特許第6542331号(P6542331)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6542331
(24)【登録日】2019年6月21日
(45)【発行日】2019年7月10日
(54)【発明の名称】家電機器の情報報知システム
(51)【国際特許分類】
   D06F 33/02 20060101AFI20190628BHJP
   D06F 35/00 20060101ALI20190628BHJP
【FI】
   D06F33/02 A
   D06F35/00 Z
【請求項の数】3
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-222682(P2017-222682)
(22)【出願日】2017年11月20日
(62)【分割の表示】特願2013-174491(P2013-174491)の分割
【原出願日】2013年8月26日
(65)【公開番号】特開2018-43031(P2018-43031A)
(43)【公開日】2018年3月22日
【審査請求日】2017年11月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】特許業務法人 サトー国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】古田 和浩
(72)【発明者】
【氏名】丸谷 裕樹
(72)【発明者】
【氏名】井澤 浩一
(72)【発明者】
【氏名】渡邊 浩太
【審査官】 石井 茂
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−256129(JP,A)
【文献】 特開2003−330688(JP,A)
【文献】 特開2002−092206(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/021427(WO,A1)
【文献】 特開2013−017031(JP,A)
【文献】 特開2009−206739(JP,A)
【文献】 特表2012−532558(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/28
D06F 33/02
D06F 35/00
D06F 58/28
F24C 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サーバと通信可能に構成され、報知対象の事象の発生を検知すると、その検知した事象の内容に係る報知情報を本体にて報知可能であると共に前記サーバに送信可能な家電機器と、
前記家電機器から報知情報を受信して記憶するサーバと、
前記サーバと通信可能に構成され、前記サーバに記憶されている報知情報を当該サーバから受信して報知可能であり、ユーザが携帯しながら操作可能な操作端末と、を備え、
前記家電機器は、報知対象の事象の発生を検知すると、その検知した事象の内容を第1の報知情報とすると共に、その報知対象の事象の発生頻度に関連する内容を第2の報知情報とし、第1の報知情報を前記本体にて報知する第1の報知態様、第1の報知情報を前記本体にて報知すると共に前記サーバに送信する第2の報知態様、前記発生頻度が所定比率以上であることを条件として第2の報知情報を前記サーバに送信する第3の報知態様のうち何れかを行い、
前記サーバは、前記家電機器が前記第2の報知態様を行うことに応じて前記家電機器から受信した第1の報知情報を前記操作端末に送信し、前記家電機器が前記第3の報知態様を行うことに応じて前記家電機器から受信した第2の報知情報を前記操作端末に送信することを特徴とする家電機器の情報報知システム。
【請求項2】
サーバと通信可能に構成され、報知対象の事象の発生を検知すると、その検知した事象の内容に係る報知情報を本体にて報知可能であると共に前記サーバに送信可能な家電機器と、
前記家電機器から報知情報を受信して記憶するサーバと、
前記サーバと通信可能に構成され、前記サーバに記憶されている報知情報を当該サーバから受信して報知可能であり、ユーザが携帯しながら操作可能な操作端末と、を備え、
前記家電機器は、報知対象の事象の発生を検知すると、その検知した事象の内容を第1の報知情報とすると共に、その報知対象の事象の連続発生回数に関連する内容を第2の報知情報とし、第1の報知情報を前記本体にて報知する第1の報知態様、第1の報知情報を前記本体にて報知すると共に前記サーバに送信する第2の報知態様、前記連続発生回数が所定回数以上であることを条件として第2の報知情報を前記サーバに送信する第3の報知態様のうち何れかを行い、
前記サーバは、前記家電機器が前記第2の報知態様を行うことに応じて前記家電機器から受信した第1の報知情報を前記操作端末に送信し、前記家電機器が前記第3の報知態様を行うことに応じて前記家電機器から受信した第2の報知情報を前記操作端末に送信することを特徴とする家電機器の情報報知システム。
【請求項3】
前記家電機器は、第1の報知情報や第2の報知情報をコード化した報知コードを前記サーバに送信し、
