(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1A】本発明に係る移動体の一例を模式的に示す外観側面図である。
【
図1B】本発明に係る読取装置の外観の一例を示す概略斜視図である。
【
図2】本発明に係る読取装置の内部構成の一例を示すブロック図である。
【
図3】本発明に係る読取装置が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。
【
図4】本発明に係る読取装置の位置調整支援処理の一例を示すフローチャートである。
【
図5A】本発明に係る読取装置が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。
【
図5B】本発明に係る読取装置が備える位置表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
【
図6A】本発明に係る読取装置が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。
【
図6B】本発明に係る読取装置が備える位置表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
【
図7A】本発明に係る読取装置が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。
【
図7B】本発明に係る読取装置が備える位置表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
【
図8A】本発明に係る読取装置が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。
【
図8B】本発明に係る読取装置が備える位置表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
【
図9A】本発明に係る読取装置が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。
【
図9B】本発明に係る読取装置が備える位置表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
【
図10A】本発明に係る読取装置が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。
【
図10B】本発明に係る読取装置が備える位置表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
【
図11A】本発明に係る読取装置が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。
【
図11B】本発明に係る読取装置が備える位置表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
【
図12A】本発明に係る読取装置が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。
【
図12B】本発明に係る読取装置が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。
【
図13A】本発明に係る読取装置が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。
【
図13B】本発明に係る読取装置が備える距離表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
【
図14A】本発明に係る読取装置が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。
【
図14B】本発明に係る読取装置が備える距離表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
【
図15A】本発明に係る読取装置が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。
【
図15B】本発明に係る読取装置が備える距離表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
【
図16A】本発明に係る読取装置が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。
【
図16B】本発明に係る読取装置が備える成功率表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
【
図17A】本発明に係る読取装置が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。
【
図17B】本発明に係る読取装置が備える成功率表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
【
図18A】本発明に係る読取装置が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。
【
