(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記シーケンスジェネレータが、1つまたは複数の状態回路中の1つまたは複数の回路コンポーネント間の差に基づいて複数の可能な状態出力のうちの1つを出力するように構成された前記1つまたは複数の状態回路を備え、前記実質的に一意の識別シーケンスが前記1つまたは複数の状態回路の前記出力に少なくとも部分的に基づく、請求項1に記載の眼球装着可能デバイス。
前記シーケンスジェネレータが、1つまたは複数のコンパレータ回路中の回路コンポーネントの出力間の比較に基づいて2進状態値を出力するように構成された前記1つまたは複数のコンパレータ回路を備え、前記実質的に一意の識別シーケンスが前記2進状態値に少なくとも部分的に基づく、請求項1に記載の眼球装着可能デバイス。
前記コントローラが、前記センサを動作させて測定値を得て、前記アンテナを使用して前記測定値を外部リーダへ送信するようにさらに構成された、請求項1に記載の眼球装着可能デバイス。
前記アンテナにおいて受信された放射を介して、前記眼球装着可能デバイスを動作させるための電力を供給するように構成されたエネルギー獲得回路をさらに備える、請求項1に記載の眼球装着可能デバイス。
関連付けることが、データベースに照会して前記眼球装着可能デバイスについての構成情報を取り出すことを含み、前記構成情報が、前記眼球装着可能デバイスに備わるセンサについての較正情報を含む、請求項9に記載の方法。
前記較正情報が、前記眼球装着可能デバイスの生産バッチと、前記眼球装着可能デバイスの以前に得られた較正結果とのうちの少なくとも一方に基づく、請求項10に記載の方法。
コンピューティングデバイス中の1つまたは複数のプロセッサによって実行されたときに前記コンピューティングデバイスに動作を実施させる命令を記憶した、非一時的なコンピュータ可読媒体であって、前記動作が、
問合せ信号をアンテナを介して内蔵プログラマブルメモリを備えていない眼球装着可能デバイスに送信することであって、前記眼球装着可能デバイスは前記アンテナ及び少なくとも1つのセンサを備えることと、
実質的に一意の識別シーケンスを示す応答信号を前記アンテナを介して前記眼球装着可能デバイスから受信することであって、前記実質的に一意の識別シーケンスは前記眼球装着可能デバイスのシーケンスジェネレータのコンポーネントにおけるプロセス変動に基づくものであること、
前記実質的に一意の識別シーケンスに基づいて前記眼球装着可能デバイスをデバイス特有情報に関連付けることであって、前記デバイス特有情報は前記眼球装着可能デバイスを動作させるためのユーザ特有情報を含むことと、および
前記眼球装着可能デバイスが前記デバイス特有情報に従って前記少なくとも1つのセンサを動作させるようにすることを含む、非一時的なコンピュータ可読媒体。
関連付けることが、データベースに照会して前記眼球装着可能デバイスについての構成情報を取り出すことを含み、前記構成情報が、前記眼球装着可能デバイスに備わるセンサについての較正情報を含む、請求項16に記載の非一時的なコンピュータ可読媒体。
前記生体適合性のポリマー材料が、歯の表面に載るように構成され、したがって前記身体装着可能デバイスが歯牙装着可能デバイスである、請求項18に記載の身体装着可能デバイス。
前記生体適合性のポリマー材料が、皮膚表面に載るように構成され、したがって前記身体装着可能デバイスが皮膚装着可能デバイスである、請求項18に記載の身体装着可能デバイス。
【発明を実施するための形態】
【0014】
[0031] 後続の詳細な記述では、本明細書の一部をなす添付の図を参照する。図では、別段文脈によって示されない限り、類似の記号は通常、類似のコンポーネントを識別する。詳細な記述で述べる例示的な実施形態、図、および特許請求の範囲は、限定を意味するものではない。本明細書で提示する主題の範囲を逸脱することなく、他の実施形態を利用することもでき、他の変更を加えることもできる。本明細書で一般に述べ図に示す本開示の態様が、多様な異なる構成で、配置構成、置換、結合、分離、および設計されてよく、これらが全て本明細書で明示的に企図されることは、すぐに理解されるであろう。
【0015】
[0032] I.概観
眼部用の感知プラットフォームまたは植込み型感知プラットフォームが、センサ、制御電子回路、およびアンテナを備えることができ、これらは全て、ポリマー材料に埋め込まれた基板上に位置する。ポリマー材料は、眼球装着可能デバイスや植込み型医療デバイスなどの、眼部デバイスに組み込まれたものとすることができる。制御電子回路は、センサを動作させて読取りを実施することができ、アンテナを動作させて、アンテナを介してセンサからの示度を外部リーダにワイヤレスに通信することができる。感知プラットフォームは、実質的に一意の識別シーケンスを出力し、このシーケンスをリーダに通信するように構成されてよい。次いで、リーダは、識別シーケンスに基づいて特定のデバイスを識別し、デバイス特有情報を特定のデバイスに関連付けることができる。したがって、構成/較正データなど、任意のデバイス特有情報を、リーダ(または、リーダによってアクセス可能なデータベース)に記憶することができ、どんなプログラマブルメモリもなしで感知プラットフォームを実装することができる。
【0016】
[0033] ポリマー材料は、眼の角膜表面に載るように構成された凹型湾曲を有する丸いレンズの形とすることができる。反対側の凸面は、眼球装着可能デバイスが眼に装着されている間に眼瞼の動きと干渉するのを避けるように構成されてよい。基板、およびその上に装着された電子回路コンポーネントは、角膜の中心領域のより近くで受け取られる入射光との干渉を避けるように、ポリマー材料の周辺近くに埋め込まれたものとすることができる。眼球装着可能デバイスは、眼球装着可能デバイスによって受け取られた、獲得されたエネルギーを介して電力供給されてよい。例えば、デバイスは、入射光によって通電される、感知プラットフォーム上に備わる光電池によって電力供給されてよい。追加でまたは別法として、電力は、アンテナを使用して誘導的に獲得された無線周波数エネルギーによって提供されてもよい。例えば、電磁結合を介して受け取られたエネルギーから、アンテナのリード上の電圧変動を整流することによって電力を提供することができる。整流器および/またはレギュレータを制御電子回路に組み込み、残りの電子回路コンポーネントに電力供給するための安定したDC電圧を生成することができる。アンテナは、導電性材料のループとして配置構成されてよく、リードが制御電子回路に接続される。いくつかの実施形態は、このようなループアンテナはまた、ループアンテナのインピーダンスを修正してアンテナからの後方散乱放射を特徴的に修正することによって、外部リーダとワイヤレスに通信することができる。いくつかの実施形態は、ループアンテナ、または、基板上にあるかもしくは制御チップに備わる第2のアンテナは、外部リーダによって受信されることになる信号を能動的にブロードキャストすることができる。このような能動的ブロードキャストは、エネルギー獲得アンテナからの変調される後方散乱放射に対して、追加であってもよく、または代替としてのものであってもよい。
【0017】
[0034] 涙液は、健康状態を診断するのに使用できる様々な無機電解質(例えば、Ca
2+、Mg
2+、Cl
−)、有機成分(例えば、グルコース、乳酸塩、タンパク質、脂質など)等を含む。眼球装着可能デバイスは、1つまたは複数の分析物の濃度を測定するように構成された、電気化学アンペロメトリックセンサまたは別のバイオセンサを備えることができる。よって、これらの分析物の1つまたは複数を測定するように構成された眼球装着可能デバイスは、健康状態を診断および/または監視する際に有用な、好都合な非侵襲性プラットフォームを提供することができる。例えば、眼球装着可能デバイスは、グルコースを感知するように構成されてよく、糖尿病の人が自分のグルコースレベルを測定/監視するのに使用することができる。
【0018】
[0035] 眼球装着可能デバイスおよび関連するリーダは、繰り返し測定値を得て結果をリーダに通信し返すように、動作することができる。眼球装着可能デバイスは、センサプラットフォームに電力供給してオンにするのに十分な無線周波数放射を、誘導的に獲得されたエネルギーを介して受け取ったときは常に、測定値を得て応答信号をリーダに送信することができる。
【0019】
[0036] 眼球装着可能デバイスは、内蔵プログラマブルメモリなしで実装することができる。その代わり、較正情報(または他の構成情報)や履歴センサ示度(または他のユーザ特有情報)などの、デバイス特有情報を、外部リーダに、またはリーダからアクセス可能なデータベースに、記憶することができる。デバイス特有情報はまた、例えば、センサデータ示度に関係するアラートに対するしきい値、ユーザ選好、構成設定を含むこともある。例えば、デバイス特有情報は、眼球装着可能デバイスに備わるバイオセンサのサンプリング周波数(または、バイオセンサの動作に関する他の条件)を指定することができる。このようなデバイス特有情報を特定の眼球装着可能デバイスに関連付けるために、眼球装着可能デバイスは、実質的に一意の識別シーケンスなど、特有のシグネチャを生成および出力するように構成されてよい。識別シーケンスはリーダに通信されてよく、次いでリーダは、実質的に一意の識別シーケンスを使用して、特定の眼球装着可能デバイスを対応するデバイス特有情報に関連付けて、異なる眼球装着可能デバイス間を区別することができる。実質的に一意の識別シーケンスは、問合せ信号に応答して眼球装着可能デバイスによって繰り返し(すなわち一貫して)生成できる、データ系列とすることができる。いくつかの場合では、データ系列は、シリアル番号と同様に、眼球装着可能デバイスの制御電子回路にハードコードされる(例えばデバイス製造中に)。いくつかの場合では、データ系列は、一連の回路コンポーネントのプロセス変動に従って動的に(しかし繰り返し)生成される。例えば、2つのTFT間のしきい値電圧の差に依存してある状態または別の状態にそれぞれが落ち着く1組のコンパレータ回路の出力から、2進ビットの系列が構築されてよい。
【0020】
[0037] 電気化学バイオセンサが装備された眼球装着可能デバイスの場合、デバイス特有情報は、センサ較正情報を含むことができる。較正情報は、解釈結果(例えば、電流オフセット、電流/電圧傾き情報など)に関係するものであることがある。この場合、このような較正情報は、センサ示度を分析物レベルの指標として解釈する(例えば、センサ示度を分析物濃度にマッピングする)際にリーダによって使用することができる。較正情報は、特定の眼球装着可能デバイスの製造バッチに基づくものとすることができる。追加でまたは別法として、較正情報は、特定の眼球装着可能デバイスについて以前に得られた較正結果に基づくものとすることができる。デバイス特有情報は、追加でまたは別法として、センサを動作させるための、センサ構成情報および/またはユーザ選好(例えば、電圧オフセット設定、センサ安定化継続時間、測定頻度など)を含むこともある。この場合、このような構成情報を使用して、眼球装着可能デバイスに、構成情報に従って測定値を取得させることができる。例えば、センサ安定化時間の指標は、リーダが、センサ測定値を得る前に、構成情報中で指定された継続時間の安定化動作を開始するようにすることができる。
【0021】
[0038] 眼球装着可能デバイスをプログラマブルメモリなしで構成し、その代わりにデバイス特有情報を外部リーダに、または外部リーダからアクセス可能なデータベースに記憶することにより、眼球装着可能デバイスは、削減された電力バジェットで動作することができる。特定のユーザについての履歴センサ示度もまた、外部リーダまたはデータベースにロードされてよく、それによりユーザは、使い捨てであり得るいずれか1つの特定の眼球装着可能デバイスの回復力/寿命に依拠せずに、自分の示度を経時的に追跡することができる。加えて、このような眼球装着可能デバイスは、どんなユーザ特有のまたはユーザに左右される情報(例えばバイオセンサ測定値)も失うことなく、処分することができる。というのは、このような情報は、外部リーダおよび/またはネットワーク化されたデータベースのみに記憶されるからである。
【0022】
[0039] II.例示的な眼部電子回路プラットフォーム
図1は、外部リーダ180とワイヤレス通信する眼球装着可能デバイス110を含むシステム100のブロック図である。眼球装着可能デバイス110の露出領域は、眼の角膜表面に接触装着されるように形成されたポリマー材料120からなる。基板130がポリマー材料120に埋め込まれて、電源140と、コントローラ150と、バイオインタラクティブ電子回路160と、通信アンテナ170とのための実装面を提供する。バイオインタラクティブ電子回路160は、コントローラ150によって操作される。電源140は、コントローラ150および/またはバイオインタラクティブ電子回路160に動作電圧を供給する。アンテナ170は、コントローラ150によって操作されて、眼球装着可能デバイス110への情報および/または眼球装着可能デバイス110からの情報を通信する。アンテナ170、コントローラ150、電源140、およびバイオインタラクティブ電子回路160は全て、埋め込まれた基板130上に位置してよい。眼球装着可能デバイス110は、電子回路を備えており眼に接触装着されるので、本明細書では眼部電子回路プラットフォームとも称される。
