【文献】
田頭 幸浩,オンライン広告におけるCVR予測モデルの素性評価,第6回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム (第12回日本データベース学会年次大会) [online],電子情報通信学会データ工学研究専門委員会 日本データベース学会 情報処理学会データベースシステム研究会,2014年 5月 3日,Internet<URL:http://db-event.jpn.org/deim2014/final/proceedings/F3-4.pdf>
【文献】
田頭 幸浩,オンライン広告におけるCTR予測モデルの素性評価,第5回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム (第11回日本データベース学会年次大会) [online],電子情報通信学会データ工学研究専門委員会 日本データベース学会 情報処理学会データベースシステム研究会 ARG「Webインテリジェンスとインタラクション」研究会,2013年 5月31日,Internet<URL:http://db-event.jpn.org/deim2013/proceedings/pdf/b9-2.pdf>
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る生成装置、生成方法、生成プログラム、決定装置、決定方法、及び決定プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と呼ぶ)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る生成装置、生成方法、生成プログラム、決定装置、決定方法、及び決定プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
〔1−1.生成処理〕
まず、
図1を用いて、実施形態に係る生成処理の一例について説明する。
図1は、実施形態に係る生成処理の一例を示す図である。
図1に示す広告配信装置100は、フォーマットに関する所定の評価値を予測するモデルを生成する。また、広告配信装置100は、コンテンツ配信装置50が配信するコンテンツに表示される広告コンテンツを配信する配信サービスを提供するが、この点については
図2で説明する。
【0011】
また、広告コンテンツのデザインは、広告情報のデータ形式における種別と、広告情報を広告コンテンツとして表示する際の表示様式との2つの要素からなる。ここでいう広告情報のデータ形式における種別とは、例えば、文字情報や、画像情報や、文字情報と画像情報との組合せなど、広告情報のデータ形式に基づく分類を示す。以下では、広告情報のデータ形式における種別を「フォーマット」とする場合がある。また、例えば、広告情報とは、例えば車Aのテキスト広告や、車Aの画像広告や、車Aのテキストと画像とを組み合わせた広告などの広告の具体的な内容を示す。また、広告情報の表示様式とは、例えば、広告情報を広告コンテンツとして表示する際の文字フォントや、文字の色や、文字情報を表示する行数や、文字情報及び画像情報等の各構成要素の配置など、種々の要素を組み合わせた表示態様の分類を示す。以下では、広告情報の表示様式を「テンプレート」とする場合がある。また、以下に示す例において、広告コンテンツにおける各フォーマットには、各々に対して適用可能なテンプレートが、例えば複数用意される。例えば、
図2では、フォーマットID「FM11」により識別されるフォーマットには、テンプレートID「TP11」により識別されるテンプレートや、テンプレートID「TP12」により識別されるテンプレート等の複数のテンプレートから選択された任意のテンプレートが、適用可能である。
【0012】
図1に示すように、配信システム1には、端末装置10と、コンテンツ配信装置50(
図2参照)と、広告配信装置100とが含まれる。端末装置10と、コンテンツ配信装置50と、広告配信装置100とは図示しない所定の通信網を介して、有線または無線により通信可能に接続される。なお、
図1に示した配信システム1には、複数台の端末装置10や、複数台のコンテンツ配信装置50や、複数台の広告配信装置100が含まれてもよい。
【0013】
端末装置10は、ユーザによって利用される情報処理装置である。端末装置10は、例えば、スマートフォンや、タブレット型端末や、ノート型PC(Personal Computer)や、デスクトップPCや、携帯電話機や、PDA(Personal Digital Assistant)等により実現される。
図1は、端末装置10がスマートフォンである場合を示す。
【0014】
また、端末装置10は、ユーザによる操作を受け付ける。
図1に示す例において、端末装置10は、所定のアプリ(例えば、ブラウザ等)に表示するコンテンツをコンテンツ配信装置50へ要求する。また、端末装置10は、表示するコンテンツに広告を表示する領域が含まれる場合、広告を広告配信装置100へ要求する。なお、以下では、端末装置10をユーザと表記する場合がある。すなわち、以下では、ユーザを端末装置10と読み替えることもできる。
【0015】
広告配信装置100は、ユーザ情報に基づいて、広告情報のフォーマットに関する評価値であるCTRを予測するモデルを生成する生成装置である。また、広告配信装置100は、広告の配信要求に応じて広告を配信する広告配信サービスを提供する情報処理装置である。例えば、広告配信装置100は、広告の配信を要求した端末装置10を利用するユーザに応じて、端末装置10へ広告を配信する情報処理装置である。
【0016】
コンテンツ配信装置50は、コンテンツを配信する情報処理装置である。
図1に示す例において、コンテンツ配信装置50は、端末装置10からのコンテンツ要求に応じて、端末装置10において起動されたアプリに表示されるコンテンツを配信する。
【0017】
以下、
図1を用いて、生成処理の一例を説明する。
図1は、ユーザがユーザID「U1」により識別されるユーザ(以下、「ユーザU1」とする場合がある)である場合を示す。また、
図1では、モデルを生成する対象となるフォーマットに関する評価値を、クリック率、すなわちCTR(Click Through Rate)とした場合を例に説明する。
【0018】
また、
図1では、広告配信装置100は、複数のフォーマットごとにCTRを予測するモデルを生成する。具体的には、広告配信装置100は、フォーマット情報記憶部123に記憶されるフォーマットID「FM11」〜「FM13」により各々識別される複数のフォーマットごとにCTRを予測するモデルを生成する。なお、以下では、フォーマットID「FM11」により識別されるフォーマットをフォーマットFM11とし、フォーマットID「FM12」により識別されるフォーマットをフォーマットFM12とし、フォーマットID「FM13」により識別されるフォーマットをフォーマットFM13とする。例えば、
図1では、フォーマットFM11は、テキスト(文字情報)である。また、フォーマットFM12は、画像である。また、フォーマットFM13は、テキストと画像の組合せである。
【0019】
まず、
図1に示すように、広告配信装置100は、端末装置10からユーザU1の行動履歴等のユーザ情報を取得する(ステップS1)。そして、広告配信装置100は、ユーザU1のユーザ情報をユーザ情報記憶部121に記憶する。例えば、
図1では、広告配信装置100は、ユーザ情報記憶部121にユーザU1の20代男性であることを示す情報や、車に関して検索を行ったことやサイトAを閲覧したこと等を示す情報を記憶する。なお、広告配信装置100は、ユーザ情報であれば、ユーザの行動履歴に限らず、ユーザの年代や性別等、目的に応じて種々の情報を取得してもよい。
【0020】
そして、広告配信装置100は、端末装置10に表示されたコンテンツCT10中に含まれる広告表示領域AR11に表示する広告コンテンツを配信する(ステップS2)。以下、広告表示領域を単に「領域」や「枠」とする場合がある。例えば、広告表示領域AR11を単に「領域AR11」と記載する場合がある。
図1のステップS2において、広告配信装置100は、テキストのフォーマットFM11の広告コンテンツAC11をユーザU1の端末装置10に配信する。
【0021】
そして、ユーザU1が利用する端末装置10は、受信した広告コンテンツAC11をコンテンツCT10中に含まれる広告表示領域AR11に表示する。また、
図1では、ユーザU1が、端末装置10に表示された広告コンテンツAC11を選択、すなわちクリックしたものとする。
【0022】
その後、広告配信装置100は、ユーザU1が利用する端末装置10から配信した広告に関する配信ログ情報を取得する(ステップS3)。例えば、広告配信装置100は、ユーザU1が利用する端末装置10からユーザU1が広告コンテンツAC11をクリックしたことを示す情報を取得する。
【0023】
また、広告配信装置100は、端末装置10に表示されたコンテンツCT10中に含まれる広告表示領域AR11に表示する広告コンテンツを配信する(ステップS4)。
