(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、カラオケデータを再生するカラオケシステムと、カラオケシステムを操作制御するリモコン装置と、各カラオケシステムを管理する管理サーバ装置と、を有するカラオケ通信システムに対して本発明の操作制御装置及びそのプログラムを適用した場合の実施形態である。
【0013】
[1]カラオケ通信システム
[1.1]カラオケ通信システムの概要
まず、
図1及び
図2を用いて本実施形態のカラオケ通信システム1の概要について説明する。
【0014】
なお、
図1は、本実施形態におけるカラオケ通信システム1の構成を示すシステム構成図であり、
図2は、本実施形態におけるカラオケ通信システム1の動作概要を示す概念図である。
【0015】
また、図が煩雑になることを防止するために、
図1及び
図2においては、一部のユーザ及び一部の遊興施設(以下、「店舗」という。)のみを示している。すなわち、実際のカラオケ通信システム1においては、表示するよりも多数のカラオケシステム10、ユーザ、及び、リモコン装置20が存在している。
【0016】
本実施形態のカラオケ通信システム1は、例えば、複数のカラオケボックスから構成される店舗の室内50に設置されるカラオケシステム10と、該当するカラオケシステム10を操作するためのリモコン装置11と、カラオケデータを管理するデータ管理サーバ装置30と、各種のデータベース(以下、「DB」という。)が構築される記憶装置40と、を有し、ユーザに対してカラオケに関するサービス(以下、「カラオケ提供サービス」という。)を提供するシステムである。
【0017】
特に、本実施形態のカラオケ通信システム1は、カラオケシステム10を利用している際に、当該カラオケシステム10から提供される再生状況を示す情報(以下、「再生状況情報」という。)を用いることによって、予め記憶された複数の効果音又は効果画像などの演出効果データの中から、その場に適した演出効果データを特定し、をユーザによって選択可能に提示することが可能なシステムである。
【0018】
したがって、本実施形態のカラオケ通信システム1は、場の雰囲気を盛り上げる適切な効果音又は効果画像をユーザに容易に選択させることができるとともに、選択する際の操作の煩雑さを解消し、ユーザの利便性を向上させることができるようになっている。
【0019】
なお、
図1においては、記憶装置40内の各データベース(以下、データベースを「DB」という。)に対して、カラオケシステム10が、直接アクセスできるようにするため、記憶装置40をネットワークNに直接接続する構成例について示しているが、記憶装置40は、管理サーバ装置30内に搭載するようにしてもよい。
【0020】
また、ネットワークNは、例えば、携帯電話網を含む公衆電話網と、IP(Internet Protocol)ネットワークが相互接続されて構成される。ただし、当該ネットワークNの構成は、これに限られない。
【0021】
さらに、記憶装置40の管理運営主体は、専用のコンピュータを設けるようにしてもよいが、本実施形態においては、説明を具体化するため、管理サーバ装置30によって管理運用されるものとして説明を行う。
【0022】
[1.2]カラオケ通信システムの構成
カラオケシステム10は、店舗の各室内50にある装置の他に、家庭用ゲーム機、又は、パーソナルコンピュータなどの各種のカラオケ機能を実現するための装置である。
【0023】
特に、カラオケシステム10は、
(1)ユーザの選曲に基づいて、特定のカラオケデータを記憶装置40から取得する取得機能、
(2)記憶装置40から取得したカラオケデータ又は予め記憶されているカラオケデータを再生して楽音を出力させるとともに、楽音の出力に伴って当該楽曲の歌詞を表示するカラオケデータ再生機能、及び、
(3)予め保持している背景画像のデータ(以下、「背景画像データ」という。)又は記憶装置40から取得した背景画像データ(他のユーザが同一の楽曲に係る楽音の出力に同期して歌唱(コラボ)している画像データ(すなわち、コラボ画像データ)を含む。)を出力されている楽音に同期して表示させる背景画像再生機能、及び、
(4)歌唱終了後やその他のタイミングにおいて歌唱したユーザの採点を行う採点機能、
を有している。
【0024】
また、カラオケシステム10は、カラオケデータの再生中に、
(A)再生中の楽曲に関する情報(以下、「楽曲情報」という。)、及び
(B)再生中の楽曲の構成パート(以下、「構成パート属性」という。)を少なくとも含む当該楽曲の再生状況を示す再生状況情報、
を再生情報としてリモコン装置11に送信する構成を有している。
【0025】
リモコン装置11は、カラオケシステム10の一部を構成するコントローラであり、ユーザの指示入力を受け付け、当該指示入力に従い、カラオケデータの選曲を行うための選曲番号などを、カラオケシステム10に送信する構成を有している。
【0026】
特に、リモコン装置11は、カラオケデータの再生中に、効果音を出力するデータ及び効果画像を表示するデータの少なくともいずれか一方の演出効果データを特定する演出効果IDと、前記楽曲を構成する構成パート属性を示す属性情報と、が対応付けられメモリ(後述の記憶部160)に記憶されている。
【0027】
そして、リモコン装置11は、
(1)カラオケシステム10から提供された上述のような再生情報に基づいて、予め記憶された複数の演出効果データの中から適切な演出効果データを特定し、
(2)特定した演出効果データに基づき効果音又は効果画像をユーザに選択可能に提示し、