図18B】本発明に係る読取装置が備える成功率表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
【
図19】本発明に係る読取装置の表示部の他の形態の一例を示す説明図である。
【
図20】本発明に係る読取装置の表示部の他の形態の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本発明を具現化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
【0015】
<ハードウェア構成>
図1A及び
図1Bは、本発明に係る読取装置の外観の一例を示す概略斜視図である。
図1Aは、前方右上からの視点で示す概略斜視図であり、
図1Bは、後方左上からの視点で示す概略斜視図である。本発明に係る読取装置1は、例えば、識別コードを読み取るバーコードリーダを用いて構成される。バーコードリーダ等の読取装置1が読み取る識別コードは、1次元バーコード、2次元バーコード等の識別コードであり、2次元バーコードとしては、例えば、クイックレスポンス(QR)コードが用いられる。
【0016】
読取装置1は、直方体状をなし、前面には、識別コードが示された撮像対象を撮像する撮像部11が配設されている。撮像部11は、CCD(Charge Coupled Device )、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor :相補型金属酸化膜半導体)等の撮像素子11a(
図3参照)、撮像対象に対して光を照射するLED(Light Emitting Diode)等の発光素子11b(
図3参照)、その他の様々な構成を備えている。
【0017】
読取装置1の左側面には、第2接続部17が配設されている。第2接続部17は、ホスト機器等の外部の機器と通信可能に接続するRS−232等の通信規約に基づく通信ポート、並びにホスト機器等の接続された外部機器から各種信号の入力を受け付ける入力端子及び外部機器へ各種信号を出力する出力端子を含む多機能I/Oポート等の各種入出力インターフェースを有している。
【0018】
読取装置1の背面には、第1接続部12、第1表示部13、第2表示部14、第1操作部15、第2操作部16等の各種機構が配設されている。第1接続部12は、メンテナンス用機器等の外部の機器と通信可能に接続するUSB(Universal Serial Bus)デバイスポート等の通信ポートである。第1表示部13及び第2表示部14は、LED等の複数の発光素子を用いて構成され、配設した発光素子の点灯状況に基づいて各種情報を表示するユーザインタフェースである。第1操作部15及び第2操作部16は、押しボタンを用いて構成され、使用者の操作を受け付けるユーザインタフェースである。
【0019】
背面には、第1表示部13である4個の発光素子が、右上、左上、左下及び右下の位置に対応付けられるように、2行2列に並べて配設されている。そして、例えば、位置に関する情報を表示するユーザインタフェースの位置表示部として用いられる。なお、以降の説明において、4個の第1表示部13を区分して説明する場合、対応付けられている位置に応じ、右上表示部13a、左上表示部13b、左下表示部13c及び右下表示部13dと称して説明する。
【0020】
また、読取装置1の背面には、第1表示部13の上方に第2表示部14である3個の発光素子が、水平方向に直列に並べて配置されている。なお、以降の説明において、3個の第2表示部14を区分して説明する場合、左側から左表示部14a、中央表示部14b、そして右表示部14cと称して説明する。これら第2表示部14の3個の発光素子は、動作状態を表示するユーザインタフェースとして用いられる。具体的には、左表示部14aは、識別コードの読取が失敗だった場合に点灯する「NG」を示し、中央表示部14bは、読取中「BUSY」を示し、そして、右表示部14cは、読取成功「OK」を示す。また、後述するように、第2表示部14は、撮像部11と識別コードとの距離を表示する距離表示部、識別コードの読取成功率を表示する成功率表示部等の様々なユーザインタフェースとして用いられる。なお、右表示部14cの右側には、電源が供給されている場合に点灯する電源表示部が配設されている。
【0021】
図2は、本発明に係る読取装置1の内部構成の一例を示すブロック図である。読取装置1は、装置全体を制御するMPU(Micro Processing Unit )等の制御部10を備えている。制御部10は、前述した撮像部11、第1接続部12、第2接続部17、第1表示部13、第2表示部14、第1操作部15及び第2操作部16等の各部と各種信号及び情報をやりとりし、各種制御を行う。また、制御部10は、制御において一時的に発生するデータ、例えば、撮像により生成された撮像データを記録するレジスタ等の内部メモリ10aを備え、更に、ROM(Read Only Memory)100、RAM(Random Access Memory)101等の記録部と情報のやりとりを行う。
【0022】
ROM100は、不揮発性のメモリであり、制御部10が制御に用いるプログラム及びデータ等の各種情報が記録される。なお、ROM100としては、読取専用の記録素子に限らず、フラッシュメモリを用いたEEPROM等の読み書き可能な記録素子を用いても良い。
【0023】