前記サーバは、前記家電機器から受信した報知コードを記憶することを特徴とする請求項1又は2に記載した家電機器の情報報知システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、家電機器の情報報知システムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば洗濯乾燥機等の家電機器においては、運転中にエラーの発生を検知すると、その検知したエラーの内容を示すエラー情報を本体にて報知する。この場合、ユーザは、本体にて報知されたエラー情報のエラーコードを取扱説明書や本体表記等と照合することで、エラーの内容を確認することができる。又、家電機器において、エラー情報を本体にて報知すると共にインターネットを介してサーバに送信するシステムも普及しつつある。サーバは、家電機器からエラー情報を受信すると、その受信したエラー情報をユーザの操作端末(例えばタブレット端末や携帯電話機等)に送信したりWebページ上で公開したりする(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−92206号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したシステムにおいては、エラー情報をサーバからユーザの操作端末に送信したりWebページ上で公開したりすることで、ユーザがエラーの内容を確認することができる。しかしながら、家電機器からサーバに送信されるエラー情報、即ち、ユーザが操作端末にて確認し得るエラーの内容はあくまでも本体にて報知されるエラー情報が対象であるので、本体にて報知されないエラー情報のエラーの内容までは確認することができない。そのため、本体にて逐一報知されないエラー情報でも、そのエラーの内容によってはユーザには報知しておくことが好ましい場合もあり得るが、その要求に応えることができず、使い勝手の点で改善する余地があった。
【0005】
そこで、本実施形態は、家電機器の報知情報が報知される際の使い勝手を高めることができる家電機器の情報報知システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態の家電機器の情報報知システムは、サーバと通信可能に構成され、報知対象の事象の発生を検知すると、その検知した事象の内容に係る報知情報を本体にて報知可能であると共に前記サーバに送信可能な家電機器と、前記家電機器から報知情報を受信して記憶するサーバと、前記サーバと通信可能に構成され、前記サーバに記憶されている報知情報を当該サーバから受信して報知可能であり、ユーザが携帯しながら操作可能な操作端末と、を備え、前記家電機器は、報知対象の事象の発生を検知すると、その検知した事象の内容を第1の報知情報とすると共に、その報知対象の事象の発生頻度に関連する内容を第2の報知情報とし、第1の報知情報を前記本体にて報知する第1の報知態様、第1の報知情報を前記本体にて報知すると共に前記サーバに送信する第2の報知態様、前記発生頻度が所定比率以上であることを条件として第2の報知情報を前記サーバに送信する第3の報知態様のうち何れかを行い、前記サーバは、前記家電機器が前記第2の報知態様を行うことに応じて前記家電機器から受信した第1の報知情報を前記操作端末に送信し、前記家電機器が前記第3の報知態様を行うことに応じて前記家電機器から受信した第2の報知情報を前記操作端末に送信するところに特徴を有する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】一実施形態に係る家電機器の情報報知システムの全体構成を示す図
図2】一実施形態に係る洗濯乾燥機の外観を示す正面図
図3】一実施形態に係る操作パネルの拡大正面図
図4】一実施形態に係る洗濯乾燥機の電気的構成を概略的に示す機能ブロック図
図5】一実施形態に係るフローチャート(その1)
図6】一実施形態に係るフローチャート(その2)
図7】一実施形態に係るフローチャート(その3)
図8】一実施形態に係るフローチャート(その4)
図9】一実施形態に係るフローチャート(その5)
図10】一実施形態に係るフローチャート(その6)
図11】一実施形態に係るエラー情報が表示された態様を示す図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、ドラム式の洗濯乾燥機の報知情報を報知するシステムに適用した一実施形態について、図面を参照して説明する。図1は、家電機器の情報報知システム1の全体構成を示している。家庭内(自宅内)には、ホームゲートウェイ2が設置されている。ホームゲートウェイ2は、近距離無線通信機能としてBluetooth(登録商標)の通信機能を有する。又、家庭内には、家電機器としてのドラム式の洗濯乾燥機3及び電子レンジ4が設置されていると共に、掃除機5が配備されている。これら洗濯乾燥機3、電子レンジ4、掃除機5は、それぞれBluetoothの通信機能を有しており、上記したホームゲートウェイ2との間でBluetooth通信可能に構成されている。又、ユーザが携帯しながら操作可能な操作端末としてのタブレット端末6も、Bluetoothの通信機能を有しており、上記したホームゲートウェイ2との間でBluetooth通信可能に構成されている。即ち、上記した構成では、ホームゲートウェイ2、洗濯乾燥機3、電子レンジ4、掃除機5、タブレット端末6により家庭内ネットワークが構成される。
【0009】
洗濯乾燥機3、電子レンジ4、掃除機5及びタブレット端末6は、予めBluetoothの通信相手デバイスとしてホームゲートウェイ2の識別情報(識別コード、Bluetoothアドレス)が登録されることで、ホームゲートウェイ2との間でBluetooth通信可能となっている。即ち、ホームゲートウェイ2は、電源がオンしている状態では、自己を識別する識別情報を含む検索信号を間欠的に送信している。例えば洗濯乾燥機3は、後述する本体10の電源がオンすることに連動して後述する通信部(通信モジュール)13の通信機能がオンし、ホームゲートウェイ2からの検索信号を受信可能となり、検索信号を受信すると、その受信した検索信号に含まれる識別情報と予め登録されている識別情報とを照合する。洗濯乾燥機3は、両者が一致すると、ホームゲートウェイ2から受信した検索信号に対する応答信号を当該ホームゲートウェイ2に送信する。そして、洗濯乾燥機3は、ホームゲートウェイ2との間で相互認証を行い、相互認証の結果が正であると、Bluetooth回線を接続する。これ以降、洗濯乾燥機3は、Bluetooth回線上で所定のデータ通信プロファイル(例えばPAN:Personal Area Networking Profile)を接続することで、ホームゲートウェイ2との間でデータ通信が可能となる。電子レンジ4及び掃除機5も、本体の電源がオンすることに連動して通信部の通信機能がオンし、同様の手順を行うことで、ホームゲートウェイ2との間でデータ通信が可能となる。