(3)提示された中からユーザによって選択されると、当該選択された演出効果データを出力するためにカラオケシステム10を操作制御する、
処理(以下、「演出効果データ選択制御処理」という。)を実行する構成を有している。
【0028】
なお、リモコン装置11は、該当するカラオケシステム10に利用登録されることを前提に、例えば、スマートフォン、携帯用電話機及びタブレット型情報通信端末装置等の通信端末装置を用いることも可能である。
【0029】
また、この場合には、リモコン装置11は、XML(eXtensible Markup Language)やJSON(JavaScript(登録商標) Object Notation)等のマークアップ言語によって記述されているリソースデータをURLに基づいて取得し、当該取得したリソースデータに基づいて、画像の表示、音の再生及びデータ通信を行うブラウジング機能を有し、当該機能を用いてカラオケシステム10の操作制御を実行するようになっている。
【0030】
管理サーバ装置30は、記憶装置40を管理しつつ、カラオケ通信システム1にてユーザに提供されるカラオケ提供サービスを含む各種のサービスを管理するサーバ装置である。
【0031】
特に、管理サーバ装置30は、記憶装置40に記憶されたユーザ情報やカラオケデータの各種データを管理するとともに、カラオケシステム10からの要求に従って、要求された各種データを記憶装置40から読み出してカラオケシステム10に配信を行う構成を有している。
【0032】
記憶装置40は、HDD(ハードディスクドライブ)、又は、SSD(ソリッドステートドライブ)等により構成され、その記憶領域内に、ユーザ管理DB401及びカラオケデータ用DB402が構築され、管理サーバ装置30によって管理運用されるようになっている。
【0033】
ユーザ管理DB401は、各ユーザを管理するための情報(以下、「ユーザ情報」という。)がデータとして記憶されるDBである。
【0034】
具体的には、ユーザ管理DB401に記憶される複数のユーザ情報は、各ユーザを識別するためのユーザID、氏名、住所、アカウント名、パスワード、性別、年齢、メールアドレス及びお気に入り画像(すなわち、背景画像として利用するための画像)がデータとして対応付けされ、記憶される。
【0035】
カラオケデータ用DB402は、「演歌」、「POP」、「ロック」等、カラオケデータの階層的な楽曲ジャンルを示すジャンルデータと、各カラオケデータを識別するための選曲番号と、楽曲タイトル(楽曲名)データと、が対応付けされた複数のカラオケデータが記憶される。なお、一部のカラオケデータは、カラオケシステム10に記憶されている。
【0036】
また、カラオケデータには、カラオケ用の楽曲データと、カラオケデータの再生中に楽曲データの再生に同期して表示させる歌詞データと、当該歌詞データの表示制御を行う制御データと、などが含まれる。
【0037】
さらに、カラオケ用の楽曲データには、複数の楽器の演奏音を再生制御するためのMIDI(Musical Instrument Digital Interface)データ、Aメロ、Bメロ、サビなど楽曲の構成を示す構成パート、歌パートの基準音(キー)の音高を示す音高データ、及びメロディをガイドするためのガイドメロディデータなどが含まれる。
【0038】
[1.3]カラオケ通信システムの動作概要
カラオケシステム10は、管理サーバ装置30を介してリモコン装置11から送信された演出効果画像の利用開始指示を受信すると(
図2の[1]及び[2])、カラオケ用の楽曲データ(すなわち、カラオケデータ)の再生中の場合には、カラオケデータの再生が終了されるまで、Aメロやサビなどの再生中の楽曲の構成パートの属性(以下、「構成パート属性」という)などの再生状況情報のリモコン装置11に直接に送信する(
図2の[3])。
【0039】
そして、リモコン装置11は、カラオケシステム10から送信された再生状況情報を受信すると、
(1)記憶されている演出効果データの中から、受信された再生状況情報に一致又は関連した情報を有する演出効果データを、ユーザに選択可能な演出効果データ(以下、「選択演出可能データ」という。)として、特定し(
図2の[4])、
(2)特定した選択演出可能データの中から所定の演出効果データを選択演出効果データとして選択するためのユーザの指示入力を受け付けると(
図2の[5])、
(3)受け付けられた選択演出可能データの出力指示を、管理サーバ装置30を介してカラオケシステム10に送信する(
図2の[6]及び[7])。
【0040】
一方、カラオケシステム10は、選択演出効果データの出力指示を受信すると、該当する選択演出効果データの出力制御を実行する(
図2の[8])。
【0041】
特に、カラオケシステム10は、受信した選択演出効果データの出力指示が効果音データの場合には、当該効果音データが示す効果音を出力し、受信した選択演出効果データが効果画像データの場合には、当該効果画像データが示す効果画像を背景画像に重畳して表示させる。
【0042】
なお、カラオケシステム10は、受信した演出効果データが効果画像データの場合には、表示している効果画像を所定のタイミング又は演奏終了タイミングに終了させる。
【0043】
このような構成により、本実施形態のカラオケ通信システム1は、カラオケデータの再生中に、再生状況に基づいて複数の効果音や効果画像の演出効果データの中から使用に適したデータを自動的に特定し、ユーザに選択可能に提示することができるので、場の雰囲気を盛り上げる適切な効果音又は効果画像をユーザに選択させることができるとともに、簡易に選択可能でユーザの利便性を向上させることができるようになっている。
