(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
15〜25重量パーセントの2−(3−((7−(3−(エチル(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)キナゾリン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−5−イル)−N−(3−フルオロフェニル)アセトアミド;
7〜15重量パーセントのパモ酸;及び
ジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み
ジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体が16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)ブロックと5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールブロックを有し、ポリ(エチレン)グリコールブロックが治療用ナノ粒子の10〜30重量パーセントの量で存在する、治療用ナノ粒子。
【発明を実施するための形態】
【0082】
本明細書に記載するのは、治療薬剤としてのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩が含まれる重合性ナノ粒子と、そのような治療用ナノ粒子を作製して使用する方法である。いくつかの態様では、開示されるナノ粒子における、実質的に疎水性の酸(胆汁酸又は本明細書に開示するような他の好適な酸のような)の包含(調合)、及び/又はナノ粒子製造法における包含は、改善された薬物負荷が含まれるナノ粒子をもたらす場合がある。さらに、ある態様では、疎水性酸が含まれる、及び/又はその存在下で製造されるナノ粒子は、改善された制御放出特性を明示する場合がある。例えば、開示されるナノ粒子は、疎水性酸の非存在下で製造されるナノ粒子と比べて、治療薬剤をよりゆっくりと放出する場合がある。
【0083】
どの理論にも束縛されることを望まずに言えば、疎水性酸(胆汁酸又は本明細書に開示するような他の好適な酸のような)が含まれる、開示されるナノ粒子製剤が有意に改善された製剤特性(例、薬物負荷及び/又は放出プロフィール)を有するのは、それが実質的に疎水性の酸と、例えば治療薬剤のアミン基の間の疎水性イオン対(HIP)の形成を介して生じ得るためと考えられている。本明細書に使用するように、HIPは、クーロン引力によって一緒になった、反対に帯電したイオンの対である。また、どの理論にも束縛されることを望まずに言えば、いくつかの態様では、HIPを使用して、治療薬剤の疎水性を高めることができる。いくつかの態様では、疎水性が高まった治療薬剤がナノ粒子製剤にとって有益であり得て、この治療薬剤の有機溶媒におけるより高い溶解度をもたらし得る、HIP形成を生じる可能性がある。HIP形成は、本発明で想定されるように、例えば、薬物負荷が増加したナノ粒子をもたらす可能性がある。例えば、いくつかの態様では、治療薬剤の水溶液中の溶解度の減少により、治療薬剤のナノ粒子からのより遅い放出も起こり得る。さらに、治療薬剤を大きな疎水性の対イオンと複合させることで、治療薬剤の重合性マトリックス内での拡散を遅らせることができる。有利にも、HIP形成は、疎水性基の治療薬剤への共有結合(covalent conjugation)を必要とせずに生じる。
【0084】
どの理論にも束縛されることを望まずに言えば、HIPの強度は、想定されるナノ粒子の薬物負荷と放出速度に影響を及ぼし得ると考えられている。例えば、HIPの強度は、以下でより詳しく考察するように、治療薬剤のpK
aと疎水性酸のpK
aの間の差の大きさを増やすことによって高めることができる。また、どの理論にも束縛されることを望まずに言えば、イオン対形成の諸条件は、想定されるナノ粒子の薬物負荷と放出速度に影響を及ぼす場合があると考えられている。
【0085】
開示される製剤中でのAZD1152−hqpaと疎水性酸の間の(上記に記載したような)相互作用の正確な本質が何であれ、好ましい製剤は、下記により詳しく考察するように、疎水性酸を含んでなるものであって、高い薬物負荷(例えば、約15〜約22重量%、又は約15〜約20重量%のAZD1152−hqpaのような、約15〜約25重量パーセント(重量%)のAZD1152−hqpa)と好適な放出プロフィールを有するものである。好適にも、このような製剤はまた、AZD1152を含む他の製剤と比較して、骨髄に対して低下した影響を有する。
【0086】
本明細書に開示するナノ粒子には、1、2、3以上の生体適合性及び/又は生分解性ポリマーが含まれる。例えば、想定されるナノ粒子には、約35〜約99.75重量パーセントの間、いくつかの態様では約50〜約99.75重量パーセント、いくつかの態様では約50〜約99.5重量パーセント、いくつかの態様では約50〜約99重量パーセント、いくつかの態様では約50〜約98重量パーセント、いくつかの態様では約50〜約97重量パーセント、いくつかの態様では約50〜約96重量パーセント、いくつかの態様では約50〜約95重量パーセント、いくつかの態様では約50〜約94重量パーセント、いくつかの態様では約50〜約93重量パーセント、いくつかの態様では約50〜約92重量パーセント、いくつかの態様では約50〜約91重量パーセント、いくつかの態様では約50〜約90重量パーセント、いくつかの態様では約50〜約85重量パーセント、いくつかの態様では約50〜約80重量パーセント、そしていくつかの態様では約65〜約85重量パーセントの1以上のブロック共重合体(これには、生分解性ポリマーとポリ(エチレングリコール)(PEG)が含まれる)と、約0〜約50重量パーセントの生分解性ホモポリマーが含まれ得る。
【0087】
AZD1152−hqpa
開示されるナノ粒子には、治療薬剤としてのAZD1152−hqpa(pK
a1=5.7;pK
a2=8.46)又はその医薬的に許容される塩が含まれる。本明細書では、治療薬剤と言えば、文脈が他に示さなければ、AZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩、しかし特にAZD1152−hqpaを意味すると理解されたい。
【0088】
本発明の第一の側面では、AZD1152−hqpaを含んでなるナノ粒子を提供する。本発明のさらなる側面では、AZD1152−hqpaと疎水性酸を含んでなる治療用ナノ粒子を提供する。本発明のさらなる側面では、AZD1152−hqpaと疎水性酸の相互作用によって得られる生成物を含んでなる治療用ナノ粒子を提供する。本発明のさらなる側面では、AZD1152−hqpaと疎水性酸を混合することによって得られる生成物を含んでなる治療用ナノ粒子を提供する。本発明のさらなる側面では、AZD1152−hqpaと疎水性酸の間の疎水性イオン対を含んでなる治療用ナノ粒子を提供する。
【0089】
本発明の別の側面では、AZD1152−hqpaをナノ粒子に含んでなる医薬組成物を提供する。本発明のさらなる側面では、AZD1152−hqpaと疎水性酸を含んでなる治療用ナノ粒子を提供する。本発明のさらなる側面では、AZD1152−hqpaと疎水性酸の相互作用によって得られる生成物を含む治療用ナノ粒子を含んでなる医薬組成物を提供する。本発明のさらなる側面では、AZD1152−hqpaと疎水性酸を混合することによって得られる生成物を含む治療用ナノ粒子を含んでなる医薬組成物を提供する。本発明のさらなる側面では、AZD1152−hqpaと疎水性酸の間の疎水性イオン対を含む治療用ナノ粒子を含んでなる医薬組成物を提供する。
【0090】
本発明の別の側面では、AZD1152−hqpaを有効成分として含有する複数の治療用ナノ粒子を含んでなる医薬組成物を提供する。そのようなナノ粒子は、好適にも、該ナノ粒子においてAZD1152−hqpaと混合された、パモ酸のような疎水性酸も含有して、16/5 PLA−PEG共重合体のような好適な重合体をさらに含有する。
【0091】
AZD1152−hqpaの好適な医薬的に許容される塩は、例えば、AZD1152−hqpaの酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、又はトリフルオロ酢酸のような強い無機酸又は有機酸との酸付加塩であり得る。他の好適な医薬的に許容される塩には、リン酸塩、酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、及びp−トルエンスルホン酸塩が含まれる。なおさらに好適な医薬的に許容される塩には、本明細書に定義される疎水性酸のような酸とAZD1152−hqpaの塩が含まれる。製造プロセスの中へ投入される、AZD1152−hqpaの好適な塩のための対イオンは、本明細書に記載されるようなナノ粒子の生成のプロセスに干渉しないように選択しなければならないと理解されよう。簡便には、製造溶液から容易に洗い流せるか又はこの製造プロセスにすでに存在している対イオンに対応する対イオンを使用してよい。
【0092】
いくつかの態様では、開示されるナノ粒子に、約0.2〜約35重量パーセント、約0.2〜約20重量パーセント、約0.2〜約10重量パーセント、約0.2〜約5重量パーセント、約0.5〜約5重量パーセント、約0.75〜約5重量パーセント、約1〜約5重量パーセント、約2〜約5重量パーセント、約3〜約5重量パーセント、約1〜約20重量パーセント、約2〜約20重量パーセント、約5〜約20重量パーセント、約1〜約15重量パーセント、約2〜約15重量パーセント、約3〜約15重量パーセント、約4〜約15重量パーセント、約5〜約15重量パーセント、約1〜約10重量パーセント、約2〜約10重量パーセント、約3〜約10重量パーセント、約4〜約10重量パーセント、約5〜約10重量パーセント、約10〜約30重量パーセント、約15〜約25、又は約15〜約20重量パーセントの治療薬剤が含まれ得る。
【0093】
特別な側面では、開示されるナノ粒子に、約5〜約20、好ましくは約10〜約20、なおより好ましくは約15〜約20重量パーセントのAZD1152−hqpa、又は約15〜約22重量パーセントのAZD1152−hqpaが含まれ得る。
【0094】
疎水性酸
ある態様では、開示されるナノ粒子が疎水性酸(例、胆汁酸)を含む、及び/又は疎水性酸が含まれる方法によって製造される。そのようなナノ粒子は、疎水性酸無しの方法によって製造されるナノ粒子より高い薬物負荷を有する場合がある。例えば、疎水性酸を含んでなる方法によって製造される開示されるナノ粒子の薬物負荷(例、重量)は、疎水性酸無しの方法によって製造される開示されるナノ粒子よりも、約2倍〜約10倍の間高い、又はそれよりずっと高い場合がある。いくつかの態様において、疎水性酸を含んでなる第一の方法によって製造される開示されるナノ粒子の薬物負荷(重量)は、第二の方法によって製造される開示されるナノ粒子よりも、少なくとも約2倍高い、少なくとも約3倍高い、少なくとも約4倍高い、少なくとも約5倍高い、又は少なくとも約10倍高い場合があり、ここで第二の方法は、この第二の方法に疎水性酸が含まれないこと以外は、第一の方法と同一である。
【0095】
どの好適な疎水性酸も、想定される。いくつかの態様において、疎水性酸は、カルボン酸(例、モノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸、又は同等物)、スルフィン酸、スルフェン酸、又はスルホン酸であってよい。いくつかの事例では、想定される疎水性酸に、2種以上の酸の混合物が含まれ得る。いくつかの事例では、疎水性酸の塩を製剤中に使用してよい。本明細書では、「疎水性酸」と言えば、文脈が他に求めなければ、想定される疎水性酸の混合物にも同様に適用されると理解されたい。
【0096】
例えば、開示されるカルボン酸は、脂肪族カルボン酸(例、環式又は非環式、分岐鎖又は非分岐鎖の炭化水素鎖を有するカルボン酸)であってよい。いくつかの態様では、開示されるカルボン酸が、限定されないが、ハロゲン(F、Cl、Br、及びI)、スルホニル、ニトロ、及びオキソが含まれる、1以上の官能基で置換されてよい。ある態様では、開示されるカルボン酸が未置換であってよい。
【0097】
例示のカルボン酸には、置換又は未置換の脂肪酸(例、C
6〜C
50脂肪酸)が含まれ得る。いくつかの事例において、脂肪酸は、C
10〜C
20脂肪酸であってよい。他の事例において、脂肪酸は、C
15〜C
20脂肪酸であってよい。脂肪酸は、いくつかの事例において、飽和であってよい。他の態様において、脂肪酸は、不飽和であってよい。例えば、脂肪酸は、一価不飽和脂肪酸でも多価不飽和脂肪酸でもよい。いくつかの態様では、不飽和脂肪酸基の二重結合がシス(cis)コンホメーションであり得る。いくつかの態様では、不飽和脂肪酸の二重結合がトランス(trans)コンホメーションであり得る。不飽和脂肪酸には、限定されないが、ω−3、ω−6、及びω−9脂肪酸が含まれる。
【0098】
飽和脂肪酸の非限定的な例には、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキジン酸、ヘンエイコサン酸、ベヘン酸、トリコサン酸、リグノセリン酸、ペンタコサン酸、セロチン酸、ヘプタコサン酸、モンタン酸、ノナコサン酸、メリシン酸、ヘナトリアコンタン酸、ラッセル酸、プシル(psyllic)酸、ゲダ酸、セロプラスチン酸、ヘキサトリアコンタン酸、及びこれらの組合せが含まれる。
【0099】
不飽和脂肪酸の非限定的な例には、ヘキサデカトリエン酸、α−リノレイン酸、ステアリドン酸、エイコサトリエン酸、エイコサテトラエン酸、エイコサペンタエン酸、ヘンエイコサペンタエン酸、ドコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、テトラコサペンタエン酸、テトラコサヘキサエン酸、リノール酸、γ−リノレイン酸、エイコサジエン酸、ジホモ−γ−リノレイン酸、アラキドン酸、ドコサジエン酸、アドレン酸、ドコサペンタエン酸、テトラコサテトラエン酸、テトラコサペンタエン酸、オレイン酸(pK
a=約4〜5;logP=6.78)、エイコセン酸、ミード酸、エルカ酸、ネルボン酸、ルメン酸、α−カレンド酸、β−カレンド酸、ジャカル酸、α−エレオステアリン酸、β−エレオステアリン酸、カタルプ酸、プニカ酸、ルメレン酸、α−パリナリン酸、β−パリナリン酸、ボセオペンタエン酸、ピノレン酸、ポドカプリン酸、パルミトレイン酸、バクセン酸、ガドレイン酸、エルカ酸、及びこれらの組合せが含まれる。
【0100】
疎水性酸の他の非限定的な例には、1−ヒドロキシ−2−ナフト酸(キシナホ酸としても知られている)(pK
a=約2〜3;logP=2.97)、ナフタレン−1,5−ジスルホン酸(pK
a=−2;logP=1.3)、ナフタレン−2−スルホン酸(pK
a=−1.8;logP=2.1)、パモ酸(pK
a=2.4)、ケイ皮酸、フェニル酢酸、(±)−カンファー−10−スルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸(pK
a=−1.8;logP=6.6)、及びこれらの組合せのような芳香族酸が含まれる。疎水性酸の他の非限定的な例には、ドデシル硫酸(pK
a=−0.09;logP=4.5)、ジオクチルスルホコハク酸(pK
a=−0.8;logP=5.2)、ジオレオイルホスファチジン酸(pK
a=〜2)、及びビタミンD
3硫酸塩(pK
a=−1.5)が含まれる。
【0101】
いくつかの態様において、疎水性酸は、胆汁酸であってよい。胆汁酸の非限定的な例には、ケノデオキシコール酸、ウルソデオキシコール酸、デオキシコール酸(pK
a=4.65;logP=3.79)、ハイコール酸、β−ムリコール酸、コール酸(pK
a=約4.5;logP=2.48)、タウロコール酸、硫酸コレステリル(pK
a=−1.4)、リトコール酸、アミノ酸抱合胆汁酸、及びこれらの組合せが含まれる。いくつかの態様では、コール酸とデオキシコール酸の混合物を使用してよい。アミノ酸抱合胆汁酸は、どの好適なアミノ酸へも抱合してよい。いくつかの態様において、アミノ酸抱合胆汁酸は、グリシン抱合胆汁酸又はタウリン抱合胆汁酸である。
【0102】
ある事例において、疎水性酸は、高分子電解質であってよい。例えば、高分子電解質は、ポリスルホン酸(例、ポリ(スチレンスルホン酸)又は硫酸デキストラン)又はポリカルボン酸(例、ポリポリアクリル酸又はポリメタクリル酸)であってよい。
【0103】
1つの側面において、疎水性酸は、コール酸、デオキシコール酸(コール酸とデオキシコール酸の混合物が含まれる)、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸より選択される。
【0104】
別の側面において、疎水性酸は、パモ酸である。
【0105】
いくつかの事例では、想定される酸が、約1000Da未満、いくつかの態様では約500D未満、いくつかの態様では約400Da未満、いくつかの態様では約300Da未満、いくつかの態様では約250Da未満、いくつかの態様では約200Da未満、そしていくつかの態様では約150Da未満の分子量を有し得る。いくつかの事例では、該酸が、約100Daと約1000Daの間、いくつかの態様では約200Daと約800Daの間、いくつかの態様では約200Daと約600Daの間、いくつかの態様では約100Daと約300Daの間、いくつかの態様では約200Daと約400Daの間、いくつかの態様では約300Daと約500Daの間、そしていくつかの態様では約300Daと約1000Daの間の分子量を有し得る。ある態様では、想定される酸が、約300Daより大きい、いくつかの態様では400Daより大きい、そしていくつかの態様では500Daより大きい分子量を有し得る。ある態様において、治療薬剤のナノ粒子からの放出速度は、このナノ粒子製剤中に使用される疎水性酸の分子量を高めることによって遅くすることができる。
【0106】
いくつかの態様では、疎水性酸を、少なくとも一部は該酸の強さに基づいて選択してよい。例えば、疎水性酸は、25℃で決定される、約−5〜約7、いくつかの態様では約−3〜約5、いくつかの態様では約−3〜約4、いくつかの態様では約−3〜約3.5、いくつかの態様では約−3〜約3、いくつかの態様では約−3〜約2、いくつかの態様では約−3〜約1、いくつかの態様では約−3〜約0.5、いくつかの態様では約−0.5〜約0.5、いくつかの態様では約1〜約7、いくつかの態様では約2〜約7、いくつかの態様では約3〜約7、いくつかの態様では約4〜約6、いくつかの態様では約4〜約5.5、いくつかの態様では約4〜約5、そしていくつかの態様では約4.5〜約5の水中の酸解離定数(pK
a)を有し得る。いくつかの態様において、該酸は、25℃で決定される、約7未満、約5未満、約3.5未満、約3未満、約2未満、約1未満、又は約0未満のpK
aを有し得る。
【0107】
ある態様において、疎水性酸は、少なくとも一部は、疎水性酸のpK
aと治療薬剤のpK
aの間の差に基づいて選択され得る。例えば、いくつかの事例において、疎水性酸のpK
aと治療薬剤のpK
aの間の差は、25℃で決定される、約1pK
a単位と約15pK
a単位の間、いくつかの態様では約1pK
a単位と約10pK
a単位の間、いくつかの態様では約1pK
a単位と約5pK
a単位の間、いくつかの態様では約1pK
a単位と約3pK
a単位の間、いくつかの態様では約1pK
a単位と約2pK
a単位の間、いくつかの態様では約2pK
a単位と約15pK
a単位の間、いくつかの態様では約2pK
a単位と約10pK
a単位の間、いくつかの態様では約2pK
a単位と約5pK
a単位の間、いくつかの態様では約2pK
a単位と約3pK
a単位の間、いくつかの態様では約3pK
a単位と約15pK
a単位の間、いくつかの態様では約3pK
a単位と約10pK
a単位の間、いくつかの態様では約3pK
a単位と約5pK
a単位の間、いくつかの態様では約4pK
a単位と約15pK
a単位の間、いくつかの態様では約4pK
a単位と約10pK
a単位の間、いくつかの態様では約4pK
a単位と約6pK
a単位の間、いくつかの態様では約5pK
a単位と約15pK
a単位の間、いくつかの態様では約5pK
a単位と約10pK
a単位の間、いくつかの態様では約5pK
a単位と約7pK
a単位の間、いくつかの態様では約7pK
a単位と約15pK
a単位の間、いくつかの態様では約7pK
a単位と約9pK
a単位の間、いくつかの態様では約9pK
a単位と約15pK
a単位の間、いくつかの態様では約9pK
a単位と約11pK
a単位の間、いくつかの態様では約11pK
a単位と約13pK
a単位の間、そしていくつかの態様では約13pK
a単位と約15pK
a単位の間の差であってよい。
【0108】
いくつかの事例において、疎水性酸のpK
aと治療薬剤のpK
aの間の差は、25℃で決定される、少なくとも約1pK
a単位、いくつかの態様では少なくとも約2pK
a単位、いくつかの態様では少なくとも約3pK
a単位、いくつかの態様では少なくとも約4pK
a単位、いくつかの態様では少なくとも約5pK
a単位、いくつかの態様では少なくとも約6pK
a単位、いくつかの態様では少なくとも約7pK
a単位、いくつかの態様では少なくとも約8pK
a単位、いくつかの態様では少なくとも約9pK
a単位、いくつかの態様では少なくとも約10pK
a単位、そしていくつかの態様では少なくとも約15pK
a単位であってよい。
【0109】
1つの態様において、疎水性酸のpK
aとAZD1152−hqpaの第一pK
aの間の差は、25℃で決定される、2pK
a単位と5pK
a単位の間にある。
【0110】
疑念の回避のために言えば、パモ酸(4,4’−メチレンビス[3−ヒドロキシ−2−ナフト酸])は、388.37の分子量を有して、pKa
1=2.67とlogP=6.169を有すると報告されている(SciFinder)。
【0111】
いくつかの態様において、疎水性酸は、約2と約15の間、いくつかの態様では約5と約15の間、いくつかの態様では約5と約10の間、いくつかの態様では約2と約8の間、いくつかの態様では約4と約8の間、いくつかの態様では約2と約7の間、又はいくつかの態様では約4と約7の間のlogPを有し得る。いくつかの事例において、疎水性酸は、約2より大きい、約4より大きい、約5より大きい、又は6より大きいlogPを有し得る。
【0112】
いくつかの態様では、想定される疎水性酸が、例えば、治療用ナノ粒子の特性を改善するために有利である相転移温度を有し得る。例えば、該酸は、約300℃未満、いくつかの事例では約100℃未満、そしていくつかの事例では約50℃未満の融点を有し得る。ある態様において、該酸は、約5℃と約25℃の間、いくつかの事例では約15℃と約50℃の間、いくつかの事例では約30℃と約100℃の間、いくつかの事例では約75℃と約150℃の間、いくつかの事例では約125℃と約200℃の間、いくつかの事例では約150℃と約250℃の間、そしていくつかの事例では約200℃と約300℃の間の融点を有し得る。いくつかの事例において、該酸は、約15℃未満、いくつかの事例では約10℃未満、又はいくつかの事例では約0℃未満の融点を有し得る。ある態様において、該酸は、約−30℃と約0℃の間、又はいくつかの事例では約−20℃と約−10℃の間の融点を有し得る。
【0113】
例えば、本明細書に開示する方法及びナノ粒子における使用のための酸を、少なくとも一部は、該酸を含んでなる溶媒中の治療薬剤の溶解度に基づいて選択してよい。例えば、いくつかの態様において、該酸を含んでなる溶媒に溶けた治療薬剤は、約15mg/mL〜約200mg/mLの間、約20mg/mL〜約200mg/mLの間、約25mg/mL〜約200mg/mLの間、約50mg/mL〜約200mg/mLの間、約75mg/mL〜約200mg/mLの間、約100mg/mL〜約200mg/mLの間、約125mg/mL〜約175mg/mLの間、約15mg/mL〜約50mg/mLの間、約25mg/mL〜約75mg/mLの間の溶解度を有し得る。いくつかの態様において、該酸を含んでなる溶媒に溶けた治療薬剤は、約10mg/mLより大きい、約50mg/mLより大きい、又は約100mg/mLより大きい溶解度を有し得る。いくつかの態様において、疎水性酸を含んでなる溶媒に溶けた治療薬剤(例、治療薬剤、溶媒、及び疎水性酸からなる第一溶液)は、疎水性酸を含有しない溶媒に該治療薬剤が溶けている場合(例、治療薬剤と溶媒からなる第二溶液)よりも、少なくとも約2倍大きい、いくつかの態様では少なくとも約5倍大きい、いくつかの態様では少なくとも約10倍大きい、いくつかの態様では少なくとも約20倍大きい、いくつかの態様では約2倍〜約20倍大きい、又はいくつかの態様では約10倍〜約20倍より大きい溶解度を有し得る。
【0114】
いくつかの事例において、薬物溶液(治療薬剤の溶液)中の酸の濃度は、約1重量パーセントと約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約2重量パーセントと約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約3重量パーセントと約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約4重量パーセントと約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約5重量パーセントと約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約6重量パーセントと約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約8重量パーセントと約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約10重量パーセントと約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約12重量パーセントと約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約14重量パーセントと約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約16重量パーセントと約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約1重量パーセントと約5重量パーセントの間、いくつかの態様では約3重量パーセントと約9重量パーセントの間、いくつかの態様では約6重量パーセントと約12重量パーセントの間、いくつかの態様では約9重量パーセントと約15重量パーセントの間、いくつかの態様では約12重量パーセントと約18重量パーセントの間、そしていくつかの態様では約15重量パーセントと約21重量パーセントの間であってよい。ある態様において、疎水性酸の薬物溶液中の濃度は、少なくとも約1重量パーセント、いくつかの態様では少なくとも約2重量パーセント、いくつかの態様では少なくとも約3重量パーセント、いくつかの態様では少なくとも約5重量パーセント、いくつかの態様では少なくとも約10重量パーセント、いくつかの態様では少なくとも約15重量パーセント、そしていくつかの態様では少なくとも約20重量パーセントであってよい。
【0115】
ある態様において、疎水性酸の治療薬剤に対するモル比(例、初めはナノ粒子の製剤化の間、及び/又はナノ粒子中のモル比)は、約0.25:1〜約6:1の間、いくつかの態様では約0.25:1〜約5:1の間、いくつかの態様では約0.25:1〜約4:1の間、いくつかの態様では約0.25:1〜約3:1の間、いくつかの態様では約0.25:1〜約2:1の間、いくつかの態様では約0.25:1〜約1.5:1の間、いくつかの態様では約0.25:1〜約1:1の間、いくつかの態様では約0.25:1〜約0.5:1の間、いくつかの態様では約0.5:1〜約6:1の間、いくつかの態様では約0.5:1〜約5:1の間、いくつかの態様では約0.5:1〜約4:1の間、いくつかの態様では約0.5:1〜約3:1の間、いくつかの態様では約0.5:1〜約2:1の間、いくつかの態様では約0.5:1〜約1.5:1の間、いくつかの態様では約0.5:1〜約1:1の間、いくつかの態様では約0.5:1〜約0.75:1の間、いくつかの態様では約0.75:1〜約2:1の間、いくつかの態様では約0.75:1〜約1.5:1の間、いくつかの態様では約0.75:1〜約1.25:1の間、いくつかの態様では約0.75:1〜約1:1の間、いくつかの態様では約1:1〜約6:1の間、いくつかの態様では約1:1〜約5:1の間、いくつかの態様では約1:1〜約4:1の間、いくつかの態様では約1:1〜約3:1の間、いくつかの態様では約1:1〜約2:1の間、いくつかの態様では約1:1〜約1.5:1の間、いくつかの態様では約1.5:1〜約6:1の間、いくつかの態様では約1.5:1〜約5:1の間、いくつかの態様では約1.5:1〜約4:1の間、いくつかの態様では約1.5:1〜約3:1の間、いくつかの態様では約2:1〜約6:1の間、いくつかの態様では約2:1〜約4:1の間、いくつかの態様では約3:1〜約6:1の間、いくつかの態様では約3:1〜約5:1の間、そしていくつかの態様では約4:1〜約6:1の間であってよい。いくつかの態様において、その比は、約2:1である。
【0116】
他の態様において、疎水性酸のAZD1152−hqpaに対する、ナノ粒子の生成の間(それらが最初に一緒に混合されるとき)のモル比は、約0.75:1〜約1:1、例えば約0.8:1〜約1:1である。1つの態様において、疎水性酸はパモ酸であって、パモ酸のAZD1152−hqpaに対する、ナノ粒子の生成の間(それらが最初に一緒に混合されるとき)のモル比は、約0.75:1〜約1:1、例えば約0.8:1〜約1:1である。この態様は、本明細書の実施例7、実施例7a、及び実施例7bに例示される。1つの態様において、パモ酸のAZD1152−hqpaに対する、それらが最初に一緒に混合されるときのモル比は、約0.8:1であって、これは、実施例7と実施例7bで例示される。1つの態様において、パモ酸のAZD1152−hqpaに対する、それらが最初に一緒に混合されるときのモル比は、約1:1であって、これは実施例7aで例示される。
【0117】
いくつかの事例において、疎水性酸の治療薬剤に対する最初の(ナノ粒子の製剤化の間の)モル比は、疎水性酸の治療薬剤に対するナノ粒子中の(被包化されない疎水性酸及び治療薬剤の除去後の)モル比と異なる場合がある。他の事例において、疎水性酸の治療薬剤に対する最初の(ナノ粒子の製剤化の間の)モル比は、疎水性酸の治療薬剤に対するナノ粒子中の(被包化されない疎水性酸及び治療薬剤の除去後の)モル比と本質的に同じであってよい。例えば、実施例7と実施例7bによって例示される、本明細書においてG1と呼ばれる製剤において、パモ酸のAZD1152−hqpaに対する投入モル比は約0.8:1であるが、例示のG1中の最終モル比は約0.76:1であって、製剤G1の典型的なバッチでは、約0.65〜0.75:1の間にある。同様に、実施例7aのG2での投入比は約1:1であって、最終モル比は、例示されるように、約0.87:1であり、典型的なバッチでは、約0.85〜0.95:1の間にある。
【0118】
いくつかの事例では、治療薬剤を含有する溶液を、重合体を含有する溶液とは別に調製してよくて、次いでこの2つの溶液をナノ粒子製剤化に先立って組み合わせてよい。例えば、1つの態様では、第一溶液が治療薬剤と疎水性酸を含有して、第二溶液が重合体を含有して疎水性酸を含有してもよい。第二溶液が疎水性酸を含有しない場合の製剤は、例えば、この方法に使用される疎水性酸の量を最小化するのに、又はいくつかの事例では、疎水性酸と、例えば、その疎水性酸の存在下で分解し得る重合体の間の接触時間を最小化するのに有利であり得る。他の事例では、治療薬剤、重合体、及び疎水性酸を含有する単一溶液を調製してよい。
【0119】
いくつかの態様では、ナノ粒子の製剤化に先立って、疎水性イオン対を形成してよい。例えば、想定されるナノ粒子を製剤化するのに先立って、疎水性イオン対を含有する溶液を調製してよい(例えば、治療薬剤と疎水性酸の好適な量を含有する溶液を調製することによって)。他の態様では、疎水性イオン対をナノ粒子の製剤化の間に形成してよい。例えば、治療薬剤を含有する第一溶液と疎水性酸を含有する第二溶液を、ナノ粒子を製造するためのプロセス工程の間に(例えば、エマルジョン生成に先立って、及び/又はエマルジョン生成の間に)組み合わせてよい。ある態様では、疎水性イオン対を、想定されるナノ粒子における治療薬剤と疎水性酸の被包化に先立って、形成してよい。他の態様では、疎水性イオン対を、ナノ粒子において、例えば、治療薬剤と疎水性酸の被包化の後で形成してよい。
【0120】
ある態様では、疎水性酸が、100mLの水につき約2g未満、いくつかの態様では100mLの水につき約1g未満、いくつかの態様では100mLの水につき約100mg未満、いくつかの態様では100mLの水につき約10mg未満、そしていくつかの態様では100mLの水につき約1mg未満の溶解度(25℃で決定される)を有し得る。他の態様において、該酸は、100mLの水につき約1mg〜100mLの水につき約2gの間、いくつかの態様では100mLの水につき約1mg〜100mLの水につき約1gの間、いくつかの態様では100mLの水につき約1mg〜100mLの水につき約500mgの間、そしていくつかの態様では100mLの水につき約1mg〜100mLの水につき約100mgの間の溶解度(25℃で決定される)を有し得る。いくつかの態様において、疎水性酸は、25℃で、水に本質的に溶けない場合がある。
【0121】
いくつかの態様では、開示されるナノ粒子が、そのナノ粒子の製造の間に使用される疎水性酸を本質的に含まない場合がある。他の態様では、開示されるナノ粒子が疎水性酸を含み得る。例えば、いくつかの態様において、開示されるナノ粒子中の酸含量は、約0.05重量パーセント〜約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約0.5重量パーセント〜約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約1重量パーセント〜約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約2重量パーセント〜約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約3重量パーセント〜約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約5重量パーセント〜約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約7重量パーセント〜約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約10重量パーセント〜約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約15重量パーセント〜約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約20重量パーセント〜約30重量パーセントの間、いくつかの態様では約0.05重量パーセント〜約0.5重量パーセントの間、いくつかの態様では約0.05重量パーセント〜約5重量パーセントの間、いくつかの態様では約1重量パーセント〜約5重量パーセントの間、いくつかの態様では約3重量パーセント〜約10重量パーセントの間、いくつかの態様では約5重量パーセント〜約15重量パーセントの間、そしていくつかの態様では約10重量パーセント〜約20重量パーセントの間であってよい。
【0122】
放出プロフィール
いくつかの態様では、開示されるナノ粒子が、例えば、室温(例、25℃)及び/又は37℃でリン酸緩衝液中に置かれるとき、治療薬剤の約2%未満、約5%未満、約10%未満、約15%未満、約20%未満、約25%未満、約30%未満、又は40%未満を実質的に即時に(例えば、約1分〜約30分、約1分〜約25分、約5分〜約30分、約5分〜約1時間、約1時間、又は約24時間にわたって)放出する。ある態様では、治療薬剤を含んでなるナノ粒子が、例えば25℃及び/又は37℃で水溶液(例、リン酸緩衝液)中に置かれるとき、約1時間にわたって放出される治療薬剤の約0.01〜約50%、いくつかの態様では約0.01〜約25%、いくつかの態様では約0.01〜約15%、いくつかの態様では約0.01〜約10%、いくつかの態様では約1〜約40%、いくつかの態様では約5〜約40%、そしていくつかの態様では約10〜約40%に実質的に相当する速度で治療薬剤を放出し得る。いくつかの態様では、治療薬剤を含んでなるナノ粒子が、例えば25℃及び/又は37℃で水溶液(例、リン酸緩衝液)中に置かれるとき、約4時間にわたって放出される治療薬剤の約10〜約70%、いくつかの態様では約10〜約45%、いくつかの態様では約10〜約35%、又はいくつかの態様では約10〜約25%に実質的に相当する速度で治療薬剤を放出し得る。
【0123】
いくつかの態様では、開示されるナノ粒子が、37℃でリン酸緩衝液中に置かれるとき、例えば、少なくとも約1分、少なくとも約1時間、又はそれより多くの時間の間、治療薬剤を実質的に保持し得る。
【0124】
いくつかの態様では、想定される治療用ナノ粒子が、37℃でリン酸緩衝液中に置かれるとき、少なくとも約1分間、AZD1152−hqpaを実質的に保持する。
【0125】
いくつかの態様では、想定される治療用ナノ粒子が、37℃でリン酸緩衝液中に置かれるとき、AZD1152−hqpaの約30%未満を実質的に即時に放出する。
【0126】
いくつかの態様では、想定される治療用ナノ粒子が、37℃でリン酸緩衝液中に置かれるとき、AZD1152−hqpaの約10〜約45%を約1時間にわたって放出する。
【0127】
想定されるナノ粒子のインビトロ放出プロフィールは、以下のように測定することができる:
この放出は、ナノ粒子から放出媒体中へ放出されるAZD1152−hqpaの量をAZD1152−hqpa全体の量で割ることによって計算した。この2つの数値を得るために、放出媒体(沈降条件を確実にするためにポリソルベート20を含有するリン酸緩衝液(PBS))を含有する密閉容器の中へ特定量のナノ粒子を注入して、37℃の水浴中でインキュベートした。各設定時点で、2つの試料を取った。全体のAZD1152−hqpa値を得るために使用する第一の試料は、その容器から採取して、HPLC用に調製した。各時点で放出されたAZD1152−hqpaを得るために使用する第二の試料は、採取してから超遠心分離においてペレット化して、懸濁液(又は上清)に放出されたAZD1152−hqpaのみを残してから、これをHPLC用の試料として調製した。好適なHPLC法を実施例10に示す。
【0128】
実施例7〜7bに示すものに似た定量組成である製剤G1と製剤G2(特に、G1製剤は、パモ酸:AZD1152−hqpaのモル比を約0.65〜0.75:1の範囲に有して、G2製剤は、そのモル比を約0.85〜0.95:1に有する)についてそれぞれ9種のバッチを検査した。下記のデータは、72時間にわたる平均放出値を示す。
【0131】
1つの側面では、16−5 PLA−PEG共重合体、パモ酸、及びAZD1152−hqpaを含んでなる、想定される治療用ナノ粒子が、PBSとポリソルベート20において37℃で30時間後にAZD1152−hqpaの20%未満を放出する。別の側面では、16−5 PLA−PEG共重合体、パモ酸、及びAZD1152−hqpaを含んでなる、想定される治療用ナノ粒子が、PBSとポリソルベート20において37℃で40時間後にAZD1152−hqpaの20%未満を放出する。別の側面では、16−5 PLA−PEG共重合体、パモ酸、及びAZD1152−hqpaを含んでなる、想定される治療用ナノ粒子が、PBSとポリソルベート20において37℃で50時間後にAZD1152−hqpaの20%未満を放出する。別の側面では、16−5 PLA−PEG共重合体、パモ酸、及びAZD1152−hqpaを含んでなる、想定される治療用ナノ粒子が、PBSとポリソルベート20において37℃で24時間後にAZD1152−hqpaの約10%を放出する。これらの側面において、簡便にも、放出は、上記の方法によって測定される。
【0132】
1つの側面において(例えば、治療用ナノ粒子が、デオキシコール酸、コール酸(デオキシコール酸とコール酸の混合物が含まれる)、ジオクチルスルホコハク酸、又はパモ酸を含む場合)、治療用ナノ粒子は、投薬後24時間で40%未満が放出されるような速度でAZD1152−hqpaをインビボ放出する。別の側面において(例えば、治療用ナノ粒子が、デオキシコール酸、コール酸(デオキシコール酸とコール酸の混合物が含まれる)、ジオクチルスルホコハク酸、又はパモ酸を含む場合)、治療用ナノ粒子は、投薬後24時間で30%未満が放出されるような速度でAZD1152−hqpaをインビボ放出する。1つの側面において(例えば、治療用ナノ粒子が、デオキシコール酸、コール酸(デオキシコール酸とコール酸の混合物が含まれる)、ジオクチルスルホコハク酸、又はパモ酸を含む場合)、治療用ナノ粒子は、投薬後24時間で25〜35%が放出されるような速度でAZD1152−hqpaをインビボ放出する。別の側面において(例えば、治療用ナノ粒子がパモ酸を含む場合)、治療用ナノ粒子は、投薬後24時間で15%未満が放出されるような速度でAZD1152−hqpaをインビボ放出する。
