特許第6543152号(P6543152)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6543152シート貼付装置および貼付方法並びに接着シート原反
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6543152
(24)【登録日】2019年6月21日
(45)【発行日】2019年7月10日
(54)【発明の名称】シート貼付装置および貼付方法並びに接着シート原反
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/683 20060101AFI20190628BHJP
【FI】
   H01L21/68 N
【請求項の数】3
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-192622(P2015-192622)
(22)【出願日】2015年9月30日
(65)【公開番号】特開2017-69360(P2017-69360A)
(43)【公開日】2017年4月6日
【審査請求日】2018年7月2日
(73)【特許権者】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】特許業務法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】上道 厚史
【審査官】 中田 剛史
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−093314(JP,A)
【文献】 特開2002−205718(JP,A)
【文献】 特開平08−217037(JP,A)
【文献】 特開2005−116928(JP,A)
【文献】 特開2013−193780(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/67−21/683
B65C 1/00−11/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
間欠動作を繰り返して所定形状の接着シートを被着体に貼付するシート貼付装置であって、
帯状の剥離シートの一方の面に仮着された帯状の原接着シートを貫通しかつ前記剥離シートを貫通しない環状の第1切込が設けられることで、当該第1切込の内側に前記所定形状の接着シートが形成されるとともに、当該第1切込の外側に不要シートが形成され、当該不要シートを貫通する非環状の第2切込が設けられた原反を繰り出す繰出手段と、
前記原反を折り返し、前記剥離シートから前記所定形状の接着シートを剥離する剥離手段と、
剥離された前記所定形状の接着シートを被着体に押圧して貼付する押圧手段とを備え、
前記原反の前記第2切込を含む部分が前記剥離手段によって折り返されることで当該原反に表出した突出部または貫通孔を検知部として検知する検知手段をさらに備え、
前記繰出手段は、前記検知手段の検知結果を基に前記原反を間欠的に繰り出し、前記突出部を前記剥離シートとともに回収することを特徴とするシート貼付装置。
【請求項2】
間欠動作を繰り返して所定形状の接着シートを被着体に貼付するシート貼付方法であって、
帯状の剥離シートの一方の面に仮着された帯状の原接着シートを貫通しかつ前記剥離シートを貫通しない環状の第1切込が設けられることで、当該第1切込の内側に前記所定形状の接着シートが形成されるとともに、当該第1切込の外側に不要シートが形成され、当該不要シートを貫通する非環状の第2切込が設けられた原反を繰り出す工程と、
剥離手段で前記原反を折り返し、前記剥離シートから前記所定形状の接着シートを剥離する工程と、
剥離された前記所定形状の接着シートを被着体に押圧して貼付する工程とを含み、
前記剥離手段で前記原反の前記第2切込を含む部分を折り返したときに当該原反に表出した突出部または貫通孔を検知部として検知し、当該検知結果を基にして前記原反を間欠的に繰り出す工程と、
前記突出部を前記剥離シートとともに回収する工程を実施することを特徴とするシート貼付方法。
【請求項3】
帯状の剥離シートの一方の面に帯状の原接着シートが仮着された接着シート原反であって、
前記原接着シートを貫通しかつ前記剥離シートを貫通しない環状の第1切込が設けられることで、当該第1切込の内側に所定形状の接着シートが形成可能かつ当該第1切込の外側に不要シートが形成可能に構成され、当該不要シートを貫通する非環状の第2切込が設けられることで、当該第2切込を含む部分が折り返されたときに検知部としての突出部または貫通孔が表出可能かつ前記突出部が前記剥離シートとともに回収可能に構成されていることを特徴とする接着シート原反。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート貼付装置および貼付方法並びに接着シート原反に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、接着シートを検知して原反の繰り出しと停止とを繰り返す所謂間欠動作によって接着シートを1枚ずつ繰り出して被着体に貼付するシート貼付装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−116928号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたような従来のシート貼付装置では、原反に形成された接着シートと不要シートとの細い境界を検知するために、特殊で高価な検知手段を採用しなければならないという不都合がある。