【0044】
特に、本実施形態のカラオケ通信システム1は、本実施形態のように、多くの演出効果データが提供され得る場合であっても、ユーザに演出効果データを適切にかつ容易に選択させることができるようになっている。
【0045】
なお、上述では、リモコン装置11からカラオケシステム10へのデータ通信は、管理サーバ装置30を介して実施されるようになっているが、リモコン装置11からカラオケシステム10に対して直接実行されてもよい。
【0046】
[2]カラオケシステム
次に、
図3〜
図5を用いて本実施形態のカラオケシステム10の構成及びその動作について説明する。なお、
図3は、本実施形態におけるカラオケシステム10の構成を示す構成図であり、
図4は、システム用DB119に記憶される演出効果データの一例を示す図である。また、
図5は、データ処理部120によって生成される再生情報の一例を示す図である。
【0047】
本実施形態のカラオケシステム10は、
図3に示すように、ネットワークNを介して管理サーバ装置30からカラオケデータ及び楽曲画像データ等を取得するための通信を行う通信制御部111と、マイクMから出力された音声信号に対して所定の処理を行う音声入力処理部112と、カラオケデータに含まれる楽曲データを再生するカラオケ再生部113と、再生された楽曲データに対応する楽音をスピーカSPに拡声させる拡声処理部114と、を備えている。
【0048】
また、カラオケシステム10は、表示部115と、表示部115を制御する表示制御部116と、図示しないリモコン装置又は通信端末装置20と近距離無線通信を行う近距離無線通信部117と、各部を統合的に制御するシステム制御部118と、カラオケデータの一部及び演出効果データ対応付けて記憶されるシステム用DB119と、演出効果データの出力制御を行うデータ処理部120と、ユーザの指示を受け付ける操作部130と、タイマ140と、ROM/RAM150と、を備えている。
【0049】
そして、カラオケシステム10は、システム制御部118を中心にバスBや所定の伝送ラインによって接続されている。
【0050】
通信制御部111は、システム制御部118の制御の下、ネットワークNを介してユーザが保持する通信端末装置(後述のようにコントローラとして登録された通信端末装置)20又は管理サーバ装置30と通信回線を構築し、各種データの授受を行う。
【0051】
特に、通信制御部111は、近距離無線通信部117やネットワークNを介して通信端末装置20から、又は、図示しないリモコン装置からユーザによる選曲番号を含む選曲指示などの操作指示を受信する。
【0052】
そして、通信制御部111は、選曲指示を受信すると、システム制御部118の制御の下、
(1)選曲番号に基づいて、管理サーバ装置30からカラオケデータを取得し、又は、システム用DB119から読み出し、
(2)所定の再生タイミングに、取得又は読み出したカラオケデータをカラオケ再生部113に供給し、
(3)楽曲データに係る楽音の出力と同期させつつ、表示部115に背景画像とともに歌詞を出力する。
【0053】
なお、通信制御部111は、選曲指示を受信した際に、既に選曲された他のカラオケデータが設定されている場合(すなわち、選曲予約の場合)には、再生タイミングまで、取得したカラオケデータをROM/RAM150に記憶しておく。
【0054】
一方、通信制御部111は、カラオケデータの再生中に、リモコン装置11から選択演出効果データの出力指示を受信すると、受信した出力指示をデータ処理部120に提供する。
【0055】
カラオケ再生部113は、MIDI音源を有し、システム制御部118の制御の下、管理サーバ装置30を介して記憶装置40から取得(ダウンロード)された又はシステム用DB119から読み出したカラオケデータに含まれる楽曲データに基づいてMIDI音源を制御する再生処理を行うようになっている。
【0056】
そして、カラオケ再生部113は、再生処理によって生成された楽音データを拡声処理部114に出力する。
【0057】
また、カラオケ再生部113は、システム制御部118の制御の下、リモコン装置11を介して取得した選択演出効果データの出力制御指示を取得した場合であって、当該選択演出効果データが効果音データの場合には、当該出力制御指示に基づいて特定された選択演出効果データの効果音データを拡声処理部114に出力する。
【0058】
一方、カラオケ再生部113は、カラオケデータに含まれるジャンルデータを抽出し、当該ジャンルデータに対応付けて記憶されている背景画像データをシステム用DB119から取得する。
【0059】
そして、カラオケ再生部113は、取得した背景画像データに基づく背景画像を楽音の出力に同期させて表示部115に表示するための画像信号を表示制御部116に出力する。
【0060】
なお、本実施形態においては、背景画像データをユーザが有する通信端末装置20から取得してもよいし、ネットワークNを介して外部のwebページから取得してもよい。また、この場合には、カラオケ再生部113は、取得した背景画像データに基づく背景画像を楽曲データの再生に同期させて表示部115に表示させる。
【0061】
拡声処理部114は、システム制御部118の制御の下、カラオケ再生部113から出力された楽音データをアナログ形式のオーディオ信号に変換する処理及び変換されたオーディオ信号を所定のレベルに増幅してスピーカSPに出力する処理を行う。
【0062】
なお、スピーカSPは、カラオケシステム10が設けられた設置場所によって適したシステムによって構成されている。また、拡声処理部114にて、残響処理等の各種信号処理を施し、当該信号処理後のオーディオ信号をスピーカSPから出力させる構成としてもよい。