【0023】
[0040] 接触装着を容易にするために、ポリマー材料120は、湿った角膜表面に貼り付く(載る)(例えば、角膜表面を被覆する涙膜による毛管力によって)ように構成された凹面を有することができる。追加でまたは別法として、眼球装着可能デバイス110は、凹型湾曲による、角膜表面とポリマー材料との間の真空力によって貼り付けられてもよい。凹面で眼に対して装着される一方で、ポリマー材料120の、外側に向いている面は、眼球装着可能デバイス110が眼に装着されている間の眼瞼の動きと干渉しないように形成された凸型湾曲を有することができる。例えば、ポリマー材料120は、コンタクトレンズと同様に形作られた実質的に透明な湾曲したポリマーディスクとすることができる。
【0024】
[0041] ポリマー材料120は、コンタクトレンズに、または角膜表面との直接接触を伴う他の眼科応用例に使用するために採用されるものなど、1つまたは複数の生体適合性材料を含むことができる。ポリマー材料120は、任意選択で、そのような生体適合性材料で部分的に形成されてもよく、または、そのような生体適合性材料による外側コーティングを含んでもよい。ポリマー材料120は、ヒドロゲルなど、角膜表面に湿気を与えるように構成された材料を含むことができる。いくつかの実施形態では、ポリマー材料120は、着用者の快適さを高めるために、変形可能(軟質)材料とすることができる。いくつかの実施形態では、ポリマー材料120は、コンタクトレンズによって提供できるような、所定の視力矯正屈折力を提供するように形作られてもよい。
【0025】
[0042] 基板130は、バイオインタラクティブ電子回路160、コントローラ150、電源140、およびアンテナ170を実装するのに適した、1つまたは複数の面を備える。基板130は、チップベースの回路のための実装プラットフォーム(例えば、接続パッドへのフリップチップ実装による)として、および/または、導電性材料(例えば、金、白金、パラジウム、チタン、銅、アルミニウム、銀、金属、他の導電性材料、これらの組合せなど)をパターニングして電極、相互接続子、接続パッド、アンテナなどを生み出すためのプラットフォームとして、の両方で採用され得る。いくつかの実施形態では、実質的に透明な導電性材料(例えばインジウムスズ酸化物)が、基板130上にパターニングされて、回路や電極などを形成することができる。例えば、アンテナ170は、金または別の導電性材料のパターンを、堆積、フォトリソグラフィ、電気めっきなどによって基板130上に形成することによって、形成することができる。同様に、コントローラ150とバイオインタラクティブ電子回路160との間、およびコントローラ150とアンテナ170との間にそれぞれある相互接続子151、157は、導電性材料の適切なパターンを基板130上に堆積させることによって形成することができる。限定ではなく、フォトレジスト、マスク、堆積技法、および/またはめっき技法の使用を含めた、微細加工技法の組合せを採用して、材料を基板130上にパターニングすることができる。基板130は、ポリマー材料120内の、回路および/またはチップベースの電子回路を構造的に支持するように構成された、ポリエチレンテレフタレート(PET)や別の材料など、比較的剛性の材料とすることができる。眼球装着可能デバイス110は、別法として、単一の基板によってではなく、接続されていない一群の基板によって配置構成されてもよい。例えば、コントローラ150、およびバイオセンサまたは他のバイオインタラクティブ電子コンポーネントは、ある基板に実装されてよく、アンテナ170は別の基板に実装され、2つの基板は相互接続子157によって電気的に接続されてよい。
【0026】
[0043] いくつかの実施形態では、バイオインタラクティブ電子回路160(および基板130)は、眼球装着可能デバイス110の中心から離れて位置決めされてよく、それにより、眼の中心の感光性領域への光透過との干渉を避けることができる。例えば、眼球装着可能デバイス110が凹型湾曲ディスクとして形作られた場合、基板130は、ディスクの周辺部の周りに(例えば外周の近くに)埋め込まれてよい。しかし、いくつかの実施形態では、バイオインタラクティブ電子回路160(および基板130)は、眼球装着可能デバイス110の中心領域に、またはその近くに位置決めされてもよい。追加でまたは別法として、バイオインタラクティブ電子回路160および/または基板130は、入来する可視光に対して実質的に透明とすることができ、それにより、眼への光透過との干渉を軽減することができる。さらに、いくつかの実施形態では、バイオインタラクティブ電子回路160は、眼によって受け取られることになる光を表示命令に従って発光および/または透過するピクセルアレイ164を備えることができる。よって、バイオインタラクティブ電子回路160は、任意選択で、眼球装着可能デバイスの中心に位置決めされてよく、それにより、情報(例えば、文字、記号、明滅パターンなど)をピクセルアレイ164上に表示するなどによって、知覚可能な視覚的合図を眼球装着可能デバイス110の着用者に対して生成することができる。
【0027】
[0044] 基板130は、埋め込まれた電子回路コンポーネントのための実装プラットフォームを提供するのに十分な径方向幅寸法を有する平坦化されたリングとして形作られてよい。基板130の厚さは、眼球装着可能デバイス110の外形に影響を及ぼすことなく基板130をポリマー材料120に埋め込めるようにするのに十分なほど薄いものとすることができる。基板130の厚さは、その上に実装された電子回路を支持するのに適した構造的安定性を提供するのに十分なほど厚いものとすることができる。例えば、基板130は、直径約10ミリメートル、径方向幅約1ミリメートル(例えば、外半径が内半径よりも1ミリメートル大きい)、および厚さ約50マイクロメートルのリングとして形作られてよい。基板130は、任意選択で、眼球装着可能デバイス110の眼球装着面(例えば凸面)の湾曲に整合されてよい。例えば、基板130は、内半径および外半径を画定する2つの円セグメント間の架空の錐体の表面に沿って形作られてよい。このような例では、架空の錐体の表面に沿った基板130の表面は、この半径で眼球装着面の湾曲に実質的に整合される傾斜面を画定する。
【0028】
[0045] 電源140は、周囲エネルギーを獲得してコントローラ150およびバイオインタラクティブ電子回路160に電力供給するように構成される。例えば、無線周波数エネルギー獲得アンテナ142が、入射する無線放射からエネルギーを取り込むことができる。追加でまたは別法として、太陽電池144(光電池)が、入来する紫外線、可視、および/または赤外線放射からエネルギーを取り込むことができる。さらに、周囲振動からエネルギーを取り込むための慣性電力スカベンジングシステムが備わってもよい。エネルギー獲得アンテナ142は、任意選択で、外部リーダ180への情報通信にも使用される二重目的アンテナとすることができる。すなわち、通信アンテナ170とエネルギー獲得アンテナ142の機能を、同じ物理アンテナによって達成することができる。
【0029】
[0046] 整流器/レギュレータ146を使用して、取り込まれたエネルギーを安定したDC供給電圧141に整えることができ、DC供給電圧141はコントローラ150に供給される。例えば、エネルギー獲得アンテナ142は、入射した無線周波数放射を受信することができる。アンテナ142のリード上の変動する電気信号が、整流器/レギュレータ146に出力される。整流器/レギュレータ146は、変動する電気信号をDC電圧に整流し、整流されたDC電圧を、コントローラ150を動作させるのに適したレベルに調整する。追加でまたは別法として、太陽電池144からの出力電圧を、コントローラ150を動作させるのに適したレベルに調整することもできる。整流器/レギュレータ146は、周囲エネルギー収集アンテナ142および/または太陽電池144中の高周波数変動を軽減するために、1つまたは複数のエネルギー蓄積デバイスを備えることができる。例えば、1つまたは複数のエネルギー蓄積デバイス(例えば、コンデンサ、インダクタなど)が、整流器146の出力にわたって並列接続されてDC供給電圧141を調整することができ、ローパスフィルタとして機能するように構成されてよい。
【0030】
[0047] DC供給電圧141がコントローラ150に提供されると、コントローラ150はオンにされ、コントローラ150中のロジックが、バイオインタラクティブ電子回路160およびアンテナ170を動作させる。コントローラ150は、眼球装着可能デバイス110の生物学的環境と対話するようバイオインタラクティブ電子回路160を動作させるように構成された論理回路を備えることができる。対話は、分析物バイオセンサ162など、バイオインタラクティブ電子回路160中の1つまたは複数のコンポーネントを使用して、生物学的環境からの入力を得ることを伴う可能性がある。追加でまたは別法として、対話は、ピクセルアレイ164など、1つまたは複数のコンポーネントを使用して、生物学的環境に出力を提供することを伴う可能性がある。
【0031】
[0048] 一例では、コントローラ150は、分析物バイオセンサ162を動作させるように構成されたセンサインタフェースモジュール152を備える。分析物バイオセンサ162は、例えば、作用電極と参照電極とを備えるアンペロメトリック電気化学センサとすることができる。作用電極と参照電極との間に電圧を印加して、作用電極において分析物に電気化学反応(例えば、還元反応および/または酸化反応)を起こさせることができる。電気化学反応は、作用電極を介して測定できるアンペロメトリック電流を発生させることができる。アンペロメトリック電流は、分析物濃度に依存するものとすることができる。よって、作用電極を介して測定されるアンペロメトリック電流の量は、分析物濃度の指標を提供することができる。いくつかの実施形態では、センサインタフェースモジュール152は、作用電極と参照電極との間に電圧差を印加しながら作用電極を介して電流を測定するように構成された、ポテンショスタットとすることができる。
【0032】
[0049] いくつかの事例では、電気化学センサを1つまたは複数の所望の分析物に対して増感するための試薬が含まれてもよい。例えば、作用電極の近位にあるグルコースオキシダーゼ(GOx)の層が、グルコース酸化を触媒して過酸化水素(H
2O
2)を生成することができる。次いで、過酸化水素は作用電極において電気的に酸化されてよく、これにより電子が作用電極に放出され、この結果、作用電極を介して測定できるアンペロメトリック電流が得られる。
【0033】
【数1】
H
2O
2→2H
++O
2+2e
−
【0034】
[0050] 還元反応と酸化反応のいずれかによって生成される電流は、反応速度に実質的に比例する。さらに、反応速度は、分析物分子が電気化学センサ電極に到達して還元反応または酸化反応を直接に、または試薬を介して触媒的に、促す速度に依存する。定常状態では、分析物分子は、追加の分析物分子が周囲の領域から標本領域に拡散する速度と実質的に同じ速度で標本領域から電気化学センサ電極に拡散するが、この状態では、反応速度は、分析物分子の濃度に実質的に比例する。よって、作用電極を介して測定される電流は、分析物濃度の指標を提供する。
【0035】
[0051] コントローラ150は、任意選択で、ピクセルアレイ164を動作させるためのディスプレイドライバモジュール154を備えることができる。ピクセルアレイ164は、行と列に配置構成された、別々にプログラム可能な光透過、光反射、および/または発光ピクセルのアレイとすることができる。個々のピクセル回路は、任意選択で、ディスプレイドライバモジュール154からの情報に従って選択的に光を透過、反射、および/または発光するために、液晶技術、微小電気化学技術、発光ダイオード技術などを含むことができる。このようなピクセルアレイ164はまた、任意選択で、視覚的内容をカラーでレンダリングするために、複数色のピクセル(例えば、赤、緑、および青のピクセル)を含むことができる。ディスプレイドライバモジュール154は、例えば、ピクセルアレイ164中の別々にプログラムされるピクセルにプログラミング情報を提供する1つまたは複数のデータ線と、このようなプログラミング情報を受け取るピクセルグループを設定するための1つまたは複数のアドレッシング線とを備えることができる。眼球上に位置するこのようなピクセルアレイ164はまた、眼で知覚可能な焦点面にピクセルアレイからの光を向けるための、1つまたは複数のレンズを備えることができる。
【0036】
