(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0011】
<システム構成>
まず、本実施形態に係る経路検索システムの構成について、
図1を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態に係る経路検索システムの一例の構成図である。
【0012】
図1に示す経路検索システム1は、クライアント端末10と、経路検索サーバ20とを有し、インターネットや電話回線網等の広域的なネットワークNを介して通信可能に接続されている。
【0013】
クライアント端末10は、ユーザが利用するスマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノート型PC(Personal Computer)、デスクトップ型PC、ゲーム機器、ウェアラブル端末等の各種の情報処理装置である。
【0014】
ユーザは、クライアント端末10を操作して、所望の出発地や目的地等の検索条件を入力することで、経路検索サーバ20において出発地から目的地までの経路の検索を行うことができる。そして、クライアント端末10は、検索された経路のうち、ユーザにより選択された経路を地図上に表示させる。これにより、ユーザは、地図上に表示された経路に従って、出発地から目的地まで向かうことができるようになる。
【0015】
なお、経路には、出発地及び目的地が含まれる。また、経路には、1以上の経由地が含まれていても良い。
【0016】
ここで、出発地から経由地、経由地から次の経由地、経由地から目的地、又は出発地から目的地を示す経路(又は部分経路)は、区間と称される。そして、経路において、区間には交通手段が対応付けられている。すなわち、経路には、少なくとも出発地と目的地、及び区間毎の交通手段が含まれる。
【0017】
例えば、1つの経由地が含まれる経路の場合、当該経路は、出発地から経由地までの部分経路を示す第1の区間と、当該経由地から目的地までの部分経路を示す第2の区間とが含まれる。そして、例えば、第1の区間には交通手段「電車」が対応付けられており、第2の区間には交通手段「徒歩」が対応付けられている。この場合、ユーザは、第1の区間においては「電車」で移動し、第2の区間においては「徒歩」で移動することを示している。
【0018】
経路検索サーバ20は、経路を検索する情報処理装置である。経路検索サーバ20は、クライアント端末10においてユーザにより入力された検索条件に基づいて、出発地から目的地までの経路(行きの経路)を検索する。
【0019】
また、経路検索サーバ20は、ユーザからの要求に応じて、行きの経路に対応する経路(帰りの経路)を検索する。このとき、経路検索サーバ20は、行きの経路において、所定の施設を経由地として経由している場合、当該経由地を経由した帰りの経路を検索する。
【0020】
なお、以降では、所定の施設として「駐車場」を想定して説明する。すなわち、本実施形態に係る経路検索サーバ20は、行きの経路において駐車場を経由している場合、当該駐車場を経由した帰りの経路を検索するものとする。
【0021】
これにより、本実施形態では、例えばパークアンドライド(park and ride)等により目的地に向かう場合において、行きの経路で車を駐車した駐車場を経由する最適な帰りの経路を検索することができる。また、本実施形態では、以降で述べるように、行きの経路で駐車場を経由していない場合においても、適切な交通手段による帰りの経路を検索することができる。
【0022】
ただし、所定の施設は、駐車場に限られない。所定の施設としては、例えば、駐輪場等でも良いし、ホテルや旅館等の宿泊施設、デパート等の商業施設等の各種施設であっても良い。
【0023】
なお、
図1に示す経路検索システム1は一例であり、上記で説明した構成に限られない。例えば、経路検索サーバ20は、複数台の情報処理装置で構成されていても良い。また、例えば、クライアント端末10と経路検索サーバ20とが、一台の装置で構成されていても良い。特に、クライアント端末10と経路検索サーバ20とが一台の装置で構成される場合には、例えば車等に搭載されるカーナビゲーション端末として構成されていても良い。
