特許第6542543号(P6542543)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6542543
(24)【登録日】2019年6月21日
(45)【発行日】2019年7月10日
(54)【発明の名称】サーバ装置及びその冷却方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 1/20 20060101AFI20190628BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20190628BHJP
   H05K 7/18 20060101ALI20190628BHJP
【FI】
   G06F1/20 D
   H05K7/20 U
   H05K7/18 K
   G06F1/20 B
【請求項の数】9
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2015-34102(P2015-34102)
(22)【出願日】2015年2月24日
(65)【公開番号】特開2016-157237(P2016-157237A)
(43)【公開日】2016年9月1日
【審査請求日】2018年1月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【弁理士】
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100124154
【弁理士】
【氏名又は名称】下坂 直樹
(72)【発明者】
【氏名】山浦 甲蔵
【審査官】 佐賀野 秀一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2009−117472(JP,A)
【文献】 特開2012−114379(JP,A)
【文献】 特開2011−100806(JP,A)
【文献】 特開2007−249756(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/00
G06F 1/20
H05K 7/18
H05K 7/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却対象である対象物を含むまたは含まない複数のブロックを含み、前記複数のブロックがブロック毎に区分けされており、前記ブロックの区画の間のエリアに位置して前記ブロックの側面の形成方向に並ぶ位置から支軸を中心に前記ブロック内の左右の領域に回動するように形成され、前記区分けされた領域を流れる空気の流れを、前記対象物の有無に応じて、変更する複数の変更手段を備え、
前記変更手段は、
一方の前記ブロックに冷却すべき前記対象物が無い場合には、他方の前記ブロックの前記対象物を冷却可能なように、一方の前記ブロックを流れる空気の流れを、他方の前記ブロックにも流れるように変更する
サーバ装置。
【請求項2】
前記変更手段は、
一方の前記ブロックと、該ブロックと近接する他方の前記ブロックとの間に設けられており、一方の前記ブロックに冷却すべき前記対象物が無い場合には、他方の前記ブロックの前記対象物を冷却可能なように、配置が変更されることによって、空気の流れを変更する請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記ブロックに含まれる前記対象物を冷却する冷却装置をさらに備え
前記変更手段は、
前記冷却装置が動作することによって流れる空気の流れを、前記対象物の有無に応じて変更する
請求項1または請求項2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
前記対象物の温度を検出すると共に、その検出した温度に関する温度情報を管理する管理手段と、
前記管理手段から得た前記温度情報に基づいて、前記変更手段を制御する制御手段と、
をさらに備える
請求項1乃至請求項3の何れかに記載のサーバ装置。
【請求項5】
前記制御手段は、
前記ブロックに含まれる前記対象物の構成毎に、その対象物の温度と、空気の流れと、その流れの方向とに基づいて、最適な前記変更手段の配置位置を求め、求めた配置位置を示す位置情報と前記対象物の構成とに基づいて、前記変更手段の配置を変更する
請求項4に記載のサーバ装置。
【請求項6】
前記制御手段は、
前記位置情報と、前記対象物の構成と、前記温度情報とに基づいて、前記変更手段の配置を変更する
請求項5に記載のサーバ装置。
【請求項7】
前記対象物の温度を検出すると共に、その検出した温度に関する温度情報を管理する管理手段と、
前記管理手段から得た前記温度情報に基づいて、前記変更手段を制御する制御手段と、
をさらに備えたサーバ装置であって、
前記制御手段は、
前記管理手段から得た温度情報に基づいて、前記冷却装置の動作を制御する
請求項に記載のサーバ装置。
【請求項8】
前記対象物の温度を検出すると共に、その検出した温度に関する温度情報を管理する管理手段と、
前記管理手段から得た前記温度情報に基づいて、前記変更手段を制御する制御手段と、
をさらに備えたサーバ装置であって、
