特許第6543508号(P6543508)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6543508
(24)【登録日】2019年6月21日
(45)【発行日】2019年7月10日
(54)【発明の名称】映像処理方法及び装置
(51)【国際特許分類】
   G06T 15/50 20110101AFI20190628BHJP
   G06T 13/20 20110101ALI20190628BHJP
【FI】
   G06T15/50 600
   G06T13/20
【請求項の数】27
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-90585(P2015-90585)
(22)【出願日】2015年4月27日
(65)【公開番号】特開2015-215890(P2015-215890A)
(43)【公開日】2015年12月3日
【審査請求日】2017年11月13日
(31)【優先権主張番号】10-2014-0055875
(32)【優先日】2014年5月9日
(33)【優先権主張国】KR
(31)【優先権主張番号】10-2014-0187465
(32)【優先日】2014年12月23日
(33)【優先権主張国】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】390019839
【氏名又は名称】三星電子株式会社
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】河 仁 友
(72)【発明者】
【氏名】安 民 修
(72)【発明者】
【氏名】朴 陞 忍
(72)【発明者】
【氏名】李 炯 旭
【審査官】 村松 貴士
(56)【参考文献】
【文献】 Samuli Laine,外4名,“Incremental Instant Radiosity for Real-Time Indirect Illumination”,EGSR'07 Proceedings of the 18th Eurographics conference on Rendering Techniques,フランス,The Eurographics Association,2007年,p.277-286
【文献】 西川善司,「ゲーム制作者になるための3Dグラフィックス技術 増補改訂版」,株式会社インプレスジャパン,2013年,初版,p.323-335
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06T 13/00 − 19/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在フレームの領域ごとにVPL(Virtual Point Light)サンプリング個数を決定するステップと、
以前フレームでサンプリングされたVPLを前記現在フレームに適用するステップと、
前記決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて、前記以前フレームのVPLが適用された結果を調整するステップと、
前記現在フレームでサンプリングされたVPLに基づいて、前記現在フレームをレンダリングするステップと、
前記以前フレームでサンプリングされたVPLの明度に基づいて、前記現在フレームでサンプリングされたVPLの明度を調整するステップと、
を含む、ことを特徴とする映像処理方法。
【請求項2】
前記結果を調整するステップは、前記決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて、前記以前フレームのVPLが適用された現在フレームの領域ごとにサンプリングされるVPLの個数を調整する、
ことを特徴とする請求項1に記載の映像処理方法。
【請求項3】
前記結果を調整するステップは、前記決定されたVPLサンプリングの個数を満足するように前記現在フレームに適用された以前フレームのVPLを除いた少なくとも1つの新しいVPLをサンプリングするステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の映像処理方法。
【請求項4】
前記サンプリングするステップは、前記新しいVPLがサンプリングされる領域の明度分布に基づいて、前記新しいVPLがサンプリングされる位置を決定するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項3に記載の映像処理方法。
【請求項5】
前記サンプリングするステップは、前記新しいVPLがサンプリングされる領域で前記新しいVPLがサンプリングされる位置を任意に決定するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項3または4に記載の映像処理方法。
【請求項6】
前記サンプリングするステップは、前記現在フレームに現れたオブジェクトの動き及び前記オブジェクトの材質特性のうち少なくとも1つに基づいて、前記新しいVPLがサンプリングされる位置を決定するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項3ないし5のいずれか一項に記載の映像処理方法。
【請求項7】
前記サンプリングするステップは、前記新しいVPLがサンプリングされる領域に含まれる各サブ領域の中心位置に前記新しいVPLをサンプリングする、
ことを特徴とする請求項3ないし6のいずれか一項に記載の映像処理方法。
【請求項8】
前記結果を調整するステップは、前記決定されたVPLサンプリングの個数を満足するように前記現在フレームに適用された以前フレームのVPLのうち少なくとも1つのVPLを除去するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか一項に記載の映像処理方法。
【請求項9】
前記除去するステップは、前記現在フレームに適用された以前フレームのVPLの明度に基づいて、前記現在フレームに適用された以前フレームのVPLのうち除去するVPLを決定するステップ、を含む、
ことを特徴とする請求項8に記載の映像処理方法。
【請求項10】
前記個数を決定するステップは、
前記現在フレームに複数のオブジェクト領域を設定するステップと、
前記設定されたオブジェクト領域ごとに前記VPLサンプリングの個数を決定するステップと、
を含む、
ことを特徴とする請求項1ないし9のいずれか一項に記載の映像処理方法。
【請求項11】
前記個数を決定するステップは、
前記現在フレームに複数のグリッド領域を設定するステップと、
前記設定されたグリッド領域ごとに前記VPLサンプリングの個数を決定するステップと、
を含む、
ことを特徴とする請求項1ないし10のいずれか一項に記載の映像処理方法。
【請求項12】
前記適用するステップは、前記以前フレームでVPLがサンプリングされた位置に対応する前記現在フレーム内の位置にVPLをサンプリングすることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の映像処理方法。
【請求項13】
前記適用するステップは、視点マトリックス、投影マトリックス、及びモデルマトリックスのうち少なくとも1つを用いて、前記以前フレームでサンプリングされたVPLを前記現在フレームに適用する、
ことを特徴とする請求項1ないし12のいずれか一項に記載の映像処理方法。
【請求項14】
前記方法は、
前記現在フレームに空間フィルタリングを行うステップ、をさらに含み、
前記決定するステップは、前記空間フィルタリングが実行された現在フレームの領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定する、
ことを特徴とする請求項1ないし13のいずれか一項に記載の映像処理方法。
【請求項15】
前記決定するステップは、現在フレームに設定されたグリッド領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定し、
前記結果を調整するステップは、前記決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて前記現在フレームのグリッド領域ごとにサンプリングされたVPLの個数を調整する、
