特許第6543003号(P6543003)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 楽天株式会社の特許一覧

特許6543003情報処理装置、情報処理方法、プログラム、記憶媒体
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6543003
(24)【登録日】2019年6月21日
(45)【発行日】2019年7月10日
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法、プログラム、記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G06F 16/54 20190101AFI20190628BHJP
   G06F 3/0483 20130101ALI20190628BHJP
【FI】
   G06F16/54
   G06F3/0483
【請求項の数】11
【全頁数】38
(21)【出願番号】特願2018-543519(P2018-543519)
(86)(22)【出願日】2016年10月4日
(86)【国際出願番号】JP2016079523
(87)【国際公開番号】WO2018066077
(87)【国際公開日】20180412
【審査請求日】2018年12月28日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】399037405
【氏名又は名称】楽天株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116942
【弁理士】
【氏名又は名称】岩田 雅信
(74)【代理人】
【識別番号】100167704
【弁理士】
【氏名又は名称】中川 裕人
(72)【発明者】
【氏名】高橋 智史
【審査官】 齊藤 貴孝
(56)【参考文献】
【文献】 特開2016−004392(JP,A)
【文献】 特開2010−262441(JP,A)
【文献】 特表2009−505239(JP,A)
【文献】 特開2005−189923(JP,A)
【文献】 特開2015−141530(JP,A)
【文献】 特開2010−079691(JP,A)
【文献】 特開2013−218419(JP,A)
【文献】 特開2016−062223(JP,A)
【文献】 特開2013−218375(JP,A)
【文献】 特開2012−242852(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/145649(WO,A1)
【文献】 国際公開第2012/039054(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00−16/958
G06F 3/0483
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のコンテンツを有するコンテンツ集合体の一覧を提示制御する一覧提示部と、
前記一覧から選択された或るコンテンツ集合体についての選択情報を受信した場合に、コンテンツの閲覧頻度情報に基づいて判定された定期閲覧コンテンツの情報を取得する取得部と、
記コンテンツ集合体に含まれるコンテンツに前記定期閲覧コンテンツがあるか否かを判定する判定部と、
前記コンテンツ集合体についての選択情報を受信した場合、前記定期閲覧コンテンツがあるか否かに基づいて、前記コンテンツ集合体に含まれるコンテンツごとのページ縮小画像を提示制御するか、前記定期閲覧コンテンツの詳細画像を提示制御するか、を決定するコンテンツ提示部と、を備えた
情報処理装置。
【請求項2】
前記コンテンツ提示部は、前記定期閲覧コンテンツが閲覧済みであるかを判定し、閲覧済みである場合は前記コンテンツ集合体に含まれるコンテンツごとのページ縮小画像を提示制御する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、前記一覧から選択された或るコンテンツ集合体についての選択情報を受信した場合に、該コンテンツ集合体に含まれるコンテンツに関する閲覧回数情報を取得し、
前記コンテンツ提示部は、前記コンテンツ集合体に含まれるコンテンツごとのページ縮小画像を提示制御する場合、前記閲覧回数情報に基づいて大きさが異なるように、前記コンテンツ集合体が有するコンテンツのページ縮小画像を提示制御する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記コンテンツ提示部は、前記閲覧回数情報の比率に基づいて大きさが異なるように、前記コンテンツ集合体が有するコンテンツのページ縮小画像を提示制御する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記コンテンツ提示部は、前記閲覧回数情報の比較に基づいて、前記複数のコンテンツの一部を表示しないように提示制御する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、前記一覧から選択された或るコンテンツ集合体についての選択情報を受信した場合に、該コンテンツ集合体に含まれるコンテンツに関する閲覧回数情報を取得し、
前記コンテンツ提示部は、前記閲覧回数情報の比較に基づいて前記複数のコンテンツの提示順序を変更して提示制御する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記閲覧頻度情報は、前記コンテンツ集合体が有する或るコンテンツについての選択情報を受信した場合における前記選択情報の送信に係るユーザの前記コンテンツごとの情報である
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記閲覧頻度情報の更新を一定の期間ごとに行う
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
複数のコンテンツを有するコンテンツ集合体の一覧を提示制御するステップと、
前記一覧から選択された或るコンテンツ集合体についての選択情報を受信した場合に、コンテンツの閲覧頻度情報に基づいて判定された定期閲覧コンテンツの情報を取得するステップと、
記コンテンツ集合体に含まれるコンテンツに前記定期閲覧コンテンツがあるか否かを判定するステップと、
前記コンテンツ集合体についての選択情報を受信した場合、前記定期閲覧コンテンツがあるか否かに基づいて、前記コンテンツ集合体に含まれるコンテンツごとのページ縮小画像を提示制御するか、前記定期閲覧コンテンツであるコンテンツの詳細画像を提示制御するか、を決定するステップと、
を情報処理装置が実行する情報処理方法。
【請求項10】
複数のコンテンツを有するコンテンツ集合体の一覧を提示制御する機能と、
前記一覧から選択された或るコンテンツ集合体についての選択情報を受信した場合に、コンテンツの閲覧頻度情報に基づいて判定された定期閲覧コンテンツの情報を取得する機能と、
前記閲覧頻度情報に基づいて前記コンテンツ集合体に含まれるコンテンツに前記定期閲覧コンテンツがあるか否かを判定する機能と、
前記コンテンツ集合体についての選択情報を受信した場合、前記定期閲覧コンテンツがあるか否かに基づいて、前記コンテンツ集合体に含まれるコンテンツごとのページ縮小画像を提示制御するか、前記定期閲覧コンテンツであるコンテンツの詳細画像を提示制御するか、を決定する機能と、
を情報処理装置に実行させるプログラム。
【請求項11】
複数のコンテンツを有するコンテンツ集合体の一覧を提示制御する機能と、
前記一覧から選択された或るコンテンツ集合体についての選択情報を受信した場合に、コンテンツの閲覧頻度情報に基づいて判定された定期閲覧コンテンツの情報を取得する機能と、
前記閲覧頻度情報に基づいて前記コンテンツ集合体に含まれるコンテンツが前記定期閲覧コンテンツであるか否かを判定する機能と、
前記コンテンツ集合体についての選択情報を受信した場合、前記定期閲覧コンテンツがあるか否かに基づいて、前記コンテンツ集合体に含まれるコンテンツごとのページ縮小画像を提示制御するか、前記定期閲覧コンテンツであるコンテンツの詳細画像を提示制御するか、を決定する機能と、
を情報処理装置に実行させるプログラムを記録した記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置、情報処理方法、プログラム、記憶媒体に関する。特に、コンテンツ選択画面の提示についての技術分野に関する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0002】
【特許文献1】特開2013−73453号公報
【背景技術】
【0003】
近年、電子書籍サービスが普及している。こうした電子書籍サービスでは、例えば、紙媒体で販売されている書籍と同等の内容のデータを含む電子書籍を携帯端末等にダウンロードすることにより、携帯端末等を介して電子書籍を閲覧することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ユーザが電子書籍を選択するにあたり、電子書籍の題名等が文字で表示されるのみでは、ユーザが視覚的に電子書籍の概要を認識することが困難であり、内容のイメージが湧きづらい。
そのため、せっかく電子書籍をダウンロードしても想定していた内容が違っていたため、ダウンロードはしたものの結局読まないなど、ダウンロードが無駄になってしまうことがあった。
例えば引用文献1では、ユーザが数ある電子書籍の中から或る電子書籍を選択する際に、初期画面に電子書籍のタイトルや概要がわかるようなサムネイル画像が表示される機能について開示がなされている。
しかしながら、例えば毎週定期的に所定の電子書籍をダウンロードしているものの、その電子書籍のうちの特定の部分だけしか読まないユーザにとっては、むしろサムネイル画像等の表示は却って、通信量の無駄遣いになることもあるし、サムネイル画像等を提示させることで、ユーザにさらにサムネイルを選択するといった手間をかけることにもなる。
そこで、本発明は、ユーザごとにそのユーザに適した提示態様で記事を提示することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る情報処理装置は、複数のコンテンツを有するコンテンツ集合体の一覧を提示制御する一覧提示部と、前記一覧から選択された或るコンテンツ集合体についての選択情報を受信した場合に、コンテンツの閲覧頻度情報に基づいて判定された定期閲覧コンテンツの情報を取得する取得部と、記コンテンツ集合体に含まれるコンテンツに前記定期閲覧コンテンツがあるか否かを判定する判定部と、前記コンテンツ集合体についての選択情報を受信した場合、前記定期閲覧コンテンツがあるか否かに基づいて、前記コンテンツ集合体に含まれるコンテンツごとのページ縮小画像を提示制御するか、前記定期閲覧コンテンツの詳細画像を提示制御するか、を決定するコンテンツ提示部と、を備えたものである。
即ち、対象ユーザがユーザ端末を介してコンテンツ(記事)を選択した際に、当該選択されたコンテンツ(記事)に付随した情報に応じて優先度を判定し、当該優先度に応じてコンテンツ(記事)の提示態様が異なるようにユーザ端末に提示させる。
またこれにより、例えば、週刊誌に連載されている記事であって、対象ユーザが雑誌を選択したときによく閲覧しているものについては、記事一覧画面として複数の縮小画像提示画面を提示させることなく、直接記事の情報を詳細画像提示画面を提示させる。
さらに、付随情報がコンテンツごとの閲覧頻度情報であることで、一般ユーザや対象ユーザにとって、閲覧頻度が高いものと推認される記事については、対象ユーザにとって、閲覧を希望する記事であると推定する。
【0006】
上記した情報処理装置は、前記コンテンツ提示部が、前記選択情報を受信した場合、選択された前記コンテンツ集合体の有するコンテンツの一覧を提示制御し、前記コンテンツ集合体が有する或るコンテンツについての選択情報を受信した場合、前記優先度の比較に基づいて、該コンテンツのページ縮小画像を提示制御するか、該コンテンツの詳細画像を提示制御するか、を決定することが考えられる。
即ち、選択したコンテンツ(記事)についてのユーザの希望する提示態様を推定し、直接コンテンツ(記事)の情報を取得して詳細画像提示画面を提示させるか、一旦情報量を抑えた縮小画像提示画面を提示させるか、を決定する。
【0008】
上記した情報処理装置は、前記取得部は、前記一覧から選択された或るコンテンツ集合体についての選択情報を受信した場合に、該コンテンツ集合体に含まれるコンテンツに関する閲覧回数情報を取得し、前記コンテンツ提示部は、前記コンテンツ集合体に含まれるコンテンツごとのページ縮小画像を提示制御する場合、前記閲覧回数情報に基づいて大きさが異なるように、前記コンテンツ集合体が有するコンテンツのページ縮小画像を提示制御することが考えられる。
また、前記コンテンツ提示部は、前記閲覧回数情報の比率に基づいて大きさが異なるように、前記コンテンツ集合体が有するコンテンツのページ縮小画像を提示制御することが考えられる。
即ち、一般ユーザや対象ユーザの閲覧数に基づいて、対象ユーザが閲覧を希望している記事を推定し、閲覧数の数が多いほど対象ユーザの目にとまるような提示態様で提示する。