図1のステップS4において、広告配信装置100は、画像のフォーマットFM12の広告コンテンツAC21をユーザU1の端末装置10に配信する。
【0024】
そして、ユーザU1が利用する端末装置10は、受信した広告コンテンツAC21をコンテンツCT10中に含まれる広告表示領域AR11に表示する。また、
図1では、ユーザU1が、端末装置10に表示された広告コンテンツAC21を選択、すなわちクリックしなかったものとする。
【0025】
その後、広告配信装置100は、ユーザU1が利用する端末装置10から配信した広告に関する配信ログ情報を取得する(ステップS5)。例えば、広告配信装置100は、ユーザU1が利用する端末装置10からユーザU1が広告コンテンツAC21をクリックしなかったことを示す情報を取得する。そして、広告配信装置100は、ステップS3やステップS5で取得した配信ログ情報を配信ログ情報記憶部122に記憶する。例えば、
図1では、広告配信装置100は、配信ログ情報記憶部122にユーザU1が広告コンテンツAC11をクリックしたことや広告コンテンツAC21をクリックしなかったこと等を示す情報を記憶する。
【0026】
なお、ステップS1やステップS2やステップS4は、ステップS6のモデル生成の前であれば、いずれの順序により行われてもよい。また、ステップS3及びステップS5における配信ログ情報の取得は、1つのステップとして行われてもよい。また、
図1では、説明のために、コンテンツCT10中に含まれる広告表示領域AR11に表示する広告コンテンツを配信する場合を示すが、配信ログ情報は他のコンテンツや他の広告表示領域に表示される広告コンテンツに関する情報も含んでもよい。また、
図1では、ユーザU1に関するユーザ情報や配信ログ情報を取得する場合を図示したが、広告配信装置100は、ユーザU1を含む複数のユーザからユーザ情報や配信ログ情報を取得するものとして、以下説明する。
【0027】
次に、広告配信装置100は、ユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザ情報や、配信ログ情報記憶部122に記憶された配信ログ情報を用いて、フォーマットFM11〜FM13ごとにCTRを予測するモデルを生成する(ステップS6)。例えば、広告配信装置100は、ユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザ情報や、配信ログ情報記憶部122に記憶されたフォーマットFM11の広告コンテンツに関する配信ログ情報を用いて、フォーマットFM11のCTRを予測するモデルを生成する。
【0028】
また、例えば、広告配信装置100は、フォーマットごとのCTRを予測するモデルとして、各素性に対応する重みを導出する。なお、広告配信装置100が生成するモデルの重みは、0や負の値であってもよい。また、広告配信装置100は、種々の従来技術を適宜用いてモデルの生成を行ってもよい。例えば、広告配信装置100は、抽出した素性の重みを学習により導出することよりモデルを生成してもよいし、予め指定された素性を用いてモデルの生成を行ってもよい。例えば、広告配信装置100は、
図1に示す素性1が「男性」であり、素性2が「サイトBの閲覧」等であるモデルを生成する。なお、素性には、広告表示領域に関する情報(例えば、後述する枠タイプ等)が含まれてもよい。
【0029】
また、広告配信装置100は、ステップS6において生成した各フォーマットのモデルをフォーマット情報記憶部123に記憶する。
図1では、広告配信装置100は、フォーマットFM11のモデルにおいて、素性1の重みが「0.6」であり、素性2の重みが「0.1」であることを示す情報を記憶する。なお、フォーマット情報記憶部123に記憶されたモデルを用いたCTR予測については、
図2において説明する。
【0030】
上述したように、広告配信装置100は、配信する広告情報のフォーマットに関するCTRを適切に予測するモデルを生成することができる。また、広告配信装置100は、フォーマット情報記憶部123に記憶されたモデルを用いることにより、配信要求を送信する端末装置10を利用するユーザに応じて、適切に各フォーマットのCTRを予測することができる。例えば、広告配信装置100は、配信実績が十分でない広告コンテンツを配信する場合であっても、適切に各フォーマットのCTRを予測し、適切なコンテンツを配信することができる。また、例えば、広告配信装置100は、配信実績が十分でないユーザに配信する場合であっても、適切に各フォーマットのCTRを予測し、適切なコンテンツを配信することができる。
【0031】
なお、
図1に示す例においては、広告配信装置100が広告情報の各フォーマットに対するCTRを予測するモデルを生成する場合を示したが、広告配信装置100は、広告情報の各テンプレートに対するCTRを予測するモデルを生成してもよい。
【0032】
〔1−2.配信処理〕
次に、
図2を用いて、実施形態に係る配信処理の一例について説明する。
図2は、実施形態に係る配信処理の一例を示す図である。
図2は、ユーザがユーザID「U10」により識別されるユーザ(以下、「ユーザU10」とする場合がある)である場合を示す。なお、
図2では、広告配信装置100がユーザU10の行動履歴等のユーザ情報を取得済みである場合を例に説明する。
【0033】
また、
図2では、フォーマットや広告情報やテンプレートを決定する際の評価値を期待収益値、すなわちeCPM(effective Cost Per Mille)とする場合を例に説明する。なお、eCPMは一例であり、フォーマットや広告情報やテンプレートを決定する際の評価値は、クリック率、すなわちCTR等、目的に応じて種々の評価値が用いられてもよい。
【0034】
図2に示すように、コンテンツ配信装置50は、端末装置10にコンテンツCT10を配信する(ステップS10)。例えば、端末装置10からコンテンツ要求を受け付けたコンテンツ配信装置50は、端末装置10にコンテンツCT10を配信する。
【0035】
コンテンツCT10を受信した端末装置10は、コンテンツCT10中に広告表示領域AR11が含まれるため、広告配信装置100に広告コンテンツの配信要求を送信する(ステップS11)。
図2では、端末装置10は、ステップS11において、配信要求として、端末装置10を利用するユーザU10に関するユーザ情報や領域AR11に関する情報を広告配信装置100に送信する。
【0036】
ステップS11において、例えば、端末装置10は、領域AR11に関する情報として領域AR11のサイズ、または配置される位置等を示す情報を広告配信装置100に送信する。なお、端末装置10は、領域に関する情報であれば種々の情報を広告配信装置100に送信してもよい。
図2では、端末装置10は、領域AR11に関する情報として領域AR11が枠タイプAであることを示す情報を広告配信装置100に送信する。なお、広告配信装置100が領域AR11に関する情報を取得している場合、端末装置10は、ステップS11において、領域AR11に関する情報を広告配信装置100に送信しなくてもよい。
【0037】
端末装置10から広告の配信要求を取得した広告配信装置100は、端末装置10に配信する広告コンテンツのフォーマットを決定する(ステップS12)。ここで、広告配信装置100は、広告コンテンツのフォーマットを決定するために、ユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザ情報と、フォーマット情報記憶部123に記憶されたモデルとに基づいて、フォーマットごとのCTRを予測する。
図2では、広告配信装置100は、ユーザU10のユーザ情報と、各フォーマットFM11〜FM13のモデルとに基づいて、フォーマットFM11〜FM13ごとのCTRを予測する。以下、予測したCTRを予測CTRとする場合がある。
【0038】
図2では、広告配信装置100は、予測一覧表PR11に示すように、フォーマットFM11の予測CTRを「0.2」、フォーマットFM12の予測CTRを「0.1」、フォーマットFM13の予測CTRを「0.2」と予測する。
【0039】
そして、広告配信装置100は、各フォーマットFM11〜FM13の予測CTRを基に各フォーマットFM11〜FM13の広告コンテンツのeCPMを推定する。
図2では、広告配信装置100は、予測一覧表PR11に示すように、フォーマットFM11のeCPMを「30(円)」、フォーマットFM12のeCPMを「10(円)」、フォーマットFM13のeCPMを「20(円)」と推定する。
【0040】
そして、広告配信装置100は、複数のフォーマットFM11〜FM13のうち、eCPMが最も高いフォーマットを配信する広告コンテンツのフォーマットとして決定する。
