(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記コンテンツは、少なくともテキスト、イラスト、動画、音声の一部、又は全部の情報の何れかを含むことを特徴とする請求項1〜7の何れか1項記載の情報提供システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、フィールド(作業現場)における機器等の保全や修理等の作業において、例えば、ユーザ先等に設置されている機器に異常が発生した場合、異常の発生から対応までの間は機器を停止させる必要がある。これにより、ユーザ先等における業務やサービスに影響を与えてしまう懸念がある。
【0008】
例えば、工場内の生産ラインに設置される機器等の場合は、ラインに設置された時期や複数の機器やモジュールが組み合わさり構成される。そのため、異常個所の特定は、周辺の機器の可動状態や部品構成等を確認する必要がある。
【0009】
また、例えば、駅や商業施設などに設置されるエスカレータやエレベータ、または屋外駐車場等の機器の場合は、機器の構造が複雑な上、設置後に部品交換等がなされ、交換部品の形状や部番が変わっているケースもある。機器を分解してから始めて分かるケースもあり、整備マニュアルに記載されている内容と異なるケースもある。そのため、機器のマニュアルの情報に加え、関連する部品や代替部品の交換手順等についても把握しておく必要がある。
【0010】
しかしながら、実際のフィールドでは、このような経験豊富なエキスパート技術者の存在は年々少なくなる一方であるため、今後は、人材育成を兼ね、経験が浅く、比較的に年齢の若い技術者にも対応させる。あるいは、海外から来日し、機器保全や修理の研修を終えた外国人技術者等が対応していくと予想される。
【0011】
この点、特許文献1に開示技術では、農作物の外観形状等から判断した結果に基づき予測結果を表示する。そのため、様々なフィールド環境や設置された状況、機器の構成等に応じて、提供する情報を順次に絞り込んで提供していくことが難しい。
【0012】
さらに、特許文献2の開示技術では、マニュアルのルールに基づく学習モデルを生成して作業支援を行うに過ぎない。このため、実際のフィールドや機器の構成に変更があり、学習に用いたマニュアルに記載されている内容や手順と異なっている場合、フィールドにおける臨機応変な対応や判断ができない。新たに対応させるためには、その都度学習モデルを生成することになり、時間と費用がかかる。このため、実際のフィールド、作業に適した情報提供や対象情報の更新を効率よく行うことが難しい。
【0013】
そこで本発明は、上述した問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、フィールドの状況に応じて状態の絞込みを行え、既存の情報資産をそのまま活用してその中で現場に最適なものを提供することを可能とする情報提供システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
第1発明に係る情報提供システムは、ユーザ端末から取得した映像情報に基づき、ユーザ端末に出力する複数のコンテンツの絞込みを行う情報提供システムであって、ユーザ端末から第1映像情報を取得する第1取得手段と、予め取得された過去の第1映像情報、過去の第1映像情報に紐づけられたシーンIDを含むシーン情報、及び、過去の第1映像情報と前記シーン情報との間における3段階以上のシーン連関度が記憶されたシーンモデルデータベースと、シーンモデルデータベースを参照し、第1映像情報とシーン情報との間における第1シーン連関度を含むシーンIDリストを取得する第1評価手段と、シーンIDリストに対応するシーン名リストを生成する第1生成手段と、ユーザ端末から、第2映像情報と、シーン名リストから選択されたシーン名に対応する第1シーンIDとを1組とした
対象情報を、取得する第2取得手段と、予め取得された過去の第2映像情報とシーンIDとを1組とした過去の対象情報、過去の対象情報に紐づけられ、コンテンツに対応する参照ID、及び、過去の対象情報と参照IDとの間における3段階以上のコンテンツ連関度が記憶されたコンテンツモデルデータベースと、コンテンツモデルデータベースを参照し、対象情報と、参照IDとの間における第1コンテンツ連関度を含む参照IDリストを取得する第2評価手段と、参照IDリストに対応する参照サマリーリストを生成する第2生成手段と、ユーザ端末を介して参照サマリーリストから選択された第1参照IDを取得する第3取得手段と、取得した第1参照IDに対応するコンテンツを出力する出力手段とを備えることを特徴とする。
【0015】
第2発明に係る情報提供システムは、第1発明において、シーンID生成部をさらに備え、シーンID生成部は、予め取得した過去の第1映像情報及び過去の第1映像情報に対応するシーン名を取得するシーン名取得手段と、シーン名より小さい情報量のシーンIDを、取得したシーン名毎に生成するシーンID生成手段と、シーン情報と、過去の第1映像情報とを用いた機械学習によりシーンモデルデータベースを生成する第1学習手段とを有することを特徴とする。
【0016】
第3発明に係る情報提供システムは、第1発明又は第2発明において、コンテンツID生成部をさらに備え、コンテンツID生成部は、予め取得した過去の第2映像情報及び過去の第2映像情報に対応するコンテンツを取得する
コンテンツ取得手段と、コンテンツより小さい情報量のコンテンツIDを、取得したコンテンツ毎に生成するコンテンツID生成手段と、参照情報と、過去の対象情報とを用いた機械学習により前記コンテンツモデルデータベースを生成する第2学習手段を有すること特徴とする。
【0017】
第4発明に係る情報提供システムは、第3発明において、コンテンツIDは、複数のメタ情報と対応づけられることを特徴とする。
【0018】
第5発明に係る情報提供システムは、第1発明〜第4発明の何れかにおいて、ユーザ端末は第1評価手段によって取得されたシーンIDリストを受信する受信手段と、シーンIDリストの受信の結果に応じて、ユーザ端末のキャッシュ領域に受信したシーンIDリストに含まれるシーンIDが存在するか否かを判別する判別手段と、判別の結果に応じて、ユーザ端末のキャッシュ領域に存在しない場合は、コンテンツを保有するコンテンツ情報データベースに問い合わせる問い合わせ手段をさらに備えることを特徴とする。
【0019】
第6発明に係る情報提供システムは、第1発明〜第5発明の何れかにおいて、ユーザ端末は、第2取得手段によって取得された参照IDリストを受信する受信手段と、参照IDリストの受信の結果に応じて、ユーザ端末のキャッシュ領域に受信した参照IDリストに含まれる参照IDが存在するか否かを判別する判別手段と、判別の結果に応じて、ユーザ端末のキャッシュ領域に存在しない場合は、コンテンツを保有するコンテンツ情報データベースに問い合わせる問い合わせ手段をさらに備えることを特徴とする。