【0009】
上記した情報処理装置は、前記コンテンツ提示部は、前記閲覧回数情報の比較に基づいて、前記複数のコンテンツの一部を表示しないように提示制御することが考えられる。
即ち、一般ユーザ又は対象ユーザが閲覧する可能性が低いと推定される記事を表示しない。
【0011】
上記した情報処理装置は、前前記取得部は、前記一覧から選択された或るコンテンツ集合体についての選択情報を受信した場合に、該コンテンツ集合体に含まれるコンテンツに関する閲覧回数情報を取得し、前記コンテンツ提示部は、前記閲覧回数情報の比較に基づいて前記複数のコンテンツの提示順序を変更して提示制御することが考えられる。
一般ユーザや対象ユーザの閲覧数に基づいて、対象ユーザが閲覧を希望している記事を推定し、閲覧数の数が多いほど対象ユーザの目にとまるような提示態様で提示する。
【0013】
上記した情報処理装置において、前記付随情報は、前記コンテンツ集合体が有する或るコンテンツについての選択情報を受信した場合における前記選択情報の送信に係るユーザの前記コンテンツごとの閲覧頻度情報であることが考えられる。
即ち、対象ユーザが、最近よく閲覧していると推認される記事については、対象ユーザが、継続して閲覧を希望する記事であると推定する。
【0014】
上記した情報処理装置は、前記閲覧頻度情報の更新を一定の期間ごとに行うことが考えられる。即ち、一定の期間ごとに、一般ユーザと対象ユーザの直近の閲覧傾向を反映した閲覧頻度情報を取得する。
【0015】
本発明に係る情報処理方法は、複数のコンテンツを有するコンテンツ集合体の一覧を提示制御するステップと、前記一覧から選択された或るコンテンツ集合体についての選択情報を受信した場合に、コンテンツの閲覧頻度情報に基づいて判定された定期閲覧コンテンツの情報を取得するステップと、記コンテンツ集合体に含まれるコンテンツに前記定期閲覧コンテンツがあるか否かを判定するステップと、前記コンテンツ集合体についての選択情報を受信した場合、前記定期閲覧コンテンツがあるか否かに基づいて、前記コンテンツ集合体に含まれるコンテンツごとのページ縮小画像を提示制御するか、前記定期閲覧コンテンツであるコンテンツの詳細画像を提示制御するか、を決定するステップと、を情報処理装置が実行する情報処理方法である。
即ち、対象ユーザがユーザ端末を介してコンテンツ(記事)を選択した際に、当該選択されたコンテンツ(記事)に付随した情報に応じて優先度を判定し、当該優先度に応じてコンテンツ(記事)の提示態様が異なるようにユーザ端末に提示させる。
【0016】
本発明に係るプログラムは、上記情報処理方法の各ステップとしての処理を情報処理装置に実行させるプログラムである。
本発明に係る記憶媒体は、上記プログラムを記憶した記憶媒体である。
これらのプログラムや記憶媒体により上記の情報処理装置を実現する。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、対象ユーザの電子書籍ダウンロードサービスの利用状況に応じて、適切な提示態様を提供することで、ユーザごとの潜在的な要望に応えることで、ユーザの利便性を向上させることができる。また、当該適切な提示態様を提供することで、通信容量を削減することができ、その結果、容量の削減に伴った、コンテンツの読み込み速度の向上を図ることができる。さらにそれでいて、ユーザが読みたいと思うコンテンツをすぐに読み出すことができるような仕組みを設けておくことによって、通信容量の削減とユーザの利便性のバランス調整も実現している。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】実施の形態のネットワークシステムの構成例の説明図である。
図2】実施の形態のハードウェア構成の説明図である。
図3】実施の形態のウェブサーバ及びデータベースの説明図である。
図4】実施の形態のユーザデータベースの説明図である。
図5】実施の形態のコンテンツデータベースの説明図である。
図6】実施の形態の閲覧履歴データベースの説明図である。
図7】第1の実施の形態における雑誌一覧画面及び記事一覧画面の一例の説明図である。
図8】第1の実施の形態における詳細画像提示画面及び縮小画像提示画面についての説明図である。
図9】第1の実施の形態におけるウェブサーバとユーザ端末の処理の流れについての説明図である。
図10】第1の実施の形態におけるウェブサーバの処理の説明図である。
図11】第1の実施の形態における記事一覧画面の提示制御処理及びバッチ処理の説明図である。
図12】第2の実施の形態における記事一覧画面の提示処理の説明図である。
図13】第3の実施の形態における記事一覧画面の提示処理の説明図である。
図14】第4の実施の形態における優先記事判定処理の説明図である。
図15】第5の実施の形態におけるバッチ処理の説明図である。
図16】第6の実施の形態における提示画面の一例の説明図である。
図17】第6の実施の形態におけるウェブサーバとユーザ端末の処理の流れの説明図である。
図18】第6の実施の形態におけるウェブサーバの処理の説明図である。
図19】第6の実施の形態におけるバッチ処理の説明図である。
図20】第7の実施の形態における提示画面の一例の説明図である。
図21】第7の実施の形態におけるウェブサーバとユーザ端末の処理の流れについての説明図である。
図22】第7の実施の形態におけるウェブサーバの処理の説明図である。
図23】第7の実施の形態における縮小画像の提示制御処理の説明図である。
図24】第8の実施の形態における縮小画像の提示制御処理の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
<1.全体構成>
以下、実施の形態を次の順序で説明する。
<1.全体構成>
<2.サーバの機能構成及びデータベース>
[2−1.サーバの機能構成]
[2−2.データベース]
<3.第1の実施の形態>
[3−1.ユーザ端末の提示画面の概要]
[3−2.ウェブサーバに関する処理]
<4.第2の実施の形態>
<5.第3の実施の形態>
<6.第4の実施の形態>
<7.第5の実施の形態>
<8.第6の実施の形態>
[8−1.ユーザ端末の提示画面の概要]
[8−2.ウェブサーバに関する処理]
<9.第7の実施の形態>
[9−1.ユーザ端末の提示画面の概要]
[9−2.ウェブサーバに関する処理]
<10.第8の実施の形態>
<11.まとめ>
<12.プログラム及び記憶媒体>
【0020】
なお本実施の形態では、具体例に、本発明請求項にいうコンテンツ集合体を雑誌、当該雑誌に含まれるコンテンツを記事として説明する。
また、本発明の請求項にいう情報処理装置の例として、電子書籍ダウンロードサービス(以下、本サービスという)を提供するウェブサーバを挙げる。当該ウェブサーバは1又は複数の情報処理装置によって実現されるものである。従って、本発明請求項にいう情報処理装置は、1つの情報処理装置或いは複数の情報処理装置が連携して実現される。
【0021】
<1.全体構成>
図1に本実施の形態のネットワークシステムの構成例を示す。このネットワークシステムは、ネットワークNを介してユーザ端末1とウェブサーバ2が通信可能とされている。
またユーザ端末1は、データベース3(以下「データベース(Database)」を「DB」と表記する)にアクセス可能とされている。
このようなシステムの具体例は各種考えられるが、本実施の形態の場合、例えば月額等の定額を支払うことで、雑誌等の電子書籍を、ユーザが自由にダウンロードして閲覧できる電子書籍ダウンロードシステムとされる。例えば図1のウェブサーバ2が本発明の請求項の情報処理装置の実施の形態に相当する。ユーザはダウンロードした雑誌等の電子書籍を、ユーザ端末1を介して閲覧することができる。
【0022】
ネットワークNの構成は多様な例が想定される。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN(Local Area Network)、CATV(Community Antenna TeleVision)、通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網などが想定される。
またネットワークNの全部又は一部を構成する伝送媒体についても多様な例が想定される。例えばIEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)1394、USB(Universal Serial Bus)、電力線搬送、電話線などの有線でも、IrDA(Infrared Data Association)のような赤外線、ブルートゥース(登録商標)、802.11無線、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網などの無線でも利用可能である。
【0023】
ユーザ端末1は、ウェブサーバ2を利用するユーザが使用する端末機器であり、例えば通信機能を備えたPC(Personal Computer)やフィーチャーフォンやPDA(Personal Digital Assistant)、或いはスマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイス等である。
ユーザはユーザ端末1を用いて、ウェブサーバ2が提供する電子書籍ダウンロードサービスにおいて、雑誌等の電子書籍のダウンロード操作やダウンロードした電子書籍の閲覧操作等、各種の操作を行うことができる。
【0024】
ウェブサーバ2は、ユーザ端末1の要求に応じてログイン処理やダウンロード可能な雑誌における記事などの提示制御を行う。提示する雑誌の各種情報は、DB3に格納されている。
提示する雑誌としては、例えば雑誌の内容といった観点から「漫画雑誌」、「芸能雑誌」、「スポーツ雑誌」、「ビジネス雑誌」、「旅行雑誌」、「ファッション雑誌」などが挙げられる。また雑誌の発行時期の観点から、例えば「月刊雑誌」、「週刊雑誌」、「季刊雑誌」などの雑誌も挙げられる。このように、様々な観点から多様な雑誌が考えられる。
ウェブサーバ2は、ユーザ端末1の様々な要求に応じて、必要な情報をDB3から取得し、ネットワークNを介してユーザ端末1に送信する。
【0025】
図2は、ウェブサーバ2やユーザ端末1を構成する情報処理装置のハードウェア構成を示している。ウェブサーバ2やユーザ端末1を示した各装置は、情報処理及び情報通信が可能な図2に示すようなコンピュータ装置として実現できる。
【0026】
図2において、コンピュータ装置のCPU(Central Processing Unit)101は、ROM( Read Only Memory)102に記憶されているプログラム、または記憶部108からRAM( Random Access Memory )103にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM103にはまた、CPU101が各種の処理を実行する上において必要なデータなども適宜記憶される。
CPU101、ROM102、及びRAM103は、バス104を介して相互に接続されている。このバス104には、入出力インターフェース105も接続されている。
入出力インターフェース105には、キーボード、マウス、タッチパネルなどよりなる入力部106、LCD(Liquid Crystal Display)、CRT(Cathode Ray Tube)、有機EL(Electroluminescence)パネルなどよりなるディスプレイ、並びにスピーカなどよりなる出力部107、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ装置などより構成される記憶部108、ネットワークNを介しての通信処理や機器間通信を行う通信部109が接続されている。
入出力インターフェース105にはまた、必要に応じてメディアドライブ110が接続され、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア111が適宜装着され、リムーバブルメディア111に対する情報の書込や読出が行われる。
【0027】
このようなコンピュータ装置では、通信部109による通信によりデータやプログラムのアップロード、ダウンロードが行われたり、リムーバブルメディア111を介してデータやプログラムを受け渡したりすることが可能である。
CPU101が各種のプログラムに基づいて処理動作を行うことで、ウェブサーバ2及びユーザ端末1としての必要な情報処理や通信が実行される。
なお、ウェブサーバ2及びユーザ端末1を構成する情報処理装置は、図2のようなコンピュータ装置が単一で構成されることに限らず、複数のコンピュータ装置がシステム化されて構成されてもよい。複数のコンピュータ装置は、LANなどによりシステム化されていてもよいし、インターネットなどを使用したVPNなどにより遠隔地に通信可能な状態で配置されたものでもよい。複数の情報処理装置には、クラウドコンピューティングサービスによって利用可能なサーバ群(クラウド)としての情報処理装置が含まれてもよい。
【0028】
<2.サーバの機能構成及びデータベース>
[2−1.サーバの機能構成]
