(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記状態移行抽せん部は、前記差枚数の値が所定値になった場合のゲーム数の合計値に基づいて行った前記状態移行抽せんが当せんした場合には、前記パラメータの合計値を次回以降の遊技に持ち越し、前記差枚数の値が所定値になった場合のゲーム数の合計値に基づいて行った前記状態移行抽せんが当せんしなかった場合には、前記パラメータの合計値に基づいて前記状態移行抽せんを行ったのち前記パラメータの合計値を初期化する、
請求項1に記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(実施形態)
以下に、本発明の遊技機の実施形態としてのスロットマシンを説明する。
図1は、スロットマシン1の筐体10を示す図である。筐体10の正面には、前面扉100が設けられている。
【0013】
前面扉100は、その中央部分に透光性のリール窓200を備える。このリール窓200は、後述する各回転リール20の表面に表示された複数の図柄が視認可能に配置されている。
【0014】
リール窓200の上方には、液晶画面3と、電飾部(図示略)と、スピーカ(図示略)とが設けられている。
液晶画面3は、遊技中に各種の演出動画を表示する。
電飾部は、所定の条件を満たした場合に、所定のパターンで点灯または消灯する。
スピーカは、所定の条件を満たした場合に、所定のBGMおよびSE(サウンドエフェクト)を出力する。
遊技中の各種の演出は、これらの液晶画面3、電飾部、およびスピーカによって行われる。
【0015】
リール窓200の下方には、操作部4が設けられている。操作部4は、投入口41と、ベットスイッチ42と、レバー43と、ストップスイッチ40とで構成される。
【0016】
投入口41には、遊技媒体の一例としてのメダルが投入される。
ベットスイッチ42は、遊技者がメダルをベットする際に用いられる。
レバー43は、各回転リール20を回転させるスタートスイッチとして機能する。
各ストップスイッチ40は、各回転リール20に対応して設けられ、遊技者が回転中の各回転リール20を停止する際に用いられる。
【0017】
これらの操作部4の各スイッチは、遊技者の操作に基づいて操作信号を出力する。また、投入口41にはメダルセンサ(図示略)が設けられている。メダルセンサは、遊技者による投入口41へのメダルの投入を検出し、検出信号を出力する。また、操作部4には、これらに加えて精算スイッチ(図示略)、および貯留メダル表示部(図示略)等が設けられている。
【0018】
さらに、操作部4の下部には、メダルを払い出すための払出口51と、払出口51から払い出されたメダルを貯留するための下皿52とが設けられている。
【0019】
これらに加えて、
図2に示すように、スロットマシン1は回転リールユニット2および制御部6を備える。回転リールユニット2および制御部6は、スロットマシン1の主電源をオン/オフする電源装置(図示略)等とともに、筐体10の内部に配置されている。
【0020】
回転リールユニット2は、
図3に示すような図柄の配列を備える3つの回転リール20と、これらを駆動する3つのステッピングモータ21とで構成される。この回転リールユニット2は、筐体10の内部の中央付近に配置されている。
【0021】
本実施形態におけるステッピングモータ21は、ストップスイッチ40が操作されてから、190m秒以内に回転リール20の回転を停止させる。また、ステッピングモータ21は、504ステップで1回転する。これにより、回転リールは80回転/分の速度で回転する。すなわち、190m秒以内で進めるステップは、127ステップとなる。
【0022】
これらの回転リール20およびステッピングモータ21は、後述する回転開始制御部611および回転停止制御部612によって、その回転および停止が制御される。
【0023】
<遊技の説明>
遊技者は、まず、投入口41からメダルを投入して、あるいは、ベットスイッチ42を操作することにより貯留しているメダル(クレジット)を使用して、スロットマシン1にメダルをベットする。スロットマシン1に所定の枚数のメダルがベットされると、有効ラインLが有効化される。その後、レバー43の操作が可能、すなわち、遊技の開始が可能となる。
【0024】
有効ラインLは、たとえば、
図4に示すように、水平方向の上段ライン1本で構成されている。本実施形態では、Max Bet(マックスベット)となる3枚掛けをした場合に、1本の有効ラインL(上段ライン)が有効化される。
【0025】
なお、以下では、ベル、スイカ等のメダルの払い出しのある役が入賞する場合だけではなく、後述するリプレイ、RT移行リプ、SBこぼし目、あるいは1種BB等に対応する図柄が有効ラインL上に揃うことも入賞と表現する。
【0026】
本実施形態における1ゲームとは、遊技者がベットスイッチ42、レバー43およびストップスイッチ40を操作して、遊技の結果(メダルの払い出し処理を含む。)を得る一連の動作をいう。具体的には、遊技が開始可能な状態でレバー43が操作されると、当せん役の内部抽せんが行われるとともに、各回転リール20の回転が開始する。
【0027】
この状態で、ストップスイッチ40のいずれかが操作されると、その操作されたストップスイッチ40に対応する回転リール20が停止する。すべての回転リール20が停止し、有効ラインL上に揃った(入賞した)図柄の組み合わせに応じて、所定の枚数のメダルが払い出される。これにより、1ゲームが終了する。