ことを特徴とする請求項1ないし14のいずれか一項に記載の映像処理方法。
【請求項16】
前記決定するステップは、前記グリッド領域それぞれの明度情報に基づいてグリッド領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定する、
ことを特徴とする請求項15に記載の映像処理方法。
【請求項17】
前記結果を調整するステップは、前記決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて、前記以前フレームのVPLが適用された現在フレームのグリッド領域ごとにVPLの個数を調整する、
ことを特徴とする請求項15または16に記載の映像処理方法。
【請求項18】
コンピュータに、
請求項1ないし17のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのプログラムが記録されたコンピュータ読取可能な記録媒体。
【請求項19】
現在フレームの領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定するVPL密度決定部と、
以前フレームでサンプリングされたVPLを前記現在フレームに適用し、前記決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて前記以前フレームのVPLが適用された結果を調整するVPLサンプリング部と、
前記現在フレームでサンプリングされたVPLに基づいて前記現在フレームをレンダリングするレンダリング部と、
前記以前フレームでサンプリングされたVPLの明度に基づいて、前記現在フレームでサンプリングされたVPLの明度を調整する時間フィルタリング実行部と、
を含む、ことを特徴とする映像処理装置。
【請求項20】
前記現在フレームに空間フィルタを適用して空間フィルタリングを行う空間フィルタリング実行部、をさらに含み、
前記VPL密度決定部は、前記空間フィルタリングが実行された現在フレームの領域ごとにサンプリングされるVPLの個数を決定する、
ことを特徴とする請求項19に記載の映像処理装置。
【請求項21】
前記VPLサンプリング部は、前記決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて、前記以前フレームのVPLが適用された現在フレームの領域ごとにVPLの個数を調整する、
ことを特徴とする請求項19または20に記載の映像処理装置。
【請求項22】
前記VPL密度決定部は、前記現在フレームに複数のグリッド領域を設定し、前記設定されたグリッド領域ごとに前記VPLサンプリングの個数を決定する、
ことを特徴とする請求項19ないし21のいずれか一項に記載の映像処理装置。
【請求項23】
前記VPL密度決定部は、前記グリッド領域それぞれの明度情報に基づいてグリッド領域ごとに前記VPLサンプリングの個数を決定する、
ことを特徴とする請求項22に記載の映像処理装置。
【請求項24】
現在フレームのグリッド領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定するVPL密度決定部と、
以前フレームでサンプリングされたVPLを前記現在フレームに適用し、前記決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて、前記グリッド領域ごとにVPLをサンプリングするVPLサンプリング部と、
前記現在フレームでサンプリングされたVPLに基づいて、前記現在フレームをレンダリングするレンダリング部と、
を含み、
前記以前フレームでサンプリングされたVPLの明度に基づいて、前記現在フレームでサンプリングされたVPLの明度を調整する、
ことを特徴とする映像処理装置。
【請求項25】
現在フレームの各領域ごとにVPLサンプリング個数を決定するステップと、
以前フレームでサンプリングされたVPLを前記現在フレームに適用し、前記各領域ごとに決定されたVPLサンプリング個数及び以前フレームでサンプリングされたVPLに基づいて、現在フレームでVPLをサンプリングするステップと、
前記現在フレームでサンプリングされたVPLに基づいて、前記現在フレームをレンダリングするステップと、
を含み、
前記以前フレームでサンプリングされたVPLの明度に基づいて、前記現在フレームでサンプリングされたVPLの明度を調整する、
ことを特徴とする映像処理方法
【請求項26】
前記サンプリングするステップは、
前記現在フレームの各領域ごとに決定されたVPLサンプリング個数を超過することなく、前記現在フレームに以前フレームから適用されたVPLを保持するステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項25に記載の映像処理方法
【請求項27】
前記サンプリングするステップは、
前記各領域ごとに決定されたVPLサンプリング個数、前記現在フレームに適用された以前フレームのVPLサンプリング個数に基づいて、前記現在フレームに新しいVPLをサンプリングするか、または、前記現在フレームに適用された以前フレームのVPLを除去するステップと、
を含む、ことを特徴とする請求項25に記載の映像処理方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像をレンダリングする映像処理技術に関する。
【背景技術】
【0002】
3Dゲーム、バーチャルリアリティ(virtual reality)アニメーション、映画などの様々な分野で、3Dモデルに対するリアルタイムレンダリング(real−time rendering)に対する関心が高まっている。3Dレンダリング方式の1つである全域照明を考慮したラジオシティ方式は、3Dモデル内に存在する直接光源による直接照明だけではなく、直接照明がオブジェクトによって反射した反射光や乱反射現象などによる効果をレンダリングに適用するレンダリング方法である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
一実施形態によると、現在フレームの照明環境を考慮した高品質の映像を低い複雑度で実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態に係る映像処理方法は、現在フレームの領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定するステップと、以前フレームでサンプリングされたVPLを前記現在フレームに適用するステップと、前記決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて、前記以前フレームのVPLが適用された結果を調整するステップと、前記現在フレームでサンプリングされたVPLに基づいて、前記現在フレームをレンダリングするステップとを含む。
【0005】
一実施形態に係る映像処理方法において、前記調整するステップは、前記決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて、前記以前フレームのVPLが適用された現在フレームの領域ごとにサンプリングされるVPLの個数を調整してもよい。
【0006】
一実施形態に係る映像処理方法において、前記調整するステップは、前記決定されたVPLサンプリングの個数を満足するように前記現在フレームに適用された以前フレームのVPLを除いた少なくとも1つの新しいVPLをサンプリングするステップを含んでもよい。
【0007】
一実施形態に係る映像処理方法において、前記サンプリングするステップは、前記新しいVPLがサンプリングされる領域の明度分布に基づいて、前記新しいVPLがサンプリングされる位置を決定するステップを含んでもよい。
【0008】
一実施形態に係る映像処理方法において、前記サンプリングするステップは、前記新しいVPLがサンプリングされる領域で前記新しいVPLがサンプリングされる位置を任意に決定するステップを含んでもよい。
【0009】
一実施形態に係る映像処理方法において、前記サンプリングするステップは、前記現在フレームに現れたオブジェクトの動き及び前記オブジェクトの材質特性のうち少なくとも1つに基づいて、前記新しいVPLがサンプリングされる位置を決定するステップを含んでもよい。
【0010】