【0063】
表示部115は、例えば、有機EL(Electro−Luminescence)素子又は液晶表示素子によって構成され、表示制御部116の制御に従って所定の画像を表示する。
【0064】
具体的には、表示部115は、背景画像データ及び歌詞データに基づいて歌詞が重畳された画像を表示する。すなわち、表示部115は、再生される楽曲データに併せて歌詞及び背景画像を表示するカラオケ表示を行う。
【0065】
また、表示部115は、リモコン装置11を介して取得した選択演出効果データの出力制御指示を取得した場合であって、当該選択演出効果データが効果画像データの場合には、当該出力制御指示に基づいて特定された演出効果データに基づいて背景画像上に効果画像を表示する。
【0066】
表示制御部116は、システム制御部118の制御の下、背景画像データに基づく表示処理を実行し、背景画像を表示するための表示用データを生成して表示部115に出力する。
【0067】
また、表示制御部116は、システム制御部118の制御の下、リモコン装置11を介して取得した選択演出効果データの出力制御指示を取得した場合であって、当該選択演出効果データが効果画像データの場合には、当該出力制御指示に基づいて特定された選択演出効果データの効果画像データに基づいて、効果画像を背景画像に重畳させた表示用データを生成して表示部115に出力する。
【0068】
近距離無線通信部117は、IrDA(Infrared data Association)等の赤外線通信、又は、bluetooth,IEEE802.15.4、無線LAN等の近距離無線通信規格に従い、リモコン装置11とデータの授受を行う。
【0069】
例えば、近距離無線通信部117は、リモコン装置11を用いたユーザの指示入力を受け付け、受け付けた指示に対応する命令コマンドを、バスBを介してシステム制御部180又はデータ処理部120に出力する。
【0070】
なお、リモコン装置11とカラオケシステム10との間の通信は、ネットワークNや管理サーバ装置30を介して実行してもよい。
【0071】
一方、近距離無線通信部117は、カラオケデータの再生中に、データ処理部120によって生成された再生情報としてリモコン装置11に送信する。
【0072】
システム制御部118は、主に図示せぬ中央演算処理装置(CPU)、キャッシュメモリ、及びRAMによって構成され各部を統合的に制御する。また、システム制御部118は、各部と連動しつつ、前記各機能を実現するための処理を実行する。
【0073】
システム用DB119には、
(1)各機能を実現するための処理を実行する際に利用されるプログラムと、
(2)ジャンルデータを有し、楽曲データを再生する際に表示部115に表示するための複数の背景画像データと、
(3)カラオケデータと、
(4)演出効果データと、
が記憶される。
【0074】
特に、システム用DB119には、演出効果データとしては、
図4に示すように、
(1)演出効果IDと、
(2)選択可能な楽曲を構成する構成パートの区分種別及び曲調を示す構成パート属性の属性情報と、
(3)楽曲属性と、
(4)効果音データの本体データと、
(5)1以上の効果画像データの本体データと、
が対応付けて記憶される。
【0075】
データ処理部120は、システム制御部118と同一、又は、独立したCPU及びワークエリアとしてのROM/RAM122により構成され、アプリケーションを実行する。
【0076】
そして、データ処理部120は、アプリケーションを実行することによって、カラオケデータの再生中に、カラオケデータの各種のデータを用いて再生情報を生成する再生情報生成処理部121と、リモコン装置11から送信された選択演出効果データの出力指示に基づいて演出効果データの出力を制御する効果データ出力制御部122と、を実現する。
【0077】
再生情報生成処理部121は、カラオケデータの再生中に、リモコン装置11から効果画像の利用開始指示を受信すると、当該カラオケデータの再生が終了するまで、所定の時間間隔(例えば、1秒後)毎に、再生中のカラオケデータから各種の情報を取得する。
【0078】
そして、再生情報生成処理部121は、所定の時間間隔毎に再生情報を含む送信データ(以下、「再生情報用送信データ」という。)を生成し、近距離無線通信部117を介してリモコン装置11に送信する。
【0079】
また、再生情報生成処理部121は、カラオケデータの再生中にテンポを変更する旨の指示など、カラオケデータの再生長を変更する旨の指示を受信した場合には、当該受信タイミングに変更された再生長を加味した再生情報送信データの生成及び送信を実行する。
【0080】
具体的には、再生情報生成処理部121は、カラオケデータの再生中に、
(A)楽曲情報、及び
(B)再生状況情報、
を含む再生情報を生成する。
【0081】
特に、楽曲情報には、
図5に例示するように、
(A1)再生中の楽曲におけるジャンル情報と、
(A2)再生中の楽曲における全体としての曲調を示す曲調情報と、
を含む属性(以下、「楽曲属性」という。)が含まれる。
【0082】
また、再生状況情報には、
図5に例示するように、
(B1)楽曲の先頭から再生時間を示す再生中の再生タイミングの情報(以下、「再生タイミング情報」という。)、
(B2)構成パート情報の1つとしてAメロやサビなどの再生中の楽曲における現在の楽曲の構成上の構成パートの区分種別、
(B3)構成パート情報の1つとして再生中の楽曲における現在の構成パートの曲調、