【0028】
<遊技状態(RT遷移)の説明>
スロットマシン1は、
図5に示すように、通常遊技状態(RT0、RT1、RT2)、ART遊技状態(RT3)、および、第1種特別役物に係る役物連続作動装置(1種BB)が作動している状態である1種BB遊技状態(RT4)を備える。
【0029】
通常遊技状態としては、通常遊技状態0(RT0)、通常遊技状態1(RT1)、および、通常遊技状態2(RT2)がある。
【0030】
通常遊技状態0(RT0)は、1種BB遊技状態で規定枚数のメダルが払い出されたのち、あるいは、制御部6に設けられたRAMのクリア時に移行する遊技状態である。
【0031】
通常遊技状態1(RT1)は、遊技状態がRT0のときに、内部抽せんによりSB(シングルボーナス)が当せんし、かつ、遊技者がSBをとりこぼすことにより、RT移行SBこぼし目が入賞した場合に移行する遊技状態である。
【0032】
通常遊技状態2(RT2)は、遊技状態がRT1のときに、内部抽せんによりRT2移行リプが当せんし、かつ、RT2移行リプが入賞した場合に移行する遊技状態である。なお、遊技状態がRT2のときに遊技者がSBをとりこぼしてRT移行SBこぼし目が入賞した場合には、遊技状態はRT2からRT1に移行する。
【0033】
ART遊技状態(RT3)は、ART抽せんに当せんしている場合であって、遊技状態がRT2のときに、内部抽せんによりRT3移行リプが当せんし、かつ、RT3移行リプが入賞した場合に移行する遊技状態である。ART遊技状態は、通常遊技状態0〜2よりも再遊技(リプレイ)の当せん確率が高い状態である。
【0034】
いったん遊技状態がARTに移行すると、ARTで遊技可能な遊技期間(ARTゲーム数)が経過してARTが終了するまで、押し順役を入賞させるための押し順を報知するアシストが継続する。すなわち、たとえば、遊技状態がARTに移行したのち、RT移行SBこぼし目の入賞により遊技状態がRT1に移行したとしても、アシストは継続する。なお、この場合には、RT1からRT2に移行後、RT2からRT3に移行することによって、遊技状態はARTへと復帰する。
【0035】
また、
図5において、RT3はART遊技状態であることが記載されているが、ART遊技状態ではないRT3もありうる。具体的には、ART抽せんに当せんしていない状態で、RT3移行リプが入賞することにより、遊技状態がRT2からRT3に移行する場合である。
【0036】
1種BB遊技状態(RT4)は、遊技状態がRT1〜RT3のときに1種BBに当せんし、1種BBに対応する図柄が有効ラインL上に揃ってから、規定枚数のメダルが払い出されるまでの遊技状態である。前述したように、RT4中に規定枚数のメダルが払い出されると、その後、RT0に移行する。
【0037】
RT移行SBこぼし目、RT2移行リプ、RT3移行リプ、および1種BBは、これらが当せんし、かつ、入賞することにより、遊技状態の移行を可能にする移行役の一例である。また、RT移行SBこぼし目、RT2移行リプ、および、RT3移行リプは、ストップスイッチ40を所定の操作手順で操作することにより、対応する図柄が有効ラインL上に揃うことが可能となる特定役の一例である。
【0038】
<制御部の説明>
制御部6は、演算等を行うCPU、遊技の進行等に必要なプログラムあるいはデータ等を記憶するROM、RAM等を備える。この制御部6は、
図2に示すように、主に、メイン制御部61、サブ制御部62、および、記憶部63(ROMおよびRAM)で構成される。
【0039】
メイン制御部61は、内部抽せん、回転リール20の制御等、遊技を進行させるための制御を行う。メイン制御部61は、遊技者による、ベットスイッチ42、レバー43およびストップスイッチ40への操作に基づいて、ステッピングモータ21の制御、および、回転リール20の回転開始または終了の制御を行う。
【0040】
サブ制御部62は、メイン制御部61から送信された信号に基づいて演出内容の決定をする。具体的には、サブ制御部62は、報知部621、電飾部、およびスピーカの制御、ならびに、決定された演出内容の出力といった制御を行う。
【0041】
[メイン制御部]
メイン制御部61は、
図2に示すように、内部抽せん部610、回転開始制御部611、回転停止制御部612、遊技結果判定部613、ホッパー制御部614、ゲーム数カウント部615、遊技媒体カウント部616、状態移行抽せん部617、および、遊技状態制御部618で構成される。
【0042】
内部抽せん部610は、レバー43の操作信号が出力されたときに取得される乱数と内部抽せん部610が備える内部抽せんテーブルT1とに基づいて、当せん役を決定(内部抽せん)する。この結果を受けて内部抽せん部610は、内部抽せん結果信号を生成する。この内部抽せん結果信号は、内部抽せん部610から回転リールユニット2、およびサブ制御部62へと送信される。
【0043】
ベットスイッチ42の操作信号は、所定の枚数のメダルが貯留されており、かつ、ベット受付期間において、ベットスイッチ42の操作が行われた場合(ベットスイッチがオンされた場合)に出力される。
【0044】
なお、各スイッチの操作信号が出力されたか否かの判定は、1ゲームごとに行われる。また、本実施形態において、各スイッチへの操作は、各スイッチの操作信号が出力される操作を意味する。
【0045】
図6、
図7は、内部抽せんテーブルT1に含まれる情報のフォーマットを説明した図である。内部抽せんテーブルT1は、