RAM101は、揮発性のメモリであり、制御部10が制御を行う際に一時的に発生するデータ等の各種情報が記録される。
【0024】
なお、各種データの記録先として、内部メモリ10a、ROM100及びRAM101のいずれを選択するかについては、適宜、設定することが可能である。
【0025】
以上のように構成された読取装置1は、撮像部11が撮像した画像に基づいて識別コードの読み取りを実行する。
図3は、本発明に係る読取装置1が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。撮像範囲は、初期設定において、1280dot×960dotに設定されており、この撮像範囲内の画像から2次元バーコード等の識別コードを読み取ることができる。また、読取成功率は、識別コードが中心付近に位置し、撮像範囲内の識別コードの大きさが適切となるように撮像部11から識別コードまでの距離を調整することにより高くなる。即ち、識別コードの大きさが適切となるように、撮像部11から識別コードまでの距離を適切な距離に調整することで、読取成功率が向上する。
【0026】
<ソフトウェア処理>
次に、本発明に係る読取装置1の各種処理について説明する。
図4は、本発明に係る読取装置1の位置調整支援処理の一例を示すフローチャートである。位置調整支援処理とは、識別コードの撮像範囲内における位置及び大きさが適切となるように行う位置調整作業を支援する処理である。位置調整作業を行う使用者は、識別コードが示された撮像対象と読取装置1との位置決めを行う。そして、使用者は、例えば、第1操作部15の押しボタンを押下して撮像を開始し、位置調整を支援させる操作を行う。
【0027】
撮像開始及び位置調整支援の要求操作を受け付けた読取装置1は、ROM100に記録している各種プログラムを実行する制御部10の制御により、位置調整支援処理を実行する。即ち、制御部10は、第1操作部15が受け付けた操作に基づく位置調整支援要求を受け付ける(S101)。
【0028】
制御部10は、撮像部11により撮像を行い(S102)、撮像データを取得する(S103)。撮像は、制御部10から撮像部11へ撮像データ要求命令を出力することにより実行され、撮像部11は撮像データ要求命令に従い撮像した結果となる画像を撮像データとして制御部10へ出力する。制御部10は、画像データとして撮像データの入力を受け付け、受け付けた撮像データを内部メモリ10a又はRAM101に一時的に記録する。
【0029】
制御部10は、取得し記録した撮像データをデコードする識別コード読取処理を行う(S104)。識別コード読取処理は、撮像データとして取得した画像から撮像範囲内における識別コードを検出して切り出し、二値化処理、各種フィルタリング処理等の処理を実行し、所定のアルゴリズムにて符号列に変換する処理である。
【0030】
制御部10は、撮像された画像から撮像範囲内における識別コードを検出して、検出した識別コードの位置を特定し(S105)、更に、検出した識別コードが複数か単数かを判定する(S106)。ステップS105において、特定する識別コードの位置とは、識別コードが示された画像として検出した領域の重心の位置を示す座標である。
【0031】
ステップS106において、検出した識別コードが複数であると判定した場合(S106:YES)、複数の識別コードの重心を特定する(S107)。ステップS107では、例えば、各識別コードの位置、即ち各識別コードの重心の座標を算術平均することによって、更にそれらの重心の座標を特定する。即ち、各識別コードの「重心の座標」の重心の座標を特定する。なお、ステップS107にて特定した重心の座標は、以降の処理において、当該撮像範囲内における識別コードの位置として扱われる。なお、ステップS106において、検出した識別コードが単数であると判定した場合(S106:NO)、ステップS107の処理は行われない。
【0032】
制御部10は、特定した識別コードの位置に基づいて、位置表示部として用いられる複数の第1表示部13のうちから一又は複数の第1表示部13を選択し(S108)、選択した第1表示部13に表示出力をさせる(S109)。ステップS108において、特定した識別コードの位置とは、識別コードが単数の場合は、ステップS105にて特定した識別コードの重心の座標の位置であり、識別コードが複数の場合は、ステップS107にて特定した各重心の更に重心の座標に基づく識別コードの位置である。ステップS108及びS109では、撮像範囲内の識別コードの位置に対応する位置の第1表示部13が選択され、表示出力される。第1表示部13の選択及び表示出力の具体的な例については後述する。
【0033】
次に、制御部10は、撮像範囲内における識別コードの大きさを特定し(S110)、特定した大きさに基づいて、複数の距離表示部のうちから一又は複数の距離表示部を選択し(S111)、選択した距離表示部に表示出力をさせる(S112)。ステップS111及びS112では、特定した大きさに基づき距離が適切か否か、即ち遠いか、近いか、適切かを判断し、判断した結果を距離表示部に表示出力させる。なお、予め撮像対象となる識別コードのコード種別情報(1次元バーコード、2次元バーコードのエレメントサイズ等)及びデータ桁数が登録されていれば、実際の大きさを導出することができるため、撮像による大きさと実際の大きさとの比較に基づいて距離を算出することも可能である。また、撮像により得られた撮像データのコントラスト値、エッジ等の画像情報から焦点位置を算出し、その値から距離を算出することも可能である。距離表示部としては、専用の表示部を配設して使用するようにしても良いが、後述するように、第2表示部14を距離表示部として用いるようにしても良い。距離表示部として第2表示部14を用いた選択及び表示出力の具体的な例については後述する。
