(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
電源とグランドとの間に直列に接続された、第1駆動信号がゲートに入力された第1PMOS、プロテクション信号がゲートに入力された第2PMOSおよび第1NMOS、第2駆動信号がゲートに入力された第2NMOSを有し、前記第2PMOSと前記第1NMOSとの間のノードから出力される出力信号が出力ピンに接続された出力最終段の出力バッファと、
内部回路の出力信号に応じて、前記第1駆動信号および前記第2駆動信号を生成する駆動回路と、
電源とグランドとの間に直列に接続された、制御信号が第1状態の場合に第1抵抗値となり、前記制御信号が第2状態の場合に前記第1抵抗値よりも高い第2抵抗値となる複数の可変抵抗により、電源とグランドとの間の電圧を抵抗分圧して前記プロテクション信号の電圧を生成するプロテクション信号生成回路と、
前記出力最終段の出力バッファの出力信号の変化を検出して、前記出力最終段の出力バッファの出力信号が変化する期間を含む一定の期間、前記第1状態となり、前記第1状態の期間以外の期間、前記第2状態となる前記制御信号を生成する制御回路とを備え、
前記駆動回路は、前記内部回路の出力信号を一定の時間遅延して第3駆動信号および第4駆動信号を生成し、さらに、前記第3駆動信号および前記第4駆動信号を一定の時間遅延して前記第1駆動信号および前記第2駆動信号を生成するものであり、
前記制御回路は、前記第3駆動信号、前記第4駆動信号および前記出力最終段の出力バッファの出力信号に応じて、前記出力最終段の出力バッファの出力信号が変化する期間を含む一定の期間を検出するものであり、
前記第1駆動信号は、前記プロテクション信号の電圧以上で、かつ、電源電圧以下の信号であり、前記第2駆動信号は、グランド電圧以上で、かつ、前記プロテクション信号の電圧以下の信号であり、前記プロテクション信号、前記第1駆動信号および前記第2駆動信号の電圧は、前記第1PMOS、前記第2PMOS、前記第1NMOSおよび前記第2NMOSのゲート酸化膜耐圧以下の電圧であることを特徴とする出力バッファ回路。
前記プロテクション信号生成回路は、電源とグランドとの間に直列に接続された、前記制御信号がゲートに入力される第3PMOS、第3抵抗値の複数の第1抵抗素子および前記制御信号の反転信号である反転制御信号がゲートに入力される第3NMOSを有する第1信号生成回路と、電源とグランドとの間に直列に接続された、前記第3抵抗値よりも高い第4抵抗値の複数の第2抵抗素子を有する第2信号生成回路とを備え、
前記制御信号が第1状態の場合に、前記第3PMOSおよび前記第3NMOSがオン状態となり、前記複数の第1抵抗素子により、電源とグランドとの間の電圧を抵抗分圧して生成される電圧と、前記複数の第2抵抗素子により、電源とグランドとの間の電圧を抵抗分圧して生成される電圧とを合成して前記プロテクション信号を生成するものである請求項1または2に記載の出力バッファ回路。
前記プロテクション信号生成回路は、前記制御信号が第2状態の場合に、前記第3PMOSおよび前記第3NMOSがオフ状態となり、前記複数の第2抵抗素子により、電源とグランドとの間の電圧を抵抗分圧して前記プロテクション信号の電圧を生成するものである請求項3に記載の出力バッファ回路。
【背景技術】
【0002】
例えば、3.3V→2.5V→1.8Vのように、半導体集積回路の入出力信号の電圧の低電圧化が進む一方で、半導体集積回路を利用するアプリケーションの中には、入出力信号が、従来のままの電圧、例えば、3.3Vの電圧で動作するデバイスも存在する。
【0003】
ここで、入出力信号の入出力を行う入出力回路において、その動作速度や電流駆動能力などのパフォーマンスを最大化するためには、入出力信号の電圧に応じたゲート酸化膜厚のMOSトランジスタを使用すべきである。しかし、同一端子(ピン)で複数の電圧の入出力信号を扱う必要がある場合などでは、いずれか1種類の電圧に応じたゲート酸化膜厚のMOSトランジスタを選択せざるを得ない。
【0004】
同一端子で複数の電圧の入出力信号を扱う場合に、例えば、ゲート酸化膜耐圧に応じて、MOSトランジスタのゲート酸化膜厚を決定する場合、扱う入出力信号の最高電圧以上のゲート酸化膜耐圧となるゲート酸化膜厚のMOSトランジスタを選択することになる。しかし、この場合、最高電圧の入出力信号よりも低い電圧の他の入出力信号を扱う場合に、パフォーマンスが劣化するという問題がある。
【0005】
その対策として、特許文献1〜4に記載されているように、出力最終段の出力バッファを構成するPMOS(P型MOSトランジスタ)とNMOS(N型MOSトランジスタ)との間に、ゲートが一定の電圧に固定されたPMOSおよびNMOSを配置することによって、MOSトランジスタのゲート酸化膜耐圧を超える電圧の出力信号を出力する出力バッファ回路が提案されている。