図6に示すような遊技状態における役の抽せん情報、および、
図7に示すような入賞役および押し順に対応する図柄の組み合わせの情報を含む。また、内部抽せんテーブルT1は、レバー43の操作が行われた場合に取得される乱数に対応する役が記憶されている複数の領域(置数領域)を備える。なお、内部抽せん部610は、遊技状態(RT遷移状態)等に応じて、異なる内部抽せんテーブルを選択する。
【0046】
以下に、内部抽せんテーブルT1を詳細に説明する。
内部抽せんテーブルT1は、
図6に示すように、RT0〜RT4の遊技状態ごとに設けられる。
【0047】
また、内部抽せんテーブルT1は、内部抽せんにより当せんの可能性がある役の情報を備える。内部抽せんテーブルT1において、RT遷移ごとに「○」となっている欄が当せんする可能性のある役であり、空欄となっている欄が当せんする可能性のない役である。たとえば、
図6の「純はずれ」の欄から、「純はずれ」は、RT0〜RT2では当せんする可能性があるが、RT3、RT4では当せんしないことがわかる。
【0048】
図7に示すように、内部抽せんテーブルT1に記憶されている役のうち、一部の小役およびリプレイは、所定の順序でストップスイッチ40が操作された場合に入賞する押し順役、および押し順に関係なく入賞可能な押し順不問役を含む。押し順役の押し順は、所定の条件を満たした場合(たとえば、ART遊技状態になった場合)に、アシストされる。
【0049】
小役は、入賞した場合に一定枚数のメダルの払い出しが行われる図柄の組み合わせである。また、リプレイおよびRT移行リプ等は、入賞した場合にメダルをベットすることなく次の遊技が可能となる図柄の組み合わせである。
【0050】
また、
図7に示すように、内部抽せんテーブルT1に記憶されている役の情報には、役のフラグに設定されている1以上の入賞可能役の情報が含まれる。たとえば、所定の順序でストップスイッチ40が操作された場合に入賞可能な役である押し順役の情報には、設定されている押し順役の情報と、対応するストップスイッチ40の押し順に関する情報とが含まれる。
【0051】
なお、
図7では、押し順役が入賞可能となるストップスイッチ40の操作の順番が、テーブルの上部の3個の数字で示されている。たとえば、「123」であれば、左のストップスイッチ40a、中のストップスイッチ40b、右のストップスイッチ40cの順にストップスイッチが操作されることを示している。押し順役の押し順は、所定の条件を満たした場合に(たとえば、ART遊技状態中に)アシストされる。
【0052】
本実施形態では、役のフラグに対応づけられている入賞可能役が、すべて同時に当せんする。たとえば、内部抽せんの結果、役のフラグ「中ベル1」が成立した(当せん役のフラグが「中ベル1」である)場合、中段ベルと中ベル1とが同時に当せんする。そして中段ベルを入賞させるための押し順(「中左右」あるいは「中右左」)どおりに遊技者がストップスイッチ40を押した場合、「中左右」および「中右左」のいずれの押し順によっても中段ベルが入賞する。
【0053】
同様に、たとえば中ベル1を入賞させるための押し順(「左中右」、「左右中」、「右左中」、または「右中左」)どおりに遊技者がストップスイッチ40を押した場合、いずれの押し順によっても中ベル1が入賞する可能性がある。
【0054】
図7において、役のフラグ「中ベル1」に設定された押し順役の欄に「中ベル1orベルこぼし目」とあるのは、中ベル1が、遊技者のストップスイッチ40に対する操作タイミングによっては入賞しない押し順役、すなわち、取りこぼす可能性のある押し順役であることを示している。
【0055】
具体的には、当せん役のフラグとして「中ベル1」が成立したのち中ベル1が入賞可能な押し順でストップスイッチ40の操作が行われたが、遊技者が操作タイミングを誤って中ベル1を取りこぼした場合に、ベルこぼし目に対応する図柄が揃う。ベルこぼし目に対応する図柄が揃った場合には、メダルの払い出しはない。なお、スイカ等は、押し順に関係なく、遊技者による操作タイミングによっては取りこぼす可能性のある役である。
【0056】
回転開始制御部611は、レバー43の操作信号に基づいて、ステッピングモータ21を制御して回転リール20を回転させる。なお、回転開始制御部611は、回転リール20が、たとえば、80回転/分の速度で回転するように、ステッピングモータ21を制御する。
【0057】
回転停止制御部612は、回転リール検出部612a、図柄テーブルT2、図柄判定部612b、および、押し順判定部612cを備える。回転停止制御部612は、内部抽せん部610により出力された内部抽せん結果信号と遊技者によるストップスイッチ40の操作信号と図柄テーブルT2とに基づいて、ステッピングモータ21を制御する。そして、遊技者がストップスイッチ40を操作したのち、190m秒以内に、対応する回転リール20の回転が停止する。
【0058】
回転リール検出部612aは、回転中の回転リール20の位置を検出する。具体的には、回転リール検出部612aは、回転リール20の回転が開始されたのち、各回転リール20の基準点(図示略)の通過を検出する。各回転リール20の基準点の通過が検出されると、回転リール検出部612aは、各回転リール20の基準点が通過したことを表す検出信号を出力する。本実施形態のスロットマシン1では、有効ラインLがスロットマシン1の絶対的な位置である検出位置として設定されている。