【0020】
第7発明に係る情報提供システムは、第1発明〜第6発明の何れかにおいて、ユーザ端末は、頭部又は眼鏡に装着され、ユーザ端末から取得した第1映像情報に基づいて生成された情報を透過状態で表示する表示部を備えることを特徴とする。
【0021】
第8発明に係る情報提供システムは、第1発明〜第7発明の何れかにおいて、コンテンツは、少なくともテキスト、イラスト、動画、音声の一部、又は全部の情報の何れかを含むことを特徴とする。
【0022】
第9発明に係る情報提供方法は、ユーザ端末から取得した映像情報に基づき、ユーザ端末に出力する複数のコンテンツの絞込みを行う情報提供方法であって、ユーザ端末から第1映像情報を取得する第1工程と、予め取得された過去の第1映像情報、過去の第1映像情報に紐づけられたシーンIDを含むシーン情報、及び、過去の第1映像情報とシーン情報との間における3段階以上のシーン連関度をシーンモデルデータベースに記憶する第2工程と、シーンモデルデータベースを参照し、第1映像情報とシーンIDとの間におけるシーン連関度を含むシーンIDリストを取得する第3工程と、シーンIDリストに対応するシーン名リストを生成する第4工程と、ユーザ端末から、第2映像情報と、シーン名リストから選択されたシーン名に対応する第1シーンIDとを1組とした
対象情報を、取得する第5工程と、予め取得された過去の第2映像情報とシーンIDとを1組とした過去の対象情報、対象情報に紐づけられ、コンテンツに対応する参照ID、及び、過去の対象情報と参照IDとの間における3段階以上のコンテンツ連関度をコンテンツモデルデータベースに記憶する第6工程と、コンテンツモデルデータベースを参照し、対象情報と、参照IDとの間における第1コンテンツ連関度を含む参照IDリストを取得する第7工程と、参照IDリストに対応する参照サマリーリストを生成する第8工程と、ユーザ端末を介して参照サマリーリストから選択された第1参照IDを取得する第9工程と、取得した第1参照IDに対応するコンテンツを出力する第10工程とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
第1発明によれば、第1評価手段及び第1生成手段を備える。このため、シーンモデルデータベースを参照し、取得した第1映像情報に基づきシーンIDリストを取得でき、シーンIDリストに対応するシーン名リストを生成することができる。また、第2評価手段及び第2生成手段を備える。このため、コンテンツモデルデータベースを参照し、取得した対象情報に基づき参照IDリストを取得でき、参照サマリーリストを生成することができる。これらにより、フィールドの状況、作業者の作業の進捗、機器の様態に応じて、適宜に、シーン及び出力するコンテンツの絞込みを行うことが可能となる。
【0024】
また、第1発明によれば、シーンモデルデータベースを備える。このため、予め取得された過去の第1映像情報及びシーン情報との間におけるシーン連関度に基づき、シーンIDリストを取得することが可能となる。さらに、コンテンツモデルデータベースを備える。このため、予め取得された過去の対象情報と、参照IDとの間におけるコンテンツ連関度に基づき、参照IDリストを取得することが可能となる。また、シーンモデルデータベース及びコンテンツモデルデータベースは、共通のIDを介して管理される。このため、一方のデータベース(シーンモデルデータベース)を更新するとき、他方のデータベース(コンテンツモデルデータベース)を更新する必要がない。そのため、機械学習させるための生成時間や更新時間を大幅に短縮することができる。さらに、フィールドの状況に応じて状態の絞込みを行え、既存の情報資産をそのまま活用できる。既存の情報資産の中で、現場に最適なものを提供することが可能となる。
【0025】
また、第1発明によれば、第2取得手段、第3取得手段及び出力手段と、を備える。このため、生成した参照サマリーリストをユーザ端末に送信し、ユーザ端末を介して選択された参照IDを取得し、取得した参照IDに基づいて、対応するコンテンツを出力できる。これらにより、適切な情報の取得及び提供を効率的に行うことが可能となる。
【0026】
また、第2発明によれば、シーンID生成部を備える。シーンID生成部は、シーン名取得手段、シーンID生成手段、及び第1学習手段を有する。このため、シーン名より小さい情報量のシーンIDを、取得したシーン名毎に生成する。これにより、やり取りにかかる通信量をセーブすることができ、早いレスポンスが可能となる。さらに、一方のデータベースを更新するとき、対象のIDの修正だけでいいので、他方のデータベースを更新する必要がない。
【0027】
また、第3発明によれば、コンテンツID生成部を備える。コンテンツID生成部は、コンテンツ取得手段、コンテンツID生成手段、及び第2学習手段を有する。このため、コンテンツ情報より小さい情報量の第2コンテンツIDを、前記取得したコンテンツ情報より生成する。これにより、やり取りにかかる通信量をセーブすることができ、早いレスポンスが可能となる。さらに、一方のデータベースを更新するとき、対象のIDの修正だけでいいので、他方のデータベースを更新する必要がない。
【0028】
また、第4発明によれば、コンテンツ情報は、メタ情報を含む。このため、より細かい属性をコンテンツ情報に付与することができる。これにより、正確なコンテンツの割り当てや提供が可能となり、適切な情報の取得及び提供を効率的に行うことが可能となる。
【0029】
また、第5発明によれば、ユーザ端末は、受信手段、判別手段、及び問い合わせ手段を備える。このため、キャッシュ領域に受信したシーンIDリストに含まれるシーンIDが存在するか否かを判別すことができる。このため、自端末内に対応するシーンID存在しない場合に限り、他のシーンモデルデータベースから入手する。これにより、フィールドの状況に応じて状態の絞込みを行え、さらに、適切な情報の取得及び提供を効率的に行うことが可能となる。
【0030】
また、第6発明によれば、ユーザ端末は、受信手段、判別手段、及び問い合わせ手段を備える。このため、キャッシュ領域に受信したコンテンツID含まれる
コンテンツIDが存在するか否かを判別すことができる。このため、自端末内に対応するシーンID存在しない場合に限り、他のシーンモデルデータベースから入手する。これにより、フィールドの状況に応じて状態の絞込みを行え、さらに、適切な情報の取得及び提供を効率的に行うことが可能となる。