【0010】
ホームゲートウェイ2は、IP(Internet Protocol)アドレスが付与されており、インターネット7を介してサーバ(クラウドサーバ)8に接続可能である。サーバ8は、ホームゲートウェイ2から家庭内の消費電力を示す信号をインターネット7を介して受信することで、家庭内の消費電力を監視する機能を有する。又、ユーザが携帯しながら操作可能な操作端末としての携帯電話機9は、インターネット7を介してサーバ8に接続可能となっている。携帯電話機9は、例えばスマートフォンと称される多機能携帯電話機であっても良いし、簡易な(機能が比較的少ない)携帯電話機であっても良い。本実施形態では、ユーザが家庭内ではタブレット端末6を操作し、家庭外(外出先)では携帯電話機9を操作することを想定している。
【0011】
次に、洗濯乾燥機3について、図2から図4を参照して説明する。洗濯乾燥機3のハードウェア構成については、周知であるので、詳しい図示等を省略して簡単に説明する。図2に示すように、洗濯乾燥機3は、略矩形箱状をなす本体10の内部に円筒状の水槽が設けられて構成されている。水槽内には衣類(洗濯物)を収容可能な収容室を構成する円筒状のドラムが回転可能に支持されている。ドラムの前面部には衣類が出し入れされる出入口が設けられており、本体10の前面部には当該出入口を開閉する扉11が設けられている。又、本体10には、扉11を閉塞状態にロックするためのロック機構12が設けられていると共に、ホームゲートウェイ2との間でBluetooth通信を行うための通信部13が設けられている。更に、本体10の前面上部には、操作パネル14が設けられている。
【0012】
図3に示すように、操作パネル14には、操作ダイヤル15、水位キー16a、すすぎ回数キー16b、洗いキー16c、すすぎキー16d、脱水キー16e、乾燥キー16f、ふろ水キー16g、予約キー16h、洗濯キー16i、洗濯乾燥キー16j、乾燥キー16k、ドアロックキー16l、電源入キー16m、電源切キー16n、スタート/一時停止キー16oが設けられている。又、操作パネル14には、洗い時間を表示するための2つの7セグメントLEDからなる洗い時間表示部17a、すすぎ回数を表示するための1つの7セグメントLEDからなるすすぎ回数表示部17b、脱水時間を表示するための1つの7セグメントLEDからなる脱水時間表示部17c、乾燥時間を表示するための2つの7セグメントLEDからなる乾燥時間表示部17dが設けられている。更に、操作パネル14には、アンテナマークを表示するアンテナマーク表示部18、各種情報を表示する情報表示部19が設けられている。上記した各種キー16a〜16oは他のキーと機能が兼用されていても良く、各種キー16a〜16oや各種表示部17a〜17d、アンテナマーク表示部18、情報表示部19はどのような配置態様であっても良い。
【0013】
図4は、洗濯乾燥機3の電気的な構成を機能ブロック図により示している。制御装置20は、CPU(Central Processing Unit)を含むマイクロコンピュータを主体として構成されており、各種の入力信号や予め記憶されている制御プログラムに基づいて、洗濯乾燥機3の動作全般を制御する。制御装置20は、ドラムを回転駆動するドラム用モータ21、水槽内への給水を行うための電磁式の給水弁22、水槽内からの排水を行うための電磁式の排水弁23、ドラム内に温風を供給して洗濯物を乾燥させるためのファン用モータ24(送風ファン装置)や温風用ヒータ25、上記したロック機構12及び通信部13を接続している。尚、温風用ヒータ25に代えてヒートポンプ(冷却サイクル)が設けられ、除湿機能を付加した乾燥機構が設けられていても良い。又、制御装置20は、上記した操作ダイヤル15、各種キー16a〜16oを含む操作部26を接続していると共に、上記した各種表示部17a〜17d、アンテナマーク表示部18、情報表示部19を含む表示部27を接続している。更に、制御装置20は、ドラム用モータ21の回転速度や位置を検出するための回転センサ、ドラム内の水位を検出する水位センサ等を含む各種センサ28を接続している。
【0014】
通信部13は、待機中の消費電力を抑えるために本体10の電源のオンオフに連動して通信機能がオンオフする構成となっている。即ち、ユーザが例えば電源入キー16mを操作して本体10の電源がオンしている状態では、通信部13の通信機能がオンしており、ホームゲートウェイ2を経由してサーバ8との間でデータ通信可能となっている。
【0015】
制御装置20は、ユーザが操作パネル14の操作部26にて設定する洗濯乾燥の運転コースに応じて、洗濯乾燥機3の各機構を制御し、洗い行程、すすぎ行程、脱水行程、更には乾燥行程を含む運転を自動で実行する。この場合、制御装置20は、自動の運転コースにおいては、運転開始時に布量や布質を検知し、その検知結果に基づいて運転の条件(例えば洗い水位、各行程の回数や時間、ドラムの回転速度等)を自動で設定する。又、制御装置20は、運転中にはロック機構12を作動させて扉11を閉塞状態にロックさせ、運転終了時にはロック機構12によるロックを解除させる。
【0016】