図3にウェブサーバ2の機能構成例を示す。ウェブサーバ2は1又は複数の情報処理装置で構成される。
またウェブサーバ2の各機能は、情報処理装置においてCPU101でプログラムに応じて実行される処理により実現される機能である。但し以下説明する全部又は一部の各構成の処理をハードウェアにより実現してもよい。
また各機能をソフトウェアで実現する場合に、各機能がそれぞれ独立したプログラムで実現される必要はない。一つのプログラムにより複数の機能の処理が実行されてもよいし、一つの機能が複数のプログラムモジュールの連携で実現されてもよい。また各機能は複数の情報処理装置に分散されていてもよい。さらに機能の1つが、複数の情報処理装置によって実現されてもよい。
ウェブサーバ2は、取得部21、判定部22、一覧提示部23、フラグ設定部24、コンテンツ提示部25を有する。
【0029】
取得部21は、コンテンツ集合体に含まれるコンテンツに関する付随情報を取得する機能を有する。コンテンツ集合体は、例えば雑誌をいい、雑誌には複数のコンテンツが含まれている。ここでコンテンツとは雑誌に掲載されている記事のことである。
例えばコンテンツ集合体を漫画雑誌と想定した場合、記事とはその漫画雑誌に収録されている各漫画タイトルのことを指す。また、一般週刊誌をコンテンツ集合体と想定した場合は、上記の記事とは目次に挙げられる各記事のことを指している。
取得部21は、ウェブサーバ2が処理を実行するときに必要な情報をDB3から取得する。例えば、取得部21は、記事の詳細画像提示画面の情報量やユーザの閲覧履歴情報、ユーザが定期的に閲覧する記事の種別情報など様々な付随情報をDB3から取得する。
【0030】
判定部22は、付随情報に基づいてコンテンツ集合体に含まれるコンテンツについての優先度を判定する機能を有する。具体的には、判定部22は、取得部21がDB3から取得した付随情報に基づいて、雑誌に掲載されている記事の優先度を判定する。優先度とは、当該記事ごとの提示の際に用いる指標をいう。例えば、判定部22は、優先度が所定の基準より高い記事である優先記事を判定する処理や、優先度の比較により記事一覧画面における記事の提示順序や提示領域等の提示態様を判定する処理を行う。
【0031】
一覧提示部23は、判定部22が判定した提示態様に応じて、記事一覧を提示制御する。
また、一覧提示部23は、電子書籍ダウンロードシステムを構成する各種ウェブページデータの生成(HTMLデータ生成)を行う。例えば一覧提示部23は、ログイン画面や雑誌一覧画面などの各種ウェブページデータの生成を行う。そして一覧提示部23は、ユーザ端末1に当該ウェブページデータを送信して提示させる。尚、ウェブページデータはあらかじめDB3に記憶されていてもよい。
【0032】
フラグ設定部24は、所定のタイミングでフラグ設定処理を行い、設定情報を随時DB3に記憶する機能を有する。例えば、フラグ設定処理には、優先記事の判定の際に参照される優先フラグなどがある。フラグ設定処理の詳細については後述する。
【0033】
コンテンツ提示部25は、判定した優先度に基づいてコンテンツごとに提示態様が異なるように提示制御する機能を有する。具体的には、コンテンツ提示部25は、判定部22が判定した優先度に基づいて記事ごとに提示態様が異なるようにユーザ端末1に画面を提示制御する。ユーザ端末1からの要求に応じてユーザ端末1に画面を提示させる処理を行う。また、コンテンツ提示部25は、ユーザ端末1に記事画面を提示させるときに、提示させる記事の優先度に応じて異なる態様で提示制御する。
例えば、コンテンツ提示部25は、ユーザ端末1から記事の選択情報を受信した場合に、当該記事が優先記事でない場合は、当該記事の縮小画像がユーザ端末1に提示され、当該記事が優先記事である場合は、当該記事の縮小画像を提示することなく、直接詳細画像がユーザ端末1に提示される。優先記事を判定する処理の詳細については後述する。
また、コンテンツ提示部25は、上記したような電子書籍ダウンロードシステムを構成する各種ウェブページデータの生成(HTMLデータ生成)を行ってもよい。例えばコンテンツ提示部25は、記事一覧画面などの各種ウェブページデータの生成を行う。
【0034】
[2−2.データベース]
以下これらの機能を備えたウェブサーバ2が、優先記事等の判定や様々な画面における提示制御、優先フラグ等の設定、などを行うために用いるDB3について説明する。
【0035】
DB3は、例えばユーザDB31、コンテンツDB32、閲覧履歴DB33などで構成されている。もちろんこれ以外にもDB3は、電子書籍ダウンロードシステムのウェブサーバ2として機能するために必要なDBを含んで構成されていてもよい。
【0036】
ユーザDB31には、電子書籍ダウンロードサービスを利用するユーザ端末1を所持するユーザに関するデータが記憶される。例えば、ユーザ識別情報であるユーザID(identification)に、住所、氏名、性別や年齢などの属性情報、電子メールアドレスなどが対応付けられて記憶されている。また、ユーザDB31には、例えば図4に示すように、ユーザIDごとに定期閲覧記事の種別情報が記憶されている。
尚、属性情報は性別、年齢、職業に限られることなく、趣味、好きな食べ物、性格など様々な属性情報を属性条件として記憶されていてもよい。
またユーザDB31に登録されるユーザは、例えばウェブサーバ2が提供する雑誌ダウンロードサービス等のサービスを受けるために登録されたユーザなどであり、ユーザIDは当該登録に応じて付与されるものとすればよい。
【0037】
コンテンツDB32は、本サービスで提供する雑誌に関する情報が記憶されたDBである。コンテンツDB32には、例えば図5に示すように、雑誌識別情報である雑誌IDに、記事識別情報である記事IDや記事名称、記事の情報量、記事の種別情報、優先フラグなどが対応付けられて記録されている。また、コンテンツDB32には、あらかじめ記録された雑誌一覧画面や記事一覧画面、縮小画像、詳細画像などの各種ウェブページデータも記憶されている。ここでは、本サービスで提供する雑誌として「漫画雑誌」を例に挙げて説明する。
雑誌IDは、例えば「雑誌A」、「雑誌B」、「雑誌C」等の様々な漫画雑誌と対応付けられて記憶されている。「雑誌A」等は、例えば「週刊○○」、「月刊××」等の漫画雑誌の名称を指すものである。
また、記事IDは「記事a1 第50話」、「記事a2 第100話」、「記事a3 際150話」などの記事と対応付けられて記憶されている。「記事a1」等は「○○物語」や「名探偵××」のような漫画雑誌において連載されている漫画の名称を指し、「第50話」等はその漫画の話数を指すものである。
種別情報は、記事の属性情報である。例えば、本実施の形態においては連載されている漫画の名称(記事の名称)である「記事a1」を記事の属性情報として記憶している。
尚、種別情報は、記事の名称に限られるものではなく、「恋愛漫画」、「スポーツ漫画」、「推理漫画」などの漫画自体のジャンルであってもよい。
優先フラグとは、記事が優先記事であるか否かを示すフラグである。優先フラグは、ウェブサーバ2が記事の提示態様を決定する際に参照される。優先フラグの設定処理の詳細については後述する。
【0038】
閲覧履歴DB33は、ユーザの閲覧履歴に関するデータが記憶される。当該データは、ウェブサーバ2が、優先フラグの設定、記事の提示態様の決定などを行う際に用いられる。閲覧履歴DB33には、例えば図6に示すように、閲覧履歴の識別情報である履歴IDに対して、閲覧日時やユーザID、雑誌ID、記事ID、記事の種別情報などが対応付けられて記録されている。
閲覧履歴DB33の更新は、例えば、ウェブサーバ2が、記事の詳細画像を提示制御するごとに行うことが考えられる。
【0039】
DB3は、ウェブサーバ2とは別のサーバコンピュータ内に構築されていてもよいし、ウェブサーバ2内に構築されていてもよい。
また図示及び説明の便宜上、DB3として示したが、当該DBは、ウェブサーバ2がアクセス可能とされていればどのような形態で実現されていてもよい。例えばウェブサーバ2と同一システム内の記憶部に当該DBのすべてが形成されていてもよいし、当該DBの一部又は全部が別体、遠隔地などのコンピュータシステムに設けられていてもよい。もちろん当該DBが一つの装置(例えば一つのHDDなど)内に形成されている必要はない。また当該DBのそれぞれが、それぞれ一つのDBとして構成される必要もない。例えば当該DBとして記憶される情報が、複数のDBにより記憶管理されてもよい。実施の形態で説明する上記DBは、実施の形態の処理に関連する情報の記憶部を、一つのDBの形態で例示したものに過ぎない。
【0040】
<3.第1の実施の形態>
[3−1.ユーザ端末の提示画面の概要]
まず、本実施の形態において、ユーザ端末1に提示される画面の一連の流れの一例について図7図8を用いて説明する。
ユーザは、ウェブサーバ2が提供する各種サービスを受けるために、ユーザ端末1を用いて雑誌一覧の閲覧を要求する操作を行う。
するとウェブサーバ2は、ユーザ端末1に、図7Aに例示した雑誌一覧画面40を提示させる。雑誌一覧画面40には、ユーザに読みたい雑誌を選択させるための雑誌一覧が提示される。
本実施の形態では、雑誌一覧画面40を提示させるユーザ端末1として、タッチパネルを有するスマートデバイスを例にとって説明する。
【0041】
雑誌一覧画面40には、複数の雑誌選択ボタン41が設けられている。複数の雑誌選択ボタン41には、本サービスでダウンロードすることのできる様々な雑誌の名称が提示されている。図7Aでは、雑誌の名称の一例として「雑誌A」、「雑誌B」及び「雑誌C」が提示されている。
ユーザが任意の雑誌選択ボタン41を選択操作(タッチ、クリック、キーボード等により選択する操作をいう)する。
するとユーザ端末1は、ユーザの選択雑誌情報をウェブサーバ2に送信する。
ユーザは、任意の雑誌選択ボタン41を選択操作することで、図7Bに例示する記事一覧画面50をユーザ端末1に提示させる。記事一覧画面50には、選択した雑誌に含まれている記事の一覧が提示される。
ユーザは、雑誌一覧画面40に提示された雑誌の名称の中から読みたい記事が含まれている雑誌選択ボタン41を選択操作する。
【0042】
記事一覧画面50には、複数の記事選択ボタン51が設けられている。複数の記事選択ボタン51は、選択された雑誌に含まれる記事ごとに設けられている。
記事選択ボタン51には、例えば「雑誌A」に含まれる「記事a1 第50話」、「記事a2 第100話」及び「記事a3 第150話」等に対応するボタンが設けられている。
例えば、ユーザが「雑誌A」に係る雑誌選択ボタン41を操作することで、ユーザ端末1に雑誌一覧画面40が提示された状態から、記事一覧画面50が提示された状態に遷移する。
ユーザが任意の記事選択ボタン51を選択すると、ユーザ端末1は、ユーザの選択記事情報をウェブサーバ2に送信する。
【0043】
ユーザが任意の記事選択ボタン51を選択操作することに応じて、ユーザ端末1がウェブサーバ2に選択記事情報を送信すると、当該選択記事情報を受信したウェブサーバ2は、判定した優先度に基づいて次に遷移する画面の提示態様を決定し、当該決定した画面をユーザ端末1に提示させる。本実施の形態では、当該優先度の判定に、記事の情報量に基づいて設定された優先フラグが用いられる。ウェブサーバ2は、優先フラグがオンである記事か否かを基準として提示態様を決定する。
【0044】
選択記事情報を受信したウェブサーバ2は、コンテンツDB32の優先フラグ情報を取得する。取得した優先フラグがオンとなっている場合には、ウェブサーバ2は、記事のウェブページデータをダウンロードし、図8Aに示すように、詳細画像提示画面60をユーザ端末1に提示させる。詳細画像提示画面60には、例えば表題を含むページや記事の先頭ページなどが提示される。
ユーザはユーザ端末1を介してページ送り操作等を行うことで記事の内容を読み進めることができる。
尚、本実施の形態では、詳細画像提示画面60に記事の先頭ページを提示させたが、必ずしも毎回先頭ページである必要はなく、ユーザが以前途中まで読み進めていた記事であれば、前回読むことを中止したページから提示させてもよい。また記事を宣伝するための広告を表示するページを提示させてもよい。このように、詳細画像提示画面60の提示される画像については様々な提示態様が考えられる。
【0045】
また、ユーザ端末1から送信された選択記事情報を受信したウェブサーバ2は、取得した優先フラグがオフとなっている場合には、図8Bに示すように、ユーザ端末1に縮小画像提示画面70を提示させる。
縮小画像提示画面70には、記事の概要を提示する縮小画像71や詳細画像要求ボタン72などが設けられている。縮小画像71は、ユーザが記事のダウンロードをするか否かを判断できる程度に提示されていればよく、例えば、記事の先頭ページをダウンロードした画像や、記事とは別に作成した記事のタイトル等を編集した画像、それらの画像をサムネイル化したもの等、様々な態様が考えられる。
詳細画像要求ボタン72は、詳細画像提示画面60をユーザ端末1に提示させるためのボタンである。
ユーザが詳細画像要求ボタン72を選択操作すると、ユーザ端末1はウェブサーバ2に詳細画像提示要求を送信する。
当該要求を受信したウェブサーバ2は、上記と同様に詳細画像提示画面60をユーザ端末1に提示させる。