[0052] コントローラ150はまた、アンテナ170を介して情報を送信および/または受信するための通信回路156を備えることができる。通信回路156は、任意選択で、アンテナ170によって送信および/または受信される搬送波周波数上の情報を変調および/または復調するために、1つまたは複数の発振器、ミクサ、周波数インジェクタなどを備えることができる。いくつかの例では、眼球装着可能デバイス110は、外部リーダ180によって知覚可能な方式でアンテナ170のインピーダンスを変調することによって、バイオセンサからの出力を示すように構成される。例えば、通信回路156は、アンテナ170からの後方散乱放射の振幅、位相、および/または周波数の変動を引き起こすことができ、このような変動をリーダ180が検出することができる。
【0037】
[0053] コントローラ150は、相互接続子151を介してバイオインタラクティブ電子回路160に接続される。例えば、センサインタフェースモジュール152および/またはディスプレイドライバモジュール154を形成するように集積回路中で実装された論理要素をコントローラ150が備える場合、パターニングされた導電性材料(例えば、金、白金、パラジウム、チタン、銅、アルミニウム、銀、金属、これらの組合せなど)が、チップ上の端子をバイオインタラクティブ電子回路160に接続することができる。同様に、コントローラ150は、相互接続子157を介してアンテナ170に接続される。
【0038】
[0054]
図1に示すブロック図は、記述の便宜上、機能モジュールに関して述べられていることに留意されたい。しかし、眼球装着可能デバイス110の実施形態は、単一のチップ、集積回路、および/または物理コンポーネント中で実装される、機能モジュール(サブシステム)の1つまたは複数を用いて配置構成することもできる。例えば、整流器/レギュレータ146は電源ブロック140中に示されているが、整流器/レギュレータ146は、コントローラ150の論理要素、および/または眼球装着可能デバイス110中の埋め込まれた電子回路の他の機構をも含む、チップ中で実装されてもよい。よって、電源140からコントローラ150に提供されるDC供給電圧141は、チップ上に位置する整流器/レギュレータコンポーネントによって同じチップ上のコンポーネントに提供される供給電圧とすることができる。すなわち、電源ブロック140およびコントローラブロック150として
図1に示す機能ブロックは、物理的に別々のモジュールとして実装される必要はない。さらに、
図1に記載の機能モジュールの1つまたは複数は、相互に電気的に接続された、別々にパッケージされたチップによって実装されてもよい。
【0039】
[0055] 追加でまたは別法として、エネルギー獲得アンテナ142と通信アンテナ170は、同じ物理アンテナを用いて実装されてもよい。例えば、ループアンテナが、入射した放射を電力生成のために獲得することと、後方散乱放射を介して情報を通信することの両方を行うことができる。
【0040】
[0056] 外部リーダ180は、眼球装着可能デバイス110との間でワイヤレス信号171を送受信するためのアンテナ188(または複数のアンテナのグループ)を備える。外部リーダ180はまた、メモリ182と通信するプロセッサ186を有するコンピューティングシステムを備える。メモリ182は、非一時的なコンピュータ可読媒体であり、これは、以下のものに限定されないが、磁気ディスク、光学ディスク、有機メモリ、および/または、プロセッサ186によって読取り可能な他の任意の揮発性(例えばRAM)もしくは不揮発性(例えばROM)ストレージシステムを含むことができる。メモリ182は、センサ示度(例えば分析物バイオセンサ162からの)、プログラム設定(例えば、眼球装着可能デバイス110および/または外部リーダ180の挙動を調節するための)など、データの指標を記憶するために、データストレージ183を含むことができる。メモリ182はまた、命令184によって指定されるプロセスを外部リーダ180に実施させるために、プロセッサ186によって実行するためのプログラム命令184を含むことができる。例えば、プログラム命令184は、眼球装着可能デバイス110から通信された情報(例えば、分析物バイオセンサ162からのセンサ出力)を取り出すのを可能にするユーザインタフェースを、外部リーダ180が提供するようにすることができる。外部リーダ180はまた、眼球装着可能デバイス110との間でワイヤレス信号171を送受信するようにアンテナ188を動作させるための、1つまたは複数のハードウェアコンポーネントを備えることができる。例えば、発振器、周波数インジェクタ、エンコーダ、デコーダ、増幅器、フィルタなどが、プロセッサ186からの命令に従ってアンテナ188を駆動することができる。
【0041】
[0057] 外部リーダ180は、スマートフォン、ディジタルアシスタント、または、ワイヤレス通信リンク171を提供するのに十分なワイヤレス接続性を有する他のポータブルコンピューティングデバイスとすることができる。また、通信リンク171が、ポータブルコンピューティングデバイス中では一般に採用されない搬送波周波数で動作する例などでは、外部リーダ180は、ポータブルコンピューティングデバイスにプラグインできるアンテナモジュールとして実装されてもよい。いくつかの事例では、外部リーダ180は、ワイヤレス通信リンク171が低電力バジェットで動作できるようにするために着用者の眼の比較的近くに着用されるように構成された専用デバイスである。例えば、外部リーダ180は、ネックレスやイヤリングなどの宝飾品に統合されるか、または、帽子やヘッドバンドなど、頭部の近くに着用される衣類に統合されてよい。
【0042】
[0058] 眼球装着可能デバイス110が分析物バイオセンサ162を備える例では、システム100を動作させて、眼の表面上の涙膜中の分析物濃度を監視することができる。よって、眼球装着可能デバイス110は、眼部分析物バイオセンサのためのプラットフォームとして構成されてよい。涙膜は、涙腺から分泌されて眼を被覆する水液層である。涙膜は、眼の構造中の毛管を介して血液供給と接触しており、血液中に見られる多くのバイオマーカを含む。これらのバイオマーカは、人の健康状態を特徴付けるために分析される。例えば、涙膜は、グルコース、カルシウム、ナトリウム、コレステロール、カリウム、他のバイオマーカなどを含む。涙膜中のバイオマーカ濃度は、血液中のバイオマーカの対応する濃度とは系統的に異なる可能性があるが、この2つの濃度レベル間の関係を確立して、涙膜バイオマーカ濃度値を血液濃度レベルにマッピングすることができる。例えば、グルコースの涙膜濃度は、対応する血液グルコース濃度の約10分の1として確立する(例えば、経験的に決定する)ことができる。しかし、別の比率関係および非比率関係を使用することもできる。よって、分析されることになる大量の血液を人体の外にランセットで抜き取ることによって実施される血液サンプリング技法と比較して、涙膜分析物濃度レベルの測定は、バイオマーカレベルを監視するための非侵襲性の技法を提供する。さらに、本明細書で開示する眼部分析物バイオセンサプラットフォームは、実質的に継続的に動作させることができ、それにより、分析物濃度のリアルタイム監視が可能になる。
【0043】
[0059] 涙膜分析物モニタとして構成されたシステム100を用いて読取りを実施するために、外部リーダ180は無線周波数放射171を発することができ、この無線周波数放射171は、電源140を介して、獲得されて眼球装着可能デバイス110に電力供給する。エネルギー獲得アンテナ142(および/または通信アンテナ170)によって取り込まれた無線周波数電気信号が、整流器/レギュレータ146中で整流および/または調整され、調整されたDC供給電圧147がコントローラ150に提供される。よって、無線周波数放射171は、眼球装着可能デバイス110内の電子コンポーネントをオンにする。オンにされると、コントローラ150は、分析物濃度レベルを測定するように分析物バイオセンサ162を動作させる。例えば、センサインタフェースモジュール152は、分析物バイオセンサ162中の作用電極と参照電極との間に電圧を印加することができる。印加される電圧は、作用電極において分析物に電気化学反応を起こさせてそれにより作用電極を介して測定可能なアンペロメトリック電流を発生させるのに十分なものとすることができる。測定されたアンペロメトリック電流は、分析物濃度を示すセンサ示度(結果)を提供することができる。コントローラ150は、センサ示度を外部リーダ180に通信し返す(例えば通信回路156を介して)ようにアンテナ170を動作させることができる。センサ示度は、例えば、通信アンテナ170のインピーダンスを変調して、インピーダンスの変調が外部リーダ180によって検出されるようにすることによって、通信することができる。アンテナインピーダンスの変調は、例えば、アンテナ170からの後方散乱放射によって検出することができる。
【0044】
[0060] いくつかの実施形態では、システム100は、コントローラ150および電子回路160に電力供給するためのエネルギーを、眼球装着可能デバイス110に非継続的に(「断続的に」)供給するように動作することができる。例えば、無線周波数放射171は、涙膜分析物濃度測定を実施して結果を通信するのに足りる長さの時間にわたって眼球装着可能デバイス110に電力供給するために、供給されてよい。例えば、供給される無線周波数放射は、作用電極において電気化学反応を誘起するのに十分な電位を作用電極と参照電極との間に印加し、得られたアンペロメトリック電流を測定し、測定されたアンペロメトリック電流を示すような方式でアンテナインピーダンスを変調して後方散乱放射を調節するのに十分な電力を、提供することができる。このような例では、供給される無線周波数放射171は、外部リーダ180から眼球装着可能デバイス110への、測定を要求するための問合せ信号と考えることができる。眼球装着可能デバイス110に定期的に問い合わせて(例えば、無線周波数放射171を供給してデバイスを一時的にオンにすることによって)、センサ結果を記憶する(例えばデータストレージ183を介して)ことによって、外部リーダ180は、眼球装着可能デバイス110に継続的に電力供給することなく、経時的な分析物濃度測定値のセットを蓄積することができる。
【0045】
[0061]
図2Aは、例示的な眼球装着可能電子デバイス210(または眼部電子回路プラットフォーム)の上面図である。
図2Bは、
図2Aに示す例示的な眼球装着可能電子デバイスのアスペクト図である。
図2Aおよび2Bにおける相対寸法は必ずしも正確な縮尺であるとは限らず、例示的な眼球装着可能電子デバイス210の配置構成を記述する際の説明の目的でのみレンダリングされたものであることに留意されたい。眼球装着可能デバイス210は、湾曲したディスクとして形作られたポリマー材料220で形成される。眼球装着可能デバイス210が眼に装着されている間に入射光が眼に透過されるのを可能にするように、ポリマー材料220は実質的に透明な材料とすることができる。ポリマー材料220は、視力検定において視力矯正および/または美容コンタクトレンズを形成するのに採用されるものと同様の生体適合性材料とすることができ、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリヒドロキシエチルメタクリレート(polyHEMA)、シリコーンヒドロゲル、これらの組合せなどとすることができる。ポリマー材料220は、眼の角膜表面を覆うように取り付けるのに適した凹面226を片側が有するように形成されてよい。ディスクの反対側は、眼球装着可能デバイス210が眼に装着されている間に眼瞼の動きと干渉しない凸面224を有することができる。円形の外側エッジ228が、凹面224と凸面226とを接続する。
【0046】
[0062] 眼球装着可能デバイス210は、直径約1センチメートルおよび厚さ約0.1〜約0.5ミリメートルなど、視力矯正および/または美容コンタクトレンズと同様の寸法を有することができる。しかし、これらの直径および厚さの値は、説明のために提供するに過ぎない。いくつかの実施形態では、眼球装着可能デバイス210の寸法は、着用者の眼の角膜表面のサイズおよび/または形状に従って選択することができる。
【0047】
[0063] ポリマー材料220は、様々な方法で湾曲形状によって形成することができる。例えば、熱成形、射出成型、スピンキャスティングなど、視力矯正コンタクトレンズを形成するのに採用されるのと同様の技法を採用して、ポリマー材料220を形成することができる。眼球装着可能デバイス210が眼に装着されている間、凸面224は周囲環境の方へ外側に向き、凹面226は角膜表面の方へ内側に向く。したがって、凸面224は眼球装着可能デバイス210の外側上面と考えることができ、凹面226は内側底面と考えることができる。
図2Aに示す「底面」図は、凹面226に面している。
図2Aに示す底面図から、湾曲ディスクの外周に近い外側周辺部222は、ページの外に延びるように湾曲し、ディスクの中心に近い中心領域221は、ページの中に延びるように湾曲する。
【0048】
[0064] 基板230が、ポリマー材料220に埋め込まれている。基板230は、ポリマー材料220の外側周辺部222に沿って、中心領域221から離れて位置するように埋め込まれてよい。基板230は、視野と干渉しない。というのは、基板230は、眼に近すぎて焦点が合わず、また、眼の眼球感知部分に入射光が透過される中心領域221から離れて位置決めされているからである。さらに、基板230は、透明な材料で形成されて、視覚に対する影響をさらに軽減することができる。
