(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6543075
(24)【登録日】2019年6月21日
(45)【発行日】2019年7月10日
(54)【発明の名称】車両用灯具
(51)【国際特許分類】
F21S 41/37 20180101AFI20190628BHJP
F21S 41/141 20180101ALI20190628BHJP
F21S 41/148 20180101ALI20190628BHJP
F21W 102/00 20180101ALN20190628BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20190628BHJP
【FI】
F21S41/37
F21S41/141
F21S41/148
F21W102:00
F21Y115:10 500
【請求項の数】2
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2015-88184(P2015-88184)
(22)【出願日】2015年4月23日
(65)【公開番号】特開2016-207485(P2016-207485A)
(43)【公開日】2016年12月8日
【審査請求日】2018年3月7日
(73)【特許権者】
【識別番号】000002303
【氏名又は名称】スタンレー電気株式会社
(72)【発明者】
【氏名】塚田 将也
(72)【発明者】
【氏名】高橋 悠也
【審査官】
田中 友章
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−175334(JP,A)
【文献】
国際公開第2011/152326(WO,A1)
【文献】
特開2008−235939(JP,A)
【文献】
特開2008−270091(JP,A)
【文献】
特開2014−7106(JP,A)
【文献】
特開2013−251145(JP,A)
【文献】
特開2015−50173(JP,A)
【文献】
特開2010−192139(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F21S 41/37
F21S 41/141
F21S 41/148
F21W 102/00
F21Y 115/10
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板の下面に実装され、基板下方に光を発するように実装されたLEDと、
リフレクタと、を備え、
前記リフレクタは、反射面と、開口部を備えた上壁を備え、
前記リフレクタ上壁の上面に、前記LEDが開口部を介して前記反射面へ光を出射するように前記基板が固定され、
前記開口部の内周壁であって前記反射面に対向する部分は凸状の曲面であり、
前記LEDの側面は前記開口部の中央より前方側であって前記開口部の内周壁寄りに配置されており、かつ、
前記LEDの前方側の側面は、前記開口部の内周壁の最端部分を超えないように配置されており、
前記LEDの表面は、前記リフレクタ上壁の上面と略面一またはそれより上方に配置されており、
前記基板の前記LEDが実装された面を低反射率面又は/及び高吸収率面とした車両用灯具。
【請求項2】
前記基板の前記LEDが実装された面に黒色のレジスト膜を形成したことを特徴とする請求項1に記載の車両用灯具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、LED(発光ダイオード)を光源とする車両用灯具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
車両の前部左右に配置されるヘッドランプ等の車両用灯具の光源には、発光効率が高くて長寿命、且つ、省電力である等の利点を有するLEDが使用されつつある。このようなLEDを光源とする車両用灯具に関して、特許文献1,2には、LEDからの直射光によるグレアの発生を防ぐ構成として
図9〜
図11に示すものが提案されている。
【0003】
即ち、
図9は特許文献1において提案された車両用灯具の縦断面図、
図10は同車両用灯具の要部の拡大斜視図であり、
図9に示す車両用灯具101においては、ハウジング102とその開口部を覆うアウタレンズ103によって画成される灯室104内の下部にランプユニット(DRLランプ)105が収容されている。そして、このランプユニット105は、光源であるLED106と、該LED106を実装する基板107と、LED106から上方に向かって出射する光を反射させて車両前方へと出射させるリフレクタ108を備えている。ここで、
図10にも示すように、リフレクタ108の底板には、LED106から出射する光が通過するための略円孔状の開口部10108aが形成されており、この開口部108aの一部には、中心に向かって突き出た舌部108bが形成されている。この舌部108bは、
図9に示すように、LED106の中心とリフレクタ108の前端縁とを結ぶ直線Lまで延設されている。
【0004】
斯かる車両用灯具101においては、LED106から出射する光のうち、リフレクタ108で反射しない直射光がリフレクタ108の開口部108aに突出する舌部108bによって遮られるため、直射光によるグレアの発生が抑えられる。