(B4)例えば、楽曲の先頭から経過時間あって、再生中の楽曲において現在設定されているテンポに基づく再生終了タイミングの情報(以下、「再生終了タイミング情報」という。)、及び、
(B5)再生中の楽曲の演奏開始から演奏終了までの演奏順に並んだ全構成パートを示す楽曲構造情報及びそれぞれの構成パートの終了タイミングの情報(以下、「構成パート終了タイミング情報」という。)、
が含まれている。
【0083】
なお、楽曲情報は、例えば、再生情報のヘッダに規定され、再生状況情報は、再生情報のボディ部分に規定されている。また、再生状況情報に含まれる構成パートの曲調とは、曲調は、メドレーや楽曲のタイプによって楽曲中でも曲調が変化する場合があり、その変化を規定する情報である。
【0084】
また、例えば、
図5には、
(1)ジャンル情報「POP」、
(2)曲調情報「明るい」
(3)再生タイミング情報「1分1秒後」、
(4)構成パートの区分種別「Bメロ」
(5)構成パートの曲調「明るい」
(6)再生終了タイミング「4分20秒」
(7)構成パート終了タイミング情報「Aメロ:演奏開始から30秒/Bメロ:演奏開始から59秒/サビ:演奏開始から1分20秒/間奏:演奏開始から1分30秒/Aメロ:演奏開始から2分0秒・・・」
の各情報が規定されている再生情報が示されている。
【0085】
効果データ出力制御部122は、通信制御部111を介してカラオケデータの再生中に、リモコン装置11から選択演出効果データの出力指示を受信した場合に、当該出力指示に含まれる演出効果IDを抽出する。
【0086】
そして、効果データ出力制御部122は、抽出した演出効果IDに基づいてシステム用DB119を検索し、該当する効果音データを当該システム用DB119から読み出してカラオケ再生部113に出力し、該当する効果画像データを該システム用DB119から読み出して表示制御部116に出力する
【0087】
[3]通信端末装置
次に、
図6及び
図7を用いて本実施形態の通信端末装置20の構成及びその動作について説明する。なお、
図6は、本実施形態における通信端末装置20の構成を示す構成図であり、
図7は、データ記憶部262に記憶されるテーブルデータの一例である。
【0088】
本実施形態のリモコン装置20は、
図6に示すように、ネットワークNに通信接続されるネットワーク通信部210と、カラオケシステム10と近距離無線通信を行う近距離無線通信部220と、表示部240と、表示部240に対する画像の表示を制御する表示制御部250と、各種の情報に対応するデータが記憶される記憶部260と、タッチパネルにより構成される操作部270と、リモコン制御部280と、タイマ201と、有している。
【0089】
そして、リモコン装置20は、カラオデータの再生中にユーザによって選択された演出効果データの出力制御を含む、カラオケシステム10のリモコン装置として機能させるための各処理の実行するアプリケーション実行部290を有している。
【0090】
なお、リモコン装置20の各部は、バスBによって相互に接続されており、データの授受を実行している。
【0091】
ネットワーク通信部210は、所定のネットワークインターフェースであり、リモコン制御部280及びアプリケーション実行部290の制御の下、基地局BSを介してネットワークNに接続されるカラオケシステム10又は管理サーバ装置30と通信回線を構築し、カラオケシステム10又は管理サーバ装置30と種々のデータの授受を行う。
【0092】
近距離無線通信部220は、IrDA(Infrared data Association)等の赤外線通信、又は、bluetooth,IEEE802.15.4、無線LAN等の近距離無線通信規格に従い、カラオケシステム10とデータの授受を行う。
【0093】
表示部240は、所定のサイズ(例えば、5インチ、W480×H960ピクセル)の画像表示領域を有し、液晶素子又はEL(Electro Luminescence)素子のパネルによって構成され、表示制御部250において生成された表示データに基づいて所定の画像を表示する。
【0094】
特に、本実施形態では、表示部240は、表示制御部250の制御の下、演出効果データ選択制御処理を実行する際に、ユーザに演出効果データの選択を行うための画像を表示する。
【0095】
表示制御部250は、リモコン制御部280及びアプリケーション実行部290の制御の下、表示部240に所定の画像を描画させるために必要な描画データを生成し、生成した描画データを当該表示部240に出力する。
【0096】
記憶部260は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリなどにより構成される。
【0097】
そして、記憶部260は、各種のアプリケーションが記憶されるアプリケーション記憶部261と、演出効果データ選択制御処理を実行する際に用いるテーブルデータを記憶するデータ記憶部262と、操作アプリの起動中にワークエリアとして機能するRAM264とを有している。
【0098】
特に、データ記憶部262に記憶されるテーブルデータとしては、例えば、
図7に示すように、
(1)演出効果IDと、
(2)選択可能な楽曲を構成する構成パートの区分種別及び曲調を示す構成パート属性の属性情報と、
(3)楽曲属性と、
(4)効果音を文字化したテキストデータと、
(5)効果画像におけるサムネイル画像のデータ(以下、「サムネイル画像データ」という。)と、
が対応付けて記憶される。
【0099】
なお、各種のアプリケーションには、選曲操作及び演出効果データ選択制御処理を含むカラオケシステム10の操作を行うためのタッチパネル用の操作アプリケーション(以下、「操作アプリ」という。)を含む。