【0031】
また、第7発明によれば、ユーザ端末は、頭部又は眼鏡に装着され、ユーザ端末から取得した第1映像情報に基づいて生成された情報を透過状態で表示する表示部を備える。このため、フィールドの操作でハンズフリーの操作が可能となる。これにより、適切な情報の取得及び提供を効率的に行えるを自由に使え、適切な情報の取得及び提供を効率的に行うことが可能となる。
【0032】
また、第8発明によれば、参照情報は、少なくともテキスト、イラスト、動画、音声の一部、又は全部の情報を含む。このため、さまざまなコンテンツコンテンツを提供が可能となる。これにより、適切な情報の取得及び提供を効率的に行うことが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本発明の実施形態における情報提供システム及び情報提供方法の一例について、図面を参照しながら説明する。
【0035】
図1は、本実施形態における発明が適用される情報提供システム1の一例を示す模式図である。
【0036】
(第1実施形態)
図1〜
図12を参照して、第1実施形態における情報提供システム1の構成の一例について説明する。
図1は、本実施形態における情報提供システム1の全体の構成を示すブロック図である。
【0037】
図1に示すように、情報提供システム1は、管理サーバ2、シーンモデルデータベース3、コンテンツモデルデータベース4、コンテンツ情報データベース5を備える。管理サーバ2は、例えば、公衆通信網6を介して、フィールド(現場)の作業者に備わるユーザ端末7に接続される。
【0038】
管理サーバ2は、例えば、フィールドに設置されている機器等の保守や保全、修理等の作業を実施するために使用される。管理サーバ2は、例えば、フィールドのユーザ端末7から取得する機器などの映像情報を取得する。管理サーバ2は、シーンモデルデータベース3及びコンテンツモデルデータベース4を参照し、各データの取得、データの評価、情報の出力を行う。
【0039】
シーンモデルデータベース3は、予め取得された過去の第1映像情報、前記過去の第1映像情報に紐づけられたシーンIDを含むシーン情報、及び、前記過去の第1映像情報と前記シーン情報との間における3段階以上のシーン連関度を記憶する。コンテンツモデルデータベース4は、予め取得された過去の第2映像情報と前記シーンIDとを1組とした過去の対象情報、前記過去の対象情報に紐づけられ、前記コンテンツに対応する参照ID、及び、前記過去の対象情報と前記参照IDとの間における3段階以上のコンテンツ連関度を記憶する。例えば、対象情報と参照ID(コンテンツID)に基づき構築された結果を、コンテンツモデルデータベースに記憶する。コンテンツ情報データベース5は、例えば、コンテンツを記録する。コンテンツは、例えば、機器マニュアル、取扱い説明書、カタログ、報告書、リポート等のドキュメント関連の資料の他に、例えば、商品紹介の動画や解決マニュアル動画等であってもよい。コンテンツは、例えば、各コンテンツの管理者等により登録される。登録されるコンテンツは、例えば、音声等のファイルであってもよく、日本語に対応する外国語等の翻訳された音声等のファイルであってもよい。例えば、ある1ヶ国の音声言語が登録されれば、それに合わせて対応する外国語の翻訳音声ファイルが記憶されてもよい。これらコンテンツの登録や更新は、例えば、各メーカーの管理者やマニュアル作成担当による端末の操作で、公衆通信網6(ネットワーク)を介して行ってもよい。また、例えば、管理者やマニュアル作成担当者が行う管理等を代行するような業者が一括して行ってもよい。
【0040】
公衆通信網6は、情報提供システム1及び管理サーバ2等が通信回路を介して接続されるインターネット網等である。公衆通信網6は、いわゆる光ファイバ通信網で構成されてもよい。また、公衆通信網6は、有線通信網には限定されず、無線通信網で実現してもよい。
【0041】
<ユーザ端末7>
ユーザ端末7は、作業者の頭部又は眼鏡に一体又は部分的に装着され、ユーザ端末7から取得した第1映像情報に基づいて生成された情報を透過状態で表示する表示部を備える。ユーザ端末7は、例えば、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)の1種類であるホロレンズ(登録商標)であってもよい。作業者は、ユーザ端末7の表示情報をヘッドマウントディスプレイ又はホロレンズ等の透過して表示する表示部を介して、作業エリアや評価対象の機器を透過して確認することができる。これにより作業者は、目の前の状況を見つつ、取得された第1映像情報に基づいて生成されたシーン名リスト、参照サマリーリスト、コンテンツを合わせて確認することが可能となる。
【0042】
さらに、ユーザ端末7は、第1評価手段によって取得されたシーンIDリスト又は第2取得手段によって取得された参照IDリストを受信する受信手段、ユーザ端末7のキャッシュ領域に対象のIDが存在するかを確認する判別手段、ユーザ端末7のキャッシュ領域内に存在しない場合に対応するコンテンツ情報データベース5に問い合わせる問い合わせ手段を備える。
【0043】
<シーンモデルデータベース3>
図2は、本実施形態におけるシーンモデルデータベース3の一例を示す模式図である。シーンモデルデータベース3は、予め取得された過去の第1映像情報、過去の第1映像情報に紐づけられたシーンIDを含むシーン情報、及び、過去の第1映像情報と前記シーン情報との間における3段階以上のシーン連関度が記憶される。第1映像情報は、例えば、フィールドの作業者が備えるユーザ端末7のカメラ等により撮影された映像である。第1映像情報は、例えば、静止画、動画、何れであっても良く、作業者による撮影、又はユーザ端末7の設定で、自動的に撮像されてもよい。さらに、ユーザ端末7のメモリ等に記録されている映像情報に読み込ませたり、公衆通信網6経由で取得する等してもよい。
【0044】
シーンモデルデータベース3は、機械学習により取得された第1映像情報と過去の第1映像情報とシーンIDとの評価結果により構築され、例えば、各々の関係がシーン連関度として記憶する。例えば、過去の第1映像情報の『01』は、シーンID『A』とは70%の連関度であり、シーンID『D』とは50%、シーンID『C』とは10%等として記憶する。ユーザ端末7から取得された第1映像情報は、機械学習により、例えば、予め取得された過去の第1映像情報と類似性等の評価結果が構築される。例えば、深層学習を行うことで、同一ではなく類似の情報に対しても対応可能となる。
【0045】
