特許第6542314号(P6542314)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ダイソン テクノロジー リミテッドの特許一覧

<>
  • 特許6542314-手持ち式機器 図000002
  • 特許6542314-手持ち式機器 図000003
  • 特許6542314-手持ち式機器 図000004
  • 特許6542314-手持ち式機器 図000005
  • 特許6542314-手持ち式機器 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6542314
(24)【登録日】2019年6月21日
(45)【発行日】2019年7月10日
(54)【発明の名称】手持ち式機器
(51)【国際特許分類】
   A45D 20/12 20060101AFI20190628BHJP
   A45D 20/10 20060101ALI20190628BHJP
【FI】
   A45D20/12 C
   A45D20/10 104
【請求項の数】13
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2017-165613(P2017-165613)
(22)【出願日】2017年8月30日
(65)【公開番号】特開2018-33965(P2018-33965A)
(43)【公開日】2018年3月8日
【審査請求日】2017年8月30日
(31)【優先権主張番号】1614661.5
(32)【優先日】2016年8月30日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】508032310
【氏名又は名称】ダイソン テクノロジー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100088694
【弁理士】
【氏名又は名称】弟子丸 健
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100107537
【弁理士】
【氏名又は名称】磯貝 克臣
(72)【発明者】
【氏名】ブライアン マクヴェイ
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー アシュリー モンク
(72)【発明者】
【氏名】ネイサン ハルナ ウォーターズ イムハスリー
(72)【発明者】
【氏名】ロバート マーク ブレット コールトン
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ジョン トンプソン
【審査官】 新井 浩士
(56)【参考文献】
【文献】 特開2015−181946(JP,A)
【文献】 特開2014−117060(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0235156(US,A1)
【文献】 特開2010−125164(JP,A)
【文献】 特開2010−22561(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 20/12
A45D 20/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体部とアタッチメントとを備えた、高速の流体を生成するためのヘアケア機器であって
前記本体部は、外筒と、前記外筒内で流体入口部から流体出口部まで延びる流体流路と、前記外筒内を延びる内壁と、を有しており、
前記内壁、PCBのためのハウジングを形成する第1部分と、ファンユニットのための第2ハウジングを形成する第2部分と、を有しており、
前記第1部分は、略直方体状であって、当該ヘアケア機器の長手方向軸に沿って配置されており、
前記PCBのためのハウジングの両側の回りで、前記流体流路は、前記外筒と前記内壁との間で延びており、
前記第2部分で、前記流体流路は、前記内壁内を延びている
ことを特徴とするヘアケア機器。
【請求項2】
前記内壁の第3部分が、ヒータのための第3ハウジングを形成しており、
前記第3部分で、前記流体流路は、前記内壁内を延びている
ことを特徴とする請求項に記載の機器。
【請求項3】
前記ファンユニットの周りで、前記内壁は、略円筒形状である
ことを特徴とする請求項1または2に記載の機器。
【請求項4】
前記ハウジングは、ヒートシンクを含んでいる
ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の機器。
【請求項5】
前記ヒートシンクは、一側で前記流体流路と接触しており、他側で前記PCB上の構成
要素と接触している
ことを特徴とする請求項4に記載の機器。
【請求項6】
前記ヒートシンクは、金属シートを含んでいる
ことを特徴とする請求項4または5に記載の機器。
【請求項7】
前記金属シートは、前記ハウジングに対してシールされている
ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載の機器。
【請求項8】
前記ハウジングの上流端は、前記本体部の電気コネクタに接続している
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の機器。
【請求項9】
前記ハウジングの下流端は、前記PCBの一端の回りで湾曲している
ことを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の機器。