前記冷却装置は、ファンを有し、
前記制御手段は、
前記ファンの回転数を記憶すると共に、その記憶した回転数の累積数が所定の閾値を超えた場合に、冷却装置に関する情報を、ユーザが識別可能な態様によって提示する
請求項に記載のサーバ装置。
【請求項9】
情報処理装置によって、
冷却対象である対象物を含むまたは含まない複数のブロックを含み、前記複数のブロックがブロック毎に区分けされており、前記ブロックの区画の間のエリアに位置して前記ブロックの側面の形成方向に並ぶ位置から支軸を中心に前記ブロック内の左右の領域に回動するように形成された複数の変更手段を用いて、前記区分けされた領域を流れる空気の流れを、前記対象物の有無に応じて変更し、
一方の前記ブロックに冷却すべき前記対象物が無い場合には、前記複数の変更手段を用いて、他方の前記ブロックの前記対象物を冷却可能なように、一方の前記ブロックを流れる空気の流れを、他方の前記ブロックにも流れるように変更する、
冷却方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自装置に実装された冷却対象である対象物を冷却する技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータやサーバ装置などの様々な機器のうち、特にサーバ装置の性能は、著しく向上している。それに伴い、例えば、サーバ装置を構成するプロセッサ、メモリ及びI/O(Input/Output)カードなどの電子機器から発せられる熱量は増加している。そのため、安定した動作を保つことを目的として、サーバ装置では、これらの電子機器から発せられる大きな熱量を、外部へ速やかに放出する冷却システムが非常に重要である。
【0003】
ここで、本願出願に先立って存在する関連技術としては、例えば、特許文献1がある。
【0004】
特許文献1は、冷却装置を備えるディスクアレイ装置に関する技術を開示する。ディスクアレイ装置は、複数のディスク装置を備える。また、これらディスク装置の近傍には、冷却作用を付与可能な冷却装置が配置されている。
【0005】
より具体的に、当該ディスクアレイ装置は、ディスク装置の稼働状況に基づいて、ディスク装置の温度を推定する。また、ディスクアレイ装置は、推定した温度に基づいて、ディスク装置に対する冷却の要否を判定する。ディスクアレイ装置は、冷却が不要であると判断した場合に、ディスク装置の冷却を停止する。または、ディスクアレイ装置は、冷却装置の状態を、当該不要と判断されたディスク装置と隣接するディスク装置に対して、冷却作用を付与することが可能な状態に切り替える。即ち、当該冷却装置は、隣接するディスク装置を冷却する。これにより、ディスクアレイ装置は、ディスク装置毎に、そのディスク装置に対する冷却の必要性に応じて、適切な冷却を施すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−283125号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、サーバ装置において、採用されている冷却方法は、例えば、サーバ装置に搭載されたファンモジュールを用いる空冷式が主流である。ここで、空冷式とは、例えば、外気を、ファンモジュールを用いてサーバ装置内に流すことによって各電子機器を冷却する手法である。
【0008】
より具体的に、当該冷却方法において、電子機器には温度センサを設ける。また、ファンモジュールには、ファンコントローラを設ける。これにより、温度センサを用いて得た電子機器の温度に応じて、ファンモジュールを構成するファンの回転数は制御される。即ち、サーバ装置は、サーバ装置単位または複数の電子機器を含むブロック単位に、ファンによって冷却される。
【0009】
同様に、特許文献1に開示されたディスクアレイ装置には、ディスク装置毎に、そられディスク装置に対して冷却装置が設けられている。即ち、自装置内に発生する熱に関しては、ディスク装置毎に冷却装置が設けられていため問題ない。
【0010】
しかしながら、例えば、サーバ装置では、消費電力や騒音の低減などを目的として、電子機器毎に冷却装置を設けない構成を採用する場合もある。そのため、当該冷却方法では、適用できるサーバ装置が限られてしまう虞がある。
【0011】
ここで、より具体的に、以下の説明では、当該冷却方法を採用した場合の問題点について、図12及び図13を参照して説明する。
【0012】
以下の説明では、説明の便宜上、一例として、ファンモジュールを構成する複数のファンが一律な回転数によって回転することとする。
【0013】
図12は、構成可能な最大のシステム構成によって構成されたサーバ装置101を例示的に説明するブロック図である。図13は、図12に示すサーバ装置101に比べ、電子機器の少ないシステム構成によって構成されたサーバ装置102を例示的に説明するブロック図である。
【0014】
