避制御要求フラグをオフに設定する。
【0240】
なお、本実施形態では、目標停止位置を左リール110の図柄番号14(リプレイ図柄)としたが、図柄番号14(リプレイ図柄)に限定されるものではなく、特定の図柄態様が成立しない図柄を目標停止位置にするのであれば、いずれの図柄でもよい。例えば、インデックスセンサを検知したタイミングにおいて所定のライン上にある図柄を目標停止位置として設定し、インデックスセンサの検知が行われた割込処理において全リールを停止制御状態に設定してもよい。
【0241】
また、本実施形態では、ステップS1002に示すように、特定出目回避制御処理の対象リールを左リール110としているが、左リール110に限定されるものではない。例えば、中リール111や右リール112を特定出目回避制御処理の対象リールとし、特定出目を回避する停止制御を行ってもよい。
【0242】
また、本実施形態では、ステップS1002〜S1003に示すように、左リール110の目標停止位置である図柄番号14(リプレイ図柄)が図柄表示窓113の中段位置に達したときに、全リール110〜112のリール制御状態をブレーキ制御状態に設定している。すなわち、予め定めた一のリールに対して目標停止位置を予め定めておき、目標停止位置に達した時に全リール110〜112を同時にブレーキ制御する構成を採用した。しかしながら、これとは別に、全リール110〜112を同時にブレーキ制御する構成でなくてもよい。この場合、各リール110〜112のそれぞれの目標停止位置を予め決めておき、予め定めた順序で各リール110〜112それぞれの目標停止位置にてブレーキ制御するようにしてもよい。また、この場合、それぞれのタイミングで逆回転のリール演出を実行開始するようにしてもよい。すなわち、図19のステップS809の逆回転制御処理において、各リール110〜112が異なるタイミングで逆回転加速制御処理が行われるようにしてもよい。図柄位置を検知することなく、特定の図柄態様の表示を防止するこが可能であり、より遊技の趣向を高めることができる。
【0243】
<その他の実施形態>
上記実施形態のリール演出においては、一つのリール(例えば、左リール110)の図柄位置を検知し、特定の図柄態様(例えば、セブン1図柄が有効ライン上に揃う表示態様)を構成する図柄(例えば、セブン1図柄)を図柄表示窓113に表示させない構成としたが、特定の図柄態様を構成する図柄を図柄表示窓113に表示させない構成はこれに限定されない。例えば、上記実施形態よりも制御負荷は大きくなるが、複数のリール(例えば、左リール110、中リール111及び右リール112)の図柄位置を検知して、特定の図柄態様(例えば、セブン1図柄が有効ライン上に揃う表示態様)を構成するそれぞれの図柄(例えば、セブン1図柄)を図柄表示窓113に表示させない構成としてもよい(変形例1)。
【0244】
図22は、変形例1のリール演出Cの流れを示している。図22は、順回転のリール演出後のランダム遅延を伴うリール回転開始時において特定の図柄態様が成立したとしても(図22(b))、全リール110〜112のそれぞれに対して、特定の図柄態様を構成しない、予め定めた図柄を停止させるので、特定の図柄態様が成立しないことを示している(図22(c))。具体的には、左リール110においては図柄番号6(スイカ図柄)、中リール111においては図柄番号6(チェリー図柄)、右リール112においては図柄番号6(ブランク1図柄)を図柄表示窓113の中段位置に停止するように停止制御しているので、特定の図柄態様が成立することはない。
【0245】
また、上記実施形態のリール演出では、順回転のリール演出後のランダム遅延を伴うリール回転開始により回転しているリール110〜112が停止するタイミングにおいて特定の図柄態様が成立することを回避する制御を行ったが、特定の図柄態様が成立する回避する制御はこの時期に限定されるものではない。例えば、順回転のリール演出後のランダム遅延を伴うリール回転開始により回転したリール110〜112が定速状態にあるときに特定の図柄態様が成立することを回避してもよい(変形例2)。
【0246】
図23は、変形例2のリール演出Cの流れを示している。図23は、順回転のリール演出後のランダム遅延を伴うリール回転開始処理において特定の図柄態様が成立したとしても(図23(c))、その後の定速制御状態において、いずれかのリール(例えば、左リール110)の回転速度を調整して(中リール111及び右リール112よりも速く又は遅くする)、特定の図柄態様が成立しないことを示している(図23(d))。
【0247】
このように、リール制御状態が定速制御状態にあるときに全リール110〜112の図柄位置情報を取得するとともに、特定の図柄態様が成立している場合には、少なくとも一つのリールの回転速度を調整して、特定の図柄態様が成立しない位置関係を形成した後に、全リール110〜112を停止するようにしてもよい。
【0248】
また、上記実施形態では、順回転のリール演出と逆回転のリール演出の間にランダム遅延を伴うリール回転開始処理を行ったが、ランダムに遅延させるのではなく、予め定めた順序及び予め定めた遅延時間にてリール回転開始処理を行うことにより、特定の図柄態様が成立することを回避してもよい(変形例3)。