【請求項10】
前記流体流路は、前記ハウジングによって、第1及び第2流体流路に分離されている
ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の機器。
【請求項11】
前記ハウジングの前記下流端において、前記第1及び第2流体流路は統合されている
ことを特徴とする請求項10に記載の手持ち式機器。
【請求項12】
前記ハウジングと前記内壁とは、2部品から形成されている
ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の機器。
【請求項13】
当該ヘアケア機器は、ホットスタイリング機器である
ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載の機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手持ち式機器に関しており、特には、ホットスタイリング装置のようなヘアケア機器に関している。
【背景技術】
【0002】
従来のホットスタイリング機器においては、空気が、ファン装置によって入口部に引き込まれ、出口部によってヘアに向かって指向される。しばしば、1つの機器に、様々なアタッチメントが設けられる。各アタッチメントは、異なる出口部を有しており、その結果、異なる機能を有している。例えば、ドライング(髪を乾燥する)、カーリング(髪を巻き毛にする)、ボリューマイジング(髪にボリューム感を与える)、等の機能である。所望されるスタイルに依存して、空気は、加熱されたり、加熱されなかったりする。アタッチメントは、ヘアが巻き付けられてスタイリングのために保持されるブリスル(ブラシ毛)を有し得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、好適な手持ち式機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、本体部とアタッチメントとを備え、前記本体部は、外筒と、前記外筒内で流体入口部から流体出口部まで延びる流体流路と、前記流体流路内に配置されたPCBと、を有しており、前記PCBは、ハウジング内に収容されている、という手持ち式の機器を提供する。
【0005】
好適には、前記本体部は、更に内壁を有しており、前記内壁は、前記PCBのための前記ハウジングを提供している。
【0006】
好適な実施形態では、前記流体流路は、前記ハウジングの回りに延びている。
【0007】
好適には、前記ハウジングは、略長方形状であって、前記外筒の内径に亘って延びている。
【0008】
好適な実施形態では、前記流体流路は、前記ハウジングの両側の回りに延びている
【0009】
好適には、前記ハウジングは、ヒートシンクを含んでいる。
【0010】
好適な実施形態では、前記ヒートシンクは、一側で前記流体流路と接触しており、他側で前記PCB上の構成要素と接触している。
【0011】
好適には、前記ヒートシンクは、金属シートを含んでいる。
【0012】
好適な実施形態では、前記金属シートは、前記ハウジングに対してシールされている。
【0013】
好適には、前記ハウジングの上流端は、前記本体部の電気コネクタに接続している。
【0014】
好適な実施形態では、前記ハウジングの下流端は、前記PCBの一端の回りで湾曲している。
【0015】
好適には、前記流体流路は、前記ハウジングによって、第1及び第2流体流路に分離されている。
【0016】
好適な実施形態では、前記ハウジングの前記下流端において、前記第1及び第2流体流路は統合されている。
【0017】
好適には、前記ハウジングは、2部品によって形成されている。
【0018】
好適な実施形態では、前記ハウジングは、内壁の一部を形成し、前記内壁が、2部品によって形成されている。
【0019】
好適には、前記内壁は、付加的に、ファンユニットを収容している。
【0020】
好適な実施形態では、前記PCBの周りで、前記内壁は、略長方形状であって、
前記ファンユニットの周りで、前記内壁は、略円形状である。
【0021】
好適には、前記ハウジングは、内壁の一部を形成しており、前記流体流路は、前記ハウジングの回りで前記内壁と前記外筒との間で延びている。
【0022】
第2の特徴によれば、本発明は、本体部とアタッチメントとを備え、前記本体部は、外筒と、前記外筒内で流体入口部から流体出口部まで延びる流体流路と、前記外筒内を延びる内壁と、を有しており、前記内壁の一部が、PCBのためのハウジングを形成しており、前記ハウジングの箇所で、前記流体流路は、前記外筒と前記内壁との間で延びている
内に収容されている、という手持ち式の機器である。
【0023】
好適な実施形態では、前記内壁の一部が、ファンユニットのための第2ハウジングを形成しており、前記第2ハウジングの箇所で、前記流体流路は、前記内壁内を延びている
内に収容されている。
【0024】
好適には、前記内壁の一部が、ヒータのための第3ハウジングを形成しており、前記第3ハウジングの箇所で、前記流体流路は、前記内壁内を延びている。
【0025】
好適には、当該機器は、ヘアケア機器である。
【0026】
好適な実施形態では、当該ヘアケア機器は、ホットスタイリング機器である。
【0027】
本発明は、添付の図面を参照して、例示的に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1図1は、本発明によるアタッチメント機構が用いられ得る機器を示している。
図2図2は、本発明による内壁の縦断面図を示している。