図12及び図13は、例えば、ラック型のサーバ装置の本体上面から見た図である。図12及び図13において、サーバ装置(サーバ装置101及びサーバ装置102)は、例えば、区分けされた複数のブロック(第1ブロック1乃至第4ブロック)によって構成されている。また、各ブロックは、例えば、ファンモジュール103、プロセッサ104、メモリ105及びI/O(Input/Output)カード106によって構成されている。ファンモジュール103は、例えば、1つ以上のファン107によって構成されている。ファン107は、ブロック単位に、例えば、プロセッサ104、メモリ105及びI/Oカード106の順に冷却する。即ち、ファン107は、筐体外部から内部に外気を流入させることができる。
【0015】
図12及び図13に示す第1ブロックは、プロセッサ104、メモリ105及びI/Oカード106が搭載されている。その一方で、図13において、第3ブロック及び第4ブロックには、電子機器が搭載されていない。また、第2ブロックは、プロセッサ104及びメモリ105が搭載されていない。このように、電子機器の構成が異なる場合であっても、上述した冷却方法では、その構成に応じて、ファン107の回転数を下げることができない。即ち、当該冷却方法は、第1ブロックに示すように、実装密度の変わらないブロックがある場合に、第2ブロック乃至第4ブロックを冷却するファン107の回転数を下げることができない。
【0016】
そのため、第3ブロック及び第4ブロックに電子機器が搭載されていない場合であっても、第3ブロック及び第4ブロックを冷却するファン107は、一律な回転数によって動作することとなる。その結果、累積回転数に応じて、定期的に交換されるファンモジュール103は、電子機器の少ないシステム構成であっても、最大のシステム構成と同様に交換される虞がある。
【0017】
本発明は、自装置に実装された冷却対象である対象物の構成が異なる場合であっても、その対象物を効率よく冷却することが可能なサーバ装置等を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上記の課題を達成すべく、本発明の一態様に係るサーバ装置は、以下の構成を備えることを特徴とする。
【0019】
即ち、本発明の一態様に係るサーバ装置は、
冷却対象である対象物を含むブロック毎に区分けされており、その区分けされた領域を流れる空気の流れを、前記対象物の有無に応じて、変更することが可能な変更手段を備え
前記変更手段は、
一方の前記ブロックに冷却すべき前記対象物が無い場合には、他方の前記ブロックの前記対象物を冷却可能なように、一方の前記ブロックを流れる空気の流れを、他方の前記ブロックにも流れるように変更する。
【0020】
また、同目的を達成すべく、本発明の一態様に係るサーバ装置の冷却方法は、以下の構成を備えることを特徴とする。
【0021】
即ち、本発明の一態様に係るサーバ装置の冷却方法は、
情報処理装置によって、
冷却対象である対象物を含むブロック毎に区分けされており、その区分けされた領域を流れる空気の流れを、前記対象物の有無に応じて変更し、
一方の前記ブロックに冷却すべき前記対象物が無い場合には、他方の前記ブロックの前記対象物を冷却可能なように、一方の前記ブロックを流れる空気の流れを、他方の前記ブロックにも流れるように変更する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、自装置に実装された冷却対象である対象物の構成が異なる場合であっても、その対象物を効率よく冷却することが可能なサーバ装置等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の第1の実施形態におけるサーバ装置の構成を示すブロック図である。
図2】本発明の第1の実施形態における風向変更部と側面とを示す斜視図である。
図3】本発明の第1の実施形態における風向変更部の動作態様を例示する図である。
図4】本発明の第1の実施形態におけるサーバ装置の構成と、そのサーバ装置を流れる空気の流れとを例示するブロック図である。
図5】本発明の第1の実施形態における風向変更部によってブロック内を流れる空気の流れを変更する態様を例示する図である。
図6】本発明の第2の実施形態におけるサーバ装置の構成を示すブロック図である。
図7】本発明の第2の実施形態における位置情報を具体的に例示する図である。
図8】本発明の第2の実施形態におけるサーバ装置の構成と、そのサーバ装置を流れる空気の流れとを例示するブロック図である。
図9】本発明の第2の実施形態における風向変更部によって、ブロック内を流れる空気の流れを変更する態様を例示する図である。
図10】本発明の第2の実施形態におけるサーバ装置が自装置に構成に応じて、風向変更部における配置の変更を行う動作を示すフローチャートである。
図11】本発明の第2の実施形態におけるサーバ装置が温度情報に応じて、ファンモジュールを制御する動作を示すフローチャートである。
図12】構成可能な最大のシステム構成によって構成されたサーバ装置を例示的に説明するブロック図である。
図13図12に示すサーバ装置に比べ、電子機器の少ないシステム構成によって構成されたサーバ装置を例示的に説明するブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。以下の説明では、説明の便宜上、各図面に併記した3次元(X、Y、Z)座標軸を用いて説明する。