【0133】
一般に、「ナノ粒子」は、1000nm未満、例えば、約10nm〜約200nmの直径を有するあらゆる粒子を意味する。開示される治療用ナノ粒子には、約60〜約120nm、又は約70〜約120nm、又は約80〜約120nm、又は約90〜約120nm、又は約100〜約120nm、又は約60〜約130nm、又は約70〜約130nm、又は約80〜約130nm、又は約90〜約130nm、又は約100〜約130nm、又は約110〜約130nm、又は約60〜約140nm、又は約70〜約140nm、又は約80〜約140nm、又は約90〜約140nm、又は約100〜約140nm、又は約110〜約140nm、又は約60〜約150nm、又は約70〜約150nm、又は約80〜約150nm、又は約90〜約150nm、又は約100〜約150nm、又は約110〜約150nm、又は約120〜約150nmの直径を有するナノ粒子が含まれ得る。
【0134】
いくつかの態様において、想定される治療用ナノ粒子の流体力学的径は、約60〜約150nm、又は約90〜約140nm、又は約90〜約120nmである。さらなる側面において、想定される治療用ナノ粒子の流体力学的径は、例えば、治療用ナノ粒子が、デオキシコール酸、コール酸、ジオクチルスルホコハク酸、パモ酸、又はこれらの混合物より選択される実質的に疎水性の酸を含む場合、約90〜約110nmである。
【0135】
1つの態様において、開示されるナノ粒子は、AZD1152−hqpaとパモ酸とともに生成されて、500nmより小さい(200nmより小さい、例えば、70〜140nmのような)流体力学的径を有する。
【0136】
特に、開示されるナノ粒子は、AZD1152−hqpaと疎水性酸(コール酸、デオキシコール酸、及びジオクチルスルホコハク酸より選択される)とともに生成される。別の態様において、開示されるナノ粒子は、AZD1152−hqpaとデオキシコール酸及びジオクチルスルホコハク酸より選択される疎水性酸とともに生成される。1つの側面において、開示されるナノ粒子は、AZD1152−hqpaとデオキシコール酸とともに生成される。別の側面において、開示されるナノ粒子は、AZD1152−hqpaとジオクチルスルホコハク酸とともに生成される。別の側面において、開示されるナノ粒子は、AZD1152とコール酸とともに生成される。1つの側面において、開示されるナノ粒子は、AZD1152−hqpaとコール酸とデオキシコール酸の混合物とともに生成され;この側面において、好適にも、疎水性酸は、約3:2のデオキシコール酸:コール酸の比にあって、疎水性酸全体:AZD1152−hqpaの比は、約2:1である(ここで比は、重量パーセントによって表される)。別の側面において、開示されるナノ粒子は、AZD1152−hqpaとパモ酸とともに生成される。
【0137】
重合体
いくつかの態様において、ナノ粒子は、重合体と治療薬剤のマトリックスを含み得る。いくつかの態様において、治療薬剤は、この重合性マトリックスの少なくとも一部と会合することができる。治療薬剤は、この重合性マトリックスの表面と会合する、その内部に被包化される、それによって囲まれる、及び/又はそれ全体に分散されることが可能である。
【0138】
開示されるナノ粒子には、どの好適な重合体も使用することができる。重合体は、天然重合体でも非天然(合成)重合体でもよい。重合体は、ホモポリマーでも、2種以上の単量体を含んでなる共重合体でもよい。配列に関して言えば、共重合体は、ランダム、ブロックでも、ライダム配列とブロック配列の組合せを含んでもよい。典型的には、重合体は、有機重合体である。
【0139】
本明細書に使用する「重合体」という用語には、当該技術分野で使用されるようなその通常の意味、即ち、共有結合によって連結した1以上の反復単位(単量体)を含んでなる分子構造という意味が付与される。この反復単位は、すべて同一であってよく、またいくつかの事例では、重合体の内部に1種より多い反復単位があってよい。いくつかの事例において、重合体は、生体に由来する可能性がある(生重合体)。非限定的な例には、ペプチド又はタンパク質が含まれる。いくつかの事例では、重合体に追加の部分、例えば、下記に記載されるような生体部分も存在してよい。重合体の内部に1種より多い反復単位が存在するならば、その重合体は、「共重合体」であると言われる。重合体を利用するどの態様にあっても、利用される重合体は、いくつかの事例において、共重合体であり得ると理解されたい。共重合体を形成する反復単位は、どの形式でも配置されてよい。例えば、反復単位は、ランダムな順序で、交互の順序で、又はブロック共重合体(即ち、第一反復単位をそれぞれ含んでなる1以上の領域(例、第一ブロック)と、第二反復単位をそれぞれ含んでなる1以上の領域(例、第二ブロック)、等を含んでなる)として配置されてよい。ブロック共重合体は、2個(ジブロック共重合体)、3個(トリブロック共重合体)、又はより多い数の個別ブロックを有し得る。
【0140】
開示される粒子には共重合体が含まれ得て、これは、いくつかの態様では、通常は2個以上の重合体の共有結合によって互いと一緒に会合した、2個以上の重合体(本明細書に記載するもののような)について記載する。従って、共重合体は、第一重合体と第二重合体を含み得て、これらは、一緒にコンジュゲートしてブロック共重合体を形成し、ここで第一重合体は、ブロック共重合体の第一ブロックであり得て、第二重合体は、ブロック共重合体の第二ブロックであり得る。当然ながら、当業者は、ブロック共重合体が、いくつかの事例では、多数ブロックの重合体を含有し得ること、そして本明細書に使用する「ブロック共重合体」が、単一の第一ブロックと単一の第二ブロックのみを有するブロック共重合体だけに限定されないことを理解されよう。例えば、ブロック共重合体は、第一重合体を含んでなる第一ブロック、第二重合体を含んでなる第二ブロック、及び第三重合体又は第一重合体を含んでなる第三ブロック、等を含み得る。いくつかの事例では、ブロック共重合体が任意数の第一重合体の第一ブロックと任意数の第二重合体の第二ブロック(そしてある事例では、第三ブロック、第四ブロック、等)を含有することができる。加えて、いくつかの事例では、ブロック共重合体が他のブロック共重合体から生成される可能性があることにも注目すべきである。例えば、第一のブロック共重合体が別の重合体(これは、ホモポリマー、生重合体、別のブロック共重合体、等であってよい)へコンジュゲートして、多種類のブロックを含有する新しいブロック共重合体を生成しても、及び/又は他の部分へ(例、非重合性部分へ)コンジュゲートしてもよい。
【0141】
いくつかの態様において、重合体(例えば、共重合体又はブロック共重合体)は、両親媒性(即ち、親水性部分と疎水性部分、又は相対的に親水性の部分と相対的に疎水性の部分を有すること)であり得る。親水性重合体は、概して水を引き付けるものであって、疎水性重合体は、概して水をはじくものであり得る。重合体が親水性か疎水性かは、例えば、その重合体の試料を調製してその水との接触角を測定することによって確認することができる(典型的には、親水性重合体が60°未満の接触角を有するのに対して、疎水性重合体は約60°より大きい接触角を有するものである)。いくつかの事例において、2個以上の重合体の親水性は、互いに対して相対的に測定してよい(即ち、第一重合体は、第二重合体より親水性である)。例えば、第一重合体は、第二重合体より小さな接触角を有し得る。
【0142】
1組の態様では、本発明で想定される重合体(共重合体又はブロック共重合体のような)に生体適合性ポリマーが含まれ、これは、生きた被験者へ挿入又は注射されるときに、免疫系による(例えば、T細胞応答を介した)有意な炎症及び/又は該重合体の急性拒絶を伴わずに、典型的には有害反応を引き起こさない重合体である。従って、本発明で想定される治療用粒子は、非免疫原性であり得る。本明細書に使用する「非免疫原性」という用語は、通常は、循環抗体、T細胞、又は反応性免疫細胞を誘発しないか又はその最小レベルしか誘発せず、そして通常は、個体においてそれ自体に抗する免疫応答を誘発しない、そのネイティブ状態の内因性成長因子に関連する。
【0143】
生体適合性は、典型的には、免疫系の少なくとも一部による、ある材料の急性拒絶に関連する(非生体適合性の材料が被験者へ移植されると、その被験者において、その材料の免疫系による拒絶が十分に制御し得ないほどに、そしてしばしば、その材料を被験者から除去しなければならないような度合いであるほどに重篤であり得る免疫応答を誘発する)。生体適合性を判定するための1つの簡単な検査は、ある重合体をインビトロの細胞へ曝露することであり得る;生体適合性ポリマーとは、典型的には、中程度の濃度で(例、50マイクログラム/10
6個の細胞の濃度で)有意な細胞死を生じない重合体である。例えば、生体適合性ポリマーは、線維芽細胞又は上皮細胞のような細胞へ曝露されるとき、そのような細胞によって食作用を受けるか又は他のやり方で取り込まれたとしても、約20%未満の細胞死しか引き起こし得ない。様々な態様において有用であり得る生体適合性ポリマーの非限定的な例には、ポリジオキサノン(PDO)、ポリヒドロキシアルカノエート、ポリヒドロキシブチレート、ポリ(グリセロールセバカート)、ポリグリコリド(ポリ(グリコール)酸)(PGA)、ポリラクチド(ポリ(乳)酸)(PLA)、ポリ(乳)酸−コ−ポリ(グリコール)酸(PLGA)、ポリカプロラクトン、又は上記及び/又は他の重合体が含まれる共重合体又は誘導体が含まれる。
【0144】
ある態様では、想定される生体適合性ポリマーが生分解性であってよく、その重合体は、生理学的な環境の内部で(身体の内部のように)化学的及び/又は生物学的に分解することができる。本明細書に使用するように、「生分解性」重合体とは、細胞中へ導入されるときに、細胞の機構によって(生物学的に分解可能)、及び/又は加水分解のような化学的な方法によって(化学的に分解可能)、該細胞に対して有意な毒性効果を伴うことなく細胞が再使用し得るか又は処理し得る成分へ分解されるものである。1つの態様において、生分解性ポリマーとその分解副産物は、生体適合性であり得る。
【0145】
本明細書に開示する粒子は、PEGを含有しても含有しなくてもよい。加えて、ある態様は、ポリ(エステル−エーテル)を含有する共重合体、例えば、エステル結合(例、R−C(O)−O−R’結合)及びエーテル結合(例、R−O−R’結合)によって結合した反復単位を有する重合体に対して指向され得る。いくつかの態様では、カルボン酸基を含有する、加水分解可能な重合体のような生分解性ポリマーをポリ(エチレングリコール)反復単位とコンジュゲートさせて、ポリ(エステル−エーテル)を生成することができる。ポリ(エチレングリコール)反復単位を含有する重合体(例、共重合体、例、ブロック共重合体)は、「PEG化」重合体と呼ばれる場合もある。
【0146】
例えば、想定される重合体は、水への曝露時に(例、被験者の内部で)自発的に加水分解されるものであってよいか又は、その重合体は、熱への曝露時に(例、約37℃の温度で)分解してよい。重合体の分解は、使用する重合体又は共重合体に依拠して、様々な速度で起こり得る。例えば、重合体の半減期(重合体の50%が単量体、及び/又は他の非重合性部分へ分解され得る時間)は、その重合体に依拠して、日数、週数、月数、又は年数のオーダーであり得る。重合体は、例えば、酵素活性又は細胞機構によって、いくつかの事例では、例えば、リゾチームへの曝露(例えば、相対的に低いpHを有する)を介して、生物学的に分解され得る。いくつかの事例において、重合体は、細胞に対して有意な毒性効果を伴うことなく該細胞が再使用し得るか又は処理し得る単量体及び/又は他の非重合性部分へ分解され得る(例えば、ポリラクチドが加水分解されて乳酸を生成し得る、ポリグリコリドが加水分解されてグリコール酸を生成し得る、等)。
【0147】
いくつかの態様では、重合体がポリエステルであってよく、これには、ポリ(乳酸−コ−グリコール酸)とポリ(ラクチド−コ−グリコリド)のような、乳酸単位とグリコール酸単位を含んでなる共重合体[本明細書では、「PLGA」と総称される]と、グリコール酸単位を含んでなるホモポリマー[本明細書では「PGA」と呼ばれる]と、ポリ−L−乳酸、ポリ−D−乳酸、ポリ−D,L−乳酸、ポリ−L−ラクチド、ポリ−D−ラクチド、及びポリ−D,L−ラクチドのような乳酸単位を含んでなるホモポリマー[本明細書では「PLA」と総称される]が含まれる。いくつかの態様では、例示のポリエステルに、例えば、ポリヒドロキシ酸;ラクチド及びグリコリドのPEG化重合体及び共重合体(例、PEG化PLA、PEG化PGA、PEG化PLGA、及びこれらの誘導体)が含まれる。いくつかの態様では、ポリエステルに、例えば、ポリ無水物、ポリ(オルトエステル)PEG化ポリ(オルトエステル)、ポリ(カプロラクトン)、PEG化ポリ(カプロラクトン)、ポリリジン、PEG化ポリリジン、ポリ(エチレンイミン)、PEG化ポリ(エチレンイミン)、ポリ(L−ラクチド−コ−L−リジン)、ポリ(セリンエステル)、ポリ(4−ヒドロキシ−L−プロリンエステル)、ポリ[α−(4−アミノブチル)−L−グリコール酸]、及びこれらの誘導体が含まれる。
【0148】
いくつかの態様では、重合体がPLGAであり得る。PLGAは、乳酸とグリコール酸からなる生体適合性で生分解性の共重合体であって、様々な形態のPLGAを乳酸:グリコール酸の比によって特性決定することができる。乳酸は、L−乳酸、D−乳酸、又はD,L−乳酸であり得る。PLGAの分解速度は、乳酸−グリコール酸の比を改変することによって調節することができる。いくつかの態様では、ほぼ85:15、ほぼ75:25、ほぼ60:40、ほぼ50:50、ほぼ40:60、ほぼ25:75、又はほぼ15:85といった乳酸:グリコール酸の比によってPLGAを特性決定することができる。いくつかの態様において、粒子の重合体(例、PLGAブロック共重合体又はPLGA−PEGブロック共重合体)中の「乳酸単量体」対「グリコール酸単量体」の比は、水分取込み、治療薬剤放出、及び/又は重合体分解動態といった様々なパラメータについて最適化するように選択してよい。
【0149】
いくつかの態様では、重合体が1以上のアクリル重合体であり得る。ある態様では、アクリル重合体に、例えば、アクリル酸及びメタクリル酸の共重合体、メチルメタクリレート共重合体、エトキシエチルメタクリレート、シアノエチルメタクリレート、アミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミド共重合体、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(メタクリル酸ポリアクリルアミド、アミノアルキルメタクリレート)共重合体、グリシジルメタクリレート共重合体、ポリシアノアクリレート、及び上述の重合体の1以上を含んでなる組合せが含まれる。アクリル重合体は、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルの完全重合化した共重合体を低含量の四級アンモニウム基とともに含み得る。
【0150】
いくつかの態様では、重合体がカチオン性重合体であり得る。一般に、カチオン性重合体は、核酸(例、DNA、RNA、又はこれらの誘導体)の陰性荷電鎖と縮合する、及び/又はそれらを保護することが可能である。いくつかの態様では、開示される粒子における、ポリ(リジン)、ポリエチレンイミン(PEI)、及びポリ(アミドアミン)デンドリマーのようなアミン含有重合体の使用が想定される。
【0151】
いくつかの態様では、重合体が、カチオン性側鎖を担う分解性ポリエステルであり得る。これらのポリエステルの例には、ポリ(L−ラクチド−コ−L−リジン)、ポリ(セリンエステル)、ポリ(4−ヒドロキシ−L−プロリンエステル)が含まれる。
【0152】
PEGは、終端にあって、末端基を包含し得ると想定される。例えば、PEGは、ヒドロキシル、メトキシ又は他のアルコキシル基、メチル又は他のアルキル基、アリール基、カルボン酸、アミン、アミド、アセチル基、グアニジノ基、又はイミダゾールにおいて終結してよい。他の想定される末端基には、アジド、アルキン、マレイミド、アルデヒド、ヒドラジド、ヒドロキシルアミン、アルコキシアミン、又はチオール部分が含まれる。
【0153】
当業者は、例えば、EDC(1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩)とNHS(N−ヒドロキシスクシンイミド)を使用してアミン中の終端にあるPEG基へ重合体を反応させることによって、開環重合化技術(ROMP)によって、又は同等のやり方によって重合体をPEG化するための方法と技術について知っているものである。
【0154】
1つの態様において、重合体の分子量(又は、例えば、共重合体の異なるブロックの、例えば、分子量の比)は、本明細書に開示するような有効な治療のために最適化することができる。例えば、重合体の分子量は、粒子分解速度(生分解性ポリマーの分子量を調整することができる場合のように)、溶解度、水分取込み、及び薬物放出動態に影響を及ぼす場合がある。例えば、重合体の分子量(又は、例えば、共重合体の異なるブロックの、例えば、分子量の比)は、その粒子が、治療される被験者の中で、妥当な時間(数時間から1〜2週間、3〜4週間、5〜6週間、7〜8週間、等の範囲に及ぶ)内で分解されるように調整することができる。
【0155】
開示される粒子は、例えば、PEGとPL(G)Aのジブロック共重合体を含み得て、ここで例えば、PEG部分は、約1,000〜20,000、例えば、約2,000〜20,000、例えば、約2〜約10,000の数平均分子量を有し得て、そしてPL(G)A部分は、約5,000〜約20,000、又は約5,000〜100,000、例えば、約20,000〜70,000、例えば、約15,000〜50,000の数平均分子量を有し得る。
【0156】
例えば、本明細書に開示されるのは、約10〜約99重量パーセントのポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体又はポリ(乳)酸−コ−ポリ(グリコール)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体、又は約20〜約80重量パーセント、約40〜約80重量パーセント、又は約30〜約50重量パーセント、又は約70〜約90重量パーセントのポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体又はポリ(乳)酸−コ−ポリ(グリコール)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体が含まれる、例示の治療用ナノ粒子である。例示のポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体には、約15〜約20kDa、又は約10〜約25kDaの数平均分子量のポリ(乳)酸と、約4kDa〜約6kDa、又は約2kDa〜約10kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールが含まれ得る。
【0157】
いくつかの態様において、ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、ポリ(乳)酸の数平均分子量比率を、約0.6〜約0.95に、いくつかの態様では約0.7〜約0.9の間に、いくつかの態様では約0.6〜約0.8の間に、いくつかの態様では約0.7〜約0.8の間に、いくつかの態様では約0.75〜約0.85の間に、いくつかの態様では約0.8〜約0.9の間に、そしていくつかの態様では約0.85〜約0.95の間に有し得る。ポリ(乳)酸の数平均分子量比率は、共重合体のポリ(乳)酸成分の数平均分子量を、ポリ(乳)酸成分の数平均分子量とポリ(エチレン)グリコール成分の数平均分子量の総和で割ることによって計算し得ると理解されるべきである。。
【0158】
開示されるナノ粒子には、約1〜約50重量パーセントのポリ(乳)酸又はポリ(乳)酸−コ−ポリ(グリコール)酸(これには、PEGが含まれない)が含まれてもよく、また約1〜約50重量パーセント、又は約10〜約50重量パーセント、又は約30〜約50重量パーセントのポリ(乳)酸又はポリ(乳)酸−コ−ポリ(グリコール)酸が含まれてもよい。例えば、ポリ(乳)酸又はポリ(乳)酸−コ−ポリ(グリコール)酸は、約5〜約15kDa、又は約5〜約12kDaの数平均分子量を有し得る。例示のPLAは、約5〜約10kDaの数平均分子量を有し得る。例示のPLGAは、約8〜約12kDaの数平均分子量を有し得る。
【0159】
治療用ナノ粒子は、いくつかの態様において、約10〜約30重量パーセント、いくつかの態様では約10〜約25重量パーセント、いくつかの態様では約10〜約20重量パーセント、いくつかの態様では約10〜約15重量パーセント、いくつかの態様では約15〜約20重量パーセント、いくつかの態様では約15〜約25重量パーセント、いくつかの態様では約20〜約25重量パーセント、いくつかの態様では約20〜約30重量パーセント、又はいくつかの態様では約25〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含有し得て、ここでこのポリ(エチレン)グリコールは、ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体、ポリ(乳)酸−コ−ポリ(グリコール)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体、又はポリ(エチレン)グリコールホモポリマーとして存在し得る。ある態様において、ナノ粒子の重合体は、脂質へコンジュゲートすることができる。この重合体は、例えば、脂質終結化PEGであり得る。
【0160】
1つの態様において、治療用ナノ粒子は、約50〜約99.75重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体又はジブロックポリ(乳酸−コ−グリコール酸)−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含有し、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールと約0.2〜約30重量パーセントのAZD1152−hqpaを含む。1つの側面において、このポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約15kDa〜約20kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約4kDa〜約6kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有し;例えば、このポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する。
【0161】
別の態様において、治療用ナノ粒子は、約50〜約99.75重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含有し、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールと約0.2〜約30重量パーセントのAZD1152−hqpaを含む。1つの側面において、このポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約15kDa〜約20kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約4kDa〜約6kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有し;例えば、このポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する。
【0162】
別の態様において、治療用ナノ粒子は、約50〜約99重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含有し、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールと約1〜約30重量パーセントのAZD1152−hqpaを含む。1つの側面において、このポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約15kDa〜約20kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約4kDa〜約6kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有し;例えば、このポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する。
【0163】
1つの側面において、ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、ポリ(乳)酸を約0.7〜約0.9(約0.75〜約0.85のような)の数平均分子量比率で有する。
【0164】
1つの側面において、治療用ナノ粒子は、約10〜約25重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含む。さらなる側面において、治療用ナノ粒子は、約20〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含む。
【0165】
さらなる側面において、治療用ナノ粒子は、約65重量パーセント〜約85重量パーセントの共重合体、例えば、約65重量パーセント〜約80重量パーセントの共重合体を含む。
【0166】
さらなる側面では、疎水性酸がパモ酸である場合、治療用ナノ粒子は、約65〜約75パーセントの共重合体のように、約60〜約80パーセントの共重合体(特に、PLA−PEG共重合体、特に、16/5 PLA−PEG共重合体)を含み、ここでポリ(エチレン)グリコール含量は、ナノ粒子の約15〜約20重量パーセントである。しかしながら、当業者には、ナノ粒子中に存在する重合体の重量パーセントは、疎水性酸(パモ酸のような)とAZD1152−hqpaの量が変動するので、バッチ間である程度は変動するものであることが理解されよう。
【0167】
ナノ粒子の製造
本開示の別の側面は、開示されるナノ粒子を作製するシステム及び方法へ指向される。いくつかの態様では、2種以上の異なる重合体(例、共重合体、例、ブロック共重合体)を異なる比で使用して、その重合体(例、共重合体、例、ブロック共重合体)より粒子を生成することによって、その粒子の特性を制御することができる。例えば、その生体適合性、及び/又は生じる粒子の免疫原性を制御するその能力に関して、重合体(例、共重合体、例、ブロック共重合体)を選択してよい。
【0168】
いくつかの態様では、ナノ粒子製造法(例えば、下記に考察するようなナノ沈殿法又はナノエマルジョン法)において使用する溶媒に疎水性酸を含めてよく、これは、この方法を使用して製造されるナノ粒子へ有利な特性を付与する場合がある。上記に考察したように、いくつかの事例において、疎水性酸は、開示されるナノ粒子の薬物負荷を改善させる場合がある。さらに、いくつかの事例において、開示されるナノ粒子の制御放出特性は、疎水性酸の使用によって改善され得る。いくつかの事例において、疎水性酸は、例えば、この方法において使用される有機溶液又は水溶液に含めてよい。1つの態様において、疎水性酸は、水溶性塩(ナトリウム塩のような)の形態で、例えばコール酸ナトリウムとして水溶液に取り込まれる。1つの態様において、薬物は、有機溶液と疎水性酸と組み合わせて、そして1以上の重合体と組み合わせてもよい。薬物を溶かすために使用される溶液中の疎水性酸の濃度については上記に考察したが、例えば、約1重量パーセントと約30重量パーセントの間、等であり得る。
【0169】
1組の態様において、粒子は、1以上の重合体を含んでなる溶液を提供する工程と、該溶液を重合体非溶媒と接触させて粒子を産生する工程によって生成される。この溶液は、重合体非溶媒と混和性でも非混和性でもよい。例えば、アセトニトリルのような水混和性の液体が重合体を含有し得て、このアセトニトリルを水(重合体非溶媒)と接触させる(例えば、そのアセトニトリルを水中へ制御された速度で注ぐことによって)ときに粒子が生成される。この溶液の内部に含まれた重合体は、重合体非溶媒との接触時に、沈殿してナノ粒子のような粒子を生成することができる。2つの液体は、周囲温度及び周囲圧で一方が他方に少なくとも10重量%のレベルで溶けない場合に、互いと「非混和性」又は混和性でないと言われる。典型的には、有機溶液(例、ジクロロメタン、アセトニトリル、クロロホルム、テトラヒドロフラン、アセトン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ピリジン類、ジオキサン、ジメチルスルホキシド、等)と水性の液体(例、水、又は溶けた塩又は他の分子種を含有する水、細胞培地又は生物学的培地、エタノール、等)は、互いに関して非混和性である。例えば、第一溶液は、第二溶液の中へ(好適な割合又は速度で)注がれる場合がある。いくつかの事例では、第一溶液が非混和性の第二液と接触するとき、ナノ粒子のような粒子が生成され得る。例えば、接触時の重合体の沈殿は、第一溶液が第二液へ注がれる間に、重合体がナノ粒子を生成することを引き起こし、そしていくつかの事例では、例えば、導入速度が注意深く制御されて比較的遅い速度で保たれるとき、ナノ粒子が生成する場合がある。このような粒子生成の制御は、当業者によって、定型的な実験を使用するだけで、容易に最適化することができる。
【0170】
開示される方法を使用して、表面機能性、表面荷電、大きさ、ゼータ(ζ)電位、疎水性、免疫原性を制御する能力、等の特性を高度に制御することができる。例えば、粒子のライブラリーを合成してスクリーニングして、特異的な密度の諸成分(moieties)が粒子の表面に存在することをその粒子に可能にする、特別な重合体の比を有する粒子を同定することができる。このことは、1以上の特異的性質(例えば、特異的な大きさと諸成分の特異的な表面密度)を有する粒子が、過度の努力を伴うことなく製造されることを可能にする。従って、ある態様は、そのようなライブラリーを使用するスクリーニング技術、並びにそのようなライブラリーを使用して同定されるあらゆる粒子へ指向される。加えて、同定は、どの好適な方法によって行ってもよい。例えば、その同定は、直接的又は間接的であってよく、定量的又は定性的に進行してよい。
【0171】
別の態様では、図面1、図面2A、及び図面2Bに代表される方法のような、ナノエマルジョン法を提供する。例えば、治療薬剤、疎水性酸、第一重合体(例えば、PLA−PEG又はPLGA−PEGのようなジブロック共重合体)、及びあってもよい第二重合体(例、(PL(G)A−PEG又はPLA)を有機溶液と合わせて、第一有機相を形成し得る。このような第一相には、約1〜約50重量%の固形物、約5〜約50重量%の固形物、約5〜約40重量%の固形物、約1〜約15重量%の固形物、又は約10〜約30重量%の固形物が含まれ得る。この第一有機相を第一水溶液と合わせて、第二相を形成し得る。先の有機溶液には、例えば、トルエン、メチルエチルケトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、酢酸エチル、イソプロピルアルコール、酢酸イソプロピル、ジメチルホルムアミド、塩化メチレン、ジクロロメタン、クロロホルム、アセトン、ベンジルアルコール、Tween(登録商標)80、Span(登録商標)80、Brij(登録商標)100又は同等物、及びこれらの組合せを含めることができる。この有機溶液には、ジメチルスルホキシド(DMSO)も含めてよい。ある態様において、該有機相には、ベンジルアルコール、酢酸エチル、及びこれらの組合せを含めてよい。別の態様において、該有機相には、ベンジルアルコール、酢酸エチル、及びDMSOを含めてよい。この第二相には、約0.1重量%と50重量%の間、約1重量%と50重量%の間、約5重量%と40重量%の間、又は約1重量%と15重量%の間の固形物があり得る。水溶液は、水であり得て、コール酸ナトリウム、ナトリウムドクサート、酢酸エチル、ポリビニルアセテート、及びベンジルアルコールの1以上との組合せであってもよい。この水溶液はまた、DMSO、及び/又はBrij(登録商標)100、又は同等物を含有してよい。いくつかの態様において、該水溶液は、水中にBrij(登録商標)100、ベンジルアルコール、及びDMSOを含む。いくつかの態様において、該水相のpHは、プロトン化治療薬剤のpK
a、及び/又は疎水性酸のpK
aに基づいて選択され得る。例えば、ある態様において、治療薬剤は、プロトン化されるとき、第一pK
aを有し得て、疎水性酸は第二pK
aを有し得て、該水相は、第一pK
aと第二pK
aの間のpK
a単位に等しいpHを有し得る。特別な態様において、該水相のpHは、第一pK
aと第二pK
aの間のほぼ等距離にあるpK
a単位に等しい場合がある。
【0172】
例えば、油相又は有機相は、非溶媒(水)とごく一部しか混和しない溶媒を使用し得る。故に、十分低い比で混合されるとき、及び/又は有機溶媒で予め飽和した水を使用するとき、有機(油)相は、液体のままである。この有機(油)相は、例えば、高エネルギー分散システム(ホモジェナイザー又は超音波破砕機のような)を使用して、水溶液中へ乳化させて、液滴として、ナノ粒子へ剪断することができる。エマルジョンの水性部分、他には「水相」として知られるものは、コール酸ナトリウム(又は、可能であればナトリウムドクサート)からなって酢酸エチルとベンジルアルコールが予め飽和した界面活性溶液であり得る。いくつかの事例において、有機相(例、第一有機相)には、治療薬剤が含まれ得る。付言すると、ある態様において、水溶液(例、第一水溶液)には、実質的に疎水性の酸が含まれ得る。他の態様では、治療薬剤と実質的に疎水性の酸がともに有機相に溶けてよい。
【0173】
第二相を乳化してエマルジョン相を形成する工程は、例えば、1回又は2回の乳化工程において実施してよい。例えば、一次エマルジョンを調製してから乳化して、微細エマルジョンを生成してよい。この一次エマルジョンは、例えば、単純混合、高圧ホモジェナイザー、プローブ超音波破砕機、撹拌子、又はローター・スターターホモジェナイザーを使用して、生成することができる。一次エマルジョンは、例えば、プローブ超音波破砕機又は高圧ホモジェナイザーの使用を介して、例えば、ホモジェナイザーを通す1、2、3回以上の通過を使用することによって、微細エマルジョンへ生成してよい。例えば、高圧ホモジェナイザーを使用するとき、その圧力は、約30〜約60psi、約40〜約50psi、約1000〜約8000psi、約2000〜約4000psi、約4000〜約8000psi、又は約4000〜約5000psi(例えば、約2000、2500、4000、又は5000psi)であってよい。使用する圧力は、5,000〜15,000psi、約8,000〜15,000psiのように、約5,000〜20,000psi、例えば、8,000〜約12,000psiであってよい。本明細書に例示される方法では、約9,000psi(実施例7、実施例7a、及び実施例7bを参照のこと)と約11,000psi(実施例1のように)を使用する。
【0174】
いくつかの事例では、治療薬剤と疎水性酸の溶解度を最大にして所望されるHIPを生成するために、微細エマルジョン状態(これは、エマルジョン中の液滴の表面積対体積比がきわめて高いことによって特性決定される)を選択することができる。ある態様では、微細エマルジョン状態の下で、溶けた成分の平衡がごく迅速に、そしてナノ粒子の固化より速く発生する可能性がある。このように、例えば、治療薬剤と疎水性酸の間のpK
a差に基づいてHIPを選択すること、又は微細エマルジョンのpH、及び/又はクエンチ溶液のpHといった他のパラメータを調整することは、例えば、治療薬剤及び/又は疎水性酸のナノ粒子から外への拡散に対抗するようにナノ粒子中のHIPの形成に指向することによって、ナノ粒子の薬物負荷と放出特性に有意な影響を及ぼす可能性がある。
【0175】
いくつかの態様において、治療薬剤と実質的に疎水性の酸は、第二相を乳化する工程に先立って、第二相において合わせてよい。いくつかの事例において、治療薬剤と実質的に疎水性の酸は、第二相を乳化する工程に先立って、疎水性イオン対を形成してよい。他の態様において、治療薬剤と実質的に疎水性の酸は、第二相の乳化の間に、疎水性イオン対を形成してよい。例えば、治療薬剤と実質的に疎水性の酸は、第二相を乳化する工程と実質的に同時に、第二相において合わせてよく、例えば、治療薬剤と実質的に疎水性の酸は、別々の溶液(例えば、2つの実質的に非混和性の溶液)に溶かしてよく、それから乳化の間にそれらを合わせる。別の例において、治療薬剤と実質的に疎水性の酸は、別々の混和性溶液に溶かしてしてよく、次いでそれらを乳化の間に第二相へ給する。
【0176】
溶媒の抽出を完了させて粒子を固化するには、溶媒の蒸発又は希釈のいずれかが必要とされ得る。抽出とより大規模な方法の動力学(kinetics)をよりよく制御するために、水性クエンチ液による溶媒希釈法を使用し得る。例えば、エマルジョンは、すべての有機溶媒を溶かしてクエンチされた相を形成するのに十分な濃度まで冷水へ希釈することができる。いくつかの態様では、クエンチングが少なくとも一部は約5℃以下の温度で実施され得る。例えば、クエンチングにおいて使用される水(又は他のクエンチ溶液)は、室温未満である温度(例えば、約0℃〜約10℃、又は約0℃〜約5℃)にあってよい。この溶液はまた、クエンチングの間に冷やしてよい。ある態様では、エマルジョン相のクエンチングに(例えば、放出プロフィールのようなナノ粒子の特性を改善することによって、又は薬物負荷のようなナノ粒子パラメータを改善することによって)有利であるpHを有するクエンチ液(the quench)を選択することができる。このクエンチ液のpHは、例えば、酸又は塩基の滴定、又は緩衝液の適正な選択によって調整し得る。
【0177】
いくつかの態様において、クエンチ液のpHは、プロトン化された治療薬剤のpK
a、及び/又は疎水性酸のpK
aに基づいて選択され得る。例えば、ある態様において、治療薬剤は、プロトン化されるとき、第一pK
aを有し得て、疎水性酸は、第二pK
aを有し得て、エマルジョン相は、第一pK
aと第二pK
aの間のpK
a単位に等しいpHを有する水溶液でクエンチされ得る。いくつかの態様では、生じるクエンチされた相も、第一pK
aと第二pK
aの間のpK
a単位に等しいpHを有し得る。特別な態様において、このpHは、第一pK
aと第二pK
aの間のほぼ等距離にあるpK
a単位に等しい場合がある。
【0178】
いくつかの態様において、クエンチ液は、pHを約2と約12の間、いくつかの態様では約3と約10の間、いくつかの態様では約3と約9の間、いくつかの態様では約3と約8の間、いくつかの態様では約3と約7の間、いくつかの態様では約4と約8の間、いくつかの態様では約4と約7の間、いくつかの態様では約4と約6の間、いくつかの態様では約4と約5の間、いくつかの態様では約4.2と約4.8の間、いくつかの態様では約6と約10の間、いくつかの態様では約6と約9の間、いくつかの態様では約6と約8の間、いくつかの態様では約6と約7の間に有し得る。ある態様において、クエンチ液は、約4.5のpHを有し得る。さらなる態様において、クエンチ液は、約6.5のpHを有し得る。緩衝液のpHは、温度の関数として変動する場合があることを理解されたい。他に特定しなければ、本明細書において言及される緩衝液のpHは、23℃でのpHである。
【0179】