【0006】
図15は、従来の出力バッファ回路の構成を表す一例の回路図である。同図は、特許文献1〜4に記載された、MOSトランジスタのゲート酸化膜耐圧を超える電圧の出力信号を出力する出力バッファ回路の出力最終段の出力バッファ12を表したものである。出力最終段の出力バッファ12は、電源とグランドとの間に直列に接続された2つのPMOS20、22および2つのNMOS24、26を備えている。
【0007】
PMOS20およびNMOS26のゲートには、それぞれ、駆動信号PGおよびNGが入力され、PMOS22およびNMOS24のゲートには、プロテクション信号PROが入力される。また、PMOS22とNMOS24との間のノードから、この出力最終段の出力バッファ12の出力信号が出力され、パッド(Pad)28に接続されている。
【0008】
ここで、駆動信号PGは、プロテクション信号PROの電圧以上で、かつ、電源電圧VDDIO以下の信号であり、駆動信号NGは、グランド電圧以上で、かつ、プロテクション信号PROの電圧以下の信号である。つまり、PMOS20、22およびNMOS24、26のゲート酸化膜に印加される電圧は、プロテクション信号PROの電圧または電源電圧VDDIO−プロテクション信号PROの電圧である。
【0009】
従って、PMOS20、22の間のノードの電圧は、プロテクション信号PROの電圧+PMOS22のしきい値電圧Vthp以上で、かつ、電源電圧VDDIO以下の電圧となり、NMOS24、26の間のノードの電圧は、グランド電圧以上で、かつ、プロテクション信号PROの電圧−NMOS24のしきい値電圧Vthn以下の電圧となる。また、出力信号の電圧は、グランド電圧以上で、かつ、電源電圧VDDIO以下の電圧となる。
【0010】
この出力バッファ回路では、プロテクション信号PRO、駆動信号PG、NGの電圧が、PMOS20、22およびNMOS24、26のゲート酸化膜耐圧以下となるように、プロテクション信号PROの電圧が設定される。
【0011】
例えば、電源電圧VDDIOが3.3V、グランド電圧が0V、ゲート酸化膜耐圧が1.8Vの場合、プロテクション信号PROの電圧を、電源電圧VDDIOの1/2の電圧である1.65Vに設定すると、駆動信号PGの電圧は、1.65V以上で、3.3V以下、駆動信号NGの電圧は、0V以上で、1.65V以下となり、全てのMOSトランジスタは、そのゲート酸化膜耐圧以下の電圧の信号で動作する。
【0012】
続いて、
図16は、従来のプロテクション信号生成回路の構成を表す一例の回路図である。同図に示すプロテクション信号生成回路は、特許文献3の
図13に記載されたものに相当するものであり、電源とグランドとの間に直列に接続された複数の抵抗素子を備えている。プロテクション信号生成回路は、複数の抵抗素子により、電源とグランドとの間の電圧を抵抗分圧してプロテクション信号PROの電圧を生成する。
【0013】
このプロテクション信号生成回路の場合、プロテクション信号PROの電圧を生成するために、電源からグランドに向かって流れる定常電流が発生する。プロテクション信号PROの電圧は、たとえ半導体チップ上の回路がパワーダウンモードの場合であっても、電源が投入されている限り、常に生成されていなければならないため、この定常電流は100%消費電力に上乗せされるという問題がある。
【0014】
この定常電流を低減するために、抵抗素子を高抵抗化することが考えられるが、その場合、プロテクション信号PROの供給能力が弱くなり、ノイズの影響を受けやすくなる。ノイズの影響を受けてプロテクション信号PROの電圧が変動すると、MOSトランジスタのAC特性が変動し、出力信号の遅延時間のばらつきやジッタの発生という問題が発生する。また、ゲート酸化膜耐圧を超えてプロテクション信号PROの電圧が変動すると、MOSトランジスタの信頼性に影響が及び、寿命の短縮につながる可能性がある。
【0015】
また、
図17に示すように、特許文献2の
図2には、
図16に示すものとは異なる構成のプロテクション信号生成回路が記載されている。
図17に示すプロテクション信号生成回路は、複数のMOSトランジスタで構成されている。信号VBn、VBpがプロテクション信号に相当する信号である。しかし、このプロテクション信号生成回路も、電源からグランドに向かって定常電流が流れるため、
図16に示すプロテクション信号生成回路と同じ問題が存在する。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の出力バッファ回路を詳細に説明する。
【0028】