【0024】
<ハードウェア構成>
次に、本実施形態に係る経路検索システム1に含まれるクライアント端末10及び経路検索サーバ20のハードウェア構成について、
図2を参照しながら説明する。
図2は、本実施形態に係るクライアント端末及び経路検索サーバの一例のハードウェア構成図である。
【0025】
図2(a)に示すように、クライアント端末10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、及び記憶装置14を有する。また、クライアント端末10は、入力装置15、表示装置16、及び通信装置17を有する。
【0026】
CPU11は、各種プログラムの実行や演算処理を行う。ROM12は、起動時に必要なプログラム等が記憶されている。RAM13は、CPU11での処理を一時的に記憶したり、データを記憶したりする作業エリアである。記憶装置14は、各種データ及びプログラムを格納する。
【0027】
入力装置15は、例えばキーボードやマウス、タッチパネル等の各種入力装置である。表示装置16は、ディスプレイ等であり、ユーザにより選択された経路が地図上に表示される。通信装置17は、経路検索サーバ20等の他の装置と通信を行う。
【0028】
なお、クライアント端末10は、上記のハードウェア構成に加えて、例えばGPS(Global Positioning System)から所定の電波を受信し、クライアント端末10の現在位置を示す緯度及び経度を測定するGPS受信装置を有していても良い。
【0029】
本実施形態に係るクライアント端末10は、上記のハードウェア構成を有することにより、後述する各種処理を実現できる。
【0030】
図2(b)に示すように、経路検索サーバ20は、CPU21、ROM22、RAM23、記憶装置24、入力装置25、表示装置26、及び通信装置27を有する。
【0031】
CPU21は、各種プログラムの実行や演算処理を行う。ROM22は、起動時に必要なプログラム等が記憶されている。RAM23は、CPU21での処理を一時的に記憶したり、データを記憶したりする作業エリアである。記憶装置24は、各種データ及びプログラムを格納する。
【0032】
入力装置25は、例えばキーボードやマウス等の各種入力装置である。表示装置26は、ディスプレイ等であり、処理結果等が表示される。なお、入力装置25及び/又は表示装置26は、必要なときに接続して利用する形態であっても良い。
【0033】
通信装置27は、クライアント端末10等の他の装置と通信を行う。
【0034】
本実施形態に係る経路検索サーバ20は、上記のハードウェア構成を有することにより、後述する各種処理を実現できる。
【0035】
<機能構成>
次に、本実施形態に係る経路検索システム1の機能構成について、
図3を参照しながら説明する。
図3は、本実施形態に係る経路検索システムの一例の機能構成図である。
【0036】
クライアント端末10は、入力部101、表示制御部102、及び通信部103を有する。これら各部は、クライアント端末10にインストールされた1以上のプログラムが、CPU11に実行させる処理により実現される。
【0037】
入力部101は、ユーザからの入力を受け付ける。例えば、入力部101は、出発地や目的地等の経路(行きの経路)を検索するための検索条件の入力を受け付ける。
【0038】
表示制御部102は、各種画面を表示させる。例えば、表示制御部102は、経路検索サーバ20から受信した地図情報及び経路情報に基づいて、地図上に、出発地から目的地までの経路を表示させる。
【0039】
なお、経路情報とは、経路に関する情報であり、出発地や目的地、経由地、区間の交通手段の情報等が含まれる。また、地図情報とは、後述する地図情報記憶部208に記憶されている情報であり、クライアント端末10に地図を表示させるための情報である。
【0040】
通信部103は、経路検索サーバ20と情報の送受信を行う。例えば、通信部103は、経路検索サーバ20に対して、経路(行きの経路)を検索するための検索条件を示す検索条件情報を送信する。また、通信部103は、検索条件情報に基づき経路検索サーバ20で検索された経路(行きの経路)の経路情報を含む検索結果情報を受信する。