いくつかの態様において、クエンチ液は、緩衝剤を含んでなる水溶液(緩衝液)であり得る。どの好適な緩衝剤も使用してよい。緩衝剤の非限定的な例には、リン酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、ホウ酸塩、イミダゾール、MES(4−モルホリンエタンスルホン酸)、ビス−トリス(ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ−トリス(ヒドロキシメチル)メタン)、ADA(N−(2−アセトアミド)イミノジ酢酸)、ACES(N−(2−アセトアミド)−2−アミノエタンスルホン酸)、PIPES(1,4−ピペラジンジエタンスルホン酸)、MOPSO(3−モルホリノ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸)、ビス−トリスプロパン(1,3−ビス[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]プロパン)、BES(N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−2−アミノエタンスルホン酸)、MOPS(3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸)、TES(2−[(2−ヒドロキシ−1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル)アミノ]エタンスルホン酸)、HEPES(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−エタンスルホン酸)、DIPSO(3−(N,N−ビス[2−ヒドロキシエチル]アミノ)−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸)、MOBS(4−(N−モルホリノ)ブタンスルホン酸)、TAPSO(2−ヒドロキシ−3−[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミノ]−1−プロパンスルホン酸)、Trizma(2−アミノ−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール)、HEPPSO(4−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−1−(2−ヒドロキシプロパンスルホン酸))、POPSO(ピペラジン−N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロパンスルホン酸))、TEA(トリエチルアミン)、EPPS(4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジンプロパンスルホン酸)、トリシン(N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]グリシン)、Gly−Gly(ジグリシン)、ビシン(N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)グリシン)、HEPBS(N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン−N’−(4−ブタンスルホン酸))、TAPS(N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]−3−アミノプロパンスルホン酸)、AMPD(2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール)、TABS(N−トリス(ヒドロキシメチル)メチル−4−アミノブタンスルホン酸)、AMPSO(N−(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチル)−3−アミノ−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸)、CHES(2−(シクロヘキシルアミノ)エタンスルホン酸)、CAPSO(3−(シクロヘキシルアミノ)−2−ヒドロキシ−1−プロパンスルホン酸)、AMP(β−アミノイソブチルアルコール)、CAPS(3−(シクロヘキシルアミノ)−1−プロパンスルホン酸)、CABS(4−(シクロヘキシルアミノ)−1−ブタンスルホン酸)、及びこれらの組合せが含まれる。緩衝液が酸と塩基を平衡状態で含む(例えば、酸と共役塩基、及び/又は塩基と共役酸)ことが理解されるべきである。従って、さらに理解されるべきことに、簡潔さのために、緩衝液又は緩衝剤が本明細書において遊離酸(例、リン酸)又はその共役塩基(例、リン酸塩)の呼称、あるいは遊離塩基(例、イミダゾール)又はその共役酸(例、イミダゾリウム)の呼称によって言及される場合があるが、当業者であれば、緩衝剤の2種以上の異なるプロトン化分子種(例、H
3PO
4、H
2PO
4−、HPO
42−、及びPO
43−)の間に平衡状態が存在することを理解されよう。いくつかの態様において、クエンチ液は、2種以上の緩衝剤を含み得る。例えば、クエンチ液は、2、3、4、又は5種の緩衝剤を含み得る。いくつかの態様において、クエンチ液は、リン酸塩とクエン酸塩の混合物を含み得る。他の態様において、クエンチ液は、ホウ酸塩、リン酸塩、及び酢酸塩の混合物(例、ブリトン−ロビンソン(Britton-Robbinson)緩衝液、これは、所望のpHまで増減される、0.04M H
3BO
3、0.04M H
3PO
4、及び0.04M CH
3COOHを含む)を含み得る。
【0180】
いくつかの態様では、緩衝液(クエンチ液)が特別なpH範囲内で好適な緩衝能を有し得る。例示の緩衝液についての非限定的なpH範囲を下記の表Aに提供する。ある態様では、緩衝液が緩衝剤の濃度を約0.001Mと約1Mの間、いくつかの態様では約0.001Mと約0.5Mの間、いくつかの態様では約0.01Mと約0.5Mの間、いくつかの態様では約0.05Mと約0.5Mの間、いくつかの態様では約0.1Mと約0.5Mの間、いくつかの態様では約0.01Mと約0.2Mの間、いくつかの態様では約0.05Mと約0.15Mの間、そしていくつかの態様では約0.075Mと約0.125Mの間に有し得る。
【0181】
表A.例示の緩衝液についての非限定的なpH範囲
【0183】
いくつかの態様では、クエンチ液が実質的なpH変化に抵抗するのに十分な緩衝剤濃度を有し得る。例えば、クエンチされた相が、エマルジョン相のpHから1未満のpH単位、いくつかの態様では0.5未満のpH単位、いくつかの態様では、0.2未満のpH単位、いくつかの態様では0.1未満のpH単位、そしていくつかの態様では0.05未満のpH単位だけ異なるpHを有し得る。いくつかの態様において、クエンチされた相のpHは、(クエンチングに先立つ)エマルジョン相のpHと実質的に同じであり得る。
【0184】
いくつかの態様において、クエンチされた相は、pHを約2と約12の間、いくつかの態様では約3と約10の間、いくつかの態様では約3と約9の間、いくつかの態様では約3と約8の間、いくつかの態様では約3と約7の間、いくつかの態様では約4と約8の間、いくつかの態様では約4と約7の間、いくつかの態様では約4と約6の間、いくつかの態様では約4と約5の間、いくつかの態様では約4.2と約4.8の間、いくつかの態様では約6と約10の間、いくつかの態様では約6と約9の間、いくつかの態様では約6と約8の間、いくつかの態様では約6と約7の間に有し得る。ある態様において、クエンチされた相は、約4.6のpHを有し得る。
【0185】
当業者は、緩衝液(例、クエンチ液)を所望のpHで容易に調製することができる。例えば、緩衝剤を含有する溶液を強酸(例、HCl)又は強塩基(例、NaOH)で滴定することによって、緩衝液を所望のpHで調製することができる。あるいは、弱酸(例、クエン酸)をその共役塩基(例、クエン酸ナトリウム塩)と組み合わせることによるか又は弱塩基(例、イミダゾール)をその共役酸(例、塩化イミダゾール)と組み合わせることによって、緩衝液を所望のpHで調製することができる。当業者であれば、ヘンダーソン−ハッセルバルヒ(Henderson-Hasselbalch)の式を使用することによって、緩衝液を調製するときに使用する弱酸又は弱塩基の量と対応する共役物の量を決定することができよう。
【0186】
1つの側面において、クエンチ溶液は、pH6.5での緩衝液(0.17Mリン酸ナトリウム緩衝液のような)である。簡便にも、このクエンチ溶液は、それへエマルジョンを加える前に、5℃未満へ冷やす。簡便にも、クエンチ液とエマルジョン溶液の混合物は、それらを一緒に混合する間に冷却される。1つの態様において、クエンチ溶液のエマルジョンに対する比は、10:1(重量)である。別の態様において、クエンチ溶液のエマルジョンに対する比は、3:1である。この側面と態様において、簡便にも、疎水性酸は、パモ酸である。
【0187】
ある態様では、例えば、微細エマルジョンにおける平衡状態の結果として、HIP形成が乳化の間か又はその後で起こり得る。どの理論にも束縛されることを望まずに言えば、有機可溶性の対イオン(疎水性酸)は、HIP形成の結果として、エマルジョンのナノ粒子中への治療薬剤の拡散を促進することができると考えられている。どの理論にも束縛されることを望まずに言えば、ナノ粒子の固化の前にHIPがナノ粒子中に留まり得るのは、ナノ粒子中のHIPの溶解度がエマルジョンの水相中及び/又はクエンチ液中のHIPの溶解度より高いからである。例えば、治療薬剤のpK
aと疎水性酸のpK
aの間にあるpHをクエンチ液に対して選択することによって、イオン化した治療薬剤及び疎水性酸の形成を最適化することができる。しかしながら、あまりに高いpHを選択すると、疎水性酸をナノ粒子の外へ拡散させる傾向があり得る一方で、あまりに低いpHを選択すると、治療薬剤をナノ粒子の外へ拡散させる傾向があり得る。
【0188】
いくつかの態様において、ナノ粒子製剤化法に使用される水溶液(例、限定されないが、水相、エマルジョン相、クエンチ液、及びクエンチされた相が含まれる)のpHは、独立して選択してよくて、約1と約3の間、いくつかの態様では約2と約4の間、いくつかの態様では約3と約5の間、いくつかの態様では約4と約6の間、いくつかの態様では約5と約7の間、いくつかの態様では約6と約8の間、いくつかの態様では約7と約9の間、そしていくつかの態様では約8と約10の間であり得る。ある態様において、ナノ粒子製剤化法に使用される水溶液のpHは、約3と約4の間、いくつかの態様では約4と約5の間、いくつかの態様では約5と約6の間、いくつかの態様では約6と約7の間、いくつかの態様では約7と約8の間、そしていくつかの態様では約8と約9の間であり得る。
【0189】
達成される被包化効率(この方法中の有効成分全量と比較した、ナノ粒子中の有効成分の百分率)は、使用される製剤の正確な成分と詳細なプロセスパラメータに伴って変動するものである。高い被包化効率がより経済的である。いくつかの態様では、この段階ですべての治療薬剤が粒子に被包化されるわけではないので、クエンチされた相へ薬物可溶化剤を加えて、可溶化相を形成する。薬物可溶化剤は、例えば、Tween(登録商標)80、Tween(登録商標)20、ポリビニルピロリドン、シクロデキストラン、ドデシル硫酸ナトリウム、コール酸ナトリウム、ジエチルニトロソアミン、酢酸ナトリウム、尿素、グリセリン、プロピレングリコール、グリコフロール、ポリ(エチレン)グリコール、ビス(ポリオキシエチレングリコール)ドデシルエーテル、安息香酸ナトリウム、サリチル酸ナトリウム、又はこれらの組合せであってよい。例えば、クエンチされたナノ粒子の懸濁液へTween(登録商標)80を加えて遊離薬物を可溶化して、薬物結晶の形成を妨げることができる。いくつかの態様では、薬物可溶化剤の治療薬剤に対する比が、約200:1〜約10:1、又はいくつかの態様では約100:1〜約10:1(重量)である。
【0190】
この可溶化相を濾過して、ナノ粒子を回収することができる。
【0191】
例えば、限外濾過膜を使用してナノ粒子懸濁液を濃縮して、有機溶媒、遊離薬物(即ち、被包化されない治療薬剤)、薬物可溶化剤、及び他の製造助剤(界面活性剤)のような異物(extraneous material)を実質的に消失させることができる。
【0192】
例示の濾過は、クロスフロー又はタンジェンシャルフロー濾過システムを使用して実施し得て、ここでは供給物を透過側に対して陽圧で濾過膜に(接線方向に)通過させる。ある割合の異物がこの膜を透過物又は濾液として通過して、他のものはすべて膜の供給側に残余物として保持される。例えば、溶質、ミセル、及び有機溶媒を通過させる一方でナノ粒子を保持するのに適した孔径を有する膜を使用することによって、ナノ粒子を選択的に分離させることができる。約300〜500kDa(約5〜25nm)の分子量カットオフがある例示の膜を使用し得る。
【0193】
いくつかの態様において、残余物中の異物の濃度は、水で「洗い流すこと」(透析濾過と呼ばれる方法)によって低下させることができる。除去される異物の量は、残余物の容量に対する、発生する濾液量に関連する。発生する濾液量は、通常、「透析濾過容量」又はダイア容量(diavolumes)という用語で言及される。単一ダイア容量とは、透析濾過を開始するときの残余物の容量である。
【0194】
透析濾過は、供給懸濁液から濾液が除去されるのと同じ速度でこの懸濁液へ透析濾液(冷却した脱イオン水、例えば、約0〜約5℃、又は0〜約10℃)を加え得ることを意味する、定容アプローチを使用して実施し得る。回収される濾液の容量が残余物の開始容量に等しくなるとき、1ダイア容量が処理されたことになる。
【0195】
いくつかの態様では、濾過する工程に、約0〜約5℃又は0〜約10℃の第一温度と、約20〜約30℃又は15〜約35℃の第二温度を使用する第一濾過工程が含まれ得る。いくつかの態様では、濾過工程に、約1〜約30、いくつかの事例では約1〜約15、又はいくつかの事例では1〜約6のダイア容量を処理することが含まれ得る。例えば、濾過工程には、約1〜約30、又はいくつかの事例では約1〜約6のダイア容量を約0〜約5℃で処理すること、及び少なくとも1のダイア容量(例、約1〜約15、約1〜約3、又は約1〜約2のダイア容量)を約20〜約30℃で処理することが含まれ得る。いくつかの態様では、濾過工程が、異なるダイア容量を異なる別個の温度で処理することを含む。
【0196】
1つの態様では、約20ダイア容量の冷脱イオン水を使用する。別の態様では、約20ダイア容量の脱イオン水を周囲温度で使用する。
【0197】
ナノ粒子懸濁液を精製して濃縮した後で、粒子は、例えば、約0.2μmの深さのプレフィルターを使用して、1、又は2個以上の滅菌フィルター及び/又はデプスフィルターに通過させてよい。例えば、滅菌濾過工程は、濾過トレインを制御速度で使用して治療用ナノ粒子を濾過する工程を伴ってよい。いくつかの態様において、濾過トレインには、デプスフィルターと滅菌フィルターが含まれ得る。
【0198】
ナノ粒子を調製する別の態様では、治療薬剤(AZD1152−hqpa)と重合体(ホモポリマー及び共重合体)の混合物からなる有機相が形成される。この有機相を水相とほぼ1:5の比(有機相:水相)で混合する(ここで水相は、界面活性剤といくらかの溶けた溶媒からなる)。この2つの相を単純混合の下で、又はローター・スターターホモジェナイザーの使用により合わせることによって、一次エマルジョンが生成される。次いで、この一次エマルジョンを、高圧ホモジェナイザーの使用により、微細エマルジョンへ生成する。次いで、この微細エマルジョンを、脱イオン水へ混合しながら加えることによって、クエンチさせる。いくつかの態様において、クエンチ液:エマルジョンの比は、約2:1〜約40:1、又はいくつかの態様では約5:1〜約15:1であり得る。いくつかの態様において、クエンチ液:エマルジョンの比は、ほぼ8.5:1である。次いで、このクエンチ液へTween(登録商標)(例、Tween(登録商標)80)の溶液を加えて、全体でほぼ2%のTween(登録商標)を達成する。これは、遊離した被包化されない治療薬剤(即ち、AZD1152−hqpa)を溶かすのに役立つ。次いで、このナノ粒子を、遠心分離又は限外濾過/透析濾過のいずれかによって単離する。
【0199】
製剤の製造に使用される重合体、治療薬剤(即ち、AZD1152−hqpa)、及び疎水性酸の量は、最終製剤から異なる場合があることが理解されよう。例えば、AZD1152−hqpaのいくらかは、ナノ粒子に完全に取り込まれない場合があって、そのような遊離したAZD1152−hqpaは、例えば、濾過して除去されてよい。例えば、ある態様では、約9%の第一疎水性酸(例、脂肪酸)を含有する第一有機溶液に約11重量パーセントの理論負荷のAZD1152−hqpaを含有する第一有機溶液、約89重量パーセントの重合体(例えば、重合体には、PLA−PEGが含まれ得る)を含有する第二有機溶液、及び約0.12%の第二疎水性酸(例、胆汁酸)を含有する水溶液を製剤の製造に使用し得て、これは、例えば、約2重量パーセントのAZD1152−hqpa、約97.5重量パーセントの重合体、及び約0.5%の全疎水性酸を含んでなる最終ナノ粒子をもたらす。このような方法は、約1〜約20重量パーセントのAZD1152−hqpa(例えば、約1、約2、約3、約4、約5、約8、約10、又は約15重量パーセントのAZD1152−hqpa)が含まれる、患者への投与に適した最終ナノ粒子を提供し得る。
【0200】
さらに、トリフルオロ酢酸のような疎水性酸を使用する方法(例えば、実施例3を参照のこと)より生成される産物は、当初は水相中の界面活性剤として使用されるコール酸ナトリウムのような塩由来の疎水性酸とのイオン交換を受ける場合があることが理解されよう。例えば、実施例3に示すように、トリフルオロ酢酸とコール酸ナトリウムの製造における使用の後では、ナノ粒子中の疎水性酸としてコール酸が保持される場合がある。
【0201】
いくつかの態様では、エマルジョン相をクエンチする工程が、約2と約8の間(約4と約7の間のような)のpHを有する第二水相とエマルジョン相を混合する工程を含む。
【0202】
別の側面では、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する。この方法は、第一有機相を第一水溶液と合わせて、第二相を形成する工程;この第二相を乳化して、エマルジョン相を形成する工程(ここでエマルジョン相は、第一重合体、AZD1152−hqpaである基礎治療薬剤、及び実質的に疎水性の酸を含む);このエマルジョン相のクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程を含み、ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpHを有する第二水相とこのエマルジョン相を混合する工程を含む。
【0203】
いくつかの態様において、この方法は、クエンチされた相を濾過して、治療用ナノ粒子を回収する工程をさらに含む。
【0204】
いくつかの態様において、この方法は、AZD1152−hqpaと第二相中の酸を、第二相を乳化する工程に先立って合わせる工程を含む。例えば、いくつかの態様では、AZD1152−hqpaとこの酸が、第二相を乳化する工程に先立って、疎水性イオン対を形成する。他の態様では、AZD1152−hqpaとこの酸が、第二相の乳化の間に、疎水性イオン対を形成する。
【0205】
いくつかの態様において、この方法は、AZD1152−hqpaと第二相中の酸を、第二相を乳化する工程と実質的に同時に合わせる工程を含む。例えば、いくつかの態様において、第一有機相は、AZD1152−hqpaを含み、そして第一水溶液は、その酸を含む。
【0206】
他の態様において、第一有機相は、重合体、AZD1152−hqpa、及び実質的に疎水性の酸を含む。
【0207】
1つの側面では、第一有機相を第一水溶液と合わせて、第二相を形成する工程;この第二相を乳化して、エマルジョン相を形成する工程(ここでエマルジョン相は、第一重合体、AZD1152−hqpaである基礎治療薬剤、及びパモ酸を含む);このエマルジョン相のクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する。この側面において、好ましくは、このエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpHを有する第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む。
【0208】
さらなる側面では、第一有機相を第一水溶液と合わせて、第二相を形成する工程;この第二相を乳化して、エマルジョン相を形成する工程(ここでエマルジョン相は、第一重合体、AZD1152−hqpaである基礎治療薬剤、及びデオキシコール酸とジオクチルスルホコハク酸より選択される実質的に疎水性の酸を含む);このエマルジョン相のクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpHを有する水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む)を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する。
【0209】
簡便にも、このエマルジョン相は、クエンチングの前のある時間(5〜15分のような)の間、例えば氷中での保存によって、保持される。上記に言及したように、いくつかの側面において、エマルジョンは、粗エマルジョンの生成に続く微細エマルジョンの生成という、2段階の方法で行われる。いくつかの態様では、粗エマルジョンが形成されて、これが簡便にも、例えば、微細エマルジョンが形成される前のある時間(5〜15分のような)の間、例えば氷中での保存によって、保持され得る。微細エマルジョンそれ自体も、例えば、0〜5℃の温度で、いくつかの態様では約2℃で、クエンチング前の1〜15分(いくつかの態様では約1分、他の態様では約2分、他の態様では1分以内、なおさらなる態様では少なくとも5分)の間、保存してよい。
【0210】
簡便にも、このクエンチングは、5℃未満のような低減した温度で行われる。
【0211】
好適にも、上記の側面及び態様において、第一水相は、水とベンジルアルコール中にコール酸ナトリウム又はポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含む。
【0212】
さらなる側面では、第一有機相を第一水溶液と合わせて、第二相を形成する工程;この第二相を乳化して、エマルジョン相を形成する工程(ここでエマルジョン相は、第一重合体、AZD1152−hqpaである基礎治療薬剤、並びにデオキシコール酸、パモ酸、及びジオクチルスルホコハク酸より選択される実質的に疎水性の酸を含む);このエマルジョン相をホールド時間の間保持してもよい工程(簡便には約0℃で5〜15分のように);このエマルジョン相のクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpH(約6.5のpHのような)を有する水溶液とこのエマルジョン相を、好ましくは5℃未満で混合する工程を含む)を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する。好適にも、第一水相は、水とベンジルアルコール中にコール酸ナトリウム又はポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含む。
【0213】
さらなる側面では、以下の工程を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する:
1)第一有機相(これは、重合体、AZD1152−hqpa、並びにデオキシコール酸、パモ酸、及びジオクチルスルホコハク酸より選択される実質的に疎水性の酸を1以上の溶媒中に含む)を第一水溶液(水中に界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、エマルジョンを生成する工程;
3)このエマルジョン相をホールド時間の間保持してもよい工程(簡便には、約0℃で5〜15分のように);
4)このエマルジョン相の5℃未満でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpH(約6.5のpHのような)を有する第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
5)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0214】
好適にも、第一水相は、水とベンジルアルコール中にコール酸ナトリウム又はポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含む。
【0215】
さらなる側面では、以下の工程を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する:
1)第一有機相(これは、重合体、AZD1152−hqpa、並びにデオキシコール酸、パモ酸、及びジオクチルスルホコハク酸より選択される実質的に疎水性の酸を1以上の溶媒中に含む)を第一水溶液(水中に界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で5〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分の遅延時間の間、待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の5℃未満でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpH(約6.5のpHのような)を有する第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
7)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0216】
好適にも、第一水相は、水とベンジルアルコール中にコール酸ナトリウム又はポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含む。
【0217】
さらなる側面では、以下の工程を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する:
1)第一有機相(これは、酢酸エチル中に重合体、TFA/水/ベンジルアルコール溶媒系にAZD1152−hqpa、並びにDMSO中にデオキシコール酸、パモ酸、及びジオクチルスルホコハク酸より選択される実質的に疎水性の酸を含む)を第一水溶液(水とベンジルアルコール中にコール酸ナトリウム又はポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、エマルジョンを生成する工程;
3)このエマルジョン相をホールド時間の間保持してもよい工程(簡便には、約0℃で5〜15分のように);
4)このエマルジョン相の5℃未満でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpH(約6.5のpHのような)を有する第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
5)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0218】
このクエンチされた溶液へ、濃縮と濾過に先立って、水中のTween(登録商標)80のようなさらなる界面活性剤を追加してよい。
【0219】
さらなる側面では、以下の工程を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する:
1)第一有機相(これは、酢酸エチル中に重合体、TFA/水/ベンジルアルコール溶媒系にAZD1152−hqpa、並びにDMSO中にデオキシコール酸、パモ酸、及びジオクチルスルホコハク酸より選択される実質的に疎水性の酸を含む)を第一水溶液(水とベンジルアルコール中にコール酸ナトリウム又はポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で5〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分の遅延時間の間、待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpH(約6.5のpHのような)を有する第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
7)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0220】
このクエンチされた溶液へ、濃縮と濾過に先立って、水中のTween(登録商標)80のようなさらなる界面活性剤を追加してよい。
【0221】
さらなる側面では、以下の工程を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する:
1)第一有機相(これは、酢酸エチル中に重合体、TFA/水/ベンジルアルコール溶媒系にAZD1152−hqpa、並びにDMSO中にデオキシコール酸、パモ酸、及びジオクチルスルホコハク酸より選択される実質的に疎水性の酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にコール酸ナトリウム又はポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で5〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分の遅延時間の間、待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpH(約6.5のpHのような)を有する緩衝液を含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
7)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0222】
このクエンチされた溶液へ、濃縮と濾過に先立って、水中のTween(登録商標)80のようなさらなる界面活性剤を追加してよい。
【0223】
さらなる側面では、以下の工程を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが1:3と1:4の間のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で5〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分の遅延時間の間、待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpH(約6.5のpHのような)を有する緩衝液を含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
7)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0224】
このクエンチされた溶液へ、濃縮と濾過に先立って、水中のTween(登録商標)80のようなさらなる界面活性剤を追加してよい。
【0225】
さらなる側面では、以下の工程を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する:
1)第一有機相(これは、酢酸エチル中に重合体、TFA/水/ベンジルアルコール溶媒系にAZD1152−hqpa、及びDMSO中にパモ酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で5〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分の遅延時間の間、待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、pH6.5を有する緩衝液を含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
7)このクエンチ液へ界面活性剤水溶液(Tween(登録商標)80、例えば、水中35重量パーセントのTween(登録商標)80溶液のような)を約20:1〜100:1のTween(登録商標)80:薬物の重量比で加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0226】
さらなる側面では、以下の工程を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが1:3と1:4の間のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で5〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分の遅延時間の間、待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
7)このクエンチされた溶液へ可溶化剤としての界面活性剤水溶液を加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0227】
さらなる側面では、以下の工程を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3.6のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で5〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分の遅延時間の間、待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
7)可溶化剤としての界面活性剤水溶液を加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0228】
簡便にも、パモ酸とAZD1152−hqpaは、0.8モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える。
【0229】
さらなる側面では、以下の工程を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3.6のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で5〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分の遅延時間の間待つ工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
7)可溶化剤としての界面活性剤水溶液を加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0230】
簡便にも、パモ酸とAZD1152−hqpaは、0.8モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える。
【0231】
さらなる側面では、以下の工程を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3.6のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程(ここで水相の有機相に対する比は、約5.5:1である);
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で10〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分(例えば10分)の遅延時間の間待つ工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含み、ここで第二水溶液のエマルジョンに対する比は、約3:1のように、約2:1と約10:1の間である);
7)このクエンチ液へ界面活性剤水溶液を加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0232】
簡便にも、パモ酸とAZD1152−hqpaは、0.8モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える。
【0233】
さらなる側面では、以下の工程を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3.6のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含み、そしてパモ酸とAZD1152−hqpaは、0.8モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程(ここで水相の有機相に対する比は、約5.5:1である);
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で10〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分(例えば10分)の遅延時間の間待つ工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液(0.17Mリン酸緩衝液のような)をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含み、ここで第二水溶液のエマルジョンに対する比は、約3:1のように、約2:1と約10:1の間である);
7)このクエンチ溶液へ界面活性剤水溶液(Tween(登録商標)80、例えば、水中35重量パーセントのTween(登録商標)80溶液のような)を(例えば、約20:1のTween(登録商標)80:薬物の重量比で)加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0234】
さらなる側面では、以下の工程を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で10〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)約1分後、このエマルジョン相の約2℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
6)このクエンチ溶液へ界面活性剤水溶液(Tween(登録商標)80、例えば、水中35重量パーセントのTween(登録商標)80溶液のような)を加える工程;
7)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0235】
簡便にも、パモ酸とAZD1152−hqpaは、約1モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える。
【0236】
さらなる側面では、以下の工程を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程(ここで水相の有機相に対する比は、約5:1である);
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で10〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)約1分後、このエマルジョン相の約2℃でのクエンチング(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液(0.17Mリン酸緩衝液のような)をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含み、そしてここで第二水溶液のエマルジョンに対する比は、約10:1である);
6)このクエンチ液へ界面活性剤水溶液(Tween(登録商標)80、例えば、水中35重量パーセントのTween(登録商標)80溶液のような)を約100:1のTween(登録商標)80:薬物の重量比で加える工程;
7)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0237】
簡便にも、パモ酸とAZD1152−hqpaは、約1モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える。
【0238】
さらなる側面では、以下の工程を含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含み、そしてパモ酸とAZD1152−hqpaは、1モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程(ここで水相の有機相に対する比は、約5:1である);
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で10〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)約1分後、このエマルジョン相の約2℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含み、そしてここで第二水溶液のエマルジョンに対する比は、約10:1である);
6)このクエンチ液へ界面活性剤水溶液(Tween(登録商標)80、例えば、水中35重量パーセントのTween(登録商標)80溶液のような)を約100:1のTween(登録商標)80:薬物の重量比で加える工程;
7)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0239】
さらなる側面では、本明細書の実施例において説明する具体的な方法のいずれも含んでなる、治療用ナノ粒子を製造するための方法を提供する。
【0240】
いくつかの態様において、AZD1152−hqpaは、プロトン化されるとき、第一pK
aを有して、上記酸は、第二pK
aを有して、エマルジョン相は、第一pK
aと第二pK
aの間のpK
a単位に等しいpHを有する水溶液でクエンチされる。例えば、いくつかの事例において、クエンチされた相は、第一pK
aと第二pK
aの間のpK
a単位に等しいpHを有する。いくつかの態様において、AZD1152−hqpaは、プロトン化されるとき、第一pK
aを有し、上記酸は、第二pK
aを有して、第一水溶液は、第一pK
aと第二pK
aの間のpK
a単位に等しいpHを有する。いくつかの態様において、(例えば、クエンチされた相又は第一水溶液の)pHは、第一pK
aと第二pK
aの間のほぼ等距離にあるpK
a単位に等しい。
【0241】