図1は、本発明の出力バッファ回路の構成を表す一実施形態の回路図である。同図に示す出力バッファ回路10は、MOSトランジスタのゲート酸化膜耐圧を超える電圧の出力信号を出力するものであり、出力最終段の出力バッファ12と、出力最終段の出力バッファ12の駆動回路14と、プロテクション信号生成回路16と、プロテクション信号生成回路16の制御回路18とを備えている。
【0029】
出力最終段の出力バッファ12は、電源とグランドとの間に直列に接続された2つのPMOS20、22および2つのNMOS24、26を備えている。
PMOS20およびNMOS26のゲートには、それぞれ、駆動回路14から駆動信号PG、NGが入力され、PMOS22およびNMOS24のゲートには、プロテクション信号生成回路16からプロテクション信号PROが入力される。また、PMOS22とNMOS24との間のノードから、この出力最終段の出力バッファ12の出力信号が出力され、パッド(Pad)28に接続されている。
【0030】
ここで、駆動信号PGは、プロテクション信号PROの電圧以上で、かつ、電源電圧VDDIO以下の信号であり、駆動信号NGは、グランド電圧以上で、かつ、プロテクション信号PROの電圧以下の信号である。また、プロテクション信号PROおよび駆動信号PG、NGの電圧は、PMOS20、22およびNMOS24、26のゲート酸化膜耐圧以下の電圧に設定される。
【0031】
駆動回路14は、内部信号Aに応じて動作する内部回路42の出力信号に応じて、出力最終段の出力バッファ12を駆動する駆動信号PG、NGを生成するものであり、駆動信号PGを生成する、直列に接続された3個のインバータ30、32、34と、駆動信号NGを生成する、直列に接続された3個のインバータ36、38、40とを備えている。
インバータ30、36には、内部回路42の出力信号が入力される。また、インバータ34、40からは、それぞれ、駆動信号PG、NGが出力される。
【0032】
本実施形態の場合、駆動回路14は、内部回路42の出力信号を反転し、かつ、タイミング調整のために一定の時間遅延して駆動信号PG、NGを生成する遅延回路である。初段のインバータ30、36の出力信号PG’、NG’は、それぞれ、最終段の出力信号である駆動信号PG、NGと同じ論理の信号であるが、出力信号PG’、NG’は、駆動信号PG、NGよりも変化するタイミングが早い信号となる。
【0033】
図2は、
図1に示すプロテクション信号生成回路の構成を表す一例の概念図である。同図に示すプロテクション信号生成回路16は、電源とグランドとの間に直列に接続された、4つの可変抵抗44、46、48、50を備えている。
プロテクション信号生成回路16には、制御回路18から制御信号ENが入力される。また、可変抵抗46、48の間のノードから、プロテクション信号PROが出力される。
【0034】
プロテクション信号生成回路16は、4つの可変抵抗44、46、48、50により、電源とグランドとの間の電圧を抵抗分圧してプロテクション信号PROの電圧を生成するものである。4つの可変抵抗44、46、48、50は、制御信号ENが第1状態の場合に第1抵抗値(低抵抗)となり、第2状態の場合に第1抵抗値よりも高い第2抵抗値(高抵抗)となる。
【0035】
図3は、
図2に示すプロテクション信号生成回路の構成を表す一例の回路図である。同図に示すプロテクション信号生成回路16は、第1信号生成回路52と、第2信号生成回路54とを備えている。
【0036】
第1信号生成回路52は、電源とグランドとの間に直列に接続された、PMOS56、4つの抵抗素子58、60、62、64およびNMOS66を備えている。
4つの抵抗素子58、60、62、64は、例えば、同じ抵抗値のものである。
【0037】
第2信号生成回路54は、電源とグランドとの間に直列に接続された4つの抵抗素子68、70、72、74を備えている。
4つの抵抗素子68、70、72、74は、例えば、同じ抵抗値で、かつ、第1信号生成回路52の4つの抵抗素子58、60、62、64よりも抵抗値が高いものである。
【0038】
プロテクション信号生成回路16では、制御信号ENが第1状態、この例では、制御信号ENがハイレベル、その反転信号である反転制御信号ENBがローレベルの場合に、PMOS56およびNMOS66がオン状態となり、第1信号生成回路52の4つの抵抗素子58、60、62、64により、電源とグランドとの間の電圧を抵抗分圧して生成される電圧と、第2信号生成回路54の4つの抵抗素子68、70、72、74により、電源とグランドとの間の電圧を抵抗分圧して生成される電圧とが合成されてプロテクション信号PROの電圧が生成される。
【0039】
この場合、低抵抗の第1信号生成回路52の4つの抵抗素子58、60、62、64に大きな電流が流れ、プロテクション信号PROの駆動能力が大きくなるため、ノイズ等の影響を受けてプロテクション信号PROの電圧が変動することを防止することができる。
【0040】