【0049】
[0065] 基板230は、平坦な円形リング(例えば、中心に穴があるディスク)として形作られてよい。基板230の平坦面(例えば径方向幅に沿った)は、チップなどの電子回路を実装する(例えばフリップチップ実装を介して)ための、かつ、導電性材料をパターニング(例えば、フォトリソグラフィ、堆積、めっきなどの微細加工技法を介して)して電極、アンテナ、および/または相互接続を形成するための、プラットフォームである。基板230およびポリマー材料220は、共通の中心軸の周りで実質的に円筒状に対称とすることができる。基板230は、例えば、直径約10ミリメートル、径方向幅約1ミリメートル(例えば、外半径が内半径よりも1ミリメートル大きい)、および厚さ約50マイクロメートルとすることができる。しかし、これらの寸法は例のために提供するに過ぎず、本開示を限定するものでは決してない。基板230は、上記の
図1に関する基板130の考察と同様、様々な異なるフォームファクタで実装されてよい。
【0050】
[0066] ループアンテナ270、コントローラ250、およびバイオインタラクティブ電子回路260が、埋め込まれた基板230上に配置される。コントローラ250は、バイオインタラクティブ電子回路260およびループアンテナ270を動作させるように構成された論理要素を備えるチップとすることができる。コントローラ250は、やはり基板230上に位置する相互接続子257によって、ループアンテナ270に電気的に接続される。同様に、コントローラ250は、相互接続子251によってバイオインタラクティブ電子回路260に電気的に接続される。相互接続子251、257、ループアンテナ270、および任意の導電性電極(例えば電気化学分析物バイオセンサなどのための)は、堆積やフォトリソグラフィなど、このような材料を正確にパターニングするためのプロセスによって基板230上にパターニングされた導電性材料で形成されてよい。基板230上にパターニングされた導電性材料は、例えば、金、白金、パラジウム、チタン、炭素、アルミニウム、銅、銀、塩化銀、不活性材料で形成された導体、金属、これらの組合せなどとすることができる。
【0051】
[0067]
図2Aは眼球装着可能デバイス210の凸面224に面した図だが、
図2Aに示すように、バイオインタラクティブ電子回路モジュール260は、基板230の、凸面224に面する側に実装されている。例えばバイオインタラクティブ電子回路モジュール260が分析物バイオセンサを備える場合、このようなバイオセンサを凸面224に近くなるように基板230上に実装することにより、バイオセンサは、ポリマー材料220の凸面224を被覆する涙膜42(例えば、眼瞼の動きによって散布される涙膜層)中の分析物濃度を感知することができる。しかし、基板230上に位置する電子回路や電極などは、「内側に」向いている側(例えば、凹面226に最も近く位置する)と、「外側に」向いている側(例えば、凸面224に最も近く位置する)の、どちらに実装されてもよい。さらに、いくつかの実施形態では、いくつかの電子コンポーネントは基板230の片側に実装されてよく、他の電子コンポーネントは反対側に実装され、基板230の中を通る導電性材料を介して2つの間が接続されてよい。
【0052】
[0068] ループアンテナ270は、基板の平坦面に沿ってパターニングされて平坦な導電性リングを形成する、導電性材料の層である。いくつかの事例では、ループアンテナ270は、完全なループを作らずに形成されてよい。例えば、
図2Aに示すように、アンテナ270は、コントローラ250およびバイオインタラクティブ電子回路260のための空間を空けるように、カットアウトを有することができる。しかし、ループアンテナ270はまた、基板230の平坦面の周りに1回または複数回にわたって完全に巻き付く導電性材料の連続的なストリップとして配置構成されてもよい。例えば、複数の巻きを有する導電性材料のストリップが、基板230の、コントローラ250およびバイオインタラクティブ電子回路260と反対の側にパターニングされてよい。この場合、このような巻きアンテナの端部(例えばアンテナリード)間の相互接続子は、基板230の中を通ってコントローラ250に渡されてよい。
【0053】
[0069]
図2Cは、眼10の角膜表面22に装着されている間の、例示的な眼球装着可能電子デバイス210の側断面図である。
図2Dは、例示的な眼球装着可能デバイス210の露出面224、226を囲む涙膜層40、42を示すように拡大された、至近距離からの側断面図である。
図2Cおよび2Dにおける相対寸法は必ずしも正確な縮尺であるとは限らず、例示的な眼球装着可能電子デバイス210の配置構成を記述する際の説明の目的でのみレンダリングされたものであることに留意されたい。例えば、眼球装着可能デバイスの厚さ総計は約200マイクロメートルとすることができ、涙膜層40、42の厚さはそれぞれ約10マイクロメートルとすることができるが、この比率は図には反映されていない場合がある。例示を可能にするためおよび説明を容易にするために、いくつかの様相は誇張されている。
【0054】
[0070] 眼10は、上眼瞼30と下眼瞼32を共に眼10の上部の上で合わせることによってカバーされる角膜20を含む。入射光が角膜20を介して眼10によって受け取られ、光は眼10の感光要素(例えば、棹状体や錐状体など)に光学的に向けられて、視覚が刺激される。眼瞼30、32の動きは、眼10の露出した角膜表面22の全体に涙膜を散布する。涙膜は、眼10を保護および潤滑するために涙腺によって分泌される水溶液である。眼球装着可能デバイス210が眼10に装着されると、涙膜は、凹面と凸面224、226の両方を、内層40(凹面226に沿った)および外層42(凸層224に沿った)で被覆する。涙膜層40、42は、厚さ約10マイクロメートルとすることができ、合わせて約10マイクロリットルを占めることができる。
【0055】
[0071] 涙膜層40、42は、眼瞼30、32の動きによって、角膜表面22および/または凸面224の全体に散布される。例えば、眼瞼30、32がそれぞれ上と下に動いて、角膜表面22および/または眼球装着可能デバイス210の凸面224の全体に少量の涙膜を行き渡らせる。角膜表面22上の涙膜層40はまた、凹面226と角膜表面22との間の毛管力によって、眼球装着可能デバイス210の装着を容易にする。いくつかの実施形態では、眼球装着可能デバイス210はまた、部分的には、眼に面した凹面226の凹型湾曲による角膜表面22に対する真空力によって、眼の上に保持されてもよい。
【0056】
[0072]
図2Cおよび2Dの横断面図に示すように、基板230は傾斜していてよく、それにより、基板230の平坦な実装面は、凸面224の近接部分と実質的に平行である。前述のように、基板230は、内側に向いている面232(ポリマー材料220の凹面226により近い)と、外側に向いている面234(凸面224により近い)とを有する、平坦化されたリングである。基板230は、実装面232、234のいずれかまたは両方に実装された、電子コンポーネントおよび/またはパターニングされた導電性材料を有することができる。
図2Dに示すように、センサ電子回路260、コントローラ250、および導電性相互接続子251が、外側に向いている面234上に実装され、それにより、センサ電子回路260は、内側に向いている面232上に実装された場合よりも、凸面224に相対的により近い。
【0057】
[0073] III.例示的な眼部電気化学分析物センサ
図3は、涙膜分析物濃度を電気化学的に測定するためのシステム300の機能ブロック図である。システム300は、外部リーダ340によって電力供給される埋め込まれた電子コンポーネントを備える眼球装着可能デバイス310を含む。眼球装着可能デバイス310は、外部リーダ340からの無線周波数放射341を取り込むためのアンテナ312を備える。眼球装着可能デバイス310は、埋め込まれた電子回路を動作させるための電源電圧330、332を生成するために、整流器314、エネルギー蓄積装置316、およびレギュレータ318を備える。眼球装着可能デバイス310は、センサインタフェース321によって駆動される作用電極322と参照電極323とを有する電気化学センサ320を備える。眼球装着可能デバイス310は、アンテナ312のインピーダンスを変調することによってセンサ320からの結果を外部リーダ340に通信するためのハードウェアロジック324を備える。インピーダンス変調器325(
図3ではスイッチとして象徴的に示される)を使用して、ハードウェアロジック324からの命令に従ってアンテナインピーダンスを変調することができる。
図1および2に関して上に論じた眼球装着可能デバイス110、210と同様、眼球装着可能デバイス310は、眼に装着されるように構成されたポリマー材料内に埋め込まれた実装基板を備えることができる。
【0058】
[0074] 電気化学センサ320は、このような基板の、眼の表面に近接する実装面上(例えば、基板230の、内側に向いている側232上のバイオインタラクティブ電子回路260に対応する)に位置してよく、それにより、眼球装着可能デバイス310と眼との間に介在する涙膜層(例えば、眼球装着可能デバイス210と角膜表面22との間の内側涙膜層40)中の分析物濃度を測定する。しかし、いくつかの実施形態では、電気化学センサは、このような基板の、眼の表面から遠位の実装面(例えば、基板230の、外側に向いている面234に対応する)上に位置してもよく、それにより、眼球装着可能デバイス310の露出面を被覆する涙膜層(例えば、ポリマー材料210の凸面224と、大気および/または閉じた眼瞼との間に介在する、外側涙膜層42)中の分析物濃度を測定する。
【0059】
[0075]
図3を参照すると、電気化学センサ320は、試薬によって触媒された分析物の生成物を作用電極322において電気化学的に反応させる(例えば、還元反応および/または酸化反応)のに十分な電圧を、電極322、323間に印加することによって、分析物濃度を測定する。作用電極322における電気化学反応はアンペロメトリック電流を発生させ、これを作用電極322において測定することができる。センサインタフェース321は、例えば、作用電極322と参照電極323との間に還元電圧を印加して、試薬によって触媒された分析物からの生成物を作用電極322において還元することができる。追加でまたは別法として、センサインタフェース321は、作用電極322と参照電極323との間に酸化電圧を印加して、試薬によって触媒された分析物からの生成物を作用電極322において酸化させることができる。センサインタフェース321は、アンペロメトリック電流を測定し、出力をハードウェアロジック324に提供する。センサインタフェース321は、例えば、作用電極322と参照電極323との間に電圧を印加することと、作用電極322を介して結果的なアンペロメトリック電流を測定することとを同時に行うために両方の電極322、323に接続された、ポテンショスタットを備えることができる。
【0060】
[0076] 整流器314、エネルギー蓄積装置316、および電圧レギュレータ318は、受信された無線周波数放射341からエネルギーを獲得するように動作する。無線周波数放射341は、アンテナ312のリード上で無線周波数電気信号を引き起こす。整流器314は、アンテナリードに接続され、無線周波数電気信号をDC電圧に変換する。エネルギー蓄積装置316(例えばコンデンサ)は、整流器314の出力にわたって接続されて、DC電圧の高周波数成分をフィルタリングによって除去する。レギュレータ318は、フィルタリングされたDC電圧を受け取り、ハードウェアロジック324を動作させるためのディジタル供給電圧330と、電気化学センサ320を動作させるためのアナログ供給電圧332の両方を出力する。例えば、アナログ供給電圧は、センサ電極322、323の間に電圧を印加してアンペロメトリック電流を発生させるために、センサインタフェース321によって使用される電圧とすることができる。ディジタル供給電圧330は、約1.2ボルトや約3ボルトなど、ディジタル論理回路を駆動するのに適した電圧とすることができる。無線周波数放射341を外部リーダ340(または、周囲放射など、別のソース)から受信することで、供給電圧330、332がセンサ320およびハードウェアロジック324に供給される。センサ320およびハードウェアロジック324は、電力供給されている間、アンペロメトリック電流を発生させ測定して結果を通信するように構成される。
【0061】
[0077] センサ結果は、アンテナ312からの後方散乱放射343を介して外部リーダ340に通信し返すことができる。ハードウェアロジック324は、電気化学センサ320から出力電流を受け取り、センサ320によって測定されたアンペロメトリック電流に従ってアンテナ312のインピーダンスを変調する(325)。アンテナインピーダンス、および/またはアンテナインピーダンスの変化は、後方散乱信号343を介して外部リーダ340によって検出される。外部リーダ340は、後方散乱信号343によって示される情報を復号してディジタル入力を処理システム346に提供するために、アンテナフロントエンド342および論理コンポーネント344を備えることができる。外部リーダ340は、後方散乱信号343をセンサ結果に関連付ける(例えば、アンテナ312のインピーダンスをセンサ320からの出力に関連付ける事前プログラム済みの関係に従って、処理システム346を介して)。次いで、処理システム346は、示されたセンサ結果(例えば、涙膜分析物濃度の値)を、ローカルメモリおよび/または外部メモリに(例えば、ネットワークを介して外部メモリと通信することによって)記憶することができる。
