(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
ビール樽等の飲料容器に接続されて飲料をグラス等に注出し分配する飲料ディスペンサは次のようにして使用する。ビール樽等の飲料容器の口金には、容器栓(フィッティング)が取り付けられており、この容器栓にディスペンスヘッドが接続される。このディスペンスヘッドを介して生ビール等の飲料が収容された飲料容器内に二酸化炭素等の加圧ガスを供給し、飲料容器内の飲料を容器外に流出させる。
【0003】
ディスペンスヘッドから流出した飲料は、飲料ディスペンサに供給され、飲料ディスペンサ内で冷却されてグラス等に注出される。このディスペンスヘッドおよび飲料ディスペンサ内の飲料通路の内部には飲料が残っており、そのまま放置しておくと飲料が変質、腐敗等して通路を汚染するおそれがある。したがって、飲料ディスペンサの使用後に内部の通路を洗浄する必要がある。
【0004】
従来の飲料ディスペンサの洗浄器としては、下記の特許文献1のようなものが公知である。特許文献1には、容器本体の内部に洗浄液を貯留し、装着体にディスペンスヘッドを取り付けて、ガスボンベからの圧送ガスにより洗浄液を飲料ディスペンサの飲料通路内に圧送して洗浄するようにしたディスペンサ洗浄用容器が記載されている。
【0005】
また、同様の洗浄装置として下記の特許文献2のようなものが公知である。特許文献2には、ビールサーバーの洗浄を行う洗浄装置において、通水管の上部に設けられた細孔から洗浄液に二酸化炭素ガスを送入し、水と二酸化炭素ガスの混合流体によって洗浄を行うことが記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来の飲料ディスペンサの洗浄器としては、特許文献1のような洗浄器が使用されていた。また、特許文献2の洗浄装置のように、洗浄液に二酸化炭素ガスを混入させたものを用いることにより、洗浄効果が向上することも実験的に分かっている。しかし、特許文献2のように、単純に二酸化炭素ガスを混入させた洗浄液により洗浄作業を行うと、次のような問題点が生じることが分かった。
【0008】
洗浄作業を開始すると、飲料ディスペンサの飲料通路等に残留していた飲料が、二酸化炭素ガス混合洗浄液に押し出されて飲料ディスペンサの注出コックなどから排出される。その際、洗浄液に二酸化炭素ガスが混入しているため、残留飲料が高速度で断続的に噴出し、また噴出後、容器や床などに衝突してその周囲に飛散する。このように残留飲料が周囲に飛散するため、飛散した飲料の除去が必要になってしまう。またこのような飲料の飛散は衛生的にも問題である。
【0009】
また、洗浄作業の開始時に残留飲料や洗浄液の断続的な噴出が大きな断続的破裂音を伴う。このように洗浄作業の開始時に、大きな騒音を発生するという問題点があり、作業者も安心して作業が行えないという問題点がある。
【0010】
そこで、本発明は、飲料ディスペンサの洗浄効果を向上させるとともに残留飲料の飛散や騒音を防止することのできる飲料ディスペンサ洗浄方法および飲料ディスペンサ洗浄器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明の飲料ディスペンサ洗浄方法は、飲料ディスペンサの飲料の流通経路に、加圧ガスによって加圧した洗浄液を流通させて行う飲料ディスペンサ洗浄方法であって、洗浄開始時には、洗浄液のみを流通させて前記流通経路を洗浄し、洗浄開始時から所定時間の経過後に、洗浄液に加圧ガスを混入させ、その加圧ガスが混入した洗浄液を流通させて前記流通経路を洗浄するようにし
、洗浄液に混入する加圧ガスの量を時間の経過に伴って段階的に増大させるようにしたものである。
【0013】
また、上記の飲料ディスペンサ洗浄方法において、加圧ガスは二酸化炭素ガスであることが好ましい。
【0014】