【0249】
図24は、変形例3のリール演出Cの流れを示している。図24は、順回転のリール演出が終了した後のリール回転開始時に特定の図柄態様が成立しないことを示している。より詳しくは、順回転のリール演出が終了した時点において停止している各リール110〜112の図柄位置情報を取得し、取得した各リール110〜112の図柄位置情報に基づいて、リール回転開始時に特定の図柄態様が成立しないように各リール110〜112の遅延時間を決定するものである。このように、順回転のリール演出後の各リール110〜112の回転開始タイミングを調整することにより、特定の図柄態様が成立しないようにしてもよい。
【0250】
また、上記実施形態のリール演出においては、特定の図柄態様が成立することを回避する制御を行ったが、これとは別に、特定の図柄態様が遊技者に視認されないような制御を行うようにしてもよい。例えば、リール110〜112の少なくとも一のリールを遮蔽可能な遮蔽部材をリール110〜112の手前に設け、リール演出のリール110〜112の停止時に少なくとも一のリールを遮蔽することにより、特定の図柄態様が成立したとしても遊技者が特定の図柄態様を視認できないようにしてもよい(変形例4)。また、リール110〜112の手前に透過率を変更可能な映像表示装置(以下、透過型液晶装置という)を備えるようにし、リール演出のリール110〜112の停止時に透過型液晶装置に映像又は画像を表示することにより、特定の図柄態様が成立したとしても遊技者が特定の図柄態様を視認できないようにしてもよい(変形例5)。
【0251】
図25は、変形例4におけるリール演出Cの流れを示している。なお、図25に示す変形例4は、図柄表示窓113上の左リール110を遮蔽可能なシャッタ部材901a及びbを備えており、シャッタ部材901a及び901bは、図柄表示窓113上のリール110全体を視認可能な位置(図25(a)、(b)、(e)、(f)に示す位置;非遮蔽位置という)と、図柄表示窓113上のリール110全体を視認困難な位置(図25(d−1)、(d−2);完全遮蔽位置という)と、の間を移動可能である移動体である。
【0252】
図25(a)は、順回転のリール演出の停止態様を示している。図25(b)は、図25(a)の後のランダム遅延を伴うリール回転開始の様子を示している。図25(b)の場合には、ランダム遅延の結果、中リール111、左リール110、右リール112の順序でリール110〜112が回転開始した場合を示している。図25(c−1)及び(c−2)は、図25(b)の後のリール110〜112が定速で回転している状態、図25(d−1)及び(d−2)は、それぞれ、図25(c−1)及び(c−2)の後のリール110〜112が停止した状態(回転速度が0の状態)を示している。
【0253】
ここで、図25(c−1)は、ランダム遅延を伴うリール回転開始により、特定の図柄態様が成立した場合を示しているが、図25(c−1)及び図25(d−1)に示すように、左リール110に対してはシャッタ部材901a及び901bが非遮蔽位置から完全遮蔽位置に移動するので、リール110〜112が停止した状態(回転速度が0の状態)では、左リール110は遮蔽されることになる。その結果、特定の図柄態様が遊技者に視認されることはない。一方、図25(c−2)は、ランダム遅延を伴うリール回転開始により、特定の図柄態様が成立しない場合を示しているが、この場合にも図25(c−2)及び(d−2)に示すように、左リール110に対してはシャッタ部材901a及び901bが非遮蔽位置から完全遮蔽位置に移動するので、リール110〜112が停止した状態(回転速度が0の状態)では、左リール110は遮蔽されることになる。その結果、特定の図柄態様が遊技者に視認されることはない。
【0254】
なお、図25(e)は、図25(d−1)及び(d−2)の後の状態であり、逆回転のリール演出のリール回転開始を示しており、図25(f)は、図25(e)の後の逆回転のリール演出の停止態様を示しており、最終的に特定の図柄態様が成立している様子を示している。
【0255】
図26は、変形例5におけるリール演出Cの流れを示している。なお、図26に示す変形例5は、図柄表示窓113を含む領域で映像を表示可能であり、透過率0〜100%の範囲で映像を表示する透過型液晶装置902を備えている。
【0256】
図26(a)は、順回転のリール演出の停止態様を示している。図26(b)は、図26(a)の後のランダム遅延を伴うリール回転開始の様子を示している。図26(b)の場合には、ランダム遅延の結果、中リール111、左リール110、右リール112の順序でリール110〜112が回転開始した場合を示している。図26(c−1)及び(c−2)は、図26(b)の後のリール110〜112が定速で回転している状態、図26(d−1)及び(d−2)は、それぞれ、図26(c−1)及び(c−2)の後のリール110〜112が停止した状態(回転速度が0の状態)を示している。
【0257】