【0059】
検出信号は、各回転リール20の基準点がこの検出位置を通過するたびに検出される。回転リール検出部612aは、回転リール20の基準点が有効ラインLを通過したことを示す検出信号を受信するたびに(回転リールが1回転するたびに)、各ステッピングモータ21のステップの計測値をゼロクリアし、再びゼロからステップを計測する。これにより、回転リール検出部612aは、ステップを計測する。
【0060】
また、回転リール検出部612aは、計測されたステップに基づいて、スロットマシン1における絶対的な位置である検出位置からの各回転リール20の基準点のステップを検出する。この検出された基準点のステップから、回転リール20の位置が検出される。検出された回転リール20の位置は、回転リール検出部612aによって、回転リール位置検出信号として出力される。出力された検出信号は、回転リール検出部612aから制御部6へと送信される。
【0061】
図柄判定部612bは、回転リール検出部612aにより出力された回転リール位置検出信号と、図柄テーブルT2とに基づいて、すべての回転リール20が停止したときの有効ラインL上の図柄を判定する。この判定結果は、図柄判定信号として図柄判定部612bから遊技結果判定部613等へと送信される。
【0062】
押し順判定部612cは、遊技者が3つのストップスイッチ40のいずれのストップスイッチ40をどのようなタイミングで操作したかを判定する。この判定結果は、押し順判定信号として押し順判定部612cから状態移行抽せん部617等へと送信される。
【0063】
押し順判定信号は、たとえば、遊技者が3つのストップスイッチ40のうちのいずれのストップスイッチ40を最初に操作したかという情報である。なお、押し順判定信号は、6通りの押し順に関する情報であってもよいし、遊技者がストップスイッチ40を操作した際の、対応するステッピングモータ21のステップに関する情報であってもよい。
【0064】
図柄テーブルT2は、内部抽せんにより当せんした役とストップスイッチ40の操作信号が出力されたときの有効ラインL上の図柄とに応じて定められている回転リール20の停止位置の情報をも備える。この情報には、内部抽せんによって当せんした役と、ストップスイッチ40が操作されたときの回転リール20の位置とに応じて、ストップスイッチ40が操作されてから回転リール20が停止するまでのステップの情報(図柄の滑りコマ数)が含まれる。
【0065】
回転停止制御部612は、内部抽せん部610により出力された内部抽せん結果信号と、回転リール検出部612aにより出力された回転リール位置検出信号と、図柄テーブルT2とに基づいて、回転リール20の回転停止制御を行う。たとえば、当せんした役に対応する図柄が有効ラインL上に揃うように回転リール20の引き込み制御が行われたり、当せんしていない役に対応する図柄が有効ラインL上に揃わないように回転リール20の蹴飛ばし制御が行われたりする。
【0066】
回転停止制御部612は、この回転リール20の回転停止制御の結果を回転リール停止信号として生成する。この回転リール停止信号は、回転停止制御部612から遊技結果判定部613等へと送信される。
【0067】
また、回転停止制御部612は、内部抽せん結果信号と、図柄検出信号と、図柄テーブルT2と、押し順判定信号と、回転リール位置検出信号とに基づいて、回転リール20の回転停止制御を行う。
【0068】
遊技結果判定部613は、内部抽せん部610から出力された内部抽せん結果信号と、図柄判定部612bから出力された図柄判定信号とに基づいて、遊技の結果を判定する。遊技の結果は、有効ラインL上に揃った図柄に基づいて、当せん役が入賞したか否かによって判定される。
【0069】
具体的には、有効ラインL上に停止した図柄の組み合わせと、あらかじめ定められている所定の図柄の組み合わせとが一致した場合に、当せん役が入賞したと判定される。この判定結果は、遊技結果判定信号として遊技結果判定部613からホッパー制御部614およびサブ制御部62へと送信される。
【0070】
ホッパー制御部614は、遊技結果判定部613により出力された遊技結果判定信号、あるいは操作部4の精算スイッチ(図示略)を操作することにより出力される操作信号に基づいて、ホッパーユニット(図示略)を制御する。
【0071】
遊技結果判定信号に基づいて払い出されたメダル(入賞により得られたメダル)は、まず、クレジットとして貯留される。
【0072】
メダルが貯留された結果、クレジットの上限(たとえば50枚)を超える場合には、ホッパー制御部614によりホッパーユニットが制御される。すなわち、クレジットの上限を超えた分のメダルがホッパーユニットから払い出される。
【0073】
また、1枚以上の貯留メダルがある場合(クレジットが1以上の場合)であって、精算スイッチ(図示略)が操作された場合には、ホッパー制御部614によりホッパーユニットが制御される。これにより、貯留されているメダルがホッパーユニットから払い出される。
【0074】
ゲーム数カウント部615は、遊技者がレバー43を操作してからメダルの払い出し処理がなされるまでを1ゲームとして、遊技者が遊技したゲーム数の合計値を算出する。さらにゲーム数カウント部615は、40ゲーム(以下では、「周期ゲーム」という。)からゲーム数の合計値を差し引いた周期ゲームの残ゲーム数がゼロになるまでカウントダウンを続ける。また、ゲーム数カウント部615は、遊技媒体カウント部616によって算出されたメダルの払い出し枚数からメダルの投入枚数を差し引いたメダルの差枚数(以下、「差枚数」という。)が所定値になるまでのゲーム数の合計値(以下、「ゲーム数合計値」という。)を算出する。