また、制御信号ENが第2状態、この例では、制御信号ENがローレベル、反転制御信号ENBがハイレベルの場合に、PMOS56およびNMOS66がオフ状態となり、第1信号生成回路52は、第2信号生成回路54から電気的に切り離されるため、第2信号生成回路54の4つの抵抗素子68、70、72、74により、電源とグランドとの間の電圧を抵抗分圧してプロテクション信号PROの電圧が生成される。
【0041】
この場合、プロテクション信号PROの駆動能力は小さくなるが、高抵抗の第2信号生成回路54の4つの抵抗素子58、60、62、64に小さな電流しか流れないため、プロテクション信号生成回路16の消費電力を削減することができる。
【0042】
図4は、
図1に示す制御回路の構成を表す一例の回路図である。同図に示す制御回路18は、出力最終段の出力バッファ12の出力信号の変化(ローレベルからハイレベルへの立ち上がり、および、ハイレベルからローレベルへの立ち下がり)を検出して、プロテクション信号生成回路16の抵抗値を制御する制御信号ENを出力するものであり、遅延回路76と、NOR回路78と、AND回路80と、NOR回路82と、インバータ84とを備えている。
【0043】
遅延回路76は、出力最終段の出力バッファ12の出力信号を一定の時間遅延して遅延信号PADDELを生成するものである。
【0044】
NOR回路78には、駆動回路14から駆動信号PG(または、信号PG’)および遅延回路76から遅延信号PADDELが入力され、NOR回路78からは検出信号EN_RISEが出力される。
NOR回路78は、出力最終段の出力バッファ12の出力信号の立ち上がりを検出するものである。この例では、出力最終段の出力バッファ12の出力信号の立ち上がりが検出された場合に、検出信号EN_RISEがハイレベルとなる。
【0045】
AND回路80には、駆動回路14から駆動信号NG(または、信号NG’)および遅延回路76から遅延信号PADDELが入力され、AND回路80からは検出信号EN_FALLが出力される。
AND回路80は、出力最終段の出力バッファ12の出力信号の立ち下がりを検出するものである。この例では、出力最終段の出力バッファ12の出力信号の立ち下がりが検出された場合に、検出信号EN_FALLがハイレベルとなる。
【0046】
NOR回路82には、NOR回路78から出力される検出信号EN_RISEおよびAND回路80から出力される検出信号EN_FALLが入力され、NOR回路82からは反転制御信号ENBが出力される。
NOR回路82は、検出信号EN_RISE、EN_FALLを合成して反転制御信号ENBを生成するものである。この例では、出力最終段の出力バッファ12の出力信号が変化する期間を含む一定の期間、反転制御信号ENBがローレベルとなる。
【0047】
インバータ84には、NOR回路82から出力される反転制御信号ENBが入力され、インバータ84からは、反転制御信号ENBが反転された制御信号ENが出力される。
【0048】
制御回路18では、駆動信号PG、NG(または、信号PG’、NG’)および出力最終段の出力バッファ12の出力信号に応じて、出力最終段の出力バッファ12の出力信号が変化する期間が検出され、出力最終段の出力バッファ12の出力信号が変化する期間を含む一定の期間、第1状態の制御信号ENが生成される。また、第1状態の期間以外の期間では、第2状態の制御信号ENが生成される。
【0049】
なお、制御回路18は、出力最終段の出力バッファ12の出力信号が変化する期間を含む一定の期間を検出するために、信号の遷移時間や遅延時間を考慮し、同一論理の異なるノードの信号、例えば、駆動信号PG、NGの代わりに、信号PG’、NG’を使用したり、出力最終段の出力バッファ12の出力信号が遅延回路76により遅延された遅延信号PADDELを使用したりすることでタイミング調整を行ってもよい。
【0050】
例えば、出力最終段の出力バッファ12の出力信号が変化する期間を含む一定の期間の開始タイミングを早めるために、駆動信号PG、NGの代わりに、駆動信号PG、NGよりも早く変化する信号PG’、NG’を使用することができる。つまり、信号PG’、NG’および遅延信号PADDELに応じて、出力最終段の出力バッファ12の出力信号が変化する期間を含む一定の期間を検出してもよい。
【0051】
また、終了タイミングが早くしても問題ない場合には、遅延信号PADDELの代わりに、遅延信号PADDELよりも早く変化する出力最終段の出力バッファ12の出力信号をそのまま使用することができる。つまり、駆動信号PG、NGおよび出力最終段の出力バッファ12の出力信号に応じて、出力最終段の出力バッファ12の出力信号が変化する期間を含む一定の期間を検出してもよい。
【0052】
さらに、両者を組み合わせて、信号PG’、NG’および出力最終段の出力バッファ12の出力信号に応じて、出力最終段の出力バッファ12の出力信号が変化する期間を含む一定の期間を検出してもよい。