ユーザはユーザ端末1を介して選択操作を行うことで記事の内容を閲覧することができる。
尚、本実施の形態では、縮小画像71と詳細画像要求ボタン72を分けて説明したが、縮小画像71が詳細画像要求ボタン72の機能を有することとしてもよい。即ち、ユーザがユーザ端末1を介して縮小画像71を選択操作することで、ユーザ端末1はウェブサーバ2に詳細画像提示要求を送信する。
また、雑誌一覧画面40、記事一覧画面50、詳細画像提示画面60、縮小画像提示画面70等のユーザ端末1に提示される縮小画像71等の画像の提示態様としては、様々な態様が考えられる。具体的には、紙媒体をスキャンして画像形式の電子書籍を作成するフィックス(fix)型(固定型)や、テキストデータ(Text data)に基づいて画像を提示するリフロー(reflow)型(再流動型)等が挙げられる。
フィックス型は、マンガ作品、写真集など画像が中心となる書籍の電子化に利用されており、多数の表や図解が配置される複雑なレイアウトの実用書やビジネス書に適している。また、リフロー型は、テキストデータを用いるため、表示文字(フォント)の文字の拡大縮小や行間の変更を容易に行うことができ、画面サイズの小さいデバイスでもユーザに読みやすい態様で文字を提示することができるといった利点がある。
【0046】
以上の一連の流れにより、例えばユーザは或る記事をダウンロードするか否かを判断しかねている状況において、情報量が大きい記事については全部閲覧することなしに記事の概要を確認することができるため、通信量の削減を図ることができる。
【0047】
尚、図示されていないが、前の画面に戻ることや、処理を終了する等の各種機能を発揮させる操作ボタンなどは別途設けられているものとする。
【0048】
[3−2.ウェブサーバに関する処理]
以下、電子書籍ダウンロードサービスでの雑誌のダウンロードにおける、ウェブサーバ2の縮小画像71や詳細画像提示画面60の提示制御処理の第1の実施の形態を図9乃至図15を参照して説明する。
尚、以下の説明でのウェブサーバ2の処理は、少なくとも図3に示した取得部21、判定部22、一覧提示部23、フラグ設定部24、コンテンツ提示部25の各機能が連携して実行されるものである。
【0049】
まず、図9を参照して、ウェブサーバ2が提供する各種サービスを受けるために、ユーザがユーザ端末1を用いてログイン操作を行い、本サービスにおいて或る雑誌の任意の記事を提示制御する例を説明する。
【0050】
電子書籍ダウンロードシステムによる本サービスを求めるユーザは、ユーザ端末1からウェブサーバ2が提供するウェブサイトにアクセスし、ログイン操作を行う。ユーザ端末1は、ステップS101において、ログイン要求をウェブサーバ2に送信する。ログイン要求を受信したウェブサーバ2は、ステップS201において、ユーザのIDやパスワードを認証することでログイン処理を行う。
ウェブサーバ2は、ログイン処理が完了することで処理対象となるユーザを特定する。
処理対象ユーザとは、電子書籍ダウンロードサービスにおける各種サービスを受けるために、ユーザ端末1を用いてログイン操作を行い、ユーザ端末を介して当該サービスを受ける現在ログインしているユーザのことをいい、以下、説明上、単に対象ユーザという。
その後選択雑誌情報や選択記事情報などを受信した際には、ログイン時のユーザID等により対象ユーザを認識して、以降の処理を行うことになる。
【0051】
ログイン処理が適切に完了した後、ステップS102において、ユーザ端末1は、ユーザの操作等により当該サービスにおいてダウンロードできる雑誌一覧の提示要求(雑誌一覧提示要求)を行う。
雑誌一覧提示要求を受信したウェブサーバ2は、ステップS202において、雑誌一覧画面40を提示制御し、ステップS103において、ユーザ端末1に図7Aで例示した雑誌一覧画面40を提示させる。
【0052】
ユーザがダウンロードを希望する記事が含まれている雑誌に係る雑誌選択ボタン41をユーザ端末1を介して選択操作する。
当該選択操作を確認したユーザ端末1は、ステップS104において、ウェブサーバ2に選択雑誌情報を送信する。
当該選択雑誌情報を受信したウェブサーバ2は、ステップS203において、選択された雑誌に含まれる記事についての記事画像を提示制御する。その後ウェブサーバ2は、ステップS105において、図7Bに示すようにユーザ端末1に記事一覧画面50を提示させる。ウェブサーバ2の記事一覧画面50の提示制御の詳細については後述する。
【0053】
ユーザがダウンロードしたい記事に係る記事選択ボタン51をユーザ端末1を介して操作することで、ユーザ端末1は、ステップS106において、ウェブサーバ2に選択雑誌情報を送信する。
選択雑誌情報を受信したウェブサーバ2は、ステップS204において、選択記事の詳細画像提示画面60を提示するか、選択記事の縮小画像提示画面70を提示するかの提示態様の判定を行う。提示態様の判定処理の詳細については後述する。
提示態様の判定処理の結果、ウェブサーバ2は、詳細画像提示画面60を提示させると判定した場合、選択記事情報をダウンロードする。そして、ウェブサーバ2は、詳細画像提示画面60のウェブページデータを送信する。
当該ウェブページデータを受信したユーザ端末1は、ステップS107において、ユーザ端末1に、図8Aで例示したダウンロードした記事の詳細画像提示画面60を提示する。
【0054】
縮小画像提示画面70を提示させると判定した場合は、ウェブサーバ2は、縮小画像提示画面70のウェブページデータをユーザ端末1に送信する。
当該ウェブページデータを受信した、ユーザ端末1は、ステップS108において、ユーザ端末1に図8Bに例示した縮小画像提示画面70を提示する。
【0055】
ユーザが記事をダウンロードするためにユーザ端末1を介して詳細画像要求ボタン72を選択操作する。
当該選択操作を確認したユーザ端末1は、ステップS109において、ウェブサーバ2に詳細画像提示要求を送信する。
当該詳細画像提示要求を受信したウェブサーバ2は、ステップS205において、ユーザ端末1に詳細画像提示画面60を提示させる。
ユーザ端末1は、ステップS110において、図8Aに示すように詳細画像提示画面60を提示する。
【0056】
以上のような本サービスを実現するためにウェブサーバ2が行う処理について図10を参照して説明する。図10では、ウェブサーバ2のログイン処理については省略する。
ウェブサーバ2は、ステップS301〜S304において、ユーザ端末1から送信されるユーザの雑誌一覧提示要求や選択雑誌情報、選択記事情報、詳細画像提示要求などを受信したか否かについて判定する。
【0057】
ステップS301において、ウェブサーバ2がユーザ端末1から雑誌一覧提示要求を受信した場合、ウェブサーバ2は、ステップS305において、雑誌一覧提示制御処理を行う。具体的には、ウェブサーバ2は、あらかじめ記憶された雑誌一覧のウェブページデータをコンテンツDB32から取得し、ユーザ端末1に、図6Aに示すように雑誌一覧画面40を提示させる。
【0058】
ウェブサーバ2は、ステップS302において、選択雑誌情報を受信した場合、ステップS306において、記事一覧画面50の提示制御処理を行う。
【0059】
ここで、図11Aを参照してステップS306の記事一覧画面50の提示制御処理の詳細について説明する。
まず、ウェブサーバ2は、ステップS401において、記事一覧画面50のウェブページデータを取得する。具体的には、ウェブサーバ2は、ユーザ端末1から選択雑誌情報を受信すると、受信した選択雑誌情報に対応付けられた記事のウェブページデータをコンテンツDB32から取得する。
【0060】
ウェブサーバ2は、ステップS402において、記事一覧画面50の提示制御を行う。具体的には、ウェブサーバ2は、取得した記事一覧画面50のウェブページデータに基づいてユーザ端末1に記事一覧画面50を提示させる。
以上により、ウェブサーバ2は、記事一覧画面50の提示制御処理を完了する。
その後ウェブサーバ2は、図10のステップS306の処理を完了する。
【0061】
ステップS303において、選択記事情報を受信した場合、ウェブサーバ2は、ステップS311において、優先記事判定処理を行う。具体的には、ウェブサーバ2は、ユーザ端末1から選択記事情報を受信すると、コンテンツDB32を参照して選択された記事について優先フラグがオンになっているか否かを確認する。優先フラグがオンである場合、ウェブサーバ2は、当該選択記事を優先記事と判定する。
【0062】
ステップS307において、ウェブサーバ2は、ステップS306での優先記事であるか否かの判定に応じて異なる処理に分岐する。
ステップS306で選択記事が優先記事でないと判定された場合、ウェブサーバ2は、ステップS308において、縮小画像提示制御処理を行う。
具体的には、ウェブサーバ2は、ユーザ端末1に、図8Bに示すように、縮小画像提示画面70を提示させる。
縮小画像提示画面70を提示させるために、ウェブサーバ2は、選択された記事に対応する縮小画像情報をコンテンツDB32から取得し、縮小画像提示画面70のウェブページデータを生成して、ユーザ端末1に送信する。
【0063】
選択記事が優先記事と判定された場合、ステップS309において、ウェブサーバ2は、詳細画像提示制御処理を行う。具体的には、ウェブサーバ2は、選択した記事の画像情報をコンテンツDB32から取得し、図8Aに示すように、詳細画像提示画面60をユーザ端末1に提示させる。
ユーザは、ユーザ端末1を介して選択操作することで、ダウンロードした記事の内容を閲覧することができる。
【0064】
ウェブサーバ2は、ステップS310において、閲覧履歴の記憶処理を行う。即ち、ウェブサーバ2は、ユーザが選択した記事を閲覧したものと推定して、当該記事の閲覧履歴情報を閲覧履歴DB33に記憶する。具体的には、ウェブサーバ2は、対象ユーザが閲覧したと推定される閲覧日時、対象ユーザのユーザID、ユーザ端末1に提示させた詳細画像提示画面60に係る記事ID、当該記事IDに対応付けられた雑誌ID、当該記事の種別情報などの情報を閲覧履歴DB33に記憶する。
閲覧履歴の記憶処理について、ウェブサーバ2は、ユーザ端末1に詳細画像提示画面60を提示させるごとに行う。
【0065】
ステップS304において、詳細画像提示要求を受信した場合、ウェブサーバ2は、上記と同様に、ステップS309において詳細画像提示画面60の提示制御処理を行い、ステップS310において閲覧履歴の記憶処理を行う。
ステップS310の処理の完了後、ウェブサーバ2は再びステップS301〜S304の監視ループ処理を行う。
ステップS305、S306、S308又はS310の処理の完了後、ウェブサーバ2は再びステップS301〜S304の監視ループ処理を行う。
【0066】
尚、本実施の形態では図示しないが、ユーザ端末1に次ページを提示させる処理や前のページに画面を戻す処理、記事の閲覧を終了させる処理など、ウェブサーバ2は、ユーザ端末1から要求に応じて、図10に示した処理以外にも様々な処理を行う。
【0067】
前述した図10のステップS311の処理をウェブサーバ2が実行するために、ウェブサーバ2はあらかじめ優先フラグのオン/オフを設定する処理(優先フラグ設定処理)を行っておくことが考えられる。ここでは、優先フラグ設定処理をバッチ処理によって定期的に行う例について、図11Bを参照して説明する。バッチ処理を実行するタイミングとしては、例えばウェブサーバ2は、コンテンツDB32に新しい雑誌がコンテンツDB32に追加されたタイミングが考えられる。ウェブサーバ2は、図11Bの処理を例えばコンテンツDB32に追加された雑誌毎に実行する。
【0068】
まずウェブサーバ2は、ステップS531において、一つの記事を処理対象として選択する。ウェブサーバ2は、ステップS501において、当該選択した記事の情報量のデータを取得する。具体的には、ウェブサーバ2は、処理対象とした記事の情報量のデータをコンテンツDB32から取得する。処理対象とした記事は、コンテンツDB32に新たな雑誌情報が追加されたときに、当該追加された雑誌の記事から選択される。
新たにコンテンツDB32に追加された記事ごとにバッチ処理を行うことで、ウェブサーバ2は、常に最新の優先度に基づいて記事の提示態様を判定することができる。
【0069】
ウェブサーバ2は、ステップS502において、取得した情報量が所定の値以上であるか否かを判定する。ウェブサーバ2は、情報量が所定値以上の記事である場合は、情報量が大きい記事であると推定し、ステップS503において、コンテンツDB32における優先フラグをオンにして、ステップS504に処理を進める。また情報量が所定値未満の記事である場合は、情報量が少ない記事であると推定し、優先フラグをオンにすることなくステップS504に処理を進める。
尚、情報量の判定基準が更新された際には、ウェブサーバ2は、既存のコンテンツDB32に記憶された優先フラグを全てオフにし、コンテンツDB32に含まれる全ての記事について優先フラグ設定処理を実行する。
【0070】
ステップS504において、ウェブサーバ2は、選択された雑誌において優先フラグが未判定の記事があるか否かを判定する。