シーンモデルデータベース3は、予め取得された過去の第1映像情報、過去の第1映像情報に紐づくシーンIDを含むシーン情報、及び過去の第1映像情報とシーン情報との間における度合いを示す3段階以上の第1シーン連関度を記憶する。第1評価手段は、シーンモデルデータベース3を参照し、過去の第1映像情報と一致、一部一致、又は類似する過去の第1映像情報を選択し、選択された過去の第1映像情報に紐づけられたシーンIDを含むシーン情報を選択し、選択された過去の第1映像情報とシーン情報との間における連関度に基づいて第1シーン連関度を算出し、算出された第1シーン連関度を含むシーンIDを取得し、シーンIDリストに基づいて選択されたシーン名リストを、ユーザ端末7に表示する。
【0046】
シーンモデルデータベース3は、シーンIDリストを記憶する。シーンIDリストは、後述する第1評価手段202によって取得される。シーン名リストは、例えば、機械学習により算出されたシーン連関度により、過去の第1映像情報とシーンIDの対が評価されたリストである。シーンモデルデータベース3は、この評価された結果であるリスト化された内容を記憶する。リスト化された内容は、例えば、『シーンID A:70%』、『シーンID D:50%』等と、シーン連関度の高い関係性を表すシーンIDである。
【0047】
シーンモデルデータベース3は、シーンIDリスト、シーン名リストを記憶する。シーン名リストは、後述する第1生成手段203により生成される。例えば、シーンIDリストには、第1評価手段202によってシーンIDに対応するシーン名が取得され、それらシーン名リストを記憶する。シーンモデルデータベース3に記憶されたシーン名リストは、その後の処理でユーザ端末7に送信される。ユーザは、ユーザ端末7により受信されたシーン名リストを参照し、第1映像情報に対応するシーンを把握する。
【0048】
なお、シーンモデルデータベースの更新や登録されているデータの修正や追加等のため、シーンモデルデータベース3に第1映像情報に対応するシーン情報、及びシーンIDに対応するシーン名が存在しない場合は、例えば、別視野における第1映像情報の取得処理を行う、又は『該当シーン無し』というようなシーン名を加えたシーン名リストを生成し、ユーザ端末7に送信するようにしてもよい。
【0049】
<コンテンツモデルデータベース4>
図3は、本実施形態におけるコンテンツモデルデータベース4の一例を示す模式図である。コンテンツモデルデータベース4は、予め取得された過去の第2映像情報とシーンIDとを1組とした過去の対象情報、前記過去の対象情報に紐づけられ、コンテンツに対応する参照ID、及び、過去の対象情報と参照IDとの間における3段階以上のコンテンツ連関度を記憶する。コンテンツモデルデータベース4が記憶する映像情報は、ユーザ端末7によって撮影される。第1取得手段201は、フィールドの映像情報である映像情報として、撮影された第2映像情報を取得する。この第2映像情報は、例えば、フィールドの作業者が備えるユーザ端末7のカメラ等により撮影された映像である。第2映像情報は、前述の第1映像情報と同様に、例えば、静止画、動画、何れであっても良く、作業者による撮影、又はユーザ端末7の設定で、自動的に撮像されてもよい。さらに、ユーザ端末7のメモリ等に記録されている映像情報に読み込ませたり、公衆通信網6経由で取得する等してもよい。
【0050】
コンテンツモデルデータベース4は、ユーザ端末7から、取得された第2映像情報とともに第1シーンIDを記憶する。第1シーンIDとは、シーンモデルデータベース3に記憶されたシーン名リストであり、ユーザによって選択されたシーン名に対応するシーンIDである。コンテンツモデルデータベース4は、この第1シーンIDと第2映像情報を対象情報として記憶する。なお、繰り返し作業を行ったりする場合は、ここまでの処理が繰り返し行われることとなる。なお、第1シーンIDは、複数あってもよく、その場合は、シーン名リストの選択が、ユーザによって複数選択されたことになる。
【0051】
コンテンツモデルデータベース4は、予め取得された過去の第2映像情報、シーンIDを1組とした過去の対象情報、過去の対象情報に紐づけられ、コンテンツに対応する参照ID、及び、過去の対象情報と参照IDとの間における度合いを示す3段階以上のコンテンツ連関度を記憶する。第2評価手段は、コンテンツモデルデータベース4を参照し、過去の第2映像情報、対象情報と一致、一部一致、又は類似する過去の第2映像情報、シーンIDを選択し、選択された過去の第2映像情報、対象情報に紐づけられた参照IDを選択し、選択された過去の第2映像情報と対象情報との間における連関度に基づいて第2連関度を算出し、算出された第2シーン連関度を含む参照IDを取得し、参照IDリストに基づいて選択された参照サマリリストを、ユーザ端末7に表示する。
【0052】
類似度が高かった対象情報と参照IDの評価結果は、例えば、対象情報『A×01』であれば、参照ID『参照ID:A』とは70%の連関度であり、参照ID『参照ID:D』とは50%、参照ID『参照ID:C』とは10%であることを示している。第2取得手段が取得した対象情報は、例えば、対象情報と類似性等の評価がされる。この処理は、AI画像処理等により行われてもよい(図示せず)。AI画像処理を行うことで、従来の処理に比べ、格段の処理が短時間に行える。
【0053】
次に、コンテンツモデルデータベース4は、参照IDリストを記憶する。参照IDリストの取得は、第2評価手段によって取得される。例えば、機械学習により構築されたコンテンツ連関度により、対象情報と過去の第2映像情報と参照IDに紐づけられる参照情報の対が評価される。その評価結果に基づき、連関度の高い評価結果の参照IDがリスト化される。参照IDのリスト化は、例えば、『参照ID:A 70%』、『参照ID:D 50%』等と、コンテンツ連関度の高い関係性の参照IDとして構築され、コンテンツモデルデータベース4に記憶される。
【0054】
次に、コンテンツモデルデータベース4は、第2評価手段により取得された参照IDリストと、第2生成手段により生成された参照サマリーリストを記憶する。参照サマリーリストは、参照IDリストで判別される参照IDに基づき、後述するコンテンツテーブルに記録されている。第2取得手段204は、コンテンツモデルデータベース4に記憶されるコンテンツテーブルに登録される『サマリー』を取得する。第2評価
手段205は、参照IDとの間における第1コンテンツ連関度を含む参照IDリストを取得する。第2生成手段206は、取得されたサマリー情報に基づき参照サマリーリストを生成する。第2生成手段206によって生成された参照サマリーリストは、ユーザ端末7に送信する。
【0055】