【0053】
次に、
図5および
図6に示すタイミングチャートを参照して、出力バッファ回路10の動作を説明する。
図5および
図6は、制御回路18のNOR回路78に信号PG’が入力され、AND回路80に信号NG’が入力される場合の例である。
【0054】
図5に示すように、内部回路42に入力される信号Aがローレベルからハイレベルに変化すると、内部回路42の出力信号も、ローレベルからハイレベルに変化するものとする。これに応じて、駆動回路14の初段のインバータ30、36の出力信号PG’、NG’はハイレベルからローレベルに変化し、一定の時間の後に、最終段のインバータ34、40から出力される駆動信号PG、NGもハイレベルからローレベルに変化する。
【0055】
駆動信号PG、NGがハイレベルからローレベルに変化すると、出力最終段の出力バッファ12のPMOS20がオン状態、NMOS26がオフ状態となり、その出力信号は、ローレベルからハイレベルに変化する。
【0056】
出力最終段の出力バッファ12の出力信号は、制御回路18の遅延回路76により遅延され、遅延回路76から出力される遅延信号PADDELは、一定の時間の後にローレベルからハイレベルに変化する。
【0057】
従って、NOR回路78から出力される検出信号EN_RISEは、出力信号PG’および遅延信号PADDELがローレベルの期間、ハイレベルに変化する。一方、AND回路80から出力される検出信号EN_FALLは、ローレベルを維持する。検出信号EN_RISEは、NOR回路82により反転されて、反転制御信号ENBはローレベルとなり、反転制御信号ENBはインバータ84により反転されて、制御信号ENはハイレベル、つまり、第1状態となる。
【0058】
一方、
図6に示すように、信号Aがハイレベルからローレベルに変化すると、内部信号の出力信号も、ハイレベルからローレベルに変化するものとする。これに応じて、駆動回路の初段のインバータ30、36の出力信号PG’、NG’はローレベルからハイレベルに変化し、一定の時間の後に、最終段のインバータ34、40から出力される駆動信号PG、NGもローレベルからハイレベルに変化する。
【0059】
駆動信号PG、NGがローレベルからハイレベルに変化すると、出力最終段の出力バッファ12のPMOS20がオフ状態、NMOS26がオン状態となり、その出力信号は、ハイレベルからローレベルに変化する。
【0060】
出力最終段の出力バッファ12の出力信号は、制御回路18の遅延回路76により遅延され、遅延回路76から出力される遅延信号PADDELは、一定の時間の後にハイレベルからローレベルに変化する。
【0061】
従って、AND回路80から出力される検出信号EN_FALLは、出力信号NG’および遅延信号PADDELがハイレベルの期間、ハイレベルに変化する。一方、NOR回路78から出力される検出信号EN_RISEは、ローレベルを維持する。検出信号EN_FALLは、NOR回路82により反転されて、反転制御信号ENBはローレベルとなり、反転制御信号ENBはインバータ84により反転されて、制御信号ENはハイレベル、つまり、第1状態となる。
【0062】
プロテクション信号PROの電圧は、電源が投入されている間、常に生成され続けなければならないが、プロテクション信号PROの供給能力は、常にノイズ耐性を確保するための或る一定レベルを保ち続ける必要はない。ノイズ耐性を確保する必要があるのは、ノイズが発生する可能性がある期間のみで、それ以外の期間では、DC的に正しいプロテクション信号PROを生成するに足る供給能力があればよい。
【0063】
従って、制御信号ENに応じて、ノイズが発生する可能性がある期間では、プロテクション信号生成回路16の4つの可変抵抗44、46、48、50が低抵抗に、それ以外の期間では高抵抗になるように制御する。制御信号ENは、例えば、半導体チップ内のパワーダウンモード制御信号を転用してDC的に制御してもよいが、プロテクション信号PROの供給先である出力最終段の出力バッファ12の出力信号の変化を検知してダイナミックに制御する方がより効果的である。
【0064】
次に、出力バッファ回路10において、プロテクション信号PROにノイズが発生するメカニズム、および、ノイズ耐性の確保が必要な期間について説明する。
【0065】
出力最終段の出力バッファ12のMOSトランジスタは、入出力バッファ回路の中で最大のトランジスタであり、
図7に示すように、PMOS22およびNMOS24のゲート−ドレイン間、つまり、プロテクション信号PROとパッドとの間には大きな寄生容量114が存在する。この巨大なMOSトランジスタに寄生するゲート−ドレイン間の寄生容量114により、プロテクション信号PROにノイズが発生する。
【0066】
