特許第6543610号(P6543610)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6543610建築物開口部のカバーアセンブリを制御する方法および装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6543610
(24)【登録日】2019年6月21日
(45)【発行日】2019年7月10日
(54)【発明の名称】建築物開口部のカバーアセンブリを制御する方法および装置
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/665 20150101AFI20190628BHJP
   E06B 9/68 20060101ALI20190628BHJP
【FI】
   E05F15/665
   E06B9/68 A
【請求項の数】6
【全頁数】20
(21)【出願番号】特願2016-502816(P2016-502816)
(86)(22)【出願日】2014年3月14日
(65)【公表番号】特表2016-516145(P2016-516145A)
(43)【公表日】2016年6月2日
(86)【国際出願番号】US2014028534
(87)【国際公開番号】WO2014152983
(87)【国際公開日】20140925
【審査請求日】2017年3月6日
(31)【優先権主張番号】61/786,228
(32)【優先日】2013年3月14日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】512305095
【氏名又は名称】ハンター ダグラス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】コルソン,ウェンデル ビー.
(72)【発明者】
【氏名】フォガーティ,ダニエル エム.
【審査官】 秋山 斉昭
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許第7599612(US,B2)
【文献】 特開平8−199950(JP,A)
【文献】 特表2007−521433(JP,A)
【文献】 実開平1−162587(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 15/665
E06B 9/00 −9/92
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
建築物開口部のカバーアセンブリのカバーを、基準位置から離れる距離にある速度設定位置まで動かすことと、
プロセッサにより、前記速度設定位置と前記基準位置との間の距離を決定することと、
決定された距離および既定の期間に基づいて、前記カバーがモータにより動くことになる速度を決定、設定および記憶することであって、前記速度を決定することは、前記基準位置に対する位置を決定することを含み、前記速度を決定することは、前記カバーを前記位置から前記基準位置まで動かすための、前記カバーに操作可能に結合されたチューブの回転数を決定することを含み、前記速度を決定することは、前記回転数を前記既定の期間で除算することを含むことと、
前記建築物開口部のカバーアセンブリの動作中に、記憶された速度で前記カバーを動かすように前記モータを操作することと、
を含む、方法。
【請求項2】
有形のコンピュータ可読記憶媒体であって、実行時に、コンピュータに少なくとも、
建築物開口部のカバーアセンブリのカバーを、基準位置から離れる距離にある速度設定位置まで動かすことと、
前記速度設定位置と前記基準位置との間の距離を決定することと、
決定された距離および既定の期間に基づいて、前記カバーがモータにより動くことになる速度を決定、設定および記憶することであって、前記速度は、前記カバーを前記距離だけ動かすための、前記カバーに操作可能に結合されたチューブの回転数を決定することによって決定され、前記回転数は、前記既定の期間で除算されることと、
前記建築物開口部のカバーアセンブリの動作中に、記憶された速度で前記カバーを前記基準位置まで動かすように前記モータを操作することと、
を行わせる命令を備える、有形のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項3】
前記命令が、実行時に、前記回転数を前記既定の期間で除算したものに等しい速度で前記モータに前記チューブを回転させる信号を伝えることによって、前記コンピュータに前記モータを操作させる、請求項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項4】
前記命令が、実行時に、前記コンピュータに速度設定モードへ入らせ、かつ前記カバーの位置を監視させる、請求項に記載のコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項5】
建築物開口部のカバーアセンブリのコントローラであって、前記建築物開口部のカバーアセンブリが、前記建築物開口部のカバーアセンブリのカバーに操作可能に結合された前記建築物開口部のカバーアセンブリの回転部品を回転させるモータを有し、前記コントローラが、
前記回転部品の角度を決定するように構成された角度決定装置と、
入力装置からのコマンドを処理するように構成された命令プロセッサであって、前記コントローラは、前記入力装置からの第1の信号に応じて速度設定モードに入るように構成され、前記コントローラが前記速度設定モードにあるときに、前記カバーは基準位置から離れる距離にある速度設定位置まで動かされ、前記コントローラはさらに、前記カバーが前記速度設定位置まで動かされた後に前記入力装置からの第2の信号に応じて、前記速度設定位置と前記基準位置との間の距離を決定するように構成される、命令プロセッサと、
決定された距離および既定の期間に基づいて、前記モータが前記回転部品を回転させることになる速度を決定、設定および記憶するように構成された回転速度決定装置であって、前記回転速度決定装置がさらに、前記角度から前記基準位置までの前記回転部品の回転数を決定することによって前記速度を決定するように構成され、前記回転速度決定装置がさらに、前記回転数を前記既定の期間で除算することによって前記速度を決定するように構成される、回転速度決定装置と、
前記建築物開口部のカバーアセンブリの動作中に、記憶された速度で前記カバーを前記基準位置まで動かすべく前記回転部品を回転させるために前記モータを制御するように構成されたモータコントローラと、
を備える、コントローラ。
【請求項6】
前記角度決定装置がさらに、回転部品に操作可能に結合された重力センサにより生成される位置情報に基づいて前記回転部品の前記角度を決定するように構成される、請求項に記載のコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本特許出願は、2013年3月14日に出願された「METHODS AND APPARATUS TO CONTROL AN ARCHITECTURAL OPENING COVERING ASSEMBLY」と題する米国特許仮出願第61/786,228号に対し、優先権を主張し、その全体を参照により本明細書に援用する。
【発明の概要】
【発明の効果】
【0002】
本開示は、概して、建築物開口部のカバーアセンブリに関し、より詳細には、建築物開口部のカバーアセンブリを制御する方法および装置に関する。
【背景技術】
【0003】
巻き上げ式ブラインドなどの建築物開口部のカバーアセンブリは、陽の光を遮り、プライバシーを保護する。こうしたアセンブリは、概して、カバー被覆物またはその他のシェーディング素材に接続されたモータ付きのローラチューブを含む。ローラチューブが回転すると、被覆物は、チューブの周囲に巻きつけられたり、巻き出されたりして、建築物開口部を露出させたり、覆ったりする。
【図面の簡単な説明】
【0004】
図1】本開示の態様が実施され得る建築物開口部のカバーアセンブリ例の等角図である。
図2】カバーを同じ速度設定位置としてある、第1の建築物開口部のカバーアセンブリ例および第2の建築物開口部のカバーアセンブリ例の側面概略図である。
図3】カバーを異なる速度設定位置としてある、図2の第1の建築物開口部のカバーアセンブリ例および第2の建築物開口部のカバーアセンブリ例の側面概略図である。
図4】本明細書に開示されるコントローラ例のブロック図である。これは、図1の建築物開口部のカバーアセンブリ例、図2図3の第1の建築物開口部のカバーアセンブリ例および/または図2図3の第2の建築物開口部のカバーアセンブリ例の動作を制御するために使用され得る。