【0100】
操作部270は、各種の確認ボタン、各操作指令を入力する操作ボタンその他のキー、及び、表示部240上に設けられたタッチセンサを有するタッチパネルによって構成され、演出効果データの選択を含むカラオケシステム10の各操作を行う際に用いられる。
【0101】
リモコン制御部280は、主に中央演算処理装置(CPU)によって構成されるとともに、キー入力ポート、表示制御ポート等の各種入出力ポートを含み、通信端末装置20の全般的な機能及び情報提供プログラムを実行するための全般的な機能を総括的に制御する。
【0102】
アプリケーション実行部290は、独立した中央演算処理装置(CPU)によって構成され、又は、リモコン制御部280の中央演算処理装置(CPU)を用いて構成される。
【0103】
そして、アプリケーション実行部290は、操作アプリを実行することによって、リモコン装置として機能を実行する操作制御部291と、演出効果データ選択制御処理を実行する演出効果制御処理部292と、を実現する。
【0104】
なお、例えば、本実施形態の操作制御部291は、本発明の受付手段を構成する。また、例えば、本実施形態の演出効果制御処理部292は、本発明の特定手段を構成し、本発明の記憶手段としてのデータ記憶部263を管理する本発明の管理手段を構成する。そして、例えば、本実施形態の演出効果制御処理部292は、近距離無線通信部220とともに本発明の受信手段、及び、ネットワーク通信部210とともに本発明の送信手段を構成する。
【0105】
操作制御部291は、リモコン制御部280による制御の下、表示制御部250及び操作部270と連動し、操作アプリを実行することにより、ユーザの操作に基づくカラオケシステム10の各種の操作を受け付けるとともに、ネットワーク通信部210又は近距離無線通信部220を介してカラオケシステム10に送信する。
【0106】
なお、当該リモコン装置11がスマートフォンなどの通信端末装置によって実現する場合には、操作制御部291は、カラオケシステム10と連動し、該当するカラオケシステム10のリモコン装置として設定するための利用登録処理を実行する。
【0107】
演出効果制御処理部292は、カラオケデータの再生中に受信した再生情報に基づいて演出効果データを特定し、選択された演出効果データを出力制御するためにカラオケシステム10を制御する演出効果データ選択制御処理を実行する。
【0108】
なお、本実施形態における演出効果制御処理部292の詳細については、後述する。
【0109】
タイマ201は、アプリケーション実行部200によって演出効果データ選択制御処理に必要なカウントを行うために用いられる。
【0110】
[4]演出効果制御処理部
次に、
図8を用いて本実施形態の演出効果制御処理部の詳細について説明する。なお、
図8は、表示部240に表示される演出効果データを選択する際の選択画面の一例である。
【0111】
演出効果制御処理部292は、演出効果画像の利用を開始する際に、操作部270を介して入力された演出効果の利用開始指示を検出すると、操作制御部291に、ネットワーク通信部210を介して当該演出効果の利用開始指示を、管理サーバ装置30を経由させてカラオケシステム10に送信させる。
【0112】
なお、操作制御部291は、近接無線通信部220に演出効果の当該利用開始指示を直接カラオケシステム10に送信してもよい。
【0113】
そして、演出効果制御処理部292は、演出効果の利用開始指示の送信後に一定期間内(例えば、1分以内)にカラオケシステム10から送信された再生情報を受信した場合には、演出効果制御処理を実行し、当該一定期間内(例えば、1分以内)に再生情報を受信しなかった場合には、操作制御部291を用いてユーザの指示によって演出効果データを選択させる通常の選択処理(すなわち、通常の演出効果データの選択処理)を実行させる。
【0114】
なお、通常の演出効果データの選択処理は、従来の手法と同一であるため、その説明を省略する。
【0115】
一方、演出効果制御処理部292は、演出効果の利用開始指示の送信後に一定期間内に再生情報を受信した場合に、受信した再生情報から楽曲情報及び再生状況情報を抽出する。
【0116】
そして、演出効果制御処理部292は、抽出した楽曲情報及び再生状況に基づいて、カラオケシステム10に記憶されている演出効果データ(すなわち、利用可能な演出効果データ)の中から、所定の条件(以下、「特定条件」という。)を具備する演出効果データを、ユーザに選択可能な選択演出可能データとして、特定する。
【0117】
具体的には、演出効果制御処理部292は、抽出した再生状況情報の再生タイミング情報及び再生終了タイミング情報に基づいて、再生タイミングが楽曲再生終了タイミング前の一定期間内(例えば楽曲の再生終了まで15秒以内)である場合には、利用可能な演出効果データの中から、構成パートの区分種別として再生終了の区分種別を有し、かつ、その他の再生情報に基づいて特定条件に合致する演出効果データ(すなわち、選択演出可能データ」という。)を特定する。
【0118】
また、演出効果制御処理部292は、再生タイミングが楽曲再生終了タイミング前の一定期間内でない場合であって、再生タイミングが構成パート再生終了タイミング前の一定期間内でない場合には、利用可能な演出効果データの中から、構成パートの区分種別として現在の構成パートの区分種別を有し、かつ、その他の再生情報に基づいて特定条件に合致する選択演出可能データを特定する。
【0119】