ウェブサーバ2は、未処理の記事があると判定した場合には、ステップS501に処理を進め以下同様の処理を実行する。未処理の記事がないと判定した場合には ウェブサーバ2は優先フラグ設定処理を完了する。
【0071】
本実施の形態によると、ウェブサーバ2は、情報量の大きい記事については、直接記事の情報を取得して詳細画像提示画面60を提示させるのではなく、一旦情報量を抑えた縮小画像提示画面70を提示させる。
従って、ユーザが本当に閲覧を希望する記事かどうかがわからないときに、記事の内容(記事の絵柄がユーザの好みであるか、ユーザが探していた記事かどうか等)の概要がわかるような縮小画像提示画面70を提示させることで、ダウンロードしてみたら、ユーザが閲覧を希望している記事の内容ではなかった等の無駄な記事のダウンロードを防止することができる。即ち、ユーザは通信量を抑えつつ、自身の閲覧したい記事を選ぶことが可能となる。
一方、情報量の少ない記事については、ユーザが誤ってダウンロードしてしまっても情報量を無駄に浪費することはないし、情報量が少ないためダウンロードすることで記事の内容をすぐに把握することができると考えられる。
【0072】
<4.第2の実施の形態>
第2の実施の形態について、図12を参照して説明する。
本実施の形態では、ウェブサーバ2は、記事一覧画面の提示処理(図9のステップS203、図10のステップS306)において、ユーザ端末1に設定した提示順序で記事を並べた記事一覧画面50を提示させるものである。
ウェブサーバ2は、記事の提示順序を対象ユーザの記事の閲覧履歴情報に基づいて設定する。
以下、図面において同じステップ番号が振られている処理については、特に言及しない限りは、同じ処理であるものとして説明を省略するものとする。
【0073】
記事一覧画面50の提示制御処理について図12を参照して説明する。
まず、ステップS411において、ウェブサーバ2は、対象ユーザの閲覧履歴情報を閲覧履歴DB33から取得する。
【0074】
ウェブサーバ2は、ステップS412において、取得した閲覧履歴情報からステップS302で選択した雑誌に含まれる記事の種別情報をコンテンツDB32から抽出する。例えば、ウェブサーバ2は、選択した「雑誌A」に対応付けられた「記事a1」、「記事a2」、「記事a3」等の種別情報をコンテンツDB32から抽出する。
【0075】
ウェブサーバ2は、ステップS413において、ステップS411で取得した対象ユーザの閲覧履歴情報に基づいてステップS412で抽出した種別情報ごとの閲覧回数を算出する。例えば、ウェブサーバ2は、まず抽出した種別情報「記事a1」に係る記事の閲覧回数を算出する。以下「記事a2」、「記事a3」等の種別情報についても同様に閲覧回数を算出する。
【0076】
ウェブサーバ2は、ステップS414において、ステップS302で選択された雑誌に含まれる記事の提示順序の設定を行う。例えば、ウェブサーバ2は、閲覧回数が多い順に記事を並べ替える。この場合、例えば「雑誌A」に含まれる「記事a1」、「記事a2」、「記事a3」の記事の閲覧回数がそれぞれ「5回」、「10回」、「1回」であるとすると、ウェブサーバ2は、提示順序を「記事a2」、「記事a1」、「記事a3」の順に設定する。
【0077】
ステップS415において、ウェブサーバ2は、ステップS414で設定した提示順序で記事を並べ替えた記事一覧画面50のウェブページデータを生成し、ステップS416において、ユーザ端末1に提示させる。
以上により、ウェブサーバ2は記事画面一覧画面の提示制御処理を完了する。
【0078】
本実施の形態によると、対象ユーザが最近頻繁に閲覧していると推認される記事については、記事一覧画面50を提示させるときに、ユーザの目につきやすい位置に当該記事を提示させる。
従って、対象ユーザがよく閲覧している記事の優先順位を上げて提示することで、対象ユーザは閲覧したい記事を効率的に選択することができる。
【0079】
<5.第3の実施の形態>
第3の実施の形態について、図13を参照して説明する。
本実施の形態では、ウェブサーバ2は、記事一覧画面の提示処理(図9のステップS203、図10のステップS306)において、登録したユーザの全て又は一部の記事の閲覧情報に基づいて記事の提示順序を設定し、ユーザ端末1に提示させる。ここで、登録されたユーザの一部としては、記事が一般的に人気があるかどうかわかる程度の人数が必要とされる。例えば全ての登録ユーザの半分や3分の1、サンプリングとして抽出した所定の人数、所定の期間内に記事を閲覧したユーザなどの様々なユーザを一部のユーザとして設定することができる。
ユーザの一部の人数としたのは、全てのユーザの閲覧情報を取得することとすることにより生じる膨大な処理負担を軽減させるためである。
【0080】
記事一覧画面の提示制御処理について図13を参照して説明する。
まず、ウェブサーバ2は、ステップS421において、選択された雑誌の処理対象となる記事の特定を行い、ステップS422において、当該記事の閲覧履歴情報を閲覧履歴DB32から取得する。取得する閲覧履歴情報は、処理の開始前から所定の期間、例えば直近一週間の記事の閲覧履歴を取得することが考えられる。これにより、直近のユーザの雑誌の選択傾向が反映されることとなるため、最近の流行に沿った記事一覧画面50の提示が可能となる。
【0081】
ウェブサーバ2は、ステップS423において、取得した記事の閲覧履歴情報に基づいて記事の閲覧回数を判定する。
ウェブサーバ2は、ステップS424において、選択された雑誌の記事で閲覧履歴情報を未だ取得していない記事があるか否かを判定する。未取得の記事がある場合、ウェブサーバ2は、ステップS421に戻り、選択された雑誌に含まれる記事について必要な閲覧履歴情報を取得するまで同様の処理を繰り返す。
【0082】
選択された雑誌の記事について閲覧情報を取得すると、ステップS413において、ウェブサーバ2は、取得した記事ごとの閲覧回数に基づいて記事の提示順序の設定を行う。例えば、ウェブサーバ2は、閲覧回数が多い順に記事を並べ替える。この場合、例えば「雑誌A」に含まれる「記事a1」、「記事a2」、「記事a3」の記事の閲覧回数がそれぞれ「100回」、「300回」、「200回」であるとすると、ウェブサーバ2は、提示順序を「記事a2」、「記事a3」、「記事a1」の順に設定する。
【0083】
ステップS415において、ウェブサーバ2は、ステップS414で設定した提示順序で記事を並べ替えた記事一覧画面50のウェブページデータを生成し、ステップS416において、ユーザ端末1に提示させる。
以上により、ウェブサーバ2は記事画面一覧画面の提示制御処理を完了する。
【0084】
尚、ステップS421において、ウェブサーバ2は、処理対象の記事の閲覧履歴情報を閲覧履歴DB33から取得する際に、さらに対象ユーザの当該記事の閲覧履歴情報から当該記事の対象ユーザの閲覧回数を算出し、ステップS414での記事の提示順序の設定の際に対象ユーザの閲覧情報を用いてもよい。具体的には、ウェブサーバ2は、処理対象の記事の閲覧回数が同数の複数の記事があるときに、対象ユーザの閲覧回数を参照し、当該閲覧回数が多い順に当該複数の記事を並べ替える処理を行う。これにより、最近の流行に加えて対象ユーザの傾向をも反映した順序で記事一覧を提示することができる。
また、処理対象の記事の閲覧回数を0.01倍した数値と対象ユーザの閲覧回数の合計を算出し、合計の値の順に並べ替える処理を行うこともできる。これにより、一般ユーザの嗜好と、対象ユーザの嗜好の両方を反映させた記事を提示することができる。処理対象の記事の閲覧回数を0.01倍としたのは、当該記事の閲覧回数は対象ユーザの閲覧回数と比べて母集団が大きいため、そのまま用いると対象ユーザの閲覧回数が記事一覧の並び順にほとんど影響を及ぼさなくなってしまうためである。
【0085】
<6.第4の実施の形態>
第4の実施の形態について、図14を参照して説明する。
本実施の形態では、ウェブサーバ2は、優先記事判定処理(図10のステップS311)において、対象ユーザの閲覧履歴情報に基づいて優先記事を判定する。
【0086】
優先記事判定処理について図14を参照して説明する。
まず、ウェブサーバ2は、ステップS601において、処理対象となる図10のステップS303で選択された記事の特定を行い、ステップS602において、対象ユーザの閲覧履歴情報を閲覧履歴DB32から抽出する。抽出する閲覧履歴情報は、処理の開始前から所定の期間、例えば一ヶ月の記事の閲覧履歴を取得することが考えられる。これにより、最近のユーザの雑誌の選択傾向が反映された記事一覧画面50の提示が可能となる。記事の閲覧履歴を取得する期間については、もちろん一ヶ月に限られることはなく、2ヶ月や1週間など様々な期間が考えられる。
【0087】
ウェブサーバ2は、ステップS603において、選択された記事の種別情報をコンテンツDB32から抽出する。例えば、ウェブサーバ2は、選択した「記事a1 第50話」に対応付けられた「記事a1」の種別情報をコンテンツDB32から抽出する。
【0088】
ウェブサーバ2は、ステップS604において、ステップS602で抽出した対象ユーザの閲覧履歴情報に基づいてステップS604で取得した種別情報の閲覧回数を算出する。例えば、ウェブサーバ2は、取得した種別情報「記事a1」に係る記事の閲覧回数を算出する。このように、履歴回数の対象となる記事は、その記事自体のみならず、定期的に発行される同じタイトルのものであってもよい。
【0089】
ウェブサーバ2は、ステップS605において、算出した閲覧回数がCth以上であるか否かを判定する。Cthとはあらかじめ設定された任意の値をいい、対象ユーザの閲覧履歴情報の抽出期間に応じて、ユーザの記事の閲覧頻度を判定できるよう設定されることが望ましい。ウェブサーバ2は、閲覧回数がCth以上である場合は、ステップS606において、処理対象の記事を優先記事と判定し、閲覧回数がCth未満である場合は、ステップS606において、処理対象の記事を非優先記事と判定する。
ウェブサーバ2は、ステップS606、S607の処理の後、優先記事判定処理を完了する。
【0090】
本実施の形態によると、対象ユーザが最近頻繁に閲覧していると推認される記事については、ウェブサーバ2は、情報量を抑えた縮小画像提示画面70を提示させることなく、直接詳細画像提示画面60を提示させる。
従って、対象ユーザは、最近よく閲覧していると推認される記事については、縮小画像提示画面70の提示を省略することで、普段読んでいる記事について円滑に閲覧することができる。
【0091】
<7.第5の実施の形態>
第5の実施の形態について、図15を参照して説明する。
本実施の形態では、バッチ処理である優先フラグ設定処理において、選択された雑誌の記事ごとの閲覧回数に基づいて優先フラグを設定する処理を行うものである。
【0092】
まず、ウェブサーバ2は、ステップS511において、処理対象となる雑誌を特定する。そしてウェブサーバ2は、ステップS512において、コンテンツDB32に記憶された処理対象の雑誌に含まれる全ての記事の優先フラグをオフにする。
【0093】
ウェブサーバ2は、ステップS513において、選択された雑誌の処理対象となる記事の特定を行い、ステップS514において、当該記事の閲覧履歴情報を閲覧履歴DB32から取得する。取得する閲覧履歴情報は、処理の開始前から所定の期間、例えば直近一週間の記事の閲覧履歴を取得することが考えられる。
【0094】
ウェブサーバ2は、ステップS515において、取得した記事の閲覧履歴情報に基づいて記事の閲覧回数を特定する。ウェブサーバ2は、ステップS516において、算出した閲覧回数がCth以上であるか否かを判定する。Cthとはあらかじめ設定された値をいい、処理対象の記事の閲覧履歴情報の抽出期間に応じて、当該記事の閲覧頻度を判定できるよう設定されることが望ましい。ウェブサーバ2は、閲覧回数がCth以上である場合は、ステップS517において、処理対象の記事の優先フラグをオンに設定する。ウェブサーバ2は、閲覧回数がCth未満である場合は、ステップS518に処理を進めるものとする。つまり、処理対象の記事の優先フラグをオフのままとする。
【0095】
ウェブサーバ2は、ステップS518において、処理対象の雑誌の記事で未だ優先フラグの設定処理を行っていない記事(未処理の記事)があるか否かを判定する。未処理の記事がある場合、ウェブサーバ2は、ステップS513に戻り、処理対象の雑誌に含まれる記事について優先フラグの設定処理が完了するまで同様の処理を繰り返す。
未処理の記事がない場合、ウェブサーバ2は、優先フラグ設定処理を完了する。
【0096】
本実施の形態によると、ウェブサーバ2は、登録されたユーザに頻繁に閲覧されている記事については、対象ユーザにとっても興味のある記事であると推認し、優先フラグを設定し当該記事を優先記事とすることで、情報量を抑えた縮小画像提示画面70を提示させることなく、直接記事の情報を取得して詳細画像提示画面60を提示させる。
従って、対象ユーザは、最近よく閲覧していると推認される記事については、縮小画像提示画面70の提示を省略することで、人気のある記事について円滑に閲覧することができる。
【0097】