ここで、図26(c−1)は、ランダム遅延を伴うリール回転開始により、特定の図柄態様が成立した場合を示しているが、続く図26(d−1)に示すように、透過型液晶装置902が図柄表示窓113全体に透過率0%の映像を表示するので、リール110〜112が停止した状態(回転速度が0の状態)では、全リール110〜112は遮蔽されることになる。その結果、特定の図柄態様が遊技者に視認されることはない。一方、図26(c−2)は、ランダム遅延を伴うリール回転開始により、特定の図柄態様が成立しない場合を示しているが、この場合にも図26(d−2)に示すように、左リール110に対してはシャッタ部材901a及びbが非遮蔽位置から完全遮蔽位置に移動するので、リール110〜112が停止した状態(回転速度が0の状態)では、左リール110は遮蔽されることになる。その結果、特定の図柄態様が遊技者に視認されることはない。
【0258】
なお、図26(e)は、図26(d−1)及び(d−2)の後の状態であり、逆回転のリール演出のリール回転開始を示しており、図26(f)は、図26(e)の後の逆回転のリール演出の停止態様を示しており、最終的に特定の図柄態様が成立している様子を示している。
【0259】
<実施形態のまとめ>
以上述べたように、本発明の実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールのそれぞれの回転を個別に制御するリール制御手段(例えば、主制御部300)と、前記複数のリールのそれぞれに施された図柄の一部を視認可能にする図柄視認可能領域(例えば、図柄表示窓113)と、を備えた遊技台であって、前記図柄視認可能領域は、所定のライン(例えば、入賞ライン114など)を定義可能な領域であり、前記リール制御手段は、前記複数のリールを第一の回転方向(例えば、順回転の方向)に回転させる第一の制御(例えば、通常のリール回転制御、順回転のリール演出制御)と、前記複数のリールの少なくとも一つのリールである所定のリール(例えば、左リール110など)を前記第一の回転方向とは異なる第二の回転方向(例えば、逆回転の方向)に回転させる第二の制御(例えば、逆回転のリール演出制御)と、を実行可能であり、前記第一の制御を前記第二の制御に切り替えて、前記第一の回転方向に回転している前記所定のリールを前記第二の回転方向に変更する場合には、前記所定のリールの回転速度が零となるときに、特定の図柄態様を特定の領域に表示させない非表示制御を実行するものであり(例えば、特定出目回避制御処理S806)、前記特定の図柄態様は、前記所定のリールに施されている図柄を少なくとも含む図柄態様(例えば、左リール110のセブン1図柄)であり、前記特定の領域は、前記所定のラインを少なくとも含む領域である、ことを第1の基本的構成とする。
【0260】
第1の基本的構成においては、リール演出においてリールを一旦停止させたとしても、所定のライン上に特定の図柄態様が表示されないので、意図しない図柄態様が表示されることを防止することができる。
【0261】
また、本発明の実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールのそれぞれの回転を個別に制御するリール制御手段(例えば、主制御部300)と、前記複数のリールのそれぞれに施された図柄の一部を視認可能にする図柄視認可能領域(例えば、図柄表示窓113)と、を備えた遊技台であって、前記図柄視認可能領域は、所定のライン(例えば、入賞ライン114など)を定義可能な領域であり、前記リール制御手段は、前記複数のリールの少なくとも一つのリールである所定のリール(例えば、リール110〜112)が回転している状態から前記所定のリールの回転速度を同時に零とする停止制御を実行可能であり、前記停止制御を実行する場合には、前記所定のリールの回転速度が零となるときに、特定の図柄態様を特定の領域に表示させない非表示制御を実行するものであり(例えば、特定出目回避制御処理S806)、前記特定の図柄態様は、前記所定のリールに施されている図柄を少なくとも含む図柄態様(例えば、左リール110のセブン1図柄)であり、前記特定の領域は、前記所定のラインを少なくとも含む領域である、ことを第2の基本的構成とする。
【0262】
この第2の基本的構成においては、全リールを同時に停止する場合に、所定のライン上に特定の図柄態様が表示されないので、意図しない図柄態様が表示されることを防止することができる。
【0263】
上記第1及び第2の基本的構成において、前記特定の領域は、前記所定のラインの代わりに、前記図柄視認可能領域のうちの全ての領域であってもよい(好適な構成1)。
【0264】
この場合、図柄視認可能領域内に特定の図柄態様が表示されないので、意図しない図柄態様が表示されることをより確実に防止することができる。
【0265】
また、上記第1及び第2の基本的構成、並びに上記好適な構成1において、前記特定の図柄態様は、前記所定のリールのうちの一のリールに施された第一の図柄を含む図柄態様であり、前記リール制御手段は、前記非表示制御として、前記所定のリールの回転速度が零となるときに、前記一のリールの前記第一の図柄を前記特定の領域に表示させない制御を実行するものであってもよい(好適な構成2)。
【0266】
この場合、リール制御手段は、1つのリールに対して、特定の図柄態様に含まれる第一の図柄が特定の領域に表示されない制御を行うので、制御負担を軽減することができる。