図5図4のコントローラ例を実施するための機械可読命令の例を表す流れ図である。
図6図4のコントローラ例を実施する図5の機械可読命令を実行するプロセッサプラットフォーム例のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図面は、原寸に比例していない。むしろ、複数の層および領域を明確にするために、図面では層の厚さが拡大されていることもある。可能な限り、図面(複数可)および付随する明細書を通して、同じまたは類似の部分を指すのに同じ参照番号を使用する。本特許出願で使用する場合、任意の部分(例えば、層、フィルム、領域、またはプレート)が、なんらかの方法で別の部分の上に配置される(例えば、〜の上に配置される(positioned on, located on, disposed on)、または、〜の上に形成される(formed on)など)とは、言及部分がその他の部分と接触している、あるいは、言及部分が、1つまたは2つ以上の中間部分(複数可)を介在させた状態で、その他の部分の上にあることを意味する。任意の部分が別の部分と接触しているとは、介在部分が存在しないことを意味する。
【0006】
建築物開口部のカバーアセンブリを制御する方法および装置が本明細書に開示される。本明細書に開示される方法例は、建築物開口部のカバーアセンブリのカバーの位置をプロセッサにより決定することと、モータで動かされるカバーの速度を位置および期間に基づいて決定することとを含む。方法例はまた、その速度でカバーを動かすように、モータを操作することを含む。
【0007】
本明細書に開示される有形のコンピュータ可読記憶媒体の例は、実行時に、基準位置から建築物開口部のカバーアセンブリのカバーの一部分までの距離と、距離および期間に基づいてモータで動かされるカバーの速度とを、機械に少なくとも決定させる命令を含む。命令の例はまた、その速度でカバーの一部分を動かすように、機械で少なくともモータを操作させる。
【0008】
本明細書に開示される装置例は、建築物開口部のカバーアセンブリの回転部品に動作可能に連結されるモータを含む。回転部品例は、建築物開口部のカバーに動作可能に連結される。装置例はまた、回転部品の角度を決定するセンサを含む。装置例は、回転部品の角度および期間に基づいて、モータが回転部品を回転させる速度を決定するコントローラをさらに含む。モータが回転部品を回転させると、建築物開口部のカバーが上昇または下降する。
【0009】
建築物開口部のカバーアセンブリのコントローラ例が本明細書に開示される。建築物開口部のカバーアセンブリ例は、カバーに動作可能に連結される、建築物開口部のカバーアセンブリの回転部品を回転させるモータを含む。コントローラ例は、モータを制御するモータコントローラを含む。コントローラ例はまた、回転部品の角度を決定する角度決定装置を含む。コントローラ例は、期間および基準位置に対する回転部品の角度に基づいて、モータが回転部品を回転させる速度を決定する回転速度決定装置をさらに含む。
【0010】
本明細書に開示される建築物開口部のカバーアセンブリ例は、1つまたは2つ以上のコントローラによって制御されてもよい。一部の例では、コントローラは、例えば、チューブ、モータの出力軸、リードスクリュー、車輪および/またはカバーを上昇または下降させるために回転する任意のその他の部品などの、建築物開口部のカバーアセンブリの回転部品を回転させるモータに通信可能に連結される。本明細書に開示されるコントローラ例は、速度設定モードの間、建築物開口部のカバーアセンブリの視覚的外観に基づいて、モータで動くカバーの速度を制御する。例えば、本明細書に開示される一部のコントローラ例は、基準位置に対するカバーの位置(例えば、カバーが完全に巻き出された位置、カバーの下限位置、カバーの上限位置など)に基づいて、モータで動かされるカバーの速度(例えば、カバーを巻き上げたり、巻き出したりするためにモータがチューブを回転させる回転速度)を決定(例えば、決定および/または設定)できるようにする。本明細書に開示される一部のコントローラ例が速度設定モードにある場合、カバーの位置は、入力装置によって個別に所望の位置(例えば、速度設定位置)へと調整され得る。例えば、カバーの位置は、モータの制御、操作用引ひもなどの手動制御部の操作、カバーを持ち上げたり引いたりすることによるカバーの物理的な位置決めなどによって調整されてもよい。所望するカバーの位置に基づいて、コントローラは、モータがカバーを動かす速度を決定および/または設定する。
【0011】
例えば、カバーのそれぞれを実質的に同じ位置に(例えば、カバーが完全に巻き出された位置から所与の距離だけ)動かした場合、コントローラは、(例えば、カバーを巻き取るチューブの寸法が異なる場合であっても)動作中にカバーを動かす速度を実質的に同じにする。このようにして、本明細書に開示される複数の建築物開口部のカバーアセンブリ例は、そのカバーを一斉に動かすように調整され得る。一部の例では、カバーの位置を異なる位置に動かす場合、コントローラは、動作中に、モータが回転部品(例えば、チューブ、リードスクリュー、シャフト、車輪、ならびに/あるいは追加的および/または代替的な回転部品)、ひいてはカバーを動かす速度を別々にする。例えば、基準位置からの距離が第2のカバーの第2の位置の3倍である第1の位置に第1のカバーを動かした場合、第1のカバーに動作可能に連結されたモータは、第2のカバーに動作可能に連結されたモータよりも3倍速く、第1のカバーを動かしてもよい。
【0012】
図1は、本開示の教示による、建築物開口部のカバーアセンブリ例100の等角図である。図1の建築物開口部のカバーアセンブリ例100は、単に例であり、よって、本明細書に開示される方法および/または装置の例を実施するために、他の建築物開口部のカバーアセンブリが使用されてもよい。例えば、次の出願、すなわち、2011年10月3日に出願された「CONTROL OF ARCHITECTURAL OPENING COVERINGS」と題する米国特許仮出願第61/542,760号、2012年5月16日に出願された「METHODS AND APPARATUS TO CONTROL ARCHITECTURAL OPENING COVERING ASSEMBLIES」と題する米国特許仮出願第61/648,011号、2012年10月3日に出願された「METHODS AND APPARATUS TO CONTROL ARCHITECTURAL OPENING COVERING ASSEMBLIES」と題する国際出願PCT/US2012/000428号、および2012年10月3日に出願された「METHODS AND APPARATUS TO CONTROL ARCHITECTURAL OPENING COVERING ASSEMBLIES」と題する国際出願PCT/US2012/000429号で説明された建築物開口部のカバーアセンブリを使用してもよく、これらの開示内容は、その全体が参照により本明細書に援用される。図1の例では、カバーアセンブリ100は、ヘッドレール108を含む。ヘッドレール108は、底部が開いている囲いを形成するように、前面112、背面113および頂面114によって接合された、対向する端部キャップ110、111を有するハウジングである。ヘッドレール108はまた、壁などの建築物開口部の上方または背後の構造に、ねじ、ボルトなどの機械的な固定手段によって、ヘッドレール108を連結するための取り付け部115を有する。ローラチューブ104は、端部キャップ110、111の間に配置される。図1では、特定のヘッドレール例108を示しているが、多くの様々なタイプおよびスタイルのヘッドレールが存在し、図1のヘッドレール例108の代わりに利用され得る。実際、ヘッドレール108の美的効果が求められていない場合、取り付けブラケットを選択して、除去され得る。
【0013】
