(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第二定速制御の終了タイミングから前記第一定速処理の開始タイミングまでの間、前記速度制御部が前記ピックアップ部の周速度を前記第二搬送速度から前記第一搬送速度に変速させることを特徴とする請求項4に記載の物品移載装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1の装置は、動作が間欠的になるため、高速の打錠処理には不向きという欠点がある。また、このような装置には、下流工程において、処理の都合上、ICチップをキャリアテープの収納ピッチと同じ間隔で供給されると処理しづらい場合があり、処理に適した間隔で受け入れたいとする要望がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記事情に鑑みてなされたものである。本発明が解決しようとする課題は、ICチップのような物品を高速に移載しても、物品を安定して移載できるようにすることと、物品の間隔を変えて移載できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するために、物品移載装置が、複数の物品を一定の第一搬送速度で順次所定の受取箇所に送る第一搬送機と、回転駆動機と、前記第一搬送機によって搬送される物品の直線状軌跡に前記受取箇所で接する円状軌跡を描くように前記回転駆動機によって旋回させられ、前記受取箇所において物品をピックアップし、ピックアップした物品を旋回により前記受取箇所から所定の引渡箇所に移載する1又は複数のピックアップ部と、前記ピックアップ部によって移載された物品を、前記引渡箇所における前記円状軌跡の接線方向へ、前記第一搬送速度と異なる一定の第二搬送速度で搬送する第二搬送機と、前記回転駆動機を制御することによって前記ピックアップ部の周速度を制御する速度制御部と、を備え、前記ピックアップ部が前記受取箇所を通過するタイミングに同期して、前記速度制御部が前記ピックアップ部の周速度を前記第一搬送速度に等しく制御し、前記ピックアップ部が前記引渡箇所を通過するタイミングに同期して、前記速度制御部が前記ピックアップ部の周速度を前記第二搬送速度に等しく制御する。
好ましくは、
前記受取箇所と前記引渡箇所が前記円状軌跡の中心にして180°の位置の関係にあり、前記第一搬送機によって搬送される物品の軌跡と前記第二搬送機によって搬送される物品の軌跡が互いに平行であり、前記第一搬送機による物品の搬送向きが前記第二搬送機による物品の搬送向きに対して反対であり、前記受取箇所における前記ピックアップ部の旋回のベクトルの向きが前記第一搬送機による物品の搬送向きと同じであり、前記引渡箇所における前記ピックアップ部の旋回のベクトルの向きが前記第二搬送機による物品の搬送向きと同じであり、前記ピックアップ部の数が3以上の
奇数であり、これらピックアップ部が前記円状軌跡に沿って等間隔で配列されている。
【0007】
以上のように、ピックアップ部が受取箇所を通過するタイミングでは、ピックアップ部の周速度が第一搬送機の搬送速度に等しいので、第一搬送機によって搬送される物品が安定してピックアップ部にピックアップされる。
ピックアップ部が引渡箇所を通過するタイミングでは、ピックアップ部の周速度が第二搬送機の搬送速度に等しいので、ピックアップ部によってピックアップされた物品が安定して第二搬送機に載置される。
第一搬送機の搬送速度と第二搬送機の搬送速度が異なるので、第一搬送機によって搬送される物品の間隔が第二搬送機によって搬送される物品の間隔と異なる。
【0008】
好ましくは、前記ピックアップ部が前記受取箇所を通過するタイミングの前に、前記速度制御部が前記ピックアップ部の周速度を前記第一搬送速度に維持する第一定速制御を開始し、前記ピックアップ部が前記受取箇所を通過するタイミングの後であって前記ピックアップ部が前記引渡箇所を通過するタイミングの前に、前記速度制御部がその第一定速制御を終了する。
【0009】
以上のように、ピックアップ部が前記受取箇所を通過するタイミングの前からそのタイミングの後までの間、ピックアップ部の周速度が第一搬送機の搬送速度に等しく維持されるので、ピックアップ部による物品のピックアップがより安定する。
【0010】