図2では広告配信装置100は、予測一覧表PR11に示すように、ユーザU10に広告コンテンツを配信する場合におけるeCPMが最も高いフォーマットFM11を配信する広告コンテンツのフォーマットとして決定する。これにより、広告配信装置100は、以下に示すステップS13でも広告決定において、広告情報記憶部124から抽出する広告情報の数の増大を抑制することができる。例えば、各フォーマットFM11〜FM13に対応する広告情報の数が等しいとした場合、広告配信装置100は、全フォーマットFM11〜FM13に対応する広告情報を広告情報記憶部124から抽出する場合に比べて、1/3にまで抽出する広告情報の数を抑制することができる。これにより、広告配信装置100は、配信する広告を決定する処理負荷を抑制することができる。
【0041】
次に、広告配信装置100は、ステップS12において決定したフォーマットFM11に対応する広告情報を広告情報記憶部124から抽出する。
図2では、広告配信装置100は、広告情報記憶部124から、広告ID「A11」により識別される広告情報や広告ID「A12」により識別される広告情報等を抽出する。なお、以下では、広告ID「A11」により識別される広告情報を広告情報A11とし、広告ID「A12」により識別される広告情報を広告情報A12とする。
【0042】
ここで、
図2では、広告コンテンツの配信対象は、ユーザ情報が20代男性であり、領域AR11は枠タイプAである。そこで、広告配信装置100は、広告情報記憶部124に記憶されたフォーマットFM11に対応する広告情報A11や広告情報A12等のうち、20代男性、枠タイプAを配信対象とした場合におけるeCPMが最も高い広告情報を配信する広告コンテンツの広告情報として決定する(ステップS13)。
【0043】
具体的には、
図2では、20代男性のユーザU10に対して枠タイプAの領域に広告コンテンツを表示した場合、広告情報A11であればeCPMが40(円)であり、広告情報A12であればeCPMが10(円)である。そのため、広告配信装置100は、広告情報記憶部124−1に示すように、20代男性、枠タイプAを配信対象とした場合におけるeCPMが最も高い広告情報A11を配信する広告コンテンツの広告情報として決定する。すなわち、広告配信装置100は、転職Aに関する広告情報A11を配信する広告コンテンツの広告情報として決定する。
【0044】
なお、広告情報記憶部124に記憶されたeCPMは、同じ広告情報が同じ配信対象に配信された広告コンテンツの全体平均であってもよい。また、配信対象に基づくeCPMは、ステップS12においてフォーマットを決定した後に算出してもよい。
【0045】
その後、広告配信装置100は、ステップS13において決定した広告情報A11に対応するテンプレートをテンプレート情報記憶部125から抽出する。
図2では、広告配信装置100は、テンプレート情報記憶部125から、テンプレートID「TP11」により識別されるテンプレートやテンプレートID「TP12」により識別されるテンプレート等を抽出する。なお、以下では、テンプレートID「TP11」により識別されるテンプレートをテンプレートTP11とし、テンプレートID「TP12」により識別されるテンプレートをテンプレートTP12とする。
【0046】
ここで、
図2では、広告コンテンツの配信対象は、ユーザ情報が20代男性であり、領域AR11は枠タイプAであり、配信する広告コンテンツの広告情報は広告情報A11である。そこで、広告配信装置100は、テンプレート情報記憶部125に記憶されたフォーマットFM11に対応するテンプレートTP11やテンプレートTP12等のうち、20代男性、枠タイプAを配信対象とし、広告情報A11を配信した場合におけるeCPMが最も高いテンプレートを、配信する広告コンテンツのテンプレートとして決定する(ステップS14)。
【0047】
具体的には、
図2では、20代男性のユーザU10に対して枠タイプAの領域に広告コンテンツを表示した場合、テンプレートTP11であればeCPMが35(円)であり、テンプレートTP12であればeCPMが20(円)である。そのため、広告配信装置100は、テンプレート情報記憶部125−1に示すように、20代男性、枠タイプAを配信対象とし、広告情報A11を配信した場合におけるeCPMが最も高いテンプレートTP11を、配信する広告コンテンツのテンプレートとして決定する。すなわち、広告配信装置100は、広告情報A11が表示する際に用いるテンプレートをテンプレートTP11と決定する。なお、配信対象に基づくeCPMは、ステップS13において広告情報を決定した後に算出してもよい。
【0048】
その後、広告配信装置100は、広告情報A11をテンプレートTP11で表示する広告コンテンツAC11を端末装置10へ配信する(ステップS15)。そして、広告コンテンツAC11を受信した端末装置10は、コンテンツCT10中の広告表示領域AR11に広告コンテンツAC11を表示する(ステップS16)。
【0049】
上述したように、広告配信装置100は、フォーマットを先に決定した後、決定したフォーマットに対応する広告情報のみを抽出することにより、配信する広告を決定する処理負荷を抑制することができる。具体的には、広告配信装置100は、広告情報記憶部124から広告情報を抽出する対象とするフォーマットの数を減らすことにより、抽出する広告情報の数の増大を抑制することができる。これにより、広告配信装置100は、配信する広告を決定する処理負荷を抑制することができる。また、広告配信装置100は、処理負荷を抑制しつつ、端末装置10を利用するユーザのユーザ情報及び広告表示領域に基づくeCPMができるだけ高い広告コンテンツを配信することにより収益性を確保することができる。なお、上述した例においてはフォーマットを広告情報のデータ形式における種別とする場合を示したが、フォーマットは、目的に応じて種々の種別が用いられてもよい。例えば、広告配信装置100は、入稿された広告情報の管理に基づく種別をフォーマットとしてもよい。例えば、広告配信装置100は、入稿された広告情報の商材としての種別をフォーマットとしてもよい。また、例えば、広告配信装置100は、入稿された広告情報の管理(例えば在庫管理等)における分類をフォーマットとしてもよい。なお、上記例では、広告配信装置100がモデルを生成する例を示したが、広告配信装置100は、予め生成されたモデルであって、広告情報のデータ形式における種別に関する評価値を予測するモデルに基づいて、広告コンテンツの種別を決定してもよい。例えば、広告配信装置100は、外部装置から取得した広告情報のデータ形式における種別に関する評価値を予測するモデルに基づいて、広告コンテンツの種別を決定してもよい。すなわち、広告配信装置100は、広告情報のデータ形式における種別に関する評価値を予測するモデルに基づいて、広告コンテンツの種別を決定する決定装置であってもよい。
【0050】
〔2.広告配信装置の構成〕
次に、
図3を用いて、実施形態に係る広告配信装置100の構成について説明する。
図3は、実施形態に係る広告配信装置100の構成例を示す図である。
図3に示すように、広告配信装置100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを有する。なお、広告配信装置100は、広告配信装置100の管理者等から各種操作を受け付ける入力部(例えば、キーボードやマウス等)や、各種情報を表示するための表示部(例えば、液晶ディスプレイ等)を有してもよい。
【0051】
(通信部110)
通信部110は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。そして、通信部110は、ネットワークと有線または無線で接続され、端末装置10との間で情報の送受信を行う。
【0052】
(記憶部120)
記憶部120は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。実施形態に係る記憶部120は、
図3に示すように、ユーザ情報記憶部121と、配信ログ情報記憶部122と、フォーマット情報記憶部123と、広告情報記憶部124と、テンプレート情報記憶部125とを有する。
【0053】
(ユーザ情報記憶部121)
実施形態に係るユーザ情報記憶部121は、コンテンツに関する各種情報を記憶する。
図4に、実施形態に係るユーザ情報記憶部121の一例を示す。
図4に示すユーザ情報記憶部121は、「ユーザID」、「年齢」、「性別」、「クリック回数」、「行動履歴」といった項目が含まれる。
【0054】
「ユーザID」は、ユーザを識別するための識別情報を示す。例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、
図1の例に示したユーザに対応する。また、「年齢」は、ユーザIDにより識別されるユーザの年齢を示す。なお、「年齢」は、例えば35歳など、ユーザIDにより識別されるユーザの具体的な年齢であってもよい。また、「性別」は、ユーザIDにより識別されるユーザの性別を示す。
【0055】
また、「クリック回数」は、所定の期間Aにおけるクリック回数の平均を示す。なお、「クリック回数」は、