さて、上記した構成では、洗濯乾燥機3は、洗濯乾燥の運転中に例えば給水エラー、排水エラー、アンバランスエラー等の各種エラーの発生(報知対象の事象の発生)を検知すると、その検知したエラーの内容に応じて、そのエラーの内容を示すエラー情報(報知情報、第1の報知情報)を本体10にて報知したり(第1の報知態様)、エラー情報を本体10にて報知すると共にホームゲートウェイ2を経由してサーバ8に送信したりする(第2の報知態様)。サーバ8は、洗濯乾燥機3からホームゲートウェイ2を経由してエラー情報を受信すると、その受信したエラー情報をタブレット端末6や携帯電話機9に電子メールの形式で送信したりWebページ上で公開したりする。
【0017】
上記したように洗濯乾燥機3からサーバ8に送信されるエラー情報があくまでも本体10にて報知されるエラー情報に限られると、本体10にて報知されないエラー情報のエラーの内容までは確認することができない。その一方、本体10にて逐一報知されない軽度なエラー情報でも、そのエラーの内容によってはユーザには報知しておくことが好ましい場合もあり得る。この点を考慮し、洗濯乾燥機3は以下に示す処理を行い、エラー情報に関連する関連エラー情報(報知情報、第2の報知情報)をホームゲートウェイ2を経由してサーバ8に送信する(第3の報知態様)。
【0018】
次に、上記した構成の作用について、図5から図11も参照して説明する。ここでは、洗濯乾燥機3において、制御装置20が実行するエラー発生検知処理の幾つかの例として、
(1)エラーの発生頻度又は連続発生回数に関連する関連エラー情報をサーバ8に送信する処理
(2)エラーの発生を検知したときの延べ運転回数に関連する関連エラー情報をサーバ8に送信する処理
(3)エラーの発生を検知したときの時期に関連する関連エラー情報をサーバ8に送信する処理
(4)エラーの発生を検知したときの運転行程に関連する関連エラー情報をサーバ8に送信する処理
(5)複数のエラーの組み合わせに関連する関連エラー情報をサーバ8に送信する処理
について順次説明する。
【0019】
(1)エラーの発生頻度又は連続発生回数に関連する関連エラー情報をサーバ8に送信する処理(図5及び図6参照)。
制御装置20は、洗濯乾燥の運転中に例えば排水エラーの発生を検知すると(ステップS1:YES)、その検知した排水エラーの内容を示す排水エラー情報を本体10にて報知する。具体的には、制御装置20は、図11に示すように、排水エラー情報をコード化したエラーコード(この場合は「C1」)を情報表示部19に表示させる。これにより、ユーザは、情報表示部19に表示されたエラーコードを取扱説明書や本体表記等と照合することで、排水エラーの内容を確認することができる。又、制御装置20は、排水エラー情報を通信部13からホームゲートウェイ2を経由してサーバ8に送信させる(ステップS2)。具体的には、制御装置20は、排水エラー情報をコード化したエラーコードを通信部13からホームゲートウェイ2を経由してサーバ8に送信させる。サーバ8は、洗濯乾燥機3からホームゲートウェイ2を経由して排水エラー情報のエラーコードを受信すると、その受信したエラーコードを一旦記憶し、そのエラーコードをデコード化した排水エラー情報をタブレット端末6や携帯電話機9に電子メールの形式で送信する。タブレット端末6や携帯電話機9は、サーバ8から排水エラー情報を受信すると、その受信した排水エラー情報として例えば「排水フィルターを掃除してください」というメッセージを表示する。これにより、ユーザは、タブレット端末6や携帯電話機9に表示される排水エラー情報を確認することで、排水エラーが発生したことに対する対処方法を確認することができる。
【0020】
次に、制御装置20は、排水エラーが最近の運転履歴において所定比率以上で発生しているか否かを判定する(ステップS3)。所定比率は例えば製造メーカが任意に設定可能な比率であり、例えば「50%」である。制御装置20は、排水エラーが最近の運転履歴において所定比率以上で発生していると判定すると(ステップS3:YES)、排水エラー頻発発生情報をコード化したエラーコードを通信部13からホームゲートウェイ2を経由してサーバ8に送信させる(ステップS4)。サーバ8は、洗濯乾燥機3からホームゲートウェイ2を経由して排水エラー頻発発生情報のエラーコードを受信すると、その受信したエラーコードを一旦記憶し、そのエラーコードをデコード化した排水エラー頻発発生情報をタブレット端末6や携帯電話機9に電子メールの形式で送信する。タブレット端末6や携帯電話機9は、サーバ8から排水エラー頻発発生情報を受信すると、その受信した排水エラー頻発発生情報として例えば「排水フィルターを掃除すると共に、排水口や排水溝のつまりを確認してください」というメッセージを表示する。これにより、ユーザは、タブレット端末6や携帯電話機9に表示される排水エラー頻発発生情報を確認することで、排水エラーの発生が頻発したことに対する対処方法を確認することができる。
【0021】
次に、制御装置20は、排水エラーが最近の運転履歴において所定回数連続して発生しているか否かを判定する(ステップS5)。所定回数は例えば製造メーカが任意に設定可能な回数であり、例えば「3回」である。制御装置20は、排水エラーが最近の運転履歴において所定回数連続して発生していると判定すると(ステップS5:YES)、排水エラー連続発生情報をコード化したエラーコードを通信部13からホームゲートウェイ2を経由してサーバ8に送信させる(ステップS6)。サーバ8は、洗濯乾燥機3からホームゲートウェイ2を経由して排水エラー連続発生情報のエラーコードを受信すると、その受信したエラーコードを一旦記憶し、そのエラーコードをデコード化した排水エラー連続発生情報をタブレット端末6や携帯電話機9に電子メールの形式で送信する。タブレット端末6や携帯電話機9は、サーバ8から排水エラー連続発生情報を受信すると、その受信した排水エラー連続発生情報として例えば「排水フィルターを掃除すると共に、排水口や排水溝のつまりを確認してください」というメッセージを表示する。これにより、ユーザは、タブレット端末6や携帯電話機9に表示される排水エラー連続発生情報を確認することで、排水エラーの発生が連続したことに対する対処方法を確認することができる。