また、本発明の飲料ディスペンサ洗浄器は、上部に口部を備え、内部に洗浄液を収容可能な容器本体と、前記口部に取り付けられ、飲料ディスペンサに流体を供給するためのディスペンスヘッドを接続可能なディスペンスヘッド接続部を備えた蓋部材と、前記蓋部材に設けられ、前記容器本体内に収容された洗浄液を容器外に供給可能なダウンチューブとを有し、前記ディスペンスヘッドを介して前記容器本体の内部に供給される加圧ガスによって、洗浄液を容器外に供給して飲料ディスペンサを洗浄する飲料ディスペンサ洗浄器であって、前記ダウンチューブは、容器外に供給する洗浄液に加圧ガスを混入させるためのガス通孔が前記容器本体に満水状態に収容された場合の洗浄液の水面よりも下方となる
複数の高さ位置に設けられているものである。
【0016】
また、上記の飲料ディスペンサ洗浄器において、加圧ガスは二酸化炭素ガスであることが好ましい。
【0017】
また、上記の飲料ディスペンサ洗浄器において、前記容器本体は、内表面に付着した液滴が前記容器本体を倒立状態とすることにより前記口部から残らず流出可能な形状に形成されたものであることが好ましい。
【0018】
また、上記の飲料ディスペンサ洗浄器において、前記容器本体が倒れないように前記容器本体の底部を支持する支持台を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
本発明は、以上のように構成されているので、以下のような効果を奏する。
【0020】
洗浄作業開始時には洗浄液に加圧ガスが混入していないため、飲料ディスペンサの注出コックなどから残留飲料や洗浄液が排出される際に、大きな騒音を伴ったり、高速度で噴出して飛散するようなこともない。このため、安全かつ衛生的に洗浄作業を行うことができる。そして、洗浄開始から所定時間経過したら洗浄液に加圧ガスを混入させることにより、洗浄液による洗浄効果を大幅に向上させることができる。
【0021】
本発明の飲料ディスペンサ洗浄器によれば、洗浄開始時に洗浄液に加圧ガスを混入せず、洗浄開始から所定時間経過後から段階的に加圧ガスの混入量を増加させるという洗浄方法を簡単に実行することができる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、本発明の飲料ディスペンサ洗浄器1による飲料ディスペンサ4の洗浄作業の状態を示す図である。飲料ディスペンサ4は、ビール樽等の飲料容器に接続されて生ビール等の飲料をグラス等に注出し分配する装置である。飲料ディスペンサ4に供給された飲料は、飲料ディスペンサ4内で冷却されて注出コック42からグラス等に注出される。飲料ディスペンサ4は毎日使用後に洗浄作業を行う必要がある。
【0024】
洗浄作業を行うには、ビール樽等の口金に接続されていたディスペンスヘッド2を取り外して、飲料ディスペンサ洗浄器1に接続する。ディスペンスヘッド2の上端部の流出口21には飲料ホース41の一端が接続されており、飲料ホース41の他端は飲料ディスペンサ4に接続されている。また、ガス供給口22にはガス供給ホース32の一端が接続されており、ガス供給ホース32の他端はボンベ3に接続されている。ボンベ3内には液化された高圧の二酸化炭素が貯蔵されている。ボンベ3内で気化した二酸化炭素ガスは、減圧弁31によって減圧され、ガス供給ホース32を介してディスペンスヘッド2に供給される。
【0025】
飲料ディスペンサ4を使用して生ビールを注出する際には、ディスペンスヘッド2はビール樽の口部に接続されており、また、ディスペンスヘッド2には飲料ホース41およびガス供給ホース32が接続されている。洗浄作業を行う際には、ディスペンスヘッド2をビール樽の口部から取り外し、図示のように飲料ディスペンサ洗浄器1に取り付ける。飲料ホース41およびガス供給ホース32はディスペンスヘッド2に接続したままでよい。
【0026】
飲料ディスペンサ洗浄器1は、概略、容器本体11と蓋部材12とからなっている。容器本体11は、上部に口部111(
図2参照)が形成された有底の容器であり、容器本体11内には洗浄液が収容されている。また、支持台15は容器本体11が倒れないように容器本体11の底部を支持するものである。蓋部材12は、容器本体11の口部111にねじ結合によって接続され、その接続部分は封止部材により密封状態とされている。蓋部材12の上方にはディスペンスヘッド接続部121(
図2参照)が形成されており、このディスペンスヘッド接続部121にディスペンスヘッド2を取り付けることができる。