この図15の優先フラグ設定処理は定期的に行うことで逐次優先フラグを更新することが望ましい。例えば優先フラグ設定処理を実行するタイミングとしては、一週間ごとや一ヶ月ごとなどとすることが考えられる。このように、定期的に優先フラグを更新していくことにより、ウェブサーバ2は、一般的な直近の傾向(各コンテンツの人気)を反映した提示態様をユーザ端末1に提示させることができる。
【0098】
<8.第6の実施の形態>
第6の実施の形態について、図16乃至図20を参照して説明する。
本実施の形態では、ウェブサーバ2は、ユーザ端末1からステップS302で選択記事情報を受信したときに、選択された記事の提示態様を、定期的に当該記事が閲覧されているか否かに応じて提示し分ける処理を行う。
【0099】
[8−1.ユーザ端末の提示画面の概要]
まず、本実施の形態における電子書籍ダウンロードシステムでユーザ端末1に提示される画面の一連の流れの一例について図16を用いて説明する。
ウェブサーバ2が提供する各種サービスを受けるために、ユーザがユーザ端末1を用いて雑誌一覧の閲覧を要求する操作を行うことで、ユーザ端末1に、図16Aに示すように、ユーザに読みたい雑誌を選択させるための雑誌一覧画面40が提示される。
【0100】
ユーザは、提示された雑誌の名称の中から読みたい記事が含まれている雑誌等を決め、当該雑誌の名称が提示された雑誌選択ボタン41を選択操作する。
ユーザが任意の雑誌選択ボタン41を選択操作することに応じて、ユーザ端末1がウェブサーバ2に選択雑誌情報を送信する。
当該選択雑誌情報を受信したウェブサーバ2は、定期閲覧記事の判定を行う。定期閲覧記事とは、対象ユーザによって定期的に閲覧されている記事である。定期閲覧記事の判定処理の詳細については後述する。
【0101】
選択された雑誌が定期閲覧記事を有すると判定した場合、ウェブサーバ2は、定期閲覧記事の全ての画像データをダウンロードし、図16Bに示すように、定期閲覧記事の詳細画像提示画面60をユーザ端末1に提示させる。
また、当該選択記事情報を受信したウェブサーバ2は、選択された雑誌が定期閲覧記事を有しないと判定した場合、図16Cに示すように、ユーザ端末1に選択された雑誌に含まれる記事の複数の縮小画像71を表示させた縮小画像提示画面70を提示させる。
ユーザが任意の縮小画像71を選択操作することに応じて端末1がウェブサーバ2に詳細画像提示要求を送信すると、当該要求を受信したウェブサーバ2は、ユーザにより選択された縮小画像71に対応する詳細画像提示画面60をユーザ端末1に提示させる。
ユーザはユーザ端末1を介して選択操作を行うことで記事の内容を読み進めることができる。
【0102】
[8−2.ウェブサーバに関する処理]
以下、本実施の形態における、ウェブサーバ2の縮小画像提示画面70や詳細画像提示画面60の提示制御処理を図17乃至図20を参照して説明する。
尚、以下の説明でのウェブサーバ2の処理は、少なくとも図3に示した取得部21、判定部22、一覧提示部23、コンテンツ提示部25の各機能が連携して実行されるものである。
【0103】
まず、図17を参照して、ウェブサーバ2が提供する各種サービスを受けるために、電子書籍ダウンロードサービスにおいて図18のステップS302で選択された雑誌の任意の記事を提示制御する例を説明する。
【0104】
電子書籍ダウンロードシステムによる本サービスを求めるユーザは、ユーザ端末1からウェブサーバ2が提供するウェブサイトにアクセスし、ログイン操作を行う。ユーザ端末1は、ステップS101において、ログイン要求をウェブサーバ2に送信する。ログイン要求を受信したウェブサーバ2は、ステップS201において、ユーザのIDやパスワードを認証することでログイン処理を行う。
【0105】
ログイン処理が適切に完了した後、ステップS102において、ユーザ端末1は、ユーザの操作等により雑誌一覧提示要求を行う。雑誌一覧提示要求を受信したウェブサーバ2は、ステップS202において、雑誌一覧画像40を提示制御し、ステップS103において、図16Aに示すようにユーザ端末1に雑誌一覧画像40を提示させる。
【0106】
ユーザがダウンロードしたい記事が含まれている雑誌に係る雑誌選択ボタン41をユーザ端末1を介して操作することで、ユーザ端末1は、ステップS104において、ウェブサーバ2に選択雑誌情報を送信する。当該選択雑誌情報を受信したウェブサーバ2は、ステップS211において、選択された雑誌に含まれる記事に定期閲覧記事があるか否かを判定する。定期閲覧記事の判定処理の詳細については後述する。
選択された雑誌に含まれる記事に定期閲覧記事があると判定された場合、ウェブサーバ2は、定期閲覧記事の記事情報をダウンロードする。そして、ウェブサーバ2は、ステップS107において、ユーザ端末1にダウンロードした定期閲覧記事の詳細画像提示画面60を提示させる。ユーザはユーザ端末1を介して選択操作することで、ダウンロードした記事の内容を閲覧することができる。
また、選択された雑誌に含まれる記事に定期閲覧記事がないと判定された場合、ステップS108において、ウェブサーバ2は、図16Cに示すようにユーザ端末1に選択された雑誌に含まれる記事ごとの複数の縮小画像71が表示された縮小画像提示画面70を提示させる。
【0107】
ユーザが記事をダウンロードするためにユーザ端末1を介して任意の縮小画像71を選択操作する。
当該選択操作を確認したユーザ端末1は、ステップS108において、ウェブサーバ2に詳細画像提示要求を送信する。
当該詳細画像提示要求を受信したウェブサーバ2は、ステップS205において、ユーザ端末1に詳細画像提示画面60を提示させる。
ユーザ端末1は、ステップS110において、図16Bに示すように詳細画像提示画面60を提示する。
【0108】
以上のような電子書籍ダウンロードサービスを実現するためにウェブサーバ2が行う処理について図18を参照して説明する。
ウェブサーバ2は、前提として図17のステップS201に示すような、ログインしたユーザのユーザIDを参照することで、対象ユーザをあらかじめ特定している。
ウェブサーバ2は、ステップS301、S302、S304において、ユーザ端末1から送信されるユーザの雑誌一覧提示要求や選択雑誌情報、詳細画像提示要求などを受信したか否かについて判定する。
【0109】
ステップS301において、ウェブサーバ2がユーザ端末1から雑誌一覧提示要求を受信した場合、ウェブサーバ2は、ステップS305において、雑誌一覧提示制御処理を行う。
【0110】
ステップS302において、選択雑誌情報を受信した場合、ウェブサーバ2は、ステップS313において、優先記事判定処理を行う。具体的には、ウェブサーバ2は、ステップS302で選択された雑誌の記事の種別情報を抽出する。次にウェブサーバ2は、図4のユーザDB31の対象ユーザIDに対応する定期閲覧記事の種別情報を参照し、定期閲覧記事の種別情報に記憶された種別情報を含む記事を優先記事として判定する。
【0111】
ウェブサーバ2は、ステップS311において、選択された雑誌に優先記事があるか否かを判定する。優先記事がない場合、ウェブサーバ2は、ステップS308において、縮小画像提示制御処理を行う。具体的には、ウェブサーバ2は、選択された雑誌に含まれる記事に対応する複数の縮小画像情報等をコンテンツDB32から取得し、複数の縮小画像71を表示させた縮小画像提示画面70のウェブページデータを生成して、ユーザ端末1に、図16Cに示すように、縮小画像提示画面70を提示させる。
【0112】
また、優先記事がある場合、ウェブサーバ2は、ステップS312において、優先記事が既に対象ユーザから閲覧されているか否か判定する。具体的には、ウェブサーバ2は、閲覧履歴DB33から対象ユーザの記事の閲覧情報を取得し、取得した閲覧情報に優先記事と判定される記事があるか否かによって判定する。
【0113】
優先記事を対象ユーザが閲覧済みである場合、ウェブサーバ2は、ステップS308において、上記と同様に縮小画像提示処理を行う。
優先記事を対象ユーザが閲覧していない場合、ステップS309において、ウェブサーバ2は、詳細画像提示画面60の提示制御処理を行う。具体的には、ウェブサーバ2は、優先記事の画像情報をコンテンツDB32から取得(ダウンロード)し、図16Bに示すように、詳細画像提示画面60をユーザ端末1に提示させる。
優先記事が複数ある場合には、ユーザがより長い期間、定期的に閲覧している記事を優先的に提示するものとする。残りの優先記事については、提示された優先記事に連続して提示することもできる。
ユーザは、ユーザ端末1を介して選択操作することで、ダウンロードした記事の内容を閲覧することができる。
【0114】
その後ウェブサーバ2は、ステップS310において、第1の実施の形態と同様に閲覧履歴の記憶処理を行う。
ステップS304において、詳細画像提示要求を受信した場合、ウェブサーバ2は、上記と同様に、ステップS309において詳細画像提示画面60の提示制御処理を行い、ステップS310において閲覧履歴の記憶処理を行う。
ステップS305、S308又はS310の処理の完了後、ウェブサーバ2は再びS301、S302、S304の監視ループ処理を行う。
【0115】
尚、本実施の形態では図示しないが、ユーザ端末1に次ページを提示させる処理や前のページに画面を戻す処理、記事の閲覧を終了させる処理など、ウェブサーバ2は、ユーザ端末1から要求に応じて、図18に示した処理以外にも様々な処理を行う。
【0116】
前述した各処理をウェブサーバ2が実行するために、ウェブサーバ2はあらかじめ図4のユーザDB31にユーザごとの定期閲覧記事の種別情報を更新する種別情報更新処理を行っておくことが考えられる。ここでは、種別情報更新処理をバッチ処理によって定期的に行う例について、図19を参照して説明する。
【0117】
ウェブサーバ2は、ステップS701において、種別情報更新処理の対象となるユーザのユーザIDをユーザDB31から特定する。
ウェブサーバ2は、ステップS702において、ユーザDB31から特定したユーザIDに対応する閲覧履歴情報を閲覧履歴DB33から取得する。
【0118】
ウェブサーバ2は、ステップS703において、抽出した記事がユーザにより定期的に閲覧されている記事を抽出する。具体的には、ウェブサーバ2は、共通する種別情報を有する記事が、例えば一週間以上の間隔を空けずに閲覧履歴DB33に記憶されている場合は、当該種別情報を有する記事はユーザから定期的に閲覧されている記事であると推定して定期閲覧記事として抽出する。
【0119】
ウェブサーバ2は、ステップS704において、抽出した定期閲覧記事ごとに対応する種別情報をコンテンツDB32から取得し、ステップS705において、取得した種別情報によってユーザDB31の定期閲覧記事の種別情報を更新する。
以上により、ウェブサーバ2は種別情報更新処理を完了する。
【0120】
尚、図18のステップS313の優先記事判定処理において、ステップS302で選択された雑誌に優先記事が複数含まれている場合は、最初に閲覧された時期が一番古い定期閲覧記事を一番継続して閲覧され続けている記事であると推定して、当該定期閲覧記事の種別情報を優先記事として判定してもよい。
【0121】
バッチ処理を実行するタイミングとしては、例えば一週間ごとにバッチ処理を実行することが考えられる。この場合、ウェブサーバ2は、一週間ごとに図19の種別情報更新処理を実行する。即ち、定期的に定期閲覧記事の種別情報が更新される。これにより、ウェブサーバ2は、対象ユーザの直近の傾向を反映した提示態様をユーザ端末1に提示させることができる。
【0122】
本実施の形態によると、ウェブサーバ2は、例えば週刊誌に連載されている記事等の対象ユーザが雑誌を選択したときによく閲覧している記事については、記事一覧画面として複数の縮小画像提示画面70を提示させることなく、直接記事の情報を取得して詳細画像提示画面60を提示させる。
これにより、定期的に読んでいる記事がある場合には、当該記事が含まれる雑誌を選択するだけで、記事一覧画面50を提示することなく、直接記事の詳細画像提示画面60が提示されるため、雑誌の全部ではなく或る特定の記事だけ読むといったユーザにとっては有益である。
【0123】
<9.第7の実施の形態>
第7の実施の形態について、図20乃至図24を参照して説明する。
本実施の形態は、選択記事情報を受信したウェブサーバ2がユーザ端末1に提示させる縮小画像提示画面70の提示態様に特徴を有する。
【0124】
[9−1.ユーザ端末の提示画面の概要]
まず、本実施の形態において電子書籍ダウンロードシステムでユーザ端末1に提示される画面の一連の流れの一例について図20を用いて説明する。
ウェブサーバ2が提供する各種サービスを受けるために、ユーザがユーザ端末1を用いて雑誌一覧の閲覧を要求する操作を行うことで、ユーザ端末1に、図20Aに示すように、ユーザに読みたい雑誌を選択させるための雑誌一覧画面40が提示される。
【0125】
ユーザは、提示された雑誌の名称の中から読みたい記事が含まれている雑誌等の任意の雑誌を決め、当該雑誌の名称が提示された雑誌選択ボタン41を選択操作する。
ユーザが任意の雑誌選択ボタン41を選択操作することに応じてユーザ端末1がウェブサーバ2に選択雑誌情報を送信すると、当該選択雑誌情報を受信したウェブサーバ2は、図20Bに示すように、選択された雑誌に含まれる記事の種別の閲覧回数に応じて大きさの異なる複数の縮小画像71をユーザ端末1に提示させる。縮小画像71の提示制御の詳細については後述する。