【0075】
ゲーム数カウント部615は、周期ゲームの残ゲーム数に関する情報を残ゲーム数信号として生成するとともに、前記ゲーム数合計値に関する情報をゲーム数合計値信号として生成する。これらの残ゲーム数信号およびゲーム数合計値信号は、ゲーム数カウント部615から状態移行抽せん部617、報知部621、および記憶部63へと送信される。液晶画面3は、残ゲーム数信号およびゲーム数合計値信号を報知部621より受信し、周期ゲームの残ゲーム数およびゲーム数合計値信号を表示する。
【0076】
周期ゲームが終了(周期ゲームの残ゲーム数がゼロとなった状態)すると、後述するとおり、状態移行抽せん部617によって、CZ抽せん処理およびART抽せん処理が行われる。CZおよびARTのいずれにも当せんしなかった場合には、ゲーム数カウント部615は、周期ゲームの残ゲーム数およびゲーム数合計値信号を初期化して40ゲームから新たにカウントダウンを開始する。
【0077】
遊技媒体カウント部616は、周期ゲームの残ゲーム数がゼロとなるまで、遊技者に払い出されたメダルの合計値を算出する。さらに遊技媒体カウント部616は、120枚からメダルの合計値を差し引いた枚数(以下、「周期内枚数」という。)を算出する。また、遊技媒体カウント部616は、前記差枚数を算出する。
【0078】
また、遊技媒体カウント部616は、前記周期内枚数に関する情報を周期内枚数信号として生成するとともに、前記差枚数に関する情報を差枚数信号として生成する。これらの周期内枚数信号および差枚数信号は、遊技媒体カウント部616から状態移行抽せん部617、報知部621、および記憶部63へと送信される。液晶画面3は、周期内枚数信号および差枚数信号を報知部621より受信し、周期内枚数および差枚数を表示する。
【0079】
周期ゲームが終了したのち、CZおよびARTのいずれにも当せんしなかった場合には、遊技媒体カウント部616は、周期内枚数を初期化して120枚から新たにカウントダウンを開始する。
【0080】
状態移行抽せん部617は、たとえば、遊技状態を遊技者にとって有利な遊技状態であるCZに移行させるか否かのCZ抽せん、あるいは、ARTに移行させるか否かのART抽せんを行う。
【0081】
CZ抽せんおよびART抽せんは、周期内枚数がゼロとなった際の周期ゲームの残ゲーム数によって当せん確率が異なる。たとえば、周期ゲームの残ゲーム数が30ゲームである場合にはCZ当せん確率を1%、周期ゲームの残ゲーム数が15ゲームである場合にはCZ当せん確率を4%、周期ゲームの残ゲーム数が1ゲーム〜5ゲームである場合にはCZ当せん確率を100%とすることができる。また、周期ゲームの残ゲーム数が30ゲームである場合にはART当せん確率を0.5%、周期ゲームの残ゲーム数が10ゲームである場合にはART当せん確率を5%、周期ゲームの残ゲーム数が0ゲームである場合にはART当せん確率を100%とすることができる。
【0082】
また、状態移行抽せん部617は、レア役ごとにレベルアップ抽せんに当せんする確率の異なる複数のレベルアップ抽せんモードを備える。レベルは、前述の周期ゲームの残ゲーム数による状態移行抽せんとは異なる状態移行抽せんに用いられるパラメータ値である。このレベルが高いほど、CZ抽せんおよびART抽せんに当せんしやすい。レベルアップ抽せんでは、レベルを上げるか否か、および、レベルをいくつ上げるかが決定される。
【0083】
状態移行抽せん部617により選択されるレベルアップ抽せんモードとしては、通常モード、高確モード、および低確モードがある。高確モードは、通常モードよりもレベルアップ抽せんに当せんしやすいモードである。低確モードは、通常モードよりもレベルアップ抽せんに当せんしにくいモードである。
レベルアップ抽せんモードは、スロットマシン1の設定が変更された場合およびスロットマシン1の電源がオンされた場合(リセット時)などにおいて、所定の割合で選択される。
【0084】
また、状態移行抽せん部617は、選択されているレベルアップ抽せんモードを他のレベルアップ抽せんモードに変更するか否かの抽せんであるレベルアップモード抽せんを行う。レベルアップモード抽せんとしては、たとえば、内部抽せんによってレア役が当せんした場合に行われる昇格モード抽せんがある。
【0085】
また、状態移行抽せん部617は、所定の差枚数となるまでに要したゲーム数によって抽せんに当せんする確率が異なる複数の差枚数抽せんモードを備える。たとえば、状態移行抽せん部617は、差枚数が45枚となるまでに要したゲーム数が30ゲームである場合には1%の当せん確率で状態移行抽せんを行い、差枚数が45枚となるまでに要したゲーム数が100ゲームである場合には80%の当せん確率で状態移行抽せんを行うことができる。
【0086】
状態移行抽せん部617は、CZ抽せんに当せんした場合には、CZ抽せんに当せんしたことをCZ抽せん信号として生成する。このCZ抽せん信号は、状態移行抽せん部617から遊技状態制御部618および演出制御部620へと送信される。
【0087】
また、状態移行抽せん部617は、ART抽せんに当せんした場合には、ART抽せんに当せんしたこと、および、ART遊技状態にて付与されるゲーム数をART抽せん信号として生成する。このART抽せん信号は、状態移行抽せん部617から遊技状態制御部618および演出制御部620へと送信される。