【0027】
飲料ディスペンサ洗浄器1にディスペンスヘッド2を接続したら、洗浄作業を開始する。まず、飲料ディスペンサ4の注出コック42を開状態として固定しておく。そして、ボンベ3から供給する加圧ガス(二酸化炭素ガス)の圧力を減圧弁31によって所定値に調整し、ディスペンスヘッド2のハンドル23を操作して加圧ガスを容器本体11内に供給する。容器本体11内の洗浄液は加圧ガスによって加圧され、ディスペンスヘッド2の流出口21から飲料ホース41を介して飲料ディスペンサ4に供給される。このようにして飲料ディスペンサ4の洗浄作業が行われる。
【0028】
次に、飲料ディスペンサ洗浄器1の各部の構成を詳しく説明する。
図2は飲料ディスペンサ洗浄器1の構成を示す断面図であり、
図3は飲料ディスペンサ洗浄器1を上方から見た平面図である。容器本体11はステンレス鋼の薄板から成形されたほぼ円筒状の有底の容器である。なお、容器本体11はステンレス鋼以外からなるものでもよく、例えば、アルミニウムの薄板や合成樹脂からなるものでもよい。容器本体11の上部は直径が徐々に小さくなっており、最上部は口部111として形成されている。
【0029】
口部111の上面は開口となっており、この開口から洗浄液を入れて容器本体11内に収容することができる。洗浄液としては通常の水道水などが使用できる。また、口部111の外周には雄ねじが形成されている。
【0030】
蓋部材12は、合成樹脂からなるものであり、下部に容器接続部123が設けられ、上部にディスペンスヘッド接続部121が形成されている。容器接続部123の内面には、容器本体11の口部111の雄ねじに螺合する雌ねじが形成されており、これらのねじ結合により蓋部材12と容器本体11とが結合される。容器接続部123の内面側には、封止機能を有するシールリング124が配置されており、蓋部材12と容器本体11との接続部を封止状態に保つ。
【0031】
容器本体11に蓋部材12を取り付けるには、容器接続部123を口部111に覆い被せた状態で、蓋部材12を回動させて容器接続部123を口部111にねじ込むことで、容器本体11に蓋部材12を取り付けることができる。このとき、口部111の直径が小さいので蓋部材12を十分な結合状態とするためのねじ込みトルクも小さくなる。このため腕力の弱い作業者であっても容易に飲料ディスペンサ洗浄器1を組み立てることができる。
【0032】
蓋部材12の上面には、ディスペンスヘッド2を接続可能なディスペンスヘッド接続部121が形成されている。ディスペンスヘッド接続部121の上部には内方に突出する係合突起122が形成されており、ディスペンスヘッド2はこの係合突起122によってディスペンスヘッド接続部121に係止される。ディスペンスヘッド接続部121の内径は下方に向かって段階的に小さくなっている。
【0033】
ディスペンスヘッド接続部121の底面にはダウンチューブ14が一体的に形成されている。ダウンチューブ14は容器本体11内の洗浄液をディスペンスヘッド2に向けて押し上げるための管部材である。容器本体11内の洗浄液は、ダウンチューブ14を通ってディスペンスヘッド2に到達し、さらにディスペンスヘッド2から容器外の飲料ディスペンサ等に供給される。
【0034】
ダウンチューブ14には、洗浄液に加圧ガスを混入させるためのガス通孔141が形成されている。ガス通孔141はダウンチューブ14の複数の高さ位置に設けられている。この場合は3位置にガス通孔141が形成されているが、1以上の任意の数の高さ位置にガス通孔141を設けることができる。すなわち、ガス通孔141は複数個を形成することが好ましいが1個だけとしても良い。
【0035】
図2では、容器本体11に収容された満水状態の洗浄液の水面を水平な点線で示している。このように、洗浄作業開始時の満水状態の洗浄液の水面は、全てのガス通孔141より上方に位置しているため、洗浄作業開始時に飲料ディスペンサ4に供給される洗浄液には加圧ガスは混入しない。洗浄作業の開始から所定時間が経過して、洗浄液の水面が低下し、最も上方のガス通孔141よりも水面が低下すると、ガス通孔141を通して加圧ガスが洗浄液に混入される。
【0036】
