(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【背景技術】
【0002】
従来、共用又は個人専用の収納装置を用いて、物品を一時預け入れるサービスが、日常のあらゆる場面で利用されており、無くてはならないものとなっている。
例えば、近年、宅配ロッカーと称される施錠可能な収納装置が、集合住宅の共用部等に設置され、宅配便等のサービスに利用されている。
この宅配ロッカーを利用した宅配便サービスにおいては、集合住宅の居住者が不在の場合であっても、宅配業者が居住者宛の配送物を宅配ロッカーの収納ボックス内に入庫し施錠しておき、その後、居住者が該当する収納ボックスを解錠して自分宛の配送物を受け取ることができるようになっている。
また、駅等の公用施設やデパート等の商業施設等においては、従来からコインロッカーが設置されており、利用者は、コインロッカーに自身の荷物を一時的に預け入れ、その後、取り出す。
【0003】
上記のような物品の一時預け入れサービスで用いられる収納装置に関する従来技術の1つとして、特許文献1が開示するところの宅配ロッカー及び宅配ロッカーの通信システムが提案されている。
特許文献1の宅配ロッカーは、マンション等の集合住宅のエントランスに設置され、上述のような宅配便等のサービスに利用されるものである。集合住宅の居住者宛の配送物が当該宅配ロッカーに入庫されると、当該宅配ロッカーの通信システムは、着荷したこと及び入庫された宅配ロッカーのボックス番号を当該居住者宛に電子メールで通知することにより、居住者は自身宛の配送物が着荷したこと等を確認することができるようになっている。
また、宅配ロッカーに設けられているタッチパネル付きLCDは、居住者等に対して操作方法を画面上で案内するものであり、着荷があった居住者の部屋番号及び宅配ロッカーのボックス番号を表示することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の宅配ロッカーの通信システムにおいては、居住者等の利用者は、いざ自身宛の配送物を宅配ロッカーまで取りに行ったとき、どの収納ボックスに入庫されているかを探しにくいという問題がある。
【0006】
上述のとおり、特許文献1の宅配ロッカーの通信システムにおいては、確かに、居住者が配送物を宅配ロッカーまで取りに行くとき、事前に電子メール等で居住者宛に配送物が入庫されているボックス番号等を通知したり、実際に取に行ったときにLCD上にボックス番号等を表示したりすることにより、その配送物の入庫位置を居住者等に知らせることができるようになっている。
しかしながら、収納ボックスの数が多い宅配ロッカーの場合には、単にボックス番号の提示だけでは、居住者等は、その収納ボックスの位置をすぐに把握するのが困難な場合がある。
特に、収納ボックスの数が多いために、LCD等の操作パネルと離れた位置に該当する収納ボックスがある場合には、当該収納ボックスの位置を把握することが一層困難となる。
例えば、近年、都市部においては高層タワー型マンション等の大規模な集合住宅が建設されており、それに伴って、数十といったかなりの数の収納ボックス数を備えた宅配ロッカーも珍しくなくなってきている。
そのような場合、利用者は、預け入れてある配送物を取り出す際に、特許文献1のように単にボックス番号を提示されただけでは、該当する収納ボックスが解錠されてから当該収納ボックスの位置を特定するまでに時間がかかり、その間に盗難等のトラブルが発生する危険性がある。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、利用者が収納装置に収納された物品を取りに行くときに、その収納位置を迅速かつ確実に利用者に知らせる収納位置案内装置及び収納装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
かかる目的を達成するため、本発明は、閉扉可能な収納扉をそれぞれ備え物品を収納する収納庫を複数有する収納装置に設けられる収納位置案内装置であって、特定の収納庫近傍で発光する発光体を有し、
発光体は、収納扉よりも背面側に設けられ、一部が正面側から見て隠蔽され、一部が互いに隣接する収納庫の収納扉のわずかな間隙から正面側に露出する位置に設けられ、発光体が発光することにより、特定の収納庫の位置を知らせることを特徴とする。
【0010】
また、本発明における収納位置案内装置は、互いに隣接する収納庫の収納扉の
間隙が接する箇所から、発光体の少なくとも一部が正面側に露出して構成されることを特徴とする。