【0041】
経路検索サーバ20は、検索処理部201、経由地判定部202、交通判定部203、復路情報登録部204、通知部205、及び通信部206を有する。これら各部は、経路検索サーバ20にインストールされた1以上のプログラムが、CPU21に実行させる処理により実現される。
【0042】
また、経路検索サーバ20は、復路情報記憶部207及び地図情報記憶部208を有する。これら各記憶部は、記憶装置24、又は経路検索サーバ20とネットワークを介して接続される記憶装置等により実現することができる。
【0043】
検索処理部201は、クライアント端末10から受信した検索条件情報に基づいて、出発地から目的地までの1以上の経路(行きの経路)を検索する。ここで、検索処理部201により検索された1以上の行きの経路を、「行きの経路の候補」と表す。また、行きの経路における出発地及び目的地を、それぞれ「行きの出発地」及び「行きの目的地」と表す。
【0044】
また、検索処理部201は、後述する復路情報登録部204に記憶された復路情報に基づいて、行きの目的地(すなわち、帰りの経路における出発地)から行きの出発地(すなわち、帰りの経路における目的地)までの経路(帰りの経路)を検索する。なお、帰りの経路における出発地及び目的地を、それぞれ「帰りの出発地」及び「帰りの目的地」と表す。
【0045】
なお、検索処理部201による検索条件情報に基づく検索結果を示す検索結果情報には、例えば、行きの経路の候補に関する情報である1以上の経路情報と、クライアント端末10に地図を表示させるための情報である地図情報とが含まれる。また、検索処理部201による復路情報に基づく検索結果を示す検索結果情報には、例えば、帰りの経路に関する情報である経路情報と、地図情報とが含まれる。
【0046】
経由地判定部202は、行きの経路の候補のうち、ユーザにより選択された経路(これを、「選択経路」と表す)が「駐車場」を経由するか否かを判定する。すなわち、経由地判定部202は、選択経路の経路情報に、「駐車場」を示す経由地の情報が含まれるか否かを判定する。
【0047】
交通判定部203は、経由地判定部202により選択経路が「駐車場」を経由しないと判定された場合、行きの経路の最後の区間の交通手段が所定の交通手段であるか否かを判定する。ここで、行きの経路の最後の区間とは、行きの経路が1以上の経由地を含む場合には最後の経由地から目的地までの部分経路のことを言い、行きの経路が経由地を含まない場合には出発地から目的地までの経路のことを言う。
【0048】
なお、本実施形態では、所定の交通手段としては「車」を想定して説明する。ただし、所定の交通手段としては「車」に限られず、例えば「バス」や「電車」、「航空機」等の各種の交通手段でも良い。
【0049】
復路情報登録部204は、経由地判定部202や交通判定部203の判定結果に応じて、選択経路の経路情報等に基づき復路情報を作成して、復路情報記憶部207に登録する。
【0050】
通知部205は、予めユーザにより帰りの日時の設定がなされた場合、当該ユーザのクライアント端末10に対して、帰りの経路を検索するための通知を送信する。本実施形態に係る経路検索システム1では、当該通知を受信したクライアント端末10により、帰りの経路の検索指示がなされた場合に、経路検索サーバ20において帰りの経路が検索される。
【0051】
通信部206は、クライアント端末10と情報の送受信を行う。例えば、通信部206は、クライアント端末10から検索条件情報を受信する。
【0052】
復路情報記憶部207は、復路情報登録部204により登録された復路情報を記憶する。復路情報とは、帰りの経路を検索するための情報であり、帰りの出発地、帰りの目的地、帰りの経路で経由する経由地、帰りの経路における最初の区間の交通手段等の情報が含まれる。ここで、最初の区間とは、帰りの経路が1以上の経由地を含む場合には帰りの出発地から最初の経由地までの部分経路のことを言い、帰りの経路が経由地を含まない場合には帰りの出発地から帰りの目的地までの経路のことを言う。
【0053】
なお、復路情報登録部204において、復路情報は、クライアント端末10のユーザを一意に識別する情報であるユーザID等と対応付けられて記憶される。