図4に示す例に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、「クリック回数」は、広告コンテンツの表示回数に対するクリック回数の割合であってもよい。なお、「クリック回数」に基づいてフォーマットを決定する場合については後述する。
【0056】
また、「行動履歴」は、対応するユーザの行動履歴を示す。「行動履歴」には、「行動内容」や「日時」といった項目が含まれる。「行動内容」は、ユーザの行動の内容を示す。また、「日時」は、対応する行動を行った日時を示す。
【0057】
例えば、
図4に示す例において、ユーザID「U1」により識別されるユーザの年齢は、「20代」であり、性別は、「男性」であることを示す。また、例えば、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、クリック回数が「2.5」であることを示す。また、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、2015年8月23日12時34分26秒に検索クエリ「車」でインタネット検索を行ったことを示す。また、ユーザID「U1」により識別されるユーザは、2015年8月23日14時12分45秒にサイトAを閲覧したことを示す。
【0058】
なお、ユーザ情報記憶部121は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、ユーザ情報記憶部121は、氏名、家族構成、収入、勤務先等の情報を記憶してもよい。
【0059】
(配信ログ情報記憶部122)
実施形態に係る配信ログ情報記憶部122は、配信ログに関する各種情報を記憶する。
図5に、実施形態に係る配信ログ情報記憶部122の一例を示す。
図5では、各端末装置10から取得した配信ログ情報を記憶する。
図5に示す配信ログ情報記憶部122には、「ログID」、「配信先(ユーザ)」、「配信内容」といった項目が含まれる。
【0060】
「ログID」は、配信ログ情報を識別するための識別情報を示す。また、「配信先(ユーザ)」は、対応する配信ログにおける広告コンテンツの配信先を示す。「配信内容」には、「広告コンテンツ」や「クリック」といった項目が含まれる。「広告コンテンツ」は、対応する配信ログにおいて配信した広告コンテンツを示す。また、「クリック」は、対応する広告コンテンツがユーザにクリックされたかを示す。
【0061】
例えば、
図5に示す例において、ログID「LG11」により識別される配信において、ユーザU1の端末装置10に配信された広告コンテンツAC11がクリックされたことを示す。また、ログID「LG12」により識別される配信において、ユーザU1の端末装置10に配信された広告コンテンツAC21がクリックされなかったことを示す。
【0062】
なお、配信ログ情報記憶部122は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、配信ログ情報記憶部122は、広告コンテンツが配信された時間に関する情報や広告コンテンツが表示された時間に関する情報を記憶してもよい。
【0063】
(フォーマット情報記憶部123)
実施形態に係るフォーマット情報記憶部123は、フォーマットの評価値(例えばCTR等)を算出するモデルに関する各種情報を記憶する。
図6に、実施形態に係るフォーマット情報記憶部123の一例を示す。
図6に示すフォーマット情報記憶部123は、「フォーマットID」、「フォーマット」、「モデル」といった項目が含まれる。
【0064】
「フォーマットID」は、フォーマットを識別するための識別情報を示す。また、「フォーマット」は、フォーマットに含まれる情報の種別を示す。また、「モデル」は、対応するフォーマットのCTRを算出するモデルを示す。
【0065】
図6に示す例では、フォーマット情報記憶部123には、フォーマットID「FM11」〜「FM13」により各々識別される複数のフォーマットに関する情報が記憶される。例えば、
図6では、フォーマットID「FM11」により識別されるフォーマットは、テキスト(文字情報)である。また、フォーマットID「FM12」により識別されるフォーマットは、画像である。また、フォーマットID「FM13」により識別されるフォーマットは、テキストと画像の組合せである。
【0066】
例えば、フォーマットID「FM11」により識別されるフォーマットは、素性1の重みが「0.6」であり、素性2の重みが「0.1」であることを示す。また、例えば、フォーマットID「FM12」により識別されるフォーマットは、素性1の重みが「0.2」であり、素性2の重みが「0.5」であることを示す。また、例えば、フォーマットID「FM13」により識別されるフォーマットは、素性1の重みが「0.3」であり、素性2の重みが「0.3」であることを示す。なお、各素性の重みは、負の数であってもよい。
【0067】
なお、フォーマット情報記憶部123は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。
【0068】
(広告情報記憶部124)
実施形態に係る広告情報記憶部124は、広告コンテンツの広告情報に関する各種情報を記憶する。
図7に、実施形態に係る広告情報記憶部124の一例を示す。
図7に示す広告情報記憶部124は、「フォーマットID」、「広告ID」、「広告情報」、「eCPM」といった項目が含まれる。
【0069】
「フォーマットID」は、フォーマットを識別するための識別情報を示す。「広告ID」は、広告情報を識別するための識別情報を示す。「広告情報」は、広告主から入稿された広告に関する情報を示す。例えば、「広告情報」には、広告主から入稿された文字情報や画像情報や文字情報と画像情報との組合せ等が記憶される。また、「eCPM」は、ユーザ情報と枠タイプの組合せに基づく配信対象毎のeCPMを示す。
【0070】
図7に示す例では、広告情報記憶部124には、各広告情報がフォーマットID「FM11」〜「FM13」等に対応付けて記憶される。例えば、
図7では、広告ID「A11」により識別される広告情報は、フォーマットID「FM11」に対応付けて記憶される。すなわち、広告ID「A11」により識別される広告情報は、テキスト(文字情報)であることを示す。広告ID「A11」により識別される広告情報は、文章「転職なら転職A」やURL(Uniform Resource Locator)「www.tensyoku..」といった情報を含むことを示す。
【0071】
例えば、広告ID「A11」により識別される広告情報は、配信対象のユーザが20代女性であり、広告表示領域が枠タイプAである場合、eCPMが「20」円であることを示す。また、例えば、広告ID「A11」により識別される広告情報は、配信対象のユーザが20代男性であり、広告表示領域が枠タイプAである場合、eCPMが「40」円であることを示す。
【0072】
なお、広告情報記憶部124は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、広告情報記憶部124は、広告主を識別するための識別情報や、広告の対象となる商品やサービスの分類を示す情報や、商品やサービスを識別するための識別情報を記憶してもよい。また、例えば、広告情報記憶部124は、入札価格に関する情報等を記憶してもよい。
【0073】
(テンプレート情報記憶部125)
実施形態に係るテンプレート情報記憶部125は、広告コンテンツのテンプレートに関する各種情報を記憶する。
図8に、実施形態に係るテンプレート情報記憶部125の一例を示す。
図8に示すテンプレート情報記憶部125は、「フォーマットID」、「テンプレートID」、「テンプレート」、「eCPM」といった項目が含まれる。
【0074】
「フォーマットID」は、フォーマットを識別するための識別情報を示す。「テンプレートID」は、テンプレートを識別するための識別情報を示す。「テンプレート」は、広告コンテンツの表示様式に関する情報を示す。また、「eCPM」は、各広告情報に対応するユーザ情報と枠タイプの組合せに基づく配信対象毎のeCPMを示す。
【0075】
図8に示す例では、テンプレート情報記憶部125には、各テンプレートがフォーマットID「FM11」〜「FM13」等に対応付けて記憶される。例えば、
図8では、テンプレートID「TP31」により識別されるテンプレートは、フォーマットID「FM13」に対応付けて記憶される。すなわち、テンプレートID「TP31」により識別されるテンプレートは、左側に画像情報が表示され、右側にテキスト(文字情報)が表示される表示形式であることを示す。なお、テンプレートには、文字情報のサイズや色や行数など広告コンテンツの表示に関する情報であれば、どのような情報が含まれてもよい。
【0076】
例えば、テンプレートID「TP31」により識別されるテンプレートは、配信対象のユーザが20代女性であり、広告表示領域が枠タイプAである場合、eCPMが「30」円であることを示す。また、例えば、テンプレートID「TP31」により識別されるテンプレートは、配信対象のユーザが20代男性であり、広告表示領域が枠タイプAである場合、eCPMが「15」円であることを示す。