【0005】
又、
図11は特許文献2において提案された車両用灯具の要部拡大斜視図であり、図示の車両用灯具においては、リフレクタ201のLED202,203に近い部分に、各LED202,203から出射する直射光を遮るための遮光部材204,205がそれぞれ設けられており、これらの遮光部材204,205によって直射光によるグレアの発生が抑えられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2013−175334号公報
【特許文献2】特開2008−243476号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1において提案された
図9及び
図10に示す車両用灯具101においては、リフレクタ108の開口部108aに形成された舌部108bの縦壁が垂直面を構成しているため、
図9に示すようにLED103からの直射光が舌部108b(
図10参照)の縦壁で反射してリフレクタ108の反射面108cに向かい、この反射面108cで反射して前方(
図9の左方)へと出射し、この光によってグレアが発生するという問題がある。
【0008】
又、特許文献2において提案された
図11に示す車両用灯具においては、遮光部材204,205によってグレアの発生を抑えても、リフレクタ201の反射面201aによって直接反射する光の一部も遮光部材204,205によって遮られるため、反射光量が減殺されるという問題がある。
【0009】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、グレアの発生を抑えることができる車両用灯具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、請求項1記載の発明は、
基板と、前記基板の下面に実装され、基板下方に光を発するように実装されたLEDと、リフレクタと、を備え、前記リフレクタは、反射面と、開口部を備えた上壁を備え、前記リフレクタ上壁の上面に、前記LEDが開口部を介して前記反射面へ光を出射するように前記基板が固定され、前記開口部の内周壁であって前記反射面に対向する部分は凸状の曲面であり、前記LEDの側面は前記開口部の中央より前方側であって前記開口部の内周壁寄りに配置されており、かつ、前記LEDの前方側の側面は、前記開口部の内周壁の最端部分を超えないように配置されており、前記LEDの表面は、前記リフレクタ上壁の上面と略面一またはそれより上方に配置されており、前記基板の前記LEDが実装された面を低反射率面又は/及び高級収率面とした車両用灯具である。
【0012】
請求項
2記載の発明は、請求項
1記載の発明において、前記基板の前記LEDが
実装された面に黒色のレジスト膜を形成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、LEDから出射する直射光がリフレクタに形成された開口部の内周壁の少なくとも一部(リフレクタの反射面に対向する部分)に形成された曲面で反射して基板のLEDが実装された低反射率面(黒色のレジスト膜)又は/及び高吸収率面に向かい、該低反射率面又は/及び高吸収率面で吸収されるため、直射光によるグレアの発生が抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本発明に係る車両用灯具要部の斜視図である。
【
図2】本発明に係る車両用灯具要部の分解斜視図である。
【
図3】本発明に係る車両用灯具要部の正面図である。
【
図4】本発明に係る車両用灯具要部の平面図である。
【
図8】(a)は従来の車両用灯具の光度分布図、(b)は本発明に係る車両用灯具の光度分布図である。
【
図9】特許文献1において提案された車両用灯具の縦断面図である。
【
図10】特許文献1において提案された車両用灯具の要部拡大斜視図である。
【
図11】特許文献2において提案された車両用灯具の要部拡大斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0016】
図1は本発明に係る車両用灯具要部の斜視図、
図2は同車両用灯具要部の分解斜視図、
図3は同車両用灯具要部の正面図、
図4は同車両用灯具要部の平面図、
図5は
図3のA−A線断面図、
図6は
図5のB部拡大詳細図、
図7は
図4のC−C線断面図である。
【0017】
本実施の形態に係る車両用灯具1は、車両の前部左右に配置されるヘッドランプとして使用されるものであって、左右のヘッドランプの基本構成は同じであるため、以下、一方の車両用灯具1についてのみ図示及び説明する。
【0018】
本実施の形態に係る車両用灯具1は、
図1〜
図4に示すように、横方向に並設された3つの反射型の灯具ユニット2を備えている。ここで、各灯具ユニット2は、光源であるLED3(
図5及び
図6参照)と、該LED3を下面に実装する矩形平板状の基板4と、LED3から下方に向かって出射する光を車両前方に反射させるリフレクタ5を備えている。尚、図示しないが、3つの灯具ユニット2は、ハウジングとその前面開口部を覆う透明なアウタレンズによって画成される灯室内に収容されている。
【0019】