【0054】
地図情報記憶部208は、クライアント端末10に地図を表示させるための情報である地図情報を記憶する。地図情報とは、クライアント端末10に地図を表示させるための情報である。
【0055】
なお、地図情報は、例えば緑地や河川、道路、鉄道、都道府県等の表示対象の種類毎に分類され、緯度及び経度等が既知のメッシュ状に区切られた情報で管理されている。そして、表示対象の種類毎に分類された地図情報は、縮尺に応じて、当該種類毎に予め定められたレイヤーに、メッシュ毎に描画されることで表示される。したがって、クライアント端末10に表示される地図は、表示対象の種類毎に分類された地図情報がそれぞれ描画されたメッシュ状のレイヤーを、1つ以上結合して重ねることにより表示される。
【0056】
<処理の詳細>
次に、本実施形態に係る経路検索システム1の処理の詳細について説明する。
【0057】
≪行きの経路の検索処理≫
まず、ユーザがクライアント端末10を操作して、所望の出発地から目的地までの経路(行きの経路)を検索する処理について、
図4を参照しながら説明する。
図4は、本実施形態に係る行きの経路の検索処理の一例のシーケンス図である。
【0058】
ユーザは、クライアント端末10を操作して、行きの経路を検索するための検索条件を入力する。すると、クライアント端末10の入力部101は、ユーザから入力された検索条件を受け付ける(ステップS401)。
【0059】
例えば、ユーザは、クライアント端末10を操作して、
図5(a)に示す経路検索画面1100を表示させる。そして、ユーザは、交通手段1101、行きの出発地1102、行きの目的地1103、及び日時1104を入力して、経路検索ボタン1105を押下する。これにより、クライアント端末10の入力部101は、交通手段1101に指定された「車で出発」、行きの出発地1102に指定された「A駅」、行きの目的地1103に指定された「○×公園」、及び日時1104に指定された現在時刻を含む検索条件の入力を受け付ける。なお、行きの出発地1102には、例えば、GPSから受信した電波に基づき測位されたクライアント端末10の現在位置が指定されても良い。
【0060】
ここで、交通手段1101には、行きの出発地1102において最初に用いる交通手段(すなわち、最初の区間の交通手段)を指定する。例えば、交通手段1101に「車で出発」が指定された場合、ユーザは、行きの出発地1102から車を用いて移動を開始することを意味する。同様に、交通手段1101に「徒歩で出発」が指定された場合。ユーザは、行きの出発地1102から徒歩で移動を開始することを意味する。本実施形態では、交通手段1101には、「車で出発」が指定されるものとして説明する。
【0061】
なお、
図5(a)では、検索条件として、最初の区間の交通手段、行きの出発地、行きの目的地、及び日時を指定したが、これに限られない。検索条件には、例えば、経由地等を指定しても良い。また、例えば、航空機を利用するか否か、有料特急を利用するか否か等の詳細な検索条件を指定することができても良い。
【0062】
次に、クライアント端末10の通信部103は、入力部101により検索条件の入力を受け付けると、当該検索条件を示す検索条件情報を経路検索サーバ20に送信する(ステップS402)。ここで、検索条件情報には、ステップS401でユーザにより指定された最初の区間の交通手段、行きの出発地、行きの目的地、及び現在時刻を示す情報が含まれるものとする。
【0063】
次に、経路検索サーバ20の検索処理部201は、通信部206により検索条件情報を受信すると、当該検索条件情報に基づいて、行きの出発地から行きの目的地までの1以上の行きの経路(行きの経路の候補)を検索する(ステップS403)。そして、経路検索サーバ20の通信部206は、検索処理部201により検索結果を示す検索結果情報をクライアント端末10に送信する(ステップS404)。
【0064】
なお、検索結果情報には、行きの経路の候補に関する情報を示す1以上の経路情報が含まれる。また、検索結果情報には、当該検索結果情報に含まれる経路情報に基づく行きの経路に対応する地図を表示させるための地図情報が含まれていても良い。
【0065】