なお、コンテンツモデルデータベース4の更新や登録されているデータの修正や追加等のため、コンテンツモデルデータベース4にシーンIDに対応する参照ID、コンテンツ、サマリー等のデータが存在しない場合は、例えば、未対応時の代替対応として準備されているシーシーンIDを新たに対応付け、対応づけられた代替コンテンツをユーザ端末7に送信するようにしてもよい。
【0056】
<管理サーバ2>
図4(a)は、情報提供システム1の管理サーバ2の略式図である。管理サーバ2として、管理サーバ2は、筐体10と、CPU(Central Processing Unit)101と、ROM(Read Only Memory)102と、RAM(Random Access Memory)103と、保存部104と、I/F105〜107とを備える。各構成101〜107は、内部バス110により接続される。
【0057】
CPU101は、管理サーバ2全体を制御する。ROM102は、CPU101の動作コードを格納する。RAM103は、CPU101の動作時に使用される作業領域である。保存部104は、測定情報等の各種情報が記憶される。保存部104として、例えばHDD(Hard Disk Drive)のほか、SSD(solid state drive)等が用いられる。
【0058】
I/F105は、公衆通信網6を介してユーザ端末7等との各種情報の送受信を行うためのインターフェースである。I/F106は、入力部分108との情報の送受信を行うためのインターフェースである。入力部分108として、例えばキーボードが用いられ、情報提供システム1を利用する管理者や作業者やコンテンツ管理者等は、入力部分108を介して、各種情報又は管理サーバ2の制御コマンド等を入力又は選択する。I/F107は、出力部分109との各種情報の送受信を行うためのインターフェースである。出力部分109は、保存部104に保存された各種情報、又は管理サーバ2の処理状況等を出力する。出力部分109として、ディスプレイが用いられ、例えばタッチパネル式でもよい。この場合、出力部分109が入力部分108を含む構成としてもよい。
【0059】
図4(b)は、管理サーバ2の機能の一例を示す模式図である。管理サーバ2は、第1取得手段201、第1評価手段202、第1生成手段203、第2取得手段204と、第2評価手段205と、第2生成手段206と、第3取得手段207と、出力手段208と、シーン名取得手段、シーンID生成手段、及び第1学習手段を含むシーンID生成部209、コンテンツ取得手段、コンテンツID生成手段、第2学習手段を含むコンテンツID生成部210とを備える。管理サーバ2は、シーンモデルデータベース3、コンテンツモデルデータベース4、コンテンツ情報データベース5と接続される。なお、
図4(b)に示した各機能は、CPU101が、RAM103を作業領域として、保存部104等に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。また、各機能は、例えば人工知能により制御されてもよい。ここで、「人工知能」は、いかなる周知の人工知能技術に基づくものであってもよい。
【0060】
<第1取得手段201>
第1取得手段201は、ユーザ端末7から第1映像情報を取得する。第1映像情報は、作業者によって撮影された機器や部品等であり、例えば、HMD(ヘッドマウントディスプレイ)やホロレンズ等により撮影される。撮影された映像は、リアルタイムで管理サーバ2に送信されてもよい。また、撮影されている映像が、第1映像情報として取得されてもよい。
【0061】
<第1評価手段202>
第1評価手段202は、シーンモデルデータベース3を参照する。シーンモデルデータベース3には、予め取得された過去の第1映像情報、過去の第1映像情報に紐づけられたシーンIDを含むシーン情報、及び、過去の第1映像情報とシーン情報との間における3段階以上のシーン連関度が記憶されている。第1評価手段202は、第1映像情報とシーン情報との間における第1シーン連関度を含むシーンIDリストを取得する。
【0062】
<第1生成手段203>
第1生成手段203は、第1評価手段202により取得されたシーンIDリストに対応するシーン名リストを生成する。生成されるシーンIDリストは、例えば、『シーンID』、『シーンID連関度』等であり、過去の第1映像情報との連関度の高いシーンIDとなる。シーンIDは、例えば、
図5(a)に示すシーンモデルテーブル及び
図5(b)に示すシーン用コンテンツモデルテーブル(0FE)に基づいて生成される。シーンモデルテーブルには、例えば、シーンID、参照ID、学習モデル等情報、シーンテーブルにはシーンID、シーン名等が記録される。第1生成手段203は、これらの情報に基づいてシーン名リストが生成する。
【0063】
<第2取得手段204>
第2取得手段204は、ユーザ端末7から第2映像情報と、シーン名リストから選択されたシーン名に対応する第1シーンIDとを1組とした対象情報を取得する。
【0064】
<第2評価手段205>
第2評価手段205は、コンテンツモデルデータベース4を参照し、対象情報と、参照IDとの間における第1コンテンツ連関度を含む参照IDリストを取得する。取得されるシーンIDリストは、例えば、『参照ID』、『コンテンツ連関度』等であり、対象情報との連関度の高いシーンIDとなる。
【0065】
<第2生成手段206>
第2生成手段206は、第2評価手段で評価され、取得された参照IDリストに対応した参照サマリーリストを生成する。参照サマリーリストは、後述するコンテンツテーブルに記憶されているサマリー情報に基づき、生成される。
【0066】
<第3取得手段207>
第3取得手段207は、ユーザ端末7を介して、参照サマリーリストから選択された第1参照IDを取得する。
【0067】
<出力手段208>
出力手段208は、取得した第1参照IDに対応するコンテンツを出力する。取得は、コンテンツ情報データベース5から行う。出力されるコンテンツは、例えば、
図6に示すコンテンツテーブルにより取得される。コンテンツテーブルは、例えば、コンテンツ情報データベース5に記憶される。コンテンツテーブルには、例えば、シーンID、参照ID、コンテンツ、サマリー、ハッシュ値が各々対応づけられて登録される。また、1つの第1参照IDは、複数のメタ情報と対応づけられる。第1参照IDには、例えば、
図8に示すメタ情報が付与される。メタ情報は、例えば、メタテーブル、メタカテゴリーマスターテーブル、メタマスターテーブルによって紐づけられる。
【0068】
<シーンID生成部209>
シーンID生成部209は、シーン名取得手段とシーンID生成手段と第1学習手段とを有する。
【0069】
<シーン名取得手段209>
シーン名取得手段209は、シーンモデルデータベース3に記憶されるシーンテーブルを参照し、予め取得した過去の第1映像情報及び過去の第1映像情報に対応するシーン名を取得する。