好ましくは、前記ピックアップ部が前記引渡箇所を通過するタイミングの前に、前記速度制御部が前記ピックアップ部の周速度を前記第二搬送速度に維持する第二定速制御を開始し、前記ピックアップ部が前記引渡箇所を通過するタイミングの後であって前記ピックアップ部が前記受取箇所を通過するタイミングの前に、前記速度制御部がその第二定速制御を終了する。
【0011】
以上のように、ピックアップ部が前記引渡箇所を通過するタイミングの前からそのタイミングの後までの間、ピックアップ部の周速度が第二搬送機の搬送速度に等しく維持されるので、ピックアップ部によってピックアップされた物品がより安定して第二搬送機に載置される。
【0012】
好ましくは、前記第一定速制御の終了タイミングから前記第二定速処理の開始タイミングまでの間、前記速度制御部が前記ピックアップ部の周速度を前記第一搬送速度から前記第二搬送速度に変速させる。
【0013】
従って、ピックアップ部の周速度の変化がパルス波状にならず、ピックアップ部の周速度が正確に第二搬送速度に制御される。ピックアップ部の周速度の変化が緩やかになり、周速度の変化によって物品に生じる慣性力が大きくならず、ピックアップ部から物品の脱落を防止することができる。
【0014】
好ましくは、前記第二定速制御の終了タイミングから前記第一定速処理の開始タイミングまでの間、前記速度制御部が前記ピックアップ部の周速度を前記第二搬送速度から前記第一搬送速度に変速させる。
【0015】
従って、ピックアップ部の周速度の変化がパルス波状にならず、ピックアップ部の周速度が正確に第一搬送速度に制御される。また、ピックアップ部から物品の脱落を防止することができる。
また、ピックアップ部の周速度が順に一定速度(第一搬送速度)、変速(第一搬送速度から第二搬送速度へ)、一定速度(第二搬送速度)、変速(第二搬送速度から第一搬送速度へ)と変化する過程には、ピックアップ部が一時的に停止する停留期間がない。
更に好ましくは、前記速度制御部による前記ピックアップ部の変速が等加速度的である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ピックアップ部によって物品を安定してピックアップすることができるとともに、物品を安定して第二搬送機に載置することができる。物品を第一搬送機から第二搬送機に移載するに際して、物品の間隔を変化させることができる。しかも、物品のピックアップ処理、移載処理及び載置処理を連続的に且つ繰り返して行えるので、下流工程の高速化に対応可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているので、本発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
【0019】
図1は、物品移載装置10を前側、上側且つ左側から見て示した斜視図である。
図2は、物品移載装置10を後ろ側、上側且つ左側から見て示した斜視図である。
この物品移載装置10は、第一搬送機30の第一搬送路に沿って等間隔で順次送られる物品を順次第二搬送路に移載することによって、第一搬送路における間隔とは異なる間隔でそれら物品を第二搬送機50の第二搬送路に沿って配列させるものである。
【0020】
図3に示すようなキャリアテープ3が送られることによって、複数の物品6が第一搬送路に供給される。キャリアテープ3にはカバーテープ4が貼着されることによって、物品収容テープ2が構成される。キャリアテープ3及びカバーテープ4は、一定幅で細長く帯状に形成された樹脂製又は紙製のものである。キャリアテープ3には、複数の収容凹部5がキャリアテープ3の長手方向に沿って等間隔で配列されるように形成されている。カバーテープ4が、これら収容凹部5を覆うようにしてキャリアテープ3に貼り合わせられている。また、キャリアテープ3の幅方向一端側には、複数の送り穴7がキャリアテープ3の長手方向に沿って等間隔で配列されるように形成されている。
【0021】
収容凹部5には、物品6が収容されている。物品6は例えばICチップである。但し、物品収容テープ2によって搬送される物品6はICチップに限るものではなく、例えば能動素子、受動素子その他の電子部品であったり、電子部品以外の小片であったりする。
【0022】
物品収容テープ2はリール1に巻回され、そのようなリール1が
図1及び
図2に示す物品移載装置10に装着される。物品移載装置10は、機枠20、第一搬送機30、第二搬送機50、駆動装置60、移載ヘッド70及び回転駆動機80等を備える。
【0023】
第一搬送機30は、物品収容テープ2を一定速度で搬送することによって物品6を順次受取箇所B1(
図4及び