別の側面では、治療用ナノ粒子を提供する。この治療用ナノ粒子は、第一重合体、AZD1152−hqpa、及び実質的に疎水性の酸を含んでなる混合物の乳化によって、エマルジョン相を形成する工程;及びこのエマルジョン相のクエンチングによって、複数の治療用ナノ粒子を含む、クエンチされた相を形成する工程によって製造される。
【0242】
別の側面では、治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、第一重合体、AZD1152−hqpa、並びにデオキシコール酸、コール酸、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸より選択される実質的に疎水性の酸を含んでなる混合物の乳化によって、エマルジョン相を形成する工程;及びこのエマルジョン相のクエンチングによって、複数の治療用ナノ粒子を含む、クエンチされた相を形成する工程によって製造される。
【0243】
なお別の側面では、治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、第一重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含んでなる混合物の乳化によって、エマルジョン相を形成する工程;及びこのエマルジョン相のクエンチングによって、複数の治療用ナノ粒子を含む、クエンチされた相を形成する工程によって製造される。
【0244】
いくつかの態様では、エマルジョン相のクエンチングが、約2と約8の間のpH(約4と7の間のpHのような)を有する水溶液とエマルジョン相を混合する工程を含む。5℃未満のような、低減した温度でのクエンチングが好ましい。
【0245】
なお別の側面では、治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、第一重合体、AZD1152−hqpa、及び実質的に疎水性の酸を含んでなる混合物の乳化によって、エマルジョン相を形成する工程;及びこのエマルジョン相のクエンチングによって、複数の治療用ナノ粒子を含む、クエンチされた相を形成する工程によって製造され、ここでエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpHを有する水溶液とエマルジョン相を混合する工程を含む。
【0246】
なお別の側面では、治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、第一重合体、AZD1152−hqpa、並びにデオキシコール酸、コール酸、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸より選択される実質的に疎水性の酸を含んでなる混合物の乳化によって、エマルジョン相を形成する工程;及びこのエマルジョン相のクエンチングによって、複数の治療用ナノ粒子を含む、クエンチされた相を形成する工程によって製造され、ここでエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpHを有する水溶液とエマルジョン相を混合する工程を含む。
【0247】
なお別の側面では、治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、第一重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含んでなる混合物の乳化によって、エマルジョン相を形成する工程;及びこのエマルジョン相のクエンチングによって、複数の治療用ナノ粒子を含む、クエンチされた相を形成する工程によって製造され、ここでエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpHを有する水溶液とエマルジョン相を混合する工程を含む。
【0248】
いくつかの態様において、想定される水溶液(例、第一水溶液又は第二水溶液)のpHは、約4と約7の間、例えば、約4と約5の間、又は約6と約7の間である。
【0249】
いくつかの態様では、想定される水溶液が、リン酸塩、クエン酸塩、又はリン酸塩とクエン酸塩の混合物を含む。いくつかの態様において、第二水溶液は、ホウ酸塩、リン酸塩、及び酢酸塩の混合物を含む。
【0250】
いくつかの態様では、治療用ナノ粒子を製造するために想定される方法が、クエンチされた相を濾過して治療用ナノ粒子を回収する工程を含む。
【0251】
いくつかの態様において、クエンチされた相は、エマルジョン相と実質的に同じpHを有する。いくつかの態様において、クエンチされた相は、約4と約7の間、例えば、約4と約5の間、又は約6と約7の間のpHを有する。
【0252】
別の側面では、治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる製造の方法によって製造される:
1)第一有機相(これは、重合体、AZD1152−hqpa、並びにデオキシコール酸、パモ酸、及びジオクチルスルホコハク酸より選択される実質的に疎水性の酸を1以上の溶媒中に含む)を第一水溶液(水中に界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、エマルジョンを生成する工程;
3)このエマルジョン相をホールド時間の間保持してもよい工程(簡便には、約0℃で5〜15分のように);
4)このエマルジョン相の5℃未満でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpH(約6.5のpHのような)を有する第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
5)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0253】
好適にも、第一水相は、水とベンジルアルコール中にコール酸ナトリウム又はポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含む。
【0254】
さらなる側面では、治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる製造の方法によって製造される:
1)第一有機相(これは、重合体、AZD1152−hqpa、並びにデオキシコール酸、パモ酸、及びジオクチルスルホコハク酸より選択される実質的に疎水性の酸を1以上の溶媒中に含む)を第一水溶液(水中に界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で5〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分の遅延時間の間、待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpH(約6.5のpHのような)を有する第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
7)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0255】
好適にも、第一水相は、水とベンジルアルコール中にコール酸ナトリウム又はポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含む。
【0256】
さらなる側面では、治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる製造の方法によって製造される:
1)第一有機相(これは、酢酸エチル中に重合体、TFA/水/ベンジルアルコール溶媒系にAZD1152−hqpa、並びにDMSO中にデオキシコール酸、パモ酸、及びジオクチルスルホコハク酸より選択される実質的に疎水性の酸を含む)を第一水溶液(水とベンジルアルコール中にコール酸ナトリウム又はポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、エマルジョンを生成する工程;
3)このエマルジョン相をホールド時間の間保持してもよい工程(簡便には、約0℃で5〜15分のように);
4)このエマルジョン相の5℃未満でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpH(約6.5のpHのような)を有する第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
5)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0257】
このクエンチされた溶液へ、濃縮と濾過に先立って、水中のTween(登録商標)80のようなさらなる界面活性剤を追加してよい。
【0258】
さらなる側面では、治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる製造の方法によって製造される:
1)第一有機相(これは、酢酸エチル中に重合体、TFA/水/ベンジルアルコール溶媒系にAZD1152−hqpa、並びにDMSO中にデオキシコール酸、パモ酸、及びジオクチルスルホコハク酸より選択される実質的に疎水性の酸を含む)を第一水溶液(水とベンジルアルコール中にコール酸ナトリウム又はポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で5〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分の遅延時間の間、待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpH(約6.5のpHのような)を有する第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
7)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0259】
このクエンチされた溶液へ、濃縮と濾過に先立って、水中のTween(登録商標)80のようなさらなる界面活性剤を追加してよい。
【0260】
さらなる側面では、治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる製造の方法によって製造される:
1)第一有機相(これは、酢酸エチル中に重合体、TFA/水/ベンジルアルコール溶媒系にAZD1152−hqpa、及びDMSO中にパモ酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にコール酸ナトリウム又はポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で5〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分の遅延時間の間、待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpH(約6.5のpHのような)を有する緩衝液を含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
7)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0261】
このクエンチされた溶液へ、濃縮と濾過に先立って、水中のTween(登録商標)80のようなさらなる界面活性剤を追加してよい。
【0262】
さらなる側面では、治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる製造の方法によって製造される:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが1:3と1:4の間のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で5〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分の遅延時間の間、待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、約4と約7の間のpH(約6.5のpHのような)を有する緩衝液を含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
7)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0263】
このクエンチされた溶液へ、濃縮と濾過に先立って、水中のTween(登録商標)80のようなさらなる界面活性剤を追加してよい。
【0264】
さらなる側面では、治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる製造の方法によって製造される:
1)第一有機相(これは、酢酸エチル中に重合体、TFA/水/ベンジルアルコール溶媒系にAZD1152−hqpa、及びDMSO中にパモ酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で5〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分の遅延時間の間、待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、pH6.5を有する緩衝液を含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
7)このクエンチ液へ界面活性剤水溶液(Tween(登録商標)80、例えば、水中35重量パーセントのTween(登録商標)80溶液のような)を約20:1〜100:1のTween(登録商標)80:薬物の重量比で加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0265】
さらなる側面では、治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる製造の方法によって製造される:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが1:3と1:4の間のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で5〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分の遅延時間の間、待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
7)このクエンチされた溶液へ可溶化剤としての界面活性剤水溶液を加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0266】
さらなる側面では、本明細書において製剤G1として記載される治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる製造の方法によって製造される:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3.6のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で5〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分の遅延時間の間、待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
7)可溶化剤としての界面活性剤水溶液を加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0267】
簡便にも、パモ酸とAZD1152−hqpaは、0.8モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える。
【0268】
さらなる側面では、本明細書において製剤G1として記載される治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる製造の方法によって製造される:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3.6のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)のような界面活性剤を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で5〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分の遅延時間の間待つ工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
7)可溶化剤としての界面活性剤水溶液を加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0269】
簡便にも、パモ酸とAZD1152−hqpaは、0.8モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える。
【0270】
さらなる側面では、本明細書において製剤G1として記載される治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる製造の方法によって製造される:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3.6のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程(ここで水相の有機相に対する比は、約5.5:1である);
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で10〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分(例えば10分)の遅延時間の間待つ工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含み、ここで第二水溶液のエマルジョンに対する比は、約3:1のように、約2:1と約10:1の間である);
7)このクエンチ液へ界面活性剤水溶液を加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0271】
簡便にも、パモ酸とAZD1152−hqpaは、0.8モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える。
【0272】
さらなる側面では、本明細書において製剤G1として記載される治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる製造の方法によって製造される:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3.6のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含み、そしてパモ酸とAZD1152−hqpaは、0.8モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程(ここで水相の有機相に対する比は、約5.5:1である);
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で10〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分(例えば10分)の遅延時間の間待つ工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液(0.17Mリン酸緩衝液のような)をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含み、ここで第二水溶液のエマルジョンに対する比は、約3:1のように、約2:1と約10:1の間である);
7)このクエンチ溶液へ界面活性剤水溶液(Tween(登録商標)80、例えば、水中35重量パーセントのTween(登録商標)80溶液のような)を(例えば、約20:1のTween(登録商標)80:薬物の重量比で)加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0273】
さらなる側面では、本明細書において製剤G2として記載される治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる製造の方法によって製造される:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程;
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で10〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)約1分後、このエマルジョン相の約2℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含む);
6)このクエンチ溶液へ界面活性剤水溶液(Tween(登録商標)80、例えば、水中35重量パーセントのTween(登録商標)80溶液のような)を加える工程;
7)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0274】
簡便にも、パモ酸とAZD1152−hqpaは、約1モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える。
【0275】
さらなる側面では、本明細書において製剤G2として記載される治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる製造の方法によって製造される:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含む)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程(ここで水相の有機相に対する比は、約5:1である);
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で10〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)約1分後、このエマルジョン相の約2℃でのクエンチング(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液(0.17Mリン酸緩衝液のような)をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含み、そしてここで第二水溶液のエマルジョンに対する比は、約10:1である);
6)このクエンチ液へ界面活性剤水溶液(Tween(登録商標)80、例えば、水中35重量パーセントのTween(登録商標)80溶液のような)を約100:1のTween(登録商標)80:薬物の重量比で加える工程;
7)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0276】
簡便にも、パモ酸とAZD1152−hqpaは、約1モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える。
【0277】
さらなる側面では、本明細書において製剤G2として記載される治療用ナノ粒子を提供し、ここでこの治療用ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる製造の方法によって製造される:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含み、そしてパモ酸とAZD1152−hqpaは、1モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程(ここで水相の有機相に対する比は、約5:1である);
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で10〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)約1分後、このエマルジョン相の約2℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含み、そしてここで第二水溶液のエマルジョンに対する比は、約10:1である);
6)このクエンチ液へ界面活性剤水溶液(Tween(登録商標)80、例えば、水中35重量パーセントのTween(登録商標)80溶液のような)を約100:1のTween(登録商標)80:薬物の重量比で加える工程;
7)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0278】
1つの側面において、最終ナノ粒子には、(約8〜約20重量%のような、約10〜約20重量%のような、約10〜約15重量%のような、約10〜約16重量%のような、約12〜約16重量%のような、約15〜約20重量%のような、約15〜約18重量%のような)約5〜約20重量%のAZD1152−hqpaが含まれる。1つの側面において、最終ナノ粒子には、約10〜約20重量%のAZD1152−hqpaが含まれる。さらなる側面において、最終ナノ粒子には、約15〜約20重量%のAZD1152−hqpaが含まれる。さらなる側面において、最終ナノ粒子には、約15〜約22重量%のAZD1152−hqpaが含まれる。
【0279】
本発明のさらなる特徴は、約10〜16重量%のAZD1152−hqpa、約50〜約90重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)、並びにコール酸、デオキシコール酸、及びジオクチルスルホコハク酸より選択される疎水性酸を含んでなる最終ナノ粒子を提供する。この特徴の1つの態様において、疎水性酸は、デオキシコール酸とジオクチルスルホコハク酸より選択される。この特徴の別の態様において、疎水性酸は、デオキシコール酸である。この特徴の別の態様において、疎水性酸は、ジオクチルスルホコハク酸である。この特徴の別の態様において、疎水性酸は、コール酸である。この特徴の別の態様において、疎水性酸は、コール酸とデオキシコール酸の混合物であり;この態様において、好適にも疎水性酸は、約3:2のモル比のデオキシコール酸:コール酸であって、全疎水性酸:AZD1152−hqpaのモル比は、約2:1である。
【0280】
本発明のさらなる特徴は、約10〜20重量%のAZD1152−hqpa、約50〜約90重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)、並びに、コール酸、デオキシコール酸、パモ酸、及びジオクチルスルホコハク酸より選択される疎水性酸を含んでなるナノ粒子を提供する。
【0281】
別の側面において、治療用ナノ粒子は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する、約35〜約94.75重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約0.05〜約35重量パーセントの実質的に疎水性の酸(デオキシコール酸、コール酸、コール酸とデオキシコール酸の混合物、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸からなる群より選択される)、及び約5〜約30重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む。
【0282】
別の側面において、治療用ナノ粒子は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する、約35〜約94重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約1〜約35重量パーセントの実質的に疎水性の酸(デオキシコール酸、コール酸、コール酸とデオキシコール酸の混合物、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸からなる群より選択される)、及び約5〜約30重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む。
【0283】
別の側面において、治療用ナノ粒子は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する、約65〜約90重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約5〜約15重量パーセントの実質的に疎水性の酸(デオキシコール酸、コール酸、コール酸とデオキシコール酸の混合物、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸からなる群より選択される)、及び約5〜約20重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む。
【0284】
別の側面において、治療用ナノ粒子は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する、約35〜約94重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約1〜約35重量パーセントのパモ酸、及び約5〜約30重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む。
【0285】
別の側面において、治療用ナノ粒子は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する、約55〜約80重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約10〜約20重量パーセントのパモ酸、及び約10〜約25重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む。
【0286】
別の側面において、治療用ナノ粒子は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する、約65〜約76重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約20重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約9〜約15重量パーセントのパモ酸、及び約15〜約20重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む。
【0287】
本発明のさらなる特徴は、約10〜20重量パーセントのAZD1152−hqpa、約50〜約90重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)、及びパモ酸を含んでなるナノ粒子を提供する。
【0288】
本発明のさらなる特徴は、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2と呼ばれる実施例の各製剤を含む。本発明のなおさらなる特徴は、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2と呼ばれる実施例の各製剤を含み、ここでAZD1152−hqpaの重量%、及び/又は疎水性酸の重量%は、約(+/−)1重量%変動する(そして重合体の量も、それに従って変動する)。本発明のなおさらなる特徴は、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2と呼ばれる実施例の各製剤を含み、ここでAZD1152−hqpaの重量%、及び/又は疎水性酸の重量%は、約(+/−)1.5重量%変動する(そして重合体の量も、それに従って変動する)。本発明のなおさらなる特徴は、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2と呼ばれる実施例の各製剤を含み、ここでAZD1152−hqpaの重量%、及び/又は疎水性酸の重量%は、約(+/−)2重量%変動する(そして重合体の量も、それに従って変動する)。
【0289】
1つの側面では、想定されるナノ粒子が、70〜140nmのような、200nm未満の流体力学的径を有する。
【0290】
本発明のさらなる側面では、約15〜25重量パーセントのAZD1152−hqpa、約7〜15重量パーセントのパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含んでなるナノ粒子を提供する(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)。
【0291】
本発明のさらなる側面では、約15〜22重量パーセントのAZD1152−hqpa、約7〜15重量パーセントのパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含んでなるナノ粒子を提供する(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)。
【0292】
本発明のさらなる側面では、約15〜22重量パーセントのAZD1152−hqpa、約7〜10重量パーセントのパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含んでなるナノ粒子を提供し(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する);ここで該ナノ粒子からは、PBS及びポリソルベート20において37℃で30時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出される。この側面の別の態様では、該ナノ粒子から、PBS及びポリソルベート20において37℃で40時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出される。この側面の別の態様では、該ナノ粒子から、PBS及びポリソルベート20において37℃で50時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出される。簡便にも、ナノ粒子からのAZD1152−hqpaの放出は、上記に記載の方法を使用して測定され得る。
【0293】
本発明のさらなる側面では、約15〜22重量パーセントのAZD1152−hqpa、約7〜10重量パーセントのパモ酸(ここでAZD1152−hqpaとパモ酸は、疎水性イオン対を形成する)、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含んでなるナノ粒子を提供し(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する);ここで該ナノ粒子からは、PBS及びポリソルベート20において37℃で30時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出される。この側面の別の態様では、該ナノ粒子から、PBS及びポリソルベート20において37℃で40時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出される。この側面の別の態様では、該ナノ粒子から、PBS及びポリソルベート20において37℃で50時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出される。簡便にも、ナノ粒子からのAZD1152−hqpaの放出は、上記に記載の方法を使用して測定され得る。
【0294】
本発明のさらなる側面では、約15〜22重量パーセントのAZD1152−hqpa、約7〜10重量パーセントのパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含んでなるナノ粒子を提供し(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する);ここで該ナノ粒子からは、PBS及びポリソルベート20において37℃で30時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出され、そしてここで該ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる方法によって作製される:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3.6のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含み、そしてパモ酸とAZD1152−hqpaは、0.8モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程(ここで水相の有機相に対する比は、約5.5:1である);
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で10〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分(例えば10分)の遅延時間の間待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液(0.17Mリン酸緩衝液のような)をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含み、ここで第二水溶液のエマルジョンに対する比は、約3:1のように、約2:1と約10:1の間である);
7)このクエンチ溶液へ界面活性剤水溶液(Tween(登録商標)80、例えば、水中35重量パーセントのTween(登録商標)80溶液のような)を(例えば、約20:1のTween(登録商標)80:薬物の重量比で)加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0295】
本発明のさらなる側面では、約15〜22重量パーセントのAZD1152−hqpa、約7〜10重量パーセントのパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含んでなるナノ粒子を提供し(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する);ここで該ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる方法によって作製される:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3.6のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含み、そしてパモ酸とAZD1152−hqpaは、0.8モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程(ここで水相の有機相に対する比は、約5.5:1である);
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で10〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分(例えば10分)の遅延時間の間待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液(0.17Mリン酸緩衝液のような)をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含み、ここで第二水溶液のエマルジョンに対する比は、約3:1のように、約2:1と約10:1の間である);
7)このクエンチ溶液へ界面活性剤水溶液(Tween(登録商標)80、例えば、水中35重量パーセントのTween(登録商標)80溶液のような)を(例えば、約20:1のTween(登録商標)80:薬物の重量比で)加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0296】
1つの側面では、約15〜22重量パーセントのAZD1152−hqpa、約7〜10重量パーセントのパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含んでなる、本明細書において製剤G1と記載される治療用ナノ粒子を提供する(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)。
【0297】
別の側面では、約15〜22重量パーセントのAZD1152−hqpa、約9〜13重量パーセントのパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含んでなる、本明細書において製剤G2と記載される治療用ナノ粒子を提供する(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)。
【0298】
医薬製剤
別の側面に従えば、本明細書に開示するナノ粒子を医薬的に許容される担体と組み合わせて、医薬組成物を生成することができる。当業者であれば理解されるように、この担体は、下記に記載するような投与の経路、標的組織の位置、送達される薬物、薬物の送達の時間経過、等に基づいて選択され得る。