図8(A)に示すように、出力最終段の出力バッファ12の出力信号(パッド)が、ローレベルからハイレベル、または、ハイレベルからローレベルに遷移する際に、プロテクション信号PROとパッドとの間の寄生容量114により、出力最終段の出力バッファ12の出力信号の電圧遷移がプロテクション信号PROに伝わり、同図(B)に示すように、プロテクション信号PROにノイズが発生する。つまり、出力最終段の出力バッファ12の出力信号が変化する期間、ノイズ耐性を確保する必要がある。
【0067】
本実施形態の出力バッファ回路10では、出力最終段の出力バッファ12の出力信号が変化する期間を含む一定の期間、プロテクション信号生成回路16の可変抵抗44、46、48、50が低抵抗となるように制御することにより、同図(C)に示すように、この期間におけるノイズ耐性を向上させることができる。一方、これ以外の期間では、可変抵抗44、46、48、50が高抵抗となるように制御することにより、可変抵抗44、46、48、50に流れる定常電流を減らし、消費電力を低減することができる。
【0068】
なお、
図1、
図3、
図4では、駆動回路14、プロテクション信号生成回路16、制御回路18の等価回路レベルの回路図を示しているが、実際には、これらの回路も、MOSトランジスタのゲート酸化膜耐圧を超える電圧の出力信号を出力する。
これらの回路について説明する前に、MOSトランジスタのゲート酸化膜耐圧を超える電圧の出力信号を出力する回路として、2つのインバータが直列に接続された回路を例に挙げて説明する。
【0069】
図9(A)および(B)は、それぞれ、直列に接続された2つのインバータの等価回路レベルおよびトランジスタレベルの構成を表す一例の回路図である。
同図(A)に示すように、前段のインバータ86には信号Aが入力され、前段のインバータ86からは信号YBが出力される。信号YBは後段のインバータ88に入力され、後段のインバータ88からは信号Yが出力される。
同図(B)に示すように、各々のインバータ86、88は、
図1に示す出力最終段の出力バッファ12と同様の構成のものであり、電源とグランドとの間に直列に接続された2つのPMOS90、92と、2つのNMOS94、96とを備えている。
【0070】
同図(A)に示す、前段のインバータ86に入力される信号Aとして、同図(B)に示すように、それぞれ、PMOS側の信号A_PおよびNMOS側の信号A_Nが、前段のインバータ86のPMOS90およびNMOS96のゲートに入力される。また、同図(B)に示すように、インバータ86、88のPMOS92およびNMOS94のゲートには、プロテクション信号PROが入力される。
【0071】
同図(A)に示す、前段のインバータ86から出力される信号YBとして、同図(B)に示すように、それぞれ、前段のインバータ86のPMOS90、92の間のノードからPMOS側の信号YB_P、NMOS94、96の間のノードからNMOS側の信号YB_Nが出力される。
【0072】
信号YB_P、YB_Nは、同図(B)に示すように、それぞれ、後段のインバータ88のPMOS90およびNMOS96のゲートに入力される。同様に、同図(A)に示す、後段のインバータ88から出力される信号Yとして、同図(B)に示すように、後段のインバータ88のPMOS90、92の間のノードからPMOS側の信号Y_P、NMOS94、96の間のノードからNMOS側の信号Y_Nが出力される。
【0073】
図10は、
図9(B)に示す2つのインバータの動作を表す一例のタイミングチャートである。同図に示すように、PMOS側の信号A_P、YB_P、Y_Pは、プロテクション信号PROの電圧+PMOSのしきい値電圧Vthp以上で、かつ、電源電圧VDDIO以下の信号である。また、NMOS側の信号A_N、YB_N、Y_Nは、グランド電圧以上で、かつ、プロテクション信号PROの電圧−NMOSのしきい値電圧Vthn以下の信号である。
【0074】
このように、MOSトランジスタのゲート酸化膜耐圧を超える電圧の出力信号を出力する回路では、電圧の異なるPMOS側およびNMOS側の信号に応じて、それぞれPMOSおよびNMOSの動作が制御される。
【0075】
以下、
図1に示す駆動回路14、プロテクション信号生成回路16、制御回路18について説明する。
【0076】
図11は、
図1に示す駆動回路のトランジスタレベルの構成を表す一例の回路図である。同図に示す駆動回路14のインバータ30、32,34は、
図9(B)に示すインバータ86、88と同様の構成のものであり、それぞれ、電源とグランドとの間に直列に接続された2つのPMOS90、92と、2つのNMOS94、96とを備えている。
【0077】