図5参照)に送るものである。移載ヘッド70は、受取箇所B1において物品6を順次ピックアップするとともに引渡箇所B2において物品6を順次載置することによって、物品6の移載を行うものである。第二搬送機50は、移載ヘッド70によって移載された物品6を順次下流へ送るものである。
【0024】
第一搬送機30は、回転軸31、ローラー32〜38、巻取リール39、巻取軸40、巻取モーター41及びテープ支持部42等を備える。
回転軸31が機枠20の中央部に回転可能に取り付けられ、リール1の中心部がその回転軸31に装着され、リール1が回転軸31を中心にして回転可能に設けられている。回転軸31の右上においてローラー32が機枠20に回転可能に取り付けられている。機枠20の上部にローラー33〜35が回転可能に取り付けられ、これらローラー33〜35はこれらの順に右から左に向かって配列されている。機枠20の左部にローラー36〜38が回転可能に取り付けられ、これらローラー36〜38はこれらの順に上から下に向かって配列されている。ローラー38の右下において、巻取モーター41が機枠20に取り付けられている。その巻取モーター41に巻取軸40が直結され、巻取リール39の中心部が巻取軸40に着脱可能に装着されている。
【0025】
ローラー34の上において、ローラー45〜47が機枠20に回転可能に取り付けられ、これらローラー45〜47はこれらの順に下から上に向かって配列されている。ローラー47の上において、巻取モーター48が機枠20に取り付けられている。その巻取モーター48の出力軸には、巻取リール49が着脱可能に取り付けられている。
【0026】
リール1から引き出された物品収容テープ2は、ローラー32、ローラー33、ローラー34の順にこられローラー32〜34によって案内される。ローラー34の上方には剥離板が設けられ、カバーテープ4が剥離板によって折り返されることによって、カバーテープ4がキャリアテープ3から剥離される。剥離されたカバーテープ4は、ローラー45、ローラー46、ローラー47の順にローラー45〜47によって案内されて、巻取リール49に巻回される。
【0027】
剥離されたキャリアテープ3は、ローラー34からローラー35に掛け渡されている。そして、そのキャリアテープ3は、ローラー36、ローラー37、ローラー38の順にローラー36〜38によって案内されて、巻取リール39に巻回される。
【0028】
ローラー32〜38及びローラー45〜46のうち少なくとも一つは、機枠20に設けられた駆動装置60によって駆動される駆動ローラーである。ローラー32〜38及びローラー45〜46のうちの駆動ローラーはスプロケット付きのローラーであり、そのスプロケットの歯が物品収容テープ2の送り穴7に挿入されて引っ掛かり、駆動ローラーの回転によって物品収容テープ2が送られる。駆動装置60が定速制御され、物品収容テープ2並びに剥離後のキャリアテープ3及びカバーテープ4が駆動装置60によって一定速度で送られる。
巻取モーター41は例えばトルクモーターであり、巻取リール39に巻回されたキャリアテープ3の径が大きくなるにつれて巻取モーター41の回転速度が低下する。巻取モーター48についても巻取モーター41と同様である。
【0029】
ローラー34の上側でカバーテープ4が剥離されると、収容凹部5の上側が開放されて、収容凹部5内の物品6が露出される。ローラー34からローラー35までのキャリアテープ3の経路が第一搬送路であり、キャリアテープ3がローラー34からローラー35に向かって左方へ送られることによって、露出した状態の物品6がローラー34からローラー35に向かって順次搬送される。ローラー34とローラー35との間において、物品6が後述の移載ヘッド70によって収容凹部5から取り出される。
【0030】
ローラー34とローラー35との間には、テープ支持部42が設けられている。テープ支持部42は、キャリアテープ3をその下から支持するとともに、キャリアテープ3を負圧によって吸引する。そのため、キャリアテープ3の姿勢が安定する。
テープ支持部42によるキャリアテープ3の吸引力はキャリアテープ3の送りを阻害しない程度である。そのため、搬送中のキャリアテープ3がテープ支持部42によって吸引されても、キャリアテープ3がテープ支持部42に対してスライドする。
【0031】
第二搬送機50はベルトコンベア型の搬送機である。第二搬送機50はプーリー51、プーリー52、ベルト53及び複数の受け部54を備える。