【0062】
[0078] いくつかの実施形態では、別々の機能ブロックとして示される機構の1つまたは複数を、単一のチップ上で実装(パッケージ)することができる。例えば、眼球装着可能デバイス310は、単一のチップまたはコントローラモジュール中で共にパッケージされた整流器314、エネルギー蓄積装置316、電圧レギュレータ318、センサインタフェース321、およびハードウェアロジック324を用いて、実装されてもよい。このようなコントローラは、ループアンテナ312およびセンサ電極322、323に接続された相互接続子(リード)を有することができる。このようなコントローラは、ループアンテナ312において受け取られたエネルギーを獲得し、アンペロメトリック電流の創出に十分な電圧を電極322、323間に印加し、アンペロメトリック電流を測定し、アンテナ312を介して測定済み電流を示す(例えば後方散乱放射343を介して)ように、動作する。
【0063】
[0079]
図4Aは、眼球装着可能デバイス中のアンペロメトリックセンサを動作させて涙膜分析物濃度を測定するためのプロセス400のフローチャートである。埋め込まれた電気化学センサを備える眼球装着可能デバイス中のアンテナにおいて、無線周波数放射が受信される(402)。受信された放射による電気信号が整流および調整されて、電気化学センサおよび関連するコントローラに電力が供給される(404)。例えば、整流器および/またはレギュレータが、アンテナリードに接続されて、電気化学センサおよび/またはコントローラに電力供給するためのDC供給電圧を出力することができる。作用電極において電気化学反応を引き起こすのに十分な電圧が、電気化学センサ上の作用電極と参照電極との間に印加される(406)。作用電極を介してアンペロメトリック電流が測定される(408)。例えば、ポテンショスタットが、作用電極と参照電極との間に電圧を印加し、作用電極を介して結果的なアンペロメトリック電流を測定することができる。測定されたアンペロメトリック電流は、アンテナを用いてワイヤレスに示される(410)。例えば、アンテナインピーダンスを変調することによって、センサ結果を示すように後方散乱放射を操作することができる。
【0064】
[0080]
図4Bは、外部リーダを動作させて、眼球装着可能デバイス中のアンペロメトリックセンサに問い合わせて涙膜分析物濃度を測定するためのプロセス420のフローチャートである。無線周波数放射が、外部リーダから、眼に装着された電気化学センサに送信される(422)。送信される放射は、測定を実施して結果を通信するのに足りる長さの時間にわたって放射からのエネルギーで電気化学センサに電力供給するのに十分なものである(422)。例えば、電気化学センサに電力供給するのに使用される無線周波数放射は、
図3に関して上述した、外部リーダ340から眼球装着可能デバイス310に送信される放射341と同様とすることができる。次いで、外部リーダは、電気化学分析物センサによる測定値を示す後方散乱放射を受信する(424)。例えば、後方散乱放射は、
図3に関して上述した、眼球装着可能デバイス310から外部リーダ340に送られる後方散乱信号343と同様とすることができる。次いで、外部リーダにおいて受信された後方散乱放射は、涙膜分析物濃度に関連付けられる(426)。いくつかの場合では、分析物濃度値は、外部リーダのメモリ(例えば処理システム346中の)、および/またはネットワーク接続されたデータストレージに記憶されてよい。
【0065】
[0081] 例えば、後方散乱アンテナのインピーダンスを変調することによって、センサ結果(例えば、測定されたアンペロメトリック電流)を後方散乱放射中で符号化することができる。外部リーダは、後方散乱放射の周波数、振幅、および/または位相シフトに基づいて、アンテナインピーダンス、および/またはアンテナインピーダンスの変化を検出することができる。次いで、眼球装着可能デバイス内で採用された符号化ルーチンを反転することによってインピーダンス値をセンサ結果に関連付けることで、センサ結果を抽出することができる。よって、リーダは、検出されたアンテナインピーダンス値をアンペロメトリック電流値にマッピングすることができる。アンペロメトリック電流値は涙膜分析物濃度に実質的に比例し、感度(例えば倍率)が、アンペロメトリック電流と、関連する涙膜分析物濃度とを関係付ける。感度値は、例えば、経験的に導出された較正係数に部分的に従って決定されてよい。
【0066】
[0082] IV.例示的な眼球装着可能デバイス識別
図5Aは、外部リーダ510と通信する眼球装着可能デバイス530を含むシステム500のブロック図である。眼球装着可能デバイス530は、眼10の角膜表面の上に接触装着されるように構成される。眼球装着可能デバイス530は、識別シーケンスを出力して識別シーケンスを外部リーダ510に通信するように動作することができる。次いでリーダ510は、識別シーケンスを使用して、構成情報および/または較正情報など、特定のデバイス530に特有のデータを、取り出し、かつ/または記憶することができる。リーダ510は、種々の眼球装着可能デバイスからの識別シーケンスを使用して各デバイス間を区別し、デバイス特有データを各デバイスに関連付けることができる。したがって、眼球装着可能デバイス510は、データを記憶するための内蔵プログラマブルメモリを全く必要としない。その代わり、リーダ510(または、リーダ510によってアクセス可能なデータベース)が、デバイス特有情報を、眼球装着可能デバイスの識別シーケンスに関連付けるようにして記憶することができる。
【0067】
[0083] 外部リーダ510は、処理システム512およびメモリ514を備える。メモリ514は、リーダ510中に位置する、かつ/またはリーダ510とネットワーク通信する、揮発性および/または不揮発性のコンピュータ可読媒体とすることができる。メモリ514は、例えば、
図1に関して上に論じた外部リーダ180中のメモリ182と同様とすることができる。処理システム512は、メモリ514に記憶されたソフトウェアを実行してシステム500を本明細書に記載のように動作させるコンピューティングシステムとすることができる。リーダ510は、帽子、ヘッドバンド、イヤリング、ペンダント、眼鏡など、ユーザの眼の比較的近くに着用されるように構成されたデバイスなどのウェアラブルデバイスに組み込まれてよい。リーダ510はまた、腕時計、モバイルフォン、または別のパーソナルエレクトロニクスデバイスに組み込まれてもよい。
【0068】
[0084] いくつかの例では、リーダ510は、眼球装着可能デバイス530上のセンサから1つまたは複数の測定値を得ることができる(例えば、
図1〜4に関して述べたシステムと同様、測定信号を断続的に送信して、眼球装着可能デバイス530に備わる電気化学センサに測定値を取得させて結果を通信させることによって)。外部リーダ510はまた、眼球装着可能デバイス530によって獲得されることになる無線周波数放射520を送信するためのアンテナ(図示せず)を備えることができる。外部リーダ510はまた、後方散乱放射522によってリーダに送信し返された情報を受信することができる。例えば、後方散乱放射522が識別シーケンスを示すように、眼球装着可能デバイス530のアンテナインピーダンスが識別シーケンスに従って変調されてよい。後方散乱放射522はまた、例えばセンサ測定値を示すこともできる。外部リーダ510はまた、メモリ514を使用して、眼球装着可能デバイス530から通信されたデバイス特有情報517(例えばアンペロメトリック電流測定値)の指標を記憶することができる。
【0069】
[0085]
図5Bは、
図5Aに関して述べた眼球装着可能デバイス530のブロック図である。眼球装着可能デバイス530は、入射した放射520(および/または他のソース)からエネルギーを獲得してデバイス530に電力供給するための、エネルギー獲得システムを備えることができる。例えば、測定を実施して測定結果を通信するための電子回路に、エネルギー獲得回路を介して電力供給することができる。
【0070】
[0086] 眼球装着可能デバイス530は、通信電子回路532、識別シーケンスジェネレータ534、アンテナ536、およびセンサ538(または他のバイオインタラクティブ電子回路)を備えることができる。識別シーケンスジェネレータ534は、識別シーケンスを出力するように構成されてよい。識別シーケンスは、特定の眼球装着可能デバイス530を他から区別する際に使用するための一意の特徴的な「フィンガプリント」を提供する、値の実質的に一意の系列(例えば、2進値の系列)とすることができる。シーケンスジェネレータ534は、プロンプトに応答して系列を繰り返し(例えば一貫して)出力するように構成されてよく、それにより、同じ特定のデバイス530は、同じ識別シーケンスに一貫して関連付けられるものとすることができる。例えば、識別シーケンスジェネレータ534は、プロンプトを受け取って識別シーケンスを出力する回路とすることができる。シーケンスジェネレータ534は、眼球装着可能デバイス530の制御チップに組み込まれた回路とすることができる。いくつかの例では、識別シーケンスは、製造プロセスの間に眼球装着可能デバイス530に刻印されるシリアル番号とすることができる。例えば、ハイ/ロー値の実質的に一意の系列を出力するように、シーケンスジェネレータ534の回路実装を製造中にカスタマイズすることができる。次いで、生産される各眼部デバイスに異なる識別シーケンスを割り当てることができ、各々のシーケンスジェネレータ回路を相応にカスタマイズすることができる。
【0071】
[0087] 追加でまたは別法として、シーケンスジェネレータ534は、1つまたは複数の回路コンポーネントにおけるプロセス変動に基づいて、眼球装着可能デバイス530の識別シーケンスを生成するように構成されてよい。例えば、異なる2つのトランジスタ(またはトランジスタのセット)のしきい値電圧を比較するコンパレータ回路を生み出すことができる。このようなペアにおける無相関のしきい値電圧変動を、増幅しディジタル化して、各コンパレータ回路の状態に依存する2進値のシーケンスを生み出すことができる。個々の2進状態コンパレータ回路はそれぞれ、クロスカップルされた論理ゲートを有するコンパレータ回路(例えばラッチ回路)で形成されたものとすることができる。リセットに続いて、各コンパレータ回路は、しきい値電圧間のランダムなオフセットに依存して2つの可能な状態のうちの一方に落ち着く。クロスカップル配置構成における正のフィードバックが、小さい変動を増幅して読出しを可能にする。次いで、多くのこのような回路のアレイを使用して、所望のビット数の識別シーケンスを生み出すことができる。得られた識別シーケンスは、トランジスタしきい値電圧におけるランダムな無相関の変動(または、ダイなどにおける他のプロセス変動)に基づくので、識別シーケンスは、完全に一意ではない場合がある(すなわち、2つの異なる識別回路が、同一の識別シーケンスを生成する場合がある)。さらに、ランダムなプロセス変動に依拠するこのようなシーケンスジェネレータ534は、同じ出力シーケンスに一貫して落ち着くわけではない場合がある。例えば、特に近いしきい値電圧間の比較が、同じ値に一貫して落ち着かない場合があり、いくつかの回路は、比較される回路コンポーネントの差別的な劣化のせいで、時間の経過に伴ってそれらの出力を系統的に変化させる場合がある。しかし、このような曖昧さの確率は、比較的より長いワード長(すなわちより多いビット数)の識別シーケンスを使用することによって軽減することができる。
【0072】
[0088] 一例では、シーケンスジェネレータ534は、複数の可能な状態のうちの1つに落ち着くようにそれぞれ構成された複数の状態回路を備えることができ、この場合、各状態回路は、実質的に一意の識別シーケンス中の1つのビット(または複数のビット)を表すことができる。このような状態回路の例は、クロスカップルされたNORゲートを含むことができる。1対のトランジスタを、2つの間のしきい値電圧の差に依存して回路をある状態または別の状態に落ち着かせるように配置構成することができる。各トランジスタは、ゲート端子、ソース端子、およびドレイン端子を有する。ドレイン端子とソース端子との間の導電性は、部分的には、ゲート端子とソース端子との間に印加される電圧によって決定され、ゲート−ソース電圧V
gsがしきい値V
thを超えると、その結果、非ゼロのドレイン−ソース電流I