各灯具ユニット2において、基板4は、リフレクタ5の上面に位置決めされて固定されている。即ち、
図1及び
図2に示すように、リフレクタ5の上面の3箇所には位置決めピン6が一体に立設されており、基板4の3箇所(リフレクタ5の位置決めピン6に対応する3箇所)には円孔状の位置決め孔7(
図2参照)が形成されている。従って、基板4に形成された3つの位置決め孔7にリフレクタ5の上面に立設された3つの位置決めピン6を嵌合させて基板4をリフレクタ5の上面に載置すれば、該基板4がリフレクタ5の上面に正確に位置決めされる。そして、この状態から基板4を熱伝導率の高い接着剤等によってリフレクタ5の上面に接着すれば、該基板4がリフレクタ5の上面に位置決めされた状態で固定される。尚、基板4の下面は低反射率面とされ、本実施の形態では、基板4の下面に黒色のレジスト膜13が形成されている。そして、基板4の底面には、LED3が、その光出射方向が下向きとなるように実装されている。尚、基板4とリフレクタ5の固定は、接着剤による接着以外に、ネジや熱カシメによって行っても良い。又、本実施の形態においては、基板4の底面に反射率10%以下の黒色のレジスト膜13を形成した。ここで、基板4の底面には、レジスト膜13以外に、反射率10%以下の黒色系塗膜を形成しても良く、塗膜の厚みや反射材(例えば、カーボン粉)の濃度を適宜調節して反射率10%以下になるように基板4の底面に形成すれば良い。又、カーボン粉は、光吸収性も持ち合わせているため、光吸収率90%以上の高吸収面を有する黒色のレジスト膜を基板4の底面に形成しても良い。即ち、グレア光を抑える塗膜は、低反射率だけでなく、高吸収率のものであっても良い。
【0020】
ここで、
図6に示すように、車両の前後方向(
図6の左右方向)に対して、LED3の側面3aは、リフレクタ5の開口部5bの中央よりも前方側(
図6の左側)で、且つ、リフレクタ5の内周壁5b1寄りに配置されている。又、LED3の前方側の側面3aは、リフレクタ5の内周壁5b1の最端部分5b2を越えないように設計されている。これは、LED3がリフレクタ5の内周壁5b1に近づき過ぎると、LED3自体が、リフレクタ5の内周壁5b1の曲面で反射した光が基板4へ向かうのを妨げるためである。車両の前後方向に対してLED3を上記のように配置することにより、グレアの原因となるLED3から車両前方に向かって出射する光を、リフレクタ5の内周壁5b1で反射させ、その反射した光を基板4の底面に効率良く誘導することが可能になる。
【0021】
又、
図6に示すように、車両の上下方向に対して、LED3は、その表面3bがリフレクタ5の内周壁5b1の上面5b3と略面一となるように配置されているが、このLED3の表面3bは、リフレクタ5の内周壁5b1の上面5b3よりも上方に位置していれば、リフレクタ5から外部へ漏れる光をより多く遮蔽することができることは言うまでもない。更に、リフレクタ5の内周壁5b1の厚みを超えてLED3の表面3bが下方に位置しないように配置している。この位置関係により、グレアの原因となるLED3から車両前方へと出射される光を、リフレクタ5の内周壁5b1の曲面で反射させ、その反射した光を基板4の底面へと効率良く誘導することが可能になる。
【0022】
ところで、各リフレクタ5は、樹脂によって一体成形されており、回転放物面状に湾曲する反射部面5aを備えている。そして、
図5及び
図6に示すように、各リフレクタ5の上壁の一部には、LED3から下方に向かって出射する光が通過するための開口部5bが形成されている。尚、リフレクタ5の反射面5aには、アルミ蒸着等の反射処理が施されている。
【0023】
ここで、本実施の形態では、
図6に詳細に示すように、リフレクタの上壁に形成された前記開口部5bの内周壁5b1の一部(具体的には、リフレクタ5の反射面5aに対向する部分)は、凸状の曲面とされている、
又、各リフレクタ5は、樹脂にて矩形枠状に一体成形されたブラケット8の上面に回転可能に支持されている。即ち、
図2及び
図7に示すように、リフレクタ5の上壁の中心部には、円筒状の軸受部5Aが一体に突設されており、この軸受部5Aがブラケット8の上面に一体に立設された円筒状のボス8Aの外周に上方から嵌合することによって、各リフレクタ5がブラケット8の上面にボス8Aを中心として水平に回転可能に支持されている。
【0024】
そして、
図2、
図4及び
図7に示すように、各リフレクタ5の回転中心の左右両側には、逆L字状に屈曲するフック9が一体に形成されており、各フック9の先端には係合爪9aが形成されている。又、
図2及び
図4に示すように、各リフレクタ5の後端一側部には、操作ピン10が一体に立設されるとともに、円弧状のネジ挿通孔11が形成されている。
【0025】
他方、
図2及び
図7に示すように、前記ブラケット8の上面の各リフレクタ5が支持される部分の左右2箇所(各リフレクタ5の左右に形成されたフック9に対応する2箇所)には、長孔状のガイド孔12が形成されている。又、
図2に示すように、ブラケット8の上面の各リフレクタ5が支持される部分の奥側1箇所(ブラケット8のネジ挿通孔11が形成された箇所)には、ネジボス8Bがそれぞれ一体に立設されており、各ネジボス8Bの中心部にはネジ孔8a(
図4参照)がそれぞれ形成されている。そして、ブラケット8の各ガイド孔12に各リフレクタ5の左右の各フック9が上方から通され、該フック9の先端の係合爪9aが