プーリー51が機枠20の後部側の右上部に回転可能に設けられ、プーリー52が機枠20の後部側の左上部に回転可能に設けられている。ベルト53はステンレス製の無端状ベルトである。ベルト53がプーリー51とプーリー52の間に掛け渡され、このベルト53の右側がプーリー51によって左側へ折り返され、ベルト53の左側がプーリー52によって右へ折り返されている。
【0032】
ベルト53の外周面には、物品6の移載先となる複数の受け部54が設けられている。これら受け部54は、ベルト53の長手方向に沿って等間隔で配列される。受け部54は、後述のピックアップ部72から物品6を受ける。より具体的には、受け部54は、ピックアップ部72から受けた物品6を負圧により吸着することによって物品6を支持する吸着ノズルである。
【0033】
プーリー51,52の上側でプーリー52からプーリー51に掛け渡されたベルト53の経路が第二搬送路である。ベルト53のうちプーリー51,52の上側間に掛け渡された部位(以下、ベルト53の上部という。)は、キャリアテープ3のうちローラー34,35間に掛け渡された部位に対して平行であって、且つ同じ高さである。また、プーリー51がローラー34よりも右側に配置され、プーリー52がローラー53よりも左側に配置され、キャリアテープ3のうちローラー34,35間に掛け渡された部位とベルト53の上部とは前後に並列されている。キャリアテープ3のうちローラー34,35間に掛け渡された部位とベルト53の上部との間の隙間の上方に移載ヘッド70が設けられ、その隙間の下方に回転駆動機80が設けられている。
【0034】
プーリー51が駆動装置60に連結され、駆動装置60がプーリー51を回転する。これによりベルト53が一定速度で搬送される。ベルト53の上部の搬送の向きは、キャリアテープ3のうちローラー34,35間に掛け渡された部位の搬送の向きに対して反対である。つまり、ベルト53の上部は、プーリー52からプーリー51に向かって右方へ搬送される。
【0035】
駆動装置60は、モーターと、モーターの動力をプーリー51に伝動する第一伝動機構(例えば、ベルト伝動機構)と、モーターの動力をローラー32〜38及びローラー45〜46のうちの駆動ローラーに伝動する第二伝動機構(例えば、ベルト伝動機構)とを備える。第一伝動機構は減速機又は増速機であり、第二伝動機構についても同様である。駆動装置60によるキャリアテープ3の搬送速度は、駆動装置60によるベルト53の搬送速度よりも低速である。なお、駆動装置60のモーターは、定速制御回路91によって定速制御される。
【0036】
図4及び
図5は、第一搬送路において搬送中のキャリアテープ3と、第二搬送路において搬送中のベルト53とを示した平面図である。
図4及び
図5に示すように、以下では、キャリアテープ3に配列された物品6の間隔をP1[mm]と表し、ベルト53の受け部54の間隔をP2[mm]と表す。収容凹部5の間隔もP1である。以下では、駆動装置60によるキャリアテープ3の搬送速度をV1[mm/sec]と表し、駆動装置60によるベルト53の搬送速度をV2[mm/sec]と表す。搬送速度V1,V2は一定値である(但し、V1<V2)。
【0037】
図1、
図2、
図4及び
図5を参照して、移載ヘッド70及び回転駆動機80について説明する。回転駆動機80は、スピンドルモーターであって、機枠20(
図1参照)に取り付けられている。回転駆動機80の出力軸は、ローラー34,35間に掛け渡されたキャリアテープ3とベルト53の上部との間の隙間を通って上方へ延出する。回転駆動機80の出力軸が移載ヘッド70の回転盤71の中心に直結され、移載ヘッド70が回転駆動機80によって回転される。回転駆動機80は速度制御回路92によって速度制御される。
【0038】
移載ヘッド70は回転盤71及び奇数のピックアップ部72を備える。ピックアップ部72の数は奇数であれば、1でもよいし、3以上でもよい。図面では、ピックアップ部72の数が9である。
【0039】
ピックアップ部72は回転盤71の中心から径方向外方に離れた位置において回転盤71に設けられている。回転盤71が回転駆動機80によって回転させられると、ピックアップ部72が回転駆動機80の出力軸を中心にして旋回する。ピックアップ部72は、回転盤71から下方に向けて設けられた吸着ノズルである。ピックアップ部72の数が複数である場合、これらピックアップ部72が周方向に沿って等間隔で配列され、ピックアップ部72の配列は回転駆動機80の出力軸を中心とした円に沿っている。
【0040】