【0005】
本発明の目的は、特殊で高価な検知手段を採用することなく、原反の間欠動作を確実に行うことができるシート貼付装置および貼付方法並びに接着シート原反を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために、本発明のシート貼付装置は、間欠動作を繰り返して所定形状の接着シートを被着体に貼付するシート貼付装置であって、帯状の剥離シートの一方の面に仮着された帯状の原接着シートを貫通しかつ前記剥離シートを貫通しない環状の第1切込が設けられることで、当該第1切込の内側に前記所定形状の接着シートが形成されるとともに、当該第1切込の外側に不要シートが形成され、当該不要シートを貫通する非環状の第2切込が設けられた原反を繰り出す繰出手段と、前記原反を折り返し、前記剥離シートから前記所定形状の接着シートを剥離する剥離手段と、剥離された前記所定形状の接着シートを被着体に押圧して貼付する押圧手段とを備え、前記原反の前記第2切込を含む部分が前記剥離手段によって折り返されることで当該原反に表出した突出部または貫通孔を検知部として検知する検知手段をさらに備え、前記繰出手段は、前記検知手段の検知結果を基に前記原反を間欠的に繰り出し、前記突出部を前記剥離シートとともに回収する、という構成を採用している。
【0007】
一方、本発明のシート貼付方法は、間欠動作を繰り返して所定形状の接着シートを被着体に貼付するシート貼付方法であって、帯状の剥離シートの一方の面に仮着された帯状の原接着シートを貫通しかつ前記剥離シートを貫通しない環状の第1切込が設けられることで、当該第1切込の内側に前記所定形状の接着シートが形成されるとともに、当該第1切込の外側に不要シートが形成され、当該不要シートを貫通する非環状の第2切込が設けられた原反を繰り出す工程と、剥離手段で前記原反を折り返し、前記剥離シートから前記所定形状の接着シートを剥離する工程と、剥離された前記所定形状の接着シートを被着体に押圧して貼付する工程とを含み、前記剥離手段で前記原反の前記第2切込を含む部分を折り返したときに当該原反に表出した突出部または貫通孔を検知部として検知し、当該検知結果を基にして前記原反を間欠的に繰り出す工程と、前記突出部を前記剥離シートとともに回収する工程を実施する、という構成を採用している。
【0008】
また、本発明の接着シート原反は、帯状の剥離シートの一方の面に帯状の原接着シートが仮着された接着シート原反であって、前記原接着シートを貫通しかつ前記剥離シートを貫通しない環状の第1切込が設けられることで、当該第1切込の内側に所定形状の接着シートが形成可能かつ当該第1切込の外側に不要シートが形成可能に構成され、当該不要シートを貫通する非環状の第2切込が設けられることで、当該第2切込を含む部分が折り返されたときに検知部としての突出部または貫通孔が表出可能かつ前記突出部が前記剥離シートとともに回収可能に構成されている、という構成を採用している。
【発明の効果】
【0009】
以上のような本発明によれば、原反の第2切込を含む部分が折り返されたときに表出する検知部を検知し、当該検知結果を基に原反を間欠的に繰り出すため、特殊で高価な検知手段を採用することなく、原反の間欠動作を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係るシート貼付装置の側面図。
図2図1のAA−AA断面BB矢視図であってシート貼付装置の動作説明図。
図3】本発明の変形例に係るシート貼付装置の動作説明図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な図1中手前方向から観た場合を基準とし、方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸と平行な図1中手前方向で「後」がその逆方向とする。
【0012】
図1において、シート貼付装置10は、間欠動作を繰り返して所定形状の接着シートAS1を被着体としての半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」という場合がある)WFに貼付するシート貼付装置であって、帯状の剥離シートRLの一方の面に仮着され基材BSおよび接着剤AD層からなる帯状の原接着シートASを貫通しかつ剥離シートRLを貫通しない環状の第1切込CU1が設けられることで、当該第1切込CU1の内側に所定形状の接着シートAS1が形成されるとともに、当該第1切込CU1の外側に不要シートUSが形成され、当該不要シートUSおよび剥離シートRLを貫通する非環状のU字状の第2切込CU2が設けられた接着シート原反としての原反RSを繰り出す繰出手段20と、原反RSを折り返し、剥離シートRLから所定形状の接着シートAS1を剥離する剥離手段としての剥離板30と、剥離された所定形状の接着シートAS1をウエハWFに押圧して貼付する押圧手段としての押圧ローラ40と、原反RSの第2切込CU2を含む部分が剥離板30の折曲部31によって折り返されることで表出した検知部としての貫通孔DHを検知する光学センサや撮像手段等の検知手段50(図2参照)と、ウエハWFを支持し、当該ウエハWFと押圧ローラ40とを相対移動させる支持手段60とを備えている。
【0013】