図1に示される例では、建築物開口部のカバーアセンブリ100は、セル状タイプのシェードであるカバー106を含む。この例では、カバー106は、単一の可撓性生地(本明細書では「背面板」と呼ぶ)116と、背面板116に固定されて、一連のセルを形成する複数のセルシート118とを含む。セルシート118は、接着剤での取り付け、超音波溶接、織り、縫製などの任意の所望の固定手法を用いて、背面板116に固定されてもよい。例えば、単一のシートのシェード、ブラインド(例えば、ベネシアンブラインド)、その他のセル状のカバー、薄手の生地、ハニカム、シャッタ、および/または任意のその他のタイプのカバーを含む、任意のその他のタイプのカバーで、図1に示すカバー106を置き換えることもできる。図示の例では、カバー106は、ローラチューブ104に取り付けられた上縁と、固定されていない下縁とを有している。カバー例106の上縁は、化学的な固定手段(例えば、接着剤)および/または1つまたは2つ以上の機械的な固定手段(例えば、リベット、テープ、ホチキス、タックなど)によりローラチューブ104に連結される。カバー106は、上昇させた位置および下降させた位置(例えば、図1に示す位置)の間で移動可能である。上昇させた位置にある場合、カバー106は、ローラチューブ104の周りに巻かれている。一部の例では、建築物開口部のカバーアセンブリ100は、チューブ104なしで実施される。例えば、カバー106は、例えば、リードスクリュー、車輪、シャフト、および/またはカバー106を上昇させる、および/または下降させるために利用される追加的および/または代替的な回転部品などに連結されてもよい。一部のそのような例では、回転部品(複数可)は、カバー106に連結された1つまたは2つ以上のひもおよび/またはコードを緩める、および/または引くことによって、カバー106を上昇させる、および/または下降させる。
【0014】
建築物開口部のカバーアセンブリ例100には、上昇させた位置および下降させた位置の間でカバー106を移動するためのモータ120が設けられている。モータ例120は、コントローラ122によって制御される。図示の例では、コントローラ122およびモータ120は、チューブ104の内側に配置され、配線124により通信可能に連結されている。あるいは、コントローラ122および/またはモータ120は、(例えば、ヘッドレール108に取り付け、取り付け部115に取り付け、中央設備の場所に配置される、など)チューブ104の外側に配置されてもよい、および/または無線通信回線を介して通信可能に連結されてもよい。以下にさらに詳述するように、コントローラ例122は、建築物開口部に対するカバー106の移動速度を制御する。
【0015】
図1の建築物開口部のカバーアセンブリ100例は、コントローラ122に通信可能に連結されるチューブ角度センサ126を含む。図示の例では、チューブ角度センサ126は、重力センサ(例えば、加速度計、Kionix(登録商標)製の品番KXTC9−2050の重力センサなど)である。その他の例では、チューブ角度センサは、1つまたは2つ以上のその他のタイプのセンサ(例えば、電位差計、ホール効果タイプのセンサ、レゾルバ、例えば、光を利用するロータリエンコーダ、磁石、および/または任意のその他のタイプ角度センサ)を含んでもよい。図1のチューブ角度センサ例126は、チューブ104と共に回転するように、取り付け部128を介してチューブ104に連結されている。一部の例では、チューブ角度センサ126は、例えば、モータ120のシャフトなどの、建築物開口部のカバーアセンブリ例100の1つまたは2つ以上の追加的および/または代替的な回転部品に連結される。図示の例では、チューブ角度センサ126は、チューブ104の回転軸130に沿ってチューブ104の内側に配置されて、チューブ角度センサ126の回転軸が、チューブ104の回転軸130に対して実質的に同軸となるようにしている。図示の例では、チューブ104の中心軸は、チューブ104の回転軸130に対して実質的に同軸であり、チューブ角度センサ126の中心は、チューブ104の回転軸130上にある(例えば、実質的に一致している)。その他の例では、チューブ角度センサ126は、例えば、チューブ104の内面132上、チューブ104の外面134上、チューブ104の端部136、カバー106上、および/またはその他の好適な位置などのその他の位置に配置される。チューブ角度センサ例126は、チューブ位置情報を生成し、これをコントローラ122が使用して、チューブ104の角度を決定する、および/またはチューブ104、ひいては、カバー106の動きを監視する。一部の例では、チューブ位置情報は、カバー106の位置に対応する値を含む。一部の例では、コントローラ122は、チューブ位置情報に基づいて、チューブ104の角度および/またはチューブ104の回転速度を制御する。
【0016】
チューブ位置センサ126がチューブ104以外の回転部品(例えば、シャフト、リードスクリュー、車輪、および/または任意のその他の回転部品)に動作可能に連結される一部の例では、チューブ角度センサ126は、回転部品に関する位置情報を生成する。一部のそのような例では、コントローラ122は、チューブ位置センサ126によって生成された位置情報に基づいて、回転部品の角度を決定する、および/またはカバー106の動きを監視する。一部のそのような例では、コントローラ122は、位置情報に基づいてモータ120を制御することによって、回転部品の角度および/または回転部品の回転速度を制御する。
【0017】
一部の例では、建築物開口部のカバーアセンブリ100は、入力装置138に動作可能に連結され、これを使用して、上昇させた位置および下降させた位置の間でカバー106を自動的および/または選択的に動かしてもよい。一部の例では、入力装置138は、チューブ104の回転速度を決定、設定および/または記録するプログラムモード(例えば、速度設定モード)に入るように、コントローラ122に信号を送信する。一部の例では、コントローラ122がプログラムモードに入ると、カバー106の1つまたは2つ以上の位置(例えば、下限位置、上限位置、下限位置および上限位置の間の位置など)を決定および/または記録する。電子的な信号の場合、信号は、有線または無線接続により送信されてもよい。
【0018】
一部の例では、入力装置138は、チューブ104を回転するための力をかけるためにモータ120および/またはチューブ104に連結される、例えば、引ひも、レバー、クランク、および/またはアクチュエータなどの機械的入力装置である。一部の例では、入力装置138はカバー106によって実施され、その結果、入力装置138は省略される(例えば、カバー106を下向きに引くことによってカバー106が下がり、カバー106を持ち上げることによってカバー106が上昇する)。一部の例では、入力装置138は、例えば、スイッチ、光センサ、コンピュータ、中央コントローラ、スマートフォン、および/またはカバー106を上昇させる、または下降させるために、モータ120および/またはコントローラ122に命令を提供し得る任意のその他の装置などの、電子的な入力装置である。一部の例では、入力装置138は、リモコン装置、スマートフォン、ラップトップ、および/または任意のその他のポータブル通信装置であり、コントローラ122は、入力装置138から信号を受信する受信機を含む。一部の建築物開口部のカバーアセンブリ例は、その他の数の入力装置(例えば、0、2など)を含む。
【0019】
一部の例では、入力装置138は、建築物開口部のカバーアセンブリ100上に配置される。その他の例では、入力装置138は、建築物開口部のカバーアセンブリ100上には配置されず(例えば、入力装置138は、建築物開口部のカバーアセンブリ100が利用されている建物の制御室に配置される)、例えば、配線、無線送信機、および/またはその他の方法によって、コントローラ122に遠隔から通信可能に連結される。建築物開口部のカバーアセンブリ例100は、任意の数および組み合わせの入力装置を含んでもよい。
【0020】
一部の例では、モータ120がカバー106を上昇させる、および/または下降させる速度は、速度設定モード(例えば、プログラムまたは較正モード)の期間に、決定、設定および/または記録される(例えば、メモリに記憶される)。図1のコントローラ例122は、入力装置138からの第1のコマンドに応じて速度設定モードに入る。コントローラ例122が速度設定モードにある場合、ユーザは、例えば、完全に巻き出された位置、下限位置、上限位置、前もって記憶した位置、および/または任意のその他の位置など、基準位置から所与の距離離れた所望の位置(例えば、速度設定位置)にカバー106を動かしてもよい(例えば、上昇させる、または下降させる)。一部の例では、基準位置は、速度設定モードの期間に決定される。その他の例では、基準位置は、例えば、米国特許仮出願第61/648,011号、国際出願PCT/US2012/000428号、および/または国際出願PCT/US2012/000429号に説明されたプログラムモードの期間、前もって決定および/または記録される。図示の例では、コントローラ例122は、チューブ角度センサ例126によって生成されたチューブ位置情報に基づいて、チューブ104の角度を監視して、カバー106が速度設定位置に動かされた時にカバー106の位置を決定する。
【0021】