【0299】
別の側面では、医薬的に許容される組成物を提供する。この医薬的に許容される組成物は、複数の想定される治療用ナノ粒子と医薬的に許容される担体を含む。この医薬的に許容される組成物は、1以上の賦形剤及び/又は希釈剤も含み得る。この側面の1つの態様において、医薬組成物は、複数の治療用ナノ粒子を含み、ここで該ナノ粒子は、約10〜20重量%のAZD1152−hqpa、約50〜約90重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)、並びにコール酸、デオキシコール酸、パモ酸、及びジオクチルスルホコハク酸より選択される疎水性酸を含む。
【0300】
本発明のさらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、AZD1152−hqpaを含んで、疎水性酸をさらに含んでもよい。
【0301】
本発明のさらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、AZD1152−hqpa、好適な重合体を含んで、疎水性酸をさらに含んでもよい。
【0302】
別の側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を提供し、ここで該ナノ粒子は、AZD1152−hqpa、ジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)、並びに、コール酸、デオキシコール酸、パモ酸、及びジオクチルスルホコハク酸より選択される疎水性酸を含む。
【0303】
本発明のさらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、AZD1152−hqpaを含んで、疎水性酸をさらに含む。これらの側面において、簡便にも疎水性酸は、デオキシコール酸、コール酸、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸より選択され;簡便にも疎水性酸は、デオキシコール酸とコール酸の混合物であってよい。
【0304】
本発明のさらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約35〜約94.75重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約0.05〜約35重量パーセントの実質的に疎水性の酸(デオキシコール酸、コール酸、コール酸とデオキシコール酸の混合物、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸からなる群より選択される)、及び約5〜約30重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む。
【0305】
本発明のさらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約65〜約90重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約5〜約15重量パーセントの実質的に疎水性の酸(デオキシコール酸、コール酸、コール酸とデオキシコール酸の混合物、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸からなる群より選択される)、及び約5〜約20重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む。
【0306】
本発明のさらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約35〜約94.75重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約0.05〜約35重量パーセントのパモ酸、及び約5〜約30重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む。
【0307】
本発明のさらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約55〜約80重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約10〜約20重量パーセントのパモ酸、及び約10〜約25重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む。
【0308】
本発明のさらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約65〜約76重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約20重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約9〜約15重量パーセントのパモ酸、及び約15〜約20重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む。
【0309】
上記の特徴において記載される医薬組成物において、簡便にも共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する。
【0310】
本発明のさらなる特徴は、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を含み、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2と呼ばれる実施例の製剤の1つに対応する。本発明のなおさらなる特徴は、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を含み、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2と呼ばれる実施例の製剤の1つに対応し、ここでここでAZD1152−hqpaの重量%、及び/又は疎水性酸の重量%は、約(+/−)1重量%変動する(そして重合体の量も、それに従って変動する)。本発明のなおさらなる特徴は、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を含み、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2と呼ばれる実施例の製剤の1つに対応するが、ここでAZD1152−hqpaの重量%、及び/又は疎水性酸の重量%は、実施例に記載されるものから約(+/−)1.5重量%変動する(そして重合体の量も、それに従って変動する)。本発明のなおさらなる特徴は、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を含み、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2と呼ばれる実施例の製剤の1つに対応するが、ここでAZD1152−hqpaの重量%、及び/又は疎水性酸の重量%は、実施例に記載されるものから約(+/−)2重量%変動する(そして重合体の量も、それに従って変動する)。本発明のなおさらなる特徴は、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を含み、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2と呼ばれる実施例の製剤の1つに対応するが、ここでAZD1152−hqpaの重量%は、約(+/−)3重量%まで変動し、疎水性酸の量は、本明細書に例示される製剤中の比率に対応するAZD1152−hqpaの量に比例して変動して、重合体の量も、それに従って変動する。
【0311】
さらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約25重量%のAZD1152−hqpa、約7〜約15重量%のパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含む(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)。
【0312】
さらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約22重量%のAZD1152−hqpa、約7〜約15重量%のパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含む(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)。
【0313】
さらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約22重量%のAZD1152−hqpa、約7〜約15重量%のパモ酸、及び約63〜約78重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含む(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)。
【0314】
さらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、ジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)と、約15〜約22重量%のAZD1152−hqpaと約7〜約15重量%のパモ酸の混合物を含む。
【0315】
さらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、ジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)と、約15〜約22重量%のAZD1152−hqpaと約7〜約15重量%のパモ酸の相互作用によって得られる生成物を含む。
【0316】
さらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、ジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)と、(ナノ粒子の)約15〜約22重量%のAZD1152−hqpaと(ナノ粒子の)約7〜約15重量%のパモ酸の間で形成される疎水性イオン対を含む。
【0317】
さらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約22重量%のAZD1152−hqpa、約7〜約15重量%のパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する);ここで該ナノ粒子からは、PBS及びポリソルベート20において37℃で30時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出される。この側面の別の態様では、該ナノ粒子から、PBS及びポリソルベート20において37℃で40時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出される。この側面の別の態様では、該ナノ粒子から、PBS及びポリソルベート20において37℃で50時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出される。簡便にも、ナノ粒子からのAZD1152−hqpaの放出は、上記に記載の方法を使用して測定される。
【0318】
さらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約22重量%のAZD1152−hqpa、約7〜約15重量%のパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する);ここで該ナノ粒子からは、PBS及びポリソルベート20において37℃で30時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出されて、そしてここで該ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる方法によって作製される:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3.6のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含み、そしてパモ酸とAZD1152−hqpaは、0.8モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程(ここで水相の有機相に対する比は、約5.5:1である);
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で10〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分(例えば10分)の遅延時間の間待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液(0.17Mリン酸緩衝液のような)をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含み、ここで第二水溶液のエマルジョンに対する比は、約3:1のように、約2:1と約10:1の間である);
7)このクエンチ溶液へ界面活性剤水溶液(Tween(登録商標)80、例えば、水中35重量パーセントのTween(登録商標)80溶液のような)を(例えば、約20:1のTween(登録商標)80:薬物の重量比で)加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0319】
好適にも、上記医薬組成物中のナノ粒子は、70〜140nmのような、200nm未満の流体力学的径を有する。
【0320】
本発明の医薬組成物は、経口経路と非経口経路が含まれる、当該技術分野で知られたどの手段によっても患者へ投与することができる。「患者」という用語は、本明細書に使用するように、ヒト、並びに非ヒト(例えば、哺乳動物、鳥類、爬虫類、両生類、及び魚類が含まれる)に言及する。例えば、非ヒトは、哺乳動物(例、齧歯動物、マウス、ラット、ウサギ、サル、イヌ、ネコ、霊長動物、又はブタ)であってよい。ある態様では、消化管に見出される消化酵素との接触が回避されるので、非経口経路が望ましい。このような態様によれば、本発明の組成物は、注射(例えば、静脈内、皮下又は筋肉内、腹腔内の注射)によって、直腸に、膣内に、局所的に(散剤、クリーム剤、軟膏剤、又は滴剤によるように)、又は吸入によって(スプレー剤によるように)投与され得る。
【0321】
特別な態様において、当該ナノ粒子は、それを必要とする被験者へ全身的に(例えば、IV(静脈内)注入又は注射によって)投与される。
【0322】
注射可能な調製物、例えば、無菌で注射可能な水性又は油性の懸濁液剤は、好適な分散剤又は湿潤剤と懸濁剤を使用する既知の技術に従って製剤化し得る。無菌の注射可能な調製物はまた、非経口的に許容される無毒の希釈剤又は溶媒中の無菌の注射可能な溶液剤、懸濁液剤、又は乳剤であってよく、例えば1,3−ブタンジオール中の溶液剤であってよい。利用し得る、許容される希釈剤又は溶媒には、水、リンゲル液(米国薬局方)、及び等張塩化ナトリウム溶液がある。加えて、溶媒又は懸濁媒体として、無菌の不揮発性油剤が慣用的に利用され得る。この目的には、合成のモノグリセリド又はジグリセリドを含めて、どの無刺激な不揮発性油剤も利用することができる。加えて、注射液の調製には、オレイン酸のような脂肪酸が使用される。1つの態様において、本発明のコンジュゲートは、1%(w/v)ナトリウムカルボキシメチルセルロースと0.1%(v/v)TWEEN
TM80を含んでなる液体担体に懸濁される。注射可能な製剤は、例えば、細菌保持フィルターを通す濾過によって、又は無菌水又は他の無菌の注射可能な媒体にに溶かすか、使用に先立って分散させることができる、無菌の固形組成物の形態に滅菌剤を取り込むことによって滅菌することができる。
【0323】
経口投与用の固体剤形には、カプセル剤、錠剤、丸剤、散剤、及び顆粒剤が含まれる。そのような固体剤形において、被包化されるか又は被包化されないコンジュゲートは、クエン酸ナトリウム又はリン酸二カルシウムのような少なくとも1つの不活性な医薬的に許容される賦形剤又は担体、及び/又は(a)デンプン類、乳糖、ショ糖、ブドウ糖、マンニトール、及びケイ皮酸のような充填剤又は増嵩剤、(b)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖、及びアカシアのような結合剤、(c)グリセロールのような保湿剤、(d)寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモデンプン又はタピオカデンプン、アルギン酸、ある種のケイ酸塩、及び炭酸ナトリウムのような崩壊剤、(e)パラフィンのような溶解遅延剤、(f)四級アンモニウム化合物のような吸収促進剤、(g)例えば、セチルアルコールとグリセロールモノステアレートのような湿潤剤、(h)カオリンとベントナイトクレイのような吸収剤、並びに(i)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール類、ラウリル硫酸ナトリウム、及びこれらの混合物のような滑沢剤と混合される。カプセル剤、錠剤、及び丸剤の場合、この剤形は、緩衝剤も含んでよい。
【0324】
治療薬剤を含有するナノ粒子の正確な投与量は、治療される患者の観点から個々の医師によって選択されて、一般的には、治療される患者に対して有効量の治療用ナノ粒子を提供するように投与量と投与が調整されると理解されよう。本明細書に使用するように、治療薬剤を含有するナノ粒子の「有効量」とは、所望される生体応答を引き起こすのに必要な量を意味する。当業者によって理解されるように、治療薬剤を含有するナノ粒子の有効量は、所望される生物学的エンドポイント、送達される薬物、標的組織、投与の経路、等といった要因に依拠して変動し得る。例えば、治療薬剤を含有するナノ粒子の有効量は、所望される量によって、所望される期間にわたって腫瘍サイズの低下をもたらす量であり得る。考慮され得る追加の要因には、病態の重症度;治療される患者の年齢、体重、及び性別;食事、投与の時間及び頻度;薬物の組合せ;反応感受性;及び療法への耐性/応答性が含まれる。
【0325】
当該ナノ粒子は、投与の容易さと投与量の均一性のために単位剤形で製剤化され得る。本明細書に使用する「単位剤形」という表現は、治療される患者に適正なナノ粒子の物理的に離散した単位を意味する。しかしながら、この組成物の1日の総使用量は、担当医によって、健全な医学的判断の範囲内で決定されると理解されよう。どのナノ粒子でも、治療有効量は、初めに、細胞培養アッセイ、又は動物モデル(通常は、マウス、ウサギ、イヌ、又はブタ)のいずれかで推定することができる。動物モデルはまた、望まれる濃度範囲と投与経路を達成するために使用される。次いで、このような情報を使用して、ヒトにおける投与に有用な用量及び経路を決定することができる。ナノ粒子の治療効果と毒性は、細胞培養又は実験動物における標準的な製薬手順、例えば、ED
50(この用量は、集団の50%において治療上有効である)とLD
50(この用量は、集団の50%にとって致死的である)によって判定することができる。毒性効果の治療効果に対する用量比が治療係数であって、それは、LD
50/ED
50の比として表現することができる。いくつかの態様では、大きな治療係数を示す医薬組成物が有用であり得る。細胞培養アッセイと動物試験より得られるデータは、ヒト使用のための投与量の範囲を定式化するときに使用することができる。
【0326】
1つの側面において、AZD1152−hqpa含有ナノ粒子を含んでなる医薬製剤は、それがAZD1152−hqpaを数日にわたってゆっくり放出するように設計される。例えば、この医薬製剤は、患者へ(例えば)7日間の治療サイクルの1日目と3日目、1日目と5日目、又は1日目と7日目にある用量が投与されるようなものであってよい。このサイクルは、1ヶ月又は2ヶ月の治療サイクルにおいて、毎週、2週、又は3週繰り返してよい。このように、来診ごとに投与される薬物の量は、その治療スケジュールにわたる特別な薬物曝露の全体量を達成するために計算される。有利にも、このナノ粒子含有製剤は、AZD1152を投与するこれまでに知られた方法と比較して、各投薬での患者への薬物の投与に必要とされる時間を低減して、患者が必要とする治療のための病院受診の回数を低減する可能性がある。
【0327】
好適にも、ヒトへ投与されるとき、本発明のナノ粒子製剤によって送達されるAZD1152−hqpaの用量は、100mg〜2000mgの範囲にあり得る。投与すべき正確な全体用量は、例えば、上記に記載のスケジュールにおいて送達される、患者にとって最適のPK及び安全性のプロフィールと、治療される腫瘍の種類によって決定されよう。
【0328】
ある態様では、本明細書に開示する組成物に、約10ppmのパラジウム、又は約8ppm未満、又は約6ppm未満のパラジウムが含まれてよい。例えば、本発明で提供されるのは、約10ppm未満のパラジウムを有する、ナノ粒子が含まれる組成物である。
【0329】
いくつかの態様では、本明細書に開示するナノ粒子と凍結に適した溶液が含まれる、凍結に適した組成物が想定され、例えば、単糖、二糖、又は多糖(例、ショ糖及び/又はトレハロース)のような糖類、及び/又は塩類、及び/又はシクロデキストリンの溶液をナノ粒子懸濁液へ加える。糖類(例、ショ糖又はトレハロース)は、例えば、凍結時の凝集からその粒子を防ぐための凍結保護物質として作用し得る。例えば、本発明で提供するのは、複数の開示されるナノ粒子、ショ糖、イオン性ハロゲン化物、及び水を含んでなるナノ粒子製剤であり;ここでナノ粒子/ショ糖/水/イオン性ハロゲン化物は、約3〜40%/10〜40%/20〜95%/0.1〜10%(w/w/w/w)又は約5〜10%/10〜15%/80〜90%/1〜10%(w/w/w/w)である。例えば、そのような溶液には、本明細書に開示するようなナノ粒子、約5%〜約20重量%のショ糖と塩化ナトリウムのようなイオン性ハロゲン化物が、約10〜約100mMの濃度で含まれ得る。別の実施例において、本発明で提供するのは、複数の開示されるナノ粒子、トレハロース、シクロデキストリン、及び水を含んでなるナノ粒子製剤であって;ここでこのナノ粒子/トレハロース/水/シクロデキストリンは、約3〜40%/1〜25%/20〜95%/1〜25%(w/w/w/w)又は約5〜10%/1〜25%/80〜90%/10〜15%(w/w/w/w)である。
【0330】
例えば、想定される溶液剤には、本明細書に開示するようなナノ粒子、トレハロース又はショ糖のような約1〜約25重量%の二糖類(例、約5〜約25重量%のトレハロース又はショ糖、例えば、約10重量%のトレハロース又はショ糖、又は約15重量%のトレハロース又はショ糖、例えば、約5重量%のショ糖)、及び約1〜約25重量%の濃度のβ−シクロデキストリンのようなシクロデキストリン(例えば、約5%〜約20%、例えば、10重量%又は約20重量%、又は約15〜約20重量%のシクロデキストリン)が含まれ得る。想定される製剤には、複数の開示されるナノ粒子(例えば、PLA−PEGと活性薬剤を有するナノ粒子)、約2〜約15重量%(又は約4重量%〜約6重量%、例えば、約5重量%)のショ糖、及び約5重量%〜約20重量%(例えば、約7重量%〜約12重量%、例えば、約10重量%)のシクロデキストリン(例えば、HPbCD)が含まれ得る。
【0331】
本開示は、復元させたときに、大きな凝集体をほとんど有さない、凍結乾燥させた医薬組成物に一部関する。そのような大きな凝集体は、約0.5μmより大きい、約1μmより大きい、又は約10μmより大きいサイズを有し得て、復元した溶液において望まれ得ない。凝集体の大きさは、参照により本明細書に組み込まれる、米国薬局方(USP)32<788>項に示されるものを含めて、多様な技術を使用して測定することができる。USP32<788>項に概説される検査法には、光遮蔽粒子計測法、微粒子計測法、レーザー回折法、及び単粒子光学検知法が含まれる。1つの態様において、所与の試料中の粒径は、レーザー回折法、及び/又は単粒子光学検知法を使用して測定される。
【0332】
光遮蔽粒子計測法によるUSP32<788>は、懸濁液中の粒径をサンプリングするためのガイドラインについて説明する。100mL以下の溶液剤では、10μm以上である存在粒子の平均数が容器当たり6000個を超えず、そして25μm以上である存在粒子の平均数が容器当たり600個を超えなければ、その調製品は、検査に適合である。
【0333】
USP32<788>に概説されるように、微粒子計測法は、接眼ミクロメータを有する、100±10倍の倍率へ調整した双眼顕微鏡を使用して粒子量を定量するためのガイドラインについて説明する。接眼ミクロメータは、100倍の倍率で視るときに黒い基準円が10μmと25μmを示す四分円へ分割された円からなる、円径のグラチクル(graticle)である。このグラチクルの下には、直線の尺度が提供される。10μmと25μmを基準とした粒子の数を視覚的に集計する。100mL以下の溶液剤では、10μm以上である存在粒子の平均数が容器当たり3000個を超えず、そして25μm以上である存在粒子の平均数が容器当たり300個を超えなければ、その調製品は、検査に適合である。
【0334】
いくつかの態様では、開示される組成物の10mLの水性試料が、復元時に、サイズが10ミクロン以上である粒子を1mlに付き600個未満含み;及び/又はサイズが25ミクロン以上である粒子を1mlに付き60個未満含む。
【0335】
粒径を測定するのに動的光散乱法(DLS)を使用し得るが、それはブラウン運動に依拠するので、この技術では、より大きな粒子を検出し得ない場合がある。レーザー回折法は、粒子と懸濁媒体の間の屈折率の差に依拠する。この技術は、粒子を1ミクロン以下〜ミリメートルの範囲で検出することが可能である。ナノ粒子懸濁液では、比較的少量(例、約1〜5重量%)の大型粒子を定量することができる。単粒子光学検知法(SPOS)は、希釈懸濁液の光遮蔽を使用して、約0.5μmの個々の粒子を計数する。測定される試料の粒子濃度を知ることによって、凝集体の重量パーセント、又は凝集体濃度(粒子/mL)を計算することができる。
【0336】
凍結乾燥の間には、粒子の表面の脱水により、凝集体の形成が起こり得る。この脱水は、凍結乾燥の前に、二糖類のような凍結保護物質を懸濁液中に使用することによって、回避することができる。好適な二糖類には、ショ糖、ラクツロース、乳糖、麦芽糖、トレハロース、又はセロビオース、及び/又はこれらの混合物が含まれる。他の想定される二糖類には、コジビオース、ニゲロース、イソマルトース、β,β−トレハロース、α,β−トレハロース、ソフォロース、ラミナリビオース、ゲンチオビオース、ツラノース、マルツロース、パラチノース、ゲンチオビウロース、マンノビオース、メリビオース、メリビウロース、ルチノース、ルチヌロース、及びキシロビオースが含まれる。復元は、出発の懸濁液と比べるとき、同等のDLSサイズ分布を示す。しかしながら、レーザー回折法では、一部の復元溶液において、粒径が10μmより大きい粒子を検出することができる。さらに、SPOSはまた、サイズが10μmより大きい粒子をFDAガイドライン(10μmより大きい粒子が1mLに付き10
4〜10
5個)の濃度より高い濃度で検出する場合がある。
【0337】
いくつかの態様では、ショ糖、トレハロース又はこれらの混合物のような糖類への追加の凍結保護物質として1以上のイオン性ハロゲン塩を使用してよい。糖類には、二糖類、単糖類、三糖類、及び/又は多糖類が含まれ得て、他の賦形剤(例、グリセロール)及び/又は界面活性剤も含まれ得る。追加の凍結保護物質として、シクロデキストリンを含めてもよい。シクロデキストリンは、イオン性ハロゲン塩の代わりに加えてよい。あるいは、シクロデキストリンは、イオン性ハロゲン塩に追加して加えてよい。
【0338】
好適なイオン性ハロゲン塩には、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化亜鉛、又はこれらの混合物が含まれ得る。追加の好適なイオン性ハロゲン塩には、塩化カリウム、塩化マグネシウム、塩化アンモニウム、臭化ナトリウム、臭化カルシウム、臭化亜鉛、臭化カリウム、臭化マグネシウム、臭化アンモニウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カルシウム、ヨウ化亜鉛、ヨウ化カリウム、ヨウ化マグネシウム、又はヨウ化アンモニウム、及び/又はこれらの混合物が含まれる。1つの態様では、イオン性ハロゲン塩とともに約1〜約15重量パーセントのショ糖を使用し得る。1つの態様において、凍結乾燥させた医薬組成物は、約10〜約100mMの塩化ナトリウムを含み得る。別の態様において、凍結乾燥させた医薬組成物は、約100〜約500mMの二価イオン性塩化物塩(塩化カルシウム又は塩化亜鉛のような)を含み得る。なお別の態様において、凍結乾燥させる懸濁液剤は、シクロデキストリンをさらに含んでよく、例えば、約1〜約25重量パーセントのシクロデキストリンを使用し得る。
【0339】
好適なシクロデキストリンには、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、又はこれらの混合物が含まれ得る。本明細書に開示する組成物における使用が想定される例示のシクロデキストリンには、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPbCD)、ヒドロキシエチル−β−シクロデキストリン、スルホブチルエーテル−β−シクロデキストリン、メチル−β−シクロデキストリン、ジメチル−β−シクロデキストリン、カルボキシメチル−β−シクロデキストリン、カルボキシメチルエチル−β−シクロデキストリン、ジエチル−β−シクロデキストリン、トリ−O−アルキル−−β−シクロデキストリン、グルコシル−β−シクロデキストリン、及びマルトシル−β−シクロデキストリンが含まれる。1つの態様では、約1〜約25重量パーセント(例、約10〜約15重量%、例、5〜約20重量%)のトレハロースをシクロデキストリンととも使用し得る。1つの態様において、凍結乾燥させた医薬組成物は、約1〜約25重量パーセントのβ−シクロデキストリンを含み得る。例示の組成物は、PLA−PEG、活性/治療薬剤、約4重量%〜約6重量%(例、約5重量%)のショ糖、及び約8〜約12重量パーセント(例、約10重量%)のHPbCDを含んでなるナノ粒子を含み得る。
【0340】
1つの側面では、開示されるナノ粒子を含んでなる、凍結乾燥された医薬組成物を提供し、ここで凍結乾燥させた医薬組成物を約100mL以下の水性媒体において約50mg/mLのナノ粒子濃度で復元させたとき、非経口投与に適した復元された組成物は、10ミクロン以上の微粒子を6000個未満(3000個未満のように);及び/又は25ミクロン以上の微粒子を600個未満(300個未満のように)含む。
【0341】
微粒子の数は、光遮蔽粒子計測法によるUSP32<788>、微粒子計測法によるUSP32<788>、レーザー回折法、及び単粒子光学検知法といった手段によって定量することができる。
【0342】
ある側面では、疎水性重合体セグメントと親水性重合体セグメントを有する共重合体;活性薬剤;糖類;及びシクロデキストリンをそれぞれ含んでなる複数の治療用粒子を含んでなる、復元時に非経口使用に適した医薬組成物を提供する。
【0343】
例えば、共重合体は、ポリ(乳)酸−ブロック−ポリ(エチレン)グリコール共重合体であってよい。復元時には、100mLの水性試料が、10ミクロン以上の大きさを有する6000個未満の微粒子;及び、25ミクロン以上の大きさを有する600個未満の微粒子を含み得る。
【0344】
二糖類とイオン性ハロゲン塩を加える工程は、約5〜約15重量パーセントのショ糖又は約5〜約20重量パーセントのトレハロース(例、約10〜約20重量パーセントのトレハロース)と約10〜約500mMのイオン性ハロゲン塩を加える工程を含み得る。イオン性ハロゲン塩は、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、及び塩化亜鉛、又はこれらの混合物より選択され得る。ある態様では、約1〜約25重量パーセントのシクロデキストリンも加えられる。
【0345】
別の態様において、二糖類とシクロデキストリンを加える工程は、約5〜約15重量パーセントのショ糖又は約5〜約20重量パーセントのトレハロース(例、約10〜約20重量パーセントのトレハロース)と約1〜約25重量パーセントのシクロデキストリンを加える工程を含み得る。ある態様では、約10〜約15重量パーセントのシクロデキストリンが加えられる。シクロデキストリンは、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリン、又はこれらの混合物より選択され得る。
【0346】
別の側面では、復元時にナノ粒子の凝集を防ぐために凍結乾燥製剤へ糖類と塩類を加える工程を含んでなる、ナノ粒子の医薬組成物における粒子の実質的な凝集を防ぐ方法を提供する。ある態様では、凍結乾燥製剤へシクロデキストリンも加えられる。なお別の態様では、復元時にナノ粒子の凝集を防ぐために凍結乾燥製剤へ糖類とシクロデキストリンを加える工程を含んでなる、ナノ粒子の医薬組成物における粒子の実質的な凝集を防ぐ方法を提供する。
【0347】
想定される凍結乾燥組成物は、約40mg/mLより高い治療用粒子濃度を有し得る。非経口投与に適した製剤は、10mL用量において、10ミクロンより大きいサイズを有する、約600個未満の粒子を有し得る。凍結乾燥させる工程は、約−40℃より高い、又は例えば約−30℃未満の温度で組成物を凍結させて、凍結組成物を生成する工程;及びこの凍結組成物を乾燥させて凍結乾燥組成物を生成する工程を含み得る。乾燥させる工程は、約−25〜約−34℃、又は約−30〜約−34℃の温度で、約50mTorrで起こり得る。
【0348】
本発明のさらなる特徴は、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤を含んでなる凍結乾燥(された)医薬組成物を含み、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2と呼ばれる実施例の製剤の1つに対応する。本発明のなおさらなる特徴は、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤を含んでなる凍結乾燥医薬組成物を含み、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2と呼ばれる実施例の製剤の1つに対応し、ここでここでAZD1152−hqpaの重量%、及び/又は疎水性酸の重量%は、約(+/−)1重量%変動する(そして重合体の量も、それに従って変動する)。本発明のなおさらなる特徴は、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤を含んでなる凍結乾燥医薬組成物を含み、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2と呼ばれる実施例の製剤の1つに対応するが、ここでAZD1152−hqpaの重量%、及び/又は疎水性酸の重量%は、実施例に記載されるものから約(+/−)1.5重量%変動する(そして重合体の量も、それに従って変動する)。本発明のなおさらなる特徴は、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤を含んでなる凍結乾燥医薬組成物を含み、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2と呼ばれる実施例の製剤の1つに対応するが、ここでAZD1152−hqpaの重量%、及び/又は疎水性酸の重量%は、実施例に記載されるものから約(+/−)2重量%変動する(そして重合体の量も、それに従って変動する)。本発明のなおさらなる特徴は、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤を含んでなる凍結乾燥医薬組成物を含み、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2と呼ばれる実施例の製剤の1つに対応するが、ここでAZD1152−hqpaの重量%、及び/又は疎水性酸の重量%は、約(+/−)3重量%まで変動し、疎水性酸の量は、本明細書に例示される製剤中の比率に対応するAZD1152−hqpaの量に比例して変動して、重合体の量も、それに従って変動する。
【0349】
さらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤を含んでなる凍結乾燥医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約25重量%のAZD1152−hqpa、約7〜約15重量%のパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含む(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)。
【0350】
さらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤を含んでなる凍結乾燥医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約22重量%のAZD1152−hqpa、約7〜約15重量%のパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含む(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)。
【0351】
さらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤を含んでなる凍結乾燥医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約22重量%のAZD1152−hqpa、約7〜約15重量%のパモ酸、及び約63〜約78重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含む(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)。
【0352】
さらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤を含んでなる凍結乾燥医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、ジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)と、約15〜約22重量%のAZD1152−hqpaと約7〜約15重量%のパモ酸の混合物を含む。
【0353】
さらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤を含んでなる凍結乾燥医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、ジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)と、約15〜約22重量%のAZD1152−hqpaと約7〜約15重量%のパモ酸の相互作用によって得られる生成物を含む。
【0354】
さらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤を含んでなる凍結乾燥医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、ジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)と、(ナノ粒子の)約15〜約22重量%のAZD1152−hqpaと(ナノ粒子の)約7〜約15重量%のパモ酸の間で形成される疎水性イオン対を含む。
【0355】
さらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤を含んでなる凍結乾燥医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約22重量%のAZD1152−hqpa、約7〜約15重量%のパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する);ここで該ナノ粒子からは、PBS及びポリソルベート20において37℃で30時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出される。この側面の別の態様では、該ナノ粒子から、PBS及びポリソルベート20において37℃で40時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出される。この側面の別の態様では、該ナノ粒子から、PBS及びポリソルベート20において37℃で50時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出される。簡便にも、ナノ粒子からのAZD1152−hqpaの放出は、上記に記載の方法を使用して測定される。