【0034】
そして、制御部10は、識別コードの読取成功率を算出し(S113)、算出した読取成功率に基づいて表示方法を決定し(S114)、決定した表示方法により表示出力をさせる(S115)。ステップS113において、読取成功率は、例えば、N回(Nは自然数)の読取テストを行い、読み取った識別コードをデコードし、デコードが成功した回数をNで除すことにより算出される。このような読取テストは、ステップS113の処理として実施するようにしても良いが、ステップS102〜S104の処理を繰り返し実施しておき、その結果に基づきステップS113の処理にて読取成功率を算出するようにしても良い。なお、識別コードが複数の場合、各識別コードのそれぞれの読取成功率のうち最低の読取成功率が採用される。また、読取成功率が低い場合、識別コードとして読み取った撮像対象は、識別コードではないもの(汚れ等)として取り扱い、読取成功率の算出等の処理には用いない。そして、算出した読取成功率に基づいて、表示方法が決定される。表示は、専用の成功率表示部を配設するようにしても良いが、後述するように、例えば、第2表示部14を点滅表示させる等の表示方法として決定しても良い。即ち、第2表示部14は、識別コードの大きさに基づき距離の表示を行う距離表示部として所定時間点灯した後、更に、成功率表示部として点灯するように設定することが可能である。なお、第2表示部14を距離表示部及び成功率表示部の両方に兼用する場合であっても、後述する様に、距離表示部として左表示部14a及び右表示部14cのみを用い、成功率表示部として中央表示部14bのみを用いるのであれば、距離及び読取成功率を同時に表示することも可能である。
【0035】
ステップS102〜S115の処理は、所定の操作を受け付ける都度、実行するようにしても良く、また、所定の停止操作を受け付けるまで継続して繰り返し実行するようにしても良い。即ち、使用者が位置調整作業を行っている間、読取装置1は、その状態を判定して適宜表示出力するように設定することが可能である。そして、ステップS102〜S115の処理を繰り返し実行する場合、読取成功率は、繰り返し処理後との累積値に基づき算出しても良い。更に、ステップS104にて識別コードを読み取った結果は、都度出力するようにしても良く、また、所定の操作が行われた場合に限り出力するようにしても良い。
【0036】
このようにして、位置調整支援処理が実行される。
【0037】
<表示出力>
表示出力の具体的な例について説明する。先ず、ステップS105〜S106の処理による識別コードの位置に基づく位置表示部(第1表示部13)の表示出力の例について説明する。
図5Aは、本発明に係る読取装置1が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図であり、
図5Bは、本発明に係る読取装置1が備える位置表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
図5Aは、識別コードの位置が、撮像範囲の重心を中心として左右上下に四分割した場合の左上の領域内にあると特定された場合の例を示している。この場合、
図5Bに示すように、2行2列に並べて配設された位置表示部のうち左上に位置する左上表示部13bが点灯する表示出力が実施される。
【0038】
図6Aは、本発明に係る読取装置1が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図であり、
図6Bは、本発明に係る読取装置1が備える位置表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
図6Aは、識別コードの位置が撮像範囲内の右上の領域内にあると特定された場合の例を示している。この場合、
図6Bに示すように、位置表示部のうち右上に位置する右上表示部13aが点灯する表示出力が実施される。
【0039】
図7Aは、本発明に係る読取装置1が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図であり、
図7Bは、本発明に係る読取装置1が備える位置表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
図7Aは、識別コードの位置が撮像範囲内の右下の領域内にあると特定された場合の例を示している。この場合、
図7Bに示すように、位置表示部のうち右下に位置する右下表示部13dが点灯する表示出力が実施される。
【0040】
図8Aは、本発明に係る読取装置1が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図であり、
図8Bは、本発明に係る読取装置1が備える位置表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