【0088】
また、状態移行抽せん部617は、遊技状態がART遊技状態であるときに、レア役に当せんしたことを表す内部抽せん結果信号を受信した場合、ARTゲーム数の上乗せの抽せんを行う。この抽せんの結果は、ART上乗せ抽せん結果信号として状態移行抽せん部617から遊技状態制御部618および演出制御部620へと送信される。
【0089】
状態移行抽せん部617から出力されたART抽せん結果信号に基づいて、遊技状態が通常遊技状態からART遊技状態に移行する場合、遊技状態制御部618は、ART準備信号を生成する。ART準備信号は、遊技状態制御部618から演出制御部620および報知部621へと送信される。
【0090】
また、遊技状態制御部618は、ART遊技状態に移行後の遊技期間(ART消化ゲーム数)が総ARTゲーム数(ARTゲーム数の上乗せがあった場合には、上乗せゲーム数含む。以下、同じ。)に達したか否かを判定する。そして、ART消化ゲーム数が総ARTゲーム数に達したのちRT移行SBこぼし目が入賞した場合には、遊技状態制御部618は、遊技状態をART遊技状態から通常遊技状態へと移行させる。遊技状態制御部618は、これらの情報を通常遊技状態準備信号として出力する。通常遊技状態準備信号は、遊技状態制御部618から演出制御部620および報知部621へと送信される。
【0091】
その後、遊技状態制御部618は、遊技状態がART遊技状態から通常遊技状態に移行したことを示すART終了信号を出力する。ART終了信号は、遊技状態制御部618から演出制御部620等へと送信される。なお、ART遊技状態が終わった後でもRT移行SBこぼし目が入賞するまでは、遊技状態はRT3のままである。
【0092】
[サブ制御部]
サブ制御部62は、
図2に示すように、演出制御部620と、報知部621とを備える。演出制御部620は、たとえば、内部抽せん結果信号、ART抽せん結果信号、または、ART移行信号および通常遊技状態移行信号に応じて、1ゲームごとに、演出パターンを選択する。
【0093】
演出パターンの選択は、当せんした役、あるいは遊技状態等に対応する演出の内容が記憶されているテーブル(演出テーブルT3)に基づいて行われる。演出制御部620は、選択された演出パターンに基づいて、報知部621、電飾部、およびスピーカを制御して、演出を出力する。
【0094】
また、演出テーブルT3は、たとえば、所定の役に当せんした場合、または、CZ抽せんあるいはART抽せんに当せんした場合に選択される可能性がある前兆演出テーブルを含む。前兆演出テーブルとは、前兆演出が行われる所定の遊技期間(前兆演出期間)にのみ選択される演出テーブルに記憶されている領域の一つである。また、前兆演出とは、遊技状態が有利状態に移行する期待度を示唆する演出の一つである。
【0095】
[記憶部]
記憶部63は、メイン制御部61およびサブ制御部62とは別個に設けられている。この記憶部63は、周期ゲームの残ゲーム数および周期内枚数を記憶する。スロットマシン1の設定変更時または電断復帰時には、ゲーム数カウント部615は周期ゲームの残ゲーム数を記憶部63から読み出し、また、遊技媒体カウント部616は周期内枚数を記憶部63から読み出す。これにより、スロットマシン1の設定変更後または電断復帰後も、遊技者は設定変更前または電断復帰前と同様の周期ゲームの残ゲーム数および周期内枚数にて遊技を進めることができる。
【0096】
<CZ抽せんおよびART抽せん処理の説明>
以下に、
図8および
図9を用いて、毎ゲームの遊技処理、CZ抽せんおよびART抽せんを行うための遊技処理について説明する。なお、本実施形態においては、これらの遊技処理は、通常遊技状態0〜2中(RT0〜RT2中)に実行される。なお、以下に説明される処理の順序は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更することができる。
【0097】
[毎ゲームの遊技処理]
図8を用いて、毎ゲームの遊技処理について説明する。
まず、ベットスイッチ42が操作されたのち、遊技者によりレバー43が操作されると(レバーオン)、レバー43の操作信号が出力される(ステップS101)。レバー43の操作信号が出力されると、内部抽せん部610が、当せん役の内部抽せんを行う(ステップS102)。
【0098】
ついで、当せん役がレア役か否かが判定される(ステップS103)。当せん役がレア役ではない場合(S103:NO)には、回転開始制御部611は回転リール20の回転を開始する(ステップS107)。一方、当せん役がレア役である場合(S103:YES)には、状態移行抽せん部617は、レベルアップ抽せんを行う(ステップS104)。
【0099】
そして、レベルアップ抽せんに当せんしている場合(S105:YES)には、状態移行抽せん部167は、レベルアップ処理およびレベル記憶処理を行う(ステップS106)。その後、回転開始制御部611は、回転リール20の回転を開始する(ステップS107)。レベルアップ抽せんに当せんしていない場合(S105:NO)には、回転開始制御部611は、回転リール20の回転を開始する(ステップS107)。
【0100】