dsとなる。1対のトランジスタは、第1のトランジスタのゲートが第2のトランジスタのソースに接続され、第2のトランジスタのゲートが第1のトランジスタのソースに接続されるように、接続されてよい。各トランジスタのドレインは供給線(例えばVdd)に接続されてよく、各トランジスタのソースは接地線に接続されてよい。供給線および接地線へのそれぞれの接続は、リセット線によって駆動されるトランジスタを介してそれぞれなされてよい。回路をリセットすると、ソース端子およびクロスカップルされたゲート端子は全てローにセットされる(例えば接地にセットされる)。
【0073】
[0089] ロー電圧へのリセットの間、2つのクロスカップルされたトランジスタのうちの一方が、他方(例えば、より低いしきい値電圧を有する方)よりも前に導通状態になる。導通状態になるトランジスタを通る電流が、まず、正のフィードバックを生み出して、クロスカップルされたドレイン/ゲート接続を介して、第1の導電性トランジスタのゲート−ソース電圧を増大させ、第2のトランジスタの導電性を低下させる。次いで、2つのクロスカップルされたトランジスタのドレインが、2つのトランジスタのうちのどちらがより高いしきい値電圧を有するかに応じて、一方はハイ電圧、一方はロー電圧に落ち着く。しきい値電圧V
thはトランジスタチャネル領域の物理プロパティ(例えば、電荷担体移動度、チャネル幅および長さ、酸化物伝導性など)の変動との相関関係にあるので、回路の製造における無相関のプロセス変動のせいで、所与のセル中で2つの状態のうちのいずれかがおよそ等しい確率で発生する。よって、2つのトランジスタ(またはそれらの一方)のドレインは、状態回路の製造におけるランダムなプロセス変動に基づいて複数の可能な状態のうちの1つに落ち着く例示的な状態回路の出力状態を表す。構築された回路中の物理機構におけるプロセス変動に基づく他の状態回路が採用されてもよい。上記の状態回路は、例示のために述べるに過ぎない。
【0074】
[0090] 眼球装着可能デバイス530は、問合せ信号(例えば放射520)をリーダ510から受信すると、電源オンすることができ(獲得されたエネルギーを介して)、シーケンスジェネレータ534が識別シーケンスを出力することができる。次いで、通信電子回路532が、アンテナ536を使用して、識別シーケンスの指標をリーダ510に通信し返すことができる。例えば、通信電子回路532は、識別シーケンスに従ってアンテナ536のインピーダンスを変調して、識別シーケンスを示す情報を後方散乱放射522中で符号化することができる。次いでこの情報は、リーダ510によって復号することができる。眼球装着可能デバイス530は測定電子回路も備えることができ、この測定電子回路は、センサ538の作用電極を介してアンペロメトリック電流を測定し、通信電子回路532を使用して、測定されたアンペロメトリック電流を、アンテナ536を介して通信するように構成される。
【0075】
[0091] リーダ510は、後方散乱放射522を受信すると、識別シーケンスを使用してメモリ514中のデバイス特有情報517にアクセスすることができる。例えば、リーダ510は、デバイス530についての構成および/または較正データ、デバイス530の製造日、生産バッチ、出荷日、または有効期限、デバイス530の前の使用に関する任意の情報、デバイス530に関連する特定のユーザなどをルックアップすることができる。このようなデバイス特有情報517は、例えば、デバイス530の製造、較正、テスト、または前の使用との関連で、あらかじめメモリ514にロードされていてよい。加えて、リーダ510は、このようなデバイス特有情報517を、追加のセンサ示度やユーザ選好などで補足することができ、それにより、この追加情報は、特定のデバイス530を識別する識別シーケンスに関連付けられる。追加でまたは別法として、リーダ510は、非ローカル(例えば、リーダ510と通信するサーバに記憶されたデータベース)に記憶されたデバイス特有情報にアクセスすることもできる。
【0076】
[0092] デバイス特有情報517がアクセスされると、次いで、デバイス特有情報517をリーダ510が使用して眼球装着可能デバイス530を動作させることができる。例えば、リーダ510は、デバイス特有情報517に含まれる構成データを使用して、どれくらいの頻度で(またはどんな条件下で)眼球装着可能デバイス530に示度を照会するか決定することができる。構成データはまた、電気化学センサ538についての所望のアンペロメトリック電流安定化時間を指定することができる。したがって、リーダ510は、アンペロメトリック電流が安定化する(例えば、作用電極における電気化学反応が定常状態に達するのに伴って)間、ある期間にわたってセンサ538中の電極間に電圧を最初に印加するよう眼球装着可能デバイス530に命令するように、構成されてよい。安定化時間に続いて、次いでリーダ510は、アンペロメトリック電流を測定して後方散乱放射522を介して測定電流を示すよう、眼球装着可能デバイス530に促すことができる。他のデバイス特有動作選好も可能である。追加でまたは別法として、リーダ510は、較正データを使用して、センサ示度(すなわちアンペロメトリック電流測定値)を解釈することができる。このような較正データは、例えば、電流測定値を分析物濃度に関係付ける較正曲線を定義する、感度および/またはオフセットを含むことができる。較正プロシージャおよびそれに関連する結果的な較正値の例については、
図7〜8に関して後述する。
【0077】
[0093] デバイス特有情報517をデバイスの外に記憶し、シーケンスジェネレータ534から出力される実質的に一意の識別シーケンスを使用してこのような情報をデバイスにマッピングすることによって、デバイス530は、内蔵プログラマブルメモリを必要としない。したがって、メモリのないデバイス530は、どんなユーザ特有情報(例えば前のセンサ示度など)も記憶しない。それにより、このようなメモリなし構成は、潜在的なプライバシー懸念を緩和する。というのは、ユーザ特有情報は、資格認定ログインや暗号化方式などのデータ保護ルーチンを組み込むのに適したプラットフォームに記憶されるからである。このプラットフォームは、リーダ510および/または外部サーバの任意の組合せとすることができる。さらに、メモリなし構成は、デバイスを紛失した(デバイス530が眼10から外れたせいで)場合に、デバイス530に記憶されたデータを失うことへの懸念も緩和する。したがって、本明細書に記載のメモリなし構成によれば、眼球装着可能デバイス530が、視力矯正の応用例で採用される使い捨てコンタクトレンズと同様の使い捨て製品であり得る実装形態が容易になる。
【0078】
[0094]
図6A〜6Cに、特定の眼球装着可能デバイスから出力された識別シーケンスに従ってデバイス特有情報を眼球装着可能デバイスに関連付けることに含まれ得る様々な例示的プロセスを示す。
図6Aは、眼球装着可能デバイスからの識別シーケンスを得てからデバイス特有情報を取り出すために、リーダによって実施されるプロセスである。
図6Bは、リーダからの照会に応答して特定の眼球装着可能デバイスの識別シーケンスを通信するために、眼球装着可能デバイスによって実施されるプロセスである。
図6Cは、デバイス特有情報を特定のデバイスの識別シーケンスに関連付けることによって、特定の眼球装着可能デバイスに関連するこの情報を記憶するために、リーダによって実施されるプロセスである。
【0079】
[0095]
図6Aは、眼球装着可能デバイスから受け取った識別シーケンスに基づいてデバイス特有情報を取り出すための例示的なプロセス600のフローチャートである。プロセス600は、ブロック602で、問合せ信号を眼球装着可能デバイスに送信することを含む。例えば、リーダ510は、放射520をデバイス530に送信することができる。眼球装着可能デバイスは、問合せ信号を受信すると、眼球装着可能デバイスの識別シーケンスを示す応答信号を送る。デバイス530は、シーケンスをジェネレータ534から出力することができ、アンテナインピーダンスを変調して、後方散乱放射522が識別シーケンスを示すようにすることができる。ブロック604で、識別シーケンスを示す結果的な応答信号が受信される。例えば、リーダ510は後方散乱放射522を受信することができ、受信された後方散乱から識別シーケンスが復号されてよい。次いで、ブロック606で、識別シーケンスを使用してデバイス特有情報を取り出すことができる。例えば、リーダ510は、識別シーケンスを使用して、メモリ514中で、またはリーダ510を介してアクセス可能なデータベース中で、デバイス特有の構成、較正、起源、ユーザ、および/または前の使用、に関する情報517をルックアップすることができる。
【0080】
[0096]
図6Bは、識別シーケンスを眼球装着可能デバイスから通信するための例示的なプロセス610のフローチャートである。プロセス610は、ブロック612で、眼球装着可能デバイスにおいて問合せ信号を受信することを含む。例えば、
図5に関して上述したように、眼球装着可能デバイス530は、リーダ510から放射520を受信することができる。問合せ信号を受信する(612)のに応答して、ブロック614で、眼球装着可能デバイスは、識別シーケンスを生成することができる。例えば、識別シーケンスはシーケンスジェネレータ534から出力されてよく、シーケンスジェネレータ534は、繰り返し(例えば一貫して)ビットのシーケンスを出力して識別シーケンスを形成するように構成された回路とすることができる。識別シーケンスは実質的に一意とすることができ、それにより、特定の眼球装着可能デバイスを、その識別シーケンスを使用して実質的に明確に識別することができる。識別シーケンスは、シリアル番号と同様にシーケンスジェネレータ534にハードコードされてもよく、または、識別シーケンスは、少なくとも部分的には、コンポーネント間のプロセス変動(例えば、トランジスタしきい値電圧における無相関の変動など)に基づいていくつかの可能な状態のうちの1つに落ち着くように構成された1つまたは複数の回路コンポーネントに従って出力されてもよい。次いで、ブロック616で、眼球装着可能デバイスは、アンテナを使用して、識別シーケンスの指標をワイヤレスに通信することができる。例えば、通信電子回路532は、アンテナ536のインピーダンスを変調して、識別シーケンスの指標を後方散乱放射522中で符号化することができる(例えば、後方散乱の振幅、位相、周波数などにおける変調に従って)。
【0081】
[0097]
図6Cは、眼球装着可能デバイスについてのデバイス特有情報を記憶するための例示的なプロセス620のフローチャートである。プロセス620は、ブロック622で、問合せ信号を眼球装着可能デバイスに送信し、ブロック624で、識別シーケンスを示す結果的な応答信号を受信することを含む。ブロック622および624は、プロセス600のブロック602および604と同様であり、これにより、リーダは眼球装着可能デバイスの識別シーケンスを得る。次いで、ブロック626で、リーダは、眼球装着可能デバイスについてのデバイス特有情報を決定することができる。例えば、リーダ510は、眼球装着可能デバイス530からセンサ測定値を得て、対応する分析物濃度を決定することができる。別の例では、リーダ510は、眼球装着可能デバイス530中のアンペロメトリックセンサに対して較正を実施し、このような較正に基づいて1つまたは複数の較正値を決定することができる。別の例では、リーダ510は、特定の眼球装着可能デバイス530に関連付けるためのユーザを決定することができる(例えば、リーダ510のユーザインタフェースへの入力を介して、または所定の設定に従って、など)。デバイス特有情報の他の例をリーダ510によって決定することもできる。このようなデバイス特有情報が決定されると、この情報は、ブロック628で、デバイス特有情報を識別シーケンスに関連付けるフォーマットで記憶されてよい。したがって、デバイス特有情報は、識別シーケンスを使用して特定の眼球装着可能デバイス510についてのデバイス特有情報をルックアップすることで、呼び戻す(例えばアクセスする)ことができる。デバイス特有情報は、リーダ510のメモリ514に記憶することができ(例えばデバイス特有情報517)、かつ/または、リーダ510からアクセス可能なデータベース(例えば、ネットワークを介して通信する)に記憶することができる。
【0082】
[0098] V.例示的な応用例:較正情報
いくつかの例では、特定の眼球装着可能デバイスの識別シーケンスを使用してこの眼球装着可能デバイスに関連付けることのできるデバイス特有情報は、デバイス上に備わる1つまたは複数のセンサ(例えば、
図1に関して述べたバイオセンサ162)についての較正情報を含むことができる。このようなセンサは、例えば、電気化学分析物センサ、温度センサ、光センサ(例えばフォトセル)、角膜圧力センサ(および/またはひずみセンサ)、加速度センサ(加速度計)、ならびに、測定値を得るための他のセンサを含むことができる。いくつかの例では、眼球装着可能デバイスには、例えば角膜の形状および/または厚さを測定するためのセンサなど、眼の状況を監視するためのセンサが装備される場合がある。このようなセンサはまた、センサによって得られた測定値を物理量にマッピングするために、センサ出力の系統的および/またはランダムな変動に対して補正するための較正情報に関連付けられるものとすることができる。