初段のインバータ30のPMOS90およびNMOS96には、それぞれ、内部回路42からPMOS側およびNMOS側の信号が入力される。前段のインバータ30、32から出力されるPMOS側およびNMOS側の信号が、それぞれ、後段のインバータ32、34のPMOS90およびNMOS96のゲートに入力され、インバータ30、32、34のPMOS92およびNMOS94のゲートには、プロテクション信号PROが入力される。そして、最終段のインバータ34のPMOS90、92の間のノードからPMOS側の駆動信号PGが出力される。
【0078】
インバータ36、38、40についても同様の構成であり、最終段のインバータ40のNMOS94、96の間のノードからNMOS側の駆動信号NGが出力される。
【0079】
図12は、
図3に示すプロテクション信号生成回路のトランジスタレベルの構成を表す一例の回路図である。同図に示すプロテクション信号生成回路16は、
図3に示すプロテクション信号生成回路16と同様の構成のものである。
第1信号生成回路52のPMOS56およびNMOS66のゲートには、それぞれ、制御回路18からPMOS側の反転制御信号ENB_PおよびNMOS側の制御信号EN_Nが入力される。
【0080】
続いて、
図13は、
図4に示す遅延回路のトランジスタレベルの構成を表す一例の回路図である。同図に示す遅延回路76は、入力段のPMOS98およびNMOS100と、直列に接続された4つのインバータ102、104、106、108とを備えている。4つのインバータ102、104、106、108は、
図9(B)に示すインバータ86、88と同様の構成のものであり、それぞれ、電源とグランドとの間に直列に接続された2つのPMOS90、92と、2つのNMOS94、96とを備えている。
【0081】
入力段のPMOS98およびNMOS100は、出力最終段の出力バッファ12の出力信号の電圧を制限するものであり、出力最終段の出力バッファ12の出力信号(パッド)と、初段のインバータ102のPMOS90およびNMOS96のゲートとの間に接続されている。また、入力段のPMOS98およびNMOS100のゲートには、プロテクション信号PROが入力される。
【0082】
入力段のPMOS98は、出力最終段の出力バッファ12の出力信号の電圧が、プロテクション信号PROの電圧+PMOSのしきい値電圧Vthp以上で、かつ、電源電圧VDDIO以下の場合にオン状態となる。また、入力段のNMOS100は、出力最終段の出力バッファ12の出力信号の電圧が、グランド電圧以上で、かつ、プロテクション信号PROの電圧−NMOSのしきい値電圧Vthn以下の場合にオン状態となる。
【0083】
つまり、出力最終段の出力バッファ12の出力信号は、入力段のPMOS98により、プロテクション信号PROの電圧+PMOSのしきい値電圧Vthp以上で、かつ、電源電圧VDDIO以下のPMOS側の信号に制限され、入力段のNMOS100により、グランド電圧以上で、かつ、プロテクション信号PROの電圧−NMOSのしきい値電圧Vthn以下のNMOS側の信号に制限される。
【0084】
初段のインバータのPMOS90およびNMOS96には、それぞれ、入力段のPMOS98およびNMOS100により電圧が制限されたPMOS側およびNMOS側の信号が入力される。前段のインバータ102、104、106から出力されるPMOS側およびNMOS側の信号が、それぞれ、後段のインバータ104、106、108のPMOS90およびNMOS96のゲートに入力され、インバータ102、104、106、108のPMOS92およびNMOS94のゲートには、プロテクション信号PROが入力される。そして、遅延信号PADDELとして、最終段のインバータのPMOS90、92の間のノードからPMOS側の遅延信号PADDEL_P、NMOS94、96の間のノードからNMOS側の遅延信号PADDEL_Nが出力される。
【0085】
続いて、
図14は、
図4に示す制御回路の遅延回路以外の回路のトランジスタレベルの構成を表す一例の回路図である。
同図に示すNOR回路78は、電源とグランドとの間に直列に接続されたPMOS90A、90B、92と、NMOS94、96Aと、NMOS94とグランドとの間に接続されたNMOS96Bとを備えている。
【0086】
NOR回路78のPMOS90AおよびNMOS96Aのゲートには、それぞれ、遅延回路76からPMOS側およびNMOS側の遅延信号PADDEL_P、PADDEL_Nが入力される。PMOS90BおよびNMOS96Bのゲートには、それぞれ、駆動回路14からPMOS側の駆動信号PG(または、信号PG’)およびそのNMOS側の駆動信号PG_N(または、信号PG_N’)が入力される。そして、検出信号EN_RISEとして、PMOS90B、92の間のノードからPMOS側の検出信号ENRISE_P、NMOS94とNMOS96A、96Bとの間のノードからNMOS側の検出信号ENRISE_Nが出力される。