【0077】
なお、テンプレート情報記憶部125は、上記に限らず、目的に応じて種々の情報を記憶してもよい。例えば、テンプレート情報記憶部125は、ユーザ情報と枠タイプの組合せに基づく配信対象毎に、テンプレートで配信された広告コンテンツ全体のeCPMを記憶してもよい。
【0078】
(制御部130)
図3の説明に戻って、制御部130は、例えば、CPU(Central Processing Unit)やMPU(Micro Processing Unit)等によって、広告配信装置100内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(配信プログラムの一例に相当)がRAMを作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部130は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の集積回路により実現される。
【0079】
図3に示すように、制御部130は、取得部131と、生成部132と、受付部133と、第1決定部134と、第2決定部135と、第3決定部136と、配信部137とを有し、以下に説明する情報処理の機能や作用を実現または実行する。なお、制御部130の内部構成は、
図3に示した構成に限られず、後述する情報処理を行う構成であれば他の構成であってもよい。また、制御部130が有する各処理部の接続関係は、
図3に示した接続関係に限られず、他の接続関係であってもよい。
【0080】
(取得部131)
取得部131は、ユーザに関するユーザ情報を取得する。例えば、取得部131は、端末装置10からユーザU1の行動履歴等のユーザ情報を取得する。
図1では、取得部131は、ユーザ情報記憶部121にユーザU1の20代男性であることを示す情報や、車に関して検索を行ったことやサイトAを閲覧したこと等を示す情報を取得する。なお、取得部131は、ユーザ情報であれば、ユーザの行動履歴に限らず、ユーザの年代や性別等、目的に応じて種々の情報を取得してもよい。また、取得部131は、取得したユーザ情報をユーザ情報記憶部121に記憶する。
【0081】
また、取得部131は、ユーザU1が利用する端末装置10から配信した広告に関する配信ログ情報を取得する。
図1では、取得部131は、ユーザU1が利用する端末装置10からユーザU1が広告コンテンツAC11をクリックしたことを示す情報を取得する。また、
図1では、取得部131は、ユーザU1が利用する端末装置10からユーザU1が広告コンテンツAC21をクリックしなかったことを示す情報を取得する。
【0082】
(生成132)
生成部132は、取得部131により取得されたユーザ情報に基づいて、広告情報のデータ形式における種別に関する評価値を予測するモデルを生成する。例えば、生成部132は、取得部131により取得されたユーザ情報に基づいて、広告情報のフォーマットに関するCTRを予測するモデルを生成する。例えば、生成部132は、取得部131により取得されたユーザ情報に基づいて、フォーマットに関するクリック率を予測するモデルを生成する。
【0083】
図1では、生成部132は、ユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザ情報や、配信ログ情報記憶部122に記憶された配信ログ情報を用いて、フォーマットFM11〜FM13ごとにCTRを予測するモデルを生成する。例えば、生成部132は、ユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザ情報や、配信ログ情報記憶部122に記憶されたフォーマットFM11の広告コンテンツに関する配信ログ情報を用いて、フォーマットFM11のCTRを予測するモデルを生成する。
【0084】
また、生成部132は、フォーマットごとのCTRを予測するモデルとして、各素性に対応する重みを導出する。なお、生成部132が生成するモデルの重みは、0や負の値であってもよい。また、生成部132は、種々の従来技術を適宜用いてモデルの生成を行ってもよい。例えば、生成部132は、抽出した素性の重みを学習により導出することよりモデルを生成してもよいし、予め指定された素性を用いてモデルの生成を行ってもよい。例えば、生成部132は、
図1に示す素性1が「男性」であり、素性2が「サイトBの閲覧」等であるモデルを生成する。なお、素性には、広告表示領域に関する情報(例えば、後述する枠タイプ等)が含まれてもよい。また、生成部132は、生成した各フォーマットのモデルをフォーマット情報記憶部123に記憶する。なお、広告配信装置100が予め生成されたモデルであって、広告情報のデータ形式における種別に関する評価値を予測するモデルに基づいて、広告コンテンツの種別を決定する場合、生成部132を有しなくてもよい。例えば、広告配信装置100が外部装置から取得した広告情報のデータ形式における種別に関する評価値を予測するモデルに基づいて、広告コンテンツの種別を決定する場合、生成部132を有しなくてもよい。すなわち、広告配信装置100は、生成部132を有さず、広告情報のデータ形式における種別に関する評価値を予測するモデルに基づいて、広告コンテンツの種別を決定する決定装置であってもよい。
【0085】
(受付部133)
受付部133は、端末装置10から広告の配信要求を受け付ける。例えば、受付部133は、端末装置10を利用するユーザU10に関するユーザ情報や領域AR11に関する情報を受け付ける。
図2では、受付部133は、ユーザU10のユーザ情報としてユーザU10が20代であることや男性であることを示す情報を端末装置10から受け付ける。なお、受付部133は、ユーザ情報であれば、年代や性別に限らず種々の情報を端末装置10から受け付けてもよい。また、
図2では、受付部133は、領域AR11に関する情報として領域AR11のサイズや配置される位置等を示す情報を端末装置10から受け付ける。なお、受付部133は、領域に関する情報であれば、年代や性別に限らず種々の情報を端末装置10から受け付けてもよい。
図1では、受付部133は、領域AR11に関する情報として領域AR11が枠タイプAであることを示す情報を端末装置10から受け付けてもよい。
【0086】
また、受付部133は、広告主から広告の入稿を受け付けてもよい。なお、受付部133は、広告主から広告の入稿を依頼された代理店から広告の入稿を受け付けてもよい。この場合、例えば、受付部133は、広告主や代理店が利用する情報処理装置から広告の入稿を受け付ける。また、例えば、受付部133は、入稿を受け付けた広告情報を広告情報記憶部124に記憶する。
【0087】
(第1決定部134)
第1決定部134は、広告情報のデータ形式における種別を決定する。例えば、第1決定部134は、広告コンテンツにおける広告情報のフォーマットと広告情報を広告コンテンツとして表示する際のテンプレートとのうち、フォーマットを決定する。
【0088】
第1決定部134は、端末装置10を利用するユーザに関する情報とモデルとにより予測(推定)される評価に基づいて、ユーザに配信する広告コンテンツのフォーマットを決定する。
図2では、第1決定部134は、広告コンテンツのフォーマットを決定するために、ユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザ情報と、フォーマット情報記憶部123に記憶されたモデルとに基づいて、フォーマットごとのCTRを予測する。具体的には、第1決定部134は、ユーザU10のユーザ情報と、各フォーマットFM11〜FM13のモデルとに基づいて、フォーマットFM11〜FM13ごとのCTRを予測する。
図2では、第1決定部134は、予測一覧表PR11に示すように、フォーマットFM11の予測CTRを「0.2」、フォーマットFM12の予測CTRを「0.1」、フォーマットFM13の予測CTRを「0.2」と予測する。
【0089】
そして、第1決定部134は、各フォーマットFM11〜FM13の予測CTRを基に各フォーマットFM11〜FM13の広告コンテンツのeCPMを推定する。
図2では、第1決定部134は、予測一覧表PR11に示すように、フォーマットFM11のeCPMを「30(円)」、フォーマットFM12のeCPMを「10(円)」、フォーマットFM13のeCPMを「20(円)」と推定する。
【0090】
そして、第1決定部134は、複数のフォーマットFM11〜FM13のうち、eCPMが最も高いフォーマットを配信する広告コンテンツのフォーマットとして決定する。
図2では、第1決定部134は、予測一覧表PR11に示すように、ユーザU10に広告コンテンツを配信する場合におけるeCPMが最も高いフォーマットFM11を配信する広告コンテンツのフォーマットとして決定する。
【0091】