入力装置138からの第2のコマンドに応じて、コントローラ例122は、カバー106の速度設定位置に基づいて、モータ120がチューブ104を回転させる速度を決定(例えば、決定、設定および/または記録)する。一部の例では、基準位置から速度設定位置までのチューブ104の回転数を既定の値で除算することによって、チューブ104の回転速度を決定する。例えば、既定の値は、カバー106が基準位置から速度設定位置までの距離を移動する時間(例えば、10秒、20秒など)であってもよい。例えば、速度設定位置が、基準位置からチューブ104が10回転した位置であり、かつ既定の時間が15秒である場合、コントローラ122は、15秒毎に10回転(すなわち、毎分40回転)となるように、モータ120がチューブ104を回転させる回転速度を決定、設定および/または記憶する。その結果、図1の建築物開口部のカバーアセンブリ例100の動作中、カバー例106は、チューブ104が毎分40回転するのに対応する速度で上昇する、および/または下降する。
【0022】
図2は、本明細書に開示される第1の建築物開口部のカバーアセンブリ200および第2の建築物開口部のカバーアセンブリ202の側面概略図である。建築物開口部のカバーアセンブリ例200および/または建築物開口部のカバーアセンブリ例202は、図1の建築物開口部のカバー例を用いて実施されてもよい。建築物開口部のカバーアセンブリ例200、202は、同じ部屋または建物内に配置され、壁、および/または任意のその他の位置に沿って配置されてもよい。以下にさらに詳述するように、第1の建築物開口部のカバーアセンブリ例200および第2の建築物開口部のカバーアセンブリ例202は、寸法が異なるが、その他の点では実質的に同様である。
【0023】
図示の例では、図2の建築物開口部のカバーアセンブリ200、202は、それぞれ、以下、すなわち、少なくとも部分的にチューブ208、210の周りに巻かれるカバー204、206と、チューブ208、210に動作可能に連結されるモータ212、214と、モータ212、214を制御するコントローラ216、218とを含む。一部の例では、建築物開口部のカバーアセンブリ200、202は、チューブ208、210なしで実施される。例えば、建築物開口部のカバーアセンブリ200、202は、例えば、ひも、ならびにシャッタおよび/またはスラットを利用するカバーを含んでもよい。よって、一部のそのような例では、シャフト、車輪、リードスクリューおよび/またはひものうちの1つまたは2つ以上を動かす(例えば、引く、および/または緩める)1つまたは2つ以上の追加的および/または代替的な回転部品などの1つまたは2つ以上の回転部品動作可能に連結されたモータによって、カバーを上昇させる、および/または下降させる。図示の例では、カバー例204、206は、それぞれ、カバー例204、208に安定性を持たせるために、端部レール222、224を含む。建築物開口部のカバーアセンブリ例200、202は、それぞれ、フレーム226、228から端部レール222、224の間に延びる下枠を有するフレーム226、228によって支持されている。例えば、カバー204、206を所与の距離だけ下降させると、カバー204、206の端部レール222、224が、それぞれ、下枠230、232に接触する。
【0024】
図示の例では、下枠230、232は、例えば、床に対して、実質的に同様の高さにある。しかしながら、図2の建築物開口部のカバーアセンブリ例200、202は、寸法が異なる。例えば、図示の例では、第1の建築物開口部のカバーアセンブリ200のチューブ208の第1の半径234は、第2の建築物開口部のカバーアセンブリ例202のチューブ210の第2の半径236よりも小さい。一部の例では、チューブ208の周囲に巻かれるカバー204の量(例えば、チューブ208の周囲に巻かれるカバー204によって形成される層の数)および/またはカバー204の厚さ(例えば、シート厚さ)は、チューブ210の周囲に巻かれるカバー206の量および/またはカバー206の厚さとは異なる。また、フレーム例226、228は、建築物開口部のカバーアセンブリ例200、202を支持する高さが異なる(例えば、第1のチューブ208および第2のチューブ210の回転軸は、それぞれの下枠230、232からの距離が異なる)。その他の例では、フレーム226、228および/または建築物開口部のカバーアセンブリ200、202は、実質的に同じ寸法であり、実質的に同じ高さで支持される、ならびに/あるいはカバー204、206は、実質的に同じ厚さを有する。
【0025】
建築物開口部のカバーアセンブリ例200、202は、端末の入力装置238、240を含む。図示の例では、端末の入力装置238、240は、図1の入力装置例138と実質的に同様である。よって、端末の入力装置例238、240は、それぞれ、チューブ208、210および/またはモータ212、214に動作可能に連結される入力装置(例えば、引ひも、クランク、アクチュエータなど)である、ならびに/あるいはコントローラ216、218および/またはモータ212、214に通信可能に連結される入力装置(例えば、スイッチ、リモコン装置など)であり、これにより、ユーザがそれぞれの建築物開口部のカバーアセンブリ200、202を操作できる(例えば、ユーザは、端末の入力装置238によりによりカバー304を上昇させてもよい、および/または下降させてもよいし、またユーザは、端末の入力装置240によりカバー206を上昇または下降させてもよい)。
【0026】
図2のコントローラ例216、218は、図1のコントローラ例122と実質的に同様である、および/または図1のコントローラ例122を用いて実施されてもよい。よって、図2のコントローラ例216、218は、チューブ角度センサ242、244(例えば、重力センサおよび/または任意のその他のタイプの角度センサ)によりチューブ208、210の角度を監視したり、カバー204、206の位置を決定したり、チューブ208、210の回転速度を決定したりなどする。図示の例では、コントローラ例216、218は、例えば、図1の入力装置例138と同様または同一の入力装置などの中央入力装置246に通信可能に連結される。一部の例では、中央入力装置246は、図2の建築物開口部のカバーアセンブリ200、202から離れた場所に配置される。例えば、中央入力装置246は、建築物開口部のカバーアセンブリ200、202のうちの一方または両方とは異なる部屋に配置されてもよい。
【0027】
図示の例では、コントローラ216、218は、中央入力装置246から第1のコマンドを受信して、速度設定モードに入る。一部の例では、第1のコマンドは、ユーザ操作(例えば、ボタンを押すこと)に応じて送信される。図示の例では、コントローラ216、218のそれぞれが速度設定モードにある間、動作中にカバー204、206を動かす速度は、独立に決定される。一部の例では、それぞれの建築物開口部のカバーアセンブリ200、202の視覚的外観、例えば、下枠230、232から端部レール222、224までの距離、端部レール222と端部レール224との間の距離、および/またはカバー204、206のその他の位置などに基づいて、ユーザが動作中にカバー204、206を動かす速度を調整してもよい。例えば、カバー204、206は、水平位置を合わせて、動作中にカバー204、206を動かす速度を実質的に同じにしてもよいし、またはカバー204、206は、垂直方向に離間させて、動作中にカバー204、206を動かす速度が異なるようにしてもよい。
【0028】
図示の例では、カバー204、206の基準位置は、下限位置である。その他の例では、基準位置は、その他の位置(例えば、上限位置、完全に巻き出された位置、および/または任意のその他の位置)である。図示の例では、カバー204、206の下限位置、ひいては基準位置は、端部レール222、224がそれぞれ下枠230、232に接触する、カバー204、206の位置である。さらに、図2のカバー例204、206は実質的に同じ基準位置を有するが、その他の例では、カバー204、206は、互いに異なる基準位置を有する。例えば、コントローラ例216が利用する基準位置は、カバー204の下限位置であってもよく、コントローラ218が利用する基準位置は、カバー206の上限位置であってもよい。一部の例では、基準位置は、速度設定モードの間に決定される。その他の例では、基準位置は、米国特許仮出願第61/648,011号、国際出願PCT/US2012/000428号、および/または国際出願PCT/US2012/000429号に説明されたプログラムモードのうちの1つまたは2つ以上などのプログラムモードの間に前もって決定される。
【0029】