さらに、演出効果制御処理部292は、再生タイミングが楽曲再生終了タイミング前の一定期間内でない場合であって、再生タイミングが現在の構成パート終了タイミングまで一定期間内(例えば構成パートの再生終了まで5秒以内)である場合には、利用可能な演出効果データの中から、構成パートの区分種別として楽曲構造情報のうち、次の構成パートの区分種別を有し、かつ、その他の再生情報に基づいて特定条件に合致する選択演出可能データを特定する。
【0120】
なお、構成パートの区分種別以外の再生情報に基づいて特定条件に合致する選択演出可能データとしては、「ジャンル情報」及び「楽曲曲調」又は規定されている場合には「構成パートの曲調」が一致する演出効果データが含まれる。
【0121】
一方、演出効果制御処理部292は、表示部240に特定した選択演出可能データを選択させるための選択画像を表示し、ユーザの選択操作の指示入力を待機する。
【0122】
具体的には、演出効果制御処理部292は、選択演出可能データをユーザにイメージさせるためのサムネイル画像や文字列を選択画像として表示部240に表示する。例えば、演出効果制御処理部292は、
図8に示すように、同一の効果音の文字列でカテゴライズし、当該効果音毎に、選択演出可能データをユーザにイメージさせるためのサムネイル画像を表示部240に表示する。
【0123】
そして、演出効果制御処理部292は、操作部270を介してユーザの選択操作の指示入力を検出すると、近距離無線通信部117を介して選択された演出効果データの出力指示を、当該演出効果データの演出効果画像IDを付加してカラオケシステム10に送信する。
【0124】
[5]演出効果データ選択制御処理
次に、
図9及び
図10を用いて本実施形態のリモコン装置20において実行される演出効果データ選択制御処理ついて説明する。なお、
図9及び
図10は、本実施形態のリモコン装置20において実行される演出効果データ選択制御処理の動作を示すフローチャートである。
【0125】
本動作においては、既にリモコン装置20がカラオケシステム10のコントロールユニットとして登録されているとともに、カラオケシステム10がユーザによって利用されているものとする。
【0126】
なお、本動作においては、
図4に示す演出効果データ及び
図7に示すテーブルデータがそれぞれカラオケシステム10又はリモコン装置20に既に記憶されているものとする。
【0127】
まず、操作制御部291は、操作部270を介して入力された演出効果の利用開始指示を検出すると(ステップS101)、ネットワーク通信部210を介して当該演出効果の利用開始指示を、管理サーバ装置30を経由させてカラオケシステム10に送信する(ステップS102)。
【0128】
なお、操作制御部291は、近接無線通信部220を介して演出効果の当該利用開始指示を直接カラオケシステム10に送信してもよい。
【0129】
次いで、演出効果制御処理部292は、演出効果の利用開始指示の送信後に一定期間内(例えば、1分以内)にカラオケシステム10から送信された再生情報を受信したか否かを判定する(ステップS103)。
【0130】
このとき、演出効果制御処理部292は、演出効果の利用開始指示の送信後に一定期間内に再生情報を受信していないと判定した場合には、通常の演出効果データの選択処理(ステップS104)に切り換えて本動作を終了させる。
【0131】
また、演出効果制御処理部292は、演出効果の利用開始指示の送信後に一定期間内に再生情報を受信したと判定した場合には、受信した再生情報から楽曲情報及び再生状況情報を抽出する(ステップS105)。
【0132】
次いで、演出効果制御処理部292は、抽出した再生状況情報の再生タイミング情報及び再生終了タイミング情報に基づいて、再生タイミングが楽曲再生終了タイミング前の一定期間内(例えば楽曲の再生終了まで15秒以内)であるか否かを判定する(ステップS106)。
【0133】
このとき、演出効果制御処理部292は、再生タイミングが楽曲再生終了タイミング前の一定期間内であると判定した場合には、利用可能な演出効果データの中から、構成パートの区分種別として再生終了の区分種別を有し、かつ、その他の再生情報に基づいて特定条件に合致する選択演出可能データを特定して(ステップS107)、ステップS111の処理に移行する。
【0134】
一方、演出効果制御処理部292は、再生タイミングが楽曲再生終了タイミング前の一定期間内でないと判定した場合には、再生タイミングが現在の構成パート終了タイミングまで一定期間内(例えば構成パートの再生終了まで5秒以内)であるか否かを判定する(ステップS108)。
【0135】
そして、演出効果制御処理部292は、再生タイミングが構成パート再生終了タイミング前の一定期間内であると判定した場合には、利用可能な演出効果データの中から、構成パートの区分種別として楽曲構造情報のうち、次の構成パート(以下、「次構成パート」という。)の区分種別を有し、かつ、その他の再生情報に基づいて特定条件に合致する選択演出可能データを特定して(ステップS109)、ステップS111の処理に移行する。
【0136】
他方、演出効果制御処理部292は、再生タイミングが構成パート再生終了タイミング前の一定期間内でないと判定した場合には、利用可能な演出効果データの中から、構成パートの区分種別として現在の構成パート(以下、「現構成パート」という。)の区分種別を有し、かつ、その他の再生情報に基づいて特定条件に合致する選択演出可能データを特定して(ステップS110)、ステップS111の処理に移行する。
【0137】
次いで、演出効果制御処理部292は、表示部240に特定した選択演出可能データが示す選択画像を表示し、ユーザの選択操作の指示入力を待機する(ステップS111)。