【0025】
<第1の実施形態>
図1は、本発明の第1の実施形態におけるサーバ装置1の構成を示すブロック図である。即ち、図1は、例えば、ラック型に形成されたサーバ装置1の本体上面図である。
【0026】
図1において、サーバ装置1は、電子機器(対象物)、風向変更部2を備える。ここで、電子機器とは、例えば、プロセッサ104、メモリ105、I/O(Input/Output)カード106などである。
【0027】
本実施形態において、以下の説明では、図1に示すように、サーバ装置1は、1つ以上の電子機器によって構成されたブロック毎に区分けされていることとする。即ち、サーバ装置1は、1つ以上の電子機器を含む区画毎に分けられていることとする。そして、プロセッサ104近傍の+(プラス)Z方向の位置には、当該区画毎にサーバ装置1を冷却する冷却装置であるファン(不図示、例えば、図6に示すファン107)が設けられていることとする。これらのファンは、サーバ装置1の外部から内部に外気を流入させる役目を担うこととする。即ち、サーバ装置1の内部には、ファンが動作することによって、例えば、+Z方向から−(マイナス)Z方向に向かって空気(風)の流れが発生することとする。
【0028】
そして、本実施形態において、当該ファンによる風の流れを実現することを目的として、サーバ装置1の本体上面には、不図示の天板(上蓋)を有することとする。或いは、サーバ装置1は、天板を有する構成ではなく、例えば、サーバラック(不図示)に実装された状態において、空間を仕切るX−Z平面に平行または略平行な面によって、当該ファンが起こす風が流れる構成であってもよい(以下、各実施形態においても同様)。
【0029】
尚、本実施形態において、上述したファンは、回転数を個別に制御されるのではなく、一括して回転数を制御されることとする。
【0030】
風向変更部2は、電子機器の有無に応じて、ブロック毎に区分けされた領域を流れる空気の流れを変更することができる。即ち、風向変更部2は、複数のブロックのうち、一方のブロックに冷却すべき電子機器が無い場合には、一方のブロックと近接する他方のブロックの電子機器を冷却可能なように、一方のブロックを流れる空気を、他方のブロックにも流れるように流れを変更することができる。
【0031】
以下の説明では、より具体的に、風向変更部2と側面3とについて、図1乃至図3を参照して説明する。
【0032】
図2は、本発明の第1の実施形態における風向変更部2と側面3とを示す斜視図である。図3は、本発明の第1の実施形態における風向変更部2の動作態様を例示する図である。
【0033】
図1において、近接するブロック間には、風向変更部2と側面3とが形成されている。
【0034】
より具体的に、風向変更部2と側面3とは、例えば、第1ブロックと、その第1ブロックと近接する第2ブロックとの間に設けられている。即ち、図2に示すように、風向変更部2と側面3とは、+(プラス)Y方向に立設するように形成されている。
【0035】
図1において、風向変更部2は、短手方向(短方向;紙面左右方向)において、側面3における短手方向と平行または略平行に設けられている。また、風向変更部2は、長手方向(長方向;紙面上下方向)において、長手方向の側面3が±(プラスマイナス)Z方向に延設されている。風向変更部2は、例えば、冷却すべき電子機器に対して、より空気が流れるよう近傍の電子機器間のエリアに位置するよう形成されている。
【0036】
より具体的に、図1において、風向変更部2は、プロセッサ104とメモリ105との間のエリアに位置するように形成されている。また、例えば、風向変更部2は、メモリ105とI/Oカード106との間のエリアに位置するように形成されている。
【0037】
また、風向変更部2と側面3とは、サーバ装置1が有するマザーボード及びサーバ装置1の筐体の何れかに形成されている。
【0038】
尚、説明の便宜上、以下の説明では、平行または略平行を、単に「平行」と略記する。また、以下の説明では、変更部4と変更部5とを総称して、単に、「変更部」と称する(以下、各実施形態においても同様)。
【0039】
風向変更部2は、図2に示すように、2つの変更部によって構成されている。即ち、風向変更部2は、第1の変更部である変更部4と、第2の変更部である変更部5とを備える。変更部(変更部4及び変更部5)は、例えば、板状に形成されている。また、変更部は、回動部6を備える。
【0040】
図2において、変更部4は、長手方向(±Z方向)において、変更部5における長手方向と平行に設けられている。また、回動部6は、不図示の支軸を中心に回動可能に設けられている。換言すると、変更部は、支軸を中心に回動部6が回動することによって、電子機器を冷却可能なように配置される角度(配置される位置)を変更することができる。その結果、風向変更部2は、ブロックを流れる空気の流れを変更することができる。
【0041】
より具体的に、変更部は、図3に示すように、回動部6の軸芯を中心に矢印方向(紙面左右方向)に回動する。また、変更部は、例えば、ステッピングモータによって回動するよう制御されることにより配置を変更される構成を採用してもよい。或いは、変更部は、管理者によって配置を変更される構成を採用してもよい。尚、変更部を含む風向変更部2の動作については、第2の実施形態において詳細に後述する。