一実施形態に係る映像処理方法において、前記調整するステップは、前記決定されたVPLサンプリングの個数を満足するように前記現在フレームに適用された以前フレームのVPLのうち少なくとも1つのVPLを除去するステップを含んでもよい。
【0011】
一実施形態に係る映像処理方法において、前記除去するステップは、前記現在フレームに適用された以前フレームのVPLの明度に基づいて、前記現在フレームに適用された以前フレームのVPLのうち除去するVPLを決定するステップを含んでもよい。
【0012】
一実施形態に係る映像処理方法において、前記決定するステップは、前記現在フレームに複数のオブジェクト領域を設定するステップと、前記設定されたオブジェクト領域ごとに前記VPLサンプリングの個数を決定するステップを含んでもよい。
【0013】
一実施形態に係る映像処理方法において、前記決定するステップは、前記現在フレームに複数のグリッド領域を設定するステップと、前記設定されたグリッド領域ごとに前記VPLサンプリングの個数を決定するステップを含んでもよい。
【0014】
一実施形態に係る映像処理方法において、前記適用するステップは、前記以前フレームでVPLがサンプリングされた位置に対応する前記現在フレーム内の位置にVPLをサンプリングしてもよい。
【0015】
一実施形態に係る映像処理方法において、前記適用するステップは、視点マトリックス、投影マトリックス、及びモデルマトリックスのうち少なくとも1つを用いて、前記以前フレームでサンプリングされたVPLを前記現在フレームに適用してもよい。
【0016】
一実施形態に係る映像処理方法は、前記現在フレームに空間フィルタリングを行うステップをさらに含んでもよい。
【0017】
一実施形態に係る映像処理方法において、前記調整するステップは、前記以前フレームでサンプリングされたVPLの明度に基づいて前記現在フレームでサンプリングされたVPLの明度を調整するステップを含んでもよい。
【0018】
一実施形態に係る映像処理方法において、前記決定するステップは、現在フレームに設定されたグリッド領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定し、前記調整するステップは、前記決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて前記現在フレームのグリッド領域ごとにサンプリングされたVPLの個数を調整してもよい。
【0019】
一実施形態に係る映像処理方法において、前記決定するステップは、前記グリッド領域それぞれの明度情報に基づいてグリッド領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定してもよい。
【0020】
一実施形態に係る映像処理方法において、前記調整するステップは、前記決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて、前記以前フレームのVPLが適用された現在フレームのグリッド領域ごとにVPLの個数を調整してもよい。
【0021】
他の実施形態に係る映像処理装置は、現在フレームの各領域ごとにVPLサンプリング個数を決定するステップと、前記各領域ごとに決定されたVPLサンプリング個数及び以前フレームでサンプリングされたVPLに基づいて、現在フレームでVPLをサンプリングするステップと、前記現在フレームでサンプリングされたVPLに基づいて、前記現在フレームをレンダリングするステップとを含む。
【0022】
一実施形態に係る映像処理装置において、現在フレームの領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定するVPL密度決定部と、以前フレームでサンプリングされたVPLを前記現在フレームに適用し、前記決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて前記以前フレームのVPLが適用された結果を調整するVPLサンプリング部と、前記現在フレームでサンプリングされたVPLに基づいて前記現在フレームをレンダリングするレンダリング部とを含む。
【0023】
一実施形態に係る映像処理装置は、前記以前フレームでサンプリングされたVPLの明度に基づいて、前記現在フレームでサンプリングされたVPLの明度を調整する時間フィルタリング実行部をさらに含んでもよい。
【0024】
一実施形態に係る映像処理装置は、前記現在フレームに空間フィルタを適用して空間フィルタリングを行う空間フィルタリング実行部をさらに含んでもよい。
【0025】
一実施形態に係る映像処理装置において、前記VPLサンプリング部は、前記決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて、前記以前フレームのVPLが適用された現在フレームの領域ごとにVPLの個数を調整してもよい。
【0026】
他の実施形態に係る映像処理装置は、現在フレームのグリッド領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定するVPL密度決定部と、前記決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて、前記グリッド領域ごとにVPLをサンプリングするVPLサンプリング部と、前記現在フレームでサンプリングされたVPLに基づいて、前記現在フレームをレンダリングするレンダリング部とを含む。
【発明の効果】
【0027】
一実施形態によると、現在フレームの照明環境を考慮した高品質の映像を低い複雑度で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】一実施形態に係る映像処理装置の構成を示す図である。
図2】一実施形態に係る現在フレームでVPLをサンプリングする一例を説明するための図である。
図3】一実施形態に係る現在フレームでVPLをサンプリングする一例を説明するための図である。
図4】一実施形態に係る現在フレームでVPLをサンプリングする一例を説明するための図である。
図5】一実施形態に係る重要度マップを用いて現在フレームでVPLをサンプリングする一例を説明するための図である。
図6】一実施形態に係る重要度マップを用いて現在フレームでVPLをサンプリングする一例を説明するための図である。
図7】一実施形態に係る重要度マップを用いて現在フレームでVPLをサンプリングする一例を説明するための図である。
図8】他の実施形態に係る現在フレームでVPLをサンプリングする一例を説明するための図である。
図9】他の実施形態に係る現在フレームでVPLをサンプリングする一例を説明するための図である。
図10】他の実施形態に係る現在フレームでVPLをサンプリングする一例を説明するための図である。
図11】他の実施形態に係る現在フレームでVPLをサンプリングする一例を説明するための図である。
図12】一実施形態に係る映像処理方法の動作を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、実施形態について添付する図面を参照しながら詳細に説明する。下記の特定の構造的ないし機能的な説明は、単に実施形態を説明するための目的として例示したものであり、権利範囲が本文に説明された実施形態に限定されるものと解釈されることはない。説明した分野に属する通常の知識を有する者であれば、このような記載から様々な修正及び変形が可能である。また、各図面に提示された同一の参照符号は同一の部材を示し、公知された機能及び構造は省略する。
【0030】
図1は、一実施形態に係る映像処理装置の構成を示す図である。
【0031】
映像処理装置100は、2Dグラフィック又は3Dグラフィックをレンダリングする。映像処理装置100は、映像フレームを介して表現されるイメージ空間をレンダリングし、レンダリングの結果映像を出力する。映像処理装置100は、例えば、ゲーム、映画、ユーザインタフェース、仮想現実、または、拡張現実(augmented reality)などで3Dレンダリングを行ってもよい。
【0032】