さらに時間が経過して、中央のガス通孔141よりも水面が低下すると、加圧ガスの混入量が増加する。最も下方のガス通孔141よりも水面が低下すると、加圧ガスの混入量がさらに増加する。このように、洗浄作業開始時に飲料ディスペンサ4に供給される洗浄液には加圧ガスは混入せず、時間の経過とともに段階的に加圧ガスの混入量が増加することになる。これに関しては、後に詳細を説明する。
【0037】
また、ディスペンスヘッド接続部121の底面には貫通孔が形成されている。この貫通孔はディスペンスヘッド2からの加圧ガスを容器本体11内に供給するためのものである。ここでは貫通孔が円周上に長い長孔として4個形成されている。貫通孔は任意の形状および個数とすることができる。
【0038】
蓋部材12には安全弁13が設けられている。安全弁13は、容器本体11の内部の圧力が所定の安全上限値を超えると内部の圧力ガスを外部に逃がす機能を有している。内部の圧力が所定の安全上限値を超えた場合には、内部の圧力ガスは安全弁13を介して外部に放出される。
【0039】
蓋部材12には羽根状に外方向に突出した羽根状部が外周4方向に形成されており、その羽根状部の上面の外周近傍位置には上方に突出する突起125が設けられている。すなわち、蓋部材12には4個の突起125が設けられている。この突起125は容器本体11および蓋部材12を倒立状態として作業台等の上面に載置する際に容器本体11の中心軸線を鉛直方向に保つためのものである。
【0040】
また、容器本体11から流出した水滴等は、蓋部材12と作業台等の上面との間に形成された隙間から外部に流出できる。突起125によってこの隙間が形成される。なお、突起125は4個に限らず、3個以上の任意の個数でもよい。例えば、羽根状部を外周3方向に形成するようにし、突起も3個設けるようにしてもよい。
【0041】
容器本体11の内表面はフッ素樹脂加工されている。すなわち、容器本体11の内表面にはフッ素樹脂(例えば、ポリテトラフルオロエチレン)の被膜が形成されており、汚れが付着しにくく、また汚れが落ちやすい。容器本体11の内部に洗浄用の水道水などを収容して容器本体を上下左右等に強く振るだけで内部の洗浄作業を行うことができる。このような洗浄方法で内部の洗浄を容易かつ十分に行うことができる。容器本体11内部の洗浄は、容器本体11から蓋部材12、ダウンチューブ14を取り外した状態で行う。
【0042】
このように、本発明の飲料ディスペンサ洗浄器1は、洗浄作業を容易かつ十分に行うことができる。また、容器本体11の内表面はフッ素樹脂加工により撥水性に優れており、容器本体11を倒立状態で保持しておくだけで、容器本体11内部から水分を除去することができ、容器本体11の内部を短時間で乾燥状態とすることができる。
【0043】
容器本体11は、底面112の中央部が最も下方に位置する形状に形成されている。
図5は、従来の洗浄器の容器本体11qの底面112qの形状を示す断面図である。
図5に示すように、従来の洗浄器では、容器本体11qの底面112qの形状は、中央部が周辺部よりも上方に突出する形状とされることが一般的であった。しかし、底面112qのような凹凸のある形状では、容器本体11qを倒立状態に保持しても、水分が流れ落ちずに内面に残留する部分が生じてしまう。
【0044】
そこで、本発明の飲料ディスペンサ洗浄器1では、底面の形状を底面112の中央部が最も下方に位置するような滑らかな曲面をなす形状としている。このような曲面としては半球状曲面や回転楕円体を半分に切断した曲面がある。このような底面形状とすることにより、洗浄作業後の容器本体11の内面に付着している洗浄液の水滴は、容器本体11を倒立状態で保持しておくだけで、容器本体11内部から円滑に流れ落ちて外部に排出されることとなる。
【0045】
このように、容器本体11の内表面がフッ素樹脂加工されていることに加えて、底面112の形状が半球状のような中央部が最も下方に位置する滑らかな曲面をなす形状とすることにより、容器本体11の内部からの水分排出を促進することができる。これにより、容器本体11の内部を短時間で乾燥状態とすることができる。すなわち、容器本体11内部の洗浄作業後に、容器本体11を倒立状態に保持することで、容器本体11内部からの水分除去と内部の乾燥を簡単に行うことができる。