【0042】
配置される位置(配置位置)としては、例えば、ブロックに含まれる電子機器の構成毎に、予めシミュレーションを行うことによって、最適な風向の得られる角度及び回動方向を求めてもよい。尚、配置位置については、第2の実施形態において詳細に後述する。
【0043】
また、配置位置は、図3に示す位置に限定されない。即ち、変更部は、回動することによって、側面3と当接する位置まで回動可能である。
【0044】
上述した装置構成を有する本実施形態におけるサーバ装置1の物理的な動作について、図4及び図5を参照してより具体的に説明する。
【0045】
図4は、本発明の第1の実施形態におけるサーバ装置1の構成と、そのサーバ装置1を流れる空気の流れとを例示するブロック図である。図5は、本発明の第1の実施形態における風向変更部2によって、ブロック内を流れる空気の流れを変更する態様を例示する図である。
【0046】
以下の説明では、一例として、図4に示すように、第3ブロック及び第4ブロックには、電子機器が搭載されていないこととする。また、第1ブロックは、プロセッサ104、メモリ105−1及び105−2、I/Oカード106−1及び106−2が搭載されていることとする。第2ブロックは、メモリ105−3、I/Oカード106−3及び106−4が搭載されていることとする。以下の説明では、図4の矢印によって表すように、+Z方向から−Z方向に向かって空気が流れることとする。また、以下の説明では、プロセッサ104を冷却可能なように、紙面上側に位置する風向変更部2は、変更部4−1だけで構成することとする。
【0047】
尚、説明の便宜上、上述した構成を例に説明するが、本実施形態を例に説明する本発明は、前述した構成には限定されない(以下の実施形態においても同様)。
【0048】
風向変更部2は、予め求められた配置位置に基づいて、図5に示す配置に変更される。変更後、例えば、サーバ装置1は、稼働を開始させられることとする。
【0049】
ここでは、より具体的に、風向変更部2の動作について、図5を参照して説明する。以下の説明では、説明の便宜上、第1の変更部4、第2の変更部4及び第3の変更部4を、順に、変更部4−1、変更部4−2及び変更部4−3と称する。また、以下の説明では、第1の変更部5、第2の変更部5及び第3の変更部5を、順に、変更部5−1、変更部5−2及び変更部5−3と称する(以下の実施形態においても同様)。
【0050】
図5において、例えば、第2ブロックは、プロセッサを含まない構成である。そのため、変更部4−1は、回動部6の軸芯を中心に+X方向に回動させられる。即ち、変更部4−1は、プロセッサ104を冷却可能なように、第2ブロックを流れる空気の流れを変更する。これによって、第2ブロックに流れる空気は、プロセッサ104と、メモリ105−1及び105−2とに向かって流れることとなる。即ち、プロセッサ104に対して流れる風量は、増加することとなる。そのため、サーバ装置1は、より効率的にプロセッサ104を冷却することができる。
【0051】
次に、例えば、変更部5−1は、回動部6の軸芯を中心に−(マイナス)X方向に回動させられる。変更部5−1は、第1ブロックを流れる空気の流れを変更する。即ち、変更部5−1は、プロセッサ104を冷却することによって、暖められた空気をブロック外に流れるように、配置される位置を変更する。これによって、変更部5−1は、当該暖められた空気を外部に排出することができる。
【0052】
変更部4−2は、回動部6の軸芯を中心に+X方向に回動させられる。また、変更部5−2は、回動部6の軸芯を中心に−X方向に回動させられる。その結果、変更部4−2における長手方向の端部と、変更部5−2における長手方向の端部とは、近接する。即ち、変更部4−2と、変更部5−2とは、互いの長手方向の端部が近接するよう配置される位置を変更する。
【0053】
同様に、変更部4−3は、回動部6の軸芯を中心に+X方向に回動させられる。また、変更部5−3は、回動部6の軸芯を中心に−X方向に回動させられる。
【0054】
これによって、変更部4−2及び変更部5−2と、変更部4−3及び変更部5−3とは、メモリ105−1及び105−2を冷却可能なように、第2ブロックを流れる空気の流れを変更する。その結果、第2ブロックに流れる空気は、メモリ105−1及び105−2に向かって流れることとなる。即ち、メモリ105−1及び105−2は、プロセッサによって暖められた空気ではなく、冷たい空気によって冷却されることとなる。そのため、サーバ装置1は、より効率的にメモリ105−1及び105−2を冷却することができる。
【0055】
尚、説明の便宜上、一例として、上述では、変更部4−1乃至変更部4−3と、変更部5−1乃至変更部5−3とに注目して説明したが他の風向変更部2の動作も同様である。そのため、重複する説明は、省略する。
【0056】
このように本実施の形態に係るサーバ装置1によれば、自装置に実装された冷却対象である対象物の構成が異なる場合であっても、その対象物を効率よく冷却することができる。その理由は、以下に述べる通りである。