図7に示すように各ガイド孔12に係合することによって、各フック9がガイド孔12内を移動可能な範囲で、各リフレクタ5がブラケット8のボス8Aを中心として何れかの方向に水平に回転することができる。
【0026】
而して、以上のように構成された車両用灯具1において、各灯具ユニット2のLED3にバッテリ等の不図示の電源から電流が供給されると、該LED3が起動されて発光し、その光は
図5に示すように下向きに出射する。そして、LED3から下向きに出射する光の一部は、リフレクタ5の開口部5bを通過して反射面5aで車両前方(
図5の左方)へと反射し、この反射光L1が透明な不図示のアウタレンズを透過して車両前方へと照射されるため、当該車両用灯具1がヘッドランプとしての機能を果たす。
【0027】
又、LED3から下方に向かって出射する光のうち、リフレクタ5の反射面5aに到達しない直射光L2は、
図6に示すように、リフレクタ5の上壁に形成された開口部5bの内周壁5b1の一部の曲面で反射して基板4の底面に向かう。この場合、基板4の底面には、前述のように黒色のレジスト膜13が形成されているため、リフレクタ5の開口部5bの内周壁5b1の一部の曲面で反射した光L2は、基板4の底面のレジスト膜13によって吸収されて反射することがない。従って、直射光L2によるグレアの発生が抑えられ、対向車のドライバや歩行者等に幻惑を与えることがない。
【0028】
ここで、ブラケットに形成された開口部の内周壁が垂直な平面である従来の車両用灯具の光度分布を
図8(a)に示すが、従来の車両用灯具においては、直射光による光度の高いグレアの発生(×印)が見られるが、本発明に係る車両用灯具1においては、
図8(b)に示すように高度は低くなり、グレアの発生(×印)は確認されない。
【0029】
ところで、本実施の形態に係る車両用灯具1においては、前述のように各リフレクタ5がブラケット8のボス8Aを中心として回転可能に支持されているため、各リフレクタ5をブラケット8に対してボス8Aを中心として回転させることによって、各灯具ユニット2の光軸調整を行うことができる。尚、各灯具ユニット2の光軸調整は、各リフレクタ5の奥側1箇所に立設された操作ピン10を操作して各リフレクタ5をブラケット8のボス8Aを中心として所定角度だけ回転させることによってなされる。
【0030】
そして、各灯具ユニット2の光軸調整を行った後は、各リフレクタ5のネジ挿通孔11に挿通する不図示のネジを、ブラケット8の奥側1箇所に立設されたネジボス8B(
図2参照)のネジ孔8a(
図4参照)にねじ込むことによって、各リフレクタ5がブラケット8にそれぞれ固定される。尚、このとき、
図7に示すように、各リフレクタ5の左右のフック9の先端の係合爪9aがブラケット8のガイド孔12に係合しているため、各リフレクタ5のブラケット8からの脱落が確実に防がれる。
【0031】
而して、本実施の形態に係る車両用灯具1においては、横方向に並設された3つの灯具ユニット2の各リフレクタ5は、
図3に示すように、隣接するもの同士の一部が左右方向に図示のxだけ、高さ方向にyだけそれぞれ互いにオーバーラップするように階段状に配置されている。又、3つの灯具ユニット2の各リフレクタ5は、
図4に示すように、隣接するもの同士の一部が前後方向に図示のzだけ互いにオーバーラップするように階段状に配置されている。この結果、車両用灯具1の幅寸法が縮小され、当該車両用灯具1の小型化が図られる。本実施の形態のように、幅寸法が縮小される多灯リフレクタタイプの灯具ユニット2は、リフレクタ5自体の前後・上下・左右方向の反射面形状をできるだけ縮小したいという要求があるが、反射面形状を縮小すればするほどグレアの原因となる光も漏れ易く、従来例のようにリフレクタ5内に遮蔽物を付加することは不可能になってくる。そこで、本発明のように、リフレクタ5の内周壁5b1や基板4の底面の黒色のレジスト膜13を多灯リフレクタに利用することにより、付加的な部材を用いることなくグレアの発生を抑えることができ、更に、リフレクタ5内に遮蔽物が存在しないためにリフレクタ5の光利用効率も高められる。
【0032】
以上において、本実施の形態に係る車両用灯具1によれば、
図6に示すように、LED3から出射する直射光L2がリフレクタ3に形成された開口部3bの内周壁3bの少なくとも一部(リフレクタ5の反射面5aに対向する部分)に形成された曲面で反射して基板4の底面に向かい、基板4の底面に形成された黒色のレジスト膜13によって吸収されるため、直射光L2によるグレアの発生が抑えられるという効果が得られる。
【0033】
尚、以上は本発明をヘッドランプとして使用される車両用灯具に対して適用した形態について説明したが、本発明は、他の任意の用途に供せられる車両用灯具に対しても同様に適用可能であることは勿論である。
【符号の説明】
【0034】
1 車両用灯具
2 灯具ユニット
3 LED(光源)
4 基板
5 リフレクタ
5a リフレクタの反射面
5b リフレクタの開口部
5b1 開口部の内周壁
6 位置決めピン
7 位置決め孔
8 ブラケット
9 フック
9a フックの係合爪
10 操作ピン
11 ネジ挿通孔
12 ガイド孔
13 レジスト膜
L1 反射光
L2 直射光