【0046】
飲料ディスペンサ洗浄器1として使用する際は、容器本体11の口部111を上方に向けて容器本体11の中心軸線を鉛直方向に保つ必要がある。そのため、容器本体11には容器本体11の底部を支持する支持台15が取り付けられている。容器本体11の底面112が半球状のような形状であるため、容器本体11のみでは自立して中心軸線を鉛直方向に保つことができない。支持台15により容器本体11の中心軸線を鉛直方向に保つことができる。なお、支持台15は、容器本体11に固着してもよいし、容器本体11と着脱可能としてもよい。
【0047】
以上のように、飲料ディスペンサ洗浄器1では、容器本体11の内表面にフッ素樹脂の被膜が形成されており、さらに、容器本体11の形状が内表面に付着した液滴が容器本体11を倒立状態とすることにより口部から残らず流出可能な形状に形成されているので、使用後の容器本体11内部の洗浄作業を容易に行うことができる。また、容器本体11内部の洗浄作業後に、容器本体11を倒立状態に保持することで、容器本体11内部からの水分除去と内部の乾燥を簡単に行うことができる。さらに、飲料ディスペンサ洗浄器1は構造が簡素で製造コストを低減することができる。
【0048】
図4は、本発明の飲料ディスペンサ洗浄器1によって洗浄作業を行った場合の、洗浄液に混入させる加圧ガスの混入率の経時変化を示すグラフである。
図4の縦軸はガス混入率(体積百分率)を表し、横軸は洗浄作業開始からの時間(秒)を表している。なお、このグラフは加圧ガスの混入率を模式的に示すものであり、厳密な測定結果ではない。
【0049】
飲料ディスペンサ洗浄器1のダウンチューブ14には、複数の高さ位置にガス通孔141(
図2参照)が形成されている。洗浄作業開始時には、容器本体11内部の洗浄液は満水状態であり、洗浄液の水面は全てのガス通孔141より上方に位置している。そのため、洗浄作業開始時に飲料ディスペンサ4に供給される洗浄液には加圧ガスは混入しない。洗浄作業の開始から所定時間が経過して、洗浄液の水面が低下し、最も上方のガス通孔141よりも水面が低下すると、ガス通孔141を通して加圧ガスが洗浄液に混入される。そのため、ガス混入率が階段状に増加する。
【0050】
さらに時間が経過して、中央のガス通孔141よりも水面が低下すると、加圧ガスの混入量が増加する。そのため、再度ガス混入率が階段状に増加する。最も下方のガス通孔141よりも水面が低下すると、加圧ガスの混入量がさらに増加する。そして、再度ガス混入率が階段状に増加する。このように、洗浄作業開始時に飲料ディスペンサ4に供給される洗浄液には加圧ガスは混入せず、時間の経過とともに段階的に加圧ガスのガス混入率が増加することになる。
【0051】
このように洗浄液に加圧ガスを混入させることにより、飲料ディスペンサ4の洗浄効果が大幅に向上する。また、加圧ガスの混入量を増加させるほど洗浄効果も向上する。これは加圧ガスの気泡による洗浄液の流れの乱流化や加振作用等があるためと考えられる。
【0052】
そして、容器本体11内部の洗浄液がなくなると、加圧ガスのみが飲料ディスペンサ洗浄器1に供給されることになる。この場合、ガス混入率は100%となる。
図4では、洗浄作業開始から0〜70秒が洗浄液またはガス混入洗浄液による洗浄工程であり、70秒以降は加圧ガスのみの供給による乾燥工程となる。このように、飲料ディスペンサ4の洗浄工程に引き続いて連続して乾燥工程を行うことができる。
【0053】
以上のように、本発明の飲料ディスペンサ洗浄器1によれば、洗浄開始時に洗浄液に加圧ガスを混入せず、洗浄開始から所定時間経過後から段階的に加圧ガスの混入量を増加させるという洗浄方法を簡単に実行することができる。洗浄作業開始時には洗浄液に加圧ガスが混入していないため、飲料ディスペンサの注出コックなどから残留飲料や洗浄液が排出される際に、大きな騒音を伴ったり、高速度で噴出して飛散するようなこともない。このため、安全かつ衛生的に洗浄作業を行うことができる。そして、洗浄開始から所定時間経過したら洗浄液に加圧ガスを混入させることにより、洗浄液による洗浄効果を大幅に向上させることができる。