【0267】
また、上記好適な構成2において、前記特定の図柄態様は、前記一のリールに施された第二の図柄を含まない図柄態様であり、前記リール制御手段は、前記非表示制御として、前記所定のリールの回転速度が零となるときに、前記一のリールの前記第二の図柄を前記特定の領域に表示させる制御を実行するものであることが好ましい(好適な構成3)。
【0268】
この場合、リール制御手段は、1つのリールに対して、特定の図柄態様に含まれない第二の図柄を特定の領域に表示させる制御を行うので、制御負担を軽減することができる。
【0269】
また、本発明の実施形態の遊技台(例えば、スロットマシン100)によれば、複数種類の図柄が施され、回転駆動される複数のリール(例えば、リール110〜112)と、前記複数のリールのそれぞれの回転を個別に制御するリール制御手段(例えば、主制御部300)と、前記複数のリールのそれぞれに施された図柄の一部を視認可能にする図柄視認可能領域(例えば、図柄表示窓113)と、前記図柄視認可能領域における図柄の視認を阻害する視認阻害装置(例えば、シャッタ部材901、透過型液晶装置902など)と、前記視認阻害装置を制御する視認阻害装置制御手段(例えば、第1副制御部400、第2副制御部500)と、を備えた遊技台であって、前記図柄視認可能領域は、所定のライン(例えば、入賞ライン114など)を定義可能な領域であり、前記リール制御手段は、前記複数のリールを第一の回転方向(例えば、順回転の方向)に回転させる第一の制御(例えば、通常のリール回転制御、順回転のリール演出制御)と、前記複数のリールの少なくとも一つのリールである所定のリール(例えば、左リール110など)を前記第一の回転方向とは異なる第二の回転方向に回転させる第二の制御(例えば、逆回転のリール演出制御)と、を実行可能であり、前記視認阻害装置制御手段は、前記第一の制御が前記第二の制御に切り替えられることにより、前記第一の回転方向に回転している前記所定のリールの回転方向が前記第二の回転方向に変更される場合には、前記所定のリール回転速度が零となるときに、前記所定のラインを視認困難とする制御を前記視認阻害装置に実行させるものである(例えば、図25図26など)、ことを第3の基本的構成とする。
【0270】
この第3の基本的構成においては、リール演出においてリールを一旦停止した場合に所定のライン上に特定の図柄態様が表示されたとしても、所定のラインは視認困難となっているので、意図しない図柄態様を遊技者に視認させることがない。
【0271】
また、上記第1の基本的構成において、前記所定のリールは、二つ以上のリールであり、
前記リール制御手段は、前記第一の制御を前記第二の制御に切り替えて、前記第一の回転方向に回転している前記所定のリールを前記第二の回転方向に変更する場合には、前記第一の回転方向に回転している前記所定のリールの回転速度が零となる前に、前記所定のリールの回転速度を制御して、前記特定の図柄態様を前記特定の領域に表示させない非表示制御を実行するものである(例えば、図23など)、ことが好ましい(好適な構成4)。
【0272】
この場合、第一の回転方向に回転中に、特定の図柄態様を特定の領域に表示させない制御を行うので、意図しない図柄態様が表示されることを防止することができる。
【0273】
さらには、上記第1の基本的構成において、前記所定のリールは、二つ以上のリールであり、前記リール制御手段は、前記第一の制御を前記第二の制御に切り替えて、前記第一の回転方向に回転している前記所定のリールを前記第二の回転方向に変更する場合には、前記所定のリールが前記第一の回転方向に回転開始するときに、前記所定のリールの回転開始タイミングを個別に制御して、前記特定の図柄態様を前記特定の領域に表示させない非表示制御を実行するものである(例えば、図24など)、ことが好ましい(好適な構成5)。
【0274】
この場合、第一の回転方向に回転開始時に、特定の図柄態様を特定の領域に表示させない制御を行うので、意図しない図柄態様が表示されることを防止することができる。
【0275】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は、上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、本発明の実施の形態に対して種々の変形や変更を施すことができ、そのような変形や変更を伴うものもまた、本発明の技術的範囲に含まれるものである。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0276】
100 スロットマシン
110、111、112 リール
113 図柄表示窓
114 入賞ライン
130、131、132 メダル投入ボタン
135 スタートレバー
137、138、139 ストップボタン
300 主制御部
400 第1副制御部
500 第2副制御部
157 液晶表示装置
272,277 スピーカ
420 各種ランプ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
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