【0356】
さらなる側面では、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤を含んでなる凍結乾燥医薬組成物を提供し、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約22重量%のAZD1152−hqpa、約7〜約15重量%のパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する);ここで該ナノ粒子からは、PBS及びポリソルベート20において37℃で30時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出されて、そしてここで該ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる方法によって作製される:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3.6のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含み、そしてパモ酸とAZD1152−hqpaは、0.8モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程(ここで水相の有機相に対する比は、約5.5:1である);
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で10〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分(例えば10分)の遅延時間の間待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液(0.17Mリン酸緩衝液のような)をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含み、ここで第二水溶液のエマルジョンに対する比は、約3:1のように、約2:1と約10:1の間である);
7)このクエンチ溶液へ界面活性剤水溶液(Tween(登録商標)80、例えば、水中35重量パーセントのTween(登録商標)80溶液のような)を(例えば、約20:1のTween(登録商標)80:薬物の重量比で)加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0357】
好適にも、上記医薬組成物中のナノ粒子は、70〜140nmのような、200nm未満の流体力学的径を有する。
【0358】
さらなる側面では、キットオブパーツを提供し、このキットは:
1)上記に記載されるような開示されるナノ粒子を含んでなる、凍結乾燥医薬組成物;及び
2)使用説明書を含む。
【0359】
さらなる側面では、キットオブパーツを提供し、このキットは:
1)上記に記載されるような開示されるナノ粒子を含んでなる、凍結−乾燥させた(freeze-dried)医薬組成物;及び
2)使用説明書を含む。
【0360】
治療の方法
いくつかの態様では、想定されるナノ粒子を使用して、疾患、障害、及び/又は病態を治療する、軽減する、改善する、緩和する、その発現を遅らせる、その進行を阻害する、その重症度を抑える、及び/又はその1以上の症状又は特徴の発症を抑えることができる。いくつかの態様では、想定されるナノ粒子を使用して、固形腫瘍、例えば、癌、及び/又は癌細胞を治療することができる。
【0361】
「癌」という用語には、悪性の癌だけでなく前悪性の癌も含まれる。癌には、限定されないが、血液系(血液)癌(例、慢性骨髄性白血病、慢性骨髄単球性白血病、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ芽球性白血病、マントル細胞リンパ腫、急性骨髄性白血病、びまん性大細胞型B細胞性リンパ腫、骨髄腫、末梢T細胞リンパ腫、骨髄異形成症候群)、前立腺癌、胃癌、結直腸癌、皮膚癌(例、メラノーマ又は基底細胞癌)、肺癌(例、非小細胞肺癌(NSCLC)、小細胞肺癌(SCLC))、乳癌、卵巣癌、頭頚部癌、気管支癌、膵臓癌、尿膀胱癌、脳又は中枢神経系の癌、末梢神経系癌、食道癌、口腔癌又は咽頭癌、肝癌(例、肝細胞癌)、腎癌(例、腎細胞癌)、精巣癌、胆管癌、小腸癌又は虫垂癌、消化管間質腫瘍、唾液腺癌、甲状腺癌、副腎癌、骨肉腫、軟骨肉腫、血液系組織の癌、等が含まれる。「癌細胞」は、腫瘍(固形腫瘍)の形態であり得て、被験者の内部で単独に存在する(例、白血病細胞)か又は癌に由来する細胞系であり得る。
【0362】
1つの側面において、治療される癌は、白血病である。別の側面において、治療される癌は、血液癌である。別の側面において、治療される癌は、AMLのような血液癌である。別の側面において、治療される癌は、DLBCLのような血液癌である。別の側面において、治療される癌は、骨髄異形成症候群のような血液癌である。
【0363】
別の側面において、治療される癌は、固形腫瘍である。別の側面において、治療される癌は、NSCLCである。別の側面において、治療される癌は、SCLCである。別の側面において、治療される癌は、卵巣癌である。別の側面において、治療される癌は、結直腸癌である。
【0364】
1つの側面では、本発明のナノ粒子を使用して、高度に増殖性の癌種を治療する。
【0365】
患者は、この治療より利益を受ける可能性がより高いことを示唆し得るバイオマーカーを使用して選択され得る。例えば、それらの腫瘍が増殖速度の高い細胞を有する(例えば、c−mycの高い発現又は増幅の故に)か又は調節不全のアポトーシス機能を有する(例えば、Bcl−2遺伝子転座の故に)ことが理由である。
【0366】
癌では、多様な身体症状が伴う可能性がある。癌の症状は、腫瘍の種類及び位置に概して依存する。例えば、肺癌が、咳、息切れ、及び胸痛を引き起こす可能性がある一方で、結腸癌は、下痢、便秘、及び血便を引き起こすことが多い。しかしながら、わずかな例を挙げると、多くの癌で、一般には、以下の症状を伴うことが多い:発熱、寒気、寝汗、咳、呼吸困難、体重減少、食欲喪失、食欲不振、吐気、嘔吐、下痢、貧血、黄疸、肝肥大、喀血、疲労感、不快感、認知機能不全、うつ症状、ホルモン異常、好中球減少症、疼痛、非治癒性の痛み、リンパ節肥大、末梢神経障害、及び性機能不全。
【0367】
1つの側面では、癌の治療の方法を提供する.いくつかの態様において、癌の治療は、本発明の粒子の必要な被験者へ所望の結果を達成するのに必要であるような量で、必要であるような時間の間、その治療有効量を投与することを含む。ある態様において、本発明の粒子の「治療有効量」は、癌を治療する、軽減する、改善する、緩和する、その発現を遅らせる、その進行を阻害する、その重症度を抑える、及び/又はその1以上の症状又は特徴の発症を抑えるのに有効な量である。
【0368】
故に、本発明の1つの側面によれば、癌の予防又は治療の必要なヒトのような温血動物における、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子を含んでなる組成物の治療有効量を該患者へ投与することを含んでなる、癌の予防又は治療の方法を提供する。
【0369】
1つの側面では、癌に罹患している被験者へ本発明の組成物を投与するための方法を提供する。いくつかの態様では、所望の結果(癌の治療)を達成するのに必要であるような量で、必要であるような時間の間、被験者へナノ粒子が投与され得る。ある態様では、想定されるナノ粒子の「治療有効量」が、癌を治療する、軽減する、改善する、緩和する、その発現を遅らせる、その進行を阻害する、その重症度を抑える、及び/又はその1以上の症状又は特徴の発症を抑えるのに有効な量である。
【0370】
本発明のさらなる特徴では、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子を、ヒトのような温血動物における医薬品としての使用に提供する。
【0371】
本発明のさらなる特徴では、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子を、ヒトのような温血動物における抗増殖効果の産生における使用に提供する。
【0372】
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子を、ヒトのような温血動物における、固形腫瘍疾患の抑制及び/又は治療における抗浸潤剤としての使用に提供する。
【0373】
本発明のさらなる特徴では、ヒトのような温血動物での癌の予防又は治療における、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子の使用を提供する。
【0374】
本発明のさらなる特徴では、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子を、ヒトのような温血動物での癌の予防又は治療における使用に提供する。
【0375】
本発明のさらなる特徴では、ヒトのような温血動物における癌の予防又は治療用医薬品の製造における、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子の使用を提供する。
【0376】
上記の特徴の1つの側面において、癌は、固形腫瘍である。これらの特徴の別の側面において、癌は、白血病である。
【0377】
本発明のさらなる側面によれば、ヒトのような温血動物における抗増殖効果の産生のための、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子の使用を提供する。
【0378】
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、ヒトのような温血動物における抗増殖効果の産生に使用のための医薬品の製造における、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子の使用を提供する。
【0379】
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、ヒトのような温血動物における、固形腫瘍疾患の抑制及び/又は治療での抗浸潤剤としての使用のための医薬品の製造における、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子の使用を提供する。
【0380】
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、抗増殖効果の産生のような治療の必要な、ヒトのような温血動物におけるその産生のための方法を提供し、該方法は、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子の有効量を前記動物へ投与することを含む。
【0381】
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、抗浸潤効果の産生のような治療の必要な、ヒトのような温血動物において、固形腫瘍疾患の抑制及び/又は治療によってそれを産生するための方法を提供し、該方法は、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子の有効量を前記動物へ投与することを含む。
【0382】
本発明のさらなる側面によれば、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子を、ヒトのような温血動物における固形腫瘍疾患の予防又は治療における使用に提供する。
【0383】
本発明のさらなる側面によれば、ヒトのような温血動物における固形腫瘍疾患の予防又は治療に使用のための医薬品の製造における、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子の使用を提供する。
【0384】
本発明のこの側面のさらなる特徴によれば、固形腫瘍疾患の予防又は治療のような治療の必要な、ヒトのような温血動物におけるそのための方法を提供し、該方法は、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子の有効量を前記動物へ投与することを含む。
【0385】
上記の使用と方法では、簡便にも100mg〜2000mgのAZD1152−hqpaが7日間の治療サイクルの(例えば)1日目と3日目、1日目と5日目、又は1日目と7日目に投与される。このサイクルは、1ヶ月又は2ヶ月の治療サイクルにおいて、毎週、2週、又は3週繰り返してよい。
【0386】
上記の使用と方法において、好適にも、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子は、以下の1)〜16)に収載されるような医薬組成物の形態で投与される:
1)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、AZD1152−hqpaを含み、そして疎水性酸をさらに含んでもよい);
2)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、AZD1152−hqpa、好適な重合体を含み、そして疎水性酸をさらに含んでもよい);
3)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、AZD1152−hqpa、好適な重合体を含み、そして疎水性酸をさらに含む);
上記の側面において、簡便にも、疎水性酸は、デオキシコール酸、コール酸、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸より選択され;簡便にも、疎水性酸は、デオキシコール酸とコール酸の混合物であってよい;
4)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、AZD1152−hqpa、ジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含んで、疎水性酸をさらに含む)。これらの側面において、簡便にも、疎水性酸は、デオキシコール酸、コール酸、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸より選択され;簡便にも、疎水性酸は、デオキシコール酸とコール酸の混合物であってよい;
5)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約35〜約94.75重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約0.05〜約35重量パーセントの実質的に疎水性の酸(デオキシコール酸、コール酸、コール酸とデオキシコール酸の混合物、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸からなる群より選択される)、及び約5〜約30重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む);
6)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約65〜約90重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約5〜約15重量パーセントの実質的に疎水性の酸(デオキシコール酸、コール酸、コール酸とデオキシコール酸の混合物、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸からなる群より選択される)、及び約5〜約20重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む);
7)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約35〜約94重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約1〜約35重量パーセントのパモ酸、及び約5〜約30重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む);
8)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約55〜約80重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約10〜約20重量パーセントのパモ酸、及び約10〜約25重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む);
9)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約65〜約76重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約20重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約9〜約15重量パーセントのパモ酸、及び約15〜約20重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む);
10)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約25重量パーセントのAZD1152−hqpa、約7〜約15重量パーセントのパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する);
11)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約22重量パーセントのAZD1152−hqpa、約7〜約15重量パーセントのパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する);
12)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、ジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコール)を有する)と、約15〜約22重量パーセントのAZD1152−hqpaと約7〜約15重量パーセントのパモ酸の混合物を含む);
13)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、ジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)と、約15〜約22重量パーセントのAZD1152−hqpaと約7〜約15重量パーセントのパモ酸の相互作用によって得られる生成物を含む);
14)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、ジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)と、(ナノ粒子の)約15〜約22重量パーセントのAZD1152−hqpaと(ナノ粒子の)約7〜約15重量パーセントのパモ酸の間で形成される疎水性イオン対を含む);
15)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約22重量パーセントのAZD1152−hqpa、約7〜約15重量パーセントのパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する);ここで該ナノ粒子からは、PBS及びポリソルベート20において37℃で30時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出される。簡便にも、ナノ粒子からのAZD1152−hqpaの放出は、上記に記載の方法を使用して測定される)。
【0387】
16)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物[ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約22重量パーセントのAZD1152−hqpa、約7〜約15重量パーセントのパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する);ここで該ナノ粒子からは、PBS及びポリソルベート20において37℃で30時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出される。簡便にも、ナノ粒子からのAZD1152−hqpaの放出は、上記に記載の方法を使用して測定され、そしてここで該ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる方法によって作製される:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3.6のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含み、そしてパモ酸とAZD1152−hqpaは、0.8モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程(ここで水相の有機相に対する比は、約5.5:1である);
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で10〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分(例えば10分)の遅延時間の間待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液(0.17Mリン酸緩衝液のような)をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含み、ここで第二水溶液のエマルジョンに対する比は、約3:1のように、約2:1と約10:1の間である);
7)このクエンチ溶液へ界面活性剤水溶液(Tween(登録商標)80、例えば、水中35重量パーセントのTween(登録商標)80溶液のような)を(例えば、約20:1のTween(登録商標)80:薬物の重量比で)加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程]。
【0388】
上記の使用及び方法における使用のために上記に記載される医薬組成物において、簡便にも、共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する。
【0389】
上記の使用及び方法において、好適にも、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子は、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2と言及される実施例の製剤の1つと1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物の形態で投与される。上記の方法及び使用における使用にまた適しているのは、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2として実施例に記載される製剤[しかしここでAZD1152−hqpaの重量%、及び/又は疎水性酸の重量%は、実施例に記載されるものより約(+/−)1重量%変動する(そして重合体の量も、それに従って変動する)]と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物の形態で投与される、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子である。上記の方法及び使用における使用にまた適しているのは、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2として実施例に記載される製剤[しかしここでAZD1152−hqpaの重量%、及び/又は疎水性酸の重量%は、実施例に記載されるものより約(+/−)1.5重量%変動する(そして重合体の量も、それに従って変動する)]と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物の形態で投与される、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子である。上記の方法及び使用における使用にまた適しているのは、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2として実施例に記載される製剤[しかしここでAZD1152−hqpaの重量%、及び/又は疎水性酸の重量%は、実施例に記載されるものより約(+/−)2重量%変動する(そして重合体の量も、それに従って変動する)]と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物の形態で投与される、AZD1152−hqpaを含んでなる治療用ナノ粒子である。本発明のなおさらなる特徴は、複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物を含み、ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、本明細書において製剤E、F1、F2、G1、及びG2と言及される実施例の製剤の1つに対応するが、ここでAZD1152−hqpaの重量%は、約(+/−)3重量%まで変動し、疎水性酸の量は、本明細書に例示される製剤中の比率に対応するAZD1152−hqpaの量に比例して変動して、重合体の量も、それに従って変動する。
【0390】
上記の側面のいくつかにおいて、治療用ナノ粒子は、約50〜約99.75重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体又はジブロックポリ(乳酸−コ−グリコール酸)−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み得て、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてコール酸、デオキシコール酸、又はジオクチルスルホコハク酸(特に、デオキシコール酸、ジオクチルスルホコハク酸、又はデオキシコール酸とコール酸の混合物)といった、上記に定義されるような実質的に疎水性の酸をさらに含んでもよい。
【0391】
本発明の治療プロトコールは、想定されるナノ粒子の治療有効量を健常な個体(即ち、癌の症状を示さない、及び/又は癌と診断されていない被験者)へ投与することを伴う。例えば、健常な個体を、癌の発症、及び/又は癌の症状の発現に先立って、想定されるナノ粒子で「免疫化」し得て;リスク状態の個体(例えば、癌の家族歴を有する患者;癌の発症に関連する1以上の遺伝子突然変異を担う患者;癌の発症に関連する遺伝子多型を有する患者;癌の発症に関連するウイルスに感染した患者;癌の発症に関連する習慣及び/又は生活様式のある患者、等)を癌の症状の発現と実質的に同時に(例えば、その48時間以内、24時間以内、又は12時間以内に)治療することができる。当然ながら、癌を有することが知られている個体は、本発明の治療をいつでも受けてよい。
【0392】
他の態様では、開示されるナノ粒子を使用して、癌細胞(例、肺癌細胞)の成長を阻害することができる。本明細書に使用するように、「癌細胞の成長を阻害する」又は「癌細胞の成長を阻害すること」という用語は、癌細胞の増殖及び/又は遊走の速度の遅延、癌細胞の増殖及び/又は遊走の阻止、又は癌細胞の殺傷に言及し、それにより癌細胞の成長速度は、未処理の対照癌細胞の観測又は予測される成長速度と比較して低下する。「成長を阻害する」という用語はまた、癌細胞又は腫瘍の大きさの低下、又はその消失、並びにその転移可能性の低下を意味する可能性がある。好ましくは、このような細胞レベルでの阻害は、患者中の癌の大きさを低下させる、その成長を妨げる、その攻撃性を抑制する、又はその転移を予防又は阻害する場合がある。当業者は、多様な好適な指標のいずれによっても、癌細胞の成長が阻害されているかどうかを容易に判定することができる。
【0393】
癌細胞の成長の阻害は、例えば、細胞周期の特別な相における癌細胞の停止(例えば、細胞周期のG2/M相での停止)によって裏付けることができる。癌細胞の成長の阻害はまた、癌細胞又は腫瘍の大きさの直接的又は間接的な測定によって裏付けることができる。ヒト癌患者において、そのような測定は、一般に、磁気共鳴造影法、コンピュータX線体軸断層撮影法、及びX線撮影法のようなよく知られた造影法を使用してなされる。癌細胞の成長は、循環中の癌胎児抗原、前立腺特異抗原、又は癌細胞の成長に相関する他の癌特異抗原のレベルを定量することによるように、間接的に判定することもできる。癌成長の阻害はまた、被験者の生存延長、及び/又は健康と幸福の増進に概して相関する。
【0394】
本発明でまた提供するのは、活性薬剤が含まれる、本明細書に開示するナノ粒子を患者へ投与する方法であって、ここでは、患者への投与時に、そのようなナノ粒子が、該薬剤単独の投与(即ち、開示されるナノ粒子としてではない投与)と比べて、分布容積を実質的に低下させる、及び/又は遊離型のC
maxを実質的に低下させる。
【0395】
本発明のナノ粒子は、患者へ単独療法として投与しても、慣用的な外科又は放射線療法、又は化学療法と(同時的又は連続的に)組み合わせて投与してもよい。そのような化学療法には、以下の抗腫瘍剤のカテゴリーの1以上が含まれ得る:
(i)アルキル化剤(例えば、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、シクロホスファミド、ナイトロジェンマスタード、メルファラン、クロラムブシル、ブスルファン、テモゾラミド、及びニトロソ尿素);代謝拮抗剤(例えば、ゲンシタビンと、5−フルオロウラシル及びテガフールといったフルオロピリミジン類、ラルチトレキセド、メトトレキセート、シトシンアラビノシド、及びヒドロキシ尿素のような抗葉酸剤);抗腫瘍抗生物質(例えば、アドリアマイシン、ブレオマイシン、ドキソルビシン、ダウノマイシン、エピルビシン、イダルビシン、マイトマイシン−C、ダクチノマイシン、及びミトラマイシンのようなアントラサイクリン類);有糸分裂阻害剤(例えば、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、及びビノレルビンのようなビンカアルカロイドとタキソール及びタキソテールのようなタキソイド類、及びポロキナーゼ阻害剤);トポイソメラーゼ阻害剤(例えば、エトポシド及びテニポシドのようなエピポドフィロトキシン類、アムサクリン、トポテカン、及びカンプトテシン);及び治療用抗体(例えば、リツキシマブ)のような他の薬剤といった、医科腫瘍学において使用される他の抗増殖/抗新生物薬とその組合せ;
(ii)抗エストロゲン(例えば、タモキシフェン、フルベストラント、トレミフェン、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、及びヨードキシフェン)、プロゲストゲン(例えば、酢酸メゲストロール)、アロマターゼ阻害剤(例えば、アナストロゾール、レトロゾール、ボラゾール、及びエキセメスタン)のような抗ホルモン剤;
(iii)増殖因子機能とその下流のシグナル伝達経路の阻害剤:含まれるのは、Stern et al.(Critical Reviews in Oncology/Haematology, 2005, 54, pp 11-29)によって概説される、あらゆる増殖因子又は増殖因子受容体標的のAb(抗体)モジュレーターであり;また含まれるのは、そのような標的の低分子阻害剤である(例えば、キナーゼ阻害剤−例には、抗erbB2抗体のトラスツズマブ[Herceptin
TM]、抗EGFR抗体のパニツムマブ、抗EGFR抗体のセツキシマブ[Erbitux,C225]、及びチロシンキナーゼ阻害剤(ゲフィチニブ又はエルロチニブのような表皮増殖因子ファミリー受容体(EGFR/erbB1)チロシンキナーゼ阻害剤、ラパチニブのようなerbB2チロシンキナーゼ阻害剤、及びアファタニブのような混合型erb1/2阻害剤のような、erbB受容体ファミリーの阻害剤が含まれる)が含まれる;他の増殖因子群とそれらの受容体についても同様の戦略が利用可能であり、例えば、肝細胞増殖因子ファミリー又はその受容体(c−metとronが含まれる)の阻害剤;インスリンとインスリン増殖因子ファミリー又はそれらの受容体(IGFR、IR)の阻害剤;血小板由来増殖因子ファミリー又はその受容体(PDGFR)の阻害剤、及びc−kit、AnLK、及びCSF−1Rのような他の受容体チロシンキナーゼによって媒介されるシグナル伝達の阻害剤が含まれる;
また含まれるのは、PI3−キナーゼシグナル伝達経路中のシグナル伝達タンパク質を標的とするモジュレーター、例えば、PI3K−α/β/γのようなPI3−キナーゼアイソフォームとAKT、mTOR、PDK、SGK、PI4K、又はPIP5Kのようなser/thrキナーゼの阻害剤であり;また含まれるのは、上記に収載されないセリン/スレオニンキナーゼの阻害剤、例えば、ベムラフェニブのようなraf阻害剤、セルメチニブ(AZD6244)のようなMEK阻害剤、イマチニブ又はニロチニブのようなAbl阻害剤、イブルチニブのようなBtk阻害剤、フォスタマチニブのようなSyk阻害剤、JAK、STAT、及びIRAK4のような他のser/thrキナーゼの阻害剤、並びにサイクリン依存性キナーゼ阻害剤である;
(iv)DNA損傷シグナル伝達経路のモジュレーター、例えば、PARP阻害剤(例、オラパリブ[Olaparib])、ATR阻害剤又はATM阻害剤、及び細胞周期のモジュレーター、例えば、CDK4及びCDK6阻害剤(例、パルボシクリブ);
(v)Bclファミリーモジュレーターのような、アポトーシス経路及び細胞死経路のモジュレーター(例、ABT−263/ナビトクラックス(Navitoclax)、ABT−199);
(vi)血管内皮増殖因子の効果を阻害する抗血管新生剤[例えば、抗血管内皮細胞増殖因子抗体のベバシズマブ(Avastin
TM)と、例えば、ソラフェニブ、アキシチニブ、パゾパニブ、スニチニブ、及びバンデタニブのような、VEGF受容体チロシンキナーゼ阻害剤、及び他の機序によって作用する化合物(例えば、リノマイド、インテグリンαvβ3機能の阻害剤、及びアンジオスタチン)];
(vii)コンブレタスタチンA4のような血管傷害剤;
(viii)抗浸潤剤[例えば、ダサチニブ(J. Med. Chem., 2004, 47, 6658-6661)とボスチニブ(SKI−606)のようなc−Srcキナーゼファミリー阻害剤、及びマリマスタトのようなメタロプロテイナーゼ阻害剤、ウロキナーゼプラスミノゲンアクチベータ受容体機能の阻害剤、又はヘパラナーゼへの抗体];
(ix)インターロイキン2、インターロイキン4、又は顆粒球マクロファージコロニー刺激因子のようなサイトカインでのトランスフェクションのような、患者腫瘍細胞の免疫原性を高めるための生体外(ex-vivo)及び生体内(in-vivo)アプローチ、T細胞アネルギーを減少させるアプローチ、サイトカインにトランスフェクトされた樹状細胞のようなトランスフェクトされた免疫細胞を使用するアプローチ、サイトカインにトランスフェクトされた腫瘍細胞系を使用するアプローチ、及び抗イディオタイプ抗体を使用するアプローチが含まれる、免疫療法アプローチ。具体例には、PD−1に標的指向するモノクローナル抗体(例、BMS−936558)、PDL−1に標的指向するモノクローナル抗体(例、MEDI4736、US8,779,108を参照のこと)、又はCTL4に標的指向するモノクローナル抗体(例、イピリムマブとトレメリムマブ)が含まれる;
(x)アンチセンス又はRNAiベースの療法、例えば、収載した標的へ指向されるもの;
(xi)例えば、異常p53又は異常BRCA1若しくはBRCA2のような異常遺伝子を置換するアプローチ、シトシンデアミナーゼ、チミジンキナーゼ、又は細菌の窒素レダクターゼ酵素を使用するようなGDEPT(遺伝子指向型酵素プロドラッグ療法)アプローチ、及び、多剤耐性遺伝子治療のような、化学療法又は放射線療法への患者耐性を高めるアプローチが含まれる、遺伝子治療アプローチ。
【0396】
1つの態様では、上記に定義されるような本発明のナノ粒子と下記に定義されるようなi−a)、iv−a)、及びix−a)より選択される別の抗腫瘍剤を含んでなる、癌の治療における使用に適した組合せを提供し、ここでi−a)は上記i)の亜集合であり、iv−a)は上記iv)の亜集合であり、そしてix−a)は上記ix)の亜集合であり、そしてここで:
i−a)は、限定されないが、固形腫瘍と血液癌において抗有糸分裂化学療法に置き換わるか又はそれを増強する、タキサン類とビンカアルカロイドのような、標準治療の化学療法レジメンを含み;
iv−a)は、限定されないが、DNA損傷修復と細胞周期を阻害する薬剤が含まれる、DNA損傷応答に標的指向する療法を含み;そして
ix−a)は、限定されないが、免疫チェックポイント遮断の阻害剤が含まれる、CTLA4、PD−1、及びPDL−1標的指向療法のような、免疫媒介療法を含む。
【0397】
本発明のこの側面によれば、上記に定義されるような本発明のナノ粒子と別の抗腫瘍剤、特に上記の(i)〜(xi)に収載される抗腫瘍剤のいずれも含んでなる、癌の治療における使用に適した組合せを提供する。特に、上記の(i)〜(xi)に収載される抗腫瘍剤は、治療される具体的な癌への標準治療であり;当業者は、「標準治療」の意味を理解するものである。
【0398】
故に、本発明のさらなる側面では、本明細書に開示する本発明のナノ粒子を、別の抗腫瘍剤、特に上記のi−a)、iv−a)、又はix−a)のような、(i)〜(xi)に収載されるものより選択される抗腫瘍剤と組み合わせて提供する。例えば、i−a)、iv−a)、又はix−a)のような、上記の(i)〜(xi)に収載されるものより選択される抗腫瘍剤と組み合わせた使用のための本発明のナノ粒子は、以下の1)〜16)より選択される医薬組成物として提供され得る:
1)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、AZD1152−hqpaを含み、そして疎水性酸をさらに含んでもよい);
2)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、AZD1152−hqpa、好適な重合体を含み、そして疎水性酸をさらに含んでもよい);
3)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、AZD1152−hqpa、好適な重合体を含み、そして疎水性酸をさらに含む);
上記の側面において、簡便にも、疎水性酸は、デオキシコール酸、コール酸、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸より選択され;簡便にも、疎水性酸は、デオキシコール酸とコール酸の混合物であってよい;
4)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、AZD1152−hqpa、ジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含んで、疎水性酸をさらに含む)。これらの側面において、簡便にも、疎水性酸は、デオキシコール酸、コール酸、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸より選択され;簡便にも、疎水性酸は、デオキシコール酸とコール酸の混合物であってよい;
5)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約35〜約94.75重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約0.05〜約35重量パーセントの実質的に疎水性の酸(デオキシコール酸、コール酸、コール酸とデオキシコール酸の混合物、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸からなる群より選択される)、及び約5〜約30重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む);
6)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約65〜約90重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約5〜約15重量パーセントの実質的に疎水性の酸(デオキシコール酸、コール酸、コール酸とデオキシコール酸の混合物、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸からなる群より選択される)、及び約5〜約20重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む);
7)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約35〜約94重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約1〜約35重量パーセントのパモ酸、及び約5〜約30重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む);