【0138】
次いで、演出効果制御処理部292は、一定期間内(例えば5秒以内)に操作部207を介してユーザの指示入力によって1の選択演出可能データの選択を検出したか否かを判定する(ステップS112)。
【0139】
このとき、演出効果制御処理部292は、一定期間内にユーザの指示入力を検出しなかったと判定した場合には、選択画像の表示をキャンセルして次の再生情報の受信を待機し(ステップS113)、ステップS115の処理に移行する。
【0140】
また、演出効果制御処理部292は、一定期間内にユーザの指示入力を検出したと判定した場合には、近距離無線通信部117を介して選択された演出効果データの出力指示をカラオケシステム10に送信するとともに、次の再生情報の受信を待機し(ステップS114)、ステップS115の処理に移行する。
【0141】
次いで、演出効果制御処理部292は、受信待機後に一定期間内(例えば、1分以内)にカラオケシステム10から送信された再生情報を受信したか否かを判定する(ステップS115)。
【0142】
このとき、演出効果制御処理部292は、受信待機後の一定期間内に再生情報を受信したと判定した場合にはステップS105の処理に移行し、受信待機後に一定期間内に再生情報を受信していないと判定した場合には、本動作を終了させる。
【0143】
以上、本実施形態のカラオケ通信システム1は、カラオケデータの再生中に、再生状況に基づいて複数の効果音や効果画像の演出効果データの中から使用に適したデータを自動的に特定し、ユーザに選択可能に提示することができるので、場の雰囲気を盛り上げる適切な効果音又は効果画像をユーザに選択させることができるとともに、簡易に選択可能でユーザの利便性を向上させることができる。
【0144】
特に、本実施形態のカラオケ通信システム1は、たとえ、多くの演出効果データが提供され得る場合であっても、ユーザに演出効果データを適切にかつ容易に選択させることができる。
【0145】
[6]変形例
[6.1]変形例1
上記実施形態においては、カラオケシステム10から送信された再生情報を用いて演出効果データ選択処理が実行されているが、当該カラオケシステム10から出力された楽音を集音し、当該集音された楽音に基づいて演出効果データ選択処理が実行されてもよい。
【0146】
この場合には、リモコン装置20は、
(1)効果音を出力するデータ及び効果画像を表示するデータの少なくともいずれか一方の演出効果データを特定する演出効果IDと、楽曲を構成する構成パートの属性を示す構成パート属性を示す属性情報と、が対応付けられて記憶されるデータ記憶部162を管理し、
(2)再生中の楽曲の楽音に対して所定の解析を実行した解析結果を構成パートに対応付けて再生前に管理サーバ装置30から予め取得してRAM263に記憶し、
(3)楽曲の再生中に、カラオケシステム10から出力された楽音を集音し、
(4)集音した楽音を解析して前記所定の解析を実行し、その解析結果に基づいて再生ポイントを認識するとともに、認識した再生ポイントが属する構成パートを特定し、
(5)記憶されている演出効果データの中から、特定した構成パートに一致又は関連した属性を有する前記演出効果データを、ユーザに選択可能な選択可能データとして、特定し、
(6)特定した選択可能データの中から所定の演出効果データを選択データとして選択するためのユーザの指示入力を受け付けると、
(7)受け付けた選択データの出力指示をカラオケシステム10に送信する、
構成を有している。
【0147】
すなわち、この場合は、リモコン装置11は、再生中のカラオケデータにおける再生楽曲情報及び再生状況情報(再生タイミング情報を除く。)を予め取得してRAM263に記憶するとともに、再生中のカラオケデータの楽音について周波数解析された結果(例えば、フーリエ変換後の周波数成分)をRAM263に記憶する。
【0148】
また、リモコン装置20は、カラオケデータの再生中に、カラオケシステム10から出力された楽音を集音し、かつ、その周波数解析を実行し、その結果とRAM263に記憶されている解析結果と照合してカラオケデータにおける現在の再生ポイントを認識する。
そして、リモコン装置20は、認識した再生ポイントに基づいて再生ポイントが属する構成パートを特定し、上記と同様に、特定した構成パートに基づいて演出効果データ選択処理を実行する。
【0149】
[6.2]変形例2
上記実施形態においては、歌唱者の歌唱音に基づくカラオケシステム10について説明したが、ギターやドラムなどの楽器音に基づくカラオケシステム10又はカラオケ通信システム1に適用することも可能である。この場合には、カラオケシステム10は、マイクMや他の入力装置によって楽器音や楽器信号を取得すればよい。
【0150】
[6.3]変形例3
上記実施形態においては、リモコン装置20の操作部270によってユーザ操作の入力指示を検出しているが、カラオケシステム10の操作部130によって検出されてもよい。
【0151】
また、上記実施形態においては、リモコン装置20において演出効果データ選択制御処理を実行しているが、その一部が管理サーバ装置30又はカラオケシステム10によって実行されてもよい。例えば、管理サーバ装置30は、ユーザ操作の指示入力の検出を、通信回線を介して受け付け、当該受け付けた指示入力に基づいて演出効果データ選択制御処理を事項する演出効果制御処理部292の機能を有していてもよい。
【0152】
[6.4]変形例4
上記実施形態における管理サーバ装置30は、1台のサーバ装置によって構成されていてもよいし、複数のサーバ装置によってシステムとして構成されていてもよい。