【0126】
ユーザの任意の縮小画像71の選択操作に応じてユーザ端末1がウェブサーバ2に詳細画像提示要求を送信すると、当該要求を受信したウェブサーバ2は、図20Cに示すように、ユーザにより選択された縮小画像71に対応する詳細画像提示画面60をユーザ端末1に提示させる。
ユーザはユーザ端末1を介して選択操作を行うことで記事の内容を読み進めることができる。
【0127】
[9−2.ウェブサーバに関する処理]
以下、本実施の形態における、ウェブサーバ2の縮小画像や拡大画像の提示制御処理について図21乃至図24を参照して説明する。
まず、図21を参照して、ウェブサーバ2が提供する各種サービスを受けるために、ユーザがユーザ端末1を用いてログイン操作を行い、電子書籍ダウンロードサービスにおいて或る雑誌の任意の記事を提示制御する例を説明する。
【0128】
電子書籍ダウンロードシステムによる本サービスを求めるユーザは、ユーザ端末1からウェブサーバ2が提供するウェブサイトにアクセスし、ログイン操作を行う。ユーザ端末1は、ステップS101において、ログイン要求をウェブサーバ2に送信する。ログイン要求を受信したウェブサーバ2は、ステップS201において、ユーザのIDやパスワードを認証することでログイン処理を行う。
【0129】
ログイン処理が適切に完了した後、ステップS102において、ユーザ端末1は、ユーザの操作等により雑誌一覧提示要求を行う。
雑誌一覧提示要求を受信したウェブサーバ2は、ステップS202において、雑誌一覧画像40を提示制御し、ステップS103において、図20Aに示すようにユーザ端末1に雑誌一覧画像40を提示させる。
【0130】
ユーザがダウンロードしたい記事が含まれている雑誌に係る雑誌選択ボタン41をユーザ端末1を介して選択操作する。
当該選択操作を確認すると、ユーザ端末1は、ステップS104において、ウェブサーバ2に選択雑誌情報を送信する。
当該選択雑誌情報を受信したウェブサーバ2は、ステップS221において、選択された雑誌に含まれる記事の種別の閲覧回数に応じて大きさの異なる複数の縮小画像71をユーザ端末1に提示させる。縮小画像71の提示制御の詳細については後述する。
【0131】
ユーザ端末1が、ステップS108において、複数の縮小画像71を提示した場合、ウェブサーバ2に詳細画像提示要求を送信する。
当該送信は、ユーザが記事をダウンロードするためにユーザ端末1を介して任意の縮小画像71を選択操作することで行われる。
詳細画像提示要求を受信したウェブサーバ2は、ステップS205において、ユーザ端末1に選択された縮小画像提示画面70についての詳細画像提示画面60を提示制御する。
ユーザ端末1は、ステップS110において、図20Cに示すように詳細画像提示画面60を提示する。
【0132】
以上のような電子書籍ダウンロードサービスを実現するためにウェブサーバ2が行う処理について図22を参照して説明する。
尚、以下の説明でのウェブサーバ2の処理は、少なくとも図3に示した取得部21、判定部22、一覧提示部23、コンテンツ提示部25の各機能が連携して実行されるものである。
ウェブサーバ2は、前提として図21のステップS201に示すような、ログインしたユーザのユーザIDを参照することで、処理対象となるユーザをあらかじめ特定している。
ウェブサーバ2は、ステップS301、S302、S304において、ユーザ端末1から送信されるユーザの雑誌一覧提示要求や選択雑誌情報、詳細画像提示要求などを受信したか否かについて判定する。
【0133】
ステップS301において、ウェブサーバ2がユーザ端末1から雑誌一覧提示要求を受信した場合、ウェブサーバ2は、ステップS305において、雑誌一覧提示制御処理を行う。
【0134】
ステップS302において、選択雑誌情報を受信した場合、ウェブサーバ2は、ステップS321において、縮小画像71の提示制御を行う。縮小画像71の提示制御処理の詳細については後述する。
【0135】
ステップS304において、詳細画像提示要求を受信した場合、ウェブサーバ2は、上記と同様に、ステップS309において詳細画像低位画面60の提示制御処理を行い、ステップS310において閲覧履歴の記憶処理を行う。
ステップS305、S321、S310の処理の完了後、ウェブサーバ2は再びステップS301、S302又はS304の監視ループ処理を行う。
【0136】
尚、本実施の形態では図示しないが、ユーザ端末1に次ページを提示させる処理や前のページに画面を戻す処理、記事の閲覧を終了させる処理など、ウェブサーバ2は、ユーザ端末1から要求に応じて、図22に示した処理以外にも様々な処理を行う。
【0137】
次に、本実施の形態のステップS321の縮小画像71の提示制御処理の詳細について図23を参照して説明する。
本実施の形態においては、縮小画像71は、図20Bに示すように、提示態様の一例として、「大」、「中」、「小」のようにあらかじめ枠の位置及び大きさが決められており、提示される個数においても、例えば枠「大」は一つ、枠「中」は一つ、枠「小」は四つといったように限りがあるものとされている。
【0138】
ウェブサーバ2は、図23のステップS801において、閲覧履歴DB33から記事毎の閲覧履歴情報を抽出し、閲覧回数情報を取得する。尚、本実施の形態においては、登録されたユーザの閲覧回数情報を取得することとしたが、対象ユーザの閲覧回数情報を取得することとしてもよい。
【0139】
ウェブサーバ2は、ステップS802において、選択された雑誌に含まれる記事であって、縮小画像71の設定が未処理の記事があるか否か判定する。
未処理の記事がない場合、ウェブサーバ2は、ステップS810に処理を進める。
【0140】
未処理の記事がある場合、ウェブサーバ2は、ステップS803において、未処理の記事の中で最も閲覧回数が多い記事情報をコンテンツDB32から取得する。
その後ステップS804において、ウェブサーバ2は、縮小画像71の大サイズの枠が残っているか否かを判定し、大サイズの枠が残っている場合には、ステップS805において、当該記事を大サイズの枠に割り当てる設定を行う。
【0141】
大サイズの枠が残っていない場合、ステップS806において、ウェブサーバ2は、縮小画像71の中サイズの枠が残っているか否かを判定し、中サイズの枠が残っている場合には、ステップS807において、当該記事を中サイズの枠に割り当てる設定を行う。
【0142】
中サイズの枠が残っていない場合、ステップS808において、ウェブサーバ2は、縮小画像71の小サイズの枠が残っているか否かを判定し、小サイズの枠が残っている場合には、ステップS809において、当該記事を小サイズの枠に割り当てる設定を行う。
【0143】
小サイズの枠が残っていない場合、ウェブサーバ2は、ステップS810に処理を進める。即ち、残りの未処理の記事については縮小画像71として表示されないことになる。これにより、ユーザが閲覧する可能性の低いと推定される記事を表示しないことにより、ユーザにとって縮小画像提示画面70が見やすいものとなり、ユーザの閲覧を希望する記事を容易に探すことができるようになる。
尚、縮小画像71として表示されない記事については、ユーザ端末を操作すること等によって記事の詳細画像提示画面60等を閲覧することが可能である。
【0144】
ステップS810において、ウェブサーバ2は、ステップS805、S807、S809において設定した記事ごとの枠の割り当てに基づいて、縮小画像提示画面70のウェブページデータの生成を行い、ユーザ端末1に提示させる。
その後、ウェブサーバ2は、縮小画像71の提示制御処理を完了する。
【0145】
ステップS805、S807、S809において、それぞれ縮小画像の提示制御処理を行った後、ウェブサーバ2は、ステップS802に戻り、以下同様の処理を行う。
【0146】
本実施の形態によると、ウェブサーバ2は、記事の閲覧数に基づいて、対象ユーザが閲覧を希望している記事を推定し、縮小画像71として提示する。縮小画像71の提示にあたり、ウェブサーバ2は、閲覧数の数が多いほど対象ユーザの目にとまるような提示態様で縮小画像71を提示する。
これにより、対象ユーザが雑誌に含まれる記事を検索するにあたり、対象ユーザが読みたい記事が視覚的にわかりやすく提示されるため、記事の検索効率を向上させることができる。
【0147】
<10.第8の実施の形態>
第8の実施の形態について、図24を参照して説明する。
本実施の形態は、第8の実施の形態とは、縮小画像71の提示制御処理についてステップS302で選択された雑誌の記事毎の閲覧回数の比率に基づいて縮小画像71を提示させるといった点で異なる。
これにより、各記事が最近どれだけ読まれているかを対象ユーザが視覚により容易に把握することができる。
【0148】
ウェブサーバ2は、ステップS801において、閲覧履歴DB33から記事毎の一般ユーザの閲覧回数情報を取得し、記事毎の閲覧回数に基づいて記事毎の比率を算出する。例えば、「雑誌A」が「記事a1」、「記事a2」、「記事a3」から構成されている場合に、記事ごとの閲覧回数が「記事a1」が200回、「記事a2」が300回、「記事a3」が500回であるとすると、「記事a1」、「記事a2」、「記事a3」の比率は2:3:5となる。
尚、本実施の形態においては、選択された雑誌の記事の閲覧回数情報を取得することとしたが、対象ユーザの記事の閲覧回数情報を取得することとしてもよい。
【0149】
ウェブサーバ2は、ステップS812において、算出した記事毎の比率に基づいて、記事の縮小画像71の面積を設定する。例えば縮小画像提示画面70における縮小画像71の提示領域が100平方センチメートルとすると、閲覧回数の比率が2:3:5である「記事a1」、「記事a2」、「記事a3」の縮小画像71の面積はそれぞれ20平方センチメートル、30平方センチメートル、50平方センチメートルとなる。
【0150】
ウェブサーバ2は、ステップS813において、設定した面積の縮小画像71が表示された縮小画像提示画面70のウェブページデータを生成し、ステップS814において、当該縮小画像提示画面70をユーザ端末1に提示させる。以上により、ウェブサーバ2は、縮小画像提示画面70の提示制御処理を完了する。
【0151】
<11.まとめ>
上記した第1乃至第8の実施の形態等で説明したウェブサーバ2は、複数のコンテンツを有する雑誌(コンテンツ集合体)の一覧(雑誌一覧画面40)を提示制御する一覧提示部23と、雑誌一覧から選択された或る雑誌(コンテンツ集合体)についての選択情報を受信した場合に、該雑誌(コンテンツ集合体)に含まれる記事(コンテンツ)に関する記事毎の閲覧回数等の付随情報を取得する取得部21と、当該付随情報に基づいて雑誌(コンテンツ集合体)に含まれる記事(コンテンツ)についての優先度を判定する判定部22と、選択された該雑誌(コンテンツ集合体)を提示する場合に、判定した優先度に基づいて記事(コンテンツ)ごとに提示態様が異なるように提示制御するコンテンツ提示部25と、を備えるものである。
即ち、対象ユーザがユーザ端末1を介して雑誌(コンテンツ集合体)を選択した際に、当該選択されたコンテンツ(記事)に付随した情報に応じて優先度を判定し、当該優先度に応じてコンテンツ(記事)の提示態様が異なるようにユーザ端末1に提示させる。
これにより、対象ユーザの電子書籍ダウンロードサービスの利用状況に応じて、適切な提示態様を提供することで、ユーザの利便性を向上させ、ユーザごとの潜在的な要望に応えることができる。また、当該適切な提示態様を提供することで、ユーザの選択する可能性の低いコンテンツを提示する分の通信容量を削減することができる。通信容量の削減に伴い、ユーザにとって必要と推定されるコンテンツの読み込み速度の向上を図ることで、ユーザの快適な利用を実現することができる。
【0152】
またコンテンツ提示部25は、第1の実施の形態に示すように、雑誌一覧から或る雑誌の選択情報を受信した場合、選択された雑誌(コンテンツ集合体)の有する記事(コンテンツ)の一覧を提示制御し、雑誌(コンテンツ集合体)が有する或る記事(コンテンツ)についての選択情報を受信した場合、優先度の比較に基づいて、記事(コンテンツ)のページ縮小画像を提示制御するか、当該記事(コンテンツ)の詳細画像提示画面60を提示制御するか、を決定する(図10)。
ウェブサーバ2は、選択した記事についてのユーザの希望する閲覧形態を推定し、直接記事の情報を取得して詳細画像提示画面60を提示させるか、一旦情報量を抑えた縮小画像提示画面70を提示させるか、を決定する。
従って、ユーザが本当に閲覧を希望する記事かどうかがわからないときに、記事の内容(記事の絵柄がユーザの好みであるか、ユーザが探していた記事かどうか等)の概要がわかるような縮小画像提示画面70を提示させることで、ダウンロードしてみたら、ユーザが閲覧を希望している記事の内容ではなかった等の無駄な記事のダウンロードを防止することができる。
また、ユーザが定期的に継続して閲覧しているような連載記事等のように、ユーザが閲覧を希望することが明らかな記事も存在する。そのような場合は、却って、縮小画像提示画面70を提示することはユーザの手間を増やしてしまうおそれがある。そこで、ユーザが閲覧する可能性が高い記事については、縮小画像提示画面70を提示することなく、直接記事の詳細画像提示画面60を提示することで、ユーザは電子書籍ダウンロードサービスを快適に利用することができる。