8)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約55〜約80重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約10〜約20重量パーセントのパモ酸、及び約10〜約25重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む);
9)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約65〜約76重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約20重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール、約9〜約15重量パーセントのパモ酸、及び約15〜約20重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む);
10)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約25重量パーセントのAZD1152−hqpa、約7〜約15重量パーセントのパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する);
11)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約22重量パーセントのAZD1152−hqpa、約7〜約15重量パーセントのパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み、ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する);
12)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、ジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコール)を有する)と、約15〜約22重量パーセントのAZD1152−hqpaと約7〜約15重量パーセントのパモ酸の混合物を含む);
13)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、ジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)と、約15〜約22重量パーセントのAZD1152−hqpaと約7〜約15重量パーセントのパモ酸の相互作用によって得られる生成物を含む);
14)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、ジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する)と、(ナノ粒子の)約15〜約22重量パーセントのAZD1152−hqpaと(ナノ粒子の)約7〜約15重量パーセントのパモ酸の間で形成される疎水性イオン対を含む);
15)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物(ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約22重量パーセントのAZD1152−hqpa、約7〜約15重量パーセントのパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する);ここで該ナノ粒子からは、PBS及びポリソルベート20において37℃で30時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出される。簡便にも、ナノ粒子からのAZD1152−hqpaの放出は、上記に記載の方法を使用して測定される)。
【0399】
16)複数の治療用ナノ粒子と1以上の医薬的に許容される賦形剤、希釈剤、及び/又は担体を含んでなる医薬組成物[ここでそれぞれの治療用ナノ粒子は、約15〜約22重量パーセントのAZD1152−hqpa、約7〜約15重量パーセントのパモ酸、及びジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含み(ここでこの治療用ナノ粒子は、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含み、そしてポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する);ここで該ナノ粒子からは、PBS及びポリソルベート20において37℃で30時間後に20%未満のAZD1152−hqpaが放出される。簡便にも、ナノ粒子からのAZD1152−hqpaの放出は、上記に記載の方法を使用して測定され、そしてここで該ナノ粒子は、以下の工程を含んでなる方法によって作製される:
1)第一有機相(これは、ベンジルアルコール:酢酸エチルが約1:3.6のモル比で存在するような、TFA、ベンジルアルコール、DMSO、及び酢酸エチルを含んでなる溶媒混合物中に、16/5 PLA−PEG共重合体、AZD1152−hqpa、及びパモ酸を含み、そしてパモ酸とAZD1152−hqpaは、0.8モルのパモ酸:1モルのAZD1152−hqpaというイニシャル比で加える)を第一水溶液(水、DMSO、及びベンジルアルコール中にポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(例えば、Brij(登録商標)S100という商品名で販売されている)を含んでなる)と合わせて、第二相を形成する工程(ここで水相の有機相に対する比は、約5.5:1である);
2)この第二相を乳化して、粗エマルジョンを生成する工程;
3)この粗エマルジョンをホールド時間の間保持する工程(簡便には、約0℃で10〜15分、例えば、氷浴に浸けることによるように);
4)高圧ホモジェナイザーを使用してナノエマルジョンを生成する工程;
5)少なくとも5分(例えば10分)の遅延時間の間待ってもよい工程;
6)このエマルジョン相の0〜5℃でのクエンチングによって、クエンチされた相を形成する工程(ここでこのエマルジョン相のクエンチングは、緩衝液(0.17Mリン酸緩衝液のような)をpH6.5で含んでなる第二水溶液とこのエマルジョン相を混合する工程を含み、ここで第二水溶液のエマルジョンに対する比は、約3:1のように、約2:1と約10:1の間である);
7)このクエンチ溶液へ界面活性剤水溶液(Tween(登録商標)80、例えば、水中35重量パーセントのTween(登録商標)80溶液のような)を(例えば、約20:1のTween(登録商標)80:薬物の重量比で)加える工程;
8)生じるナノ粒子を濾過によって濃縮して単離する工程。
【0400】
本明細書に記載されるナノ粒子にAZD1152−hqpaを含んでなる他の好適な医薬組成物も、上記の組合せにおいて使用され得る。
【0401】
本発明のさらなる側面を以下の特徴において提示する:
1.約50〜約99.75重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体又はジブロックポリ(乳酸−コ−グリコール酸)−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含んでなり;約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールと約0.2〜約30重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む、治療用ナノ粒子。
【0402】
2.ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体がポリ(乳)酸を約0.7〜約0.9の数平均分子量比率で有する、特徴1の治療用ナノ粒子。
【0403】
3.ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体がポリ(乳)酸を約0.75〜約0.85の数平均分子量比率で有する、特徴1の治療用ナノ粒子。
【0404】
4.約10〜約25重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含む、特徴1、2又は3の治療用ナノ粒子。
【0405】
5.約20〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含む、特徴1、2又は3の治療用ナノ粒子。
【0406】
6.ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体が約15kDa〜約20kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約4kDa〜約6kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する、特徴1〜特徴5の治療用ナノ粒子。
【0407】
7.ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体が約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する、特徴6の治療用ナノ粒子。
【0408】
8.約65重量パーセント〜約85重量パーセントの共重合体を含んでなる、特徴1〜特徴6のいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0409】
9.実質的に疎水性の酸をさらに含んでなる、特徴1〜特徴8のいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0410】
10.約0.05〜約35重量パーセントの実質的に疎水性の酸をさらに含んでなる、特徴1〜特徴8のいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0411】
11.約5〜約15重量パーセントの実質的に疎水性の酸をさらに含んでなる、特徴1〜特徴8のいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0412】
12.約10〜約20重量パーセントの実質的に疎水性の酸をさらに含んでなる、特徴1〜特徴8のいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0413】
13.疎水性酸が胆汁酸である、特徴9〜特徴12のいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0414】
14.胆汁酸が、デオキシコール酸、コール酸、又はこれらの混合物である、特徴13の治療用ナノ粒子。
【0415】
15.疎水性酸がジオクチルスルホコハク酸である、特徴9〜特徴12のいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0416】
16.疎水性酸がパモ酸である、特徴9〜特徴12のいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0417】
17.実質的に疎水性の酸の治療薬剤に対するモル比が約0.5:1〜約1.6:1であり、ここでこの酸は、デオキシコール酸、コール酸、又はコール酸とデオキシコール酸の混合物である、特徴9〜特徴12のいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0418】
18.実質的に疎水性の酸のAZD1152−hqpaに対するモル比が約1.3:1〜約1.6:1であり、ここでこの酸は、コール酸とデオキシコール酸の混合物である、特徴9〜特徴12のいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0419】
19.実質的に疎水性の酸のAZD1152−hqpaに対するモル比が約0.9:1〜約1.1:1であり、ここでこの酸は、ジオクチルスルホコハク酸である、特徴9〜特徴12のいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0420】
20.AZD1152−hqpaのpK
aが疎水性酸のpK
aより少なくとも約1.0pK
a単位大きい、特徴9〜特徴15のいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0421】
21.実質的に疎水性の酸とAZD1152−hqpaがその中で疎水性イオン対を形成する、特徴9〜特徴19のいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0422】
22.約5〜約20重量パーセントのAZD1152−hqpaを含んでなる、特徴1〜特徴21のいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0423】
23.約10〜約20重量パーセントのAZD1152−hqpaを含んでなる、特徴1〜特徴21のいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0424】
24.約50〜約99.75重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含んでなり、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール;AZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩である約5〜約30重量パーセントの治療薬剤;及び、約0.05〜約35重量パーセントの実質的に疎水性の酸(デオキシコール酸、コール酸、及びジオクチルスルホコハク酸からなる群より選択される);又はデオキシコール酸とコール酸である約0.05〜約35重量パーセントの実質的に疎水性の酸の混合物のいずれかを含む、治療用ナノ粒子。
【0425】
25.約50〜約99.75重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含んでなり、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール;AZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩である約5〜約30重量パーセントの治療薬剤;及び、約0.05〜約35重量パーセントの実質的に疎水性の酸(デオキシコール酸、コール酸、及びジオクチルスルホコハク酸からなる群より選択される);又はデオキシコール酸とコール酸である約0.05〜約35重量パーセントの実質的に疎水性の酸の混合物のいずれかを含む、治療用ナノ粒子。
【0426】
26.約35〜約94.75重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含んでなり、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール;約0.05〜約35重量パーセントの実質的に疎水性の酸(デオキシコール酸、コール酸、(又はコール酸とデオキシコール酸の混合物)、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸からなる群より選択される);及び、約5〜約30重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む、治療用ナノ粒子。
【0427】
27.約65〜約90重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含んでなり、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール;約5〜約15重量パーセントの実質的に疎水性の酸(デオキシコール酸、コール酸、(又はコール酸とデオキシコール酸の混合物)、ジオクチルスルホコハク酸、及びパモ酸からなる群より選択される);及び、約5〜約20重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む、治療用ナノ粒子。
【0428】
28.ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体がポリ(乳)酸を約0.7〜約0.9の数平均分子量比率で有する、特徴24、特徴25、特徴26、又は特徴27の治療用ナノ粒子。
【0429】
29.ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体がポリ(乳)酸を約0.75〜約0.85の数平均分子量比率で有する、特徴24、特徴25、特徴26、又は特徴27の治療用ナノ粒子。
【0430】
30.約10〜約25重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含む、特徴24、特徴25、特徴26、又は特徴27の治療用ナノ粒子。
【0431】
31.約20〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含む、特徴24、特徴25、特徴26、又は特徴27の治療用ナノ粒子。
【0432】
32.ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体が約15kDa〜約20kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約4kDa〜約6kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する、特徴24〜特徴31のいずれもの治療用ナノ粒子。
【0433】
33.ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体が約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する、特徴24〜特徴31のいずれもの治療用ナノ粒子。
【0434】
34.約65重量パーセント〜約85重量パーセントの共重合体を含んでなる、特徴24〜特徴33のいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0435】
35.特徴1〜特徴34のいずれか1項の複数の治療用ナノ粒子と医薬的に許容される賦形剤を含んでなる医薬的に許容される組成物。
【0436】
36.特徴1〜特徴34のいずれか1項の治療用ナノ粒子を含んでなる組成物の治療有効量を、癌を治療することの必要な患者へ投与することを含んでなる、該患者において癌を治療する方法。
【0437】
37.癌が肺癌である、特徴36の方法。
【0438】
38.癌が白血病である、特徴36の方法。
【0439】
39.癌が結直腸癌である、特徴36の方法。
【0440】
本発明のさらなる側面を以下の特徴に提示する:
1a.約50〜約99.75重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体又はジブロックポリ(乳酸−コ−グリコール酸)−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含んでなり;約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールと約0.2〜約30重量パーセントのAZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩を含む、治療用ナノ粒子。
【0441】
2a.ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体がポリ(乳)酸を約0.7〜約0.9の数平均分子量比率で有する、特徴1aの治療用ナノ粒子。
【0442】
3a.ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体がポリ(乳)酸を約0.75〜約0.85の数平均分子量比率で有する、特徴1aの治療用ナノ粒子。
【0443】
4a.約10〜約25重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含む、特徴1aの治療用ナノ粒子。
【0444】
5a.約20〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含む、特徴1aの治療用ナノ粒子。
【0445】
6a.ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体が約15kDa〜約20kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約4kDa〜約6kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する、特徴1aの治療用ナノ粒子。
【0446】
7a.ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体が約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する、特徴6aの治療用ナノ粒子。
【0447】
8a.約65重量パーセント〜約85重量パーセントの共重合体を含んでなる、特徴1a〜特徴6aのいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0448】
9a.実質的に疎水性の酸をさらに含んでなる、特徴1a〜特徴8aのいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0449】
10a.約0.05〜約35重量パーセントの実質的に疎水性の酸をさらに含んでなる、特徴1a〜特徴8aのいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0450】
11a.約5〜約15重量パーセントの実質的に疎水性の酸をさらに含んでなる、特徴1a〜特徴8aのいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0451】
12a.約10〜約20重量パーセントの実質的に疎水性の酸をさらに含んでなる、特徴1a〜特徴8aのいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0452】
13a.実質的に疎水性の酸の治療薬剤に対するモル比が約0.5:1〜約1.6:1であり、ここでこの酸は、デオキシコール酸、コール酸、又はコール酸とデオキシコール酸の混合物である、特徴9a〜特徴12aのいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0453】
14a.実質的に疎水性の酸の治療薬剤に対するモル比が約1.3:1〜約1.6:1であり、ここでこの酸は、コール酸とデオキシコール酸の混合物である、特徴9a〜特徴12aのいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0454】
15a.実質的に疎水性の酸の治療薬剤に対するモル比が約0.9:1〜約1.1:1であり、ここでこの酸は、ジオクチルスルホコハク酸である、特徴9a〜特徴12aのいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0455】
16a.治療薬剤のpK
aが疎水性酸のpK
aより少なくとも約1.0pK
a単位大きい、特徴9a〜特徴15aのいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0456】
17a.実質的に疎水性の酸と治療薬剤がその中で疎水性イオン対を形成する、特徴9a〜特徴16aのいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0457】
18a.疎水性酸が胆汁酸である、特徴9a〜特徴17aのいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0458】
19a.胆汁酸が、デオキシコール酸、コール酸、又はこれらの混合物である、特徴18aの治療用ナノ粒子。
【0459】
20a.疎水性酸がジオクチルスルホコハク酸である、特徴9a〜特徴18aのいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0460】
21a.約5〜約20重量パーセントの治療薬剤を含んでなる、特徴1a〜特徴20aのいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0461】
22a.約10〜約20重量パーセントの治療薬剤を含んでなる、特徴1a〜特徴20aのいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0462】
23a.約50〜約99.75重量パーセントのジブロックポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体を含んでなり、約10〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコール;AZD1152−hqpa又はその医薬的に許容される塩である約5〜約30重量パーセントの治療薬剤;及び、約0.05〜約35重量パーセントの実質的に疎水性の酸(デオキシコール酸、コール酸、及びジオクチルスルホコハク酸からなる群より選択される);又はデオキシコール酸とコール酸である約0.05〜約35重量パーセントの実質的に疎水性の酸の混合物のいずれかを含む、治療用ナノ粒子。
【0463】
24a.ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体がポリ(乳)酸を約0.7〜約0.9の数平均分子量比率で有する、特徴23aの治療用ナノ粒子。
【0464】
25a.ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体がポリ(乳)酸を約0.75〜約0.85の数平均分子量比率で有する、特徴23aの治療用ナノ粒子。
【0465】
26a.約10〜約25重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含む、特徴23aの治療用ナノ粒子。
【0466】
27a.約20〜約30重量パーセントのポリ(エチレン)グリコールを含む、特徴23aの治療用ナノ粒子。
【0467】
28a.ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体が約15kDa〜約20kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約4kDa〜約6kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する、特徴23aの治療用ナノ粒子。
【0468】
29a.ポリ(乳)酸−ポリ(エチレン)グリコール共重合体が約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する、特徴28aの治療用ナノ粒子。
【0469】
30a.約65重量パーセント〜約85重量パーセントの共重合体を含んでなる、特徴23a〜特徴29aのいずれか1項の治療用ナノ粒子。
【0470】
31a.特徴1a〜特徴30aのいずれか1項の複数の治療用ナノ粒子と医薬的に許容される賦形剤を含んでなる医薬的に許容される組成物。
【0471】
32a.特徴1a〜特徴30aのいずれか1項の治療用ナノ粒子を含んでなる組成物の治療有効量を、癌を治療することの必要な患者へ投与することを含んでなる、該患者において癌を治療する方法。
【0472】
33a.癌が肺癌である、特徴32aの方法。
【0473】
34a.癌が白血病である、特徴32aの方法。
【0474】
35a.癌が結直腸癌である、特徴32aの方法。
【実施例】
【0475】
ここまで本発明について一般的に記載したが、ある種の側面及び態様の例示の目的のためにのみ含まれて、本発明をいかなるやり方でも限定することを企図しない、以下の実施例を参照することで、それがより容易に理解されよう。
【0476】
以下の実施例のそれぞれは、本発明の別々の独立した側面を提供する。特に、以下の実施例に開示される製剤と、それらを作製するために開示される方法は、本発明の別々の独立した側面を含む。
【0477】
AZD1152−hqpaは、WO2004/058781又はWO2007/132210に記載されるように作製し得る。
【0478】
略語:
以下の略語を使用する場合がある。
【0479】
EA 酢酸エチル
BA ベンジルアルコール
DI 脱イオン化
TFF タンジェンシャルフロー濾過
TFA トリフルオロ酢酸
Lyo/oven 凍結乾燥オーブン
DMSO ジメチルスルホキシド
scid 重度複合免疫不全
Brij(登録商標)100 Brij(登録商標)S100界面活性剤は、平均分子量が約4670である市販のポリオキシエチレン(100)ステアリルエーテル(ケミカル・アブストラクト(CAS)番号:9005−00−9)である。
【0480】
Tween(登録商標)80 ポリソルベート80としても知られている、市販のポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(CAS番号:9005−65−6)。
【0481】
Span(登録商標)80 市販のソルビタンモノオレエート(CAS番号:1338−43−8)。
【0482】
疑念の回避のために言えば、以下の実施例において「重合体−PEG」について言及される場合、それは、PLA−PEG共重合体を意味し、ここでこの共重合体は、約16kDaの数平均分子量のポリ(乳酸)と約5kDaの数平均分子量のポリ(エチレン)グリコールを有する。そのような重合体は、市販品を利用可能であるか、又は当該技術分野で知られた方法によって作製してよい。例えば、WO2010/005721では、そのような重合体が使用されている。
【0483】
実施例1:ナノエマルジョン法を使用する、2−(3−((7−(3−(エチル(2−ヒドロキシエチル)アミノ)プロポキシ)キナゾリン−4−イル)アミノ)−1H−ピラゾール−5−イル)−N−(3−フルオロフェニル)アセトアミドを含有する治療用ナノ粒子の製造
本実施例では、AZD1152−hqpa含有ナノ粒子を製造するための手順を明示する。
【0484】
デオキシコール酸ナノ粒子の製造手順
1.重合体溶液の調製
1.1 20mLガラス瓶へ重合体−PEG(350mg)を加える。
【0485】
1.2 このガラス瓶へ3.15gの酢酸エチルを加えて一晩激しく撹拌して、重合体−EA溶液を得る。
【0486】
2.薬物溶液の調製
2.1 9%デオキシコール酸/BAを作製するために、配合表に基づいて、20mlシンチレーションバイアルにおいて、18.2gのBA中へ1.8gのデオキシコール酸を加える。
【0487】
2.2 この溶液を80℃で30分間加熱する。
【0488】
2.3 20mlシンチレーションバイアルにおいて150mgの治療薬剤を秤量する。
【0489】
2.4 この薬物へ上記の9%デオキシコール酸を加えて80℃で15〜30分間放置して、澄明な薬物溶液を得る。
【0490】
2.5 製剤化の前に補正し、薬物溶液と重合体溶液を合わせる。
【0491】
3.水溶液(水中0.475%コール酸ナトリウム、4%ベンジルアルコール)の調製:
3.1 1Lボトルへ4.75gのコール酸ナトリウムと955.25gの脱イオン水を加えて、撹拌プレート上で溶けるまで混合する。
【0492】
3.2 このコール酸ナトリウム/水へ40gのベンジルアルコールを加えて、撹拌プレート上で溶けるまで混合する。
【0493】
4.エマルジョンの生成。水相の有機相に対する比は、5:1である。
【0494】
4.1 有機相を水溶液へ注いで、携帯式ローター/スターターホモジェナイザーを使用して室温で10秒間ホモジェナイズして、粗エマルジョンを生成する。
【0495】
4.2 この溶液を、ゲージで約11,000psiに設定した圧力で高圧ホモジェナイザー(110S)に1回慎重に通過させて、ナノエマルジョンを生成する。
【0496】
5.ナノ粒子の生成
撹拌プレート上で撹拌しながら、このエマルジョンをクエンチ液(脱イオン水)へ5℃未満で注ぐ。クエンチ液のエマルジョンに対する比は、10:1である。
【0497】
6.水中35%(w/w)Tween(登録商標)80を100:1 Tween(登録商標)80:薬物の重量比でクエンチ液へ加える。
【0498】
7.TFFによるナノ粒子の濃縮
7.1 このクエンチ液を300kDa Pallカセット(2x0.1m
2膜)付きのTFFで約200mLまで濃縮する。
【0499】
7.2 冷たい脱イオン水を使用して、約20ダイア容量(4リットル)を透析濾過する。
【0500】
7.3 容量を最小容量まで減少させる。
【0501】
7.4 100mLの冷水を容器へ加えて、膜にポンプで通して濯ぐ。
【0502】
7.5 ガラス瓶に材料(約100mL)を回収する。
【0503】
8.無濾過最終スラリーの固形物濃度の定量:
8.1 秤量済みの20mLシンチレーションバイアルへある量の最終スラリーを加えて、真空下に凍結乾燥/オーブンで乾燥させる。
【0504】
8.2 十分乾燥させたスラリーの容量中のナノ粒子の重量を定量する。
【0505】
9. 0.45μmで濾過した最終スラリーの固形物濃度の定量:
9.1 最終スラリー試料の一部を濾過した後で、0.45μmシリンジフィルターを通してショ糖を加える。
【0506】
9.2 秤量済みの20mLシンチレーションバイアルへある量の濾過済み試料を加えて、真空下に凍結乾燥/オーブンで乾燥させる。
【0507】
10.1分量のショ糖を最終9分量のスラリー試料へ加えて、10%ショ糖を得る。
【0508】
11.ショ糖入りの無濾過最終スラリーの残存試料を凍結させる。
【0509】
ドクサートナノ粒子の製造手順
1.重合体溶液の調製
1.1 20mLガラス瓶へ重合体−PEG(750mg)を加える。
【0510】
1.2 このガラス瓶へ2.75gの酢酸エチルを加えて一晩激しく撹拌して、重合体−EA溶液を得る。
【0511】
2.薬物溶液の調製
2.1 30%ドクサート/ベンジルアルコール(「30%ドクサート/BA」)を作製するために、表1を使用する。
【0512】
2.2 20mlシンチレーションバイアルにおいて250mgの治療薬剤を秤量する。
【0513】
2.3 この薬物へ上記30%ドクサート/BAの690mgを加えて1時間以上激しく撹拌して、澄明な薬物溶液を得る。
【0514】
2.4 製剤化の前に補正し、薬物溶液と重合体溶液を加える。
【0515】
表1.ドクサート/BA溶液の調製
【0516】
【表3】
【0517】
3.水溶液(水中0.475%コール酸ナトリウム、4%ベンジルアルコール)の調製:
3.1 1Lボトルへ4.75gのコール酸ナトリウムと955.25gの脱イオン水を加えて、撹拌プレート上で溶けるまで混合する。
【0518】
3.2 このコール酸ナトリウム/水へ40gのベンジルアルコールを加えて、撹拌プレート上で溶けるまで混合する。
【0519】
4.エマルジョンの生成。水相の有機相に対する比は、5:1である。
【0520】
4.1 有機相を水溶液へ注いで、携帯式ローター/スターターホモジェナイザーを使用して室温で10秒間ホモジェナイズして、粗エマルジョンを生成する。
【0521】
4.2 この溶液を、ゲージで約11,000psiに設定した圧力で高圧ホモジェナイザー(110S)に1回慎重に通過させて、ナノエマルジョンを生成する。
【0522】
5.ナノ粒子の生成
撹拌プレート上で撹拌しながら、このエマルジョンをクエンチ液(脱イオン水)へ5℃未満で注ぐ。クエンチ液のエマルジョンに対する比は、10:1である。
【0523】
6.水中35%(w/w)Tween(登録商標)80を100:1 Tween(登録商標)80:薬物の重量比でクエンチ液へ加える。
【0524】
7.TFFによるナノ粒子の濃縮
7.1 このクエンチ液を300kDa Pallカセット(2x0.1m
2膜)付きのTFFで約200mLまで濃縮する。
【0525】
7.2 冷たい脱イオン水を使用して、約20ダイア容量(4リットル)を透析濾過する。
【0526】
7.3 容量を最小容量まで減少させる。
【0527】
7.4 100mLの冷水を容器へ加えて、膜にポンプで通して濯ぐ。
【0528】
7.5 ガラス瓶に材料(約100mL)を回収する。
【0529】
8.無濾過最終スラリーの固形物濃度の定量:
8.1 秤量済みの20mLシンチレーションバイアルへある量の最終スラリーを加えて、真空下に凍結乾燥/オーブンで乾燥させる。
【0530】
8.2 十分乾燥させたスラリーの容量中のナノ粒子の重量を定量する。
【0531】
9. 0.45μmで濾過した最終スラリーの固形物濃度の定量:
9.1 最終スラリー試料の一部を濾過した後で、0.45μmシリンジフィルターを通してショ糖を加える。
【0532】
9.2 秤量済みの20mLシンチレーションバイアルへある量の濾過済み試料を加えて、真空下に凍結乾燥/オーブンで乾燥させる。
【0533】
10.1分量のショ糖を最終9分量のスラリー試料へ加えて、10%ショ糖を得る。
【0534】
11.ショ糖入りの無濾過最終スラリーの残存試料を凍結させる。
【0535】
上記手順のバリエーションでは、上記の工程3.1において、コール酸ナトリウムの代わりにナトリウムドクサートを使用してよい。
【0536】
実施例2:AZD1152−hqpaを含有する治療用ナノ粒子の特性決定
本実施例は、デオキシコール酸とドクサートのような疎水性対イオンとの共被包化により薬物負荷が大いに改善された(約3%から約15%までの薬物負荷)ことを実証する。治療薬剤のナノ粒子からの放出は、疎水性イオン対として製剤化されるとき、対照製剤と比較して、実質的により遅かった。
【0537】
対照製剤
対イオンを含まない単純ナノ粒子(「NP」)として対照製剤を作製した。PLA−PEG重合体マトリックス(16kDa PLA/5kDa PEG)(「16/5 PLA−PEG」)を追加の賦形剤無しで使用して、NPを製造した。
【0538】
ベンジルアルコール(「BA」)又はBA/水に治療薬剤を溶かして薬物溶液を生成して、この薬物溶液へ酢酸エチル(「EA」)中の重合体溶液を注ぎ、その直後にホモジェナイゼーション用の水へ加えた。この対照製剤は、比較的低い薬物負荷(約3%)、高いバースト(約20%)、及び速やかな放出(4時間で50%より多い)のあるナノ粒子をもたらす(表1と図面3を参照のこと)。上記の結果は、分子量が比較的低い(<600kDa)、及び/又は疎水性がより少ない(logP<3)APIでは、稀なことではない。
【0539】
表2.対照ナノ粒子製剤
【0540】
【表4】
【0541】
デオキシコール酸製剤
実施例1の手順に従って、表3に示すような有機相中の様々な量のデオキシコール酸を使用してデオキシコール酸製剤を作製した。16/5 PLA−PEGを使用してナノ粒子を製造した。
【0542】
表3.デオキシコール酸ナノ粒子製剤
【0543】
【表5】
【0544】
下記の表4は、デオキシコール酸製剤についての特性決定データを提供する。このデータによって裏付けられるように、デオキシコール酸の存在は、最終ナノ粒子製剤におけるAPI負荷を対照ナノ粒子に比べて大いに高める。
【0545】
表4.デオキシコール酸含有製剤についての特性決定データ
【0546】
【表6】
【0547】
図面4は、デオキシコール酸対イオンの無い対照NPからの放出と比較した、デオキシコール酸NPからの薬物の制御された遅い/持続放出を示すインビトロ治療薬剤放出を示す。
【0548】
下記の表は、本明細書において「製剤F1」と呼ばれる、特別なナノ粒子製剤の粒子中の各成分の組成(重量パーセントによる)について記載する。
【0549】
【表7】
【0550】
ドクサート製剤
インシチュー(in-situ)変換法を使用して、ドクサートナトリウム(例えば、「エアゾール(Aerosol)OT」又は「AOT」として市販されている)を酸性型(即ち、ジオクチルスルホコハク酸)へ変換した後で、薬物と混合した。ドクサートナトリウムをBAに溶かして、調整されたHCl/ドクサート比で濃HCl溶液を加えた。この混合物を激しく撹拌して、プロトン交換とそのナトリウム塩の遊離酸性型への変換を容易にした。次いで、飽和塩化ナトリウム溶液を加えて、激しく撹拌することによって混合して、BA混合物において生成された水と塩化ナトリウム塩を抽出した。混合した後で、この試料を相分離のために室温でインキュベートした。経時的に、BAが上部にあって水層が下部にある、2つの層が徐々に発現した。ドクサート対イオンを含有する薬物溶媒として上層を吸引した。BA中のドクサート酸の濃度は、BA中のドクサートナトリウムの濃度として報告した。16/5 PLA/PEG重合体を用いたデオキシコール酸製剤についての実施例1の手順を使用して、ドクサートナノ粒子製剤を製造した。典型的なドクサート酸調製物を表5に収載する。
【0551】
表5.BA(薬物溶媒として)中のプロトン化ドクサートナトリウム溶液(DSS)の典型的な調製物