コントローラ例216、218が速度設定モードにある間、カバー204、206は、基準位置からの所望の距離だけ離れた速度設定位置に動かされてもよい。例えば、ユーザは、端末の入力装置238、240を操作して、基準位置に対してカバー204、206を動かしてもよい。一部の例では、上に開示された図1のコントローラ例122と同様または同一の方法で、および/または米国特許仮出願第61/648,011号、国際出願PCT/US2012/000428号、および/または国際出願PCT/US2012/000429号に説明された方法で、コントローラ216、218は、それぞれ、(例えば、基準位置および/またはその他の位置(複数可)に対する)チューブ208、210の動きおよび/または角度を監視する。図示の例では、コントローラ216、218は、中央入力装置246が第2のコマンドを伝えた場合、チューブ208、210の角度に基づいて速度設定位置を決定する。図2に示すカバー204、206は、それぞれ、下枠230、232から第1の距離D1だけ離れた速度設定位置にある。このように、図示の例では、カバー204、206の速度設定位置は、カバー204、206のそれぞれの基準位置から実質的に同じ距離だけ離れている。
【0030】
コントローラ例216、218が(例えば、ユーザ操作に応じて)中央入力装置例246から第2のコマンドを受信すると、コントローラ216、218は、動作中にモータ212、214で動かされるカバー例204、206の速度を決定する。図示の例では、コントローラ216、218は、カバー204、206の速度設定位置に基づいて速度を決定する。図示の例では、第1の建築物開口部のカバーアセンブリ200のコントローラ216は、既定の時間(例えば、15秒、20秒、30秒など)内に第1の距離D1だけ移動するのと実質的に等しい速度でカバー204を動かすことを決定する。同様に、第2の建築物開口部のカバーアセンブリ202のコントローラ218は、既定の時間内に第1の距離D1だけ移動するのと実質的に等しい速度でカバー206を動かすことを決定する。例えば、既定の時間が10秒であり、第1の距離D1が1フィート(約0.30メートル)の場合、コントローラ216、218は、10秒毎に約1フィート(約0.30メートル)の速度で、カバー204、206をモータ212、214で動かす(例えば、モータ212、214で上昇させる、または下降させる)ことを決定する。
【0031】
図示の例では、図2の第1の建築物開口部のカバーアセンブリ200のコントローラ216および第2の建築物開口部のカバーアセンブリ202のコントローラ218によって、同じ既定の時間が使用されているが、その他の例では、第1のコントローラ216と第2のコントローラ218とは、異なる既定の時間を使用して、動作中にカバー204、206をそれぞれ動かす速度を決定する。一部の例では、既定の時間は、速度設定モード例の間に決定される。その他の例では、コントローラ216および/またはコントローラ218は、1つまたは2つ以上の前もって記憶した既定の時間を利用する。
【0032】
一部の例では、コントローラ216、218は、第1の距離D1に対応するチューブ208、210の回転数に基づいて速度を決定する。例えば、第1の建築物開口部のカバーアセンブリ200のコントローラ216が、第1の距離D1はチューブ208の1回転に対応する(例えば、速度設定位置にあるチューブ208が基準位置から1回転分離れている)と決定した場合、コントローラ216は、モータ212がチューブ208を回転させる回転速度が10秒毎に1回転であると決定する。第2の建築物開口部のカバーアセンブリ202のコントローラ218が、第1の距離D1はチューブ210の0.75回転に対応する(例えば、速度設定位置にあるチューブ210が基準位置から0.75回転分離れている)と決定した場合、コントローラ218は、モータ214がチューブ210を回転させる回転速度が10秒毎に0.75回転であると決定する。一部の例では、コントローラ216、218は、その他の測定単位(例えば、1分当たりの回転数など)でカバー204、206の速度を決定する。
【0033】
よって、図2の建築物開口部のカバーアセンブリ例200、202のカバー204、206を、速度設定モードの期間、所望の位置に配置することによって、建築物開口部のカバーアセンブリ例200、202の動作中にカバー204、204を動かす速度が設定される。図2に示す例では、速度設定モードの間、カバー204、206のレール例222、224の位置を同じ高さに合わせることによって、動作中のカバー204、206の動く速度が実質的に一致する。より具体的には、図示の例では、速度設定モードの間にカバー204、206を同じ速度設定で動かすことによって、モータ212、214は、サイズの異なるチューブ208、210を異なる速度で回転させて、カバー204、206を実質的に同じ速度で上げ下げする。その結果、中央入力装置246からのコマンドに応じて、カバー204、206を実質的に一斉に動かして、カバー204、206を所与の位置(例えば、上限位置、下限位置、中間位置など)に動かし得る。このようにして、ユーザは、建築物開口部のカバーアセンブリの視覚的外観(例えば、カバーの位置)に基づいて、(例えば、建物の側面に沿って配置された、部屋の中にある、など)複数の建築物開口部のカバーアセンブリのカバーを上げ下げする速度を調整してもよい。
【0034】
図3は、速度設定モードの間、異なる速度設定位置にある、図2の建築物開口部のカバーアセンブリ例200、202を示している。図示の例では、第1の建築物開口部のカバーアセンブリ200のカバー204は、基準位置(例えば、下限位置)から第1の距離D1にある第1の速度設定位置にある。よって、動作中にモータ212がカバー204を動かす速度を決定するために、中央入力装置246からのコマンドに応じて、コントローラ216は、既定の時間内におけるカバー204を第1の距離D1だけ動かすためのチューブ208の回転数に基づいて速度を決定する。図示の例では、既定の時間が10秒であり、カバー204が第1の距離D1にチューブ208の1回転で移動する場合、コントローラ例216は、建築物開口部のカバーアセンブリ例200の動作中にチューブ208を回転させる速度が10秒毎に1回転(すなわち、毎分6回転)であると決定する。
【0035】
第2の建築物開口部のカバーアセンブリ例202のカバー206は、基準位置(例えば、下限位置)から第2の距離D2にある第2の速度設定位置に(例えば、端末の入力装置240により)上昇させてある。よって、コントローラ例218は、既定の時間内においてカバー206を第2の距離D2(第2の速度設定位置から基準位置まで)だけ動かすためのチューブ210の回転数に基づいて、動作中にモータ214がカバー206を動かす速度を決定する。図示の例では、既定の時間が10秒であり、第2の距離D2がチューブ210の1.5回転に対応する場合、コントローラ例216は、建築物開口部のカバーアセンブリ例202の動作中にモータ214がチューブ210を回転させる速度が10秒毎に1.5回転(すなわち、毎分9回転)であると決定する。
【0036】
図3に示す例の速度設定モードの間にカバー例204、206を異なる速度設定位置に動かすことによって、モータ212、214で動くカバー204、206の速度は、速度が異なるように設定される。より具体的には、図示の例では、コントローラ例216、218の利用する基準位置が実質的に同じ高さ(例えば、床に対して)であることから、カバー204、206を動かすように決定された速度間の差は、カバー204、206の速度設定位置(D1、D2)の間の距離に基づく。例えば、第2の距離D2が第1の距離D1の2倍である場合、第2の建築物開口部のカバーアセンブリ例202のカバー206は、動作中に、第1の建築物開口部のカバーアセンブリ200カバー204の2倍の速さで動く。
【0037】
図4は、本明細書に開示されるコントローラ例400のブロック図であり、これは、図1のコントローラ例122、図2図3のコントローラ例216および/または図2図3のコントローラ例218を実現する。図示の例では、コントローラ400は、命令プロセッサ402と、モータコントローラ404と、チューブ回転方向決定装置406と、チューブ角度決定装置408と、カバー位置決定装置410と、チューブ回転速度決定装置412と、メモリ414とを含む。
【0038】