映像処理装置100は、グラフィックレンダリングで全域照明(global illumination)の効果を実現するために光の反射、屈折及び回折などの自然現象を表現するための仮想のポイント光源(Virtual Point Light;VPL)を現在フレームのイメージ空間に配置してもよい。イメージ空間上に光を直接放射する直接光源とは異なって、VPLは直接光源から放射された光が反射、屈折又は回折される現象を反映するための仮想の光源である。VPLは間接光源と称してもよい。映像フレームが示すイメージ空間上にVPLをどこに配置するか決定することを「VPLサンプリング」という。映像処理装置は、VPLが配置された領域を中心に、イメージ空間に間接光の効果を適用してもよく、VPLがイメージ空間のどの領域に配置するかに応じて、レンダリングの結果映像に現れる照明効果が変わり得る。
【0033】
映像処理装置100は、以前フレームのVPLサンプリングの結果に基づいて現在フレームでVPLをサンプリングしてもよい。現在フレームは、現在のレンダリングの対象となる映像フレームで、時間的に以前フレームに連続する映像フレームを示す。以前フレームは、現在フレームより時間的に先にある映像フレームであり、現在フレームよりも先にVPLがサンプリングされた映像フレームを示す。
【0034】
映像処理装置100は、以前フレームのVPL情報を用いて現在フレームに以前フレームでサンプリングされたVPLを適用した後、現在フレームの明度分布に応じて移転フレームのVPLが適用された結果を調整する。以前フレームのVPL情報は、以前フレームに対するライト視点レンダリング(light view rendering)映像でサンプリングされたVPL情報、又は光線追跡方式を用いて、導き出された光線の衝突位置情報などを含んでもよい。
【0035】
映像処理装置100は、以前フレームにおけるVPLサンプリングの結果を用いて現在フレームのVPLをサンプリングすることでフリッカーの発生を減少させ、必要な資源量を低減させ得る。例えば、映像処理装置100は、以前フレームで利用されたVPLごとのシャドウマップ(shadow map)を用いて現在フレームでVPLをサンプリングしてもよい。映像処理装置100は、現在フレームの明度分布によるVPLをサンプリングすることで、現在フレームの照明環境に適する高画質のレンダリングの結果映像を出力できる。以下、映像処理装置100の動作をより詳しく説明する。
【0036】
図1を参照すると、映像処理装置100は、VPL密度決定部120、VPLサンプリング部130、及びレンダリング部150を含む。
【0037】
VPL密度決定部120は、現在フレームの領域ごとに求められるVPLサンプリングの個数を決定する。VPLサンプリングの個数は、現在フレームの特定領域でサンプリングされるVPLの個数を示す。VPLサンプリングの個数は、例えば、ピクセル領域又はピクセルグループ領域内でサンプリングされるVPLの個数を示す。1つのピクセル領域内に複数のVPLがサンプリングされてもよく、ピクセルグループ領域は、現在フレームに現れたオブジェクト領域、グリッド領域又はバウンディングボックス(bounding box)の領域などを示す。
【0038】
VPL密度決定部120は、現在フレームの明度情報、視点、直接光源の位置、直接光源の方向、及びオブジェクトの形状情報などに基づいて、現在フレームの領域ごとに求められるVPLサンプリングの個数を決定する。VPL密度決定部120は、現在フレームで相対的に明るい領域により多いVPLサンプリングの個数を割り当てたり、又は形状情報のオブジェクトのノーマル情報を用いてVPLサンプリングの個数を決定してもよい。ノーマル情報は、オブジェクトの表面に対するノーマルに関する情報を表す。VPL密度決定部120は、例えば、現在フレームの特定領域の明度値とノーマル値にそれぞれ加重値を適用して合算し、合算した結果が大きい領域に、VPLがサンプリングされる確率を相対的に高く設定してもよい。 すなわち、特定領域に対して合算した結果が大きいほど、当該の特定領域でVPLがサンプリングされる確率は高くなり、特定領域に対して合算した結果が小さいほど、当該の特定領域でVPLがサンプリングされる確率は低くなる。VPL密度決定部120は、現在フレームの領域ごとに設定されたサンプリング確率に基づいて、現在フレームの各領域でVPLサンプリングの個数を決定する。
【0039】
VPL密度決定部120は、例えば、重要度サンプリング方式を用いて、現在フレームの領域ごと明度分布によるVPLサンプリングの個数を決定してもよい。重要度サンプリング方式を用いて、現在フレームで明るい領域は暗い領域よりも相対的にVPLがサンプリングされる確率を高く設定し、より多いVPLサンプリングの個数が割り当てられる。
【0040】
VPLサンプリング部130は、現在フレームでVPLをサンプリングする。VPLサンプリング部130は、以前フレームでサンプリングされたVPLを現在フレームに適用又は投影してもよい。VPLサンプリング部130は、現在フレームの領域ごとに決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて、以前フレームのVPLが適用された現在フレームの領域ごとにサンプリングされるVPLの個数を調整する。
【0041】
例えば、VPLサンプリング部130は、以前フレームのVPLが適用された現在フレームに新しいVPLをさらにサンプリングしたり、又は現在フレームに投影された以前フレームのVPLを保持又は除去する。VPLサンプリング部130は、現在フレームに適用されたそれぞれの以前フレームのVPLの重要度に基づいて現在フレーム内にVPLを再配置してもよい。
【0042】
VPLサンプリング部130は、以前フレームでサンプリングされたVPLを現在フレームに投影して現在フレームに対するVPLサンプリングの結果を生成し、現在フレームの照明環境を反映するための新しいVPLを追加的にサンプリングして、現在フレームに対する全体VPLセットを決定する。以前フレームと現在フレームとの間の照明環境の差が小さく、以前フレームでサンプリングされていない新しいVPLのサンプリングが必要ではない場合、現在フレームで新しいVPLをサンプリングするための追加的な過程は省略する。
【0043】
VPLサンプリング部130は、現在フレームの領域ごとに決定されたVPLサンプリングの個数を満たす範囲内では新しいVPLをサンプリングせず、以前フレームのVPLが投影された現在フレーム内の領域にVPLをサンプリングしてもよい。以前フレームのVPLサンプリングの結果を現在フレームに適用することで、時間的に連続する映像フレームの間でVPLの位置変化を最小化してフリッカー現象を低減することができる。
【0044】
以前フレームと現在フレームとの間で明度分布が互いに同一で、領域ごとに決定されたVPLサンプリングの個数が同一である場合、以前フレームと現在フレームとの間でVPLがサンプリングされる位置は同一であってもよい。これとは異なって、以前フレームと現在フレームとの間で明度分布が互いに異なり、領域ごとのVPLサンプリングの個数が異なる場合は、現在フレームに適用された以前フレームのVPLは再配置されてもよい。
【0045】
現在フレームでサンプリングされたVPLに関する情報は、現在フレームに時間的に連続する次のフレームのVPLサンプリング過程で用いてもよい。
【0046】
他の実施形態によると、映像処理装置100は、空間フィルタリング実行部110及び時間フィルタリング実行部140のうち少なくとも1つをさらに含んでもよい。
【0047】
空間フィルタリング実行部110は、現在フレームでVPLをサンプリングする前に現在フレームに空間フィルタリングを行ってもよい。特定VPLの位置、カラー又はノーマル特性がフレームの間で急激に変化する場合、フリッカー現象が発生することがある。プルロコリン現象による影響を低減させるために、空間フィルタリング実行部110は、現在フレームに空間フィルタリングを行ってVPLの位置、カラー、及びノーマル特性に対する空間的な不連続性を低減させる。例えば、空間フィルタリング実行部110は、ガウスカーネル(Gaussian kernel)を現在フレームに適用し、イメージ空間及びオブジェクト上で急激な変化が生じる領域をフィルタリングしてもよく、これによりフレームの間でVPL特性が急激に変化することを防止する。ここで、空間フィルタリングを実行部110は、ガウスカーネルの他に空間フィルタリングを実行することのできる様々なカーネルを用いて空間フィルタリングを行うことができる。VPL密度決定部120は、空間フィルタリングが実行された現在フレームの領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定してもよい。