繰出手段20は、原反RSを支持する支持ローラ21と、原反RSを案内するガイドローラ22と、駆動機器としての回動モータ23によって駆動される駆動ローラ24と、駆動ローラ24との間に不要シートUS付きの剥離シートRLを挟み込むピンチローラ25と、不要シートUS付きの剥離シートRLを回収する回収ローラ26とを備え、その全体がフレーム27に支持されている。
【0014】
検知手段50は、図2に示すように、剥離板30に形成された収容溝32内に配置されている。
【0015】
支持手段60は、駆動機器としてのリニアモータ61のスライダ61Aに支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段によってウエハWFを吸着保持可能な支持面62Aを有するテーブル62を備えている。
【0016】
以上のシート貼付装置10において、ウエハWFに接着シートAS1を貼付する手順を説明する。
先ず、図1に示すように、各部材が初期位置に配置された状態のシート貼付装置10に対し、作業者が原反RSをセットした後、操作パネルやパーソナルコンピュータ等の図示しない入力手段を介して自動運転開始の信号を入力すると、繰出手段20が回動モータ23を駆動し、原反RSを繰り出す。その後、原反RSの第2切込CU2を含む部分が剥離板30の折曲部31によって折り返されると、図2に示すように、第2切込CU2の内側が押圧ローラ40側に突出し、突出部DTが形成されるとともに、原反RSに貫通孔DHが表出する。そして、検知手段50が貫通孔DHの外縁を検知すると、繰出手段20が回動モータ23の駆動を停止し待機状態となり、接着シートAS1は貼付準備位置に配置される。
【0017】
その後、人手または多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない搬送手段により、初期位置にあるテーブル62の支持面62A上にウエハWFを載置すると、支持手段60が図示しない減圧手段を駆動し、ウエハWFを吸着保持した後、リニアモータ61を駆動し、テーブル62を左方向に移動させる。次いで、ウエハWFが所定位置に到達したことが光学センサや撮像手段等の図示しない検知手段に検知されると、繰出手段20が回動モータ23を駆動し、テーブル62の移動速度に合わせて原反RSを繰り出す。そして、接着シートAS1は、折曲部31で剥離シートRLから剥離されつつ、押圧ローラ40によって押圧されてウエハWFに貼付される。接着シートAS1全体がウエハWFに貼付された後も、繰出手段20が回動モータ23を駆動し続け、検知手段50が次の貫通孔DHを検知すると、繰出手段20が回動モータ23の駆動を停止し、再び待機状態となる。
【0018】
ウエハWFへの接着シートAS1の貼付が完了すると、支持手段60がリニアモータ61および図示しない減圧手段の駆動を停止した後、図示しない搬送手段がウエハWFを次工程に搬送する。そして、支持手段60がリニアモータ61を駆動し、テーブル62を初期位置に復帰させ、以降上記同様の動作が繰り返される。
【0019】
以上のような実施形態によれば、原反RSの第2切込CU2を含む部分が折り返されたときに表出する貫通孔DHを検知し、当該検知結果を基に原反RSを間欠的に繰り出すため、特殊で高価な検知手段50を採用することなく、原反の間欠動作を確実に行うことができる。
【0020】
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。また、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれる。
【0021】
例えば、原反として、帯状の剥離シートRLの一方の面に帯状の原接着シートASが仮着されたものが採用された場合、当該原反に第1、第2切込CU1、CU2を形成する切込手段70を備えていてもよい。切込手段70は、図1中二点鎖線で示すように、原反の基材BS側に位置し、駆動機器としての回動モータ71によって回転駆動されるとともに、原接着シートASを貫通しかつ剥離シートRLを貫通しない第1切込CU1を形成する第1カッター刃72、並びに、原接着シートASおよび剥離シートRLを貫通する第2切込CU2を形成する第2カッター刃73が設けられたダイローラ74と、原反を間に挟んでダイローラ74と対向配置されたダイ受けローラ75とを備えた構成が例示できる。
なお、切込手段70は、レーザカッター、熱カッター、エアカッター、圧縮水カッター等で原反に第1、第2切込CU1、CU2を形成してもよい。
【0022】
第2切込として、図3の右図中実線で示すように、不要シートUSの外縁から繰出方向の反対方向に斜めに延びる直線状の第2切込CU20を採用してもよいし、同右図中二点鎖線で示すように不要シートUSの外縁から繰出方向に直交する方向に沿って内側に延びた後、繰出方向後側に向かうL字状の第2切込CU21を採用してもよい。第2切込CU20を採用した場合には、図3の左図中実線で示すように、三角形の突出部DT1が剥離板30で所定長さ剥離されて表出した貫通孔DH1を検知手段50が検知し、第2切込CU21を採用した場合には、同左図中二点鎖線で示すように、四角形の突出部DT2が剥離板30で所定長さ剥離されて表出した貫通孔DH2を検知手段50が検知すればよい。
第2切込の形状として、V字状、コ字状等を採用してもよい。
第2切込は、環状の切込であってもよく、この場合、検知部は、当該第2切込を含む原反部分が剥離手段によって折り返され、第2切込の内側部分が剥離されることで表出する貫通孔でもよいし、原反から剥離された第2切込の内側部分でもよい。なお、第2切込の内側部分は、剥離手段によって折り返される前に図示しない除去手段で除去してもよし、原反の状態で除去されていてもよい。