図8Aは、識別コードの位置が撮像範囲内の左下の領域内にあると特定された場合の例を示している。この場合、
図8Bに示すように、位置表示部のうち左下に位置する左下表示部13cが点灯する表示出力が実施される。
【0041】
図9Aは、本発明に係る読取装置1が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図であり、
図9Bは、本発明に係る読取装置1が備える位置表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
図9Aは、識別コードの位置が撮像範囲内の左上及び左下の両方の領域に跨がっていると特定された場合の例を示している。この場合、
図9Bに示すように、位置表示部のうち左上表示部13b及び左下表示部13cが点灯する表示出力が実施される。
【0042】
図10Aは、本発明に係る読取装置1が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図であり、
図10Bは、本発明に係る読取装置1が備える位置表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
図10Aは、識別コードの位置が撮像範囲内の左上及び右上の両方の領域に跨がっていると特定された場合の例を示している。この場合、
図10Bに示すように、位置表示部のうち右上表示部13a及び左上表示部13bが点灯する表示出力が実施される。
【0043】
図11Aは、本発明に係る読取装置1が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図であり、
図11Bは、本発明に係る読取装置1が備える位置表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
図11Aは、識別コードの位置が撮像範囲内の中央、即ち、全ての領域に跨がっていると特定された場合の例を示している。この場合、
図11Bに示すように、全ての位置表示部(右上表示部13a、左上表示部13b、左下表示部13c及び右下表示部13d)が点灯する表示出力が実施される。
【0044】
位置調整作業に際し、使用者は、第1表示部13を用いた位置表示部の表示状況を視認し、
図11Bに示すように全ての位置表示部が点灯した場合、識別コード及び読取装置1が適切な位置に配置されたと認識することができる。なお、上記実施例では、撮像範囲内の中心位置を適切な位置として設定した例について示しているが、中心から外れた任意の位置を適切な位置として設定することも可能である。
【0045】
図12A及び
図12Bは、本発明に係る読取装置1が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図である。
図12A及び
図12Bは、撮像範囲内に複数の識別コードが検出された場合の位置特定について模式的に示している。
図12Aに示すように、撮像範囲内に2つの識別コードが検出された場合、各識別コードの重心を結ぶ線分の中点、即ち各識別コードの重心の座標Gが、識別コードの位置として特定される。
図12Bに示すように、撮像範囲内に3つの識別コードが検出された場合、各識別コードの重心の座標の重心の座標Gが、識別コードの位置として特定される。
【0046】
図13Aは、本発明に係る読取装置1が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図であり、
図13Bは、本発明に係る読取装置1が備える距離表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
図13Aは、撮像部11から識別コードまでの距離が近く、識別コードが撮像範囲内に大きく表示されている状態の例を示している。
図13Bは、第2表示部14を、距離表示部として用いた場合の例を示しており、
図13Aに例示するように撮影部から識別コードまでの距離が近い場合、右端に示す右表示部14cのみが点灯する表示出力が実行される。
【0047】
図14Aは、本発明に係る読取装置1が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図であり、
図14Bは、本発明に係る読取装置1が備える距離表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
図14Aは、撮像部11から識別コードまでの距離が遠く、識別コードが撮像範囲内に小さく表示されている状態の例を示している。
図14Bは、第2表示部14を、距離表示部として用いた場合の例を示しており、
図14Aに例示するように撮影部から識別コードまでの距離が遠い場合、左端に示す左表示部14aのみが点灯する表示出力が実行される。
【0048】
図15Aは、本発明に係る読取装置1が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図であり、
図15Bは、本発明に係る読取装置1が備える距離表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
図15Aは、撮像部11から識別コードまでの距離が適正で、識別コードが撮像範囲内に適正な大きさ表示されている状態の例を示している。