ついで、ゲーム数カウント部615が、遊技されたゲーム数の合計値を算出する。そして、周期ゲームが始まったときに付与される40ゲームから遊技されたゲーム数の合計値が差し引かれて、周期ゲームの残ゲーム数が減少する(ステップS108)。周期ゲームの残ゲーム数は、その後、記憶部63に記憶される(ステップS109)。ついで、遊技者がストップスイッチ40を操作することで、回転停止制御部612は、回転リール20の回転を停止させる(ステップS110)。
【0101】
ついで、遊技結果判定部613により、メダルの払い出しのある役が入賞したか否かが判定される(ステップS111)。メダルの払い出しがない場合(S111:NO)には、毎ゲームの遊技処理は終了する。
【0102】
一方、メダルの払い出しがある場合(S111:YES)には、遊技媒体カウント部616は、周期ゲームにおけるメダルの払い出し枚数の合計値を算出する。そして、周期ゲームが始まったときに付与される120枚からメダルの払い出し枚数の合計値が差し引かれて、周期内枚数が減少する(ステップS112)。本実施形態において、リプレイ、RT移行リプ等のいわゆる再遊技は、3枚のメダル払い出しとしてカウントされる。また、本実施形態において、周期内枚数の最小値はゼロである。周期内枚数は、その後、記憶部63に記憶される(ステップS113)。
【0103】
ついで、ゲーム数カウント部615は、周期ゲームの残ゲーム数が所定値になったか否かを判定する(ステップS114)。周期ゲームの残ゲーム数が所定値になっている場合(S114:YES)には、演出制御部620は、演出テーブルT3を参照して所定の演出を行う(ステップS115)。
【0104】
一方、周期ゲームの残ゲーム数が所定値になっていない場合(S114:NO)には、遊技媒体カウント部616は、差枚数が所定値になったか否かを判定する(ステップS116)。差枚数が所定値になっていない場合(S116:NO)には、毎ゲームの遊技処理は終了する。
【0105】
一方、差枚数が所定値になっている場合(S116:YES)には、演出制御部620は、演出テーブルT3を参照して所定の演出(たとえば、前記ゲーム数合計値によって異なる演出)を行う(ステップS115)。
【0106】
なお、前記周期ゲームの残ゲーム数の所定値は、たとえば、30ゲーム、25ゲーム、20ゲーム、15ゲーム、10ゲーム、5ゲーム、0ゲームとすることができる。本実施形態においては、周期ゲームの残ゲーム数が各所定値に達するたびにそれぞれ異なる演出が行われる。演出は、たとえば、所定値が小さいほど遊技者にとって有利な遊技状態に移行する可能性が高いことを示唆する演出とすることができる。
【0107】
また、前記差枚数の所定値は、たとえば、45枚、35枚、25枚、15枚とすることができる。本実施形態においては、差枚数が各所定値に達するたびにそれぞれ異なる演出が行われる。
【0108】
また、前記ゲーム数合計値は、たとえば、100ゲーム、75ゲーム、50ゲーム、30ゲーム、25ゲーム、20ゲーム、15ゲーム、とすることができる。本実施形態においては、前記差枚数の値が所定値になった場合のゲーム数の合計値によって異なる演出が行われる。演出は、たとえば、前記差枚数の値が所定値になった場合のゲーム数の合計値が大きいほど遊技者にとって有利な遊技状態に移行する可能性が高いことを示唆する演出とすることができる。
【0109】
[CZ抽せん処理およびART抽せん処理]
つぎに、
図9を用いて、CZ抽せん処理およびART抽せん処理を説明する。
まず、遊技媒体カウント部616が、周期内枚数がゼロであるか否かを判定する(ステップS201)。周期内枚数がゼロでない場合(S201:NO)には、ゲーム数カウント部615は当該ゲームの遊技結果に応じて周期ゲームの残ゲーム数を更新する(ステップS211)。
【0110】
一方、周期内枚数がゼロである場合(S201:YES)には、ゲーム数カウント部615は、周期ゲームの残ゲーム数が1〜5であるか否かを判定する(ステップS202)。周期ゲームの残ゲーム数が1〜5である場合(S202:YES)には、周期ゲームの残ゲーム数(ゲーム数の合計値を含む。以下、同じ。)および周期内枚数(メダルの払い出し枚数の合計値含む。以下、同じ。)が初期化される一方、次の周期ゲームにレベルの合計値が持ち越される(ステップS212)。ついで、状態移行抽せん部617が100%の確率でCZ抽せんに当せんさせたのち、遊技状態制御部618がCZ遊技処理を行う(ステップS213)。
【0111】
周期ゲームの残ゲーム数が1〜5ではない場合(S202:NO)には、ゲーム数カウント部615は、周期ゲームの残ゲーム数がゼロであるか否かを判定する(ステップS203)。周期ゲームの残ゲーム数がゼロである場合(S203:YES)には、周期ゲームの残ゲーム数および周期内枚数が初期化される一方、次の周期ゲームにレベルの合計値が持ち越される(ステップS216)。ついで、状態移行抽せん部617が100%の確率でART抽せんに当せんさせたのち、遊技状態制御部618がART遊技処理を行う(ステップS217)。
【0112】
一方、周期ゲームの残ゲーム数がゼロではない場合(S203:NO)には、周期ゲームの残ゲーム数の値によって種々異なる抽せん確率で、状態移行抽せん部617がCZ抽せんおよびART抽せんを行う(ステップS204)。CZに当せんしている場合(S205:YES)には、周期ゲームの残ゲーム数および周期内枚数が初期化される一方、次の周期ゲームにレベルの合計値および前記ゲーム数合計値が持ち越される(ステップS212)。その後、遊技状態制御部618がCZ遊技処理を行う(ステップS213)。