【0070】
<シーンID生成手段>
シーンID生成手段は、例えば、取得したシーン名の文字長を判別し、判別した文字長のシーン名より小さい情報量のシーンIDを、取得したシーン名毎に生成する。これにより、ここで生成されるシーンIDは、シーン名よりも情報量が小さくなる。
【0071】
<第1学習手段>
第1学習手段は、生成されたシーンIDを少なくとも含むシーン情報と、過去の第1映像情報とを用いた機械学習によりシーンモデルデータベースを生成する。
【0072】
<コンテンツID生成部210>
コンテンツID生成部210は、コンテンツ取得手段とコンテンツID生成手段と第2学習手段とを有する。
<コンテンツ取得手段>
コンテンツ取得手段は、コンテンツモデルデータベース4に記憶されるコンテンツテーブルを参照し、予め取得した過去の第2映像情報及び過去の第2映像情報に対応するコンテンツを取得する。
【0073】
<コンテンツID生成手段>
コンテンツID生成手段は、例えば、取得したコンテンツのファイル名、関連情報、又は本文等の文字長を判別し、判別した文字長のコンテンツのデータ容量より小さい情報量のコンテンツIDを、取得したコンテンツ毎に生成する。また、コンテンツより小さい情報量のコンテンツIDを、取得したコンテンツ毎に生成する。これにより、ここで生成されるコンテンツIDは、コンテンツよりも情報量が小さくなる。
【0074】
<第2学習手段>
第2学習手段は、生成されたコンテンツIDを少なくとも含む参照情報と、過去の対象情報とを用いた機械学習により前記コンテンツモデルデータベースを生成する。
【0075】
<ユーザ端末7:受信手段>
受信手段は、ユーザ端末7に備わり、第1評価手段によって取得されたシーンIDリストを受信する。また、第2取得手段によって取得された参照IDリストを受信する。
【0076】
<ユーザ端末7:判別手段>
判別手段は、ユーザ端末7に備わり、シーンIDリストの受信の結果に応じて、ユーザ端末のキャッシュ領域に受信したシーンIDリストに含まれるシーンIDが存在するか否かを判別する。また、参照IDリストの受信の結果に応じて、ユーザ端末のキャッシュ領域に受信した参照IDリストに含まれる参照IDが存在するか否かを判別し、キャッシュ領域内にシーンIDリスト、又は参照IDリストが存在すれば、そちらのリストを最初に確認する。キャッシュは、例えば
図7に示す名前キャッシュテーブル及びサマリーキャッシュテーブルにされる。
【0077】
名前キャッシュテーブルには、例えば、シーンIDとシーン名が各々対応づけられて記憶されている。また、サマリーキャッシュテーブルには、例えば、参照IDが各々対応づけられて記憶されており、参照されることになる。
【0078】
<ユーザ端末7:問い合わせ手段>
問い合わせ手段は、ユーザ端末7において、判別手段の判別の結果に応じて、ユーザ端末のキャッシュ領域に存在しない場合は、コンテンツを保有するコンテンツ情報データベースに問い合わせを行う。
【0079】
次に、
図5(a)は、シーンモデルテーブルの構成の一例を示す模式図である。
図5(b)は、シーン用コンテンツモデルテーブル(OFE用)の構成の一例を示す模式図である。
【0080】
まず、
図5(a)に示すシーンモデルテーブルは、シーンモデルデータベース3に記憶される。シーンモデルテーブルには、例えば、作業者が行うフィールドで行う各作業を識別するシーンIDとそのシーンIDに対応する学習モデルが対応づけられて記憶される。シーンIDは、複数存在し、その各シーンに対応する映像情報の学習モデルが対応づけられて記憶される。
【0081】
次に、
図5(b)に示すシーン用コンテンツモデルテーブルは、各シーンIDの参照IDと学習モデルが対応づけられて記憶される。
図5(b)に示すシーン用コンテンツモデルテーブルでは、例えば、参照シーンIDが『0FE』の例であり、様々なシーンごとに対応する参照IDが分かれて記憶される。参照IDは、複数存在し、その各シーンに対応する映像情報の学習モデルが対応づけられて記憶される。なお、シーンに対応する映像情報の学習モデルに対し、コンテンツが存在しないこともある。この場合は、例えば、参照IDには『NULL』が記憶される。
【0082】
次に、
図6(a)は、シーンテーブルの一例を示す模式図である。
図6(a)に示すシーンテーブルは、シーンモデルデータベース3に記憶される。シーンテーブルには、例えば、作業者が行うフィールドで行う各作業の映像情報の概略と、その概略の作業を識別するシーンIDが対応づけられて記憶される。シーンIDは複数存在し、その各シーンIDに対応するシーン名が対応づけられて記憶される。
【0083】
次に、
図6(b)は、コンテンツテーブルの一例を示す模式図である。
図6(a)に示すコンテンツテーブルは、コンテンツモデルデータベース4に記憶される。コンテンツテーブルには、例えば、シーンID、参照ID、コンテンツ、コンテンツのサマリー、ハッシュ値が各々対応づけられて記憶される。シーンIDは複数存在し、その各シーンIDに対応するコンテンツサマリーが対応づけられて記憶される。コンテンツテーブルには、ユーザ端末7から取得した映像情報に基づき、ユーザ端末7に出力される複数のコンテンツが記憶される。なお、参照IDは、シーン無指定のコンテンツを含んでもよい。この場合は、シーンIDには『NULL』が記憶される。
【0084】
次に、
図7(a)は、名前キャッシュテーブルの構成の一例を示す模式図であり、
図7(b)は、本実施形態におけるサマリーキャッシュテーブルの構成の一例を示す模式図であり、ユーザ端末7の記憶領域に記憶される。ユーザ端末7は、例えば、管理サーバ2で生成されたシーンIDリストを受信し、記憶領域内に記憶する。ユーザ端末7は、ユーザ端末7に記憶されたシーンIDリストを参照し、その結果に基づいてシーン名リストの返信を管理サーバ2に行うことで、効率のよい絞込みを行うことが可能となる。
【0085】
また、ユーザ端末7は、例えば、管理サーバ2で生成された参照IDリストを受信し、記憶領域内に記憶する。ユーザ端末7は、ユーザ端末7に記憶された参照IDリストを参照し、その結果に基づいて参照IDリストの返信を管理サーバ2に行うことで、効率のよい絞込みを行うことが可能となる。
【0086】
次に、
図8(a)は、メタテーブルの構成の一例を示す模式図であり、
図8(b)は、メタカテゴリーマスターテーブルの構成の一例を示す模式図であり、
図8(c)は、メタマスターテーブルの構成の一例を示す模式図である。
【0087】
まず、
図8(a)メタテーブルは、参照IDとメタIDが各々対応付けられ、コンテンツモデルデータベース4に記憶される。メタテーブルは、例えば、1つのコンテンツに対して、複数のメタIDが付与されてもよい。