図15Bは、第2表示部14を、距離表示部として用いた場合の例を示しており、
図15Aに例示するように撮影部から識別コードまでの距離が適正である場合、左表示部14a及び右表示部14cが点灯する表示出力が実行される。
【0049】
位置調整作業に際し、使用者は、距離表示部(第2表示部14)の表示状況を視認し、
図15Bに示すように左表示部14a及び右表示部14cが点灯した場合、識別コード及び読取装置1の距離が適切に配置されたと認識することができる。なお、適正な設置距離(撮像範囲内の大きさ)は、適宜設定することが可能である。
【0050】
図16Aは、本発明に係る読取装置1が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図であり、
図16Bは、本発明に係る読取装置1が備える成功率表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
図16Aは、識別コードの汚れが酷い状態を示しており、読取装置1は、読取装置1が読取成功率0%の読取不可と判定した場合の例を示している。
図16Bは、第2表示部14を成功率表示部として用いた場合の例を示しており、
図16Aに示すように読取不可の場合、全ての成功率表示部が消灯する。
【0051】
図17Aは、本発明に係る読取装置1が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図であり、
図17Bは、本発明に係る読取装置1が備える成功率表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
図17Aは、識別コードが若干汚れた状態を示しており、読取装置1は、読取装置1が読取成功率50%の読取不良と判定した場合の例を示している。
図17Bは、第2表示部14を成功率表示部として用いた場合の例を示しており、
図17Aに示すように読取不良の場合、中央の中央表示部14bのみが点滅する。なお、点滅間隔、特に点灯している時間は、読取成功率に応じて変更するように、即ち、読取成功率が上昇するほど、点灯時間が長くなるように調整することも可能である。
【0052】
図18Aは、本発明に係る読取装置1が撮像した撮像範囲内の画像の一例を概念的に示す説明図であり、
図18Bは、本発明に係る読取装置1が備える成功率表示部の表示出力の一例を示す説明図である。
図18Aは、識別コードが汚れていない状態を示しており、読取装置1は、読取装置1が読取成功率100%の読取良好と判定した場合の例を示している。
図18Bは、第2表示部14を成功率表示部として用いた場合の例を示しており、
図18Aに示すように読取良好の場合、中央の中央表示部14bのみが点灯する。
【0053】
位置調整作業に対し、使用者は、成功率表示部(第2表示部14)の表示状況を視認し、
図18Bに示すように中央表示部14bが点灯した場合、識別コードの読取が正常に行われると認識することができる。
【0054】
以上詳述したように、本発明に係る読取装置1は、撮像範囲内における識別コードの位置及び大きさ、並びに読取成功率に応じた表示出力を実行する。これにより、使用者は、位置、距離及び読取成功率を直感的に認識することが可能である。従って、位置調整作業等に関する作業性の低下等の問題の発生を抑制することができる。
【0055】
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、他のいろいろな形態で実施することが可能である。そのため、上述した実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。更に、請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【0056】
例えば、本発明に係る読取装置1が備える表示部としては、上記実施形態で例示した表示部以外にも使用可能な既存の様々な表示素子を用いることが可能である。
図19は、本発明に係る読取装置1の表示部の他の形態の一例を示す説明図である。
図19は、表示部として、数字の表示に使用可能な7セグメントLEDを使用した例を示している。
図19に示す7セグメントLEDでは、外枠を構成する6個のLED素子を撮像範囲内の位置に見立てることにより、位置表示部として使用することが可能である。また、中央のLED素子及び右下の小数点の表示に用いられるLED素子は、距離表示部、成功率表示部等の表示部として使用することが可能である。このように7セグメントLEDを用いた場合、識別コードの位置を撮像範囲を6分割した位置で示すことができるため、詳細に位置を示すことが可能である。
【0057】
図20は、本発明に係る読取装置1の表示部の他の形態の一例を示す説明図である。
図20は、表示部として、数字及び英字の表示に使用可能な16セグメントLEDを使用した例を示している。
図20に例示した16セグメントLEDでは、外枠の8個のLED素子、内側の8個のLED素子、更には、右下のLED素子を使用して、位置表示部、距離表示部、成功率表示部等の表示部とすることが可能である。
【0058】
また、上述した実施形態以外にも、2色発光LEDを用いた色による情報表示、点滅速度による情報表示、更にはブザー等の音声出力手段の併用等の様々な方法で読取結果を出力するような形態に展開することが可能である。