図7および8では、電気化学分析物センサを備える眼球装着可能デバイスが、その識別シーケンスを使用して分析物センサについての較正情報に関連付けられる例について述べる。しかし、眼球装着可能デバイスは、追加でまたは別法として他のセンサ(例えば、温度、光、圧力など)を有することもでき、眼球装着可能デバイスの識別シーケンスを使用して較正情報が眼球装着可能デバイスに関連付けられてよいことに留意されたい。
【0083】
[0099]
図7Aは、較正を受ける例示的な眼部分析物センサのブロック図である。眼球装着可能デバイス730は、
図1〜6に関して上に論じた眼球装着可能デバイス110、210、310、530と同様とすることができ、眼に接触装着されるように構成されたポリマー材料内に埋め込まれた電気化学センサを備える。電気化学センサは、作用電極および参照電極を備え、対象となる分析物(例えばグルコース)の濃度を示すアンペロメトリック電流を発生させるように動作させることができる。試薬層が、作用電極の近くに局在化されて、対象となる分析物に対して電気化学センサを増感する。眼球装着可能デバイス730は、入射する無線周波数放射720からエネルギーを獲得することによって、電力供給されて分析物濃度を測定する。眼球装着可能デバイス730は、後方散乱放射722によって、センサ結果を外部リーダ710にワイヤレスに通信する。
【0084】
[0100] リーダ710は、処理システム712と、較正データ717およびセンサ結果データ718を記憶したメモリ714とを備える。較正データ717は、センサ測定値を分析物濃度レベルにマッピングするのに使用される。較正データ717は、例えば、センサ測定値を分析物濃度に関係付ける関数の中の係数(例えば、線形関係の傾きおよび切片の値)、センサ示度を分析物濃度レベルに関係付けるルックアップテーブル、センサ測定値を分析物濃度レベルにマッピングするのに使用される別の指標などを含むことができる。センサ結果データ718は、システム700を用いて測定された、1つまたは複数の前の涙膜分析物濃度レベルを含むことができる。追加でまたは別法として、センサ結果データ78はまた、生センサ出力(例えばアンペロメトリック電流値)を含むこともできる。
【0085】
[0101] リーダ710はまた、較正プロシージャが実施されていることをリーダ710に示すためのユーザ入力デバイスを備えることができる。例えば、ユーザ入力は、既知の分析物濃度の溶液を使用してセンサ測定値が得られつつあることを合図し、リーダ710に較正モードに入らせることができる。ユーザ入力を使用してまた、較正が完了したときをリーダ710に示すことができ、したがってリーダ710は、後続の生体外測定値を解釈するために測定モードに戻ることができる。このようなユーザ入力はまた、較正溶液の濃度を示して(適切なら)、較正中に得られたアンペロメトリックセンサ測定値をリーダ710が解釈できるようにすることができる。また、ワイヤレス接続または他のデータ通信技法を使用して、較正プロシージャが実施されていることをリーダ710にアラートすることもできる。
【0086】
[0102] 較正中、システム700は、較正溶液センサ示度に従って、メモリ714に記憶された較正データ717を更新する。眼球装着可能デバイス730は、既知の分析物濃度の較正溶液740に曝される。眼球装着可能デバイス730は、埋め込まれた電気化学分析物センサが較正溶液740の分析物濃度を感知できるようにして、較正溶液740に曝されてよい。例えば、較正溶液740で満たされた容器中に眼球装着可能分析物センサ730を沈めてもよく、眼球装着可能デバイス730の外面(例えば凸面)上に一滴の較正溶液を配置してもよく、その他も可能である。
【0087】
[0103] リーダ710は、測定信号(例えば放射720)を送ることによって、眼球装着可能デバイス730から較正測定値を得る。リーダ710は、
図4Bに関して上に論じたプロセス420と同様にして、眼球装着可能デバイス730に問い合わせて示度を得る。例えば、眼球装着可能デバイスがセンサ電極間に電圧を印加して作用電極におけるアンペロメトリック電流を測定する間、リーダ710は、無線周波数放射720を放射して眼球装着可能デバイス730に電力供給することができる。次いでリーダ710は、測定結果を示す後方散乱放射722を受信することができる。
【0088】
[0104] 較正溶液センサ結果を使用して、メモリ714中の較正データ717が更新(および/または作成)される。較正データ717は、センサ測定値を分析物濃度にマッピングするための関数関係を決定することによって更新することができる。このような関数関係は、較正溶液センサ結果に完全に基づくものとすることができる。新たに決定される関数関係は、追加でまたは別法として、前に測定された較正データ点および/または他の仮定もしくは予測などとの組合せで、較正溶液センサ結果に基づくものとすることもできる。記憶された較正データ717は、センサ測定値と分析物濃度との間の決定された関係を示す1つまたは複数の較正値を含むことができる(例えば、線形関係の傾きおよび切片)。本開示は、より高次の多項式関数関係、ルックアップテーブルなど、線形関係以外の関係の較正にも当てはまることに留意されたい。
【0089】
[0105]
図7Bは、ある範囲のグルコース濃度に対する例示的なアンペロメトリック電流値を示すグラフである。アンペロメトリック電流値は、グルコースを感知するように構成された電気化学センサによる測定値に対応する。電気化学センサは、ポテンショスタットなどのコントローラによって駆動される作用電極および参照電極を備える。例えば、ポテンショスタットは、作用電極において電気化学反応を誘起してそれによりアンペロメトリック電流を発生させながらこのアンペロメトリック電流を測定するのに十分な電圧を、電極間に印加することができる。グルコースオキシダーゼが作用電極の近くに局在化されて、センサがグルコースに対して増感される。グルコースオキシダーゼは、グルコースを触媒して過酸化水素を生み出し、次いでこれは作用電極において酸化されて、アンペロメトリック電流を発生させる。人の涙膜グルコース濃度は、約0ミリモル〜約1ミリモル(mM)の範囲とすることができる。臨床的に適切な範囲にわたって電気化学グルコースセンサ電流応答を較正するために、既知のグルコース濃度の較正溶液を約0mMと約1mMの間で準備することができ、
図7Aに関して上述したシステム700の較正モード動作と同様に、センサが較正溶液の各々に曝されている間にセンサ示度を得ることができる。例えば、外部リーダ710は、眼球装着可能デバイス730が較正溶液に曝されている間に測定を実施するよう眼球装着可能デバイス630に問い合わせることによって、センサ示度を得ることができる。次いで、外部リーダ710は、プロセスと同様にセンサ結果をワイヤレスに受信することができる。このようなプロシージャからの例示的な結果を、
図7Bのグラフ中の丸として示し、以下の表にリストする。
【0091】
[0106] 例示的な較正データは、グルコース濃度と測定された電流との間の、実質的に線形の関係を示す。
図7Bのグラフに含まれる傾向線は、センサ電流と、約0mM〜約1mMの臨床的に適切な範囲にわたるグルコース濃度とを関係付ける関係を定義する。傾向線は、測定された電流を較正グルコース濃度に関係付ける。傾向線を使用して、分析物濃度をセンサ電流の関数として決定することができ、次いでこれを使用して、後続のアンペロメトリック電流測定値を分析物濃度に関係付けることができる。例えば、生体外測定値を得る(
図5Aに関して述べたシステム500の配置構成と同様に)間、外部リーダ710は、アンペロメトリック電流に応じた関数関係に従って、アンペロメトリック電流を対応する分析物濃度にマッピングするようにプログラムされてよい。すなわち、較正データから、以下の形式の関数関係を決定することができる。
AC=f(Imeas)
上式で、ACは分析物濃度であり、Imeasは測定されたアンペロメトリック電流であり、fは、較正データ717として外部リーダ710に記憶される関数形式を表す。次いで、決定された分析物濃度は、メモリ714のセンサ測定値データ718に記憶することができる。
【0092】
[0107] いくつかの実施形態では、1つまたは複数の較正データ点(例えば、既知の分析物濃度に対する測定されたセンサ結果)を使用して、測定された電流と分析物濃度とを関係付ける関係の関数形式を決定することができる。例えば、任意のこのような較正データ点を使用して、線をデータ点にフィットさせることによって1次多項式(例えば1次関数)中の係数について解くことができる。追加の較正データ点を使用して、より高次の多項式(例えば2次関数関係など)に基づく関数関係を決定することができる。追加でまたは別法として、較正データによって決定される関数関係は、関数関係の中の自由度よりも多数の較正データ点がある場合に最小化技法(例えば、χ
2の最小化など)に従って決定することもできる。さらに、いくつかの実施形態では、センサ示度と対応する分析物濃度レベルとをリストするルックアップテーブルを使用して、センサ示度を分析物濃度にマッピングすることもできる。例えば、このようなルックアップテーブル中のエントリを補間して、涙膜センサ示度を分析物濃度に関連付けることができる。いくつかの実施形態では、同様の条件下で製造されたあるバッチの眼球装着可能電気化学センサの1つまたは複数に対して較正を実施することができ、導出された較正済み関数関係をバッチ中のこのような各センサにロードすることができる。
【0093】
[0108] 測定されたアンペロメトリック電流と分析物濃度とを関係付ける関係の関数形式は、経験的に導出された較正データセットに従って、類似のデバイスの挙動に従って、および/または理論的予測に従って、設定することができる。例えば、既知の分析物濃度の1つまたは複数の溶液に眼球装着可能電気化学分析物センサが曝されている間にセンサ出力(例えばアンペロメトリック電流)を得ることによって、センサをその製造プロセスとの関係で較正することができる。このような較正情報のソースにかかわらず、次いで、較正情報717を眼球装着可能デバイス730の実質的に一意の識別シーケンスに関連付けるようにして、決定されたマッピング(例えば関数関係)を示す1つまたは複数の較正値をデータベースおよび/またはメモリ714に記憶することができる。
【0094】
[0109]
図8Aは、眼部分析物センサを較正するための例示的なプロセス800のフローチャートである。プロセス800は、ブロック802で、問合せ信号を眼球装着可能デバイスに送信し、ブロック804で、識別シーケンスを示す結果的な応答信号を受信することを含む。ブロック802および804は、プロセス600のブロック602および604と同様であり、これにより、リーダは眼球装着可能デバイスの識別シーケンスを得る。次いで、ブロック806で較正ルーチンが実施される。例えば、較正ルーチンは、既知の分析物濃度の較正溶液740(または、種々の分析物濃度の、複数の較正溶液)に眼球装着可能デバイス730を曝し、デバイス730がそのように曝されている間にセンサ示度を得ることを含むことができる。次いで、ブロック808で、較正中に得られたセンサ測定値を使用して、較正中に使用された既知の分析物濃度にセンサ測定値を関係付ける較正値を決定することができる。例えば、較正値は、アンペロメトリック電流測定値を分析物濃度にマッピングするための関数関係を示すことができる。較正ルーチン、および適切な較正値の決定は、
図7Aに関して上述した較正プロシージャと同様とすることができる。次いで、ブロック810で、決定された較正値を、デバイスの識別シーケンスに関連付けてデータベースに記憶することができる。
【0095】
[0110]
図8Bは、所定の較正値を使用してセンサ示度を解釈するための例示的なプロセス820のフローチャートである。プロセス820は、ブロック822で、問合せ信号を眼球装着可能デバイスに送信し、ブロック824で、識別シーケンスを示す結果的な応答信号を受信することを含む。ブロック822および824は、プロセス600のブロック602および604と同様であり、これにより、リーダは眼球装着可能デバイスの識別シーケンスを得る。センサ装備された眼球装着可能デバイスの識別シーケンスを決定すると、ブロック826で、リーダは、データベースに照会して、識別シーケンスに関連する較正情報を取り出すことができる。例えば、リーダ710は、アンペロメトリックセンサ測定値と分析物濃度との間のマッピングを定義する、あらかじめ記憶された較正値(例えば、関数関係の中の係数、ルックアップテーブルの中のエントリなど)をルックアップすることができる。ブロック826で取り出される較正値は、リーダ710のメモリ714に、またはリーダ710と通信するネットワーク化されたデータベースに、記憶されていてよい。ブロック828で、アンペロメトリックセンサ測定値が眼球装着可能デバイスから得られる。例えば、リーダ710は、センサ装備された眼球装着可能デバイス730に放射を送信することができ、次いで眼球装着可能は、測定を実施し、測定された電流を示すように後方散乱放射を変調することができ、リーダ710は、測定値の指標を受け取ることができる。次いで、ブロック830で、リーダは、データベースから取り出された較正値を使用して、センサ測定値に対応する涙膜分析物濃度を決定することができる。例えば、リーダ710は、測定されたアンペロメトリック電流を、較正値によって定義される関数関係に従って評価して、測定値を分析物濃度にマッピングすることができる。