【0048】
時間フィルタリング実行部140は、現在フレームにおけるVPLサンプリングが完了した後、現在フレームに時間フィルタリングを行ってもよい。時間フィルタリング実行部140は、以前フレームと現在フレームとの間でVPLの明度が急激に変化しないように、以前フレームのVPLの明度に基づいて現在フレームでサンプリングされたVPLの明度を調整する。
【0049】
レンダリング部150は、現在フレームでサンプリングされたVPLを用いて現在フレームをレンダリングし、レンダリングの結果映像を出力する。例えば、レンダリング部150は、現在フレームのイメージ空間にサンプリングされたVPLを配置し、VPLによる間接光の効果が適用されたレンダリングの結果映像を出力してもよい。
【0050】
以下、他の実施形態に係る映像処理装置100が以前フレームのVPLサンプリングの結果を現在フレームに適用することなく、現在フレームの明度情報に基づいて現在フレームのグリッド領域ごとにVPLをサンプリングする過程を説明する。他の実施形態に係る映像処理装置100は、VPL密度決定部120、VPLサンプリング部130、及びレンダリング部150を含む。
【0051】
VPL密度決定部120は、現在フレームのグリッド領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定する。VPL密度決定部120は、現在フレーム内グリッド領域の明度分布に基づいて各グリッド領域のVPLサンプリングの個数を決定する。例えば、VPL密度決定部120は、明度がさらに明るいグリッド領域でより多くのVPLがサンプリングされるよう、VPLサンプリングの個数を決定してもよい。または、VPL密度決定部120は、各グリッド領域の平均明度値を決定し、平均明度値に対応する所定のVPLサンプリングの個数を各グリッド領域のVPLサンプリングの個数に決定してもよい。
【0052】
VPLサンプリング部130は、グリッド領域ごとに決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて、現在フレームのグリッド領域でVPLをサンプリングする。レンダリング部150は、現在フレームでサンプリングされたVPLに基づいて現在フレームをレンダリングし、レンダリングの結果映像を出力する。映像処理装置100は、グリッド領域基盤のVPLサンプリングを行って現在フレームでVPLをより早くサンプリングすることができる。
【0053】
図2図4は、一実施形態に係る現在フレームでVPLをサンプリングする一例を説明するための図である。
【0054】
図2は、3個のオブジェクト210、220、230を含む以前フレーム200を示す。以前フレーム200で、第1オブジェクト領域210に3個のVPL212、214、216、第2オブジェクト領域220に2個のVPL222、224、及び第3オブジェクト領域230に1つのVPL232がサンプリングされたと仮定する。
【0055】
図3は、以前フレーム200のVPLサンプリングの結果が適用された現在フレーム300を示す。現在フレーム300には、以前フレーム200の第1オブジェクト領域210に対応する第1オブジェクト領域320、以前フレーム200の第3オブジェクト領域230に対応する第3オブジェクト領域310が含まれている。以前フレーム200に含まれている第2オブジェクト領域220は現在フレーム300に現れることなく、代わりに新しい第4オブジェクト領域330が現在フレーム300に現れる。
【0056】
VPLサンプリング部130は、以前フレーム200でVPL212、214、216、222、224、232がサンプリングされた位置に対応する現在フレーム300内の位置にVPLをサンプリングする。以前フレーム200におけるVPLサンプリングの結果が現在フレーム300に適用され、以前フレーム200の第1オブジェクト領域210にサンプリングされたVPL212、214、216が、現在フレーム300の第1オブジェクト領域320のVPL322、324、326に投影されている。そして、以前フレーム200の第3オブジェクト領域230にサンプリングされたVPL232が、現在フレーム300の第3オブジェクト領域310のVPL312に投影されている。しかし、現在フレーム300は、以前フレームの第2オブジェクト領域220に対応するオブジェクト領域を含んでいないため、以前フレームの第2オブジェクト領域220でサンプリングされたVPL222、224は現在フレーム300に投影されない。
【0057】
VPLサンプリング部130は、視点マトリックス(view matrix)、投影マトリックス(projection matrix)、及びオブジェクトごとのモデルマトリックス(model matrix)などのような変換マトリックスを用いて、以前フレーム200でサンプリングされたVPL212、214、216、222、224、232を現在フレーム300に投影する。VPLサンプリング部130は、例えば、以前フレーム200の視点マトリックスの逆(inverse)マトリックスと現在フレーム300の視点マトリックスとを乗算した結果と、以前フレーム200のVPLサンプリング情報を用いて、以前フレーム200でサンプリングされたVPL212、214、216、222、224、232を現在フレーム300に投影してもよい。また、VPLサンプリング部130は、オブジェクトごとのモデルマトリックスを用いて、動きのある動的オブジェクトに対する以前フレーム200のVPLサンプリング情報を現在フレーム300に適用する。
【0058】
現在フレーム300には、以前フレーム200の第2オブジェクト領域220に対応するオブジェクト領域が現れないため、第2オブジェクト領域220でサンプリングされたVPL222、224は現在フレーム300に投影されない。
【0059】
以前フレーム200と現在フレーム300との間には視点差、全体的又は局地的な明度差、新しいオブジェクトの登場、又は既存オブジェクトの動きなどが発生することがある。このような要因による影響を最小化するために、VPLサンプリング部130は、以前フレーム200のVPLサンプリングの結果が適用された現在フレーム300のVPLサンプリングの結果を調整してもよい。VPLサンプリング部130は、現在フレーム300のオブジェクト領域ごとに決定されたVPLサンプリングの個数を満足するよう、現在フレーム300に適用された以前フレーム200のVPLを除いた新しいVPLをサンプリングする。
【0060】
図4は、現在フレーム300に適用された以前フレーム200のVPLサンプリングの結果を調整した結果を示す。VPL密度決定部120は、現在フレーム300に現れたオブジェクトごとにオブジェクト領域310、320、330を設定し、オブジェクト領域310、320、330の明度分布に基づいて各オブジェクト領域310、320、330のVPLサンプリングの個数を決定する。VPL密度決定部120は、例えば、より明るいオブジェクト領域により多いVPLがサンプリングされるよう、現在フレーム300のオブジェクト領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定してもよい。VPLサンプリング部130は、オブジェクト領域ごとに決定されたVPLサンプリングの個数を満足するよう、以前フレーム200のVPLサンプリングの結果が適用された現在フレーム300でオブジェクト領域ごとにサンプリングされたVPLの個数を調整してもよい。
【0061】
図4では、第1オブジェクト領域320に対して決定されたVPLサンプリングの個数が1個であり、第3オブジェクト領域310に対して決定されたVPLサンプリングの個数が3個であり、第4オブジェクト領域330に対して決定されたVPLサンプリングの個数が2個であると仮定する。
【0062】