また、第1決定部134は、ユーザが所定の条件を満たす場合、複数のフォーマットを端末装置10に配信する広告コンテンツのフォーマットの候補として決定する。例えば、第1決定部134は、所定の期間内におけるユーザの広告のクリック率が所定の閾値以上の場合、複数のフォーマットを端末装置10に配信する広告コンテンツのフォーマットの候補として決定する。なお、ユーザに基づく複数のフォーマットの決定についての詳細は後述する。
【0092】
また、第1決定部134は、フォーマットのうち、各フォーマットに対応する所定の評価値が上位のフォーマットを配信する広告コンテンツのフォーマットの候補として決定する。例えば、第1決定部134は、フォーマットのうち、所定の評価値としてのクリック率(CTR)が上位のフォーマットを配信する広告コンテンツのフォーマットの候補として決定する。また、例えば、第1決定部134は、フォーマットのうち、所定の評価値としての期待収益値(eCPM)が上位のフォーマットを配信する広告コンテンツのフォーマットの候補として決定する。例えば、第1決定部134は、所定の評価値が最も高いフォーマットとそのフォーマットの所定の評価値から所定の範囲内の所定の評価値のフォーマットとを、配信する広告コンテンツのフォーマットの候補として決定する。なお、所定の評価値に基づく複数のフォーマットの決定についての詳細は後述する。
【0093】
(第2決定部135)
また、第2決定部135は、第1決定部134により決定された種別に対応する広告情報のうち、配信する広告情報を決定する。例えば、第2決定部135は、第1決定部134により決定されたフォーマットに対応する広告情報のうち、端末装置10に配信する広告情報を決定する。
【0094】
具体的には、第2決定部135は、広告情報記憶部124から第1決定部134により決定されたフォーマットに対応する広告情報を抽出する。そして、第2決定部135は、抽出した広告情報から端末装置10に配信する広告コンテンツの広告情報を決定する。
図2では、第2決定部135は、広告情報記憶部124−1に示すように、20代男性、枠タイプAを配信対象とした場合におけるeCPMが最も高い広告情報A11を配信する広告コンテンツの広告情報として決定する。
【0095】
(第3決定部136)
第3決定部136は、第2決定部135により決定された広告情報の表示様式を決定する。例えば、第3決定部136は、第2決定部135により決定された広告情報のテンプレートを決定する。例えば、第3決定部136は、広告情報を広告コンテンツとして表示する際のテンプレートを決定する。
図2では、第3決定部136は、テンプレート情報記憶部125−1に示すように、20代男性、枠タイプAを配信対象とし、広告情報A11を配信した場合におけるeCPMが最も高いテンプレートTP11を、配信する広告コンテンツのテンプレートとして決定する。例えば、第3決定部136は、広告情報A11を表示する際に用いるテンプレートをテンプレートTP11と決定する。
【0096】
(配信部137)
配信部137は、第3決定部136によりテンプレートが決定された広告コンテンツを配信する。
図2では、配信部137は、広告情報A11をテンプレートTP11で表示する広告コンテンツAC11を端末装置10へ配信する。
【0097】
〔3.生成処理のフロー〕
次に、
図9を用いて、実施形態に係る配信システム1による生成処理の手順について説明する。
図9は、実施形態に係る生成処理の一例を示すフローチャートである。
【0098】
図9に示すように、広告配信装置100の取得部131は、ユーザ情報を受け付ける(ステップS101)。例えば、取得部131は、端末装置10から端末装置10を利用するユーザの行動履歴等のユーザ情報を受け付ける。また、取得部131は、配信ログ情報を取得する(ステップS102)。例えば、受付部133は、端末装置10に配信した広告コンテンツのクリック有無に関する情報を取得する。なお、ステップS101とステップS102は、複数回にわけて行ってもよく、また、ステップS101よりも前にステップS102が行われてもよい。
【0099】
その後、広告配信装置100の生成部132は、ステップS101で取得したユーザ情報及びステップS102で取得した配信ログ情報に基づいてモデルを生成する(ステップS103)。例えば、生成部132は、ユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザ情報や配信ログ情報記憶部122に記憶された配信ログ情報に基づいて、各フォーマットFM11〜FM13のCTRを予測するモデルを生成する。
【0100】
〔4.配信処理のフロー〕
次に、
図10を用いて、実施形態に係る配信システム1による配信処理の手順について説明する。
図10は、実施形態に係る配信処理の一例を示すフローチャートである。
【0101】
図10に示すように、広告配信装置100の受付部133は、広告の配信要求を受け付ける(ステップS201)。例えば、受付部133は、端末装置10から広告の配信要求を受け付ける。また、受付部133は、広告を表示する領域に関する情報を受け付ける(ステップS202)。例えば、受付部133は、端末装置10から広告表示領域AR11に関する情報を受け付ける。なお、ステップS202は、ステップS201において行われてもよく、また、ステップS201よりも前に行われてもよい。
【0102】
その後、広告配信装置100の第1決定部134は、ユーザ情報及びモデルに基づいて配信する広告情報のフォーマットを決定する(ステップS203)。例えば、第1決定部134は、モデルによる予測CTRに基づくeCPMの比較により、フォーマット情報記憶部123に記憶された複数のフォーマットから広告コンテンツのフォーマットを選択する。
【0103】
その後、広告配信装置100の第2決定部135は、ステップS203において決定されたフォーマットに対応する広告情報を抽出する(ステップS204)。例えば、第2決定部135は、広告情報記憶部124からフォーマットに対応する広告情報を抽出する。そして、第2決定部135は、ステップS204で抽出した広告情報から配信する広告情報を決定する(ステップS205)。
【0104】
その後、広告配信装置100の第3決定部136は、ステップS205において決定された広告情報のテンプレートを決定する(ステップS206)。その後、広告配信装置100の配信部137は、ステップS206において決定したテンプレートで広告情報を表示する広告コンテンツを配信する(ステップS207)。
【0105】
〔5.ユーザに基づく複数のフォーマットの決定〕
上述したように、広告配信装置100の第1決定部134は、広告コンテンツを配信するユーザが所定の条件を満たす場合、複数のフォーマットを端末装置10に配信する広告コンテンツのフォーマットの候補として決定してもよい。この点について
図11を用いて説明する。なお、
図11では、広告配信装置100がユーザU2の行動履歴等のユーザ情報を取得済みである場合を例に説明する。また、
図11においては、複数のフォーマットの決定の説明に必要な配信システム1の構成のみを示す。また、
図1と同様の点については説明を適宜省略する。
【0106】
図11は、実施形態に係る複数のフォーマットを決定する生成処理の一例を示す図である。具体的には、
図11は、所定の期間内(例えば、1週間や1ヶ月等)におけるユーザの広告のクリック率が所定の閾値以上の場合、複数のフォーマットを端末装置10に配信する広告コンテンツのフォーマットの候補として決定する場合を示す。すなわち、
図11に示す例は、ユーザU2が所定の期間におけるクリック率が所定の閾値以上であるユーザ(以下、「クリッカ」とする場合がある)である場合を示す。例えば、所定の期間Aにおけるクリック回数が「5(回)」であり、クリッカであるとした場合、ユーザU2は、
図4に示すように、所定の期間Aにおけるクリック回数の平均が「8(回)」であり、クリッカである。
【0107】
図11に示す例において、コンテンツCT10を受信した端末装置10は、コンテンツCT10中に広告表示領域AR11が含まれるため、広告配信装置100に広告コンテンツの配信要求を送信する(ステップS21)。
図11では、端末装置10は、ステップS21において、配信要求として、領域AR11に関する情報を広告配信装置100に送信する。
【0108】
ステップS21において、例えば、端末装置10は、領域AR11に関する情報として領域AR11のサイズ、または配置される位置等を示す情報を広告配信装置100に送信する。
図11では、端末装置10は、領域AR11に関する情報として領域AR11が枠タイプAであることを示す情報を広告配信装置100に送信する。なお、広告配信装置100が領域AR11に関する情報を取得している場合、端末装置10は、ステップS21において、領域AR11に関する情報を広告配信装置100に送信しなくてもよい。
【0109】