次に、クライアント端末10の表示制御部102は、通信部103により検索結果情報を受信すると、当該検索結果情報に含まれる経路情報に基づいて、検索結果として検索された行きの経路の候補を表示させる(ステップS405)。
【0066】
例えば、表示制御部102は、
図5(b)に示す検索結果画面1200を表示させる。
図5(b)に示す検索結果画面1200は、経路検索サーバ20の検索処理部201により3つの行きの経路の候補が検索された場合を示す図であり、行きの経路の候補1201、行きの経路の候補1202、及び行きの経路の候補1203が表示されている。このように、クライアント端末10には、経路検索サーバ20で検索条件に基づき検索された1以上の行きの経路の候補が一覧表示される。
【0067】
次に、ユーザは、クライアント端末10に表示された行きの経路の候補のうち、所望の行きの経路の候補を選択する(ステップS406)。すると、クライアント端末10の表示制御部102は、選択された行きの経路の候補(選択経路)の経路情報に基づいて、当該選択経路の詳細を表示させる(ステップS407)。
【0068】
例えば、
図5(b)に示す検索結果画面1200において、ユーザにより行きの経路の候補1201が選択された場合、クライアント端末10には、
図5(c)に示す経路詳細画面1300が表示される。
図5(c)に示す経路詳細画面1300では、ユーザにより選択された行きの経路の候補1201(選択経路)の経路の詳細が表示されている。これにより、ユーザは自身が選択した経路(選択経路)の各区間における交通手段や発着時刻等を知ることができる。
【0069】
次に、ユーザが帰りの日時を設定するための操作を行った場合、クライアント端末10の表示制御部102は、帰りの日時を設定するための画面を表示させる(ステップS408)。
【0070】
例えば、
図5(c)に示す経路詳細画面1300において、ユーザにより帰る日時設定ボタン1301が押下された場合、クライアント端末10は、
図6(a)に示す帰る日時の設定画面1400を表示させる。そして、ユーザは、日時1401に、行きの目的地から帰る日時(又は帰りの経路を検索したい日時)を設定する。なお、帰りの出発地1402及び帰りの目的地1403には、それぞれ
図5(a)で設定された行きの目的地1103及び行きの出発地1102が設定される。
図6(a)に示す帰る日時の設定画面1400を設定することにより、ユーザは、日時1401に指定した日時に、帰りの出発地1402から帰りの目的地1403までの経路(帰りの経路)を検索するための通知を受けることができるようになる。
【0071】
次に、ユーザが行きの経路の案内を開始するための操作を行った場合、クライアント端末10の表示制御部102は、ユーザにより選択された経路(選択経路)を地図上に表示させて、経路案内を開始する(ステップS409)。
【0072】
例えば、
図5(c)に示す経路詳細画面1300において、ユーザにより案内開始ボタン1302が押下された場合、クライアント端末10は、
図6(b)に示す経路案内画面1500を表示させて、経路案内を開始する。
図6(b)に示す経路案内画面1500は、例えば、ステップS404で受信した地図情報に基づく地図上に、選択経路の経路情報に基づく行きの経路1501が表示されている。これにより、ユーザは、所望の行きの出発地から行きの目的地までの経路(行きの経路)を知ることができる。
【0073】
なお、
図6(b)に示す経路案内画面1500に表示される地図の地図情報は、例えば、
図5(c)に示す経路詳細画面1300において案内開始ボタン1302が押下されたタイミングで経路検索サーバ20から取得しても良い。また、クライアント端末10は、地図情報を経路検索サーバ20から取得するのではなく、当該クライアント端末10が地図情報を有していても良い。
【0074】
次に、クライアント端末10の通信部103は、選択経路の経路案内が開始されると、当該クライアント端末10のユーザのユーザIDと、ステップS408で設定された日時(
図6(a)に示す日時1401)と、当該選択経路の経路情報とを経路検索サーバ20に送信する(ステップS410)。
【0075】