【0022】
このように洗濯乾燥機3は、排水エラーが最近の運転履歴において所定比率以上で発生した場合や所定回数連続して発生した場合には、本体10での排水経路のつまり以外に排水口や排水溝のつまりも想定されるので、排水エラー情報に関連するエラー情報として排水エラー頻発発生情報や排水エラー連続発生情報をサーバ8に送信する。そして、タブレット端末6や携帯電話機9は、サーバ8から排水エラー情報を受信したときには、例えば「排水フィルターを掃除してください」というメッセージを表示するに留まるが、サーバ8から排水エラー頻発発生情報や排水エラー連続発生情報を受信したときには、例えば「排水フィルターを掃除すると共に、排水口や排水溝のつまりを確認してください」というメッセージを表示する。これにより、機器の点検を促すことができ、故障を未然に防止することができる。
【0023】
尚、以上は、排水エラーの発生を検知した場合を説明したが、アンバランスエラーの発生を検知した場合も同様である。即ち、洗濯乾燥機3は、アンバランスエラーが最近の運転履歴において所定比率以上で発生した場合や所定回数連続して発生した場合には、機器の故障の予兆が想定されるので、アンバランスエラー頻発発生情報やアンバランスエラー連続発生情報をサーバ8に送信する(ステップS11〜S16)。タブレット端末6や携帯電話機9は、サーバ8からアンバランスエラー情報を受信したときには、例えば「洗濯物の偏りを確認してください」というメッセージを表示するに留まるが、サーバ8からアンバランスエラー頻発発生情報やアンバランスエラー連続発生情報を受信したときには、例えば「洗濯物の偏りを確認すると共に、機器を点検してください」というメッセージを表示する。これにより、この場合も、機器の点検を促すことができ、故障を未然に防止することができる。尚、上記した処理も含め、これ以降に説明する処理においても、洗濯乾燥機3とサーバ8とは、エラー情報や関連エラー情報をエラーコードとして送受信する。
【0024】
(2)エラーの発生を検知したときの延べ運転回数に関連する関連エラー情報をサーバ8に送信する処理(図7参照)。
制御装置20は、洗濯乾燥の運転中に例えばアンバランスエラーの発生を検知すると(ステップS21:YES)、その検知したアンバランスエラーの内容を示すアンバランスエラー情報を本体10にて報知すると共に、アンバランスエラー情報を通信部13からホームゲートウェイ2を経由してサーバ8に送信させる(ステップS22)。
【0025】
次に、制御装置20は、延べ運転回数が第1の所定回数以下であるか否かを判定する(ステップS23)。第1の所定回数は例えば製造メーカが任意に設定可能な回数であり、例えば「10回」である。制御装置20は、延べ運転回数が第1の所定回数以下であると判定すると(ステップS23:YES)、初期のアンバランスエラー発生情報を通信部13からホームゲートウェイ2を経由してサーバ8に送信させる(ステップS24)。サーバ8は、洗濯乾燥機3からホームゲートウェイ2を経由して初期のアンバランスエラー発生情報を受信すると、その受信した初期のアンバランスエラー発生情報をタブレット端末6や携帯電話機9に電子メールの形式で送信する。タブレット端末6や携帯電話機9は、サーバ8から初期のアンバランスエラー発生情報を受信すると、その受信した初期のアンバランスエラー発生情報として例えば「輸送用金具は外れていますか?」というメッセージを表示する。これにより、ユーザは、タブレット端末6や携帯電話機9に表示される初期のアンバランスエラー発生情報を確認することで、アンバランスエラーが初期の時期で発生したことに対する対処方法を確認することができる。
【0026】
次に、制御装置20は、延べ運転回数が第2の所定回数以上であるか否かを判定する(ステップS25)。第2の所定回数も例えば製造メーカが任意に設定可能な回数であり、例えば「3600回」である。制御装置20は、延べ運転回数が第2の所定回数以上であると判定すると(ステップS25:YES)、寿命末期のアンバランスエラー発生情報を通信部13からホームゲートウェイ2を経由してサーバ8に送信させる(ステップS26)。サーバ8は、洗濯乾燥機3からホームゲートウェイ2を経由して寿命末期のアンバランスエラー発生情報を受信すると、その受信した寿命末期のアンバランスエラー発生情報をタブレット端末6や携帯電話機9に送信する。タブレット端末6や携帯電話機9は、サーバ8から寿命末期のアンバランスエラー発生情報を受信すると、その受信した寿命末期のアンバランスエラー発生情報として例えば「機器を点検してください」というメッセージを表示する。これにより、ユーザは、タブレット端末6や携帯電話機9に表示される寿命末期のアンバランスエラー発生情報を確認することで、アンバランスエラーが寿命末期の時期で発生したことに対する対処方法を確認することができる。
【0027】
このように洗濯乾燥機3は、アンバランスエラーが発生した時点での延べ運転回数に応じて、初期のアンバランスエラー発生情報、又は寿命末期のアンバランスエラー発生情報をサーバ8に送信する。そして、タブレット端末6や携帯電話機9は、サーバ8から初期のアンバランスエラー発生情報を受信した場合と、寿命末期のアンバランスエラー発生情報を受信した場合とでメッセージを異ならせて表示する。これにより、延べ運転回数に応じた適切な対処方法を提供することができる。
【0028】
(3)エラーの発生を検知したときの時期に関連する関連エラー情報をサーバ8に送信する処理(図8参照)。