現在フレーム300に特定領域に適用された以前フレーム200のVPLの個数が当該領域で決定されたVPLサンプリングの個数よりも多い場合、VPLサンプリング部130は、当該領域に対して決定されたVPLサンプリングの個数を満足するよう、現在フレーム300に適用された以前フレーム200のVPLのうち1つ以上のVPLを除去してもよい。現在フレーム300の第1オブジェクト領域320でサンプリングされなければならないVPLの個数が1個であるが、以前フレーム200のVPLサンプリングの結果が適用された後のVPLの個数が3個(図3に示す第1オブジェクト領域320内のVPL322、324、326)であるため、VPLサンプリング部130は、第1オブジェクト領域320で2個のVPLを除去してもよい。VPLサンプリング部130は、第1オブジェクト領域320に適用された以前フレーム200のVPL322、324、326の明度、ランダム関数又は特定要素に基づいた確率関数などを用いて、除去するVPLを決定してもよい。
【0063】
例えば、VPL322、324、326の明度に基づく場合、VPLサンプリング部130は、さらに暗い明度値を有するVPLを優先的に除去してもよい。ランダム関数に基づく場合、VPLサンプリング部130は、VPL322、324、326のうち除去するVPLを任意に決定してもよい。図4では、VPL322、324、326のうち、VPL324、326が除去された結果を図示している。
【0064】
例えば、VPLサンプリング部130は、第1オブジェクト領域320の明度分布に基づいてより暗い領域に位置する2個のVPL324、326を除去してもよい。他の例として、VPLサンプリング部130は、ランダム関数などを用いて第1オブジェクト領域320内の3個のVPL322、324、326のうち任意に選択された2個のVPLを除去してもよい。
【0065】
現在フレーム300の第3オブジェクト領域310でサンプリングされなければならないVPLの個数は3個であるが、以前フレーム200のVPLサンプリングの結果が適用された後のVPLの個数は1つ(図3に示す第3オブジェクト領域310内のVPL312)であるため、VPLサンプリング部130は、第3オブジェクト領域310内に2個の新しいVPLをさらにサンプリングしてもよい。VPLサンプリング部130は、以前フレーム200のVPL232が投影された現在フレーム300のVPL312を保持し、2個の新しいVPLをサンプリングしてもよい。
【0066】
例えば、VPLサンプリング部130は、第3オブジェクト領域310の明度分布に基づいて第3オブジェクト領域310内に2個の新しいVPL412、414を追加的にサンプリングしてもよい。VPLサンプリング部130は、重要度サンプリング方式を用いて、第3オブジェクト領域310内で明度による優先順位に応じて2個のVPL412、414を追加的にサンプリングしてもよい。ここで、VPLサンプリング部130は、以前フレーム200のVPL232が現在フレーム300に投影されたVPL312の領域が、相対的にVPLがサンプリングされる確率を低く設定して、VPL312の領域に新しいVPLがサンプリングされないようにしてもよい。他の例として、VPLサンプリング部130は、第3オブジェクト領域310内で2個の新しいVPLがサンプリングされる位置を任意に決定し、決定された位置に2個の新しいVPL412、414をサンプリングしてもよい。他の例として、現在フレーム300のオブジェクト領域310、320、330は階層的に構成され、VPLサンプリング部130は、新しいVPLがサンプリングされる第3オブジェクト領域310に含まれた各サブ領域の中心位置に新しいVPLをサンプリングしてもよい。
【0067】
現在フレーム300に新たに追加された第4オブジェクト領域330に対するVPLサンプリングの個数は2個であるため、VPLサンプリング部130は、第4オブジェクト領域330内に2個のVPL432、434をサンプリングしてもよい。オブジェクト4領域330でサンプリングする2個の新しいVPL432、434は、第3オブジェクト領域310で新しくサンプリングされたVPL412、414と類似方法でサンプリングされてもよい。例えば、VPLサンプリング部130は、第4オブジェクト領域330の明度分布に応じて決定された位置又はランダム関数により、任意に決定された位置に新しい2個のVPL432、434をサンプリングしてもよい。
【0068】
図5図7は、一実施形態に係る重要度マップを用いて現在フレームでVPLをサンプリングする一例を説明するための図である。
【0069】
VPLサンプリング過程で重要度サンプリング方式が用いられる場合、VPLサンプリング部130は、以前フレームのVPL情報が反映された重要度マップを用いて現在フレームに新しいVPLを追加的にサンプリングしてもよい。重要度サンプリングで、確率分布は、ピクセルの明度により重要度が決定される重要度マップの形態を有してもよい。重要度マップは、現在フレームの各領域でVPLがサンプリングされる確率情報を含んでもよく、重要度マップに基づいた確率分布で確率が相対的に高い領域はVPLがサンプリングされる確率が高いこともある。VPLサンプリング部130は、以前フレームのVPLサンプリングの結果を現在フレームの重要度マップに反映し、現在フレームの領域ごとにサンプリングされるVPLの個数を調節する。
【0070】
図5は、以前フレームのVPLサンプリングの結果が投影された現在フレーム500を示す図である。現在フレーム500が示すイメージ空間に第1オブジェクト領域510及び第2オブジェクト領域520が含まれている。第1オブジェクト領域510には、以前フレームでサンプリングされた2個のVPLに対応するVPL512、514がサンプリングされ、第2オブジェクト領域520には、以前フレームでサンプリングされた1つのVPLに対応するVPL522がサンプリングされている。
【0071】
図6は、重要度マップを用いてVPLをサンプリングする動作を説明するための図である。VPLサンプリング部130は、現在フレーム500の重要度マップで以前フレームのVPLが投影された領域612、614、622又は領域612、614、622の周辺領域でVPLがサンプリングされる確率を調整する。
【0072】
現在フレーム500でVPLをサンプリングする場合、VPLサンプリング部130は、現在フレーム500の重要度マップに投影された以前フレームのVPLの3D位置でVPLがサンプリングされる確率を低くしたり、又は高くなるように、当該3D位置の重要度値を調整する。例えば、VPLサンプリング部130は、新しいVPLがサンプリングされないように、領域612、614、622でVPLがサンプリングされる確率を0に設定してもよい。または、VPLサンプリング部130は、任意のカーネルを用いて領域612、614、622の周辺領域でVPLがサンプリングされる確率を調整してもよい。VPLサンプリング部130は、VPLのサンプリング確率が調整された重要度マップに基づいて、重要度サンプリング方式を行ってもよい。VPLサンプリング部130は、現在フレーム500で以前フレームのVPLが投影された領域ではない新しいVPLが追加される領域を決定する。
【0073】
以前フレームのVPLの位置に対応する現在フレーム500内の領域612、614、622の確率値が本来の確率値よりも低い値に設定される場合、領域612、614、622ではVPLがサンプリングされない確率が相対的に高い。この場合、現在フレーム500内で現在フレーム500に投影された以前フレームのVPLを除いた新しいVPLがサンプリングされてもよい。VPLサンプリング部130は、現在フレーム500に投影された以前フレームのVPLと追加的にサンプリングされたVPLとを統合し、現在フレーム500に対する全体VPLセットを決定する。
【0074】
図7は、現在フレーム500のオブジェクト領域ごとに決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて調整された現在フレーム500のVPLサンプリングの結果を示す。現在フレーム500の第2オブジェクト領域520に新しいVPL724がさらにサンプリングされ、以前フレームのVPL512が現在フレーム500の第1オブジェクト領域510に投影されたVPLは除去された。
【0075】
図8図11は、他の実施形態に係る現在フレームでVPLをサンプリングする一例を説明するための図である。
【0076】