【0096】
[0111]
図8Aおよび8Bの例示的なプロセス800および820は、センサ装備された特定の眼球装着可能デバイスが較正プロシージャを受けるのを可能にし、較正の結果を使用してセンサによる後続の測定値が解釈されるのを可能にする。較正情報を、特定の眼球装着可能デバイスの識別シーケンスに関連付けられるようにして記憶することにより、特定の眼球装着可能デバイスについての較正情報(例えば較正値)を、そのような情報を眼球装着可能デバイスに(例えばプログラマブルメモリに)記憶することなく、眼球装着可能デバイスを使用した後続の測定中に取り出すことができる。一方、眼球装着可能デバイスには、どんなプログラマブルメモリもなくてよい。その代わり、どんなデバイス特有情報も、眼球装着可能デバイスの識別シーケンスに関連付け、次いで、その後で識別シーケンスを使用して取り出すことができる。眼球装着可能デバイスは問合せ信号に応答してその識別シーケンスを通信するように構成されるので、本明細書に記載のシステムでは、リーダは、特定のデバイスの識別シーケンスを得て、次いで識別シーケンスを使用して特定のデバイスの任意のデバイス特有情報を取り出すことができる。本明細書に記載の例示的なシステムおよびプロセスは、デバイス特有情報の一例としてセンサ較正情報を開示するが、他の例も可能である。これらの例は、デバイス製造情報(例えば、生産バッチ識別、生産日、出荷日、有効期限など)、関連ユーザ情報(例えば、ユーザ識別、特定のユーザについて実施する測定の回数や頻度などのユーザ構成/プロファイル情報、所定のアラートレベルなど)、および/またはデバイス使用履歴(例えば、履歴センサ測定値、最後の使用からの時間、最後の較正からの時間など)等である。本明細書に提供する例は限定ではなく例として一般に含められるものであるので、デバイス特有情報の他の例も可能である。
【0097】
[0112] さらに、本明細書では電子回路プラットフォームを眼球装着可能デバイスまたは眼部デバイスとして例によって述べているが、電子回路プラットフォームのメモリなし構成に関する開示するシステムおよび技法は他のコンテキストでも適用され得ることについても、特に留意されたい。例えば、バイオセンサが、低電力バジェットで操作される(例えば、放射されたソースからの獲得されたエネルギーを介して)か、または小さいフォームファクタに制約される(例えば、植込み型バイオセンサもしくは他の電子回路プラットフォーム)コンテキストでは、本明細書に記載のシステムおよびプロセスを採用して、電子回路プラットフォームから出力された実質的に一意の識別シーケンスに基づいて、デバイス特有情報を特定の電子回路プラットフォームに関連付けることができる。一例では、バイオセンサを備える植込み型医療デバイスを、生体適合性材料中にカプセル化して、宿主内に植え込むことができる。植込み型医療デバイスは、実質的に一意の識別シーケンスを出力するように構成された回路(例えば、回路の構築におけるプロセス変動に従っていくつかの可能な状態のうちの1つに一貫して落ち着く個別の状態回路のアレイ)を備えることができる。読取りおよび/または制御デバイスが、植込み型医療デバイスと通信して識別シーケンスを決定し、次いで識別シーケンスを使用してデバイスについてのデバイス特有情報にアクセスすることができる。例えば、リーダは、識別シーケンスを使用してデータベースに照会し、デバイス特有情報の取出しおよび/または記憶を行うことができる。本明細書に開示する、プログラマブルメモリのない構成は、小さいフォームファクタの応用例における空間的制約、低電力応用例における電力バジェット制約、および/または私的情報を収集できるデバイスに対するデータセキュリティ懸念に、同時に対処することができる。
【0098】
[0113] 例えば、いくつかの実施形態では、電子回路プラットフォームは、歯牙装着可能デバイスなどの身体装着可能デバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、歯牙装着可能デバイスは、眼球装着可能デバイス110、眼球装着可能デバイス310、および/もしくは眼球装着可能デバイス530の形をとるか、またはそれに類似した形のものとすることができる。例えば、歯牙装着可能デバイスは、本明細書に記載のポリマー材料または透明ポリマーのいずれかと同じまたは同様の生体適合性のポリマー材料または透明ポリマーと、本明細書に記載の基板または構造と同じまたは同様の基板または構造とを備えることができる。このような配置構成では、歯牙装着可能デバイスは、歯牙装着可能デバイスを着用したユーザの体液(例えば唾液)中の少なくとも1つの分析物を検出するように構成されてよい。
【0099】
[0114] さらに、いくつかの実施形態では、身体装着可能デバイスは、皮膚装着可能デバイスを含むことができる。いくつかの実施形態では、皮膚装着可能デバイスは、眼球装着可能デバイス110、眼球装着可能デバイス310、および/もしくは眼球装着可能デバイス530の形をとるか、またはそれに類似した形のものとすることができる。例えば、皮膚装着可能デバイスは、本明細書に記載のポリマー材料または透明ポリマーのいずれかと同じまたは同様の生体適合性のポリマー材料または透明ポリマーと、本明細書に記載の基板または構造と同じまたは同様の基板または構造とを備えることができる。このような配置構成では、歯牙装着可能デバイスは、皮膚装着可能デバイスを着用したユーザの体液(例えば、汗、血液など)中の少なくとも1つの分析物を検出するように構成されてよい。
【0100】
[0115] さらに、本明細書に開示するシステムおよび技法のいくつかの実施形態は、自動的に実装されるかまたはデバイスの着用者によって制御されるようにできる、プライバシー制御を含むことができる。例えば、収集された着用者の生理パラメータデータおよび健康状態データが、臨床医による傾向分析のためにクラウドコンピューティングネットワークにアップロードされる場合、データは、個人識別可能な情報が除去されるように、記憶前または使用前に1つまたは複数の方法で処理されてよい。例えば、個人識別可能な情報をユーザに対して決定することができないように、ユーザの識別を処理することができ、または、位置情報が得られる場合に、ユーザの特定位置を決定することができないようにユーザの地理的位置を一般化することができる(都市、ZIPコード、もしくは州レベルなどまでに)。
【0101】
[0116] 追加でまたは別法として、着用者に関する情報(例えば、ユーザの医療履歴、ソーシャルアクションもしくはアクティビティ、職業、ユーザの選好、またはユーザの現在位置)をデバイスが収集するかどうかまたはどのように収集するかを制御する機会、あるいはこのような情報をどのように使用できるかを制御する機会が、デバイスの着用者に提供されてよい。よって、着用者は、自分に関する情報がどのように収集されて臨床医または医師または他のデータ使用者によって使用されるかに対して、制御を有することができる。例えば、着用者は、健康状態および生理パラメータなど、自分のデバイスから収集されたデータが、自分自身のデータの収集および比較に応答して個人ベースラインおよび推奨を生成するためだけに使用でき、母集団相関研究で使用するための母集団ベースラインを生成する際には使用できないことを選ぶことができる。
【0102】
[0117] さらに、個人に関係するかまたは個人のデバイスに関係する情報を伴う実施形態は、プライバシー制御を含むことができる。このようなプライバシー制御は、例えば、デバイス識別子の匿名化と、情報の収集/使用に関する透明性と、ユーザのデバイス使用に関係する情報をユーザが修正および/または削除できるようにする機能を含めたユーザ制御と、を含むことができる。
【0103】
[0118] さらに、本明細書で論じた実施形態がユーザに関する個人情報を収集するかまたは個人情報を利用できる状況では、プログラムまたは機構がユーザ情報(例えば、ユーザの医療履歴、ソーシャルネットワーク、ソーシャルアクションもしくはアクティビティ、職業、ユーザの選好、ユーザの現在位置、などに関する情報)を収集するかどうかを制御する機会、または、よりユーザに関連があるであろうコンテンツをコンテンツサーバから受信するかどうか、および/もしくはどのように受信するかを制御する機会が、ユーザに提供されてよい。加えて、いくらかのデータは、個人識別可能な情報が除去されるように、記憶前または使用前に1つまたは複数の方法で処理されてよい。例えば、個人識別可能な情報をユーザに対して決定することができないように、ユーザの識別を処理することができる。よって、ユーザは、ユーザに関する情報がどのように収集されるか、および/またはどのようにコンテンツサーバによって使用されるかに対して、制御を有することができる。
【0104】
[0119]
図9に、例示的な一実施形態により構成されたコンピュータ可読媒体を示す。例示的な実施形態では、例示的なシステムは、1つまたは複数のプロセッサと、1つまたは複数の形のメモリと、1つまたは複数の入力デバイス/インタフェースと、1つまたは複数の出力デバイス/インタフェースと、機械可読命令とを備えることができ、機械可読命令は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、前述の様々な機能、タスク、能力などをシステムに行わせる。
【0105】
[0120] 先に言及したように、いくつかの実施形態では、開示する技法は、機械可読フォーマットの非一時的なコンピュータ可読記憶媒体上で符号化された、または他の非一時的な媒体もしくは製造品上で符号化された、コンピュータプログラム命令によって実装することができる(例えば、システム100の外部リーダ180のメモリストレージ182に記憶された命令184、または、システム500のリーダ510のメモリ514に記憶された命令)。
図9は、本明細書に提示する少なくともいくつかの実施形態により配置構成された、コンピューティングデバイス上でコンピュータプロセスを実行するためのコンピュータプログラムを備える例示的なコンピュータプログラム製品の概念的な部分図を示す概略図である。
【0106】
[0121] 一実施形態では、例示的なコンピュータプログラム製品900は、信号保持媒体902を使用して提供される。信号保持媒体902は、1つまたは複数のプログラミング命令904を備えることができ、プログラミング命令904は、1つまたは複数のプロセッサによって実行されたとき、
図1〜8に関して上述した機能、またはこの機能の一部を提供することができる。いくつかの例では、信号保持媒体902は非一時的なコンピュータ可読媒体906とすることができ、これは、以下のものに限定されないが、ハードディスクドライブ、コンパクトディスク(CD)、ディジタルビデオディスク(DVD)、ディジタルテープ、メモリなどである。いくつかの実装形態では、信号保持媒体902はコンピュータ記録可能媒体908とすることができ、これは、以下のものに限定されないが、メモリ、リード/ライト(R/W)CD、R/W DVDなどである。いくつかの実装形態では、信号保持媒体902は通信媒体910とすることができ、これは、以下のものに限定されないが、ディジタルおよび/またはアナログ通信媒体(例えば、光ファイバケーブル、導波管、有線通信リンク、ワイヤレス通信リンク等)などである。よって、例えば、信号保持媒体902は、ワイヤレス形式の通信媒体910によって搬送されてよい。
【0107】
[0122] 1つまたは複数のプログラミング命令904は、例えば、コンピュータ実行可能および/またはロジック実装命令とすることができる。いくつかの例では、
図1のプロセッサ装備された外部リーダ180などのコンピューティングデバイスが、コンピュータ可読媒体906、コンピュータ記録可能媒体908、および/または通信媒体910のうちの1つまたは複数によってコンピューティングデバイスに搬送されたプログラミング命令904に応答して、様々な動作、機能、またはアクションを提供するように構成される。
【0108】
[0123] 非一時的なコンピュータ可読媒体906はまた、複数のデータストレージ要素間で分散されてもよく、これらのデータストレージ要素は、相互からリモートに位置することができる。記憶された命令のいくつかまたは全てを実行するコンピューティングデバイスは、
図1に示すリーダ180などの外部リーダであるか、または、スマートフォンやタブレットデバイスやパーソナルコンピュータなど、別のモバイルコンピューティングプラットフォームであるものとすることができる。別法として、記憶された命令のいくつかまたは全てを実行するコンピューティングデバイスは、サーバなど、リモートに位置するコンピュータシステムとすることもできる。
【0109】
[0124] 様々な態様および実施形態を本明細書に開示したが、他の態様および実施形態も当業者には明らかであろう。本明細書に開示する様々な態様および実施形態は、例示のためのものであって限定を意図するものではなく、真の範囲は後続の特許請求の範囲によって示される。