【0113】
CZ抽せんに当せんしていない場合(S205:NO)には、ART抽せんに当せんしているか否かが判定される(ステップS206)。ARTに当せんしている場合(S206:YES)には、周期ゲームの残ゲーム数および周期内枚数が初期化される一方、次の周期ゲームにレベルの合計値および前記ゲーム数合計値が持ち越される(ステップS216)。その後、遊技状態制御部618がART遊技処理を行う(ステップS217)。
【0114】
ART抽せんに当せんしていない場合(S206:NO)には、レベルの合計値によって異なる当せん確率で、状態移行抽せん部617がCZ抽せんおよびART抽せんを行う(ステップS207)。CZに当せんしている場合(S208:YES)には、周期ゲームの残ゲーム数、周期内枚数、およびレベルの合計値が初期化される一方、次の周期ゲームに前記ゲーム数合計値が持ち越される(ステップS214)。その後、遊技状態制御部618がCZ遊技処理を行う(ステップS215)。
【0115】
CZに当せんしていない場合(S208:NO)には、ART抽せんに当せんしているか否かが判定される(ステップS209)。ARTに当せんしている場合(S209:YES)には、周期ゲームの残ゲーム数、周期内枚数、およびレベルの合計値が初期化される一方、次の周期ゲームに前記ゲーム数合計値が持ち越される(ステップS218)。その後、遊技状態制御部618がART遊技処理を行う(ステップS219)。
【0116】
ARTに当せんしていない場合(S209:NO)には、前記ゲーム数合計値によって異なる当せん確率で、状態移行抽せん部617がCZ抽せんおよびART抽せんを行う(ステップS220)。CZに当せんしている場合(S220:YES)には、周期ゲームの残ゲーム数、周期内枚数、レベルの合計値、および前記ゲーム数合計値が初期化される(ステップS223)。その後、遊技状態制御部618がCZ遊技処理を行う(ステップS224)。
【0117】
CZに当せんしていない場合(S220:NO)には、ART抽せんに当せんしているか否かが判定される(ステップS221)。ARTに当せんしている場合(S221:YES)には、周期ゲームの残ゲーム数、周期内枚数、レベルの合計値、および前記ゲーム数合計値の合計値が初期化される(ステップS225)。その後、遊技状態制御部618がART遊技処理を行う(ステップS226)。
【0118】
ARTに当せんしていない場合(S221:NO)には、周期ゲームの残ゲーム数、周期内枚数、レベルの合計値、および前記ゲーム数合計値が初期化される(ステップS222)。その後、CZ抽せん処理およびART抽せん処理は終了する。
【0119】
<作用効果>
本発明によれば、遊技者にとって有利な遊技状態に移行するか否かの状態移行抽せんを行うための新たな手法を用いて、遊技の興趣を高めることのできる遊技機を提供することができる。
【0120】
(他の実施形態)
前記実施形態においては、周期ゲームの残ゲーム数および周期内枚数を用いて状態移行抽せんが行われる例が記載されているが、本発明の実施形態はこれには限られない。状態移行抽せんは、遊技されたゲーム数の合計値および遊技媒体の払い出し枚数の合計値を用いて行われてもよい。
【0121】
また、前記実施形態においては、周期ゲームの初期値が40ゲーム、周期内枚数の初期値が120枚である例が記載されているが、周期ゲームの初期値が100ゲーム、周期内枚数の初期値が200枚であってもよい。
【0122】
また、前記実施形態においては、状態移行抽せんとして、CZ抽せんがART抽せんよりも先に行われている例が記載されているが、これとは異なり、ART抽せんがCZ抽せんよりも先に行われてもよい。
【0123】
また、前記実施形態においては、周期ゲーム数の残ゲーム数、周期内枚数、および、レベルは、所定の条件が満たされた場合に初期化される例が記載されているが、遊技の進行に応じて減算されてもよい。
【0124】
また、前記実施形態においては、記憶部はメイン制御部およびサブ制御部とは別個に設けられている例が記載されているが、本発明の実施形態はこれには限られない。すなわち、記憶部は、メイン制御部およびサブ制御部のそれぞれに、または、メイン制御部およびサブ制御部のいずれかに設けられていてもよい。
【0125】
前記実施形態においては、状態移行抽せん部がCZ抽せんおよびART抽せんに関する制御を行っているが、これとは異なり、遊技状態制御部に状態移行抽せん部の機能を持たせることもできる。
【0126】
また、前記実施形態においては、レベルの合計値によって異なる当せん確率で、状態移行抽せん部617がCZ抽せんおよびART抽せんを行う例が記載されているが、ゲーム数合計値によって異なる当せん確率で、状態移行抽せん部617がCZ抽せんおよびART抽せんを行うだけのものであってもよい。
【0127】
また、前記実施形態においては、レベルの合計値によって異なる当せん確率で、状態移行抽せん部617がCZ抽せんおよびART抽せんを行った後、ゲーム数合計値によって異なる当せん確率で、状態移行抽せん部617がCZ抽せんおよびART抽せんを行う例が記載されているが、本発明の実施形態はこれには限られない。すなわち、ゲーム数合計値によって異なる当せん確率で、状態移行抽せん部617がCZ抽せんおよびART抽せんを行った後、レベルの合計値によって異なる当せん確率で、状態移行抽せん部617がCZ抽せんおよびART抽せんを行うものとしてもよい。