図4の命令プロセッサ例400は、第1の入力装置416(例えば、図1の入力装置138、図2の端末の入力装置238、図2の端末の入力装置240など)および/または第2の入力装置418(例えば、中央入力装置246および/または任意のその他の入力装置)から命令またはコマンドを受信する。一部の例では、1つまたは2つ以上の命令を伝えるために、電圧源(例えば、第1の入力装置416および/または第2の入力装置418によって提供される電力供給源)の極性を変調する(例えば、交互に入れ替える)。命令は、例えば、カバー420を下降させる、カバー420を上昇させる、速度設定モードに入る、カバー420を所与の速度で動かす、および/またはその他の命令のためのコマンドを含んでもよい。一部の例では、第1の入力装置416および/または第2の入力装置418は、信号(例えば、RF信号、ネットワーク通信など)を送信し、この信号は、顧客の操作(例えば、カバー420を上昇させる、カバーを下降させる、速度設定モードに入る、カバー420を所与の速度で動かすなど)に対応する。命令プロセッサ例402は、第1の入力装置416および/または第2の入力装置418から送信された信号および/または通信によって、複数の操作のどれが命令されたかを判定する。一部の例では、第1の入力装置416および/または第2の入力装置418は、チューブ422の所与の位置(例えば、角度)を基準位置(例えば、下限位置、上限位置、上限位置と下限位置との間の位置など)としてメモリ414に記憶するように命令プロセッサ例402に命令する。図4のコントローラ例400は、チューブ422を有する建築物開口部のカバーアセンブリと共に使用されるが、コントローラ例400は、例えば、シャフト、車輪、リードスクリュー、および/または任意のその他の回転部品などの追加的および/または代替的な回転部品を利用してカバーを上昇または下降させる建築物開口部のカバーアセンブリと共に使用されてもよい。
【0039】
図4のモータコントローラ例404は、モータ424(例えば、モータ例120、モータ例212、モータ例214など)を制御する。例えば、図4のモータコントローラ例404は、モータ424に信号を送信して、モータ424にカバー420を操作させる(例えば、チューブ422を回転させて、カバー420を上昇または下降させる、チューブ422の回転を阻止する(例えば、ブレーキをかける、停止するなど)など)。
モータコントローラ例404はまた、モータ424が、建築物開口部のカバーアセンブリ例(例えば、建築物開口部のカバーアセンブリ例100、図2の第1の建築物開口部のカバーアセンブリ例200、図2の第2の建築物開口部のカバーアセンブリ例202など)の動作中に回転するチューブ422を回転させる速度を制御する。一部の例では、モータコントローラ404は、例えば、パルス幅変調速度コントローラ、ブレーキ、モータ424に電圧(例えば、電力)を供給する電圧整流器ならびに/あるいは任意のその他の部品またはモータ424および/またはチューブ422を操作するための装置などの速度コントローラによりチューブ422の回転速度を制御する。
【0040】
図4のチューブ回転方向決定装置例406は、チューブ422の回転方向(例えば、時計回りまたは反時計回り)を決定する。一部の例では、チューブ回転方向決定装置406は、チューブ角度センサ426(例えば、図1のチューブ角度センサ122、図2のチューブ角度センサ例242、図2のチューブ角度センサ例244など)によって伝えられたチューブ位置情報に基づいて、チューブ422の回転方向を決定する。一部の例では、図4のチューブ角度センサ426は、重力センサ(例えば、加速度計、Kionix(登録商標)製の品番KXTC9−2050の重力センサなど)である。その他の例では、チューブ角度センサ426は、1つまたは2つ以上のその他のタイプのセンサ(例えば、電位差計、ホール効果タイプのセンサ、レゾルバ、例えば、光を利用するロータリエンコーダ、磁石、および/または任意のその他のタイプ角度センサ)を含んでもよい。一部の例では、チューブ角度センサ426は、チューブ422が回転すると複数の値を出力する。一部の例では、これらの値の変化の仕方(例えば、増加または減少、符号の変化(例えば、正から負、負から正など)など)に基づいて、チューブ回転方向決定装置406は、チューブ422の回転方向を決定する。一部の例では、チューブ回転方向決定装置406は、チューブ422の回転方向をカバー例420の上昇または下降と関連付ける。
【0041】
チューブ角度決定装置例408は、基準点、基準位置および/または基準フレーム(例えば、地球の重力場ベクトル、チューブ422および/または建築物開口部のカバーアセンブリのその他の部分上にあるインジケータ(例えば、マーキング、光、磁場など)、壁、建築物開口部フレーム(例えば、図2の第1のフレーム例226、図2の第2のフレーム例228など)、ならびに/あるいは任意のその他の構造)に対してチューブ422の角度を決定する。一部の例では、チューブ角度決定装置408は、チューブ角度センサ426によって伝えられたチューブ位置情報および/またはチューブ回転方向決定装置例406によって決定されたチューブ422の回転方向に基づいて、チューブ422の角度を決定する。一部の例では、チューブ角度決定装置408は、チューブ位置情報を処理(例えば、幾何学的な計算の実行、電流信号の電圧信号への変換など)して、チューブ422の角度を決定する。
【0042】
図4のカバー位置決定装置例410は、基準位置(例えば、前もって記憶した位置、下限位置、上限位置、および/または任意のその他の基準位置)に対するカバー420の位置を決定する。一部の例では、カバー位置決定装置410は、基準位置からのチューブ422の角変位(例えば、回転量)に基づいて、カバー420の位置を決定する。一部の例では、カバー位置決定装置410は、第1の入力装置416および/または第2の入力装置418からのコマンドに基づいて、カバー420の所与の位置が基準位置であると決定する。例えば、第1の入力装置416および/または第2の入力装置418は、命令を受信した時間におけるカバー420の位置を基準位置とするように、コントローラ400に命令を伝える。一部の例では、命令に応じて、カバー位置決定装置410は、基準位置を決定し、基準位置に対する以後のカバー420の位置を実質的に連続的に監視する。一部の例では、カバー位置決定装置410は、基準位置に対するチューブ422の回転角度(例えば、30度、720度など)単位、基準位置からのチューブ422の回転数(例えば、1、2、3、3.4など)単位および/または任意のその他の測定単位で、カバー420の位置を決定する。
【0043】
図4のチューブ回転速度決定装置例412は、建築物開口部のカバーアセンブリ例の動作中にカバー例420を動かす速度を決定する。一部の例では、チューブ回転速度決定装置例412は、モータコントローラ404がモータ424にチューブ422を回転させる速度を決定することによって、カバー例420を動かす速度を決定する。図示の例では、チューブ回転速度決定装置412は、カバー420の位置に対応する値(例えば、回転数、距離測定値、および/または任意のその他の値)に基づいて、チューブ422の回転速度を決定する。
【0044】
一部の例では、チューブ回転速度決定装置412は、基準位置に対するカバー420の位置(例えば、速度設定位置)に基づいて、チューブ422の回転速度を決定する。一部の例では、第1の入力装置416および/または第2の入力装置418は、コマンドを命令プロセッサ402に伝えて、所与の時間における基準位置に対するカバー420の位置に基づいて、チューブ422の回転速度を決定する(例えば、決定する、設定する、調整するおよび/または変える)。所与の時間(例えば、コマンドを受信した時)におけるカバー420位置と基準位置との間の距離(例えば、基準位置からのチューブ422の回転数)に基づいて、チューブ回転速度決定装置412は、建築物開口部のカバーアセンブリ例の動作中にカバー420を動かす速度を決定する(例えば、計算する)。
【0045】
一部の例では、チューブ回転速度決定装置412は、速度設定位置(例えば、基準位置に対する、コマンドを受信した時間におけるチューブ422の位置)からカバー420を動かす既定の時間に基づいて、チューブ422の回転速度を決定する。例えば、既定の時間が15秒であり、速度を決定するためのコマンドをコントローラ例400が受信した時に、カバー420が基準位置からチューブ422の2回転にある場合、チューブ回転速度決定装置412は、チューブ422を15秒毎に2回転(すなわち、毎分8回転)で回転させると決定する。この場合、建築物開口部のカバーアセンブリ例の続く操作(例えば、カバー420を上昇させる、カバー420を下降させるなど)の間、モータコントローラ例404は、モータ424を制御して、チューブ422を15秒毎に2回転で回転させる。その他の例は、その他の既定の時間(例えば、10秒、20秒、30秒など)を用いて、チューブ422の速度設定位置に基づいて、チューブ422の回転速度を決定する。一部の例では、チューブ回転速度決定装置412は、メモリ414に記憶した既定の時間を用いる。