そして、広告配信装置100は、広告コンテンツのフォーマットを決定するために、ユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザ情報と、フォーマット情報記憶部123に記憶されたモデルとに基づいて、フォーマットごとのCTRを予測する。
図11では、広告配信装置100は、ユーザU2のユーザ情報と、各フォーマットFM11〜FM13のモデルとに基づいて、フォーマットFM11〜FM13ごとのCTRを予測する。
【0110】
図11では、広告配信装置100は、予測一覧表PR21に示すように、フォーマットFM11の予測CTRを「0.2」、フォーマットFM12の予測CTRを「0.1」、フォーマットFM13の予測CTRを「0.2」と予測する。
【0111】
そして、広告配信装置100は、各フォーマットFM11〜FM13の予測CTRを基に各フォーマットFM11〜FM13の広告コンテンツのeCPMを推定する。
図11では、広告配信装置100は、予測一覧表PR21に示すように、フォーマットFM11のeCPMを「30(円)」、フォーマットFM12のeCPMを「10(円)」、フォーマットFM13のeCPMを「20(円)」と推定する。
【0112】
ここで、広告配信装置100は、端末装置10を利用するユーザU2がクリッカであるため、複数のフォーマットを決定する(ステップS22)。すなわち、広告配信装置100は、複数のフォーマットを端末装置10に配信する広告コンテンツのフォーマットの候補として決定する。具体的には、広告配信装置100は、予測一覧表PR21に示す複数のフォーマットから2つのフォーマットを端末装置10に配信する広告コンテンツのフォーマットの候補として決定する。
【0113】
具体的には、広告配信装置100は、複数のフォーマットFM11〜FM13のうち、eCPMが最も高いフォーマットと2番目にeCPMが最も高いフォーマットとを配信する広告コンテンツのフォーマットの候補として決定する。
図11では、広告配信装置100は、ユーザU1に広告コンテンツを配信する場合におけるeCPMが最も高いフォーマットFM11と2番目にeCPMが最も高いフォーマットFM13とを配信する広告コンテンツのフォーマットの候補として決定する。
【0114】
なお、ステップS22の後の処理は、
図2に示すステップS13〜S16と同様である。例えば、広告配信装置100は、フォーマットFM11とフォーマットFM13との各々に対応する広告情報を広告情報記憶部124から抽出し、最もeCPMが最も高い広告情報を配信する広告コンテンツの広告情報として決定する。また、広告配信装置100は、20代男性、枠タイプAを配信対象とし、決定した広告情報を配信した場合におけるeCPMが最も高いテンプレートを、配信する広告コンテンツのテンプレートとして決定する。そして、広告配信装置100は、決定した広告情報を決定したテンプレートで表示する広告コンテンツを端末装置10へ配信する。
【0115】
これにより、広告配信装置100は、広告情報記憶部124から抽出する広告情報の数の増大を抑制しつつ、クリック率の高い、すなわち優良なユーザにはできる限り適切な広告コンテンツを配信することができる。
【0116】
〔6.評価値に基づく複数のフォーマットの決定〕
上述したように、広告配信装置100の第1決定部134は、種別のうち、各フォーマットに対応する所定の評価値が上位のフォーマットを配信する広告コンテンツのフォーマットの候補として決定してもよい。この点について
図12を用いて説明する。また、
図12では、所定の評価値をeCPMとする場合を例に説明する。なお、eCPMは一例であり、所定の評価値は、CTR等、目的に応じて種々の評価値が用いられてもよい。また、
図12では、広告配信装置100がユーザU3の行動履歴等のユーザ情報を取得済みである場合を例に説明する。また、
図12においては、複数のフォーマットの決定の説明に必要な配信システム1の構成のみを示す。また、
図1と同様の点については説明を適宜省略する。
【0117】
図12は、実施形態に係る複数のフォーマットを決定する生成処理の一例を示す図である。具体的には、
図12は、eCPMが上位のフォーマットのうち、eCPMが最も高いフォーマットと当該フォーマットのeCPMから所定の範囲内(
図12では5(円)以内とする)のeCPMのフォーマットとを、配信する広告コンテンツのフォーマットの候補として決定する場合を示す。
【0118】
図12に示す例において、コンテンツCT10を受信した端末装置10は、コンテンツCT10中に広告表示領域AR11が含まれるため、広告配信装置100に広告コンテンツの配信要求を送信する(ステップS31)。
図12では、端末装置10は、ステップS31において、配信要求として、領域AR11に関する情報を広告配信装置100に送信する。
【0119】
ステップS31において、例えば、端末装置10は、領域AR11に関する情報として領域AR11のサイズ、または配置される位置等を示す情報を広告配信装置100に送信する。
図12では、端末装置10は、領域AR11に関する情報として領域AR11が枠タイプAであることを示す情報を広告配信装置100に送信する。なお、広告配信装置100が領域AR11に関する情報を取得している場合、端末装置10は、ステップS31において、領域AR11に関する情報を広告配信装置100に送信しなくてもよい。
【0120】
そして、広告配信装置100は、広告コンテンツのフォーマットを決定するために、ユーザ情報記憶部121に記憶されたユーザ情報と、フォーマット情報記憶部123に記憶されたモデルとに基づいて、フォーマットごとのCTRを予測する。
図12では、広告配信装置100は、ユーザU3のユーザ情報と、各フォーマットFM11〜FM13のモデルとに基づいて、フォーマットFM11〜FM13ごとのCTRを予測する。
【0121】
図12では、広告配信装置100は、予測一覧表PR31に示すように、フォーマットFM11の予測CTRを「0.2」、フォーマットFM12の予測CTRを「0.3」、フォーマットFM13の予測CTRを「0.25」と予測する。
【0122】
そして、広告配信装置100は、各フォーマットFM11〜FM13の予測CTRを基に各フォーマットFM11〜FM13の広告コンテンツのeCPMを推定する。
図12では、広告配信装置100は、予測一覧表PR31に示すように、フォーマットFM11のeCPMを「20(円)」、フォーマットFM12のeCPMを「35(円)」、フォーマットFM13のeCPMを「32(円)」と推定する。
【0123】
ここで、フォーマットFM13のeCPMである「32(円)」は、eCPMが最も高いフォーマットFM12のeCPMである「35(円)」から5(円)以内である。そのため、広告配信装置100は、予測一覧表PR31に示すように、ユーザU3に広告コンテンツを配信する場合におけるeCPMが最も高いフォーマットFM12と、フォーマットFM12のeCPMから5(円)以内のeCPMであるフォーマットFM13とを配信する広告コンテンツのフォーマットの候補として決定する(ステップS32)。
【0124】
なお、ステップS32の後の処理は、
図2に示すステップS13〜S16と同様である。例えば、広告配信装置100は、フォーマットFM12とフォーマットFM13との各々に対応する広告情報を広告情報記憶部124から抽出し、eCPMが最も高い広告情報を配信する広告コンテンツの広告情報として決定する。また、広告配信装置100は、20代女性、枠タイプAを配信対象とし、決定した広告情報を配信した場合におけるeCPMが最も高いテンプレートを、配信する広告コンテンツのテンプレートとして決定する。そして、広告配信装置100は、決定した広告情報を決定したテンプレートで表示する広告コンテンツを端末装置10へ配信する。
【0125】
これにより、広告配信装置100は、広告情報記憶部124から抽出する広告情報の数の増大を抑制しつつ、評価値が拮抗している場合、すなわち最もeCPMが高いフォーマット以外を選択したほうがより適切な広告を配信できる可能性が高い場合において、できる限り適切な広告コンテンツを配信することができる。
【0126】
〔7.効果〕
上述してきたように、実施形態に係る広告配信装置100は、取得部131と、生成部132とを有する。取得部131は、ユーザに関するユーザ情報を取得する。また、生成部132は、取得部131により取得されたユーザ情報に基づいて、広告情報のデータ形式における種別(実施形態においては「フォーマット」。以下同じ)に関する評価値(実施形態においては「CTR」。以下同じ)を予測するモデルを生成する。
【0127】
これにより、実施形態に係る広告配信装置100は、配信する広告情報のフォーマットに関する評価値を適切に予測するモデルを生成することができる。すなわち、広告配信装置100は、配信する広告情報のフォーマットに関する評価値を予測するモデルを適切に利用可能とすることができる。例えば、広告配信装置100は、配信実績が十分でない広告コンテンツを配信する場合であっても、適切に各フォーマットの評価値を予測し、適切なコンテンツを配信することができる。また、例えば、広告配信装置100は、配信実績が十分でないユーザに配信する場合であっても、適切に各フォーマットの評価値を予測し、適切なコンテンツを配信することができる。