図8図11を参考にすると、VPL密度決定部120は、現在フレームの全体ピクセル領域を規則的な形態又は不規則的な形態を有する複数のグリッド領域に分割し、グリッド領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定してもよい。VPL密度決定部120は、各グリッド領域の明度分布に基づいてグリッド領域ごとにサンプリングされなければならない最適のVPLサンプリングの個数を決定してもよい。
【0077】
VPLサンプリング部130は、グリッド領域ごとに決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて以前フレームのVPLが適用された現在フレームでサンプリングされたVPLの個数を調整する。VPLサンプリング部130は、グリッド領域ごとに決定されたVPLサンプリングの個数と現在フレームに投影された以前フレームのVPLの個数とを比較し、比較結果に基づいて現在フレームのグリッド領域でサンプリングされるVPLの個数を調整する。例えば、VPLサンプリング部130は、現在の映像フレームに投影された以前映像フレームのVPLを保持又は除去したり、または、新しいVPLを追加的にサンプリングしてもよい。VPLサンプリング部130は、グリッド領域ごとにVPLをサンプリングすることでVPLをより迅速にサンプリングすることができる。
【0078】
図8図11に示すVPLサンプリング過程は、図2図4に示すVPLサンプリング過程と同様である。ただし、図8ないし図11に示すVPLサンプリング過程は図2図4に示すVPLサンプリング過程とは異なり、VPLサンプリングの個数が現在フレームのグリッド領域単位で決定され、領域ごとのVPLサンプリングの個数がグリッド領域単位で調整される点で差異がある。
【0079】
図8は、2個のオブジェクト領域810、820を含む以前フレーム800を示す。以前フレーム800で、第1オブジェクト領域810に2個のVPL812、814、第2オブジェクト領域820に4個のVPL821、822、824、828がサンプリングされている。
【0080】
図9は、以前フレーム800のVPLサンプリングの結果が適用された現在フレーム900を示す。現在フレーム900には、以前フレーム800の第1オブジェクト領域810に対応する第1オブジェクト領域910、以前フレーム800の第2オブジェクト領域820に対応する第2オブジェクト領域920が図示されている。そして、新しい第3オブジェクト領域930が追加的に現在フレーム900に含まれている。以前フレーム800と現在フレーム900との間の視点差により、以前フレーム800の第1オブジェクト領域810及び第2オブジェクト領域820の形態が現在フレーム900で相異なるように表現されている。
【0081】
以前フレーム800のVPLサンプリングの結果が現在フレーム900に適用されることで、以前フレーム800の第1オブジェクト領域810でサンプリングされたVPL812、814が、現在フレーム900の第1オブジェクト領域910のVPL912、914に投影されている。そして、以前フレーム800の第2オブジェクト領域820でサンプリングされたVPL821、822、824、828が、現在フレーム900の第2オブジェクト領域920のVPL924、926、928に投影されている。VPL922は、以前フレーム800と現在フレーム900との間の視点差により現在フレーム900に投影されていない。
【0082】
図10には、現在フレーム900のグリッド領域ごとに決定されたVPLサンプリングの個数が図示されている。VPLサンプリング部130は、現在フレーム900のグリッド領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定してもよい。図8図11の実施形態では、第1グリッド領域1010に対するVPLサンプリングの個数が2個であり、グリッド領域1020、1030、1040、1050に対するVPLサンプリングの個数が1個であると決定し、その他のグリッド領域では、VPLサンプリングの個数が0であると決定したものと仮定する。
【0083】
図11は、それぞれのグリッド領域ごとに決定されたVPLサンプリングの個数により現在フレーム900でVPLをサンプリングした結果を示す。VPLサンプリング部130は、現在フレーム900のグリッド領域単位でサンプリングされるVPLの個数が調整される。
【0084】
現在フレーム900の第1グリッド領域1010に対するVPLサンプリングの個数は2個であり、現在フレーム900の第1グリッド領域1010に適用された以前フレーム800のVPLの個数は2個(VPL912、914)であるため、VPLサンプリング部130は、以前フレーム800で現在フレーム900の第1グリッド領域1010に投影された2個のVPL912、914をそのまま保持する。
【0085】
現在フレーム900の第2グリッド領域1020及び第3グリッド領域1030に対するVPLサンプリングの個数は1個であり、現在フレーム900の第2グリッド領域1020に適用された以前フレーム800のVPLの個数は0であるため、VPLサンプリング部130は、第2グリッド領域1020及び第3グリッド領域1030にそれぞれ1つのVPLをさらにサンプリングしてもよい。VPLサンプリング部130は、第2グリッド領域1020及び第3グリッド領域1030の明度分布に基づいて、決定された領域又は任意に決定された領域に新しいVPLをサンプリングしてもよい。図11では、第2グリッド領域1020にVPL1132がサンプリングされ、第3グリッド領域1030にVPL1134がサンプリングされている。
【0086】
現在フレーム900の第4グリッド領域1040に対するVPLサンプリングの個数は1個であり、現在フレーム900の第4グリッド領域1040に適用された以前フレーム800のVPLの個数は1個(VPL924)であるため、VPLサンプリング部130は、以前フレーム800で第4グリッド領域1040に投影された1つのVPL924をそのまま保持してもよい。
【0087】
現在フレーム900の第5グリッド領域1050に対するVPLサンプリングの個数は1個であり、現在フレーム900の第5グリッド領域1050に適用された以前フレーム800のVPLの個数は2個(VPL926、928)であるため、VPLサンプリング部130は、2個のVPL926、928のいずれか1つのVPLを除去してもよい。VPLサンプリング部130は、例えば、VPL926、928のうち明度が相対的に暗いVPL又は任意に選択されたVPLを除去してもよい。図11ではVPL928を除去し、VPL926を保持した結果が図示されている。
【0088】
現在フレーム900で、グリッド領域1010、1020、1030、1040、1050を除いた他のグリッド領域に対するVPLサンプリングの個数は0であり、以前フレーム800のVPLサンプリングの結果が適用された後の各グリッド領域1010、1020、1030、1040、1050のVPLの個数も0であるため、VPLサンプリング部130は、グリッド領域1010、1020、1030、1040、1050を除いた他のグリッド領域ではVPLを追加的にサンプリングしない。
【0089】
図12は、一実施形態に係る映像処理方法の動作を説明するためのフローチャートである。
【0090】
ステップS1210で、映像処理装置は選択的に空間フィルタリングを行う。映像処理装置は、例えば、ガウスカーネルを現在フレームに適用し、現在フレームのイメージ空間及びオブジェクト上で急激な変化が発生する領域をフィルタリングする。空間フィルタリングによってサンプリングされるVPLの特性が空間により急激に変わることを防止できる。
【0091】
ステップS1220で、映像処理装置は、現在フレームの領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定する。映像処理装置は、現在フレームをグリッド領域、オブジェクト領域、またはバウンディングボックスなどの領域単位に分割し、分割された各領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定してもよい。映像処理装置は、例えば、現在フレームを規則的な形態又は不規則的な形態を有する複数のグリッド領域に分割し、重要度サンプリング方式を用いてグリッド領域ごとにVPLサンプリングの個数を決定してもよい。
【0092】