図3図3は、本発明によるハウジングの斜視図を示している。
図4図4は、本発明によるハウジングの別の斜視図を示している。
図5図5は、本発明による機器の縦断面図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1を参照して、手持ち式の機器10の一例が図示されている。機器は、ハンドル210と、ヘアスタイリングのためのアタッチメント20と、を備えている。ユーザが様々なスタイルを生成することを可能にするべく、また、機器に複数の機能性を与えるべく、アタッチメント20は取り外し可能であり、別のアタッチメントと交換され得る。また、アタッチメント20は、非使用時においても、機器のより容易な保管を許容するべく、取り外され得る。
【0030】
ハンドル210は、幾つかの異なる加熱設定及び流量設定の間でユーザが選択することを可能にする、幾つかの様々なユーザ作動ボタン38、138を含んでいる。ハンドル210は、外筒200から形成されており、PCB(印刷回路基板)90と、ファンとモータとを有するファンユニット70と、ヒータ80と、内壁220と、を有している(いずれも概略的に図示されている)。使用時、ファンユニット70は、流体入口部212を介して流体を引き入れ、流体はPCB90を通過して、ファンユニット70及びヒータ80を通され、アタッチメント20の流体出口部22から放出される。ヒータ80は、選択的に流体を加熱する。流体入口部212は、流体流路の上流端である。
【0031】
内壁220は、ハンドル210内の構成要素が載置され得る構造を提供する。これは、製造を容易にし、製造上の「ばらつき」を低減する。特に、内壁220は、都合の良いことに、PCB90のためのハウジング222を提供する。これは、ハウジングが内壁と別個の部品であり得るので必須ではいが、部品の数を減らすので都合がよい。
【0032】
PCB90は、その上に電子要素が搭載された印刷回路基板である。機器の使用中、これらの要素の幾つかは加熱し得て、冷却が必要であり得る。流体流路と直接接触するようにPCBを置くことも可能であるが、これは、機器を通る流体の流れの乱れを増大させまって、ノイズを増大させてしまう。そこで、ハウジング222には、ヒートシンク224が設けられている。ヒートシンク224は、熱伝導性の任意の材料からなり得て、本実施形態では金属シートである。ゴム製のガスケットまたはシールが、ヒートシンク224とハウジング222との間に延びている。
【0033】
ハウジング222は、略長方形状(直方体状)であり、本実施形態では、ハウジングの幅Wが外筒200の内径に対応しており、ハウジング222は、ハンドル210の長手方向軸Y−Yに沿って配置されている。流体入口部212において流体流路50に入る流体は、ハウジング222内でPCB90の両側を通過し得る。流体流路50は、当該流体流路50内の当該位置において、内壁220と外壁200との間を延びる。
【0034】
外筒200は、一方向においてハウジング222によって支持されており、これに対する90°の支持を与えるべく、一対の支持フィン226がハウジング222から外筒21に延びるように設けられている。
【0035】
都合が良いことに、ハウジング222及び内壁220は、2部品から形成されており、PCB90は、ハウジングの他側部222bが取り付けられる前にハウジングの一側部222a内に載置され得る。
【0036】
PCB90の上流端90aにおいて、ハウジングは、電子コネクタ100(概略的に図示されている)に接続している。電子コネクタ100は、電源コード102を介して、主電源まで機器内の配線を接続している。都合が良いことに、電子コネクタは、ハウジング222の上流端22に接続されたコネクタハウジング104内の内壁220内に収容されている。
【0037】
PCB90の下流端90bにおいて、ハウジングの2部品222a、222bは、接続部228で出会うまで、互いに向かって中心に向けて湾曲している。理想的には、ハウジング222の全長に沿って、流体流路50に与えられた表面は滑らかで、できるたけ流れを阻害しないように角度の変遷がない。
【0038】
流体流路50内の次の構成要素は、ファンユニット70であり、ヒータ80がそれに続く。これらの構成要素が効果的に作用するために、流体流路50がそれらを通過しなければならない。そのため、ハウジングの下流では、内壁220がハウジング222の径方向に対向する両側30、32から延びて、円形壁24となっていて、ファンユニット70及びヒータ80を収容している。この箇所では、流体流路50は、内壁220内を延びており、PCB90のハウジング222の回りに形成された2つの略半円とは異なり、1つの円形流になる。内壁220は、ファンユニットハウジング72及びヒータハウジング82を含むと考えることもできる。
【0039】
本発明は、ホットスタイリング装置に関して詳細に説明されたが、流体を引き込んで当該機器からの当該流体の出力流を指向させる任意の機器に適用可能である。
【0040】
当該機器は、ヒータと共に用いられ得るし、ヒータ無しでも用いられ得る。高速での流体出力流の作用は、乾燥作用である。
【0041】
当該機器を通って流れる流体は、一般的には空気であるが、任意の単一の気体や気体の様々な組み合わせであり得るし、当該機器の性能や、当該機器が対象物(例えば、ヘア)上に有する衝撃や、当該ヘアのスタイリングを改善するための添加剤を含み得る。
【0042】
本発明は、前述の詳細な説明に限定されない。修正が、当業者に明らかである。
図1
図2
図3
図4
図5