【0011】
また、本発明における収納位置案内装置は、
発光体は、少なくとも一部が収納庫の
庫内の内壁側に露出する位置に設けられ、発光体が点灯することにより、特定の収納庫の位置を知らせるとともに、収納庫の庫内を照らすことを特徴とする。
【0012】
また、本発明における収納装置は、上記収納位置案内装置を備えたことを特徴とする。
【0013】
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0014】
本発明は、閉扉可能な収納扉をそれぞれ備え物品を収納する収納庫を複数有する収納装置において、特定の収納庫近傍で発光体を発光させることにより、その収納庫の位置を知らせるので、利用者は、自身が取り出そうとする物品が収納されている収納庫の位置、又はこれから物品を収納しようとしている収納庫の位置等を迅速かつ確実に把握することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
<第1の実施の形態>
(第1の実施の形態の構成)
図1は、本発明の第1の実施の形態における収納装置10の構成を示す図である。
また、
図2は、本発明の第1の実施の形態における収納装置10の外観を示す図である。
図1,2に示すように、収納装置10は、CPU等から構成され、収納装置10全体の処理動作を制御する制御部11と、閉扉・施錠可能な物品を収納する収納庫120を複数備えた収納部12と、収納部12の施錠及び解錠を行う施解錠部13と、情報を表示する表示部14と、キーや情報読取手段等から構成され情報を入力する操作部15と、収納部12の解錠時に点灯する1以上のLED等の発光体160を備えた発光部16(収納位置案内装置)と、収納部12の解錠に必要な情報等を格納する情報格納部17とを有して構成される。
【0017】
収納部12の収納室に物品が入庫されると、施解錠部13は、当該収納室の収納扉を閉扉した状態で施錠する。
その後、利用者が上記収納室に入庫された物品を受け取りに、収納装置10の設置場所を訪れる。
そこで、利用者は、操作部15を操作して収納庫120を解錠するためのパスワードを入力する等して認証を行い、該当する収納庫120を解錠すると、当該収納庫120近くの発光体160(発光部16)が点灯し、その収納庫120の位置を利用者に知らせる。
この発光体160は、例えば、LEDや電球等であって、制御部11と接続されており、制御部11からの制御信号に基づいて点灯及び消灯の動作を行うものである。
【0018】
また、情報格納部17には、図示しない認証用のデータベースが格納されている。
この認証用のデータベースでは、どの居住者宛(住戸宛)の配送物がどの収納庫120に収納されているか等の情報が管理されている。
【0019】
図3は、本発明の第1の実施の形態における収納部12の正面図である。
また、
図4は、本発明の第1の実施の形態における収納部12の側面断面図(
図3のA−A’)である。
図3,4に示すように、収納部12は、複数の収納庫120により構成されており、各収納庫120においては、収納壁121により正面視格子状に区切られ、正面が開口している収納室122が形成されている。
収納庫120に物品が収納されたときには、その収納庫120の開口部123は収納扉124で閉扉され、施錠されて、収納庫120内に収納された物品を取り出すことはできないよう構成されている。
【0020】
収納扉124は、物品が未入庫のときには、施錠されていない状態で閉扉されている。
例えば、配送業者等が庫内に物品を入庫及び閉扉し、部屋番号等の配送先の情報を入力する等して、入庫処理を行うと、制御部11は、施錠を行う旨の制御信号を施解錠部13へ出力する。
施解錠部13は、当該制御信号が入力されると、収納扉124が閉扉している状態で施錠され、収納庫120内の物品は取り出せなくなる。
その後、利用者が、操作部15を用いてパスワードを入力する等して認証を行い、認証成功となった場合には、制御部11は、解錠を行う旨の制御信号を施解錠部13へ出力する。
施解錠部13は、当該制御信号が入力されると、施錠及び閉扉している収納扉124を解錠する。
なお、この施錠及び解錠を行う機構は、例えばフック状の部材で収納扉124を係止する等、従来技術を用いたものであってもよい。
また、収納扉124は、解錠時にわずかに開扉するポップアップ式のものを採用してもよい。
【0021】
また、