【0046】
図4のメモリ例414は、例えば、チューブ角度センサ例426によって生成されるチューブ位置情報、カバー420の位置、カバー420を上昇させるためのチューブ422の回転方向、カバー420を下降させるためのチューブ422の回転方向、カバー420の1つまたは2つ以上の基準位置(例えば、完全に巻き出された位置、上限位置、下限位置など)、建築物開口部のカバーアセンブリ例の動作中にチューブ422を回転させる速度、1つまたは2つ以上の既定の時間、第1の入力装置416および/または第2の入力装置418によって伝えられる信号(例えば、いくつかの極性変化)に対応する1つまたは2つ以上の命令またはコマンド、ならびに/あるいは建築物開口部のカバーアセンブリ例の動作中に利用され得る任意のその他の情報などの情報を整理および/または記憶する。
【0047】
図1のコントローラ例122、図2図3のコントローラ例216および/または図2図3のコントローラ例218の実施の仕方の例を図4に示したが、図4に示した要素、プロセスおよび/または装置のうちの1つまたは2つ以上が、組み合わせ、分割、再配置、省略、除去および/または任意のその他の方法で実施されてもよい。さらに、命令プロセッサ例402、モータコントローラ例404、チューブ回転方向決定装置例406、チューブ角度決定装置例408、カバー位置決定装置例410、チューブ回転速度決定装置例412、メモリ例414、第1の入力装置例416、第2の入力装置例418、チューブ角度センサ例426および/または、より一般的に、図4のコントローラ例400は、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェアならびに/あるいはハードウェア、ソフトウェアおよび/またはファームウェアの任意の組み合わせによって実施されてもよい。よって、例えば、命令プロセッサ例402、モータコントローラ例404、チューブ回転方向決定装置例406、チューブ角度決定装置例408、カバー位置決定装置例410、チューブ回転速度決定装置例412、メモリ例414、第1の入力装置例416、第2の入力装置例418、チューブ角度センサ例426および/または、より一般的に、図4のコントローラ例400のうちのいずれも、1つまたは2つ以上のアナログまたはデジタル回路(複数可)、ロジック回路、プログラマブルプロセッサ(複数可)、特定用途向け(複数可)(ASIC(複数可))、プログラマブルロジックデバイス(複数可)(PLD(複数可))ならびに/あるいはフィールドプログラマブルロジックデバイス(複数可)(FPLD(複数可))によって実施され得る。本特許出願の装置またはシステムの請求項のいずれかを、純粋にソフトウェアおよび/またはファームウェアの実装を包含するとして読む場合、命令プロセッサ例402、モータコントローラ例404、チューブ回転方向決定装置例406、チューブ角度決定装置例408、カバー位置決定装置例410、チューブ回転速度決定装置例412、メモリ例414、第1の入力装置例416、第2の入力装置例418、チューブ角度センサ例426および/または、より一般的に、図4のコントローラ例400のうちの少なくとも1つは、ソフトウェアおよび/またはファームウェアを記憶する、メモリ、デジタル多用途ディスク(DVD)、コンパクトディスク(CD)、ブルーレイディスクなどの有形のコンピュータ可読記憶装置または記憶ディスクを含むように、ここに明確に規定される。またさらに、図4のコントローラ例400は、図4に示したものに加えて、またはそれに替えて、1つまたは2つ以上の要素、プロセスおよび/または装置を含んでもよい、ならびに/あるいは図示の要素、プロセスおよび装置のいずれかのうちの2つ以上またはすべてを含んでもよい。
【0048】
図4のコントローラ例400を実施するための機械可読命令例を表す流れ図を図5に示す。この例では、機械可読命令は、図6に関連して以下に説明されるプロセッサプラットフォーム例600で示されるプロセッサ612などのプロセッサが実行するためのプログラムを含む。プログラムは、CD−ROM、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードドライブ、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイディスク、またはプロセッサ612に関連するメモリなどの有形のコンピュータ可読記憶媒体上に格納されるソフトウェアとして実施されてもよいが、全プログラムおよび/またはその一部は、代替的に、プロセッサ612以外の装置によって実行され得る、および/またはファームウェアまたは専用ハードウェアとして実施され得る。さらに、図4に示す流れ図を参照してプログラム例を説明しているが、コントローラ例400の多くのその他の実施方法を代替的に使用してもよい。例えば、ブロックの実行の順番を変えてもよい、および/または説明されるブロックの一部を変更、除去、または組み合わせてもよい。
【0049】
上述のように、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、コンパクトディスク(CD)、デジタル多用途ディスク(DVD)、キャッシュ、ランダムアクセスメモリ(RAM)および/または任意の持続時間(例えば、長期間、永続的に、短期間、一時的なバッファリング、および/または情報のキャッシュ)情報が格納される任意のその他の記憶装置もしくは記憶ディスクなどの有形のコンピュータ可読記憶媒体上に格納されたコード化された命令(例えば、コンピュータおよび/または機械可読命令)を用いて図5のプロセス例を実施してもよい。本明細書で使用する場合、有形のコンピュータ可読記憶媒体という言葉は、あらゆるタイプのコンピュータ可読記憶装置および/または記憶ディスクを含み、また伝搬する信号を排除するとして明示的に規定される。本明細書で使用する場合、「有形のコンピュータ可読記憶媒体」と「有形の機械可読記憶媒体」とは交換可能に使用される。追加的または代替的に、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリ、読み出し専用メモリ、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、キャッシュ、ランダムアクセスメモリおよび/または任意の持続時間(例えば、長期間、永続的に、短期間、一時的なバッファリング、および/または情報のキャッシュ)情報が格納される任意のその他の記憶装置もしくは記憶ディスクなどの非一時的なコンピュータ可読記憶媒体上に格納されたコード化された命令(例えば、コンピュータおよび/または機械可読命令)を用いて図5のプロセス例を実施してもよい。本明細書で使用する場合、非一時的なコンピュータ可読記憶媒体の語は、あらゆるタイプのコンピュータ可読装置および/またはディスクを含むとして、また伝搬する信号を排除するとして明示的に規定される。本明細書で使用する場合、「少なくとも」の句が請求項の前提部において移行語として使用される場合、「備える(comprising)」の語がオープンエンドであるのと同様に、これもオープンエンドである。
【0050】
図5のプログラム例500は、カバー位置決定装置410が、建築物開口部のカバーアセンブリ(例えば、図1の建築物開口部のカバーアセンブリ例、図2の第1の建築物開口部カバー200アセンブリ例、図2の第2の建築物開口部のカバーアセンブリ例202など)のカバー420の位置を監視する、ブロック502で開始する。一部の例では、コントローラ400は、第1の入力装置416および/または第2の入力装置418から速度設定モードに入るコマンドを伝える信号を受信する。図4の命令プロセッサ例402は信号を処理し、コントローラ例400は、速度設定モードに入り、例えば、下限位置、上限位置などの基準位置に対するカバー420の位置を監視する。一部の例では、コントローラ400が速度設定モードにある間、第1の入力装置416および/または第2の入力装置418により(例えば、ユーザが引ひもを作動させる、スイッチを作動させるなど)カバー420が動かされ、カバー位置決定装置例310は、チューブ角度センサ426により生成されるチューブ位置情報に基づいてカバー410の動きを監視する。一部の例では、チューブ角度センサ426は、建築物開口部のカバーの追加的および/または代替的な回転部品に関する位置情報を生成し、カバー位置決定装置310は、その位置情報に基づいてカバー420の動きを監視する。一部の例では、コントローラ400は、速度設定モードに入るコマンドに応じて、基準位置を決定、設定および/または記憶する。その他の例では、基準位置は、プログラムまたは較正モードにおいて前もって決定される。