上から見ると、キャリアテープ3によって搬送される物品6が描く直線状軌跡は、旋回するピックアップ部72が描く円状軌跡の接線となる。その直線状軌跡とその円状軌跡の接点が受取箇所B1である。
また、上から見ると、ベルト53によって搬送される受け部54が描く直線状軌跡は、旋回するピックアップ部72が描く円状軌跡の接線となる。その直線状軌跡とその円状軌跡の接点が引渡箇所B2である。
【0041】
キャリアテープ3によって搬送される物品6の直線状軌跡と、ベルト53によって搬送される受け部54の直線状軌跡とは互いに平行である。そして、上から見て、受取箇所B1と引渡箇所B2と回転駆動機80の出力軸が一直線上に配列されている。
【0042】
回転駆動機80による回転盤71の回転の向きは、キャリアテープ3の搬送の向きと、ベルト53の搬送の向きとに合わせられている。つまり、受取箇所B1におけるピックアップ部72の周速度ベクトルの向きがキャリアテープ3の搬送の向きと一致するとともに、引渡箇所B2におけるピックアップ部72の周速度ベクトルの向きがキャリアテープ3の搬送の向きと一致する。
図4及び
図5では、キャリアテープ3が右から左に向かって搬送され、ベルト53が左から右に向かって搬送され、回転盤71が時計回りに回転する。
【0043】
ピックアップ部72は回転盤71に対して昇降可能に設けられている。ピックアップ部72にはカムフォロワーが一体的に取り付けられており、カムフォロワーは、回転盤71の上方にあって回転しない円盤状のカムに摺接している。ピックアップ部72はバネで下向きに付勢されており、ピックアップ部72の旋回に伴ってカムフォロワーが接するカムの摺接面74のレベルの変化に応じて、ピックアップ部72の旋回運動がカムフォロワー及びカムによってピックアップ部72の昇降運動に変換される。具体的には、ピックアップ部72が旋回により受取箇所B1に近づくと、カムの摺接面74のレベルが低くなっているため、ピックアップ部72はバネの弾性力により下降し、ピックアップ部72が受取箇所B1から離れると、カムの摺接面74のレベルが高くなっているため、ピックアップ部72はバネの弾性力に抗して上昇する。更に、ピックアップ部72が旋回により引渡箇所B2に近づくと、カムの摺接面74のレベルが低くなっているため、ピックアップ部72はバネの弾性力により下降し、ピックアップ部72が引渡箇所B2から離れると、カムの摺接面74のレベルが高くなっているため、ピックアップ部72はバネの弾性力に抗して上昇する。
【0044】
ピックアップ部72は旋回により受取箇所B1を順次通過する。同様に、ピックアップ部72は引渡箇所B2を順次通過する。ここで、ピックアップ部72の数が奇数であるので(更にピックアップ部72の数が複数である場合、これらピックアップ部72が等間隔で配列されているので)、ピックアップ部72が受取箇所B1を通過するタイミングはピックアップ部72が引渡箇所B2を通過するタイミングに対して逆位相的である。つまり、ピックアップ部72が受取箇所B1を通過してから次のピックアップ部72が受取箇所B1を通過するまでの間に、ピックアップ部72が引渡箇所B2を通過する。
【0045】
一方、キャリアテープ3の搬送によって物品6は順次受取箇所B1に送られる。キャリアテープ3の搬送によって或る物品6が受取箇所B1に到達するタイミング(
図4参照)から次の物品6がその受取箇所B1に到達するタイミングまでの物品到達周期T1[sec]は、キャリアテープ3の搬送速度V1を物品6の間隔P1によって除した値である(T1=P1/V1)。また、ベルト53の搬送によって或る受け部54が引渡箇所B2に到達するタイミング(
図5参照)から次の受け部54がその引渡箇所B2に到達するタイミングまでの受け部到達周期T2[sec]は、ベルト53の搬送速度V2を受け部54の間隔P2によって除した値である(T2=P2/V2)。ここで、周期T1と周期T2が等しくなるように、搬送速度V1,V2及び間隔P1,P2が設定されている。
【0046】
ピックアップ部72が受取箇所B1を通過するタイミングから次のピックアップ部72が受取箇所B1を通過するタイミングまでの受取周期T3[sec]が物品到達周期T1に等しくなるように、回転駆動機80が速度制御回路92によって速度制御される。そのため、物品6が受取箇所B1に到達するタイミングは、ピックアップ部72が受取箇所B1を通過するタイミングと同期する(
図4参照)。そして、ピックアップ部72は、受取箇所B1の通過時にキャリアテープ3の収容凹部5から物品6を負圧により吸着することによって、物品6をピックアップする。