【0057】
即ち、サーバ装置1は、ブロックの構成に応じて、そのブロックを流れる空気の流れを変更することが可能な風向変更部2を備えるからである。即ち、風向変更部2は、ブロックの構成に応じて、そのブロックを流れる空気の流れを有効活用することができるからである。特に、お客さまからのニーズに応じて、装置構成が変更となるサーバ装置1では、適用して好適である。
【0058】
<第2の実施形態>
次に、上述した本発明の第1の実施形態に係るサーバ装置1を基本とする第2の実施形態について説明する。以下の説明においては、本実施形態に係る特徴的な部分を中心に説明する。その際、上述した各実施形態と同様な構成については、同一の参照番号を付すことにより、重複する説明は省略する。
【0059】
本発明の第2の実施形態におけるサーバ装置10について、図6乃至図11を参照して説明する。
【0060】
図6は、本発明の第2の実施形態におけるサーバ装置10の構成を示すブロック図である。
【0061】
図6において、サーバ装置10は、電子機器(対象物)、風向変更部2、制御部11、管理部12及びファンモジュール(冷却装置)103を備える。
【0062】
制御部11は、後述する管理部12から得た温度情報に基づいて、ファンモジュール103の動作を制御する。また、制御部11は、所定の時間周期毎に、ファンモジュール103を構成するファン107の回転数を記憶する。記憶した回転数に基づいて、制御部11は、ファンモジュール103の交換が必要と判断した場合には、ファンモジュール103に関する情報を、ユーザが識別可能な態様によって提示する。
【0063】
また、制御部11は、自装置の装置構成を示す構成情報と、風向変更部2の配置位置を示す位置情報とに基づいて、風向変更部2を制御する。即ち、制御部11は、当該構成情報と当該位置情報とに基づいて、電子機器を冷却可能なように、風向変更部2を、より最適な配置に変更する。
【0064】
ここで、構成情報とは、例えば、サーバ装置10を構成するブロックと、そのブロックを構成する電子機器とに関する情報を含む。また、位置情報は、ブロックに含まれる電子機器の構成毎に、予めシミュレーションを行うことによって求めた風向変更部2の配置位置を示す情報である。
【0065】
より具体的に、例えば、位置情報は、当該構成毎に、サーバ装置10内を流れる空気の流れと、その流れの方向とに基づきシミュレーションを行うことによって、求められた最適な風向をなす配置位置を示す情報を含む。
【0066】
図7は、本発明の第2の実施形態における位置情報を具体的に例示する図である。図7において、位置情報は、サーバ装置10において想定される電子機器の構成と、シミュレーションによって求めた風向変更部2の配置位置とが関連付けられた情報である。即ち、位置情報は、構成毎に、その構成と、求めた風向変更部2の回動方向と配置角度とが関連付けられた情報である。
【0067】
より具体的に、1列目には、当該構成を表す情報を含む。2列目以降には、風向変更部2の配置位置を表す情報である。即ち、2列目以降は、サーバ装置10に含まれる各風向変更部2の配置位置を表す情報である。また、例えば、4行目に示す「構成1」において、「第1の風向変更部2」を構成する変更部4の配置位置は、「−X方向に45度」を表す。また、例えば、「第1の風向変更部2」を構成する変更部5の配置位置は、「+X方向に45度」を表す。例えば、変更部は、Z方向を基準として、+X方向または−X方向に45度回動することを表すこととする。
【0068】
管理部12は、温度センサ13を用いて電子機器の温度を検出する。即ち、管理部12は、電子機器毎に、その電子機器の温度を検出する。管理部12は、検出した温度に関する温度情報を管理する。
【0069】
温度センサ13は、電子機器の温度を測定可能な測定装置である。例えば、温度センサ13は、電子機器毎に、それら電子機器に接触、または非接触に設けられている。また、温度センサ13は、測定した電子機器の温度を、管理部12に対して与える。
【0070】
ファンモジュール103は、例えば、1つ以上のファン107を有する。また、ファンモジュール103は、ファン107を動作させることによって、例えば、外気をサーバ装置10内に吸入する、或いは、サーバ装置10内の空気を排出する。これによって、ファンモジュール103は、空気の流れを生じさせることができる。また、ファンモジュール103は、冷却対象である電子機器を冷却することができる。
【0071】
尚、ファンモジュール103及び温度センサ13の動作については、現在では一般的に知られている技術を採用することができるので本実施形態における詳細な説明は省略する。
【0072】
上述した装置構成を有する本実施形態におけるサーバ装置10の物理的な動作について、図7乃至図11を参照してより具体的に説明する。
【0073】
図8は、本発明の第2の実施形態におけるサーバ装置10の構成と、そのサーバ装置10を流れる空気の流れとを例示するブロック図である。図9は、本発明の第2の実施形態における風向変更部2によって、ブロック内を流れる空気の流れを変更する態様を例示する図である。
【0074】