制御装置20は、洗濯乾燥の運転中に例えば給水エラーの発生を検知すると(ステップS31:YES)、その検知した給水エラーの内容を示す給水エラー情報を本体10にて報知する(ステップS32)。次に、制御装置20は、発生時期が朝の時間帯であるか否かを判定する(ステップS33)。朝の時間帯は例えば製造メーカが任意に設定可能な時間帯である。制御装置20は、発生時期が朝の時間帯である判定すると(ステップS33:YES)、例えば寒冷地や冬季では水道管の凍結の可能性が高いので、朝の時間帯での給水エラー発生情報を通信部13からホームゲートウェイ2を経由してサーバ8に送信させる(ステップS34)。サーバ8は、洗濯乾燥機3からホームゲートウェイ2を経由して朝の時間帯での給水エラー発生情報を受信すると、その受信した朝の時間帯での給水エラー発生情報をタブレット端末6や携帯電話機9に電子メールの形式で送信する。タブレット端末6や携帯電話機9は、サーバ8から朝の時間帯での給水エラー発生情報を受信すると、その受信した朝の時間帯での給水エラー発生情報として例えば「水道管は凍結していませんか?水栓は開いていますか?」というメッセージを表示する。これにより、ユーザは、タブレット端末6や携帯電話機9に表示される朝の時間帯での給水エラー発生情報を確認することで、給水エラーが朝の時間帯で発生したことに対する対処方法を確認することができる。
【0029】
一方、制御装置20は、発生時期が朝の時間帯でないと判定すると(ステップS33:NO)、朝の時間帯に比べて水道管の凍結の可能性が低いので、朝以外の時間帯での給水エラー発生情報を通信部13からホームゲートウェイ2を経由してサーバ8に送信させる(ステップS35)。サーバ8は、洗濯乾燥機3からホームゲートウェイ2を経由して朝以外の時間帯での給水エラー発生情報を受信すると、その受信した朝以外の時間帯での給水エラー発生情報をタブレット端末6や携帯電話機9に電子メールの形式で送信する。タブレット端末6や携帯電話機9は、サーバ8から朝以外の時間帯での給水エラー発生情報を受信すると、その受信した朝以外の時間帯での給水エラー発生情報として例えば「水栓は開いていますか?水道管は凍結していませんか?」というメッセージを表示する。これにより、ユーザは、タブレット端末6や携帯電話機9に表示される朝以外の時間帯での給水エラー発生情報を確認することで、給水エラーが朝以外の時間帯で発生したことに対する対処方法を確認することができる。
【0030】
このように洗濯乾燥機3は、給水エラーが発生した時間帯に応じて、朝の時間帯での給水エラー発生情報、又は朝以外の時間帯での給水エラー発生情報をサーバ8に送信する。そして、タブレット端末6や携帯電話機9は、サーバ8から朝の時間帯での給水エラー発生情報を受信した場合と、朝以外の時間帯での給水エラー発生情報を受信した場合とでメッセージを異ならせて表示する。これにより、給水エラーが発生した時間帯に応じた適切な対処方法を提供することができる。即ち、給水エラーの発生を検知した時間帯が朝の時間帯では、最初に水道管が凍結しているか否かの確認を促し、一方、給水エラーの発生を検知した時間帯が朝以外の時間帯では、最初に水栓が開いているか否かの確認を促すことで、適切な対処方法を提供することができる。
【0031】
(4)エラーの発生を検知したときの運転行程に関連する関連エラー情報をサーバ8に送信する処理(図9参照)。
制御装置20は、洗濯乾燥の運転中に例えば排水エラーの発生を検知すると(ステップS41:YES)、その検知した排水エラーの内容を示す排水エラー情報を本体10にて報知する(ステップS42)。次に、制御装置20は、発生時の運転行程が乾燥行程であるか否かを判定する(ステップS43)。制御装置20は、発生時の運転行程が乾燥行程であると判定すると(ステップS43:YES)、乾燥行程での排水エラー発生情報を通信部13からホームゲートウェイ2を経由してサーバ8に送信させる(ステップS44)。サーバ8は、洗濯乾燥機3からホームゲートウェイ2を経由して乾燥行程での排水エラー発生情報を受信すると、その受信した乾燥行程での排水エラー発生情報をタブレット端末6や携帯電話機9に電子メールの形式で送信する。タブレット端末6や携帯電話機9は、サーバ8から乾燥行程での排水エラー発生情報を受信すると、その受信した乾燥行程での排水エラー発生情報として対処方法を表示する。これにより、ユーザは、タブレット端末6や携帯電話機9に表示される乾燥行程での排水エラー発生情報を確認することで、排水エラーが乾燥行程で発生したことに対する対処方法を確認することができる。
【0032】
一方、制御装置20は、発生時の運転行程が乾燥行程でないと判定すると(ステップS43:NO)、乾燥行程以外での排水エラー発生情報を通信部13からホームゲートウェイ2を経由してサーバ8に送信させる(ステップS45)。サーバ8は、洗濯乾燥機3からホームゲートウェイ2を経由して乾燥行程以外での排水エラー発生情報を受信すると、その受信した乾燥行程以外での排水エラー発生情報をタブレット端末6や携帯電話機9に電子メールの形式で送信する。タブレット端末6や携帯電話機9は、サーバ8から乾燥行程以外での排水エラー発生情報を受信すると、その受信した乾燥行程以外での排水エラー発生情報として対処方法を表示する。これにより、ユーザは、タブレット端末6や携帯電話機9に表示される乾燥行程以外での排水エラー発生情報を確認することで、排水エラーが乾燥行程以外で発生したことに対する対処方法を確認することができる。
【0033】