最後に、経路検索サーバ20は、通信部206により、ユーザIDと、日時と、経路情報とを受信すると、復路情報の登録処理を行う(ステップS411)。すなわち、経路検索サーバ20は、受信した情報に基づいて復路情報を作成して、復路情報記憶部207に登録する。この復路情報の登録処理の詳細については、後述する。
【0076】
≪復路情報の登録処理≫
次に、
図4のステップS411の処理(復路情報の登録処理)の詳細について、
図7を参照しながら説明する。
図7は、本実施形態に係る復路情報の登録処理の一例のフローチャートである。なお、上述したように、復路情報には、帰りの出発地、帰りの目的地、最初の区間の交通手段、及び帰りの経路で経由する経由地(帰りの経由地)の情報が含まれる。以下で説明する復路情報の登録処理は、これらの各情報を設定して復路情報を作成し、復路情報登録部204に登録する処理である。
【0077】
まず、経路検索サーバ20の復路情報登録部204は、選択経路の経路情報に含まれる行きの出発地及び行きの目的地を、それぞれ復路情報の帰りの目的地及び帰りの出発地とする(ステップS701)。
【0078】
具体的には、行きの出発地が「A駅」、行きの出発地が「○×公園」である場合、
図8に示すように、復路情報207Dの帰りの出発地2073を「○×公園」、帰りの目的地2074を「A駅」と設定する。
【0079】
次に、経路検索サーバ20の経由地判定部202は、選択経路の経路情報に、駐車場を示す経由地が含まれるか否かを判定する(ステップS702)。すなわち、経由地判定部202は、選択経路(行きの経路)が駐車場を経由するか否かを判定する。
【0080】
ステップS702において経由地判定部202により選択経路が駐車場を経由すると判定された場合、経路検索サーバ20の復路情報登録部204は、復路情報の帰りの経由地に当該駐車場を設定し、最初の区間の交通手段を「徒歩」とする(ステップS703)。
【0081】
具体的には、選択経路に経由地「○○パーキング」が含まれる場合、
図8に示すように、復路情報207Dの帰りの経由地2076を「○○パーキング」、最初の区間の交通手段2075を「徒歩」と設定する。このように、行きの経路で駐車場を経由している場合、行きの経路において車を駐車場に駐車していると考えられるため、帰りの経路における最初の区間の交通手段は「徒歩」に設定される。
【0082】
そして、経路検索サーバ20の復路情報登録部204は、受信したユーザID及び日時を復路情報と対応付けて復路情報記憶部207に登録する(ステップS704)。
【0083】
具体的には、ユーザIDが「user001」、日時が「2013/01/15 16:30」である場合、
図8に示すように、復路情報207DのユーザID2071を「user001」、日時2072を「2013/01/15 16:30」と設定する。そして、復路情報登録部204は、このようにして作成された復路情報207Dを復路情報登録部204に登録する。
【0084】
ステップS702において、経由地判定部202により選択経路が駐車場を経由しないと判定された場合、経路検索サーバ20の交通判定部203は、選択経路の最後の区間の交通手段が「車」である否かを判定する(ステップS705)。
【0085】
ステップS705において、交通判定部203により選択経路の最後の区間の交通手段が「車」であると判定された場合、復路情報登録部204は、復路情報の最初の区間の交通手段を「車」とする(ステップS706)。このように、行きの経路において、駐車場を経由しない場合で、かつ、最後の区間の交通手段が「車」である場合、帰りの経路では帰りの出発地から車で出発すると考えられるため、復路情報の最初の区間の交通手段は「車」に設定される。なお、このとき、復路情報の帰りの経由地は設定されない。
【0086】
ステップS705において、交通判定部203により選択経路の最後の区間の交通手段が「車」でないと判定された場合、復路情報登録部204は、復路情報の最初の区間の交通手段を「徒歩」とする(ステップS707)。このように、行きの経路において、駐車場を経由しない場合で、かつ、最後の区間の交通手段が「車」でない場合、帰りの経路では帰りの出発地から徒歩で出発すると考えられるため、復路情報の最初の区間の交通手段は「徒歩」に設定される。なお、このとき、復路情報の帰りの経由地は設定されない。