【0051】
ブロック504において、カバー位置決定装置410は、第1の入力装置416および/または第2の入力装置418(例えば、図1の入力装置138、図2の中央入力装置346など)からの第1のコマンドに応じて、カバー420の速度設定位置を決定する。一部の例では、速度設定位置は、コントローラ例400が第1のコマンドを受信した時間における、基準位置に対するカバー420の位置である。
【0052】
ブロック506において、カバー420の速度設定位置に基づいて、チューブ回転速度決定装置412は、カバー420を動かす速度を決定する。一部の例では、チューブ回転速度決定装置412は、速度設定位置から基準位置までの距離と、既定の時間(例えば、10秒、15秒、20秒、30秒など)とに基づいて、カバー420を動かす速度を決定する。一部の例では、チューブ回転速度決定装置412は、メモリ414に記憶した既定の時間を用いる。例えば、速度設定位置および基準位置の間の距離が1フィート(約0.30メートル)であり、既定の時間が15秒である場合、チューブ回転速度決定装置412は、カバー420を動かす速度を15秒毎に1フィート(約0.30メートル)(すなわち、毎分4フィート(約1.22メートル))と決定する。
【0053】
一部の例では、チューブ回転速度決定装置412は、カバー420を速度設定位置から基準位置まで動かすためのチューブ422の回転数ならびに/あるいは1つまたは2つ以上の追加的および/または代替的な回転部品の回転数を決定することによって、速度設定位置および基準位置の間の距離を決定する。例えば、基準位置が、カバー420の完全に巻き出された位置から第1の方向にチューブ422の1回転であり、かつ速度設定位置が、完全に巻き出された位置から第1の方向にチューブ422の5回転であるとカバー位置決定装置412が決定した場合、速度設定位置および基準位置の間の距離は、チューブ例422の4回転である。一部の例では、チューブ回転速度決定装置412は、回転数を既定の時間で除算することによってカバー420を動かす速度を決定する。例えば、距離が4回転に対応するとチューブ回転速度決定装置412が決定し、既定の時間が15秒である場合、チューブ回転速度決定装置412は、カバー420を動かす速度を15秒毎にチューブ422の4回転(すなわち、毎分16回転)と決定する。一部の例では、チューブ回転速度決定装置412は、速度をメモリ414に記憶する。
【0054】
ブロック508において、第1の入力装置416および/または第2の入力装置418からのカバー420を動かす(例えば、カバー420を上昇または下降させる)ための第2のコマンドに応じて、図4のモータコントローラ例404は、モータ424に信号を送信して、決定された速度でカバーを動かす。例えば、モータコントローラ404は、モータ424に信号を送信して、15秒毎に4回転の速度でチューブ422を回転させる。一部の例では、第2のコマンドおよび/または別のコマンドに応じて、コントローラ例400が速度設定モードを出る。
【0055】
図6は、図4のコントローラ例400を実施する図5の命令を実行するプロセッサプラットフォーム例600のブロック図である。プロセッサプラットフォーム600は、例えば、サーバ、パーソナルコンピュータ、モバイル装置(例えば、携帯電話、スマートフォン、iPad(商標)などのタブレット)、携帯情報端末(PDA)、インターネット家電、または任意のその他のタイプコンピューティングデバイスであり得る。
【0056】
図示の例のプロセッサプラットフォーム600は、プロセッサ612を含む。図示の例のプロセッサ612は、ハードウェアである。例えば、プロセッサ612は、所望の製品群または製造業者からの1つまたは2つ以上の集積回路、ロジック回路、マイクロプロセッサまたはコントローラによって実施され得る。
【0057】
図示の例のプロセッサ612は、ローカルメモリ613(例えば、キャッシュ)を含む。図示の例のプロセッサ612は、バス618を介して揮発性メモリ614および不揮発性メモリ616を含むメインメモリと連通している。揮発性メモリ614は、同期型ダイナミックランダムアクセスメモリ(SDRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、RAMBUSダイナミックランダムアクセスメモリ(RDRAM)および/または任意のその他のタイプのランダムアクセスメモリデバイスによって実施されてもよい。不揮発性メモリ616は、フラッシュメモリおよび/または任意のその他の所望のタイプのメモリデバイスによって実施されてもよい。メインメモリ614、616へのアクセスは、メモリコントローラによって制御される。
【0058】
図示の例のプロセッサプラットフォーム600はまた、インターフェース回路620を含む。インターフェース回路620は、イーサネット(登録商標)インターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)、および/またはPCI Expressインターフェースなどの任意のタイプのインターフェース標準によって実施されてもよい。
【0059】
図示の例では、1つまたは2つ以上の入力装置622が、インターフェース回路620に接続されている。入力装置(複数可)622のおかげで、ユーザは、データおよびコマンドをプロセッサ612に入力できる。入力装置(複数可)は、例えば、音声センサ、マイクロホン、カメラ(静止画または動画)、キーボード、ボタン、マウス、タッチスクリーン、スイッチ、トラックパッド、トラックボール、isopointおよび/または音声認識システムによって実施され得る。
【0060】
図示の例のインターフェース回路620には、1つまたは2つ以上の出力装置624もまた接続される。出力装置624は、例えば、ディスプレイ装置(例えば、発光ダイオード(LED)、有機発光ダイオード(OLED)、液晶ディスプレイ、陰極線管表示装置(CRT)、タッチスクリーン、発光ダイオード(LED)、および/またはスピーカ)によって実施され得る。よって、図示の例のインターフェース回路620は、一般的に、グラフィックドライバカード、グラフィックドライバチップまたはグラフィックドライバプロセッサを含む。
【0061】
図示の例のインターフェース回路620はまた、送信機、受信機、送受信機、モデムおよび/またはネットワークインターフェースカードなどの通信装置を含んで、ネットワーク626(例えば、イーサネット(登録商標)接続、デジタル加入者回線(DSL)、電話線、同軸ケーブル、携帯電話システムなど)を介する外部機械(例えば、あらゆる種類のコンピューティングデバイス)とのデータの交換を容易にする。
【0062】
図示の例のプロセッサプラットフォーム600はまた、ソフトウェアおよび/またはデータを格納するための1つまたは2つ以上の大容量記憶装置628を含む。大容量記憶装置628の例には、フロッピー(登録商標)ディスクドライブ、ハードドライブディスク、コンパクトディスクドライブ、ブルーレイディスクドライブ、RAIDシステム、およびデジタル多用途ディスク(DVD)ドライブが含まれる。
【0063】
図5のコード化された命令632は、大容量記憶装置628、揮発性メモリ614、不揮発性メモリ616、および/またはCDまたはDVDなどの取り外し可能な有形のコンピュータ可読記憶媒体に格納されてもよい。
【0064】
上記より、上に開示された方法、装置、システムおよび製品は、カバーの位置に基づいて、建築物開口部のカバーアセンブリのカバーの速度を決定、設定および/または記憶できることが理解されよう。このようにして、寸法の異なるチューブを含み得る複数の建築物開口部のカバーアセンブリのカバーを動作中に動かす速度は、基準位置および/または互いに対してカバーの位置を調整することによって、容易に調整(例えば、同期)され得る。よって、速度は、1つまたは2つ以上の建築物開口部のカバーアセンブリの視覚的外観に基づいて(例えば、チューブの寸法などの建築物開口部のカバーアセンブリの特性をユーザが知っている、および/または考慮することなしに)設定され得る。
【0065】
特定の方法、装置および製品の例を本明細書に開示してきたが、本特許出願の包含する範囲はこれに限定されない。反対に、本特許出願は、本特許出願の特許請求の範囲内に適正に収まるすべての方法、装置および製品を包含する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6