まず、以下の説明では、自装置の構成に応じて、風向変更部2における配置の変更を行う動作について、図7乃至図10を参照して説明する。
【0075】
図10は、本発明の第2の実施形態におけるサーバ装置10が自装置の構成に応じて、風向変更部2における配置の変更を行う動作を示すフローチャートである。係るフローチャートに沿ってサーバ装置10の動作手順を説明する。
【0076】
尚、一例として、以下の説明では、図8に示すように、第3ブロック及び第4ブロックには、電子機器が搭載されていないこととする。また、第1ブロックは、プロセッサ104、メモリ105−1及び105−2、I/Oカード106−1及び106−2が搭載されていることとする。第2ブロックは、メモリ105−3、I/Oカード106−3及び106−4が搭載されていることとする。以下の説明では、図8の矢印によって表すように、+Z方向から−Z方向に向かって空気が流れることとする。また、以下の説明では、プロセッサ104を冷却可能なように、紙面上側に位置する風向変更部2は、変更部4だけで構成することとする。
【0077】
説明の便宜上、上述した構成を例に説明するが、本実施形態を例に説明する本発明は、前述した構成には限定されない(以下の実施形態においても同様)。
【0078】
制御部11は、自装置(サーバ装置10)の構成を表す構成情報と、予め求めた位置情報とに基づいて、冷却対象である電子機器を冷却可能なように、風向変更部2の配置位置を求める(ステップS1)。
【0079】
より具体的に、制御部11は、自装置の構成を表す構成情報に基づいて、図7に示す位置情報を参照する。制御部11は、位置情報の中から自装置の構成に対応する風向変更部2の配置位置を取得する。即ち、制御部11は、位置情報の中から自装置の構成に対応する風向変更部2の配置角度と回動方向とを取得する。
【0080】
尚、構成情報及び位置情報は、制御部11が保有していてもよいし、制御部11と異なる他の装置から取得してもよい。但し、本実施形態を例に説明する本発明は、前述した構成には限定されない。
【0081】
制御部11は、求めた配置位置に基づいて、配置を変更するよう風向変更部2を制御する。即ち、制御部11は、当該配置位置に基づいて、風向変更部2の配置を変更する(ステップS2)。
【0082】
より具体的に、制御部11は、求めた配置位置に基づいて、例えば、ステッピングモータを制御することによって、風向変更部2の動作を制御する構成を採用してもよい。これにより、ステッピングモータは、例えば、モータを駆動することによって、回転角度及び回転方向を制御する。その結果、ステッピングモータは、風向変更部2を所望する配置に変更することができる。
【0083】
尚、風向変更部2をステッピングモータによって動作させる技術自体は、現在では一般的な技術を採用することができる。そのため、本実施形態における詳細な説明は省略する。
【0084】
また、上述した本実施形態では、説明の便宜上、一例として、制御部11は、構成情報と位置情報とに基づいて、最適な配置位置を求める構成を例に説明した。しかしながら本発明に係る実施形態は、係る構成に限定されない。制御部11は、電子機器の温度を示す温度情報と、当該構成情報と、当該位置情報とに基づいて、最適な配置位置を求める構成を採用してもよい。その場合に、位置情報は、ブロックに含まれる電子機器の構成毎に、電子機器の温度と、サーバ装置10内を流れる空気の流れと、その流れの方向とに基づきシミュレーションを行うことによって、最適な風向をなす配置位置を求めることによって実現することができる。
【0085】
次に、以下の説明では、サーバ装置10が温度情報に応じて、ファンモジュール103を制御する動作について、図8図9及び図11を参照して説明する。
【0086】
図11は、本発明の第2の実施形態におけるサーバ装置10が温度情報に応じて、ファンモジュール103を制御する動作を示すフローチャートである。係るフローチャートに沿ってサーバ装置10の動作手順を説明する。
【0087】
管理部12は、例えば、所定の時間周期毎に、温度センサ13を用いて電子機器の温度を検出する。管理部12は、検出した温度に関する温度情報を、制御部11に対して与える(ステップS11)。
【0088】
制御部11は、管理部12から温度情報を受信する。制御部11は、当該温度情報に基づいて、ファンモジュール103の動作を制御する。即ち、制御部11は、当該温度情報に基づいて、ファンモジュール103を構成するファン107の回転数を制御するか否かを判別する(ステップS12)。制御部11は、ファン107の回転数を制御する必要があると判断した場合に、処理をステップS13に進める(ステップS12において「YES」)。一方で、制御部11は、ファン107の回転数を制御する必要が無いと判断した場合には、処理をステップS14に進める(ステップS12において「NO」)。
【0089】
制御部11は、ファン107の回転数を制御する。即ち、例えば、制御部11は、電子機器の温度が規定以上に高い場合に、回転数を上げるよう制御する。その一方で、制御部11は、電子機器の温度が規定より低い場合には、回転数を下げるよう制御する(ステップS13)。
【0090】