図8(b)メタカテゴリーマスターテーブ及び
図8(c)メタマスターテーブルは、メタ情報の分類を管理するものである。例えば、『機種名』、『シリーズ名』等の情報のように、機種や商品に応じて変化するような情報ではなく、例えば、物の性質自体を表す属性として、『色』、『重量』等のように選定して記憶される。
【0088】
図9は、本実施形態における情報提供システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0089】
<情報提供システム1の動作>
次に、本実施形態における情報提供システム1の動作の一例について説明する。
図9は、本実施形態における情報提供システム1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0090】
<第1取得手段S100>
まず、第1取得手段201は、ユーザ端末7からから第1映像情報を取得する(第1取得手段S100)。例えば、
図12(a)に示すように、第1取得手段201は、ユーザ端末7により対象の機器の映像情報が撮影された映像情報を取得する。第1取得手段201は、例えば、公衆通信網6を介して接続される複数のユーザ端末7であってもよい。第1取得手段は、この場合、各ユーザ端末7の機器識別番号とともに第1映像情報を取得するようにしてもよい。
【0091】
<第1評価手段S101>
第1評価手段202は、シーンモデルデータベース3を参照する。シーンモデルデータベース3には、予め取得された過去の第1映像情報、前記過去の第1映像情報に紐づけられたシーンIDを含むシーン情報、及び、前記過去の第1映像情報と前記シーン情報との間における3段階以上のシーン連関度が記憶されており、取得した第1映像情報とシーン情報との間における第1シーン連関度を含むシーンIDリストを取得する。シーンIDは、例えば、
図6(a)シーンテーブルより取得されたデータがリスト化されたものとなる。
【0092】
<第1生成手段S102>
第1生成手段203は、第1評価手段202で取得されたシーンIDリストに対応するシーン名リストに基づき、シーン名リスト生成する。第1生成手段203は、例えば、
図6(a)シーンテーブルを参照し、対応するシーン名リストを生成する。例えば、第1評価手段202で取得されたシーンIDリストに含まれるシーンIDが『0FD』の場合、シーン名として『ABC-999装置の再起動』というシーン名が選択される。例えば、シーンIDが『0FE』の場合、シーン名として『ABC-999装置のメモリを取り外す』というシーン名が選択されることとなる。
【0093】
<第2取得手段S103>
次に、第2取得手段204は、ユーザ端末7から、第2映像情報と、シーン名リストから選択されたシーン名に対応する第1シーンIDとを1組とした対象情報を取得する。例えば、
図12(b)に示すように、第2取得手段204は、ユーザ端末7により選択されたシーン名(装置D)に対応する第1シーンIDを1組とした対象情報を取得する。
【0094】
<S104>
第2評価手段205は、コンテンツモデルデータベース4を参照し、対象情報と、参照IDとの間における第1コンテンツ連関度を含む参照IDリストを取得する。参照IDリストは、例えば、例えば、参照IDとコンテンツ連関度等の情報がリスト化される。
【0095】
<第2生成手段S105>
第2生成手段206は、第2評価手段205によって取得された参照IDリストに対応する参照サマリーリストを生成する。参照サマリーリストは、参照IDに基づき、例えば
図6(b)に示すコンテンツテーブルより参照IDに対応するサマリーが取得される。例えば、参照IDが『1B827−02』の場合は、対応するサマリーは『step 1 四隅のネジを外してから、両手でしっかり ・・・』となる。さらに、この参照IDサマリーリストは、例えば、ユーザ端末7のキャッシュ領域に記録されるよう構成してもよい。
【0096】
<第3取得手段S106>
第3取得手段207は、ユーザ端末7を介して、参照サマリーリストから選択された第1参照IDを取得する。第3取得手段207は、例えば、対象の参照IDのみを受信する。このような構成とすることで、ユーザ端末7と管理サーバ2の間における情報転送量を圧縮できる。例えば、
図12(c)に示すように、第3取得手段207は、ユーザ端末7から、参照サマリーリストから選択された第1参照ID(『分解手順1 四隅のネジを外してから、両手…』)を取得する。
【0097】
<出力手段S107>
出力手段208は、取得した第1参照IDに対応するコンテンツを出力する。コンテンツの出力は、コンテンツ情報データベース5からコンテンツを取得し、ユーザ端末7に出力する。出力されるコンテンツは、例えば、
図5に示すように、参照IDが『1B827−02』の場合は、『1B827−02/1.pdf』となる。このファイルがユーザ端末7に出力する。ユーザ端末7における出力は、例えば、
図12(d)に示すように、第1参照IDに対応する参照サマリーリストから選択されたコンテンツがユーザ端末7に出力される。
【0098】
これにより、本実施形態の情報提供システム1の動作が終了する。
【0099】
図10(a)は、本実施形態におけるシーンID生成部の動作の一例を示すフローチャートであり、
図10(b)は、本実施形態におけるコンテンツID生成部の動作の一例を示すフローチャートである。
【0100】
<シーンID生成部の動作>
まず、
図10(a)は、本実施形態におけるシーンID生成部の動作の一例を示すフローチャートである。
【0101】
シーンID生成部は、シーン名取得手段S200、シーンID生成手段S201、第1学習手段S202により構成される。
【0102】
<シーン名取得手段S200>
シーン名取得手段200は、シーンモデルデータベース3から、予め取得した過去の第1映像情報及び過去の第1映像情報に対応するシーン名を取得する。
【0103】
<シーンID生成手段S201>
シーンID生成手段S201は、シーン名より小さい情報量のシーンIDを、シーン名取得手段S200で取得したシーン名毎に生成する。
【0104】
<第1学習手段S202>
第1学習手段S202は、シーンIDを含むシーン情報と、過去の第1映像情報とを用いた機械学習によりシーンモデルデータベース3を生成する。
【0105】
<コンテンツID生成部の動作>
次に、
図10(b)は、本実施形態におけるコンテンツID生成部の動作の一例を示すフローチャートである。
【0106】
コンテンツID生成部は、コンテンツ名取得手段S205、コンテンツID生成手段S206、第2学習手段S207により構成される。