【0023】
図2に二点鎖線で示すように、検知部の形成を補助する検知部形成補助手段80を剥離板30の折曲部31に設けてもよい。検知部形成補助手段80は、エアの噴き付け、ピンによる押し出し、剥離板30の振動等で突出部DTの剥離を補助してもよい。
【0024】
剥離手段は、丸棒やローラ等で構成してもよい。
押圧手段は、丸棒、ブレード材、ゴム、樹脂、スポンジ等で押圧部材を採用してもよいし、エア噴き付けにより接着シートAS1を被着体に押圧する構成としてもよい。
【0025】
検知部は、突出部を採用してもよく、検知手段50は、図1中二点鎖線で示すように、突出部の外縁を検知可能な位置に設けてもよい。検知部が突出部の場合、第2切込は、第1切込CU1と同様に、原接着シートASを貫通しかつ剥離シートRLを貫通しなくてもよい。
検知手段50は、リミットスイッチ等の接触型のセンサでもよい。
【0026】
支持手段60は、メカチャックやチャックシリンダ等のチャック手段、クーロン力、接着剤、粘着剤、磁力、ベルヌーイ吸着等で被着体を支持する構成でもよい。
支持手段60は、テーブル62の位置を固定しておきシート貼付装置10を移動させてもよいし、テーブル62およびシート貼付装置10の両方を移動させてもよい。
シート貼付装置10に対し、他の装置でウエハWFを相対移動させる場合、支持手段60はなくてもよい。
【0027】
また、本発明における接着シートAS1および被着体の材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、接着シートAS1は、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよいし、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態のものであってもよく、感熱接着性の接着シートAS1が採用された場合は、当該接着シートを加熱する適宜なコイルヒータやヒートパイプ等の加熱側等の加熱手段を設けるといった適宜な方法で接着されればよい。また、このような接着シートAS1は、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材と接着剤層との間に中間層を有するもの、基材の上面にカバー層を有する等3層以上のもの、更には、基材を接着剤層から剥離することのできる所謂両面接着シートのようなものであってもよく、両面接着シートは、単層又は複層の中間層を有するものや、中間層のない単層又は複層のものであってよい。また、被着体としては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂板等、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートAS1を機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意の形状の任意のシート、フィルム、テープ等を前述のような任意の被着体に貼付することができる。
【0028】
基材および接着剤層としては、特に制限はなく、基材は、例えば上質紙、グラシン紙、コート紙などの紙類、これらの紙類にポリエチレンなどの熱可塑性樹脂をラミネートしたラミネート紙、ポリエステル(例えばポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリオレフィン(例えばポリプロピレン、ポリエチレン)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリビニルアルコール、ポリウレタン、アクリル系樹脂などのプラスチック、セルローストリアセテート、セルロースジアセテート、セロハンなどのセルロース、天然ゴムやシリコンゴムなどのゴム、木材、金属、陶器、硝子、石材などで構成され、1μm〜100mmの厚みを有するものが例示でき、接着剤層は、アクリル系、ゴム系、シリコン系の粘着剤で構成され、1μm〜5mmの厚みを有するものが例示できる。なお、これら基材および接着剤層の厚みは、技術常識に照らし合わせて前述した例示の厚み以上でもよいし、例示の厚み以下のものでもよい。
【0029】
本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、剥離手段は、原反を折り返し、剥離シートから所定形状の接着シートを剥離するものであれば、出願当初の技術常識に照らし合わせ、その技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(他の手段および工程についての説明は省略する)。
また、前記実施形態における駆動手段や駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる(実施形態で例示したものと重複するものもある)。
【符号の説明】
【0030】
10 シート貼付装置
20 繰出手段
30 剥離板(剥離手段)
40 押圧ローラ(押圧手段)
50 検知手段
AS 原接着シート
AS1 接着シート
CU1 第1切込
CU2、CU20、CU21…第2切込
DH、DH1、DH2…貫通孔(検知部)
DT、DT1、DT2…突出部(検知部)
RL 剥離シート
RS 原反(接着シート原反)
US 不要シート
WF ウエハ(被着体)
図1
図2
図3