【0128】
また、実施形態に係る広告配信装置100において、生成部132は、取得部131により取得されたユーザ情報に基づいて、種別に関するクリック率を予測するモデルを生成する。
【0129】
これにより、実施形態に係る広告配信装置100は、配信する広告情報のフォーマットに関するCTRを適切に予測するモデルを生成することができる。
【0130】
また、実施形態に係る広告配信装置100は、決定部(実施形態においては「第1決定部134」。以下同じ)を有する。決定部は、生成部132により生成されたモデルに基づいて、広告コンテンツの種別を決定する。
【0131】
これにより、実施形態に係る広告配信装置100は、配信する広告コンテンツの種別に関する評価値を適切に予測するモデルに基づいて、フォーマットを決定することができる。すなわち、広告配信装置100は、配信する広告情報のフォーマットに関する評価値を予測するモデルを適切に利用可能とすることができる。
【0132】
また、実施形態に係る広告配信装置100は、受付部133を有する。受付部133は、端末装置10から広告の配信要求を受け付ける。また、決定部は、端末装置10を利用するユーザに関するユーザ情報とモデルとにより予測される評価値に基づいて、端末装置10に配信する広告コンテンツの種別を決定する。
【0133】
これにより、実施形態に係る広告配信装置100は、抽出する広告情報の数の増大を抑制することができる。例えば、
図2では、各フォーマットFM11〜FM13に対応する広告情報の数が等しいとした場合、広告配信装置100は、全フォーマットFM11〜FM13に対応する広告情報を広告情報記憶部124から抽出する場合に比べて、1/3にまで抽出する広告情報の数を抑制することができる。これにより、広告配信装置100は、配信する広告を決定する処理負荷を抑制することができる。
【0134】
また、実施形態に係る広告配信装置100において、決定部は、端末装置10を利用するユーザが所定の条件を満たす場合、複数の種別を端末装置10に配信する広告コンテンツの種別の候補として決定する。
【0135】
これにより、実施形態に係る広告配信装置100は、抽出する広告情報の数の増大を抑制しつつ、所定の条件を満たすユーザにはできる限り適切な広告コンテンツを配信することができる。
【0136】
また、実施形態に係る広告配信装置100において、決定部は、所定の期間内における端末装置10を利用するユーザの広告のクリック率が所定の閾値以上の場合、複数の種別を端末装置10に配信する広告コンテンツの種別の候補として決定する。
【0137】
これにより、実施形態に係る広告配信装置100は、抽出する広告情報の数の増大を抑制しつつ、クリック率の高い、すなわち優良なユーザにはできる限り適切な広告コンテンツを配信することができる。
【0138】
また、実施形態に係る広告配信装置100において、決定部は、種別のうち、各種別に対応する所定の評価値が上位の種別を配信する広告コンテンツの種別の候補として決定する。
【0139】
これにより、実施形態に係る広告配信装置100は、抽出する広告情報の数の増大を抑制しつつ、評価値が拮抗している場合においても、できる限り適切な広告コンテンツを配信することができる。
【0140】
また、実施形態に係る広告配信装置100において、決定部は、種別のうち、所定の評価値としてのクリック率が上位の種別を配信する広告コンテンツの種別の候補として決定する。
【0141】
これにより、実施形態に係る広告配信装置100は、抽出する広告情報の数の増大を抑制しつつ、評価値が拮抗している場合、すなわち最もクリック率(CTR)が高いフォーマット以外を選択したほうがより適切な広告を配信できる可能性が高い場合において、できる限り適切な広告コンテンツを配信することができる。
【0142】
また、実施形態に係る広告配信装置100において、決定部は、種別のうち、所定の評価値としての期待収益値が上位の種別を配信する広告コンテンツの種別の候補として決定する。
【0143】
これにより、実施形態に係る広告配信装置100は、抽出する広告情報の数の増大を抑制しつつ、評価値が拮抗している場合、すなわち最も期待収益値(eCPM)が高いフォーマット以外を選択したほうがより適切な広告を配信できる可能性が高い場合において、できる限り適切な広告コンテンツを配信することができる。
【0144】
また、実施形態に係る広告配信装置100において、決定部は、所定の評価値が最も高い種別と当該種別の所定の評価値から所定の範囲内の所定の評価値の種別とを、配信する広告コンテンツの種別の候補として決定する。
【0145】
これにより、実施形態に係る広告配信装置100は、抽出する広告情報の数の増大を抑制しつつ、評価値が拮抗している場合、すなわち最も評価値が高いフォーマット以外を選択したほうがより適切な広告を配信できる可能性が高い場合において、できる限り適切な広告コンテンツを配信することができる。
【0146】
〔8.ハードウェア構成〕
上述してきた実施形態に係る広告配信装置100は、例えば
図13に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図13は、広告配信装置の機能を実現するコンピュータの一例を示すハードウェア構成図である。コンピュータ1000は、CPU1100、RAM1200、ROM1300、HDD1400、通信インターフェイス(I/F)1500、入出力インターフェイス(I/F)1600、及びメディアインターフェイス(I/F)1700を有する。
【0147】
CPU1100は、ROM1300またはHDD1400に格納されたプログラムに基づいて動作し、各部の制御を行う。ROM1300は、コンピュータ1000の起動時にCPU1100によって実行されるブートプログラムや、コンピュータ1000のハードウェアに依存するプログラム等を格納する。
【0148】
HDD1400は、CPU1100によって実行されるプログラム、及び、かかるプログラムによって使用されるデータ等を格納する。通信インターフェイス1500は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信してCPU1100へ送り、CPU1100が生成したデータをネットワークNを介して他の機器へ送信する。
【0149】
CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、ディスプレイやプリンタ等の出力装置、及び、キーボードやマウス等の入力装置を制御する。CPU1100は、入出力インターフェイス1600を介して、入力装置からデータを取得する。また、CPU1100は、生成したデータを入出力インターフェイス1600を介して出力装置へ出力する。
【0150】
メディアインターフェイス1700は、記録媒体1800に格納されたプログラムまたはデータを読み取り、RAM1200を介してCPU1100に提供する。CPU1100は、かかるプログラムを、メディアインターフェイス1700を介して記録媒体1800からRAM1200上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。記録媒体1800は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等である。
【0151】
例えば、コンピュータ1000が実施形態に係る広告配信装置100として機能する場合、コンピュータ1000のCPU1100は、RAM1200上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部130の機能を実現する。コンピュータ1000のCPU1100は、これらのプログラムを記録媒体1800から読み取って実行するが、他の例として、他の装置からネットワークNを介してこれらのプログラムを取得してもよい。
【0152】
以上、本願の実施形態及び変形例のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の行に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0153】
〔9.その他〕
また、上記実施形態及び変形例において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0154】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0155】
また、上述してきた実施形態及び変形例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0156】
また、上述してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、受付部は、受付手段や受付回路に読み替えることができる。