このように、ただ通信容量を削減するだけでなく、ユーザが読みたいと思うコンテンツをすぐに読み出すことができるような仕組みを設けておくことによって、通信量の削減とユーザの利便性の両方が実現できるといったバランス調整を図ることができる。
【0153】
また、コンテンツ提示部25は、第6の実施の形態に示すように、雑誌一覧から或る雑誌の選択情報を受信した場合、優先度の比較に基づいて、記事(コンテンツ)ごとの縮小画像71(ページ縮小画像)を提示制御するか、優先度の比較に基づいて選択した記事(コンテンツ)の詳細画像提示画面60を提示制御するか、を決定する(図18)。
ウェブサーバ2は、例えば、週刊誌に連載されている記事であって、対象ユーザが雑誌を選択したときによく閲覧しているものについては、記事一覧画面50として複数の縮小画像提示画面70を提示させることなく、直接記事の情報を詳細画像提示画面60を提示させる。
従って、定期的に読んでいる記事がある場合には、当該記事が含まれる雑誌を選択するだけで、記事一覧画面50を提示することなく、直接記事の詳細画像提示画面60が提示されるため、雑誌の全部ではなく或る特定の記事だけ読むといったユーザにとっては有益である。
またこれによって、不要な記事一覧画面等のダウンロードなども減少することが見込まれるため、通信量の削減や、それによる通信トラフィックの有効利用を促進できる。
【0154】
また、コンテンツ提示部25は、第7の実施の形態に示すように、雑誌一覧から或る雑誌の選択情報を受信した場合、判定部22が判定した記事毎の閲覧回数の比率に応じて大きさが異なるように、雑誌(コンテンツ集合体)が有する記事(コンテンツ)の縮小画像71(ページ縮小画像)を提示制御する(図23)。
ウェブサーバ2は、一般ユーザや対象ユーザの閲覧数に基づいて、対象ユーザが閲覧を希望している記事を推定し、閲覧数の数が多いほど対象ユーザの目にとまるような提示態様で提示する。
これにより、対象ユーザが雑誌に含まれる記事を検索するにあたり、対象ユーザが読みたい記事が視覚的にわかりやすく提示されるため、記事の検索効率を向上させることができる。また、ユーザの利用するユーザ端末1における限られた提示領域である縮小画像提示画面70に価値のある情報(対象ユーザが読みたい記事情報)を視覚的にわかりやすく提示することにより、ユーザ端末1の資源を有効活用することができる。
さらに、小さいながらも優先順位の低い縮小画像71も提示されるため、他の記事においても、ユーザは縮小画像を見ながら、自身が気になる新たな記事を閲覧することもできる。
【0155】
また、コンテンツ提示部25は、第7の実施の形態に示すように、優先度の比較に基づいて、複数の記事(コンテンツ)の一部を表示しないように提示制御する(図23、S808)。即ち、ユーザが閲覧する可能性の低いと推定される記事を表示しない。
これにより、ユーザにとって縮小画像提示画面70が見やすいものとなり、ユーザの閲覧を希望する記事を容易に探すことができる。
【0156】
また、第1の実施の形態に示すように、付随情報は、記事(コンテンツ)の詳細画像の情報量である。即ち、情報量の大きい記事については、直接記事の情報を取得して詳細画像提示画面60を提示させるのではなく、一旦情報量を抑えた縮小画像提示画面70を提示させる。
これにより、ユーザは通信量を抑えつつ、自身の閲覧したい記事を選ぶことが可能となる。また、不要な記事のダウンロードなども減少することが見込まれるため、通信量の削減や、それによる通信トラフィックの有効利用を促進できる。
【0157】
また、コンテンツ提示部25は、第2の実施の形態に示すように、優先度の比較に基づいて複数の記事(コンテンツ)の提示順序を変更して提示制御する(図12)。
例えば、取得した記事ごとの対象ユーザの閲覧回数を算出し、閲覧回数の多い順に記事を並べ替える処理を行う。従って、対象ユーザがよく閲覧している記事の優先順位を上げて提示することで、対象ユーザは閲覧したい記事を効率的に選択することができる。
【0158】
また、付随情報は、記事(コンテンツ)ごとの閲覧頻度情報である(図14)。即ち、一般ユーザに頻繁に閲覧されている記事については、対象ユーザにとっても興味のある記事であると推認することができる。
従って、対象ユーザは、最近よく閲覧していると推認される記事については、縮小画像提示画面70の提示を省略することで、普段読んでいる記事について円滑に閲覧することができる。
【0159】
また、第4の実施の形態に示すように、付随情報は、雑誌(コンテンツ集合体)が有する或る記事(コンテンツ)についての選択情報を受信した場合における選択記事情報の送信に係るユーザの記事(コンテンツ)ごとの閲覧頻度情報である(図14)。即ち、対象ユーザは、最近よく閲覧していると推認される記事については、対象ユーザが、閲覧を希望する記事であると推定する。
従って、対象ユーザは、最近よく閲覧していると推認される記事については、情報量を抑えた縮小画像提示画面70を提示させることなく、直接記事の情報を取得して詳細画像提示画面60を提示させることができる。
【0160】
また、判定部22は、閲覧頻度情報を記事(コンテンツ)の閲覧数に基づいて更新する。これにより、客観的な判断基準により閲覧頻度情報を更新できる。
【0161】
また、第5の実施の形態で述べたように、図15の優先フラグ設定処理を定期的に行うことで逐次優先フラグを更新している。即ち、閲覧頻度情報の更新を一定の期間ごとに行う。これにより、ウェブサーバ2は、一般的な直近の傾向(各コンテンツの人気)を反映した提示態様をユーザ端末1に提示させることができる。
【0162】
また、本実施の形態においては、処理対象のユーザをログイン処理時のユーザID等を参照することで特定しているが、ユーザの特定の方法はログイン処理に限られず、様々な例が考えられる。例えばウェブサーバ2は、ユーザが入力操作を行った後ブラウザを閉じていないことをもって、ブラウザを開いているユーザを処理対象のユーザとして特定してもよいし、ユーザ端末が同一のことをもって処理対象のユーザと特定してもよい。これにより、ログインユーザ以外のユーザにもこのようなサービスを提供できる。
【0163】
また、本実施の形態でいう画像には、表や図解、写真等を表示したものはもちろん、文字のみを表示したもの等、ユーザが視覚により認識できる表示全般が含まれるものとする。また、当該画像は、あらかじめウェブサーバ2で生成することしてもよいし、ウェブサーバ2から受信したウェブページデータに基づいてユーザ端末1が生成することとしてもよい。
【0164】
<12.プログラム及び記憶媒体>
以上、本発明の情報処理装置の実施の形態としてのユーザ端末1を説明してきたが、実施の形態のプログラムは、ユーザ端末1における各処理を情報処理装置(CPUなど)に実行させるプログラムである。
【0165】
実施の形態のプログラムは、複数のコンテンツを有するコンテンツ集合体の一覧を提示制御する機能と、前記一覧から或るコンテンツ集合体についての選択情報を受信した場合に、該コンテンツ集合体に含まれるコンテンツに関する付随情報を取得する機能と、前記付随情報に基づいて前記コンテンツ集合体に含まれるコンテンツについての優先度を判定する機能と、前記判定した優先度に基づいて前記コンテンツごとに提示態様が異なるように提示制御する機能とを情報処理装置に実行させるプログラム。
即ちこのプログラムは、ウェブサーバ2に対して図9乃至図15図17乃至図19図21乃至図24で説明した処理を実行させるプログラムである。
【0166】
このようなプログラムにより、上述したウェブサーバ2としての情報処理装置を実現できる。
そしてこのようなプログラムはコンピュータ装置などの機器に内蔵されている記録媒体としてのHDDや、CPUを有するマイクロコンピュータ内のROMなどに予め記録しておくことができる。或いはまた、半導体メモリ、メモリカード、光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディスクなどのリムーバブル記録媒体に、一時的或いは永続的に格納(記録)しておくことができる。またこのようなリムーバブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウェアとして提供することができる。
また、このようなプログラムは、リムーバブル記録媒体からパーソナルコンピュータなどにインストールする他、ダウンロードサイトから、LAN、インターネットなどのネットワークを介してダウンロードすることもできる。
【0167】
尚、本実施の形態では、処理の一例としてウェブサーバ2が実行する処理を述べたが、本願発明はウェブサーバ2が実行することに限られず、ソフトウェアのインストールなどを行うことでユーザ端末1側が処理を行うことも可能である。ユーザ端末1には通信機能を備えたPCやフィーチャーフォンやPDA、或いはスマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイス等が挙げられる。
また、上記のプログラムは以上のPCやスマートフォン等に提供されるアプリケーションソフトウェアとしても実現可能である。
【0168】
上記プログラムをアプリケーションソフトウェア側のユーザ端末1で実現する場合の一例について、以下説明する。
尚、本実施の形態では、雑誌一覧画面40、記事一覧画面50、詳細画像提示画面60、縮小画像提示画面70などの雑誌、記事等の情報は、あらかじめウェブサーバ2から取得(ダウンロード)し、ユーザ端末1におけるDBに記憶されているものとする。
【0169】
まず、ユーザ端末1は、タッチ、クリック等によるユーザの雑誌一覧の提示要求操作を検知すると、ユーザ端末1のDBから雑誌一覧画面40の画像情報を取得する。ユーザ端末1は、当該取得した画像情報に基づいて、図7Aで例示した雑誌一覧画面40を提示する。
【0170】
次に、ユーザがダウンロードを希望する記事が含まれている雑誌に係る雑誌選択ボタン41をユーザ端末1を介して選択操作する。
当該選択操作を確認したユーザ端末1は、選択された雑誌に含まれる記事についての記事画像情報をDBから取得する。その後ユーザ端末1は、図7Bに示すような記事一覧画面50を提示する。
【0171】
ユーザがダウンロードしたい記事に係る記事選択ボタン51をユーザ端末1を介して操作すると、ユーザ端末1は、選択記事の詳細画像提示画面60を提示するか、選択記事の縮小画像提示画面70を提示するかの提示態様の判定を行う。
提示態様の判定処理の結果、詳細画像提示画面60を提示させると判定した場合、ユーザ端末1は、DBから詳細画像提示画面60のウェブページデータを送信する。
当該ウェブページデータを取得する。そして、ユーザ端末1は、図8Aで例示したダウンロードした記事の詳細画像提示画面60を提示する。
尚、提示態様の判定の際に用いる閲覧履歴等の情報は、例えば定期的にユーザ端末1からウェブサーバ2へ当該情報の要求を行い、ウェブサーバ2から取得することが考えられる。
【0172】
縮小画像提示画面70を提示させると判定した場合は、ユーザ端末1は、DBから縮小画像提示画面70のウェブページデータを取得する。
当該ウェブページデータを取得したユーザ端末1は、図8Bに例示した縮小画像提示画面70を提示する。
【0173】
ユーザが記事をダウンロードするためにユーザ端末1を介して詳細画像要求ボタン72を選択操作する。
当該選択操作を確認したユーザ端末1は、DBから画像情報を取得し、図8Aに示すような詳細画像提示画面60を提示する。
【0174】
その後、ユーザ端末1は、図10に示す処理と同様の処理を行う。但し、当該処理を行うにあたり、図19のステップS301〜S304における要求や情報の受信は、ユーザ端末1においては、ユーザのユーザ端末1を介した操作を検知することに応じて処理を進めると読み替えるものとする。当該処理において必要な情報は、適宜、ウェブサーバ2にダウンロード要求すればよい。
【0175】
また、ユーザ端末1は、図18図22に示す処理を、当該処理を実行するアプリケーションをダウンロードすることにより行うことができる。この場合において、様々な要求や情報の受信処理は、ユーザ端末1のアプリケーションにおいては、ユーザのユーザ端末1を介した操作を検知することに応じて処理を進めると読み替えるものとする。当該処理において必要な情報は、適宜、ウェブサーバ2にダウンロード要求すればよい。
【0176】
最後に、上述した各実施の形態の説明は本発明の一例であり、本発明は上述の実施の形態に限定されることはない。このため、上述した各実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計などに応じて種々の変更が可能であることはもちろんである。
【符号の説明】
【0177】
N…ネットワーク、1…ユーザ端末、2…ウェブサーバ、3…DB、21…取得部、22…判定部、23…一覧提示部、25…コンテンツ提示部、40…雑誌一覧画面、50…記事一覧画面、60…詳細画像提示画面、70…縮小画像提示画面
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24