ステップS1230で、映像処理装置は、以前フレームでサンプリングされたVPLを現在フレームに適用する。映像処理装置は、以前フレームでVPLがサンプリングされた位置に対応する現在フレーム内の位置にVPLをサンプリングしてもよい。映像処理装置は、例えば、視点マトリックス、投影マトリックス又はオブジェクトごとのモデルマトリックスなどを用いて、以前フレームのイメージ空間でサンプリングされたVPLを現在フレームに投影してもよい。
【0093】
ステップS1240で、映像処理装置は、ステップS1220で決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて以前フレームのVPLが適用された結果を調整する。例えば、映像処理装置は、グリッド領域ごとに決定されたVPLサンプリングの個数により現在フレームのグリッド領域ごとにサンプリングされたVPLの個数を調整してもよい。
【0094】
映像処理装置は、領域ごとに決定されたVPLサンプリングの個数に基づいて現在フレームに投影された以前フレームのVPLを保持又は除去したり、または、現在フレームで新しいVPLをさらにサンプリングしてもよい。映像処理装置は、現在フレームの複数の領域ごとに決定されたVPLサンプリングの個数、及び現在フレーム内の複数の領域に投影された以前フレームのVPLの個数を比較し、比較結果に基づいて現在フレーム内の複数の領域でサンプリングされるVPLの個数を調整してもよい。映像処理装置は、現在フレームの特定領域に対して決定されたVPLサンプリングの個数が以前フレームから投影されたVPLの個数よりも大きい場合、当該の特定領域に1つ以上の新しいVPLを追加的にサンプリングしてもよい。映像処理装置は、現在フレームの特定領域に対して決定されたVPLサンプリングの個数が以前フレームから投影されたVPLの個数よりも小さい場合、当該の特定領域に存在する1つ以上のVPLを削除してもよい。
【0095】
現在フレームに追加的に新しいVPLをサンプリングする場合、映像処理装置は、新しいVPLが追加される領域の明度又は所定の関数に基づいて決定された優先順位に応じて新しいVPLをサンプリングする。映像処理装置は、オブジェクトの動き又はオブジェクトの材質特性などに基づいて新しいVPLをサンプリングしてもよい。例えば、映像処理装置は、オブジェクトの動き又はオブジェクトの材質特性などによりフリッカーが発生する確率が高いと判断した領域に、新しいVPLを追加的にサンプリングしてもよい。
【0096】
現在フレームに投影された以前フレームのVPLを除去する場合、映像処理装置は、例えば、現在フレームに適用された以前フレームのVPLの明度、視点、または、所定の関数に基づいて決定された優先順位に応じて現在フレームに投影された以前フレームのVPLを除去してもよい。
【0097】
ステップS1250で、映像処理装置は、以前フレームと現在フレームとの間でVPLの明度が急激に変化しないよう、選択的に現在フレームでサンプリングされたVPLの明度を調整する。映像処理装置は、例えば、以前フレームでサンプリングされたVPLと現在フレームでサンプリングされたVPLとの間の明度差が予め設定された範囲に含まれるよう、現在フレームでサンプリングされたVPLの明度を調整する。
【0098】
ステップS1260で、映像処理装置は、現在フレームでサンプリングされたVPLに基づいて現在フレームをレンダリングする。例えば、映像処理装置は、現在フレームでサンプリングされたVPLを現在フレームに対するライト視点レンダリング映像に配置し、配置されたVPLに基づいてレンダリング映像に間接光効果を反映してもよい。
【0099】
以上で説明された実施形態は、ハードウェア構成要素、ソフトウェア構成要素、及び/又はハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の組合で実現してもよい。例えば、プロセッサ、コントローラ、ALU(arithmetic logic unit)、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor)、マイクロコンピュータ、FPA(field programmable array)、PLU(programmable logic unit)、マイクロプロセッサー、または、命令(instruction)を実行して応答できる異なる装置のように、1つ以上の汎用コンピュータまたは特殊目的のコンピュータを用いて実現されてもよい。処理装置は、オペレーティングシステム(OS)及び前記オペレーティングシステム上で行われる1つ以上のソフトウェアアプリケーションを行ってもよい。また、処理装置は、ソフトウェアの実行に応答してデータをアクセス、格納、操作、処理及び生成してもよい。理解の便宜のために、処理装置は1つ使用されるものと説明される場合もあるが、当該の技術分野で通常の知識を有する者は、処理装置が複数の処理要素(processing element)及び/又は複数類型の処理要素を含んでいることが分かる。例えば、処理装置は、複数のプロセッサまたは1つのプロセッサ及び1つのコントローラを含んでもよい。また、並列プロセッサ(parallel processor)のような、他の処理構成も可能である。
【0100】
ソフトウェアはコンピュータプログラム、コード、命令、またはこのうちの1つ以上の組合せを含んでもよく、希望の通りに動作するよう処理装置を構成したり独立的または結合的に処理装置を命令してもよい。ソフトウェア及び/又はデータは、処理装置によって解釈されたり処理装置に命令またはデータを提供するためどのような類型の機械、構成要素、物理的装置、仮想装置、コンピュータ格納媒体または装置、送信される信号波に永久的または一時的に具体化できる。ソフトウェアは、ネットワークに接続されたコンピュータシステム上に分散し、分散された方法で格納されたり実行されてもよい。ソフトウェア及びデータは1つ以上のコンピュータで読み出し可能な記録媒体に格納されてもよい。
【0101】
実施形態に係る方法は、多様なコンピュータ手段を介して様々な処理を実行することができるプログラム命令の形態で実現され、コンピュータで読取可能な記録媒体に記録されてもよい。コンピュータ読取可能な媒体は、プログラム命令、データファイル、データ構造などのうち1つまたはその組合せを含んでもよい。媒体に記録されるプログラム命令は、本発明の目的のために特別に設計されて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェア分野の技術を有する当業者にとって公知のものであり、使用可能なものであってもよい。コンピュータ読取可能な記録媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体、CD−ROM、DVDのような光記録媒体、光ディスクのような光磁気媒体、及びROM、RAM、フラッシュメモリなどのようなプログラム命令を保存して実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれてもよい。プログラム命令の例には、コンパイラによって作られるような機械語コードだけでなく、インタープリタなどを用いてコンピュータによって実行できる高級言語コードが含まれる。前記したハードウェア装置は、本発明の動作を行うために1つ以上のソフトウェアモジュールとして動作するように構成されてもよく、その逆も同様である。
【0102】
上述したように、本発明を限定された実施形態と図面によって説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明が属する分野における通常の知識を有する者であれば、このような実施形態から多様な修正及び変形が可能である。
【0103】
したがって、本発明の範囲は、開示された実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲だけではなく特許請求の範囲と均等なものなどによって定められるものである。
【符号の説明】
【0104】
100:映像処理装置
110:空間フィルタリング実行部
120:VPL密度決定部
130:VPLサンプリング部
140:時間フィルタリング実行部
150:レンダリング部
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