【0107】
<コンテンツ取得手段S205>
コンテンツ取得手段S205は、コンテンツモデルデータベース4から、予め取得した過去の第2映像情報及び過去の第2映像情報に対応するコンテンツを取得する。
【0108】
<コンテンツID生成手段S206>
コンテンツID生成手段S206は、コンテンツより小さい情報量のコンテンツIDを、コンテンツ取得手段S205により取得したコンテンツ毎に生成する。
【0109】
<第2学習手段S207>
第2学習手段S207は、コンテンツIDを少なくとも含む参照IDと、過去の対象情報とを用いた機械学習によりコンテンツモデルデータベースを生成する。
【0110】
図11は、本本実施形態におけるユーザ端末におけるキャッシュ領域の確認動作の一例を示すフローチャートである。
【0111】
<受信手段S300>
受信手段S300は、第1評価手段S100によって取得された前記シーンIDリスト、又は第2取得手段によって取得された参照IDリストを受信する。
【0112】
<判別手段S301>
判別手段S301は、ユーザ端末7のキャッシュ領域に受信手段S300で受信したシーンIDリストに含まれるシーンIDが存在するか否か、又は受信した参照IDリストに含まれる参照IDが存在するか否かを判別する。
【0113】
<問い合わせ手段S302>
問い合わせ手段S302は、判別手段S301の結果、ユーザ端末7のキャッシュ領域に存在しない場合は、コンテンツを保有するコンテンツ情報データベース5に問い合わせを行う。
【0114】
これにより、ユーザ端末7とコンテンツ情報データベース5において、適切な情報提供を効率よく行うことが可能となる。
【0115】
また、本実施形態によれば、シーンID生成手段及びコンテンツID生成手段は、シーン名及びコンテンツよりも情報量の小さいIDを生成することができる。このため、ユーザ端末7と管理サーバ2の間において、情報量を押えることができる。これにより、ユーザ端末7と管理サーバ2の間での絞り込みのレスポンスが向上する。さらに、新たに生成したIDでのやり取りを可能とするため、一方のデータベースを更新するとき、対象のIDの修正だけでよく、他方のデータベースを更新する必要がない。これにより、更新時間を短縮でき、フィールドにおける機器等の保全や修理等の作業準備にかかる時間、工数を削減できる。
【0116】
また、本実施形態によれば、シーンID生成部を備え、シーン名取得手段、シーンID生成手段、及び第1学習手段を有する。このため、シーンモデルデータベース3に記憶されるシーン名を取得し、シーン名より小さい情報量のシーンIDをシーン名毎に生成できる。これにより、やり取りにかかる通信量をセーブすることができ、早いレスポンスが可能となる。さらに、生成されたシーンIDは、
図6(a)シーンテーブルに記憶される。シーンIDは、
図6(b)コンテンツテーブルのコンテンツ関連の情報と対応付けられている。これにより、シーンモデルデータベース3のシーンテーブルを更新するとき、対象のIDだけ修正すればよく、他方のコンテンツモデルデータベース4を更新する必要がない。
【0117】
また、本実施形態によれば、コンテンツID生成部210を備え、コンテンツ取得手段、参照ID生成手段、及び第2学習手段を有する。このため、コンテンツモデルデータベース4に記憶されるコンテンツを取得し、コンテンツより小さい情報量の参照IDをコンテンツ名毎に生成できる。これにより、やり取りにかかる通信量をセーブすることができ、早いレスポンスが可能となる。さらに、生成された参照IDは、
図6(b)コンテンツテーブルに記憶される。参照IDは、
図8(a)メタテーブルのメタ情報と対応付けられている。これにより、コンテンツモデルデータベース4のコンテンツテーブルを更新するとき、対象のIDだけ修正すればよく、他方のメタテーブルを更新する必要がない。
【0118】
また、本実施形態によれば、ユーザ端末7は、頭部又は眼鏡に装着され、ユーザ端末から取得した第1映像情報に基づいて生成された情報を透過状態で表示する表示部を備える機器であればよい。このため、撮影した映像情報に基づき、管理サーバ2に取得される第1映像情報による情報の絞込みが可能となる。取得した第1映像情報に対する操作は、ユーザ端末7に備わる操作に準じて、管理サーバ2とのやり取りがなされる。例えば、何かしらのジェスチャー操作や音声指示であってもよく、ユーザ端末7と管理サーバ2との取り決めにより操作が実行されることとなる。これにより、適切な情報の取得及び提供を効率的に行うことが可能となる。
【0119】
また、本実施形態によれば、出力手段208によりユーザ端末7に出力するコンテンツは、テキスト、イラスト、動画、音声の一部、又は全部の情報であればよい。このため、既存の情報資産をそのまま活用できる。これにより、さまざまなコンテンツコンテンツを提供が可能となる。これにより、既存の情報資産の中で、現場に最適なものを提供することが可能となる。
【0120】
また、本実施例によれば、ユーザ端末7から取得した映像情報に基づき、管理サーバ2からユーザ端末に出力する複数のコンテンツの絞込みを行う情報提供方法は、第1取得手段を行う第1工程と、シーンモデルデータベース3に記憶させる第2工程と、第1評価手段を行う第3工程と、第1生成手段を行う第4工程と、第2取得手段を行う第5工程と、コンテンツモデルデータベース4に記憶させる第6工程と、第2評価手段を行う第7工程と、第2生成手段を行う第8工程と、第3生成手段を行う第9工程と、出力手段を行う第10工程により提供することができる。
【0121】
このため、新たに対応させる場合でも、その都度学習モデルを生成する必要が無く、時間と費用がかからず、適切な情報提供を効率よく行うことができる。これにより、フィールドの状況に応じて状態の絞込みを行え、既存の情報資産をそのまま活用できる。さらに、既存の情報資産の中で、現場に最適なものを提供することが可能となる。
【0122】
本発明の実施形態を説明したが、各実施形態は例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【解決手段】 ユーザ端末から取得した第1映像情報に基づいて、第1映像情報とシーン情報との間における第1シーン連関度を含むシーンIDリストを取得し、シーン名リストを生成する。その後、ユーザ端末から第2映像情報とシーン名リストから選択されたシーン名を取得し、対象情報と、前記参照IDとの間における第1コンテンツ連関度を含む参照IDリストを取得し、参照IDリストに対応する参照サマリーリストを生成し、ユーザ端末を介して参照サマリーリストから選択された第1参照IDを取得し、対応するコンテンツを出力する。