このように洗濯乾燥機3は、排水エラーが発生した運転行程に応じて、乾燥行程での排水エラー発生情報、又は乾燥行程以外での排水エラー発生情報をサーバ8に送信する。そして、タブレット端末6や携帯電話機9は、サーバ8から乾燥行程での排水エラー発生情報を受信した場合と、乾燥行程以外での排水エラー発生情報を受信した場合とでメッセージを異ならせて表示する。これにより、排水エラーが発生した運転行程に応じた適切な対処方法を提供することができる。即ち、排水エラーが乾燥行程で発生した場合と洗濯行程で発生した場合とでは対処方法が異なり、前者では再開後に一旦脱水運転から実施する必要があるが、一方、後者ではその必要がなく、適切な対処方法を提供することができる。
【0034】
(5)複数のエラーの組み合わせに関連する関連エラー情報をサーバ8に送信する処理(図10参照)。
制御装置20は、洗濯乾燥の運転中に例えばアンバランスエラーの発生を検知すると(ステップS51:YES)、その検知したアンバランスエラーの内容を示すアンバランスエラー情報を本体10にて報知する(ステップS52)。次に、制御装置20は、乾燥容量オーバーを検知したか否かを判定する(ステップS53)。制御装置20は、乾燥容量オーバーを検知したと判定すると(ステップS53:YES)、少量洗濯が原因でないアンバランスエラー発生情報を通信部13からホームゲートウェイ2を経由してサーバ8に送信させる(ステップS54)。サーバ8は、洗濯乾燥機3からホームゲートウェイ2を経由して少量洗濯が原因でないアンバランスエラー発生情報を受信すると、その受信した少量洗濯が原因でないアンバランスエラー発生情報をタブレット端末6や携帯電話機9に電子メールの形式で送信する。タブレット端末6や携帯電話機9は、サーバ8から少量洗濯が原因でないアンバランスエラー発生情報を受信すると、その受信した少量洗濯が原因でないアンバランスエラー発生情報として対処方法を表示する。これにより、ユーザは、タブレット端末6や携帯電話機9に表示される少量洗濯が原因でないアンバランスエラー発生情報を確認することで、アンバランスエラーが発生したことに対する対処方法を確認することができる。
【0035】
一方、制御装置20は、乾燥容量オーバーを検知していないと判定すると(ステップS53:NO)、少量洗濯が原因であるアンバランスエラー発生情報を通信部13からホームゲートウェイ2を経由してサーバ8に送信させる(ステップS55)。サーバ8は、洗濯乾燥機3からホームゲートウェイ2を経由して少量洗濯が原因であるアンバランスエラー発生情報を受信すると、その受信した少量洗濯が原因であるアンバランスエラー発生情報をタブレット端末6や携帯電話機9に電子メールの形式で送信する。タブレット端末6や携帯電話機9は、サーバ8から少量洗濯が原因であるアンバランスエラー発生情報を受信すると、その受信した少量洗濯が原因であるアンバランスエラー発生情報として対処方法を表示する。これにより、ユーザは、タブレット端末6や携帯電話機9に表示される少量洗濯が原因であるアンバランスエラー発生情報を確認することで、アンバランスエラーが乾燥行程以外で発生したことに対する対処方法を確認することができる。
【0036】
このように洗濯乾燥機3は、乾燥容量オーバーを検知したか否かに応じて、少量洗濯が原因でないアンバランスエラー発生情報、又は少量洗濯が原因であるアンバランスエラー発生情報をサーバ8に送信する。そして、タブレット端末6や携帯電話機9は、サーバ8から少量洗濯が原因でないアンバランスエラー発生情報を受信した場合と、少量洗濯が原因であるアンバランスエラー発生情報を受信した場合とでメッセージを異ならせて表示することで、乾燥容量オーバーを検知したか否かに応じた適切な対処方法を提供することができる。即ち、アンバランスエラーと乾燥容量オーバーとを検知した場合には、少量の洗濯物ではなく、防水性のシート、マット、水を通し難い衣類を洗濯している可能性が高いので、その旨を表示することで、適切な対処方法を提供することができる。
【0037】
以上のように、洗濯乾燥機3の本体10にて表示されないエラー情報に関連する関連エラー情報をタブレット端末6や携帯電話機9にて表示する構成では、タブレット端末6や携帯電話機9の液晶ディスプレイの表示領域が本体10の情報表示部19の表示領域よりも大きいのが一般的であるので、より多くの情報量を提供することができる。
【0038】
本実施形態の家電機器の情報報知システム1によれば、洗濯乾燥機3において、本体10にてエラーの発生を検知すると、その検知したエラーの内容を示すエラー情報を本体10にて表示する態様、エラー情報を本体10にて表示すると共にサーバ8に送信する報知態様、エラー情報に関連する関連エラー情報をサーバ8に送信する態様のうち何れかを行うようにした。そして、サーバ8において、洗濯乾燥機3から関連エラー情報を受信すると、その受信した関連エラー情報をタブレット端末6や携帯電話機9に送信するようにした。これにより、ユーザは、本体10にて表示されないエラー情報に関連する関連エラー情報をタブレット端末6や携帯電話機9にて確認することができ、使い勝手を高めることができる。
【0039】
尚、上記した構成では、報知対象の事象が例えば給水エラー、排水エラー、アンバランスエラー等の各種エラーである場合を説明したが、報知対象の事象がエラーでなくても例えば使用形態に関するお知らせ等であっても良い。例えば洗濯乾燥機3において、洗剤の投入量が過剰であったときに泡を消すためにすすぎ行程を自動追加する機能がある。ここで、すすぎ行程を自動追加したとしても運転完了結果には影響がないので、すすぎ行程を自動追加した旨を本体10にて報知しないようにすることで、仮に報知した場合にユーザに報知内容を確認させてしまうといった煩わしさを与えないようにすることができる。ただし、この場合、すすぎ行程を自動追加すると、その分、給水量が増えることになるが、すすぎ行程を自動追加した旨を本体10にて報知しないことで、給水量が増えることも報知しないことになる。しかしながら、これでは、給水や電力を余計に消費することをユーザが認識することができず、好ましいとは言い難い。