【0552】
【表8】
【0553】
下記の表6は、代表的なドクサート製剤についての特性決定データを提供する。どの理論にも束縛されることを望まずに言えば、ドクサート対イオンの存在は、疎水性イオン対合(HIP)のプロセスによって、薬物の被包化と負荷を高めるのに役立つと考えられている。
【0554】
表6.ドクサート酸含有製剤の特性決定データ
【0555】
【表9】
【0556】
図面5は、ドクサート対イオンの無い対照NPからの放出と比較した、ドクサート酸NPからの薬物の制御された遅い/持続放出を示すインビトロ治療薬剤放出を示す。
【0557】
下記の表は、本明細書において「製剤F2」と呼ばれる、特別なナノ粒子製剤の粒子中の各成分の組成(重量パーセントによる)について記載する。
【0558】
【表10】
【0559】
実施例3
コール酸を含有する製剤について下記に記載する。この製剤は、本明細書において「製剤E」と呼ばれる。
【0560】
【表11】
【0561】
コール酸ナノ粒子の製造手順
1.重合体溶液の調製
1.1 20mLガラス瓶へ重合体−PEG(350mg)を加える。
【0562】
1.2 このガラス瓶へ8.11gの酢酸エチルを加えて一晩激しく撹拌して、重合体−EA溶液を得る。
【0563】
2.薬物溶液の調製
2.1 3% TFA/BAを作製するために、配合表に基づいて、20mlシンチレーションバイアルにおいて、63mgのTFAを2.03gのBAへ加える。
【0564】
2.2 20mlシンチレーションバイアルにおいて150mgの治療薬剤を秤量する。
【0565】
2.3 この薬物へ上記のBA中3% TFAを加えて15〜30分間混合して、澄明な薬物溶液を得る。
【0566】
2.4 製剤化の前に補正し、薬物溶液と重合体溶液を合わせる。
【0567】
3.水溶液(水中0.52%コール酸ナトリウム、4%ベンジルアルコール)の調製:
3.1 1Lボトルへ5.2gのコール酸ナトリウムと954.8gの脱イオン水を加えて、撹拌プレート上で溶けるまで混合する。
【0568】
3.2 このコール酸ナトリウム/水へ40gのベンジルアルコールを加えて、撹拌プレート上で溶けるまで混合する。
【0569】
4.エマルジョンの生成。水相の有機相に対する比は、5:1である。
【0570】
4.1 有機相を水溶液へ注いで、携帯式ローター/スターターホモジェナイザーを使用して室温で10秒間ホモジェナイズして、粗エマルジョンを生成する。
【0571】
4.2 この溶液を、ゲージで約11,000psiに設定した圧力で高圧ホモジェナイザー(110S)に1回慎重に通過させて、ナノエマルジョンを生成する。
【0572】
5.ナノ粒子の生成
撹拌プレート上で撹拌しながら、このエマルジョンをクエンチ液(脱イオン水)へ5℃未満で注ぐ。クエンチ液のエマルジョンに対する比は、10:1である。
【0573】
6.水中35%(w/w)Tween(登録商標)80を100:1 Tween(登録商標)80:薬物の重量比でクエンチ液へ加える。
【0574】
7.TFFによるナノ粒子の濃縮
7.1 このクエンチ液を300kDa Pallカセット(2x0.1m
2膜)付きのTFFで約200mLまで濃縮する。
【0575】
7.2 冷たい脱イオン水を使用して、約20ダイア容量(4リットル)を透析濾過する。
【0576】
7.3 容量を最小容量まで減少させる。
【0577】
7.4 100mLの冷水を容器へ加えて、膜にポンプで通して濯ぐ。
【0578】
7.5 ガラス瓶に材料(約100mL)を回収する。
【0579】
8.無濾過最終スラリーの固形物濃度の定量:
8.1 秤量済みの20mLシンチレーションバイアルへある量の最終スラリーを加えて、真空下に凍結乾燥/オーブンで乾燥させる。
【0580】
8.2 十分乾燥させたスラリーの容量中のナノ粒子の重量を定量する。
【0581】
9. 0.45μmで濾過した最終スラリーの固形物濃度の定量:
9.1 最終スラリー試料の一部を濾過した後で、0.45μmシリンジフィルターを通してショ糖を加える。
【0582】
9.2 秤量済みの20mLシンチレーションバイアルへある量の濾過済み試料を加えて、真空下に凍結乾燥/オーブンで乾燥させる。
【0583】
10.1分量のショ糖を最終9分量のスラリー試料へ加えて、10重量%のショ糖を得る。
【0584】
11.ショ糖入りの無濾過最終スラリーの残存試料を凍結させる。
【0585】
実施例4
実施例1のジオクチルスルホコハク酸製剤の方法に類似した方法によって、さらなる製剤を製造した。このさらなる製剤について下記の表に詳述して、本明細書において「製剤B」と呼ぶ。
【0586】
【表12】
【0587】
実施例5−治療係数
ラットとマウス中のSW620ヒト腫瘍異種移植片モデルにおいてデータを作成した。この担SW620腫瘍雌性ヌードラットモデルは、より長期の異種移植片試験においてより頻繁に生じて示されない、自発的な腫瘍退縮を受けやすいことが知られている。
【0588】
ラット治療係数試験(雌性ヌードラット中のSW620)
雌性ヌードラットをアストラ・ゼネカ社(Astra Zeneca)で飼育して、150gの最小体重で試験へ供した。動物の脇腹にSW620ヒト腫瘍細胞を接種して、腫瘍が0.4〜0.9cm
3に達したときに、投薬を開始した。対照、AZD1152、又はAZD1152−hqpaナノ粒子製剤B又はEのいずれかの化合物を静脈内(IV)に5ml/kgで投薬した。AZD1152は、トリス緩衝液担体において(1〜4日目にそれぞれ25mg/kgの用量で、IV)投薬し、そしてAZD1152−hqpaナノ粒子製剤は、生理食塩水において(1日目と3日目にそれぞれ25mg/kgの用量で、IV)投薬した。指定の時点で動物を犠牲にして、腫瘍、血液、及び大腿骨/骨髄の試料を取った。大腿骨に由来するヘマトキシリン及びエオジン染色切片の病理学者による評価によって、腫瘍と骨髄に対する処理の効果をスコア化した。
【0589】
AZD1152とAZD1152ナノ粒子製剤B及びEの腫瘍における効果は、肥大した倍数性異常核の存在によって特徴付けられる。図面6は、5日目に入手した試料に由来する、それぞれの療法での処理に続く腫瘍の代表的な画像を示す。AZD1152とAZD1152−hqpaナノ粒子製剤B及びEの骨髄に対する効果は、骨髄由来細胞の損失によって特徴付けられる。図面6は、5日目に入手した試料に由来する、それぞれの療法での処理に続く腫瘍の代表的な画像を示す。
【0590】
図面6は、AZD1152の半分の薬剤強度で送達された製剤Eが、より大きな効力を有し(A)、腫瘍の病理変化に類似したスペクトルを誘発する(B)が、骨髄には危害を加えない(C)ことを示す。
【0591】
マウス抗腫瘍試験(雄性ヌードマウス中のSW620)
雄性ヌードマウスをアストラ・ゼネカ社で飼育した。動物の脇腹にSW620ヒト腫瘍細胞を接種してから、腫瘍がほぼ0.25cm
3に達したときに、試験用に無作為化した。AZD1152は、トリス緩衝液担体において指定の濃度で投薬した。AZD1152−hqpaナノ粒子製剤Eは、生理食塩水において投薬した。AZD1152についてのこれまでの前臨床研究と方法論については、Wilkinson et al, Clinical Cancer Research 2007 (13) 3682 に公表されている。
【0592】
ラットとマウスにおけるSW620ヒト腫瘍異種移植片モデルにおいて作成されたデータから、AZD1152 IVの25mg/kgで4日間の送達(全量:100mg/kg)が最大の効力をもたらすことが示唆された。
【0593】
マウスのこのSW620モデルでは、実施例3からのナノ粒子が100mg/kgでAZD1152 IVと同等の効力を示して、この効力は、25mg/kg(単用量)のみというより低い用量でも、1日目と3日目に5mg/kg(10mg/kgと同等)であっても達成されて、その効力が多様な異なる投薬スケジュールと(AZD1152−hqpaのナノ粒子製剤を使用する)AZD1152のIV製剤よりずっと低い用量を使用しても達成し得ることを示した。
【0594】
従って、特許請求されたAZD1152−hqpaナノ粒子製剤は、より低い薬剤強度で送達されるときに、同等又は向上した腫瘍への効力を示した。このことは、より少ない副作用、例えば、より少ない骨髄毒性をもたらす可能性がある。
【0595】
100mg/kg(IV)AZD1152に対して、AZD1152−hqpaナノ粒子製剤の50mg/kg用量の同等物で最大の活性が達成された。本発明の製剤を使用することによって、IV投薬されるAZD1152のこれまでの最大耐薬量と同じ有害効果があっても、より有効な成分を患者へ提供することが可能であるかもしれない。このように、本発明の製剤のリスク/利益プロフィールは、改善される可能性がある。
【0596】
図面7は、ヌードマウス中のSW620異種移植片に製剤Eを用いた効力/用量スケジュール試験からのデータを示す。この試験では、AZD1152を0〜3日目に25mg/kgで投薬した(全量:100mg/kg)。製剤Eは、上記に記載のような多様な異なるスケジュールで投薬した。
【0597】
実施例6
実施例5において記載したヌードラットの試験からのAZD1152IV(1〜4日目に4x25mg/kgでIV投薬)を製剤B(1日目と3日目に2x25mg/kgでIV投薬)及びE(1日目と3日目に2x25mg/kgでIV投薬)を比較して、インビボ曝露について検証した。この結果(いくつかのデータ点からの平均値)を図面8に示す。AZD1152 IV投薬に続いて測定した濃度は、薬物AZD1152−hqpaについてのものである。
【0598】
このデータは、サンプリング時点で試料より抽出したAZD1152−hqpaの全量(ナノ粒子内部のものとそれから放出されたもの)を示すので、その薬物又は被包化薬物のいずれかがこの時間経過にわたってどのくらい長く体内に依然として存在するか(即ち、投薬後のAZD1152−hqpaへの曝露の寿命)を示す。このデータは、静脈内の活性薬剤としてよりナノ粒子製剤として送達される場合の方が、より低い薬剤強度でより高い全血中薬剤濃度をより長い期間の間持続してもたらしたことを示す。
【0599】
ナノ粒子を投薬したインビボ試料由来の全薬物を測定する生体分析法の要約
これは、ナノ粒子からの薬物のさらなる放出を止めるために、可能な限り氷上で行うべき多工程法である。
【0600】
全薬物抽出法:
・固体の親薬物をDMSOに溶かして2mM濃度とする。
【0601】
・適正な希釈倍率を使用して、各血漿試料の50μlを96ウェルプレート中へ等分する。
【0602】
・DMSO中2mMストック液より、Hamilton Star Robot を使用して、標準検量曲線を作成する(作成の詳細については、付言1を参照のこと)。
【0603】
・150μlのアセトニトリルを内部標準とともに加える。
【0604】
・このプレートを振り混ぜて、試料を混合する。
【0605】
・遠心分離機において4500rpmで10分間スピンする。
【0606】
・上清の50μlを清浄な96ウェルプレートへ移す。
【0607】
・300μlの水を加える。
【0608】
・LC−MS/MS(液体クロマトグラフィー−質量分析法/タンデム質量分析法)により分析する。
【0609】
付言1−標準曲線作成の詳細
このロボットは、はじめに好適な希釈液を希釈用のマイクロプレートへ加えた後で、このストック液をマイクロプレートの右から左へ(各化合物に付き1つの列)連続的に希釈する(下記の表Aを参照のこと):
【0610】
【表13】
【0611】
【表14】
【0612】
LC−MS/MSパラメータ
【0613】
【表15】
【0614】
最適化パラメータ
【0615】
【表16】
【0616】
実施例7(名目1gバッチを使用する)
パモ酸ナノ粒子の手順
下記に示す方法に従って、パモ酸を含むAZD1152−hqpaのナノ粒子を製造した。
【0617】
(本明細書において製剤G1と以下に記載される製剤の)組成:
【0618】
【表17】
【0619】
7.1 パモ酸溶液の調製。2.9gのパモ酸を7.1gのDMSOと容器中で混合することによって、パモ酸の29%(w/w)DMSO溶液を調製した。この容器を加熱オーブンにおいて70〜80℃ですべてのパモ酸が溶けるまで加熱した。
【0620】
7.2 8% TFA/7.5%水/84.5%ベンジルアルコール(重量%)溶液の調製。トリフルオロ酢酸(TFA)(3.2g)、脱イオン(DI)水(3.0g)、及びベンジルアルコール(BA)(33.8g)を合わせて、8% TFA/7.5%水/84.5%ベンジルアルコール(重量%)溶液を調製した。
【0621】
7.3 緩衝液調製:
1000mLの0.17Mリン酸(pKa2=7.2)緩衝液(pH=6.5)を作製するために、2種のストック緩衝液:A(13.26gの一塩基性リン酸ナトリウム無水物、NaH
2PO
4H
2O(Mr=119.98)を650mLの純水に溶かす)とB(10.82gの二塩基性リン酸ナトリウム無水物、NaH
2PO
4(Mr=141.96)を650mLの純水に溶かす)を調製する。25℃の実験室温度で、pH=6.50になるまで、緩衝液Aへ緩衝液Bを混合しながら加える。
【0622】
代替法:
1000mLの0.17Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)を作製するために:25℃の実験室温度で、約800mLの脱イオン水へ16.26gの一塩基性リン酸ナトリウム塩二水和物(NaH
2PO
4・2H
2O;FW=156.01)と11.70gの二塩基性リン酸ナトリウム塩二水和物(Na
2HPO
4・2H
2O;FW=177.99)を溶かして、十分過剰の水を加えて1000mlとする。
【0623】
7.4 重合体溶液の調製
・20mLガラス瓶へ重合体−PEG(700mg)を加える。
【0624】
・このガラス瓶へ7078mgの酢酸エチルを加えて一晩激しく撹拌して、重合体−EA溶液を得る。
【0625】
7.5 水溶液の調製
・水中0.12% Brij(登録商標)100,4%ベンジルアルコール
・1Lのボトルへ1.2gのBrij(登録商標)100と958.8gの脱イオン水を加えて、撹拌プレート上で溶けるまで混合する。
【0626】
・このBrij(登録商標)/水へ40gのベンジルアルコールを加えて、撹拌プレート上で溶けるまで混合する。
【0627】
7.6 薬物溶液の調製
・20mlシンチレーションバイアルにおいて300mgのAZD1152−hqpaを秤量する。
【0628】
・このAZD1152へ上記の8% TFA/7.5%水/BA溶液の2399mgを加える。
【0629】
・この薬物溶液へ上記の29%パモ酸/DMSO溶液の634mgを加えて激しく撹拌して、澄明な薬物溶液を得る。
【0630】
・製剤化の前に補正し、薬物溶液と重合体溶液を合わせる。
【0631】
7.7 エマルジョンの生成。水相の有機相に対する比は、5:1である。
【0632】
・有機相を水溶液へ注いで、携帯式ローター/スターターホモジェナイザーを使用して室温で10秒間ホモジェナイズして、粗エマルジョンを生成する。氷中に10〜15分間保存する。
【0633】
・この溶液を、圧縮空気インレットゲージで約9,000psiに設定した圧力で高圧ホモジェナイザー(110S)に1回慎重に通過させて、ナノエマルジョンを生成する。
【0634】
ナノ粒子の生成
・撹拌プレート上で撹拌しながら、このエマルジョンをクエンチ液(0.17Mリン酸ナトリウム、pH6.5)へ5℃未満で注ぐ。クエンチングの前に、回収の開始から少なくとも5分が経過したことを確認する。クエンチ液のエマルジョンに対する比は、10:1である。
【0635】
・水中35%(w/w)Tween(登録商標)80を100:1 Tween(登録商標)80:薬物の重量比でクエンチ液へ加える。
【0636】
・このナノ粒子をタンジェンシャルフロー濾過(TFF)により濃縮する。
【0637】
・このクエンチ液を300kDa Pallカセット(3x0.1m
2膜)付きのTFFで約200mLまで濃縮する。
【0638】
・冷たい脱イオン水を使用して、約20ダイア容量(4リットル)を透析濾過する。
【0639】
・容量を最小容量まで減少させる。
【0640】
・100mLの冷水を容器へ加えて、膜にポンプで通して濯ぐ。
【0641】
・ガラス瓶に材料(約100mL)を回収する。
【0642】
7.8 無濾過最終スラリーの固形物濃度の定量:
・秤量済みの20mLシンチレーションバイアルへある量の最終スラリーを加えて、真空下に凍結乾燥/オーブンで乾燥させる。
【0643】
・十分乾燥させたスラリーの容量中のナノ粒子の重量を定量する。
【0644】
7.9 0.45μmで濾過した最終スラリーの固形物濃度の定量:
・最終スラリー試料の一部を濾過した後で、0.45μmシリンジフィルターを通してショ糖を加える。
【0645】
・秤量済みの20mLシンチレーションバイアルへある量の濾過済み試料を加えて、真空下に凍結乾燥/オーブンで乾燥させる。
【0646】
7.10 1分量のショ糖を最終9分量のスラリー試料へ加えて、10%ショ糖を得る。
【0647】
7.11 ショ糖入りの無濾過最終スラリーの残存試料を凍結させる。
【0648】
図面9は、パモ酸対イオンの無い基準ナノ粒子(実施例2の対照製剤についての記載のように作製)からの放出と比較した、パモ酸ナノ粒子からの薬物の制御された遅い/持続放出を実証する、代表的なAZD1152−hqpaインビトロ放出を示す。
【0649】
本明細書で以下製剤G2と呼ばれる別のパモ酸製剤を以下のように製造した:(名目1gバッチを使用する)
組成:
【0650】
【表18】
【0651】
実施例7a
7a.1 パモ酸溶液の調製。2.9gのパモ酸を7.1gのDMSOと容器中で混合することによって、パモ酸の29%(w/w)DMSO溶液を調製した。この容器を加熱オーブンにおいて70〜80℃ですべてのパモ酸が溶けるまで加熱した。
【0652】
7a.2 8% TFA/7.5%水/84.5%ベンジルアルコール(重量%)溶液の調製。トリフルオロ酢酸(TFA)(3.2g)、脱イオン(DI)水(3.0g)、及びベンジルアルコール(BA)(33.8g)を合わせて、8% TFA/7.5%水/84.5%ベンジルアルコール(重量%)溶液を調製した。
【0653】
7a.3 緩衝液調製:
1000mLの0.17Mリン酸(pKa2=7.2)緩衝液(pH=6.5)を作製するために、2種のストック緩衝液:A(13.26gの一塩基性リン酸ナトリウム無水物、NaH
2PO
4H
2O(Mr=119.98)を650mLの純水に溶かす)とB(10.82gの二塩基性リン酸ナトリウム無水物、NaH
2PO
4(Mr=141.96)を650mLの純水に溶かす)を調製する。25℃の実験室温度で、pH=6.50になるまで、緩衝液Aへ緩衝液Bを混合しながら加える。
【0654】
代替法:
1000mLの0.17Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)を作製するために:25℃の実験室温度で、約800mLの脱イオン水へ16.26gの一塩基性リン酸ナトリウム塩二水和物(NaH
2PO
4・2H
2O;FW=156.01)と11.70gの二塩基性リン酸ナトリウム塩二水和物(Na
2HPO
4・2H
2O;FW=177.99)を溶かして、十分過剰の水を加えて1000mlとする。
【0655】
7a.4 重合体溶液の調製
・20mLガラス瓶へ重合体−PEG(700mg)を加える。
【0656】
・このガラス瓶へ6572mgの酢酸エチルを加えて一晩激しく撹拌して、重合体−EA溶液を得る。
【0657】
7a.5 水溶液の調製
・水中0.15% Brij(登録商標)100,4%ベンジルアルコール
・1Lのボトルへ1.5gのBrij(登録商標)100と958.5gの脱イオン水を加えて、撹拌プレート上で溶けるまで混合する。
【0658】
・このBrij(登録商標)/水へ40gのベンジルアルコールを加えて、撹拌プレート上で溶けるまで混合する。
【0659】
7a.6 薬物溶液の調製
・20mlシンチレーションバイアルにおいて300mgのAZD1152−hqpaを秤量する。
【0660】
・このAZD1152へ上記の8% TFA/7.5%水/BA溶液の2746mgを加える。
【0661】
・この薬物溶液へ上記の29%パモ酸/DMSO溶液の792mgを加えて激しく撹拌して、澄明な薬物溶液を得る。
【0662】
・製剤化の前に補正し、薬物溶液と重合体溶液を合わせる。
【0663】
7a.7 エマルジョンの生成。水相の有機相に対する比は、5:1である。
【0664】
・有機相を水溶液へ注いで、携帯式ローター/スターターホモジェナイザーを使用して室温で10秒間ホモジェナイズして、粗エマルジョンを生成する。氷中に10分間保存する。
【0665】
・この溶液を、圧縮空気インレットゲージで約9,000psiに設定した圧力で高圧ホモジェナイザー(110S)に1回慎重に通過させて、ナノエマルジョンを生成する。
【0666】
ナノ粒子の生成
・撹拌プレート上で撹拌しながら、このエマルジョンをクエンチ液(0.17Mリン酸ナトリウム、pH6.5)へ5℃未満で直ちに注ぐ。クエンチ液のエマルジョンに対する比は、10:1である。
【0667】
・水中35%(w/w)Tween(登録商標)80を100:1 Tween(登録商標)80:薬物の重量比でクエンチ液へ加える。
【0668】
・このナノ粒子をタンジェンシャルフロー濾過(TFF)により濃縮する。
【0669】
・このクエンチ液を300kDa Pallカセット(3x0.1m
2膜)付きのTFFで約200mLまで濃縮する。
【0670】
・冷たい脱イオン水を使用して、約20ダイア容量(4リットル)を透析濾過する。
【0671】
・容量を最小容量まで減少させる。
【0672】
・100mLの冷水を容器へ加えて、膜にポンプで通して濯ぐ。
【0673】
・ガラス瓶に材料(約100mL)を回収する。
【0674】
7a.8 無濾過最終スラリーの固形物濃度の定量:
・秤量済みの20mLシンチレーションバイアルへある量の最終スラリーを加えて、真空下に凍結乾燥/オーブンで乾燥させる。
【0675】
・十分乾燥させたスラリーの容量中のナノ粒子の重量を定量する。
【0676】
7a.9 0.45μmで濾過した最終スラリーの固形物濃度の定量:
・最終スラリー試料の一部を濾過した後で、0.45μmシリンジフィルターを通してショ糖を加える。
【0677】
・秤量済みの20mLシンチレーションバイアルへある量の濾過済み試料を加えて、真空下に凍結乾燥/オーブンで乾燥させる。
【0678】
7a.10 1分量のショ糖を最終9分量のスラリー試料へ加えて、10重量%のショ糖を得る。
【0679】
7a.11 ショ糖入りの無濾過最終スラリーの残存試料を凍結させる。
【0680】
実施例7b
製剤G1(名目1gバッチ)を作製するためのさらなる方法について下記に記載する:
7b.1 パモ酸溶液の調製。2.9gのパモ酸を7.1gのDMSOと容器中で混合することによって、パモ酸の29%(w/w)DMSO溶液を調製した。この容器を加熱オーブンにおいて70〜80℃ですべてのパモ酸が溶けるまで加熱した。
【0681】
7b.2 8% TFA/7.5%水/84.5%ベンジルアルコール(重量%)溶液の調製。トリフルオロ酢酸(TFA)(3.2g)、脱イオン(DI)水(3.0g)、及びベンジルアルコール(BA)(33.8g)を合わせて、8% TFA/7.5%水/84.5%ベンジルアルコール(重量%)溶液を調製した。
【0682】
7b.3 緩衝液調製:
1000mLの0.17Mリン酸(pKa2=7.2)緩衝液(pH=6.5)を作製するために、2種のストック緩衝液:A(13.26gの一塩基性リン酸ナトリウム無水物、NaH
2PO
4H
2O(Mr=119.98)を650mLの純水に溶かす)とB(10.82gの二塩基性リン酸ナトリウム無水物、NaH
2PO
4(Mr=141.96)を650mLの純水に溶かす)を調製する。25℃の実験室温度で、pH=6.50になるまで、緩衝液Aへ緩衝液Bを混合しながら加える。
【0683】
代替法:
1000mLの0.17Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.5)を作製するために:25℃の実験室温度で、約800mLの脱イオン水へ16.26gの一塩基性リン酸ナトリウム塩二水和物(NaH
2PO
4・2H
2O;FW=156.01)と11.70gの二塩基性リン酸ナトリウム塩二水和物(Na
2HPO
4・2H
2O;FW=177.99)を溶かして、十分過剰の水を加えて1000mlとする。
【0684】
7b.4 重合体溶液の調製
・20mLガラス瓶へ重合体−PEG(591.3mg)を加える。
【0685】
・このガラス瓶へ5978.6mgの酢酸エチルを加えて一晩激しく撹拌して、重合体−EA溶液を得る。
【0686】
7b.5 水溶液の調製
・水中0.12% Brij(登録商標)100、4%ベンジルアルコール、5.7% DMSO
・1Lのボトルへ1.4gのBrij(登録商標)100と901.6gの脱イオン水を加えて、撹拌プレート上で溶けるまで混合する。
【0687】
・このBrij(登録商標)/水へ40gのベンジルアルコールと57gのDMSOを加えて、撹拌プレート上で溶けるまで混合する。
【0688】
7b.6 薬物溶液の調製
・20mlシンチレーションバイアルにおいて253.4mgのAZD1152−hqpaを秤量する。
【0689】
・このAZD1152へ上記の8% TFA/7.5%水/BA溶液の2026.8mgを加える。
【0690】
・この薬物溶液へ上記の29%パモ酸/DMSO溶液の535.5mgを加えて激しく撹拌して、澄明な薬物溶液を得る。
【0691】
・製剤化の前に補正し、薬物溶液と重合体溶液を合わせる。
【0692】
7b.7 エマルジョンの生成。水相の有機相に対する比は、5.5:1である。
【0693】
・有機相を水溶液へ注いで、携帯式ローター/スターターホモジェナイザーを使用して室温で10秒間ホモジェナイズして、粗エマルジョンを生成する。氷中に10〜15分間保存する。
【0694】
・この溶液を、圧縮空気インレットゲージで約9,000psiに設定した圧力で高圧ホモジェナイザー(110S)に1回慎重に通過させて、ナノエマルジョンを生成する。
【0695】
ナノ粒子の生成
・撹拌プレート上で撹拌しながら、このエマルジョンをクエンチ液(0.17Mリン酸ナトリウム、pH6.5)へ5℃未満で注ぐ。クエンチングの前に、回収の開始から少なくとも5分が経過したことを確認する。クエンチ液のエマルジョンに対する重量比は、3:1である。
【0696】
・水中35%(w/w)Tween(登録商標)80を20:1 Tween(登録商標)80:薬物の重量比でクエンチ液へ加える。
【0697】
・このナノ粒子をタンジェンシャルフロー濾過(TFF)により濃縮する。
【0698】
・このクエンチ液を300kDa Pallカセット(3x0.1m
2膜)付きのTFFで約200mLまで濃縮する。
【0699】
・周囲温度の脱イオン水を使用して、約20ダイア容量(4リットル)を透析濾過する。
【0700】
・容量を最小容量まで減少させる。
【0701】
・100mLの脱イオン水を容器へ加えて、膜にポンプで通して濯ぐ。
【0702】
・ガラス瓶に材料(約100mL)を回収する。
【0703】
7b.8 無濾過最終スラリーの固形物濃度の定量:
・秤量済みの20mLシンチレーションバイアルへある量の最終スラリーを加えて、真空下に凍結乾燥/オーブンで乾燥させる。
【0704】
・十分乾燥させたスラリーの容量中のナノ粒子の重量を定量する。
【0705】
7b.9 0.45μmで濾過した最終スラリーの固形物濃度の定量:
・最終スラリー試料の一部を濾過した後で、0.45μmシリンジフィルターを通してショ糖を加える。
【0706】
・秤量済みの20mLシンチレーションバイアルへある量の濾過済み試料を加えて、真空下に凍結乾燥/オーブンで乾燥させる。
【0707】
7b.10 1分量のショ糖を最終9分量の無濾過スラリー試料へ加えて、10重量%のショ糖を得る。
【0708】
7b.11 ショ糖入りの無濾過最終スラリーの残存試料を凍結させる。
【0709】
実施例8:製剤E、F1、及びF2の比較
製剤Eについては実施例3で記載した。製剤F1と製剤F2については実施例2で記載した。
【0710】
インビボ曝露
図面10は、製剤E、F1、及びF2についてのラットにおけるインビボ曝露の比較を示す。この実験は、ラットにおいて25mg/kgの単用量で行って、実施例6の記載に類似した方法によって分析した。
【0711】
インビボ効力データ
図面11に示すデータは、製剤E、F1、及びF2が、SW620腫瘍異種移植片が定着したヌードラットへの短期投薬に続いて同等の効力をもたらすことを示す。この実験は、実施例5に記載のような方法に従って行った。担SW620腫瘍ラットにAZD1152を1日25mg/kgで4日間、又は製剤E、F1、及びF2を25mg/kgで0日目と2日目に投薬した。製剤E、F1、及びF2は、同等の効力をもたらした。この効力は、AZD1152と同等であって、この時点では、AZD1152と製剤Eを用いたこれまでの試験において見られた効力に類似した。本試験は、腫瘍の薬物動態マーカーと骨髄の分析を可能にするために、9日目で終わらせた。これらのデータは、製剤E、F1、及びF2が同等の効力をもたらすことを実証する。
【0712】
腫瘍ホスホ−ヒストンH3バイオマーカーに対するナノ粒子製剤E、F1、及びF2の比較
この実験は、SW620腫瘍中のホスホヒストンH3リン酸化(pHH3)に対する製剤E、F1、及びF2の効果を比較する。AZD1152を陽性対照として含めた。この活性は、Ser
10でのヒストンH3リン酸化(オーロラBキナーゼ活性の高感度できわめて動的な代用マーカーとしてのpHH3)の阻害として測定した。各処理群について、初回投薬後24時間と96時間で細胞周期のG2/M期にある細胞のpHH3陽性度[%]の平均レベルを計算して、BINDプラセボで処理した腫瘍より抽出した、G2/M細胞周期にある細胞について観測されるpHH3レベル(ここでは100%と参照される)と比較した。不等分散を仮定するスチューデントのt検定を使用して、統計学的有意差を計算した(
*p<0.05,
**p<0.01,
***p<001,n.s.P>0.05)。
【0713】
雌性ヌードラットにおいて定着したSW620結腸異種移植片に対して上記に記載のように製剤(製剤E、F1、及びF2)を投薬した。ラットにBINDプラセボ(0mg/kg)、又はAZD1152又はAZD1152−hqpa製剤E/F1/F2を1日目に25mg/kgでIV注射して、2日目(初回投薬から24時間後)又は5日目(初回投薬から96時間後)に終わらせた。Wilkinson, RW et al., Clin Cancer Res, 2007; 13(12) による既報のように、メディマシーン(Medimachine,BD Biosystems)を使用して、凍結した腫瘍を脱凝集させ、80%エタノールで少なくとも12時間固定して、DNA含量(PI染色)と、BD FACSCanto 分析機を使用するフローサイトメトリーによるpHH3分析(pHH3の一次抗体:Millipore 06-570;二次抗体:FITC抗ウサギIgGフルオレセイン共役二次抗体、Millipore AP307F)のために調製した。
【0714】
図面12は、細胞周期のG2/M期内にあるpHH3陽性細胞の比率がAZD1152によって24時間で最大限に抑制されたことを示す。製剤E又はF1、F2へ曝露された腫瘍では、AZD1152を受けた動物と比較して、単回投薬後24時間でpHH3のさほどの低下を示さなかった。96時間では、pHH3低下のレベルが全群で類似していた。
【0715】
上記のデータは、製剤E、F1、及びF2が、単回投薬の時間経過にわたって、pHH3、即ちオーロラキナーゼB活性の同等の抑制をもたらすことを示す。
【0716】
骨髄に対する製剤E、F1、及びF2の影響
本実施例は、2つの独立した尺度によって評価される、骨髄に対する製剤の影響を示す。
【0717】
ラットに指定の時点でBINDプラセボ(0mg/kg)又はAZD1152/AZD1152−hqpa製剤E/F1/F2を25mg/kgでIV注射して、指定の時点で犠牲にした。
【0718】
それぞれの動物より骨髄試料を抽出した。第一に、骨髄の試料を病理学的評価用に処理した。大腿脛骨関節を10%緩衝化ホルマリンに採取し、標準手順を使用して脱灰し、パラフィン包埋して、ヘマトキシリンとエオジンで染色した。病理学者によって、骨髄の低細胞性の病理学的評価を行った(図面13)。骨髄無傷性について病理学者がスコア化した。「骨髄への影響無し」を0とし、「骨髄に対する最大限の影響」を4とする0〜4の採点システムに基づいて、骨髄低細胞性のスコアを作成した。上記の図面は、動物の各群についての5日目と9日目のメジアン、95%信頼区間とその範囲を示す。このデータは、AZD1152が骨髄に対して大きな影響を及ぼした一方で、AZD1152−hqpaの試験した各ナノ粒子製剤が骨髄に対する同等の最小限の影響を示したことを示す。
【0719】
第二に、骨髄フラッシュ(flushes)を採取して、骨髄の細胞性をFACSによって検査した。終了時に、それぞれの大腿骨からの骨髄を氷上で50% FBSと50% PBSへ採取した。4℃での遠心分離によって細胞をペレットにして、PBSに再懸濁させた。細胞を再び4℃でペレットにしてPBSに再懸濁させた。50μlのLDS−751(メタノール中0.5mg/ml)を加えて、細胞を激しく撹拌した。最後に、この細胞を50ミクロンフィルターに通してFACS管の中へ濾過した。この試料を FACS Canto(Beckton Dickinson)で分析した。この結果を図面14に示す。骨髄低細胞性を未処理対照に対する有核細胞の全数として表す。各個別動物におけるそれぞれの骨髄試料の細胞性百分率を示す。点線は、担体(空のナノ粒子)のみを受けた動物において見られた、全有核細胞値の最低の百分率を表す。この結果は、AZD1152が骨髄に対して大きな影響を及ぼした一方で、試験したAZD1152−hqpaのナノ粒子製剤のそれぞれが骨髄に対して同等の最小効果を示したことを示す。
【0720】
実施例9:製剤G群のデータ
腫瘍ホスホヒストンH3バイオマーカーに対するナノ粒子製剤G1及びG2の比較
この実験は、SW620腫瘍中のホスホヒストンH3リン酸化(pHH3)に対する製剤G1と製剤G2の効果を比較する。AZD1152を陽性対照として含めた。
【0721】
この活性は、Ser
10でのヒストンH3リン酸化(オーロラBキナーゼ活性の高感度できわめて動的な代用マーカーとしてのpHH3)の阻害として測定した。各処理群について、初回投薬後24、48、72、96、及び120時間で細胞周期のG2/M期にある細胞のpHH3陽性度[%]の平均レベルを計算して、BINDプラセボで処理した腫瘍より抽出した、G2/M細胞周期にある細胞について観測されるpHH3レベル(ここでは100%と参照される)と比較した。
【0722】
雌性ヌードラットにおいて定着したSW620結腸異種移植片に対して上記に記載のように製剤(製剤G1と製剤G2)を投薬した。ラットにBINDプラセボ(0mg/kg)、又はAZD1152又はAZD1152−hqpa製剤G1又はG2を1日目に25mg/kgでIV注射して、2日目(初回投薬から24時間後)、3日目(初回投薬から48時間後)、4日目(初回投薬から72時間後)、5日目(初回投薬から96時間後)、及び6日目(初回投薬から120時間後)に終わらせた。Wilkinson, RW et al., Clin Cancer Res, 2007; 13(12) による既報のように、メディマシーン(Medimachine,BD Biosystems)を使用して、凍結した腫瘍を脱凝集させ、80%エタノールで少なくとも12時間固定して、DNA含量(PI染色)と、BD FACSCanto 分析機を使用するフローサイトメトリーによるpHH3分析(pHH3の一次抗体:Millipore 06-570;二次抗体:FITC抗ウサギIgGフルオレセイン共役二次抗体、Millipore AP307F)のために調製した。
【0723】
図面15は、細胞周期のG2/M期内にあるpHH3陽性細胞の比率がAZD1152によって24時間で最大限に抑制されたことを示す。製剤G1又は製剤G2へ曝露された腫瘍では、AZD1152を受けた動物と比較して、単回投薬後24時間でpHH3のさほどの低下を示さなかった。pHH3活性の最大低下が生じるのは、製剤G1又は製剤G2の初回投与後72時間と120時間の間である。上記のデータは、製剤G1と製剤G2が、単回投薬の時間経過にわたって、pHH3、即ちオーロラキナーゼB活性を抑制したことを示す。
【0724】
骨髄に対する製剤G1及び製剤G2の影響
本実施例は、骨髄に対するこの製剤の影響を示す。
【0725】
ラットに1日目と3日目にBINDプラセボ(0mg/kg)又はAZD1152−hqpa製剤G1又はG2を25mg/kgでIV注射して、指定の時点で犠牲にした。
【0726】
それぞれの動物より骨髄試料を抽出して、病理学的評価用に処理した。大腿脛骨関節を10%緩衝化ホルマリンに採取し、標準手順を使用して脱灰し、パラフィン包埋して、ヘマトキシリンとエオジンで染色した。病理学者によって、骨髄の低細胞性の病理学的評価を行った(図面16)。骨髄無傷性について病理学者がスコア化した。「骨髄への影響無し」を0とし、「骨髄に対する最大限の影響」を4とする0〜4の採点システムに基づいて、骨髄低細胞性のスコアを作成した。上記の図面は、動物の各群における個々の動物の5日目と9日目のスコアを示す。このデータは、AZD1152−hqpaの試験した各ナノ粒子製剤が骨髄の最小〜軽微な低細胞性を5日目に示したが、それが9日目までにはBINDプラセボと同等のレベルへ戻ったことを示す。
【0727】
U2932びまん性大細胞型B細胞異種移植片への効力試験
雄性scidマウスをチャールズ・リバー(Charles River)社で飼育した。動物の脇腹にU2932ヒト腫瘍細胞を接種してから、腫瘍がほぼ0.25cm
3に達したときに、試験用に無作為化した。AZD1152は、トリス緩衝液担体において指定の濃度で投薬した。AZD1152−hqpaナノ粒子製剤G1は、生理食塩水において投薬した。マウスのこのU2932モデルにおいて、ナノ粒子製剤G1は、100mg/kgの全用量でAZD1152 IVと同等の効力を示して、この効力は、50mg/kgのみというより低い全用量でも達成されて、より低用量のAZD1152−hqpaのナノ粒子製剤がAZD1152のIV製剤と同等であることを示した。
【0728】
図面17は、scidマウスのU2927異種移植片における製剤G1での効力試験からのデータを示す。担U2927腫瘍マウスに、AZD1152を腫瘍移植後26〜30日目に毎日25mg/kg(全用量:100mg/kg)で、又は製剤G1を腫瘍移植後26日目と28日目に25mg/kg(全用量:50mg/kg)で静脈内投薬した。このデータは、製剤G1がAZD1152の半分の用量でそれと同等の効力をもたらすことを実証する。
【0729】
SC−61 SCLC患者由来外植片への効力試験
雌性ヌードマウスをハーラン(Harlan)社で飼育した。動物の脇腹にSC−61ヒト腫瘍断片を接種してから、腫瘍がほぼ0.2cm
3に達したときに、試験用に無作為化した。AZD1152は、トリス緩衝液担体において指定の濃度で投薬した。AZD1152−hqpaナノ粒子製剤G1は、生理食塩水において投薬した。マウスのこのSC−61モデルにおいて、ナノ粒子製剤G1は、50mg/kgの全用量で100mg/kgの全用量でのAZD1152 IVと同等の効力を示した。
【0730】
図面18は、ヌードマウスのSC−61患者由来外植片における製剤G1での効力試験からのデータを示す。担SC−61腫瘍マウスに、AZD1152を無作為化後0〜3日目に毎日25mg/kg(全用量:100mg/kg)で、又は製剤G1を腫瘍無作為化後0日目と2日目に25mg/kg(全用量:50mg/kg)で静脈内投薬した。
【0731】
このデータは、このモデルにおいて、製剤G1がAZD1152の半分の用量だけで、それより長い腫瘍制御をもたらすことを実証する。
【0732】
製剤G1と製剤G2のインビボ曝露
図面19は、製剤G1と製剤G2のインビボ曝露データを、図面10からの製剤Eと製剤Fについてのそれと重ねて示す。いずれのデータも、関連する製剤のラットにおける25mg/kgでの単用量より作成して、実施例6の記載に類似した方法によって分析した。図面19a〜19eは、個々のデータラインのそれぞれを別々に示す。
【0733】
実施例10:インビトロ放出を測定するのに適したHPLC条件
機器パラメータ
【0734】
【表19】
【0735】
ポンプ勾配プログラム
【0736】
【表20】
【0737】
実施例11
パモ酸含有製剤G1の3つのバッチに関するバッチデータを下記に示す。粒径は、動的光散乱法によって測定した。
【0738】
【表21】
【0739】
上記バッチについての37℃でのインビトロ放出プロフィールを図面20に示す。
【0740】
同等物
当業者は、本明細書に記載した本発明の具体的な態様に対する多くの同等物について認識するか、又は定型的な実験だけを使用して、それを確かめることができよう。そのような同等物も、以下の特許請求項に含まれると企図される。
【0741】
参照による組込み
本明細書に引用したすべての特許、公開特許出願、ウェブサイト、及び他の参考文献の全体内容は、その全体が参照により本明細書に明確に組み込まれる。