図3に示すように、収納装置10は、正面視、複数の収納扉124が上述のように開口部123を封止するよう格子状に配置されており、これら縦横方向に互いに隣接する収納扉124間には、収納壁121の正面の一部が露出するかたちで間隙125が形成される。
【0022】
また、
図3,4に示すように、収納壁121の正面側には、各収納庫120の解錠を利用者に知らせる発光体160が設けられている。
発光体160は、電球又はLED等の点灯手段とこれをオン/オフするスイッチ手段とを有して構成される。発光体160は、図示しない電源から供給される電力により発光する。また、発光体160は、制御部11と接続されており、制御部11から入力される制御信号により発光体の点灯のオン/オフが制御される。
【0023】
発光体160は、その点灯部分の少なくとも一部が間隙125から正面側に露出するように配置されており、収納扉124の閉扉時であっても、当該発光体160の点灯が確認可能となっている。
物品が収納されている収納庫120が施解錠部13により解錠されると、その解錠した収納庫120近傍の発光体160が点灯し、利用者に対して、当該解錠により物品を取り出し可能となった収納庫120の位置を知らせる(点線は光の照射方向)。
【0024】
図3,4に示す例では、発光体160は、各収納庫120上面側の収納壁121に正面側から点灯が視認できるようそれぞれ一対一に配置されているが、解錠された収納庫120を特定可能な配置であれば、これに限定されない。
【0025】
(第1の実施の形態の動作)
以下に説明する実施の形態では、一例として、利用者を集合住宅の居住者とし、収納装置10に入庫済みの物品を配送業者が当該居住者宛に配送した配送物とし、収納装置10が宅配ロッカーとして機能するとする。
【0026】
図5は、本発明の第1の実施の形態における収納装置10による解錠時の照明動作の流れを示すフローチャートである。
以下、本図に沿って、当該配送物が収納されている収納庫120が解錠された際に、発光体160が点灯して、その解錠した収納庫120の位置を居住者に知らせるときの動作について詳細に説明する。
【0027】
居住者は、自身宛の配送物が収納装置10に入庫された旨の連絡を受け取ると、収納装置10の設置場所を訪れて、自身宛の配送物が収納されている収納庫120を解錠するために、操作部15を操作して、所定の認証情報を入力する(ステップS101)。
この認証情報とは、自身のID、パスワード、自身が居住する集合住宅等の部屋番号等である。
また、認証情報の入力方法としては、操作部15に設けられているキーの押下、表示部14上に表示されたタッチパネルの操作、又はICカード等の情報記録媒体に書き込まれた認証情報を操作部15に設けられた読取装置に読み取らせる等様々な方法があり、また、これに限定されず、他の方法でもよい。
【0028】
制御部11は、ステップS101において居住者により入力された認証情報と、情報格納部16に格納されている認証用のデータベースで管理されている認証情報とを照合して、認証成功か否かを判断する(ステップS102)。
ここで、制御部11は、認証失敗と判断すると(ステップS102/No)、当該居住者が解錠可能な収納庫120はないものとし、動作を終了する。
【0029】
一方、制御部11が認証成功と判断した場合には(ステップS102/Yes)、情報格納部16に格納されている認証用のデータベースを参照して、当該認証成功した居住者宛の配送物が収納されている収納庫120の位置を特定して(ステップS103)、施解錠部13に該当する収納庫120を解錠させるとともに(ステップS104)、その収納庫120近くの発光体160を点灯させて、当該収納庫120の位置を、配送物を受け取りに来た居住者に知らせる(ステップS105)。
居住者は、上記点灯した発光体160に近付き、当該発光体160近くで解錠されて開扉された収納庫120から自身宛の配送物を取り出し、受け取る。
以上で、動作を終了する。
【0030】
(第1の実施の形態における発光体160の配置位置)
(1)1つの発光体160が2つの収納庫120の解錠を知らせる場合
図6は、本発明の第1の実施の形態における発光体160の配置位置の一例を示す図である。
以上説明した
図3,4に示す例では、発光体160は、各収納庫120に対して一対一にそれぞれ配置されているが、これに対し、
図6に示す例では、1つの発光体160が2つの収納庫120の少なくとも一方の解錠を利用者に知らせるよう配置されている。
【0031】
図6は、収納装置10を正面から見た図であり、一例として、4つの収納庫120a〜120dが示されている。