制御部11は、ファン107における回転数の累積数と所定の閾値(寿命回転数)とを比較する。即ち、制御部11は、所定の時間周期毎に記憶した当該回転数の累積数と寿命回転数とを比較する(ステップS14)。制御部11は、当該累積数が所定の閾値を超えたと判断した場合に、処理をステップS15へ進める(ステップS14において「YES」)。その一方で、制御部11は、当該累積数が所定の閾値を超えていないと判断した場合に、処理を終了する(ステップS14において「NO」)。
【0091】
制御部11は、当該累積数が所定の閾値を超えたことを、ユーザが識別可能な態様によって提示する(ステップS15)。
【0092】
より具体的に、例えば、制御部11は、ファンモジュール103の交換を促す情報や警告を、ディスプレイなどの表示部(不図示)にユーザが識別可能な態様によって提示してもよい。また、制御部11は、当該交換を促す情報や警告を、LED(Light Emitting Diode)などを点灯することによりユーザが識別可能な態様によって提示してもよい。或いは、制御部11は、当該交換を促す情報や警告を、音によってユーザが識別可能な態様によって提示してもよい。
【0093】
また、制御部11は、ファンモジュール103の交換を促す情報や警告だけでなく、ファン107の累積回転数などファンモジュール103に関する情報を提示してもよい。
【0094】
尚、上述した本実施形態では、説明の便宜上、一例として、サーバ装置10は、ファンモジュール103を備える構成を例に説明した。しかしながら本発明に係る実施形態は、係る構成に限定されない。サーバ装置10とファンモジュール103とは、例えば、互いに別体に設けられた構成を採用してもよい。
【0095】
また、上述した本実施形態では、説明の便宜上、一例として、制御部11は、ファンモジュール103及び風向変更部2を制御し、ファンモジュール103に関する情報を提示する構成を例に説明した。しかしながら本発明に係る実施形態は、係る構成に限定されない。例えば、ファンモジュール103を制御するファン制御部、風向変更部2を制御する風向制御部、当該情報を提示する情報提示部などを設けることによって、それぞれの処理を実行する構成を採用してもよい。
【0096】
上述した本実施形態では、説明の便宜上、一例として、ラック型に形成されたサーバ装置10を例に説明した。しかしながら本発明に係る実施形態は、係る構成に限定されない。例えば、風向変更部2は、ブレードサーバやパーソナルコンピュータなどに適用してもよい。即ち、風向変更部2は、例えば、冷却すべき対象物を搭載可能な基台に適用してもよい。
【0097】
このように本実施の形態に係るサーバ装置10によれば、第1の実施形態において説明した効果を享受できると共に、さらに、より効率よく対象物を冷却することができる。
【0098】
その理由は、サーバ装置10は、電子機器の温度を検出する管理部12と、ファンモジュール103及び風向変更部2を制御する制御部11とを備えるからである。即ち、制御部11は、ブロックの構成に応じて、風向変更部2を制御する。また、制御部11は、管理部12から得た温度情報に基づいて、ファン107の回転数を制御することができる。これによって、サーバ装置10は、さらに、効率よく電子機器を冷却することができる。その結果、サーバ装置10は、ファン107の回転数が増加することを抑制することができる。即ち、回転数が抑えられるため、サーバ装置10は、ファンモジュール103の寿命を延ばすことができる。また、サーバ装置10は、消費電力、ファン107が高速回転することによる騒音などを低減することができる。
【0099】
そして、管理者は、ファンモジュール103の交換時期を、容易に知ることができる。その理由は、制御部11は、ファンモジュール103の交換時期を提示することができるからである。
【0100】
以上、実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解しうる様々な変更をすることができる。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明は、上述した各実施形態には限定されない。本発明は、一律の回転数によって電子機器を冷却する冷却装置を有したサーバ装置だけでなく、パーソナルコンピュータ、POS(point of sales)システム、サーバ、複写機、複合機等の電子機器を搭載する各種の機器に適用可能である。
【符号の説明】
【0102】
1、10、101、102 サーバ装置
2 風向変更部
3 側面
4、4−1乃至4−3、5、5−1乃至5−3 変更部
6 回動部
11 制御部
12 管理部
103 ファンモジュール
104 プロセッサ
105、105−1乃至105−3 メモリ
106、106−1乃至106−4 I/Oカード
107 ファン
300 情報処理装置
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 ハードディスク
305 通信インタフェース
306 バス
307 記録媒体
308 リーダライタ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13