本実施形態の家電機器の情報報知システム1では、すすぎ行程を自動追加した際に、すすぎ行程を自動追加した旨を報知情報として本体10にて報知しない一方でサーバ8に送信し、すすぎ行程を自動追加した旨をサーバ8がタブレット端末6や携帯電話機9に送信しても良い。これにより、ユーザは、すすぎ行程を自動追加したこと、洗剤の投入量が過剰であったことを確認することができ、次回から適正量の洗剤を投入するように意識することができる。このように本体10にて表示されないエラー情報に関連する関連エラー情報をタブレット端末6や携帯電話機9に表示させることに加え、本体10にて表示されない使用形態に関するお知らせ等をタブレット端末6や携帯電話機9に表示させても良い。即ち、本体10にて報知されないがサーバ8に送信される情報は、ユーザにとって有益な情報であれば、どのような情報でも良い。
【0040】
又、サーバ8が上記した関連エラー情報やお知らせ等の報知情報をタブレット端末6や携帯電話機9に送信する形態は、どのような形態でも良い。具体的には、サーバ8において、洗濯乾燥機3から報知情報を受信すると、その受信した報知情報をタブレット端末6や携帯電話機9に速やかに送信しても良いし、その受信した報知情報を一旦記憶しておき、ユーザからの問合せ(アクセス)が発生したことを条件として、その記憶している報知情報をタブレット端末6や携帯電話機9に送信しても良い。即ち、サーバ8が洗濯乾燥機3から受信した報知情報をタブレット端末6や携帯電話機9に速やかに送信する構成では、報知情報をユーザに速やかに報知することができる反面、報知情報を受信する毎にユーザに報知内容を確認させてしまうといった煩わしさを与えてしまう。一方、サーバ8が報知情報を記憶し続けてタブレット端末6や携帯電話機9への送信を待機する構成では、洗濯乾燥機3からサーバ8に送信された報知情報がユーザに報知されず無駄になってしまうことが懸念される。しかしながら、ユーザは洗濯乾燥機3の通常とは異なる動作(例えば排水エラーの発生頻度や連続発生回数が極めて多い、すすぎ行程の時間が設定時間よりも長い等)を認識すると、それを契機として、通常とは異なる動作の原因をサーバ8に問合せることが想定されるので、ユーザからの問合せが発生したことを条件として報知情報を送信するようにしても、洗濯乾燥機3からサーバ8に送信された報知情報が無駄になることを極力回避することができる。
【0041】
又、サーバ8において、洗濯乾燥機3から報知情報を受信すると、洗濯乾燥機3から報知情報を受信したことをタブレット端末6や携帯電話機9に送信し(受信通知のみ行い)、その後、ユーザからの問合せをタブレット端末6や携帯電話機9から受信したことを条件として報知情報をタブレット端末6や携帯電話機9に送信しても良い。このようにすれば、ユーザが洗濯乾燥機3の通常とは異なる動作を認識することができなくても、何らかの報知情報が洗濯乾燥機3からサーバ8に送信されたことを認識することができ、その後、サーバ8に問合せることで、その報知情報をサーバ8からタブレット端末6や携帯電話機9に受信させることができる。更に、このようにサーバ8が報知情報を記憶し続ける構成では、その報知情報を記憶し続ける期間に制限を持たせる等しても良い。
【0042】
又、洗濯乾燥機3がエラー情報や関連エラー情報をコード化したエラーコードをサーバ8に送信し、サーバ8が洗濯乾燥機3から受信したエラーコードを記憶するようにした。これにより、洗濯乾燥機3がエラー情報や関連エラー情報をコード化せずにサーバ8に送信する場合と比べ、洗濯乾燥機3がサーバ8に送信するデータ量を低減することができる。又、サーバ8に記憶されているエラーコードに対応するエラー情報や関連エラー情報の内容を更新することで、タブレット端末6や携帯電話機9に送信されるエラー情報や関連エラー情報の内容を容易に更新することができる。
【0043】
尚、上記した実施形態では、家電機器としてドラム式の洗濯乾燥機3に適用するようにしたが、いわゆる縦型式の洗濯乾燥機、乾燥機能を有しない洗濯機、乾燥機能のみを有する乾燥機等に適用しても良い。又、家電機器として電子レンジ4に適用し、本体にて表示されない調理に関する関連エラー情報をサーバ8に送信するようにしても良いし、家電機器として掃除機5に適用し、本体にて表示されない運転に関する関連エラー情報をサーバ8に送信するようにしても良い。
【0044】
以上に説明した家電機器の情報報知システムは、家電機器において、本体にて報知対象の事象の発生を検知すると、その検知した事象の内容に係る報知情報を本体にて報知する第1の報知態様、報知情報を本体にて報知すると共にサーバに送信する第2の報知態様、報知情報をサーバに送信する第3の報知態様のうち何れかを行うようにした。これにより、ユーザは、第3の報知態様が行われ、その後、報知情報がサーバから操作端末に受信されることで、本体にて報知されない報知情報を操作端末にて確認することができ、使い勝手を高めることができる。
【0045】
尚、上記した実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態およびその変形は、発明の範囲及び要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0046】
図面中、1は家電機器の情報報知システム、3は洗濯乾燥機(家電機器)、4は電子レンジ(家電機器)、5は掃除機(家電機器)、6はタブレット端末(操作端末)、8はサーバ、9は携帯電話機(操作端末)、10は本体を示す。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
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図9
図10
図11