【0087】
以上のように、本実施形態では、選択経路の経路情報等に基づいて、帰りの経路を検索するための復路情報が登録される。なお、
図8では、一例として、帰りの経由地が1つ含まれる復路情報207Dを示したが、これに限られず、復路情報207には2以上の帰りの経由地が含まれていても良い。
【0088】
また、経路検索サーバ20には、復路情報に加えて、当該復路情報に基づき検索された帰りの経路が登録されても良い。すなわち、上記の
図7の復路情報の登録処理において復路情報が登録された後、経路検索サーバ20は、当該登録された復路情報に基づき検索処理部201により帰りの経路を検索して、記憶部に記憶させても良い。
【0089】
≪帰りの日時の通知処理≫
次に、ユーザにより設定された帰りの日時となった場合に、当該ユーザに帰りの経路を検索するための通知を行う処理について、
図9を参照しながら説明する。
図9は、本実施形態に係る帰りの日時の通知処理の一例のフローチャートである。なお、以降で説明する帰りの日時の通知処理は、経路検索サーバ20において、所定の時間毎(例えば、1秒毎)に実行される。
【0090】
まず、経路検索サーバ20の通知部205は、現在の日時を取得する(ステップS901)。
【0091】
次に、経路検索サーバ20の通知部205は、復路情報記憶部207に登録された復路情報を参照して、取得した現在の日時が帰りの日時であるか否かを判定する(ステップS902)。すなわち、通知部205は、現在の日時が、復路情報記憶部207に登録された復路情報において設定された帰りの日時となったか否かを判定する。
【0092】
ステップS902において、通知部205により現在の日時が帰りの日時であると判定されなかった場合、経路検索サーバ20は、処理を終了する。
【0093】
ステップS902において、通知部205により現在の日時が帰りの日時であると判定された場合、経路検索サーバ20の通知部205は、通信部206により、予め設定された帰りの日時となったことを示す通知をクライアント端末10に送信する(ステップS903)。このとき、通知部205は、該当の復路情報に含まれるユーザIDのクライアント端末10に対して、当該通知を送信する。
【0094】
クライアント端末10には、経路検索サーバ20から当該通知を受信すると、例えば
図10に示す帰りの経路の検索通知画面1600が表示される。これにより、ユーザは、予め設定された帰りの日時となった場合に、帰りの経路を検索することができるようになる。
【0095】
ここで、ユーザは、
図10に示す帰りの経路の検索通知画面1600において、帰りの経路検索ボタン1601を押下することで、復路情報に基づいて、帰りの経路を検索することができる。
【0096】
これにより、本実施形態に係る経路検索システム1では、ユーザが帰る日時において最適な帰りの経路が検索される。すなわち、本実施形態に係る経路検索システム1では、例えば、ユーザが帰る日時における交通状態(例えば、渋滞状況等)や公共交通機関の運行状況等を考慮した上で、最適な帰りの経路を検索することができる。
【0097】
なお、本実施形態では、予め設定された帰りの日時になった場合にクライアント端末10に通知を送信する場合について説明したが、これに限られない。経路検索システム1は、例えば、予め設定された帰りの日時になった場合であって、かつ、予め記憶部に記憶された帰りの経路において渋滞が発生した場合に、クライアント端末10に通知を送信するようにして良い。
【0098】
≪帰りの経路の検索処理≫
次に、帰りの経路を検索する処理について、
図11を参照しながら説明する。
図11は、本実施形態に係る帰りの経路の検索処理の一例のシーケンス図である。
【0099】
ユーザは、クライアント端末10を操作して、帰りの経路の検索を指定する。すると、クライアント端末10の入力部101は、帰りの経路の検索の指定を受け付ける(ステップS1101)。
【0100】
例えば、ユーザは、クライアント端末10に表示された
図10に示す帰りの経路の検索通知画面1600において、帰りの経路検索ボタン1601を押下することで、帰りの経路の検索の指定を行うことができる。
【0101】