【0087】
AND回路80は、NAND回路110と、インバータ112とを備えている。NAND回路110は、電源とグランドとの間に直列に接続されたPMOS90A、92と、NMOS94、96B、96Aと、電源とPMOS92との間に接続されたPMOS90Bとを備えている。また、インバータ112は、
図9(B)に示すインバータ86、88と同様の構成のものであり、電源とグランドとの間に直列に接続された2つのPMOS90、92と、2つのNMOS94、96とを備えている。
【0088】
NAND回路110のPMOS90AおよびNMOS96Aのゲートには、それぞれ、遅延回路76からPMOS側およびNMOS側の遅延信号PADDEL_P、PADDEL_Nが入力される。NMOS96BおよびPMOS90Bのゲートには、それぞれ、駆動回路14からNMOS側の駆動信号NG(または、信号NG’)およびそのPMOS側の駆動信号NG_P(または、信号NG_P’)が入力される。
【0089】
インバータ112のPMOS90およびNMOS96のゲートには、それぞれ、NAND回路110のPMOS90A、90BとPMOS92との間のノードから出力される信号、および、NMOS96B、96Aの間のノードから出力される信号が入力される。そして、検出信号EN_FALLとして、インバータ112のPMOS90、92の間のノードからPMOS側の検出信号ENFALL_P、NMOS94、96の間のノードからNMOS側の検出信号ENFALL_Nが出力される。
【0090】
NOR回路82は、NOR回路78と同様の構成のものであり、電源とグランドとの間に直列に接続されたPMOS90A、90B、92と、NMOS94、96Aと、NMOS94とグランドとの間に接続されたNMOS96Bとを備えている。
【0091】
NOR回路82のPMOS90AおよびNMOS96Aのゲートには、それぞれ、NOR回路78からPMOS側およびNMOS側の検出信号ENRISE_P、ENRISE_Nが入力される。PMOS90BおよびNMOS96Bのゲートには、それぞれ、AND回路80からPMOS側およびNMOS側の検出信号ENFALL_P、ENFALL_Nが入力される。そして、反転制御信号ENBとして、PMOS90B、92の間のノードからPMOS側の反転制御信号ENB_P、NMOS94とNMOS96A、96Bとの間のノードからNMOS側の反転制御信号ENB_Nが出力される。
【0092】
インバータ84は、
図9(B)に示すインバータ86、88と同様の構成のものであり、電源とグランドとの間に直列に接続された2つのPMOS90、92と、2つのNMOS94、96とを備えている。
【0093】
インバータ84のPMOS90およびNMOS96のゲートには、NOR回路82からPMOS側およびNMOS側の反転制御信号ENB_P、ENB_Nが入力される。そして、制御信号ENとして、PMOS90、92の間のノードからPMOS側の制御信号EN_P、NMOS94、96の間のノードからNMOS側の制御信号EN_Nが出力される。
【0094】
また、NOR回路78、82、AND回路80を構成するNAND回路110およびインバータ112、ならびに、インバータ84のPMOS92およびNMOS94のゲートには、プロテクション信号PROが入力される。
【0095】
なお、図示例の回路には、MOSトランジスタのバックゲートの接続は示されていないが、トランジスタ耐圧が確保できる接続であれば、その接続方法は問わない。トランジスタ耐圧の内、ゲート酸化膜耐圧は、前述のように、プロテクション信号PROを使用した回路構成により保護される。残るは、PN接合耐圧の確保である。一般的に、バックゲートはソースに接続されるか、PMOSの場合は電源、NMOSの場合はグランドに接続される。
【0096】
バックゲートがソースに接続された場合、PN接合にかかる最高電圧は、ゲート酸化膜にかかる最高電圧と同じとなり、また、PN接合耐圧はゲート酸化膜耐圧よりも高いため問題はない。
一方、PMOSのバックゲートが電源、NMOSのバックゲートがグランドに接続された場合、PN接合にかかる最高電圧は電源電圧となるため、PN接合耐圧が電源電圧以上である場合に限定される。従って、PN接合耐圧が電源電圧未満である場合には、バックゲートはソースに接続される必要がある。
【0097】
なお、出力最終段の出力バッファ12、駆動回路14、プロテクション信号生成回路16、制御回路18、第1信号生成回路52、第2信号生成回路54、遅延回路76等の構成は何ら限定されず、同様の機能を果たす各種構成の回路を利用することができる。
【0098】
本発明は、基本的に以上のようなものである。
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更をしてもよいのはもちろんである。