【0047】
ピックアップ部72が引渡箇所B2を通過するタイミングから次のピックアップ部72が引渡箇所B2を通過するタイミングまでの引渡周期T4[sec]が受け部到達周期T2に等しくなるように、回転駆動機80が速度制御回路92によって速度制御される。そのため、受け部54が引渡箇所B2に到達するタイミングは、ピックアップ部72が引渡箇所B2を通過するタイミングと同期する(
図5参照)。そして、ピックアップ部72は、引渡箇所B2の通過時に負圧を解除することによって、物品6を受け部54に受け渡す。なお、引渡周期T4と受取周期T3が互いに等しい。
【0048】
回転駆動機60の回転速度が一定ではなく、速度制御回路92が回転駆動機80の回転速度を周期的に変化させる。
図6は、回転駆動機60の回転速度の変化を表したものである。
図6において、縦軸は回転駆動機60の回転速度をピックアップ部72の周速度で表したものであり、横軸は時間を表す。
図6に示すように、回転駆動機60の回転速度の変化の周期T5は周期T1〜T4の何れにも等しい。
【0049】
ピックアップ部72が受取箇所B1を通過するタイミングt1に同期して、速度制御回路92が回転駆動機80の速度を最小速度に制御することによって、ピックアップ部72の周速度をキャリアテープ3の搬送速度V1に等しく制御する。
ピックアップ部72が受取箇所B1を通過した後に、速度制御回路92が回転駆動機80を加速制御する。その後、ピックアップ部72が引渡箇所B2を通過するタイミングt2に同期して、速度制御回路92が回転駆動機80の速度を最大速度に制御することによって、ピックアップ部72の周速度をベルト53の搬送速度V2に等しく制御する。その後、ピックアップ部72が引渡箇所B2を通過した後に、速度制御回路92が回転駆動機80を減速制御する。
【0050】
ここで、回転駆動機80の速度の立ち上がりタイミングt3(加速制御開始時)は、ピックアップ部72が受取箇所B1を通過するタイミングt1に同期するわけではなく、回転駆動機80が所定期間だけ速度制御回路92によって定速制御される。具体的には、ピックアップ部72が受取箇所B1を通過するタイミングt1の前に、速度制御回路92が定速制御を開始し(タイミングt6参照)、所定期間経過するまで速度制御回路92が回転駆動機80を定速制御することによってピックアップ部72の周速度がV1に維持され、ピックアップ部72が受取箇所B1を通過するタイミングt1の後に、速度制御回路92が加速制御を開始する(タイミングt3参照)。
【0051】
また、回転駆動機80の速度の立ち下がりタイミングt5(減速制御開始時)は、ピックアップ部72が引渡箇所B2を通過するタイミングt2に同期するわけではなく、回転駆動機80が所定期間だけ速度制御回路92によって定速制御される。具体的には、ピックアップ部72が引渡箇所B2を通過するタイミングt2の前に、速度制御回路92が定速制御を開始し(タイミングt4参照)、所定期間経過するまで速度制御回路92が回転駆動機80を定速制御することによってピックアップ部72の周速度がV2に維持され、ピックアップ部72が引渡箇所B2を通過するタイミングt2の後に、速度制御回路92が減速制御を開始する(タイミングt5参照)。
【0052】
以上のように、ピックアップ部72が受取箇所B1において物品6を受け取る際に、ピックアップ部72の周速度がキャリアテープ3の搬送速度V1に等しいので、物品6が安定してピックアップ部72によってピックアップされる。つまり、ピックアップミス・吸着ミスを防止することができ、ピックアップされた物品6の姿勢も安定し、ピックアップ部72に吸着された物品6の向き・姿勢・位置が所望の設計通りになる。特に、タイミングt6からタイミングt3までの一定期間の間、ピックアップ部72の周速度がキャリアテープ3の搬送速度V1に維持されるので、ピックアップ部72による物品6のピックアップの安定性が更に高まる。
【0053】
同様に、ピックアップ部72が引渡箇所B2において物品6を受け部54に載置する際に、ピックアップ部72の周速度がベルト53の搬送速度V2に等しいので、物品6が安定して受け部54に支持される。
【0054】