これら4つの収納庫120a〜120dのうち、収納庫120aと収納庫120bの間隙125aから点灯部分の一部が正面側に露出するように発光体160aが配置されている。
また、収納庫120cと収納庫120dの間隙125bから点灯部分の一部が正面側に露出するように発光体160bが配置されている。
【0032】
図6において、発光体160a,160bによる照明範囲がそれぞれ点線で示されている。
発光体160aは、収納庫120a,120bの少なくとも一方の解錠を利用者に知らせるために点灯し、発光体160bは、収納庫120c,120dの少なくとも一方の解錠を利用者に知らせるために点灯する。
このように、
図6に示す例では、1つの発光体160が、2つの収納庫120のそれぞれの解錠を知らせる用途を兼ねており、収納装置10における発光体160の設置個数を効果的に削減することができ、装置構成の簡略化を実現することが可能となっている。
【0033】
なお、
図6の例では、上下2段の収納庫120の間隙125から発光体160の点灯部分の一部が正面側に露出するように配置されているが、互いに隣接する収納庫120間の間隙125であればこれに限定されず、例えば、左右2列の収納庫120a,120c間の間隙125から発光体160の点灯部分の一部が正面側に露出するように配置されていてもよい。
【0034】
(2)1つの発光体160が4つの収納庫120の解錠を知らせる場合
図7は、本発明の第1の実施の形態における発光体160の配置位置の他の例を示す図である。
以上説明した
図6に示す例では、1つの発光体160が、2つの収納庫120のいずれか一方の解錠を知らせるよう配置されていた。
これに対し、
図7に示す例では、1つの発光体160が、4つの収納庫120のいずれか1つの解錠を知らせるよう配置されている。
【0035】
図7は、収納装置10を正面から見た図であり、一例として、4つの収納庫120a〜120dが示されている。
また、収納庫120aと収納庫120bには間隙125aが、収納庫120cと収納庫120dには間隙125bが、収納庫120aと収納庫120cには間隙125cが、収納庫120bと収納庫120dには間隙125dが、それぞれ形成されている。
図7に示すように、発光体160cは、これら4つの間隙125a〜125dが接する箇所、すなわち、収納庫120a〜120dの略中央部分に、点灯部分の一部が正面側に露出するように配置されている。
【0036】
図7において、発光体160cによる照明範囲が点線で示されている。
発光体160cは、収納庫120a〜120dの少なくとも1つの解錠を利用者に知らせるために点灯する。
このように、
図7に示す例では、1つの発光体160cが、4つの収納庫120a〜120dそれぞれの解錠を知らせる用途を兼ねており、収納装置10における発光体160の設置個数を効果的に削減することができ、装置構成の簡略化を実現することが可能となっている。
【0037】
なお、
図7の例では、上下2段、左右2列計4つの収納庫120a〜120dの間隙125a〜125dが接する箇所から発光体160の点灯部分の一部が正面側に露出するように配置されているが、間隙125が接する又は交差する箇所であればこれに限定されない。
【0038】
(第1の実施の形態のまとめ)
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態における収納装置10によれば、居住者が自分宛の配送物を収納装置10に取りに行き、その配送物が収納されている収納庫120を解錠するとき、発光体160が点灯し、その解錠された収納庫120の少なくとも一部を照らすので、収納庫120を多数備えているがゆえに、どの収納庫120が解錠されたかが解りづらい場合であっても、居住者はその解錠された収納庫120の位置を迅速かつ確実に把握することが可能となる。
【0039】
また、本実施の形態によれば、発光体160は、例えば収納扉124正面の目立つ位置等に設けずに、各収納扉124の間のわずかな間隙125からその点灯部分が露出し、解錠時にはその間隙125から光を照らすので、収納装置10全体の美観を保ちつつ解錠した収納庫120の位置を居住者に知らせることが可能となる。
【0040】
<第2の実施の形態>
(第2の実施の形態の構成)
図8は、本発明の第2の実施の形態における収納部12の正面図である。
また、
図9は、本発明の第2の実施の形態における収納部12の側面断面図(
図8のB−B’)である。
以下、特記しない限り、本発明の第2の実施の形態における構成及び動作は、本発明の第1の実施の形態と同様であるとして説明を進める。