次に、クライアント端末10の通信部103は、入力部101により帰りの経路の検索の指定を受け付けると、当該クライアント端末10のユーザのユーザIDを経路検索サーバ20に送信する(ステップS1102)。
【0102】
経路検索サーバ20の検索処理部201は、通信部206によりユーザIDを受信すると、当該ユーザIDを含む復路情報を復路情報記憶部207から取得する(ステップS1103)。
【0103】
次に、経路検索サーバ20の検索処理部201は、取得した復路情報に基づいて、帰りの経路を検索する(ステップS1104)。
【0104】
例えば、検索処理部201は、ステップS1103において、
図8に示す復路情報207Dを取得した場合、最初の区間の交通手段が「徒歩」であって、帰りの経由地「○○パーキング」を経由し、帰りの出発地「○×公園」から帰りの目的地「A駅」までの帰りの経路を検索する。
【0105】
このように、本実施形態に係る経路検索サーバ20は、復路情報に基づいて、帰りの経路を検索する。したがって、本実施形態に係る経路検索サーバ20では、予め設定された帰りの日時における交通状態や公共交通機関の運行状況等を考慮した最適な帰りの経路を検索することができる。
【0106】
すなわち、本実施形態に係る経路検索サーバ20では、行きの経路と同じ経路を帰りの経路とするのではなく、帰りの日時に応じた最適な経路を帰りの経路として検索する。しかも、本実施形態に係る経路検索サーバ20では、行きの経路で経由した所定の施設を経由するように帰りの経路を検索することで、例えばパークアンドライド等を利用した場合においても最適な帰りの経路が検索される。
【0107】
そして、経路検索サーバ20の通信部206は、検索処理部201により検索された帰りの経路の経路情報を含む検索結果情報をクライアント端末10に送信する(ステップS1105)。
【0108】
次に、クライアント端末10の表示制御部102は、通信部103により検索結果情報を受信すると、当該検索結果情報に含まれる経路情報に基づいて、帰りの経路の詳細を表示させる(ステップS1106)。
【0109】
例えば、クライアント端末10は、
図12に示す帰りの経路の経路詳細画面1700を表示させる。
図12に示す経路詳細画面1700では、
図8に示す復路情報207Dに基づき検索された帰りの経路の詳細が表示されている。
【0110】
すなわち、
図12に示す経路詳細画面1700では、最初の区間の交通手段が「徒歩」であって、帰りの経由地「○○パーキング」を経由し、帰りの出発地「○×公園」から帰りの目的地「A駅」までの帰りの経路の詳細が表示されている。
【0111】
最後に、クライアント端末10の表示制御部102は、検索された帰りの経路を地図上に表示させて、経路案内を開始する(ステップS1107)。
【0112】
例えば、
図12に示す経路詳細画面1700において、ユーザにより案内開始ボタン1701が押下されると、クライアント端末10は、検索された帰りの経路を地図上に表示させて、経路案内を開始する。これにより、ユーザは、最適な帰りの経路で帰ることができるようになる。
【0113】
<まとめ>
以上により、本実施形態に係る経路検索システム1では、クライアント端末10から入力された検索条件に基づいて、1以上の経路を検索する。そして、本実施形態に係る経路検索システム1では、検索された経路のうち、ユーザにより選択された経路(選択経路)に基づき、帰りの経路を検索するための復路情報を記憶部に記憶させる。
【0114】
また、本実施形態に係る経路検索システム1では、復路情報に基づいて、予め設定された日時に帰りの経路を検索する。これにより、本実施形態に係る経路検索システム1では、帰りの日時に応じた最適な帰りの経路を検索することができる。
【0115】
さらに、本実施形態に係る経路検索システム1では、行きの経路において所定の施設を経由している場合、当該施設を経由する帰りの経路を検索する。これにより、本実施形態に係る経路検索システム1では、行きと帰りで同じ施設を経由したい場合においても適切な帰りの経路を検索することができる。
【0116】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。