また、タイミングt3からタイミングt4の期間では、加速制御によってピックアップ部72の周速度が漸増するので、タイミングt4においてピックアップ部72の周速度が速度V2に正確に制御される。同様に、タイミングt6においてピックアップ部72の周速度が速度V1に正確に制御される。よって、回転駆動機80が一時的に停止する停留期間がなく、回転盤71及びピックアップ部72が連続的に運転される。更に、ピックアップ部72の周速度の変化が緩やかになり、周速度の変化によって物品6に生じる慣性力が大きくならず、ピックアップ部72から物品6の脱落を防止することができる。
【0055】
図1に示すように、引渡箇所B2の下流側には、受け部54に支持された物品6の中心を受け部54の中心に調整するセンタリング機構95が設けられている。センタリング機構95は、物品6が入り込む複数の凹部が外周部に形成された二つのスターホイールから構成されている。
【0056】
更に、センタリング機構95の下流側には、物品6に対して所定の処理を行う処理機99が設けられている。処理機99が行う処理は、例えば、物品6の移載、物品6の実装、物品6の錠剤等への埋込等である。ここで、処理機99の処理周期は周期T1〜T5の何れにも等しいが、物品6が間隔P2で処理機99に送られることによって処理機99にとって適した条件で物品6の処理が連続的に行える。言い換えれば、キャリアテープの物品6のピッチに影響を受けることなく連続処理が可能になる。
【0057】
以上、本発明を実施するための形態について説明したが、上記実施形態は本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物も含まれる。以上の実施形態からの変更点について以下に説明する。以下に説明する各変更点を組み合わせて適用してもよい。
【0058】
以上の実施の形態では、駆動装置60によるキャリアテープ3の搬送速度V1が駆動装置60によるベルト53の搬送速度V2よりも低速であった。それに対して、駆動装置60によるキャリアテープ3の搬送速度V1が駆動装置60によるベルト53の搬送速度V2よりも速くてもよい。この場合、キャリアテープ3に配列された物品6の間隔P1が受け部54の間隔P2よりも広い。更に、
図7に示すタイミングt3からタイミングt4の期間では、速度制御部92が回転駆動機80を減速制御する。タイミングt4からタイミングt5の期間では、速度制御部92が回転駆動機80を定速制御することによって、ピックアップ部72の周速度が第二搬送機50の搬送速度V2に維持される。タイミングt5からタイミングt6までの期間では、速度制御部92が回転駆動機80を加速制御する。タイミングt6からタイミングt3までの期間では、速度制御部92が回転駆動機80を定速制御することによって、ピックアップ部72の周速度が第一搬送機30の搬送速度V1に維持される。なお、
図7のタイミングt1は、ピックアップ部72が受取箇所B1を通過するタイミングであり、タイミングt2は、ピックアップ部72が引渡箇所B2を通過するタイミングである。
【0059】
上述の実施形態では、移載ヘッド70の数が1であった。それに対して、複数の移載ヘッド70がテープ支持部42に沿って左右方向に配列されていてもよい。ここで、移載ヘッド70の数をn(但し、nは2以上の正数)とすると、各移載ヘッド70はキャリアテープ3によって搬送される物品6を(n―1)個置きにピックアップし、ピックアップした物品6を受け部54に(n―1)個置きに受け渡す。そして、隣り合う移載ヘッド70がピックアップする物品6はキャリアテープ3において隣り合っており、隣り合う移載ヘッド70が物品6を載置した受け部54は隣り合っている。この場合、
図4及び
図5を用いて説明した間隔P1は(n―1)個置きの物品6の間隔であり、間隔P2は(n―1)個置きの受け部54の間隔である。更に、物品到達周期T1も(n―1)個置きの物品6の到達周期であり、受け部到達周期T2も(n―1)個置きの受け部54の到達周期である。
【0060】
上述の実施形態では、物品6がピックアップ部72から受け部54に受け渡されていたが、ピックアップ部72からベルト53に直接載置されてもよい。
また、上述の実施形態では、物品6がキャリアテープ3に載って受取箇所B1に搬送されたが、搬送されるコンベアベルトに載って受取箇所B1に搬送されてもよい。また、ベルト53の代わりにキャリアテープが搬送され、そのキャリアテープに形成された複数の収容凹部(これら凹部の間隔はP2である。)に物品6が移載されてもよい。
【0061】
上述の実施の形態では、ピックアップ部72が吸着(負圧)により物品6をピックアップするものであったが、例えば磁力、粘着力又は把持力により物品6をピックアップするものでもよい。