【0041】
図8,9に示すように、本発明の第2の実施の形態では、本発明の第1の実施の形態と発光体160の配置位置が異なっている。
すなわち、第1の実施の形態では、発光体160は点灯部分が収納装置10(収納壁121,間隙125)の正面側にのみ露出していたのに対し、第2の実施の形態では、1つの発光体160の点灯部分が収納装置10の正面側と、収納室122の内面上側(天井側)の両方に露出するよう構成される。
従って、本実施の形態では、収納庫120を解錠したとき、1つの発光体160が発光することにより、第1の実施の形態と同様に正面側に点灯して収納庫120の位置を利用者に知らせるとともに、当該収納庫120の庫内(収納室122内)を照らして、利用者が収納室122から物品を取り出しやすくするという2つの効果を奏するようになっている(点線は光の照射方向)。
【0042】
(第2の実施の形態のまとめ)
以上説明したように、本発明の第2の実施の形態によれば、発光体160は、収納庫120を解錠時に、間隙125から正面側に光を照射して当該解錠した収納庫120の位置を利用者に対して迅速かつ確実に知らせるとともに、その収納庫120を開扉したときには庫内を照らすので、利用者は庫内から物品を容易に取り出すことが可能となる。
特に、収納装置10の設置場所の照明が暗めに設定されていた場合、利用者は、発光体160により正面側へ照射される光をはっきりと確認できるとともに、収納庫120の庫内も明るく照らされているので、スムーズに物品を取り出すことが可能となる。
【0043】
なお、本発明の第2の実施の形態によれば、発光体160は、収納装置10の正面側だけでなく、収納室122の上方内面側(収納壁121の内面)からも少なくとも点灯部分の一部が露出するよう構成されているが、収納室122内(庫内)を明るく照らすことができる位置であれば、その収納室122における露出箇所はこれに限定されない。
例えば、発光体160の点灯部分の少なくとも一部が、収納装置10の正面側と収納室122の側方内面側に露出するよう構成されてもよい。
【0044】
<実施形態のまとめ>
以上説明したように、本発明の第1,2の実施の形態によれば、収納装置10によれば、利用者が自分宛の物品を収納装置10に取りに行き、その物品が収納されている収納庫120を解錠するとき、発光体160が点灯し、その解錠された収納庫120の少なくとも一部を照らすので、収納庫120を多数備えているがゆえに、どの収納庫120が解錠されたかが解りづらい場合であっても、利用者はその解錠された収納庫120の位置を迅速かつ確実に把握することが可能となる。
【0045】
また、本発明の第1,2の実施の形態によれば、発光体160は、例えば収納扉124正面の目立つ位置等に設けずに、各収納扉124の間のわずかな間隙125からその点灯部分が露出し、解錠時にはその間隙125から光を照らすので、収納装置10全体の美観を保ちつつ解錠した収納庫120の位置を利用者に知らせることが可能となる。
【0046】
また、本発明の第2の実施の形態によれば、発光体160は、収納庫120を解錠時に、間隙125から正面側に光を照射して当該解錠した収納庫120の位置を利用者に対して迅速かつ確実に知らせるとともに、その収納庫120を開扉したときには庫内を照らすので、利用者は庫内から物品を容易に取り出すことが可能となる。
特に、収納装置10の設置場所の照明が暗めに設定されていた場合には、利用者は、照明が暗いために物品を取り出しずらいということもなく、一方で上記正面側へ照射される光をはっきりと確認でき、スムーズに物品を取り出すことが可能となる。
【0047】
なお、上記の実施の形態は本発明の好適な実施の一例であり、本発明の実施の形態は、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能となる。
例えば、上記の実施の形態では、収納装置10は宅配ロッカーとして機能するとしたが、その他、郵便物を収納するメールボックスやコインロッカーとして機能するとしてよい。
また、利用者も集合住宅の居住者に限らず、配送業者やコインロッカーに自身の荷物を預ける者であってもよい。
【0048】
また、上記の実施の形態によれば、発光体160は、収納庫120の解錠時に発光し、その収納庫120の位置を知らせるものであったが、発光するタイミングはこれに限られない。
例えば、配送業者やコインロッカーの利用者等が物品を入庫する際に、収納装置10は、発光体160が発光し、その物品を入庫する収納庫120を指定するようにしてもよい。